JP2022152005A - 充電設備 - Google Patents

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茂樹 木野村
Shigeki Kinomura
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Abstract

【課題】付着した水滴に起因した故障の発生を抑制する充電設備を提供する。【解決手段】地面に形成された凹部の底面に設置され、電動車両200に搭載され、インレット220から交流電力が供給される場合に、供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリ214に供給する充電器212の充電が可能な可動式の充電スタンド300は、蓄電装置と接続可能なコネクタ302を含む可動部300aと、可動部が地面下に収納された第1状態と、可動部が地面上に露出し、インレットとコネクタとの接続が可能な第2状態との間で可動部を昇降させる昇降装置306と、昇降装置の動作を制御する制御装置308とを備える。制御装置は、充電スタンドが水濡れ状態である場合に、バッテリの充電を禁止し、水濡れ状態が解消している場合に、バッテリの充電を許可する。【選択図】図1

Description

本開示は、車載の蓄電装置を充電する可動式の充電設備の制御に関する。
車両等に搭載される蓄電装置を充電するための充電設備は、車両等の外部の駐車場や歩道に設置されるが、設置スペースを占有するため、歩行や車両の走行の妨げになる場合がある。そのため、充電設備を可動式とし、たとえば、地面下に収納させる技術が公知である。
たとえば、特開2011-109807号公報(特許文献1)には、地面から立ち上がった状態になることができるとともに、地面下に収納された状態になるよう昇降可能に設置される充電用ポールが開示される。
特開2011-109807号公報
上述のような昇降可能な可動式の充電設備においては、降雨時において充電設備に水滴が付着する可能性がある。水滴が付着した状態で充電設備が使用される場合には、通電時に付着した水滴に起因して故障が発生する虞がある。
本開示は、上述した課題を解決するためになされたものであって、その目的は、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制する充電設備を提供することである。
本開示のある局面に係る充電設備は、地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備である。この充電設備は、蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、可動部が地面下に収納された第1状態と、可動部が地面上に露出し、蓄電装置と接続機器との接続が可能な第2状態との間で可動部を昇降させる昇降装置と、昇降装置の動作を制御する制御装置とを備える。制御装置は、充電設備が水濡れ状態である場合に、蓄電装置の充電を禁止し、水濡れ状態が解消している場合に、蓄電装置の充電を許可する。
このようにすると、水濡れ状態である場合に蓄電装置の充電が禁止されるため、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制することができる。さらに、水濡れ状態が解消している場合に蓄電装置の充電が許可されるので、利便性の悪化が抑制される。
本開示によると、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制する充電設備を提供することができる。
電動車両と、可動部が地面下に収納された状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 電動車両と、可動部が地面上に露出した状態の充電スタンドとの構成の一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの一例を示す図である。 充電スタンドと駐車スペースとのレイアウトの他の一例を示す図である。 充電スタンドの制御装置で実行される処理の一例を示すフローチャートである。 充電スタンドの制御装置の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下では、本開示の実施の形態に係る充電設備である充電スタンド300の構成を一例として説明する。図1は、電動車両200と、可動部300a(後述)が地面下に収納された状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。図2は、電動車両200と、可動部300aが地面上に露出した状態の充電スタンド300の構成の一例を示す図である。
