JP2022131331A - 液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法、及び液体口腔用組成物 - Google Patents

液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法、及び液体口腔用組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】液体口腔用組成物に乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を配合した際に不溶性物質の析出を抑制する方法、及び不溶性物質の析出が抑制された、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物を提供すること。【解決手段】(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物に、(C)硝酸カリウムを含有させる、液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法とする。【選択図】なし

Description

本発明は、液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法、及び液体口腔用組成物に関する。
従来から、歯を清潔に保ったり、口腔内を健全に保つために、歯磨き剤や洗口剤等の口腔用組成物が利用されている。口腔用組成物には、種々の用途に応じた機能を付与するために多種多様の成分が含有されている。
口腔内トラブルの1つとして象牙質知覚過敏症があり、象牙質知覚過敏症とは、歯のエナメル質が消失して象牙質が露出し、この象牙質に温度的、化学的、機械的等の外的刺激が与えられることにより痛みを生じるものである。この原因は、象牙質の最表層部から歯髄まで連続する象牙細管を通じて神経が刺激されるためと考えられており、象牙質知覚過敏症の対策として、乳酸アルミニウムを用いて象牙細管を封鎖したり、硝酸カリウムによって神経を鈍麻させるといった方法がなされている。
例えば、特許文献1には、アルミニウムとカルボン酸根とを溶解状態で含有し、かつそのアルミニウム1モルに対するカルボン酸根のモル比が6以下である象牙細管狭窄閉塞有効成分を配合していると共に、リン酸化合物を配合してなり、かつpHが5以上である口腔用組成物が提案されている。
また、口腔内の抗炎症効果を目的として、口腔用組成物にグリチルリチン酸塩等の抗炎症剤を配合することがなされている。
例えば、特許文献2には、(A)グリチルリチン酸ジカリウムと、(B)塩化ナトリウムと、(C)トリメチルグリシンとを含有し、(B)成分の配合量が組成物全体の1~15質量%であり、(A)成分と(C)成分の質量比[(C)/(A)]が50~500である歯磨剤組成物が提案されている。
特開平07-165550号公報 特開2009-107988号公報
本発明者の検討により、洗口液(マウスウォッシュ)や液体歯磨き等の液体の口腔用組成物に、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩をともに配合すると、経時的に不溶性物質が析出し、沈殿することがわかった。液体口腔用組成物において不溶性の沈殿物は商品の外観上の大きな問題点となる。
そこで、本発明は、液体口腔用組成物に乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を配合した際に不溶性物質の析出を抑制する方法、及び不溶性物質の析出が抑制された、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物を提供することを課題とする。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩とを含有する液体口腔用組成物に硝酸カリウムを配合すると、不溶性物質の析出を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の(1)~(4)によって達成される。
(1)(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物に、(C)硝酸カリウムを含有させることを特徴とする、液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法。
(2)前記(C)硝酸カリウムを、前記液体口腔用組成物中に1~15w/v%の範囲で含有させることを特徴とする、前記(1)に記載の液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法。
(3)(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有し、さらに(C)硝酸カリウムを含有することを特徴とする、液体口腔用組成物。
(4)50℃で4週間静置したときの、波長660nmにおける光線透過率が95%以上であることを特徴とする、前記(3)に記載の液体口腔用組成物。
本発明の方法によれば、液体口腔用組成物に乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を配合したことに因る不溶性物質の析出を抑制できる。よって、液体口腔用組成物における不溶性の沈殿物の発生を抑制でき、商品の経時的安定性を保つことができる。
以下、本発明の実施形態について更に詳しく説明する。
