JP2022100843A - レジストの形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】スプロケットホール等の孔を有する基板へのレジストの形成方法において、搬送に支障が出ず、また、孔周辺部が汚染されない、レジストの形成方法を提供することである。【解決手段】孔を有する基板上に、支持体フィルム、剥離層、ポジ型感光性樹脂層をこの順に含むポジ型ドライフィルムレジストを貼り付ける工程(1)、支持体フィルム及び剥離層を除去すると同時に孔上のポジ型感光性樹脂層を剥離層に付着させて同時に除去する工程(2)を有するレジストの形成方法。【選択図】図1

Description

本発明は、レジストの形成方法に関する。
プリント配線板は、電子機器の小型化・多機能化にともない、用途が拡大し、かつ生産量が増加しており、今後もこの傾向は継続すると予測されている。加えて、回路パターンは、微細化が進むと予測されている。基板に直接半導体素子を実装するテープ・オートメーテッド・ボンディング(TAB)基板、チップ・オン・フィルム(COF)基板等の半導体パッケージは、用途及び生産量が増加し、微細化が進んでいる。
プリント配線板の作製方法では、まず、基板の表面に銅めっき層を設け後、銅めっき層上にレジストを塗工して、基板上にレジストを形成する。次に、レジストへのパターン露光、現像を施し、基板上にレジスト画像を形成する。次いで、エッチング又はアディティブめっき、レジスト剥離を含むエッチング処理又はパターンめっき処理を施し、基板上に配線を形成し、プリント配線板が作製される。
効率良く半導体素子の実装作業をするために、通常、基板の両端に孔が所定の間隔で設けられている。この孔はスプロケットホールと呼ばれ、自動実装装置の搬送系では、孔に歯車の歯を引っかけて基板を搬送する。そして、搬送された基板上に半導体素子を載せ、回路形成領域に電気的な配線を形成し、半導体素子周辺を樹脂封止することによって、連続した半導体パッケージが得られる。
しかしながら、孔を有する基板に、液状レジストを塗工してレジストを形成すると、液状レジストが孔から裏抜けしてしまい、基板の裏面や回路形成領域を汚染してしまう問題がある。その解決方法として、孔をマスキングする方法があるが、手間が増える問題があった(例えば、特許文献1参照)。
一方、ネガ型ドライフィルムレジストを使用してレジストを形成する場合は、孔がネガ型感光性樹脂層によってテンティングされて、孔内部に歯車の歯が入りにくく、搬送に支障が出る問題があった。また、搬送に支障が出なくても、レジストの破片によって孔周辺部が汚染される問題があった。
特開2003-218171号公報
本発明の課題は、スプロケットホール等の孔を有する基板へのレジストの形成方法において、搬送に支障が出ず、また、孔周辺部が汚染されない、レジストの形成方法を提供することである。
上記課題は、下記のレジストの形成方法により解決される。
孔を有する基板上に、支持体フィルム、剥離層、ポジ型感光性樹脂層をこの順に含むポジ型ドライフィルムレジストを貼り付ける工程(1)、支持体フィルム及び剥離層を除去すると同時に孔上のポジ型感光性樹脂層を剥離層に付着させて同時に除去する工程(2)を有するレジストの形成方法。
本発明では、ポジ型ドライフィルムレジストを使用し、液状レジストを使用しないため、液状レジストの裏抜けが発生せず、基板の汚染が生じないという効果及び孔をマスキングテープ等でマスキングする手間が生じないという効果が得られる。さらに、ポジ型ドライフィルムレジストを使用し、支持体フィルム及び剥離層を除去すると同時に孔上のポジ型感光性樹脂層を剥離層に付着させて同時に除去することによって、孔上にポジ型感光性樹脂層が残存しないため、搬送に支障が出ないという効果が得られ、また、孔周辺部が汚染されないという効果も得られる。
本発明のレジストの形成方法の実施形態の断面図である。
以下、本発明のレジストの形成方法について詳細に説明する。
本発明のレジストの形成方法の実施形態の断面図を図1に示す。端部に孔1を有する基板2を用意する(図1(a))。次に、支持体フィルム6、剥離層7、ポジ型感光性樹脂層8をこの順に含むポジ型ドライフィルムレジスト5を貼り付ける(図1(b))。次いで、支持体フィルム6及び剥離層7を除去する(図1(c))。この時、孔1上のポジ型感光性樹脂層9を同時に除去する。これにより、基板2上にレジストが形成できる。