図1および図2に示すように、充電スタンド300は、上端の位置が地面と略同じ位置となり、可動部300aが地面下に収納された第1状態(図1参照)と、上端が地面上の所定位置まで上昇し、可動部300aが露出した第2状態(図2参照)との間で昇降可能に構成される。
充電スタンド300は、たとえば、円筒形状の筐体を有し、地面に形成される凹部の底面に設置される。地面に形成される凹部は、充電スタンド300の筐体の外周面と所定の間隙を有するように形成され、深さが第1状態の充電スタンド300の鉛直方向の長さと同程度になるように形成される。
充電スタンド300は、可動部300aと、固定部300bとを含む。可動部300aの上部には、コネクタ302を収納可能な収納スペースが形成される。コネクタ302には、他方端が電源350に接続されるケーブル304の一方端が接続される。電源350は、たとえば、商用電源等によって構成される交流電源である。ケーブル304は、たとえば、カール部を有する形状的な伸縮部あるいは巻き取り構造を有する構造的な伸縮部を有し、コネクタ302が持ち出された場合には、駐車スペースに駐車された電動車両200のインレット220まで伸縮可能に構成される。
可動部300aの上端には、水センサ312が設けられる。水センサ312は、たとえば、可動部300aの上端に設けられ、水滴の付着の有無を検出する。水センサ312は、水滴の付着の有無を示す情報を制御装置308に送信する。
固定部300bは、地面に形成される凹部の底面に固定される。なお、固定部300bは、地面に形成される凹部内のいずれかに固定されればよく、特に凹部の底面に固定されることに限定されるものではない。
固定部300bは、可動部300aを上下方向に昇降する昇降装置306と、昇降装置306の動作を制御する制御装置308とを含む。
昇降装置306は、たとえば、可動部300aに固定されたラックギヤに噛み合わされたピニオンギヤを電動アクチュエータを用いて回転させることにより可動部300aを昇降させる、ラックピニオン式の機構を有していてもよいし、ピストンに接続されるロッドを可動部300aに固定して、固定部300bに固定されるシリンダ本体に供給される油圧を増減することにより可動部300aを昇降させる、油圧シリンダを用いた機構を有していてもよいし、可動部300aと固定部300bとの間で磁力による反発力を発生させて可動部300aを昇降させる機構を有していてもよい。
昇降装置306は、第1状態と第2状態との間で可動部300aを昇降させる。昇降装置306は、たとえば、ストッパ機構等により可動部300aが第1状態に相当する位置を超えて下降しないように構成され、また、第2状態に相当する位置を超えて上昇しないように構成される。
制御装置308は、CPU(Central Processing Unit)308aと、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)等によって構成されるメモリ308bと、外部の機器の通信可能な通信部308cとを含む。制御装置308は、メモリ308bに記憶された情報や、通信部308cを経由して受信した情報や、センサ類(たとえば、水センサ312など)から取得した情報に基づいて充電スタンド300に設けられる電気機器(たとえば、昇降装置306)を制御する。なお、これらの制御については、ソフトウェアによる処理をCPU300aによって実行する構成に限られず、専用ハードウェア(電子回路)で構築する構成とすることも可能である。
通信部308cは、充電スタンド300の外部の機器と各種情報等を通信可能に構成される。通信部308cは、たとえば、管理サーバ(図示せず)と通信可能に構成されてもよいし、充電スタンド300で充電を行なうユーザが所有する携帯端末(図示せず)と通信可能に構成されてもよいし、あるいは、他の充電スタンド300と通信可能に構成されてもよい。
通信部308cは、たとえば、有線通信により管理サーバや他の充電スタンド300と通信可能に構成されてもよい。あるいは、通信部308cは、たとえば、無線通信により管理サーバ、携帯端末あるいは他の充電スタンド300と通信可能に構成されてもよい。本実施の形態において、通信部308cは、制御装置308に含まれる場合を一例として説明するが、制御装置308とは別に設けられてもよい。
制御装置308は、たとえば、上昇制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド300が第1状態から第2状態に切り替わるように昇降装置306における上昇制御を実行する。上昇制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が第1状態であるという条件、および、充電スタンド300の上昇要求があるという条件等を含む。上昇要求は、たとえば、管理サーバ、携帯端末、あるいは、他の充電スタンド300から受信してもよい。
