JP2022102198A - 内服固形剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】成形性及び崩壊性に優れた、生理活性成分を含有する内服固形剤を提供する。【解決手段】(A)生理活性成分と、(B)カルボキシメチルセルロースナトリウムとを含有する内服固形剤。【選択図】なし

Description

本発明は、生理活性成分を含有する内服固形剤に関するものである。
乳由来タンパク質や清酒酵母は様々な生理学的機能を有しており、機能性表示食品や健康食品等で様々な製品が市販されている。食品においては、服用性や保存安定性が優れている点から、錠剤に代表される内服固形剤が多く市販されている。
乳由来タンパク質や清酒酵母等の生理活性成分を含有する機能性表示食品や健康食品では、服用性の観点から1日摂取錠数が少ないことが理想である。摂取する錠剤数を少なくするために、1錠中に含まれる生理活性成分の量を多くすることが考えられるが、1錠中に含まれる生理活性成分の量を多くすると、成形性が悪くなり、錠剤の割れ等の硬度の問題が出るため、適当な添加剤を加える必要が生じる。しかしながら、単に賦形剤等の添加剤を増やすと、崩壊性に問題が出たり、相対的に1錠中に含まれる生理活性成分の量が少なくなったりすることから、結局、摂取しなければいけない錠剤数が多くなり、服用性の問題が改善されない。
国際公開第2016/163460号 国際公開第2015/19045号
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、成形性及び崩壊性に優れた、生理活性成分を含有する内服固形剤を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、(A)生理活性成分と、(B)カルボキシメチルセルロースナトリウムとを併用することで、上記課題が解決することを知見し、本発明をなすに至ったものである。
従って、本発明は下記内服固形剤を提供する。
1.(A)生理活性成分と、(B)カルボキシメチルセルロースナトリウムとを含有する内服固形剤。
2.(A)成分が、乳由来タンパク質及び酵母から選ばれる1種以上である1記載の内服固形剤。
3.乳由来タンパク質が、ラクトフェリンである、2記載の内服固形剤。
4.(B)カルボキシメチルセルロースナトリウムの置換度が0.1~0.65である1~3のいずれかに記載の内服固形剤。
5.さらに、(C)賦形剤を含有する1~4のいずれかに記載の内服固形剤。
6.さらに、(D)流動化剤を含有する1~5のいずれかに記載の内服固形剤。
7.さらに、(E)滑沢剤を含有する1~6のいずれかに記載の内服固形剤。
本発明によれば、成形性及び崩壊性に優れた、生理活性成分を含有する内服固形剤を提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
生理活性成分としては、(A1)乳由来タンパク質、(A2)酵母、(A3)(A1)、(A2)以外の機能性成分が挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(A1)乳由来タンパク質としては、例えば、ラクトフェリン、カゼイン、ホエータンパク質等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、2種以上を併用してもよい。また乳由来タンパク質は複数の分子が凝集体を形成していてもよい。これらの中でも、ラクトフェリンが好ましい。ラクトフェリンは、脂質代謝を改善する機能、便秘を改善する機能、腸内フローラを改善する機能、睡眠を改善する機能、成長ホルモンの分泌を促進する機能、ドライアイ及び角膜上皮剥離並びにこれらから生じる目の障害を改善する機能、血圧を降下させる機能、アレルギーを改善する機能、免疫を改善する機能、肝機能を改善する機能を有する。
ラクトフェリンは、哺乳類(例えば、ヒト、ウシ、ヒツジ、ヤギ、ウマ等)の初乳、移行乳、常乳、末期乳等又はこれらの乳の処理物である脱脂乳、ホエー等から、常法(例えば、イオン交換クロマトグラフィー)により分離したラクトフェリン、植物(トマト、イネ、タバコ)から生産されたラクトフェリン、遺伝子組み換えによって得られたラクトフェリン等が挙げられる。これらは、1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて使用することができる。ラクトフェリンとしては、ウシ由来のものが好ましい。なお、ラクトフェリンは、市販品を使用してもよく、公知の方法により調製して使用してもよい。ラクトフェリンは通常の製法にて製造された物を用いることができる。乾燥方法は凍結乾燥、噴霧乾燥どちらでも良い。また、造粒や微粒子コーティング、粉砕等の加工をしてもよい。中でも、ラクトフェリン単量体が50質量%以上含まれるラクトフェリンが好ましい。
