JP2022092158A - 防曇剤組成物、及び防曇塗膜を有する防曇性物品 - Google Patents

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Abstract

【課題】低温かつ短時間硬化で、良好な防曇性能、密着性および耐水性を有し、初期の水垂れ跡が抑制され、かつ、経時的に水垂れ跡の白化が進行しにくい防曇塗膜を得ることができる防曇剤組成物を提供すること。【解決手段】共重合体(A)と酸触媒(B)と界面活性剤(C)を含む防曇剤組成物であって、前記共重合体(A)は、単量体混合物から得られる(メタ)アクリレート共重合体であり、前記単量体混合物は、特定量の単量体(A-1)~(A-5)を含み、前記酸触媒(B)は、スルホン酸系化合物であり、前記界面活性剤(C)は、アニオン系界面活性剤(C-1)とカチオン系界面活性剤(C-2)とノニオン系界面活性剤(C-3)を含む防曇剤組成物。【選択図】なし

Description

本発明は、防曇剤組成物、及び防曇塗膜を有する防曇性物品に関する。
自動車のヘッドランプなどの車両灯具において、灯室内に高湿度の空気が入り込み、外気や降雨などによってレンズが冷やされ、内面に水分が結露することによって曇りが生じることがある。その結果、車両灯の輝度が低下し、またレンズ面の美観が損なわれることにより、ユーザーの不快感を引き起こす場合がある。このようなレンズの曇りを防ぐために、曇りが発生する部位(レンズ内側)に防曇剤を塗布して、防曇塗膜(乾燥塗膜、あるいは硬化塗膜)を形成する方法が知られている。
通常、車両灯具に使用されるレンズには、透明度が高く、耐衝撃性に優れる観点から、ヘッドランプレンズとして、ポリカーボネート(PC)樹脂、リアコンビレンズとしてポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂が用いられる。PC樹脂の熱変形温度は130~140℃程度であるのに対し、PMMA樹脂の熱変形温度は、65~90℃程度となるため、PMMA樹脂に用いられる防曇剤組成物は、低温硬化(例えば、60℃程度)かつ、生産効率の観点から短時間硬化(例えば、40分以下)できるものが求められている。さらに、車両灯具用の防曇剤組成物には、良好な防曇性能、密着性および耐水性などを有する防曇塗膜を形成できるものが求められている。
このような低温硬化できる防曇剤組成物としては、特許文献1では、特定の(メタ)アクリレート共重合体と、硫酸および/またはスルホン酸系化合物と、アニオン系界面活性剤及びカチオン系界面活性剤を含有する防曇剤組成物が開示されている。また、特許文献2では、特定の(メタ)アクリレート共重合体と、界面活性剤と、溶剤として炭素数2~3の1価アルコールおよび炭素数1~4の乳酸アルキルエステルなどを含有する防曇剤組成物が開示されている。
特開2019-6881号公報 特開2017-165878号公報
防曇塗膜上に水分が接触して水膜が形成され、曇りを防ぐ際に、水が局部的に流れ落ちて乾燥することにより、水に溶解していた界面活性剤などの親水性成分が析出して、水垂れ跡を生じることがある。水垂れ跡はレンズの外観不良を発生させる一つの要因となっており、防曇塗膜が車両灯具内面に形成されている場合には、水垂れ跡が発生しても構造上拭き取り難いため、水垂れ跡が抑制されることは実用上大きな意味がある。
また、水垂れ跡は時間経過とともに、水垂れ跡に含まれる界面活性剤などが凝集することで白化が進行し、目立ちやすくなることがある。そのため、水垂れ跡が発生した直後(初期の水垂れ跡)だけでなく、発生してから時間が経過した後も水垂れ跡の白化が進行しにくいことが求められている。
しかし、上記特許文献1、2で開示された防曇剤組成物から形成された防曇塗膜は、経時的に水垂れ跡が白化する懸念があった。
本発明は、上記の実情に鑑みてなされたものであり、低温かつ短時間硬化で、良好な防曇性能、密着性および耐水性を有し、初期の水垂れ跡が抑制され、かつ、経時的に水垂れ跡の白化が進行しにくい防曇塗膜を得ることができる防曇剤組成物を提供することを目的とする。
すなわち、本発明は、共重合体(A)と酸触媒(B)と界面活性剤(C)を含む防曇剤組成物であって、前記共重合体(A)は、単量体混合物から得られる(メタ)アクリレート共重合体であり、前記単量体混合物は、一般式(1):
Figure 2022092158000001
(一般式(1)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。)で表される単量体(A-1)と、一般式(2):
Figure 2022092158000002
(一般式(2)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-2)と、一般式(3):
Figure 2022092158000003
(一般式(3)中、Rは、炭素数7~14の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-3)と、一般式(4):
Figure 2022092158000004
(一般式(4)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、Rは、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-4)と、一般式(5):
Figure 2022092158000005
(一般式(5)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、RおよびRは、独立して、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-5)を含み、前記酸触媒(B)は、スルホン酸系化合物であり、
前記界面活性剤(C)は、アニオン系界面活性剤(C-1)とカチオン系界面活性剤(C-2)とノニオン系界面活性剤(C-3)を含み、前記単量体混合物中、前記単量体(A-1)の割合が25~60重量%、前記単量体(A-2)の割合が5~30重量%、前記単量体(A-3)の割合が5~30重量%、前記単量体(A-2)と(A-3)の合計量の割合が15~50重量%、前記単量体(A-4)の割合が2~15重量%、および前記単量体(A-5)の割合が20~55重量%である防曇剤組成物に関する。
また、本発明は、前記防曇剤組成物から形成される防曇塗膜を有する防曇性物品に関する。
本発明では、以下の作用メカニズムが推定される。
本発明の防曇剤組成物は、特定量の単量体(A-1)~(A-5)を含む単量体混合物から得られる(メタ)アクリレート共重合体と、酸触媒(B)と、界面活性剤(C)を含む。本発明の防曇組成物から形成される防曇塗膜は、主に、共重合体(A)を構成する単量体(A-1)の性質に基づいて良好な基材に対する防曇塗膜の密着性と吸水時の塗膜強度が発現され、単量体(A-2)および単量体(A-3)の性質に基づいて防曇性能と経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を両立することができ、単量体(A-4)の性質に基づいて防曇塗膜の架橋が形成され、単量体(A-5)の性質に基づいて良好な防曇性能が発現される。また、酸触媒(B)により低温での単量体(A-4)の架橋反応が促進される。
