JP2022077168A - ナットウキナーゼを含む経口組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明の目的は、ナットウキナーゼ及び油剤を含み、ナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性が向上している経口組成物を提供することである。【解決手段】経口組成物において、ナットウキナーゼ及び油剤と共に、アミノ酸を配合することにより、ナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性が向上する。【選択図】なし

Description

本発明は、ナットウキナーゼ及び油剤を含み、製造直後のナットウキナーゼの活性(初期活性)及び保存後のナットウキナーゼの活性(保存後活性)が向上している経口組成物に関する。
血栓症は、血管内に血栓が形成され、循環系における血流が閉塞する病態であり、脳梗塞、心筋梗塞、肺梗塞等の重篤な疾患を発症させる要因になっていることが知られている。従来、血栓症の予防又は治療には、抗血小板剤、抗血液凝固剤、血栓溶解剤等の薬剤の投与によって、血栓の形成を妨げたり、血栓を溶解させたりする方法が用いられている。しかしながら、このような薬剤は、副作用を伴ったり、医師の管理下での服用が必要であったりするため、簡易且つ日常的に摂取できるものではない。
一方、日本の伝統食品の1つである納豆は、血栓溶解活性を有するナットウキナーゼが含まれていることが報告されて以来、健康食品としての価値が見直されている。しかしながら、納豆は、独特の臭いや粘りがあり、納豆を食さない人も多く存在しているのが実情である。そこで、従来、ナットウキナーゼを容易に摂取できるようにするために、ナットウキナーゼをカプセル剤や錠剤等の食品に製剤化したものが開発されている。このようなナットウキナーゼを含む食品は、医師の管理下での服用を必要とせず、簡易且つ日常的に摂取できるので、セルフメディケーションの上でも有益である。
従来、ナットウキナーゼを経口組成物に製剤化する技術について種々報告されている。例えば、特許文献1には、凍結乾燥した乳発酵産物、ナットウキナーゼ、及び食品に使用可能な担体を含む食品組成物は、摂取し易く、乳発酵産物とナットウキナーゼに由来する有益な効果が得られることが報告されている。また、特許文献2には、大豆粉末40~80質量%と、ナットウキナーゼ粉末0.5~15質量%と、オリゴ糖3~30質量%を含む粉末混合物を造粒してなる平均粒径100~500μmの顆粒状大豆加工食品は、納豆臭がなく、液状やクリーム状食品に対する分散性が良好になることが報告されている。
国際公開第02/76240号 特開2005-130727号公報
本発明者は、ナットウキナーゼ及び油剤を含む経口組成物を開発すべく検討を進めたところ、当該経口組成物は、保存後のナットウキナーゼの活性(保存後活性)が低下するという課題があることを知得した。更に、当該経口組成物を開発する上で、製造直後におけるナットウキナーゼの活性(初期活性)を向上させることも重要になる。
そこで、本発明は、ナットウキナーゼ及び油剤を含み、ナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性が向上している経口組成物を提供することを課題とする。
本発明者は、前記課題を解決すべく鋭意検討を行ったところ、経口組成物において、ナットウキナーゼ及び油剤と共にアミノ酸を配合することにより、ナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性が向上することを見出した。本発明は、かかる知見に基づいて、更に検討を重ねることにより完成したものである。
即ち、本発明は、下記に掲げる態様の発明を提供する。
項1. (A)ナットウキナーゼ、(B)アミノ酸、及び(C)油剤を含有する、経口組成物。
項2. 前記(B)成分が、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、グルタミン酸、グリシン、及びプロリンよりなる群から選択される少なくとも1種である、項1に記載の経口組成物。
項3. 前記(B)成分が、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン及びグルタミン酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、項1又は2に記載の経口組成物。
項4. 食品である、項1~3のいずれかに記載の経口組成物。
項5. ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させる方法であって、
口組成物に(A)ナットウキナーゼ、(B)アミノ酸、並びに(C)油剤を含有させる、前記方法。
