JP4622612B2 - ポジ型感光性樹脂積層シート及びその製造方法 - Google Patents

ポジ型感光性樹脂積層シート及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、LCD(液晶ディスプレイ)、PDP(プラズマディスプレイ)などフラットパネルディスプレイの画素を駆動するスイッチング素子となるTFT(薄膜トランジスタ)などの半導体回路を形成するために使用するポジ型フォトレジストを基板上に転写法を用いて付与するポジ型感光性樹脂積層シートに関する。
エッチングフォトレジストは、ICやLSIなどの半導体回路、さらにLCDやPDPなどに使用されるTFT、あるいは電極板の形成に必要な材料である。TFTアレイの製造プロセスでは、洗浄、成膜(スパッタリング、CVD)、フォトリソグラフィー(レジスト塗布、プリベーク、露光、現像、ポストベーク)、エッチング、レジスト剥離、アッシングといった一連の工程の繰り返しで構成されている。
TFTアレイの製造プロセスを図3に示したアモルファスシリコンTFTの断面図を基にさらに詳しく説明する。まず、1)電気的導通をとるため、あるいは膜の密着性を改善するなどの基板表面の改質、または異物、ごみなどのパーティクルを基板表面から除去することを目的として基板を洗浄する。洗浄には、ブラシ、超音波、メガソニック、純水ジェットなどを用途に応じて組み合わせて用いる。ガラス基板を洗浄した後、基板からのNa汚染を防ぐなどの目的から表面にSiOやTaによるガラス表面コート層をスパッタリング法やプラズマCVD法で形成する。続いて、ゲート電極用の金属材料をスパッタリング法で成膜し、フォトリソグラフィーを用いてパターニングして電極を形成する。次に、2)形成されたゲート電極表面に1層目のゲート絶縁膜としてシリコン酸化膜(SiOx)などの陽極酸化膜を形成する。その後、プラズマCVD法を用いて2層目のゲート絶縁膜であるシリコン窒化膜(SiNx)、半導体活性層としての水素化アモルファスシリコン層(a−Si:H)、チャンネル保護膜であるSiNxの3層を形成する。チャンネル保護膜形成後、3)Pをドープしたn型のアモルファスシリコン層(a−Si)を成膜し、n型とその下のa−Si:Hを同時にエッチングして島状のパターンを形成する。4)透明電極膜(ITO)をスパッタリング法で成膜して画素電極のパターンを形成した後、5)金属膜をスパッタリング法で成膜、パターン形成をしてソース電極とドレイン電極を設け、電極間のna−Siをエッチングにより除去する。6)最後に保護膜としてSiNxを成膜し、周辺電極端子部を露出させてTFTアレイを完成させる。スパッタリング法で設けられるゲート電極、ソース電極、ドレイン電極、走査線、蓄積容量電極、信号線、画素電極などの金属電極膜に使用される配線材料には、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、チタン(Ti)、クロム(Cr)、アルミニウム(Al)などの金属、それらの合金であるモリブデンタンタル(MoTa)、モリブデンタングステン(MoW)などが用いられている。
次に、一般的なTFTアレイの製造に用いられるエッチングフォトレジストの使用例を以下に説明する。フォトリソグラフィーの最初の工程では、予め金属膜が成膜され、洗浄されたガラス基板に液状フォトレジストを塗布し、プリベークを行ってフォトレジスト膜を形成する。続いて、紫外光などの活性光線をフォトマスクを介してフォトレジスト膜に照射し、パターン露光を行う。これを現像液で現像してパターンを形成した後、ポストベークによって固め基板との密着性を向上させる。そして、形成されたフォトレジストのパターンをマスクとして、下地の金属膜をエッチングにより除去し、金属膜のパターンを形成する。最後に金属膜パターン上に残ったフォトレジスト膜を剥離除去して金属膜のみのパターンを得る。使用されるフォトレジストにはネガ型とポジ型の2種類がある。ゴム型のネガ型フォトレジストは従来から知られているが現像液に有機溶剤が必要となるため、アルカリ溶液で現像可能なポジ型フォトレジストの方が現像廃液の処理が簡便なことから広く用いられている。また、ポジ型フォトレジストの特徴として、現像時の膨潤に起因するパターン画像の寸法変化が極めて少なく解像性が高いこと、耐酸性・耐エッチング性・耐熱性が優れていることである。フォトレジストの塗布は、基板上に液状フォトレジストを滴下し、基板を回転させ余剰なフォトレジストを遠心力で振り切って塗布する、所謂スピンコート法が採用されてきた。
エッチングにはウェットエッチングとドライエッチングの二つの方法があり、目的に応じて使い分けられている。ウェットエッチングでは塩酸、硝酸、燐酸、あるいはフッ化水素酸などの酸溶液をエッチャントに用いている。一方、ドライエッチングでは、四フッ化炭素、六フッ化硫黄、塩化水素、三塩化硼素などのガスを真空中でプラズマ分解して発生するフッ素ラジカルや塩素ラジカル、あるいは他の活性化学種やイオンでa−Si:HやSiNxなどのシリコン系薄膜や金属膜をエッチングするものである。
近年のフラットパネルディスプレイの大型化と高精細化への動向に伴い、TFTや電極板の製造に使用するエッチングフォトレジストには、高感度化、均一性、省レジスト化が求められ、各種基板との密着性やドライエッチング耐性(耐熱性)が要求されている。特に解像度と膜厚均一性は、ガラス基板が大型化するにつれて益々要求が厳しくなっている。
フォトレジストを塗布するスピンコート法は簡便な方法ではあるが、余剰の液状フォトレジストが多くフォトレジストの歩留まりが悪い、塗布むらが出やすく基板中央部と周辺部における乾燥レジスト膜厚の均一性に欠ける、工程を重ねた際に積層された回路の凹凸部に液溜まりを起こし回路の解像度を向上させ難い、液状フォトレジストには有機溶剤が含まれるためクリーン環境の維持や乾燥設備などへのコストが高いなどの問題点がある。
ガラス基板の大型化が進む中、スピンコート法のこれらの問題がより重大な課題となり、フォトレジストの塗布方法の改善が検討されている。例えば、従来のスピンコート法の膜厚分布を均一にすることや、省レジスト化を改善目的としてスリットコータが開発されている。1870mm×2200mmの大型基板にも対応できる技術として実用化が進んでいる向きもあるが、まだまだ大型基板への対応は一般的ではない。また、この技術ではスピンコート法よりは中央部と周辺部の膜厚の差が少なくなり、基板内のフォトレジスト膜厚の均一性は向上するが、依然としてTFTアレイ製造工程の中で形成される2μm程度の電極の凹凸部には液溜まりが発生してしまうという問題がある。
一方、フォトレジストが予めフィルム上に均一に塗布されたフォトレジストドライフィルムがプリント配線基板の分野では広く使用されている。このフィルムは16〜38μm厚のプラスチックフィルム上にアルカリ現像が可能なネガ型のフォトレジストが10〜80μmの厚みで塗布され、16〜25μm厚のプラスチックフィルムで保護された構成である。このフィルムを用いた場合、フォトレジスト膜が厚いため、2μm程度の電極の凹凸部に気泡を巻き込むことなく、隈無くフォトレジスト膜を均一に埋め込むことが可能となり、アルカリ溶液を用いて現像することが可能となるものの、プリント配線基板の分野では解像度が30〜300μmであり、2〜10μmの解像度が要求されるTFTアレイ製造分野には対応することができない。
また、ネガ型フォトレジスト層が付与されたフィルムを熱ラミネートによりガラス基板に貼着し、該ネガ型フォトレジスト層を基板上でパターンニングしてLCD用のカラーフィルターやオーバーコート層などの着色または無色のパターンを形成する方法が、特許2794242号公報(特許文献1)、特許第2873889号公報(特許文献2)、特開平10−97061号公報(特許文献3)、特開平10−206888号公報(特許文献4)に提案されている。これらは予め支持体フィルム上に熱可塑性樹脂層、中間層、ネガ型フォトレジスト層が順次塗布乾燥された構成である。この方法を用いた場合、凹凸を有する2μm厚程度のガラス基板上に1〜5μmの厚みのネガ型フォトレジスト層を高速で転写することが可能となったが、ネガ型であるゆえに解像度に限界があった。