また、本発明の防曇剤組成物は、界面活性剤(C)として、アニオン系界面活性剤(C-1)とカチオン系界面活性剤(C-2)とノニオン系界面活性剤(C-3)を併用する。前記アニオン系界面活性剤(C-1)と前記カチオン系界面活性剤(C-2)は、防曇塗膜中でイオンペアを形成して、防曇塗膜から溶出し難くなることによって、本発明の防曇塗膜は、長期の使用にわたって防曇性能が低下しにくくなり、良好な防曇性能が持続する。さらに、ノニオン系界面活性剤(C-3)を使用することで、初期の水垂れ跡が白化することを抑制できる。
よって、本発明の防曇剤組成物によれば、低温かつ短時間硬化で、車両灯具に求められる性能を有し、かつ、従来の防曇剤組成物より、経時的に水垂れ跡の白化が進行しにくい塗膜、および防曇塗膜を有する防曇性物品を提供できる。とくに、上記の経時的に水垂れ跡の白化が進行しにくい作用効果は、これまでの技術では知られていないため、本発明の防曇剤組成物は、車両灯具等の防曇塗膜として有用である。
本発明の防曇剤組成物は、共重合体(A)と酸触媒(B)と界面活性剤(C)含む。
<共重合体(A)>
本発明の共重合体(A)は、単量体混合物から得られる(メタ)アクリレート共重合体であり、前記単量体混合物は、少なくとも、以下の単量体(A-1)~(A-5)を含む。
<単量体(A-1)>
本発明の単量体(A-1)は、一般式(1):
Figure 2022092158000006
(一般式(1)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。)で表される単量体である。
前記単量体(A-1)は、主に、基材に対する防曇塗膜の密着性を高めると共に、吸水時の塗膜強度を高める機能を有する。
前記単量体(A-1)としては、例えば、メチルメタクリレート、エチルメタクリレート、n-プロピルメタクリレート、イソプロピルメタクリレート、n-ブチルメタクリレート、イソブチルメタクリレート、t-ブチルメタクリレート、ペンチルメタクリレート、ヘキシルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートなどが挙げられる。前記単量体(A-1)は、基材に対する防曇塗膜の密着性、吸水時の塗膜強度を向上させる観点から、直鎖または分岐鎖のアルキル基を有することが好ましく、また、炭素数は1~4であることが好ましく、1~3であることがより好ましい。前記単量体(A-1)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<単量体(A-2)>
本発明の単量体(A-2)は、一般式(2):
Figure 2022092158000007
(一般式(2)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体である。
前記単量体(A-2)は、特定の割合で使用することによって、防曇性能と経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を両立する。
前記単量体(A-2)としては、例えば、メチルアクリレート、エチルアクリレート、n-プロピルアクリレート、イソプロピルアクリレート、n-ブチルアクリレート、イソブチルアクリレート、t-ブチルアクリレート、ペンチルアクリレート、2-メチルブチルアクリレート、3-メチルブチルアクリレート、n-ヘキシルアクリレート、2-エチルブチルアクリレートなどが挙げられる。前記単量体(A-2)は、防曇塗膜の防曇性能を高めると共に、経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を発揮する観点から、炭素数は3~4であることが好ましい。記単量体(A-2)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<単量体(A-3)>
本発明の単量体(A-3)は、一般式(3):
Figure 2022092158000008
(一般式(3)中、Rは、炭素数7~14の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体である。
前記単量体(A-3)は、特定の割合で使用することによって、防曇性能と経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を両立する。
前記単量体(A-3)としては、例えば、ヘプチルアクリレート、2-エチルヘキシルアクリレート、n-オクチルアクリレート、イソノニルアクリレート、デシルアクリレート、イソデシルアクリレート、ラウリルアクリレート、トリデシルアクリレート、テトラデシルアクリレートなどが挙げられる。前記単量体(A-3)は、防曇塗膜の防曇性能を高めると共に、経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を発揮する観点から、炭素数は8~12であることが好ましく、8~10であることがより好ましい。記単量体(A-3)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<単量体(A-4)>
本発明の単量体(A-4)は、一般式(4):
Figure 2022092158000009
(一般式(4)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、Rは、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体である。
前記単量体(A-4)は、主に、N-メチロール基やN-メチロールエーテル基同士の脱水縮合反応により分子間を架橋させて共重合体に架橋構造を形成する機能を有する。また、この縮合反応は酸触媒によって促進される。
前記単量体(A-4)としては、例えば、N-メチロール(メタ)アクリルアミド、N-メトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-プロポキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-ブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、N-イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。前記単量体(A-4)は、低温での加熱硬化性に優れる観点から、N-メチロール(メタ)アクリルアミドが好ましい。前記単量体(A-4)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