項6. ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させるために使用され、アミノ酸を有効成分とする、活性向上剤。
本発明によれば、ナットウキナーゼと油剤を含む経口組成物において、初期活性又は保存後活性の向上が図られているので、ナットウキナーゼの作用を効果的に発揮させ得る経口組成物の提供が可能になる。
1.経口組成物
本発明の経口組成物は、(A)ナットウキナーゼ、(B)アミノ酸、及び(C)油剤を含有することを特徴とする。以下、本発明の経口組成物について詳述する。
[(A)ナットウキナーゼ]
本発明の経口組成物は、ナットウキナーゼ((A)成分と表記することもある)を含む。ナットウキナーゼとは、納豆菌が産生するフィブリン分解作用を有する酵素である。
本発明で使用されるナットウキナーゼは、公知の製造方法で得ることができる。ナットウキナーゼの具体的な製造方法としては、納豆菌を培養する方法、ナットウキナーゼをコードする遺伝子を組み込んだ形質転換体から得る方法、化学合成によって合成する方法等が挙げられる。本発明で使用されるナットウキナーゼは、いずれの製造方法で得られたものであってもよいが、製造コストの低減等の観点から、納豆菌を培養する方法で得られたものが好ましい。
また、本発明で使用されるナットウキナーゼは、精製品であってもよいが、可食性があることを限度として、精製されていない状態であってもよい。例えば、納豆菌を培養することにより得られたナットウキナーゼを使用する場合であれば、納豆菌の培養物の抽出物であってもよい。更には、納豆菌の培養物を、イオン交換クロマトグラフィー、ゲルろ過クロマトグラフィー、疎水クロマトグラフィー等に供してナットウキナーゼを精製したものであってもよく、また、納豆菌の培養物を必要に応じて固液分離等の粗精製処理に供した後に、水分の除去又は乾燥させたもの等であってもよい。
また、ナットウキナーゼは、賦形剤等を添加した粉末品、粗精製品、精製品等として市販されており、本発明では、ナットウキナーゼとして、これらの市販品を使用することもできる。
本発明の経口組成物において、(A)成分の含有量については、経口の形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、本発明の経口組成物1g当たりのナットウキナーゼ量として、100FU以上、好ましくは300~15000FU、更に好ましくは500~5000FU、特に好ましくは800~1500FUが挙げられる。
なお、本発明において、ナットウキナーゼの活性を示す「FU」は、公益財団法人日本健康・栄養食品協会が2003年1月15日に公示したナットウ菌培養エキス食品の規格基準に従うフィブリン分解活性単位である。
[(B)アミノ酸]
本発明の経口組成物は、ナットウキナーゼに加えて、アミノ酸((B)成分と表記することもある)を含有する。本発明の経口組成物では、油剤存在下でナットウキナーゼとアミノ酸を共存させることにより、ナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性を向上させることが可能になる。
(B)成分として使用されるアミノ酸は、L体、D体、又はDL体のいずれであってもよいが、好ましくはL体である。また、(B)成分として使用されるアミノ酸の内、アスパラギン酸及びグルタミン酸については、ナトリウム塩等の塩の形態であってもよい。
(B)成分の中でも、好ましくはアルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、グルタミン酸、グリシン、及びプロリンが挙げられる。
また、(B)成分の中でも、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン及びグルタミン酸は、ナットウキナーゼの初期活性及び保存後活性の双方を向上させることができるので、本発明において、(B)成分として好適に使用される。これらのアミノ酸の中でも、ナットウキナーゼの初期活性及び保存後活性の双方をバランスよく効果的に向上させるという観点から、好ましくはアルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシンが挙げられる。とりわけ、(B)成分としてアルギニンを使用する場合には、ナットウキナーゼの初期活性と保存後活性との差が小さく、保存によるナットウキナーゼの活性低下を効果的に抑制することが可能になる。
(B)成分として、1種のアミノ酸を選択して単独で使用してもよく、また2種以上のアミノ酸を組み合わせて使用してもよい。
本発明の経口組成物における(B)成分の含有量については、経口組成物の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~30重量%、好ましくは0.1~15重量%、より好ましくは1~5重量%が挙げられる。
