JP2022094229A - 学習済予測モデル生成方法、物理量予測方法、プログラムおよび学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 - Google Patents

学習済予測モデル生成方法、物理量予測方法、プログラムおよび学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体 Download PDF

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Abstract

【課題】短時間の計算による少数の分子動力学シミュレーション結果から高精度に不均質材料の物理量を予測できる学習済予測モデル生成方法を提供する。【解決手段】学習用の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に含まれる複数の学習用部分領域を設定し、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に対して数値シミュレーションを実施して複数の学習用部分領域の各々についての部分領域物理量を取得し、複数の学習用部分領域の各々についての部分領域配置情報および部分領域物理量を含む学習用データセットを作成し、複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の学習用データセットを用いて予測モデルに機械学習をさせることにより予測対象の不均質材料の予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを作成する。【選択図】図2

Description

特許法第30条第2項適用申請有り 令和2年10月22日に以下のウェブサイトにて公開、https://www.nature.com/articles/s41598-020-75038-0 、https://www.nature.com/articles/s41598-020-75038-0.pdf 令和2年6月30日に以下のウェブサイトにて公開、https://www.hpci-office.jp/pages/hpci-rep_r01_g-use、https://www.hpci-office.jp/output/hp190034/outcome.pdf?1606466609、https://www.hpci-office.jp/output/hp190034/resume.pdf?1606466609、https://www.hpci-office.jp/cgi-bin/hpcidatabase/app/summary.cgi?s=hp190034&view=cat&col=*&row=*&lang=ja&select=32&date_from=&date_to=&resrc=65551&doclang=all&ts_=1606466609、https://www.hpci-office.jp/cgi-bin/hpcidatabase/app/summary.cgi?s=hp190034&view=cat&col=*&row=*&lang=ja&select=32&date_from=&date_to=&resrc=65551&doclang=all&ts_=1606466609、https://www.hpci-office.jp/folders/news?page=2、https://www.hpci-office.jp/pages/user_report_list_r01 令和2年10月30日に以下のウェブサイトにて公開、https://www.hpci-office.jp/pages/project_report_meeting?parent_folder=492、https://www.hpci-office.jp/materials/r0210_houkokukai.pdf
本発明は、不均質材料の物理量に関する学習済予測モデル生成方法、物理量予測方法、その学習済予測モデル生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムおよび物理量予測方法をコンピュータに実行させるためのプログラム並びにその学習済予測モデル生成方法で作成された学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体に関する。
低燃費タイヤの開発を加速させるためには、変形に伴うエネルギーロス(ヒステリシス)とナノ構造の関係を明らかにすることが一助になる。フィラー充填ゴムは、フィラーとポリマーの複合材料であり、フィラーモルフォロジーが材料特性をコントロールする因子の1つであるため、メカニズム解明を目的にフィラーの凝集構造をモデル化した大規模な分子動力学シミュレーションが実施されている。
特開2006-313522号公報 特開2019-91237号公報 特開2020-74095号公報 国際公開第99/007543号
特許文献1には、構造体を複数の小領域に分割し、小領域における等価材料定数を算出する手段を含む等価材料定数算出システムが開示されているが、このシステムは、機械学習を用いていない。
特許文献2には、決定論的時間発展モデルから取得された教師時系列データを学習することによって確率論的時間発展モデルを生成するモデル生成部と、確率論的時間発展モデルに基づき時系列データを生成する時系列データ生成部を有する時系列データ生成装置が開示されている。
特許文献3には、ポリマーの物性を精度予測する予測装置が開示されているが、予測装置が用いる回帰モデルは、シミュレーションを用いて得たものではない。
特許文献4には、ニューラルネットワークを用いたタイヤの設計方法が開示されているが、ニューラルネットワークは、シミュレーション結果を用いた学習により構築されたものではない。
新しい知見発見や開発の効率化を実現するために近年では機械学習が活用されている。分子動力学シミュレーションを用いた研究開発の効率化にも機械学習は有効であるが、フィラーモルフォロジーをモデル化した大規模シミュレーションでは、計算時間の観点から十分な学習データを作成できない。
そこで、本発明は、短時間の計算による少数の分子動力学シミュレーション結果から高精度に不均質材料の物理量を予測することを可能にする学習済予測モデル生成方法、物理量予測方法、プログラムおよび学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体を提供することを目的とする。
本発明によれば、
2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するための学習済予測モデルを生成する学習済予測モデル生成方法であって、
学習用の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に含まれる複数の学習用部分領域を設定する学習用部分領域設定ステップと、
前記学習用数値シミュレーションモデルの前記全体領域に対して数値シミュレーションを実施して前記複数の学習用部分領域の各々についての部分領域物理量を取得する学習用部分領域物理量取得ステップと、
前記複数の学習用部分領域の各々についての部分領域配置情報および前記部分領域物理量を含む学習用データセットを作成する学習用データセット作成ステップと、
前記複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の前記学習用データセットを用いて予測モデルに機械学習をさせることにより予測対象の不均質材料の予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを作成する学習済予測モデル作成ステップと、
を有する学習済予測モデル生成方法が提供される。
また、本発明によれば、
2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するための物理量予測方法であって、
予測対象の不均質材料における複数の予測対象部分領域を設定する予測対象部分領域設定ステップと、
各予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを用いつつ、前記複数の予測対象部分領域の各々についての2つ以上の異なる材質の部分領域配置情報に基づいて、その予測対象部分領域についての部分領域物理量を予測する部分領域物理量予測ステップと、
前記複数の予測対象部分領域の各々についての前記部分領域物理量に基づいて、前記予測対象の不均質材料の全体領域の物理量を取得するする全体領域物理量取得ステップと、
を有する、
物理量予測方法が提供される。
更に、本発明によれば、上記の学習済予測モデル生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
更に、本発明によれば、上記の物理量予測方法をコンピュータに実行させるためのプログラムが提供される。
更に、本発明によれば、上記の学習済予測モデル生成方法により作成された学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体が提供される。
本発明によれば、短時間の計算による少数の分子動力学シミュレーション結果から高精度に不均質材料の物理量を予測することが可能になる。
本発明の実施の形態による学習済予測モデル生成方法および物理量予測方法の概要を説明するための概念図である。 本発明の実施の形態による学習済み予測モデル生成方法を説明するためのフローチャートである。 (a)は、重複なく学習用部分領域を全体領域から設定した例を示し、(b)は、重複するように学習用部分領域を全体領域から設定した例を示す。 本発明の実施の形態における学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲と学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲との関係又は予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲と予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲との関係を示す概念図である。 本発明の実施の形態による学習済み物理量予測方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態による学習済予測モデル生成方法および物理量予測方法が奏する効果を説明するための表である。 本発明の実施の形態において部分領域を利用する代わりに対応領域を利用することによる効果を説明するための表である。 本発明の実施の形態において界面領域の配置情報を利用することによる効果を説明するための表である。 本発明の実施の形態において画像データを数値シミュレーションモデルを作成するために利用することによる効果を説明するための表である。 本発明の実施の形態において学習用データセットの数を増加させることによる効果を説明するための表である。 本発明の実施の形態による物理量の予測誤差およびシミュレーション時間を比較例1および比較例2による物理量の予測誤差およびシミュレーション時間と比較するための表である。 本発明の実施の形態によるシミュレーション方法を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態で扱うシミュレーションモデルを示す概念的斜視図である。 主鎖および架橋鎖を説明するための図である。 (a)は、ボンド・ストレッチ・ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図であり、(b)は、ベンディング・ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図であり、(c)は、トーション・ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図であり、(d)は、レナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 フィラー粒子間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 ポリマー粒子間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 図17に示した非結合ポテンシャル・エネルギー以外の非結合ポテンシャル・エネルギーがあることを示す図である。 フィラー粒子とポリマー粒子との間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 他のフィラー粒子とポリマー粒子との間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 更に他のフィラー粒子とポリマー粒子との間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 更に他のフィラー粒子とポリマー粒子との間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーなどの非結合ポテンシャル・エネルギーを説明するための概念図である。 図13に示したシミュレーションモデルの応答解析を説明するための概念的斜視図である。 本発明の実施の形態による学習済み予測モデル生成装置Aの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による学習済み物理量予測装置Aの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による学習済み予測モデル生成装置Bの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による学習済み物理量予測装置Bの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による学習済み予測モデル生成装置Cの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による学習済み物理量予測装置Cの構成を示す機能ブロック図である。 本発明の実施の形態による解析装置の機能ブロック図である。