ラクトフェリンが凍結乾燥品である場合、その形状は定形でも不定形でもよく、その中位粒径は20~300μmが好ましく、50~300μmがより好ましく、60~200μmがさらに好ましい。中位粒径が20μm以上とすることで、内服固形剤の崩壊性、(A)成分の溶出性がより良好となり、300μm以下とすることで、摩損度がより低くなる。ラクトフェリンが噴霧乾燥品である場合、その形状は定形でも不定形でもよく、その中位粒径は10~300μmが好ましく、10~100μmがより好ましく、15~100μmがさらに好ましい。中位粒径を10μm以上とすることで、内服固形剤の崩壊性、(A)成分の溶出性がより良好となり、300μm以下とすることで、摩損度がより低くなる。なお、本発明において、中位粒径は、レーザー回折散乱式粒度分布における50%径(メディアン径、体積基準)をいう。
(A2)酵母としては、清酒酵母が挙げられ、清酒酵母は、ビタミン類、アミノ酸類、食物繊維、ミネラル分等の栄養成分を含む。中でも、S-アデノシルメチオニン(SAMe)は、関節痛、肝機能改善、鬱の緩和等に効果があり、また、成長ホルモン分泌促進作用及び睡眠の質の改善作用を有する。中でも、SAMeを10質量%以上含む酵母粉末が好ましい。また、メチルチオアデノシン及び/又はその塩は、活力及び/又は集中力向上の機能を有する。中でも、メチルチオアデノシン及び/又はその塩を1.5質量%以上含む酵母粉末が好ましい。
(A1)、(A2)以外の活性成分(A3)としては、脂質代謝機能、便秘を改善する機能、腸内フローラを改善する機能、血糖を改善する、血圧を降下させる機能、アレルギーを改善する機能、免疫機能を改善または向上する機能、肌質を向上する機能、肝機能を改善する機能、抗酸化活性を有する機能を有する成分等が挙げられる。
脂質代謝機能を有する成分としては、例えば、大豆等の植物や哺乳動物の乳に含まれるタンパク質(上記(A1)成分を除く)やペプチド、魚油、魚油に含まれるDHAやEPA、ダービリア抽出物、ラズベリーケトン、アーティチョーク葉抽出物、ローズマリー抽出物、イソフラボン、ブドウ種子抽出物、松樹皮抽出物、コレウス・フォルスコリ抽出物、及びカカオ抽出物、葛の花抽出物等が挙げられる。
便秘を改善する機能や腸内フローラを改善する機能を有する成分としては、例えば、食物繊維、乳酸菌等が挙げられる。乳酸菌は、生菌でも死菌であってもよい。
血糖を改善する、血圧を降下させる機能を有する成分としては、例えば、田七人参抽出物、トマト抽出物等が挙げられる。
アレルギーを改善する機能、免疫機能を改善または向上する機能、肌質を向上する機能、肝機能を改善する機能を有する成分としては、例えば、ラクトパーオキシターゼ等のタンパク質、ビタミン、ミネラル、乳酸菌(生菌、死菌)、ルイボスエキス等が挙げられる。
抗酸化活性を有する成分としては、例えば、カロチノイド系物質(α-カロチン、β-カロチン、γ-カロチン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチン、ゼアキサンチン等)
が挙げられる。
活性成分(A3)として、植物エキスの加工物も植物由来成分として好適に利用できる。植物エキスから得られる精製化合物も植物由来成分として好適に利用できる。化合物としてはラズベリーケトンやイソフラボンが挙げられる。またビタミン、ミネラル及び食物繊維は植物由来成分でもよく、人工合成したものでもよい。ビタミンは脂溶性ビタミンでもよい。
(A)成分の含有量は特に限定されないが、内服固形剤中0.01~70質量%が好ましく、0.1~60質量%がより好ましい。なお、本発明において内服固形剤中の含有割合は、後述するコーティング層も含む製剤全質量である。
中でも、(A1)成分を含有する場合、その含有量は生理活性機能発現、初期溶出率の向上、服用性向上の点から、内服固形剤中4質量%以上が好ましく、錠剤とした場合の成型性、経時による崩壊性維持の点から50質量%以下が好ましく、15~40質量%がより好ましく、18~37質量%がさらに好ましく、25~35質量%が特に好ましい。
