JP2016194224A - 防護柵 - Google Patents

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Abstract

【課題】組立式支柱の利点を保持しつつ、衝撃荷重を支柱の全長に亘って分散して伝達できて、大規模な衝撃荷重に対抗できる防護柵を提供する。
【解決手段】地表の一部を突出して地中に建て込む外装管30と、外装管30に挿入する内挿管40と、両管30,40内の全域に充填する固結材とにより構成する組立式の支柱10と、となり合う支柱10間に横架した防護ネット20とを具備し、外装管30の露出部31と内挿管40の露出部41に跨って防護ネット20を取り付ける。
【選択図】図1

Description

本発明は落石、雪崩、崩落土砂等の災害を防止する防護柵に関する。
支柱下部を地中深くまで建て込んで立設した防護柵は広く知られている(特許文献1)。
この防護柵は受撃時に支柱本体に大きな曲げモーメントが発生することから、鋼管内に補強材と共にモルタルを充填したモルタル充填鋼管製で長尺の支柱を使用している。
この種の支柱は耐曲げ強度に優れる反面、その全長が長く大重量であるために、運搬性が悪いこと、現場での吊込みに大型クレーンを必要とすること、大型クレーン導入が困難な狭隘地では支柱の建て込みが困難である等の多くの問題を有する。
特許文献2には支柱の運搬性と搬入性を改善するため、支柱本体を上下で分割し、支柱下部を地滑り抑止杭として機能させる防護柵が開示されている。
この組立式支柱は外管、中管、内管の三重管構造であり、地中深く建て込んだ外管の上口に、内管入りの中管の下部を内挿し、外管の上端と中管の途中に夫々設けた環状フランジの重合部をボルト連結している。
特許文献3には地中に建て込んだ外管の上端の上下に亘って内管入りの中管を設けた三重管構造の組立式支柱が開示されている。
特開2002−115213号公報(図1,2) 特開2009−24479号公報(図1,2) 特開2010−37765号公報(図2)
特許文献2,3に記載の防護柵用の組立式支柱にはつぎのような問題点を有する。
<1>上下の支柱の連結位置が地表位置に近いため、落石等の外力に対しては支柱の連結位置より上方の部位が構造的に弱いこと、上下の管のボルト連結のために設けた環状フランジの張出長が連結ボルトの径の数倍の長さ分だけ側方に大きく張り出しているため、見た目が悪いだけでなく、コストも非常に嵩むため実用化には不向きである。
特に、地中に建て込んだ外管は、中管を地中に建て込む際の鞘管として機能するだけであって、その連結位置より上方の中管の増強機能を発揮しておらず、支柱全体として不経済である。
更に、外管と中管の連結手段として管内にモルタルを充填しているが、支柱の連結位置が地表位置に近いためにモルタルに土砂が混入し易い。
<2>外管と中管の間の連結力はセメントミルクの固結力によるものである。
防護柵の施工中における横架ロープの緊張作業時や、受撃時に中管に大きな回転力が作用すると、両管の連結が解けて中管が回転し易い。
<3>両管の連結部の上部は、中管の外周に設けた複数の落し込み防止用の突起体が外管の上端に当接しているだけで、外管の上口が開放されている。
そのため、両管の連結部に薄い等が浸み込んで凍結破壊や管の腐食を生じるそれがある。
<4>特許文献3に記載の防護柵用の組立式支柱は、小規模用に開発されたものであるが、仮に三重管構造である支柱を大径化しても応力が小さいので支柱の全長が長くなるだけで、支柱を長くする効果がほとんどないことから接続の利点もほとんどない。
本発明は以上の点に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、少なくともつぎの何れかひとつの防護柵を提供することにある。
<1>組立式支柱の利点を保持しつつ、衝撃荷重を支柱の全長に亘って分散して伝達できて、大規模な衝撃荷重に対抗できること。
<2>支柱の荷重負担を各部材に分散して支柱の全長を短くできること。
<3>環状フランジや連結用の多数のボルト、ナットを使用せずに支柱を接合できること。
<4>支柱に対して大きな回転力が作用しても支柱が内部で分離しないこと。
<5>支柱の内部に充填した固結材の品質を長期間に亘って保証できること。
本発明は、間隔を隔てて立設し、複数本の管の一部を互いに重合させて組み立てた複数の組立式の支柱と、隣り合う前記支柱間に横架した防護ネットとを具備する防護柵であって、前記組立式の支柱は、地表から上方へ向けて所定の地上範囲に亘って突出する露出部と、地中に建て込む建込部とを有する外装管と、地表に突出する露出部と、前記外装管に挿入する挿入部とを有する内挿管と、前記外装管の建込部に内挿管の挿入部を挿入して重合させた両管内の全域に充填して両管を一体に固着する固結材とを具備し、地表から上方に突出させた前記外装管の露出部の延長上に内挿管の露出部が位置し、前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って衝撃荷重を分散して伝達し得るように、前記外装管と内挿管の露出部に跨って防護ネットを取り付けたことを特徴とする。
