JP2022113103A - 媒体供給機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体供給機構において、遅れて供給された媒体を簡素な構成で確実に搬送する。【解決手段】媒体供給機構の制御部31は、供給部(11,21)から供給された媒体Mが搬送路(P1,P2)に進入したことを検知する進入検知センサ(S11,S21)によって媒体Mの進入が検知される時間が予め定められた第1範囲R1である場合(時間t11)に、媒体Mを取り込むように取り込み搬送部(131)を制御する(時間t12)。また、制御部31は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第1範囲R1を経過した第2範囲R2である場合(時間t15)に、次に搬送される媒体Mの供給を遅らせるように供給部を制御するとともに、媒体Mの取り込み時間t16を遅らせる(時間t18)ように取り込み搬送部を制御する。【選択図】図5

Description

本発明は、媒体供給機構に関する。
従来、画像形成装置の給紙装置において、検出スイッチにより無給紙ジャムが生じたと判断されると、駆動制御部が、給紙ローラの回転を停止し、戻しローラにより用紙を用紙収容機内へと戻した後、再度、給紙ローラを回転させるように制御する給紙装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004-51347号公報
ところで、積載台に積載された最上位の媒体を含む複数枚の媒体をエアの吹き出しにより浮上させ、浮上した最上位の媒体を搬送ベルトにより搬送する媒体供給部では、搬送ベルトに媒体を吸着させた際の吸着状態が悪く、吸着力が低い状態で搬送される場合などに、吸着された1枚の媒体が少なからず前進しているにも関わらず、規定時間内に搬送路に配置された入口通過検知センサに到達せず、空走と判定される場合がある。このように空送と判定される場合は、上述のようにローラを用いて媒体を供給する供給手法などの他の供給手法においても生じ得る。
媒体が入口通過検知センサの間近まで搬送されてしまっている状態で空走と判定されている場合、速やかに搬送ベルトを停止したとしても、完全に媒体の搬送が止まるまでの間に媒体がいくらか搬送されてしまい、媒体が停止する前に搬送路に設けられた搬送ローラに到達してしまう場合がある。この場合、空走と判定し停止させたはずの媒体がそのまま搬送されていってしまう。
なお、媒体が入口通過検知センサにより検知される時間が基準通過時間よりも遅い場合に搬送速度を速めることで、媒体がレジストローラ対等の取り込み搬送部に到達する時間を一定に近づけることが考えられる。
しかしながら、媒体が検知される時間が基準通過時間よりも大きく遅れると、それに応じて搬送速度を速くする必要が生じ、モータの性能の上限を超えてしまうことが考えられる。また、搬送速度をモータの許容速度上限として搬送を行ったとしても、遅れを取り戻すための搬送速度よりは遅くなってしまうため、入口通過検知センサよりも搬送方向における下流側の通過検知センサの通過時間も遅れてしまい、そこでジャムの判定となってしまう。更には、媒体が取り込み搬送部に到達する到達時間を合わせることもできなくなる。
本発明の目的は、遅れて供給された媒体を簡素な構成で確実に搬送することができる媒体供給機構を提供することである。
1つの態様では、媒体供給機構は、媒体を供給する供給部と、前記供給部に連結された搬送路と、前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、前記搬送部を駆動する搬送駆動部と、前記供給部から供給された前記媒体が前記搬送路に進入したことを検知する進入検知センサと、前記搬送部によって搬送された前記媒体を取り込む取り込み搬送部と、前記供給部及び前記取り込み搬送部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が予め定められた第1範囲である場合に、前記媒体を取り込むように前記取り込み搬送部を制御し、前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第1範囲を経過した第2範囲である場合に、次に搬送される前記媒体の供給を遅らせるように前記供給部を制御するとともに、前記媒体の取り込み時間を遅らせるように前記取り込み搬送部を制御する。
前記態様によれば、遅れて供給された媒体を簡素な構成で確実に搬送することができる。
一実施の形態における印刷システムの内部構成を示す図である。 一実施の形態における媒体供給装置及び印刷装置の制御構成を示す図である。 一実施の形態における第1供給部(第2供給部)の内部構成を示す図である。 一実施の形態における媒体の供給動作を説明するためのフローチャートである。 一実施の形態におけるリトライモード2を説明するためのタイミングチャートである。 一実施の形態におけるリトライモード1を説明するためのタイミングチャートである。 比較例を説明するためのタイミングチャートである。 一実施の形態における搬送速度の補正を説明するための搬送速度と経過時間との関係を示す図(その1)である。 一実施の形態における搬送速度の補正を説明するための搬送速度と経過時間との関係を示す図(その2)である。 一実施の形態における浮上エアの吹き出しの遮断を説明するための第1供給部(第2供給部)の内部構成を示す図(その1)である。 一実施の形態における浮上エアの吹き出しの遮断を説明するための第1供給部(第2供給部)の内部構成を示す図(その2)である。 一実施の形態における搬送時の媒体の位置関係を説明するための図である。 一実施の形態における各センサの許容時間の再スケジュールを説明するための表(その1)である。 一実施の形態における各センサの許容時間の再スケジュールを説明するための表(その2)である。 一実施の形態における各センサの許容時間の再スケジュールを説明するための表(その3)である。 一実施の形態における各センサの許容時間の再スケジュールを説明するための表(その4)である。 進入検知時間が第2範囲で補正を行わなかった場合の搬送速度と経過時間との関係を示す図である。 他の実施の形態における搬送の停止を説明するための搬送速度と経過時間との関係を示す図である。 他の実施の形態における各センサの許容時間の再スケジュールを説明するための表である。
以下、本発明の一実施の形態及び他の実施の形態に係る媒体供給機構について、図面を参照しながら説明する。
<一実施の形態>
図1は、印刷システム100の内部構成を示す図である。
図2は、媒体供給装置1及び印刷装置101の制御構成を示す図である。
図3は、第1供給部11(第2供給部12)の内部構成を示す図である。
なお、図1及び図3並びに後述する図10A及び図10Bに示す前後、上下、及び左右の各方向は、説明の便宜上の方向にすぎないが、例えば、前後方向及び左右方向が水平方向であり、上下方向が鉛直方向である。
図1に示す印刷システム100は、媒体供給装置1と印刷装置101とを備える。詳しくは後述するが、本実施の形態における媒体供給機構は、媒体供給装置1と、印刷装置101のレジストローラ対131までの搬送経路の構成(受け入れローラ対132、レジストローラ対131、レジストセンサS30、及び合流搬送路P3)と、印刷装置101の制御部151とを備える。
媒体供給機構は、印刷装置101のレジストローラ対131よりも搬送方向における下流側(媒体Mの供給先の一例)に媒体Mを供給する。なお、媒体Mの供給先装置としては、印刷装置101に限られず、搬送装置、後処理装置などの他の装置であってもよい。また、媒体供給装置1は、印刷装置101等の供給先装置に一体に備えられていてもよい。また、媒体Mとしては、例えば用紙(枚葉紙)であるが、フィルム等の他のシート状の媒体などであってもよい。
図1に示すように、媒体供給装置1は、第1供給部11と、第2供給部12と、第1個別搬送路P1と、第2個別搬送路P2と、合流搬送路P3と、第1~第9搬送ローラ対21~29と、第1~第4搬送駆動部D1~D4と、第1入口通過検知センサS11と、第1途中通過検知センサS12~S14と、第1出口通過検知センサS15と、第2入口通過検知センサS21と、第2途中通過検知センサS22,S23と、第2出口通過検知センサS24とを備える。また、図2に示すように、媒体供給装置1は、制御部31と、記憶部32と、インターフェース部33とを更に備える。
媒体供給装置1は、上段1aと下段1bとに分かれており、第1供給部11が上段1aに配置され、第2供給部12が下段1bに配置されている。このように、第1供給部11及び第2供給部12は、上下に並んで配置されている。第1供給部11及び第2供給部12は、媒体Mを供給する供給部の一例である。この供給部としては、単一の供給部であっても、3つ以上の供給部であってもよい。
