JP2022082070A - 防護柵用の緩衝装置及び横ロープと緩衝装置の取付構造 - Google Patents

防護柵用の緩衝装置及び横ロープと緩衝装置の取付構造 Download PDF

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Abstract

【課題】防護柵の外側へ向けた横ロープの余長部のはみ出しをなくしつつ、安定した緩衝作用を発揮できる、防護柵用の緩衝装置及び横ロープと緩衝装置の取付構造を提供すること。【解決手段】径差を有する挿通孔42と把持孔43を並設した摩擦摺動式の緩衝具40と、横ロープ20の余長部22を反転させる反転ガイド体50と、緩衝具40と反転ガイド体50との間に位置する反転スペーサ60とを具備した緩衝装置30を支柱10の内側側面に係留し、緩衝装置30内で反転させた横ロープ20の余長部20を緩衝具40で把持しつつ、横ロープ20の余長部22を防護柵の内側へ向けて配索し得るように構成した。【選択図】図2

Description

本発明は落石、崩落土砂、雪崩等の落下物を捕捉する防護柵に関し、特に柵外へ向けたロープの余長部のはみ出しをなくし、安定した緩衝作用を発揮できる防護柵用の緩衝装置及び横ロープと緩衝装置の取付構造に関する。
防護ネットを構成する横ロープの両端部に設けた緩衝装置の衝撃吸収作用により衝撃を減衰しながら落下物を捕捉する防護柵は周知である。
緩衝装置として摩擦摺動式の緩衝装置が広く知られている。
この緩衝装置は、複数の挟持板とこれらの挟持板を締め付ける複数の締付ボルトとを具備し、挟持板との間に配置した単数または複数の横ロープを締付ボルトで締め付け、横ロープと挟持板との間に生じる摩擦抵抗を超えた張力が横ロープに作用したときに横ロープがスリップして衝撃エネルギーを吸収する。
緩衝装置の取付け形態としては、各支柱本体に緩衝装置を固定して取り付ける形態や(特許文献1)、各支柱本体の側面にUボルトを介して緩衝装置を係留して取り付ける形態が知られている(特許文献2)。
何れの取付け形態にあっても、緩衝装置を各横ロープの左右両側に設け、横ロープのの一部に作用した荷重を左右両側の緩衝装置へ伝達するように構成している。
横ロープを緩衝装置に把持する場合は、予め設定したスリップ長のロープを余長部として緩衝装置から横ロープの延長方向へ向けて延出している。
特許文献3には支柱以外の箇所で横ロープの一部に緩衝装置を設置する形態が開示されている。これは隣り合う支柱に横架する横ロープの途中を重合させ、横ロープの重合部を把持可能な緩衝装置を設置している。
特開平6-57712号公報 特開2002-180422号公報 特開2019-60104号公報
従来の緩衝装置は以下の問題点を有している。
<1>緩衝装置から延出した横ロープの余長部が、防護柵の外側にはみ出したまま放置されている。
防護柵全体からみると、柵本体の外方に多数本の横ロープの余長部がはみ出すことになって景観性を悪くしているだけでなく、登山者等の通行の邪魔になる。
<2>横ロープの重合部に緩衝装置を設置した場合は、横ロープがスリップする際に緩衝装置が荷重の作用方向に引き摺られて横移動する。
緩衝装置が横移動する際に、横ロープに付設した金網等のネット資材と干渉して防護ネットが損傷を受ける。
<3>支柱間に横ロープを張設する作業は、防護柵の外側に別途の反力源(例えば反力杭やアンカー等)を設け、反力源と横ロープとの間にチェーンブロックやレバーホイスト等の巻取機を掛け渡して横ロープを緊張している。
このように従来は、横ロープの緊張作業に先行して堅牢な反力源の設置工を必要として、反力源の設置に多くの時間と労力を要して作業性が悪い。
本発明は以上の問題点を解決するために成されたもので、その目的とするところは、防護柵の外側へ向けた横ロープの余長部のはみ出しをなくしつつ、安定した緩衝作用を発揮できる、防護柵用の緩衝装置及び横ロープと緩衝装置の取付構造を提供することにある。
本発明は、所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱と、複数の支柱間に張り巡らした防護ネットとを具備し、前記防護ネットは隣り合う支柱の間に張設した単数または複数の横ロープと、該横ロープの少なくとも一端部と支柱の間に緩衝装置を介装した防護柵用の緩衝装置であって、径差を有する挿通孔と把持孔を並設し、前記横ロープの余長部を把持孔で把持可能な単数または複数の緩衝具と、湾曲したガイド面を有し、前記横ロープの余長部を反転させて係留する反転ガイド体とを具備して構成する。