本発明の経口組成物において、(A)成分に対する(B)成分の比率としては、特に制限されないが、例えば、(A)成分10000FU当たり、(B)成分が0.01~5g、好ましくは0.01~1g、更に好ましくは0.01~0.5gが挙げられる。
[(C)油剤]
本発明の経口組成物には、油剤((C)成分と表記することもある)を含有する。
油剤の種類については、可食性があることを限度として、特に制限されないが、例えば、植物油、動物油、ロウ、高級脂肪酸、高級アルコール、コレステロール等が挙げられる。
植物油としては、具体的には、大豆油、マカデミアナッツ油、オリーブ油、米胚芽油、サフラワー油、綿実油、ヤシ油、アーモンド油、アボカド油、ツバキ油、パーシック油、ゴマ油、トウモロコシ油、ヒマシ油、ホホバ油、カルナバロウ、キャンデリラロウ、カカオ脂、ククイナッツ油、シアバター、月見草油、シソ油、茶実油、ナタネ油、パーム核油、パーム油、ピーナッツ油、ヒマワリ油、ブドウ種子油、メドウホーム油、これらの硬化油等が挙げられる。
動物油としては、具体的には、卵黄油、ラノリン、牛脂、豚脂、馬油、ミンク油、魚油、これらの硬化油等が挙げられる。
ロウとしては、具体的には、ミツロウ、カルナウバロウ、キャンデリラロウ等が挙げられる。
高級脂肪酸としては、例えば、炭素数8~30、好ましくは10~20の脂肪酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸等が挙げられる。これらの脂肪酸は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
高級アルコールとしては、例えば、炭素数、好ましくは12~22のアルコールが挙げられ、具体的には、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、パルミチルアルコール、セタノール、オレイルアルコール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等が挙げられる。
炭素数8~30、好ましくは10~20の脂肪酸が挙げられ、具体的には、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、セバシン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸等が挙げられる。
これらの(C)成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。
(C)成分の中でも、好ましくは植物油及びロウが挙げられる。
本発明の経口組成物における(C)成分の含有量については、経口組成物の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、5~95重量%、好ましくは40~95重量%、より好ましくは60~90重量%が挙げられる。
[(D)界面活性剤]
本発明の経口組成物は、前述する成分に加えて、必要に応じて界面活性剤((D)成分と表記することもある)が含まれていてもよい。
油剤の種類については、可食性があることを限度として、特に制限されず、非イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤又は両性イオン性界面活性剤のいずれを使用してもよいが、好ましくは非イオン性界面活性剤が挙げられる。
非イオン性界面活性剤としては、例えば、グリセリン脂肪酸エステル、レシチン、レシチン誘導体、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル等が挙げられる。
(D)成分の中でも、好ましくはグリセリン脂肪酸エステル、レシチン及びその誘導体が挙げられる。
グリセリン脂肪酸エステルとしては、例えば、炭素数10~20の脂肪酸とグリセリンのエステルが挙げられる。グリセリン脂肪酸エステルを構成する脂肪酸としては、例えば、カプリン酸、ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、アラキドン酸等の炭素数10~20の脂肪酸が挙げられる。これらの脂肪酸の中でも、好ましくは炭素数12~20の脂肪酸、より好ましくは炭素数14~20の脂肪酸が挙げられる。また、グリセリン脂肪酸エステルは、モノエステル、ジエステル、又はトリエステルのいずれであってもよいが、好ましくはモノエステルが挙げられる。
本発明の経口組成物に(D)成分を含有させる場合、その含有量については、経口組成物の製剤形態等に応じて適宜設定すればよいが、例えば、0.01~10重量%、好ましくは0.05~10重量%、より好ましくは0.1~8重量%が挙げられる。
[その他の成分]
