JP2022116858A - 電動アクチュエータ、および電動アクチュエータの製造方法 - Google Patents

電動アクチュエータ、および電動アクチュエータの製造方法 Download PDF

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Tomoki Sato
寛 白井
Hiroshi Shirai
瞬 加藤
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Abstract

【課題】ケースに対する内歯ギアの固定強度を向上できる構造を有する電動アクチュエータを提供する。【解決手段】電動アクチュエータは、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータと、モータシャフトに連結された外歯ギアおよび外歯ギアの径方向外側を囲む環状の内歯ギア32を有する減速機構と、モータおよび減速機構を内部に収容するケースと、内歯ギアをケースに固定する固定部材180と、を備える。ケースは、内歯ギアを軸方向一方側から支持する底壁部13jと、内歯ギアの径方向外側に位置し、内歯ギアを囲む周壁部13kと、を有する。固定部材は、内歯ギアと周壁部との径方向の間において内歯ギアを囲む環状部181を有する。環状部は、内歯ギアの外周面と周壁部の内周面とに接触している。固定部材を構成する材料の硬度は、内歯ギアを構成する材料の硬度および周壁部を構成する材料の硬度よりも小さい。【選択図】図6

Description

本発明は、電動アクチュエータ、および電動アクチュエータの製造方法に関する。
減速機を備える電動アクチュエータが知られている。例えば、特許文献1には、入力軸の偏心部の外周にベアリングを介して設けられたサンギアと、サンギアと噛み合うリングギアと、を有する減速機が記載されている。
特開2016-109226号公報
上記のような減速機においては、例えば、リングギアがケースに圧入されることで固定されている。しかし、単にリングギアを圧入するのみでは、リングギアがケースから抜ける、またはリングギアがケースに対してずれるなどの不具合が生じる恐れがあった。
本発明は、上記事情に鑑みて、ケースに対する内歯ギアの固定強度を向上できる構造を有する電動アクチュエータを提供することを目的の一つとする。また、本発明は、ケースに対する内歯ギアの固定強度を向上できる電動アクチュエータの製造方法を提供することを目的の一つとする。
本発明の電動アクチュエータの一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータと、前記モータシャフトに連結された外歯ギアおよび前記外歯ギアの径方向外側を囲む環状の内歯ギアを有する減速機構と、前記モータおよび前記減速機構を内部に収容するケースと、前記内歯ギアを前記ケースに固定する固定部材と、を備える。前記ケースは、前記内歯ギアを軸方向一方側から支持する底壁部と、前記内歯ギアの径方向外側に位置し、前記内歯ギアを囲む周壁部と、を有する。前記固定部材は、前記内歯ギアと前記周壁部との径方向の間において前記内歯ギアを囲む環状部を有する。前記環状部は、前記内歯ギアの外周面と前記周壁部の内周面とに接触している。前記固定部材を構成する材料の硬度は、前記内歯ギアを構成する材料の硬度および前記周壁部を構成する材料の硬度よりも小さい。
本発明の電動アクチュエータの製造方法の一つの態様は、軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータと、前記モータシャフトに連結された外歯ギアおよび前記外歯ギアの径方向外側を囲む環状の内歯ギアを有する減速機構と、前記モータおよび前記減速機構を内部に収容するケースと、を備える電動アクチュエータの製造方法であって、環状部を有する固定部材を用いて前記内歯ギアを前記ケースに固定する固定工程を含み、前記ケースは、前記内歯ギアを軸方向一方側から支持する底壁部と、前記内歯ギアの径方向外側に位置し、前記内歯ギアを囲む周壁部と、を有し、前記固定部材の硬度は、前記内歯ギアの硬度および前記周壁部の硬度よりも小さく、前記固定工程は、前記内歯ギアと前記周壁部との径方向の間に前記環状部が配置された状態の前記固定部材を、軸方向他方側から軸方向一方側向きに前記底壁部に押し付けて変形させる変形工程を含み、前記変形工程において、前記環状部は、変形して前記内歯ギアの外周面と前記周壁部の内周面とに押し付けられる。
本発明の一つの態様によれば、電動アクチュエータにおいて、ケースに対する内歯ギアの固定強度を向上できる。
図1は、一実施形態の電動アクチュエータを示す断面図である。 図2は、一実施形態の電動アクチュエータの一部を示す断面図であって、図1におけるII-II断面図である。 図3は、一実施形態のケースの一部、内歯ギアの一部、および固定部材の一部を示す断面図である。 図4は、一実施形態の固定部材を示す斜視図である。 図5は、一実施形態の固定工程の手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、一実施形態の固定工程の手順の一部を示す断面図である。
各図においてZ軸方向は、矢印が向く側(+Z側)を上側とし、矢印が向く側と逆側(-Z側)を下側とする上下方向である。各図に適宜示す中心軸J1の軸方向は、Z軸方向、すなわち上下方向と平行である。以下の説明においては、特に断りのない限り、中心軸J1の軸方向と平行な方向を単に「軸方向」と呼ぶ。また、特に断りのない限り、中心軸J1を中心とする径方向を単に「径方向」と呼び、中心軸J1を中心とする周方向を単に「周方向」と呼ぶ。
本実施形態において、上側は、軸方向他方側に相当し、下側は、軸方向一方側に相当する。なお、上側および下側とは、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
図1および図2に示す本実施形態の電動アクチュエータ10は、例えば、車両に搭載される電動アクチュエータである。図1に示すように、電動アクチュエータ10は、ケース11と、軸方向に延びる中心軸J1を中心として回転可能なモータシャフト21を有するモータ20と、第1ベアリング51と、第2ベアリング52と、第3ベアリング53と、ブッシュ54と、減速機構30と、出力部40と、予圧部材60と、回路基板70と、第1回転センサ71と、取付部材72と、第1センサマグネット73、第2センサマグネット74と、図示しない第2回転センサと、固定部材80と、を備える。
