JP2022106292A - エアゾール剤 - Google Patents

エアゾール剤 Download PDF

Info

Publication number
JP2022106292A
JP2022106292A JP2021211766A JP2021211766A JP2022106292A JP 2022106292 A JP2022106292 A JP 2022106292A JP 2021211766 A JP2021211766 A JP 2021211766A JP 2021211766 A JP2021211766 A JP 2021211766A JP 2022106292 A JP2022106292 A JP 2022106292A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
minoxidil
aerosol agent
undiluted solution
aerosol
dimethyl ether
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2021211766A
Other languages
English (en)
Inventor
佳子 藤原
Yoshiko Fujiwara
小織 坂本
Saori Sakamoto
優美 廣岡
Yumi Hirooka
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Original Assignee
Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Taisho Pharmaceutical Co Ltd filed Critical Taisho Pharmaceutical Co Ltd
Publication of JP2022106292A publication Critical patent/JP2022106292A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Cosmetics (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)
  • Medicinal Preparation (AREA)

Abstract

【課題】ミノキシジル及びヒアルロン酸又はその塩を含有したエアゾール剤において、経時的な析出を抑制するエアゾール剤を提供すること。【解決手段】(a)ミノキシジル、(b)ヒアルロン酸又はその塩、及び(c)多価アルコール含有する原液、並びに(d)噴射剤からなるエアゾール剤。【選択図】なし

