JP2011046629A - 油性粒子を含有する外用組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】使用時に、いわゆる「はり感」が認められる、比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物を提供すること。
【解決手段】以下の条件を満たす、融点が55℃以上である固形油分、デキストリン脂肪酸エステル、及び、液状油分を含有する油性粒子が、水相に分散されてなる外用組成物を提供することにより、「はり感」と同時に「ふっくら感」が使用時に認められることを見出し、上記の課題を解決した。
(1)当該水相は、ポリビニルアルコールを含有する。
(2)油性粒子の平均粒径は、10〜2000μmである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、比較的大型の油性粒子を含有する外用組成物に関する発明である。
目視可能な程度の大きさを持ち、固形油分を含有する、化粧料等の外用組成物に含有させることが可能な、油性固型粒子、マイクロカプセル、顆粒等は、すでに提供されており、本願の出願人においても、いくつかの技術の提供を行っている。
特許文献1には、高級アルコール等の両親媒性物質を用いた、皮膚に使用した際の皮膜形成剤による違和感がなく、使用感触に優れる油性カプセル組成物が開示されている。
また、特許文献2には、特定の条件下で、デキストリン脂肪酸エステル及び液状油分を含有する油性粒子が水相に分散されてなる、安定性に優れ、粒子径が均一で、かつ、使用性に優れる外用組成物が開示されている。
特開2003−73230号公報 特開2005−36001号公報 特開2007−269723号公報
ところで、皮膚において外用組成物を使用する場合には、その使用感の良否が重要であり、それは、本発明のような比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物においても同様である。
最近、化粧料等において求められる使用感も多様化しつつある。本発明は、使用時に、いわゆる「はり感」が認められる、比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物を提供することを課題として提供される発明である。
本発明は、上述のように、「比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物」であり、皮膚への塗布を行い、油性粒子の被膜が塗布時の摩擦により壊れることを前提とする、特殊な外用組成物である。それ故、通常の剤形(乳化組成物や油剤等)において認められる使用感を与えるためには、かかる特殊な剤形に対応した手段を講ずることが必要となる。すなわち、通常の剤形において「はり感」付与のために用いた手段(例えば、特許文献3)が、そのまま、「比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物」において、「はり感」を付与するために有効であるか否かについては、予想することは困難である。
本発明者は、上記の課題を解決するために、試行錯誤を重ねた結果、上記の特許文献2の「比較的大きな油性粒子を含有する外用組成物」の外相に、ポリビニルアルコールを含有させることにより、「はり感」と「ふっくら感」を付与することが可能であることを見出した。また、ポリビニルアルコールと増粘剤を組み合わせて外相に含有させることによっても、「はり感」と「ふっくら感」をさらに容易に付与することが可能であることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の条件を満たす、融点が55℃以上である固形油分、デキストリン脂肪酸エステル、及び、液状油分を含有する油性粒子が、水相に分散されてなる外用組成物(以下、本発明の外用組成物ともいう)を提供する発明である。
(1)当該水相は、ポリビニルアルコールを含有する。
(2)油性粒子の平均粒径は、10〜2000μmである。
さらに、本発明の外用組成物は、増粘剤を好適に含有することができる。
本発明により、使用時に「はり感」と「ふっくら感」が感じられる、油性粒子分散型の外用組成物が提供される。
A.油相成分
本発明の外用組成物を製造する際に調製される油相は、上記のとおり、融点が55℃以上である固形油分、デキストリン脂肪酸エステル、及び、液状油分、を含有することを特徴とする。
(1)融点が55℃以上である固形油分とデキストリン脂肪酸エステル
これらの成分は、本発明の外用組成物の油性粒子に、適度の堅牢性を付与するために配合する必須の成分である。
(1−1)融点が55℃以上である固形油分
融点が55℃以上である固形油分(以下、特定固形油分ともいう)は、油性粒子の外側に皮膜が形成し、油性粒子同士の付着を抑制することが可能となる。さらに、特定固形油分の融点は、60℃以上であることが、特に好ましい。
このような条件を満たす特定固形油分として、例えば、水添ホホバ油(融点:68℃)、ベヘン酸エイコサン二酸グリセリル(融点:66℃)、ベヘニルアルコール(融点:68℃)、ステアリルアルコール(融点:58℃)、固形パラフィン(融点:59〜91℃)、マイクロクリスタリンワックス(融点:80℃)、セレシン(融点:68〜75℃)、ビースワックス(融点:64℃)、ポリエチレンワックス(融点:80℃)、シリコンワックス(融点:60℃)、バチルアルコール(融点:70℃)、カルナウバロウ(融点:83℃)、ミツロウ(融点:64℃)、キャンデリラロウ(融点:71℃)、ジョジョバロウ(融点:55℃)、モクロウ(融点:55℃)、硬化ヒマシ油(融点:84℃)、硬化油(融点:55〜60℃)、水添パーム油(融点:65℃)、硬化ヤシ油(融点:70℃)、12−ヒドロキシステアリン酸(融点:70℃)等を挙げることが可能である。特に、ワックス類や硬質の炭化水素油を選択することが好適である。具体的には、ビースワックス、ポリエチレンワックス、シリコンワックス、カルナウバロウ、ミツロウ、キャンデリラロウ等の融点が60℃以上のワックス類;固形パラフィン、マイクロクリスタリンワックス、セレシン等の融点が60℃以上の硬質の炭化水素油を、特に好適な特定固形油分として挙げることができる。