ケース11は、モータ20および減速機構30を内部に収容する。ケース11は、モータ20を内部に収容するモータケース12と、減速機構30を内部に収容する減速機構ケース13と、を有する。本実施形態においてモータケース12および減速機構ケース13とは、それぞれダイカストによって作られている。モータケース12を構成する材料および減速機構ケース13を構成する材料は、例えば、アルミニウムを含む合金である。モータケース12は、ケース筒部12aと、円環板部12bと、上蓋部12cと、ベアリング保持部12dと、回路基板収容部12gと、を有する。
ケース筒部12aは、中心軸J1を中心として軸方向に延びる円筒状である。ケース筒部12aは、軸方向の両側に開口している。ケース筒部12aは、モータ20の径方向外側を囲んでいる。円環板部12bは、ケース筒部12aの内周面から径方向内側に広がる円環板状である。円環板部12bは、モータ20の後述するステータ23の上側を覆っている。円環板部12bの径方向内縁部は、下側に湾曲している。
ベアリング保持部12dは、円環板部12bの径方向内縁部に設けられている。ベアリング保持部12dは、第3ベアリング53を保持する。ベアリング保持部12dは、保持部本体12eと、支持壁部12fと、を有する。保持部本体12eは、円環板部12bの径方向内縁部から上側に延びる円筒状である。支持壁部12fは、保持部本体12eの上側の端部から径方向内側に突出している。図示は省略するが、支持壁部12fは、周方向に沿って延びる円環状である。
回路基板収容部12gは、回路基板70を収容する部分である。回路基板収容部12gは、ケース筒部12aの上側部分の径方向内側に構成されている。回路基板収容部12gの底面は、円環板部12bの上面である。回路基板収容部12gは、上側に開口している。上蓋部12cは、回路基板収容部12gの上端開口を塞ぐ板状の蓋である。
減速機構ケース13は、モータケース12の下側に固定されている。減速機構ケース13は、蓋部13aと、筒部13bと、突出筒部13cと、を有する。蓋部13aは、中心軸J1を中心とする円環板状である。蓋部13aは、減速機構30の下側を覆っている。
筒部13bは、蓋部13aの径方向外縁部から上側に突出する円筒状である。筒部13bは、上側に開口している。筒部13bの上端部は、ケース筒部12aの下端部に接触して固定されている。筒部13bは、底壁部13jと、周壁部13kと、を有する。つまり、ケース11は、底壁部13jと、周壁部13kと、を有する。
本実施形態において底壁部13jは、筒部13bの径方向内側部分のうち上端部である。底壁部13jは、中心軸J1を中心とする円環状である。底壁部13jは、後述する内歯ギア32を下側から支持している。図3に示すように、底壁部13jは、上側の面に中心軸J1を囲む環状の段差部13gを有する。本実施形態において段差部13gは、中心軸J1を中心とする円環状である。段差部13gは、底壁部13jの上側の面を径方向外側から径方向内側に辿る際に下側に窪む段差である。つまり、底壁部13jの上側の面のうち段差部13gよりも径方向内側に位置する内側底面部13iは、底壁部13jの上側の面のうち段差部13gよりも径方向外側に位置する外側底面部13mよりも下側に位置する。内側底面部13iおよび外側底面部13mは、上側を向き、軸方向と直交する平坦面である。段差部13gは、底壁部13jの上側の面のうち径方向の中央部に位置する。
図1に示すように、周壁部13kは、底壁部13jの径方向外周縁部から上側に突出している。周壁部13kは、中心軸J1を中心とする円環状である。周壁部13kは、後述する内歯ギア32の径方向外側に位置し、内歯ギア32を囲んでいる。図3に示すように、本実施形態において周壁部13kの内周面には、径方向外側に窪む第1凹部13fが設けられている。第1凹部13fは、周壁部13kの内周面のうち下側の端部に設けられている。図2に示すように、本実施形態において第1凹部13fは、内歯ギア32を囲む環状である。より詳細には、第1凹部13fは、中心軸J1を中心とする円環状である。図3に示すように、第1凹部13fの軸方向の寸法は、径方向外側に向かうに従って小さくなっている。
本実施形態において第1凹部13fにおける周方向と直交する断面形状は、径方向外側に鋭角の頂点を有する三角形状である。第1凹部13fの内側面のうち下側に位置する面は、軸方向と直交する平坦面であり、外側底面部13mの径方向外側に段差なく繋がっている。第1凹部13fの内側面のうち上側に位置する面は、径方向外側に向かうに従って下側に位置するテーパ面である。
図1に示すように、筒部13bの上端部における径方向内側部分には、底壁部13jと周壁部13kとによって、下側に窪む凹部13eが構成されている。凹部13eは、径方向内側に開口している。凹部13eは、中心軸J1を中心とする円環状である。
突出筒部13cは、蓋部13aの径方向内縁部から軸方向両側に突出する円筒状である。突出筒部13cは、軸方向両側に開口している。突出筒部13cの上端部は、筒部13bの上端部よりも下側に位置する。突出筒部13cの下端部における外周面には、Oリング61が装着されている。突出筒部13cの内部には、軸方向に延びる円筒状のブッシュ54が配置されている。
モータ20は、ケース11のうち円環板部12bよりも下側の部分に収容されている。モータ20は、ロータ22と、ステータ23と、を有する。ロータ22は、モータシャフト21と、ロータ本体22aと、を有する。モータシャフト21は、第1ベアリング51と第3ベアリング53とによって、中心軸J1回りに回転可能に支持されている。モータシャフト21は、第1軸部21aと、第2軸部21bと、第3軸部21cと、第4軸部21dと、第5軸部21eと、第6軸部21fと、第7軸部21gと、第8軸部21hと、を有する。第6軸部21fを除く各軸部は、中心軸J1を中心とする軸部である。
第1軸部21aは、モータシャフト21の上側の端部である。第1軸部21aは、ベアリング保持部12dの径方向内側を介して、円環板部12bよりも上側に突出している。第1軸部21aは、モータシャフト21のうちで最も外径が小さい部分である。第2軸部21bは、第1軸部21aの下側に繋がっている。第2軸部21bの外径は、第1軸部21aの外径よりも大きい。第3軸部21cは、第2軸部21bの下側に繋がっている。第3軸部21cの外径は、第2軸部21bの外径よりも大きい。これにより、第2軸部21bと第3軸部21cとの間には、上側から下側に向かって外径が大きくなる段差部21iが設けられている。すなわち、モータシャフト21は、段差部21iを有する。