Description

本発明は、ミノキシジル含有のエアゾール剤に関する。
ミノキシジルは化学名を6-(1-ピペリジニル)-2、4-ピリミジンジアミン-3-オキサイドと称し、育毛剤としての適応が知られており(特許文献1)、優れた育毛・発毛効果を発揮する薬剤として多数の報告がある。そして、ミノキシジル含有外用液剤を提供するためには、ミノキシジルが水に溶解しないため、ミノキシジルを溶解させる性質を有する溶媒、例えばアルコールの配合が必須となる。しかし、ミノキシジル含有外用液剤を頭部に塗布する場合には、アルコールが揮発した後の頭皮の乾燥が懸念されることから、保湿剤を配合することで頭皮トラブルを軽減できる可能性が考えられる。
ここで、ヒアルロン酸は優れた保水力をもち、希薄な溶液でも粘ちょうなゲルを形成する事が知られている(非特許文献1)。また、保湿剤としての効果を発揮するため、比較的高濃度のヒアルロン酸を配合したミノキシジル製剤が知られており(特許文献2)、特許文献3にもヒアルロン酸含有のミノキシジル製剤が開示されている。
また、ミノキシジルを頭皮に適用する形態として、主に液剤やローション剤が知られている。一方、別の形態としてエアゾール剤も知られている。エアゾール剤は、噴射剤の気化により冷感を得られることや、優れた遮光性により成分の保存安定性に優れるといった特徴を有する剤形である。特定の噴射性状にすることによりミノキシジルを頭皮に確実に到達させるエアゾール剤に関する技術が開示されている(特許文献4)。
しかしながら、ミノキシジル及びヒアルロン酸を含有したエアゾール剤は、知られていない。
米国特許第4139619号明細書 特開平7-48230号 特開2009-108038 特開平11-12136号公報
奥山ら、1982 年、フレグランスジャーナル、No.56、39-42
上記背景のもと、ヒアルロン酸又はその塩を配合したミノキシジル製剤をエアゾール剤にすると、継時的に析出物が発生するという課題があることを見出した。本発明は、ミノキシジル及びヒアルロン酸又はその塩を含有したエアゾール剤において、経時的な析出を抑制するエアゾール剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、意外なことに、多価アルコールを配合することにより、ミノキシジル及びヒアルロン酸又はその塩を含有したエアゾール剤において、経時的な析出を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)(a)ミノキシジル、(b)ヒアルロン酸又はその塩、及び(c)多価アルコールを含有する原液、並びに(d)噴射剤からなるエアゾール剤、
(2)原液が(e)低級アルコールを含有する(1)に記載のエアゾール剤、
(3)噴射剤がジメチルエーテルを含有する(1)又は(2)に記載のエアゾール剤、
(4)ヒアルロン酸又はその塩がヒアルロン酸ナトリウムである(1)~(3)のいずれかに記載のエアゾール剤、
(5)多価アルコールが1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である(1)~(4)のいずれかに記載のエアゾール剤、
(6)低級アルコールがエタノール又はイソプロパノールである(2)~(5)のいずれかに記載のエアゾール剤、
(7)ジメチルエーテルの含有量が原液1容量部に対して、0.25容量部以上である(1)~(6)のいずれかに記載のエアゾール剤、
である。
本発明により、製剤中に経時的に析出を生じないミノキシジル含有エアゾール剤を提供することが可能になった。 また、本発明によると、液だれが抑制されたエアゾール剤を提供することが可能になった。
試験例3の評価基準を表した図である。
本発明の原液中のミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。原液中のミノキシジルの含有量は、特に限定されないが、発毛効果を十分期待できるという観点から1w/v%以上が好ましく、1~10w/v%がより好ましく、1~5w/v%がさらに好ましい。
本発明の原液中のヒアルロン酸は、直鎖状のグリコサミノグリカンの一種であり、ヒアルロン酸の塩としては、例えばナトリウム塩、カリウム塩、アンモニウム塩、亜鉛塩等が挙げられ、好ましくは、ナトリウム塩である。ヒアルロン酸又はその塩の含有量は、原液中0.001~0.01w/v%が好ましく、より好ましくは0.001~0.075w/v%、さらに好ましくは0.001~0.005w/v%ある。ヒアルロン酸の分子量は特に限定されないが、平均分子量が50万~500万であるものが好ましく、製剤調製の際の扱いやすさ、例えば、水溶液への膨潤性(馴染み易さ)等の面から50万から200万であるものがより好ましい。また、用いるヒアルロン酸又はその塩は、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。
本発明の原液中の多価アルコールの例としては、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせてもよい。前記多価アルコールのうち、好ましくは、1,3-ブチレングリコール、グリセリンで、より好ましくは、1,3-ブチレングリコールである。また、多価アルコールの含有量は、原液中好ましくは2~30w/v%であり、より好ましくは5~15w/v%であり、更に好ましくは5~10w/v%である。
本発明の原液には、ミノキシジルの原液への溶解性改善という観点から、通常、低級アルコールを含むと良い。低級アルコールとしては、炭素数1~5のものが好ましく、例えばエタノールやイソプロパノールなどを組み合わせて使用しても良い。前記低級アルコールのうち、好ましくはエタノール、イソプロパノールで、より好ましくは、エタノールである。低級アルコールの含有量は、原液中20w/v%以上が好ましく、より好ましくは30w/v%以上であり、更に好ましくは35w/v%以上であり、特に好ましくは50w/v%以上である。上限は80w/v%が好ましい。低級アルコールの含有量は、原液中20~80w/v%、30~80w/v%、35~80w/v%、50~80w/v%であって良い。
