JP2022088556A - 量子測定機器の較正方法および装置、電子機器ならびに媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】量子測定機器の較正方法、装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体及びコンピュータプログラム製品を提供する。【解決手段】方法は、1つ又は複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、測定機器を所定回数繰り返し動作させて正規基底量子状態の測定を行い、取得した各正規基底量子状態に対応する所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築し、較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定し、ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する、ゼロ要素の個数に逆比例する補正係数を確定し、各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、新しい較正行列に基づいて測定結果を較正する。【選択図】図3

Description

本開示は計算分野に関し、特に量子コンピュータ技術分野に関し、具体的には量子測定機器の較正方法、装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品に関する。
量子コンピュータ技術は近年急速に発展してきたが、予測できる将来においては、量子コンピュータにおけるノイズ問題は避けられない。つまり、量子ビット中の熱散逸またはより下層の量子物理過程で発生したランダム変動によって、量子ビットの状態を反転またはランダム化させ、測定機器による計算結果の読み取りに偏差が現れ、これらは、いずれも計算過程の失敗を招く可能性がある。
現在、量子測定機器の較正の技術案では、較正行列構造についての仮定によってテンソル積モデル(Tensor Product Model)と構造のないモデル(Complete Model)との2種類に分けることができる。テンソル積モデルでは、n個の量子ビット測定機器が相互に影響しないと仮定する必要があるので、較正行列を正確に特徴付けることができない。構造のないモデルは、テンソル積モデルに存在する問題をうまく解決するが、「ゼロ確率イベント」を引き起こす可能性があり、較正行列を正確に特徴付けることもできない。
本開示は、量子測定機器の較正方法、装置、電子機器、コンピュータ可読記憶媒体、およびコンピュータプログラム製品を提供する。
本開示の一態様によれば、量子測定機器の較正方法であって、1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、前記測定機器を所定回数繰り返し動作させて、前記正規基底量子状態の測定を行い、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数であることと、取得した前記各正規基底量子状態に対応する前記所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築することと、前記較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定することと、前記ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、ここでは、前記補正係数は前記ゼロ要素の個数に逆比例することと、前記各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、前記新しい較正行列に基づいて測定結果を較正することとを含む量子測定機器の較正方法を提供する。
本開示の別の態様によれば、量子測定機器の較正装置であって、作成ユニットであって、1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、前記測定機器を所定回数繰り返し動作させて、前記正規基底量子状態の測定を行うように構成され、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数であるものと、取得した前記各正規基底量子状態に対応する前記所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築するように構成される第1構築ユニットと、前記較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定するように構成される第1確定ユニットと、前記ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、前記補正係数は前記ゼロ要素の個数に逆比例するように構成される第2確定ユニットと、前記各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、前記新しい較正行列に基づいて測定結果を較正するように構成される第2構築ユニットとを含む量子測定機器の較正装置を提供する。
本開示の別の態様によれば、電子機器であって、少なくとも1つのプロセッサおよび前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリを含み、前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに本開示に記載の方法を実行させる電子機器を提供する。
