JP7099581B2 - 外用組成物 - Google Patents
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Description
本発明は、ミノキシジルを有効成分とする外用組成物に関する。更に詳細には、結晶析出を抑制した、ミノキシジルの溶解性に優れたミノキシジル含有外用組成物に関する。
ミノキシジルは化学名を6-(1-ピペリジニル)-2,4-ピリミジンジアミン-3-オキサイドと称し、育毛剤としての適応が知られており(特許文献1)、優れた育毛・発毛効果を発揮する薬剤として多数の報告がある。
ミノキシジルを配合した育毛剤に求められる基本的な性能は、頭皮からのミノキシジルの吸収性に優れることである(特許文献2)。頭皮からのミノキシジルの吸収性を確保するためには、製剤中のミノキシジルが溶解状態で存在することが好ましく、製剤中で結晶析出等が生じないことが求められる。ミノキシジルは水やほとんどの油に対して溶解性が悪く、ミノキシジルの溶解性を確保するため、多価アルコールの配合や酸による溶解性確保が広く知られている(特許文献3~5)。
多価アルコールは、種類によっては過剰に配合するとべたつき等使用感の悪化へのつながりが懸念されるため、過剰に配合しないことが望ましい。特許文献6には、プロピレングリコールは粘性と粘着性が高いので、組成物中に30~50%の大量のプロピレングリコールや類似の成分が含まれることは医薬品としてまたは化粧品として好ましくないことが示されている。
また、酸に関しては、特許文献6において、好ましい酸としてカルボン酸の一種である酢酸や乳酸が記載されている。カルボン酸の一種である酒石酸は、水にも低級アルコールにも溶けやすく、製剤調製に有用な酸である。
本発明者らは、酸として有用な酒石酸を選択し、ミノキシジルの溶解性を確保するべく外用組成物の製造を試みたところ、意外にも、結晶析出が生じ、ミノキシジルの溶解性確保にも至らないことが判明した。
したがって、本発明は、酒石酸を含有したミノキシジル含有外用組成物において、ミノキシジルの溶解性を確保し、かつ結晶析出を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、酒石酸及び/又はその塩、水を含むミノキシジル含有外用組成物を製造する場合は、さらに特定の酸及び/又はその塩を配合し、かつ、水に対する酒石酸及び/又はその塩の配合比率を特定範囲とすることにより、ミノキシジルの溶解性を確保し、かつ結晶析出を抑制したミノキシジル含有外用組成物とできることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、
(1)(a)ミノキシジル、(b)酒石酸及び/又はその塩、(c)リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩、及び(d)水を含有し、かつ(b)の含有量が(d)1質量部に対し0.025質量部未満であることを特徴とする外用組成物、
(2)(c)成分が、リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、及び酢酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩である、(1)に記載の外用組成物、
(3)(a)の含有量が5w/v%以上である、(1)に記載の外用組成物、
(4)更に、多価アルコールを含有する(1)~(3)に記載の外用組成物、
(5)多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1つである、(4)に記載の外用組成物、
(6)多価アルコールの含有量が2~50w/v%である、(4)または(5)に記載の外用組成物、
(7)更に、低級アルコールを含有する(1)~(6)のいずれかに記載の外用組成物、
(8)低級アルコールの含有量が50w/v%以上である(7)に記載の外用組成物、
(9)(d)の含有量が5~30w/v%である、(1)に記載の外用組成物、
(10)pHが5.0~7.0である、(1)~(9)のいずれかに記載の外用組成物、
である。
(1)(a)ミノキシジル、(b)酒石酸及び/又はその塩、(c)リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩、及び(d)水を含有し、かつ(b)の含有量が(d)1質量部に対し0.025質量部未満であることを特徴とする外用組成物、
(2)(c)成分が、リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、及び酢酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩である、(1)に記載の外用組成物、
(3)(a)の含有量が5w/v%以上である、(1)に記載の外用組成物、
(4)更に、多価アルコールを含有する(1)~(3)に記載の外用組成物、
(5)多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1つである、(4)に記載の外用組成物、
(6)多価アルコールの含有量が2~50w/v%である、(4)または(5)に記載の外用組成物、