本発明を構成する噴射剤としては、ジメチルエーテルを含有することが好ましい。原液との相溶性が優れたものとなり、また、安定性及び使用感も良好となるからである。従って、ジメチルエーテルを高含量(例えば、噴射剤中、90%以上、95%、98%以上、99%以上、又は99.5%以上)で含む噴射剤がより好ましく、ジメチルエーテルとともに、微量の液化石油ガスや圧縮ガス等の噴射剤を使用することができる。液化石油ガスとしてはプロパン、ノルマルブタン、イソブタン、圧縮ガスとしては、炭酸ガス、窒素、亜酸化窒素等が挙げられる。
原液と噴射剤との配合比率は、原液1容量部に対して噴射剤0.25~1容量部未満が好ましく、より好ましくは0.25~0.7容量部、さらに好ましくは0.25~0.5容量部である。噴射剤が0.25容量部未満だと、噴射する際に均一に広がりにくくなるからである。また、噴射剤がジメチルエーテルを含む場合、原液とジメチルエーテルの配合比率は原液1容量部に対してジメチルエーテル0.25~1容量部未満が好ましく、より好ましくは0.25~0.7容量部、さらに好ましくは0.25~0.5容量部である。ジメチルエーテルが0.25容量部未満だと冷感が得られなくなり、1容量部以上だと使用時の噴射剤臭が強く、良好な使用感が損なわれる。
本発明の原液のpHは、ミノキシジルの溶解性という観点から、5~9が好ましく、より好ましくは、6~9、さらに好ましくは、7~8.5である。
本発明のエアゾール剤は、上記した各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要な活性成分や補助成分を加えることができる。本発明のエアゾール剤に添加、配合することが好ましい薬効成分としては、メントール、トコフェロール酢酸エステル、パントテニルエチルエーテル、ヒノキチオール、塩酸ピリドキシン、グリチルレチン酸、塩酸ジフェンヒドラミン、パンテノールから成る群より選ばれた成分が挙げられる。
これら選択成分の添加量は、特に制約はなく、使用感やミノキシジルの安定性あるいは溶剤系組成等を考慮しながら実験的に定めることができる。
本発明のエアゾール剤においては、上記した成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、一般の外用剤に用いられる種々の活性成分や補助成分を配合することができる。例えば、賦形剤、育毛成分(6-ベンジルアミノプリン、アデノシン、ペンタデカン酸グリセリド、何首鳥等)、血管拡張剤(塩化カルプロニウム、ニコチン酸ベンジル、センブリ抽出液、オタネニンジンエキス、チクセツニンジンチンキ、トウガラシチンキ等)、抗ヒスタミン剤(塩酸イソチペンジル等)、抗炎症剤(グアイアズレン等)、角質溶解剤(尿素、サリチル酸等)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ピロクトンオラミン等)、保湿剤(ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸等)、各種動植物(イチイ、ボタンピ、カンゾウ、オトギリソウ、附子、ビワ、カワラヨモギ、コンフリー、アシタバ、サフラン、サンシシ、ローズマリー、セージ、モッコウ、セイモッコウ、ホップ、プラセンタ、ノコギリヤシ、パンプキンシード等)の抽出物、ビタミン類(酢酸レチノール、アスコルビン酸、硝酸チアミン、シアノコバラミン、ビオチン等)、アミノ酸(グリシン、アラニン、アスパラギン酸、アルギニン)抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、トコフェロール、エデト酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソプロピルガレート等)、溶解補助剤(アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、各種植物油、各種動物油、アルキルグリセリルエーテル、炭化水素類等)、代謝賦活剤、ゲル化剤(水溶性高分子等)、湿潤剤(ヒドロキシプロピルキトサン溶液)、粘ちょう剤・粘ちょう化剤・粘着剤・粘着増強剤(ポリビニルアルコール、ポピドン、アクリル樹脂アルカノールアミン液)、香料、清涼化剤(ハッカ油、カンフル等)、染料等の通常使用される成分を配合することができる。
本発明のエアゾール剤を充填する容器は、エアゾールの内圧に耐える耐圧性と、内容物が洩れない気密性を有していることが必要である。法規で規定される耐圧性能(1.3MPaで変形せず、1.5MPaで破壊されないこと)が維持されていれば、素材は、アルミニウム、ガラス、ブリキ、合成樹脂のいずれであってもよい。ブリキ容器、アルミニウム容器を用いる場合には、腐食防止のために樹脂による表面コートを行うことができるが、汎用性の観点からアルミニウム容器が好ましい。また、本発明のエアゾール剤に用いる容器は、耐圧容器の他、バルブ、ボタン、スパウト、キャップ等が、公知のエアゾール容器と同様に備わっている。
本発明のエアゾール剤の調製は、常法に従い、上記各成分を含有することにより調製される。例えば、各成分を溶液中で混合溶解したものを原液とし、原液と噴射剤を容器に充填し、製造できる。
以下に、実施例、比較例及び試験例を記載し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら制約されるものではない。
下記に示すように原液を調製し、噴射剤とともに容器に充填した。なお、エタノールは95%エタノールを使用した。ヒアルロン酸ナトリウムは、キユーピー株式会社のヒアルロンサンHA-QAを用いた。精製ヒアルロン酸ナトリウムは、キユーピー株式会社のヒアルロンサンHA-AMLを用いた。
(実施例1)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.0g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例2)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、プロレングリコール10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例3)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、グリセリン10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例4)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例5)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例6)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、プロピレングリコール10g、精製水15.3g、酒石酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(比較例1)