なお、本発明において、配合量の単位「w/v%」は、質量対容量百分率(液体口腔用組成物(100mL)中の成分含量(g))をいう。
(液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法)
本発明の液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法は、(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物に、(C)硝酸カリウムを含有させることを含む。
(A)乳酸アルミニウムは、痛みの伝達経路である歯の象牙質にある象牙細管を封鎖するので、口腔用組成物においては象牙質知覚過敏症の抑制に効果を有する。
(A)乳酸アルミニウムは、液体口腔用組成物中に、1~10w/v%の範囲で含有するのが好ましい。(A)乳酸アルミニウムの含有量が1w/v%以上であると、象牙細管封鎖効果が得られ、また組成物中における乳酸アルミニウムの安定性も低下するので、10w/v%以下で含有するのが好ましい。(A)乳酸アルミニウムの含有量は、1~7w/v%であることがより好ましく、1~5w/v%がさらに好ましく、1~3w/v%が特に好ましい。
(B)グリチルリチン酸塩は、口腔用組成物において、抗炎症効果を有する。
グリチルリチン酸塩としては、例えば、グリチルリチン酸モノカリウム、グリチルリチン酸ジカリウム等のカリウム塩;グリチルリチン酸モノナトリウム、グリチルリチン酸ジナトリウム等のナトリウム塩;グリチルリチン酸モノアンモニウム、グリチルリチン酸ジアンモニウム等のアンモニウム塩等が挙げられる。これらの中でも、液体口腔用組成物の安定性の観点から、グリチルリチン酸のカリウム塩及びアンモニウム塩が好ましく、グリチルリチン酸ジカリウム、グリチルリチン酸モノアンモニウムがより好ましい。
(B)グリチルリチン酸塩は、液体口腔用組成物中に、グリチルリチン酸に換算したときの量で0.001~3w/v%の範囲で含有するのが好ましい。(B)グリチルリチン酸塩の含有量がグリチルリチン酸換算量で0.001w/v%以上であると、有効な抗炎症効果を得られ、また、化粧品、医薬品または医薬部外品の外用剤に対して配合が許容されている範囲より、香味を考慮して3w/v%以下で含有するのが好ましい。(B)グリチルリチン酸塩の含有量は、グリチルリチン酸換算量で0.001~2w/v%であることがより好ましく、0.01~1w/v%がさらに好ましい。
なお、グリチルリチン酸の含有量は、高速液体クロマトグラフィーを用いて高速液体クロマトグラフ法の常法により測定できる。
本発明の液体口腔用組成物は、(D)水を40~99w/v%の範囲で含有することが好ましい。(D)水の含有量が40w/v%未満であると、口腔用組成物を液体に保つのが困難となり、99w/v%以下であると、有効成分を有効量含有できる。(D)水の含有量は、40~90w/v%であることがより好ましく、50~80w/v%がさらに好ましい。
水としては、例えば、精製水、イオン水、蒸留水等が挙げられる。
なお、本明細書において、「液体」とは、流動性を有しており、20℃における粘度が20mPa・s以下、好ましくは10mPa・s以下であるものをいう。ここで、粘度は、市販の回転式粘度計(例えば、東機産業株式会社製R型粘度計)を使用して測定できる。
液体口腔用組成物中に(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩が併存すると、経時的に不溶性物質が析出し、沈殿物が生じる場合がある。これは、(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩が反応してグリチルリチン酸アルミニウムが析出し、グリチルリチン酸アルミニウムは水に対しては不溶性であるため、沈殿物となって液体口腔用組成物中に存在すると推測される。本発明者の検討により、(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩とを含有する液体口腔用組成物に(C)硝酸カリウムを含有させると、その作用は明らかではないが、このような不溶性物質の析出が抑制されることがわかった。
(C)硝酸カリウムは、口腔用組成物において(A)乳酸アルミニウムと同様に象牙質知覚過敏症を抑制する有効成分として用いられるが、本発明においては、不溶性物質の析出抑制剤として用いる。
(C)硝酸カリウムは、液体口腔用組成物中に、1~15w/v%の範囲で含有させるのが好ましい。(C)硝酸カリウムを1w/v%以上で含有させると、本発明の効果を得ることができ、また、含有量を15w/v%以下とすると、液体口腔用組成物の香味を損なうことがない。(C)硝酸カリウムは、1~12w/v%の範囲で含有させることがより好ましく、1~5w/v%がさらに好ましい。
また、液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制効果を適切に得るという観点から、(C)硝酸カリウムは、(A)乳酸アルミニウム1に対して、質量比で、(C)硝酸カリウム0.5~5の範囲で含有させるのが好ましい。質量比で、(A)乳酸アルミニウム1に対して(C)硝酸カリウムの含有量が0.5倍以上であると本発明の効果を得ることができ、5倍を超える量を含有させても効果に有意な差は見られない。(C)硝酸カリウムは、(A)乳酸アルミニウム1に対して、質量比で、(C)硝酸カリウム1~5の範囲で含有させるのがより好ましい。
(液体口腔用組成物)