又、本発明の他の形態では、前記防護ネットが隣り合う支柱の間に多段的に横架した複数の横ロープと、前記横ロープに付設したネットとを具備し、防護ネットの下方に位置する複数の横ロープを前記外装管の露出部に保持させる。
又、本発明の他の形態では、前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って複数の横ロープを保持する複数の保持手段を設け、前記複数の保持手段を介して防護ネットを取り付ける。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が内管の挿入位置の規制手段を具備し、前記規制手段が内挿管の露出部と挿入部の境界部に固着した環状を呈するストッパ笠で構成する。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が外装管と内挿管の回転防止手段を具備し、前記回転防止手段が互いに嵌合可能な凸部と凹部の組み合せからなり、前記外装管の上口端と、内挿管の露出部と挿入部の境界部とにそれぞれ前記凸部と凹部を形成してある。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの内部補強材を更に具備し、前記内部補強材を前記内挿管の内部の固結材に埋設して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの外部補強材を更に具備し、前記外部補強材を前記外装管の外周面に一体に固着して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記所定の地上範囲は約0.5〜2mの長さである。
本発明は少なくともつぎのひとつの効果を奏する。
<1>地表から上方に突出させた外装管と内挿管の両露出部に跨って防護ネットを取り付けた。
そのため、資材の分割搬入性と現場での組立容易性といった組立式支柱の利点を保持しつつ、衝撃荷重を支柱の全長に亘って分散して伝達できるので、大規模な衝撃荷重に対抗することができる。
<2>防護ネットに作用した衝撃荷重を支柱の全長に亘って分散して伝達できるので、支柱の荷重負担を軽減できる。
したがって、従来の同等の性能の防護柵と比較して支柱の全長を短くできる。
<3>環状フランジや連結用の多数のボルト、ナットを使用せずに、固結材を介して外装管と内挿管を強固に連結した支柱を現場で製作することができる。
<4>支柱が回転防止手段を具備することで、支柱に対して大きな回転力が作用しても支柱が分離することがない。
<5>地表から高い位置で支柱内に固結材を充填することで固結材に土砂の混入を防止できることと、ストッパ笠の防水作用により雨水の侵入を防止できることによって、支柱の内部に充填した固結材の品質を長期間に亘って保証することができる。
一部を省略した実施例1に係る防護柵の斜視図 防護柵の横断面図 支柱の分解図で、(A)は中間を省略した外装管の斜視図、(B)は中間を省略した内挿管の斜視図、(C)は中間を省略した外部補強材の斜視図 外装管と内挿管と内部補強材を重合させた支柱の重合部の斜視図 凸部と凹部を嵌合させてストッパ笠を外装管の上端に当接させた嵌合部の拡大図 摩擦摺動式の保持手段の斜視図 係留式の保持手段の斜視図 図2におけるVIII−VIIIの断面図 防護柵の構築方法の説明図で、(A)は建込孔に外装管を建て込む工程の説明図、(B)は外装管に内挿管を挿入する工程の説明図 防護柵の構築方法の説明図で、(C)は内挿管内に内部補強材を吊り降ろす工程の説明図、(D)は支柱内に固結材を充填する工程の説明図 従来の防護柵と本発明の防護柵のモデル図で、(A)は従来の防護柵のモデル図、(B)は本発明の防護柵のモデル図 実施例2の防護柵で使用する支柱の説明図で、(A)は中間を省略した外装管の斜視図、(B)は完成した支柱の断面図
図面を参照しながら本発明について詳細に説明する。
[実施例1]
<1>防護柵の概要
図1を参照して説明すると、本発明に係る防護柵は、間隔を隔てて立設した複数の組立式の支柱10(端末支柱10aと中間支柱10b)と、これらの支柱10間に横架した防護ネット20とを具備する。
本例では防護ネット20を構成する複数の横ロープ21間に跨って隔保持材11を縦向きに配置し、その交差部を固定して横ロープ21の間隔を一定に保持し、更に隣り合う支柱10の頭部間に間隔保持用のサポート梁12を横架した形態について示すが、これらの間隔保持材11やサポート梁12は必須ではなく、省略する場合もある。
<2>組立式の支柱
組立式の支柱10は端末支柱10aと中間支柱10bの二種類を含み、両支柱10a,10bは防護ネット20を構成する横ロープ21の保持手段13,14を除いて他は同一構造であるので、以降は横ロープ21の保持手段13,14を除いて二種類の支柱10a,10bを共通の支柱10として説明する。
