JP2010037765A - 雪崩・落石等防護体の支柱とこれを用いた防護体並びにその支柱の施工方法 - Google Patents

雪崩・落石等防護体の支柱とこれを用いた防護体並びにその支柱の施工方法 Download PDF

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Abstract

【課題】支柱の運搬及び搬入が容易で、且つ掘削を伴う現場での作業性を向上することができる防護柵等の雪崩・落石等防護体の支柱を提供する。
【解決手段】地中に挿入する下部管12と、この下部管12の内部に下部を挿入する外側管13と、外側管13内に挿入する内側管14間とを備え、この内側管14は下部管12の上端22の上下に渡って設けられている。このように支柱が下部管12と外側管13と内側管14の3本の部材からなり、現場で組み立てることができるため、個々の部材が軽量となり、運搬、搬入を容易に行うことができる。また、下部管12と外側管13との二重構造に対して、強度が低い下部管12の上端箇所に内側管14が配置されているから、強度を確保することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、防護柵等の雪崩・落石等防護体の支柱とこれを用いた防護体並びにその支柱の施工方法に関する。
従来から山腹の斜面部等に構築して落石や積雪等を受け止めて道路等への落下、流入を防止する防護柵が知られており、例えば、山腹の斜面部に間隔を置いて縦孔を穿孔し、この縦孔に建て込んだパイプ支柱を並設すると共に、これら各パイプ支柱に複数段のケーブルとともに金網を張設した落石等の防護柵(例えば特許文献1)が提案されている。
また、設定面に間隔をおいて穿孔した複数の縦孔に支柱を建て込み、これら支柱の間に上下に間隔を置いて架設する複数の索条体と共に防護用網体を張設した防護柵(例えば特許文献2)や、セメントを混合した混合材である無収縮モルタルを充填した落石・雪崩等保護構造物用充填鋼管を用い、この充填鋼管を基礎に固定する(例えば特許文献3)ものが知られている。
また、落石などの衝撃を摩擦エネルギーに変換して吸収するものとして、所定の間隔で支柱を設け、各支柱の間に水平ロープ材を水平方向のスライドを許容した状態で係留し、水平ロープ材の両端は固定し、各支柱間を水平ロープ材に掛止させたワイヤ製のネットで遮蔽し、前記水平ロープ材の途上にロープ材を重合させて形成した余長部と、余長部を一定の力で挟持する挟持具とにより、水平ロープ材に設定張力以上の張力が作用したとき、水平ロープ材が一定の摩擦力を保持したまま余長部が伸長して張力を吸収する緩衝部を形成した衝撃吸収柵(例えば特許文献4、特許文献5)が提案されている。
また、衝撃吸収杭において、埋設用の筒状体と、上部が地上に突出するように該筒状体に内挿される杭本体と、該筒状体と該杭本体との間に充填される充填材とを備えたもの(例えば特許文献6)がある。
上記特許文献3の防護柵では、斜面に構築した防護柵によって積雪や雪崩等を効果的に受け止めることで、落石や雪崩といった自然災害を抑制することができ、また、特許文献4及び5の衝撃吸収柵では、衝撃を支柱に伝える前に水平ロープ材の一部に形成した緩衝部の摺動により衝撃を吸収することができ、従来に比較して支柱の荷重負荷を軽減できる。
ところで、この種の支柱は、斜面などの搬入時にも制約を受け易い現場に建て込むものであるから、車載寸法に制限を受け易いと共に、現場搬入時にも制約を受け易く、施工性の低下を招き易い。
また、地面に直接支柱を建て込むものでは、支柱を挿入する掘削孔が崩れ易いと、支柱の下部を掘削孔にスムーズに挿入することができず、別に処理を施す必要が生じ、施工が煩雑となることが予想される。
特開平7−197423号公報 特開2002−115213号公報 特開2002−266321号公報 特開平6−197423号公報 特開平6−33709号公報 特開2006−328663号公報 特開平9−203036号公報
上記特許文献6では、連結具を用いることにより、長尺な支柱を、支柱下部と支柱上部に分けて運搬、搬入することができ、現場での据付作業性を向上することができる。
しかし、支柱を支柱下部と支柱上部に分割したため、これらを連結する連結具による連結構造に所定の強度が要求されると共に、余分な連結具が必要になるという課題がある。