本発明の他の形態において、緩衝装置は前記緩衝具と反転ガイド体との間に位置して、前記緩衝具と反転ガイド体との間隔を一定に保つ反転スペーサをさらに具備し、前記反転スペーサの一方の側面に緩衝具が位置し、前記反転スペーサの他方の側面に反転ガイド体が位置し、緩衝具から延出した横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索し得るように、反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を緩衝具の挿通孔と把持孔に挿通可能に構成した。
本発明の他の形態において、前記反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を把持する緩衝具の把持孔の孔径が挿通孔より小さい寸法関係にある。
本発明の他の形態において、前記緩衝具の把持孔の孔径が横ロープのロープ径より小さい寸法関係にある。
本発明の他の形態において、前記緩衝具の挿通孔の孔径が横ロープのロープ径と略同径の寸法関係にある。
本発明の他の形態において、前記緩衝具は同一構造を呈する一対の挟持板と、一対の挟持板の間を均一に締め付ける締付手段とを有し、一対の挟持板の対向面に前記挿通孔と把持孔を画成するための断面半円形を呈する二つの収容溝を有する。
本発明の他の形態において、前記緩衝具の挿通孔および把持孔の両端部にラッパ状に拡径した拡径部を形成している。
本発明の他の形態において、前記反転スペーサの一方の側面に複数の緩衝具を並列に配置してもよい。
本発明の他の形態において、前記反転ガイド体が反転スペーサに対して別体構造または一体構造を呈する。
さらに本発明は、所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱と、複数の支柱間に張り巡らした防護ネットとを具備し、前記防護ネットは隣り合う支柱の間に張設した単数または複数の横ロープと、該横ロープの少なくとも一端部と支柱の間に介装した緩衝装置とを有する、防護柵における横ロープと緩衝装置の取付構造であって、前記した何れかひとつの緩衝装置を支柱に係留し、前記緩衝装置の反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を緩衝具の把持孔で把持し、前記緩衝装置から延出する横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索し、前記横ロープの張力が緩衝具による余長部の把持力を越えると、余長部と把持孔の間にスリップが生じるように構成する。
本発明の他の形態において、反転ガイド体を支柱に連結して前記緩衝装置を支柱の内側側面に係留する。
本発明の他の形態において、反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を挿通させた緩衝具の挿通孔と把持孔の径差により横ロープのスリップ時に緩衝具が支柱方向に付勢される。
本発明はつぎの効果を奏する。
<1>横ロープの余長部の反転機能を有する緩衝装置を使用することで、緩衝装置から延出した横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索できて、防護柵からの余長部のはみ出しを防止できる。
そのため、横ロープの余長部が防護柵の内側に隠れて、防護柵の景観性がよくなるだけでなく、登山者等の通行の邪魔にならずに防護柵の安全性が高くなる。
<2>緩衝装置は簡単な構造の緩衝具、反転ガイド体等を並べただけの構成であるので、緩衝装置を低コストに製作できるだけでなく、現場における緩衝装置の組付け作業も簡単に行える。
<3>横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索できるので、緩衝装置から離隔した横ロープ本体と、防護柵の内側へ配索した余長部との間に巻取機を掛け渡し、支柱および横ロープに反力を得て余長部を牽引することができる。
したがって、防護柵の外側に別途の反力源(例えば反力杭やアンカー等)を設ける必要がなくなり、横ロープの緊張作業の簡略化と効率化を図ることができる。