図2,3を参照して説明すると、組立式の支柱10は管上部を地表Gに突出させ管下部を地中に建て込む外装管30と、管上部を地表Gに露出させ管下部を外装管30に挿入する内挿管40と、内挿管40内に収容した内部補強材50と、現場にてこれらの両管30,40内に充填して両管30,40及び内部補強材50の三部材を一体化するセメント系の固結材15とを具備する。
外装管30及び内挿管40は共に地表Gから上方へ突出させた管上部の所定範囲に亘り、各横ロープ21を保持するための複数の保持手段13,14を有している。
外装管30は内挿管40に対して大径であり、外装管30に内挿管40を挿入したときに両管30,40の周面間に環状の隙間を形成し、この隙間が固結材充填用の空間となる。
外装管30の下部の建込部32の全長は内挿管40の全長より長い寸法関係にあり、例えば内挿管40の下部の挿入部42が外装管30の全長の1/2以上の長さ分を挿入し、両管30,40を地中に建て込んだときに外装管30が最深部に達する。
内部補強材50の全長は内挿管40と同じか、又は、内挿管40の全長よりやや短い寸法関係にあり、内部補強材50は内挿管40の露出部41内だけでなく、内挿管40の挿入部42と外装管30との重合部の適宜の範囲にも跨って配置する。
内部補強材50の下部は例えば外装管30の全長の1/2以上の長さ分を挿入する。
<2.1>外装管
図3(A)を参照して説明すると、外装管30は、地中に建て込むための両端を開口した均一径の中空管であり、地表Gから上方へ突出する露出部31と、地中に建て込む建込部32を有する。
外装管30の露出部31の長さは防護柵の全高や衝突物の種類に応じて適宜選択するが、少なくとも地表Gから0.5m以上の長さを有し、好ましくは地表Gから1〜2m程度の長さを有する。
外装管30の建込部32は地質や最大衝撃荷重等に応じた適宜の長さを有する。
<2.2>内管
図3(B)を参照して説明すると、内挿管40は外装管30に内挿して立設するための両端を開口した均一径の中空管であり、外装管30から上方へ突出する露出部41と、外装管30内へ挿入する挿入部42を有する。
内挿管40の露出部41の長さは防護柵の全高等に応じて適宜選択する。
内挿管40の挿入部42の長さは外装管30の全長の1/2以上の長さが望ましい。
内挿管40の挿入部42の外周面には所定の間隔を隔ててセンタリング用の複数の突起スペーサ43が突設してある。
複数の突起スペーサ43は外装管30の内周面に当接可能な突起体であり、内挿管40は複数の突起スペーサ43を介してして外装管30に内挿することが可能である。
<2.3>外管に対する内管の挿入位置の規制手段
支柱10は外装管30に対する内挿管40の挿入位置の規制手段を有する。
図4を参照して外装管30に対する内挿管40の挿入位置の規制手段について説明する。内挿管40の露出部41と挿入部42の境界部の外周面には、径方向に向けて突出した環状のストッパ笠45を有する。
ストッパ笠45はその下面を外装管30の上口端に当接させることで、外装管30に対する内挿管40の挿入位置を特定位置に規制することができる。
ストッパ笠45を環状に形成したのは、外装管30の環状を呈する上口を封鎖して浸水を防止するためである。
<2.4>外装管と内挿管の回転防止手段
支柱10は外装管30と内挿管40の回転防止手段を具備する。
図4を参照して説明すると、本例では外装管30の露出部31の上口端に設けた単数又は、複数の凹部33と、内挿管40のストッパ笠45の下面に設けた単数又は、複数の回転防止用の凸部46との組み合わせからなる。
回転防止用の凸部46は図示した立方体形の突起体に限定されず、半球体、棒状体等の他の形状のものを含む。凹部33も均一幅の溝に限定されない。
又、凹部33と凸部46の小下を逆にして、ストッパ笠45側に凹部を設け、外装管30の上口端側に凸部を設けた組み合せとしてもよい。
要は、凸部46と凹部33が、互いに嵌合可能であって、かつ嵌合後に両管30,40の回転を規制できる凹凸の嵌合要素の組み合せであればよい。
<2.4.1>凸部の形成部材
本例では回転防止用の凸部46をストッパ笠45の下面に設けた形態を示すが、内挿管40の露出部41と挿入部42の境界部の外周面に凸部46を設けてもよい。
<2.4.2>凸部と凹部の寸法関係
凹部33と回転防止用の凸部45の縦横寸法は、隙間なく嵌合ほぼ同一寸法であってもよいし、スリット状の凹部33を凸部43より僅かに大きく形成してもよい。
<2.5>横ロープの保持手段
本発明に係る防護柵は、外装管30及び内挿管40の露出部31に同種の保持手段13(14)を複数設けだけでなく、外装管30の露出部41にも間隔を隔てて同種の保持手段13(14)を複数設け、両管30,40の露出部31,41の範囲に亘って複数の横ロープ21を保持し得るように構成した。
以降に端末支柱10aに適用した摩擦摺動式の保持手段13と、中間支柱10bに適用した係留式の保持手段14について説明する。
<2.5.1>摩擦摺動式の保持手段
図6に例示した摩擦摺動式の保持手段13について説明する。