以下、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の実施の形態では、図1に示すように、学習用不均質材料に対応する学習用数値シミュレーションモデルから複数の学習用部分領域を設定し、複数の学習用部分領域の各々に対応する配置情報および物理量を含む、学習用部分領域毎の学習用データセットを利用して予測対象の不均質材料の各予測対象部分領域に適用するための学習済予測モデルを作成する。そして、予測対象不均質材料に対応する予測対象シミュレーションモデルから複数の予測対象部分領域を設定し、各予測対象部分領域に対応する物理量を、その予測対象部分領域の配置情報と各予測対象部分領域に適用させるための学習済予測モデルを利用して予測する。そして、各予測対象部分領域に対応する物理量を予測対象シミュレーションモデルの全体領域に亘る合計値を予測対象不均質材料の全体領域に対する物理量とする。
[第1の実施の形態]
第1の実施の形態による学習済み予測モデル生成方法は、2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するための学習済予測モデルを生成するためのものであり、図2に示すような下記のステップを有する。
(ステップA1)学習用数値シミュレーションモデル作成ステップ
学習用の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ学習用数値シミュレーションモデルを作成する。
学習用数値シミュレーションモデルは、後述するように図13に示すような構造を有する。
配置情報は、図13に示すような構造を表すものである。配置情報は、微細構造(モルフォロジー)も表すものである。
学習用の不均質材料は、学習用数値シミュレーションモデルにおいては、粒子、及び、粒子間をつなぐ結合により表される。粒子をつなぐ結合は1つの粒子につき一般に複数個、複数種類ある。これが配置情報により表される。配置情報としては、全体領域に対応するものと部分領域に対応するものがあるが、何れの配置情報に対してもこれは同様である。
また、後述するように、学習用数値シミュレーションモデルを扱うシミュレーションは、分子動力学法を用いたものである。
学習用数値シミュレーションモデルを用いることにより、フィラー充填ゴムの大変形までのシミュレーションを実施することができる。
具体的には、連続体シミュレーションで解析した場合に扱える最大ひずみは50%程度であるのに対し、分子動力学で扱える最大ひずみは500%程度である。
また、後述するように、異なる材質間の界面は相互作用が働く領域の厚さや相互作用の強さによりモデル化することができる。
[界面]
2つ以上の異なる材質間の界面領域に関する配置情報を学習用数値シミュレーションモデルに含めてもよい。ここで、界面領域は、2つ以上の異なる材質間に存在するものとして定義される。こうすることにより学習用数値シミュレーションモデルから取得した学習用部分領域配置情報に界面領域の配置情報を含めることができるようになる。
このように界面をデータ化することでフィラー種の影響を調査することができる。
(ステップA2)学習用部分領域設定ステップ
複数の学習用部分領域を設定する。また、設定した学習用部分領域を定義するための学習用部分領域定義データを各学習用部分領域について生成する。この学習用部分領域定義データは、学習用部分領域が全体領域中のどの部分を占めるかを定義するデータである。
図3を参照すると、学習用部分領域は、全体領域の一部である。図3(a)の例では、全体領域のサイズを1×1とした場合、学習用部分領域の大きさは、0.5×0.5である。従って、図3(a)に示すように、学習用部分領域間に重複がなければ4つの部分領域を設定することができる。
[学習用部分領域の増数]
全体領域に占める領域の少なくとも一部を共通としながらも異なった前記部分領域配置情報を持つような2以上の前記学習用部分領域を含むように前記複数の学習用部分領域を設定してもよい。
例えば、複数の学習用部分領域が部分的に重複するように複数の学習用部分領域を設定してもよい。図3(b)に示すように、図3(a)に示す4つの学習用部分領域に追加して、これらと部分的に重複する学習用部分領域を設けてもよい。こうすることにより、同一の学習用数値シミュレーションモデルを用いても、各々が各学習用部分領域に対応する学習用データセットを増やすことができる。
また、画像データ作成方向の変更(3次元データの場合は構造のスライス方向、2次元の場合は回転、反転)や鏡面条件を用いることによって、同一の学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に対応する学習用部分領域を増加してもよい。この場合、全体領域に占める領域を共通としながらも異なった部分領域配置情報を持つような2以上の学習用部分領域が生成されることになる。
(ステップA3)部分領域配置情報取得ステップ
各学習用部分領域について、配置情報(学習用部分領域配置情報)を、学習用部分領域定義データに基づいて、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に亘る配置情報から抽出する。
学習用部分領域配置情報には、図13に示すポリマー粒子21aの座標およびフィラー粒子11aの座標も含まれるが、これらの座標は、座標の数値を示すテキストデータやCSVデータにより表される。
[画像データ]
各学習用部分領域について、配置情報(学習用部分領域配置情報)を、学習用の不均質材料の画像データから抽出してもよい。
この場合、学習用の不均質材料の画像データから直接的に配置情報(学習用部分領域配置情報)を取得するようにしてもよい。また、学習用の不均質材料の画像データから学習用数値シミュレーションモデルを作成し、これから配置情報(学習用部分領域配置情報)を取得するようにしてもよい。
この場合、画像データからポリマー粒子21aの座標およびフィラー粒子11aの中心座標を取得し、取得した座標の数値を示すテキストデータやCSVデータを生成する。画像データは、例えば、電子顕微鏡を用いて学習用不均質材料から取得する。
また、この場合、これに対応して、学習用の不均質材料の画像データから学習用数値シミュレーションモデルを作成してもよい。例えば、電顕写真等の画像データから学習用数値シミュレーションモデルを作成してもよい。
フィラー、ポリマー等の構成材料が2種類の場合はグレースケールの画像データを用いればよい。
ここで画像データは、所定のフォーマットに従ったものである。また、画像データの代わりに画像データから取得した他の種類のデータ(例えば、数値データ、文字データなど)を用いても良い。
(ステップA4)部分領域物理量取得ステップ
学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に対して数値シミュレーションを実施して複数の学習用部分領域の各々に対応する部分領域物理量(学習用部分領域物理量)を取得する。
部分領域物理量取得ステップは、以下の2つのステップを含む。
(ステップA4-1)全体領域物理量取得ステップ
学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に対して、例えば、第3の実施の形態による数値シミュレーションを実施して学習用数値シミュレーションモデルの全体に対応する全体的物理量を取得する。このとき、全体的物理量全体領域における分布も取得する。
ここで、物理量の全体領域に亘る分布は、学習用数値シミュレーションモデルにおける各粒子、及び、粒子間をつなぐ各結合に対応するものである。ここでいう各粒子とは、例えば、図13に示すフィラーモデル11A、11B、11C、11Dに含まれる複数のフィラー粒子11a、ポリマーモデル121に含まれる複数のフィラー粒子11aであり、ここでいう各結合とは、例えば、ポリマーモデルにおける主鎖21b、架橋結合鎖21cなどの結合鎖に対応した結合、フィラー粒子11a同士の粒子間に働く相互作用に対応した結合、フィラー粒子11aとポリマー粒子21aの粒子間に働く相互作用に対応した結合である。
(ステップA4-2)学習用部分領域物理量抽出ステップ
各学習用部分領域について、物理量の全体領域に亘る分布から学習用部分領域定義情報により定義される学習用部分領域に対応する物理量(学習用部分領域物理量)を抽出する。また、学習用部分領域物理量の学習用部分領域における分布も抽出する。
ここで、物理量の学習用部分領域に亘る分布は、学習用数値シミュレーションモデルにおける各粒子、及び、粒子間をつなぐ各結合に対応するものである。つまり、各粒子に対してその粒子がかかわる各種の結合に関連した物理量が関連付けられている。
ここで、算出する学習用部分領域の物理量は、エネルギー/応力の何れか一方またはそれらの双方である。
学習用部分領域および後述する予測対象部分領域の形状は、立方体や直方体であることが好ましい。
学習用部分領域および後述する予測対象部分領域の大きさは全て同一であることが好ましい。
学習用部分領域および後述する予測対象部分領域の形状は全て同一であることが好ましい。
学習用部分領域および後述する予測対象部分領域は、統計的な誤差が小さいほど精度が上がるため、各辺長が100nm、またはそれに相当する長さ以上であることが好ましい。
全体領域と学習用部分領域または後述する予測対象部分領域の差が小さいと、これらの部分領域の物理量のバリエーションが小さくなるため、これらの部分領域は全体領域の80%以下の寸法であることが好ましい。
学習用部分領域および後述する予測対象部分領域は、フィラー等の剛性が著しく大きい介在物を含む場合は、全体領域から10個以上設定することが好ましい。
(ステップA5)学習用データセット作成ステップ
次に、各学習用部分領域に対応する配置情報(学習用部分領域配置情報)および部分領域物理量(学習用部分領域物理量。学習用部分領域における分布を含む。)を含む学習用データセットを作成する。
なお、ステップA1からステップA4までを複数の学習用の不均質材料について実行し、各学習用の不均質材料に各々対応した複数の学習用データセットを複数の学習用の不均質材料にわたり集めてもよい。
[学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲および学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲]
少なくとも一部の学習用データセットについて、各学習用データセットに含まれる部分領域配置情報(学習用部分領域配置情報)を取得するための領域的範囲を、その学習用データセットに含まれる前記部分領域物理量(学習用部分領域物理量)を取得するための領域的範囲と同じにする。具体的には、学習用部分領域定義データ357により定義された学習用部分領域を取得するための領域的範囲を学習用部分領域配置情報および学習用部分領域物理量に対して共通な範囲として選択する。つまり、少なくとも一部の学習用部分領域について、各学習用部分領域についての部分領域配置情報を取得するための領域的範囲が、その予測対象部分領域に対応する部分領域物理量を取得するための領域的範囲と同じになるようにする。
また、例えば、図4に示すように、少なくとも一部の学習用データセットについて、各学習用データセットに含まれる部分領域配置情報(学習用部分領域配置情報)を取得するための領域的範囲が、その学習用データセットに含まれる前記部分領域物理量(学習用部分領域物理量)を取得するための領域的範囲を含み、且つ、それよりも広くなるようにする。具体的には、学習用部分領域定義データ357により定義された学習用部分領域の範囲を学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲として選択する。そして、その範囲を含み、且つ、それよりも広い範囲を学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲として選択する。つまり、少なくとも一部の学習用部分領域について、各学習用部分領域についての部分領域配置情報を取得するための領域的範囲が、その学習用部分領域に対応する部分領域物理量を取得するための領域的範囲よりも広くなるようにする。