中でも、(A2)成分を含有する場合、その含有量は生理活性機能発現、服用性向上の点から、内服固形剤中15質量%以上が好ましく、錠剤とした場合の十分な硬度と良好な崩壊性の点から、70質量%以下が好ましく、20~60質量%がより好ましい。
中でも、(A3)成分を含有する場合、その含有量は生理活性機能発現、服用性向上の点から、内服固形剤中0.01質量%以上が好ましく、錠剤とした場合の十分な硬度と良好な崩壊性の点から、30質量%以下が好ましく、0.1~15質量%がより好ましい。
[(B)成分]
(B)成分はカルボキシメチルセルロースナトリウムであり、(B)成分の含有により、内服固形剤の崩壊性及び(A)成分の溶出性が向上する。カルボキシメチルセルロースナトリウムのエーテル化度は内服固形剤の崩壊性の点から、0.1~0.65が好ましく、0.2~0.5がより好ましい。ここで、エーテル化度は、CMC工業会分析法(灰化法)に従い、約1g(絶乾重量)の粉末試料を精秤し、ろ紙に包んで磁性ルツボ中に入れ、600℃で充分に灰化させ、次いで、生成した水酸化ナトリウムを、0.1N硫酸により、フェノールフタレインを指示薬として中和滴定し、次式により算出した。
エーテル化度=162×A/(1000-80×A)
(Aは、滴定に要した0.1N硫酸のmL数をその力価により補正したものである。)
カルボキシメチルセルロースナトリウムの1%水溶液粘度(25℃)は、内服固形剤の崩壊性の点から、1,000mPa・s未満が好ましく、700mPa・s未満がより好ましく、500mPa・s未満がさらに好ましい。粘度の測定方法は、日本食品添加物公定書第9版「一般試験法」に記載の毛細管粘度計法又は回転粘度計法で測定できる。
(B)成分の含有量は特に限定されないが、崩壊性及び(A)成分の溶出性向上の点から、内服固形剤中0.1質量%以上が好ましく、経時による崩壊遅延の点から、5質量%以下が好ましく、1~3質量%がより好ましい。
[(C)成分]
本発明の内服固形剤には、内服固形剤の崩壊性、(A)成分の溶出性及び保存安定性、打錠障害の抑制の点から、(C)賦形剤を含有することが好ましい。賦形剤としては、水不溶性セルロース類、糖類、多糖類及び糖アルコールが挙げられ、具体的には、結晶セルロース、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、デキストリン、デキストラン、フルクトース、スクロース、グルコース、ソルビトール、ラクチトール等が挙げられ、前記目的の点から、結晶セルロース、マルチトール、エリスリトール、キシリトール、デキストリンが好ましく、結晶セルロース、マルチトールがより好ましい。(C)成分は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。結晶セルロースは、(A)成分の溶出性及び保存安定性、打錠障害の抑制の点から好ましく、中でも、平均粒子径として20~180μm、好ましくは30~150μm、嵩密度として0.23g/cm3以上が好ましい。結晶セルロースの平均粒子径は、ロータップ法又はレーザー回折散乱法で測定でき、ロータップ法で測定される平均粒子径は重量基準において頻度の累積が50重量%となる粒子径に相当する。結晶セルロースの嵩密度は、第十七改正日本薬局方の「結晶セルロース」に記載の方法によって行なうことができる。嵩密度は日本薬局方指定の器具、ここではスコットボリュームメーターで測定できる。
マルチトールは、(A)成分の成形性及びの崩壊性の点から好ましく、平均粒子径として20~500μm、好ましくは20~400μm、さらに好ましくは50~350μmが好ましい。中でも、成形性の点から、250~350μmが好ましく、崩壊性の点から、50~250μmが好ましい。マルチトールの平均粒子径は、前記の結晶セルロースと同様の方法で測定することができる。
(C)成分の含有量は特に限定されないが、崩壊性及び(A)成分の溶出性向上の点から、内服固形剤中10質量%以上が好ましく、打錠時の付着抑制の点から、80質量%以下が好ましく、30~70質量%がより好ましい。
[(D)成分]