この保持手段13は二枚の挟持板13a,13aと、これらの挟持板13a,13aを締め付け可能なボルト、ナット等の締結具13bを具備した緩衝具であり、両管30,40の露出部31,41に亘って等間隔に設けてある。
保持手段13は端末支柱10aの周面に突設した一対のブラケット16,16間にコ字形の介挿材17を介して上下部を螺着した一対のボルト18で回動可能に固定してある。
本例では端末支柱10aに対して保持手段13を回動自在に取り付けた場合を示すが、回動不能に取り付けてもよい。
端末支柱10a用の摩擦摺動式の保持手段13は本例に限定されるものではなく、公知の緩衝具が適用可能である。
<2.5.2>係留式の保持手段
図7に例示した係留式の保持手段14について説明する。
保持手段14は横ロープ21を中間支柱10bに分離不能に係留するための係留部材であり、両管30,40の露出部31,41に亘って等間隔に設けてある。
本例の保持手段14は横ロープ21を挿通可能なリング体14aと、リング体14aを固定する固定部14bとからなり、その固定部14bを両管30,40の露出部31,41の周面に突設したブラケット19に一体に固定してある。
例示した以外の保持手段14としては、U字形のフックの両端、又はリングの一部を中間支柱10bの外周面に直接固着したものでもよい。
<2.6>内部補強材
内部補強材50は、支柱10の地表Gの上位及び下位の連続区間であって、最も大きな曲げモーメントが働く応力集中範囲を連続的に補強する鋼製の管内補強材である。
図3(C)と図4,8に例示した内部補強材50について説明すると、本例の内部補強材50は角パイプ製等の中空の補強芯51と、補強芯51の相対向する一対の短辺側の側面に一体に付設した主補強材である帯状の内補強板52と、内補強板52の側面に一体に付設した副補強材である外補強板53とを具備する。
芯材51は両端を開放した角パイプに限定されず、H鋼等の公知の鋼材を含む。
内外補強板52,53の板厚と横幅は図示した形態に限定されず、適宜選択するものとする。又、内外補強板52,53の何れか一方を省略する場合もある。
内部補強材50を構成する各資材の全長は、補強芯51、内補強板52、外補強板53の順に短く形成してある。
最も大きな曲げモーメントが発生する支柱10の地上区間と地中区間は、補強芯51の両側(引張側と圧縮側)に両補強板52,53を積層配置して補強し、次に大きな曲げモーメントが発生する区間は補強芯51の両側(引張側と圧縮側)に内補強板52を付設して補強する。
内部補強材50は上記した形態に限定されるものではなく、公知の各種の補強部材の組み合せを適用できる。又、内部補強材50を省略する場合ある。
<3>防護ネット
本例では、防護ネット20を隣り合う支柱10間に水平に向けて多段的に横架した金属製、又は繊維製の複数の横ロープ21と、複数の横ロープ21に付設した金属製、繊維製、又は樹脂製のネット22とにより構成する場合について説明するが、防護ネット20は図示した形態に限定されず、落石、雪崩、崩落土砂等を捕捉可能な公知の防護ネットを含む。
[防護柵の構築方法]
つぎに図9A,9Bを参照しながら防護柵の構築方法について説明する。
尚、図9A,9Bでは施工の理解をし易くするために、便宜的に支柱10(端末支柱10a、中間支柱10b)の保持手段13,14の表記を省略している。
<1>支柱の資材の現場搬入
図3に示すように、組立式の支柱10は、外装管30、内挿管40、及び内部補強材50がそれぞれ分離独立しているので、軽量化したこれらの各資材を別々に輸送して現場へ搬入した後、以降に説明する作業工程を経て一体構造の支柱10を現場で組み立てるものである。したがって、狭隘な施工現場であっても、資材の搬入と施工が容易である。
<2>建込孔の削孔(図9A(A))
支柱10の立設位置に所定の深さの建込孔G1を削孔する。
<3>外装管の建込み(図9A(A),(B))
つぎに建込孔G内に外装管30を建て込む。外装管30の全長は建込孔Gより長い寸法関係にあるから、外装管30の建込部32を孔底まで建て込むと、外装管30の露出部31が地表Gから上方へ向けて突出する。
又、地盤が崩落し易い地質である場合には、建込孔Gの削孔作業と並行して外装管30を落とし込むようにするとよい。
この場合には、外装管30で孔壁の崩落を防止しながら、所定の深さまで外装管30の建て込み作業を行える。
<4>内挿管の挿入(図9A(B))
外装管30の上口を通じて外装管30内に内挿管40の挿入部42を挿入する。
内挿管40の周面に突出したストッパ笠45の下面が外装管30の上口端に当接することで、内挿管40のそれ以上の挿入が規制され、内挿管40は宙吊り状態で位置決めされる。
内挿管40の重量は、ストッパ笠45を介して外装管30によって支持される。
<4.1>両管の回転規制とストッパ笠による空間閉鎖(図9A(B))
