JP2022124608A - 軒先構造および軒先構造の施工方法 - Google Patents

軒先構造および軒先構造の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】軒先構造の施工性の向上、施工自由度の向上を図ることが可能な軒先構造を提供すること。【解決手段】建物Hの上部外側面に、庇パラペットPを取り付けた軒先構造であって、庇パラペットPは、庇パラペットPの外表面を形成する板状のパラペット本体30と、パラペット本体30の裏面を支持し、建物Hの屋根梁10に締結部材を用いて固定されるパラペット補強材40と、を備える。締結部材は、屋根梁10から建物外方へ突出された状態でボルト固定部材50により屋根梁10に固定されたボルト51,52と、ボルト51,52に締め付け可能なナット57と、を備える。そして、パラペット補強材40に形成されたボルト挿通穴43aに挿通されたボルト51,52に、ナット57を締め付けてパラペット補強材40が屋根梁10に固定されている。【選択図】図1

Description

本開示は、軒先構造および軒先構造の施工方法に関する。
従来、陸屋根などの屋根の外側に庇パラペットと称される化粧材を設け外観品質を高めた軒先構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
この従来の軒先構造は、ユニット建物に適用されたもので、庇パラペットは、建物ユニットから軒先に沿って間隔を空けて突出された複数のアームと、各アームの先端に取り付けられた補強ブラケットと、これらの補強ブラケットに裏面を支持されたパラペット本体とを備える。なお、特許文献1に記載の軒先構造は、屋根の水下側の軒先の構造であり軒樋の設置のための間隔を確保するためにアームを設けているが、水上側の軒先では、補強ブラケットを直接屋根梁に固定していた。また、パラペット本体は、寸法誤差の吸収や換気のために複数に分割されていた。
そして、パラペットは、複数の建物ユニットに跨る軒先部分に沿って設けるため、工場で製造した建物ユニットを建築現場に設置した後、作業者が現地で建物ユニットに組み付けるようになっている。すなわち、その施工の際には、アームや補強ブラケットを屋根梁に固定した後、建物ユニットの軒先部分に、複数の部品から成るパラペットを取り付ける作業となっていた。
特開2018-100591号公報
しかしながら、上述の従来技術では、庇パラペットを建物の建築現場で組み立てる構造および施工方法であるため、現地での作業工数が多くなり、ユニット建物の利点を生かし切れていなかった。また、従来技術では、アームなどの補強ブラケットを取り付ける部材を、建物ユニットの屋根梁の内側から締結作業を行う構造であるため、パラペットの取付作業は、建物ユニットの上部に屋根パネルを設置する前に行う必要があり、かつ、天候の影響も受けやすく、施工の自由度が制限されていた。
本開示は、上述の従来の課題に着目して成されたもので、軒先構造の施工性の向上、施工自由度の向上を図ることが可能な軒先構造およびその施工方法を提供することを目的としている。
本開示の軒先構造は、建物の上部外側面に、庇パラペットを取付けた軒先構造である。 前記庇パラペットは、前記庇パラペットの外表面を形成する板状のパラペット本体と、前記パラペット本体の裏面を支持し、前記建物の屋根梁に締結部材を用いて固定されるパラペット補強材と、を備える。前記締結部材は、前記屋根梁から建物外方へ突出された状態でボルト固定手段により前記屋根梁に固定されたボルトと、前記ボルトに締め付け可能なナットと、を備える。そして、前記パラペット補強材に形成されたボルト挿通穴に挿通された前記ボルトに、前記ナットを締め付けて前記パラペット補強材が前記屋根梁に固定されている。