第4軸部21dは、第3軸部21cの下側に繋がっている。第4軸部21dの外径は、第3軸部21cの外径よりも大きい。第4軸部21dには、バランスウェイト24が固定されている。バランスウェイト24は、板面が軸方向を向く板状である。第5軸部21eは、第4軸部21dの下側に繋がっている。第5軸部21eの外径は、第4軸部21dの外径よりも大きい。第5軸部21eは、モータシャフト21のうちで最も外径が大きい部分である。第5軸部21eの上側の端部には、バランスウェイト24が接触している。これにより、バランスウェイト24をモータシャフト21に対して軸方向に位置決めできる。
第6軸部21fは、第5軸部21eの下側に繋がっている。第6軸部21fは、中心軸J1に対して偏心した偏心軸J2を中心とする偏心軸部である。偏心軸J2は、中心軸J1と平行であり、中心軸J1の径方向外側に位置する。第6軸部21fの外径は、第5軸部21eの外径よりも小さい。すなわち、第5軸部21eは、第6軸部21fの上側に繋がり、第6軸部21fよりも外径が大きい大径軸部である。第6軸部21fの外径は、第4軸部21dの外径よりも小さく、第3軸部21cの外径よりも大きい。
第7軸部21gは、第6軸部21fの下側に繋がっている。第7軸部21gの外径は、第6軸部21fの外径よりも小さい。第8軸部21hは、第7軸部21gの下側に繋がっている。第8軸部21hは、モータシャフト21の下側の端部である。第8軸部21hの外径は、第7軸部21gの外径よりも小さい。第7軸部21gおよび第8軸部21hは、後述する収容凹部41aの内部に収容されている。
ロータ本体22aは、モータシャフト21の外周面に固定されている。より詳細には、ロータ本体22aは、第3軸部21cの外周面に固定されている。図示は省略するが、ロータ本体22aは、モータシャフト21の外周面に固定されるロータコアと、ロータコアに固定されるロータマグネットと、を有する。
ステータ23は、ロータ22の径方向外側に位置する。ステータ23は、ステータコア23aと、複数のコイル23bと、を有する。ステータコア23aは、ロータ22の径方向外側を囲む円環状である。ステータコア23aの外周面は、ケース筒部12aの内周面に固定されている。複数のコイル23bは、例えば図示しないインシュレータを介して、ステータコア23aに装着されている。
第1ベアリング51、第2ベアリング52および第3ベアリング53は、それぞれ内輪と内輪の径方向外側に位置する外輪とを有する転がり軸受である。本実施形態において第1ベアリング51、第2ベアリング52および第3ベアリング53は、例えば、内輪と外輪とが複数のボールを介して連結されるボールベアリングである。
本実施形態において減速機構30は、モータシャフト21の下側の部分の径方向外側に配置されている。減速機構30は、減速機構ケース13の内部に収容されている。減速機構30は、蓋部13aとモータ20との軸方向の間に配置されている。減速機構30は、外歯ギア31と、内歯ギア32と、フランジ部42と、複数の凸部43と、を有する。
図2に示すように、外歯ギア31は、偏心軸部である第6軸部21fの径方向外側において第6軸部21fを囲む環状である。より詳細には、外歯ギア31は、偏心軸J2を中心として、軸方向と直交する平面に広がる略円環板状である。外歯ギア31の径方向外側面には、複数の歯部31dを有する歯車部が設けられている。外歯ギア31は、第6軸部21fに第2ベアリング52を介して連結されている。これにより、減速機構30は、モータシャフト21の下側の部分に連結されている。第2ベアリング52は、モータシャフト21と外歯ギア31とを、偏心軸J2回りに相対回転可能に連結している。外歯ギア31は、第2ベアリング52の外輪に径方向外側から嵌め合わされている。
図1に示すように、外歯ギア31は、外歯ギア本体部31aと、接触凸部31bと、を有する。外歯ギア本体部31aは、第2ベアリング52の外輪に固定された略円環板状の部分である。接触凸部31bは、外歯ギア本体部31aから下側に突出する部分である。本実施形態において接触凸部31bは、外歯ギア本体部31aの径方向内縁部から下側に突出している。図示は省略するが、接触凸部31bは、偏心軸J2を中心とする円環状である。接触凸部31bの下側の面は、軸方向と直交する平坦面である。接触凸部31bの下側の面は、例えば、切削加工により作られた加工面である。
外歯ギア31は、上側に窪む複数の穴部31cを有する。複数の穴部31cは、外歯ギア本体部31aに設けられている。本実施形態において穴部31cは、外歯ギア31を軸方向に貫通している。図2に示すように、複数の穴部31cは、周方向に沿って配置されている。より詳細には、複数の穴部31cは、偏心軸J2を中心とする周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。穴部31cは、例えば、軸方向に見て、円形状である。穴部31cの内径は、凸部43の外径よりも大きい。穴部31cの数は、例えば、8つである。
内歯ギア32は、外歯ギア31の径方向外側を囲む環状である。より詳細には、内歯ギア32は、中心軸J1を中心とする円環状である。内歯ギア32の内周面には、複数の歯部32dを有する歯車部が設けられている。内歯ギア32の歯車部は、外歯ギア31の歯車部と噛み合っている。より詳細には、内歯ギア32の歯車部は、外歯ギア31の歯車部と周方向の一部において噛み合っている。これにより、内歯ギア32は、外歯ギア31と噛み合っている。
図3に示すように、内歯ギア32は、周壁部13kの径方向内側に位置する。内歯ギア32は、底壁部13jの上面に配置されている。内歯ギア32の上側の面32eは、軸方向と直交する平坦面である。内歯ギア32の上側の面32eは、周壁部13kの上側の面13hよりも下側に位置する。内歯ギア32を構成する材料は、金属である。内歯ギア32を構成する金属は、例えば、鉄である。内歯ギア32は、内歯ギア本体32aと、環状凸部32bと、を有する。内歯ギア本体32aは、内周面に歯車部が設けられた円環状の部分である。内歯ギア本体32aの径方向外側部分における下側の面は、外側底面部13mに接触している。