本開示の別の態様によれば、コンピュータに本開示に記載の方法を実行させるためのコンピュータ命令を記憶した非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
本開示の別の態様によれば、プロセッサによって実行されると、本開示に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品を提供する。
本開示の1つ以上の実施例によれば、補正係数を導入することにより、小確率を増加させると同時に大確率を減少させ、確率の分布をできるだけ均一にすることができるので、より正確な確率分布を用いて最尤推定結果を調整することができる。
理解すべきことは、この部分に説明される内容は、本開示の実施形態の要点または重要な特徴を特定することを意図しておらず、本開示の保護範囲を限定するためのものではないことである。本開示の他の特徴は、以下の明細書によって理解されやすくなる。
図面は、実施例を例示的に示し、明細書の一部を構成し、明細書の文字による説明とともに、実施例の例示的な実施形態を説明するために用いられる。示される実施例は例示の目的のみであり、特許請求の範囲を限定するものではない。すべての図面において、同一の符号は、類似しているが必ずしも同じとは限らない要素を指す。
本開示の実施例による、本明細書で説明される様々な方法を実施することができる例示的なシステムを示す概略図である。 本発明の実施例による量子測定機器の測定ノイズへの処理のフローチャートである。 本発明の実施例による量子測定機器の較正方法を示すフローチャートである。 本発明の実施例による量子測定機器の較正装置の構成を示すブロック図である。 本開示の実施例を実現するために使用できる例示的な電子機器を示す構成ブロック図である。
以下、図面に合わせて本開示の例示的な実施例を説明して、それに本開示の実施例における様々な詳細が含まれて理解を助けるためのものであり、それらは単なる例示的なものと考えられるべきである。従って、当業者であれば理解できるように、本開示の範囲及び精神から逸脱することなく、本明細書で説明される実施例に対して様々な変更及び修正を行うことができる。同様に、明瞭と簡潔のために、以下の説明では公知の機能及び構造についての説明を省略する。
本開示では、特に明記しない限り、様々な要素を説明するための「第1」、「第2」などの用語の使用は、これらの要素の位置関係、タイミング関係、又は重要性関係を限定することを意図していない。このような用語は、ある要素を別の要素と区別するためにのみ使用される。いくつかの例では、第一要素と第二要素は、要素の同じ例を指すことができ、場合によっては、コンテキストの説明に基づいて、異なる例を指してもよい。
本開示の様々な例の説明で使用される用語は、特定の例を説明することのみを目的としており、限定することを意図していない。コンテキストが別途に明確に示されていない限り、特に要素の数を限定しないなら、この要素は一つであってもよいし、複数であってもよい。また、本開示で使用される用語「及び/又は」は、リストされた項目のいずれか及び可能な全ての組み合わせをカバーする。
以下、図面を参照して本開示の実施例について詳細に説明する。
現在まで、応用されている様々なタイプのコンピュータは、古典的物理学を情報処理の理論に基づくものであり、伝統的なコンピュータまたは古典的コンピュータと呼ばれている。古典的情報システムは、物理的に最も容易に実現可能なバイナリデータビットを用いてデータまたはプログラムを記憶し、各バイナリデータビットは、最小情報ユニットとして、1ビットと呼ばれる0または1で表される。古典的コンピュータ自身には避けられない弱点が存在する。一つ目は計算過程のエネルギー消耗の最も基本的な制限である。論理素子またはメモリユニットに必要な最低エネルギーはkTの数倍以上にして、熱揺らぎによる誤動作を避けるべきである。二つ目は、情報エントロピーと発熱エネルギー消耗である。三つ目は、コンピュータチップの配線密度が非常に大きい場合、ハイゼンベルク不確定性関係から、電子位置の不確定量が非常に小さい場合、運動量の不確定量が非常に大きくなる。電子はもはや束縛されず、チップの性能を破壊する量子干渉効果を有する。
量子コンピュータ(quantum computer)は量子力学の性質、法則に従って高速数学と論理演算を行い、量子情報を記憶し処理する物理機器である。ある機器が処理し計算するのは量子情報であり、実行するのは量子アルゴリズムである場合、それは量子コンピュータである。量子コンピュータは独自の量子動力学法則(特に量子干渉)に従って情報処理の新しいモデルを実現する。計算問題への並列処理によって、量子コンピュータは古典的コンピュータよりもスピード上で優れている。量子コンピュータが各重畳成分に対して実現する変換は一つの古典的計算に相当し、すべての古典的計算は同時に完成し、かつ一定の確率振幅で重畳し、量子コンピュータの出力結果を提供し、この計算は量子並列計算と呼ばれる。量子並列処理は量子コンピュータの効率を大幅に向上させ、古典的コンピュータが完成できない動作、例えば1つのが大きい自然数の因子分解を完成させることができる。量子コヒーレンス性は、すべての量子超高速アルゴリズムにおいて本質的に利用されている。したがって、量子状態で古典状態を代える量子並列計算で、古典的コンピュータが匹敵できない演算速度と情報処理機能を達成することができ、同時に大量の演算資源を節約する。
