JP2021187679A - 媒体供給機構 - Google Patents

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Abstract

【課題】媒体供給機構において、湾曲部分を有する搬送路において搬送される媒体の種類による到達時間の変動を抑制する。【解決手段】媒体供給機構は、媒体Mを供給する供給部の一例である第1供給部11及び第2供給部12と、これらの第1供給部11及び第2供給部12に連結され、湾曲部分(第1〜第4湾曲部分C1〜C4)を有する搬送路の一例である第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3と、この搬送路において媒体Mを搬送する搬送部の一例である第1〜第9搬送ローラ対21〜29及び受け入れローラ対132と、第1〜第9搬送ローラ対21〜29を制御する制御部31とを備える。この制御部31は、媒体Mの媒体情報の一例である厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づいて、第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度を調整する。【選択図】図4

Description

本発明は、媒体供給機構に関する。
従来、用紙等の媒体を印刷装置等の供給先装置に供給する媒体供給装置において、媒体の供給先装置への到達タイミング(到達時間)を理論値である基準到達タイミング(基準到達時間)に一致させるように搬送速度の調整が行われる場合がある。
例えば、画像形成装置において、用紙の給紙開始から用紙検知センサにより検知されるまでの到達時間を計測し、この計測された到達時間に基づき用紙検知センサより下流からレジストローラに到達するまでの用紙の搬送速度を変更する手法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−298168号公報
ところで、媒体の搬送路が湾曲部分を有する場合、媒体が湾曲部分を通過する際に、媒体のコシによって媒体が通過する位置が異なる。そのため、実際に媒体が通る経路長の差が発生する。例えば、厚紙などのコシが強い媒体が、湾曲部分のうち最短経路を通ろうとすることで経路長が短くなったり、或いは、薄紙などのコシが弱い媒体が、湾曲部分の外側のガイド板に沿って通ろうとすることで経路長が長くなったりする。
そのため、搬送路が湾曲部分を有する場合、印刷装置等の供給先装置への媒体の到達タイミング(到達時間)が媒体の種類によって変動する。例えば、レジストローラ対に媒体を突き当てることで媒体の斜行補正を行う印刷装置においては、媒体の種類によってレジストローラ対への媒体の突き当てタイミングが変動する。これにより、媒体の斜行補正の能力がばらついて印刷結果である画質が低下したり、或いはジャムが発生したりしてしまう。
なお、上述のように、用紙検知センサにより検知されるまでの到達時間を計測し、用紙検知センサより下流からレジストローラに到達するまでの用紙の搬送速度を変更する手法を用いることで、供給先装置への媒体の到達タイミングを一定に近づけることができるが、媒体の種類による到達タイミングの変動を抑制することはできない。
本発明の目的は、湾曲部分を有する搬送路において搬送される媒体の種類による到達時間の変動を抑制することができる媒体供給機構を提供することである。
1つの態様では、媒体供給機構は、媒体を供給する供給部と、前記供給部に連結され、湾曲部分を有する搬送路と、前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、前記搬送部を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記媒体の媒体情報と前記媒体の搬送経路形状とに基づいて、前記搬送部による前記媒体の搬送速度を調整する。
前記態様によれば、湾曲部分を有する搬送路において搬送される媒体の種類による到達時間の変動を抑制することができる。
一実施の形態における印刷システムの内部構成を示す図である。 一実施の形態における媒体供給装置及び印刷装置の制御構成を示す図である。 (a)湾曲部分(コーナ角:大)、(b)湾曲部分(コーナ角:中)、及び(c)湾曲部分(コーナ角:小)における厚紙及び薄紙が通過する位置を説明するための説明図である。 一実施の形態の媒体供給機構における媒体の搬送速度と経過時間との関係を示す図(その1)である。 一実施の形態の媒体供給機構における媒体の搬送速度と経過時間との関係を示す図(その2)である。 一実施の形態の媒体供給機構における媒体の搬送速度と経過時間との関係を示す図(その3)である。 比較例その1の媒体供給機構における媒体の搬送速度と経過時間との関係を示す図である。 比較例その2の媒体供給機構における媒体の搬送速度と経過時間との関係を示す図である。 他の実施の形態における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0)である。 比較例その3における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0,媒体:薄)である。 比較例その4における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0,媒体:厚)である。 他の実施の形態における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0)である。 比較例その5における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0,媒体:薄)である。 比較例その6における第1供給部(太線)及び第2供給部(細線)から供給される媒体の搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0,媒体:厚)である。
以下、本発明の実施の形態に係る媒体供給機構について、図面を参照しながら説明する。
<一実施の形態>
図1は、印刷システム100の内部構成を示す図である。
図2は、媒体供給装置1及び印刷装置101の制御構成を示す図である。
なお、図1に示す前後、上下、及び左右の各方向は、説明の便宜上の方向にすぎないが、例えば、前後方向及び左右方向が水平方向であり、上下方向が鉛直方向である。
図1に示す印刷システム100は、媒体供給装置1と印刷装置101とを備える。詳しくは後述するが、本実施の形態における媒体供給機構は、媒体供給装置1と、印刷装置101のレジストローラ対131までの搬送経路の構成(受け入れローラ対132、レジストセンサS10、及び合流搬送路P3)とを備える。
媒体供給装置1は、媒体Mの供給先装置の一例である印刷装置101に媒体Mを供給する。なお、供給先装置としては、搬送装置、後処理装置などの他の装置であってもよい。また、媒体供給装置1は、印刷装置101等の供給先装置に一体に備えられていてもよい。また、媒体Mとしては、例えば用紙(枚葉紙)であるが、フィルム等の他のシート状の媒体などであってもよい。
図1に示すように、媒体供給装置1は、第1供給部11と、第2供給部12と、第1個別搬送路P1と、第2個別搬送路P2と、合流搬送路P3と、第1〜第9搬送ローラ対21〜29と、第1〜第4搬送駆動部D1〜D4と、第1入口通過検知センサS1と、第1出口通過検知センサS2と、第2入口通過検知センサS3と、第2出口通過検知センサS4とを備える。また、図2に示すように、媒体供給装置1は、制御部31と、記憶部32と、インターフェース部33とを備える。
媒体供給装置1は、上段1aと下段1bとに分かれており、第1供給部11が上段1aに配置され、第2供給部12が下段1bに配置されている。このように、第1供給部11及び第2供給部12は、上下に並んで配置されている。第1供給部11及び第2供給部12は、媒体Mを供給する供給部の一例である。この供給部としては、単一の供給部又は3つ以上の供給部が配置されていてもよい。また、複数の供給部が並べられる方向は、前後方向であっても左右方向であってもよく、特に制限されない。
第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれは、積載台11a,12aと、吸着搬送部11b,12bと、媒体厚さ設定部11c,12cとを有する。
積載台11a,12aには、複数の媒体Mが積載される。
吸着搬送部11b,12bは、例えば、2つのプーリと、これらのプーリに掛け渡されたベルトとを有し、例えばエア吸引によってベルトに吸着された媒体Mを1枚ずつ繰り出す。吸着搬送部11b,12bは、第1供給部11及び第2供給部12の媒体Mを1枚ずつ繰り出す繰り出し部の一例である。