<4>横ロープのスリップ時に緩衝具が反転スペーサに衝当して緩衝具の横移動を防止できる。
そのため、緩衝具の横移動に起因した防護ネットの損傷問題を解消できる。
一部を省略した本発明に係る緩衝装置の取付構造の斜視図 緩衝装置の中央縦断面図 緩衝装置の分解組立図 緩衝装置の説明図で、(A)は緩衝装置の中央縦断面図、(B)は(A)のB-Bの断面図 緩衝装置を用いた横ロープの緊張作業の説明図で、(A)は緩衝装置の支柱への渓流作業の説明図、(B)は横ロープの余長部の緊張作業の説明図 緩衝装置の緩衝作用の説明図 複数の緩衝具を並列した他の実施例に係る緩衝装置の説明図
以下に図面を参照しながら本発明について説明する。
<1>防護柵の概要
本発明が前提とする防護柵は、所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱10と、複数の支柱10間に張り巡らした防護ネットとを具備している。
防護ネットは隣り合う支柱10の間に張設した単数または複数の横ロープ20と、横ロープ20の少なくとも一端部と支柱10の間に介装した緩衝装置30とを具備する。
以降に主要な資材について詳述する。
<2>支柱
図1に示した支柱10は端末支柱または中間支柱を示している。
支柱10の外周面の一部には緩衝装置30を係留するための係留フック11を突設している。
端末支柱の場合は支柱10の左右片側に緩衝装置30を配備し、中間支柱の場合は支柱10の左右両側に緩衝装置30をそれぞれ係留する。
支柱10は公知の形鋼や鋼管等の鋼材、コンクリート柱、鋼管とコンクリートを複合した充填鋼管等の何れか一種を適用できる。
支柱10の立設形態は傾倒可能に立設してもよいし、支柱10の下部をコンクリート基礎や現地地盤等に埋設して傾倒不能に立設してもよい。
傾倒式の支柱10は全方向に向けた傾倒を許容する立設構造の他に、斜面の傾斜方向に沿った傾倒を許容するヒンジ構造でもよい。
<3>横ロープ
横ロープ20は防護ネットの構成部材のひとつであり、隣り合う支柱10の間に支柱10のスパン単位または複数スパンに亘って横架可能な公知のワイヤロープである。
横ロープ20の全長は、隣り合う支柱10の間の横架長に余長部22の長さ分を加えた長さを有する。
本発明において、横ロープ20の「余長部22」とは、後述する緩衝具40から延出した横ロープ20のスリップ可能な長さの範囲を指す。
横ロープ20は、隣り合う支柱10の間に所定の間隔を隔てて多段的に配置した複数の中間横ロープの他に、防護ネットの上辺および下辺のみに配置する2本の端部横ロープの組合せを含む。
防護ネットは複数の横ロープ20を具備した公知の阻止面を含む。
防護ネットは複数の横ロープ30の片面に金網を一体に付設した形態も含む。
<4>緩衝装置
緩衝装置30は横ロープ20の一端部または両端部に設ける。
緩衝装置30は横ロープ20の余長部22を折り返す反転機能と、横ロープ20の余長部22に一定以上の張力が作用したときにスリップさせて張力を減衰する減衰機能を有する。
図2~4に例示した緩衝装置30について説明する。
緩衝装置30は摩擦摺動式の緩衝具40と、横ロープ20の余長部22を係留して反転させる反転ガイド体50と、緩衝具40と反転ガイド体50との間隔を一定に保つ反転スペーサ60とを具備する。
反転スペーサ60の一方の側面に緩衝具40が位置し、反転スペーサ60の他方の側面に反転ガイド体50が位置する。
本例では反転ガイド体50と反転スペーサ60を別体で構成する形態について説明するが、これらの部材を一体に形成してもよい。
なお、反転スペーサ60は必須ではなく省略する場合もある。
<4.1>緩衝具
図3,4を参照して説明する。緩衝具40は同一構造を呈する一対の挟持板41,41と、一対の挟持板41,41の間を均一に締め付ける締付手段とを有する。
一対の挟持板41,41の対向面には間隔を隔てて断面半円形を呈する第1収容溝42aと第2収容溝43aを有し、一対の挟持板41,41の対向面を接面することで、一対の第1収容溝42aが向き合って断面円形の挿通孔42を形成し、一対の第2収容溝43aが向き合うことで断面円形の把持孔43を形成する。
