JP6848565B2 - エアゾール剤 - Google Patents

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本発明は、ミノキシジルを含有する経時的に安定なエアゾール剤に関する。更に詳細には、低温保管時に析出物が生じないミノキシジル含有エアゾール剤に関する。
ミノキシジルは化学名を6−(1−ピペリジニル)−2,4−ピリミジンジアミン−3−オキサイドと称し、育毛剤としての適応が知られており(特許文献1)、優れた育毛・発毛効果を発揮する薬剤として多数の報告がある。
ミノキシジルを頭皮に適用する形態として、主に液剤やローション剤が知られている。ミノキシジルは、溶液中で低温状態に長時間保存すると結晶が析出されるという現象が生じることが知られており、結晶析出を抑制するための技術(特許文献2〜4)が報告されている。
一方、別の形態としてエアゾール剤も知られている。噴射剤の気化により冷感を得られることや、優れた遮光性により成分の保存安定性に優れるといった特徴を有する剤形である。特定の噴射性状にすることによりミノキシジルを頭皮に確実に到達させるエアゾール剤に関する技術が開示されている(特許文献5)。
しかし、今までに原液中に5w/v%以上のミノキシジルを含むエアゾール剤の低温安定性について、報告された例はない。
米国特許第4139619号 特許第5527787号公報 特許第5561264号公報 特開2014−214099号公報 特開平11−12136号公報
本発明者らは、原液中に5w/v%以上のミノキシジルを含有し、低温でも結晶析出の生じないエアゾール剤を提供するために、低温で結晶析出の生じないミノキシジル含有液剤を調製してこれを原液とし、それに噴射剤を加えてエアゾール剤の製造を試みた。より詳細には、原液中に5w/v%以上のミノキシジルと酸を含有する原液と噴射剤を混合し、エアゾール剤を製造した。その結果、意外にも、低温保管時にエアゾール剤中で析出物が生じる場合があることが分かった。
よって、本発明は、原液中に5w/v%以上のミノキシジルを含有したエアゾール剤において、低温保管時に結晶が析出しないエアゾール剤を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、意外にも、原液中に一定量以上の水と酸を配合し、噴射剤としてジメチルエーテルを用い、かつ、原液とジメチルエーテルの配合比率を一定範囲とすることにより、原液中に5w/v%以上のミノキシジルを含んでいても、低温保管時に結晶が析出せず、ミノキシジルを溶解状態で含有したエアゾール剤とできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)5w/v%以上のミノキシジル、20w/v%以上の水、及び酸を含む原液と、ジメチルエーテルを含む噴射剤からなるエアゾール剤であって、原液とジメチルエーテルの配合比率が容積比で同量、もしくは原液の方が多いことを特徴とするエアゾール剤、
(2)酸が、リン酸、クエン酸、塩酸、乳酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、酒石酸、及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、(1)に記載のエアゾール剤、
(3)原液とジメチルエーテルの比率が容積比で原液1に対してジメチルエーテル0.25〜1である、(1)に記載のエアゾール剤、
である。
本発明により、ミノキシジルを含有したエアゾール剤において、低温保管時に結晶が析出せず、ミノキシジルを溶解状態で含有したエアゾール剤を提供することが可能になった。また、原液と噴射剤の相溶性も優れたエアゾール剤となった。
本発明のエアゾール剤は、5w/v%以上のミノキシジル、20w/v%以上の水、酸を含む原液と、ジメチルエーテルを含む噴射剤とから構成され、原液とジメチルエーテルの配合比率が容積比で同量、もしくは原液の方が多いエアゾール剤である。本発明のエアゾール剤は、低温保管時に結晶が析出せず、ミノキシジルを溶解状態で含有したエアゾール剤となる。
本発明のエアゾール剤を構成する原液は、5w/v%以上のミノキシジル、20w/v%以上の水、及び酸が必須であり、必要に応じてアルコール類、その他一般の外用剤に用いられる種々の活性成分や補助成分を配合することができる。
本発明の原液中のミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。原液中のミノキシジル濃度は、5w/v%以上である。低温での析出の課題が大きくなるからである。また上限は10w/v%が好ましい。
本発明の原液中における水の含有量は、20w/v%以上である必要がある。本発明において、水の含有量が原液中20w/v%未満だとエアゾール剤を低温状態で保管した場合に結晶析出を生じるからである。また、上限値は特に制限されるものではないが、55w/v%以下の含有量が好ましい。水の含有量は、配合した水の量及び配合した成分中の水分量から計算によって算出することもできるが、例えばカールフィッシャー水分計で測定することもできる。
本発明の原液中に配合される酸としては、リン酸、クエン酸、塩酸、乳酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、酒石酸、又はマレイン酸が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。このうち、好ましい酸としてはリン酸、クエン酸、又は乳酸である。本発明の原液中における酸の含有量は、0.1〜2.0w/v%が好ましく、0.5〜1.2w/v%がより好ましい。なお、酸を2種以上組み合わせる場合は合計量である。
また、原液のpHは、ミノキシジルの安定性、使用時の肌への刺激感、薬物の浸透性、使用感等の点から、4.0〜8.0の範囲に調整することが好ましく、5.0〜7.0の範囲が更に好ましい。
本発明で原液には、使用感、ミノキシジルの溶解性及び安定性の点から、アルコール類を配合するのが好ましい。アルコール類の配合量は、原液全体の30〜80w/v%であることが好ましい。アルコール類としては、低級アルコール及び多価アルコールを単独又は組み合わせて使用することができる。低級アルコールとしては、炭素数1〜5のものが好ましく、例えばエタノールやイソプロパノールなどが好ましく、これらを組み合わせて使用することができる。低級アルコールの配合量は、原液全体の30w/v%以上が好ましく、更に好ましくは40w/v%以上である。多価アルコールとしては、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。多価アルコールの配合量は、原液全体の30w/v%以下が好ましい。