また、本開示の軒先構造の施工方法では、前記パラペット本体は、前記パラペット本体から取り外した状態で前記ナットを締結するための作業用空間を開放させることが可能な後付け用部材を備える。そして、工場において、前記ボルトを前記ボルト固定手段により前記屋根梁に固定する工程と、前記パラペット本体の後付け用部材を除く部材と、前記パラペット補強材とを予め組み付けてサブアッセンブリを組み立てる工程と、を実行する。また、建築現場において、前記パラペット補強材のボルト挿通穴に前記ボルトを挿通させるように前記サブアッセンブリを前記屋根梁に組み付け、前記ボルトに前記ナットを締め付けて前記サブアッセンブリを前記屋根梁に固定する工程と、前記サブアッセンブリに前記後付け用部材を組み付ける工程と、を実行する。
本開示の軒先構造では、パラペット本体を支持するパラペット補強材は、屋根梁から建物外方へ突出されたボルトにナットを締め付けて固定する。したがって、パラペット本体は、建物に屋根を設置した後でも取り付けることができ、屋根梁に取り付けるタイミングが、屋根の設置タイミングや天候に制限されにくく、施工自由度の向上を図ることができる。また、ボルトは、ボルト固定手段により屋根梁に固定されているため、建物外方からナットを締め付ける際に、ボルトが屋根梁に対して移動することが無く、施工性に優れる。
本開示の軒先構造の施工方法では、ボルトの屋根梁への固定と、サブアッセンブリの組み立ては、予め工場において行い、建築現場では、サブアッセンブリを屋根梁に固定する工程と、屋根梁に固定されたサブアッセンブリに、後付け用部材を組み付ける工程との、2工程となる。よって、パラペット補強材を、屋根梁に固定した後に、パラペット本体を構成する個々の部品を取り付ける場合と比較して、施工性を向上できる。
実施の形態1の軒先構造を示す断面図である。 実施の形態1の軒先構造を適用したユニット建物の概略を示す概略平面図である。 実施の形態1の軒先構造の要部を示す斜視図であり、(a)は桁側の屋根梁を示す斜視図、(b)は妻側の屋根梁を示す斜視図である。 実施の形態1の軒先構造の要部を示す斜視図であり、(a)は第1のボルト固定用ブラケットの斜視図、(b)は第2のボルト固定用ブラケットの斜視図である。 実施の形態1の軒先構造の施工方法を説明する斜視図である。
以下、本開示の実施の形態について図面を参照して説明する。
(実施の形態1)
本実施の形態1の軒先構造およびこの軒先構造の施工方法について説明する。
(軒先構造を適用した建物および屋根の説明)
実施の形態1の軒先構造は、図1に示す屋根Lの軒先部分に適用されている。
まず、屋根Lを備える建物Hの構成について簡単に説明する。
建物Hは、建物ユニットUにより構成されたユニット建物であり、すなわち、予め工場で製造した建物ユニットUを建築現場へ運んで、建築現場で組み立てることによって、短期間のうちに建物Hを構築し得るようにしたものである。
この建物ユニットUは、鉄骨系のものであり、4本の柱11(図3参照)の上端部を4本の梁(天井梁(不図示)や図1の屋根梁10)により平面視で矩形状に連結するとともに、柱11の下端部を4本の床梁(不図示)により平面視で矩形状に連結して成るボックスラーメン構造のユニットフレームUFを備える。
柱11は、図3に示すように、四角筒状に形成されている。また、屋根梁10は、図1に示すように、ウエブ10aの上下に上フランジ10b、下フランジ10cが設けられたU字鋼板が用いられている。なお、図3(a)に示す屋根梁10(ke)は、ユニット桁側ke(図2参照)に配置されたものを示し、図3(b)に示す屋根梁10(tu)は、ユニット妻側tu(図2参照)に配置されたものを示す。そして、屋根梁10に関する説明において、桁側と妻側とに共通する説明においては、(ke)(tu)の表記は省略する。
なお、柱11と屋根梁10とは、柱11の上端部に結合した筒状のジョイントピース12に屋根梁10を差し込んだ状態で溶接などにより結合されている。
建物Hは、建物ユニットUを、図2に示すように配置して構築されている。なお、点線Eeは、軒先の先端の位置を示しており、建物Hは、外壁WO(図1参照)に対する突出代が大きな幅広庇部分と、外壁WOからの突出代が小さな短庇部分とを備える。
また、屋根Lは、陸屋根と称される平らな屋根であるが、排水のために、図2において矢印WGの方向に下がる水勾配が付与されている。