ミノキシジル1g、ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、精製水15.0g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例7)
ミノキシジル1g、精製ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール5g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例8)
ミノキシジル1g、精製ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.6とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例9)
ミノキシジル1g、精製ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.8とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例10)
ミノキシジル1g、精製ヒアルロン酸ナトリウム0.005g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:1とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
(実施例11)
ミノキシジル1g、精製ヒアルロン酸ナトリウム0.01g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水15.3g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH8の原液を得た。原液:ジメチルエーテル容量比1:0.5とし、全量45mLになるようにアルミニウム製のエアゾール容器に充填した。
実施例1~6及び比較例1の処方を表1に、実施例7~11の処方を表2に示す。
Figure 2022106292000001
Figure 2022106292000002
<試験例1:析出の確認>
実施例1~11及び比較例1に関し、50℃条件下7日経過後、エアゾール容器に小さな穴を空け、噴射剤を放出させたのちに回収した原液を目視にて観察した。
評価基準は以下のとおりである。
原液性状
○:析出が認められなかった。
×:析出が認められた。
<試験例2:液だれ>
実施例1~11及び比較例1に関し、エアゾール容器の先端に噴射用のボタンを取り付け、次の方法で試験を行った。地面に対して10°の角度にした平板上にアルコール試験用紙を設置し、平板(アルコール試験用紙)に対して90°の角度で試験用紙から5cm離れたところから各サンプル0.2gをアルコール試験用紙に噴射した。噴射2分後のアルコール試験用紙上の液だれ距離を測定した。なお、アルコール試験用紙の設置には、ボールタックテスター(テスター産業(株))を用いた。
評価基準は以下のとおりである。
液だれ
○:液だれ距離の平均が3cm以下
×:液だれ距離の平均が3cmを超える
<試験例3:噴射性状>
試験例2と同様に、実施例1~11及び比較例1に関し、エアゾール容器の先端に噴射用のボタンを取り付け、次の方法で試験を行った。地面に対して10°の角度にした平板上にアルコール試験用紙を設置し、平板(アルコール試験用紙)に対して90°の角度で試験用紙から5cm離れたところから各サンプル0.2gをアルコール試験用紙に噴射した。噴射直後にアルコール試験用紙上での噴射の広がり(噴射性状)を観察した。なお、アルコール試験用紙の設置には、ボールタックテスター(テスター産業(株))を用いた。
評価基準は以下のとおりであり、具体的には図1に示した。
噴射性状
+++:円状に均一に広がる
++ :概ね円状に広がるが、わずかに飛散が認められる
+ :概ね円状に広がるが、飛散が認められる
試験例1~3の結果を表3に示す。
Figure 2022106292000003
表3から明らかなように、比較例1では析出が認められたのに対し、多価アルコールである1、3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのいずれかを配合した実施例1~11の製剤では析出は認められなかった。
また、比較例1では液だれが生じたのに対し、多価アルコールである1、3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリンのいずれかを配合した実施例1~11の製剤では液だれが抑制されていた。
さらに、原液とジメチルエーテルの比を1:0.5、1:0.6に調製した実施例1~8及び実施例11では、より優れた噴射性状を有することが確認できた。
また、本発明のエアゾール剤として、例えば、ミノキシジル0.1~10w/v%、1,3-ブチレングリコール2~30w/v%、エタノール20~80w/v%、ヒアルロン酸ナトリウム0.001~0.02w/v%、その他、活性成分や補助成分としてメントール0.1~5w/v%、トコフェロール酢酸エステル0.001~1w/v%、パントテニールエチルエーテル0.1~10w/v%、クエン酸及び/又はリン酸適量、アクリル樹脂アルカノールアミン液0.01~1w/v%、ポビドン0.01~0.1w/v%、香料微量、水10~20w/v%を配合し、残量をエタノールで調製し、噴射剤とともに容器に充填したものが挙げられる。これら活性成分や補助成分は使用感やミノキシジルの安定性あるいは溶剤系組成等を考慮し適宜配合することができる。これらエアゾール剤の処方例を表4及び表5に示す。
Figure 2022106292000004
Figure 2022106292000005
本発明により、ミノキシジルとヒアルロン酸又はその塩を含有したエアゾール剤において、製剤中に経時的に析出を生じず液だれが抑制された、優れた製剤を提供することが可能になった。