本発明のミノキシジルを含む原液には、上記した成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、一般の外用剤に用いられる種々の活性成分や補助成分を配合することができる。例えば、賦形剤、育毛成分(6−ベンジルアミノプリン、アデノシン、ペンタデカン酸グリセリド、何首鳥等)、血管拡張剤(塩化カルプロニウム、ニコチン酸ベンジル、センブリ抽出液、オタネニンジンエキス、チクセツニンジンチンキ、トウガラシチンキ等)、抗ヒスタミン剤(塩酸イソチペンジル、塩酸ジフェンヒドラミン等)、抗炎症剤(グアイアズレン、グリチルレチン酸等)、角質溶解剤(尿素、サリチル酸等)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ピロクトンオラミン、ヒノキチオール等)、保湿剤(ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸等)、各種動植物(イチイ、ボタンピ、カンゾウ、オトギリソウ、附子、ビワ、カワラヨモギ、コンフリー、アシタバ、サフラン、サンシシ、ローズマリー、セージ、モッコウ、セイモッコウ、ホップ、プラセンタ、ノコギリヤシ、パンプキンシード等)の抽出物、ビタミン類(酢酸トコフェロール、パントテニルエチルエーテル、パンテノール、塩酸ピリドキシン、酢酸レチノール、アスコルビン酸、硝酸チアミン、シアノコバラミン、ビオチン等)、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、トコフェロール、エデト酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソプロピルガレート等)、溶解補助剤(アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、各種植物油、各種動物油、アルキルグリセリルエーテル、炭化水素類等)、代謝賦活剤、ゲル化剤(水溶性高分子等)、粘着剤、香料、清涼化剤(メントール、ハッカ油、カンフル等)、染料等の通常使用される成分を配合することができる。
本発明を構成する噴射剤としては、ジメチルエーテルを使用することが必須である。原液との相溶性が優れたものとなり、また、安定性及び使用感も良好となるからである。さらに、原液とジメチルエーテルの配合比率は容積比で同量、もしくは原液の方を多くする必要がある。原液とジメチルエーテルの配合比率は容積比で原液1に対してジメチルエーテルは1以下が好ましく、さらに好ましくは0.25〜1である。容積比が原液1に対してジメチルエーテルが1を上回ると低温保管時に結晶析出を生じ、また使用時の噴射剤臭が強くなるためである。また、0.25を下回ると冷感が得られにくくなる。また、安定性、使用感を損なわない範囲でジメチルエーテルとともに他の圧縮ガス等の噴射剤を使用することができる。圧縮ガスとしては、炭酸ガス、窒素、亜酸化窒素等が挙げられる。
本発明のエアゾール剤を充填する容器は、エアゾールの内圧に耐える耐圧性と、内容物が洩れない気密性を有していることが必要である。法規で規定される耐圧性能(1.3MPaで変形せず、1.5MPaで破壊されないこと)が維持されていれば、素材は、アルミニウム、ガラス、ブリキ、合成樹脂のいずれであってもよい。ブリキ容器、アルミニウム容器を用いる場合には、腐食防止のために樹脂による表面コートを行うことができるが、汎用性の観点からアルミニウム容器が好ましい。また、本発明のエアゾール剤に用いる容器は、耐圧容器の他、バルブ、ボタン、スパウト、キャップ等が、公知のエアゾール容器と同様に備わっている。
本発明のエアゾール剤は、常法に従い、上記各成分を含有することにより調製される。
以下に、実施例、比較例及び試験例を記載し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら制約されるものではない。
下記の原液1〜9を調製した。なお、エタノールは95%エタノールを使用した。
※原液1
ミノキシジル5g、エタノール40g、リン酸1.18g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH5.1の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、52g/100mLであった。
※原液2
ミノキシジル5g、エタノール54g、リン酸0.68g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.0の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、35g/100mLであった。
※原液3
ミノキシジル5g、エタノール60g、リン酸0.51g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.1の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、28g/100mLであった。
※原液4
ミノキシジル5g、エタノール65g、リン酸0.68g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.2の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、21g/100mLであった。
※原液5
ミノキシジル5g、エタノール70g、リン酸0.68g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.4の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、15g/100mLであった。
※原液6
ミノキシジル5g、エタノール70g、リン酸1.02g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.1の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、15g/100mLであった。
※原液7
ミノキシジル5g、エタノール60g、クエン酸0.74g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.0の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、28g/100mLであった。
※原液8
ミノキシジル5g、エタノール60g、乳酸0.8g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.0の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、27g/100mLであった。