<単量体(A-5)>
本発明の単量体(A-5)は、一般式(5):
Figure 2022092158000010
(一般式(5)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、RおよびRは、独立して、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体である。
前記単量体(A-5)は、主に、防曇塗膜の防曇性能を高める機能を有する。
前記単量体(A-5)としては、例えば、(メタ)アクリルアミド、N-メチル(メタ)アクリルアミド、N-エチル(メタ)アクリルアミド、N-n-プロピル(メタ)アクリルアミド、N-イソプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミドなどが挙げられる。前記単量体(A-5)は防曇性能と共に、基材に対する防曇塗膜の密着性が優れる観点からN,N-ジアルキル(メタ)アクリルアミド系単量体が好ましく、N,N-ジメチル(メタ)アクリルアミド、N,N-ジエチル(メタ)アクリルアミドがより好ましい。前記単量体(A-5)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、前記単量体混合物には、前記単量体(A-1)~(A-5)以外のその他の単量体として、例えば、炭素数15以上のアルキル基をエステル基の末端に有するアルキル(メタ)アクリレート;スチレン、ビニルトルエン、α-メチルスチレンなどの芳香族ビニル系単量体;ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレートなどの芳香族アクリル系単量体;(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウムクロリド、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウムクロリドなどの4級アンモニウム塩を含むビニル系単量体;テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、ペンタメチルピペリジニルメタクリレート、テトラメチルピペリジニルメタクリレートなどの複素環アクリル系単量体;イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレートなどの脂環アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸、イタコン酸、クロトン酸、マレイン酸などのカルボキシ基含有単量体、およびこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸、メタリルスルホン酸、2-(メタ)アクリルアミド-2-メチルプロパンスルホン酸、3-スルホプロピル(メタ)アクリレートなどのスルホン酸基含有ビニル系単量体、およびこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩;2-(メタ)アクリロイルオキシエチルアシッドホスフェートなどのリン酸基含有ビニル系単量体、およびこれらのアンモニウム塩、有機アミン塩、アルカリ金属塩;1,6-ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオール(メタ)アクリレート、1,10-デカンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、グリセリンジ(メタ)アクリレート、N,N´-メチレンビス〔(メタ)アクリルアミド〕などの2官能性(メタ)アクリレート;γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ-(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシランなどのアルコキシシリル基含有ビニル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレート、ビニルグリシジルエーテル、アリルグリシジルエーテルなどのエポキシ基含有ビニル系単量体;ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有ビニル系単量体;(メタ)アクリロイルモルホリン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミドなどが使用できる。
以下に、本発明の共重合体(A)を形成する単量体混合物中の各単量体成分の割合について説明する。
前記単量体混合物中、前記単量体(A-1)の割合は25~60重量%である。前記単量体(A-1)の割合は、基材に対する防曇塗膜の密着性、吸水時の塗膜強度を向上させる観点から、前記単量体混合物中、30重量%以上が好ましい、そして、防曇性を向上させる観点から、45重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。
前記単量体混合物中、前記単量体(A-2)の割合が5~30重量%、前記単量体(A-3)の割合が5~30重量%、および前記単量体(A-2)と前記単量体(A-3)の合計量の割合が15~50重量%である。前記単量体(A-2)と前記単量体(A-3)の合計量の割合は、防曇性能を向上させる観点から、前記単量体混合物中、40重量%以下が好ましく、35重量%以下がより好ましく、そして、経時的な水垂れ跡の白化を抑制できる観点から20重量%以上が好ましく、25重量%以上がより好ましい。前記単量体(A-2)と前記単量体(A-3)の重量比((A-2)/(A-3))は、防曇性能を向上させる観点から、0.3以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、そして、経時的な水垂れ跡の白化を抑制できる観点から、3以下が好ましく、2.5以下がより好ましい。
前記単量体混合物中、前記単量体(A-4)の割合は2~15重量%である。前記単量体(A-4)の割合は、耐水性を向上させる、および初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、前記単量体混合物中、3重量%以上が好ましく、4重量%以上がより好ましく、そして、基材に対する防曇塗膜の密着性を向上させる観点から、10重量%以下が好ましい。
前記単量体混合物中、前記単量体(A-5)の割合は20~55重量%である。前記単量体(A-5)の割合は、防曇性能を向上させる観点から、前記単量体混合物中、25重量%以上が好ましく、30重量%以上がより好ましく、そして、耐水性を向上させる、および初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。
前記単量体混合物中、前記単量体(A-1)~(A-5)の合計の割合は、80重量%以上であることが好ましく、85重量%以上であることがより好ましく、90重量%以上であることがさらに好ましく、95重量%以上であることがよりさらに好ましく、98重量%以上であることがよりさらに好ましい。