図1に示す実施の形態1の軒先構造は、屋根Lの水勾配の水上側のユニット桁側keに適用されたもので、図1は図2のS1-S1線の位置の断面を示している。なお、実施の形態1の軒先構造は、ユニット妻側tuの軒先にも適用することができる。また、水勾配の水下側の軒先には、不図示の軒樋(特許文献1参照)が設けられるもので、本実施の形態1の軒先構造とは異なるものであるから説明は省略する。
ここで、屋根Lの構造について簡単に説明すると、屋根Lは、ユニットフレームUFの上部に複数の屋根パネル20を並設して構成されている。
屋根パネル20は、一対の屋根フレーム21と野地板22と下地鋼板23とを備える。
一対の屋根フレーム21は、U字鋼板により形成され、それぞれユニットフレームUFを構成する屋根梁10(ke)に両端をボルト21aおよびナット21bにより固定されたもので、屋根梁10(ke)に沿う方向に離間して配置されている。
野地板22は、木製の板材であり、屋根フレーム21に沿って設けられた野地板受桟22aに両端縁部を支持されている。この野地板22の上面は、防水シート24で覆われている。
下地鋼板23は、防水性能および耐食性能に優れた溶融アルミニウムめっき鋼板などの金属板材に形成され、防水シート24の上に配置されて野地板22および屋根フレーム21に支持されている。なお、下地鋼板23の端縁部は立ち上げられており、隣り合う屋根パネル20同士の下地鋼板23の立上部分は、縦カバー25により覆われて水密性が確保されている。
また、下地鋼板23の水上側の端部は、野地板22よりも外方に延長されて下方に折曲された水上水切23aを備える。また、下地鋼板23の水上側の端縁部の上方には、下地鋼板23との間に、換気用の間隔LVを空けて、階段状の水上鋼板26が設けられている。なお、この水上鋼板26は、水上鋼板受金具26aに支持されている。さらに、屋根パネル20には、下地鋼板23から上方に離間して太陽電池モジュールSCMが設置されている。
(軒先構造の説明)
次に、実施の形態1の軒先構造について詳細に説明する。
この軒先構造は、屋根Lの外側を図1に示す庇パラペットPにより覆った構造となっている。そして、庇パラペットPは、パラペット本体30と、パラペット補強材40と、ボルト固定部材50とを備える。
パラペット本体30は、屋根Lの外側を覆う板状の部材で、パラペット上部材(後付け用部材)31、パラペット中部材32、パラペット下部材33に分割されている。パラペット補強材40は、パラペット本体30を補強して支持する。ボルト固定部材50は、パラペット本体30を支持したパラペット補強材40を屋根梁10に固定する。
(ボルト固定部材の説明)
まず、ボルト固定部材50について説明する。このボルト固定部材50は、図3に示すように、屋根梁10に間隔を空けて複数設置されており、第1のボルト51および第2のボルト52と、第1のボルト固定用ブラケット53および第2のボルト固定用ブラケット54とを備える。
第1のボルト固定用ブラケット53は、屋根梁10の中間部にボルト51を固定するのに用いるもので、金属板により図4(a)に示すように上下に長い長方形形状に形成され、かつ、内周にボルト51を締結可能なねじが切られたねじ穴531,531が上下に間隔を空けて設けられている。そして、これらのねじ穴531,531の上下間隔は、屋根梁10のウエブ10aを貫通して形成された上下一対の貫通穴10d,10dと同軸に配置可能な間隔に形成されている。
そして、中間部用の第1のボルト固定用ブラケット53は、図1、図3(a)に示すように、屋根梁10のウエブ10aの屋外(矢印OUTが屋外方向を示す)を向いた外側面に当接した状態で、屋内側(矢印INが屋内の方向を示す)から貫通穴10dに貫通させたボルト51をねじ穴531に締結させることで、第1のボルト51を、ウエブ10aから屋外側に突出させた状態で固定することができる。なお、図1に示すように、ボルト51には、ナット57が締結される。