そこで、本発明は、支柱の運搬及び搬入が容易で、且つ掘削を伴う現場での作業性を向上することができる防護柵等の雪崩・落石等防護体の支柱とこれを用いた防護体並びにその支柱の施工方法を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、地中に挿入する下部管と、この下部管の内部に下部を挿入する外側管と、前記外側管内に挿入する内側管間とを備え、この内側管は前記下部管の上端の上下に渡って設けられるものである。
また、請求項2の発明は、前記下部管と外側管には、外側管の下部管への挿入量を決める係合手段を設けたものである。
また、請求項3の発明は、前記外側管と内側管には、外側管に対して内側管を位置決めする係合手段を設けたものである。
また、請求項4の発明は、内部に充填材を充填し、前記下部管と外側管と内側管とを一体化したものである。
また、請求項5の発明は、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記支柱を備え、複数の前記支柱を所定の間隔で設け、前記支柱間に防護面を設けたものである。
また、請求項6の発明は、請求項1記載の雪崩・落石等防護体の支柱の施工方法において、地面を掘削して掘削孔を形成すると共に、その掘削孔内に前記下部管を挿入することにより、地中に下部管を挿入した後、その下部管の内部に前記外側管を挿入する施工方法である。
請求項1の構成によれば、支柱が下部管と外側管と内側管の3本の部材からなり、現場で組み立てることができるため、個々の部材が軽量となり、運搬、搬入を容易に行うことができる。また、下部管と外側管との二重構造に対して、強度が低い下部管の上端箇所に内側管が配置されているから、強度を確保することができる。
また、請求項2の構成によれば、下部管を建て込んだ後、下部管内に外側管を挿入すると、下部管と外側管の係合手段により、外側管の挿入量が決まる。
また、請求項3の構成によれば、下部管を建て込み、下部管内に外側管を挿入した後、外側管に内部管を挿入すると、外側管と内側管の係合手段により、内側管の挿入量が決まる。
また、請求項4の構成によれば、充填材を充填することにより、下部管と外側管と内側管とを一体化することができる。
また、請求項5の構成によれば、支柱の部材の運搬、搬入が容易な支柱を備えた防護体が得られる。
また、請求項6の構成によれば、掘削時に下部管をケーシングとして用いることにより、掘削孔の土留めを行うことができ、その下部管に外側管を挿入して支柱を施工することができる。この場合、外側管を下部管に挿入した後、内側管を挿入してもよいし、外側管に内側管を挿入した状態で、外側管を下部管に挿入してもよい。
本発明における好適な実施の形態について、添付図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下に説明される構成の全てが、本発明の必須要件であるとは限らない。各実施例では、従来とは異なる雪崩・落石等防護体の支柱を採用することにより、従来にない雪崩・落石等防護体の支柱が得られ、その雪崩・落石等防護体の支柱とこれを用いた防護体並びにその支柱の施工方法を夫々記述する。
以下、本発明の防護柵の実施例について図1〜図25を参照して説明する。防護柵1は、両側に配置する端末パイプ支柱(端末支柱)2,2の間に中間パイプ支柱(中間支柱)3を設け、これらパイプ支柱2,3に、上下に間隔おいて、横方向のロープ材4を多段に架設すると共に、防護用網体として金属線材で編成した金網5を前側に張設し、それらロープ材4と金網5により防護面7を構成している。そして、それら支柱2,3は山腹の斜面Yに穿設した縦孔Y1に建て込まれる。尚、金網5はロープ材4の前に張設される。また、前記ロープ材4にはワイヤーロープなどが用いられる。
両端に位置する端末パイプ支柱2,2の間には、中間の端末パイプ支柱2Aが設けられ、端末パイプ支柱2,2A,2A,2の間に中間パイプ支柱3が設けられている。そして、後述するように、図1における左側の端末パイプ支柱2には、右側のロープ材4の端部が後述する緩衝具により連結され、図1における左側の端末パイプ支柱2には、右側のロープ材4と左側のロープ材4とが後述する緩衝具により連結される。すなわち、図1の右側の中間の端末パイプ支柱2Aには、両側のロープ材4,4の端部が連結される。