ワックス類や硬質の炭化水素油は、これとデキストリン脂肪酸エステルを組み合わせて、油相成分中に配合することにより形成される油性皮膜が、水相成分中に配合されるポリビニルアルコール(後述する)と、使用時に皮膚上において接触することにより、より心地良い「はり感」と「ふっくら感」を使用者に与えることが可能となる。このような観点からすると、ワックス類と硬質の炭化水素油を、特定固形油分の主要な構成成分とすることが好適である。具体的には、特定固形油分のうち、ワックス類及び/又は硬質の炭化水素油が70〜100質量%が好適であり、80〜100質量%であることがさらに好適である。
特定固形油分の油性粒子における含有量は、必要に応じて自由に選択可能であるが、油性粒子の全質量に対して3〜25質量%程度が好適であり、特に好適には5〜15質量%程度である。
(1−2)デキストリン脂肪酸エステル
デキストリン脂肪酸エステルとしては、例えば、パルミチン酸デキストリン、オレイン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン等の1種または2種以上を挙げることが可能であり、パルミチン酸デキストリン又は(パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリンを選択することが好適である。なお、デキストリン脂肪酸エステルの市販品としては、レオパールKL(パルミチン酸デキストリン:千葉製粉社製)、レオパールTT((パルミチン酸/2−エチルヘキサン酸)デキストリン:千葉製粉社製)等が挙げられる。
本発明の外用組成物におけるデキストリン脂肪酸エステルの油性粒子への配合は、油性粒子自体の硬さを適切に調整することを主要な目的としている。例えば、上記の特定固形油分として、融点が60℃以上のワックス類及び/又は硬質の炭化水素油を主要成分として(具体的には、概ね特定固形油分の70質量%以上)用いた場合には、デキストリン脂肪酸エステルの油性粒子への配合により、当該油性粒子に亀裂が入り、当該粒子を、デキストリン脂肪酸エステル未配合の状態よりも柔らかくして、使用時に油性粒子を皮膚上でこすってつぶすときの感触をなめらかにして、より心地よい「ふっくら感」を与えることが可能となる。
また、デキストリン脂肪酸エステルは、油性粒子の全質量に対して、すなわち、油相成分全体の10質量%未満であることが好適であり、5質量%未満であることが特に好適である。デキストリン脂肪酸エステルの含有量が、油相成分全体の10質量%以上であると、油性粒子が脆弱になる傾向が強くなる。また、デキストリン脂肪酸エステルの必要最小配合量は、油性粒子の全質量に対して0.01質量%である。
(2)液状油分
液状油分は、常温で液状の油分であり、例えば、アマニ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、トウモロコシ油、オリーブ油、アボガド油、サザンカ油、ヒマシ油、サフラワー油、キョウニン油、シナモン油、ホホバ油、ブドウ油、アルモンド油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマワリ油、小麦胚芽油、米胚芽油、米ヌカ油、綿実油、大豆油、落花生油、茶実油、月見草油、トリグリセリン、トリオクタン酸グリセリン、トリイソパルミチン酸グリセリン等を用いることができる。
また、ヤシ油、パーム油、パーム核油等の油分を用いることができる。
また、エステル油として、オクタン酸セチル等のオクタン酸エステル、トリ−2−エチルヘキサエン酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のイソオクタン酸エステル、ラウリン酸ヘキシル等のラウリン酸エステル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル等のミリスチン酸エステル、パルミチン酸オクチル等のパルミチン酸エステル、ステアリン酸イソセチル等のステアリン酸エステル、イソステアリン酸イソプロピル等のイソステアリン酸エステル、イソパルミチン酸オクチル等のイソパルミチン酸エステル、オレイン酸イソデシル等のオレイン酸エステル、アジピン酸ジイソプロピル等のアジピン酸ジエステル、セバシン酸ジエチル等のセバシン酸ジエステル、リンゴ酸ジイソステアリル等のリンゴ酸ジイソステアリル等を用いることができる。
また、炭化水素油として、流動パラフィン、オゾケライト、スクワラン、スクワレン、プリスタン、パラフィン、イソパラフィン、ワセリン等を用いることが可能であり、その他、ステロール類を用いることも可能である。
さらに、シリコーン油として、ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン等の鎖状シリコーン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン等の環状シリコーン、アミノ変性シリコーン油、ポリエーテル変性シリコーン油、カルボキシ変性シリコーン油、アルキル変性シリコーン油、アンモニウム塩変性シリコーン油、フッ素変性シリコーン油等を用いることも可能である。