第2のボルト固定用ブラケット54は、図3(a)に示す桁側の屋根梁10(ke)の端部の筒状のジョイントピース12の位置に第2のボルト52を固定するのに用いるものである。すなわち、ジョイントピース12は、筒状であり屋内側からボルト51を締結の回転を行うことができないため、このような箇所にボルト52を固定するのにボルト固定用ブラケット54を用いる。
このボルト固定用ブラケット54は、金属板により形成され、図4(b)に示すように、上下に長いボルト固定板541と、ボルト固定板541の上端部に一体に連続した略水平の梁固定用板542とにより、断面略L字状に形成されている。そして、ボルト固定板541には、上下一対の第2のボルト52,52が直角方向に立ち上げられた状態で溶接などにより固定されている。また、梁固定用板542には、ボルト55(図3(a)参照)を挿通可能な貫通穴543が開口される。なお、ボルト52は、ボルト51の軸部分と同様の寸法および形状のものでナット57を締結することができる。
そして、屋根梁10(ke)のジョイントピース12が設けられた部位には、ウエブ10aおよびジョイントピース12を貫通してボルト52を挿通する挿通穴13,13が形成されている。加えて、屋根梁10の上フランジ10bおよびジョイントピース12を貫通してボルト55を挿通する挿通穴14が形成されている。
すなわち、ボルト固定用ブラケット54は、ウエブ10aの屋内側から一対のボルト52,52を挿通穴13,13に挿通させ、ボルト固定板541をウエブ10aの屋内側の面に当接させる。この状態で、梁固定用板542は、屋根梁10の上フランジ10bの下面に当接あるいは近接し、かつ、貫通穴543と挿通穴14とが、略同軸に配置される。そして、ボルト55を、貫通穴543および挿通穴14に下方から挿通させ、ボルト55にナット56を締結することで、ボルト固定用ブラケット54およびボルト52,52が屋根梁10に固定される。なお、ボルト固定板541に対する梁固定用板542の配置は、左右対称に2種類設定されており、ボルト固定板541から延びる梁固定用板542の先端を柱11の方向に向けて使用する。
以上説明した、ボルト51,51およびボルト52,52の屋根梁10への固定は、工場において建物ユニットUを組み立てる時点で行う。
なお、上述した2種類のボルト51,52を取り付けるのは、図3(a)に示す桁側の屋根梁10(ke)であり、図3(b)に示す妻側の屋根梁10(tu)は、ボルト固定用ブラケット53を用いてボルト51のみを固定する。
(パラペット補強材の説明)
次に、パラペット補強材40について説明する。このパラペット補強材40は、金属板製のもので、図1に示すように、屋根梁10に取り付けられてパラペット本体30を保持し屋根梁10に対して所定の位置に固定されるもので、補強材本体41と、支持フランジ部42と、取付フランジ部43とを備える(図5参照)。なお、このパラペット補強材40は、屋根梁10に沿って所定の間隔で複数設置される。
補強材本体41は、パラペット本体30と屋根梁10との間の空間に沿う形状に形成されている。
支持フランジ部42は、パラペット本体30の裏面に当接および近接してパラペット本体30を支持する部分であり、補強材本体41の上部および屋外側部分の縁部を略直角に折曲して形成されている。また、支持フランジ部42は、図5に示すように、パラペット本体30のパラペット上部材31を支持する上向きの上部フランジ42aと、パラペット中部材32を支持する屋外方向を向いた中部フランジ42bと、パラペット下部材33を支持する屋外方向を向いた下部フランジ42cとを備える。
そして、補強材本体41において、上部フランジ42aと中部フランジ42bとの間には、太陽電池モジュールSCMの配線を支持するための支持用凹部44が形成されている。さらに、補強材本体41において、屋外側の中間部には、パラペット本体30に形成される後述する換気通路VPbからの水の浸入を防止するための水返部材45を取り付けるための凹部46が形成され、また、凹部46の下側の縁部には、係止片46aが立ち上げられている。
取付フランジ部43は、パラペット補強材40を屋根梁10に固定するための部分であり、補強材本体41の屋内側の下部の縁部を略直角に折曲して形成されている。なお、取付フランジ部43には、図示は省略するが、ボルト51,52を挿通するためのボルト挿通穴43aが開口されている。