あるいは、制御装置308は、たとえば、下降制御の実行条件が成立する場合に、充電スタンド300が第2状態から第1状態に切り替わるように昇降装置306における下降制御を実行する。下降制御の実行条件は、たとえば、充電スタンド300が第2状態であるという条件、および、充電スタンド300の下降要求があるという条件等を含む。下降要求は、たとえば、管理サーバ、携帯端末、あるいは、他の充電スタンド300から受信してもよい。
図1および図2には、充電スタンド300によって充電が可能な駐車スペースに駐車される電動車両200の構成の一例がさらに示されている。図1および図2に示すように、電動車両200は、たとえば、プラグインハイブリッド自動車および電気自動車などの蓄電装置を搭載した車両が含まれる。なお、電動車両200の構成は、充電スタンド300から電力供給を受けることが可能な構成を有していればよく、特に上述のように列挙した車両に限定されるものではなく、たとえば、外部給電用の蓄電装置を搭載した車両であってもよい。
電動車両200は、充電器212と、バッテリ214と、インバータ216と、モータジェネレータ218と、インレット220とを含む。
充電器212は、インレット220から交流電力が供給される場合に、供給された交流電力を直流電力に変換してバッテリ214に供給する。充電器212が動作することによってバッテリ214が充電される。充電器212は、たとえば、電動車両200の図示しないECU(Electronic Control Unit)からの制御信号により制御される。
バッテリ214は、たとえば、再充電可能に構成された電力貯蔵要素であり、代表的には、ニッケル水素電池あるいは液体または固体の電解質を含むリチウムイオン電池等の二次電池が適用される。あるいは、バッテリ214は、電力を貯蔵できる蓄電装置であればよく、たとえば、バッテリ214に代えて大容量のキャパシタが用いられてもよい。
インバータ216は、たとえば、バッテリ214の直流電力を交流電力に変換してモータジェネレータ218に供給する。また、インバータ216は、たとえば、モータジェネレータ218から交流電力(回生電力)を直流電力に変換してバッテリ214に供給して、バッテリ214を充電する。
モータジェネレータ218は、インバータ216からの電力供給を受けて駆動輪222に回転力を与える。駆動輪222は、モータジェネレータ218によって与えられた回転力によって回転し、電動車両200を走行させる。
インレット220は、電動車両200の外装部分にリッド等のカバー(図示せず)とともに設けられる。インレット220は、外部の充電設備(たとえば、充電スタンド300)から充電電力の供給を受ける受電部である。インレット220は、充電スタンド300のコネクタ302が取り付け可能な形状を有する。インレット220およびコネクタ302の双方には接点が内蔵されており、インレット220にコネクタ302が取り付けられると接点同士が接触して、インレット220とコネクタ302とが電気的に接続される。このとき、電動車両200のバッテリ214は、充電スタンド300から供給される電力を用いた充電が可能な状態になる。
充電スタンド300は、駐車場内の複数の駐車スペースに隣接する歩道や道路に設定された複数の駐車スペースに隣接する歩道等に設置される場合がある。図3は、充電スタンド300と駐車スペース400とのレイアウトの一例を示す図である。図3に示すように、駐車場内において複数箇所の駐車スペース400が仕切り線402によって横並びに設定される場合には、各駐車スペース400に隣接した位置に充電スタンド300が設置される。図3には、駐車スペース400の長手方向の一方端(図3の紙面右側)に歩道500が設けられる構成が一例として示される。この場合、充電スタンド300は、歩道500に沿って設置されることとなる。複数の駐車スペース400のいずれかに電動車両200を駐車する場合であって、充電スタンド300が第2状態である場合には、ユーザは、充電スタンド300からコネクタ302を持ち出して電動車両200のインレット220に接続する。
図4は、充電スタンド300と駐車スペース410とのレイアウトの他の一例を示す図である。図4に示すように、道路に沿って複数箇所の駐車スペース410が仕切り線412により縦列方向に設定される場合にも、各駐車スペース410に隣接した位置に充電スタンド300が設置される。図4には、歩道510に沿って駐車スペース410が設定される構成が一例として示される。この場合、充電スタンド300は、歩道510に沿って設置されることとなる。複数の駐車スペース410のいずれかに電動車両200を駐車する場合であって、充電スタンド300が第2状態である場合には、ユーザは、直近の充電スタンド300からコネクタ302を持ち出して電動車両200のインレット220に接続する。