液状油分の油性粒子における含有量は、必要に応じて自由に選択可能であるが、油性粒子の全質量に対して40〜90質量%程度が好適であり、特に好適には60〜90質量%程度である。
(3)その他の油相成分
(3−1)水素添加ポリイソブテン
油相成分として、水素添加ポリイソブテンを含有させることにより、油性粒子の強度を向上させつつ、粒子径のコントロールが容易となり、さらに、製品の使用性を向上させることが可能である。好適な水素添加ポリイソブテンの含有量は、油性粒子の全質量、すなわち油相成分に対して、0.1〜40質量%である。また、水素添加ポリイソブテンとデキストリン脂肪酸エステル及び/又は特定固形成分との質量比(水素添加ポリイソブテン:デキストリン脂肪酸エステル及び/又は特定固形成分)は、1:2〜4:1であることが好適である。
(3−2)親水性粉末
平均粒子径が0.02〜80μmの親水性粉末を、油性粒子表面に付着させることにより、油性粒子同士の凝集を緩和することも可能である。この平均粒子経が0.02μm未満であると、油性粒子同士の凝集を防ぐのが困難となる傾向が認められ、80μmを超えると、油性粒子においてざらついた使用感触が顕れる傾向が認められる。当該親水性粉末としては、例えば、トウモロコシデンプン、シリカ粉末、酸化チタン粉末、酸化亜鉛粉末、酸化鉄粉末、酸化マグネシウム粉末、硫酸バリウム粉末、水酸化アルミニウム粉末、アルミナ、炭酸カルシウム粉末、リン酸カルシウム粉末、チッ化ホウ素粉末、タルク、マイカ、パール剤、セルロース粉末、真珠光沢顔料等を挙げることが可能であり、これらの1種以上を選択して用いることができる。また、当該親水性粉末の粒子形は特に限定されず、球形、方形、不定形等を適宜選択して用いることが可能である。また、当該親水性粉末の含有量は、油性粒子の全質量の0.5〜5.0質量%が好適である。この含有量が油性粒子の全質量の0.5質量%未満であると、所望する油性粒子の凝集抑制効果が十分に発揮されず、5.0質量%を超えると油性粒子が硬くなり使用感が損なわれる傾向が認められる。
(3−3) 油性薬剤
一般的な油性の薬剤等を油相成分として含有させることも可能である。例えば、油相成分として、パラメトキシケイ皮酸オクチル、t一ブチルメトキシベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤を含有させることにより、油性粒子に紫外線遮蔽効果を付与することができる。さらに、紫外線散乱剤(紫外線散乱作用を有する粉体粒子)、例えば、微粒子酸化チタン、微粒子酸化亜鉛等を油相成分中に含有させることによっても、本組成物に紫外線遮蔽作用を付与することができる。当該紫外線散乱剤は、油性粒子中に可能な限り分散した状態で含有されることが好適であり、かかる理由から、紫外線散乱剤として用いる粉体粒子の平均粒子経は0.2μm以下(下限の限定は特にないが、現実的には、概ね0.02μm以上である)であることが好適である。また、当該粉体粒子に表面疎水化処理が施されていると、油性粒子中の分散性を確保するのに有利である。表面疎水化処理の具体的方法としては、粉体粒子の表面を、例えば、シリコーン類(メチルハイドロジェンポリシロキサン、ジメチルポリシロキサン、アルキル変性シリコーン樹脂等)、デキストリン脂肪酸エステル、高級脂肪酸、高級アルコール、脂肪酸エステル、金属石鹸、アルキルリン酸エーテル、フッ素化合物、または、炭化水素類(スクワラン、パラフィン等)を、溶媒を使用する湿式法、気相法、メカノケミカル法等による疎水化処理が挙げられる。
また、ビタミンAおよびその誘導体、ビタミンDおよびその誘導体、ビタミンEおよびその誘導体、ビタミンKおよびその誘導体等の油溶性ビタミン類、油溶性の植物抽出物、油溶性の薬剤、油溶性香料等を、油相に含有させることも可能である。また、ビタミンCやアルブチン等の水溶性薬剤の油溶性誘導体や、結晶表面を疎水化処理したもの等も、油相に含有させることができる。これらにより、油性粒子に、各々の薬効を付与することが可能であり、かつ、薬剤の徐放化や安定化が可能である。
(3−4)着色色素等
さらに、油分として、油溶性染料(赤色225等)、有機顔料(橙色204号、赤色202号等)、色素(橙色205号、黄色4号、青色1号等)のレーキ(ジルコニウム、バリウム、アルミニウム等とのレーキ)、天然色素(クロロフィル、β一カロチン等)、黄酸化鉄、赤酸化鉄、黒酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛等の無機の顔料粉末(疎水化処理物が好適である)、雲母チタン等のパール顔料、着色板状樹脂からなるラメ剤等を含有させることにより、油性粒子を着色することができる。
(4)油性粒子
本発明の外用組成物における油性粒子の質量、すなわち、本発明の外用組成物における油相成分の含有量は、組成物の0.01〜30質量%であることが好適であり、5〜15質量%であることが特に好適である。油相成分が、組成物の0.01質量%未満である場合は、油性粒子が微量に過ぎ、外用組成物中に存在させる意義を認めがたくなり、30質量%を超えると、組成物中で油性粒子同士が接触して、粒子が合一化する傾向が認められる。油性粒子の平均粒径は、本発明の外用組成物を製造する際に、水相成分中において、油相成分を攪拌する際の攪拌速度に依存する傾向が強い。すなわち、当該攪拌速度が遠ければ、微細な油性粒子が形成され、遅ければ、巨大な油性粒子となる。
具体的な攪拌速度は、攪拌する器具、組成物の具体的な含有成分によっても異なり、また、所望するべき油性粒子の粒径も、具体的な用途等によっても異なるが、概ね、平均粒径として、10〜2000μm程度の範囲であり、100〜2000μm程度であることが好適であり、多くの場合、100〜1000μm程度が最も好適である。