挿通孔42と把持孔43は全長に亘って均一径でもよいが、両孔42,43の両端部にラッパ状に拡径した拡径部42b,43bを形成すると、横ロープ20の配索作業や横ロープ20の余長部22のスリップを円滑に行うことができる。
<4.1.1>挿通孔と把持孔の孔径の寸法関係について
挿通孔42と把持孔43の孔径は同一ではなく径差を有する。
両孔42,43に径差を設けたのは、横ロープ20に作用する張力を利用して緩衝具40を支柱10(または反転スペーサ60)の接近方向へ付勢し得るように、緩衝具40の移動方向をコントロールするためである。
具体的には、把持孔43の孔径dが、挿通孔42の孔径dに対して相対的に小さい寸法関係にある。
より具体的には、挿通孔42の孔径dは把持孔43の孔径dより大径で、かつ横ロープ20のロープ径dと等しいか、或いは大きい寸法関係にある。
把持孔43の孔径dは、挿通孔42の孔径dはおよびロープ径dより小さい寸法関係にある。
すなわち、各部材の寸法関係はつぎのとおりである。
把持孔43の孔径d<挿通孔42の孔径d=横ロープ20のロープ径d
例えば、ロープ径dが18mmの横ロープ20を使用する場合、挿通孔42の孔径dは18mmであり、把持孔43の孔径dは16mmとする。
また必要に応じて、把持孔43の孔径dより大径の関係を有したまま、挿通孔42の孔径dを、ロープ径dより僅かに小さい寸法関係にする場合もある(把持孔43の孔径d<挿通孔42の孔径d<横ロープ20のロープ径d)。
本発明では、横ロープ20を挿通孔42でガイドし、折り返した余長部22を最小径の把持孔43でスリップ可能に把持し、余長部22に作用する張力が、把持孔43の把持力を超えたときに余長部22がスリップを開始するように構成した。
緩衝具40の挿通孔42と把持孔43に径差を設け、折り返した余長部22を最小径の把持孔43で把持するように構成したのは、横ロープ20に作用する張力を安定して減衰するためである。
<4.1.2>締付手段
締付手段としては、例えば複数の締付ボルト44とナット45の組合せや万力型の締付具等を使用できる。
締付手段は一対の挟持板41,41の間を均等な力で締め付けできるものであればよい。
締付手段として複数の締付ボルト44を使用する場合は、挿通孔42と把持孔43に干渉しない位置にボルト孔を開設する。
<4.2>反転スペーサ
図1~3を参照して説明する。反転スペーサ60は緩衝具40と反転ガイド体50との間隔を一定に保持する間隔保持材である。
反転スペーサ60はその左右一側が緩衝具40の側面に当接可能であり、左右他側が反転ガイド体50と当接可能である。
本例では略台形を呈する2枚の支圧板61と、2枚の支圧板61の間に介装した補強材62と、2枚の支圧板61を一体に固定する取付ボルト63とを具備する形態について説明する。
反転スペーサ60は、緩衝具40から延出した横ロープ20の余長部22の折り返しを阻害せずに、反転ガイド体50と緩衝具40との離間距離を一定に保持できれば如何なる構造でもよい。
<4.3>反転ガイド体
反転ガイド体50は緩衝具40から延出した横ロープ20の余長部22を折り返すための円弧状に湾曲したガイド面51を有する。
本例では反転ガイド体50をシーブ状のリング体で構成する形態について説明するが、反転ガイド体50はリング体に限定されず、余長部22を折り返すための円弧状に湾曲したガイド面51を有する構造体であればよい。
反転ガイド体50をリング体で構成する場合、リング体は反転スペーサ60に対して回転可能または回転不能の何れの形態でもよい。
反転ガイド体50はシャックル等の連結持具52を介して支柱10の係留フック11に係留する。
[横ロープの緊張作業]
図5を参照しながら横ロープ20の緊張作業について説明する。
<1>緩衝装置の係留(図5(A))
支柱10の内側側面(支柱10スパンの内側)に連結具52を介して反転ガイド体50を係留させて設置する。
横ロープ20はその右方を別途の支柱に固定してある。
横ロープ20の左方は、反転ガイド体50のガイド面51に巻き掛けて反転する。
横ロープ20の反転作業と並行して、反転ガイド体50の側方に反転スペーサ60を配置すると共に、反転スペーサ60の側方に緩衝具40を配置する。
横ロープ20を反転する際、緩衝具40を仮組状態にしておきで、緩衝具40に横ロープ20の横ロープ本体21と折り返した余長部22をそれぞれスライド可能に挿通しておく。
<2>横ロープの緊張作業(図5(B))