本発明において、基板2としては、リジッド基板、フレキシブル基板が挙げられるが、孔1によって搬送されることから、フレキシブル基板が好ましい。基板2は、絶縁樹脂層4の少なくとも片面に金属層3を有する積層体であることが好ましい。絶縁樹脂層4と金属層3としては、プリント配線板の技術分野において、当業者で知られているものが使用できる。絶縁樹脂層4としては、例えば、ポリイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルフィド、ポリエチレンテレフタレート、液晶ポリマー等が挙げられる。金属層3の形成方法は、絶縁樹脂層4と金属層3とを接着剤で貼り合せる接着法、金属層3上に絶縁樹脂層4を形成するための樹脂液を塗工するキャスト法、絶縁樹脂層4にスパッタリング法、蒸着法、めっき法等によって金属層3を形成する方法が挙げられる。金属層3としては、数nmの薄いシード層や、数μm~十数μmの金属箔又はめっき法等による金属層等が挙げられる。材料としては、銅、アルミニウム、銀、ニッケル、クロム、又はこれらの合金等の金属を用いることができる。
孔1は、主に、基板2の搬送や露光時の位置決めの目的で形成されており、スプロケットホールと呼ばれ、基板の幅方向の両端に存在する。孔1の形成方法は、金型プレス、レーザーカッティング、トムソン刃等による押し切り法等が挙げられる。孔1の形状は、四角、円形、楕円、三角等が挙げられる。何れの形状であっても、本発明のレジストの形成方法に適用できる。孔1の周りに金属層やポジ型感光性樹脂層8を残すことによって、搬送時に歯車の力からの強度が保たれる。孔1の大きさは、形状が四角であれば、一辺数mm、形状が円形であれば、直径数mm程度であり、孔の間隔としては、数mm間隔であることが一般的である。
本発明において、ポジ型ドライフィルムレジスト5は、支持体フィルム6、剥離層7及びポジ型感光性樹脂層8をこの順に含む積層体である。
支持体フィルム6としては、光を透過する透明フィルム、光を遮光する白色フィルム又は有色フィルムであってもよい。支持体フィルム6としては、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン等のポリオレフィン;ポリイミド;ポリエチレンナフタレート、ポリエチレンテレフタレート、難燃ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル;ポリカーボネート、ポリフェニレンサルフィド、ポリエーテルイミド、変性ポリフェニレンエーテル、ポリウレタン等のフィルムが使用できる。その中でも特に、ポリエチレンテレフタレートフィルムを使用すると、ラミネート適性、剥離適性、平滑性に対して有利であり、また、安価で、脆化せず、耐溶剤性に優れ、高い引っ張り強度を持つ等の利点から、非常に利用しやすい。支持体フィルム6の厚さは、1~100μmであることが好ましく、12~50μmであることがより好ましい。
剥離層7は、ポジ型感光性樹脂層8を基板2に転写でき、かつ、孔1上のポジ型感光性樹脂層9を剥離層7と同時に除去できれば、特に限定されない。剥離層7を形成する樹脂を含有する剥離層用塗液を、支持体フィルム6上に塗工して、乾燥することによって、剥離層7を形成できる。
剥離層7を形成する樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコールが挙げられる。剥離層7に用いられるポリビニルアルコールのけん化度は限定されないが、より好ましいけん化度は82mol%以上であり、支持体フィルム6と剥離層7間の密着力が高く、かつ剥離層7とポジ型感光性樹脂層8間の密着力によって、ポジ型ドライフィルムレジスト5が折れ曲がった場合でも、ポジ型感光性樹脂層8の剥がれが抑制されるポリビニルアルコールが選ばれる。ポリビニルアルコールのけん化度は、さらに82~99.5mol%であることがより好ましく、83~98mol%であることがさらに好ましい。使用するポリビニルアルコールは、未変性のものでも、部分的に変性基を導入し、耐水性、耐溶剤性、耐熱性、バリア性、柔軟性等の機能性を付与したものを用いても構わない。また、合成品を用いてもよいし、市販品を用いてもよい。
