JP2014020045A - 防護柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】外力に対する許容応力が増大し、効果的に土石流等に抗し耐衝撃性が高い防護柵を提供する。
【解決手段】傾斜地の山側斜面12の地中に埋設された基礎管18を有する。基端部が基礎管18に挿入されて固定され、基礎管18から延出した部分が斜面12に立設される外側管20と、外側管20内に挿入された内側管22を備える。内側管22内に挿入され、内側管22の内面であって、斜面12の山側と谷側の内面に接して配置された補強材44を備える。補強材44に固定され、補強材44を内側管22の内面の山側と谷側の面に接するように位置決めした位置決め部材42を備える。内側管22と外側管20、及び基礎管18の中空部に充填され、内側管22と外側管20、及び基礎管18を互いに連結した充填剤50を有する。斜面12に立設され、外側管20の山側側面に固定された防護ネット16を備える。
【選択図】図1

Description

この発明は、山間地の道路等の山側斜面に構築され、土砂崩れ、落石、積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を阻止する防護柵に関する。
従来、山腹の斜面部等に構築され、土砂や落石等を受け止めて道路等への落下、流入を防止する防護柵が種々知られている。この種の防護柵の支柱は、土石流を受け止めるためにより曲げ応力の高いものが求められ、例えば特許文献1に開示されているように、鋼管内に断面三角形の補強リブを挿入して、耐力を高めたものが提案されている。
しかしながら、特許文献1に開示された支柱構造の場合、三角形の補強リブを鋼管内に固定する工数がかかるという問題があった。さらに、三角形の補強リブの頂点と鋼管内面との溶接が離れてしますと、補強効果が減退してしまうものであった。
そこで、さらに曲げ強度度の高い支柱として、特許文献2に開示されているように、複数の短い管を内外に重ねて成る支柱が提案されている。この支柱は、ケーシングとして全体が地中に埋設される下部管と、下部管の内側に下部が挿入される基礎管と、基礎管の内側に挿入され下部管の上端の上下に渡って配置される内側管とで構成され、上記三つの管の内側に充填材が充填され、一体化している。そして、土砂等を受けるネットは、端部が基礎管の地表に突出する部分に取り付けられて張設されている。
特開2002−266321号公報 特開2010−37765号公報
特許文献2に開示された三重構造の支柱は、特許文献1に開示された支柱よりも曲げ応力を高く設定することが可能であり、土石流に対する耐力の高い支柱とすることができるが、より危険な地盤や大きな岩石の落下の可能性ある施工現場においては、より曲げ応力の高い構造の支柱が望まれていた。
この発明は、上記背景技術に鑑みて成されたものであり、土石流方向の断面係数を増大させ、曲げ荷重に対する許容曲げ応力を大きくすることができ、効果的に土石流等に抗し耐衝撃性が高い防護柵を提供することを目的とする。
この発明は、傾斜地の山側斜面の地中に埋設された基礎管と、筒状に形成され基端部が前記基礎管に挿入されて固定され、前記基礎管から延出した部分が前記斜面に立設される外側管と、前記外側管内に挿入された内側管と、前記内側管内に挿入され、前記内側管の内面であって、前記斜面の山側と谷側の内面に接して配置された補強材と、前記補強材に固定され、前記補強材を前記内側管の内面の前記山側と谷側の面に接するように位置決めした位置決め部材と、前記内側管と前記外側管、及び前記基礎管の中空部に充填され、前記内側管と前記外側管、及び前記基礎管を互いに連結した充填剤と、前記斜面に立設され前記外側管の山側側面に固定された防護ネットとから成る防護柵である。
前記位置決め部材は、前記内側管の内壁面と同心状に湾曲し互いに180°反対側に位置した一対の位置決め部を備え、この位置決め部に前記補強材が固定され、前記位置決め部を連結した連結部が前記斜面の傾斜方向に沿って設けられているものである。
前記補強部材と前記内側管は、ほぼ等しい長さに設定され、前記補強部材が前記内側管に固定されているものである。
前記内側管の外周面にスペーサ突起が固定され、前記内側管を前記外側管に挿入した状態で、内外に対向する前記外側管と前記内側管が、前記スペーサ突起により同心状に位置するものである。
また、前記外側管と前記内側管は、ほぼ等しい長さに設定されているものである。