ストッパ笠45の下面を外装管30の上口端に当接する際、図5に拡大して示すように内挿管40側に設けた凸部46を外装管30の上口端に設けた凹部33に嵌合させて、両管30,40を回転不能に位置決めするとともに、外装管30の上口端に当接したストッパ笠45が両管30,40の周面間に形成される環状空間の上口を閉鎖する。
<4.2>地表に突出する支柱の部位(図9A(B))
外装管30内に内挿管40の挿入部42を挿入することにより、地表Gに近い側に外装管30の露出部31が位置し、この露出部31の延長線上に内挿管40の露出部41が位置する。
<5>内部補強材の挿入(図9B(C))
上口を通じて内挿管40内に内部補強材50を挿入した後、内部補強材51の上部と内挿管40の上部間に通しボルト等の単数又は複数の固定具16を貫挿して内部補強材50を垂下する。
<6>固結材の充填(図9B(D))
内挿管40の上口を通じて、外装管30、内挿管40、及び内部補強材50内の全域にセメント系の固結材15を充填する。
固結材15としては、例えばセメントミルクやモルタル等の公知のものを使用できる。
最後に、内挿管40の上端の開口にキャップ44を取り付けて閉鎖することで、支柱10の施工を終了する。
硬化した固結材15は、外装管30と内挿管40との間、及び内挿管40と内部補強材50との間を強固に一体化する。
又、図5に拡大して示すように、スリット状の凹部33の高さと横幅を凸部43より僅かに大きく形成し、凹部33及び凸部43の嵌合部に隙間を形成しておくと、この隙間を通じて、重合させた両管30,40の周面間に形成した狭い環状空間内における固結材15の充填状況を目視により確認することができる。
<7>防護ネットの取付け(図1)
既述した工程で構築した各支柱10間に防護ネット20を横架する。
本例の場合には、各横ロープ21の端部近くを端末支柱10aの摩擦摺動式の保持手段13に把持させた後、隣り合う中間支柱10bの係留式の保持手段14に挿通させて水平に張設する。必要に応じて横ロープ21間に間隔保持材11を取り付ける。
複数の横ロープ21の横架作業を完了したら、ネット22を付設して防護ネット20の取付けを完了する。
本発明に係る防護柵によれば、大規模な落石、雪崩、崩壊土砂等に対応可能な防護柵を提供することができる。
<8>防護柵の衝撃吸収作用(図1,2)
山側からの雪崩、崩壊土砂等が防護柵の防護ネット20に衝突すると、防護ネット20が谷側へ撓み変形をしつつ、衝撃荷重を支柱10へ伝達し、最終的に支柱10の強度で以て衝撃荷重を支持する。
山側からの落石が防護ネット20に衝突すると、ネット22を介して横ロープ21に張力が作用する。この張力が端末支柱10aの摩擦摺動式の保持手段13の把持摩擦力を超えると、横ロープ21が保持手段13に対して摺動し、このときの摺動抵抗により衝撃荷重が減衰される。
[支柱の特性]
つぎに支柱10の特性について説明する。
<1>支柱の曲げ強度について(図2)
一般的に、防護柵の受撃時には支柱10の地表Gに近い所定(地表Gから0.5〜2m程度の高さ)の地上範囲Lに谷側へ向けて最も大きな曲げモーメントを生成し、支柱10の地表Gに近い所定(地表Gから支柱根入深さの2/3程度の深さ)の地中範囲Lには山側へ向けて最も大きな曲げモーメントを生成する。
既述したように支柱10は、最も大きな曲げモーメントが生成される支柱10の地上範囲Lと地中範囲Lを含む応力集中範囲Lに亘って、固結材15を充填した外装管30と内挿管40の二重管構造体とし、更にその中心部に内部補強材50を埋設して曲げ強度を高めている。
したがって、曲げモーメントの大きさに応じて支柱10の応力集中範囲Lを最も強く補強することができる。
尚、支柱10の地表Gに近い所定の地上範囲Lは外装管30の露出部31の高さと略等しい関係にある。又、支柱10の地表Gに近い所定の地中範囲Lは内挿管40の挿入部42の全長とほぼ等しい関係にある。
更に、支柱10の応力集中範囲Lは内部補強材50の全長とほぼ等しい関係にある。
<2>外装管の上端と内挿管との境界位置について(図2)
図10(A)に従来の組立式の支柱60と防護ネット70とを具備した防護柵における受撃時のモデル図を示す。
従来の支柱60は、上下の建込柱体61と地上柱体62の連結位置が地表Gに非常に近い位置にあるため、支柱60の連結部63が強度的に弱点となっており、更に地中に建て込んだ建込柱体61は大きな曲げモーメントが生成される地上範囲Lの強度部材としてまったく機能しなかった。
これに対して本発明で使用する組立式の支柱10では、外管30の上部の露出部31を地表Gから高く突出させて応力集中範囲L内に外装管30の上端と内挿管40と境界部が位置しないようにした。
これにより、支柱10の応力集中範囲Lに強度的弱点がなくなり、更に応力集中範囲Lに位置する外装管30を強度部材として機能させることが可能となる。
例えば、待受け型の防護柵の設計において、落下物が崩壊土砂Fである場合は崩壊土砂Fの衝突高さを1mと規定して設計している。
本発明で使用する組立式の支柱10は、外管30の露出部31の地表Gからの高さが崩壊土砂Fの衝突高さHの範囲内にあるため、崩壊土砂Fに対して支柱10の突出部、特に外装管30の露出部31の強度を最大限に活用して衝撃荷重(衝撃力)に対抗できる。
