JP2022133062A - 日焼け止め化粧料 - Google Patents

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Abstract

【課題】べたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる日焼け止め化粧料を提供する。【解決手段】(A)常温で固体の紫外線吸収剤と、(B)エステル油と、を含み、前記(B)エステル油が、(B-1)常温で固体のエステル油、及び/又は(B-2)以下の測定方法で測定された延展性が550(mm2/10min)以下であるエステル油、であり、ピッカリングエマルションである、日焼け止め化粧料。(測定方法)常温にて、前腕部に測定対象であるエステル油と、標準品であるデカン酸テトラデシルをそれぞれ4mg滴下し、滴下から10分後のエステル油とデカン酸テトラデシルの面積(mm2)を測定し、以下の式1により、エステル油の延展性を算出する。(式1)(測定対象の延展性)=(測定対象の面積/標準品の面積)×780【選択図】なし

Description

本発明は、日焼け止め化粧料に関する。
金属酸化物粉体を含む外用組成物が広く知られている。例えば酸化チタン、酸化亜鉛、酸化ジルコニウム、酸化セリウムなどの金属酸化物を微粒子化した粉体は、紫外線を散乱、吸収、反射する機能があるため、紫外線遮蔽材としてサンスクリーン用の外用組成物などに配合される(例えば特許文献1)。
また、シリカなどの金属酸化物を乳化界面に吸着させることにより安定化されるピッカリングエマルション等が知られている(例えば特許文献2)。
特開2017-014300号公報 特表2017-503643号公報
Von U. Zeidler et al., FETTE SEIFEN ANSTRICHMITTEL, (1985) 87, 10, 403-408
ところで、ピッカリングエマルションである日焼け止め化粧料において、固体の紫外線吸収剤を含むと、製剤のべたつきが強く、かつ塗布時の滑らかさがなく、塗布しづらいという問題があった。
したがって、本発明の課題は、少なくともべたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる日焼け止め化粧料を提供することにある。
本発明者らは、鋭意の研究の結果、固体の紫外線吸収剤を含むピッカリングエマルションである日焼け止め化粧料に、特定のエステル油を配合することで、べたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる日焼け止め化粧料となることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、上記課題を解決する本発明は、
(A)常温で固体の紫外線吸収剤と、
(B)エステル油と、を含み、
前記(B)エステル油が、
(B-1)常温で固体のエステル油、
及び/又は
(B-2)以下の測定方法で測定された延展性が550(mm/10min)以下であるエステル油、であり、
ピッカリングエマルションである、
日焼け止め化粧料である。
(測定方法)
常温にて、前腕部に測定対象であるエステル油と、標準品であるデカン酸テトラデシルをそれぞれ4mg滴下し、滴下から10分後のエステル油とデカン酸テトラデシルの面積(mm)を測定し、以下の式1により、エステル油の延展性を算出する。
(式1)
(測定対象の延展性)=(測定対象の面積/標準品の面積)×780
本発明の日焼け止め化粧料は、固体の紫外線吸収剤を含みながらも、べたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記(B)として、前記(B-1)及び前記(B-2)の何れも含む。
常温で固体のエステル油、及び前記測定方法で測定された延展性が550(mm/10min)以下であるエステル油を両方含む日焼け止め化粧料は、よりべたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる。
本発明の好ましい形態では、前記(B)成分の含有量が、3質量%以上である。
本発明の好ましい形態では、
前記(B-1)成分の含有量が3~20質量%であり、
前記(B-2)成分の含有量が0.1~3質量%である。
本発明の好ましい形態では、さらに(C)シリカ系微粒子を含む。
本発明の好ましい形態では、
前記(C)が、シリル化シリカ微粒子である。
本発明の好ましい形態では、
前記日焼け止め化粧料は、界面活性剤を実質的に含有しない。
本発明の日焼け止め化粧料は、べたつき感が少なく、又は塗布時の滑らかさに優れる。
本発明の日焼け止め化粧料は、(A)常温で固体の紫外線吸収剤と、特定の(B)エステル油を含む。