そして、パラペット補強材40は、取付フランジ部43のボルト挿通穴43aに挿通したボルト51(52)にナット57を締め付けることで、屋根梁10に固定されている。
(パラペット本体の説明)
パラペット本体30は、建物Hの軒先部分に沿って連続して延びる長尺の部材であり、例えば、アルミやアルミ合金などの軽金属の押出材などとして形成することができる。パラペット本体30は、略コの字断面状に形成され、前述したようにパラペット上部材31と、パラペット中部材32と、パラペット下部材33とに分割されている。
パラペット上部材31は、庇パラペットPの上側面を形成し、屋根Lの位置から屋外側に向かって下がる傾斜を有する。このパラペット上部材31は、中間部が、ビス31aによりパラペット補強材40の上部フランジ42aに固定され、上端部が、水上鋼板26の上部に発泡シール材31bを介して密着され、下端縁部が、パラペット中部材32の上端部に発泡シール材31cを介して密着されている。
パラペット中部材32は、庇パラペットPの側面を形成するもので、上端部がビス32aにより中部フランジ42bの上端部に固定されている。一方、パラペット中部材32の下部は、裏面に形成された係止溝部32bと、パラペット補強材40の係止片46aとが係合して固定されている。
また、パラペット中部材32の下端部には、屋内方向へ延びる下部フランジ32cが形成されている。この下部フランジ32cは、パラペット補強材40の中部フランジ42bの下端と上下方向に間隔を空けて配置され、かつ、下部フランジ32cの先端とパラペット補強材40の下部フランジ42cとの間に屋内外方向の間隔を空けて配置されている。
パラペット下部材33は、パラペット補強材40の下部を覆うもので、凹状の本体33aの上部には、上側に延びる立上部33dと屋外側に延びる通路形成部33eとが略L字状に形成されている。そして、立上部33dがビス33fによりパラペット補強材40の下部フランジ42cに固定されている。また、本体33aの下部から屋内方向に延びる下側のフランジ33cは、外壁WOの上縁に当接されている。
通路形成部33eは、パラペット中部材32の下部フランジ32cの上方に位置して下部フランジ32cとの間に換気用の上下方向の隙間を形成し、かつ、パラペット中部材32の裏面との間に屋内外方向の隙間を形成している。これにより、下部の換気通路VPbが形成されている。
また、庇パラペットPの上部には、前述した下地鋼板23と水上鋼板26との間から庇パラペットPの上部を通る換気通路VPaが形成されている。
(軒先構造の施工方法)
次に、軒先構造の施工方法を説明する。
この施工方法は、工場における工程と建物Hの建築現場における工程とに分けられる。
<工場における工程>
まず、工場における工程を説明する。
工場では、上述したように、建物ユニットUを組み立てる際に、屋根梁10には、予め所定の位置に各ボルト51,52を固定する(ボルト固定工程)。
そして、庇パラペットPは、工場の出荷時点でサブアッセンブリSAとして組み立てる(サブアッセンブリ組立工程)。図5は、サブアッセンブリSAの概略を示すもので、パラペット本体30のパラペット中部材32およびパラペット下部材33と、発泡シール材31cと、パラペット補強材40と、水返部材45(図1参照)とを予め組み付けたものである。
すなわち、サブアッセンブリSAは、組付対象の屋根梁10に応じた長さの各部材32,33,45および発泡シール材31cと、各ボルト51,52の設置箇所に応じた数のパラペット補強材40とを一体化したものである。ここで、サブアッセンブリSAに対してパラペット上部材31は、後から組み付ける後付け用部材として用いるものであり、パラペット上部材31を取り付ける部分は、作業用空間WSとして開放されている。
なお、水返部材45は、本実施の形態1では、リベット45a(図1参照)により固定する。また、パラペット中部材32、パラペット下部材33のパラペット補強材40への組み付けは、前述したビス32a、33fにより行う。