図4に示すような、後者の選択の組み合わせの場合、シミュレーション結果から学習用部分領域に対応する学習用部分領域物理量を取得する際に、その学習用部分領域の近傍にある配置情報による影響を加味することができる。
また、大規模シミュレーションからデータを作成する場合は、大規模モデルのサイズ効果を加味することができる。
なお、通常は、学習用部分領域の範囲そのものを、学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲として選択する。
従って、通常は、学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲と学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲が同じである場合には、学習用部分領域の範囲そのものが、学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲および学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲になる。
また、通常は、学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲が学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲がよりも広い場合には、学習用部分領域の範囲そのものが、学習用部分領域物理量を取得するための領域的範囲になる。そして、学習用部分領域の範囲を含み、且つ、それよりも広い範囲が学習用部分領域配置情報を取得するための領域的範囲になる。
[界面]
2つ以上の異なる材質間の界面領域に関する配置情報を学習用数値シミュレーションモデルに含めず、その代わりに、2つ以上の異なる材質間の界面領域に関する配置情報を直接的に学習用部分領域配置情報に含めてもよい。つまり、学習用データセット自体に2つ以上の異なる材質間の界面領域に関する配置情報を含めてもよい。
ここで、界面領域は、2つ以上の異なる材質間に存在するものとして定義される。
このように界面をデータ化することでフィラー種の影響を調査することができる。
(ステップA6)学習済予測モデル作成ステップ
複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の学習用データセットを用いて予測モデルに機械学習をさせることにより、後述する予測対象の不均質材料の予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを作成する。
なお、ここでの予測対象部分領域は、学習用部分領域と同一のサイズと形状を有する部分領域である。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態による物理量予測方法は、2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するものであり、図5に示すような下記のステップを有する。
(ステップB1)予測対象数値シミュレーションモデル作成ステップ
予測対象の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ、数値シミュレーション用の予測対象数値シミュレーションモデルを作成する。
学習用数値シミュレーションモデルと同様に、予測対象数値シミュレーションモデルは、後述するように図13に示すような構造を有する。
予測対象の不均質材料は、予測対象数値シミュレーションモデルにおいては、粒子、及び、粒子間をつなぐ結合により表される。
また、後述する部分領域物理量予測ステップは、予測対象数値シミュレーションモデルを扱うシミュレーションが分子動力学法を用いたものであることを前提としているものであってもよい。
予測対象数値シミュレーションモデルを用いることにより、フィラー充填ゴムの大変形までのシミュレーションに基づいた物理量の予測を実施することができる。
具体的には、連続体シミュレーションで解析した場合に扱える最大ひずみは50%程度であるのに対し、分子動力学で扱える最大ひずみは500%程度である。
また、後述するように、異なる材質間の界面は相互作用が働く領域の厚さや相互作用の強さによりモデル化することができる。
なお、予測対象数値シミュレーションモデルは、第1の実施の形態における学習用数値シミュレーションモデルと同様な構成を有するものであり、シミュレーションの対象にすることができるものである。第2の実施の形態では、予測対象数値シミュレーションモデルの代わりに他の数値モデルを用いても良い。
[界面]
2つ以上の異なる材質間の界面領域を定義し、予測対象数値シミュレーションモデルに界面領域の配置情報も含めてもよい。こうすることにより、予測対象数値シミュレーションモデルから取得した予測対象部分領域配置情報に界面の配置情報を含めることができるようになる。
[画像データ]
予測対象の不均質材料の画像データに基づいて予測対象数値シミュレーションモデルを作成してもよい。
(ステップB2)予測対象部分領域設定ステップ
複数の予測対象部分領域を設定する。また、設定した予測対象部分領域を定義するための予測対象部分領域定義データを各予測対象部分領域について生成する。この予測対象部分領域定義データは、予測対象部分領域が全体領域中のどの部分を占めるかを定義するデータである。
複数の予測対象部分領域は、例えば、全部の予測対象部分領域を集めたときに予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域を占めるように設定する。ただし、その限りではなく、例えば、予測対象部分領域を部分的に重複するように設定して、全部の予測対象部分領域を集めたときに予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域を二重、又は多重に占めるように設定してもよい。
(ステップB3)部分領域配置情報取得ステップ
複数の予測対象部分領域の各々に対応する配置情報(予測対象部分領域配置情報)を取得する。
各予測対象部分領域について、配置情報(予測対象部分領域配置情報)を、予測対象部分領域定義データに基づいて、予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域に亘る配置情報から抽出する。予測対象部分領域配置情報には、図13に示すポリマー粒子21aの座標およびフィラー粒子11aの座標も含まれるが、これらの座標は、座標の数値を示すテキストデータやCSVデータにより表される。
[画像データ]
各予測対象部分領域について、配置情報(予測対象部分領域配置情報)を、予測対象の不均質材料の画像データから抽出してもよい。
この場合、予測対象の不均質材料の画像データから直接的に配置情報(予測対象部分領域配置情報)を取得するようにしてもよい。また、予測対象の不均質材料の画像データから予測対象数値シミュレーションモデルを作成し、これから配置情報(予測対象部分領域配置情報)を取得するようにしてもよい。
この場合、画像データからポリマー粒子21aの座標およびフィラー粒子11aの中心座標を取得し、取得した座標の数値を示すテキストデータやCSVデータを生成する。画像データは、例えば、電子顕微鏡を用いて学習用不均質材料から取得する。
[界面]
2つ以上の異なる材質間の界面領域を定義し、直接的に予測対象部分領域配置情報に界面領域の配置情報も含めてもよい。
このように界面をデータ化することでフィラー種の影響を調査することができる。
(ステップB4)部分領域物理量予測ステップ
学習済予測モデルを用いつつ、複数の予測対象部分領域の各々に対応する配置情報(予測対象部分領域配置情報)に基づいて、その予測対象部分領域に対応する部分領域物理量(予測対象部分領域物理量)を予測する。また、予測対象部分領域物理量の予測対象部分領域における分布も抽出する。
ここで、予測対象数値シミュレーションモデルを構成する粒子、及び、粒子間をつなぐ結合に基づいて物理量を予測しているので、物理量の予測対象部分領域に亘る分布は、結合先にある粒子単位のものである。各粒子に対しては、その粒子がかかわる各種の結合に対応した物理量が対応付けられる。
ここで用いる予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルとして、第1の実施の形態による学習済予測モデル生成方法により生成されたものを利用する。但し、その限りではなく、予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルとして、他の方法により生成されたものを利用してもよい。
各予測対象部分領域について、配置情報(予測対象部分領域配置情報)は、予測対象部分領域定義データに基づいて、予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域に亘る配置情報から抽出したものである。
[予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲および予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲]
各予測対象部分領域について、予測対象部分領域定義データ、予測対象部分領域配置情報および予測対象物理量を含むものとして予測対象データセットを定義することができる。
このとき、例えば、少なくとも一部の予測対象データセットについて、各予測対象データセットに含まれる部分領域配置情報(予測対象部分領域配置情報)を取得するための領域的範囲を、その予測対象データセットに含まれる前記部分領域物理量(予測対象部分領域物理量)を予測するための領域的範囲と同じにする。具体的には、予測対象部分領域定義データにより定義された予測対象部分領域の範囲を部分領域配置情報および部分領域物理量に対して共通な取得用の領域的範囲ないし予測用の領域的範囲として選択する。つまり、少なくとも一部の予測対象部分領域について、各予測対象部分領域に対応する部分領域配置情報の範囲が、その予測対象部分領域に対応する部分領域物理量を取得するための領域的範囲と同じになるようにする。
また、例えば、図4に示すように、少なくとも一部の予測対象データセットについて、各予測対象データセットに含まれる部分領域配置情報(予測対象部分領域配置情報)を取得するための領域的範囲を、その予測対象データセットに含まれる前記部分領域物理量(予測対象部分領域物理量)を予測するための領域的範囲を含み、且つ、それよりも広くなるようにする。具体的には、予測対象部分領域定義データにより定義された予測対象部分領域の範囲を予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲として選択する。そして、その範囲を含み、且つ、それよりも広い範囲を予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲として選択する。つまり、少なくとも一部の予測対象部分領域について、各予測対象部分領域についての部分領域配置情報の取得範囲が、その予測対象部分領域についての部分領域物理量を予測するための領域的範囲よりも広くなるようにする。
図4に示すような、後者の選択の組み合わせの場合、予測対象部分領域配置情報および学習済予測モデルから予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域物理量を取得する際に、その予測対象部分領域の近傍にある配置情報による影響を加味することができる。
また、大規模シミュレーションからデータを作成する場合は、大規模モデルのサイズ効果を加味することができる。つまり、大規模シミュレーションを用いて作成した学習済みモデルに対応させることができる。
なお、通常は、予測対象部分領域の範囲そのものを、予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲として選択する。
従って、通常は、予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲と予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲が同じである場合には、予測対象部分領域の範囲そのものが、予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲および予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲になる。
また、通常は、予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲が予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲がよりも広い場合には、予測対象部分領域の範囲そのものが、予測対象部分領域物理量を予測するための領域的範囲になる。そして、予測対象部分領域の範囲を含み、それよりも広い範囲が予測対象部分領域配置情報を取得するための領域的範囲になる。
(ステップB5)全体領域物理量予測ステップ