B.水相成分
(1)ポリビニルアルコール
ポリビニルアルコールは、ポリ酢酸ビニルを、アルカリ、酸、アンモニア水等によりけん化することにより得られる高分子化合物である。そして、ポリビニルアルコールは、その重合度が大きくなるにつれて、当該ポリビニルアルコールの水溶液の粘度も大きくなる。よって、ポリビニルアルコールの物性は、重合度ないし粘度により大きく左右され、一般に、ポリビニルアルコールの重合度は、4質量%濃度の水溶液の20℃における粘度として表される。本発明の外用組成物の水相成分に含有されるポリビニルアルコールの粘度は、4〜120mPa・Sであることが好ましく、より好ましくは4〜60mPa・Sである。当該粘度が120mPa・Sを超えるほど、高粘度・高重合のポリビニルアルコールは、低温条件下において意図せぬ増粘が起きやすくなり、保存性に問題が生ずる傾向が認められる。また、4mPa・Sに満たない程度の低粘度・低重合のポリビニルアルコールは、その配合によっても、本発明の外用組成物において、所望の「はり感」を効率的に発揮させることが困難となる傾向が認められる。なお、ポリビニルアルコールは、その製造工程において、ポリ酢酸ビニルのアセチル基のけん化の程度によって、「完全けん化型」ポリビニルアルコール(けん化度:98〜100%付近)と、「部分けん化型」ポリビニルアルコール(けん化度:87〜89%付近)に大別されるが、本発明の外用組成物には、いずれのけん化型のポリビニルアルコールも、単独又は組み合わせて用いることができる。
ポリビニルアルコールの水相成分における含有量は、必要に応じて自由に選択可能であるが、水相成分に対して0.05〜5質量%程度が好適であり、特に好適には0.1〜2質量%程度である。
(2)増粘剤とポリビニルアルコール以外の皮膜形成剤
増粘剤を、上述のポリビニルアルコールと共に水相に配合することにより、本発明の外用組成物の使用の際の「ふっくら感」の付与が容易となる。ポリビニルアルコールを、本発明の外用組成物の外相に配合することにより、当該組成物を肌上において塗布して、油性粒子をつぶして、皮膚にすり込む際に、「はり感」と「ふっくら感」を伴わせることが可能である。また、ポリビニルアルコール以外の皮膜形成剤のみを用いて増粘剤を組み合わせて配合しても、低い程度の「はり感」と「ふっくら感」の傾向を持たせることは可能である。しかしながら、ポリビニルアルコールは、上述の油性粒子がつぶれた状態における相性が良く、他の皮膜形成剤のみと増粘剤を用いても、ポリビニルアルコールを用いる場合のような、適切な「はり感」と「ふっくら感」を伴わせることは困難である。
上述したように、ポリビニルアルコールと増粘剤を組み合わせて、本発明の外用組成物の水相に配合することにより、当該組成物の使用時に、適切な「はり感」と共に「ふっくら感」を容易に付与することができる。
本発明の外用組成物の外相において、ポリビニルアルコールと共に含有し得る増粘剤は、天然の水溶性高分子、半合成の水溶性高分子、合成の水溶性高分子、無機の水溶性高分子、の1種又は2種以上を用いることができる。
天然の水溶性高分子としては、例えば、アラビアガム、トラガカントガム、ガラクタン、グアガム、キャロブガム、カラヤガム、カラギーナン、ペクチン、カンテン、クインスシード(マルメロ)、アルゲコロイド(カッソウエキス)、デンプン(コメ、トウモロコシ、バレイショ、コムギ)、グリチルリチン酸等の植物系高分子;キサンタンガム、デキストラン、サクシノグルカン、プルラン等の微生物系高分子;コラーゲン、カゼイン、アルブミン、ゼラチン等の動物系高分子、が挙げられる。
半合性の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシメチルデンプン、メチルヒドロキシプロピルデンプン等のデンプン系高分子;メチルセルロース、ニトロセルロース、エチルセルロース、メチルヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、セルロース硫酸ナトリウム、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム(CMC)、結晶セルロース、セルロース末等のセルロース系高分子;アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル等のアルギン酸系高分子、等が挙げられる。
合成の水溶性高分子としては、例えば、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸アンモニウム、ポリエチルアクリレート、ポリアクリルアミド、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー等のアクリル系高分子;ポリエチレングリコール20,000、4,000,000、600,000等のポリオキシエチレン系高分子;ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン共重合体共重合系高分子;ポリエチレンイミン、カチオンポリマー等が挙げられる。
また、アクリルアミド系共重合体として、ビニルピロリドン/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、アクリル酸アミド/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、ポリアクリル酸アミドとポリアクリル酸ナトリウムの混合物、アクリル酸ナトリウム/2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体、2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸若しくはその塩のホモポリマー又はコポリマー、ポリアクリルアミド/アクリル酸アンモニウム共重合体、アクリルアミド/アクリル酸ナトリウム共重合体等が挙げられる。