量子コンピュータ技術の飛躍的発展に伴い、その強大な計算能力と比較的速い運行速度により、量子コンピュータの応用範囲はますます広くなっている。例えば、化学シミュレーションとは、真実な化学システムのハミルトニアンを物理的に操作可能なハミルトニアンにマッピングし、次いでパラメータおよび進化時間を変調して、真実な化学システムを反映することができる固有状態を発見するプロセスを意味する。古典的コンピュータ上でN電子化学システムをシミュレーションする際には、2次元シュレディンガー方程式の解に関し、計算量はシステム電子数の増加に伴い指数的に増加する。そのため、古典的コンピュータは化学シミュレーション問題に非常に限られた役割を果たしている。このボトルネックを突破するためには、量子コンピュータの強力な計算能力に依存しなければならない。変分量子固有値ソルバーアルゴリズム(Variational Quantum Eigensolver,VQE)は量子ハードウェア上で化学シミュレーションを行う高効率量子アルゴリズムであり、量子コンピュータの最近の最も有望な応用の一つであり、多くの新しい化学研究領域を開く。しかし、現段階では量子コンピュータの測定ノイズ率がVQEの能力を著しく制限しているため、まず量子測定ノイズ問題に対処しなければならない。
変分量子固有値ソルバーアルゴリズムVQEの1つのコア計算プロセスは期待値Tr[Oρ]を推定することであり、ここではρは量子コンピュータで生成されるn量子ビットの量子状態(n-qubit quantum state)であり、n量子ビットの観測可能な量Oは真実な化学システムのハミルトニアンがマッピングされる物理的に操作可能なハミルトニアン量である。上記のプロセスは、量子計算が古典的情報を抽出する最も一般的な形式であり、すなわち、量子情報から古典的情報を読み取るコアとなるステップである。一般に、Oが計算基底下の対角行列と仮定することができるため、理論的には式(1)により期待値Tr[Oρ]を計算することができる:
Figure 2022088556000002
ここでは、O(i)はOの第i行第i列要素(行列要素インデックスが0から番号付けされると仮定する)を表す。上述した量子計算プロセスは、図1に示すように、量子コンピュータ101がn量子ビット量子状態ρを生成して、そしてこの量子状態ρを測定機器102を経由して測定して計算結果を得るプロセスをM回動作させ、出力結果iの回数Mを統計し、
Figure 2022088556000003
を推定し、さらに古典的コンピュータ103によりTr[Oρ]を推定することができる。一例として、測定機器102はn(正の整数)個の単一量子ビット測定機器1021によってn量子ビット量子状態ρへの測定を実現して、測定結果を得ることができる。大数の法則は、Mが十分に大きい場合には、上記の推定プロセスが正しいことを保証できる。
しかしながら、物理的な実現においては、計器、方法、条件などの様々な要因に制限されているため、測定機器は、正確に動作することができず、測定ノイズが発生し、実際に推定された値N/Nとρ(i)に偏差があり、それにより、式(1)を用いて計算されるTr[Oρ]にエラーが発生した。その主な問題点は、測定誤差の存在により、出力結果iを統計する回数Nは不正確であることである。実験上、量子測定のノイズは主に二つの源がある。一つ目は共振器自身の熱揺らぎ効果と測定過程で発生したノイズが、異なる状態の弁別性に影響することである。二つ目は、量子ビットが励起状態から基底状態に減衰してしまい、読み取り結果が不正確になってしまうことである。そのため、測定ノイズの影響をいかに低減して、Tr[Oρ]の不偏推定を得ることは解決すべき問題となっている。
一般的には、測定機器を較正してから、測定機器の出力結果を修正することができ、そのワークフローを図2に示すようにすることができる。この測定ノイズ処理の基本フローでは、実験者は、まず、多数の較正回路を準備し(ステップ210)、次いで、測定機器の基本情報を検出するために、較正回路を実際の測定機器内で動作させる(ステップ220)。具体的には、図1に示されるようなシステムにおいて、量子コンピュータ101によって対応する較正回路を構築して、対応する正規基底量子状態を得ることができる。正規基底量子状態は、測定機器102によって複数回測定された後に較正データを生成する(ステップ230)。
生成された較正データを用いて、較正行列Aを構築することができ(ステップ240)、この行列はノイズ含有測定機器のノイズ情報を特徴付ける。その後、ある量子計算タスクを実行する必要がある場合には、まず、計算タスクに対応する量子回路を構築し(ステップS10)、このタスクに対応する量子回路を実際の機器で動作させ(ステップS20)、量子回路のノイズ含有出力データ{Nを得ることができる(ステップS30)。次に、得られた較正行列Aを使用して、これらのノイズ含有データを後処理することができる(ステップS40):
Figure 2022088556000004
ここでは、A-1は較正行列Aの逆を表す。較正後の確率分布pは{ρ(i)}に近似し、さらに期待値Tr[Oρ]を計算し(ステップS50)、期待値の計算精度を向上させる。
図2に示す測定ノイズ処理の基本フローから分かるように、較正データから較正行列Aを構築する過程は非常に重要であり、Aの品質は較正後の確率分布pに直接影響し、さらに期待値Tr[Oρ]の精度を決定する。
現在、較正データから較正行列Aを生成する過程は、較正行列構造についての仮定に基づいてテンソル積モデルと構造なしモデルとの2つに分類することができる。テンソル積モデルでは、実験者は、図1に示した計算タスクにおいてn個の量子ビット測定機器が相互に影響しないと仮定しているため、較正データからこれらの量子ビット測定機器の較正行列{A、k=1,…,nを単独で計算するだけでよく、ここでは、Aは2×2の列ランダム行列であり、続いてこのn個の行列をテンソルして次元が2×2であるシステム較正行列を得ることができる。