市販品としては、例えば、株式会社クラレ製のクラレポバール(登録商標)3-98、4-98 HV、5-98、11-98、28-98、29-99、60-98、25-100(以上、ケン化度=98~99mol%)、3-88、5-88、9-88、22-88、30-88、44-88、95-88(以上、ケン化度=87~89mol%)、日本酢ビ・ポバール株式会社製のJC-25、JC-33(以上、ケン化度=99mol%以上)、JF-03、JF-04、JF-05(以上、ケン化度=98~99mol%)、JP-03、JP-04(以上、ケン化度=86~90mol%)、JP-05(ケン化度=87~89mol%)、JP-45(ケン化度=86.5~89.5mol%)、JL-18E(ケン化度=83~86mol%)、三菱ケミカル株式会社製のゴーセネックス(登録商標)シリーズZ-100、Z-200、Z-205(以上、ケン化度=99mol%以上)、Z-300、Z-410(以上、ケン化度=97.5~99mol%)、Z-210(ケン化度=95~97mol%)、Z-220、Z-320(以上、ケン化度=90.5~94mol%)が挙げられる。
ポリビニルアルコールの含有率は、剥離層7に対して、80~100質量%であることが好ましく、90~100質量%であることがより好ましく、95~100質量%であることがさらに好ましい。該含有率が80質量%未満である場合、剥離層7とポジ型感光性樹脂層8間の密着力が高くなることで、剥離層7と支持体フィルム6を一緒に除去することが難しく、ポジ型感光性樹脂層8が層間で破壊されて剥がれる恐れがある。なお、ポリビニルアルコールの含有率が100質量%未満である場合、残りの成分としては、可塑剤等の低分子化合物又は高分子化合物等が挙げられる。例えば、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリ(メタ)アクリル酸、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、カルボキシメチルセルロース(CMC)、にかわ、カゼイン、アルギン酸ソーダ、酢酸ビニル樹脂、ポリビニルピロリドン、ポリアクリロイルモルホリン等の水溶性樹脂が挙げられる。
剥離層7の厚さは、0.5~30μmであることが好ましい。0.5μmより薄いと、クッション性が悪くラミネートしにくい問題や、塗工時にむら、ピンホール等の欠陥が発生しやすい。30μmより厚いと、剥離層用塗液中に気泡が残存し、それによるピンホール欠陥が発生する場合がある。
ポジ型感光性樹脂層8は、ノボラック樹脂及びキノンジアジドスルホン酸エステルを主成分として含むことが好ましい。「主成分として含む」とは、ポジ型感光性樹脂層8の全不揮発分量に対する、ノボラック樹脂及びキノンジアジドスルホン酸エステルの含有率が、60質量%以上であることを言う。該含有率は、70質量%以上であることがより好ましく、75質量%以上であることがさらに好ましく、上限値は100質量%である。ノボラック樹脂は、フェノール類とアルデヒド類とを、酸触媒を用いて縮合して得られる樹脂である。ノボラック樹脂としては、例えば、フェノールノボラック樹脂、クレゾールノボラック樹脂、キシレノールノボラック樹脂、レゾルシノールノボラック樹脂、ナフトールノボラック樹脂等が挙げられる。
ノボラック樹脂の原料となるフェノール類としては、例えばフェノール、o-クレゾール、m-クレゾール、p-クレゾール、o-エチルフェノール、m-エチルフェノール、p-エチルフェノール、o-プロピルフェノール、m-プロピルフェノール、p-プロピルフェノール、o-ブチルフェノール、m-ブチルフェノール、p-ブチルフェノール、オクチルフェノール、2,3-キシレノール、2,4-キシレノール、2,5-キシレノール、2,6-キシレノール、3,4-キシレノール、3,5-キシレノール、2,3,5-トリメチルフェノール、3,4,5-トリメチルフェノール、メトキシフェノール、2-メトキシ-4-メチルフェノール、ビニルフェノール、アリルフェノール、ベンジルフェノール、メトキシカルボニルフェノール、ベンゾイルオキシフェノール、クロロフェノール、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、ビスフェノールA、ビスフェノールF、β-ナフトール、p-ヒドロキシフェニル-2-エタノール、p-ヒドロキシフェニル-3-プロパノール、p-ヒドロキシフェニル-4-ブタノール、ヒドロキシエチルクレゾール等が挙げられる。これらのフェノール類は単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