<共重合体(A)の製造方法>
本発明の共重合体(A)は、前記単量体混合物を共重合することにより得られる。共重合体の構造としては、ランダム共重合体、交互共重合体、ブロック共重合体およびグラフト共重合体のいずれの構造であってもよいが、防曇性能をはじめとする防曇剤組成物の効果を向上させることができると共に、防曇剤組成物を容易に調整することができるという観点からランダム共重合体が好ましい。共重合体を得るための重合方法としては、ラジカル重合法、カチオン重合法、カチオンリビング重合法、アニオンリビング重合法などの公知の各種重合方法が採用されるが、特に工業的な生産性の容易さ、多義にわたる性能面より、ラジカル重合法が好ましい。ラジカル重合法としては、通常の塊状重合法、懸濁重合法、溶液重合法、乳化重合法などが採用されるが、重合後にそのまま防曇剤組成物として使用することができる点で溶液重合法が好ましい。
前記溶液重合法に用いる重合溶剤としては、例えば、メタノール、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノール、イソブタノール、s-ブタノール、t-ブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール系溶剤;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、3-メトキシ-1-ブタノール、3-メトキシ-3-メチル-1-ブタノールなどのグリコールエーテル系溶剤;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン系溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキサンなどのエーテル系溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、酢酸イソブチル、酢酸t-ブチル、乳酸メチル、乳酸エチルなどのエステル系溶剤;ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族系溶剤;ホルムアミド、ジメチルホルムアミドなどのアミド系溶剤;水などが使用される。前記重合溶剤は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
なお、前記重合溶剤は、著しく高沸点を有する溶剤は、防曇塗膜の乾燥、加熱硬化時において、溶剤の残留によって基材に対する防曇塗膜の密着性を損なう場合がある観点から、1気圧下、180℃未満の沸点を有する溶剤を使用することが好ましい。
前記ラジカル重合開始剤は、一般的に使用される有機過酸化物、アゾ化合物などを使用することができる。前記有機過酸化物としては、例えば、ベンゾイルパーオキサイド、3,5,5-トリメチルヘキサノイルパーオキサイド、t-ブチルパーオキシ-2-ヘキサノエートレート、t-ブチルパーオキシピバレート、t-ヘキシルパーオキシピバレートなどが挙げられる。前記アゾ化合物としては、例えば、2,2’-アゾビスイソブチロニトリル、2,2’-アゾビス-2-メチルブチロニトリルなどが挙げられる。前記ラジカル重合開始剤は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ラジカル重合開始剤の添加量は、前記単量体混合物100重量部に対して0.01~5重量部であることが好ましい。前記ラジカル重合開始剤は、反応容器中に滴下しながら重合を行うことが重合発熱を制御しやすくなる点で好ましい。重合反応を行う温度は、使用するラジカル重合開始剤の種類によって適宜変更されるが、工業的に製造を行う上で好ましくは30~150℃、より好ましくは40~100℃である。
前記共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、防曇塗膜に耐水性を付与する観点から、20,000以上が好ましく、30,000以上がより好ましい。共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、防曇剤組成物の塗装性およびハンドリング性を高める観点から、200,000以下が好ましく、150,000以下がより好ましい。
前記共重合体(A)の重量平均分子量(Mw)は、GPC法にて求めることができる。サンプルは、試料をテトラヒドロフランに溶解して0.5重量%の溶液とし、0.45μmのメンブレンフィルターでろ過したものを用い、以下の条件にて測定することができる。
<重量平均分子量(Mw)の測定>
分析装置:HLC-8320GPC(東ソー社製)
カラム:TSKgel SuperMultipore HZ-M(2本)(東ソー社製)
カラムサイズ:4.6×150mm
溶離液:テトラヒドロフラン
流量:0.35mL/min
検出器:示差屈折計
カラム温度:40℃
標準試料:ポリスチレン
<酸触媒(B)>
本発明の酸触媒(B)は、スルホン酸系化合物であり、前記単量体(A-4)にかかる縮合反応を低温で促進させるための触媒として機能を有する。
前記酸触媒(B)としては、例えば、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸、1-プロパンスルホン酸などのアルキルスルホン酸系化合物;ベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、p-トルエンスルホン酸、4-エチルベンゼンスルホン酸、p-クロロベンゼンスルホン酸、m-キシレン-4-スルホン酸、3-ピリジンスルホン酸、ジノニルナフタレンスルホン酸、ジノニルナフタレンジスルホン酸、1-ピレンスルホン酸などのアリールスルホン酸系化合物などが挙げられる。前記酸触媒(B)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記酸触媒(B)は、前記共重合体(A)100重量部に対して、0.1~5重量部であることが好ましい。前記酸触媒(B)は、耐水性と防曇性能を向上させる、および初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、前記共重合体(A)100重量部に対して、1重量部以上であることが好ましく、1.5重量部以上であることがより好ましく、そして、4重量部以下であることが好ましく、3重量部以下であることがより好ましい。
<界面活性剤(C)>
本発明の界面活性剤(C)は、アニオン系界面活性剤(C-1)とカチオン系界面活性剤(C-2)、およびノニオン系界面活性剤(C-3)を含む。