Figure 2022088556000005
テンソル積モデルにおいて、較正行列Aに対して、テンソル仮定をした後、較正プロセスを大幅に簡略化することができると分かる。しかし、物理実験では、大量の実験データは、量子ビットが共振器と結合するため、量子ビットと環境との相互作用が補強されるため、量子ビットのデコヒーレンスと位相外れがより深刻になり、量子ビット測定結果がクロストークする(crosstalk)ことを示している。したがって、テンソル積モデルは較正行列Aを正確に特徴付けることができない。量子ビット間のクロストークの問題を解決するために、構造のないモデルは較正行列Aにいかなる構造的仮定をせず、較正データから量子測定機器の特性を直接導出する。その具体的な操作フローは以下を含む:正規基底量子状態|y〉を作成し、ここではy∈{0,1}である。|y〉を入力として、ノイズ含有測定機器を合計Nshots回繰り返し動作させ、出力結果がバイナリ文字列xである回数Nx|yを統計し、ここではx∈{0,1}である。定義から以下が分かる。
Figure 2022088556000006
データセット{Nx|yx,yを利用して較正行列の第y列の要素を計算する。Axyを2×2行列の第x行第y列の要素を表し、その値は以下のとおりである。
Figure 2022088556000007
すべてのx∈{0,1}を挙げて計算して較正行列の第y列を得ることができる。すべてのy∈{0,1}を挙げてAの全ての列要素を計算することができる。式(4)は、上記のように構築された較正行列の第y列が列のランダム特性を満たすことを保証する。式(5)は、最尤推定法(Maximum Likelihood Estimate)によって与えられる最適解であることを強調する必要がある。明らかなことに、繰り返し総回数Nshotsが大きければ大きいほど、ノイズ行列Aの特徴付けは正確である。しかし、作成する必要がある量子検出回路も多くなり、計算オーバーヘッドも大きくなる。
以上のように、構造のないモデルはテンソル積モデルにおける問題点をよく解決しているが、Nshotsの選択は大きすぎてはならず、そうでなければ繰り返して作成する必要がある基底状態の数とノイズ含有測定機器を動作させる必要がある総回数が非常に多くなり、計算資源のオーバーヘッドが大きすぎる。この制限は、「ゼロ確率イベント」をもたらす可能性が高い: 式(5)を用いる場合、Nx|y=0でAxy=0を引き起こす。数学的には、ゼロ確率イベントは、後続のデータ処理において、「入力量子状態が|y〉であり出力結果がxである」というイベントは永遠に発生せず、p=A-1qを利用して正しい確率pを推定する時に深刻な問題が発生する。
ゼロ確率イベントは、測定機器の客観的法則を反映し、すなわち、このような測定クロストークエラーは本来存在しない。量子測定機器の精度が十分に高い場合に、この状況は可能である。また、ノイズ含有量子測定機器を検証する較正回路及びその測定結果の規模及び分布には限界と偏側性があるため、測定結果には多くの可能な測定クロストーク誤りが現れていない。単にNshotsを増大するだけでサンプリングデータが不足であるという問題を根本的に解決することはできない。
「ゼロ確率イベント」の発生を回避するために、図3に示すように、本開示の実施例によれば、量子測定機器の較正方法300を提供し、この方法は、1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、測定機器を所定回数繰り返し動作させて、この正規基底量子状態の測定を行い、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数である(ステップ310)ことと、得られた各正規基底量子状態に対応する所定回数の測定結果を統計して較正行列を構築する(ステップ320)ことと、較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定する(ステップ330)ことと、ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、ここでは補正係数はゼロ要素の個数に逆比例する(ステップ340)ことと、各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、新しい較正行列に基づいて測定結果を補正する(ステップ350)こととを含む。
本発明の実施例によれば、補正係数を導入することにより、確率分布が均一になるように小確率を大きくしながら大確率を小さくすることで、より正確な確率分布を用いて最尤推定結果を調整することができる。
具体的には、較正回路|y〉がNshotsを動作させた後に出力結果xが得られた回数はNx|yであるとすると、xが観察された回数が実際の統計回数よりもβ回(「補正係数」と呼ぶ)多く発生したと仮定する。すなわち、実際に記録された出力結果がxである回数はNx|y+βである。補正係数βで各出力結果xが少なくともβ回観察されることができる。
したがって、いくつかの実施例によれば、「ゼロ確率イベント」の発生を回避するために、統計的加算平滑化技術(Additive Smoothing)が使用される。具体的には、式(6)に従って新しい較正行列を構築することができる:
Figure 2022088556000008