媒体厚さ設定部11c,12cは、積載台11a,12aに積載された媒体Mの厚さがユーザによって設定される。例えば、媒体厚さ設定部11c,12cは、媒体Mが厚紙であることを表す「厚紙」と記載された位置と、媒体Mが普通紙であることを表す「普通紙」と記載された位置と、媒体Mが薄紙であることを表す「薄紙」と記載された位置とに移動可能なレバー又はダイヤルなどを有する。後述する制御部31は、媒体厚さ設定部11c,12cにおいて設定された媒体情報の一例である媒体Mの厚さを取得する。媒体情報としては、媒体Mの材質などの情報であってもよい。また、制御部31は、印刷ジョブ、印刷装置101の操作パネルなどで設定された媒体Mの厚さ等の媒体情報を取得してもよい。
なお、図示はしないが、第1供給部11及び第2供給部12は、積載台11a,12aを上下動させるモータ(アクチュエータの一例)等の積載台昇降駆動部や、吸着搬送部11b,12bの2つのプーリのうちの一方である駆動プーリを回転させるモータ(アクチュエータの一例)等の繰り出し駆動部を有する。
また、第1供給部11及び第2供給部12には、積載台11a,12aに積載された最上位の媒体Mを含む複数の媒体Mを浮上させる浮上エアを吹き出す浮上エア吹き出し機構や、最上位の媒体Mと下位の媒体Mとを分離させる分離エアを吹き出す分離エア吹き出し機構が配置されているとよい。
第1個別搬送路P1は、第1供給部11に連結されている。第2個別搬送路P2は、第2供給部12に連結されている。合流搬送路P3は、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とが合流した搬送路であり、印刷装置101のレジストローラ対131まで延びる。なお、第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2は、複数の供給部(第1供給部11及び第2供給部12)のそれぞれに連結された複数の個別搬送路の一例である。
第1個別搬送路P1は、大部分が媒体供給装置1の上段1aに配置され、第2個別搬送路P2は、媒体供給装置1の下段1bに配置されている。第1個別搬送路P1は、下段1bに配置された合流搬送路P3において第2個別搬送路P2と合流する。このように、媒体供給装置1の搬送路は、第1個別搬送路P1と、第2個別搬送路P2と、合流搬送路P3の一部とを有する。なお、第1個別搬送路P1は、第2個別搬送路P2よりも媒体Mの搬送方向における長さが長い。
第1供給部11から供給される媒体Mは、第1個別搬送路P1及び合流搬送路P3において搬送されるため、第1供給部11から供給される媒体Mの搬送経路は、第1個別搬送路P1及び合流搬送路P3となる。また、第2供給部12から供給される媒体Mは、第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3において搬送されるため、第2供給部12から供給される媒体Mの搬送経路は、第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3となる。
第1個別搬送路P1は、第1搬送ローラ対21と第2搬送ローラ対22との間に設けられ、搬送方向にかけて右方向から下方向に湾曲する第1湾曲部分C1と、第5搬送ローラ対25と第8搬送ローラ対28との間に設けられ、搬送方向にかけて下方向から右下方向に湾曲する第2湾曲部分C2とを有する。
第2個別搬送路P2は、第7搬送ローラ対27と第8搬送ローラ対28との間に設けられ、搬送方向にかけて右方向から右下方向に湾曲する第3湾曲部分C3を有する。
合流搬送路P3は、媒体供給装置1と印刷装置101とに亘って第9搬送ローラ対29とレジストローラ対131との間に設けられ、搬送方向にかけて右下方向から右上方向に湾曲する第4湾曲部分C4を有する。
ここで、媒体Mの搬送路が上述の第1〜第4湾曲部分C1〜C4を有することによって、媒体Mが第1〜第4湾曲部分C1〜C4を通過する際に、媒体Mのコシによって媒体Mが通過する位置が異なる。そのため、実際に媒体Mが通る経路長の差が発生する。
例えば、図3(a)に示すように、搬送方向にかけて右方向から下方向に例えば90度程度で湾曲する第1湾曲部分C1(コーナ角:大)においては、第1搬送ローラ対21と第2搬送ローラ対22との間で、太い破線で示すコシが強い厚紙Maが最短経路を通ろうとするため経路長が短くなり、細い破線で示すコシが弱い薄紙Mbが外側のガイド板に沿って通ろうとするため経路長が長くなる。
なお、図3(b)に示すように第1湾曲部分C1を搬送方向にかけて右方向から右下方向に例えば45度程度で湾曲するように変更した湾曲部分C1−1(コーナ角:中)においては、第1湾曲部分C1よりは経路長の差は小さいものの、経路長が長い厚紙Maと経路長が短い薄紙Mbとで経路長の差が発生する。
図3(c)に示すように、搬送方向にかけて右方向から右下方向に例えば30度程度で湾曲する第3湾曲部分C3(コーナ角:小)においては、第1湾曲部分C1及び湾曲部分C1−1よりは経路長の差は小さいものの、第7搬送ローラ対27と第8搬送ローラ対28との間で、経路長が長い厚紙Maと経路長が短い薄紙Mbとで経路長の差が発生する。
上述のように、媒体Mは、湾曲部分(第1〜第3湾曲部分C1〜C3)において、厚さ(コシの強さ)に応じて経路長が異なる。そのため、媒体Mの経路長、ひいてはレジストローラ対131への到達タイミングは、媒体Mの厚さと媒体の搬送路における搬送経路形状(例えば、第1〜第4湾曲部分C1〜C4のコーナ角の大きさや有無)とに応じて変動する。
第1〜第9搬送ローラ対21〜29のそれぞれは、互いに対向して配置された駆動ローラ及び従動ローラを有し、媒体Mをニップしながら搬送する。
第1〜第5搬送ローラ対21〜25は、媒体供給装置1の上段1aの第1個別搬送路P1において媒体Mを搬送する。第6及び第7搬送ローラ対26,27は、媒体供給装置1の下段1bの第2個別搬送路P2において媒体Mを搬送する。第8及び第9搬送ローラ対28,29は、媒体供給装置1の下段1bの合流搬送路P3において媒体Mを搬送する。なお、第1〜第5搬送ローラ対21〜25と第6及び第7搬送ローラ対26,27とは、第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2(複数の個別搬送路)において媒体Mを搬送する複数の個別搬送部の一例である。また、第8及び第9搬送ローラ対28,29並びに後述する印刷装置101の受け入れローラ対132は、合流搬送路P3において媒体Mを搬送する合流搬送部の一例である。すなわち、媒体供給機構は、複数の個別搬送部(第1〜第5搬送ローラ対21〜25並びに第6及び第7搬送ローラ対26,27)と合流搬送部(第8及び第9搬送ローラ対28,29並びに受け入れローラ対132)とを有し媒体Mを搬送する搬送部を備える。
第1〜第4搬送駆動部D1〜D4は、第1〜第9搬送ローラ対21〜29の駆動ローラを回転させるモータ(アクチュエータの一例)である。第1搬送駆動部D1は、第1及び第2搬送ローラ対21,22の駆動ローラを回転させる。第2搬送駆動部D2は、第3〜第5搬送ローラ対23〜25の駆動ローラを回転させる。第3搬送駆動部D3は、第6及び第7搬送ローラ対26,27の駆動ローラを回転させる。第4搬送駆動部D4は、第8及び第9搬送ローラ対28,29の駆動ローラを回転させる。第1及び第2搬送駆動部D1,D2と第3搬送駆動部D3とは、複数の個別搬送部(第1〜第5搬送ローラ対21〜25及び第6及び第7搬送ローラ対26,27)を駆動する個別搬送駆動部の一例である。第4搬送駆動部D4及び受け入れローラ対132を駆動する図示しない搬送駆動部は、合流搬送部(第8及び第9搬送ローラ対28,29並びに受け入れローラ対132)を駆動する合流搬送駆動部の一例である。すなわち、媒体供給機構は、個別搬送駆動部(第1〜第3搬送駆動部D1〜D3)と合流搬送駆動部(第4搬送駆動部D4及び受け入れローラ対132の搬送駆動部)とを有する搬送駆動部を備える。
第1入口通過検知センサS1、第1出口通過検知センサS2、第2入口通過検知センサS3、及び第2出口通過検知センサS4は、媒体Mの通過を検知する例えば反射型又は透過型の光電センサである。
第1入口通過検知センサS1は、第1搬送ローラ対21の搬送方向における下流側において第1搬送ローラ対21に隣接して配置されている。第1出口通過検知センサS2は、第5搬送ローラ対25の搬送方向における下流側において第5搬送ローラ対25に隣接して配置されている。これにより、第1入口通過検知センサS1は、第1個別搬送路P1の入口近傍において媒体Mの通過を検知し、第1出口通過検知センサS2は、第1個別搬送路P1の出口近傍において媒体Mの通過を検知する。