図3に示すように、第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれは、積載台11a,12aと、搬送ベルト11b,12bと、吸引部11c,12cと、浮上エア吹き出し機構11d,12dと、浮上エアシャッタ11e,12eと、分離エア吹き出し機構11f,12fと、媒体検知センサ11g,12gと、エンドフェンス11h,12hとを有する。なお、第1供給部11と第2供給部12とは同様の構成にすることができるため、図3では、第1供給部11の符号の後に第2供給部12の符号を括弧書きで記す。同様に、図3では、第1搬送ローラ対21及び第1入口通過検知センサS11の符号の後に、第6搬送ローラ対26及び第2入口通過検知センサS21の符号を括弧書きで記す。
積載台11a,12aには、複数枚の媒体Mが積載される。第1供給部11の積載台11aと第2供給部12の積載台12aとには、互いに異なる種類(サイズ、材質、色など)の媒体Mが積載される場合がある。この場合には、印刷対象の媒体Mの種類が変更されるときに、媒体Mを供給する供給部が第1供給部11と第2供給部12とで切り替えられる。積載台11a,12aは、図示しない積載台昇降駆動部の駆動によって昇降する。一例ではあるが、積載台11a,12aに積載された媒体Mの数が減っていくと、第1供給部11又は第2供給部12の図示しない制御部(又は図2に示す制御部31)は、後述する媒体検知センサ11g,12gが所定の積載面高さに水平に照射した光の反射光の光量に基づいて、積載台11a,12aを上昇させるように積載台昇降駆動部を制御する。
搬送ベルト11b,12bは、例えば無端帯状を呈し、2つのプーリに掛け渡されている。搬送ベルト11b,12bには、後述する吸引部11c,12cにより吸引される吸引エアA1を通すための複数の貫通孔が設けられている。搬送ベルト11b,12bは、吸引部11c,12cによる吸引エアA1の吸引によって吸着された媒体Mを、図3における反時計回りに回転することによって1枚ずつ繰り出す。搬送ベルト11b,12bは、第1供給部11及び第2供給部12の媒体Mを1枚ずつ繰り出す繰り出し部の一例である。なお、この繰り出し部としては、搬送ベルト11b,12bに代えて搬送ローラ等の他の搬送部材が用いられてもよい。
吸引部11c,12cは、搬送ベルト11b,12bに設けられた複数の貫通孔を通して図示しない吸引源(例えば吸引ファン)の駆動によって吸引エアA1を吸引する。これにより、吸引部11c,12cは、積載台11a,12aに積載された複数枚の媒体Mのうち浮上している最上位の媒体M1を搬送ベルト11b,12bに吸着させる。
浮上エア吹き出し機構11d,12dは、例えば吹き出しファンによって浮上エアA2を吹き出すことによって、積載台11a,12aに積載された複数枚の媒体Mのうち少なくとも最上位の媒体M1を浮上させる。浮上エア吹き出し機構11d,12dは、最上位の媒体M1を含む例えば10枚程度の媒体Mを浮き上がらせるように、斜め上方に浮上エアA2を吹き出すとよい。なお、図3には、媒体Mの搬送方向における下流側(右側)に配置された浮上エア吹き出し機構11d,12dを図示するが、媒体Mの搬送方向に直交する幅方向(前後方向)の両側にも浮上エア吹き出し機構が配置されているとよい。
浮上エアシャッタ11e,12eは、浮上エア吹き出し機構11dによる浮上エアA2の吹き出しを遮断する遮断部の一例であり、吹き出しを遮断する閉位置と吹き出しを遮断しない開位置とに開閉する。この遮断部としては、浮上エア吹き出し機構11d,12dの浮上エアA2の吹き出しを停止する制御部などであってもよいが、浮上エアシャッタ11e,12eを用いることで浮上エアA2の吹き出しの遮断を即座に行うことができる。なお、浮上エアシャッタ11e,12eは、閉位置と開位置との間の1つ以上の位置において、浮上エアA2の風量を調整可能であってもよい。
分離エア吹き出し機構11f,12fは、最上位の媒体M1を、この最上位の媒体M1の下部に位置する2番目の媒体M2と分離させるように、例えば吹き出しファンによって分離エアA3を吹き出す。なお、分離エア吹き出し機構11f,12fは、浮上エア吹き出し機構11d,12dと同様に、遮断部の一例である分離エアシャッタを有することによって、分離エアA3の全部又は一部を遮断可能であってもよい。また、図3には、媒体Mの搬送方向における下流側(右側)に配置された分離エア吹き出し機構11f,12fを図示するが、媒体Mの幅方向(前後方向)の両側にも分離エア吹き出し機構が配置されているとよい。
媒体検知センサ11g,12gは、積載台11a,12aに積載された媒体Mを検知する。媒体検知センサ11g,12gは、例えば、水平に照射した検知光の反射光に基づいて検知高さにおける媒体Mの有無を検知する。媒体検知センサ11g,12gが媒体Mの有無を検知することによって、図示しない第1供給部11又は第2供給部12の制御部(又は図2に示す制御部31)は、積載台11a,12aに積載された最上位の媒体M1の高さを検出することができる。また、媒体検知センサ11g,12gは、浮上している媒体Mに向けて検知光を照射し、その反射光の光量に基づいて、媒体Mの浮上状態(例えば、高さ方向における検知可能範囲での媒体Mの枚数)などを検知してもよい。
エンドフェンス11h,12hは、浮上した媒体Mの搬送方向における上流側端部の位置を規制する。図示はしないが、積載台11a,12aに積載された媒体Mの幅方向における端部の位置を規制する1対のサイドフェンスも配置されているとよい。
なお、上述のように、第1供給部11及び第2供給部12は、浮上エア吹き出し機構11d,12dを有し、浮上エアA2の吹き出しによって媒体Mを浮上させて供給するが、媒体Mを浮上させずに供給する供給部であってもよい。
また、図示はしないが、第1供給部11及び第2供給部12は、積載台11a,12aを上下動させるモータ(アクチュエータの一例)等の積載台昇降駆動部や、搬送ベルト11b,12bが掛け渡された2つのプーリのうちの一方である駆動プーリを回転させるモータ(アクチュエータの一例)等の繰り出し駆動部などを有するとよい。
図1に戻り、第1個別搬送路P1は、第1供給部11に連結されている。第2個別搬送路P2は、第2供給部12に連結されている。合流搬送路P3は、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とが合流した搬送路であり、印刷装置101のレジストローラ対131まで延びる。なお、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とは、媒体Mの搬送経路の経路長が異なり、例えば、第2個別搬送路P2の経路長は、第1個別搬送路P1の経路長の半分以下である。
第1個別搬送路P1は、大部分が媒体供給装置1の上段1aに配置され、第2個別搬送路P2は、媒体供給装置1の下段1bに配置されている。第1個別搬送路P1は、下段1bに配置された合流搬送路P3において第2個別搬送路P2と合流する。
第1~第9搬送ローラ対21~29のそれぞれは、互いに対向して配置された駆動ローラ及び従動ローラを有し、媒体Mをニップしながら搬送する。
第1~第5搬送ローラ対21~25は、媒体供給装置1の上段1aの第1個別搬送路P1において媒体Mを搬送する。第6及び第7搬送ローラ対26,27は、媒体供給装置1の下段1bの第2個別搬送路P2において媒体Mを搬送する。第8及び第9搬送ローラ対28,29は、媒体供給装置1の下段1bの合流搬送路P3において媒体Mを搬送する。また、後述する印刷装置101の受け入れローラ対132は、印刷装置101の合流搬送路P3において媒体Mを搬送する。なお、第1~第5搬送ローラ対21~25と第6及び第7搬送ローラ対26,27とは、第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2(複数の個別搬送路)において媒体Mを搬送する複数の個別搬送部の一例である。また、第8及び第9搬送ローラ対28,29並びに受け入れローラ対132は、合流搬送路P3において媒体Mを搬送する合流搬送部の一例である。第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3は、供給部(第1供給部11又は第2供給部12)に連結された搬送路の一例であり、第1~第9搬送ローラ対21~29及び受け入れローラ対132は、搬送路において媒体Mを搬送する搬送部の一例である。