前記アニオン系界面活性剤(C-1)としては、従来公知のものをすべて用いることができるが、例えば、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウムなどの脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウムなどの高級アルコール硫酸エステル類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルベンゼンスルホン酸塩およびアルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ジアルキルホスフェート塩、ジアルキルスルホコハク酸塩、ジアルキルホスフェート塩、ポリオキシエチレンサルフェート塩などが挙げられる。また、前記アニオン系界面活性剤(C-1)としては、例えば、パーフルオロアルキルカルボン酸塩、パーフルオロアルキルスルホン酸塩、パーフルオロアルキルリン酸エステルなどのフッ素含有アニオン系界面活性剤などが挙げられる。前記アニオン系界面活性剤(C-1)は、防曇性能に優れるという観点から、ジアルキルスルホコハク酸塩、フッ素含有アニオン系界面活性剤が好ましい。前記アニオン系界面活性剤(C-1)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記カチオン系界面活性剤(C-2)としては、従来公知のものをすべて用いることができるが、例えば、ラウリルアミンアセテート、トリエタノールアミンモノ蟻酸塩、ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩などのアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライドなどのアルキルトリメチルアンモニウム塩; ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド、ステアリルジメチルベンジルアンモニウムクロライドなどのジアルキルジメチルアンモニウム塩などが挙げられる。また、前記カチオン系界面活性剤(C-2)としては、例えば、パーフルオロアルキルトリメチルアンモニウム塩、パーフルオロアルケニルトリメチルアンモニウム塩などのフッ素含有カチオン系界面活性剤が挙げられる。前記カチオン系界面活性剤(C-2)は、防曇性能、初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩が好ましい。前記カチオン系界面活性剤(C-2)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
前記ノニオン系界面活性剤(C-3)としては、従来公知のものを全て使用することができるが、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテルなどのポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノール、ポリオキシエチレンノニルフェノールなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンソルビタンモノステアレートなどのポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸エステルなどのリン酸エステル類;シュガーエステル類、セルロースエーテル類などが挙げられる。また、前記ノニオン系界面活性剤(C-3)としては、例えば、パーフルオロアルキルアミンオキサイド、パーフルオロアルケニルアミンオキサイド、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルケニルエチレンオキシド付加物、パーフルオロアルキル基および親水性基を有するオリゴマー、パーフルオロアルケニル基及び親水性基を有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基及び親油性基を有するオリゴマー、パーフルオロアルケニル基及び親油性基を有するオリゴマー、パーフルオロアルキル基と親水性基および親油性基を有するオリゴマー、パーフルオロアルケニル基と親水性基及び親油性基を有するオリゴマーなどのフッ素含有ノニオン系界面活性剤が挙げられる。前記ノニオン系界面活性剤(C-3)は、初期の水垂れ跡の白化を抑制できる観点から、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類が好ましい。前記ノニオン系界面活性剤(C-3)は、少なくとも1種を用いればよく、2種以上を組み合わせて用いることができる。
以下に、本発明の界面活性剤(C)の各成分の割合について説明する。
前記アニオン系界面活性剤(C-1)は、前記共重合体(A)100重量部に対して、1~10重量部であることが好ましい。前記アニオン系界面活性剤(C-1)は、防曇性能を向上させる観点から、前記共重合体(A)100重量部に対して、2重量部以上であることが好ましく、3重量部以上であることがより好ましく、そして、初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、9重量部以下であることが好ましく、8重量部以下であることがより好ましい。
前記カチオン系界面活性剤(C-2)は、前記共重合体(A)100重量部に対して、0.1~5重量部であることが好ましい。前記カチオン系界面活性剤(C-2)は、防曇性能および耐湿性試験後の防曇性能を向上させる観点から、前記共重合体(A)100重量部に対して、0.5重量部以上であることが好ましく、1.0重量部以上であることがより好ましく、そして、初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、4重量部以下であることが好ましく、3重量部以下であることがより好ましい。
前記アニオン系界面活性剤(C-1)と前記カチオン系界面活性剤(C-2)の重量比((C-1)/(C-2))は、良好な防曇性能を持続できる観点から、10以下であることが好ましく、8以下であることがより好ましい。
前記ノニオン系界面活性剤(C-3)は、前記共重合体(A)100重量部に対して、0.4~10重量部であることが好ましい。前記ノニオン系界面活性剤(C-3)は、初期の水垂れ跡の白化を抑制できる観点から、前記共重合体(A)100重量部に対して、1重量部以上であることが好ましく、2重量部以上であることがより好ましく、そして、初期の水垂れ跡の濃さを抑制できる観点から、8重量部以下であることが好ましく、6重量部以下であることがより好ましい。
前記共重合体(A)100重量部に対して、前記界面活性剤(C)の割合が1.5~25重量部であることが好ましく、5~20重量部であることがより好ましい。
本発明の防曇剤組成物は、さらに、希釈溶剤を含むことができる。
前記希釈溶剤は、防曇剤組成物の塗装に適した固形分および粘度調整を目的として使用する。希釈溶剤としては、前記共重合体(A)の重合溶剤を用いることが好ましい。塗装方法により、塗装に適した固形分および粘度は異なるが、スプレーコート法の場合、前記共重合体(A)は、防曇剤組成物中、3重量%以上であることが好ましく、5重量%以上であることがさらに好ましく、30重量%以下であることが好ましく、20重量%以下であることがさらに好ましい。