緩衝装置30から離隔した横ロープ本体21と、折り返して緩衝装置30から延出した余長部22との間にチェーンブロックやレバーホイスト等の巻取機70を掛け渡し、支柱10および横ロープ20に反力を得て余長部22を牽引する。
巻取機70が横ロープ本体21と余長部22に連結するには、例えば公知の着脱可能なロープ用グリップ71を使用して連結する。
横ロープ20を緊張した状態で余長部22が逆戻りしないように緩衝具40を本締めして、巻取機70を取り外す。
本発明では、支柱10と横ロープ20に反力を得て、余長部22を牽引することで、隣り合う支柱10間に横ロープ20を弛みのない状態で張設できる。
したがって、従来の緊張方法のように、支柱10の外方に別途の反力源を設ける必要がなくなり、支柱10間に横ロープ20を簡易に張設できて、横ロープ20の張設作業性を改善できる。
<3>余長部の配索形態(図6)
従来の防護柵では、緩衝装置を貫挿して延出した横ロープの余長部が防護柵の外側にはみ出して配索されていた。
これに対して、本発明の防護柵では、横ロープ20の端部近くの余長部22を緩衝装置30で折り返して防護柵の内側に向けて配索することができる。
換言すると、横ロープ20の折り返えした余長部22が防護柵の内側に隠れて、余長部22が防護柵の外側に飛び出さないで済む。
したがって、防護柵の景観性がよくなるだけでなく、登山者等の通行の邪魔にならず防護柵の安全性が高くなる。
[緩衝装置の緩衝作用]
図6を参照しながら緩衝装置30の緩衝作用について説明する。
<1>受撃前
受撃前における緩衝装置30は、反転リング体50に巻き掛けた横ロープ20の余長部22が緩衝具40の両孔42,43を挿通し、最小径の把持孔43が余長部22の終端側を摺動不能に保持している。
横ロープ20に導入された張力は、緩衝装置30、連結具52および係留フック11を通じて支柱10が支持する。
<2>受撃時
防護ネットに衝撃が作用すると、横ロープ20の張力が増す。
横ロープ20の張力は、余長部22を通じて緩衝装置30を構成する緩衝具40の把持孔43の把持部へ伝わる。
横ロープ20の張力が緩衝具40による余長部22の把持力より小さいときは、余長部22にスリップが生じない。
横ロープ20の張力が緩衝具40による余長部22の把持力を越えると、余長部22と把持孔43の間にスリップが生じ、余長部22が引き出されて横ロープ20の横架長が長くなる。
緩衝具40は余長部22を引き出すときの摺動抵抗により、横ロープ20の張力を減衰できる。
本発明では、横ロープ20の余長部22を折り返し、折り返した余長部22の終端に近い側を把持孔43で把持するように構成したので、従来の緩衝装置と比べて余長部22のスリップ張力(摺動抵抗)の安定性が格段に向上する。
さらに余長部22の摺動方向が緩衝具40を反転ガイド体50に押し付ける方向と一致するので、余長部22に摺動が生じても緩衝具40は横移動しない。
そのため、緩衝具40が防護ネットを構成する金網等のネット資材と干渉して防護ネットを損傷するのを防止できる。
[他の実施例]
先の実施例に係る緩衝装置30は、反転ガイド体50の側面に緩衝具40の単体を配置した形態について説明した。
図7に示すように、反転ガイド体50の側面に同一構造の緩衝具40を複数配置してもよい。
各緩衝具40による余長部22の把持形態は先の実施例と同様である。
隣り合う複数の緩衝具40の側面は荷重を伝達可能に接面している。
本例のように緩衝装置30が複数の緩衝具40を具備することで、余長部22の把持面積が増えるので、横ロープ20のスリップ張力(摺動抵抗)が増大する。
10・・・・支柱
11・・・・係留フック
20・・・・横ロープ
21・・・・横ロープ本体
22・・・・横ロープの余長部
30・・・・緩衝装置
40・・・・緩衝具
41・・・・挟持板
42a・・・第1収容溝
42b・・・拡径部
42・・・・挿通孔
43a・・・第2収容溝
43b・・・拡径部
43・・・・把持孔
44・・・・締付ボルト
45・・・・ナット
50・・・・反転ガイド体
51・・・・ガイド面
60・・・・反転スペーサ
61・・・・支圧板
62・・・・補強材
63・・・・取付ボルト

Claims (12)