第1~第4搬送駆動部D1~D4は、第1~第9搬送ローラ対21~29の駆動ローラを回転させるモータ(アクチュエータの一例)である。第1搬送駆動部D1は、第1及び第2搬送ローラ対21,22の駆動ローラを回転させる。第2搬送駆動部D2は、第3~第5搬送ローラ対23~25の駆動ローラを回転させる。第3搬送駆動部D3は、第6及び第7搬送ローラ対26,27の駆動ローラを回転させる。第4搬送駆動部D4は、第8及び第9搬送ローラ対28,29の駆動ローラを回転させる。第1及び第2搬送駆動部D1,D2と第3搬送駆動部D3とは、複数の個別搬送部(第1~第7搬送ローラ対21~27)を駆動する個別搬送駆動部の一例である。第4搬送駆動部D4、及び受け入れローラ対132を駆動する図示しない搬送駆動部は、合流搬送部(第8及び第9搬送ローラ対28,29並びに受け入れローラ対132)を駆動する合流搬送駆動部の一例である。そして、第1~第4搬送駆動部D1~D4と、受け入れローラ対132を駆動する図示しない搬送駆動部とは、搬送部(第1~第9搬送ローラ対21~29及び受け入れローラ対132)を駆動する搬送駆動部の一例でもある。なお、第1~第9搬送ローラ対21~29による媒体Mの搬送速度は例えば一定である。但し、第1個別搬送路P1と、第2個別搬送路P2と、合流搬送路P3とで搬送速度が異なってもよいし、或いは、第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3のうちの少なくとも1つ以上の内部で搬送速度が異なってもよい。
第1入口通過検知センサS11、第1途中通過検知センサS12~S14、第1出口通過検知センサS15、第2入口通過検知センサS21、第2途中通過検知センサS22,S23、及び第2出口通過検知センサS24は、媒体Mの通過を検知する例えば反射型又は透過型の光電センサである。
第1入口通過検知センサS11は、第1搬送ローラ対21の搬送方向における下流側において第1搬送ローラ対21に隣接して配置されている。第1途中通過検知センサS12は、第2搬送ローラ対22の搬送方向における下流側において第2搬送ローラ対22に隣接して配置されている。第1途中通過検知センサS13は、第3搬送ローラ対23の搬送方向における下流側において第3搬送ローラ対23に隣接して配置されている。第1途中通過検知センサS14は、第4搬送ローラ対24の搬送方向における下流側において第4搬送ローラ対24に隣接して配置されている。第1出口通過検知センサS15は、第5搬送ローラ対25の搬送方向における下流側において第5搬送ローラ対25に隣接して配置されている。
そして、第1入口通過検知センサS11は、媒体Mの通過を検知し、第1出口通過検知センサS15は、第1個別搬送路P1の出口近傍において媒体Mの通過を検知するといえる。
第2入口通過検知センサS21は、第6搬送ローラ対26の搬送方向における下流側において第6搬送ローラ対26に隣接して配置されている。第2途中通過検知センサS22は、第7搬送ローラ対27の搬送方向における下流側において第7搬送ローラ対27に隣接して配置されている。第2途中通過検知センサS23は、第8搬送ローラ対28の搬送方向における下流側において第8搬送ローラ対28に隣接して配置されている。第2出口通過検知センサS24は、第9搬送ローラ対29の搬送方向における下流側において第9搬送ローラ対29に隣接して配置されている。
そして、第2入口通過検知センサS21は、第2個別搬送路P2の入口近傍において媒体Mの通過を検知し、第2出口通過検知センサS24は、合流搬送路P3のうち媒体供給装置1の出口近傍において媒体Mの通過を検知するといえる。
なお、第1入口通過検知センサS11及び第2入口通過検知センサS21は、供給部(第1供給部11又は第2供給部12)から供給された媒体Mが搬送路(第1個別搬送路P1又は第2個別搬送路P2)に進入したことを検知する進入検知センサの一例である。この進入検知センサは、搬送路(第1個別搬送路P1又は第2個別搬送路P2)における検知位置が特に制限されないため、第1途中通過検知センサS12又は第2途中通過検知センサS22などであってもよいが、媒体Mに空送が生じているかなどを判定するために用いられるため、第1供給部11又は第2供給部12の近くに配置されていることが望ましい。
また、第1途中通過検知センサS12~S14、第1出口通過検知センサS15、第2途中通過検知センサS22,S23、第2出口通過検知センサS24、及びレジストセンサS30は、進入検知センサ(第1入口通過検知センサS11又は第2入口通過検知センサS21)よりも媒体Mの搬送方向における下流側で且つ取り込み搬送部(レジストローラ対131)よりも搬送方向における上流側において媒体Mの通過を検知する通過検知センサの一例である。
図2に示す制御部31は、媒体供給装置1全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有し、媒体供給装置1の各部を制御する。例えば、制御部31は、後述するインターフェース部33が印刷装置101のインターフェース部153(制御部151)から受ける媒体Mの供給信号に基づいて、第1供給部11、第2供給部12、及び第1~第4搬送駆動部D1~D4を制御する。なお、第1供給部11及び第2供給部12の制御は、印刷装置101からの供給信号を、第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれに配置された制御部が受ける場合には、これらの制御部によって行われてもよい。また、媒体供給装置1が印刷装置101などの供給先装置に一体に備えられる場合などには、供給先装置の制御部(例えば、後述する印刷装置101の制御部151)が制御部31として機能してもよい。
記憶部32は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などのメモリを有する。なお、媒体供給装置1が印刷装置101などの供給先装置に一体に備えられる場合などには、供給先装置の記憶部(例えば、後述する印刷装置101の記憶部152)が記憶部32として機能してもよい。
インターフェース部33は、印刷装置101等の外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部33は、印刷装置101のインターフェース部153から、媒体Mの供給信号、レジストセンサS30の検知結果などの情報を受け、制御部31は、これらの情報に基づき、媒体供給装置1の各部の動作を制御する。また、インターフェース部33は、後述するリトライモード1又は2の通知などの情報を印刷装置101のインターフェース部153に送る。
次に、印刷装置101について説明する。
図1及び図2に示すように、印刷装置101は、印刷部110と、吸着搬送部120と、搬送部130と、レジストセンサS30と、供給先搬送路P11と、循環反転搬送路P12と、反転部140と、制御部151と、記憶部152と、インターフェース部153とを備える。なお、図1には、合流搬送路P3及び供給先搬送路P11を実線で示し、循環反転搬送路P12を破線で示す。
印刷部110は、例えば、印刷に用いられる各色分の図示しないラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、印刷部110の印刷方式は、インクジェット印刷方式以外の印刷方式であってもよい。
図1に示すように、吸着搬送部120は、印刷部110に対向するように配置されている。吸着搬送部120は、媒体Mを吸着しながら、搬送ベルトによって媒体Mを搬送する。
搬送部130は、印刷部110に向けて搬送される媒体Mが突き当てられることで媒体Mの斜行を補正するレジストローラ対131と、媒体供給装置1から続く合流搬送路P3において媒体Mを搬送する受け入れローラ対132と、供給先搬送路P11又は循環反転搬送路P12において媒体Mを搬送する複数の搬送ローラ対133とを有する。レジストローラ対131、受け入れローラ対132、及び複数の搬送ローラ対133は、媒体Mをニップしながら搬送する。
レジストローラ対131は、上述の搬送部(第1~第9搬送ローラ対21~29及び受け入れローラ対132)によって搬送された媒体Mを例えば印刷装置101の供給先搬送路P11に取り込む取り込み搬送部の一例である。なお、レジストローラ対131は、合流搬送路P3における基準到達位置の一例でもあり、例えば所定間隔の基準到達時間に媒体Mが到達し、例えば所定間隔の取り込み時間に媒体Mが取り込まれる。この基準到達時間及び取り込み時間は、幅のある時間であってもよい。また、基準到達時間及び取り込み時間は、例えば、媒体Mのサイズや印刷内容に対応する印刷部110の印刷時間、連続的に搬送される媒体M間の隙間などに基づいて、媒体Mごとに設定されてもよい。媒体Mがレジストローラ対131に基準到達時間よりも遅れて到達することは、ジャムの判断材料になるとともに、印刷部110による印刷開始時間の遅れや斜行補正の精度のばらつきなどを生じさせる。なお、基準到達位置は、レジストローラ対131以外の任意の位置であってもよい。