本発明の経口組成物は、前述する成分に加えて、他の栄養成分や薬理成分を含有していてもよい。このような栄養成分や薬理成分としては、食品や内服用医薬品に使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、ビタミン、前記以外のアミノ酸、ミネラル、糖質、脂肪酸、香料、調味剤、植物エキス、抗酸化剤、血糖降下剤、抗コレステロール剤、免疫賦活剤等が挙げられる。これらの成分は、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの成分の含有量については、使用する成分の種類や経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
更に、本発明の経口組成物は、所望の製剤形態に調製するために、必要に応じて、前述する成分の他に、基剤や添加剤等が含まれていてもよい。このような基剤及び添加剤としては、食品や医薬品に使用可能なものであれば特に制限されないが、例えば、水、水溶性高分子、低級アルコール、多価アルコール、pH調整剤、緩衝剤、酸化防止剤、防腐剤、増粘剤、キレート剤等が挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよく、また2種以上を組み合わせて使用してもよい。また、これらの基剤や添加剤の含有量については、使用する成分の種類や経口組成物の用途等に応じて適宜設定される。
[剤型・製剤形態]
本発明の経口組成物の剤型については、経口摂取又は経口投与が可能であることを限度として特に制限されず、固体状、半固体状、又は液体状のいずれであってもよく、経口組成物の種類や用途に応じて適宜設定すればよい。
本発明の経口組成物の製剤形態については、経口摂取又は経口投与が可能であることを限度として特に制限されないが、具体的には、食品及び内服用医薬品が挙げられる。
本発明の経口組成物を食品の製剤形態にする場合、前述する成分を、そのまま又は他の食品素材や添加成分と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような飲食品としては、一般の飲食品の他、特定保健用食品、栄養機能食品、及び機能性表示食品、病者用食品等が挙げられる。これらの食品の形態として、特に制限されないが、具体的には、カプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤)、錠剤、顆粒剤、粉剤、ゼリー剤等のサプリメント;栄養ドリンク、果汁飲料、炭酸飲料等の飲料;団子、アイス、シャーベット、グミ、キャンディー等の嗜好品等が挙げられる。これらの飲食品の中でも、好ましくはサプリメント、より好ましくはカプセル剤、錠剤、顆粒、更に好ましくはカプセル剤が挙げられる。
本発明の経口組成物を内服用医薬品の製剤形態にする場合、前述する成分を、そのまま又は他の添加成分と組み合わせて所望の形態に調製すればよい。このような内服用の医薬品としては、具体的には、カプセル剤(ソフトカプセル剤、ハードカプセル剤)、錠剤、顆粒剤、粉剤、ゼリー剤、シロップ剤等が挙げられる。これらの内服用の医薬品の中でも、好ましくは、カプセル剤、錠剤、顆粒、粉剤、より好ましくはカプセル剤が挙げられる。
[製造方法]
本発明の経口組成物の製造方法については、特に制限されないが、好適な一態様として、(C)成分を50℃以上、好ましくは50~80℃の加温下で混合した後に、35℃以下に放冷して、(B)成分と(A)成分を同時に添加又は(B)成分の添加後に(C)成分を添加する方法;より好適な一態様として、(C)成分を50℃以上、好ましくは50~80の加温下で混合した後に放冷して31~35℃になった時点で(B)成分を添加し、更に30℃以下になった時点で(A)成分を添加する方法が挙げられる。
2.ナットウキナーゼの活性向上方法・ナットウキナーゼの活性向上剤
本発明の活性向上方法は、ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させる方法であって、経口組成物に(A)ナットウキナーゼ、(B)アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン及びグルタミン酸よりなる群から選択される少なくとも1種のアミノ酸、並びに(C)油剤を含有させることを特徴とする。
また、本発明の活性向上剤は、ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させるために使用されるものであって、(B)アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン及びグルタミン酸よりなる群から選択される少なくとも1種のアミノ酸を有効成分とすることを特徴とする。