現在、TFTアレイの製造に使用されている一般的な液状ポジ型フォトレジストは、ノボラック型フェノール樹脂を主成分として、1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物を感光性成分とする組成物がほとんどである。この組成物を支持体フィルム上に塗布乾燥した場合、ポジ型フォトレジスト膜をフィルム上に形成はできるものの、ノボラック型フェノール樹脂を主成分とするために膜が脆く、シートを巻き取ったり、シートを取り扱う際に変形を与えた場合や、工程内においてガラス基板に熱圧着する場合、フォトレジスト膜がひび割れるなどして破損してしまう問題がある。また、規定の製品巾に積層シートをスリットする場合にもスリット刃が触れたシート端部のポジ型フォトレジスト層が細かくひび割れ、切り屑となって飛散する。そのため、この切り屑が積層シートの製品化及び使用時の工程に渡ってシート中に混入し、TFTアレイ製造時の不具合の原因となる。さらに、フォトレジスト膜に柔軟性や接着性がないことからガラス基板に熱圧着してもフォトレジスト膜を基板に貼着することができない。
これらの問題を解決するために特開2002−341525号公報(特許文献5)には、仮支持体/熱可塑性樹脂層/中間層/フォトレジスト層/保護フィルムからなる転写材料において、中間層/フォトレジスト層間で剥離することにより、ポジ型のフォトレジスト層を、転写法により基板上に形成する方法が提案されている。この方法では、仮支持体上に熱可塑性樹脂層、中間層、フォトレジスト層の順に塗り重ねるため中間層が必要となる。中間層は熱可塑性樹脂層上に直接フォトレジスト層を塗り重ねた場合、熱可塑性樹脂層がフォトレジスト層塗料に含まれる希釈剤に溶解しやすいことから、両者の間で不具合な混ざり合いが起こって該両層の間で剥離することができなくなることを防ぐために設けられている。また、この場合、中間層や熱可塑性樹脂層の材質にもよるが、フォトレジスト層塗料となる組成物中に含まれる有機溶剤等の希釈剤が、乾燥中に中間層あるいは中間層を通り抜けて熱可塑性樹脂層を侵し、結果として表面の平坦性を損なうことがあり、フォトレジスト層の膜厚の均一性を得難い。
さらに、熱可塑性樹脂層上に一般的なポジ型液状フォトレジストを塗工してレジスト膜を形成する場合には、膜質の脆いノボラック型フェノール樹脂が塗料の主成分なので、塗膜形成時の残留応力あるいは形成後の寸法変化によって、経時でフォトレジスト層の膜がひび割れるなどの問題が考えられる。
特許2794242号公報 特許第2873889号公報 特開平10−97061号公報 特開平10−206888号公報 特開2002−341525号公報
本発明者らはかかる課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機化合物とノボラック型フェノール樹脂、及びアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含む組成のポジ型感光性樹脂層を積層したシートと、該ポジ型感光性樹脂積層シートの製造方法を工夫することにより上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は、
(1)カバーフィルム、少なくとも1層のポジ型感光性樹脂層、クッション層、支持体フィルムの順番で積層された積層体であって、該クッション層は熱可塑性樹脂から成り、該ポジ型感光性樹脂層が感光性成分として5〜30重量部の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を有する有機化合物、40〜70重量部のノボラック型フェノール樹脂、及び5〜40重量部のアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含み、該ポジ 型感光性樹脂層の厚みが0.5〜3μmであることを特徴とするポジ型感光性樹脂積層シート。
(2)ポジ型感光性樹脂層がカバーフィルム及びクッション層との間で剥離可能であり、かつ該ポジ型感光性樹脂層とカバーフィルムの接着力が、該ポジ型感光性樹脂層と該クッション層の接着力より低いことを特徴とした前記(1)のポジ型感光性樹脂積層シート。(3)ポジ型感光性樹脂層に含まれる感光性成分が二つ以上の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機化合物であることを特徴とした前記(1)または(2)のポジ型感光性樹脂積層シート。
(4)ポジ型感光性樹脂層が5〜30重量部の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機化合物と40〜70重量部のノボラック型フェノール樹脂、及び5〜40重量部のアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含み、該ポジ型感光性樹脂層の厚みが0.5〜3μmであることを特徴とした前記(1)〜(3)のポジ型感光性樹脂積層シート。
)ポジ型感光性樹脂層に含まれるノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量が2000〜20000の範囲であることを特徴とした前記(1)〜()のポジ型感光性樹脂積層シート。
)ポジ型感光性樹脂層に含まれるアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂の重量平均分子量が1000〜30000であり、かつ軟化温度が80℃以下、及びかつ酸価が30〜300mg−KOH/gであることを特徴とした前記(1)〜()のポジ型感光性樹脂積層シート。
)クッション層を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度が30〜90℃であり、かつ該クッション層の厚みが5〜40μmであることを特徴とした前記(1)〜()のポジ型感光性樹脂積層シート。
)カバーフィルムの片面に感光性成分として5〜30重量部の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機化合物と40〜70重量部のノボラック型フェノール樹脂、及び5〜40重量部のアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含むポジ型感光性樹脂層を塗布乾燥したフィルム(A)、支持体フィルムの片面に熱可塑性樹脂からなるクッション層を塗布乾燥したフィルム(B)、該フィルム(A)のポジ型感光性樹脂層面と該フィルム(B)クッション層面とを貼り合わせることを特徴とした前記(1)〜()のポジ型感光性樹脂積層シートの製造方法。
)前記(1)〜()のポジ型感光性樹脂積層シートよりカバーフィルムをポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去し、該ポジ型感光性樹脂層の表面をガラス基板表面に加熱、加圧しながら貼着した後、支持体フィルムをクッション層とポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去し、ガラス基板にポジ型感光性樹脂層のみを転写し、該ポジ型感光性樹脂層にフォトリソグラフィー(プリベーク、活性光線によるパターン露光、アルカリ水溶液による現像、ポストベーク)、及びエッチング(酸溶液によるウェットエッチング、またはプラズマガスなどによるドライエッチング)を行ってガラス基板上に回路パターンを形成させ、基板上に残ったポジ型感光性樹脂パターンを剥離液によって除去する回路パターンの製造方法、である。
本発明によれば、ガラス基板上に薄膜でかつ膜厚が均一であるポジ型感光性樹脂層を形成させることができる。
図1に本発明のポジ型感光性樹脂積層シートの構成の一態様を示し、以下図1に示される各層について説明する。
本発明のポジ型感光性樹脂積層シートは、支持体フィルム上に、クッション層、ポジ型感光性樹脂層及びカバーフィルムをこの順序で積層した積層体であることを特徴とし、また、カバーフィルム上にポジ型感光性樹脂層を、支持体フィルム上にクッション層を、それぞれ別個に塗布乾燥した後に、該クッション層と該ポジ型感光性樹脂層を対向させる様に加熱、加圧して熱ラミネートすることによって貼り合わせて製造することを特徴とする。
本発明においては、クッション層とポジ型感光性樹脂層の間に中間層のような層を設ける必要はない。塗工法によって、支持体上に、クッション層/ポジ型感光性樹脂層を設ける場合には、クッション層とポジ型感光性樹脂層の剥離を容易にするために中間層が必要となる。一方、ポジ型感光性樹脂塗料中の有機溶剤がクッション層や中間層を侵すので、均一なポジ型感光性樹脂層が得ることが困難である。これに対して本発明では、クッション層を支持体フィルム上に、ポジ型感光性樹脂層をカバーフィルム上に別々に形成させてから、貼り合わせて支持体フィルム/クッション層/ポジ型感光性樹脂層/カバーフィルムの構成とするので、クッション層表面が溶剤によって溶解して平坦性が損なわれることはなく、膜厚が均一で、パターニング精度が高いポジ型感光性樹脂層を得ることができる。