以上のように、工場の出荷時には、庇パラペットPの建物Hへの組付に必要な主たる部品としては、サブアッセンブリSAとパラペット上部材31とナット57となる。また、パラペット上部材31には、発泡シール材31bを予め接着させておくのが好ましい。
<建築現場における工程>
次に、建築現場において庇パラペットPを組み付ける工程を説明する。
この庇パラペットPの組付工程は、本実施の形態1では、建物ユニットUに屋根パネル20を組み付けて屋根Lを設置した後に行うもので、サブアッセンブリ固定工程とパラペット上部材組付工程を備える。なお、屋根Lは、庇パラペットPを取り付ける前に設置可能であるため、屋根Lが未設置で建物Hの上部が開放された状態を短縮可能である。また、従来は、屋根Lが未設置の状態では、庇パラペットPを取り付ける作業は天候の影響を受けやすかったが、本実施の形態では、庇パラペットPは、屋根Lの設置後に行うため、天候の影響を受けにくい。
<サブアッセンブリ固定工程>
庇パラペットPの組み付けでは、まず、サブアッセンブリSAを屋根梁10に組み付ける。すなわち、サブアッセンブリSAの各パラペット補強材40を、図5に示すように屋根梁10に既設のボルト51(52)の位置に配置させる。そして、パラペット補強材40の取付フランジ部43のボルト挿通穴43a(図1参照)に各ボルト51(52)を挿入させた後、各ボルト51(52)にナット57を締結することで、サブアッセンブリSAを屋根梁10に固定する。
すなわち、この時点では、パラペット上部材31が未設置であるから、サブアッセンブリSAの上方は作業用空間WSとして開放されており、この作業用空間WSからナット56の締結を行うことができる。また、予めボルト51,52が屋根梁10に、外方に突出した状態で固定されているため、屋根Lを設置した後にナット56を締結させてサブアッセンブリSAを組み付けることが可能であり、かつ、締結の際にボルト51が移動してナット56の締結作業性が悪化する不具合も生じない。
<パラペット上部材組付工程>
次に、サブアッセンブリSAおよび屋根Lにパラペット上部材31を上方から組み付ける。すなわち、パラペット上部材31の上縁を、水上鋼板26に発泡シール材31bを介して密着させ、かつ、パラペット上部材31の下縁を、発泡シール材31cを介してパラペット中部材32の上端部に密着させる。そして、この状態で、パラペット上部材31をビス31aによりパラペット補強材40の上部フランジ42aに固定する。
このように、庇パラペットPの建物Hへの組み付けは、サブアッセンブリSAを組み付け固定する作業と、パラペット上部材31を組み付ける作業とになる。よって、パラペット補強材40を屋根梁10に取り付け、その後、パラペット上部材31、パラペット中部材32、パラペット下部材33および水返部材45を、それぞれ、パラペット補強材40に取り付ける場合と比較して、建築現場における作業工数を抑え、作業手間、作業時間を軽減できる。
(実施の形態1の効果)
以下に、実施の形態1の効果を列挙する。
1)実施の形態1の軒先構造は、建物Hの上部外側面に、庇パラペットPを取り付けた軒先構造である。庇パラペットPは、庇パラペットPの外表面を形成する板状のパラペット本体30と、パラペット本体30の裏面を支持し、建物Hの屋根梁10に締結部材を用いて固定されるパラペット補強材40と、を備える。締結部材は、屋根梁10から建物外方へ突出された状態でボルト固定部材50により屋根梁10に固定されたボルト51,52と、ボルト51,52に締め付け可能なナット57と、を備える。
そして、パラペット補強材40に形成されたボルト挿通穴43aに挿通されたボルト51,52に、ナット57を締め付けてパラペット補強材40が屋根梁10に固定されて庇パラペットPが建物Hの上部に取り付けられている。