以下、各成分について詳細に説明を加える。
(1)(A)常温で固体の紫外線吸収剤
本明細書中において、「常温で固体」とは、25℃大気圧の環境下で固体であることを意味する。
このような紫外線吸収剤としては、特に限定されないが、ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル、パラアミノ安息香酸、ジメチルパラアミノ安息香酸エチルエステル等の安息香酸誘導体、ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン、トリアニリノカルボエチルヘキシルオキシトリアジン等のトリアジン誘導体等が挙げられる。
また、常温で固体であれば、アントラニル酸誘導体、サリチル酸誘導体、ケイ皮酸誘導体等を用いることができる。
常温で固体の紫外線吸収剤として、1種又は2種以上の紫外線吸収剤を含んでもよい。
また、本発明の日焼け止め化粧料は、常温で固体の紫外線吸収剤を含んでいれば、常温で半固体、又は液状の紫外線吸収剤を含んでもよい。
常温で固体の紫外線吸収剤の含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して、好ましくは3質量%以上であり、より好ましくは4質量%以上であり、さらに好ましくは4.5質量%以上が特に好ましく、5質量%以上が特に好ましい。
また、常温で固体の紫外線吸収剤の含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して、好ましくは10質量%以下であり、より好ましくは8質量%以下であり、さらに好ましくは6質量%以下である。
常温で固体の紫外線吸収剤の含有量は、日焼け止め化粧料中の紫外線吸収剤全量に対して、好ましくは22質量%以上であり、より好ましくは23質量%以上であり、さらに好ましくは24質量%以上であり、特に好ましくは24.5質量%以上であり、最も好ましくは25質量%以上である。
また、常温で固体の紫外線吸収剤の含有量は、日焼け止め化粧料中の紫外線吸収剤全量に対して、好ましくは30質量%以下であり、より好ましくは28質量%以下であり、さらに好ましくは26質量%以下である。
日焼け止め化粧料全量に対する、すべての紫外線吸収剤の合計量は、好ましくは12質量%以上であり、より好ましくは15質量%以上であり、さらに好ましくは18質量%以上であり、特に好ましくは20質量%以上である。
また、日焼け止め化粧料全量に対する、すべての紫外線吸収剤の合計量は、好ましくは35質量%以下であり、より好ましくは30質量%以下であり、さらに好ましくは28質量%以下であり、特に好ましくは25質量%以下である。
本発明の日焼け止め化粧料は、SPF値が50+であることが好ましく、SPF値が50+となるように、紫外線吸収剤、又は紫外線散乱剤を配合することが好ましい。
本発明の日焼け止め化粧料は、SPF値が50+と高い値となるように紫外線吸収剤、特に固体の紫外線吸収剤を配合した場合であっても、べたつき感の無さ、及び塗布時の滑らかさに優れる。
(2)(B)エステル油
本発明の日焼け止め化粧料は、(B-1)常温で固体のエステル油、及び/又は(B-2)特定の測定方法により測定された延展性が550(mm/10min)以下のエステル油を含む。
好ましくは前記(B-1)成分及び(B-2)成分の両方を含む。
常温で固体のエステル油、又は延展性が低いエステル油を固体の紫外線吸収剤とともに配合することで、これらのエステル油が製剤中で紫外線吸収剤を覆い、常温で固体の紫外線吸収剤に由来するべたつき感、又は塗布時の滑らかさが改善される。
日焼け止め化粧料全量に対して、エステル油の含有量は、好ましくは5~30質量%であり、より好ましくは8~25質量%であり、さらに好ましくは10~25質量%であり、特に好ましくは10~20質量%である。
日焼け止め化粧料中の油性基材全量に対するエステル油の含有量は、好ましくは50質量%以上であり、より好ましくは60質量%以上であり、さらに好ましくは70質量%以上であり、特に好ましくは80質量%以上であり、最も好ましくは90質量%以上である。
また、油性基剤の全量が、エステル油であってもよい。
(2-1)(B-1)常温で固体のエステル油
本発明の一実施形態では、常温で固体のエステル油を含む。
常温で固体のエステル油としては、炭素数14以上の脂肪酸残基を含む脂肪酸エステルが例示できる。脂肪酸エステルとしては、脂肪酸アルキルエステルが好ましい。
脂肪酸アルキルエステルとしては、常温で固体のものであれば特に限定されないが、エステルのアルコール残基におけるアルキル鎖の炭素数が好ましくは1~22であり、より好ましくは4~20であり、さらに好ましくは6~18であり、特に好ましくは8~18である。