ここでは、Axyは前記新しい較正行列の第x行第y列の要素であり、Nx|yは正規基底量子状態|y〉を入力した後に得られた測定結果がxである回数Nshotsであり、βは前記所定回数であり、βは前記第y列の要素に対応する補正係数である。
いくつかの例では、前記所定回数Nshotsは実験者によって機器の性質に応じてあらかじめ設定しておくことができるが、ここでは限定するものではない。
理解できるように、極端な場合にNx|y=0(すなわち、Nshots動作結果のいずれも出力結果xが得られていない)、このとき
Figure 2022088556000009
であり、ゼロ確率値の発生を回避すると同時に「Axyが小さくなければならない」という直感にも一致する。式(6)は、本質的に、依然として新しいデータセットに対して最尤推定方法によって与えられる最適解であることを強調しなければならない。
補正係数の選択は、測定機器の物理的性質に依存することは明らかであり、より具体的にいうと、ゼロ確率イベントが測定機器の客観的法則を反映すれば、βは、0に近づけなければならない。すなわち、観察された回数を「人為的に」増加させ、客観的法則を乱すことを回避する必要がある。ゼロ確率イベントが、サンプリングデータの不足に起因する場合、βは1に近づけなければならない。すなわち、観察された回数を「人為的に」増加させ、サンプリングデータの不足に起因するゼロ確率イベントを緩和することが必要である。
具体的には、上述したように、データセット{Nx|yx,yと式(5)を用いて較正行列Aの第y列のデータ{Axyを計算する。この列のデータは本質的に量子状態yを入力した後の出力結果の確率分布を特徴づける。{Axyにおけるゼロ要素の個数はKであると記す。したがって、いくつかの実施例によって、式(7)および式(8)に従って前記補正係数βを確定することができる:
Figure 2022088556000010
ここでは、Kは前記較正行列の第y列要素におけるゼロ要素の個数であり、aとbは実数である。
いくつかの例では、aとbの値は、0≦β≦1を満足する限り、適応的に設定することができる。例示的には、aとbいずれも1とすることができ、すなわち上記式(7)は式(9)として表すことができる:
Figure 2022088556000011
式(9)より、以下が分かる:Kが大きければ、すなわち{Axyにおけるゼロ要素の個数は多い場合、このときゼロ確率イベントは測定機器の客観的法則を反映していると考えられるため、対応するβは0に向かう。Kが小さく、{Axyにおけるゼロ要素の個数が少ない場合、少量のゼロ確率イベントはサンプリングデータ不足によるものと考えられるため、対応するβは1に向かう。極端な場合、K=0であり、このときβ=1である。観察された回数を人為的に増加させることによって、確率分布をできるだけ均一にすることができ、それによって較正行列をより良好に特徴付けることができる。
いくつかの実施例によれば、任意の適切な関数はβの選択関数とすることができ、例えば、他の選択可能な関数は、多項式関数、対数関数などが含まれるが、これらに限定されない。
本開示による一実施例では、量子測定機器の較正方法は、以下のステップを含むことができる:
ステップ1:較正回路によって正規基底量子状態|y〉を作成し、ここではy∈{0,1}である。
ステップ2:|y〉を入力として、ノイズ含有測定機器を繰り返し合計Nshots回動作させ、出力結果がバイナリ文字列xである回数Nx|yを統計し、ここではx∈{0,1}である。
ステップ3:データセット{Nx|yx,yと式(5)を用いて較正行列Aの第y列の要素{Axyを計算する。
ステップ4:{Axyにおけるゼロ要素の個数Kを統計する。Kに基づいて、式(9)よりβを計算する。
ステップ5:データセット{Nx|yx,yとβを利用して新しい較正行列Aの第y列要素を計算する。Axyで2×2行列における第x行第y列の要素を表すとすると、その値は以下のとおりである:
Figure 2022088556000012
すべてのx∈{0,1}を挙げてAの第y列のすべての要素を算出できる。式(4)は、上記のように構築された較正行列Aの第y列は列ランダム性を満たすことを保証する。
ステップ6:上記の5つのステップを、較正行列Aのすべての列要素を算出するまで繰り返す。
本開示の実施例によれば、補正係数を確定し、加算平滑化技術を使用して新しい較正行列の各要素を計算することによって、起こり得る「ゼロ確率イベント」が体系的に解決され、しかも、新しい較正行列は、より高い較正精度およびロバスト性を有する。
本開示の実施例によれば、図4に示されるように、量子測定機器の較正装置400をさらに提供し、この装置は、作成ユニット410であって、1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、前記測定機器を所定回数繰り返し動作させて、前記正規基底量子状態の測定を行うように構成され、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数であるものと、取得した前記各正規基底量子状態に対応する前記所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築するように構成される第1構築ユニット420と、前記較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定するように構成される第1確定ユニット430と、前記ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、ここでは、前記補正係数は前記ゼロ要素の個数に逆比例するように構成される第2確定ユニット440と、前記各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、前記新しい較正行列に基づいて測定結果を較正するように構成される第2構築ユニット450とを含む。