レジストセンサS30は、レジストローラ対131の搬送方向における上流側の合流搬送路P3においてレジストローラ対131の近傍に配置されている。レジストセンサS30は、合流搬送路P3に配置され、媒体Mの到達時間を検知する到達検知センサの一例である。この到達検知センサとしては、媒体供給装置1の合流搬送路P3に配置された上述の第2出口通過検知センサS24などであってもよい。なお、上述のように、本実施の形態における媒体供給機構は、媒体供給装置1と、印刷装置101のうちレジストローラ対131までの搬送経路の構成(受け入れローラ対132、レジストローラ対131、レジストセンサS30、及び合流搬送路P3)と、印刷装置101の制御部151とを備えるため、受け入れローラ対132及びレジストセンサS30は、媒体供給機構の一部といえる。
上述の基準到達位置の一例であるレジストローラ対131には、媒体Mを検知するセンサが設けられていない。そのため、レジストセンサS30の検知結果に基づいて媒体Mがレジストローラ対131に到達したかを判別することができる。
供給先搬送路P11は、媒体供給装置1から続く合流搬送路P3に連結され、レジストローラ対131から搬送方向における下流側に延びている。なお、図1に示す印刷システム100において、印刷装置101の搬送方向における下流側に他の印刷装置や媒体排出装置が配置される場合には、これらの装置の搬送路に供給先搬送路P11が連結される。
循環反転搬送路P12には、印刷部110によって片面の印刷が行われた媒体Mに対して反対側の面にも印刷が行われる場合などに媒体Mが搬送される。
反転部140は、循環反転搬送路P12に搬送された媒体Mの表裏を反転させる反転経路やスイッチバックローラ対などを有する。
図2に示す制御部151は、印刷装置101全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU)を有し、印刷装置101の各部を制御する。詳しくは後述するが、制御部151は、媒体供給装置1の制御部31から受けるリトライモード1又は2の通知に基づいて、媒体Mの取り込み時間を遅らせるようにレジストローラ対131を制御する。そのため、媒体供給装置1の制御部31が、印刷装置101の制御部151を用いて間接的にレジストローラ対131を制御しているということもできる。
記憶部152は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどのメモリを有する。
インターフェース部153は、媒体供給装置1や、印刷データを送信するユーザ端末等の外部機器との間で、各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部153は、上述のように、媒体Mの供給信号、レジストセンサS30の検知結果などの情報を媒体供給装置1のインターフェース部33に送り、このインターフェース部33からリトライモード1又は2の通知などの情報を受ける。
次に、印刷システム100の動作の概要について上述の説明と重複する事項については適宜省略しながら説明する。
まず、図2に示す制御部31は、インターフェース部33が受けた印刷装置101(インターフェース部153)からの媒体Mの供給信号に基づいて、図1に示す第1供給部11の媒体Mと第2供給部12の媒体Mとを切り替えながら、或いは、第1供給部11又は第2供給部12の一方のみの媒体Mを供給するように第1供給部11及び第2供給部12を制御する。
制御部31は、第1供給部11から供給された媒体Mを第1個別搬送路P1において搬送するように第1搬送駆動部D1及び第2搬送駆動部D2を用いて第1~第5搬送ローラ対21~25を制御する。媒体Mは、第1個別搬送路P1において搬送される際には、第1入口通過検知センサS11、第1途中通過検知センサS12~S14、及び第1出口通過検知センサS15によって通過を検知される。
また、制御部31は、第2供給部12から供給された媒体Mを第2個別搬送路P2において搬送するように第3搬送駆動部D3を用いて第6及び第7搬送ローラ対26,27を制御する。媒体Mは、第2個別搬送路P2において搬送される際には、第2入口通過検知センサS21及び第2途中通過検知センサS22によって通過を検知される。
そして、制御部31は、第1個別搬送路P1又は第2個別搬送路P2から搬送されてくる媒体Mを合流搬送路P3において搬送するように第4搬送駆動部D4を用いて第8及び第9搬送ローラ対28,29を制御する。媒体Mは、合流搬送路P3において搬送される際には、第2途中通過検知センサS23及び第2出口通過検知センサS24によって通過を検知される。
これにより、媒体Mは、媒体供給装置1の合流搬送路P3に連結された印刷装置101の合流搬送路P3に供給され、レジストセンサS30によって通過(到達)を検知され、レジストローラ対131に突き当てられて斜行が補正された後、印刷部110によって印刷が行われる。
次に、図4を参照しながら、本実施の形態における媒体Mの供給動作の詳細について説明する。
図4は、媒体Mの供給動作を説明するためのフローチャートである。
なお、図4に示すフローチャートの各処理は、図2に示す媒体供給装置1の制御部31が例えば印刷装置101の制御部151から媒体Mの供給信号を受けることによって開始する。
まず、媒体供給装置1の制御部31は、印刷装置101の制御部151から印刷終了や印刷中断に伴って送られる供給終了指示を受信したかを判定する(ステップS41)。
制御部31は、供給終了指示を受信した場合(ステップS41:YES)、第1供給部11、第2供給部12、及び第1~第9搬送ローラ対21~29による媒体Mの搬送を停止させ(ステップS42)、図4に示す供給動作を終了する。
制御部31は、供給終了指示を受信せず(ステップS41:NO)、供給信号を受信すると(ステップS43)、後述するリトライモード2による媒体Mの搬送(取り込み)かを判定する(ステップS44)。制御部31は、リトライモード2による媒体Mの搬送であれば(ステップS44:YES)、媒体Mの新たな供給が行われないため、上述のステップS41から処理を繰り返す。
制御部31は、リトライモード2による媒体Mの搬送でなければ(ステップS44:NO)、第1供給部11又は第2供給部12の搬送ベルト11b,12bを起動させる(ステップS45,例えば図5の時間t10,t13)。
また、制御部31は、搬送ベルト11b,12bの起動からの経過時間Tを更新し(ステップS46)、媒体Mが進入検知センサ(第1入口通過検知センサS11又は第2入口通過検知センサS21)を通過したかを判定する(ステップS47)。
制御部31は、媒体Mが進入検知センサを通過した場合(ステップS47:YES,例えば、図5の時間t11,t15)、経過時間Tが補正範囲の終期である時間T2よりも遅いかを判定する(ステップS48)。ここで、補正範囲は、T1以上で且つT2以下(T1≦T≦T2)であり、図5に示す第1範囲R1である。なお、この第1範囲R1や後述する第2範囲R2は、搬送ベルト11b,12bの起動からの経過時間Tに限らず、搬送ベルト11b,12bを起動させる制御を行ったとき、搬送ベルト11b,12bが所定の回転速度に達したときなどの他の条件を起点とした時間の範囲であってもよい。
制御部31は、経過時間TがT2以下である場合(ステップS48:NO)、経過時間Tが第1範囲R1の始期である時間T1よりも早いかを判定する(ステップS49)。
制御部31は、経過時間Tが第1範囲R1の始期である時間T1以上であると判定すると(ステップS49:NO)、T1≦T≦T2の関係を満たす第1範囲R1になるため(例えば図5の時間t11)、媒体Mがレジストローラ対131に到達する到達時間を一定に近づけるように第1~第4搬送駆動部D1~D4を制御することにより媒体Mの搬送速度を補正する(ステップS50)。また、印刷装置101の制御部151は、予め定められた取り込み時間である例えば図5に示す時間t12において、媒体Mを取り込むようにレジストローラ対131(レジストローラ対131を駆動するレジスト駆動部)を制御する。そして、媒体供給装置1の制御部31は、上述のステップS41から処理を繰り返す。
ここで、媒体Mの搬送速度の補正について図8及び図9を参照しながら説明する。
図8及び図9は、搬送速度の補正を説明するための搬送速度と経過時間との関係を示す図である。図8及び図9では、第2供給部12から供給される媒体Mを例に説明する。
まず、図8の例では、媒体Mの第2入口通過検知センサS21の通過時間(時間t41a)は、媒体Mと搬送ベルト12bとの滑りが多く搬送率が低くなることによって、予め決定された理論値である基準通過時間としての基準通過時間(時間t41)よりも遅れている。そのため、制御部31は、媒体Mの遅れを取り戻して媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられる突き当て時間(到達時間)を一定(基準突き当て時間(基準到達時間))に近づけるために、第2入口通過検知センサS21と第2出口通過検知センサS24との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、第2出口通過検知センサS24とレジストセンサS30との間の搬送速度v0よりも速くなるように搬送速度v1を決定している。なお、図8の太線部分は、後述するが、搬送速度が補正されない場合を表す。