中間層をクッション上に直接ポジ型感光性樹脂層を塗り重ねた場合、クッション層がポジ型感光性樹脂層塗料中に含まれる有機溶剤等の希釈剤に溶解しやすいことから、両者の間で不具合な混ざり合いが起こって該両層の間で剥離ができなくなることを防ぐために設けられている。また、この場合、中間層やクッション層の材質にもよるが、ポジ型感光性樹脂層塗料となる組成物中に含まれる有機溶剤等の希釈剤が、乾燥中に中間層あるいは中間層を通り抜けてクッション層を侵し、結果として表面の平坦性を損なうことがあり、ポジ型感光性樹脂層の膜厚均一性を得難い。
本発明のポジ型感光性樹脂積層シートの使用方法は、まず、カバーフィルムをポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去し、該ポジ型感光性樹脂層の表面をガラス基板表面に熱ラミネータで加熱、加圧しながら貼着した後、支持体フィルムをクッション層とポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去する。その後、ガラス基板に転写されたポジ型感光性樹脂層をフォトリソグラフィー(プリベーク、活性光線によるパターン露光、アルカリ水溶液による現像、ポストベーク)とエッチング(酸溶液によるウェットエッチング、またはプラズマガスなどによるドライエッチング)によってガラス基板上に回路パターンを形成する。最後に基板上に残ったポジ型感光性樹脂パターンを剥離液によって除去する。
1のカバーフィルムは従来公知のプラスチックフィルムが利用できる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリカーボネート、セルローストリアセテート等が挙げられる。特に機械強度が強く、熱安定性に優れたポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム、または安価で離型性に優れたポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)が好ましい。カバーフィルムの厚さは特に制限はないが、25〜75μm厚が好ましい。これはポジ型感光性樹脂積層シートの製品形態、つまりロール状製品に仕上げる時、カバーフィルムが75μmを越える厚さのフィルムの場合では積層シートの剛度が高くなるため、ロール仕上げや規定巾へのスリット作業でカバーフィルムとポジ型感光性樹脂層の間に空気が入るようなカバーフィルムの浮きが発生したり、単位長さ当たりの製品重量が重くなり長尺巻き取り製品を製造しにくい、製造コストが高くなるなどの弊害が予想されるためである。一方、25μmより薄いフィルムを用いた場合には、ポジ型感光性樹脂層を塗布乾燥するときや、熱ラミネートするときの熱によりフィルムが変形するという弊害が起こる。
また、カバーフィルムの基材とポジ型感光性樹脂層との剥離性をより安定させるには離型層を設けることが好ましい。離型層に用いる樹脂としては、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、シリコン樹脂、あるいはこれらとの共重合物、混合物等が挙げられる。離型層の塗工厚は特に限定されるものではないが、0.5〜2.0μmの塗工厚が好ましい。
ポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)などのように剥離性を有する基材を使用する場合には離型層を付与する必要はない。予めシリコン系、変性シリコン系、フッ素系などの離型剤によって剥離性が付与されたプラスチックフィルムを用いても良い。
2のポジ型感光性樹脂層は、感光性成分として1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を含む有機化合物とノボラック型フェノール樹脂、及びアルカリ可溶な熱可塑性樹脂から構成される塗膜である。
1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物とノボラック型フェノール樹脂の組成物は、光分解性アルカリ可溶型のポジ型感光性材料として従来からよく知られている。紫外線などの活性光線に露光される前の1,2−ナフトキノンジアジドはアルカリ溶液に溶解せず、また、ノボラック型フェノール樹脂に一定量以上の1,2−ナフトキノンジアジドを配合した場合には、その乾燥膜もアルカリ溶液に溶解しない。このように1,2−ナフトキノンジアジドはノボラック型フェノール樹脂のアルカリ溶解性を抑制する働きを持つ。一方、1,2−ナフトキノンジアジドを紫外線などの活性光線に露光すると、ナフトキノンジアジドが光分解と転移反応を起こしケテン化合物を生成する。このケテンが水に触れるとインデンカルボン酸を生成するためアルカリ溶液に可溶となる。1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物をノボラック型フェノール樹脂に配合した乾燥膜の場合、前述の1,2−ナフトキノンジアジドの光分解によってノボラック型フェノール樹脂のアルカリ溶液の溶解性は単体の場合よりも大きくなり溶解が促進される。
従って、1,2−ナフトキノンジアジドはノボラック型フェノール樹脂に対して、アルカリ溶解抑止効果(紫外線など活性光線の露光前)とアルカリ溶解促進効果(紫外線など活性光線の露光後)の両極端な機能を併せ持つので、ポジ型感光性材料として優れている。また、露光後にアルカリ溶液による現像によって高い解像力を示し、IC、LSI等の半導体製造、LCDなどの回路基材の製造に利用されている。また、ノボラック型フェノール樹脂はプラズマドライエッチングに対し、芳香環を多く有する構造に起因する高い耐熱性も有しており、加熱プロセスに耐え得るレジスト材料としてナフトキノンジアジド系感光剤とノボラック型フェノール樹脂とを含有する数多くのポジ型フォトレジストがこれまでに開発、実用化され、大きな成果を挙げてきている。
本発明のポジ型感光性樹脂層に使用することができる1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物は、水酸基を有する多価フェノール化合物と、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸、またはそのハロゲン化物とのエステル化反応によって得られる一般的な構造を有する。例えば、多価フェノール化合物としては、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,3,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノンなどのベンゾフェノン類、没食子酸アルキルエステル類、ビス(2−ヒドロキシ−2−メチルフェニル)メタン、ビス(2,6−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)メタン、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)メタン、2,2−ビス(2,4−ジヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(2,4−ジメチル−3−ヒドロキシフェニル)メタン、(4−ヒドロキシフェニル)(2,3,4−ヒドロキシフェニル)メタン、2−(4−ヒドロキシフェニル)−2−(2,3,4−ヒ40ドロキシフェニル)プロパン等のビス((ポリ)ヒドロキシフェニル)アルカン類、ポリヒドロキシトリフェニルアルカン類、ポリヒドロキシベンゾピラン類、ポリヒドロキシインダン類、ポリヒドロキシクマロン類、ポリヒドロキシフタリド類、ポリヒドロキシクマリン類、多核フェノール類等を挙げることができる。
また、1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸、またはハロゲン化物としては、例えば1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホン酸等、及び1,2−ナフトキノンジアジド−4−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−5−スルホニルクロリド、1,2−ナフトキノンジアジド−6−スルホニルクロリド等を挙げることができる。