ここで、量子測定機器の較正装置400の上述した各ユニット410~450の動作は、上述したステップ310~350の動作とそれぞれ類似するので、ここでは説明を省略する。
本開示の実施例によれば、電子機器、可読記憶媒体およびコンピュータプログラム製品をさらに提供する。
図5を参照して、本開示の様々な態様に適用可能なハードウェア装置の一例である、本開示のサーバ又はクライアントとして利用可能な電子機器500の構成ブロック図について説明する。電子機器は、様々な形態のデジタル電子を示すコンピュータ機器を意味し、例えば、ラップトップ型コンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ステージ、個人用デジタルアシスタント、サーバ、ブレードサーバ、大型コンピュータ、その他の適切なコンピュータが挙げられる。電子機器は更に、様々な形態の移動装置、例えば、個人デジタル処理、携帯電話、スマートフォン、着用可能な装置とその他の類似する計算装置を示してよい。本明細書に示される部品、これらの接続関係及びこれらの機能は例示的なものに過ぎず、本明細書に説明した及び/又は請求した本開示の実現を制限しない。
図5に示すように、機器500は、計算ユニット501を含み、それはリードオンリーメモリ(ROM)502に記憶されるコンピュータプログラムまた記憶ユニット508からランダムアクセスメモリ(RAM)503にロードされるコンピュータプログラムによって、種々の適当な操作と処理を実行することができる。RAM503には、更に機器500を操作するために必要な様々なプログラムとデータを記憶してよい。計算ユニット501、ROM502およびRAM503はバス504によって互いに接続される。入力/出力(I/O)インターフェース505もバス504に接続される。
機器500における複数の部品はI/Oインターフェース505に接続され、これらの部品は、入力ユニット506、出力ユニット507、記憶ユニット508及び通信ユニット509を含む。入力ユニット506は、機器500に情報を入力することが可能な任意のタイプの装置であってもよく、入力ユニット506は、入力された数字又は文字情報を受信したり、計算装置のユーザ設定及び/又は機能制御に関するキー信号入力を生成したりすることができ、マウス、キーボード、タッチスクリーン、トラックボード、トラックボール、操作レバー、マイク及び/又はリモコンを含むことができるが、これらに限定されない。出力ユニット507は、情報を提示することが可能な任意のタイプの装置であってもよく、ディスプレイ、スピーカ、映像/音声出力端末、バイブレータ、及び/又はプリンタを含んでもよいが、これらに限定されない。記憶ユニット508は磁気ディスク、光ディスクを含むことができるが、これらに限定されない。通信ユニット509は、機器500が例えば、インターネットであるコンピュータネットワーク及び/又は様々な電気通信ネットワークを介して他の装置との情報/データのやり取りを可能にし、モデム、ネットワークカード、赤外線通信装置、無線通信送受信機、及び/又はチップセット、例えば、ブルートゥース(登録商標)TM装置、1302.11装置、WiFi装置、WiMax装置、セルラー通信装置及び/又は類似物を含んでもよいが、これらに限定されない。
計算ユニット501は処理および計算能力を有する様々な汎用および/または専用の処理コンポーネントであってもよい。計算ユニット501の例には、中央処理ユニット(CPU)、グラフィックス処理ユニット(GPU)、様々な専用人工知能(AI)計算チップ、様々な機械トレーニングモデルアルゴリズムを実行する計算ユニット、デジタル信号プロセッサ(DSP)、および任意の適当なプロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラなどが含まれるがこれらに限定されない。計算ユニット501は上記内容で説明した各方法と処理、例えば方法300を実行する。例えば、一部の実施例において、方法300はコンピュータソフトウェアプログラムとして実現してよく、機械可読媒体、例えば、記憶ユニット508に有形に含まれる。一部の実施例において、コンピュータプログラムの一部又は全てはROM 502及び/又は通信ユニット509を経由して機器500にロード及び/又はインストールされてよい。コンピュータプログラムがRAM 503にロードされて計算ユニット501によって実行される場合、以上で説明される方法300の1つまたは複数のステップを実行することできる。代替的に、別の実施例において、計算ユニット501は他のいかなる適切な方式で(例えば、ファームウェアにより)方法300を実行するように構成されてよい。
本明細書で上述したシステムおよび技術の様々な実施形態は、デジタル電子回路システム、集積回路システム、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ(SOC)、複雑なプログラマブル論理デバイス(CPLD)、コンピュータ・ハードウェア、ファームウェア、ソフトウェア、および/またはこれらの組み合わせにおいて実装することができる。これらの様々な実施形態は、1つ又は複数のコンピュータプログラムに実施され、この1つ又は複数のコンピュータプログラムが少なくとも1つのプログラマブルプロセッサを含むプログラマブルシステムで実行し、及び/又は解釈してもよく、このプログラマブルプロセッサが専用又は汎用プログラマブルプロセッサであってもよく、記憶システム、少なくとも1つの入力装置、少なくとも1つの出力装置からデータと命令を受信し、データと命令をこの記憶システム、この少なくとも1つの入力装置、この少なくとも1つの出力装置に送信してよいこと、を含んでもよい。