本発明の液体口腔用組成物は、(A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有し、さらに(C)硝酸カリウムを含有する。
(A)乳酸アルミニウムについては上記したとおりであり、好ましい含有量の範囲についても同様である。
(B)グリチルリチン酸塩については上記したとおりであり、好ましいグリチルリチン酸塩及び好ましい含有量の範囲についても同様である。
(C)硝酸カリウムについては上記したとおりであり、好ましい含有量の範囲についても同様である。
液体口腔用組成物は、(D)水を40~99w/v%含有することが好ましい。(D)水については上記したとおりであり、好ましい含有量の範囲についても同様である。
本発明の液体口腔用組成物には、本発明の効果を損なわない限り、口腔内に適用できる各種成分を含有することができ、例えば、溶媒、湿潤剤、矯味剤、殺菌剤、抗炎症剤、界面活性剤(可溶化剤)、pH調整剤、酵素、イオン源、防腐剤(保存剤)、香料、生薬、色素等が挙げられる。
溶媒としては、例えば、水以外に、エタノール等の低級アルコールが挙げられる。
湿潤剤としては、例えば、グリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3-ブチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等が挙げられる。
矯味剤としては、例えば、ステビアサイド、キシリトール、エリスリトール、マルチトール、ソルビトール、サッカリンナトリウム、スクラロース、還元パラチノース、アスパルテーム等の甘味料が挙げられる。
殺菌剤としては、例えば、塩化ベンゼトニウム,塩化セチルピリジニウム,塩化ベンザルコニウム,塩酸クロルヘキシジン,グルコン酸クロルヘキシジン等のカチオン性殺菌剤、トリクロサン、イソプロピルメチルフェノール、ヒノキチオール、チモール、塩酸アルキルジアミノエチルグリシン液等が挙げられる。
抗炎症剤としては、グリチルリチン酸塩以外に、トラネキサム酸、イプシロンアミノカプロン酸、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、ジヒドロコレステロール、グリチルレチン酸等が挙げられる。
界面活性剤としては、ノニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤又は両性界面活性剤が挙げられ、具体的には、ノニオン性界面活性剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、脂肪酸ジエタノールアミド、脂肪酸モノグリセライド、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、アルキルグルコシド、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー等が挙げられ、カチオン性界面活性剤としては、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジアルキルジメチルアンモニウム等が挙げられ、アニオン性界面活性剤としては、硫酸エステル塩、α-オレフィンスルホン酸塩、スルホコハク酸塩、N-アシルアミノ酸塩、アシル化メチルタウリン塩等が挙げられ、両性界面活性剤としては、酢酸ベタイン型活性剤、イミダゾリン型活性剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、リン酸一ナトリウム、リン酸二ナトリウム、クエン酸ナトリウム、クエン酸、グルコノδラクトン、グルコン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、水酸化ナトリウム及びこれらの水和物等が挙げられる。
酵素としては、例えば、プロテアーゼ、デキストラナーゼ、アミラーゼ、ムタナーゼ、リゾチーム等が挙げられる。
イオン源としては、例えば、フッ化ナトリウム、モノフルオロリン酸塩、フッ化第一スズ等のフッ素イオン源、リン酸カルシウム、ハイドロキシアパタイト等のリン酸イオン源が挙げられる。
防腐剤としては、例えば、パラオキシ安息香酸メチル,パラオキシ安息香酸プロピル等のパラヒドロキシ安息香酸エステル、安息香酸ナトリウム、フェノキシエタノール等が挙げられる。
香料としては、例えば、ペパーミント油、スペアミント油、ハッカ油、ユーカリ油、クローブ油、タイム油、ローズマリー油等の天然精油、l-メントール、l-カルボン、カルバクロール、オイゲノール、アネトール、1,8-シネオール、ヒノキチオール、チモール等の香料成分が挙げられる。
生薬としては、例えば、オウバクエキス、トウキエキス等が挙げられる。
色素としては、例えば、青色1号、黄色4号、赤色102号、緑色3号等が挙げられる。
(液体口腔用組成物の製造)
本発明の液体口腔用組成物は、洗口液、液体歯磨き、口中清涼剤、うがい薬(含嗽剤)等の形態として用いることができる。これらは公知の手段により製剤とすることができる。
例えば、洗口液とするには、(D)水及びエタノール等のアルコール系溶媒を溶媒とし、(A)乳酸アルミニウム、(B)グリチルリチン酸塩、(C)硝酸カリウム及び所望により他の各種成分を添加して常法によって調製すればよい。例えば、洗口液は、アルコール系溶媒に界面活性剤と油性成分(香料や防腐剤等)を加えた後、水を加えて可溶化させ、そこに乳酸アルミニウム、グリチルリチン酸塩、硝酸カリウム及び水溶性成分を加えることにより調製することができる。
なお、アルコール系溶媒は、洗口液全量に対して25w/v%以下の範囲で含有すると口腔内での刺激を抑えることができるので好ましい。アルコール系溶媒の含有量は、10w/v%以下がより好ましい。