本発明の活性向上方法及び活性向上剤によって、ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの初期活性又は保存後活性を向上させることが可能になる。活性向上方法及び活性向上剤において、使用される成分の種類や使用量、具体的実施態様等については、前記「1.経口組成物」の欄に記載の通りである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
試験例1
表1に示す組成の経口組成物を調製した。具体的には、所定量の大豆油、ミツロウ及びグリセリン脂肪酸エステルを70℃で混合して溶解させた後に所定量のレシチンを加えて混合した。次いで、放冷しながら撹拌し、35℃になった時点で所定量のアミノ酸を添加して混合し、更に30℃になった時点でナットウキナーゼ粉末を添加し、10分間混合することにより、経口組成物を調製した。
得られた各経口組成物50gをガラス瓶に充填して、遮光条件下35℃で2週間静置した。各経口組成物について、調製直後のナットウキナーゼ活性(初期活性)及び2週間静置後のナットウキナーゼ活性(保存後活性)を以下の方法で測定した。
<ナットウキナーゼ活性の測定方法>
0.17Mホウ酸緩衝液にフィブリノーゲン(「フィブリノーゲンシグマF8630」、Sigma-Aldrich社製)を0.375重量%となるように溶解し、フィブリノーゲン溶液を調製した。また、別途、0.17Mホウ酸緩衝液にトロンビン(「トロンビンシグマT6634」、Sigma-Aldrich社製)を100U/mlとなるように溶解し、トロンビン溶液を調製した。次いで、シャーレにフィブリノーゲン溶液10ml及びトロンビン溶液20μlを添加して撹拌した後に静置し、フィブリン平板を形成した。
各経口組成物に対して等量の精製水を加えて混合して遠心分離して、水層を回収した。次いで、得られた水層50μlをフィブリン平板の中心に滴下し、25℃で3時間静置した。3時間静置後の後のフィブリン平板をデジタルカメラで撮影し、画像解析ソフト(WinROOF2018、三谷商事株式会社製)を用いて、フィブリンが溶解した部分の面積(溶解面積、mm2)を算出した。また、以下の式に従って、比較例1に対する割合も算出した。
Figure 2022077168000001
得られた結果を表1に示す。ナットウキナーゼ及び油剤を含む経口組成物は、アミノ酸を含まない場合、ナットウキナーゼの保存後活性が低くなっていた(比較例1)。これに対して、ナットウキナーゼ及び油剤と共に、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸ナトリウム、グルタミン酸ナトリウム、グリシン又はプロリンを含む経口組成物では、ナットウキナーゼの初期活性値又は保存後活性値が向上していた(実施例1~13)。また、アミノ酸として、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、フェニルアラニン、アルギニン、リシン、ヒスチジン、アスパラギン酸ナトリウム、又はグルタミン酸ナトリウムを含む経口組成物では、ナットウキナーゼの初期活性値及び保存後活性値の双方が向上していた(実施例1~11)。特に、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、又はリシンを含む場合には、ナットウキナーゼの保存後活性が高く(実施例6~8及び10)、とりわけアルギニンを含む場合には、ナットウキナーゼの初期活性と保存後活性との差が小さくなっていた(実施例7)。
Figure 2022077168000002

Claims (6)

  1. (A)ナットウキナーゼ、(B)アミノ酸、及び(C)油剤を含有する、経口組成物。
  2. 前記(B)成分が、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン、グルタミン酸、グリシン、及びプロリンよりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1に記載の経口組成物。
  3. 前記(B)成分が、アルギニン、アスパラギン酸、フェニルアラニン、リシン、イソロイシン、グルタミン、メチオニン、チロシン、トリプトファン、ヒスチジン及びグルタミン酸よりなる群から選択される少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の経口組成物。
  4. 食品である、請求項1~3のいずれかに記載の経口組成物。
  5. ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させる方法であって、
    口組成物に(A)ナットウキナーゼ、(B)アミノ酸、及び(C)油剤を含有させる、前記方法。
  6. ナットウキナーゼ及び油剤を含有する経口組成物におけるナットウキナーゼの活性を向上させるために使用され、アミノ酸を有効成分とする、活性向上剤。
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