本発明では、良好な現像性、感度や解像度を達成するために1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を分子内に二つ以上有する有機化合物が適している。使用に当たっては一種類の構造の化合物だけに限定されることはなく、複数の構造を有する化合物を混合して用いることも可能である。1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物は特に限定されるものではないが、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノンまたは2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノンと、1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホン酸または1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−6−スルホン酸とのエステル化物などが特に好ましい。
本発明のポジ型感光性樹脂層に使用できるノボラック型フェノール樹脂は、フェノール類と、アルデヒド類またはケトン類とを酸及び塩基の存在下で反応させ縮合して得られる。この際用いられるフェノール類としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、o−エチルフェノール、m−エチルフェノール、p−エチルフェノール、プロピルフェノ−ル、o−ブチルフェノール、m−ブチルフェノール、p−ブチルフェノール、オクチルフェノ−ル、ノニルフェノ−ル、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノ−ル、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、2,3,4−トリメチルフェノ−ル、2,3,5−トリメチルフェノ−ル、2,3,6−トリメチルフェノ−ル、2,4,5−トリメチルフェノ−ル、3,4,5−トリメチルフェノ−ル、p−フェニルフェノール、ハロゲン化フェノール、ヒドロキノン、カテコール、レゾルシノール、ピロガロール、α−ナフトール、β−ナフトールまたはビスフェノールAなどが挙げられる。これらのフェノール類は、単独または2種以上組合わせて用いることができる。
また、アルデヒド類やケトン類としては、例えば、ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒド、プロピルアルデヒド、ブチルアルデヒド、イソブチルアルデヒド、イソバレルアルデヒド、ヘキシルアルデヒド、オクチルアルデヒドなどのアルキルアルデヒド類、アクロレイン、クロトンアルデヒドなどの不飽和アルキルアルデヒド類、サリチルアルデヒド、パラヒドロキシベンズアルデヒドなどのヒドロキシベンズアルデヒド類、ベンズアルデヒド、2−フルオロベンズアルデヒド、3−フルオロベンズアルデヒド、4−フルオロベンズアルデヒド、2,4−ジフルオロベンズアルデヒド、2,6−ジフルオロベンズアルデヒド、3,4−ジフルオロベンズアルデヒド、フタルアルデヒドなどの芳香族アルデヒド類、グリオキザ−ル、グルタルアルデヒドなどのジアルデヒド類、アセトン、メチルエチルケトンなどのケトン類などが挙げられる。これらのアルデヒド類やケトン類は、単独または2種以上混合して使用することができる。
本発明で使用するノボラック型フェノール樹脂は、重量平均分子量が1000〜40000の範囲であることが好ましい。この下限値に満たない分子量では耐熱性が劣り、また上限値を超える分子量ではフォトレジストとしての感度や耐熱性が向上する効果が低下する場合がある。本発明の場合、重量平均分子量が2000〜20000の範囲であるノボラック型フェノール樹脂が特に好ましい。法廷
次に、本発明のポジ型感光性樹脂層は製造時にはカバーフィルムやクッション層に適度に接着し、かつ使用時には被着体となる基板に強固に接着する必要があり、さらには紫外線など活性光線が露光された部分がアルカリ溶液に溶解するという性質を発現しなければならない。さらにポジ型感光性樹脂層に柔軟性や可撓性を付与する目的でカルボキシル基を有するアルカリ可溶な熱可塑性樹脂を配合する。
アルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂としては、例えば、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド、メタクリル酸アクリルアミド、N−置換アクリルアミド、N−置換メタクリルアミド、アクリロニトリルなどのアクリル系モノマーを単独で重合、あるいは2種以上、または他のモノマーと共重合して得られる樹脂である。共重合体としては、エチレンとアクリル酸エステル共重合体、スチレンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ビニルトルエンと(メタ)アクリル酸エステル共重合体、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、及び(メタ)アクリル酸ブチルと酢酸ビニル等の(メタ)アクリル酸エステル共重合体、(メタ)アクリル酸とエチレン不飽和基含有モノマーとの共重合体など、及びそれらのケン化物が挙げられる。
本発明に適したアルカリ可溶な熱可塑性樹脂は、前述のようにカルボキシル基を有する樹脂であって、重量平均分子量が1000〜50000の範囲であり、軟化点が80℃以下、及び酸価が30〜300mg−KOH/gであることが好ましい。これらの条件を外れた場合には、ポジ型感光性樹脂層への柔軟性や可撓性、さらには接着性の付与が十分でなくなり、該ポジ型感光性樹脂層のひび割れを抑制したり、被着体への強固な接着力を得ることが困難となる。また、分子量にもよるが、酸価が下限値より低い場合はアルカリ溶液への溶解性が損なわれて現像残渣を発生しやすくなり、逆に上限値を超える場合はアルカリ溶解性が強すぎて良好なパターニングが困難となる。特に好ましいアルカリ可溶な熱可塑性樹脂の重量平均分子量は1000〜30000である。
さらに本発明のポジ型感光性樹脂層の組成は良好な現像性、解像度、耐熱性、未露光部の高い残膜率などの特性を得るために、1,2−ナフトキノンジアジドを含む有機化合物が5〜30重量部であり、ノボラック型フェノール樹脂が40〜70重量部、及びアルカリ可溶な熱可塑性樹脂が5〜40重量部の範囲であることが必要である。また、ポジ型感光性樹脂層の厚みは良好な特性を得るために0.5〜3μmの範囲であることが必要である。ポジ型感光性樹脂層の形成方法としては、ブレードコーター、エアナイフコー夕ー、ロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、グラビアコーターなどによる通常の塗工方法を用いることができ、塗膜の乾燥には熱風や赤外線などによって乾燥固化する方法を用いる。
クッション層は、特開2001−43796号公報、特開2003−346648号公報、特開2003−346649号公報、特開2004−82658号公報、特開2004−86089号公報、特開2004−87416号公報、特開2004−87417号公報に示されるような転写材料の使用法において被着体に形成されたパターンの上に転写する際、パターン間へ感光性樹脂層、または感光性無機物層を確実に埋め込み転写するために必要である。ガラス基板上に形成される電極パターンは通常1〜2μmまでの厚みであるため、パターン間またはパターンの凹凸部にきちんとポジ型感光性樹脂層を転写するには、その材料特性にもよるがクッション層の厚みとして最低でも電極パターン厚みのおよそ2〜4倍が必要である。クッション層の厚みがこれよりも薄くなると、パターン間またはパターンの凹凸部に隙間なく確実に転写することが困難となり、パターンの底辺部、即ち被着体面と被着面から立ち上がる電極パターンの側面の間に空気溜まり(テンティング)が発生して転写不良となりやすい。従って、クッション層の厚みは、2〜100μmであることが好ましく、特に5〜40μmであることが好ましい。クッション層の厚みが100μmを越えると用いる樹脂の熱伝導度にもよるが、転写作業の際に熱ロールからの熱伝導速度が低下するため、クッション層を充分軟化できず、既形成の電極パターン間またはパターンの凹凸部に新たなポジ型感光性樹脂層を埋め込むように転写することが難しくなる。