(B-1)のエステル油としては、ミリスチン酸ミリスチル、パルミチン酸セチル、ステアリン酸ステアリル、及びステアリン酸ヘキシルデシル等が例示できる。
(B-1)のエステル油の含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して、好ましくは0.05~3質量%であり、より好ましくは0.1~3質量%であり、さらに好ましくは0.1~2質量%であり、特に好ましくは0.3~1.5質量であり、最も好ましくは0.5~1質量%である。
また、(B-1)のエステル油の含有量は、エステル油全量に対して、好ましくは1~10質量%であり、より好ましくは1~8質量%であり、さらに好ましくは3~7質量%である。
(2-2)(B-2)延展性が550(mm/10min)以下のエステル油
本発明の一実施形態では、非特許文献1の方法を参照した以下の測定方法により測定された延展性が550(mm/10min)以下のエステル油を含む。
(測定方法)
常温にて、前腕部に測定対象であるエステル油と、標準品であるデカン酸テトラデシルをそれぞれ4mg滴下し、滴下から10分後のエステル油とデカン酸テトラデシルの面積(mm)を測定し、以下の式1により、エステル油の延展性を算出する。
(式1)
(測定対象の延展性)=(測定対象の面積/標準品の面積)×780
延展性が550(mm/10min)以下のエステル油としては、テトラエチルヘキサン酸ペンタエリスチル(490(mm/10min))、ステアリン酸イソセチル(450(mm/10min))、ミリスチン酸オクチルドデシル(450(mm/10min))、炭素数12~15の安息香酸アルキル(400(mm/10min))、エルカ酸オレイル(350(mm/10min))等が例示できる。
(B-2)のエステル油の延展性(mm/10min)は、好ましくは540以下であり、より好ましくは520以下であり、さらに好ましくは500以下であり、特に好ましくは490以下である。
(B-2)のエステル油の含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して、好ましくは1~20質量%であり、より好ましくは3~18質量%であり、さらに好ましくは4~15質量%であり、特に好ましくは5~12質量%であり、最も好ましくは5~10質量%である。
(B-2)のエステル油の含有量は、エステル油全量に対して、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは25質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上である。また、(B-2)のエステル油の含有量は、エステル油全量に対して、好ましくは90質量%以下であり、より好ましくは80質量%以下であり、さらに好ましくは75質量%以下であり、特に好ましくは70質量%以下である。
(B-1)及び(B-2)のエステル油を両方含む場合、その総含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して、好ましくは1~20質量%であり、より好ましくは2~18質量%であり、さらに好ましくは3~15質量%であり、特に好ましくは4~12質量%であり、最も好ましくは5~12質量%である。また、他の形態として、2~10質量%が好ましく、3~8質量%がより好ましくは、4~6質量がさらに好ましい。
(B-1)及び(B-2)のエステル油を両方含む場合、その総含有量は、日焼け止め化粧料に含まれるエステル油全量に対して、好ましくは20質量%以上であり、より好ましくは25質量%以上であり、さらに好ましくは30質量%以上であり、特に好ましくは35質量%以上である。
また、(B-1)及び(B-2)のエステル油を両方含む場合、その総含有量は、日焼け止め化粧料に含まれるエステル油全量に対して、好ましくは80質量%以下であり、より好ましくは70質量%以下であり、さらに好ましくは60質量%以下であり、特に好ましくは50質量%以下であり、最も好ましくは45質量%以下である。
(B-1)及び(B-2)のエステル油を両方含む場合、(B-1)のエステル油1質量部に対する(B-2)のエステル油の含有量は、好ましくは1~30質量部であり、より好ましくは3~25質量部であり、さらに好ましくは5~20質量部であり、特に好ましくは7~15質量部であり、最も好ましくは8~12質量部である。
本発明の日焼け止め化粧料は、前記(B-1)のエステル油、及び(B-2)のエステル油以外のエステル油を含んでいてもよい。
(B-1)及び(B-2)以外のエステル油としては、例えば、トリ(カプリル/カプリン酸)グリセリル、エルカ酸オレイル、オクチルドデカノール、オレイン酸デシル、ステアリン酸エチルヘキシル、パルミチン酸エチルヘキシル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、炭酸ジカプリリル、カプリル酸プロピルへプチル等が例示できる。