環状凸部32bは、内歯ギア本体32aから下側に突出している。より詳細には、環状凸部32bは、内歯ギア本体32aの径方向内側部分から下側に突出している。環状凸部32bは、中心軸J1を中心とする円環状である。環状凸部32bは、段差部13gの径方向内側に嵌め合わされている。環状凸部32bの下側の面は、軸方向と直交する平坦面である。環状凸部32bの下側の面は、内側底面部13iに接触している。環状凸部32bの径方向内縁は、内歯ギア本体32aの径方向内縁と径方向において同じ位置に位置する。
図2に示すように、本実施形態において内歯ギア32は、外周面に第2凹部32cを有する。第2凹部32cは、径方向内側に窪んでいる。第2凹部32cは、例えば、内歯ギア32を軸方向に貫通している。第2凹部32cの内部は、軸方向に見て、矩形状である。本実施形態において第2凹部32cは、周方向に間隔を空けて複数設けられている。複数の第2凹部32cは、周方向に沿って一周に亘って等間隔に設けられている。第2凹部32cは、例えば、4つ設けられている。
内歯ギア32は、固定部材80によって、減速機構ケース13に固定されている。つまり、固定部材80は、内歯ギア32をケース11に固定する部材である。固定部材80は、内歯ギア32を囲む環状の部材である。より詳細には、固定部材80は、中心軸J1を中心とする円環状である。固定部材80は、内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の間に位置する。固定部材80は、内歯ギア32と周壁部13kとに接触している。固定部材80は、内歯ギア32と周壁部13kとの間に挿し込まれた状態で軸方向に押し潰されて変形させられることで、内歯ギア32を周壁部13kに固定している。固定部材80は、環状部81と、押え部82と、突出部83と、挿入部84と、を有する。
環状部81は、内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の間において内歯ギア32を囲む環状の部分である。図4に示すように、本実施形態において環状部81は、中心軸J1を中心とし、軸方向両側に開口する円筒状である。なお、図4においては、内歯ギア32を固定するために変形させられる前の固定部材180を実線で示し、内歯ギア32を固定するために変形させられた後の固定部材80を二点鎖線で示している。なお、実際には、変形させられる前の固定部材180と変形させられた後の固定部材80とでは、互いに寸法が異なる部分もあるが、図4においては、寸法が変化したのみの部分について、変形する前の固定部材180と変形した後の固定部材80とを同様に示している。変形する前の固定部材180には、挿入部84が設けられていない。
図3に示すように、環状部81は、内歯ギア32の外周面と周壁部13kの内周面とに接触している。環状部81の内周面は、内歯ギア本体32aの外周面に接触している。環状部81の外周面は、周壁部13kの内周面に接触している。環状部81は、例えば、内歯ギア32の外周面を径方向内側に押す向き、および周壁部13kの内周面を径方向外側に押す向きに力Fを加えている。
押え部82は、環状部81の上側の端部から径方向内側に突出している。本実施形態において押え部82の径方向内側の端部は、段差部13gよりも径方向内側に位置する。押え部82は、内歯ギア32の上側の面32eに接触している。より詳細には、押え部82の下側の面が、内歯ギア32の上側の面32eに接触している。図4に示すように、本実施形態において押え部82は、中心軸J1を中心とする円環状である。押え部82は、板面が軸方向を向く板状である。図3に示すように、押え部82の上側の面82aと周壁部13kの上側の面13hとは、軸方向において同じ位置に配置されている。本実施形態において押え部82の上側の面82aは、周壁部13kの上側の面13hにおける径方向内側に連続して段差なく繋がっている。
図4に示すように、突出部83は、環状部81の内周面から径方向内側に突出している。本実施形態において突出部83は、軸方向に延びる四角柱状である。突出部83は、環状部81の内周面の上側の端部から下側の端部まで延びている。突出部83の上側の端部は、押え部82に繋がっている。突出部83の径方向内側の端部は、押え部82の径方向内縁部よりも径方向外側に位置する。本実施形態において突出部83は、周方向に間隔を空けて複数設けられている。複数の突出部83は、周方向に沿って一周に亘って等間隔に設けられている。突出部83は、例えば、4つ設けられている。図2に示すように、各突出部83は、各第2凹部32cの内部に位置する。各突出部83は、各第2凹部32cの内面に接触している。各突出部83は、例えば、各第2凹部32c内に充填されている。
図3および図4に示すように、挿入部84は、環状部81から径方向外側に突出している。より詳細には、挿入部84は、環状部81の外周面における下側の端部から径方向外側に突出している。本実施形態において挿入部84は、中心軸J1を中心とする円環状である。図3に示すように、挿入部84における周方向と直交する断面形状は、径方向外側に鋭角の頂点を有する三角形状である。挿入部84の上側の面は、径方向外側に向かうに従って下側に位置するテーパ面である。挿入部84の下側の面は、軸方向と直交する平坦な円環状の面である。挿入部84の下側の面は、環状部81の下側の面における径方向外側に段差なく繋がっている。
挿入部84は、第1凹部13fの内部に挿入されている。挿入部84は、第1凹部13fの内面に接触している。より詳細には、挿入部84の上側の面は、第1凹部13fの内面のうち上側に位置する面に接触している。挿入部84の下側の面は、第1凹部13fの内面のうち下側に位置する面に接触している。本実施形態において挿入部84は、第1凹部13fの内部に充填されている。
本実施形態において固定部材80を構成する材料は、金属である。固定部材80を構成する金属は、例えば、アルミニウムである。ここで、上述したように、ダイカストによって作られた減速機構ケース13を構成する材料は、アルミニウムを含む合金である。そのため、周壁部13kを構成する材料も、アルミニウムを含む合金である。つまり、本実施形態において固定部材80を構成する材料と周壁部13kを構成する材料とは、それぞれ同種の金属としてアルミニウムを含む。