前記端末パイプ支柱2,2Aと中間パイプ支柱3は、地面たる斜面Yに建て込まれ、建て込んだ端末パイプ支柱2と中間パイプ支柱3の上部は、連結杆6によって相互に連結され、中間パイプ支柱3,3は、連結杆6によって相互に連結される。この連結杆6は、鋼材からなり、この例の連結材6は、等辺山形鋼からなる。
前記連結杆6の端部を、端末パイプ支柱2,2A及び中間パイプ支柱3に、回動連結機構15により、前後方向及び上下方向回動可能に連結している。
前記端末パイプ支柱2,2Aと中間パイプ支柱3には、三重鋼管11が用いられる。図3〜図5に示すように、前記三重管11は、地中に挿入する下部管12と、この外側管12の内部に下部を挿入する外側管13と、外側管13内に挿入する内側管14とからなり、この内側管14は下部管12の上端22の上下に渡って設けられる。そして、下部管12より外側管13が径小で、この外側管13より内側管14が径小で、内側管14より外側管13が長く形成されている。
図5に示すように、外側管13の下部は、下部管12の全長の1/2以上の長さだけ挿入され、同様に、外側管13内の内側管14の下部も、下部管12の全長の1/2以上の長さだけ挿入されている。
前記下部管12は、前記縦孔Y1を掘削する際、ケーシングとして挿入されるものであり、縦孔Y1が崩れることを防止している。また、その下部管12には、モルタルなどの充填材を通す通し孔21が複数穿設され、その通し孔21が長さ方向全長に配置されている。尚、下部管12の上端22が略地面位置となる。
図7及び図8に示すように、前記外側管13には、その外面に前記下部管12の上端22に当接する当接突起23が設けられ、この当接突起23は円周方向等間隔に複数箇所(四箇所)設けられ、外側管13を下部管12に挿入すると、上端22に当接突起23が当接することにより、外側管13の下部管12への挿入量を決まり、前記上端22と当接突起23により、係合手段24を構成している。また、外側管13には、前記当接突起23より下方に、モルタルなどの充填材89を通す通し孔21Aが複数穿設されている。
また、図8及び図9などに示すように、外側管13内には、その下端に当接片26が円周方向等間隔に複数箇所(四箇所)設けられ、前記当接片26は、下端に向って中央側に近づくテーパ部26Aが形成され、それら当接片26のテーパ部26Aに前記内側管14の下端27が当接することにより、外側管13内における内側管14の位置決めがなされ、前記当接片26と下端27とにより係合手段28を構成している。また、内側管14には、モルタルなどの充填材89を通す通し孔21Bが複数穿設され、その通し孔21Bが長さ方向全長に配置されている。さらに、図10及び図11などに示すように、前記内側管14の上部には、前記外側管13の内面にほぼ当接する板片からなるスペーサ29が円周方向等間隔に複数箇所(四箇所)設けられ、これらスペーサ29により、外側管13と内側管14との軸心が合わされる。また、前記外側管15には、通し孔25Bが長さ方向全長に複数穿設されている。尚、前記内側管14の上部には、吊り具を係止する係止部たる吊り具係止孔30が複数穿設されている。
次に、主として図12〜図17を参照して、前記回動連結機構15の構成について説明する。前記支柱の上端である前記外側管13の上端には、キャップ31が取り付けられる。このキャップ31は、前記外側管13の上端に外嵌する円筒部31Aを備え、この円筒部31Aと外側管13との隙間との間に板片からなるスペーサ32が設けられ、スペーサ32が円周方向等間隔に複数箇所(四箇所)設けられ、外側管13の上端に前記キャップ31が嵌合される。この場合、キャップ31を外側管13に溶着してもよいが、後述するボルト38によりキャップ31と外側管13とが連結されるため、溶着しなくても、固定することができる。