(3)日焼け止め化粧料
本発明の日焼け止め化粧料は、上記(A)成分及び(B)成分を含む、ピッカリングエマルションである。
ピッカリングエマルションとは、粒子を用いて安定化された乳化組成物をいう。粒子が乳化安定性に寄与している乳化組成物であれば、他の界面活性剤を含んでもいてもピッカグルエマルションというが、本発明の日焼け止め化粧料は、界面活性剤を実質的に含有しないことが好ましい。
界面活性剤の含有量は、日焼け止め化粧料全量に対して1質量以下が好ましく、0.5質量%以下がより好ましく、0.1質量%以下がさらに好ましく、0.01質量%以下が特に好ましく、含有しないことが最も好ましい。
ピッカリングエマルションの乳化安定性に寄与する粒子として、有機粒子、無期粒子の何れを用いることができる。本発明においては、金属酸化物粒子を用いることが好ましい。
ここでいう金属酸化物には、ケイなどの半金属の酸化物も含まれる。
金属酸化物粒子としては、シリカ、二酸化チタン、酸化亜鉛、酸化鉄、酸化ジルコニウム及び酸化セリウム等が例示できる。本発明においては、(C)シリカ系微粒子を用いることが好ましい。
シリカ系微粒子を用いる場合には、例えば、ケイ素ハロゲン化物の蒸気相酸化により生成される、いわゆる乾式シリカ粒子、及び水ガラス等から製造される、いわゆる湿式シリカ粒子の何れを用いてもよい。
乾式シリカ粒子としては、例えばAerosilシリーズ(日本アエロジル株式会社)、CAB-O-SILシリーズ(キャボットコーポレーション)、HDKシリーズ(旭化成ワッカーシリコーン株式会社)、湿式シリカ粉末としては、例えばNipsilシリーズ(東ソー・シリカ株式会社)、HI-SILシリーズ(PPG)等の市販品の市販品を用いることができる。
その他の金属酸化物粉体についても、多くの市販品が存在するので、市販品をそのまま用いることもできる。このような市販品としては、具体的には、微粒子二酸化チタンとして、「MTY-110M3S」(テイカ株式会社製)、「MTY-02」(テイカ株式会社製)、「MT-100TV」(テイカ株式会社製)、「MT-500HSA」(テイカ株式会社製)、「MT-100T」(テイカ株式会社製)、「MT-01」(テイカ株式会社製)、「MT-10EX」(テイカ株式会社製)、「MT-05」(テイカ株式会社製)、「MT-100Z」(テイカ株式会社製)、「MT-150EX」(テイカ株式会社製)、「MT-100AQ」(テイカ株式会社製)、「MT-100WP」(テイカ株式会社製)、「MT-100SA」(テイカ株式会社製)、「MT-500B」(テイカ株式会社製)、「MT-500SA」(テイカ株式会社製、「MT-600B」(テイカ株式会社製)、「MT-500SAS」(テイカ株式会社製)、)「タイペークCR-50」(石原産業株式会社製)、「タイペークTTO-M-1」(石原産業株式会社製)「タイペークTTO-V4」(石原産業株式会社製)、「ST-455」(チタン工業株式会社製)、「STT-65C-S」(チタン工業株式会社製)、「STT-30EHS」(チタン工業株式会社製)、「バイエルチタンR-KB-1」(バイエル社製)等が挙げられる。
また、微粒子酸化亜鉛として、「MZ-300」(テイカ株式会社製)、「MZY-303S」(テイカ株式会社製)、「MZ-306X」(テイカ株式会社製)、「MZ-500」(テイカ株式会社製)、「MZY-505S」(テイカ株式会社製)、「MZ-506X」(テイカ株式会社製)、「MZ-510HPSX」(テイカ株式会社製)、「WSX-MZ-700」(テイカ株式会社製)、「SANT-UFZO-450」(三好化成株式会社製)、「SANT-UFZO-500」(三好化成株式会社製)、「FZO-50」(石原産業株式会社製)、「マックスライトZS-032」(昭和電工株式会社製)、「マックスライトZS-032D」(昭和電工株式会社製)等が挙げられる。
金属酸化物粒子の表面は疎水化処理されていることが好ましい。疎水化金属酸化物粒子は、金属酸化物粒子と疎水化処理剤を反応させ、該粉体の表面に存在する水酸基に疎水基を共有結合によって付加したり、また、金属酸化物粒子の表面に疎水化処理剤を物理的に付着させることで被覆したりすることによって調製することができる。
疎水化処理は、有機ケイ素化合物、シリコーン、炭化水素油、脂肪酸、脂肪酸アミド、脂肪酸エステル、高級アルコール、ポリオキシアルキレン化合物等の疎水化処理剤で金属酸化物粉体を処理する方法が挙げられる。
特に好ましくは、有機ケイ素化合物又はシリコーンを疎水化処理剤として金属酸化物粒子を処理する。