第2入口通過検知センサS3は、第6搬送ローラ対26の搬送方向における下流側において第6搬送ローラ対26に隣接して配置されている。第2出口通過検知センサS4は、第9搬送ローラ対29の搬送方向における下流側において第9搬送ローラ対29に隣接して配置されている。これにより、第2入口通過検知センサS3は、第2個別搬送路P2の入口近傍において媒体Mの通過を検知し、第2出口通過検知センサS4は、合流搬送路P3のうち媒体供給装置1の出口近傍において媒体Mの通過を検知する。
なお、第1入口通過検知センサS1、第1出口通過検知センサS2、及び第2入口通過検知センサS3は、複数の個別搬送路(第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2)に配置され、到達検知センサ(後述するレジストセンサS10)に到達する前の媒体Mの通過を検知する複数の通過検知センサの一例である。
図2に示す制御部31は、媒体供給装置1全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit)を有し、媒体供給装置1の各部を制御する。例えば、制御部31は、第1〜第4搬送駆動部D1〜D4を用いて第1〜第7搬送ローラ対21〜27(個別搬送部)と第8及び第9搬送ローラ対28,29(合流搬送部)とを制御する。なお、媒体供給装置1が印刷装置101などの供給先装置に一体に備えられる場合などには、供給先装置の制御部(例えば、後述する印刷装置101の制御部151)が制御部31として機能してもよい。
記憶部32は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM(Read Only Memory)、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAM(Random Access Memory)などのメモリを有する。なお、媒体供給装置1が印刷装置101などの供給先装置に一体に備えられる場合などには、供給先装置の記憶部(例えば、後述する印刷装置101の記憶部152)が記憶部32として機能してもよい。
インターフェース部33は、印刷装置101等の外部機器との間で各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部33は、印刷装置101のインターフェース部153から、媒体Mの供給開始要求や後述するレジストセンサ到達タイミングなどの情報を受け、制御部31は、これらの情報に基づき、媒体供給装置1の各部の動作を制御する。
次に、印刷装置101について説明する。
図1及び図2に示すように、印刷装置101は、印刷部110と、吸着搬送部120と、搬送部130と、レジストセンサS10と、供給先搬送路P11と、循環反転搬送路P12と、反転部140と、制御部151と、記憶部152と、インターフェース部153とを備える。なお、図1には、合流搬送路P3及び供給先搬送路P11を実線で示し、循環反転搬送路P12を破線で示す。
印刷部110は、例えば、印刷に用いられる各色分の図示しないラインヘッド型インクジェットヘッドを有する。なお、印刷部110の印刷方式は、インクジェット印刷方式以外の印刷方式であってもよい。
図1に示すように、吸着搬送部120は、印刷部110に対向するように配置されている。吸着搬送部120は、媒体Mを吸着しながら、搬送ベルトによって媒体Mを搬送する。
搬送部130は、印刷部110に向けて搬送される媒体Mが突き当てられることで、媒体Mの斜行を補正するレジストローラ対131と、媒体供給装置1から続く合流搬送路P3において媒体Mを搬送する受け入れローラ対132と、供給先搬送路P11又は循環反転搬送路P12において媒体Mを搬送する複数の搬送ローラ対133とを有する。レジストローラ対131、受け入れローラ対132、及び複数の搬送ローラ対133は、媒体Mをニップしながら搬送する。
レジストセンサS10は、レジストローラ対131の搬送方向における上流側の合流搬送路P3においてレジストローラ対131の近傍に配置されている。レジストセンサS10は、合流搬送路P3に配置され、媒体Mの到達時間の一例である到達タイミングを検知する到達検知センサの一例である。この到達検知センサとしては、媒体供給装置1の合流搬送路P3に配置された上述の第2出口通過検知センサS4であってもよい。なお、上述のように、本実施の形態における媒体供給機構は、媒体供給装置1と、印刷装置101のレジストローラ対131までの搬送経路の構成とを備えるため、受け入れローラ対132及びレジストセンサS10は、媒体供給機構の一部といえる。
供給先搬送路P11は、媒体供給装置1から続く合流搬送路P3に連結され、レジストローラ対131から搬送方向における下流側に延びている。図1に示す印刷システム100において、印刷装置101の搬送方向における下流側に他の印刷装置や媒体排出装置が配置される場合には、これらの装置の搬送路に供給先搬送路P11が連結される。
循環反転搬送路P12には、印刷部110によって片面の印刷が行われた媒体Mに対して反対側の面にも印刷が行われる場合などに媒体Mが搬送される。
反転部140は、循環反転搬送路P12に搬送された媒体Mの表裏を反転させる反転経路やスイッチバックローラ対などを有する。
図2に示す制御部151は、印刷装置101全体の動作を制御する演算処理装置として機能するプロセッサ(例えばCPU)を有し、印刷装置101の各部を制御する。
記憶部152は、例えば、所定の制御プログラムが予め記録されている読み出し専用半導体メモリであるROM、プロセッサが各種の制御プログラムを実行する際に必要に応じて作業用記憶領域として使用される随時書き込み読み出し可能な半導体メモリであるRAMなどのメモリを有する。
インターフェース部153は、媒体供給装置1や、印刷データを送信するユーザ端末等の外部機器との間で、各種情報の授受を行う。例えば、インターフェース部153は、上述のように、媒体Mの供給開始要求や後述するレジストセンサ到達タイミングなどの情報を媒体供給装置1のインターフェース部33に送る。
以下、媒体供給装置1の動作について上述の説明と重複する事項については適宜省略しながら説明する。
まず、図2に示す制御部31は、インターフェース部33が印刷装置101(インターフェース部153)から媒体Mの供給開始要求を受けると、図1に示す第1供給部11の媒体Mと第2供給部12の媒体Mとを交互に又は片方のみの媒体Mを供給するように第1供給部11及び第2供給部12を制御する。
制御部31は、第1供給部11から媒体Mを供給させた場合、第1供給部11から供給された媒体Mを第1個別搬送路P1において搬送するように第1搬送駆動部D1及び第2搬送駆動部D2を用いて第1〜第5搬送ローラ対21〜25を制御する。媒体Mは、第1個別搬送路P1において搬送される際には、第1入口通過検知センサS1及び第1出口通過検知センサS2によって通過を検知される。
制御部31は、第2供給部12から媒体Mを供給させた場合、第2供給部12から供給された媒体Mを第2個別搬送路P2において搬送するように第3搬送駆動部D3を用いて第6及び第7搬送ローラ対26,27を制御する。媒体Mは、第2個別搬送路P2において搬送される際には、第2入口通過検知センサS3によって通過を検知される。
また、制御部31は、第1個別搬送路P1又は第2個別搬送路P2から搬送されてくる媒体Mを合流搬送路P3において搬送するように第4搬送駆動部D4を用いて第8及び第9搬送ローラ対28,29を制御する。媒体Mは、合流搬送路P3において搬送される際には、第2出口通過検知センサS4によって通過を検知される。
これにより、媒体Mは、媒体供給装置1の合流搬送路P3に連結された印刷装置101の合流搬送路P3に供給され、レジストローラ対131に突き当てられて斜行が補正された後、印刷部110によって印刷が行われる。媒体Mは、印刷装置101の合流搬送路P3において搬送される際には、レジストセンサS10によって通過(到達)を検知される。この媒体MのレジストセンサS10への到達タイミングは、印刷装置101(インターフェース部153)から媒体供給装置1(インターフェース部33)に送られる。
次に、媒体供給装置1における媒体Mの搬送速度の調整処理について説明する。
図4〜図6は、本実施の形態の媒体供給機構における媒体Mの搬送速度と経過時間との関係を示す図である。図7及び図8は、比較例1,2の媒体供給機構における媒体Mの搬送速度と経過時間との関係を示す図である。なお、図4〜図8は、第2供給部12から媒体Mが供給される場合の例である。
まず、図4に示すように、第2供給部12が媒体Mの供給を開始させると、媒体Mは、吸着搬送部12bによって、徐々に加速した後に等速で第2個別搬送路P2に搬送される。制御部31は、媒体Mが第2入口通過検知センサS3まで搬送されると(時刻t11a)、媒体Mを搬送速度v1で搬送するように第2個別搬送路P2の第6及び第7搬送ローラ対26,27と合流搬送路P3の第8及び第9搬送ローラ対28,29とを制御する。