本開示の方法を実施するプログラムコードは1つ又は複数のプログラミング言語のいかなる組み合わせで書かれてよい。これらのプログラムコードを汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ又は他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサ又はコントローラに提供してよく、これによってプログラムコードはプロセッサ又はコントローラにより実行される時にフローチャート及び/又はブロック図に規定の機能/操作を実施する。プログラムコードは完全に機械で実行してよく、部分的に機械で実行してよく、独立ソフトウェアパッケージとして部分的に機械で実行し且つ部分的に遠隔機械で実行してよく、又は完全に遠隔機械又はサーバで実行してよい。
本開示のコンテキストにおいて、機械可読媒体は有形の媒体であってもよく、命令実行システム、装置又は機器に使用される、又は命令実行システム、装置又は機器に結合されて使用されるプログラムを具備又は記憶してよい。機械可読媒体は機械可読信号媒体又は機械可読記憶媒体であってもよい。機械可読媒体は、電子、磁気、光学、電磁、赤外線、又は半導体システム、装置又は機器、又は上記内容のいかなる適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。機械可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数のリード線による電気接続、ポータブルコンピュータディスク、ハードディスク、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、消去可能なプログラマブルリードオンリーメモリ(EPROM又はフラッシュメモリ)、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD-ROM)、光記憶装置、磁気記憶装置、又は上記内容のいかなる適切な組み合わせを含む。
ユーザとのインタラクションを提供するために、コンピュータにはここで説明したシステムと技術を実施してよく、このコンピュータは、ユーザに情報を表示する表示装置(例えば、CRT(陰極線管、Cathode Ray Tube)又はLCD(液晶ディスプレイ、Liquid Crystal Display)監視モニタ)及びキーボードとポインティング装置(例えば、マウスやトラックボール)を備え、ユーザはこのキーボードとこのポインティング装置を介して入力をコンピュータに提供してもよい。その他の種類の装置は更に、ユーザとのインタラクションを提供してよい。例えば、ユーザに提供するフィードバックはいかなる形態のセンシングフィードバック(例えば、視覚フィードバック、聴覚フィードバック、又は触覚フィードバック)であってもよく、いかなる形態(音入力、音声入力、又は触覚入力を含む)でユーザからの入力を受信してよい。
ここで述べたシステムや技術は、バックステージ部材を含む計算システム(例えば、データサーバとして)や、ミドルウェア部材を含む計算システム(例えば、アプリケーションサーバ)や、フロントエンド部材を含む計算システム(例えば、グラフィカルユーザインタフェースやウェブブラウザを有するユーザコンピュータであり、ユーザが、そのグラフィカルユーザインタフェースやウェブブラウザを通じて、それらのシステムや技術の実施形態とのインタラクティブを実現できる)、あるいは、それらのバックステージ部材、ミドルウェア部材、あるいはフロントエンド部材の任意の組み合わせからなる計算システムには実施されてもよい。システムの部材は、任意の形式や媒体のデジタルデータ通信(例えば、通信ネットワーク)により相互に接続されてもよい。通信ネットワークの一例は、例えば、ローカルネットワーク(LAN)、広域ネットワーク(WAN)、インターネットを含む。
コンピュータシステムは、クライアント側とサーバを含んでもよい。クライアント側とサーバは、一般的に相互に遠く離れ、通常、通信ネットワークを介してインタラクションを行う。互にクライアント-サーバという関係を有するコンピュータプログラムを対応するコンピュータで実行することによってクライアントとサーバの関係を生成する。サーバは、クラウドサーバであってもよく、分散型システムのサーバでも、またはブロックチェーンと組み合わされたサーバであってもよい。
理解すべきことは、前述した様々な形態のフローを用いて、ステップを改めて順位付け、増加又は削除してよいことである。例えば、本開示に記載された各ステップは、並列的に実行してもよいし、順次実行してもよいし、異なる順序で実行してもよいし、本開示に開示された技術案が所望する結果を実現できれば、本明細書はこれに限定されないことである。
図面を参照しながら本開示の実施例又は例を説明したが、上記の方法、システム、及び機器は単なる例示的な実施例又は例であり、本発明の範囲はこれらの実施形態又は例によって制限されるものではなく、授権後の特許請求の範囲及びその同等範囲のみによって限定されることを理解されたい。実施例又は例の様々な要素は省略されてもよく、又はそれらの同等要素によって代替されてもよい。また、各ステップは、本開示で説明した順序とは異なる順序で実行されてもよい。更に、実施例又は例における様々な要素を様々な方法で組み合わせてもよい。重要なのは、技術の進化に伴い、ここで説明される多くの要素が本開示の後に現れる同等の要素で置き換えられることができることである。