  1. 所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱と、複数の支柱間に張り巡らした防護ネットとを具備し、前記防護ネットは隣り合う支柱の間に張設した単数または複数の横ロープと、該横ロープの少なくとも一端部と支柱の間に緩衝装置を介装した防護柵用の緩衝装置であって、
    径差を有する挿通孔と把持孔を並設し、前記横ロープの余長部を把持孔で把持可能な単数または複数の緩衝具と、
    湾曲したガイド面を有し、前記横ロープの余長部を反転させて係留する反転ガイド体とを具備することを特徴とする、
    防護柵用の緩衝装置。
  2. 前記緩衝具と反転ガイド体との間に位置して、前記緩衝具と反転ガイド体との間隔を一定に保つ反転スペーサを具備し、前記反転スペーサの一方の側面に緩衝具が位置し、
    前記反転スペーサの他方の側面に反転ガイド体が位置し、緩衝具から延出した横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索し得るように、反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を緩衝具の挿通孔と把持孔に挿通可能に構成したことを特徴とする、請求項1に記載の防護柵用の緩衝装置。
  3. 前記反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を把持する緩衝具の把持孔の孔径が挿通孔より小さい寸法関係にあることを特徴とする、請求項1または2に記載の防護柵用の緩衝装置。
  4. 前記緩衝具の把持孔の孔径が横ロープのロープ径より小さい寸法関係にあることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の防護柵用の緩衝装置。
  5. 前記緩衝具の挿通孔の孔径が横ロープのロープ径と略同径の寸法関係にあることを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の防護柵用の緩衝装置。
  6. 前記緩衝具は同一構造を呈する一対の挟持板と、一対の挟持板の間を均一に締め付ける締付手段とを有し、一対の挟持板の対向面に前記挿通孔と把持孔を画成するための断面半円形を呈する二つの収容溝を有することを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の防護柵用の緩衝装置。
  7. 前記緩衝具の挿通孔および把持孔の両端部にラッパ状に拡径した拡径部を形成したことを特徴とする、請求項1乃至6の何れか一項に記載の防護柵用の緩衝装置。
  8. 前記反転スペーサの一方の側面に複数の緩衝具を並列に配置したことを特徴とする、請求項1乃至7の何れか一項に記載の防護柵用の緩衝装置。
  9. 前記反転ガイド体が反転スペーサに対して別体構造または一体構造を呈することを特徴とする、請求項2に記載の防護柵用の緩衝装置。
  10. 所定の間隔を隔てて立設した複数の支柱と、複数の支柱間に張り巡らした防護ネットとを具備し、前記防護ネットは隣り合う支柱の間に張設した単数または複数の横ロープと、該横ロープの少なくとも一端部と支柱の間に介装した緩衝装置とを有する、防護柵における横ロープと緩衝装置の取付構造であって、
    前記請求項1乃至9の何れか一項に記載した緩衝装置を支柱に係留し、
    前記緩衝装置の反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を緩衝具の把持孔で把持し、
    前記緩衝装置から延出する横ロープの余長部を防護柵の内側へ向けて配索し、
    前記横ロープの張力が緩衝具による余長部の把持力を越えると、余長部と把持孔の間にスリップが生じることを特徴とする、
    防護柵における横ロープと緩衝装置の取付構造。
  11. 反転ガイド体を支柱に連結して前記緩衝装置を支柱の内側側面に係留したことを特徴とする、請求項10に記載の防護柵における横ロープと緩衝装置の取付構造。
  12. 反転ガイド体に巻き掛けて反転させた横ロープの余長部を挿通させた緩衝具の挿通孔と把持孔の径差により横ロープのスリップ時に緩衝具が支柱方向に付勢されることを特徴とする、請求項10に記載の防護柵における横ロープと緩衝装置の取付構造。
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