従って、クッション層の機能は被着体へのポジ型感光性樹脂層の転写を補助する働きを持っている。板ガラスのように比較的高度な平坦性を持つ面への転写の場合、クッション層はある程度の熱軟化性と弾力性を兼ね備えていれば安定してガラス面に転写ができる。しかしながら、既形成のパターンが設けられた被着体上にポジ型感光性樹脂層を転写すると、既に設けられたパターン間または凹凸部にまんべんなく新たなポジ型感光性樹脂層を埋め込むことが難しくなる。そのため、クッション層には変形性及び弾力性に富んだ樹脂を使用することがより好ましい。外部から加熱され応力が働いた場合には応答良く変形が起こり、外部からの加熱や応力がない場合にはある程度の硬さを維持するような熱可塑性樹脂がクッション層に適している。
クッション層の好ましい材料としては、例えば、アクリル酸エステル共重合体、エチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、スチレンとアクリル酸エステル共重合体のケン化物、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレンエチルアクリレート共重合体、スチレンとイソプレン、あるいはブタジエンの共重合体、ポリエステル樹脂、ポリオレフィン系樹脂等の熱可塑性樹脂が挙げられる。これらの樹脂は単独で、あるいは適当な配合で混合したり、適当な組み合わせで積層させて使用することができる。また必要であれば、可塑剤を添加しても良い。これらの熱可塑性樹脂は、乾燥塗膜が有機溶剤に対しても耐性を有しているとさらに好ましい。
また、クッション層に使用する熱可塑性樹脂は、熱機械分析装置(TMA)を用いてJIS K 7196に規定されている樹脂の軟化温度測定方法と類似した測定を行い、その際の軟化温度が30〜90℃であることが好ましい。
また、該クッション層中にワックス状の離型性成分を内添させることが可能である。クッション層に用いる樹脂の種類によっては、離型成分を内添させることによりポジ型感光性樹脂層の剥離が安定化し、被着体への該蛍光体層の転写をより容易ならしめる効果を発揮できる。さらに、クッション層には必要に応じてカップリング剤、増枯剤、レベリング剤、消泡剤又は抑泡剤、界面活性剤、着色染料、着色顔料、紫外線吸収剤、耐水化剤などの各種添加剤を配合してもよい。
クッション層の形成方法としては、ブレードコーター、エアナイフコ一夕ー、ロールコーター、カーテンコーター、スロットダイコーター、バーコーター、ロッドブレードコーター、グラビアコータなどによる通常の塗工法、または加熱溶融された樹脂をT型ダイから押し出し成形するエキストルージョン法やインフレーション法、押し出しラミネート法などを用いることができる。塗工法を用いる場合は、塗膜の乾燥は熱風や赤外線などによって乾燥固化する方法を用いる。
4は支持体フィルムである。支持体フィルムとしては、カバーフィルムの説明で示したのと同様な従来公知のプラスチックフィルムが利用できる。支持体フィルムの厚さは特に制限はないが、25〜150μmが適当である。25μm未満では作業性が悪化し、帯電防止層、クッション層付与時にカールが顕著に発生するため好ましくない。150μmを超えると、ロール状製品が製造することが困難になるばかりでなく、被着体への貼着作業において熱ロールによってポジ型感光性樹脂積層シートと被着体を加熱圧着する際、ポジ型感光性樹脂層への熱伝導速度が低下するため、熱ロール温度を高くするか、転写速度を低くする、あるいは被着体を十分に熱するなどの措置をしないと良好な接着性が得られなくなる。これは作業性、経済性の観点から好ましくないので支持体の厚みはできるだけ薄い方が良い。特に好ましくは40〜75μmの厚みが支持体フィルムとして適している。
なお、剥離帯電によるゴミの混入防止のために、帯電防止層5を付与してもよい。プラスチックフィルムの表面抵抗値はJIS K 6911で規定されている測定法により10〜10Ω/□となることが好ましい。このため、帯電防止処理フィルムを使用するか、あるいは帯電防止層5を予め付与したフィルムを使用することが好ましい。さらに、クッション層との接着性を向上するために、帯電防止層が付与される反対面に予め接着性が付与されたプラスチックフィルムを用いても良い。
図1に示したポジ型感光性樹脂積層シートの構成の中で、各層間の剥離性はポジ型感光性樹脂層を被着体に転写する上で非常に重要な因子となる。即ち、2のポジ型感光性樹脂層と被着体は強固に接着することが好ましく、該ポジ型感光性樹脂層が容易に被着体から剥離することができないことが求められる。
また、ポジ型感光性樹脂層2は、クッション層3と容易に剥離することが好ましく、被着体へのポジ型感光性樹脂層の接着を容易にするためにできるだけ剥離力を軽くすると良い。しかし、一方でポジ型感光性樹脂層2とクッション層3の剥離力があまりに軽すぎる場合には、ポジ型感光性樹脂積層シートを取り扱う上で、屈曲させたり湾曲させるだけでポジ型感光性樹脂層2が剥げ落ちてしまったり、カバーフィルム1を剥離する際に、ポジ型感光性樹脂層2がカバーフィルム上に転移してしまうなどの問題が起こる。従って、ポジ型感光性樹脂層2とクッション層3の間で一定値以上の剥離力が必要となる。好ましい該剥離力は5〜40g/50mm巾の範囲である。
カバーフィルム1及び/または該カバーフィルム1上に設けられた離型層とポジ型感光性樹脂層2の剥離力についても、ポジ型感光性樹脂積層シートを使用する際に、容易に該カバーフィルム1を剥離できることが求められる。該剥離力があまりに大きい場合には、カバーフィルム1を剥離できずポジ型感光性樹脂積層シートそのものを使用することができなくなる。図1の構成中、該剥離力のみが突出して大きい場合には、上述のようにポジ型感光性樹脂層2までカバーフィルム上に転移するという問題が起こる。一方で該剥離力があまりに軽い場合には、積層シートを僅かに屈曲、湾曲するだけでカバーフィルムとポジ型感光性樹脂層の間に空気が入るようなカバーフィルムのウキを起こしやすい。このウキはシート内に埃やゴミなどの侵入を引き起こすので、積層シートの転写性を阻害する要因となる。従って、やはりカバーフィルム1及びまたは該カバーフィルム1上に設けられた離型層とポジ型感光性樹脂層2の間には一定範囲の剥離力が必要となる。好ましい該剥離力は、1〜10g/50mm巾の範囲である。
クッション層3と支持体4の剥離力は、ポジ型感光性樹脂積層シートを使用する際に剥離しないことが必要である。この両者の間で剥離した場合にはクッション層3がポジ型感光性樹脂層2の上を覆う形で被着体に転写されるので、パターニングの際にポジ型感光性樹脂層が現像不能となる懸念が生じるためである。
前述のように各層間の剥離力の大きさに序列をつけると良い。即ち、(小) 1−2間剥離力 < 2−3間剥離力 < 3−4間剥離力 < 2−被着体間剥離力 (大)、のごとくである。
しかしながら、支持体4上にクッション層3、ポジ型感光性樹脂層2をこの順に塗り重ねた場合には、2−3間の剥離力を制御できなくなる。ポジ型感光性樹脂層2の塗料に含まれる希釈剤がクッション層3の表面を溶解、あるいは侵すためクッション層3からポジ型感光性樹脂層が剥れない、または剥れ難くなるためである。さらには、例え剥離できてもクッション層表面が希釈剤に侵されて十分な平坦性が得られないことから、均一な膜厚のポジ型感光性樹脂層を得ることが難しくなる。
そこで、カバーフィルム1上にポジ型感光性樹脂層2を塗布乾燥したシート図2−(a)と、支持体4上にクッション層3を塗布乾燥したシート図2−(b)をそれぞれ別個にを用意して、該クッション層と該ポジ型感光性樹脂層が向かい合う様に加熱、加圧して熱ラミネートして貼合すると2−3間の剥離力を制御することが塗工法より容易になる。
つまり、図2−(a)に示すシートと図2−(b)に示すシートを塗工面が向き合うように重ね合わせた後、少なくとも1本の加熱可能なロールを含む2本のロールの間に該両シートを通し、該ロール間のニップ加圧によりポジ型感光性樹脂シートを貼合する。加熱によりポジ型感光性樹脂層とクッション層が軟化するので、加圧貼合した際にポジ型感光性樹脂層がクッション層に接着してポジ型感光性樹脂シートとして一体化するのである。図2−(a)と図2−(b)のシートの接着力は、両者を貼合するときのラミネート条件(加熱温度、貼合速度、貼合圧力)によって調整することが可能である。