有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルジシラザン、モノメチルシラン、ジメチルシラン、トリメチルシラン、トリメチルエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、トリメチルクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、メチルトリクロロシラン、ジメチルエトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、パルミチルシラン等が挙げられる。これらは一種或いは二種以上の混合物で用いられる。
本発明の好ましい実施の形態では、トリメチルシランによって金属酸化物粒子を処理し、表面にトリメチルシリル基が付加された疎水化金属酸化物粒子を用い、特に好ましくはトリメチルシランによってシリカ粒子を処理し、表面にトリメチルシリル基が付加された部分的疎水化シリカを用いる。
疎水化処理剤としてシリコーンを用いる場合には、ジメチルシリコーン、メチルフェニルシリコーン、α-メチルスチレン変性シリコーン、クロルフェニルシリコーン、フッ素変性シリコーンなどが例示できる。
金属酸化物粒子の平均一次粒子径は特に限定されない。例えば1~1000nmを目安とすることができ、好ましくは3~100nm、より好ましくは5~30nmである。
また、金属酸化物粒子の平均二次粒子径も特に限定されない。好ましくは1μm以下を目安とすることができ、好ましくは500nm以下、さらに好ましくは200nm以下、さらに好ましくは50nm以下である。
ここで、平均一次粒子径及び平均二次粒子径は、走査型電子顕微鏡像上で2500個以上の粒子の最大径を測定し、その個数平均を算出することにより求めることができる。
なお、平均二次粒子径は外用組成物の調製の際に加える応力によって調整することができる。
粒子の含有量の下限は、特に限定されないが、好ましくは0.01質量%以上、より好ましくは0.05質量%以上、さらに好ましくは0.1質量%以上を目安とすることができる。
また、粒子の含有量の上限は、特に限定されないが、好ましくは10質量%以下、より好ましくは5質量%以下、さらに好ましくは3質量%以下、さらに好ましくは2質量%以下を目安とすることができる。
本発明の日焼け止め化粧料の乳化形態は、特に限定されず、W/O型、又はO/W型であってもよい。
本発明の日焼け止め化粧料における油相は、上述したエステル油以外の油性基剤を含んでいてもよい。
油性基剤としては、液体油脂、固体油脂、ロウ、炭化水素油、高級脂肪酸、高級アルコール、シリコーン油等が例示できる。
液体油脂としては、例えば、アボガド油、ツバキ油、タートル油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、ミンク油、オリーブ油、ナタネ油、卵黄油、ゴマ油、パーシック油、小麦胚芽油、サザンカ油、ヒマシ油、アマニ油、サフラワー油、綿実油、エノ油、メドウフォーム油、大豆油、落花生油、茶実油、カヤ油、コメヌカ油、シナギリ油、日本キリ油、ホホバ油、胚芽油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等が挙げられる。
固体油脂としては、カカオ脂、ヤシ油、馬脂、硬化ヤシ油、パーム油、牛脂、羊脂、硬化牛脂、パーム核油、豚脂、牛骨脂、モクロウ核油、硬化油、牛脚脂、モクロウ、硬化ヒマシ油等が挙げられる。
ロウ類としては、ミツロウ、カンデリラロウ、綿ロウ、カルナウバロウ、ベイベリーロ
ウ、イボタロウ、鯨ロウ、モンタンロウ、ヌカロウ、ラノリン、カポックロウ、酢酸ラノリン、液状ラノリン、サトウキビロウ、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラウリン酸ヘキシル、還元ラノリン、ジョジョバロウ、硬質ラノリン、セラックロウ、POEラノリンアルコールエーテル、POEラノリンアルコールアセテート、POEコレステロールエーテル、ラノリン脂肪酸ポリエチレングリコール、POE水素添加ラノリンアルコールエーテル等が挙げられる。
炭化水素油としては、流動パラフィン、オゾケライト、プリスタン、パラフィン、セレシン、スクワレン、ワセリン、マイクロクリスタリンワックス等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン(ベヘニン)酸、12-ヒドロキシステアリン酸、ウンデシレン酸、トール酸等が挙げられる。
高級アルコールとしては、例えば、セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、バチルアルコール、ミリスチルアルコール、セトステアリルアルコール等が挙げられる。