Claims (11)

  1. 量子測定機器の較正方法であって、
    1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、前記測定機器を所定回数繰り返し動作させて、前記正規基底量子状態の測定を行い、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数であることと、
    取得した前記各正規基底量子状態に対応する前記所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築することと、
    前記較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定することと、
    前記ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、ここでは、前記補正係数は前記ゼロ要素の個数に逆比例することと、
    前記各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、前記新しい較正行列に基づいて測定結果を較正することとを含む量子測定機器の較正方法。
  2. 前記補正係数は、以下の式βに従って確定される:
    Figure 2022088556000013
    ここでは、Kは前記較正行列における第y列の要素中のゼロ要素の個数であり、aとbは実数である請求項1に記載の方法。
  3. 前記補正係数βは、多項式関数、対数関数のうちのいずれかによって確定される請求項1に記載の方法。
  4. 新しい較正行列は以下の式に従って構築される:
    Figure 2022088556000014
    ここでは、Axyは前記新しい較正行列における第x行かつ第y列の要素であり、Nx|yは正規基底量子状態|y〉を入力した後に得られた測定結果がxである回数であり、Nshotsは前記所定回数であり、βは前記第y列の要素に対応する補正係数である請求項1~3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 量子測定機器の較正装置であって、
    作成ユニットであって、1つまたは複数の正規基底量子状態|y〉を作成して、各正規基底量子状態について、前記測定機器を所定回数繰り返し動作させて、前記正規基底量子状態の測定を行うように構成され、ここではy∈{0,1}であり、nは量子コンピュータの量子ビット数であり、nは正の整数であるものと、
    取得した前記各正規基底量子状態に対応する前記所定回数の測定結果を統計して、較正行列を構築するように構成される第1構築ユニットと、
    前記較正行列における各列のゼロ要素の個数を確定するように構成される第1確定ユニットと、
    前記ゼロ要素の個数に基づいて各列に対応する補正係数を確定し、前記補正係数は前記ゼロ要素の個数に逆比例するように構成される第2確定ユニットと、
    前記各列に対応する補正係数に基づいて新しい較正行列を構築して、前記新しい較正行列に基づいて測定結果を較正するように構成される第2構築ユニットとを含む量子測定機器の較正装置。
  6. 前記補正係数は、以下の式βに従って確定される:
    Figure 2022088556000015
    ここでは、Kは前記較正行列における第y列の要素中のゼロ要素の個数であり、aとbは実数である請求項5に記載の装置。
  7. 前記補正係数βは、多項式関数、対数関数のうちのいずれかによって確定される請求項5に記載の装置。
  8. 新しい較正行列は以下の式に従って構築される:
    Figure 2022088556000016
    ここでは、Axyは前記新しい較正行列における第x行かつ第y列の要素であり、Nx|yは正規基底量子状態|y〉を入力した後に得られた測定結果がxである回数であり、Nshotsは前記所定回数であり、βは前記第y列の要素に対応する補正係数である請求項5~7のいずれか一項に記載の装置。
  9. 電子機器であって、
    少なくとも1つのプロセッサおよび、
    前記少なくとも1つのプロセッサに通信接続されるメモリを含み、
    前記メモリには前記少なくとも1つのプロセッサによって実行可能な命令が記憶され、前記命令は前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されることにより、前記少なくとも1つのプロセッサに請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実行させる電子機器。
  10. コンピュータに請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実行させるためのコンピュータ命令が記憶される非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
  11. プロセッサによって実行されると、請求項1~4のいずれか一項に記載の方法を実現するコンピュータプログラムを含むコンピュータプログラム製品。
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