この発明の防護柵は、土石流等を受け止めたときに最も衝撃を受けやすく大きな曲げ応力の発生する支柱部分を補強部材で補強したので、支柱の土石流方向の荷重に対する断面係数が増大し、許容曲げ応力が大きくなり、土石流等に対して高い耐力を備えるものである。しかも、組み立てや施工が容易であり、コストも安価にすることができる。
この発明の防護柵の一実施形態を示す部分正面図である。 この実施形態の防護柵の中央部分を示す部分正面図である。 この実施形態の防護柵の左側面図である。 この実施形態の防護柵の支柱の上端部を示す部分拡大正面図である。 この実施形態の防護柵の支柱の下端部を示す部分拡大正面図である。 この実施形態の防護柵の支柱の一実施形態の分解正面図である。 この実施形態の防護柵の外側管中央部の部分拡大正面図(a)と、A−A断面図(b)である。 この実施形態の防護柵の外側管上端部の部分拡大正面図(a)と、B−B断面図(b)である。 この実施形態の防護柵の内側管上端部の部分拡大正面図(a)と、C−C断面図(b)である。 この実施形態の防護柵の内側管上端部の部分拡大正面図(a)と、D−D断面図(b)、下端部の部分拡大正面図(c)である。 この実施形態の防護柵の外側管に内側管を挿入した状態を示す正面図(a)と、外側管上端部の部分拡大正面図(b)、外側管中間部の部分拡大正面図(c)、外側管下端部の部分拡大正面図(d)である。 図11のE−E断面図である。
以下、この発明の防護柵の一実施形態について、図面に基づいて説明する。この実施形態の防護柵10は、傾斜地である山間地の道路や線路等の山側の斜面に設けられるもので、土砂崩れ等を防止するために危険箇所に沿って設置される。防護柵10は、図1〜図3に示すように、山側の斜面12に立設され、例えば4本の支柱14と、各支柱14間に張り渡された防護ネット16とにより構成されている。4本の支柱16は、略均等な間隔を空けて立設され、支柱14全長の約1/3程度が地中に位置し、2/3程度が地表から垂直方向に立設されている。支柱16の斜面12から突出している部分には、防護ネット16が、図示しない固定部材により付けられている。
支柱14は、図3〜図11に示すように、鋼管製の外側管20と内側管22とで構成され、斜面12の地中に埋設された鋼管製の基礎管18に挿入され立設される。基礎管18、外側管20、内側管22は、管径がこの順で細く形成され、いずれも両端が開口した円筒状の管であり、各々僅かなゆとりを持って、挿入可能な管径に形成されている。
基礎管18は、斜面12に施工されると、ほぼ全長が斜面12の地中に埋設され、図3、図6に示すように、斜面12に形成された掘削孔24に埋設され、下端部18aが掘削孔24の底部に位置し、地表に上端部18bが位置するように形成されている。基礎管18の外径は、設置場所の状況により適宜設定されるもので、例えば長さが約3.5m、外径が約220mm、管厚が約8mm等である。
外側管20は、図6〜図9に示すように、所定の隙間を有して基礎管18に挿入可能な太さであり、斜面12に施工された状態で、外側管20の下端部20aが基礎管18の上端部18aから約2/3程度の位置に達して、ストッパ突起26により位置決めされ、全長の1/3程度が基礎管18内に収納される。外側管20の残り2/3は、斜面12の地表から出て立設されている。ストッパ突起26は、図7に示すように、外側管20の外周壁面から外向きに突出し、周方向に略等間隔の4箇所に配置されている。ストッパ突起26の先端を結ぶ円周の径は、基礎管18の内径よりも大きい。
外側管20の上端部20bの内周壁面には、図8に示すように、ガイド突起28が設けられている。ガイド突起28は、外側管20の内周壁面に内向きに突出し、周方向に等間隔な4箇所に配置されている。4つのガイド突起28の先端を結ぶ円周の径は、内側管22の外径よりも僅かに大きい。
外側管20の下端部20aの内周壁面には、図9に示すように、下方にいくほど先端が突出するテーパ状のストッパ突起30が設けられている。ストッパ突起30は、内周壁面から内向きに突出し、周方向に等間隔な4箇所であって、図9(b)に示すように、ガイド突起28と周方向に同じ位置に設けられている。4つのストッパ突起30の先端を結ぶ円周の径は、内側管22の外径よりも僅かに小さい。
外側管20のストッパ突起26から下端部20aまでの周壁には、図6(c)に示すように、後述する充填剤50が通過可能な透孔32が形成されている。透孔32は、外側管20の長さ方向にほぼ等間隔に、周方向にほぼ等間隔に分散して配置されている。外側管20は、例えば長さが約5m、外径が約165mm、管厚が約7mmである。