したがって、庇パラペットPは、建物Hに屋根Lを設置した後でも取り付けることができ、庇パラペットPを屋根梁10に取り付けるタイミングが、屋根Lの設置タイミングに制限されたり天候の影響を受けたりしにくく、施工自由度の向上を図ることができる。また、ボルト51,52は、ボルト固定部材50により屋根梁10に固定されているため、建物Hの外方からナット57を締め付ける際に、ボルト51,52が屋根梁10に対して移動することが無く、施工性に優れる。
2)実施の形態1の軒先構造では、ボルト固定部材50は、ボルト51、51を締め付け可能なねじ穴531、531が形成されたボルト固定用ブラケット53を備える。そして、ボルト51、51を、屋根梁10の建物内側から屋根梁10を貫通させて、屋根梁10の外側面に当接されたボルト固定用ブラケット53のねじ穴531、531にねじ込み、ボルト固定用ブラケット53とボルト頭部とで屋根梁10を挟んだ状態として、ボルト51、51が屋根梁10に固定されている。
したがって、ボルト51を屋根梁10に固定する際には、単に、ボルト51を回転させてねじ穴531に固定すればよく、溶接により固定する場合と比較して、作業が容易で施工性に優れる。また、1枚のボルト固定用ブラケット53により2本のボルト51,51を固定することができ、ボルト51,51にそれぞれナットなどの部材を締結する場合と比較して、部品点数を抑えることができる。
3)実施の形態1の軒先構造では、ボルト固定部材50は、屋根梁10の建物内側面に当接状態で、屋根梁10に貫通可能にボルト52、52が設けられたボルト固定板541と、ボルト固定板541を建物内側面に当接させた状態で屋根梁10に固定可能な固定用部材としての梁固定用板542、ボルト55、ナット56と、を備える。そして、梁固定用板542をボルト55およびナット56により屋根梁10に固定させて、ボルト52が屋根梁10の建物内側から屋根梁10を貫通させた状態で固定されている。
したがって、ボルト52、52の締結作業を行うことができない箇所にあっても、固定用部材としての梁固定用板542、ボルト55、ナット56を用いてボルト52を屋根梁10に固定させることができる。
具体的には、屋根梁10においてボルト52の固定箇所にジョイントピース12が設けられており、例えば、ボルト51の場合には、ボルト51を回転させる作業を屋内側から行えない。このような箇所において、ボルト55およびナット56を用いた上方からの締結作業でボルト固定用ブラケット54を屋根梁10に固定することで、ボルト52を屋根梁10に固定できる。
また、ボルト52、52は、1枚のボルト固定板541に溶接などにより固定されているため、上記2)と同様に部品点数を抑えることができ、かつ、ナット57を締結する際には、ボルト52が回転することが無く、確実に締結することができる。
4)実施の形態1の軒先構造の施工方法では、パラペット本体30は、パラペット本体30から取り外した状態でナット57を締結するための作業用空間WSを開放させることが可能な後付け用部材としてのパラペット上部材31を備える。
そして、工場において、ボルト51,52をボルト固定部材50により屋根梁10に固定する工程と、パラペット本体30のパラペット上部材31を除く部材と、パラペット補強材40とを予め組み付けてサブアッセンブリSAを組み立てる工程と、を実行する。
さらに、建築現場において、パラペット補強材40のボルト挿通穴43aにボルト51,52を挿通させるようにサブアッセンブリSAを屋根梁10に組み付け、ボルト51,52にナット57を締め付けてサブアッセンブリSAを屋根梁10に固定する工程と、サブアッセンブリSAにパラペット上部材31を組み付ける工程と、を実行する。
したがって、パラペット本体30を構成する各部材31,32,33やパラペット補強材40を、それぞれ、建築現場において屋根梁10に取り付ける施工方法と比較して、建築現場における作業を簡略化して、施工性を向上できる。加えて、上記1)のように、屋根Lの敷設を行った後でも、庇パラペットPの設置が可能であり、施工自由度を向上できる。
以上、図面を参照して、本開示の軒先構造の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は、この実施の形態に限らず、本発明の要旨を逸脱しない程度の設計的変更は、本発明に含まれる。