貼合時に必要以上に過剰な熱を与えるような温度条件下においては、カバーフィルムや支持体の熱収縮はもちろん、クッション層の熱収縮などから貼合したポジ型感光性樹脂シートにシワが発生したり、ポジ型感光性樹脂層とクッション層が強固に接着するため、ポジ型感光性樹脂層をクッション層から剥離できないといった不具合を引き起こす。さらには、クッション層に使用する樹脂の溶融温度以上の温度条件下で加圧した場合には、クッション層の樹脂がカバーフィルム及び支持体からはみ出して貼合に用いているロールに付着してしまい、ポジ型感光性樹脂シートがロールに巻き込まれるといったトラブルを引き起こすことがある。逆に加熱温度が必要な温度に達しないほど低い場合、ポジ型感光性樹脂層をクッション層の軟化が不十分となるため、ポジ型感光性樹脂層とクッション層が接着されない状態になるか、接着できてもポジ型感光性樹脂層とクッション層の間の接着力が不足となって、カバーフィルムを剥離した際にポジ型感光性樹脂層がそのままカバーフィルム側に残ってしまう現象が発生しやすくなる。
貼合速度の範囲は0.5〜30m/分であり、また、加圧条件は実圧力として0.1〜2.0MPaであることが好ましい。加圧条件が0.1MPa未満の圧力では、ポジ型感光性樹脂層とクッション層の熱圧着力が弱いため該両層を接着せしめるに足る貼合性を実現することができない。加圧条件として上限の圧力は特に認められないが、ポジ型感光性樹脂層とクッション層の接着力を損なわない範囲で加圧することが可能である。加熱条件はクッション層の材料、及び貼合速度、貼合圧力の実用範囲から考えると、60〜200℃で使用することが好ましい。ポジ型感光性樹脂層とクッション層との間の接着力は、前述のラミネート条件(加熱温度、貼合速度、貼合圧力)の範囲で調整が可能であり、加熱温度が高く、貼合速度が遅く、貼合圧力が高いほど大きくなる。
[作用]
本発明の提供するポジ型感光性樹脂シートの製造方法は、ポジ型感光性樹脂層とクッション層を加熱、加圧条件下で貼合することにより製造することを特徴としている。この方法で製造したポジ型感光性樹脂シートを使用して被着体上にポジ型感光性樹脂層を付与させた場合、カバーフィルムの剥離性、被着体への転写性、パターニング精度、エッチング特性などポジ型レジスト材料として良好な性能を示すことを確認した。
また、本発明の製造方法を用いれば、ポジ型感光性樹脂層をカバーフィルム上に塗工するので、クッション層上に塗工するときのような希釈剤による弊害がないのでより平坦で膜厚均一性の良いポジ型感光性樹脂層を形成することが可能である。
以下、実施例を用いて本発明の特徴とするところをより詳細に説明するが、本発明はここに示した実施例に限定されるものではない。図1に示す構成のフィルムを以下の通り作製した。
[実施例1]
(1)カバーフィルムには50μm厚のポリプロピレンフィルム(OPPフィルム)を用いた。このOPPフィルム上にマイヤーバーを用いて、以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液1を塗工した後、熱風循環式乾燥機中で100℃、2分間の乾燥を行い、1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液1>
・感光性有機化合物 20重量部
(2,3,4,4'−テトラキス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:13000) 64重量部
・アクリル樹脂 16重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
(2)支持体として75μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(裏面に帯電防止層を付与:表面抵抗値10Ω/□)を用い、これに20μm厚の低密度ポリエチレン樹脂を押し出しラミネート法により付与してクッション層を形成した。
(3)シートの貼合
(1)及び(2)で得られたシートを(1)のポジ型感光性樹脂層面と(2)のクッション層面とを向かい合うように重ねた後、ラミネーターでニップした。加熱、加圧状態で両フィルムを貼合して一体化させて、ポジ型感光性樹脂積層シートを得た。貼合条件を以下に示す。
貼合温度:100℃、貼合圧力:0.3MPa、貼合速度:2m/分
[実施例2]
(1)次に示す組成の感光液2を用いた以外は、実施例1と同様にして1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液2>
・感光性有機化合物 23重量部
2,3,4,4'−テトラキス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド-5-スルホニル}ベンゾフェノン
・ノボラック型型フェノール樹脂(重量平均分子量:8800) 61重量部
・アクリル樹脂 16重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08-MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
(2)14重量%の酢酸ビニルを含有したエチレン−酢酸ビニル共重合体を用いた以外は、実施例1と同様にして20μm厚のクッション層を形成した。
(3)シートの貼合
(1)及び(2)で得られたシートを実施例1と同様に貼合してポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
[実施例3]
(1)次に示す組成の感光液3を用いて、予め変性シリコンで処理された25μm厚のPETフィルム上に実施例1と同様にして1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液3>
・感光性有機化合物 25重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド-5-スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 53重量部
・アクリル樹脂 22重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
(2)75μm厚のPETフィルム上に(裏面に帯電防止層を付与:表面抵抗値10Ω/□)、マイヤーバーを用いて次に示す組成のクッション層形成用樹脂液1を塗工した後、熱風循環式乾燥機中で140℃、2分間の乾燥を行い、18μm厚のクッション層を形成した。
<クッション層形成用樹脂液1>
・ポリオレフィン樹脂 70重量部
(住友精化株式会社製:ザイクセンL)
・ポリオレフィン樹脂 30重量部
(住友精化株式会社製:ザイクセンN)
なお、希釈剤(水)にて液濃度20重量%となるように調整した。
(3)シートの貼合
(1)及び(2)で得られたシートを実施例1と同様に貼合してポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
[実施例4]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液4を用いた以外は、実施例3と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液4>
・感光性有機化合物 28重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:4300) 51重量部
・アクリル樹脂 21重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[実施例5]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液5を用い、クッション層の厚みを10μmとした以外は、実施例3と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液5>
・感光性有機化合物 28重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:5800) 58重量部
・アクリル樹脂 14重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[実施例6]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液6を用いた以外は実施例5と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液6>