なお、媒体Mの第2入口通過検知センサS3の通過時間の一例である通過タイミング(時刻t11a)は、媒体Mと吸着搬送部12bとの滑りが多く搬送率が低くなることによって、予め決定された理論値である基準通過時間としての基準通過タイミング(時刻t11)よりも遅れている。そのため、図7(比較例その1)にも示すように、制御部31は、媒体Mの遅れを取り戻すために、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、第2出口通過検知センサS4とレジストセンサS10との間の搬送速度v0よりも速くなるように搬送速度v1を決定している。なお、通過タイミングを一例とする通過時間及び後述する到達タイミングを一例とする到達時間は、通過タイミング及び到達タイミングの瞬間に限らず、近似誤差範囲内を含む。例えば、制御部31は、第2入口通過検知センサS3、レジストセンサS10等が検知したタイミングに所定の位で四捨五入、切り捨てなどが行われるなどした近似タイミングを通過時間及び到達時間として取得してもよい。
また、上述のように、第2供給部12に連結された第2個別搬送路P2は、第3湾曲部分C3を有し、媒体供給装置1及び印刷装置101の合流搬送路P3は、第4湾曲部分C4を有するため、第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3において搬送される媒体Mは、厚紙Maである場合には薄紙Mbである場合よりも経路長が短くなる。
これにより、図7に太い破線で示す厚紙Maは、第2出口通過検知センサS4によって検知される通過タイミング(時刻t12a)が予め決定された理論値である基準通過タイミング(時刻t12)よりも速くなる。また、厚紙Maは、レジストセンサS10への到達時間としての到達タイミング(時刻t13a)が予め決定された理論値である基準到達時間としての基準到達タイミング(時刻t13)よりも速くなる。そして、厚紙Maは、レジストローラ対131に突き当てられる突き当て時間の一例である突き当てタイミングが、基準突き当て時間の一例である基準突き当てタイミング(時刻t14)よりも速くなる。
一方、図7に細い破線で示す薄紙Mbは、第2出口通過検知センサS4によって検知される通過タイミング(時刻t12b)が基準通過タイミング(時刻t12)よりも遅くなる。また、薄紙Mbは、レジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13b)が基準到達タイミング(時刻t13)よりも遅くなる。そして、薄紙Mbは、レジストローラ対131に突き当てられる突き当てタイミングが基準突き当てタイミング(時刻t14)よりも遅くなる。
上述のように、厚紙Maと薄紙Mbとでレジストローラ対131に突き当てられる突き当てタイミングがばらつくと、媒体Mの斜行補正の能力(補正期間の差による斜行補正量)がばらついて印刷結果である画質が低下したり、或いはジャムが発生したりしてしまう。
そこで、図4に太い点線で示すように、媒体Mが厚紙Maである場合には、制御部31は、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、搬送速度v1が搬送速度v1aに遅くなるように調整する。なお、制御部31が搬送速度v1を搬送速度v1aに遅くする度合いは、例えば、予め、媒体Mが普通紙である場合と厚紙Maである場合との第2出口通過検知センサS4やレジストセンサS10の通過タイミングの基準通過タイミングとのズレを実験で測定し、その測定結果に基づいて予め決定されているとよい。
また、図4に細い点線で示すように、媒体Mが薄紙Mbである場合には、制御部31は、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、搬送速度v1が搬送速度v1bに速くなるように調整する。制御部31が搬送速度v1を搬送速度v1bに速くする度合いも、例えば、媒体Mが普通紙である場合と薄紙Mbである場合との第2出口通過検知センサS4やレジストセンサS10の通過タイミングのズレを実験で測定し、予め決定されているとよい。
制御部31は、媒体Mが第2出口通過検知センサS4まで搬送されると(時刻t12)、搬送速度v0で媒体Mを搬送するように合流搬送路P3の第8及び第9搬送ローラ対28,29を制御する。また、印刷装置101の受け入れローラ対132は、第8及び第9搬送ローラ対28,29と同じ搬送速度v0で媒体Mを搬送する。
これにより、媒体Mは、レジストセンサS10によって媒体Mの通過(到達)が検知され(時刻t13)、レジストローラ対131との衝突音を低減するために搬送部130によって搬送速度が減速された後、等速でレジストローラ対131に突き当たる(時刻t14)。その後、受け入れローラ対132は、媒体Mの搬送を停止させる。なお、受け入れローラ対132は、媒体Mがレジストローラ対131に突き当たったとき(時刻t14)に媒体Mの搬送を停止させないことによって、その後のわずかな搬送によって媒体Mを弛ませながら斜行を補正する。
次に、図5に示すように、媒体Mと吸着搬送部12bとの滑りが少なく搬送率が高くなることによって、媒体Mの第2入口通過検知センサS3の通過タイミング(時刻t11b)が予め決定された理論値である基準通過タイミング(時刻t11)よりも速くなる場合もある。この場合、図8(比較例その2)にも示すように、制御部31は、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、第2出口通過検知センサS4とレジストセンサS10との間の搬送速度v0よりも遅くなるように搬送速度v2を決定する。なお、このような媒体Mの第2入口通過検知センサS3の通過タイミング(時刻t11a,t11b)の基準通過タイミング(時刻t11)からのズレは、浮上エアによって浮上し、分離エアによって下位の媒体Mと分離した最上位の媒体Mが吸着搬送部11b,12bによって吸着搬送される場合に限らず、捌き板などによって最上位の媒体Mと下位の媒体Mとを分離させる場合にも、捌き板と媒体Mとの間に働く摩擦などによって生じるものである。
また、上述のように、図8に太い破線で示す厚紙Maは、第2出口通過検知センサS4によって検知される通過タイミング(時刻t12a)が基準通過タイミング(時刻t12)よりも速くなり、レジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13a)が基準到達タイミング(時刻t13)よりも速くなる。そして、図8に細い破線で示す薄紙Mbは、第2出口通過検知センサS4によって検知される通過タイミング(時刻t12b)が基準通過タイミング(時刻t12)よりも遅くなり、レジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13b)が基準到達タイミング(時刻t13)よりも遅くなる。
そのため、図5の例においても、太い点線で示すように、媒体Mが厚紙Maである場合には、制御部31は、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、搬送速度v2が搬送速度v2aに遅くなるように調整する。また、図5に細い点線で示すように、媒体Mが薄紙Mbである場合には、制御部31は、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)において、搬送速度v2が搬送速度v2bに速くなるように調整する。
その後、図4に示す例と同様に、制御部31は、媒体Mが第2出口通過検知センサS4まで搬送されると(時刻t12)、搬送速度v0で媒体Mを搬送するように合流搬送路P3の第8及び第9搬送ローラ対28,29を制御する。また、印刷装置101の受け入れローラ対132は、第8及び第9搬送ローラ対28,29と同じ搬送速度v0で媒体Mを搬送する。
これにより、媒体Mは、レジストセンサS10によって媒体Mの通過(到達)が検知され(時刻t13)、レジストローラ対131との衝突音を低減するために受け入れローラ対132によって搬送速度が減速された後、等速でレジストローラ対131に突き当たる(時刻t14)。その後、受け入れローラ対132は、媒体Mの搬送を停止させる。