内側管22は、外側管20よりも細く、下端部22aが外側管20の下端部20aに位置し、上端部22bも外側管20の上端部20bに位置する。内側管22の下端部22a,上端部22bの外周壁面には、図6(d),図10に示すように、スペーサ突起34,36が設けられている。スペーサ突起34,36は、外周壁面から外向きに突設し、周方向に等間隔な4箇所に配置されている。スペーサ突起34,36の先端を結ぶ円周の径は、外側管20の内径よりも僅かに小さい。スペーサ突起34,36は周方向に同じ位置に設けられている。
内側管22の下端部22aから上端部22bまでの周壁には、図6(d)に示すように、後述する充填剤50が通過可能な透孔38が形成されている。透孔38は、内側管22の長さ方向にほぼ等間隔に、周方向にほぼ等間隔に分散して配置されている。内側管22は、例えば長さが約5m、外径が約140mm、管厚が約10mmである。
内側管22内には、図10(b)に示すように、内側管22の長さ方向に補強用の補強部材40が挿入されている。補強部材40は、鉄筋等の補強材44から成り、ほぼ内側管22の長さに等しく、内側管22内に全長に亘り位置している。補強材44は、位置決め部材42に固定され、内側管22内の内壁に沿って位置するように設けられている。位置決め部材42の両側の位置決め部42aは、図10(b)に示すように、内側管22の内壁と同心状の外側面形状に形成され、各位置決め部42aに4本の補強材44が溶接されて固定されている。位置決め部材42は、補強材44を内側管22内に収納可能な形状に保持していれば良く、補強材44に沿って、適宜の箇所に固定されていれば良い。補強材44は、位置決め部材42により固定された状態で、内側管22内で4本ずつが互いに180°反対側の対称な位置に固定され、4本の補強材44の外側面が内側管22の内周面に接するように、位置決め部材42の連結部42bが設定されている。補強材44は、例えば長さが約5m、直径が約20mmの鉄筋により構成される。
支柱14は、補強部材40が挿入された内側管22を外側管20に挿入して構成され、図11、図12に示すように組み合わせて構成され、基礎管18に挿入されて施工される。さらに、外側管20及び内側管22の内側に、図示しない無収縮モルタル等の充填剤50が充填され一体化している。支柱14の上端である外側管20の上端は、防水用等のキャップ46で塞がれている。
各支柱14の山側に張り渡された防護ネット16は、例えば、紫外線等に対する耐候性を有したポリエチレン等の柔軟な化学繊維製の網用ロープを略矩形の網目に編み込んで形成されたものや、鋼線で網目状に形成されたものが好適に用いられる。さらに、落石等を受けた際の衝撃吸収性を高めることを重視した網目の粗いネットと、小石が通過するのを阻止することを重視した網目の細かいネットとを重ねた二重ネットを使用してもよい。
支柱14の上端部には、上端部間を連結し支柱14間の間隔を一定に維持させる金属製の長尺材である上弦材48が取り付けられている。さらに、支柱14の上端部の山側側面であって、防護ネット16の谷側には、支柱14の頂部同士を連結した鋼線のワイヤロープ52が架設されている。同様に、支柱14の下端部の山側側面にも、支柱14の同士を連結したワイヤロープ54が架設されている。
ワイヤロープ52,54は、図1〜図5に示すように、防護柵10の両端の支柱14の上下端部の山側側面に突設された連結部60に連結された緩衝装置56,58に、両端部52a,54aがつながれている。緩衝装置56,58は、ワイヤロープ52,54の両端部52a,54aを側方に延出させて、挟持部材56a,58aによりワイヤロープ52,54を挟持している。ワイヤロープ52,54の挟持は、所定の摩擦力が付与されるようにワイヤロープ52,54の両端部52a,54aを保持し、所定以上の張力で、挟持部材56a,58aに対してワイヤロープ52,54が摺動可能に設けられている。
緩衝装置56,58は、U字状の連結具56b,58bを有し、連結具56b,58bが、支柱14の連結部60に係合している。そして、連結具56b,58bの両端部に挟持部材56a,58aが固定されている。ワイヤロープ52,54の両末端には、挟持部材56a,58aに係合して摺動を止めるストッパ62が一体に固定されている。また、防護柵10の両端部の支柱14間に位置した支柱14には、ワイヤロープ52,54の中間部が挿通するワイヤ挿通環64が突設されている。