固定部材80を構成する材料の硬度は、内歯ギア32を構成する材料の硬度および周壁部13kを構成する材料の硬度よりも小さい。なお、本明細書において「硬度」とは、例えば、ビッカース硬さ、ブリネル硬さ、またはロックウェル硬さなどである。内歯ギア32を構成する材料の硬度は、例えば、周壁部13kを構成する材料の硬度よりも大きい。固定部材80を構成する材料の剛性は、内歯ギア32を構成する材料の剛性および周壁部13kを構成する材料の剛性よりも小さい。固定部材80を構成する材料の縦弾性係数は、内歯ギア32を構成する材料の縦弾性係数および周壁部13kを構成する材料の縦弾性係数よりも小さい。
図1に示すように、フランジ部42は、中心軸J1を中心として径方向に広がる円環板状である。フランジ部42は、外歯ギア31の下側に位置する。フランジ部42は、後述する出力シャフト41から径方向外側に広がっている。より詳細には、フランジ部42は、出力シャフト41の上側の端部から径方向外側に広がっている。フランジ部42の上側の面のうち径方向内側部分には、接触凸部31bの下側の面が接触している。フランジ部42の下面には、中心軸J1を中心とする円筒状の第2センサマグネット74が固定されている。図示しない第2回転センサを用いて、出力部40とともに回転する第2センサマグネット74によって生じる磁界の変化を検出することで、出力シャフト41の回転を検出することができる。
複数の凸部43は、フランジ部42から上側に突出している。つまり、複数の凸部43は、フランジ部42から外歯ギア31に向かって突出している。図1および図2に示すように、凸部43は、中空の円柱状である。凸部43の内部は、下側に開口している。図2に示すように、複数の凸部43は、周方向に沿って配置されている。より詳細には、複数の凸部43は、中心軸J1を中心とする周方向に沿って一周に亘って等間隔に配置されている。凸部43の数は、例えば、8つである。
複数の凸部43は、複数の穴部31cにそれぞれ挿入されている。凸部43の外周面は、穴部31cの内周面と内接している。これにより、複数の凸部43は、穴部31cの内側面を介して、外歯ギア31を中心軸J1回りに揺動可能に支持している。
出力部40は、電動アクチュエータ10の駆動力を出力する部分である。図1に示すように、出力部40は、出力シャフト41と、フランジ部42と、凸部43と、を有する。つまり、上述した減速機構30の一部であるフランジ部42および凸部43は、出力部40の一部でもある。本実施形態において出力部40は、単一の部材である。
本実施形態において出力シャフト41は、モータシャフト21の下側においてモータシャフト21の軸方向に延びている。出力シャフト41は、中心軸J1を中心とする円柱状である。出力シャフト41は、フランジ部42の径方向内縁部から下側に延びている。出力シャフト41は、ブッシュ54の径方向内側に嵌め合わされている。出力シャフト41は、ブッシュ54によって中心軸J1回りに回転可能に支持されている。出力シャフト41は、突出筒部13cの内部に通されている。本実施形態において出力シャフト41の下端部は、突出筒部13cの下端部と軸方向において同じ位置に位置する。
出力シャフト41は、収容凹部41aと、連結凹部41bと、を有する。収容凹部41aは、出力シャフト41の上側の端部から下側に窪んでいる。図示は省略するが、収容凹部41aは、軸方向に見て、中心軸J1を中心とする円形状である。収容凹部41aには、モータシャフト21の下側の端部が収容されている。本実施形態において収容凹部41aには、第7軸部21gと第8軸部21hとが収容されている。モータシャフト21の下端面は、収容凹部41aの底面よりも上側に位置する。モータシャフト21の下端面は、収容凹部41aの底面と隙間を介して軸方向に対向している。
連結凹部41bは、出力シャフト41の下側の端部から上側に窪んでいる。図示は省略するが、連結凹部41bは、軸方向に見て、中心軸J1を中心とする略円形状である。連結凹部41bの内周面には、周方向に沿って複数のスプライン溝が設けられている。連結凹部41bには、電動アクチュエータ10の駆動力が出力される他の部材が挿入されて連結される。他の部材は、例えば、車両におけるマニュアルシャフトである。電動アクチュエータ10は、運転者のシフト操作に基づいてマニュアルシャフトを駆動させ、車両のギアを切り換える。
モータシャフト21が中心軸J1回りに回転されると、偏心軸部である第6軸部21fは、中心軸J1を中心として周方向に公転する。第6軸部21fの公転は第2ベアリング52を介して外歯ギア31に伝達され、外歯ギア31は、穴部31cの内周面と凸部43の外周面との内接する位置が変化しつつ、揺動する。これにより、外歯ギア31の歯車部と内歯ギア32の歯車部とが噛み合う位置が、周方向に変化する。したがって、内歯ギア32に、外歯ギア31を介してモータシャフト21の回転力が伝達される。
ここで、本実施形態では、内歯ギア32は減速機構ケース13に固定されているため回転しない。そのため、内歯ギア32に伝達される回転力の反力によって、外歯ギア31が偏心軸J2回りに回転する。このとき外歯ギア31の回転する向きは、モータシャフト21の回転する向きと反対向きとなる。外歯ギア31の偏心軸J2回りの回転は、穴部31cと凸部43とを介して、フランジ部42に伝達される。これにより、出力シャフト41が中心軸J1回りに回転する。このようにして、出力シャフト41には、減速機構30を介してモータシャフト21の回転が伝達される。出力シャフト41の回転は、減速機構30によって、モータシャフト21の回転に対して減速される。上述した構造を有する減速機構30によれば、モータシャフト21の回転に対する出力シャフト41の回転の減速比を比較的大きくできる。そのため、出力シャフト41の回転トルクを比較的大きくできる。
予圧部材60は、第3ベアリング53の外輪と支持壁部12fとの軸方向の間に位置する。予圧部材60は、第3ベアリング53の外輪に対して下側向きの弾性力を加えている。本実施形態において予圧部材60は、例えば、ウェーブワッシャである。
回路基板70は、軸方向と直交する平面に広がる板状である。回路基板70は、モータケース12に収容されている。より詳細には、回路基板70は、回路基板収容部12g内に収容され、円環板部12bから上側に離れて配置されている。回路基板70は、モータ20と電気的に接続される基板である。回路基板70には、コイル23bが電気的に接続されている。回路基板70は、例えば、モータ20に供給される電流を制御する。回路基板70には、例えば、インバータ回路が搭載されている。