(7)更に、低級アルコールを含有する(1)~(6)のいずれかに記載の外用組成物、
(8)低級アルコールの含有量が50w/v%以上である(7)に記載の外用組成物、
(9)(d)の含有量が5~30w/v%である、(1)に記載の外用組成物、
(10)pHが5.0~7.0である、(1)~(9)のいずれかに記載の外用組成物、
である。
本発明により、酒石酸及び/又はその塩と水を含有したミノキシジル含有外用組成物において、ミノキシジルの溶解性を確保し、かつ結晶析出を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することが可能になった。
本発明によれば、ミノキシジルと酒石酸及び/又はその塩と水を含有し、さらにリン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、及びマレイン酸から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩を含有し、水に対する酒石酸及び/又はその塩の含有量を特定範囲とした外用組成物は、ミノキシジルの溶解性を確保でき、かつ結晶析出を抑制したミノキシジル含有外用組成物となる。
本発明の外用組成物において用いるミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。また、本発明における外用組成物において、ミノキシジルの含有量が多くなるにつれ溶解性の課題が大きくなるため、外用組成物中におけるミノキシルの濃度が高いほど、本発明を実施する意義が大きい。具体的には、本発明の外用組成物中1w/v%以上が好ましく、より好ましくは3w/v%以上であり、更に好ましくは5w/v%以上である。
本発明の外用組成物において用いるミノキシジルは、通常医薬品に用いられる品質のものを適宜使用することができる。また、本発明における外用組成物において、ミノキシジルの含有量が多くなるにつれ溶解性の課題が大きくなるため、外用組成物中におけるミノキシルの濃度が高いほど、本発明を実施する意義が大きい。具体的には、本発明の外用組成物中1w/v%以上が好ましく、より好ましくは3w/v%以上であり、更に好ましくは5w/v%以上である。
本発明の外用組成物では、酒石酸及び/又はその塩の含有量は、0.01~0.25w/v%未満が好ましく、より好ましくは0.01~0.2w/v%未満である。また、本発明の外用組成物においては、酒石酸及び/又はその塩の含有量は、水1質量部に対し0.001質量部以上が好ましく、上限は0.025質量部未満である。0.025質量部以上配合すると外用組成物中に結晶析出が生じるからである。
本発明の外用組成物において酒石酸及び/又はその塩と組み合わせる酸及び/又はその塩としては、リン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、マレイン酸、及び/又はこれらの塩が挙げられる。このうち、析出が生じない澄明な製剤が得られる点から、より好ましいのはリン酸、クエン酸、乳酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、及び/又はこれらの塩である。これら酒石酸及び/又はその塩と組み合わせる酸及び/又はその塩は、1種又は2種以上更に組み合わせてもよい。
また、本発明の外用組成物は、主薬成分のミノキシジルの安定性、使用時の肌への刺激感、薬物の浸透性、使用感等の点から、そのpHを4.0~8.0の範囲に調整することが好ましく、5.0~7.0の範囲が更に好ましい。
また、本発明の外用組成物は、主薬成分のミノキシジルの安定性、使用時の肌への刺激感、薬物の浸透性、使用感等の点から、そのpHを4.0~8.0の範囲に調整することが好ましく、5.0~7.0の範囲が更に好ましい。
また、本発明の外用組成物中に配合できる水の含有量としては、2~75w/v%が好ましく、より好ましくは5~50w/v%であり、更に好ましくは5~30w/v%である。
本発明の外用組成物は、更に必要により多価アルコールを配合することができる。多価アルコールの例としては、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせてもよい。多価アルコールの含有量は、全組成物中好ましくは2~50w/v%であり、より好ましくは5~30w/v%未満であり、更に好ましくは5~20w/v%である。本発明において多価アルコールを30w/v%以上配合しなくても、ミノキシジルの溶解性を確保できる。
本発明の外用組成物において用いる低級アルコールとしては、炭素数1~5のものが好ましく、例えばエタノールやイソプロパノールなどが好ましく、これらを組み合わせて使用しても良い。本発明の外用組成物中の低級アルコールの含有量は、全組成物中20w/v%以上が好ましく、より好ましくは35w/v%以上であり、更に好ましくは50w/v%以上である。上限は80w/v%が好ましい。