ノボラック樹脂を得るために用いられるアルデヒド類としては、例えば、ホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、フルフラール、ベンズアルデヒド、ヒドロキシベンズアルデヒド、メトキシベンズアルデヒド、ヒドロキシフェニルアセトアルデヒド、メトキシフェニルアセトアルデヒド、クロトンアルデヒド、クロロアセトアルデヒド、クロロフェニルアセトアルデヒド、アセトン、グリセルアルデヒド、グリオキシル酸、グリオキシル酸メチル、グリオキシル酸フェニル、グリオキシル酸ヒドロキシフェニル、ホルミル酢酸、ホルミル酢酸メチル等が挙げられる。これらのアルデヒド類は単独又は2種類以上組み合わせて用いることができる。
キノンジアジドスルホン酸エステルとしては、2,4-ジヒドロキシベンゾフェノンのo-ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノンのo-ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル、2,3,4,4′-テトラヒドロキシベンゾフェノンのo-ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル等が挙げられる。また、フェノール樹脂のキノンジアジドスルホン酸エステル、クミルフェノールのキノンジアジドスルホン酸エステル、ピロガロール・アセトン樹脂のキノンジアジドスルホン酸エステル等を挙げることができる。
ポジ型感光性樹脂層8において、キノンジアジドスルホン酸エステルは、ノボラック樹脂100質量部に対し、10~50質量部の割合で配合するのが好ましく、15~40質量部の割合で配合するのがより好ましい。この配合量とすることで、耐酸性や基材との密着性が著しく優れ、金属や金属酸化膜等の種々の素材のエッチング加工に好適である。
ポジ型感光性樹脂層8には、ノボラック樹脂及びキノンジアジドスルホン酸エステル以外にも、必要に応じて他の成分を含有させても良い。例えば、カルボキシル基含有ポリ(メタ)アクリレート、ポリウレタン、酢酸ビニル樹脂、ポリアミド、ポリエステル等の樹脂を含有してもよい。これらの樹脂の添加によって、可とう性、耐エッチング液性、現像性、密着性が向上する場合がある。また、溶剤、着色剤(染料、顔料)、光発色剤、光減色材、熱発色防止剤、充填剤、消泡剤、難燃剤、密着性付与剤、レベリング剤、剥離促進剤、酸化防止剤、香料、熱硬化剤、可塑剤、撥水剤及び撥油剤等を含有してもよい。これらの添加剤はポジ型感光性樹脂層8の全不揮発分量に対して、各々0.01~20質量%程度含有することができる。これらの成分は1種を単独で用いても良いし、2種類以上を組み合わせて用いることもできる。
ポジ型感光性樹脂層8の厚さは、3~8μmであることが好ましい。3μm未満であると、基板2の凹凸に追従してラミネートできない場合がある。8μmより厚いと、露光時に光がポジ型感光性樹脂層8の底部まで届かず、レジスト画像のボトムが太くなる場合がある。また、支持体フィルム6と剥離層7を除去すると同時に、孔1上のポジ型感光性樹脂層9が除去できない場合がある。
ポジ型ドライフィルムレジスト5を基板2に貼り付ける方法は、基本的には、ネガ型ドライフィルムレジストをラミネートするために広く使用されているラミネート装置を適用可能であり、少なくとも加熱、圧着できればよい。片面のみ、片面ずつ又は両面同時に、ラミネートすることができる。具体的には、ロールラミネーター、真空ラミネーターを使用することができる。ポジ型ドライフィルムレジスト5が孔1を被覆するように基板2に貼り付けることが好ましい。孔1の全体を被覆していなくても良く、孔1の一部のみ被覆された状態でも良い。