予測対象の不均質材料に含まれる複数の予測対象部分領域の各々に対応した予測対象部分領域物理量および予測対象部分領域定義データに少なくとも基づいて、その予測対象の不均質材料の全体領域の物理量を予測する。
ステップB4では、各予測対象部分領域に対して、各予測対象部分領域に対応させる学習済み予測モデルを用いつつ、予測対象部分領域配置情報に基づいて、予測対象部分領域物量を予測している。ステップB5では、予測した予測対象部分領域物理量を必要な全ての予測対象部分領域について合算することにより、その予測対象の不均質材料の全体領域の物理量を取得する。
例えば、全ての予測対象部分領域を繋ぎわせることにより全体領域を過不足なく埋めることができるのであれば、全ての予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域物理量を合算することにより予測対象全体に対する物理量を予測することができる。
予測対象部分領域を単位として全ての予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域物理量を合算してもよい。
この際、各予測対象部分領域が予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域においてどこに存在する部分であるのかということを知るために、各予測対象部分領域の定義データも用いる。
また、各予測対象部分領域における物理量の分布を考慮しつつ全ての予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域物理量を合算してもよい。
この際、予測対象部分領域の配置情報により示される各粒子に対してその粒子がかかわる各結合に対応した物理量を合算する必要があるので、各予測対象部分領域の定義データ、配置情報および物理量(結合ごとのもの)を用いる。
なお、異なる時刻/変形状態から算出した離散的な連続データ、またはそれらの差分をデータ化してもよい。これにより、応力ひずみ曲線やヒステリシス曲線やヒステレシスデータを取得することができる。
離散的な数値データを出力値としてもよいし、それを繋いだ曲線を画像データ化して出力データとしてもよい。
[実施例1]
<部分領域を用いることによる予測誤差における効果>
図6に示すように、一例として、歪みを10%にしてシミュレーションにより計算した応力の値を基準とした場合、従来通り、領域全体を1つのデータとした場合の予測誤差は20%である。これに対して、本発明の実施の形態に従って、部分領域に分割した場合の予測誤差は、10%であり、従来比で、予測誤差が50ポイント改善されている。
[実施例2]
<配置情報を取得するための領域的範囲を広げることによる効果>
図7に示すように、部分領域配置情報を取得するための領域的範囲が部分領域物理量を取得するための領域的範囲と同じである場合には、物理量の予測誤差は、10%である。
これに対して、学習済予測モデル作成部への入力につき、一辺当たり5パーセント程度の余剰が出るように部分領域配置情報を取得するための領域的範囲を部分領域物理量を取得するための領域的範囲よりも広くした場合には、物理量の予測誤差は、8%である。
従って、学習済予測モデル作成部(機械学習部)への入力につき、物理量を取得するための領域的範囲よりも配置情報を取得するための領域的範囲を広くすることにより予測誤差が20ポイント改善されている。
[実施例3]
<界面領域の配置情報の追加による効果>
図8を参照すると、分子動力学法を用いたシミュレーションの結果の相対的な数値(例えば歪みの相対的な数値)は、界面による影響が少ないフィラー1については1であり、界面による影響が多いフィラー2については、1.2である。つまり、界面による影響が大きいと数値が大きくなる。ここで、相対的な数値は、界面による影響が少ないフィラー1についての数値を基準としている。図8について、以下同様である。
そして、学習用部分領域配置情報に学習用の不均質材料の界面領域の配置情報を含めずに予測モデルを生成し、更に、予測対象部分領域配置情報に予測対象の不均質材料の界面領域の配置情報も含めずに、第2の実施の形態による物理量予測方法を実行した場合には、界面による影響が少ないフィラー1については1であり、界面による影響が多いフィラー2についても1である。
これに対して、学習用部分領域配置情報に学習用の不均質材料の界面領域の配置情報を含めて予測モデルを生成し、更に、予測対象部分領域配置情報に予測対象の界面領域の配置情報を含めて、第2の実施の形態による物理量予測方法を実行した場合には、界面による影響が少ないフィラー1については1であり、界面による影響が多いフィラー2についても、1.2である。
従って、学習用部分領域配置情報に学習用の不均質材料の界面領域の配置情報を含め、予測対象部分領域配置情報に予測対象の不均質材料の界面領域の配置情報を含めることにより、物理量についてのより正確な予測結果が出ることがわかる。
[実施例4]
<画像データを配置情報のために利用することによる効果>
図9を参照すると、学習用数値シミュレーションモデルにおいて、フィラーの座標としてフィラーの中心座標を用いて、学習済予測モデル生成方法を実行し、更に、予測対象数値シミュレーションモデルにおいて、フィラーの座標としてフィラーの中心座標を用いて、第2の実施の形態による物理量予測方法を実行した場合には、物理量の予測誤差は、20%程度である。
これに対して、学習用部分領域配置情報として学習用の不均質材料の画像データを利用し、予測対象部分領域配置情報として予測対象の不均質材料の画像データを利用した場合には、物理量の予測誤差は、8%程度である。
従って、画像データを利用することにより予測誤差が60ポイント改善されている。
[実施例5]
<同一の学習用の不均質材料に対応した学習用データセットを増やすことによる効果>
上述の[学習用部分領域の増数]の欄で説明したように、同一の学習用の不均質材料に対応した学習用データセットを増やすことができる。
図10に示すように、一例によれば、同一の学習用数値シミュレーションモデルの全体領域から取得した学習用部分領域の数の割合が1:12であると、予測誤差は、1.2:1になる。つまり、学習用部分領域の数を12倍にすると、第1の実施の形態による学習済予測モデル生成方法および第2の実施の形態による物理量予測方法を実行した場合における予測誤差を、17ポイント改善することができる。
[実施例6]
<部分領域を用いることによる予測誤差およびシミュレーション時間における効果>
図11を参照すると、10個の学習用数値シミュレーションモデルを用いて、10%伸長するときの応力をシミュレーションにより計算した。ここで、計算には5000万粒子系のモデルで分子動力学を実施した。各モデルの計算時間はモデル作成を含めると1つのモデルにつき1か月要した。
比較例1の方法では、予測モデルを作成する際には、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域を学習用領域として設定した。
また、物理量を予測する際には、予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域を予測対象領域として設定した。
10%伸長時の応力が最大になる予測対象の不均質材料については、シミュレーションにより計算した応力を基準にすると、予測した応力は60%の誤差を有していた。
比較例2の方法では、比較例1と同様に、予測モデルを作成する際には、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域を学習用領域として設定した。
ただし、鏡面モデルによりデータ拡張して、データ数を10から80に増加させた点が、比較例1と異なる。
また、比較例1と同様に、物理量の予測する際には、予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域を予測対象領域として設定した。
10%伸長時の応力が最大になる予測対象の不均質材料については、シミュレーションにより計算した応力を基準にすると、予測した応力は50%の誤差を有していた。
本実施の形態の方法では、予測モデルを作成する際には、学習用数値シミュレーションモデルの部分領域を学習用領域にした。これにより、データ数は10から10,000に増加した。つまり、データ数は1,000倍に増加した。なお、全体領域の1/8の領域を学習用部分領域とした。また、125か所の学習用部分領域から学習用データセットを作成した。
また、物理量の予測する際には、予測対象数値シミュレーションモデルの全体領域に含まれる各部分領域を予測対象領域として設定した。
10%伸長時の応力が最大になる予測対象の不均質材料については、シミュレーションにより計算した応力を基準にすると、予測した応力は20%の誤差を有していた。
従って、予測した応力の誤差は、比較例1の方法を基準にすると、比較例2の方法は17ポイント改善し、本実施の形態による方法は、67ポイント改善した。
また、同一数(ここでは、一例として、10,000個)の学習データを作成するために必要なシミュレーション時間は、実施の形態の方法による時間を基準とすると、比較例1の方法においては1,000であり、比較例2の方法においては125であった。
従って、同一数の学習データを作成するために必要なシミュレーション時間については、比較例1を基準にすると、比較例2では、87.5ポイント改善し、実施の形態の方法では、99.9パーセント改善した。
[第3の実施の形態]
図12は、一実施の形態の複合材料のシミュレーション方法のフローの一例を示す図である。図12に示すシミュレーション方法は、コンピュータを用いた分子動力学法により複合材料を解析するものである。すなわち、シミュレーション方法は、コンピュータによって実行される。
この方法は、複数の異なった種類の複合材料についてそれぞれ適用する。
この複合材料のシミュレーション方法は、図12に示すように、複合材料のシミュレーションモデルを作成するステップ(S101)と、シミュレーションモデルに入力を与えて分子動力学による応答解析を行うステップ(S103)と、応答解析に基づいて、所定の物理特性の値を算出するステップ(S105)と、を主に備える。
ここで、シミュレーションの対象となる複合材料は、第1物質と第2物質を含む。第1物質は、例えば、ポリマー(高分子材料)である。第2物質は、例えば素材原料に添加するフィラー粒子である。複合材料は、第1物質を母材として、第2物質が母材中に分布している構造を有することが好ましい。以下の説明では、第1物質はポリマーであり、第2物質はフィラー粒子である場合を例にして説明する。なお、複合材料の形態は、以下に説明する形態の他に、複合材料として、複数種のポリマーで構成されるブレンドポリマーの形態を挙げることができる。例えば、海島構造、ラメラ構造をとるブレンドポリマーが挙げられる。海島構造の場合、第1物質を海島構造の海部分を構成する高分子とし、第2物質を海島構造の島部分を構成する高分子として扱うとよい。ブレンドポリマーは、結晶性高分子と非結晶性高分子からなるものであってもよい。この場合、第1物質を非結晶性高分子とし、第2物質を結晶性高分子として扱うとよい。更に、複合材料の形態は、熱可塑性エラストマーのように一分子中にハードセグメントの相とソフトセグメントの相を有する形態も挙げることができる。この場合、第1物質をソフトセグメントの相とし、第2物質をハードセグメントの相として扱うことができる。
複合材料の種類は、それを構成する分子の種類、各分子の単位体積当たりの数の他に、フィラーの分散状態などの微細構造(モルフォロジー)などによっても異なってくる。フィラーの分散状態などの微細構造(モルフォロジー)は、フィラー半径、フィラー濃度、フィラー分散半径、境界層厚さ、共分散、累積粒度分布などの因子によって定義することができる。
(シミュレーションモデルの作成)
複合材料のシミュレーションモデルを作成するステップS101では、複合材料中の第1物質をモデル化した第1物質モデル、および複合材料中の第2物質をモデル化した第2物質モデルを含む複合材料のシミュレーションモデルを作成する。このためには、例えば、特開2017-220137号公報に記載されている方法を用いる。
図13は、複合材料のシミュレーションモデルの一例を示す概念図である。図13に示すように、シミュレーションモデル1は、例えば、略立方体形状の仮想空間であるモデル作成領域内に粒子モデルが作成される。モデル作成領域は、互いに直交するX軸、Y軸およびZ軸方向に広がる三次元空間となっている。シミュレーションモデル1は、複数のフィラー粒子11aでモデル化された4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dと、複数のポリマー粒子21aおよび主鎖21bがモデル化された4つのポリマーモデル21と、を含んでいる。フィラーモデル11A,11B,11C,11Dは、総称して説明する場合フィラーモデル11として説明する。なお、図13に示す例では、シミュレーションモデル1が、4つのフィラーモデル11A,11B,11C,11Dがモデル化された例について説明するが、モデル化されるフィラーモデルの数に制限はない。シミュレーションモデル1は、3つ以下のフィラーモデル11を含んでいてもよく、4つを超えるフィラーモデル11を含んでいてもよい。また、図13においては、4つのポリマーモデル21のみを示しているが、シミュレーションモデル1では、複数のポリマーモデル21がモデル作成領域内の全域に亘って存在している。図13に示す例では、モデル作成領域が、略直方体形状の仮想空間である例について示しているが、球状、楕円状、直方体形状、多面体形状など任意の形状であってもよい。