<3>外装管の露出部に防護ネットを取り付けた理由
図10(A)を参照して説明すると、防護ネット70の上辺と下辺に取り付けた横ロープ71,72を、地上柱体62の上部と下部の二箇所で支持する構造の防護柵が知られている。
この従来の防護柵では、防護ネット70に作用した衝撃力が地上柱体62の上部と下部に局所的に伝達して地上柱体62に谷側へ向けて大きな曲げモーメントがはたらく。
図10(B)に組立式の支柱10と防護ネット20を具備した本発明の防護柵における受撃時のモデル図を示す。
本発明に係る防護柵は、地表Gから突出させた外装管30の露出部31と内挿管40の露出部41の範囲に跨って防護ネット20を取り付けた構造である。
具体的には外装管30の露出部31の複数箇所に防護ネット20の下部に横架した複数の横ロープ21を取り付け、外装管30の露出部31の全体に衝撃荷重を分散して伝達できる構造となっている。
したがって、防護ネット20に作用した衝撃力を両管30,40の露出部31,41の全体で衝撃荷重を分散して支持できるので、地上に突出した両管30,40の露出部31,41にはたらく曲げモーメントが小さくなる。
<4>外装管と内挿管の回転防止作用について(図8)
外装管30と内挿管40の周面間に充填した環状の固結材15aは両管30,40の回転を間接的に拘束している。
更に外装管30と内挿管40にそれぞれ形成した凹部33と凸部46とが嵌合した嵌合構造は両管30,40の回転を直接的に拘束しているため、外装管30に対する内挿管40の回転防止効果が格段に高くなっている。
したがって、横ロープ21の張設時や防護柵に衝撃が作用したときに、内挿管40の回転を確実に阻止することができる。
<5>ストッパ笠による止水作用(図4,8)
支柱10は外装管30に対する内挿管40の挿入位置を規制する規制手段である環状のストッパ笠45が止水機能を併有する。
したがって、ストッパ笠45の下面が外装管30の上口端に当接すると、両管30,40の周面間に充填した環状の固結材15aの上面をストッパ笠45が封鎖して雨水等の浸水を防止する。
したがって、浸水に起因した支柱10の腐食や環状固結材15aの凍結破壊や管の腐食を回避することができる。
<6>充填後の固結材の品質について(図9(D))
地表Gから上方に離れた位置から支柱10内へ固結材15を充填できるから、地表Gの位置、又は地表Gに非常に近い位置から充填する場合と比べて固結材15に土砂が混入することがなくなり、高品質の状態のままの固結材15を充填できる。
<7>外装管と内挿管の連結部の外観について(図2)
既述したように、本発明で使用する支柱10は外装管30と内挿管40の両管を固結材15により一体化するものであり、従来の支柱のように柱体の連結端に環状フランジを形成したり、環状フランジ間を連結するために多数のボルト、ナットを締結したりする必要がない。
したがって、支柱10の連結コストを低減できるだけでなく、突出物が一切存在しないので見た目もよくなる。
[実施例2]
以降に他の実施例について説明するが、その説明に際し、前記した実施例1と同一の部位は同一の符号を付してその詳しい説明を省略する。
<1>本例の支柱
図11に外装管30の外周面に板状の外部補強材55を一体に付設して補強して形成した他の支柱10を示す。
本例では外装管30の引張側と圧縮側の外周面に一対の外部補強材55,55を外装管30の略全長に亘り連続して固着した形態について説明する。
<2>外部補強材
外部補強材55は帯状の鋼板を外装管30の曲率に合せて湾曲させた補強材であり、溶接等により外装管30の外周面に固着する。
最も大きな曲げモーメントが生成される支柱10の応力集中範囲に亘って、外装管30の外周面に外部補強材55,55が固着してあればよい。
<3>本実施例の効果
図11(B)に示すように、本実施例にあっては、固結材15を充填した外装管30と内挿管40の二重管構造体に対し、内部補強材50と外部補強材55,55とが協働して補強できるので、支柱10の径を大径にすることなく、支柱10の曲げ強度を高めることができる。
更に、支柱10の径を大径化せずに済むため、建込孔Gの削孔径を大きくしたり、支柱10の根入れ深さを深くしたりする必要がないので、経済的に施工できる。
G・・・・・・地表
・・・・・建込孔
L・・・・・・支柱の応力集中範囲
10・・・・・組立式の支柱
13・・・・・摩擦摺動式の保持手段
14・・・・・係留式の保持手段
20・・・・・防護ネット
21・・・・・横ロープ
22・・・・・ネット
30・・・・・外装管
31・・・・・外装管の露出部
32・・・・・外装管の建込部
33・・・・・凹部(管の回転防止手段)
40・・・・・内挿管
41・・・・・内挿管の露出部
42・・・・・内挿の挿入部
45・・・・・ストッパ笠
46・・・・・凸部(管の回転防止手段)
50・・・・・内部補強材
51・・・・・補強芯
52・・・・・内補強板
53・・・・・外補強板
55・・・・・外部補強材