無機の水溶性高分子としては、例えば、ベントナイト、ケイ酸A1Mg(ビーガム)、ラポナイト、ヘクトライト、無水ケイ酸等が挙げられる。
これらの増粘剤のうち、好適なものとして、アクリル系高分子及びアクリルアミド系高分子が挙げられ、特に好適なアクリル系高分子としては、アルキル変性カルボキシビニルポリマー(アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体:表示名アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10-30)コポリマー)が挙げられる。また、特に好適なアクリルアミド系高分子としては、2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸若しくはその塩のホモポリマー又はコポリマーが挙げられる。
本発明の外用組成物の水相が、ポリビニルアルコールと共に含有し得る皮膜形成剤は、ポリウレタン、アクリル系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、ポリエチレン系樹脂、シリコン系樹脂、ポリビニル系樹脂、ポリビニルアルコール、アクリル系水溶性樹脂、セルロース系水溶性樹脂、澱粉及びその誘導体、ゼラチン及びアルギン酸ナトリウムからなる群から選ばれる1種又は2種以上、である。
なお、増粘剤、特に、化学合成された増粘剤は、皮膜形成剤としての用途を併せ持つ場合が認められる。これは、同じ成分名であっても、微妙に分子構造が異なる場合や、使用量や使用方法が異なること等により、認められる。本発明の外用組成物の水相に、このような複数の用途を有する成分を配合する場合に、当該成分を「増粘剤」とする場合は、当該成分は、増粘剤として用いるべきグレード、使用量、使用方法等により、「常法の範囲内で、増粘剤として配合する」ことを示している。また、当該成分を「皮膜形成剤」とする場合は、当該成分は、皮膜形成剤として用いるべきグレード、使用量、使用方法等により、「常法の範囲内で、皮膜形成剤として配合する」ことを示している。
本発明の外用組成物の水相における、増粘剤の配合量は、選択する増粘剤の種類によっても変動するものであり、適切な「はり感」と「ふっくら感」を付与できる量と比率であれば、特に限定されるものではない。例えば、増粘剤を配合する場合のポリビニルアルコールの配合量は、上記した増粘剤を配合しない場合と同様に、水相成分に対して0.05〜5質量%程度が好適であり、特に好適には0.1〜2質量%程度であり、増粘剤は、同0.01〜10質量%程度が好適であり、特に好適には0.05〜5質量%程度である。
また、皮膜形成剤の配合量も、選択する皮膜形成剤の種類によっても変動するものであり、適切な「はり感」と「ふっくら感」を付与できる量と比率であれば、特に限定されるものではない。例えば、皮膜形成剤を配合する場合のポリビニルアルコールの配合量は、皮膜形成剤を配合しない場合と同様に、水相成分に対して0.05〜5質量%程度が好適であり、特に好適には0.1〜2質量%程度であり、皮膜形成剤は、同0.01〜10質量%程度が好適であり、特に好適には0.05〜5質量%程度である。
(3)一般的な水相成分
上述の必須、又は、準必須の水相成分の他に、本発明の外用組成物の水相には、一般的な水性溶媒、具体的には、水、エタノール等を配合することができる。さらに、他の水溶性成分、例えば、アルブチン、アスコルビン酸グルコシド、トラネキサム酸、4−メトキシサリチル酸塩等の水溶性薬剤、グリセリン、ジプロピレングリコール、1,3一ブチレングリコール等の保湿剤、ジモルホリノピリダジノン等の水溶性紫外線吸収剤、エデト酸ナトリウム等のキレート剤、クエン酸、クエン酸ナトリウム等のpH調整剤、パラベン、フェノキシエタノール等の防腐剤、水溶性色素、水溶性香料、界面活性剤等を含有させることができる。
C.本発明の外用組成物の製造
上述したように、本発明の外用組成物は、好適には、水を主体とする水相成分を加温し、加熱融解した油性粒子を構成する成分を含有する油相成分を添加することにより得られる、水相と油相の混合物を攪拌して、冷却しつつ、水相中に油性粒子を形成させ、必要に応じて、各種の水溶性成分を添加することにより、製造することができる。なお、油相粒子表面に、親水性粉末を付着させる場合には、上記水相成分中に当該親水性粉末を配合して上記工程に従うことにより、油性粒子表面に当該親水性粉末が付着した本外用組成物を製造することができる。
この造粒時の水相と油相の質量比は、予定する油性粒子の単位容量当りの密度に応じて、自由に選択することが可能であるが、一般的には、水相:油相=99.99:0.01〜1:1(質量比)程度、好適には、同2:1〜5:1程度である。
油相の水相への導入は、好適には、水相の攪拌環境下で行うことができる。攪拌速度は、上述したように、油性粒子の平均粒径が0.05〜10mm程度、好適には0.1〜2mm程度、特に好適には1mm程度となるように調製することが好ましく、製造スケールによっても異なるが、200〜1500rpm程度の回転数で、プロペラ、バドルミキサー等を用いて、攪拌を行うことにより調製することができる。また、油相の水相への導入は、例えば、送液ポンプ等の注入手段を用い、好適には、水相の下部から、直接注入することにより行うことができる。
特に、水相の比重が、油相よりも大きい場合には、この水相下部からの導入を行うことが好適である。また、例えば、油相の添加を、ノズル添加とすることにより、形成される油性粒子の粒径の調整を容易化することができる。