本発明の外用組成物は、更に必要により高級アルコールを配合することができる。高級アルコールの例としては、炭素数が6~24のジアセトンアルコール、カプロイルアルコール、カプリリルアルコール、カプリルアルコール、ラウリルアルコール、トリデカノール、ミリスチルアルコール、ペンタデカノール、セチルアルコール、ヘキシルデカノール、イソセチルアルコール、セトステアリルアルコール、ヘプタデカノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、オクチルデカノール、ノナデカノール、アラキルアルコール、オクチルドデカノール、ヘンイコサノール、ベヘニルアルコール、デシルテトラデカノールがより好ましく、そのうち、ジアセトンアルコール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール、ヘキシルデカノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、オクチルドデカノール、ベヘニルアルコール、デシルテトラデカノールがさらに好ましい。本発明の高級アルコールは、1種又は2種以上組み合わせて使用しても良い。高級アルコールの含有量は、本発明の効果の点から外用組成物中0.05~2w/v%が好ましく、0.1~1.5w/v%がより好ましく、更に好ましくは0.25~1.5w/v%である。
本発明の外用組成物は、更に必要により高級脂肪酸を配合することができる。高級脂肪酸の例としては、炭素数10~22のものが好ましく、例えばイソステアリン酸、オレイン酸、ステアリン酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、パルミトレイン酸、リノール酸、リノレン酸、エライジン酸、アラキジン酸、アラキドン酸、ベヘン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等が挙げられ、これらを1種又は2種以上組み合わせてもよい。このうち、炭素数18のものが好ましく、特にイソステアリン酸又はオレイン酸が好ましい。高級脂肪酸の含有量は、全組成物中好ましくは0.1~10w/v%であり、より好ましくは1~6w/v%である。
本発明の外用組成物は、更に必要により界面活性剤を配合することができる。しかしながら、界面活性剤の添加は、使用感やミノキシジルの皮膚吸収に影響を与える可能性があり、本発明の外用組成物では、界面活性剤を配合しなくてもミノキシジルの溶解性を確保できるため、実質的に界面活性剤を含まないものとすることが好ましい。
本発明の外用組成物は、上記した各成分の他に、本発明の効果を損なわない範囲で、必要な活性成分や補助成分を加えることができる。本発明の外用組成物に添加、配合することが好ましい薬効成分としては、メントール、ビタミンEアセテート、パントテニルエチルエーテル、ヒノキチオール、塩酸ピリドキシン、グリチルレチン酸、塩酸ジフェンヒドラミン、パンテノールから成る群より選ばれた成分が挙げられる。
これら選択成分の添加量は、特に制約はなく、使用感やミノキシジルの安定性あるいは溶剤系組成等を考慮しながら実験的に定めることができる。
本発明の外用組成物においては、上記した成分の他、本発明の効果を損なわない範囲で、一般の外用剤に用いられる種々の活性成分や補助成分を配合することができる。例えば、賦形剤、育毛成分(6-ベンジルアミノプリン、アデノシン、ペンタデカン酸グリセリド、何首鳥等)、血管拡張剤(塩化カルプロニウム、ニコチン酸ベンジル、センブリ抽出液、オタネニンジンエキス、チクセツニンジンチンキ、トウガラシチンキ等)、抗ヒスタミン剤(塩酸イソチペンジル等)、抗炎症剤(グアイアズレン等)、角質溶解剤(尿素、サリチル酸等)、殺菌剤(グルコン酸クロルヘキシジン、イソプロピルメチルフェノール、第4級アンモニウム塩、ピロクトンオラミン等)、保湿剤(ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸等)、各種動植物(イチイ、ボタンピ、カンゾウ、オトギリソウ、附子、ビワ、カワラヨモギ、コンフリー、アシタバ、サフラン、サンシシ、ローズマリー、セージ、モッコウ、セイモッコウ、ホップ、プラセンタ、ノコギリヤシ、パンプキンシード等)の抽出物、ビタミン類(酢酸レチノール、アスコルビン酸、硝酸チアミン、シアノコバラミン、ビオチン等)、抗酸化剤(ジブチルヒドロキシトルエン、ピロ亜硫酸ナトリウム、トコフェロール、エデト酸ナトリウム、アスコルビン酸、イソプロピルガレート等)、溶解補助剤(アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、各種植物油、各種動物油、アルキルグリセリルエーテル、炭化水素類等)、代謝賦活剤、ゲル化剤(水溶性高分子等)、粘着剤、香料、清涼化剤(ハッカ油、カンフル等)、染料等の通常使用される成分を配合することができる。
本発明の外用組成物は、ローション剤、エアゾール剤、トニック剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤等の適当な外用組成物とすることができるが、このうち好ましいのはローション剤である。
本発明の外用組成物の調製は、常法に従い、上記各成分を含有することにより調製される。
かくして得られる本発明の外用組成物は、頭髪用剤、睫毛用剤、眉毛用剤等の皮膚適用製剤等として使用することができる。
以下に、実施例、比較例及び試験例を記載し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれら実施例等により何ら制約されるものではない。