なお、充電スタンド300が第1状態である場合には、ユーザは、携帯端末を用いて充電スタンド300に上昇要求を送信したり、管理サーバを経由して充電スタンド300に上昇要求を送信したりする。充電スタンド300の制御装置308は、上昇要求を受けることによって第2状態になるように昇降装置306を制御する。
上述のような昇降可能な可動式の充電スタンド300においては、降雨時において充電スタンド300に水滴が付着する可能性がある。たとえば、降雨によって可動部300aに水滴が付着したり、付着した水滴が充電スタンド300の下方に移動することによって固定部300bに水滴が付着したりする場合がある。水滴が付着した状態で充電スタンド300が使用される場合に、通電時に付着した水滴に起因して故障が発生する虞がある。
そこで、本実施の形態においては、制御装置308が、充電スタンド300が水濡れ状態である場合に、バッテリ214の充電を禁止し、水濡れ状態が解消している場合に、バッテリ214の充電を許可するものとする。
このようにすると、充電スタンド300が水濡れ状態である場合にバッテリ214の充電が禁止されるため、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制することができる。さらに、充電スタンド水濡れ状態が解消している場合にバッテリ214の充電が許可されるので、利便性の悪化が抑制される。
以下、図5を参照して、制御装置308で実行される制御処理の一例について説明する。図5は、制御装置308で実行される処理の一例を示すフローチャートである。このフローチャートに示される一連の処理は、制御装置308により、所定の制御周期毎に繰り返し実行される。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、制御装置308は、充電スタンド300が水濡れ状態であるか否かを判定する。
制御装置308は、たとえば、水センサ312により可動部300aの上端に水滴が付着していることが検出される場合に、充電スタンド300が水濡れ状態であると判定する。なお、制御装置308は、たとえば、水センサ312により可動部300aの上端に水滴が付着していることが検出された状態が予め定められた時間だけ継続する場合に、充電スタンド300が水濡れ状態であると判定してもよい。充電スタンド300が水濡れ状態であると判定される場合(S100にてYES)、処理はS102に移される。
S102にて、制御装置308は、充電を禁止する。このとき、制御装置308は、たとえば、充電禁止フラグをオン状態に設定する。この場合、たとえば、上述の上昇制御の実行条件として、充電禁止フラグがオフ状態であるという条件をさらに含むものとする。
そのため、制御装置308は、たとえば、可動部300aが第1状態であって、上昇要求がある場合でも、充電禁止フラグがオン状態であるときには、第1状態を維持する。第1状態が維持されることによって、バッテリ214の充電が禁止される。
あるいは、制御装置308は、たとえば、可動部300aが第2状態であって、かつ、充電禁止フラグがオン状態である場合には、コネクタ302がインレット220に接続されていても電動車両200への電力の供給を行なわないようにしてもよいし、電動車両200の充電器212に対して動作の禁止を要求してもよい。電動車両200への電力の供給を行なわないようにしたり、充電器212の動作が禁止されたりすることによって、バッテリ214の充電が禁止される。あるいは、制御装置308は、たとえば、可動部300aが第2状態であって、かつ、充電禁止フラグがオン状態である場合には、第1状態になるように昇降装置306を制御してもよい。充電スタンド300が第1状態になることによって、バッテリ214の充電が禁止される。制御装置308は、バッテリ214の充電を禁止した後に処理をS104に移す。
S104にて、制御装置308は、充電スタンド300が乾燥したか否かを判定する。制御装置308は、たとえば、水濡れ状態が解消している場合に充電スタンド300が乾燥していると判定する。制御装置308は、たとえば、水センサ312により可動部300aに水滴が付着していないことが検出された場合において、水濡れ状態が解消していると判定してもよい。あるいは、制御装置308は、たとえば、水センサ312により可動部300aに水滴が付着していないことが検出された場合において、水滴が付着しない状態での経過時間がしきい値を超えるときに水濡れ状態が解消していると判定する。しきい値としては、充電スタンド300における可動部300aの上端以外の部分(特に充電に関連する部分)の水濡れ状態の解消に必要な時間が設定されればよく、実験等によって適合された予め定められた値が設定されてもよい。あるいは、たとえば、図示しないカメラ等によって第2状態の充電スタンド300における実際の水濡れ状態を示す画像が取得される場合には、しきい値としては、取得された画像を機械学習等により解析して、水濡れ状態の解消に必要な時間が設定されてもよい。さらに、しきい値としては、充電スタンド300が第1状態であるか、第2状態であるかによって異なる値が設定されてもよい。充電スタンド300が乾燥したと判定される場合(S104にてYES)、処理はS106に移される。