Claims (7)

  1. (a)ミノキシジル、(b)ヒアルロン酸又はその塩、及び(c)多価アルコールを含有する原液、並びに(d)噴射剤からなるエアゾール剤。
  2. 原液が(e)低級アルコールを含有する請求項1に記載のエアゾール剤。
  3. 噴射剤がジメチルエーテルを含有する請求項1又は2に記載のエアゾール剤。
  4. ヒアルロン酸又はその塩がヒアルロン酸ナトリウムである請求項1~3のいずれかに記載のエアゾール剤。
  5. 多価アルコールが1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリンからなる群より選ばれる少なくとも1種である請求項1~4のいずれかに記載のエアゾール剤。
  6. 低級アルコールがエタノール又はイソプロパノールである請求項2~5のいずれかに記載のエアゾール剤。
  7. ジメチルエーテルの含有量が原液1容量部に対して、0.25容量部以上である請求項1~6のいずれかに記載のエアゾール剤。
JP2021211766A 2021-01-06 2021-12-27 エアゾール剤 Pending JP2022106292A (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2021000634 2021-01-06
JP2021000634 2021-01-06

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2022106292A true JP2022106292A (ja) 2022-07-19

Family

ID=82448842

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2021211766A Pending JP2022106292A (ja) 2021-01-06 2021-12-27 エアゾール剤

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2022106292A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5561264B2 (ja) 育毛組成物
JP2003012511A (ja) エアゾール組成物
JP4624175B2 (ja) ゲルスプレー用エアゾール組成物
JP2007137899A (ja) 医薬溶液
JP7070192B2 (ja) 外用組成物
ES2861052T3 (es) Composición tópica que comprende oxibutinina para el tratamiento de la hiperhidrosis
JP2005002046A (ja) 発泡性皮膚塗布剤
JP6880871B2 (ja) エアゾール剤
JP2022106292A (ja) エアゾール剤
JP2023099672A (ja) 外用医薬組成物
JP4856868B2 (ja) エアゾール組成物
JP5003870B2 (ja) 毛髪化粧料
JP6673935B2 (ja) 頭皮用組成物、頭皮用化粧料及び頭皮用組成物の塗布方法
JPWO2014168193A1 (ja) 外用組成物
JP3755903B2 (ja) ジェルスプレー用組成物
JP6848565B2 (ja) エアゾール剤
JPH09157637A (ja) エアゾール組成物
JP2005350379A (ja) 吉草酸酢酸プレドニゾロンを安定化させる方法及び安定性に優れた吉草酸酢酸プレドニゾロン配合皮膚外用剤
JP2019131497A (ja) エアゾール式頭髪用化粧料
JP2023044651A (ja) エアゾール剤
JP2023044652A (ja) 外用組成物
JP2020172482A (ja) 外用医薬組成物
JP2004026737A (ja) 液状エアゾール剤用組成物
JP2017071574A (ja) エタノール含有エアゾール製剤
JP6821916B2 (ja) 外用組成物