支柱14間には、支柱14と防護ネット16の間に位置して、一対の鋼線のクロスワイヤ66,68が架設されている。クロスワイヤ66,68は、ワイヤロープ52,54よりも細い鋼線により構成され、支柱14の上下端部の山側の側面に突設された連結部60から隣の支柱14のワイヤ挿通環64にかけて互いに交差するように架設されている。クロスワイヤ66,68の両端部は、図4,図5に示すように、ターンバックル70により、連結部60に連結され、クロスワイヤ66,68の中間部は、図2に示すように、中間部の支柱14の山側側面に突設されたワイヤ挿通環64に挿通され、互いに交差して山形を描くように挿通されている。これにより、図1、図2に示すように、クロスワイヤ66,68は、互いに対称に等辺の山形を描くように架設されている。
次に、防護柵10の施工方法の一実施形態について説明する。この実施形態の防護柵10の施工に際して、まず、補強部材40を形成する。補強部材40は、複数個の位置決め部材42を、補強材44の所定位置に所定間隔で溶接して固定し、補強部材40を一体化する。補強材44の本数は、求められる強度や内側環22の内径により適宜設定する。また、内側管20には、所定の位置に透孔38を形成し、スペーサ突起34,36も形成しておく。この後、補強部材40を内側管22内の内壁に沿って挿入する。補強部材40の両端部と内側部材22の両端部は、適宜溶接等で固定し一体に構成する。
この後、外側管20に内側管22を挿入する。外側管20には、予め透孔32を形成し、ストッパ突起26,30、ガイド突起28を溶接する。そして、外側管20に挿入された内側管22は、図11に示すように、ストッパ突起30に当接して位置決めされる。内側管22は、外側管22の内壁に設けられたガイド突起28にガイドされて同心状に挿入され、内側管22の外壁に設けられたスペーサ突起34,36により、外側管20内で、ほぼ同心状に位置する。これにより、二重管状の支柱14ができあがる。
次に、山間地等の施工現場において、所定の基礎管18の長さの掘削孔24を形成し、基礎管18の上端部18bが地表に開口した状態に埋設する。そして、基礎管18の垂直性等を調整し、周囲を固めた後、基礎管18内に二重管状の支柱14を挿入する。基礎管18の内側に支柱14を挿入する際、支柱14の下端部を基礎管18の上端開口から同軸的に挿入する。そして、支柱14の外側管20のストッパ突起26が基礎管18の上端に到達すると、ストッパ突起26の下面が基礎管18の上端面に係止され、支柱14の高さ方向の位置が決定される。
さらに支柱14の固定前に、補強部材40の向きを調節する。支柱14の向きは、内側管22に設けられた補強部材40の補強材44が山側と谷側に正確に位置するように設定されなければならない。そのため、支柱14を基礎管18に挿入時及びその後、補強材44の位置を確認し、連結部42bが斜面12の傾斜方向に沿うように揃える。これにより、支柱14に土石流による力がかかった場合の最大引っ張り応力と最大圧縮応力がかかる部位の補強が成される。
次に、基礎管18、支柱14の外側管20及び内側管22の内側にモルタル等の充填剤50を注入して硬化させる。これにより、基礎管18、支柱14の外側管20と内側管22及び補強部材40を一体化する。充填剤50は、支柱14の上端開口から内側管22の内側に注入し、内側管22の透孔38、及び外側管20の透孔32を通じて各管内外へ広がる。さらに、基礎管18の上端の隙間からも充填剤50を注入すれば、さらに効率よく充填できる。充填剤50が基礎管18、外側管20及び内側管22内に行き渡った状態で養生し、各管を一体化させる。この後、支柱14の上端に、防水用当のキャップ46を被せる。
次に、ワイヤロープ52,54及びクロスロープ66,68を、各支柱14間をつなぐように支柱14の山側に架設する。そして、防護ネット16を、支柱14の山側に複数の支柱14に亘って張設する。防護ネット16の周縁部は、図示しない連結具を用いて、ワイヤロープ52,54及び支柱14と連結する。
次に、この実施形態の防護柵10の緩衝機能について説明する。防護柵10に土石が衝突すると、衝突時の運動エネルギーにより、防護ネット16、ワイヤロープ52,54及びクロスロープ66,68が谷側に変形し、引き延ばされる。ワイヤロープ52,54及びクロスロープ66,68は、防護ネット16の谷側に架設されているので、土石がワイヤロープ52,54やクロスロープ66,68に直接当たらなくても、防護ネット16の変位により、ワイヤロープ52,54及びクロスロープ66,68には張力がかかる。