本発明の内服固形剤には、粉体粒子間の付着防止による流動性促進の点から、(D)流動化剤を含有することが好ましい。流動化剤としては、微粒二酸化ケイ素、軽質無水ケイ酸、ケイ酸カルシウム、含水微粉ケイ酸、タルク等が挙げられ、好ましくは多孔性の微粒二酸化ケイ素が挙げられる。(D)成分は、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。微粒二酸化ケイ素の中位粒径は0.5~10μmが好ましい。微粒二酸化ケイ素のBET比表面積は100~900m2/gが好ましい。BET比表面積は、比表面積測定装置(日機装(株)製、自動比表面積計、BET多点法、測定ガス;窒素)を用いて、25℃で測定した値である。BET比表面積は、比表面積測定装置(日機装(株)製、自動比表面積計、BET多点法、測定ガス;窒素)を用いて、25℃で測定した値である。BET比表面積は、比表面積測定装置(日機装(株)製、自動比表面積計、BET多点法、測定ガス;窒素)を用いて、25℃で測定した値である。
(D)成分の含有量は特に限定されないが、流動性向上の点から、内服固形剤中0.1質量%以上が好ましく、必要十分な錠剤硬度を維持する点から、2質量%以下が好ましい。
[(E)成分]
本発明の内服固形剤には、摩擦低減による打錠機への粉体粒子付着防止、バインディングやスティッキングといった打錠障害抑制の点から、(E)滑沢剤を含有することが好ましい。滑沢剤としては、ステアリン酸塩(カルシウム塩、マグネシウム塩)、ショ糖脂肪酸エステルが挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
(E)成分の含有量は特に限定されないが、打錠時の付着抑制や打錠障害抑制の点から、内服固形剤中0.01質量%以上が好ましく、内服固形剤の崩壊性及び成型性、ならびに(A)成分の溶出性向上の点から、内服固形剤中10質量%以下が好ましい。0.05~5質量%がより好ましく、0.1~3質量%がさらに好ましい。
本発明の内服固形剤には、内服固形剤に含有し得る任意成分を、1種単独で又は2種以上組み合わせて適量含有することができる。任意成分としては、結合剤、(B)成分以外の崩壊剤等が挙げられる。
結合剤としては、コーンスターチ等のデンプン、アラビアゴム、ゼラチン、アルギン酸ナトリウム、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等が挙げられ、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。結合剤を含有する場合、その含有量は、内服固形剤中0.01~30質量%が好ましく、0.1~10質量%がより好ましい。結合剤を含有することで、キャッピングやラミネーションといった打錠障害が抑制され、保存安定性が向上する。
(B)成分以外の崩壊剤としては、カルボキシメチルセルロースカルシウム、部分α化デンプン、寒天等が挙げられ、カルボキシメチルセルロースカルシウム、部分α化デンプンが好ましい。(B)成分以外の崩壊剤を含有する場合、その含有量は、内服固形剤中0.1~5質量%が好ましく、1~2質量%がより好ましい。また、(B)成分以外の崩壊剤と(B)成分とを併有してもよい。併有することで、経時による崩壊遅延を抑制することができる。
[コーティング層]
本発明の内服固形剤は、服用性の向上や素錠の苦味やにおいを抑制する点から、コーティング剤を含むコーティング層を有するコーティング内服固形剤としてもよい。コーティング層に含有するコーティング剤として、例えば、セルロース、セルロース誘導体(但し、上記(B)成分を除く)、メタクリル酸系高分子化合物、シェラック、ツェイン、ポリウロン酸及びその塩、フコダイン及びその塩、カラギーナン及びその塩が挙げられる。これらを1種又は2種以上用いてもよい。セルロース誘導体としては、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)を挙げることができる。ポリウロン酸は、グルロン酸、マンヌロン酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸等のウロン酸のポリマーであり、例えば、アルギン酸(グルロン酸とマンヌロン酸のポリマー)、ペクチン(ガラクツロン酸のポリマー)が挙げられる。コーティング層には、可塑剤を含んでいてもよく、可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ショ糖脂肪酸エステル等が挙げられる。中でも、コーティング剤としては、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、シェラック、ツェイン、ポリウロン酸及びその塩(特にアルギン酸塩)、ペクチン及びその塩)が好ましく、コーティング層に含有する可塑剤としては、グリセリン、ポリエチレングリコール、ショ糖脂肪酸エステルが好ましい。