一方、図9の例では、媒体Mと搬送ベルト12bとの滑りが少なく搬送率が高くなることによって、媒体Mの第2入口通過検知センサS21の通過時間(時間t41b)が予め決定された理論値である基準通過時間(時間t41)よりも早くなっている。この場合、制御部31は、媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられる突き当て時間(到達時間)を一定(基準突き当て時間(基準到達時間))に近づけるために、第2入口通過検知センサS21と第2出口通過検知センサS24との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、第2出口通過検知センサS24とレジストセンサS30との間の搬送速度v0よりも遅くなるように搬送速度v2を決定する。
上述の媒体Mの第2入口通過検知センサS21の通過時間(時間t41a,t41b)の基準通過時間(時間t41)からのズレは、浮上エアによって浮上し、分離エアによって下位の媒体Mと分離した最上位の媒体Mが搬送ベルト12bによって吸着搬送される場合に限らず、捌き板などによって最上位の媒体Mと下位の媒体Mとを分離させる場合にも、捌き板と媒体Mとの間に働く摩擦などによって生じるものである。
図4に戻り、制御部31は、経過時間Tが時間T1よりも早いと判定すると(ステップS49:YES)、第1範囲R1よりも早く媒体Mが進入検知センサに到達しているといえるため、ジャムエラーを印刷装置101の制御部151に通知する(ステップS51)。そして、媒体供給装置1の制御部31は、上述のステップS41から処理を繰り返す。
例えば、印刷装置101の制御部151は、ジャムエラー通知を受けると、供給終了指示を制御部31に送り、媒体Mの供給を停止させる。
上述のステップS48に戻り、経過時間TがT2よりも遅いと判定される場合(ステップS48:YES)、上述のステップS47において媒体Mが進入検知センサを通過する前に後述するステップS54~S56を経て、経過時間Tが第2範囲R2の終期である時間T3以下の場合に限られる。そのため、制御部31は、経過時間TがT2<T≦T3の関係を満たす第2範囲R2になるため(例えば図5の時間t15)、リトライモード2を印刷装置101の制御部151に通知する(ステップS52)。また、この場合、制御部31は、上述の媒体Mの速度補正は行わず(ステップS53)、上述のステップS41から処理を繰り返す。
ここで、媒体供給装置1の制御部31が印刷装置101の制御部151にリトライモード2を通知する場合、制御部31は、次に搬送される媒体Mの供給部からの供給を遅らせる(例えば、図5の時間t17に示すように1回分の供給を中止する)。これにより、搬送速度の補正(搬送速度を速くする補正)が行われずに、図8に太い実線で示すように媒体Mが搬送速度v0のまま搬送されて、第2出口通過検知センサS24の通過時間t42aが基準通過時間t42から遅れ、レジストセンサS30の到達時間t43aが基準到達時間t43から遅れ、レジストローラ対131の突き当て時間t44a(到達時間)が基準突き当て時間t44よりも遅れることになる。しかしながら、図11に示すように、予定(破線)より遅れて搬送されているn枚目の媒体Mは、次のn+1枚目の媒体M(次に搬送される媒体M)の供給が上述のように例えば1回分遅れるため、レジストローラ対131への突き当て時などに、n枚目の媒体Mに接触しない。
また、媒体供給装置1の制御部31が印刷装置101の制御部151にリトライモード2を通知する場合、印刷装置101の制御部151は、媒体Mの取り込み時間を遅らせるようにレジストローラ対131を制御する(例えば、図5の時間t16に示すように取り込みを中止する)。例えば、制御部151は、次に搬送される媒体Mを取り込む予定だった取り込み時間(例えば、図5の時間18)に、取り込み時間を遅らせた媒体Mを取り込むようにレジストローラ対131を制御するとよい。
また、制御部31は、リトライモード2を通知する場合、図3に示す浮上エアシャッタ11e,12eにより浮上エアA2の吹き出しを遮断させるとよい(例えば、図5の時間t15)。これにより、図10Aに示すように、浮上エア吹き出し機構11d,12dの浮上エアA2の吹き出しにより浮上していた積載台11a,12a上の媒体Mは、図10Bに示すように先行する媒体Mが進入検知センサ(第1入口通過検知センサS11又は第2入口通過検知センサS21)に検知されると浮上エアA2の吹き出しが遮断されて落下する。したがって、いわゆる連れ重送を抑制することができる。なお、制御部31は、リトライモード2を通知する場合に、図10Bに示すように浮上エアシャッタ11e,12eが既に閉じて浮上エアA2の吹き出しが遮断されている場合には、例えば次の媒体Mの供給時まで浮上エアシャッタ11e,12eを開かないようにするとよい。
また、制御部31は、リトライモード2を通知する場合、図12A~図12Dに示すように、各センサの許容時間の再スケジュールを行うとよい。なお、図12A~図12Dでは、第1供給部11から供給される媒体Mを例に、時間をmsecとして説明する。
図12Aに示すように、搬送ベルト11bの起動からの経過時間Tに関して、第1入口通過検知センサS11の理論通過時間は100であり、通過許容時間は80~120である。この通過許容時間を経過時間Tが外れた場合、例えば、正常に媒体Mが搬送されていないことを表すエラーである未達ジャムが制御部151に通知される。また、第1入口通過検知センサS11の滞留ジャムの許容時間は380である。この滞留ジャムを経過時間Tが超えた場合、媒体Mが搬送経路に滞留していることを表すエラーである滞留ジャムが制御部151に通知される。
第1入口通過検知センサS11からの所要時間が50の第1途中通過検知センサS12(第1途中通過検知センサ1)の理論通過時間は150、通過許容時間は135~165、ジャム許容時間は435である。通過許容時間の幅が第1入口通過検知センサS11よりも狭くなっているのは、上述の搬送速度の補正が行われる場合には、レジストローラ対131の到達時間が一定に近づけられるためである。
第1入口通過検知センサS11からの所要時間が100の第1途中通過検知センサS13(第1途中通過検知センサ2)の理論通過時間は200、通過許容時間は190~210、ジャム許容時間は490である。
第1入口通過検知センサS11からの所要時間が150の第1途中通過検知センサS14(第1途中通過検知センサ3)の理論通過時間は250、通過許容時間は245~255、ジャム許容時間は545である。
第1入口通過検知センサS11からの所要時間が200の第1出口通過検知センサS15の理論通過時間は300、通過許容時間は300のみ、ジャム許容時間は600である。
第1入口通過検知センサS11からの所要時間が250のレジストセンサS30の理論通過時間は350、通過許容時間は350のみ、ジャム許容時間は650である。
上述のように経過時間Tが第1範囲R1(通過許容時間)を経過した第2範囲R2である場合には、第1入口通過検知センサS11の実際の通過時間は第1入口通過検知センサS11の通過許容時間80~120を超えた例えば140となる。これにより、他のセンサの実際の通過時間も通過許容時間を超えることが予想される。
そのため、制御部31は、図12Bに示すように、各センサの予想通過時間を、例えば、第1入口通過検知センサS11の実際の通過時間(140)と第1入口通過検知センサS11からの所要時間との和に設定する。
また、制御部31は、図12Cに示すように、各センサの通過許容時間の終期を、予想通過時間よりも遅い時間に更新する。また、制御部31は、滞留ジャムの許容時間を無効にするか或いは相応の長い時間に変更する。
そして、制御部31は、媒体Mの取り込み時間が確定すると(例えば、図5の時間t18)、その時間に合わせて図12Dに示すように滞留ジャムの許容時間を更新する。
図4のフローチャートに戻り、制御部31は、媒体Mが進入検知センサを通過しない場合(ステップS47:NO)、上述のステップS48と同様に、経過時間Tが第1範囲R1の終期である時間T2よりも遅いかを判定する(ステップS54)。制御部31は、経過時間TがT2以下である場合(ステップS54:NO)、上述のステップS46に戻る。
制御部31は、経過時間Tが第1範囲R1の終期である時間T2よりも遅い場合(ステップS54:YES)、搬送ベルト11b,12bを停止させる(ステップS55,例えば図5に示す時間t14)。
また、制御部31は、経過時間Tが第2範囲R2(拡張範囲)の終期であるT3よりも遅いかを判定する(ステップS56)。制御部31は、経過時間TがT3以下である場合(ステップS56:NO)、上述のステップS46に戻る。