取付部材72は、中心軸J1を中心とする円環状である。取付部材72の内周面は、モータシャフト21の上端部、すなわち第1軸部21aの外周面に固定されている。第1センサマグネット73は、中心軸J1を中心とする円環状である。第1センサマグネット73は、取付部材72の径方向外縁部の上端面に固定されている。第1センサマグネット73は、周方向に沿って交互に配置されるN極とS極とを有する。第1回転センサ71は、回路基板70の下面に取り付けられている。第1回転センサ71を用いて、モータシャフト21とともに回転する第1センサマグネット73によって生じる磁界の変化を検出することで、モータシャフト21の回転を検出することができる。
図5に示すように、上述した電動アクチュエータ10の製造方法は、固定部材80を用いて内歯ギア32をケース11に固定する固定工程FPを含む。固定工程FPは、配置工程S1と、変形工程S2と、を含む。配置工程S1は、変形する前の固定部材180と内歯ギア32とを周壁部13kの径方向内側に配置する工程である。本実施形態において配置工程S1は、内歯ギア配置工程S1aと、固定部材配置工程S1bと、を含む。
内歯ギア配置工程S1aは、内歯ギア32を周壁部13kの径方向内側に配置する工程である。内歯ギア配置工程S1aにおいて作業者等は、図6に示すように、内歯ギア32を底壁部13jの上側に配置する。このとき、内歯ギア32の環状凸部32bは、段差部13gの径方向内側に嵌め合わされる。
なお、本明細書において「作業者等」とは、各作業を行う作業者および組立装置等を含む。各作業は、作業者のみによって行われてもよいし、組立装置のみによって行われてもよいし、作業者と組立装置とによって行われてもよい。
固定部材配置工程S1bは、変形する前の固定部材180を周壁部13kの径方向内側に配置する工程である。本実施形態において固定部材配置工程S1bは、内歯ギア配置工程S1aの後に行われる。なお、固定部材180を配置した後に内歯ギア32を配置可能であれば、内歯ギア配置工程S1aの前に固定部材配置工程S1bが行われてもよい。図6に示すように、固定部材配置工程S1bにおいて作業者等は、変形する前の固定部材180の環状部181を内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の間に上側から挿し込んで配置する。配置された環状部181と内歯ギア32との径方向の間および環状部181と周壁部13kとの径方向の間の少なくとも一方には、例えば、僅かな隙間が設けられている。環状部181の軸方向の寸法は、変形した後の環状部81の軸方向の寸法よりも大きい。環状部181の内周面と外周面との間の径方向の厚さは、変形した後の環状部81の内周面と外周面との間の径方向の厚さよりも小さい。固定部材配置工程S1bにおいて配置された固定部材180は、周壁部13kの上側の面13hよりも上側に突出している状態となっている。
変形工程S2は、内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の間に環状部181が配置された固定部材180を、上側から下側向きに底壁部13jに押し付けて変形させる工程である。図6に示すように、作業者等は、押え部82の上側から固定部材180に下側向きの力を加える。これにより、固定部材180が軸方向に押し潰されて変形し、図3に示す変形した後の固定部材80となる。作業者等は、例えば、下側を向く平坦面を有する治具を用いて、当該平坦面を介して押え部82に上側から力を加える。作業者等は、例えば、当該治具の平坦面が周壁部13kの上側の面13hに接触するまで固定部材180を軸方向に押し潰して変形させる。
変形工程S2においては、固定部材180の一部が変形して第1凹部13f内に入り込む。これにより、第1凹部13f内に固定部材180の一部が充填され、第1凹部13fの内面形状に沿った挿入部84が作られる。挿入部84は、例えば、軸方向に押し潰される環状部181の一部が第1凹部13f内に入り込むことによって作られる。変形工程S2によって環状部181が軸方向に押し潰されることで、押え部82の下側の面が内歯ギア32の上側の面32eに接触する。また、変形工程S2において、環状部181は、径方向に広がる向きに変形して内歯ギア32の外周面と周壁部13kの内周面とに押し付けられる。これにより、変形した後の固定部材80によって内歯ギア32を周壁部13kに対して固定できる。なお、変形工程S2においては、固定部材180のうち、押え部82などの環状部181以外の部分も適宜変形してもよい。
本実施形態によれば、内歯ギア32の外周面と周壁部13kの内周面とに接触する環状部81を有する固定部材80が設けられている。固定部材80を構成する材料の硬度は、内歯ギア32を構成する材料の硬度および周壁部13kを構成する材料の硬度よりも小さい。そのため、上述した固定工程FPのように、変形する前の固定部材180を内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の間において軸方向に押し潰して容易に変形させることができる。これにより、変形した後の環状部81を内歯ギア32の外周面と周壁部13kの内周面とに強く押し付けることができる。したがって、環状部81と内歯ギア32の外周面との間、および環状部81と周壁部13kの内周面との間に生じる摩擦力を比較的大きくすることができ、当該摩擦力によって内歯ギア32を周壁部13kに強固に固定することができる。そのため、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度を向上できる。これにより、内歯ギア32がケース11から外れる、および内歯ギア32がケース11に対してずれるなどの不具合を抑制できる。
また、例えば、内歯ギア32を直接的に周壁部13k内に圧入する場合、比較的硬度が大きい周壁部13kと内歯ギア32との少なくとも一方を変形させる必要がある。そのため、内歯ギア32を固定する際、内歯ギア32には比較的大きな力を加える必要があり、内歯ギア32を固定しにくい場合がある。これに対して、本実施形態によれば、比較的硬度が小さい固定部材180を変形させることで、容易に内歯ギア32を好適に固定できる。そのため、内歯ギア32を周壁部13k内に圧入によって固定する場合に比べて、内歯ギア32を容易に固定できる。したがって、電動アクチュエータ10の組み立て性を向上できる。