なお、図4及び図5(並びに比較例の図7及び図8)には、第2供給部12から媒体Mが供給される場合の例を示すが、第1供給部11から媒体Mが供給される場合には、時刻t11の第2入口通過検知センサS3への基準通過タイミングを第1入口通過検知センサS1への基準通過タイミングに置き換えて同一の処理が行われればよい。但し、第1供給部11に連結された第1個別搬送路P1は、第2個別搬送路P2の第3湾曲部分C3よりもコーナ角が大きい第1湾曲部分C1を有するとともに、第2湾曲部分C2を有する。そのため、第1個別搬送路P1において搬送される媒体Mが厚紙Maである場合と薄紙Mbである場合との経路長の差は、第2個別搬送路P2において搬送される媒体Mと比較して大きくなる。そのため、制御部31は、第1供給部11から供給される媒体Mの搬送速度を厚紙Maで遅くし、薄紙Mbで速くする調整について、第2供給部12から供給される媒体Mの搬送速度の調整とは異なる調整を行う。なお、第1供給部11又は第2供給部12に連結された搬送路(第1個別搬送路P1及び合流搬送路P3、又は、第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)が仮に湾曲部分(第1〜第4湾曲部分C1〜C4)を有さない場合には、湾曲部分を有さない搬送経路において搬送される媒体Mについては、上述の媒体Mの厚さによる経路長の違いは発生しないといえるため、搬送速度の調整が省略されればよい。
上述のように、制御部31は、媒体Mの媒体情報の一例である厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づいて媒体Mの搬送速度v1,v2を調整するが、図6に示すように、制御部31が取得するレジストセンサS10の検知結果である到達タイミングと予め決定された基準到達タイミング(時刻t13)とのズレが発生する場合がある。なお、制御部31は、印刷装置101から受ける媒体Mの供給開始要求、供給動作開始などのタイミングを起点として、タイマを用いて到達タイミングを計測するとよい。
図6に太い破線で示すように、レジストセンサS10への到達タイミングが時刻t13よりも遅い時刻t13cである場合、制御部31は、後続の媒体Mの第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)の上述の搬送速度v1,v1a,v1bを太い点線で示す搬送速度v1c(元の搬送速度v1,v1a,v1bごとに異なる速度)に速めるように、第6〜第9搬送ローラ対26〜29を制御する。上述のように、搬送速度v1,v1a,v1bは、第2入口通過検知センサS3の通過タイミングによって変動するため、先行する媒体Mと後続の媒体Mとで同一速度であるとは限らない。なお、図5に示すように、後続の媒体Mの第2入口通過検知センサS3の通過タイミング(時刻t11b)が予め決定された基準通過タイミング(時刻t11)よりも速くなる場合、制御部31は、搬送速度v2,v2a,v2bから搬送速度を速めるように第6〜第9搬送ローラ対26〜29を制御するとよい。
また、図6に細い破線で示すように、到達タイミングが基準到達タイミング(時刻t13)よりも速い時刻t13dである場合、制御部31は、後続の媒体Mの第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)の搬送速度v1,v1a,v1bを細い点線で示す搬送速度v1d(元の搬送速度v1,v1a,v1bごとに異なる速度)に遅くするように、第6〜第9搬送ローラ対26〜29を制御する。
後続の媒体Mは、第2供給部12のみから連続的に媒体Mの供給が行われる場合には、到達タイミング(時刻t13c,t13d)と基準到達タイミング(時刻t13)とのズレのある先行する媒体Mに対して、例えば2枚後の媒体Mである。但し、後続の媒体Mは、ズレのある先行する媒体Mの次に搬送されている媒体Mであってもよい。後続の媒体Mは、既に第2供給部12から供給され、第2個別搬送路P2において搬送されている場合には、第2個別搬送路P2における搬送途中に搬送速度が調整されればよい。また、第1供給部11と第2供給部12とから交互に媒体Mの供給が行われる場合には、後続の媒体Mは、例えば、ズレのある先行する媒体Mの1つ後に第2供給部12から供給される媒体Mである。
制御部31は、媒体Mの搬送方向における長さ及び搬送速度のうちの少なくとも一方と、第2個別搬送路P2の搬送方向における長さとに基づいて、後続の媒体Mが何枚後に搬送される媒体Mであるかを調整するとよい。第2個別搬送路P2は、搬送方向における長さが第1個別搬送路P1とは異なるため、第2供給部12から媒体Mが供給される第2個別搬送路P2と第1供給部11から媒体Mが供給される第1個別搬送路P1とで、個別搬送路P1,P2ごとに後続の媒体Mが何枚後に搬送される媒体Mであるかを調整するとよい。
上述のように、制御部31は、先行する媒体MのレジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13c,t13d)と基準到達タイミング(時刻t13)とのズレを後続の媒体Mの搬送速度にフィードバックすることによって、後続の媒体MのレジストセンサS10への到達タイミングを基準到達タイミング(時刻t13)に近づけ、ひいては、後続の媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられる突き当てタイミングを基準突き当てタイミング(時刻t14)に近づける。そのため、媒体Mの斜行補正量(補正期間)のばらつきが抑制される。
なお、図6の例では、制御部31は、レジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13c,t13d)と基準到達タイミング(時刻t13)とのズレに基づいて後続の媒体Mの第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)における搬送速度を決定しているが、第2出口通過検知センサS4への到達タイミングと基準到達タイミング(時刻t12)とのズレに基づいて後続の媒体Mの第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)における搬送速度を決定してもよい。このように、制御部31は、合流搬送路P3に配置された第2出口通過検知センサS4(到達検知センサの一例)の検知結果である媒体Mの到達タイミングを取得してもよい。
ところで、制御部31が、後続の媒体Mの第2出口通過検知センサS4とレジストセンサS10との間(合流搬送路P3及び供給先搬送路P11)ではなく、第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)の搬送速度v1,v2を搬送速度v1a,v1b,v2a,v2bに、搬送速度v1,v1a,v1bを搬送速度v1c,v1dに調整していることによって、媒体供給装置1のみで搬送速度の調整が完結する。一方、媒体供給装置1及び印刷装置101の両方で搬送速度の調整を行う場合、媒体供給装置1の第8及び第9搬送ローラ対28,29による搬送速度と印刷装置101の受け入れローラ対132による搬送速度とが合わず、媒体Mが印刷装置101側に引っ張られたり或いは弛んだりする場合がある。このような搬送速度の不一致は、媒体供給装置1のインターフェース部33と印刷装置101のインターフェース部153との通信(基板間通信)やファームウェアにおける測定精度の限界によって、媒体供給装置1と印刷装置101とで媒体MのレジストセンサS10への到達タイミングの測定結果に差が生じてしまうことに起因するものであり、例えば1[msec]の差で約20[mm/s]の搬送速度の差が生じる。
なお、上述の説明とは異なり、先行する媒体MのレジストセンサS10への到達タイミングに基づいて、その後、この先行する媒体MのレジストセンサS10とレジストローラ対131との間の搬送速度を調整することによってレジストローラ対131への突き当てタイミングを一定に近づけることも考えられるが、この場合、レジストローラ対131に突き当てられる際の搬送速度が一定にならないことによって、斜行補正量がばらつきやすい。
ところで、レジストローラ対131への突き当てタイミングが基準突き当てタイミングよりも遅れるように媒体Mが搬送されている場合、通常、その次の媒体Mも、レジストローラ対131への突き当てタイミングが基準突き当てタイミングよりも遅れるように搬送される。
この場合に、例えば上記の次の媒体Mから、図6に示す第2入口通過検知センサS3と第2出口通過検知センサS4との間(第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3)の搬送速度v1,v1a,v1bが搬送速度v1cに速くなるように調整されると、上記の次の媒体Mは、遅れて搬送されている先行する媒体Mに近づく。これにより、例えば、先行する媒体Mがレジストローラ対131に突き当てられている間に、上記の次の媒体Mが衝突してジャムが生じたり、或いは、先行する媒体Mと上記の次の媒体Mとの間の隙間で、第2個別搬送路P2における第6及び第7搬送ローラ対26,27や合流搬送路P3における第8及び第9搬送ローラ対28,29の回転速度を変更する時間を確保できなくなったりする。