本発明の防曇剤組成物には、その他の成分として、必要に応じ、レベリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤などの慣用の各種添加剤を配合することができる。前記その他の成分の添加量は、それぞれの添加剤につき慣用的な添加量で配合することができるが、通常、前記共重合体(C)100重量部に対して、10重量部以下である。
<防曇性物品>
本発明の防曇性物品は、前記防曇剤組成物を、通常の塗料において行われる塗装方法により被塗装物に塗装し、加熱硬化することによって、被塗装物表面に防曇塗膜が形成されたものである。なお、塗装直後の塗膜中に含まれる溶剤を揮発乾燥させることを目的として、加熱硬化の工程の前に乾燥工程を設けることができる。
前記被塗装物としては、その種類は問わず、公知の樹脂基材が使用可能であるが、例えば、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル・スチレン共重合樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、アセテート樹脂、ABS樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。
前記被塗装物への塗装の際には、被塗装物に対する防曇剤組成物の濡れ性を高め、はじきを防止する目的で、塗装前における被塗装物表面の付着異物除去を行うことが好ましい。高圧エアやイオン化エアによる除塵、洗剤水溶液またはアルコール溶剤による超音波洗浄、アルコール溶剤などを使用したワイピング、紫外線とオゾンによる洗浄などが挙げられる。塗装方法としては、例えば、浸漬法、フローコート法、ロールコート法、バーコート法、スプレーコート法などが挙げられる。
前記乾燥は、通常、20~50℃の温度で0.5~5分間の条件下で行われる。
前記加熱は、基材が樹脂部材である場合、加熱温度を樹脂部材の熱変形温度以下に設定することが必要であるが、樹脂部材の僅かな変形を防止する観点から、樹脂部材の熱変形温度より5℃以下が好ましく、10℃以下が好ましい。例えば、樹脂部材がポリメチルメタクリレート樹脂の場合は60℃以下が好ましく、ポリカーボネート樹脂の場合は110℃以下が好ましい。加熱時間は、生産性の観点から、例えば、加熱温度が60℃の場合、60分以下が好ましく、40分以下がより好ましく、加熱時間が110℃の場合、30分以下が好ましく、20分以下がより好ましい。
防曇塗膜の膜厚は、良好な防曇性能と塗膜外観を得る観点から、0.5~10μm程度であることが好ましく、1~5μm程度であることがより好ましい。
前記防曇性物品は、その用途は何ら限定されるものではないが、例えば、自動車の車両灯具に用いることができる。前記車両灯具としては、例えば、前照灯、補助前照灯、車幅灯、番号灯、尾灯、駐車灯、後退灯、方向指示灯、補助方向指示灯、非常点滅表示などが挙げられる。
以下に本発明を実施例などによって説明するが、本発明はこれらのみに限定されない。
<実施例1>
<共重合体(A)の製造>
温度計、攪拌装置、窒素導入管および冷却管を備えた反応容器に、重合溶剤としてジアセトンアルコールを203重量部仕込み、窒素ガスを吹き込みながら70℃に加熱した。次いで、単量体(A-1)として、メチルメタクリレートを30重量部、単量体(A-2)としてブチルアクリレートを15重量部、単量体(A-3)としてn-オクチルアクリレートを15重量部、単量体(A-4)としてN-メチロールアクリルアミドを5重量部、単量体(A-5)としてN,N-ジメチルアクリルアミドを35重量部、ジアセトンアルコールを15重量部混合した溶液と、ラジカル重合開始剤としてt-ヘキシルパーオキシネオデカノエート(日油株式会社製、商品名「パーヘキシルND」)1.0重量部相当を、ジアセトンアルコール10重量部に溶解した溶液を3時間かけて滴下した。滴下終了後にそのまま30分攪拌した後、パーヘキシルNDの0.4重量部相当を、ジアセトンアルコール4.0重量部に溶解した溶液を1時間かけて滴下した。滴下終了後にそのまま1.75時間攪拌した後、冷却して共重合体(A)の溶液を製造した。ガスクロマトグラフィーにて共重合体(A)の仕込み単量体の重合転化率を測定したところ、99%であった。また、ゲルパーミエーションクロマトグラフィーにて共重合体(A)の重量平均分子量を測定したところ、120,000であった。この共重合体(A)の溶液の固形分は30.0%であった。
<防曇剤組成物の製造>
上記で得られた共重合体(A)100重量部(固形分30%)の溶液333重量部に、n-プロピルアルコールを866重量部加えて、重合体(A)の濃度を重量8.3%に調整した。次に、酸触媒(B)としてドデシルベンゼンスルホン酸を2.0重量部、アニオン系界面活性剤(C-1)としてジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム(日油株式会社製、商品名「ラピゾールA80」)を5.0重量部相当、カチオン系界面活性剤(C-2)としてジデシルジメチルアンモニウムクロライド(日油株式会社製、商品名「ニッサンカチオン2-DB-800E」)を1.50重量部相当、ノニオン系界面活性剤(C-3)としてポリオキシエチレンイソデシルエーテル(日油株式会社製、商品名「ノニオンID-209」)を6.0重量部相当、レベリング剤としてポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(ビックケミー・ジャパン株式会社製、商品名「BYK333」)を0.05重量部混合し、防曇剤組成物を製造した。
<防曇性物品の作製>
25℃、30%RHの相対湿度に設定した環境下で、上記で得られた防曇剤組成物をポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂板に、硬化後の塗膜の膜厚が2~3μm程度になるように、スプレー塗装法にて塗装を行い、60℃で40分間の加熱硬化を行い、防曇塗膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。
上記で得られた試験片を用いて、下記の(1-1)~(1-2)、(2)~(4)、(5-1)~(5-3)の評価方法で得られた結果を表1に示す。
<(1)防曇性能の評価>
<(1-1)スチーム試験>
80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを塗膜に連続照射し、照射から10秒後の曇りの有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:スチーム照射直後に水膜が形成され、曇らない。
B+:スチーム照射直後に一瞬の曇りが認められるが、すぐに水膜が形成され曇らない。
B-:スチーム照射直後に曇りが認められるが、水膜が形成され曇らない。