また、本実施形態によれば、固定部材80を構成する材料は、金属である。そのため、上述したようにして変形する前の固定部材180を変形させやすい。また、固定部材180を内歯ギア32と周壁部13kとの径方向の隙間の形状に沿って好適に変形させることができる。そのため、変形した後の固定部材80を、内歯ギア32と周壁部13kとに好適に密着させやすい。これにより、固定部材80と内歯ギア32および周壁部13kとの間の摩擦力のそれぞれをより大きくすることができる。したがって、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。
また、本実施形態によれば、固定部材80を構成する材料と周壁部13kを構成する材料とは、それぞれ同種の金属を含む。ここで、或る2つの部材を構成する材料がそれぞれ同種の金属を含む場合、或る2つの部材同士の間の摩擦係数は比較的大きくなりやすい。そのため、固定部材80を構成する材料と周壁部13kを構成する材料とが同種の金属を含むことで、固定部材80と周壁部13kとの間の摩擦係数を比較的大きくできる。これにより、固定部材80と周壁部13kとの間に生じる摩擦力をより好適に大きくすることができる。したがって、固定部材80を周壁部13kに対して、より強固に固定することができる。そのため、固定部材80によって内歯ギア32を周壁部13kに対して、より強固に固定できる。これにより、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。
また、本実施形態によれば、周壁部13kの内周面には、径方向外側に窪む第1凹部13fが設けられている。固定部材80は、第1凹部13fの内部に挿入された挿入部84を有する。挿入部84は、第1凹部13fの内面に接触している。そのため、挿入部84と第1凹部13fとの間の摩擦力によって、固定部材80を周壁部13kに対して、より強固に固定することができる。これにより、固定部材80によって内歯ギア32を周壁部13kに対して、より強固に固定できる。したがって、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。また、第1凹部13fの内面に対して挿入部84が下側から引っ掛かるため、固定部材80が周壁部13k内から上側に抜け出ることをより抑制できる。また、上述したように変形工程S2において、固定部材180の一部を変形させて第1凹部13f内に入り込ませることができるため、固定部材180が変形する際に固定部材180の一部を第1凹部13f内に逃がすことができる。これにより、変形工程S2において固定部材180をより変形させやすくできる。
また、本実施形態によれば、第1凹部13fは、内歯ギア32を囲む環状である。そのため、挿入部84と第1凹部13fとの接触面積を大きくすることができる。これにより、挿入部84と第1凹部13fとの間の摩擦力をより大きくでき、固定部材80を周壁部13kに対して、より強固に固定することができる。したがって、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。また、固定部材80が上側に力を受けた際に、挿入部84が第1凹部13fの内面に下側から接触することで受ける力を周方向に分散させることができる。これにより、挿入部84に力が集中して加えられることを抑制でき、挿入部84が損傷することを抑制できる。また、変形工程S2において、固定部材180の変形量を周方向の一周に亘って均一にしやすいため、固定部材180を好適に変形させやすい。また、切削加工により周壁部13kの内周面の一部を一周に亘って切り欠くことで容易に第1凹部13fを作ることができる。
また、本実施形態によれば、挿入部84は、第1凹部13fの内部に充填されている。そのため、挿入部84と第1凹部13fとの接触面積をより大きくすることができる。これにより、挿入部84と第1凹部13fとの間の摩擦力をより大きくでき、固定部材80を周壁部13kに対して、より強固に固定することができる。したがって、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。
また、本実施形態によれば、固定部材80は、環状部81の上側の端部から径方向内側に突出する押え部82を有する。押え部82は、内歯ギア32の上側の面に接触している。そのため、押え部82によって内歯ギア32を上側から押さえることができる。これにより、内歯ギア32が上側にずれることを押え部82によって抑制できる。また、押え部82によって固定部材80の上面を大きくできる。そのため、変形する前の固定部材180に上側から力を加えて変形させる際に、押え部82に力を加えることで、固定部材180に力を加えやすくできる。これにより、固定部材180をより変形させやすくできる。
また、本実施形態によれば、押え部82の上側の面82aと周壁部13kの上側の面13hとは、軸方向において同じ位置に配置されている。そのため、上述したように、変形工程S2において、押え部82を上側から下側に押す治具の平坦面が周壁部13kの上側の面13hに接触するまで固定部材180を変形させる方法を採用できる。そのため、変形工程S2を終了するタイミングを容易に把握することができる。これにより、変形工程S2における作業性を向上できる。
また、本実施形態によれば、内歯ギア32は、外周面に第2凹部32cを有する。固定部材80は、第2凹部32cの内部に位置する突出部83を有する。そのため、突出部83が第2凹部32cの内面に周方向に引っ掛かる。これにより、固定部材80と内歯ギア32とが相対的に回転することをより好適に抑制できる。したがって、固定部材80と内歯ギア32とをより強固に固定できる。そのため、ケース11に対する内歯ギア32の固定強度をより向上できる。なお、突出部83は、変形工程S2によって、第2凹部32cの内面に沿って変形してもよい。この場合、突出部83が第2凹部32c内に強固に固定され、内歯ギア32と固定部材80とがより強固に固定される。
また、本実施形態によれば、底壁部13jは、上側の面に中心軸J1を囲む環状の段差部13gを有する。内歯ギア32は、下側に突出し段差部13gの径方向内側に嵌め合わされた環状凸部32bを有する。そのため、段差部13gによって内歯ギア32を径方向に位置決めできる。これにより、変形する前の固定部材180を変形させて内歯ギア32を周壁部13kに固定する際に、固定部材180の変形によって内歯ギア32が径方向にずれることを抑制できる。したがって、内歯ギア32を軸精度よく固定することができる。