※原液9
ミノキシジル5g、エタノール70g、クエン酸0.69g、精製水で全量を100mLとし、撹拌溶解してpH6.2の原液を得た。なお、原液中の水の含量は、16g/100mLであった。
原液1〜9の処方を表1に示す(なお、表中の単位はg/100mLである。)
Figure 0006848565
<試験例1:原液の低温安定性試験>
原液1〜9をそれぞれ透明容器に充填し、5℃で1日保管後の結晶析出の有無を目視で評価した。その結果、結晶析出は生じなかった。
(実施例1)
原液1のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例2)
原液2のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例3)
原液3のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例4)
原液4のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例5)
原液7のうち30.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように15.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例6)
原液8のうち30.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように15.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例7)
原液3のうち32.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.25になるように8.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(実施例8)
原液3のうち20.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/1になるように20.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例1)
原液5のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例2)
原液6のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように13.3mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例3)
原液9のうち30.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/0.5になるように15.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例4)
原液3のうち20.0mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/1.25になるように25.0mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例5)
原液3のうち13.3mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤であるジメチルエーテルを容積比が1/2になるように26.7mLのジメチルエーテルを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
(比較例6)
原液3のうち26.7mLを透明ガラス耐圧瓶に充填した。次に、透明ガラス耐圧瓶にエアゾールバルブを取りつけ、原液と噴射剤である液化石油ガスを容積比が1/0.5になるように13.3mLの液化石油ガスを透明ガラス耐圧瓶に充填し、エアゾール剤を得た。
実施例1〜実施例8、比較例1〜比較例6の原液と噴射剤を表2に示す(なお、表中のDMEはジメチルエーテルの略であり、LPGは液化石油ガスの略である。)
Figure 0006848565
<試験例2:相溶性、低温安定性の評価>
実施例1〜実施例8及び比較例1〜比較例6に関し、調製直後の相溶性及び5℃で1日保管後の結晶析出の有無を評価した。調製直後の相溶性は、原液と噴射剤が混和した場合を○、原液と噴射剤が分離したものを×と表記した。低温安定性の評価は、結晶が析出せず混和したままであったものを○、結晶が析出したものを×と表記した。結果を表3に示す。
Figure 0006848565
試験例1から明らかなように、原液1〜9については、いずれも5℃で1日保管したときに、結晶析出等の問題はなかった。しかし、噴射剤としてジメチルエーテルを用いてエアゾール剤とすると、低温保管時に結晶が析出した(比較例1〜3)。一方、本発明の、原液中の含水率が20w/v%以上である実施例1〜6は、噴射剤としてジメチルエーテルを用いたエアゾール剤を調製しても低温保管時に結晶が析出しなかった。
また、原液に対して噴射剤が多いと低温保管時に結晶が析出したが(比較例4、比較例5)、容積比で原液1に対して噴射剤を1以下とすると低温保管時に結晶が析出しなかった(実施例3、実施例7、実施例8)。
また、比較例6に示すように、噴射剤として液化石油ガスを用いた場合、調製直後から原液と噴射剤が分離し、均一にならなかった。計量性が求められるミノキシジル含有エアゾール剤としては、適さないという結果となった。
本発明により、原液中に5w/v%以上のミノキシジルを含有したエアゾール剤において、低温保管時に結晶が析出せず、ミノキシジルを溶解状態で含有したエアゾール剤を提供することが可能になった。

Claims (3)

  1. 5w/v%以上のミノキシジル、20w/v%以上の水、及び酸を含む原液と、ジメチルエーテルを含む噴射剤からなるエアゾール剤であって、原液とジメチルエーテルの配合比率が容積比で同量、もしくは原液の方が多いことを特徴とするエアゾール剤。
  2. 酸が、リン酸、クエン酸、塩酸、乳酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、酒石酸、及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載のエアゾール剤。
  3. 原液とジメチルエーテルの比率が容積比で原液1に対してジメチルエーテル0.25〜1である、請求項1に記載のエアゾール剤。
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