コーティング剤の含有量は特に限定されないが、コーティング効果発現の点から、内服固形剤に対して0.5質量%以上が好ましく、崩壊性及び(A)成分の溶出性向上の点から、15質量%以下が好ましく、1~10質量%がより好ましい。
可塑剤の含有量は特に限定されないが、崩壊性及び(A)成分の溶出性向上の点から、内服固形剤に対して0.05質量%以上が好ましく、コーティング効果発現の点から、10質量%以下が好ましく、0.1~5質量%がより好ましい。
コーティング層は、胃酸で変質を受けやすい成分等の分解を抑制するため、腸溶コーティング層としてもよい。さらに素錠と腸溶コーティング層との間にプレコーティングしたり、腸溶コーティング層の外側にトップコーティングしたりしてもよい。腸溶コーティング層に含有する腸溶コーティング剤としては、例えば、メタクリル酸系高分子化合物、シェラック、ツェイン、ポリウロン酸及びその塩、フコダイン及びその塩、カラギーナン及びその塩が挙げられ、1種又は2種以上用いてもよい。ポリウロン酸は、グルロン酸、マンヌロン酸、ガラクツロン酸、グルクロン酸等のウロン酸のポリマーであり、例えば、アルギン酸(グルロン酸とマンヌロン酸のポリマー)、ペクチン(ガラクツロン酸のポリマー)が挙げられる。また、腸溶コーティング剤と上述のコーティング剤(例えば、セルロース誘導体:HPMC等)を併有してもよい。コーティング剤を併有する場合、腸溶コーティング剤1質量部に対し0.1~5質量部とすることが好ましい。腸溶コーティング剤としては、シェラック、ツェイン、ポリウロン酸及びその塩(特にアルギン酸塩、ペクチン及びその塩)が好ましい。
腸溶コーティング剤の含有量は特に限定されないが、腸溶コーティング効果発現の点から、内服固形剤に対して1質量%以上が好ましく、腸中での(A)成分の溶出性向上の点から、30質量%以下が好ましく、1~15質量%がより好ましい。また、プレコーティング層を有する場合、コーティング剤の割合は、内服固形剤に対し、0.1~5質量%が好ましい。また、前述のトップコーティングを有する場合、コーティング剤の割合は、内服固形剤に対し、0.1~5質量%が好ましい。
[内服固形剤]
本発明の内服固形剤は、固形の内服剤であれば特に限定されず、錠剤、カプセル、顆粒等にすることができるが、錠剤が好ましい。本発明の内服固形剤は、通常の経口、つまり飲み込むタイプの錠剤や口腔内崩壊錠等、特に限定されないが、含有する(A)成分が胃で分解を受けやすい場合は、腸溶製剤であることが好ましい。なお、本発明において、腸溶製剤であるか否かは第十七改正日本薬局方・崩壊試験法による。
本発明の内服固形剤は、例えば、錠剤の場合、必須成分及び任意成分を混合し、打錠することにより、得ることができる。打錠圧等の成型条件は、打錠機、成分の種類や含有量、錠剤の径等により異なるが、崩壊性、錠剤強度、口腔内崩壊速度等を考慮して適宜調整する。腸溶製剤にする場合は、素錠又は顆粒や粉体を前記腸溶コーティング剤でコーティングする。腸溶コーティング剤の量は素錠又は顆粒や粉体に対して0.1~30質量%が好ましく、0.5~15質量%がより好ましい。その他、グリセリン、アルギン酸又はその塩、タルク、微粒二酸化ケイ素をコーティングしてもよい。
錠剤の場合、その大きさは特に限定されないが、直径5~12mm程度が好ましく、1錠あたり200~400mgが好ましく、250~350mgがより好ましい。口腔内崩壊錠でない場合、つまり経口タイプの錠剤の場合は、錠剤硬度は8~30kgfが好ましく、10~30kgfがより好ましい。口腔内崩壊錠の場合は、3~20kgfが好ましく、5~15kgfがより好ましい。なお、錠剤硬度は、自動錠剤物性測定(Multicheck6、ERWEKA製等)で水平硬度を測定する。
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%、比率は質量比を示し、表中の各成分の量は純分換算した量である。なお、ラクトフェリンは、表中の素錠組成はラクトフェリン粉体(原料)の含有量であり、内服固形剤中の含有割合は、ラクトフェリン純分としての含有割合である。ラクトフェリン粉体中のラクトフェリン純分は、日本食品添加物公定書第9版「ラクトフェリン濃縮物」のラクトフェリン(乾燥物中)定量法と乾燥減量(105℃、5時間)によって以下の通り算出される。
ラクトフェリン純分=ラクトフェリンの含量(乾燥物中)(%)×(100-乾燥減量(%))/100