例えば、実施の形態では、パラペット補強材を屋根梁に取り付けるボルトを、屋根梁に固定するボルト固定手段は、実施の形態で示したものに限らず、ボルト固定手段として溶接や接着を用いてもよい。
また、実施の形態では、後付け用部材としてパラペット上部材を用いたが、これに限定されない。パラペット本体の構造によっては、パラペット中部材やパラペット下部材を用いてもよいし、あるいは、各部材の一部に作業用空間を形成するための開口と、この開口に着脱可能な部材を設けるようにしてもよい。この場合は、サブアッセンブリとしては、パラペット上部材、パラペット中部材、パラペット下部材の全てを組み付けることも可能である。
10 屋根梁
10(ke) (桁側の)屋根梁
10(tu) (妻側の)屋根梁
31 パラペット上部材(後付け用部材)
40 パラペット補強材
41 補強材本体
43a ボルト挿通穴
50 ボルト固定部材(ボルト固定手段)
51 (第1の)ボルト
52 (第2の)ボルト
53 (第1の)ボルト固定用ブラケット
54 (第2の)ボルト固定用ブラケット
55 ボルト
56 ナット
57 ナット
531 ねじ穴
541 ボルト固定板
542 梁固定用板
H 建物
L 屋根
P 庇パラペット
SA サブアッセンブリ
WS 作業用空間

Claims (4)

  1. 建物の上部外側面に、庇パラペットを取り付けた軒先構造であって、
    前記庇パラペットは、
    前記庇パラペットの外表面を形成する板状のパラペット本体と、
    前記パラペット本体の裏面を支持し、前記建物の屋根梁に締結部材を用いて固定されるパラペット補強材と、
    を備え、
    前記締結部材は、前記屋根梁から建物外方へ突出された状態でボルト固定手段により前記屋根梁に固定されたボルトと、前記ボルトに締め付け可能なナットと、を備え、
    前記パラペット補強材に形成されたボルト挿通穴に挿通された前記ボルトに、前記ナットを締め付けて前記パラペット補強材が前記屋根梁に固定されている軒先構造。
  2. 請求項1に記載の軒先構造であって、
    前記ボルト固定手段は、前記ボルトを締め付け可能なねじ穴が形成されたボルト固定用ブラケットを備え、
    前記ボルトを、前記屋根梁の建物内側から前記屋根梁を貫通させて、前記屋根梁の外側面に当接された前記ボルト固定用ブラケットの前記ねじ穴にねじ込み、前記ボルト固定用ブラケットとボルト頭部とで前記屋根梁を挟んだ状態として、前記ボルトが前記屋根梁に固定されている軒先構造。
  3. 請求項1に記載の軒先構造であって、
    前記ボルト固定手段は、前記屋根梁の建物内側面に当接状態で、前記屋根梁に貫通可能に前記ボルトが設けられたボルト固定板と、前記ボルト固定板を前記建物内側面に当接させた状態で前記屋根梁に固定可能な固定用部材と、を備え、
    前記固定用部材を前記屋根梁に固定させて、前記ボルトが前記屋根梁の建物内側から前記屋根梁を貫通させた状態で固定されている軒先構造。
  4. 請求項1~請求項3のいずれか1項に記載の軒先構造の施工方法であって、
    前記パラペット本体は、前記パラペット本体から取り外した状態で前記ナットを締結するための作業用空間を開放させることが可能な後付け用部材を備え、
    工場において、
    前記ボルトを前記ボルト固定手段により前記屋根梁に固定する工程と、
    前記パラペット本体の前記後付け用部材を除く部材と、前記パラペット補強材とを予め組み付けてサブアッセンブリを組み立てる工程と、を実行し、
    前記建物の建築現場において、
    前記パラペット補強材の前記ボルト挿通穴に前記ボルトを挿通させるように前記サブアッセンブリを前記屋根梁に組み付け、前記ボルトに前記ナットを締め付けて前記サブアッセンブリを前記屋根梁に固定する工程と、
    前記サブアッセンブリに前記後付け用部材を組み付ける工程と、
    を実行する軒先構造の施工方法。
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