また、キャップ31には、左右一対の上取付片33,33を設け、これら上取付片33,33はそれぞれ左右前方に突設され、それら上取付片33には、孔33Aが穿設されている。また、それら上取付片33,33に対応して、前記外側管13には、左右一対の下取付片34,34が突設され、これら下取付片34には、孔34Aが穿設されている。尚、図13に示すように、中間パイプ支柱3及び中間の端末パイプ支柱2Aには、左右一対の下取付片34,34が設けられ、図16に示すように、端末パイプ支柱2には、左右一方に取付片34が設けられる。前記上,下取付片33,34の間には、可動ブラケット35が設けられる。この可動ブラケット35は、垂直方向の回動筒部36と、この回動筒部36から突出した連結片37とを備え、連結片37の先端側に孔37Aが穿設されている。そして、前記孔33Aと回動筒部36と孔34Aに、縦方向の回転中心軸たるボルト38を挿通し、該ボルト38の先端に複数のナット39,39を螺合する。尚、複数のナット39,39により緩み止め効果が得られる。前記連結杆6の端部には、左右方向に長い長孔6Aを穿設し、この長孔6Aと前記孔37Aとに横方向の回転中心軸たるボルト41を挿通し、該ボルト41の先端にナット42,42を螺合する。
このようにして構成した回動連結機構15により、前記ボルト38を中心として可動ブラケット35が前後方向に回転することにより、連結杆6が前後方向に回転し、前記ボルト41を中心として、前記連結杆6が上下方向に回転する。
図4に示すように、前記端末パイプ支柱2,2Aには、その外側管13に緩衝具61が複数段に設けられると共に、その緩衝具61を取り付ける取付座51が外側管13に一体に設けられている。図18及び図19に示すように、前記取付座51は、両端52,52の前部を前面部53に連結して平面略コ字形をなし、それら両端52,52を前記外側管13に溶着し、その前面部53の上下にボルトを側部から挿通する切欠き溝54,54をそれぞれ設けてなる。尚、前記前面53と外側管13との間には、少なくともボルトの頭部を挿入可能な隙間が設けられている。
図20〜図22に示すように、前記緩衝具61は、一対の把持体62,62の合せ面に複数の把持溝63,63を設けている。即ち、把持体62の合せ面に、略半円形の溝を形成している。この例では、使用状態で、上下に位置する把持溝63,63が設けられ、これら把持溝63,63を挟んだ上下で前記一対の把持体62,62に貫通孔64,64を形成している。また、使用状態で後方の把持体62と前記前面部53との間には、スペーサとなるワッシャ65が配置される。また、ボルト66の頭部とナット67とが当接するワッシャ68,68を備える。そして、ワッシャ68を挿通したボルト66を、側方から前記切欠き溝54に挿通配置し、ボルト66の先端を前面部53から突出させ、そのボルト66の先端に、ワッシャ66、貫通孔64、ワッシャ68の順に挿通し、そのボルト66の先端にナット67を螺合し、このナット67を締め付けることにより、取付座51に緩衝具61を取り付ける。また、把持溝63にロープ材4を配置することにより、緩衝具61によりロープ材4を把持する。尚、ボルト66には高張力ボルトを用いる。
図1及び図23に示すように、前記中間パイプ支柱3には、その外側管13にロープ材4が係合する係合部71が複数段に設けられている。この係合部71は、ロープ材4位置の上下に、上,下片72,72を配置し、この上,下片72,72を外側管13から突設し、それら上,下片72,72に孔72A,72Aを穿設している。それら上,下片72,72の先端側を閉塞プレート73により閉塞し、この閉塞プレート73は、前記孔72A,72Aに対応して、孔73A,73Aを有し、対応する孔72A,73Aにボルト74を挿通し、ナット75,75を螺合することにより、上,下片72,72間を閉塞し、この中に前記ロープ材4を配置する。前記閉塞プレート73の外側管13側の縁部73Fには、前記ロープ材4を係入する切欠き溝76がロープ材4の高さ位置に対応して形成されている。
図1,図24及び図25に示すように、前記支柱2,2A,3の間には、間隔保持材81が設けられている。この間隔保持材81は、長さの異なる複数のプレート82,83を組み合わせてなり、各プレート82,83には、ロープ材固定具たるUボルト84の両端を挿通する挿通孔85が穿設されている。そして、図に示すように、プレート82,83の端部を重ね合わせると共に、挿通孔85の位置を合わせ、それら挿通孔85に、ロープ材4を係止したUボルト84の端部を挿通し、ナット86を螺合することにより、間隔保持材81に複数のロープ材4,4…を係止し、それらロープ材4,4…の間隔を保持する。尚、この例では、2本のプレート82,83を用いたが、3本以上のプレートを組み合わせて使用してもよい。