(液体口腔用組成物の物性)
本発明の液体口腔用組成物は、50℃で4週間静置したときに、液体口腔用組成物中に不溶性物質の析出がないと、波長660nmにおける光線透過率が95%以上となり、経時的に安定していることが確認できる。前記光線透過率は97%以上であることがより好ましく、99%以上がさらに好ましい。
なお、光線透過率は、日本薬局方(第十六改正第二追補)の濁度試験法における透過光測定法に準拠して測定できる。具体的に、分光光度計又は光電高度計を用いて、紫外可視光測定法により、液体口腔用組成物の波長660nmの透過率を測定することにより求められる。
また、本発明の液体口腔用組成物は、pHが5~10であると口腔内での使用感が更に良好となるので好ましい。
(液体口腔用組成物の使用方法)
本発明の液体口腔用組成物の使用方法としては、洗口液として口腔内に適用する場合、液体口腔用組成物5~25mLを口に含み、15~60秒間、口腔内でゆすぐようにして使用する。これにより、本発明の液体口腔用組成物を口腔内に十分ゆきわたらせることができる。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に説明するが、本発明は下記例に制限されるものではない。
<試験例1>
(実施例1~10、比較例1~3、参考例1~2)
1.液体口腔用組成物の調製
表1に示す処方に従い、各成分を撹拌下で混合し、液体口腔用組成物を調製した。なお、乳酸アルミニウムの配合量によって組成物のpHが変化して可溶化できなくなるため、pHがほぼ一定になるように乳酸アルミニウムの質量「1」に対して水酸化ナトリウム「0.33」を配合した。ただし、実施例5については、乳酸アルミニウムの質量「3」に対して「0.72」で可溶化した。
2.不溶性物質の析出の確認
液体口腔用組成物80gを透明のプラスチックボトル(容量87mL)に充填し、試験検体を得た。
試験検体を50℃にて4週間静置保管し、4週間後に目視にて外観を確認し、不溶性物質の有無を評価した。不溶性物質の析出が見られなかったものを「○」、不溶性物質の析出が確認されたものを「×」と評価した。結果を表1に示す。
3.光線透過率の測定
上記「2.不溶性物質の析出の確認」で評価した、50℃にて4週間静置保管後の液体口腔用組成物について、日本薬局方(第十六改正第二追補)の濁度試験法における透過光測定法に準拠し、分光光度計を用いて、紫外可視光測定法により、波長660nmにおける光線透過率(%)を測定した。結果を表1に示す。
Figure 2022131331000001
参考例1、2と比較例1~3の対比より、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩が併存することにより液体口腔用組成物中に不溶性物質が析出することがわかった。
そして、実施例1~10より乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物に硝酸カリウムを含有させると、不溶性物質の析出を抑制できることがわかった。実施例1~10は、50℃で4週間静置保管した後も不溶性物質の析出は見られず、また、光線透過率も全て99%以上であり、透明性に優れることがわかった。
50℃で4週間の保管は、常温(15~25℃、日本薬局方より)で保管したときの約12ヶ月に相当し、本発明の液体口腔用組成物は長期間の保存安定性に優れることがわかった。
<試験例2>
(実施例11~12、比較例4)
1.液体口腔用組成物の調製
試験例1ではグリチルリチン酸塩としてグリチルリチン酸ジカリウムを用いたが、試験例2では、グリチルリチン酸塩としてグリチルリチン酸モノアンモニウムを用いて行った。
表2に示す処方に従い、各成分を撹拌下で混合し、液体口腔用組成物を調製した。
2.不溶性物質の析出の確認と光線透過率の測定
実施例11~12、比較例4の液体口腔用組成物について、試験例1と同様にして、不溶性物質の析出の有無を確認し、さらに光線透過率を測定した。
結果を表2に示す。
Figure 2022131331000002
表2の結果より、グリチルリチン酸塩としてグリチルリチン酸アンモニウム塩を用いた場合にも、乳酸アルミニウムとグリチルリチン酸アンモニウム塩を含有する液体口腔用組成物に硝酸カリウムを含有させることにより、不溶性物質の析出を抑制できることがわかった。また、実施例11~12は光線透過率が99%以上であり、透明性に優れることがわかった。

Claims (4)

  1. (A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有する液体口腔用組成物に、(C)硝酸カリウムを含有させることを特徴とする、液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法。
  2. 前記(C)硝酸カリウムを、前記液体口腔用組成物中に1~15w/v%の範囲で含有させることを特徴とする、請求項1に記載の液体口腔用組成物における不溶性物質の析出抑制方法。
  3. (A)乳酸アルミニウムと(B)グリチルリチン酸塩を含有し、さらに(C)硝酸カリウムを含有することを特徴とする、液体口腔用組成物。
  4. 50℃で4週間静置したときの、波長660nmにおける光線透過率が95%以上であることを特徴とする、請求項3に記載の液体口腔用組成物。
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