S106にて、制御装置308は、充電を許可する。このとき、制御装置308は、たとえば、充電禁止フラグをオフ状態に設定する。そのため、制御装置308は、たとえば、可動部300aが第1状態であって、上昇要求である場合には、充電禁止フラグがオフ状態であるため、第2状態になるように昇降装置306を制御する。充電スタンド300を第2状態への切替が許可されることによって、バッテリ214の充電が許可される。
あるいは、制御装置308は、たとえば、可動部300aが第2状態であって、かつ、充電禁止フラグがオフ状態である場合には、コネクタ302がインレット220に接続されていると、電動車両200への電力供給が可能とされるようにしてもよい。
なお、充電スタンド300が水濡れ状態でないと判定される場合(S100にてNO)、この処理は終了される。さらに、充電スタンド300が乾燥していないと判定される場合(S104にてNO)、処理はS104に戻される。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態における制御装置308の動作の一例について図6を参照しつつ説明する。図6は、充電スタンド300の制御装置308の動作の一例を説明するためのタイミングチャートである。図6の縦軸は、水濡れの有無と、充電許否とを示す。図6の横軸は、時間を示す。図6のLN1は、水濡れの有無の変化を示す。図6のLN2は、充電許否の変化を示す。
たとえば、降雨中でなく、かつ、可動部300aが第1状態である場合を想定する。降雨中でないため、図6のLN1に示すように、水濡れ状態でないため(S100にてNO)、図6のLN2に示すように、充電スタンド300による充電は禁止されない(充電が許可される)。そのため、充電禁止フラグはオフ状態が維持されるため、上昇要求がある場合には、上昇制御の実行条件が成立し、第2状態になるように昇降装置306が制御される。この場合、コネクタ302をインレット220に接続することによってバッテリ214の充電が可能となる。
時間T(0)にて、降雨が開始すると、水センサ312により可動部300aの上端に水滴が付着していることが検出され、図6のLN1に示すように、水濡れ状態であると判定されるため(S100にてYES)、図6のLN2に示すように、充電スタンド300を用いた充電が禁止される(S102)。このとき、充電禁止フラグがオン状態に設定されるため、上昇要求がある場合でも上昇制御の実行条件が成立せず、第1状態が維持されることとなる。その結果、バッテリ214の充電を行なうことができない状態(すなわち、バッテリ214の充電が禁止された状態)になる。
時間T(1)にて、降雨が終了しても、図6のLN1に示すように、可動部300aの上端に水滴が付着した状態が継続すると、充電スタンド300が乾燥したと判定されないため(S104にてNO)、図6のLN2に示すように、充電が禁止された状態が維持される。
一方、時間T(2)にて、可動部300aの上端に付着していた水滴が蒸発し、水センサ312により可動部300aに水滴が付着していないことが検出されると、図6のLN1に示すように、水濡れ状態が解消し、充電スタンド300が乾燥したと判定される(S104にてYES)。そのため、図6のLN2に示すように、充電スタンド300を用いた充電が許可される(S106)。このとき、充電禁止フラグがオフ状態に設定されるため、可動部300aの上昇要求がある場合には、上昇制御の実行条件が成立し、第2状態になるように昇降装置306が制御される。
以上のようにして、本実施の形態に係る充電設備である充電スタンド300によると、充電スタンド300が水濡れ状態である場合に充電スタンド300を用いたバッテリ214の充電が禁止されるため、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制することができる。さらに、充電スタンド300の水濡れ状態が解消している場合に充電スタンド300を用いたバッテリ214の充電が許可されるので、利便性の悪化が抑制される。したがって、付着した水滴に起因した故障の発生を抑制する充電設備を提供することができる。
以下、変形例について記載する。
上述の実施の形態では、電源350は、交流電源であるとして説明したが、電源350は、直流電源であってもよい。この場合において、電動車両200は、たとえば、充電器212を省略した構成であってもよい。