・感光性有機化合物 30重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:4200) 42重量部
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:3300) 14重量部
・アクリル樹脂 14重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[実施例7]
(1)以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液7を用いた以外は、実施例3と同様にして1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液7>
・感光性有機化合物 25重量部
(2,3,4,4'−テトラキス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 53重量部
・アクリル樹脂 22重量部
(ジョンソンポリマー株式会社製:ジョンクリル682、重量平均分子量:1700、軟化温度:58℃、酸価:238mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
(2)75μm厚のPETフィルム上に(裏面に帯電防止層を付与:表面抵抗値10Ω/□)、マイヤーバーを用いて以下に示す組成のクッション層形成用樹脂液2を塗工した後、熱風循環式乾燥機中で140℃、2分間の乾燥を行い、10μm厚のクッション層を形成した。
<クッション層形成用樹脂液2>
・エチレン酢酸ビニル樹脂 100重量部
(東邦化学工業株式会社製:ハイテックS−3127)
なお、希釈剤(水)にて液濃度20重量%となるように調整した。
(3)シートの貼合
(1)及び(2)で得られたシートを実施例1と同様に貼合してポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
[実施例8]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液8を用いた以外は、実施例7と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液8>
・感光性有機化合物 25重量部
(2,3,4,4'−テトラキス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 55重量部
・アクリル樹脂 20重量部
(ジョンソンポリマー株式会社製:ジョンクリル586、重量平均分子量:4600、軟化温度:50℃、酸価:108mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[実施例9]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液9を用いた以外は、実施例7と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液9>
・感光性有機化合物 25重量部
(2,3,4,4'−テトラキス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 58重量部
・アクリル樹脂 17重量部
(ジョンソンポリマー株式会社製:ジョンクリル67、重量平均分子量:12500、軟化温度:53℃、酸価:213mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[比較例1]
実施例1に示したポジ型感光性樹脂層形成用感光液1を用いて、予め変性シリコンで処理された25μm厚のPETフィルム上に実施例1と同様にして1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。このポジ型感光性樹脂層の上にOPPフィルムをカバーフィルムとして被せてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
[比較例2]
実施例3で示したクッション層上に、マイヤーバーを用いて実施例1で示したポジ型感光性樹脂層形成用感光液1を塗工した後、熱風循環式乾燥機中で100℃、2分間の乾燥を行い、1.5μm厚のポジ型感光性樹脂層を形成した。このポジ型感光性樹脂層の上に予め変性シリコンで処理された25μm厚のPETフィルムをカバーフィルムとして被せてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
[比較例3]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液10を用いた以外は、実施例3と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液10>
・感光性有機化合物 20重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 80重量部
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[比較例4]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液11を用いた以外は、実施例3と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液11>
・感光性有機化合物 20重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 32重量部
・アクリル樹脂 48重量部
(東亞合成株式会社製:アルフォンUC−3000、重量平均分子量:10000、軟化温度:36℃、酸価:74mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
[比較例5]
以下に示す組成のポジ型感光性樹脂層形成用感光液12を用いた以外は、実施例3と同様にしてポジ型感光性樹脂積層シートを得た。
<ポジ型感光性樹脂層形成用感光液12>
・感光性有機化合物 25重量部
(2,3,4−トリス{1,2−ナフトキノン−(2)−ジアジド−5−スルホニル}ベンゾフェノン)
・ノボラック型フェノール樹脂(重量平均分子量:11000) 53重量部
・アクリル樹脂 22重量部
(新中村化学工業株式会社製:PSY−1934、重量平均分子量:104000、軟化温度:40℃、酸価:0mg−KOH/g)
・レベリング剤 0.3重量部
(大日本インキ化学工業株式会社製:メガファックR08−MH)
なお、希釈剤(メチルエチルケトン/シクロヘキサノン=70/30重量比)にて液濃度10重量%となるように調整した。
実施例及び比較例で得られたポジ型感光性樹脂積層シートの特徴を表1に示す。樹脂の軟化温度は、TAインスツルメント社製のTMA2940型を使用し、針入モードにて測定した。試験片は各種熱可塑性樹脂を乾燥後の膜厚が20μmとなるように50μm厚のポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)上に塗布乾燥して用意した。図4に示すように、10mm×10mmの大きさの前記試験片を石英ガラステーブルに置き、直径2mmの石英ガラスプローブで押さえつけ、測定中は該プローブに20gの荷重を与えた。そして一定荷重を保持したまま試験片及びプローブを昇温速度20℃/分で0℃から150℃まで加熱昇温し、温度に対するプローブの動きを記録した。プローブは樹脂の軟化によって樹脂中に沈み込むように動くので、図5に示すように樹脂の軟化温度をプローブの動きの変曲点から読み取った。
樹脂の重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC測定)を用いて測定し、ポリスチレン標準試料の測定から作成した検量線をもとに計算されたものである。
また、実施例及び比較例で得られたポジ型感光性樹脂積層シートの特性は、次に示すようにして評価を行い、その結果を表2に示した。
まず、予めスパッタリング法などの既存技術を用いて1μmの厚みの金属クロム膜パターンが形成された1mm厚のガラス基板を純水で十分に洗浄した後、カバーフィルムをポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去して、該ポジ型感光性樹脂層の表面を金属クロム膜表面に対向するように載せ、ゴムロールの表面温度が120℃に加熱された熱ラミネーターを用いて3kgf/cmの圧力で加圧しながら、1000mm/分の速度で貼着した。そして、支持体フィルムをクッション層とポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去してガラス基板上にポジ型感光性樹脂層を転写した。このとき、転写面及び断面を顕微鏡で観察し、ポジ型感光性樹脂層が金属膜パターンの段差に気泡を巻き込むことなく埋め込んでいれば○、十分に埋め込めてなければ×とした。