支持体フィルム6及び剥離層7を除去する方法は、支持体フィルム6にカッター等で引っかき、剥がれの発端をつくった後、手作業で除去する方法、支持体フィルム6上の端部に粘着テープを貼り付けて除去する方法等が挙げられる。また、プリント配線板製造で使用されるオートピーラー装置を利用することも可能である。除去する温度や速度は特に限定されず、孔1上のポジ型感光性樹脂層9を同時に除去できれば良い。
本発明のレジストの形成方法によって、基板2上にレジストを形成した後は、レジストへの露光、現像を施し、基板2上にレジスト画像を形成する。次に、次いで、エッチング又はアディティブめっき、レジスト剥離を含むエッチング処理又はパターンめっき処理を施し、基板2上に配線を形成し、プリント配線板が作製される。
レジストへの露光方法は、レーザー直接描画、フォトマスクを介した密着露光、投影露光等が挙げられる。光源は、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、キセノンランプ等を用いることができる。
現像に使用する現像液としては、強アルカリ水溶液が有用に使用される。現像液に使用される塩基性化合物としては、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物;エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物を挙げることができる。露光部のポジ型感光性樹脂層8に対する現像性を調整するために、現像液の濃度、温度、スプレー圧等を調整する必要がある。現像液の温度が高いほど、現像速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。現像液における塩基性化合物の濃度としては、水酸化カリウムの場合、1~4質量%であることが好ましい。装置としては、ディップ処理装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
エッチング液としては、例えば、アルカリ性アンモニア、硫酸-過酸化水素、塩化第二銅、過硫酸塩、塩化第二鉄、王水等が挙げられる。また、装置や方法としては、例えば、水平スプレーエッチング、浸漬エッチング等の装置や方法を使用できる。これらの詳細は、「プリント回路技術便覧」(社団法人日本プリント回路工業会編、1987年刊行、日刊工業新聞社発行)に記載されている。また、本発明に用いることができるめっき処理方法も、例えば、同書に記載されている。
次に、剥離液によってレジスト剥離を実施するが、その前に、紫外線を照射して露光してもよい。露光することで、ポジ型感光性樹脂層8は、剥離液によって除去しやすくなる。剥離液としては、強アルカリ水溶液が有用に使用される。剥離液に使用される塩基性化合物としては、例えば、ケイ酸アルカリ金属塩、アルカリ金属水酸化物、リン酸アルカリ金属塩、炭酸アルカリ金属塩、リン酸アンモニウム、炭酸アンモニウム塩等の無機塩基性化合物;エタノールアミン、エチレンジアミン、プロパンジアミン、トリエチレンテトラミン、モルホリン、水酸化テトラメチルアンモニウム等の有機塩基性化合物を挙げることができる。レジスト剥離工程において、剥離液の濃度、温度、スプレー圧、超音波条件等を調整する必要がある。剥離液の温度が高いほど、ポジ型感光性樹脂層8が溶解する速度が速くなり、40℃以上の温度が好ましい。剥離液における塩基性化合物の濃度としては、溶解性に適した濃度がよく、塩基性化合物が水酸化ナトリウム又は水酸化カリウムの場合、1~4質量%であることが好ましい。装置としては、ディップ処理装置、超音波装置、シャワースプレー装置等を利用することができる。
以下、実施例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
ポリビニルアルコール(クラレポバール(登録商標)44-88)を準備し、5質量部に対して95質量部の水を加え、温水で攪拌することで溶解させ、剥離層用塗液であるポリビニルアルコール水溶液を得た。
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(支持体フィルム6、商品名:ダイアホイル(登録商標)T100、25μm厚、三菱ケミカル株式会社製)にワイヤーバーを用いて、上記剥離層用塗液を塗工し、90℃で10分間乾燥し、水分を除去し、PETフィルム上に2μm厚の剥離層7を設けた。