前記ロープ材4の端部には、前記緩衝具に係止可能なストッパ87が設けられ、また、ロープ材4の途中は、結束コイルなどの取付部材88により金網5に取り付けられている。
次に、支柱2,2A,3の施工方法について説明する。掘削装置(図示せず)により、斜面Yに縦孔Y1を掘削し、同時に下部管12をケーシングとして縦孔Y1内に挿入する。そして、下部管12の上端を略地表面に合わせる。このように掘削と同時に下部管12を挿入することにより、縦孔Y1の崩れを防止できる。この場合、下部管12内に、掘削装置の掘削ロッドを挿入し、掘削ロッドの先端で縦孔Y1を掘削し、発生した掘削土を下部管12の上部から排出し、掘削後、掘削ロッドを地上に引き上げる。
この後、下部管12の上部開口から外側管13を挿入すると、当接突起23が上端22に当接する位置まで外側管13の下部が下部管12に挿入される。この場合、下取付片34に吊り具を係止して外側管13を吊り上げて作業を行うことができる。
このようにして下部管12内に下部を挿入して外側管13を立設した後、外側管13の上部開口から内側管14を挿入すると、内側管14の下端が当接片26に当接して位置決めされ、前記内側管14の上部に設けたスペーサ29により、外側管13の上部と内側管14の上部との軸心が合わされる。この場合、吊り具係止孔30に吊り具を係止して内側管14を吊り上げて作業を行うことができる。
この後、内側管14の上部開口からモルタルなどの充填材89を充填すると、充填材89は通し孔21B,21Aを通って、内側管14と外側管13との間、外側管13と下部管12との間、さらには、通し孔21を通って下部管12と縦孔Y1との隙間に充填される。
このように支柱は、下部管12と外側管13と内側管14の三重管11からなり、個々の下部管12,外側管13及び内側管14は軽量となるから、運搬・搬入・組立・据付を容易に行うことができる。
このように本実施例では、地中に挿入する下部管12と、この下部管12の内部に下部を挿入する外側管13と、外側管13内に挿入する内側管14間とを備え、この内側管14は下部管12の上端22の上下に渡って設けられ、支柱が下部管12と外側管13と内側管14の3本の部材からなり、現場で組み立てることができるため、個々の部材が軽量となり、運搬、搬入を容易に行うことができる。また、下部管12と外側管13との二重構造に対して、強度が低い下部管12の上端箇所に内側管14が配置されているから、強度を確保することができる。
また、このように本実施例では、下部管12と外側管13には、外側管13の下部管12への挿入量を決める係合手段24を設けたから、下部管12を建て込んだ後、下部管12内に外側管13を挿入すると、下部管12と外側管13の係合手段24により、外側管13の挿入量が決まる。
また、このように本実施例では、外側管13と内側管14には、外側管13に対して内側管14を位置決めする係合手段28を設けたから、下部管12を建て込み、下部管12内に外側管13を挿入した後、外側管13に内部管14を挿入すると、外側管13と内側管14の係合手段28により、内側管14の挿入量が決まる。
また、このように本実施例では、外側管13内に充填材89を充填し、下部管12と外側管13と内側管15とを一体化したから、充填材89を充填することにより、下部管12と外側管13と内側管15とを一体化することができる。
また、このように本実施例では、請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記支柱を備え、複数の支柱2,2A,3を所定の間隔で設け、支柱2,2A,3間に防護面7を設けたから、支柱2,2A,3の部材の運搬、搬入が容易な支柱を備えた防護体たる防護柵1が得られる。
また、このように本実施例では、請求項1記載の雪崩・落石等防護体の支柱の施工方法において、地面たる斜面Yを掘削して掘削孔たる縦孔Y1を形成すると共に、その縦孔Y1内に下部管12を挿入することにより、地中に下部管12を挿入した後、その下部管12の内部に外側管13を挿入するから、掘削時に下部管12をケーシングとして用いることにより、縦孔Y1の土留めを行うことができ、その下部管12に外側管13を挿入して支柱を施工することができる。この場合、外側管13の下部を下部管12に挿入した後、内側管14を挿入してもよいし、外側管13に内側管14を挿入した状態で、外側管13を下部管12に挿入してもよい。