シリコーン油としては、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジフェニルシロキシフェニルトリメチコン等の鎖状ポリシロキサンや、ペンタシロキサン、デカメチルポリシロキサン、ドデカメチルポリシロキサン、テトラメチルテトラハイドロジェンポリシロキサンなどの環状ポリシロキサン等が挙げられる。
本発明のピッカリングエマルションにおける水相は、通常化粧料に用いられる成分を特に制限なく含むことができるが、例えば、以下の成分を含有することが好ましい。
ポリオールとしては、ポリエチレングリコール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、ソルビトール、キシリトール、マルチトール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、イソプレングリコール、1,2-ペンタンジオール、2,4-ヘキシレングリコール、1,2-ヘキサンジオール、1,2-オクタンジオール等が挙げられ、中でも、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ソルビトールが好ましく挙げられる。
また、増粘剤を含んでもよい。増粘剤としては、キサンタンガム、ジェランガム、グアガム、クインスシード、カラギーナン、ガラクタン、アラビアガム、ペクチン、マンナン、デンプン、カードラン、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、コンドロイチン硫酸、デルマタン硫酸、グリコーゲン、ヘパラン硫酸、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、トラガントガム、ケラタン硫酸、コンドロイチン、ムコイチン硫酸、ヒドロキシエチルグアガム、カルボキシメチルグアガム、デキストラン、ケラト硫酸、ローカストビーンガム,サクシノグルカン、カロニン酸、キチン、キトサン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、アクリル酸ナトリウムグラフトデンプン、ステアロキシヒドロキシプロピルメチルセルロース、ベントナイト等が挙げられる。
また、本発明の日焼け止め化粧料は、上記成分以外に通常化粧料で使用される任意成分を発明の効果を損なわない範囲で含有することができる。かかる任意成分としては、例えば、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、イミダゾリン系両性界面活性剤(2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等)、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE-ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE-グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等)、POEアルキルエーテル類(POE2-オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック(登録商標)型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2-デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、ピロリドンカルボン酸ナトリウム、乳酸、乳酸ナトリウム等の保湿成分類、表面処理されていても良い、マイカ、タルク、カオリン、合成雲母、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、硫酸バリウム等の粉体類、表面処理されていても良い、群青、紺青等の無機顔料類、表面処理されていても良い、酸化鉄二酸化チタン焼結体等の複合顔料、表面処理されていても良い、雲母チタン、魚燐箔、オキシ塩化ビスマス等のパール剤類、レーキ化されていても良い赤色202号、赤色228号、赤色226号、黄色4号、青色404号、黄色5号、赤色505号、赤色230号、赤色223号、橙色201号、赤色213号、黄色204号、黄色203号、青色1号、緑色201号、紫色201号、赤色204号等の有機色素類、ポリエチレン末、ポリメタクリル酸メチル、ナイロン粉末、オルガノポリシロキサンエラストマー等の有機粉体類、エタノール、イソプロパノール等の低級アルコール類、ビタミンA又はその誘導体、ビタミンB塩酸塩,ビタミンBトリパルミテート,ビタミンBジオクタノエート,ビタミンB又はその誘導体,ビタミンB12,ビタミンB15又はその誘導体等のビタミンB類、α-トコフェロール,β-トコフェロール,γ-トコフェロール,ビタミンEアセテート等のビタミンE類、ビタミンD類、ビタミンH、パントテン酸、パンテチン、ピロロキノリンキノン等のビタミン類などが好ましく例示できる。