そのため、制御部31は、特に、複数の媒体M間の隙間が小さいときや搬送速度が速いときなどには、媒体MのレジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13c,t13d)の基準到達タイミング(時刻t13)からのズレを後続の媒体Mで一度に解消するのではなくズレの一部を解消するように後続の媒体Mの搬送速度を決定するとよい。
以上説明した本実施の形態では、媒体供給機構は、媒体Mを供給する供給部の一例である第1供給部11及び第2供給部12と、これらの第1供給部11及び第2供給部12に連結され、湾曲部分(第1〜第4湾曲部分C1〜C4)を有する搬送路の一例である第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3と、この搬送路において媒体Mを搬送する搬送部の一例である第1〜第9搬送ローラ対21〜29及び受け入れローラ対132と、第1〜第9搬送ローラ対21〜29を制御する制御部31とを備える。この制御部31は、媒体Mの媒体情報の一例である厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づいて、第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度を調整する。
ところで、第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2の第1〜第3湾曲部分C1〜C3並びに合流搬送路P3の第4湾曲部分C4において、媒体Mの種類(例えば、厚さの違いによるコシの強さの違い)に応じて、媒体Mが通過する位置が異なることで実際に媒体Mが通る経路長の差が発生する。この点、本実施の形態では、制御部31は、媒体Mの厚さなどの媒体情報と媒体Mの搬送経路形状とに基づいて搬送速度を調整するため、上記の経路長の差に起因する供給先装置(印刷装置101)の例えばレジストローラ対131への媒体Mの到達タイミングの変動を抑制することができる。よって、本実施の形態によれば、湾曲部分(第1〜第4湾曲部分C1〜C4)を有する搬送路(第1個別搬送路P1、第2個別搬送路P2、及び合流搬送路P3)において搬送される媒体Mの種類による到達タイミング(到達時間)の変動を抑制することができる。これにより、例えば、印刷装置101のレジストローラ対131への媒体Mの突き当てタイミングのズレを抑制することができるため、媒体Mの斜行補正の能力がばらついて印刷結果である画質が低下したり、或いはジャムが発生したりしてしまうのを防止することができる。
また、本実施の形態では、媒体供給機構は、複数の供給部の一例である第1供給部11及び第2供給部12を備え、搬送路は、第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれに連結され両方(少なくとも1つの一例)が湾曲部分(第1〜第3湾曲部分C1〜C3)を有する複数の個別搬送路の一例である第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2と、これらが合流した合流搬送路P3とを有する。制御部31は、第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれから供給され、第1〜第9搬送ローラ対21〜29によって搬送される媒体Mの搬送速度を、この媒体Mの厚さ等の媒体情報と、この媒体Mの搬送経路形状(第1個別搬送路P1及び合流搬送路P3を通る搬送経路形状、又は、第2個別搬送路P2及び合流搬送路P3を通る搬送経路形状)とに基づいて調整する。
これにより、第1供給部11及び第2供給部12のそれぞれから供給される媒体Mの厚さ等の媒体情報と搬送経路形状とに基づいて、第1供給部11から供給される媒体Mと第2供給部12から供給される媒体Mとのそれぞれについて、媒体Mの種類による経路長の差に起因する印刷装置101等の供給先装置への媒体Mの到達タイミングの変動を抑制することができる。これにより、例えば、第1供給部11から供給される媒体Mと第2供給部12から供給される媒体Mとが交互に搬送される場合に、到達タイミングの変動を許容するために媒体Mの供給間隔を広げるのを回避し、ひいては生産性(1枚の媒体Mあたりの供給速度や印刷速度)の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態では、媒体供給機構は、第1個別搬送路P1及び第2個別搬送路P2のそれぞれに配置され、レジストセンサS10に到達する前の媒体Mの通過を検知する通過検知センサの一例である第2入口通過検知センサS3(又は第1入口通過検知センサS1)を備える。制御部31は、第2入口通過検知センサS3によって検知される媒体Mの通過時間の一例である通過タイミング(時刻t11a,t11b)と予め決定された基準通過時間の一例である基準通過タイミング(時刻t11)とのズレ、媒体Mの媒体情報の一例である厚さ、及び媒体Mの搬送経路形状に基づいて、媒体Mの搬送速度を決定する。
これにより、第1供給部11及び第2供給部12から第1個別搬送路P1又は第2個別搬送路P2への媒体Mの供給速度や供給開始タイミングなどにズレが生じることに起因する印刷装置101等の供給先装置への媒体Mの到達タイミングの変動を抑制することができる。
また、本実施の形態では、制御部31は、合流搬送路P3に配置された到達検知センサの一例であるレジストセンサS10(又は第2出口通過検知センサS4)の検知結果である先行する媒体Mの到達時間の一例である到達タイミング(図6に示す時刻t13c,t13d)と、予め決定された基準到達時間の一例である基準到達タイミング(時刻t13)とのズレ、後続の媒体Mの媒体情報の一例である厚さ、及び媒体Mの搬送経路形状に基づいて、後続の媒体Mの第1〜第9搬送ローラ対21〜29による搬送速度を調整する。
これにより、後続の媒体Mの搬送速度を、後続の媒体Mに対して先行する媒体MのレジストセンサS10への到達タイミング(時刻t13c,t13d)と予め決定された基準到達タイミング(時刻t13)とのズレに基づいて調整することができる。また、後続の媒体Mは、搬送途中でズレが生じてから搬送速度が調整されるのではなく、先行する媒体Mのズレに基づいて搬送速度が調整されるため、印刷装置101等の供給先装置への媒体Mの到達タイミングの変動を抑制しやすい。更には、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とで搬送方向における長さや配置される搬送ローラ対や搬送駆動部が異なることによって搬送速度のズレ方が異なる場合においては、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とのそれぞれで搬送速度を調整することができる。
<他の実施の形態>
本実施の形態の印刷システムの各部は、上述の一実施の形態で説明した印刷システム100の各部と同様にすることができる。そのため、本実施の形態では上述の一実施の形態と重複する事項については説明を省略する。
図9は、他の実施の形態における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0)である。
図10は、比較例その3における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0,媒体:薄)である。
図11は、比較例その4における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0=第2供給部v0,媒体:厚)である。
図12は、他の実施の形態における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0)である。
図13は、比較例その5における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0,媒体:薄)である。
図14は、比較例その6における第1供給部11(太線)及び第2供給部12(細線)から供給される媒体Mの搬送時間を表す図(第1供給部v0>第2供給部v0,媒体:厚)である。
なお、図9〜図11の例は、第1供給部11から供給される媒体Mの基準搬送速度v0と、第2供給部12から供給される媒体Mの基準搬送速度v0が同じ場合の例であり、図12〜図14の例は、第1供給部11から供給される媒体Mの基準搬送速度v0の方が、第2供給部12から供給される媒体Mの基準搬送速度v0よりも速い場合の例である。