制御部31は、経過時間TがT3よりも遅い場合(ステップS56:YES,例えば図6の時間t24から始まる第2範囲R2が経過した場合)、リトライモード1を印刷装置101の制御部151に通知し(ステップS57)、上述のステップS41から処理を繰り返す。
ここで、媒体供給装置1の制御部31が印刷装置101の制御部151にリトライモード1を通知する場合、制御部151は、媒体Mの取り込みを中止するようにレジストローラ対131を制御する(例えば、図6の時間t25)。一方、媒体供給装置1の制御部31は、通常どおり次の媒体Mを供給するように供給部(第1供給部11又は第2供給部12)の搬送ベルト11b,12bを起動させる(例えば、図6の時間t26,図4のステップS5)。また、制御部151は、次の媒体Mを予め定められた取り込み時間(例えば、図6の時間t27)に取り込むようにレジストローラ対131を制御する。
以上説明した本実施の形態では、媒体供給機構は、媒体Mを供給する供給部(例えば、第1供給部11及び第2供給部12)と、この供給部に連結された搬送路(例えば、第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3)と、この搬送路において媒体Mを搬送する搬送部(例えば、第1~第9搬送ローラ対21~29及び受け入れローラ対132)と、この搬送部を駆動する搬送駆動部(例えば、第1~第4搬送駆動部D1~D4及び搬送部130の搬送駆動部)と、供給部から供給された媒体Mが搬送路に進入したことを検知する進入検知センサ(例えば、第1入口通過検知センサS11及び第2入口通過検知センサS21)と、搬送部によって搬送された媒体Mを取り込む取り込み搬送部(例えば、レジストローラ対131)と、供給部及び取り込み搬送部を制御する制御部(例えば、制御部31,151)とを備える。この制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が予め定められた第1範囲R1である場合(例えば、図5の時間t11)に、媒体Mを取り込むように取り込み搬送部を制御する(例えば、図5の時間t12)。また、制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第1範囲R1を経過した第2範囲R2である場合(例えば、図5の時間t15)に、次に搬送される媒体Mの供給を遅らせるように供給部を制御するとともに、媒体Mの取り込み時間を遅らせるように(例えば、時間t16から時間t18)取り込み搬送部を制御する。
ところで、図7(比較例)に示すように、所定の時間(例えば第1範囲R1の終期の時間t34)に媒体Mが進入検知センサ(入口通過検知センサ)に到達しない場合に搬送ベルト11b,12bを停止させても、搬送ベルト11b,12bがすぐに停止せずに媒体Mが所定の時間よりも遅れて(例えば時間t35)進入検知センサに到達することがある。この場合には、媒体Mの供給がエラーとして扱われ、媒体Mの供給を停止させたり、或いは、レジストローラ対131(レジスト駆動部)による媒体Mの取り込みを停止させたりすることになる(時間t37,t38)。それに対し、本実施の形態では、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第1範囲R1を経過した第2範囲R2である場合に、取り込み搬送部による媒体Mの取り込み時間、及び次に搬送される媒体Mの供給を遅らせるため、媒体Mが進入検知センサにより検知される時間が基準通過時間よりも遅れても、搬送速度の補正を要さずに媒体Mを搬送することができる。そのため、搬送速度を速めるための高性能なモータなどの複雑な構成を採用することを回避することもできるとともに、搬送速度を速めてもなお媒体Mが遅れて搬送されてジャムなどのエラーが発生するのも回避することができる。
よって、本実施の形態によれば、遅れて供給された媒体Mを簡素な構成で確実に搬送することができる。
また、本実施の形態では、制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第2範囲である場合(例えば、図5の時間t15)に、次に搬送される媒体Mを取り込む予定だった取り込み時間(例えば、時間t18)に、取り込み時間(例えば、時間t16)を遅らせた媒体Mを取り込むように取り込み搬送部を制御する。
これにより、媒体Mの取り込み搬送部による取り込みを1回休むだけで(例えば、図5の時間t16)、媒体Mの搬送を継続することができる。そのため、簡単な制御で、媒体Mを搬送することができる。
また、本実施の形態では、制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第1範囲R1である場合、媒体Mが取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるように搬送駆動部を制御することにより媒体Mの搬送速度を補正する(例えば、図8の搬送速度v1及び図9の搬送速度v2)。また、制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第2範囲R2である場合、媒体Mが取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるための搬送速度の補正を行わない。
これにより、進入検知センサによって媒体Mが検知される時間が第1範囲R1である場合には、取り込み搬送部に到達する時間を一定に近づけることで、例えば、印刷部110による印刷開始時間の遅れや斜行補正の精度のばらつきなどが生じるのを回避することができる。また、進入検知センサによって媒体Mが検知される時間が第2範囲R2である場合には、取り込み搬送部による媒体Mの取り込みを遅らせる(例えば、1回休ませる)ため、搬送速度の補正(搬送速度を速くする補正)を行わない簡単な制御で、媒体Mを搬送することができる。
また、本実施の形態では、媒体供給機構は、進入検知センサよりも媒体Mの搬送方向における下流側で且つ取り込み搬送部よりも搬送方向における上流側において媒体Mの通過を検知する通過検知センサ(例えば、第1途中通過検知センサS12~S14、第1出口通過検知センサS15、第2途中通過検知センサS22,S23、第2出口通過検知センサS24、及びレジストセンサS30)を更に備える。制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第2範囲R2である場合に、通過検知センサによって媒体Mの通過が検知される時間の許容時間(例えば、図12A~図12Dに示す通過許容時間又はジャム許容時間)を再スケジュールする。
これにより、進入検知センサによって検知される時間が第2範囲R2である遅れて供給された媒体Mの搬送速度の補正を行わない場合でも、媒体Mの搬送が遅れることに起因するジャムなどのエラーが発生するのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、供給部は、媒体Mが積載される積載台11a,12aと、この積載台11a,12aに積載された複数枚の媒体Mのうち少なくとも最上位の媒体M1を浮上させる浮上エアA2を吹き出す浮上エア吹き出し機構11d,12dと、この浮上エア吹き出し機構11d,12dによる浮上エアA2の吹き出しを遮断する遮断部(例えば、浮上エアシャッタ11e,12e)と、を有する。制御部は、進入検知センサによって媒体Mの進入が検知される時間が第2範囲R2である場合に、遮断部に浮上エアA2の吹き出しを遮断させる(例えば、図5の時間t15)。
これにより、供給が遅れた媒体Mの次に搬送される媒体Mが浮上エアA2の吹き出しによって浮上して媒体Mの重送が生じるのを抑制することができる。
<他の実施の形態>
上述の一実施の形態では、制御部31,151は、第1入口通過検知センサS11及び第2入口通過検知センサS21(進入検知センサの一例)によって媒体Mの進入が検知される時間が第1範囲R1を経過した第2範囲R2である場合(例えば、図5の時間t15)に、レジストローラ対131(取り込み搬送部の一例)による取り込み時間を例えば次に搬送される媒体Mの取り込み時間に遅らせるように(例えば、時間t16から時間t18)、レジストローラ対131を制御する。
例えば、第2入口通過検知センサS21の進入検知時間が第2範囲Rであった媒体Mは、レジストローラ対131による取り込み時間が遅くなるため、搬送速度を速める補正をされずに、図13に示すように、1点鎖線で示す補正されず通常どおりに搬送される媒体Mと同一の規定の搬送速度v0で搬送される。これにより、媒体Mは、第2出口通過検知センサS24の通過時間t42cが基準通過時間t42から遅れ、レジストセンサS30の到達時間t43cが基準到達時間t43から遅れ、レジストローラ対131の突き当て時間t44c(到達時間)が基準突き当て時間t44よりも遅れることになる。