本発明は、間隔を隔てて立設し、複数本の管の一部を互いに重合させて組み立てた複数の組立式の支柱と、隣り合う前記支柱間に横架した防護ネットとを具備する落石、雪崩、又は崩落土砂用の防護柵であって、前記組立式の支柱は、地表から上方へ向けて所定の地上範囲に亘って突出する露出部と、地中に建て込む建込部とを有する外装管と、地表に突出する露出部と、前記外装管に挿入する挿入部とを有する内挿管と、前記外装管の建込部に内挿管の挿入部を挿入して重合させた重合部および両管内の全域に充填して両管を一体に固着する固結材とを具備し、地表から上方に突出させた前記外装管の露出部の延長上に内挿管の露出部が位置し、前記外装管と内挿管の露出部に跨って防護ネットを取り付けたことを特徴とする。
又、本発明の他の形態では、前記防護ネットが隣り合う支柱の間に多段的に横架した複数の横ロープと、前記横ロープに付設したネットとを具備し、防護ネットの下方に位置する複数の横ロープを前記外装管の露出部に保持させる。
又、本発明の他の形態では、前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って複数の横ロープを保持する複数の保持手段を設け、前記複数の保持手段を介して防護ネットを取り付ける。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が内管の挿入位置の規制手段を具備し、前記規制手段が内挿管の露出部と挿入部の境界部に固着した環状を呈するストッパ笠で構成する。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が外装管と内挿管の回転防止手段を具備し、前記回転防止手段が互いに嵌合可能な凸部と凹部の組み合せからなり、前記外装管の上口端と、内挿管の露出部と挿入部の境界部とにそれぞれ前記凸部と凹部を形成してある。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの内部補強材を更に具備し、前記内部補強材を前記内挿管の内部の固結材に埋設して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの外部補強材を更に具備し、前記外部補強材を前記外装管の外周面に一体に固着して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記外装管の露出部の全長が約0.5〜2mの長さである。
特許文献2,3に記載の防護柵用の組立式支柱にはつぎのような問題点を有する。
<1>上下の支柱の連結位置が地表位置に近いため、落石等の外力に対しては支柱の連結位置より上方の部位が構造的に弱いこと、上下の管のボルト連結のために設けた環状フランジの張出長が連結ボルトの径の数倍の長さ分だけ側方に大きく張り出しているため、見た目が悪いだけでなく、コストも非常に嵩むため実用化には不向きである。
特に、地中に建て込んだ外管は、中管を地中に建て込む際の鞘管として機能するだけであって、その連結位置より上方の中管の増強機能を発揮しておらず、支柱全体として不経済である。
更に、外管と中管の連結手段として管内にモルタルを充填しているが、支柱の連結位置が地表位置に近いためにモルタルに土砂が混入し易い。
<2>外管と中管の間の連結力はセメントミルクの固結力によるものである。
防護柵の施工中における横架ロープの緊張作業時や、受撃時に中管に大きな回転力が作用すると、両管の連結が解けて中管が回転し易い。
<3>両管の連結部の上部は、中管の外周に設けた複数の落し込み防止用の突起体が外管の上端に当接しているだけで、外管の上口が開放されている。
そのため、両管の連結部に雨水等が浸み込んで凍結破壊や管の腐食を生じるそれがある。
<4>特許文献3に記載の防護柵用の組立式支柱は、小規模用に開発されたものであるが、仮に三重管構造である支柱を大径化しても応力が小さいので支柱の全長が長くなるだけで、支柱を長くする効果がほとんどないことから接続の利点もほとんどない。
本発明は、間隔を隔てて地中に建て込んで立設し、本の管の一部を互いに重合させて組み立てた複数の組立式の支柱と、隣り合う前記支柱間に横架した防護ネットとを具備する落石、雪崩、又は崩落土砂用の防護柵であって、前記組立式の支柱は、地表から上方へ向けて所定の地上範囲に亘って突出する露出部と、地中に建て込む建込部とを有する外装管と、地表に突出する露出部と、前記外装管の露出部および建込部に内挿管の挿入部を挿入して重合させた重合部および両管内の全域に充填して両管を一体に固着する固結材とを具備し、受撃時の応力集中範囲に亘って前記重合部を形成し、地表から上方に突出させた前記外装管の露出部の延長上に内挿管の露出部が位置し、前記内挿管の挿入部が重合する二重管構造の外装管の露出部単管構造である内挿管の露出部に跨って防護ネットを取り付けたことを特徴とする。
又、本発明の他の形態では、前記防護ネットが隣り合う支柱の間に多段的に横架した複数の横ロープと、前記横ロープに付設したネットとを具備し、防護ネットの下方に位置する複数の横ロープを前記外装管の露出部に保持させる。