このようにして、所望する油性粒子を、水相中に形成させることができる。
D.本発明の外用組成物
本発明の外用組成物は、例えば、化粧料(頭皮頭髪化粧料を含む)や、皮膚外用剤として用いられ得る組成物であり、人間や動物の外皮において、塗布等により使用することが可能である。
まず、本発明の外用組成物は、水相中に、細かい油性粒子が認められる、いわば、「乳化粒子が見える乳液」としての形態の製品が提供される。
また、一旦製造された、本発明の外用組成物中の油性粒子を、一般の外用組成物の製造工程において添加する一要素として用いることにより、一層多彩な剤型・形態の外用組成物が提供され得る。すなわち、溶液型、可溶化型、乳化系、粉末分散系、水−粉末二相型、水−油−粉末三相型等、どのような剤型の外用組成物に対しても、この油性粒子を用いることが可能である。
本発明の外用組成物のとり得る製品形態も任意であり、例えば、化粧水、乳液、クリーム、パック等の、フェーシャル、ボディまたは頭皮頭髪用の外用組成物として用いることが可能である。特に、フェーシャルの外用組成物の分野においては、はり感とふっくら感を付与するニーズが高いところ、特許文献2の処方では、このようなはり感とふっくら感を付与することは困難であるが、上述のように、本発明の外用組成物においては、これを実現することが可能となる。
次に、本発明を、実施例により、さらに具体的に説明する。ただし、本発明は、これに限定されるものではない。なお、下記の配合量と含有量の単位は、特に断らない限り、配合・含有対象に対する質量%である。
[試験内容]
(1)実使用試験
10名のパネルの前腕部に塗布した際の、「はり感」(試験品の塗布範囲全体における適切な緊張感)及び「ふっくら感」(試験品の塗布範囲における空気や水分を含んだ感覚)、さらには、「べたつき」の官能評価を行った。
<はり感>
○:はり感を感じたパネルが10〜7人である。
△:はり感を感じたパネルが6〜4人である。
×:はり感を感じたパネルが3人以下である。
<ふっくら感>
○:ふっくら感を感じたパネルが10〜7人である。
△:ふっくら感を感じたパネルが6〜4人である。
×:ふっくら感を感じたパネルが3人以下である。
<べたつき>
○:べたつきを感じないパネルが10〜7人である。
△:べたつきを感じないパネルが6〜4人である。
×:べたつきを感じないパネルが3人以下である。
(2)粒子径
通常の顕微鏡観察により、油性粒子の粒子径を計測した。具体的には、油性粒子を10粒無作為に選んで、これらの平均粒子径を求めた。
(3)安定性
試験品を、0℃、室温(RT:25℃程度)、及び、50℃において、1ヶ月保存した結果を検討した。1ヶ月後に、初期状態と比べて、少しでも試験品が変質している場合には、安定性なし「×評価」とし、変質が全く認められない場合のみ、安定性有り「○評価」とした。
[試験例]
(1)下記表1において示した処方の、試験品(実施例1、比較例1〜3)を調製し、上記の試験を行った。この試験の結果も表1に示す。なお、表中「−」は、配合なし、を表し、配合量を示す数字は、試験品全体に対する質量%であり、一部の配合成分の名称は、「日本化粧品成分表示名称」に従っている。(後述する表2においても同様である)
なお、各試験品は、70℃付近まで加熱したイオン交換水に、90℃に加熱した油性成分を、攪拌しながら添加し、この混合物を、30〜40℃まで冷却することで、水相中に油性粒子を形成する。次いで、これに、残りの水性成分を添加し、均一に攪拌することで、各試験品を調製した。
Figure 2011046629
表1の結果より、ポリビニルアルコールを配合した実施例1は、他の種類の皮膜形成剤を配合した比較例1〜3よりも、はり感、ふっくら感、及び、べたつきの抑制において優れていた。安定性には差違は認められなかった。
(2)次に、乳化系の製剤において、本発明の外用組成物と比較を行うため、上記の試験を行った。
具体的には、下記表2に示す処方の、ポリビニルアルコールを含有する乳化組成物(比較例4〜7)を、その剤形に応じた常法により調製し、上述した試験を行った。その結果も併せて表2に示す。なお、比較例4は、アルキル変性カルボキシビニルポリマーを用いて乳化を行った水中油型乳液であり、比較例5、6は、高級アルコールを配合した水中油型乳液であり、比較例7は、非イオン性活性剤を用いて乳化を行った水中油型乳化組成物である。なお、比較例4は、高分子を溶解した室温の水相に室温の油相を添加することで調製し、比較例5〜7は、70℃付近まで加熱した水相に、高級アルコールあるいは非イオン性活性剤を含有する油相を70℃付近に加熱して添加し、30〜40℃まで冷却して乳化粒子を形成させることで調製した。
Figure 2011046629
表2より、既存の乳化系においては、ポリビニルアルコールや増粘剤を配合しても、実質的に、はり感やふっくら感を付与することは困難であることが明らかになった。
ここで、本外用組成物の他の処方例を記載するが、これらの処方例のいずれもが、上記の試験の結果、安定であり、使用性(べたつきの抑制、はり感及びふっくら感)にも優れていた。なお、製造方法は、特に断らない限り、上記の実施例1の製造方法に準じた。
また、すべての処方例の油性粒子の平均粒子径は、10〜2000μmの範囲内であった。
[処方例1]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 10
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 5
(増粘剤)
(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 0.1
(中和剤)