また、実施例上の効果として、連結杆6の端部を支柱2,2A,3に前後方向回動可能で且つ上下方向回動可能に連結する回動連結機構15を備えるから、各支柱2,2A,3に対して連結杆6が前後方向及び上下方向に回動可能に連結されているので、各支柱2,2A,3と連結杆6の連結部分で防護柵1に加わる落石あるいは崩壊土砂など加わる衝撃を吸収して支柱2,2A,3の損壊を抑制することができる。
また、実施例上の効果として、当接片26がテーパ部26Aを備えるから、内側管14の軸芯を外側管13に合わせることができる。また、通し孔21により、外側管13に充填した充填材89を、下部管12と縦孔Y1との隙間に充填することができる。
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は、前記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。
本発明の実施例1を示す防護柵の正面図である。 同上、平面図である。 同上、下部管の側面図である。 同上、外側管の側面図である。 同上、内側管の側面図である。 同上、内側管と外側管と下部管の位置関係を示す側面図である。 同上、下部管と外側管の係合手段回りを示し、図7(A)は一部切欠き正面図、図7(B)平面図である。 同上、外側管と内側管の係合手段回りの断面図である。 同上、下部管と外側管の平面図である。 同上、外側管と内側管の係合手段回りの一部切欠き正面図である。 同上、外側管と内側管の係合手段回りの平面図である。 同上、一部を断面にした支柱上部の側面図である。 同上、外側管の平面図である。 同上、一部を断面にした回動連結機構の正面図である。 同上、一部を断面にした回動連結機構の側面図である。 同上、回動連結機構の平面図である。 同上、可動ブラケットを示し、図17(A)は正面図、図17(B)は平面図である。 同上、取付座の平面図である。 同上、取付座の正面図である。 同上、取り付け状態の緩衝具の平面図である。 同上、取り付け状態の緩衝具の平面図である。 同上、取り付け状態の緩衝具の側面図である。 同上、係合部回りを示し、図23(A)は正面図、図23(B)は側面図である。 同上、間隔保持材に用いるプレートの正面図である。 同上、間隔保持材の使用状態を示す側面図である。
符号の説明
1 防護柵
2 端末パイプ支柱
2A 中間の端末パイプ支柱
3 中間パイプ支柱
4 ロープ材
7 防護面
11 三重管
12 下部管
13 外側管
14 内側管
22 上端
23 当接突起
24 係合手段
26 当接片
26A テーパ部
27 下端
28 係合手段
61 緩衝具
62 把持体
89 充填材
Y 斜面(地面)
Y1 縦孔(掘削孔)

Claims (6)

  1. 地中に挿入する下部管と、この下部管の内部に下部を挿入する外側管と、前記外側管内に挿入する内側管間とを備え、この内側管は前記下部管の上端の上下に渡って設けられることを特徴とする雪崩・落石等防護体の支柱。
  2. 前記下部管と外側管には、外側管の下部管への挿入量を決める係合手段を設けたことを特徴とする請求項1記載の雪崩・落石等防護体の支柱。
  3. 前記外側管と内側管には、外側管に対して内側管を位置決めする係合手段を設けたことを特徴とする請求項2記載の雪崩・落石等防護体の支柱。
  4. 内部に充填材を充填し、前記下部管と外側管と内側管とを一体化したことを特徴とする請求項記載の雪崩・落石等防護体の支柱。
  5. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の前記支柱を備え、複数の前記支柱を所定の間隔で設け、前記支柱間に防護面を設けたことを特徴とする雪崩・落石等防護体。
  6. 請求項1記載の雪崩・落石等防護体の支柱の施工方法において、地面を掘削して掘削孔を形成すると共に、その掘削孔内に前記下部管を挿入することにより、地中に下部管を挿入した後、その下部管の内部に前記外側管を挿入することを特徴とする雪崩・落石等防護体の支柱の施工方法。
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