本願発明の日焼け止め化粧料は、水相に乳化用の粒子を分散し、油相と混合して乳化することに製造することができる。
<試験例1>日焼け止め化粧料の調製
表1に示す配合に従い、実施例1~3、および比較例1~3のO/W型ピッカリングエマルションである日焼け止め化粧料を調製した。
<試験例2>SPF値の測定
調製した各日焼け止め化粧料について、SPFアナライザー測定用PMMAプレートHD6に、調製した日焼け止め化粧料を2mg/cmになるように塗布し、10分乾燥させた。その後SPFアナライザー(UV2000:Labspire社製)を用いて、SPF値を算出した。結果を表1に示す。
<試験例3>べたつき、塗布時の滑らかさ、乳化安定性の評価試験
調製した各日焼け止め化粧料を前腕部に塗布し、べたつき感、及び塗布時の滑らかさを評価した。

また、各日焼け止め化粧料を60℃の環境で2週間静置し、乳化安定性を評価した。
各評価は、以下の評価基準に従い評価した。結果を表1に示す。
<評価基準>
(べたつき感)
◎・・・(例)べたつきを全く感じない
〇・・・(例)べたつきが気にならない
△・・・べたつきが気になる
×・・・べたつきを感じ、塗布時に不快感を感じる
(塗布時の滑らかさ)
◎・・・なめらかに伸び、抵抗を感じない
〇・・・なめらかに伸びるが、少し抵抗を感じる
△・・・なめらかに伸びず、抵抗を感じる。
×・・・なめらかに伸びず、塗布時に不快な抵抗感がある。
乳化安定性
〇・・・60℃ 2週間放置しても乳化状態が変化せず、油浮きが見られない。
×・・・60℃ 2週間放置すると、乳化滴の合一が発生し、油浮きが見られる。
Figure 2022133062000001
比較例1の結果より、延展性が550(mm2/10min)以下のエステル油を含まないピッカリングエマルション形態の日焼け止め化粧料は、べたつき感が強く、塗布時の滑らかさが無いことがわかった。
比較例1及び比較例2の比較から、固体の紫外線吸収剤の含有量を減らしてSPF値を犠牲にすることで、べたつき感、塗布時の滑らかさを改善することができることがわかった。
比較例1と比較例3の比較から、シリコーン油を加えることで、固体の紫外線吸収剤に由来するべたつき感、及び塗布時の滑らかさの無さをある程度改善することができるが、乳化安定性が著しく低下することがわかった。
実施例1~4と比較例1との比較から、(B-1)のエステル油、及び/又は(B-2)のエステル油を、固体の紫外線吸収剤と共に配合することで、固体の紫外線吸収剤の含有量が多くとも、すなわち、高いSPF値を維持しながらも、固体の紫外線吸収剤に由来するべたつきを感じず、塗布時に滑らかな日焼け止め化粧料となることがわかった。
また、実施例1~4の日焼け止め化粧料は、優れた乳化安定性を有していた。
本発明は、様々なUVケア製品に応用することができる。

Claims (7)

  1. (A)常温で固体の紫外線吸収剤と、
    (B)エステル油と、を含み、
    前記(B)エステル油が、
    (B-1)常温で固体のエステル油、
    及び/又は
    (B-2)以下の測定方法で測定された延展性が550(mm/10min)以下であるエステル油、であり、
    ピッカリングエマルションである、
    日焼け止め化粧料。
    (測定方法)
    常温にて、前腕部に測定対象であるエステル油と、標準品であるデカン酸テトラデシルをそれぞれ4mg滴下し、滴下から10分後のエステル油とデカン酸テトラデシルの面積(mm)を測定し、以下の式1により、エステル油の延展性を算出する。
    (式1)
    (測定対象の延展性)=(測定対象の面積/標準品の面積)×780
  2. 前記(B)として、前記(B-1)及び前記(B-2)の何れも含む、請求項1に記載の日焼け止め化粧料。
  3. 前記(B)成分の含有量が、3質量%以上である、請求項1又は2に記載の日焼け止め化粧料。
  4. 前記(B-1)成分の含有量が3~20質量%であり、
    前記(B-2)成分の含有量が0.1~3質量%である、
    請求項1~3の何れか一項に記載の日焼け止め化粧料。
  5. さらに、(C)シリカ系微粒子を含む、
    請求項1~4の何れか一項に記載の日焼け止め化粧料。
  6. 前記(C)が、シリル化シリカ微粒子である、請求項5に記載の日焼け止め化粧料。
  7. 界面活性剤を実質的に含有しない、請求項1~6の何れか一項に記載の日焼け止め化粧料。

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