図9及び図12に示すように、第1供給部11から供給される媒体M(媒体M1)、第2供給部12から供給される媒体M(媒体M2)、第1供給部11から供給される媒体M(媒体M3)、第2供給部12から供給される媒体M(媒体M4)の順で、すなわち、第1供給部11から供給される媒体Mと第2供給部12から供給される媒体Mとが交互に(少なくとも2回連続の供給部の切り替えを伴って)、レジストローラ対131(図における太線及び細線の右端)に一定の到達間隔in10又は到達間隔in20(基準到達時間の一例)で到達させる場合について考える。なお、一定の到達間隔in10又は到達間隔in20を一例とする基準到達時間は、媒体Mのサイズ、印刷内容(印刷部110における印刷時間)などに応じて、1枚の媒体Mごとに或いは供給部(第1供給部11又は第2供給部12)ごとに変動し得るが、ここではA3サイズの媒体M1〜M4を一定の到達間隔in10又は到達間隔in20でレジストローラ対131に到達させる場合について考える。
この場合、上述のように図1に示す第1個別搬送路P1が第2個別搬送路P2よりも媒体Mの搬送方向における長さが長いため、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とで搬送速度が同一であるとき、第1供給部11から供給される媒体M1,M3の搬送時間が第2供給部12から供給される媒体M2,M4の搬送時間よりも長くなる。
そのため、第1供給部11からの媒体M1,M3の供給開始時間t31,t32又は供給開始時間t51,t52は、第2供給部12からの媒体M2,M4の供給開始時間t41,t42又は供給開始時間t61,t62よりもレジストローラ対131への到達時間との比較で早く設定される。また、一定の到達間隔in10又は到達間隔in20で媒体Mをレジストローラ対131に到達させるために、上述の図4〜図6に示すように、制御部31は、媒体Mの媒体情報の一例である厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づく第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度の調整などの上述の搬送速度の調整も行っている。
ここで、媒体M1〜M4の到達間隔in10又は到達間隔in20が一定であっても、媒体M1〜M4の供給開始時間は一定の間隔とはならない。すなわち、媒体M1〜M4の供給開始時間を一定にすると、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2との搬送方向における長さの差に起因して、レジストローラ対131への到達時間が一定とならない。
なお、第2個別搬送路P2の搬送速度に対して、搬送方向における長さが長い第1個別搬送路P1の搬送速度を速くする搬送速度の調整によって、媒体M1〜M4の供給開始時間が一定間隔となるように、且つ、媒体M1〜M4のレジストローラ対131への到達時間が一定間隔となるようにしてもよい。このように第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2との搬送速度を調整する場合にも、上述のように媒体Mの厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づく第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度の調整を行うことが有効である。
ところで、上述の図3(a)〜(c)に示すように、第1個別搬送路P1が第2個別搬送路P2の第3湾曲部分C3よりもコーナ角が大きい第1湾曲部分C1を有するとともに、第2湾曲部分C2を有することで、第1個別搬送路P1において搬送される媒体Mが厚紙Maである場合と薄紙Mbである場合との経路長の差は、第2個別搬送路P2において搬送される媒体Mと比較して大きくなる。これにより、媒体M1〜M4が薄紙であるとき、搬送経路長は、第1個別搬送路P1において第2個別搬送路P2よりも延びやすい。また、媒体M1〜M4が厚紙であるとき、搬送経路長は、第1個別搬送路P1において第2個別搬送路P2よりも短くなりやすい。
そのため、制御部31が、媒体Mの厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づく第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度の調整を行わない場合、媒体M1〜M4が薄紙であるとき、第1供給部11から供給される媒体M1,M3の搬送時間は、第2供給部から供給される媒体M2,M4の搬送時間よりも薄紙であることによる影響(時間延伸)を受けやすい。これにより、図9及び図12の一定の到達間隔in10又は到達間隔in20とは異なり、図10(比較例その3)及び図13(比較例その5)に示すように第1供給部11から供給される媒体M1,M3がレジストローラ対131に到達した後に第2供給部12から供給される媒体M2,M4がレジストローラ対131に到達するまでの到達間隔in11又は到達間隔in21は、第2供給部12から供給される媒体M2がレジストローラ対131に到達した後に第1供給部11から供給される媒体M3がレジストローラ対131に到達するまでの到達間隔in12又は到達間隔in22よりも短くなる。
また、制御部31が、媒体Mの厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づく第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度の調整を行わない場合、媒体M1〜M4が厚紙であるとき、第1供給部から供給される媒体M1,M3の搬送時間は、第2供給部から供給される媒体M2,M4の搬送時間よりも厚紙であることによる影響(時間短縮)を受けやすい。これにより、図9及び図12の一定の到達間隔in10又は到達間隔in20とは異なり、図11(比較例その4)及び図14(比較例その6)に示すように第1供給部11から供給される媒体M1,M3がレジストローラ対131に到達した後に第2供給部12から供給される媒体M2,M4がレジストローラ対131に到達するまでの到達間隔in13又は到達間隔in23は、第2供給部12から供給される媒体M2がレジストローラ対131に到達した後に第1供給部11から供給される媒体M3がレジストローラ対131に到達するまでの到達間隔in14又は到達間隔in24よりも長くなる。
図10、図11、図13、及び図14に示すように到達間隔in11〜in14又は到達間隔in21〜in24が一定にならないと、上述のように、印刷装置101のレジストローラ対131への媒体Mの突き当てタイミングのズレが生じるため、媒体Mの斜行補正の能力がばらついて印刷結果である画質が低下したり、或いはジャムが発生したりしてしまう。或いは、画質を低下させないために、または、ジャムを発生させないために、到達間隔のバラつきを考慮して到達間隔を広げることになり、その結果、生産性が低下してしまう。したがって、上述のように媒体Mの厚さと媒体Mの搬送経路形状とに基づく第1〜第9搬送ローラ対21〜29による媒体Mの搬送速度の調整を行い、図9及び図12に示すように到達間隔in10又は到達間隔in20を一定にすることが望ましい。
なお、第1供給部11の積載台11aに積載されたすべての媒体Mの供給が終わった後に、第2供給部12の積載台12aに積載された媒体Mの供給を開始する場合など、供給部の切り替えが頻繁に生じない場合には、同一の供給部(第1供給部11又は第2供給部12)から連続的に供給される媒体Mは、媒体Mの厚さ(媒体情報)及び搬送経路形状が同一条件で搬送されるため、到達間隔を一定にしやすい。したがって、供給部の切り替えが頻繁に生じない場合には、供給部の切り替え時に生じる到達間隔の変動を無視してもよい。このように到達間隔の変動を無視する場合には、レジストローラ対131の取り込み開始時間や印刷部110の印刷開始時間などは、レジストセンサS10の媒体Mの検知タイミングなどに基づいて決定されれば、媒体Mの印刷などに影響を与えにくい。
以上説明した他の実施の形態では、上述の一実施の形態と同様の事項に関しては同様の効果、例えば、湾曲部分を有する搬送路において搬送される媒体Mの種類による到達時間の変動を抑制することができるなどの効果を得ることができる。
また、本実施の形態では、第1個別搬送路P1は、第2個別搬送路P2よりも媒体Mの搬送方向における長さが長く、制御部31,151は、第1供給部11から供給される媒体M1,M3と第2供給部12から供給される媒体M2,M4とが合流搬送路P3における基準到達位置(例えば、レジストローラ対131)に基準到達時間(例えば、一定の到達間隔in10,in20)に到達するように、第1供給部11に媒体M1,M3を供給させる供給開始時間t31,t32又はt51,t52及び第2供給部12に媒体M2,M4を供給させる供給開始時間t41,t42又はt61,t62を決定する。