又、本発明の他の形態では、前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って複数の横ロープを保持する複数の保持手段を設け、前記複数の保持手段を介して防護ネットを取り付ける。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が内管の挿入位置の規制手段を具備し、前記規制手段が内挿管の露出部と挿入部の境界部に固着した環状を呈するストッパ笠で構成する。
又、本発明の他の形態では、前記組立式の支柱が外装管と内挿管の回転防止手段を具備し、前記回転防止手段が互いに嵌合可能な凸部と凹部の組み合せからなり、前記外装管の上口端と、内挿管の露出部と挿入部の境界部とにそれぞれ前記凸部と凹部を形成してある。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの内部補強材を更に具備し、前記内部補強材を前記内挿管の内部の固結材に埋設して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの外部補強材を更に具備し、前記外部補強材を前記外装管の外周面に一体に固着して補強してもよい。
又、本発明の他の形態では、前記外装管の露出部の全長が約0.5〜2mの長さである。
<2.2>内
図3(B)を参照して説明すると、内挿管40は外装管30に内挿して立設するための両端を開口した均一径の中空管であり、外装管30から上方へ突出する露出部41と、外装管30内へ挿入する挿入部42を有する。
内挿管40の露出部41の長さは防護柵の全高等に応じて適宜選択する。
内挿管40の挿入部42の長さは外装管30の全長の1/2以上の長さが望ましい。
内挿管40の挿入部42の外周面には所定の間隔を隔ててセンタリング用の複数の突起スペーサ43が突設してある。
複数の突起スペーサ43は外装管30の内周面に当接可能な突起体であり、内挿管40は複数の突起スペーサ43を介してして外装管30に内挿することが可能である。

Claims (8)

  1. 間隔を隔てて立設し、複数本の管の一部を互いに重合させて組み立てた複数の組立式の支柱と、隣り合う前記支柱間に横架した防護ネットとを具備する防護柵であって、
    前記組立式の支柱は、地表から上方へ向けて所定の地上範囲に亘って突出する露出部と、地中に建て込む建込部とを有する外装管と、
    地表に突出する露出部と、前記外装管に挿入する挿入部とを有する内挿管と、
    前記外装管の建込部に内挿管の挿入部を挿入して重合させた両管内の全域に充填して両管を一体に固着する固結材とを具備し、
    地表から上方に突出させた前記外装管の露出部の延長上に内挿管の露出部が位置し、
    前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って衝撃荷重を分散して伝達し得るように、前記外装管と内挿管の露出部に跨って防護ネットを取り付けたことを特徴とする防護柵。
  2. 前記防護ネットが隣り合う支柱の間に多段的に横架した複数の横ロープと、前記横ロープに付設したネットとを具備し、防護ネットの下方に位置する複数の横ロープを前記外装管の露出部に保持させたことを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
  3. 前記外装管の露出部と内挿管の露出部の全長に亘って複数の横ロープを保持する複数の保持手段を設けたことを特徴とする、請求項2に記載の防護柵。
  4. 前記組立式の支柱が内管の挿入位置の規制手段を具備し、前記規制手段が内挿管の露出部と挿入部の境界部に固着した環状を呈するストッパ笠であることを特徴とする、請求項1乃至3の何れか一項に記載の防護柵。
  5. 前記組立式の支柱が外装管と内挿管の回転防止手段を具備し、前記回転防止手段が互いに嵌合可能な凸部と凹部の組み合せからなり、前記外装管の上口端と、内挿管の露出部と挿入部の境界部とにそれぞれ前記凸部と凹部を形成したことを特徴とする、請求項1乃至4の何れか一項に記載の防護柵。
  6. 前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの内部補強材を更に具備し、前記内部補強材を前記内挿管の内部の固結材に埋設して補強したことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の防護柵。
  7. 前記支柱の応力集中範囲と等しい長さの外部補強材を更に具備し、前記外部補強材を前記外装管の外周面に一体に固着して補強したことを特徴とする、請求項1乃至5の何れか一項に記載の防護柵。
  8. 前記所定の地上範囲が、0.5〜2mであることを特徴とする、請求項1に記載の防護柵。
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