さらに上述の実施の形態では、充電スタンド300の筐体は、円筒形状を有する場合を一例として説明したが、特に昇降動作が可能な形状であればよく、特に円筒形状に限定されるものではない。たとえば、充電スタンド300の筐体は、直方形状を有していてもよい。
さらに上述の実施の形態では、コネクタ302が可動部300aの上部の収納スペースに収納される構成を一例として説明したが、たとえば、可動部300aの上部側面には、ソケットが露出して設けられてもよい。このようにすると、ユーザは、別途用意した充電ケーブルを用いて充電スタンド300のソケットと電動車両200のインレット220とを接続することによって電動車両200に搭載されたバッテリ214を充電することができる。あるいは、可動部300aの上部には、電動車両200の底面に設けられるインレットに接続可能な端子部が設けられる構成であってもよい。このようにすると、可動部300aが第2状態になることで電動車両200のインレットと充電スタンドとを電気的に接続された状態になるため、ユーザが電動車両200のインレットと充電スタンドとを接続する作業をすることなく、電動車両200に搭載されたバッテリ214の充電を行なうことができる。
さらに上述の実施の形態では、制御装置308は、水センサ312を用いて可動部300aの上端に水滴が付着している場合に、充電スタンド300が水濡れ状態であると判定するものとして説明したが、制御装置308は、たとえば、水センサ312に代えて降水量を検出するセンサを用いて検出される単位時間当たりの降水量がしきい値よりも大きい場合に充電スタンド300が水濡れ状態であると判定してもよい。この場合、制御装置308は、たとえば、単位時間当たりの降水量がしきい値以下となった状態が予め定められた期間だけ継続する場合に、水濡れ状態が解消していると判定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、制御装置308は、水センサ312を用いて可動部300aの上端に水滴が付着している場合に、充電スタンド300が水濡れ状態であると判定するものとして説明したが、制御装置308は、たとえば、水センサ312に代えてカメラにより取得される地面上に露出した可動部300aの画像を解析して充電スタンド300が水濡れ状態であるか否か、水濡れが解消しているか否かを判定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、制御装置308は、水センサ312を用いて可動部300aの上端に水滴が付着している場合に、充電スタンド300が水濡れ状態であると判定するものとして説明したが、制御装置308は、たとえば、水センサ312に代えて湿度センサを用いて検出される湿度がしきい値を超える場合に充電スタンド300が水濡れ状態であると判定してもよい。湿度センサは、可動部300aに設けられてもよいし、あるいは、固定部300bに設けられても良い。この場合、制御装置308は、たとえば、湿度がしきい値以下となった状態が予め定められた期間だけ継続する場合に、水濡れ状態が解消していると判定してもよい。
さらに上述の実施の形態では、水センサ312は、可動部300aの上端に設けられる場合を一例として説明したが、設置位置としては、可動部300aの上端に限定されるものではなく、可動部300aの上端に加えてまたは代えて可動部300aの外周側面や固定部300bに設けられるようにしてもよい。
なお、上記した変形例は、その全部または一部を適宜組み合わせて実施してもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
200 電動車両、212 充電器、214 バッテリ、216 インバータ、218 モータジェネレータ、220 インレット、222 駆動輪、300 充電スタンド、300a 可動部、300b 固定部、302 コネクタ、304 ケーブル、306 昇降装置、308 制御装置、300a CPU、308b メモリ、308c 通信部、312 水センサ、350 電源、400,410 駐車スペース、402,412 仕切り線、500,510 歩道。

Claims (1)

  1. 地面に形成された凹部の底面に設置され、車両に搭載された蓄電装置の充電が可能な可動式の充電設備であって、
    前記蓄電装置と接続可能な接続機器を含む可動部と、
    前記可動部が地面下に収納された第1状態と、前記可動部が地面上に露出し、前記蓄電装置と前記接続機器との接続が可能な第2状態との間で前記可動部を昇降させる昇降装置と、
    前記昇降装置の動作を制御する制御装置とを備え、
    前記制御装置は、前記充電設備が水濡れ状態である場合に、前記蓄電装置の充電を禁止し、前記水濡れ状態が解消している場合に、前記蓄電装置の充電を許可する、充電設備。
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