しかしながら、このようにレジストローラ対131への突き当て時間t44cが遅れても、例えば、媒体Mの取り込み時間が次に搬送される媒体Mの取り込み時間に遅らせられる場合、媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられた状態が取り込み時間まで継続する。そのため、媒体Mの斜行補正の精度が落ちる。
そこで、本実施の形態では、進入検知時間が第2範囲R2である場合、媒体Mの搬送を一時的に停止させる(又は媒体Mの搬送速度を遅くする)ことで媒体Mがレジストローラ対13に到達する時間を遅らせるように搬送駆動部(例えば、第4搬送駆動部D4)を制御する。なお、本実施の形態においては、印刷システム100の構成等については上述の一実施の形態と同様にすることができるため、上述の一実施の形態との相違点のみについて説明する。
図14は、搬送の停止を説明するための搬送速度と経過時間との関係を示す図である。図14では、図13と同様に、第2供給部12から供給される媒体Mを例に説明する。
まず、媒体Mと搬送ベルト12bとの滑りが多く搬送率が低くなることによって、媒体Mの第2入口通過検知センサS21の通過時間(時間t41c)が上述の第2範囲R2である場合(例えば、図5の時間t15)、通過時間(時間t41c)が、予め決定された理論値である基準通過時間としての基準通過時間(時間t41)よりも遅れている。
制御部31は、媒体Mが第2入口通過検知センサS21を通過してから媒体Mの搬送速度を、1点鎖線で示す通常どおりに搬送される媒体Mの搬送速度と同様に、搬送速度v0に加速させるように第3搬送駆動部D3を制御する。また、制御部31は、媒体Mの先端が第2出口通過検知センサS24を通過した後で且つレジストローラ対131に到達する前に、媒体Mの搬送を一時的に停止させる。
また、制御部31は、媒体Mがレジストローラ対131に到達する前に、媒体Mの搬送速度を規定の搬送速度v0に復帰させるように第4搬送駆動部D4を制御する。このように制御部31が停止させた媒体Mの搬送速度を搬送速度v0に復帰させるタイミングは、次に搬送される媒体Mがレジストローラ対131に到達する予定だった到達時間(基準突き当て時間t52)にレジストローラ対131に到達させるように第4搬送駆動部D4及び搬送部130の搬送駆動部を制御するとよい。この場合、媒体MがレジストセンサS30に到達する時間も、次に搬送される媒体MがレジストセンサS30に到達する予定だった到達時間(基準到達時間t51)と同一となる。但し、次に搬送される媒体MがレジストセンサS30に到達する予定だった到達時間(基準到達時間t51)よりも早く媒体Mがレジストローラ対131に到達する場合であっても、媒体Mの搬送を一時的に停止させるか又は媒体Mの搬送速度を遅くすることによって、媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられた状態が継続する時間を少なからず短くすることができる。
なお、図14に示す例では、媒体Mの搬送を一時的に停止させているが、媒体Mの搬送速度が0にならない程度に搬送速度を減速させることによっても、媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられた状態が継続する時間を短くすることができる。
本実施の形態では、媒体Mの搬送を一時的に停止させ、媒体Mがレジストローラ対131に到達する時間を遅らせるようにするため、上述の図12Dに示す各センサの許容時間の再スケジュールの表のうち、予想通過時間(390msec)と、通過許容時間の終期(395msec)とを、図15に示す予想通過時間(705msec)と、通過許容時間の終期(710msec)とに遅らせて、時間の再スケジュールを行うとよい。
ところで、図1に示す受け入れローラ対132は、搬送方向における長さが相対的に短い媒体Mのニップを行うが、搬送方向における長さが相対的に長い媒体Mのニップを行わない。これは、長い媒体Mについては、第8搬送ローラ対28及び第9搬送ローラ対29とレジストローラ対131とによって媒体Mを搬送することができるため、媒体供給装置1側の第1~第4搬送駆動部D1~D4と印刷装置101側の搬送駆動部との搬送速度のズレなどの影響を受けにくくするためである。そのため、長い媒体Mを上述のように停止又は減速させる場合には、長い媒体Mの先端が受け入れローラ対132とレジストローラ対131との間に位置してもよいが、短い媒体Mを上述のように停止又は減速させる場合には、短い媒体Mの先端が受け入れローラ対132よりも上流側に位置するとよく、より望ましくは、短い媒体Mの先端は再加速終了後(搬送速度v0に復帰後)に受け入れローラ対132を通過するとよい。また、媒体Mを上述のように停止又は減速させる場合には、第2搬送駆動部D2や第3搬送駆動部D3(特に、第4搬送駆動部D4とは異なり、媒体供給装置1の上段1aに配置された第2搬送駆動部D2)を用いず、第4搬送駆動部D4のみで行うことで制御が簡素化する。
以上説明した他の実施の形態では、上述の一実施の形態と同様の事項については同様の効果、すなわち、遅れて供給された媒体Mを簡素な構成で確実に搬送することができるなどの効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、制御部(例えば、制御部31,151)は、進入検知センサ(例えば、第1入口通過検知センサS11及び第2入口通過検知センサS21)によって媒体Mの進入が検知される時間が第2範囲R2である場合、媒体Mの搬送を一時的に停止させるか又は媒体Mの搬送速度を遅くすることで媒体Mが取り込み搬送部(例えば、レジストローラ対131)に到達する時間を遅らせるように搬送駆動部(例えば、第4搬送駆動部D4)を制御する。
これにより、進入検知時間が第2範囲R2となったことによって上述のように取り込み時間を遅くされる媒体M(例えば、図5の時間t16から時間t18)について、取り込み搬送部に突き当てられる時間が長くなるのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、制御部は、媒体Mの搬送を一時的に停止させるか又は媒体Mの搬送速度を遅くした後、媒体Mが取り込み搬送部に到達する前に、媒体Mの搬送速度を規定の搬送速度v0に復帰させるように搬送駆動部を制御する。
これにより、搬送を一時的に停止させるか又は搬送速度を遅くした媒体Mについて、このような制御が行われない通常の媒体Mと同様に、取り込み搬送部に到達する直前の搬送制御を行うことができる。したがって、上記通常の媒体Mと同様の制御で、同様に斜行補正を行うことができる。
また、本実施の形態では、制御部は、媒体Mの搬送を一時的に停止させるか又は媒体Mの搬送速度を遅くした後、媒体Mを、次に搬送される媒体Mが取り込み搬送部に到達する予定だった到達時間(例えば、図14に示す基準突き当て時間52)に取り込み搬送部に到達させるように搬送駆動部を制御する。
これにより、媒体Mを取り込み搬送部によってすぐに取り込むことができるため、媒体Mが取り込み搬送部に突き当てられる時間が長くなること自体を回避することができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[付記1]
媒体を供給する供給部と、
前記供給部に連結された搬送路と、
前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部を駆動する搬送駆動部と、
前記供給部から供給された前記媒体が前記搬送路に進入したことを検知する進入検知センサと、
前記搬送部によって搬送された前記媒体を取り込む取り込み搬送部と、
前記供給部及び前記取り込み搬送部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が予め定められた第1範囲である場合に、前記媒体を取り込むように前記取り込み搬送部を制御し、
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第1範囲を経過した第2範囲である場合に、次に搬送される前記媒体の供給を遅らせるように前記供給部を制御するとともに、前記媒体の取り込み時間を遅らせるように前記取り込み搬送部を制御する
ことを特徴とする媒体供給機構。
[付記2]
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記次に搬送される媒体を取り込む予定だった前記取り込み時間に前記取り込み時間を遅らせた前記媒体を取り込むように前記取り込み搬送部を制御する
ことを特徴とする付記1記載の媒体供給機構。
[付記3]
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第1範囲である場合、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるように前記搬送駆動部を制御することにより前記媒体の搬送速度を補正し、