その後、ガラス基板に転写されたポジ型感光性樹脂層に超高圧水銀灯を用いて20mJ/cmまたは30mJ/cmのパターン露光を行い、25℃に保たれた2.38%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)溶液を現像液に用いて30秒間の現像を行った。ガラス基板上に形成されたパターン画像を電子顕微鏡及びレーザー顕微鏡を用いてパターン形成状態、露光部に残った樹脂残渣(現像残渣)の有無を観察し、その良否を評価した。パターン形成状態はマスクに用いたパターンが良好に形成されていれば○、形状が崩れていれば△、パターンが形成されなければ×とし、現像残渣は、露光部が完全に溶解除去されていれば○、残渣があれば×とした。また、ガラス基板にポジ型感光性樹脂層を転写した状態の樹脂層の厚み(処理前)と未露光部に形成されたパターンの厚み(処理後)を測定し、パターンの残膜率を次のように計算した。
パターン残膜率(%)=(処理後のパターン厚み)/(処理前の樹脂層厚み)×100
続いて、樹脂層のパターンが形成されたガラス基板を純水で十分に洗浄、リンスした後、16%濃度の硝酸ニアンモニウムセリウム(IV)を用いて金属クロム膜のエッチングを行い、金属膜のパターニングを行った。その後、ガラス基板上に形成されたパターン画像を電子顕微鏡及びレーザー顕微鏡を用いてパターンの形成状態を観察し、その良否を評価した。ガラス基板上に形成されたポジ型感光性樹脂層が残っていない場所に、エッチングによって新たな金属クロム膜パターンが良好に形成されていれば○とし、新たなパターンが形成できなければ×とした。
前述の評価法に基づくと、比較例1では、クッション層が付与されていないため金属膜とガラス表面間の段差に気泡が残り満足な転写性が得られず、金属膜パターンの形成に至らなかった。比較例2では、ポジ型感光性樹脂層形成用感光液をクッション層上に直接塗工したため、支持体フィルムをクッション層とポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去できず、ガラス基板上にポジ型感光性樹脂層を転写することができなかった。また、クッション層にアクリル樹脂やEVA系の共重合体を用いて比較例2と同様に、ポジ型感光性樹脂層形成用感光液をクッション層上に直接塗工した場合には、クッション層に耐溶剤性がなくクッション層が溶解してしまった。さらに溶解の程度が弱く、ポジ型感光性樹脂層を剥離可能な程度に形成できても、ポジ型感光性樹脂層の膜厚分布にバラツキが大きく、本発明の目的とする膜厚均一性には到底及ばなかった。比較例3ではポジ型感光性樹脂層を形成できるものの、柔軟性、可撓性に乏しく、ガラス基板への貼着操作のときに樹脂層がひび割れた上、基板への良好な転写もできなかった。また、比較例4ではポジ型感光性樹脂層中の熱可塑性樹脂成分の配合量が多く、柔軟性、可撓性に優れ、ガラス基板への転写性も非常に良好であったが、アルカリ溶解性が強すぎて基板上に未露光部まで現像液に溶解してパターンを形成できなかった。また、比較例5ではポジ型感光性樹脂層の転写性は良好であったが、比較例4とは逆にアルカリ溶解性が乏しく露光部に残渣が発生した。
比較例に対して、実施例1〜実施例9に示したポジ型感光性樹脂積層シートを用いて一連のフォトリソグラフィーを行ったところ、表2に示すようにいずれも金属クロム膜のパターンを良好に形成できた。このことから本発明の有用性は明らかである。
Figure 0004622612
Figure 0004622612
本発明に係るポジ型感光性樹脂積層シートの構成を示す断面図である。 貼合前のカバーフィルム側の構成を示す断面図である 貼合前の支持体フィルム側の構成を示す断面図である。 TFTアレイの製造プロセスの概要を示す基板の断面図 熱機械分析(TMA)による樹脂の軟化温度測定方法を示す概念図 熱機械分析(TMA)による樹脂の軟化温度の測定例
符号の説明
1 カバーフィルム
2 ポジ型感光性樹脂層
3 クッション層
4 支持体
5 ガラス表面コート層
6 ゲート電極
7 シリコン酸化膜
8 シリコン窒化膜
9 水素化アモルファスシリコン層
10 チャンネル保護膜
11 n+型アモルファスシリコン層
12 画素電極
13 ソース電極
14 ドレイン電極
15 保護膜

Claims (8)

  1. カバーフィルム、少なくとも1層のポジ型感光性樹脂層、クッション層、支持体フィルムの順番で積層された積層体であって、該クッション層は熱可塑性樹脂から成り、該ポジ型感光性樹脂層が感光性成分として5〜30重量部の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を有する有機化合物、40〜70重量部のノボラック型フェノール樹脂、及び5〜40重量部のアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含み、かつ該ポジ 型感光性樹脂層の厚みが0.5〜3μmであることを特徴とするポジ型感光性樹脂積層シート。
  2. ポジ型感光性樹脂層がカバーフィルム及びクッション層との間で剥離可能であり、かつ該ポジ型感光性樹脂層とカバーフィルムの接着力が、該ポジ型感光性樹脂層と該クッション層の接着力より低いことを特徴とする請求項1記載のポジ型感光性樹脂積層シート。
  3. ポジ型感光性樹脂層に含まれる感光性成分が二つ以上の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を有する有機化合物であることを特徴とする請求項1ないし2記載のポジ型感光性樹脂積層シート。
  4. ポジ型感光性樹脂層に含まれるノボラック型フェノール樹脂の重量平均分子量が2000〜20000の範囲であることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂積層シート。
  5. ポジ型感光性樹脂層に含まれるアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂の重量平均分子量が1000〜30000で、軟化温度が80℃以下で、かつ酸価が30〜300mg−KOH/gであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂積層シート。
  6. クッション層を構成する熱可塑性樹脂の軟化温度が30〜90℃であり、かつ該クッション層の厚みが5〜40μmであることを特徴とする請求項1〜のいずれかに記載のポジ型感光性樹脂積層シート。
  7. カバーフィルムの片面に感光性成分として5〜30重量部の1,2−ナフトキノンジアジドスルホン酸エステル基を有する有機化合物、40〜70重量部のノボラック型フェノール樹脂、及び5〜40重量部のアルカリ可溶なカルボキシル基を有する熱可塑性樹脂を含むポジ型感光性樹脂層を塗布乾燥して形成させたフィルム(A)、及び支持体フィルムの片面に熱可塑性樹脂からなるクッション層を塗布乾燥して形成させたフィルム(B)とを用い、該フィルム(A)のポジ型感光性樹脂層面と該フィルム(B)のクッション層面とを貼り合わせることを特徴とするポジ型感光性樹脂積層シートの製造方法。
  8. 請求項1〜記載のポジ型感光性樹脂積層シートよりカバーフィルムをポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去し、該ポジ型感光性樹脂層の表面をガラス基板表面に加熱、加圧しながら貼着した後、支持体フィルムをクッション層とポジ型感光性樹脂層との間で剥離除去し、ガラス基板にポジ型感光性樹脂層のみを転写し、該ポジ型感光性樹脂層にフォトリソグラフィー(プリベーク、活性光線によるパターン露光、アルカリ水溶液による現像、ポストベーク)、及びエッチング(酸溶液によるウェットエッチング、またはプラズマガスなどによるドライエッチング)を行ってガラス基板上に回路パターンを形成させ、基板上に残ったポジ型感光性樹脂パターンを剥離液によって除去する回路パターンの製造方法。
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