水酸化カリウム 0.1
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
スクワラン 5
パルミチン酸デキストリン 2
水素添加ポリイソブテン 1
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.05
(防腐剤)
パラベン 0.15
(薬剤)
ビタミンAアセテート 0.1
ビタミンEアセテート 0.1
[処方例2]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 7
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 2
キシリトール 3
(増粘剤)
アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 0.2
(中和剤)
水酸化カリウム 0.1
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
パルミチン酸デキストリン 2
水素添加ポリイソブテン 1
ジメチルポリシロキサン 3
デカメチルシクロペンタシロキサン 3
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.05
(防腐剤)
パラベン 0.15
(薬剤)
ビタミンAパルミテート 0.1
[処方例3]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 10
ジプロピレングリコール 5
1,3−ブチレングリコール 5
(増粘剤)
(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.2
(増粘剤)
カルボキシビニルポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 0.1
(中和剤)
水酸化カリウム 0.1
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 2
パルミチン酸デキストリン 2
水素添加ポリイソブテン 1
α−オレフィンオリゴマー 5
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.05
(防腐剤)
パラベン 0.15
(薬剤)
グリチルレチン酸ステアリル 0.1
トラネキサム酸 1
<製造方法>
75℃に加温した、キレート剤と界面活性剤入りのイオン交換水として水相を調製する。これとは別に85℃に加温して混合した油相成分に粉末を混合して分散させた油相を調製する。前記水相に当該油相を添加して、30〜40℃にまで冷却して、水相中に親水性粉末が付着した微粒子酸化チタン粉末入りの油相粒子を形成させる。次いで、これに、保湿剤、防腐剤、中和剤、増粘剤を入れ攪拌(プロペラ攪拌:200rpm)し、処方例3の外用組成物を製造する。
[処方例4]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 1
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 7
(増粘剤)
ジメチルアクリルアミド/2−アクリルアミド
−2−メチルプロパンスルホン酸共重合体 1
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 1
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
スクワラン 4
メトキシケイ皮酸オクチル 4
パルミチン酸デキストリン 2.4
水素添加ポリイソブテン 1.2
ベヘニルアルコール 1.2
(粉末)
微粒子酸化チタン粉末(平均粒径0.03μm) 0.8
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.1
(pH緩衝剤)
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
(防腐剤)
メチルパラベン 0.15
フェノキシエタノール 0.2
<製造方法>
75℃に加温した、キレート剤と界面活性剤入りのイオン交換水として水相を調製する。これとは別に85℃に加温して混合した油相成分に粉末を混合して分散させた油相を調製する。前記水相に当該油相を添加して、30〜40℃にまで冷却して、水相中に親水性粉末が付着した微粒子酸化チタン粉末入りの油相粒子を形成させる。次いで、これに、保湿剤、防腐剤、pH緩衝剤、増粘剤を入れ攪拌(プロペラ攪拌:200rpm)し、処方例4の外用組成物を製造する。
[処方例5]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 1
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 7
(増粘剤)
アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 1.0
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.2
メトキシケイ皮酸オクチル 4
パルミチン酸デキストリン 2.4
水素添加ポリイソブテン 1.2
ベヘニルアルコール 1.2
(粉末)
微粒子酸化チタン粉末(平均粒径0.05μm) 0.8
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.1
(pH緩衝剤)
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