フィラーモデル11は、複数のフィラー粒子11aがそれぞれ略球状体に集合した状態でモデル化されている。また、フィラーモデル11は、互いに所定間隔をあけて離れた状態で配置されている。なお、複数のフィラーモデル11同士は、相互に凝集した状態で外縁部が共有結合鎖(不図示)によって相互に連結されていてもよい。
モデル化されるフィラー粒子としては、例えば、カーボンブラック粒子、シリカ粒子、およびアルミナ粒子などが含まれる。フィラー粒子11aは、フィラーを構成する複数の原子が集合したものをモデル化したものである。また、複数のフィラー粒子11aが集合したフィラー粒子群がフィラーモデル11A,11B,11C,11Dとして形成される。
フィラー粒子11aは、複数のフィラー粒子11a間の結合鎖(不図示)によって相対位置が特定されている。この結合鎖は、フィラー粒子11a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各フィラー粒子11a間を拘束している。結合鎖は、フィラー粒子11aの相対位置および捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャル・エネルギーが定義されている。フィラーモデル11は、フィラーを分子動力学で取り扱うためのフィラー粒子11aの質量、体積、直径および初期座標、集合した個数などを含む数値データで定義される。フィラーモデル11の数値データは、コンピュータに入力される。
ポリマーモデル21にモデル化されるポリマーとしては、例えば、ゴム、樹脂、およびエラストマーなどが含まれる。ポリマー粒子21aは、複数のポリマーの原子が集合したものをモデル化したものである。また、複数のポリマー粒子21aが結合鎖により連結したポリマー粒子群がポリマーモデル21として形成される。すなわち、ポリマーモデル21は、複数のポリマー原子および複数のポリマー原子の集合体であるポリマー粒子21a同士が互いに結合鎖で連結した構成を有し、このポリマーモデル21が、モデル作成領域内に所定密度で配置されている。結合鎖は、例えば平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有する。ポリマー粒子21aは、複数のポリマー粒子21a間の主鎖21bによって結合されて相対位置が特定されている。この主鎖21bは、ポリマー粒子21a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各ポリマー粒子21a間を拘束している。主鎖21bは、ポリマー粒子21aの相対位置および捻り、曲げなどによって力が発生するポテンシャル・エネルギーが定義されている。
図14は、実施の形態で用いる架橋結合の一例を示す図である。図14に示すように、3つのポリマーモデル21がポリマー粒子21a間で架橋結合鎖21cが与えられる。この架橋結合鎖21cは、ポリマー粒子21a間の結合距離である平衡長とばね定数とが定義されたバネとしての機能を有し、各ポリマー粒子21a間を拘束している。
また、ポリマーには、フィラーとの親和性を高める変性剤が必要に応じて配合される。この変性剤としては、例えば、水酸基、カルボニル基、および原子団の官能基などが含まれる。この変性剤に対応して、ポリマーモデル21とフィラーモデル11の間に変性剤粒子をモデル化した粒子モデルと、結合鎖(不図示)が配置される。
このポリマーモデル21は、ポリマーを分子動力学で取り扱うための数値データ(ポリマー粒子21aの質量、体積、直径および初期座標などを含む)で定義される。ポリマーモデル21の数値データは、パラメータとしてコンピュータに入力される。
なお、シミュレーションモデル1では、フィラー粒子11a同士の粒子間、ポリマー粒子21a同士の粒子間、フィラー粒子11aとポリマー粒子21aの粒子間の少なくとも一部の粒子間に相互作用を与える。場合によっては、全ての粒子間に力のやり取りを行う相互作用力を与えてもよい。フィラー粒子11aとポリマー粒子21a間の相互作用として、化学的な相互作用(引力)を与えてもよく、物理的な相互作用(ボンド結合)を与えてもよい。
図示される主鎖21bおよび架橋結合鎖21cを含む結合鎖、更には、結合鎖で連結されていない粒子モデル間にも後述するポテンシャル・エネルギーが与えられることで、相互作用が付与される。これにより、相互作用により定まる力が粒子モデル間に働く。
複合材料においてポリマーは複数の種類のポリマーで構成されてもよく、この場合、シミュレーションモデル1における異なる種類のポリマー粒子21a間に相互作用を与えてよい。この場合のフィラー粒子11aとポリマー粒子21aの間の相互作用は、種類の異なるポリマー粒子21a間で異ならせてよい。
粒子間の相互作用は、例えば、下記式に示すレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーで規定される。このとき、下記式のσ、εの値が適宜調整される。ポテンシャル・エネルギーを計算する上限距離(カットオフ距離)を大きくすることで、遠距離まで働く力を調整することができる。なお、フィラー粒子11a間の相互作用およびポリマー粒子21a間の相互作用が一定値になるまで順次、フィラー粒子11a間の相互作用およびポリマー粒子21a間の相互作用のパラメータを小さくすることが好ましい。レナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーのσ、εを大きな値から徐々に本来の値に近づけることにより、分子を不自然な状態に導かない穏やかな速度で粒子の接近を行うことができる。また、カットオフ距離も徐々に小さくすることにより、適正な範囲で相互作用における力を調整できる。
U(r)=4・ε・[(σ/r)p-(σ/r)q
(p,qは、正数)
上記のポテンシャル・エネルギーは、図15に示すような分子構造モデルにまとめることができる。
図15を参照すると、分子構造モデルは、3次元構造を有し、図15(a)~(c)に示されるように、各粒子21a、21a間の結合(「ボンド」とも呼ばれる。)の長さである結合長r、同図(b)に示されるように、隣り合う3つの粒子3がなす角度である結合角θ、同図(c)に示されるように、隣り合う4つの粒子3において、隣り合う3つの粒子が作る第1の平面P1と、その中の2つの粒子が共通する3つの粒子3が作る第2の平面P2のなす角度であるトーションφが定義される。
分子動力学計算では、分子構造モデルに対して、図15(a)で示される連結された粒子間のボンド・ストレッチ・ポテンシャル・エネルギー(略記号:Ebs)、同図(b)の連続する3つ粒子3で構成されるベンディング・ポテンシャル・エネルギー(略記号:Ebe)、同図(c)のトーション・ポテンシャル・エネルギー(略記号Eto)および図14(d)で示されるように、互いに連結されていない粒子間のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギー(略記号:Evw)の相互作用が考慮される。
ボンド・ストレッチ・ポテンシャル・エネルギー、ベンディング・ポテンシャル・エネルギーおよびトーション・ポテンシャル・エネルギーは、何れも結合ポテンシャル・エネルギーである。
図16においては、破線によりフィラー粒子11A、11B、11Cおよび11D相互間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。
図17においては、破線によりポリマー粒子21a相互間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。図17は、略図であり、実際には,図18に示すように、各ポリマー粒子21a相互間に非結合ポテンシャル・エネルギーが生じている。
図19においては、破線によりフィラー粒子11Aと各ポリマー粒子21aとの間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。
図20においては、破線によりフィラー粒子11Cと各ポリマー粒子21aとの間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。
図21においては、破線によりフィラー粒子11Dと各ポリマー粒子21aとの間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。
図22においては、破線によりフィラー粒子11Bと各ポリマー粒子21aとの間の非結合ポテンシャル・エネルギーであるレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーを示している。
(応答解析)
シミュレーションモデル1に入力を与えて行う分子動力学による応答解析は、シミュレーションモデル1の応答が時間の経過に伴ってどのように変化するかを調べる解析であり、例えば、シミュレーションモデル1を伸張させるように入力を与えたときのシミュレーションモデル1の挙動に関する応答解析である。図23は、一実施の形態で行うシミュレーションモデル1の応答解析の一例を説明する図である。
図23に示す応答解析の例では、シミュレーションモデル1に上下方向に伸張するように入力を与え、このときに、ポリマーモデル21およびフィラーモデル11A~11Dがどのように時間とともに移動していくかを時系列に解析をする。
ポリマーモデル21およびフィラーモデル11A~11Dのそれぞれは、質量を有するので、シミュレーションモデル1に与えられた入力に起因する力を受けることにより、運動方程式に従って移動を開始するが、このとき、相互作用や結合鎖により移動の制限を受けながら移動をする。このような移動を、所定の時間間隔毎に計算することにより、時間的な応答を計算する。
例えば、シミュレーションモデル1に与える入力として、変位を階段状に与えた後、伸張させた状態を維持させた場合、ポリマーモデル21およびフィラーモデル11A~11Dは時間とともに移動し、やがてある一定の状態で略静止する。変位を階段状に与える場合、大きな伸張速度が与えられる。変位は、シミュレーションモデル1に、例えば200%、300%の伸びを実現するように与える。従って、応答解析では、ポリマーモデル21およびフィラーモデル11A~11Dのそれぞれが移動を介してから略静止するまでの過程を時系列で解析することができる。このときのポリマーモデル21およびフィラーモデル11A~11Dに作用する力を計算することによりシミュレーションモデル1に発生する応力を計算することができる。また、シミュレーションモデル1に蓄積されるエネルギーを計算することができる。更に、与えた入力に対応する入力エネルギーから蓄積されるエネルギーを差し引くことにより、シミュレーションモデル1から散逸するエネルギー量を計算することもできる。すなわち、応力の緩和過程を計算することができる。
このような伸張は、シミュレーションモデル1に一軸変形、あるいは二軸変形の伸長を含む。
また、上記実施の形態の応答解析は、伸張変形の解析であるが、伸張変形の解析に制限されない。例えば、応答解析ができる限りは、シミュレーションモデル1を圧縮あるいはせん断させる解析であってもよい。また、伸張、圧縮、およびせん断の少なくとも何れか2つの変形を組み合わせた解析であってもよい。
また、応答解析は、階段状の入力を与えて、緩和応答を解析する形態に制限されず、三角波や正弦波の入力(変位)を与えて、そのときのシミュレーションモデル1の振動を解析(繰返し伸長解析)する形態であってもよい。三角波や正弦波の入力(変位)の場合、入力する振動数は、複合材料が用いられる構造体の実際の使用状況における振動数に対応するように設定されることが好ましく、また、入力のレベルも、複合材料が用いられる構造体の実際の使用状況における最大歪み、亀裂先端での歪み、あるいはみかけ歪みに対応するように設定されることが、実際の構造体の実際の使用状況における複合材料の破断特性を評価する点から好ましい。
なお、応答解析において、ポリマーモデル21の結合鎖21bおよびや架橋結合鎖21cを含む結合鎖は、破断する値として予め定めた閾値以上の長さになる場合もある。粒子間距離が閾値以上の長さになる場合、一実施の形態によれば、粒子間距離が閾値未満の場合に対して粒子間結合の結合エネルギーおよび結合力の少なくとも一方を低下させる破断結合演算用関数を、結合鎖に適用してもよい。また、上記破断結合演算用関数を適用しなくてもよい。
算出された物理特性を構成する離散的なデータの間を補間するデータを生成するようにしてもよい。例えば、離散的な時間応答が算出されたならば、それらの間を補間するデータを生成してもよいし、離散的なヒステレシスカーブが算出されたならば、それらの間を補間するデータを生成してもよい。
[第4の実施の形態]
(学習済予測モデル生成装置A)