C:スチーム照射直後に曇りが認められ、水膜が形成されない。
<(1-2)耐湿性試験後スチーム試験>
試験片を50℃、95%RHの条件で240時間静置した後、室温にて24時間静置した。その後、80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを防曇塗膜に連続照射し、照射から10秒後の曇りの有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:スチーム照射直後に水膜が形成され、曇らない。
B+:スチーム照射直後に一瞬の曇りが認められるが、すぐに水膜が形成され曇らない。
B-:スチーム照射直後に曇りが認められるが、水膜が形成され曇らない。
C:スチーム照射後にきれいな水膜が形成されない、もしくは水膜が形成されず曇りが認められる。
<(2)塗膜強度>
室温の水道水で試験片を濡らした防曇塗膜面、または80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを防曇塗膜に連続照射し、照射から10秒後の防曇塗膜面をそれぞれ指で強く擦り、防曇塗膜の剥離の有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:スチーム照射後の防曇塗膜と室温の水で濡らした防曇塗膜に全く剥離が認められない。
B+:スチーム照射後の防曇塗膜に一部剥離が認められるが、室温の水で濡らした防曇塗膜は全く剥離が認められない。
B-:スチーム照射後の防曇塗膜全体に剥離が認められるが、室温の水で濡らした防曇塗膜は一部剥離が認められる。
C:スチーム照射後の防曇塗膜と室温の水で濡らした防曇塗膜は全体に剥離が認められる。
<(3)密着性>
試験片の防曇塗膜を縦1cm、横1cmの領域を縦横それぞれ1mm間隔でカッターナイフを用いてカットし、100個のマス目を作った。そのマス目の表面にセロハンテープを圧着させ、急激に剥がした際の外観を目視にて観察し、次の3段階で評価した。なお、評価がB以上であれば実用上問題なく、Aであればより好ましい。
A:全く剥離が認められない。
B:カットの交差点において、わずかに剥離が認められる。
C:一部剥離している、または全て剥離している。
<(4)耐水性>
試験片を40℃に保ったイオン交換水中に240時間浸漬した後、室温にて24時間静置した後の、防曇塗膜外観を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:試験前と外観に変化がない。
B+:わずかに防曇塗膜表面が荒れている。
B-:防曇塗膜表面が荒れているか、またはわずか白化やシミが認められる。
C:防曇塗膜の一部または全部が溶解している、またははっきりと白化やシミが認められる。
<(5)水垂れ跡の評価>
<(5-1)初期の水垂れ跡(濃さ)>
80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを防曇塗膜に連続10秒間照射した後、試験片を垂直に立てた状態で室温にて1時間乾燥させた。乾燥後に水垂れ跡の有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:初期の水垂れ跡の濃さが目立たない。
B+:初期の水垂れ跡の濃さがほとんど目立たない。
B-:初期の水垂れ跡の濃さがやや目立つ。
C:初期の水垂れ跡の濃さが目立つ。
<(5-2)初期の水垂れ跡(白化)>
80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを防曇塗膜に連続10秒間照射した後、試験片を垂直に立てた状態で室温にて1時間乾燥させた。乾燥後に水垂れ跡の白化の有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:初期の水垂れ跡の白化が目立たない。
B+:初期の水垂れ跡の白化がほとんど目立たない。
B-:初期の水垂れ跡の白化がやや目立つ。
C:初期の水垂れ跡の白化が目立つ。
<(5-3)経時変化後の水垂れ跡(白化)>
80℃に保った温水浴の水面から2cmの高さの所に、試験片を防曇塗膜面が下になるように設置し、温水浴からのスチームを防曇塗膜に連続10秒間照射した後、試験片を垂直に立てた状態で室温にて1時間乾燥させた。乾燥後に試験片を80℃の条件で240時間静置した後、室温にて24時間静置した。その後、水垂れ跡の白化の有無を目視によって次の4段階で評価した。なお、評価がB-以上であれば実用上問題なく、B+であれば好ましく、Aであればより好ましい。
A:経時変化後の水垂れ跡の白化が目立たない。
B+:経時変化後の水垂れ跡の白化がほとんど目立たない。
B-:経時変化後の水垂れ跡の白化がやや目立つ。
C:経時変化後の水垂れ跡の白化が目立つ。
<防曇剤組成物の製造および防曇性物品の作製>
実施例1の原料を、表1に記載の原料およびその割合に変更したこと以外は、実施例1と同様な操作にて、実施例2~14の防曇剤組成物を製造した。さらに、実施例1と同様な操作にて、実施例2~14の防曇塗膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。
上記で得られた試験片を用いて、上記の(1-1)~(1-2)、(2)~(4)、(5-1)~(5-3)の評価方法で得られた結果を表1に示す。
<防曇剤組成物の製造および防曇性物品の作製>
実施例1の原料を、表2に記載の原料およびその割合に変更したこと以外は、実施例1と同様な操作にて、比較例1~5の防曇剤組成物を製造した。さらに、実施例1と同様な操作にて、比較例1~5の防曇塗膜を有する防曇性物品(試験片)を作製した。
上記の比較例で得られた試験片を用いて、上記の(1-1)~(1-2)、(2)~(4)、(5-1)~(5-3)の評価方法で得られた結果を表2に示す。
Figure 2022092158000011
Figure 2022092158000012
表1~2中、単量体(A-1)~(A-5)として、
MMAは、メチルメタクリレート;
PMAは、n-プロピルメタクリレート;
BMAは、n-ブチルメタクリレート;
EAは、エチルアクリレート;
PAは、n-プロピルクリレート;
BAは、n-ブチルアクリレート;
NOAは、n-オクチルアクリレート;
EHAは、2-エチルヘキシルアクリレート;
INAは、イソノニルアクリレート;
IDAは、イソデシルアクリレート;
LAは、ラウリルアクリレート;
TDAは、テトラデシルアクリレート;
HDAは、ヘキサデシルアクリレート;
N-MAAは、N-メチロールアクリルアミド;
DMAAは、N,N-ジメチルアクリルアミド;を示す。
表1~2中、酸触媒(B)として、
DBSは、ドデシルベンゼンスルホン酸;
DNNSAは、ジノニルナフタレンスルホン酸;
DNNDSAは、ジノニルナフタレンジスルホン酸;を示す。
表1~2中、界面活性剤(C)として、
ラピゾールA80は、ジ(2-エチルヘキシル)スルホコハク酸ナトリウム(日油株式会社製);