土石の衝突エネルギーの吸収は、先ず、防護ネット16が変形しつつ引き延ばされる際の、防護ネット16の変形に対する抵抗により吸収される。さらに、防護ネット16の変形により、ワイヤロープ52,54に張力がかかり、連結具56b,58bの両端部の挟持部材56a,58aに対して、ワイヤロープ52,54を引き抜くように力が作用し、そのときの摺動抵抗によりエネルギーが吸収される。また、ワイヤロープ52,54及びクロスロープ66,68は、土石による衝撃エネルギーにより、弾性変形して引き延ばされ、場合によっては塑性変形領域まで引き延ばされ、これにより衝撃エネルギーが吸収される。
このとき、支柱14には、山側から谷側へ力が作用し、支柱14内には、山側から谷側への荷重に対する曲げ応力が発生する。このときの最大引っ張り応力と最大圧縮応力は、支柱14の断面の山側と谷側の部位であり、補強部材40の補強材44が位置している部分であり、土石流等による力に対して、高い耐力を有する。
以上説明したように、この実施形態の防護柵10によれば、土石流による荷重方向の、支柱14の断面係数を大幅に増大させることができ、大量の土石流に対しても高い耐力を有した支柱14を設置することができ、効果的に土石流を阻止することができる。さらに、曲げに対して高い耐力を有するので、支柱14の径を細くしたり、質量を軽くすることも可能であり、施工性を向上させることができる。
なお、この発明の防護柵とその施工方法は、上記実施形態に限定されるものではない。例えば、基礎管、外側管及び内側管の位置決め構造は、他の構造又は方法を用いてもよい。また、ワイヤロープの両端部に緩衝装置を設けずに、支柱に固定しても良い。さらに、支柱や補強部材の長さや本数は適宜設定可能であり、補強部材が内側管よりも短くても良く、補強が必要な部分に挿入されているものでも良い。また、支柱を立設する間隔、ネットの網目サイズ、外形寸法や枚数についても特に限定されず、施工現場の地形、受け止める対象物(石、土砂、雪)等に鑑みて、自由に設定することができる。必要に応じてサイドネットを省略してもよい。
10 防護柵
12 斜面
14 支柱
16 防護ネット
18 基礎管
20 外側管
22 内側管
24 掘削孔
26,30 ストッパ突起
28 ガイド突起
34,36 スペーサ突起
32,38 透孔
40 補強部材
42 位置決め部材
42a 位置決め部
42b 連結部
44 補強材
50 充填剤
52,54 ワイヤロープ
56,58 緩衝装置
66,68 クロスワイヤ

Claims (5)

  1. 傾斜地の山側斜面の地中に埋設された基礎管と、
    筒状に形成され、基端部が前記基礎管に挿入されて固定され、前記基礎管から延出した部分が前記斜面に立設される外側管と、
    前記外側管内に挿入された内側管と、
    前記内側管内に挿入され、前記内側管の内面であって、前記斜面の山側と谷側の内面に接して配置された補強材と、
    前記補強材に固定され、前記補強材を前記内側管の内面の前記山側と谷側の面に接するように位置決めした位置決め部材と、
    前記内側管と前記外側管、及び前記基礎管の中空部に充填され、前記内側管と前記外側管、及び前記基礎管を互いに連結した充填剤と、
    前記斜面に立設され前記外側管の山側側面に固定された防護ネットとから成ることを特徴とする防護柵。
  2. 前記位置決め部材は、前記内側管の内壁面と同心状に湾曲し互いに180°反対側に位置した一対の位置決め部を備え、この位置決め部に前記補強材が固定され、前記位置決め部を連結した連結部が前記斜面の傾斜方向に沿って設けられている請求項1記載の防護柵。
  3. 前記補強部材と前記内側管は、ほぼ等しい長さに設定され、前記補強部材が前記内側管に固定されている請求項1又は2記載の防護柵。
  4. 前記内側管の外周面にスペーサ突起が固定され、前記内側管を前記外側管に挿入した状態で、内外に対向する前記外側管と前記内側管が、前記スペーサ突起により同心状に位置する請求項2又は3記載の防護柵。
  5. 前記外側管と前記内側管は、ほぼ等しい長さに設定されている請求項3又は4記載の防護柵。
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