図24を参照すると、本発明の第4の実施の形態による学習済予測モデル生成装置300Aは、学習用数値シミュレーションモデル作成部301、学習用部分領域設定部303、学習用部分領域配置情報取得部305、シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307、学習用部分領域物理量抽出部309、学習用データセット作成部311および学習済予測モデル作成部313を含む。
学習用数値シミュレーションモデル作成部301は、学習用の不均質材料に対応した学習用数値シミュレーションモデル353を生成する。
学習用数値シミュレーションモデル作成部301は、学習用の不均質材料の画像データ351に基づいて、学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。
また、学習用数値シミュレーションモデル作成部301は、学習用の不均質材料の画像データに基づかずに、学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。例えば、コンピュータプログラムにより学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。この場合、図24にある画像データ351は省略してもよい。
なお、学習用数値シミュレーションモデル353に界面領域の配置情報を含めてもよい。ここでの界面領域の配置情報は、学習用の不均質材料の画像データ351に基づくものであっても他のデータに基づくものであってもよい。
学習用部分領域設定部303は、複数の学習用部分領域を設定するためのものである。そのために、学習用部分領域設定部303は、複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の学習用部分領域定義データ357を生成する。各学習用部分領域定義データ357は、各学習用部分領域を定義する。
学習用部分領域配置情報取得部305は、学習用数値シミュレーションモデル353および複数の学習用部分領域定義データ357に基づいて、各々が各学習用部分領域に対応する複数の学習用部分領域配置情報359を取得する。
シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307は、学習用数値シミュレーションモデル353の全体領域に対して数値シミュレーションを実施して学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に亘る物理量(分布を含む)355を取得する。
学習用部分領域物理量抽出部309は、学習用数値シミュレーションモデル353の全体領域に亘る物理量(分布を含む)355および複数の学習用部分領域定義データ357に基づいて、各々が各学習用部分領域に対応する複数の学習用部分領域物理量361を取得する。各学習用部分領域に対応する学習用部分領域物理量361は、学習用部分領域に対する1つまたは1セットのものであるが、学習用部分領域に亘るこれらの分布を含んでいてもよい。
学習用データセット作成部311は、複数の学習用部分領域配置情報359および複数の学習用部分領域物理量361に基づいて、複数の学習用データセット363を作成する。各学習用データセット363は、1つの学習用部分領域に関する学習用部分領域配置情報359Bおよび学習用部分領域物理量361Bを含む。ここで、各学習用部分領域について、学習用部分領域配置情報359と学習用部分領域配置情報359Bは同じであり、学習用部分領域物理量361と学習用部分領域物理量361Bは同じである。
なお、学習用数値シミュレーションモデル353に界面領域の配置情報を含める代わりに、学習用部分領域配置情報359に界面領域の配置情報を含めて、これにより、学習用部分領域配置情報359Bに界面領域の配置情報が含まれるようにしてもよい。また、直接的に、学習用部分領域配置情報359Bに界面領域の配置情報を含めてもよい。
学習済予測モデル作成部313は、複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の学習用データセット363を用いて予測モデル365に機械学習をさせることにより予測対象の不均質材料の予測対象部分領域に対応させるための予測モデル365を学習済みにする(つまり、学習済み予測モデル365を作成する)。
次に、図2に示す学習済み予測モデル生成方法の各ステップと図24に示す学習済み物理量予測装置300Aの各機能ブロックとの対応関係について説明する。
学習用数値シミュレーションモデル作成部301は、学習用数値シミュレーションモデルの作成(ステップA1)を実行する。
学習用部分領域設定部303は、複数の学習用部分領域を設定する学習用部分領域設定ステップを実行する(ステップA2)。これにより、複数の学習用部分領域定義データ357を生成する。
学習用部分領域配置情報取得部305は、学習用数値シミュレーションモデル353から各学習用部分領域に対応する配置情報(学習用部分領域配置情報)359を取得する学習用部分領域配置情報取得ステップを実行する(ステップA3)。
シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307は、全体領域物理量取得ステップを実行する(ステップA4-1)。
学習用部分領域物理量抽出部309は、学習用部分領域物理量抽出ステップを実行する(ステップA4-2)。
学習用データセット作成部311は、学習用データセット作成ステップを実行する(ステップA5)。
学習済予測モデル作成部313は、学習済予測モデル作成ステップを実行する(ステップA6)。
[第5の実施の形態]
(物理量予測装置A)
図25を参照すると、本発明の第5の実施の形態による物理量予測装置400Aは、予測対象数値シミュレーションモデル作成部401、予測対象部分領域設定部403、予測対象部分領域配置情報取得部405、部分領域物理量予測部407、予測対象データセット作成部409および全体領域物理量取得部411を含む。
予測対象数値シミュレーションモデル作成部401は、予測対象の不均質材料に対応した予測対象数値シミュレーションモデル453を生成する。
予測対象数値シミュレーションモデル作成部401は、予測対象の不均質材料の画像データ451に基づいて、予測対象数値シミュレーションモデル453を生成してもよい。
また、予測対象数値シミュレーションモデル作成部401は、予測対象の不均質材料の画像データに基づかずに、予測対象数値シミュレーションモデル453を生成してもよい。
なお、予測対象数値シミュレーションモデル453に界面領域の配置情報を含めてもよい。ここでの界面領域の配置情報は、予測対象の不均質材料の画像データ451に基づくものであっても、他のデータに基づくものであってもよい。
予測対象部分領域設定部403は、複数の予測対象部分領域を設定するためのものである。そのために、予測対象部分領域設定部403は、複数の予測対象部分領域にそれぞれ対応した複数の予測対象部分領域定義データ455を生成する。各予測対象部分領域定義データ455は、各予測対象部分領域を定義する。
予測対象部分領域配置情報取得部405は、予測対象数値シミュレーションモデル453および複数の予測対象部分領域定義データ455に基づいて、各々が各予測対象部分領域に対応する複数の予測対象部分領域配置情報457を取得する。
部分領域物理量予測部407は、各予測対象部分領域に適用させるための学習済予測モデル365を用いつつ、各予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域配置情報に基づいて、その予測対象部分領域に対応する予測対象部分領域物理量(分布を含む)459を予測する(予測対象部分領域物理量(分布を含む)459の予測値を予測対象部分領域物理量として得る)。これを複数の予測対象部分領域について実行することにより、複数の予測対象部分領域の各々に対応した予測対象部分領域物理量を予測する(予測対象部分領域物理量の予測値を予測対象部分領域物理量として得る)。
予測対象データセット作成部409は、複数の予測対象部分領域定義データ455、複数の予測対象部分領域配置情報457および複数の予測対象部分領域物理量(分布を含む)459に基づいて、複数の予測対象データセット461を作成する。各予測対象データセット461は、1つの予測対象部分領域に関する予測対象部分領域定義データ455B、予測対象部分領域配置情報457Bおよび予測対象部分領域物理量(分布を含む)459Bを含む。ここで、各予測対象部分領域について、予測対象部分領域定義データ455と予測対象部分領域定義データ455Bは同じであり、予測対象部分領域配置情報457と予測対象部分領域配置情報457Bは同じであり、予測対象部分領域物理量(分布を含む)459と予測対象部分領域物理量(分布を含む)459Bは同じである。
全体領域物理量取得部411は、複数の予測対象データセット461に基づいて、予測対象の不均質材料の全体領域に対する物理量463を取得する。ここで、物理量463は、その全体領域に亘る物理量の分布を含んでいてもよい。
次に、図5に示す学習済み物理量予測方法の各ステップと図25に示す物理量予測装置400Aの各機能ブロックとの対応関係について説明する。
予測対象数値シミュレーションモデル作成部401は、予測対象の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ、数値シミュレーション用の予測対象数値シミュレーションモデル453を作成する予測対象数値シミュレーションモデル作成ステップを実行する(ステップB1)。
予測対象部分領域設定部403は、複数の予測対象部分領域を設定する予測対象部分領域設定ステップを実行する(ステップB2)。これにより、複数の予測対象部分領域定義データ455を生成する。
予測対象部分領域配置情報取得部405は、予測対象数値シミュレーションモデル453から各予測対象部分領域に対応する配置情報(予測対象部分領域配置情報)457を取得する予測用領域対応配置情報取得ステップを実行する(ステップB3)。
なお、予測対象数値シミュレーションモデル453に界面領域の配置情報を含める代わりに、予測対象部分領域配置情報457に界面領域の配置情報を含めてもよい。予測対象部分領域配置情報457に含められた界面の配置情報は、直接的に予測対象データセット461内の予測対象部分領域配置情報457Bに含められることになる。
部分領域物理量予測部407は、予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデル365を用いつつ、複数の予測対象部分領域の各々に対応する配置情報(予測対象部分領域配置情報)457に基づいて、その予測対象部分領域に対応する部分領域物理量(分布を含む)459を予測する部分領域物理量予測ステップを実行する(ステップB4)。
全体領域物理量取得部411は、複数の予測対象部分領域の各々に対応した部分領域物理量(分布を含む)459などに基づいて、予測対象の不均質材料の全体領域の物理量463を取得する全体領域物理量取得ステップを実行する(ステップB5)。全体領域の物理量463は、全体領域に対する1つまたは1組の物理量であるが、全体領域に亘る分布を含んでいてもよい。
[第6の実施の形態]
(学習済予測モデル生成装置B)
図26を参照すると、本発明の第6の実施の形態による学習済予測モデル生成装置300Bは、学習用数値シミュレーションモデル作成部301B、学習用部分領域設定部303、学習用部分領域配置情報取得部305B、シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307、学習用部分領域物理量抽出部309、学習用データセット作成部311および学習済予測モデル作成部313を含む。
学習済予測モデル生成装置300Bは、学習済予測モデル生成装置300Aと比較して、学習用数値シミュレーションモデル作成部301が学習用数値シミュレーションモデル作成部301Bに置き換わり、学習用部分領域配置情報取得部305が学習用部分領域配置情報取得部305Bに置き換わっている点が異なる。
学習用数値シミュレーションモデル作成部301Bは、学習用の不均質材料の画像データ351に基づいて、学習用数値シミュレーションモデル353を生成する。但し、学習用数値シミュレーションモデル作成部301Bは、学習用の不均質材料の画像データ351に基づかずに、学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。例えば、コンピュータプログラムにより学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。画像データ351は、例えば学習用に用いたいモルフォロジーを表すようにコンピュータにより作成してもよい。
なお、学習用数値シミュレーションモデル353に界面領域の配置情報を含めてもよい。ここでの界面領域の配置情報は、学習用の不均質材料の画像データ351に基づくものであっても他のデータに基づくものであってもよい。
学習用部分領域配置情報取得部305Bは、学習用の画像データ351および複数の学習用部分領域定義データ357に基づいて、各々が各学習用部分領域に対応する複数の学習用部分領域配置情報359を取得する。学習用部分領域配置情報359は、学習用の画像データ351の一部であってもよいし、当該一部のデータに基づいて生成したデータであってもよい。