(防腐剤)
メチルパラベン 0.15
フェノキシエタノール 0.2
<製造方法>
処方例4に準ずる。
[処方例6]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 1
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 7
(増粘剤)
(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 2.0
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
ジピバリン酸トリプロピレングリコール 1.2
メトキシケイ皮酸オクチル 4
パルミチン酸デキストリン 2.4
水素添加ポリイソブテン 1.2
キャンデリラロウ 1.2
(粉末)
微粒子酸化チタン粉末(平均粒径0.03μm) 0.8
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.1
(pH緩衝剤)
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
(防腐剤)
メチルパラベン 0.15
フェノキシエタノール 0.2
<製造方法>
75℃に加温した、キレート剤と界面活性剤入りのイオン交換水として水相を調製する。これとは別に85℃に加温して混合した油相成分に粉末を混合して分散させた油相を調製する。前記水相に当該油相を添加して、30〜40℃にまで冷却して、水相中に親水性粉末が付着した微粒子酸化チタン粉末入りの油相粒子を形成させる。次いで、これに、保湿剤、防腐剤、pH緩衝剤、中和剤、増粘剤を入れ攪拌(プロペラ攪拌:200rpm)し、処方例6の外用組成物を製造する。
[処方例7]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 1
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 7
(増粘剤)
寒天 0.35
(アクリル酸/アクリル酸アルキル(C10−30))コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 5
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
スクワラン 4
メトキシケイ皮酸オクチル 4
パルミチン酸デキストリン 2.4
ベヘニルアルコール 1.2
(粉末)
微粒子酸化チタン粉末(平均粒径0.02μm) 0.8
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.1
(pH緩衝剤)
クエン酸 0.01
クエン酸ナトリウム 0.09
(防腐剤)
メチルパラベン 0.15
フェノキシエタノール 0.2
<製造方法>
処方例6に準ずる。
[処方例8]
配合成分 配合量(質量%)
イオン交換水 残量
(保湿剤)
ダイナマイトグリセリン 1
ジプロピレングリコール 5
1,3-ブチレングリコール 7
(増粘剤)
アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.2
(皮膜剤)
ポリビニルアルコール 5.0
(中和剤)
水酸化カリウム 0.12
(界面活性剤)
N−ステアロイル−L−グルタミン酸ナトリウム 0.1
(油相成分)
スクワラン 3.3
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリスリット 1.2
パルミチン酸デキストリン 1.2
水素添加ポリイソブテン 0.6
(ラメ剤)
オーロラフレークR200(市販のパール顔料) 0.5
(親水性粉末)
トウモロコシデンプン(平均粒径8μm) 0.5
(キレート剤)
EDTA・3Na・2HO 0.01
(防腐剤)
メチルパラベン 0.15
フェノキシエタノール 0.2

Claims (4)

  1. 以下の条件を満たす、融点が55℃以上である固形油分、デキストリン脂肪酸エステル、及び、液状油分を含有する油性粒子が、水相に分散されてなる外用組成物。
    (1)当該水相は、ポリビニルアルコールを含有する。
    (2)油性粒子の平均粒径は、10〜2000μmである。
  2. さらに、水相に増粘剤を含有する、請求項1に記載の外用組成物。
  3. 増粘剤が、アクリル系高分子及び/又はアクリルアミド系共重合体である、請求項2に記載の外用組成物。
  4. アクリル系高分子は、アルキル変性カルボキシビニルポリマーであり、アクリルアミド系共重合体は、2−アクリルアミド−2−メチルスルホン酸若しくはその塩のホモポリマー又はコポリマーである、請求項3に記載の外用組成物。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014139145A (ja) * 2013-01-21 2014-07-31 Nippon Shikizai Inc 油性固形化粧料
JP2015516408A (ja) * 2012-05-10 2015-06-11 エルブイエムエイチ レシェルシェ 弾性混合物を使用した美容ケア組成物及び方法
CN110621297A (zh) * 2017-05-19 2019-12-27 株式会社资生堂 水包油型乳化组合物
EP3636244A4 (en) * 2017-05-19 2021-03-03 Shiseido Co., Ltd. OIL-IN-WATER EMULSION COSMETIC

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