次に、100質量部のo-クレゾールノボラック樹脂(質量平均分子量44,000)と30質量部の2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート300質量部に溶解した後、この溶液をメンブレンフィルター(孔径1μm)にてろ過して、ポジ型感光性樹脂層用塗液を得た。
次に、剥離層7を設けた支持体フィルム6の剥離層7面に、上記ポジ型感光性樹脂層用塗液を、ワイヤーバーで塗工して、80℃で10分間乾燥し、溶剤を除去し、6μm厚のポジ型感光性樹脂層8を得た。このようにして3層の構造(支持体フィルム6/剥離層7/ポジ型感光性樹脂層8)からなるポジ型ドライフィルムレジスト5を作製した。
次に、フレキシブル基板(基板2、銅厚20μm/ポリイミドフィルム厚90μm、158mm幅、20m長)を用意した。孔1として、基板2の端面から5mmのところに一辺1.2mmの正方形のスプロケットホールを3mm間隔で形成した。上記ポジ型ドライフィルムレジスト5を孔1全体が被覆されるようにラミネートした。ラミネートには、一般的なプリント基板用ラミネーターを用いた。ラミネート条件は、ロール温度110℃、搬送速度0.5m/min、圧力0.2MPaであった。
次に、支持体フィルム6及び剥離層7を除去したところ、孔1上のポジ型感光性樹脂層9は同時に除去されており、剥離層7に付着していた。孔1以外の回路形成領域においては、良好にポジ型感光性樹脂層8からなるレジストが形成できていた。
(比較例1)
100質量部のo-クレゾールノボラック樹脂(質量平均分子量44,000)と30質量部の2,3,4-トリヒドロキシベンゾフェノンのナフトキノンジアジドスルホン酸エステルを、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート300質量部に溶解した後、この溶液をメンブレンフィルター(孔径1μm)にてろ過して、ポジ型感光性樹脂層用塗液を得た。
次に、フレキシブル基板(基板2、銅厚20μm/ポリイミドフィルム厚90μm、158mm幅、20m長)を用意した。孔1として、基板2の端面から5mmのところに一辺1.2mmの正方形のスプロケットホールを3mm間隔で形成した。上記ポジ型感光性樹脂層用塗液を、アプリケーターバーを用いて、乾燥膜厚4μmで基板2に塗工したが、孔1にポジ型感光性樹脂層用塗液が入りこみ、基板2に該塗液が裏周りし、基板2が汚染され、レジストが良好に形成できなかった。
(比較例2)
ネガ型ドライフィルムレジストとして、ケミカルミーリング用ドライフィルムレジストMS9025(三菱製紙株式会社製)を用意した。また、フレキシブル基板(基板2、銅厚20μm/ポリイミドフィルム厚90μm、158mm幅、20m長)を用意した。孔1として、基板2の端面から5mmのところに一辺1.2mmの正方形のスプロケットホールを3mm間隔で形成した。上記ネガ型ドライフィルムレジストを孔1全体が被覆されるようにラミネートした。ラミネートには、一般的なプリント基板用ラミネーターを用いた。ラミネート条件は、ロール温度90℃、搬送速度0.5m/min、圧力0.2MPaであった。
次に、回路パターンの露光を行い、キャリアフィルムを除去したところ、孔1はネガ型感光性樹脂層によってテンティングされており、孔1上のネガ型感光性樹脂層を除去することができなかった。孔1内部に歯車が入りにくく、また、孔1上のネガ型感光性樹脂層によって孔周辺部が汚染された。
以上の結果から明らかなように、本発明のレジストの形成方法によれば、搬送に支障が出ず、また、孔周辺部が汚染されないという効果を達成できた。
本発明のレジストの形成方法は、スプロケットホールを有するTAB基板、COF基板等の製造において利用可能である。
1 孔
2 基板
3 金属層
4 絶縁樹脂層
5 ポジ型ドライフィルムレジスト
6 支持体フィルム
7 剥離層
8 ポジ型感光性樹脂層
9 孔上のポジ型感光性樹脂層

Claims (1)

  1. 孔を有する基板上に、支持体フィルム、剥離層、ポジ型感光性樹脂層をこの順に含むポジ型ドライフィルムレジストを貼り付ける工程(1)、支持体フィルム及び剥離層を除去すると同時に孔上のポジ型感光性樹脂層を剥離層に付着させて同時に除去する工程(2)を有するレジストの形成方法。
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