また、複数の学習用部分領域配置情報359に界面領域の配置情報を含めてもよい。ここでの界面領域の配置情報は、学習用の不均質材料に関するものであるが、何に基づいて取得したり生成したりしたものであるのかを問わない。
複数の学習用部分領域配置情報359として、画像データ351から取得した部分的な画像データを利用する場合、学習用数値シミュレーションモデル作成部301Bは、その画像データ351に基づいて、学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよいし、その画像データ351に基づかずに、学習用数値シミュレーションモデル353を生成してもよい。但し、何れの場合であっても、画像データ351と学習用数値シミュレーションモデル353を対応付ける。
他の機能部は、第4の実施の形態による学習済予測モデル生成装置Aの対応する機能部と同様であるので、重複した説明を省略する。
学習用数値シミュレーションモデル作成部301Bは、学習用数値シミュレーションモデルの作成(ステップA1)を実行する。
学習用部分領域設定部303は、複数の学習用部分領域を設定する学習用部分領域設定ステップを実行する(ステップA2)。これにより、複数の学習用部分領域定義データ357を生成する。
学習用部分領域配置情報取得部305Bは、画像データ351から各学習用部分領域に対応する配置情報359を取得する学習用部分領域配置情報取得ステップを実行する(ステップA3)。
シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307は、全体領域物理量取得ステップを実行する(ステップA4-1)。
学習用部分領域物理量抽出部309は、学習用部分領域物理量抽出ステップを実行する(ステップA4-2)。
学習用データセット作成部311は、学習用データセット作成ステップを実行する(ステップA5)。
学習済予測モデル作成部313は、学習済予測モデル作成ステップを実行する(ステップA6)。
[第7の実施の形態]
(物理量予測装置B)
図27を参照すると、本発明の第7の実施の形態による物理量予測装置400Bは、予測対象部分領域設定部403、予測対象部分領域配置情報取得部405B、部分領域物理量予測部407、予測対象データセット作成部409および全体領域物理量取得部411を含む。
物理量予測装置400Bは、物理量予測装置400Aと比較して、予測対象数値シミュレーションモデル作成部401が削除され、予測対象部分領域配置情報取得部405が予測対象部分領域配置情報取得部405Bに置き換わっている点が異なる。
予測対象部分領域配置情報取得部405Bは、予測対象の画像データ451および複数の予測対象部分領域定義データ455に基づいて、各々が各予測対象部分領域に対応する複数の予測対象部分領域配置情報457を取得する。画像データ451は、例えば予測用に用いたいモルフォロジーを表すようにコンピュータにより作成してもよい。
他の機能部は、第5の実施の形態による物理量予測装置Aの対応する機能部と同様であるので、重複した説明を省略する。
ステップB1は省略される。予測対象数値シミュレーションモデルは作成されない。
予測対象部分領域設定部403は、複数の予測対象部分領域を設定する予測対象部分領域設定ステップを実行する(ステップB2)。これにより、複数の予測対象部分領域定義データ455を生成する。
予測対象部分領域配置情報取得部405Bは、画像データ451から各予測対象部分領域に対応する配置情報(予測対象部分領域配置情報)457を取得する予測用領域対応配置情報取得ステップを実行する(ステップB3)。
部分領域物理量予測部407は、予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデル365を用いつつ、複数の予測対象部分領域の各々に対応する配置情報457に基づいて、その予測対象部分領域に対応する部分領域物理量(分布を含む)459を予測する部分領域物理量予測ステップを実行する(ステップB4)。
全体領域物理量取得部411は、複数の予測対象部分領域の各々に対応した部分領域物理量(分布を含む)459などに基づいて、予測対象の不均質材料の全体領域の物理量463を取得するする全体領域物理量取得ステップを実行する(ステップB5)。全体領域の物理量463は、全体領域に対する1つまたは1組の物理量であるが、全体領域に亘る分布を含んでいてもよい。
[第8の実施の形態]
(学習済予測モデル生成装置C)
図28を参照すると、本発明の第8の実施の形態による学習済予測モデル生成装置300Cは、学習用数値シミュレーションモデル作成部301B、学習用部分領域設定部303、シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)307、学習用部分領域物理量抽出部309、学習用データセット作成部311および学習済予測モデル作成部313を含む。
学習済予測モデル生成装置300Cは、学習済予測モデル生成装置300Bと比較して、学習用部分領域配置情報取得部305Bが省略されている点が異なる。
複数の学習用部分領域配置情報359を表すものとして画像データを利用して表してもよい。ここでの画像データは、学習用の不均質材料の学習用部分領域と同じ大きさの領域の画像データまたは画像データに基づいて生成したデータもしくは画像データに対応したデータである。画像データは、実際の学習用不均質材料を撮影することによって取得してもよいし、例えば学習用に用いたいモルフォロジーを表すようにコンピュータにより作成してもよい。
なお、学習用データセット作成部311は、各学習用部分領域について、画像データまたはそれ以外のデータにより表された学習用部分領域配置情報359および学習用部分領域物理量361をそのまま学習用データセット363に含める。
[第9の実施の形態]
(物理量予測装置C)
図29を参照すると、本発明の第9の実施の形態による物理量予測装置400Cは、予測対象部分領域設定部403、部分領域物理量予測部407、予測対象データセット作成部409および全体領域物理量取得部411を含む。
物理量予測装置400Cは、物理量予測装置400Bと比較して、予測対象部分領域配置情報取得部405Bが省略されている点が異なる。
複数の予測対象部分領域配置情報457を表すものとして画像データを利用して表してもよい。ここでの画像データは、予測対象不均質材料の予測対象部分領域と同じ大きさの領域の画像データまたはそれを修正した画像データである。このような画像データは、実際の予測対象不均質材料を撮影することによって取得してもよいし、コンピュータにより作成してもよい。このような画像データは、例えば予測用に用いたいモルフォロジーを表すようにコンピュータにより作成してもよい。
なお、予測対象データセット作成部409は、各予測対象部分領域について、画像データまたはそれ以外のデータにより表された予測対象部分領域配置情報457、予測対象部分領域物理量(分布を含む)459および予測対象部分領域定義データ455をそのまま予測対象データセット461に含める。
[第10の実施の形態]
学習済予測モデル生成装置として第4の実施の形態による学習済予測モデル生成装置A、第6の実施の形態による学習済予測モデル生成装置Bおよび第8の実施の形態による学習済予測モデル生成装置Cのうちのどれを利用するかは自由である。
また、物理量予測装置として、第5の実施の形態による物理量予測装置A、第7の実施の形態による物理量予測装置Bおよび第9の実施の形態による物理量予測装置Cのうちのどれを利用するかは自由である。
また、どの学習済予測モデル生成装置とどの物理量予測装置を組み合わせるかも自由である。
[第11の実施の形態]
(解析装置)
図30は、一実施の形態の複合材料の解析方法を行う解析装置の機能ブロック図である。
図30に示すように、解析装置50は、処理部52と記憶部54とを含むコンピュータで構成される。解析装置50は、マウスやキーボードを備えた入力操作系53およびモニタ55と電気的に接続されている。入力操作系53は、複合材料のシミュレーションモデルの作成対象であるポリマーおよびフィラーに関する情報、応答解析の種類、応答解析における境界条件、およびシミュレーションモデル1に与える入力の条件等のデータを設定する。これらの入力したデータは、処理部52または記憶部54へ送られる。
処理部52は、例えば、中央演算装置(CPU:Central Processing Unit)およびメモリを含む。処理部52は、各種処理を実行する際にコンピュータプログラムを記憶部54から読み込んで起動させる。コンピュータプログラムは、各種処理を実行する。例えば、処理部52は、記憶部54から予め記憶された各種処理に関するデータを必要に応じて適宜メモリ上の自身に割り当てられた領域に展開し、展開したデータに基づいて複合材料のシミュレーションモデル1の作成、およびシミュレーションモデル1を用いた複合材料の応答解析に関する各種処理を実行する。
処理部52は、モデル作成部52aと、条件設定部52bと、解析部52cと、評価部52dと、を含む。
モデル作成部52aは、予め記憶部54に記憶されたデータおよび入力された各種条件に基づいて、分子動力学法に適したシミュレーションモデル1を作成する。図13に示すようなフィラーおよびポリマーなどの複合材料をモデル化したシミュレーションモデル1を作成する場合、モデル作成部52aは、フィラーおよびポリマーの分子数、分子量、分子鎖長、分子鎖数、分岐、形状、大きさ、および作成するシミュレーションモデル1に含まれる分子数である目標分子数などの構成要素の配置、設定および計算ステップ数などのモデルの設定を行う。また、モデル作成部52aは、フィラー粒子11a間、ポリマー粒子21a間およびフィラー・ポリマー粒子の水素結合、分子間力などの相互作用などの各種計算パラメータの初期条件の設定を行う。また、モデル作成部52aは、必要に応じて図14に示す架橋結合鎖21c等を作成する。
フィラー粒子11a間の相互作用およびポリマー粒子21a間の相互作用を含む粒子間の相互作用を調整する計算パラメータとしては、上記のレナード・ジョーンズ・ポテンシャル・エネルギーの場合、σ、εの値が設定される。
条件設定部52bは、伸張解析、振動解析、せん断解析などの応答解析に用いる各種条件を設定する。条件は、例えば、伸張解析の場合、シミュレーションモデル1の伸び率や一軸伸張、二軸伸張、および伸張速度等の条件を含む。
解析部52cは、条件設定部52bによって設定された解析条件に基づいてシミュレーションモデル1の数値解析を実行する。また、解析部52cは、モデル作成部52aによって作成された複合材料のシミュレーションモデル1を用いて分子動力学法による数値解析を実行して物理量を取得する。ここでは、解析部52cは、数値解析として、伸張解析、せん断解析などの変形解析や振動解析を実行する。また、解析部52cは、数値解析の結果として得られるポリマー粒子21aおよびフィラー粒子11における変位などの値または得られた値に所定の演算処理を実行した歪み、シミュレーションモデル1に蓄積されたエネルギーの蓄積量、シミュレーションモデル1から散逸したエネルギーの散逸量などの物理量を算出する。
また、解析部52cは、数値解析の結果から得られる運動変位および公称応力を演算して得られる公称歪みなどの各種物理量を取得してもよい。これにより、解析時間毎に変化するシミュレーションモデル全体のポリマー分子の結合長およびポリマー粒子速度、架橋点間と自由末端の速度または結合長、配向などの物理量などのシミュレーションモデル全体の状態変化を表す数値と歪みとの関係などを求めることができる。また、解析時間毎に変化するポリマー粒子21aの結合長およびポリマー粒子21aの移動速度などの状態変化を表す数値と圧力または解析時間との関係などを求めてもよい。更に、解析時間毎に変化するポリマー粒子21aの結合長およびポリマー粒子21aの速度などの状態変化を表す数値と温度または解析時間との関係などを求めてもよい。これにより、ポリマー粒子21aの局所的な分子状態の変化のより詳細な解析が可能となる。
解析部52cは、解析した複合材料の解析結果を記憶部54に記憶させる。
評価部52dは、解析部52cの数値解積(応答解析)で得られるシミュレーションモデル1から散逸するエネルギーの散逸の程度に関する情報に基づいて、複合材料の破断特性を評価する。破断特性の評価方法は、上記のとおりである。
記憶部54は、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、フラッシュメモリおよびCD-ROMなどの読み出しのみが可能な記録媒体である不揮発性のメモリ、並びに、RAM(Random Access Memory)のような読み出しおよび書き込みが可能な記録媒体である揮発性のメモリが適宜組み合わせられる。