そのため、一定間隔で媒体Mを第1供給部11又は第2供給部12に供給させる場合と比較して、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2との搬送方向における長さの違いを解消するための速度補正を要さずに、第1供給部11から供給される媒体M1,M3及び第2供給部12から供給される媒体M2,M4を基準到達時間(例えば、一定の到達間隔in10,in20)にレジストローラ対131等に到達させることができる。これにより、上述のように、媒体Mの厚さなどの媒体情報と媒体Mの搬送経路形状とに基づいて搬送速度を調整することによる媒体Mの到達時間の変動抑制を、所望の基準到達時間(例えば、一定の到達間隔in10,in20)からの変動抑制とすることができる。
また、本実施の形態では、制御部31,151は、第1供給部11から供給される媒体M1,M3と第2供給部12から供給される媒体M2,M4とが交互に(少なくとも2回連続の供給部の切り替えを伴って)基準到達位置(例えば、レジストローラ対131)に基準到達時間(例えば、一定の到達間隔in10,in20)に到達するように、第1供給部11に媒体M1,M3を供給させる供給開始時間t31,t32又はt51,t52及び第2供給部12に媒体M2,M4を供給させる供給開始時間t41,t42又はt61,t62を決定する。
これにより、第1個別搬送路P1と第2個別搬送路P2とで搬送方向における長さ及び搬送経路形状が異なっていても、第1供給部11から供給される媒体M1,M3及び第2供給部12から供給される媒体M2,M4を、所望の基準到達時間(例えば、一定の到達間隔in10,in20)に交互にレジストローラ対131に到達させることができる。
なお、本発明は、上述の実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階でその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上述の実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施の形態に示される全構成要素を適宜組み合わせても良い。このような、発明の趣旨を逸脱しない範囲内において種々の変形や応用が可能であることはもちろんである。以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明及びその他の発明を付記する。
[付記1]
媒体を供給する供給部と、
前記供給部に連結され、湾曲部分を有する搬送路と、
前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、
前記搬送部を制御する制御部とを備え、
前記制御部は、前記媒体の媒体情報と前記媒体の搬送経路形状とに基づいて、前記搬送部による前記媒体の搬送速度を調整する
ことを特徴とする媒体供給機構。
[付記2]
複数の前記供給部を備え、
前記搬送路は、前記複数の供給部のそれぞれに連結され少なくとも1つが前記湾曲部分を有する複数の個別搬送路と、当該複数の個別搬送路が合流した合流搬送路とを有し、
前記制御部は、前記複数の供給部のそれぞれから供給され、前記搬送部によって搬送される前記媒体の搬送速度を、当該媒体の前記媒体情報と当該媒体の前記搬送経路形状とに基づいて調整する
ことを特徴とする付記1記載の媒体供給機構。
[付記3]
前記搬送路に配置され、前記媒体の通過を検知する通過検知センサを備え、
前記制御部は、前記通過検知センサによって検知される前記媒体の通過時間と予め決定された基準通過時間とのズレ、前記媒体情報、及び前記搬送経路形状に基づいて、前記搬送部による前記媒体の搬送速度を調整する
ことを特徴とする付記1又は2記載の媒体供給機構。
[付記その他]
前記制御部は、前記搬送路に配置された到達検知センサの検知結果である先行する前記媒体の到達時間と、予め決定された基準到達時間とのズレ、後続の前記媒体の媒体情報、及び前記搬送経路形状に基づいて、前記搬送部による後続の前記媒体の搬送速度を調整する
ことを特徴とする付記1から3のいずれか記載の媒体供給機構。
[付記4]
前記複数の供給部は、第1供給部及び第2供給部を含み、
前記複数の個別搬送路は、前記第1供給部に連結された第1個別搬送路と、前記第2供給部に連結された第2個別搬送路とを含み、
前記第1個別搬送路は、前記第2個別搬送路よりも前記媒体の搬送方向における長さが長く、
前記制御部は、前記第1供給部から供給される前記媒体と前記第2供給部から供給される前記媒体とが前記合流搬送路における基準到達位置に基準到達時間に到達するように、前記第1供給部に前記媒体を供給させる供給開始時間及び前記第2供給部に前記媒体を供給させる供給開始時間を決定する
ことを特徴とする付記2記載の媒体供給機構。
[付記5]
前記制御部は、前記第1供給部から供給される前記媒体と前記第2供給部から供給される前記媒体とが交互に前記基準到達位置に前記基準到達時間に到達するように、前記第1供給部に前記媒体を供給させる前記供給開始時間及び前記第2供給部に前記媒体を供給させる前記供給開始時間を決定する
ことを特徴とする付記4記載の媒体供給機構。
1 媒体供給装置
1a 上段
1b 下段
11 第1供給部
11a 積載台
11b 吸着搬送部
11c 媒体厚さ設定部
12 第2供給部
12a 積載台
12b 吸着搬送部
12c 媒体厚さ設定部
21〜29 第1〜第9搬送ローラ対
31 制御部
32 記憶部
33 インターフェース部
100 印刷システム
101 印刷装置
110 印刷部
120 吸着搬送部
130 搬送部
131 レジストローラ対
132 受け入れローラ対
133 搬送ローラ対
140 反転部
151 制御部
152 記憶部
153 インターフェース部
C1〜C4 第1〜第4湾曲部分
D1〜D4 第1〜第4搬送駆動部
M 媒体
Ma 厚紙
Mb 薄紙
P1 第1個別搬送路
P2 第2個別搬送路
P3 合流搬送路
P11 供給先搬送路
P12 循環反転搬送路
S1 第1入口通過検知センサ
S2 第1出口通過検知センサ
S3 第2入口通過検知センサ
S4 第2出口通過検知センサ
S10 レジストセンサ

Claims (5)

  1. 媒体を供給する供給部と、
    前記供給部に連結され、湾曲部分を有する搬送路と、
    前記搬送路において前記媒体を搬送する搬送部と、
    前記搬送部を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、前記媒体の媒体情報と前記媒体の搬送経路形状とに基づいて、前記搬送部による前記媒体の搬送速度を調整する
    ことを特徴とする媒体供給機構。
  2. 複数の前記供給部を備え、
    前記搬送路は、前記複数の供給部のそれぞれに連結され少なくとも1つが前記湾曲部分を有する複数の個別搬送路と、当該複数の個別搬送路が合流した合流搬送路とを有し、
    前記制御部は、前記複数の供給部のそれぞれから供給され、前記搬送部によって搬送される前記媒体の搬送速度を、当該媒体の前記媒体情報と当該媒体の前記搬送経路形状とに基づいて調整する
    ことを特徴とする請求項1記載の媒体供給機構。
  3. 前記搬送路に配置され、前記媒体の通過を検知する通過検知センサを備え、
    前記制御部は、前記通過検知センサによって検知される前記媒体の通過時間と予め決定された基準通過時間とのズレ、前記媒体情報、及び前記搬送経路形状に基づいて、前記搬送部による前記媒体の搬送速度を調整する
    ことを特徴とする請求項1又は2記載の媒体供給機構。
  4. 前記複数の供給部は、第1供給部及び第2供給部を含み、
    前記複数の個別搬送路は、前記第1供給部に連結された第1個別搬送路と、前記第2供給部に連結された第2個別搬送路とを含み、
    前記第1個別搬送路は、前記第2個別搬送路よりも前記媒体の搬送方向における長さが長く、
    前記制御部は、前記第1供給部から供給される前記媒体と前記第2供給部から供給される前記媒体とが前記合流搬送路における基準到達位置に基準到達時間に到達するように、前記第1供給部に前記媒体を供給させる供給開始時間及び前記第2供給部に前記媒体を供給させる供給開始時間を決定する
    ことを特徴とする請求項2記載の媒体供給機構。
  5. 前記制御部は、前記第1供給部から供給される前記媒体と前記第2供給部から供給される前記媒体とが交互に前記基準到達位置に前記基準到達時間に到達するように、前記第1供給部に前記媒体を供給させる前記供給開始時間及び前記第2供給部に前記媒体を供給させる前記供給開始時間を決定する
    ことを特徴とする請求項4記載の媒体供給機構。
JP2021053050A 2020-05-27 2021-03-26 媒体供給機構 Pending JP2021187679A (ja)

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