フタージェント100は、含フッ素アニオン系界面活性剤(株式会社ネオス社製);
ニッサンカチオン2-DB-800Eは、ジデシルジメチルアンモニウムクロライド(日油株式会社製);
フタージェント300は、含フッ素カチオン系界面活性剤(株式会社ネオス社製);
DTABは、ドデシルトリメチルアンモニウムブロミド;
ノニオンID-209は、ポリオキシエチレンイソデシルエーテル(日油株式会社製);
ノニオンL-4は、ポリオキシエチレンモノラウレート(日油株式会社製);
ノニオンEH-208は、ポリオキシエチレン-2-エチルヘキシルエーテル(日油株式会社製);を示す。
以下、上記の実施例および比較例の結果の主な考察を示す。
実施例1~2、7の結果から、単量体(A-1)の中でも、吸水時の塗膜強度を向上させる観点から、炭素数1~3であるアルキル鎖を有するものが好ましいことがわかった。実施例12~14の結果から、単量体(A-2)の中でも、経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を発揮する観点から、炭素数3~4であるアルキル鎖を有するものが好ましいことがわかった。実施例1、8~9、13~14の結果から、単量体(A-3)の中でも、防曇性能、および経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果を発揮する観点から、炭素数8~12であるアルキル鎖を有するものが好ましく、炭素数8~10であるアルキル鎖を有するものがより好ましいことがわかった。実施例1、6、11の結果から、界面活性剤(C-2)の中でも、耐湿性試験後の防曇性能を向上させる観点から、2-DB-800Eが好ましいことがわかった。実施例1~14の結果から、界面活性剤(C-3)の中でも、初期の水垂れ跡の白化を抑制できる観点から、ポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類が好ましいことがわかった。
実施例1、4~6、10~11の結果から、各性能をバランス良く発現するための単量体(A-1)と単量体(A-5)の好ましい割合がわかった。実施例1~7の結果から、各性能をバランス良く発現するための単量体(A-2)と単量体(A-3)の好ましい割合が分かった。実施例1、12~14の結果から、各性能をバランス良く発現するための単量体(A-4)の好ましい割合がわかった。
一方、比較例1~2は、単量体(A-2)と単量体(A-3)を特定の割合で使用していないため、実施例と比較して、経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果が劣ることがわかった。比較例3~4は、単量体(A-2)と単量体(A-3)の割合が好ましい割合でないため、実施例と比較して、防曇性能、および経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果が劣ることがわかった。比較例4は、単量体(A-1)の割合が好ましい割合でないため、実施例と比較して、吸水時の塗膜強度が劣ることがわかった。比較例5は、単量体(A-3)の替わりに炭素数16のアルキル鎖を有するアクリレート(ヘキサデシルアクリレート)を使用したため、実施例と比較して、防曇性能、および経時的な水垂れ跡の白化抑制の効果が劣ることがわかった。

Claims (5)

  1. 共重合体(A)と酸触媒(B)と界面活性剤(C)を含む防曇剤組成物であって、
    前記共重合体(A)は、単量体混合物から得られる(メタ)アクリレート共重合体であり、
    前記単量体混合物は、一般式(1):
    Figure 2022092158000013
    (一般式(1)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、分岐鎖、または環状のアルキル基である。)で表される単量体(A-1)と、
    一般式(2):
    Figure 2022092158000014
    (一般式(2)中、Rは、炭素数1~6の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-2)と、
    一般式(3):
    Figure 2022092158000015
    (一般式(3)中、Rは、炭素数7~14の直鎖、または分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-3)と、
    一般式(4):
    Figure 2022092158000016
    (一般式(4)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、Rは、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-4)と、
    一般式(5):
    Figure 2022092158000017
    (一般式(5)中、Rは、水素原子、またはメチル基であり、RおよびRは、独立して、水素原子、または炭素数1~4の直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基である。)で表される単量体(A-5)を含み、
    前記酸触媒(B)は、スルホン酸系化合物であり、
    前記界面活性剤(C)は、アニオン系界面活性剤(C-1)とカチオン系界面活性剤(C-2)とノニオン系界面活性剤(C-3)を含み、
    前記単量体混合物中、前記単量体(A-1)の割合が25~60重量%、前記単量体(A-2)の割合が5~30重量%、前記単量体(A-3)の割合が5~30重量%、前記単量体(A-2)と(A-3)の合計量の割合が15~50重量%、前記単量体(A-4)の割合が2~15重量%、および前記単量体(A-5)の割合が20~55重量%であることを特徴とする防曇剤組成物。
  2. 前記単量体(A-2)と前記単量体(A-3)の重量比((A-2)/(A-3))は、0.3以上3以下であることを特徴とする請求項1記載の防曇剤組成物。
  3. 前記共重合体(A)100重量部に対して、前記アニオン系界面活性剤(C-1)が1~10重量部、前記カチオン系界面活性剤(C-2)が0.1~5重量部、前記ノニオン系界面活性剤(C-3)が0.4~10重量部であることを特徴とする請求項1または2記載の防曇剤組成物。
  4. 前記共重合体(A)100重量部に対して、前記酸触媒(B)が0.1~5重量部であることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の防曇剤組成物。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の防曇剤組成物から形成される防曇塗膜を有することを特徴とする防曇性物品。
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