[実施例1~8、比較例1~2]
下記表1、2に記載されたそれぞれの原料を混合粉体の総質量が5kgとなるように、秤量、混合し、ロータリー式打錠機(LIBLA-2(菊水製作所))を用いて打錠圧12kNで打錠し素錠を得た。なお、素錠形状は、2段R錠(R1=3.6mm、R2=10.5mm、ランド幅=1.5mm、φ=9.0mm)であった。
パン回転式コーティング機(フロイント産業(株)製 ハイコーターFZ-Lab)を用い、素錠670錠に対し、下記第1層コーティング液(20℃)33gを、平均4g/minで噴霧し、品温約50℃でコーティングを施した。続けて第2層コーティング液のコーティング溶液(60℃)165gを平均4g/minで噴霧し、噴霧後約45℃で2分乾燥させ、コーティング錠(錠剤)を得た。表中には1錠あたりの固形分を示す。
<第1層コーティング液>
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:6%
グリセリン:2%
イオン交換水:92%
<第2層コーティング液>
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:2.1%
グリセリン:1.1%
アルギン酸ナトリウム:3.2%
微粒二酸化ケイ素:0.5%
イオン交換水:93.1%
得られた素錠又は錠剤について、下記評価を行った。結果を表中に示す。
<崩壊性評価>
第17改正日本薬局方に収載される錠剤の腸液溶出試験法に準じ、溶出試験第2液による試験を行い、錠剤が崩壊するまでの時間を測定した。崩壊時間は6錠の平均値である。結果を下記評価基準で示す。
<評価基準>
◎:40分未満
〇:40分以上50分未満
△:50分以上60分未満
×:60分以上
<成形性評価>
素錠について錠剤物性測定機(Multicheck6、ERWEKA社製)で水平硬度を測定し、平均値を求めた(n=10)。結果を下記評価基準で示す。
<評価基準>
◎:10kgf以上
〇:8kgf以上10kgf未満
×:8kgf未満
Figure 2022102198000001
Figure 2022102198000002
[実施例9~14、比較例3]
下記表3に記載されたそれぞれの原料を秤量、混合し、ロータリー式打錠機(LIBLA-2(菊水製作所))を用いて12kNで打錠し素錠を得た。なお、素錠形状は、糖衣R錠(R=10.5mm、ランド幅=0.85mm、φ=8.5mm)であった。パン回転式コーティング機(フロイント産業(株)製 ハイコーターFZ-Lab)を用い、素錠670錠に対し、下記コーティング溶液(20℃)67gを平均2g/minで噴霧し、品温約50℃でコーティングを施した。噴霧後約45℃で2分乾燥させ、コーティング錠(錠剤)を得た。1錠あたりの固形分を以下に示す。
<コーティング溶液>
ヒドロキシプロピルメチルセルロース:6.0%
グリセリン:0.7%
イオン交換水:93.3%
得られた素錠又は錠剤について、上記と同じ方法で<崩壊性評価>を行い、下記方法で成形性評価を行った。結果を表中に示す。
<成形性評価>
素錠について錠剤物性測定機(Multicheck6、ERWEKA社製)で水平硬度を測定し、平均値を求めた(n=10)。結果を下記評価基準で示す。
<評価基準>
◎:10kgf以上
〇:8kgf以上10kgf未満
×:8kgf未満
Figure 2022102198000003
上記例で使用した原料を下記に示す。なお、特に明記がない限り、表中の各成分の量は純分換算量である。
Figure 2022102198000004

Claims (7)

  1. (A)生理活性成分と、(B)カルボキシメチルセルロースナトリウムとを含有する内服固形剤。
  2. (A)成分が、乳由来タンパク質及び酵母から選ばれる1種以上である請求項1記載の内服固形剤。
  3. 乳由来タンパク質が、ラクトフェリンである、請求項2記載の内服固形剤。
  4. (B)カルボキシメチルセルロースナトリウムの置換度が0.1~0.65である請求項1~3のいずれか1項記載の内服固形剤。
  5. さらに、(C)賦形剤を含有する請求項1~4のいずれか1項記載の内服固形剤。
  6. さらに、(D)流動化剤を含有する請求項1~5のいずれか1項記載の内服固形剤。
  7. さらに、(E)滑沢剤を含有する請求項1~6のいずれか1項記載の内服固形剤。
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