本発明は上述の実施形態に限られず、他の構成を採用することもできる。固定部材を構成する材料は、内歯ギアを構成する材料および周壁部を構成する材料よりも硬度が小さいならば、どのような材料であってもよい。固定部材を構成する材料が金属である場合、固定部材を構成する金属は、銅などであってもよい。固定部材を構成する材料は、金属以外であってもよい。固定部材を構成する材料と周壁部を構成する材料とは、同種の金属を含まなくてもよい。内歯ギアを構成する材料と周壁部を構成する材料とは、同種の金属を含んでいてもよい。
固定部材の挿入部は、第1凹部内の少なくとも一部に位置するならば、第1凹部内の一部に位置していなくてもよい。固定部材の挿入部は、設けられなくてもよい。この場合、周壁部の内周面には、第1凹部が設けられなくてもよい。第1凹部の形状は、特に限定されず、環状でなくてもよい。第1凹部は、複数設けられてもよい。この場合、固定部材は、各第1凹部に挿入される複数の挿入部を有してもよい。固定部材の押え部は、周壁部より軸方向他方側(上側)に突出していてもよいし、周壁部より軸方向一方側(下側)に窪んでいてもよい。押え部は、設けられなくてもよい。固定部材の突出部の数および内歯ギアの第2凹部の数は、特に限定されない。突出部および第2凹部は、設けられなくてもよい。ケースの底壁部には、段差部が設けられなくてもよい。
上述した実施形態の電動アクチュエータの用途は、特に限定されない。上述した実施形態の電動アクチュエータは、車両以外の機器に搭載されてもよい。また、本明細書において説明した各構成は、相互に矛盾しない範囲内において、適宜組み合わせることができる。
10…電動アクチュエータ、11…ケース、13f…第1凹部、13g…段差部、13j…底壁部、13k…周壁部、20…モータ、21…モータシャフト、30…減速機構、31…外歯ギア、32…内歯ギア、32b…環状凸部、32c…第2凹部、80,180…固定部材、81,181…環状部、82…押え部、83…突出部、84…挿入部、FP…固定工程、J1…中心軸、S2…変形工程

Claims (12)

  1. 軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータと、
    前記モータシャフトに連結された外歯ギアおよび前記外歯ギアの径方向外側を囲む環状の内歯ギアを有する減速機構と、
    前記モータおよび前記減速機構を内部に収容するケースと、
    前記内歯ギアを前記ケースに固定する固定部材と、
    を備え、
    前記ケースは、
    前記内歯ギアを軸方向一方側から支持する底壁部と、
    前記内歯ギアの径方向外側に位置し、前記内歯ギアを囲む周壁部と、
    を有し、
    前記固定部材は、前記内歯ギアと前記周壁部との径方向の間において前記内歯ギアを囲む環状部を有し、
    前記環状部は、前記内歯ギアの外周面と前記周壁部の内周面とに接触し、
    前記固定部材を構成する材料の硬度は、前記内歯ギアを構成する材料の硬度および前記周壁部を構成する材料の硬度よりも小さい、電動アクチュエータ。
  2. 前記固定部材を構成する材料は、金属である、請求項1に記載の電動アクチュエータ。
  3. 前記固定部材を構成する材料と前記周壁部を構成する材料とは、それぞれ同種の金属を含む、請求項2に記載の電動アクチュエータ。
  4. 前記周壁部の内周面には、径方向外側に窪む第1凹部が設けられ、
    前記固定部材は、前記第1凹部の内部に挿入された挿入部を有し、
    前記挿入部は、前記第1凹部の内面に接触している、請求項1から3のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  5. 前記第1凹部は、前記内歯ギアを囲む環状である、請求項4に記載の電動アクチュエータ。
  6. 前記挿入部は、前記第1凹部の内部に充填されている、請求項4または5に記載の電動アクチュエータ。
  7. 前記固定部材は、前記環状部の軸方向他方側の端部から径方向内側に突出する押え部を有し、
    前記押え部は、前記内歯ギアの軸方向他方側の面に接触している、請求項1から6のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  8. 前記押え部の軸方向他方側の面と前記周壁部の軸方向他方側の面とは、軸方向において同じ位置に配置されている、請求項7に記載の電動アクチュエータ。
  9. 前記内歯ギアは、外周面に第2凹部を有し、
    前記固定部材は、前記第2凹部の内部に位置する突出部を有する、請求項1から8のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  10. 前記底壁部は、軸方向他方側の面に前記中心軸を囲む環状の段差部を有し、
    前記内歯ギアは、軸方向一方側に突出し前記段差部の径方向内側に嵌め合わされた環状凸部を有する、請求項1から9のいずれか一項に記載の電動アクチュエータ。
  11. 軸方向に延びる中心軸を中心として回転可能なモータシャフトを有するモータと、前記モータシャフトに連結された外歯ギアおよび前記外歯ギアの径方向外側を囲む環状の内歯ギアを有する減速機構と、前記モータおよび前記減速機構を内部に収容するケースと、を備える電動アクチュエータの製造方法であって、
    環状部を有する固定部材を用いて前記内歯ギアを前記ケースに固定する固定工程を含み、
    前記ケースは、
    前記内歯ギアを軸方向一方側から支持する底壁部と、
    前記内歯ギアの径方向外側に位置し、前記内歯ギアを囲む周壁部と、
    を有し、
    前記固定部材の硬度は、前記内歯ギアの硬度および前記周壁部の硬度よりも小さく、
    前記固定工程は、前記内歯ギアと前記周壁部との径方向の間に前記環状部が配置された状態の前記固定部材を、軸方向他方側から軸方向一方側向きに前記底壁部に押し付けて変形させる変形工程を含み、
    前記変形工程において、前記環状部は、変形して前記内歯ギアの外周面と前記周壁部の内周面とに押し付けられる、電動アクチュエータの製造方法。
  12. 前記周壁部の内周面には、径方向外側に窪む第1凹部が設けられ、
    前記変形工程において、前記固定部材の一部が変形して前記第1凹部内に入り込む、請求項11に記載の電動アクチュエータの製造方法。
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