(実施例1)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例2)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、クエン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例3)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、乳酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、乳酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例4)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、塩酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、塩酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例5)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、グルコン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、グルコン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例6)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、酢酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、酢酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例7)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、硫酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、硫酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例8)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、ホウ酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、ホウ酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例9)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、硝酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、硝酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例10)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、マレイン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、マレイン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例11)
ミノキシジル5g、プロピレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、プロピレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(実施例12)
ミノキシジル5g、グリセリン10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、グリセリン10g、精製水10g、酒石酸0.2g、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(比較例1)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、エタノールで全量を100mLとし、撹拌して外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、エタノールで全量を100mLとし、撹拌して外用組成物を得た。
(比較例2)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.25g、エタノールで全量を100mLとし、撹拌して外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.25g、エタノールで全量を100mLとし、撹拌して外用組成物を得た。
(比較例3)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、dl-リンゴ酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール10g、精製水10g、酒石酸0.2g、dl-リンゴ酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌してpH6.3の外用組成物を得た。
(処方例)
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール5g、プロピレングリコール5g、セチルアルコール0.1g、精製水10g、酒石酸0.2g、l-メントール0.3g、塩酸ピリドキシン0.05g、ビタミンEアセテート0.08g、パントテニルエチルエーテル1g、パンテノール1g、塩化カルプロニウム2g、グリチルレチン酸0.1g、塩酸ジフェンヒドラミン0.1g、ヒノキチオール0.05g、サリチル酸0.2g、抗酸化剤適量、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH5.9の外用組成物を得た。
ミノキシジル5g、1,3-ブチレングリコール5g、プロピレングリコール5g、セチルアルコール0.1g、精製水10g、酒石酸0.2g、l-メントール0.3g、塩酸ピリドキシン0.05g、ビタミンEアセテート0.08g、パントテニルエチルエーテル1g、パンテノール1g、塩化カルプロニウム2g、グリチルレチン酸0.1g、塩酸ジフェンヒドラミン0.1g、ヒノキチオール0.05g、サリチル酸0.2g、抗酸化剤適量、リン酸適量、エタノールで全量を100mLとし、撹拌溶解してpH5.9の外用組成物を得た。
比較例1、2の処方を表1、実施例1~10及び比較例3を表2、実施例11、12を表3に示す。なお、表中の単位はgである。
<試験例1:析出の有無>
比較例1、2に関し、調製段階で生じたミノキシジル以外の析出が、調製直後に認められなかったものを○、析出が認められたものを×とした。結果を表4に示す。
比較例1、2に関し、調製段階で生じたミノキシジル以外の析出が、調製直後に認められなかったものを○、析出が認められたものを×とした。結果を表4に示す。
<試験例2:ミノキシジルの溶解>
比較例1~3、実施例1~12に関し、調製直後にミノキシジルが完全に溶解したものを○、溶解しなかったものを×とした。結果を表4~6に示す。
比較例1~3、実施例1~12に関し、調製直後にミノキシジルが完全に溶解したものを○、溶解しなかったものを×とした。結果を表4~6に示す。
<試験例3:析出の有無>
実施例1~12及び比較例3の外用組成物に関し、調製段階で生じたミノキシジル以外の析出を調製直後に目視で確認し、析出が認められなかったものを◎、極わずかに析出が認められたが問題ないものを○、析出が全体的に認められて白濁し問題であるものを×とした。結果を表5、6に示す。
実施例1~12及び比較例3の外用組成物に関し、調製段階で生じたミノキシジル以外の析出を調製直後に目視で確認し、析出が認められなかったものを◎、極わずかに析出が認められたが問題ないものを○、析出が全体的に認められて白濁し問題であるものを×とした。結果を表5、6に示す。
表4、5から明らかなように、酒石酸の量が、水1質量部に対して0.02質量部ではミノキシジル5w/v%を完全に溶解することができず、酒石酸0.025質量部以上では析出が生じた。析出の生じない水1質量部に対して酒石酸量0.02質量部において、dl-リンゴ酸を組み合わせた比較例3は、析出が製剤全体に生じ白濁した。一方、表5、6から明らかなように、実施例1~6及び11、12の外用組成物は、ミノキシジルが完全に溶解し、析出のない澄明な外用組成物が得られた。また、実施例7~10に関しては、ミノキシジルが完全に溶解し、製剤中に極わずかに析出が生じたが、問題ない程度であった。
本発明により、酒石酸及び/又はその塩を含有したミノキシジル含有外用組成物において、ミノキシジルの溶解性を確保し、かつ結晶析出を抑制したミノキシジル含有外用組成物を提供することが可能になった。
Claims (9)
- (a)ミノキシジル、(b)酒石酸及び/又はその塩、(c)リン酸、クエン酸、塩酸、グルコン酸、酢酸、硫酸、ホウ酸、硝酸、及びマレイン酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩、及び(d)水を含有し、かつ(b)の含有量が(d)1質量部に対して0.025質量部未満であり、pHが5.0~7.0であることを特徴とする外用組成物。
- (c)成分が、リン酸、クエン酸、塩酸、グルコン酸、及び酢酸からなる群から選ばれる少なくとも1種の酸及び/又はこれらの塩である、請求項1に記載の外用組成物。
- (a)の含有量が5w/v%以上である、請求項1又は2に記載の外用組成物。
- 更に、多価アルコールを含有する請求項1~3のいずれかに記載の外用組成物。
- 多価アルコールが、1,3-ブチレングリコール、プロピレングリコール、及びグリセリンからなる群から選ばれる少なくとも1つである、請求項4に記載の外用組成物。
- 多価アルコールの含有量が2~50w/v%である、請求項4または5に記載の外用組成物。
- 更に、低級アルコールを含有する請求項1~6のいずれかに記載の外用組成物。
- 低級アルコールの含有量が50w/v%以上である、請求項7に記載の外用組成物。
- (d)の含有量が5~30w/v%である、請求項1~8のいずれかに記載の外用組成物。
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