記憶部54には、入力操作系53を介して解析対象となる複合材料のシミュレーションモデルを作成するためのデータ、例えば、カーボンブラック、シリカ、およびアルミナなどのフィラーのデータ、ゴム、樹脂、およびエラストマーなどのポリマーのデータなどが記憶されている。また、記憶部54には、複合材料の解析方法を実現するためのコンピュータプログラムなどが記憶されている。このコンピュータプログラムは、コンピュータまたはコンピュータシステムに既に記録されているコンピュータプログラムとの組み合わせによって、本実施の形態に係る複合材料の解析方法を実現できるものであってもよい。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OS(Operating System)および周辺機器などのハードウェアを含むものとする。
モニタ55は、例えば、液晶表示装置等の表示用デバイスである。モニタ55は、上記の数値解積(応答解析)を実行するための条件およびシミュレーションモデル1に与える入力を設定するための設定画面が表示され、また、解析部52cにおける解析途中あるいは解析終了時のシミュレーションモデル1の状態を表示し、更に、評価部52で求めた破断特性の評価を表示する。なお、記憶部54は、データベースサーバなどの他の装置内にあってもよい。例えば、解析装置50は、入力操作系53およびモニタ55を備えた端末装置から通信により処理部52および記憶部54にアクセスするものであってもよい。
このように、コンピュータプログラムは、複合材料の解析方法をコンピュータに実行させることができる。
なお、上記の学習済予測モデル生成装置、物理量予測装置および解析装置は、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらの組合わせにより実現することができる。また、上記の学習済予測モデル生成装置、物理量予測装置および解析装置により行なわれる学習済予測モデル生成方法、物理量予測方法およびシミュレーション方法も、ハードウェア、ソフトウェアまたはこれらに組合わせにより実現することができる。ここで、ソフトウェアによって実現されるとは、コンピュータがプログラムを読み込んで実行することにより実現されることを意味する。
プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体の例は、磁気記録媒体(例えば、フレキシブルディスク、磁気テープ、ハードディスクドライブ)、光磁気記録媒体(例えば、光磁気ディスク)、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリ(例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(random access memory))を含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、および電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線および光ファイバ等の有線通信路、または無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
予測モデルは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。
本発明はその精神または主要な特徴から逸脱することなく、他の種々の形で実施することができる。そのため、前述した各実施の形態は単なる例示にすぎず、限定的に解釈されるべきではない。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示すものであって、明細書本文にはなんら拘束されない。更に、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更はすべて本発明の範囲内のものである。
本発明は、不均質材料の物理量の予測に利用することができる。
300 学習済予測モデル生成装置
301 学習用数値シミュレーションモデル作成部
303 学習用部分領域設定部
305 学習用部分領域配置情報取得部
307 シミュレーション実行部(全体領域物理量取得部)
309 学習用部分領域物理量抽出部
311 学習用データセット作成部
313 学習済予測モデル作成部
400 物理量予測装置
401 予測対象数値シミュレーションモデル作成部
403 予測対象部分領域設定部
405 予測対象部分領域配置情報取得部
407 部分領域物理量予測部
409 予測対象データセット作成部
411 全体領域物理量取得部

Claims (26)

  1. 2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するための学習済予測モデルを生成する学習済予測モデル生成方法であって、
    学習用の不均質材料における2つ以上の異なる材質の配置情報を含んだ、学習用数値シミュレーションモデルの全体領域に含まれる複数の学習用部分領域を設定する学習用部分領域設定ステップと、
    前記学習用数値シミュレーションモデルの前記全体領域に対して数値シミュレーションを実施して前記複数の学習用部分領域の各々についての部分領域物理量を取得する学習用部分領域物理量取得ステップと、
    前記複数の学習用部分領域の各々についての部分領域配置情報および前記部分領域物理量を含む学習用データセットを作成する学習用データセット作成ステップと、
    前記複数の学習用部分領域にそれぞれ対応した複数の前記学習用データセットを用いて予測モデルに機械学習をさせることにより予測対象の不均質材料の予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを作成する学習済予測モデル作成ステップと、
    を有する学習済予測モデル生成方法。
  2. 前記学習用部分領域物理量取得ステップは、
    前記学習用数値シミュレーションモデルの前記全体領域に対して数値シミュレーションを実施して前記学習用数値シミュレーションモデルの前記全体領域に亘る物理量の分布を取得する全体領域物理量取得ステップと、
    前記全体領域に亘る物理量の分布から各学習用部分領域についての部分領域物理量を抽出する学習用部分領域物理量抽出ステップと、
    を含む、
    請求項1に記載の学習済予測モデル生成方法。
  3. 少なくとも一部の学習用データセットの各々について、前記学習用データセットに含まれる前記部分領域配置情報を取得するための領域的な範囲は、前記学習用部分領域の範囲と同一であり、その学習用データセットに含まれる前記部分領域物理量を取得するための領域的な範囲は、前記学習用部分領域の範囲と同一である、
    請求項1または2に記載の学習済予測モデル生成方法。
  4. 少なくとも一部の学習用データセットの各々について、前記学習用データセットに含まれる前記部分領域物理量を取得するための領域的な範囲は、前記学習用部分領域の範囲と同一であり、その学習用データセットに含まれる前記部分領域配置情報を取得するための領域的な範囲は、前記学習用部分領域の範囲を含み、且つ、前記学習用部分領域の範囲よりも広い、
    請求項1または2に記載の学習済予測モデル生成方法。
  5. 前記学習用の不均質材料の2つ以上の異なる材質間の界面領域の配置情報を前記学習用データセットの前記部分領域配置情報に含めるステップを更に有する、
    請求項1から4の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法。
  6. 前記学習用部分領域配置情報取得ステップでは、前記学習用数値シミュレーションモデルから前記複数の学習用部分領域の各々についての前記部分領域配置情報を取得する、
    請求項1から5の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法。
  7. 学習用の不均質材料の画像データ又は該画像データから取得したデータを前記複数の学習用部分領域の各々についての前記部分領域配置情報として利用する、
    請求項1から5の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法。
  8. 前記画像データを生成するステップを更に有する、
    請求項7に記載の学習済予測モデル生成方法。
  9. 前記学習用部分領域設定ステップでは、
    前記学習用部分領域の少なくとも2つが、前記全体領域に占める領域内で、共通した領域を含むように前記複数の学習用部分領域を設定する、
    請求項1から8の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法。
  10. 前記学習用数値シミュレーションモデルは、粒子、及び、粒子間をつなぐ結合によるモデルであり、
    前記数値シミュレーションは、分子動力学法である、
    請求項1から9の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法。
  11. 2つ以上の異なる材質が不均質に配置された不均質材料の物理量を予測するための物理量予測方法であって、
    予測対象の不均質材料における複数の予測対象部分領域を設定する予測対象部分領域設定ステップと、
    各予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルを用いつつ、前記複数の予測対象部分領域の各々についての2つ以上の異なる材質の部分領域配置情報に基づいて、その予測対象部分領域についての部分領域物理量を予測する部分領域物理量予測ステップと、
    前記複数の予測対象部分領域の各々についての前記部分領域物理量に基づいて、前記予測対象の不均質材料の全体領域の物理量を取得するする全体領域物理量取得ステップと、
    を有する、
    物理量予測方法。
  12. 前記予測対象部分領域に対応させるための学習済予測モデルは、請求項1から12の何れか1項に記載の方法により生成されたものである、
    請求項11に記載の物理量予測方法。
  13. 少なくとも一部の予測対象データセットの各々について、前記予測対象部分領域についての前記部分領域配置情報を取得するための領域的範囲は、前記予測対象部分領域の範囲と同一であり、その予測対象部分領域についての前記部分領域物理量を予測するための領域的な範囲は、前記予測対象部分領域の範囲と同一である、
    請求項11または12に記載の物理量予測方法。
  14. 少なくとも一部の予測対象データセットの各々について、前記予測対象部分領域についての前記部分領域物理量を取得するための領域的範囲は、前記予測対象部分領域の範囲と同一であり、その予測対象部分領域についての前記部分領域配置情報を予測するための領域的な範囲は、前記予測対象部分領域の範囲を含み、且つ、前記予測対象部分領域の範囲よりも広い、
    請求項11または12に記載の物理量予測方法。
  15. 前記複数の予測対象部分領域の各々についての部分領域配置情報を取得する予測対象部分領域配置情報取得ステップを更に有する、
    請求項11から14の何れか1項に記載の物理量予測方法。
  16. 前記予測対象の不均質材料における前記配置情報を含んだ、数値モデルを作成する数値モデル作成ステップを更に有し、
    前記予測対象部分領域配置情報取得ステップでは、前記数値モデルから各予測対象部分領域についての前記部分領域配置情報を取得する、
    請求項15に記載の物理量予測方法。
  17. 前記数値モデルは、粒子、及び、粒子間をつなぐ結合によるモデルである、
    請求項16に記載の物理量予測方法。
  18. 前記数値モデル作成ステップでは、
    前記予測対象の不均質材料の2つ以上の異なる材質間の界面領域の配置情報を前記数値モデルに含める、
    請求項16または17に記載の物理量予測方法。
  19. 前記数値モデル作成ステップでは、予測対象の前記不均質材料の画像データに基づいて前記数値モデルを作成する、
    請求項16から18の何れか1項に記載の物理量予測方法。
  20. 前記予測対象部分領域配置情報取得ステップでは、予測対象の前記不均質材料の画像データから各予測対象部分領域についての前記部分領域配置情報を取得する、
    請求項15に記載の物理量予測方法。
  21. 予測対象の不均質材料の画像データ又は該画像データから取得したデータを前記複数の予測対象部分領域の各々についての前記部分領域配置情報として利用する、
    請求項11から14の何れか1項に記載の物理量予測方法。
  22. 前記画像データを生成するステップを更に有する、
    請求項21に記載の物理量予測方法。
  23. 前記予測対象の不均質材料の2つ以上の異なる材質間の界面領域の配置情報を前記部分領域配置情報に含めるステップを更に有する、
    請求項11から14の何れか1項に記載の物理量予測方法。
  24. 請求項1から10の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  25. 請求項11から23の何れか1項に記載の物理量予測方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
  26. 請求項1から10の何れか1項に記載の学習済予測モデル生成方法により作成された学習済予測モデルを記録したコンピュータ読取可能な記録媒体。
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