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるための前記搬送速度の補正を行わない
ことを特徴とする付記1又は2記載の媒体供給機構。
[付記4]
前記進入検知センサよりも前記媒体の搬送方向における下流側で且つ前記取り込み搬送部よりも前記搬送方向における上流側において前記媒体の通過を検知する通過検知センサを更に備え、
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記通過検知センサによって前記媒体の通過が検知される時間の許容時間を再スケジュールする
ことを特徴とする付記1から3のいずれか記載の媒体供給機構。
[付記5]
前記供給部は、前記媒体が積載される積載台と、当該積載台に積載された複数枚の前記媒体のうち少なくとも最上位の媒体を浮上させる浮上エアを吹き出す浮上エア吹き出し機構と、当該浮上エア吹き出し機構による前記浮上エアの吹き出しを遮断する遮断部とを有し、
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記遮断部に前記浮上エアの吹き出しを遮断させる
ことを特徴とする付記1から4のいずれか記載の媒体供給機構。
[付記6]
前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くすることで前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する時間を遅らせるように前記搬送駆動部を制御する
ことを特徴とする付記1又は2記載の媒体供給機構。
[付記7]
前記制御部は、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くした後、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する前に、前記媒体の搬送速度を規定の搬送速度に復帰させるように前記搬送駆動部を制御する
ことを特徴とする付記6記載の媒体供給機構。

[付記8]
前記制御部は、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くした後、前記媒体を、前記次に搬送される媒体が前記取り込み搬送部に到達する予定だった到達時間に前記取り込み搬送部に到達させるように前記搬送駆動部を制御する
ことを特徴とする付記6又は7記載の媒体供給機構。
1 媒体供給装置
1a 上段
1b 下段
11 第1供給部
11a 積載台
11b 搬送ベルト
11c 吸引部
11d 浮上エア吹き出し機構
11e 浮上エアシャッタ
11f 分離エア吹き出し機構
11g 媒体検知センサ
11h エンドフェンス
12 第2供給部
12a 積載台
12b 搬送ベルト
12c 吸引部
12d 浮上エア吹き出し機構
12e 浮上エアシャッタ
12f 分離エア吹き出し機構
12g 媒体検知センサ
12h エンドフェンス
21~29 第1~第9搬送ローラ対
31 制御部
32 記憶部
33 インターフェース部
100 印刷システム
101 印刷装置
110 印刷部
120 吸着搬送部
130 搬送部
131 レジストローラ対
132 受け入れローラ対
133 搬送ローラ対
140 反転部
151 制御部
152 記憶部
153 インターフェース部
A1 吸引エア
A2 浮上エア
A3 分離エア
D1~D4 第1~第4搬送駆動部
M 媒体
P1 第1個別搬送路
P2 第2個別搬送路
P3 合流搬送路
P11 供給先搬送路
P12 循環反転搬送路
R1 第1範囲
R2 第2範囲
S11 第1入口通過検知センサ
S12 第1途中通過検知センサ1
S13 第1途中通過検知センサ2
S14 第1途中通過検知センサ3
S15 第1出口通過検知センサ
S21 第2入口通過検知センサ
S22 第2途中通過検知センサ1
S23 第2途中通過検知センサ2
S24 第2出口通過検知センサ
S30 レジストセンサ

Claims (8)

  1. 媒体を供給する供給部と、
    前記供給部に連結された搬送路と、
    前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、
    前記搬送部を駆動する搬送駆動部と、
    前記供給部から供給された前記媒体が前記搬送路に進入したことを検知する進入検知センサと、
    前記搬送部によって搬送された前記媒体を取り込む取り込み搬送部と、
    前記供給部及び前記取り込み搬送部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が予め定められた第1範囲である場合に、前記媒体を取り込むように前記取り込み搬送部を制御し、
    前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第1範囲を経過した第2範囲である場合に、次に搬送される前記媒体の供給を遅らせるように前記供給部を制御するとともに、前記媒体の取り込み時間を遅らせるように前記取り込み搬送部を制御する
    ことを特徴とする媒体供給機構。
  2. 前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記次に搬送される媒体を取り込む予定だった前記取り込み時間に前記取り込み時間を遅らせた前記媒体を取り込むように前記取り込み搬送部を制御する
    ことを特徴とする請求項1記載の媒体供給機構。
  3. 前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第1範囲である場合、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるように前記搬送駆動部を制御することにより前記媒体の搬送速度を補正し、
    前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する到達時間を一定に近づけるための前記搬送速度の補正を行わない
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の媒体供給機構。
  4. 前記進入検知センサよりも前記媒体の搬送方向における下流側で且つ前記取り込み搬送部よりも前記搬送方向における上流側において前記媒体の通過を検知する通過検知センサを更に備え、
    前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記通過検知センサによって前記媒体の通過が検知される時間の許容時間を再スケジュールする
    ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の媒体供給機構。
  5. 前記供給部は、前記媒体が積載される積載台と、当該積載台に積載された複数枚の前記媒体のうち少なくとも最上位の媒体を浮上させる浮上エアを吹き出す浮上エア吹き出し機構と、当該浮上エア吹き出し機構による前記浮上エアの吹き出しを遮断する遮断部とを有し、
    前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合に、前記遮断部に前記浮上エアの吹き出しを遮断させる
    ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項記載の媒体供給機構。
  6. 前記制御部は、前記進入検知センサによって前記媒体の進入が検知される時間が前記第2範囲である場合、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くすることで前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する時間を遅らせるように前記搬送駆動部を制御する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の媒体供給機構。
  7. 前記制御部は、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くした後、前記媒体が前記取り込み搬送部に到達する前に、前記媒体の搬送速度を規定の搬送速度に復帰させるように前記搬送駆動部を制御する
    ことを特徴とする請求項6記載の媒体供給機構。
  8. 前記制御部は、前記媒体の搬送を一時的に停止させるか又は前記媒体の搬送速度を遅くした後、前記媒体を、前記次に搬送される媒体が前記取り込み搬送部に到達する予定だった到達時間に前記取り込み搬送部に到達させるように前記搬送駆動部を制御する
    ことを特徴とする請求項6又は7記載の媒体供給機構。
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