JP2022075726A - 画像検査装置、画像検査システム、画像検査方法および画像検査プログラム - Google Patents

画像検査装置、画像検査システム、画像検査方法および画像検査プログラム Download PDF

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【課題】検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることが可能な画像検査装置を提供することを目的とする。【解決手段】画像検査装置は、記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う検査部と、前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とを異なる色で表示させる表示制御部と、を有する。【選択図】図12

Description

本発明は、画像検査装置、画像検査システム、画像検査方法および画像検査プログラムに関する。
従来、トナー像を用紙上に形成する電子写真方式の画像形成装置(複写機、プリンター、ファクシミリ、これらの複合機)と、スキャナー等を備えた画像読取装置と、をインラインでまたは一体に連結した画像形成システムがある。
ここで、画像読取装置は、画像形成装置によって出力された出力物(すなわち用紙上の画像、以下同様。)をスキャナー等で読み取り、色や位置ずれの情報を画像形成装置にフィードバックし、画像を補正するための後処理装置として機能する。
近年では、画像形成装置と出力画像読取装置のシステムに加え、画像形成装置によって出力された出力物の画像品質を自動で検査する画像検査装置(自動検品装置とも呼ばれる。)をインラインでまたは一体的に備えた画像形成システムが提案されている。かかるシステムにおいて、画像検査装置は、検査用のデータ(検査画像データ)に基づいて検品ジョブを実行して、用紙上の画像にかすれ、濃度むら、スジなどの種々の異常(画像不良)が有るか否かの検査(検品)を行う役割を担う。
画像検査装置は、検品ジョブの実行にあたり、検査画像データとして、予め作成ないし登録された基準画像(正解画像ともよばれる)のデータと、実際に印刷された出力物の画像(画像読取装置の読取画像データ)とを取得する。
そして、画像検査装置は、これら画像同士を比較することで、実際に用紙に印刷された画像に画像不良が有るか否かを判定し、画像品質の良否を検査する。かかる画像形成システムによれば、画像形成装置によって出力された出力物(用紙上の画像)が顧客の要望通りの品質で印刷されているか否か、を自動で検査(検品)することができる。
さらに、近年の画像形成システムでは、フルカラー印刷物の上から透明のUV硬化ニス等のコーティング材を特定の箇所に塗布することにより、印刷物に立体感や光沢感を付与する、或いは上記のコーティング材により印刷物に装飾的画像を付加することが行われている。
一具体例では、用紙にフルカラーの画像を印刷する画像形成装置の後段に、上記のコーティング材を用いた画像を形成するコーティング画像形成装置を接続して、フルカラー印刷物の用紙に対してコーティング画像を形成する。以下、便宜のため、このような出力物を「コーティング付き印刷物」と称する。
あるいは、上記の画像形成装置の画像形成部(以下、区別のため「印刷画像形成部」と称する)の用紙搬送方向下流側に、コーティング材の画像を形成するコーティング画像形成部を配置して、印刷画像形成部により印刷画像が形成された用紙に対してコーティング画像を形成する。
このような印刷技法の進化に伴い、近年では、コーティング付き印刷物のコーティング画像に対する画像検査(画像不良の有無の判定等)の技術も進展しつつある(例えば特許文献1を参照)。
従来、コーティング付き印刷物における印刷画像およびコーティング画像の各々の画像が正しく印刷されたかを自動で検品する場合、印刷画像の形成後かつコーティング画像の形成前に1度目の印刷画像の検品を行い、コーティング画像の形成後にコーティング画像に対してだけの2度目の検品を行っている。
特開2016-161469号公報
一方で、特許文献1等の従来の技術では、コーティング画像の画像検査の精度が全体的に高く(厳しく)なりがちであり、生産者および発注者のいずれの視点からも十分に合格品と感じられる出力物でも、「コーティング画像に画像不良あり」と判定され不合格品に仕分けされる問題があった。
コーティング付き印刷物の検品に関する上述の問題に対して、本発明者らが鋭意検討した結果、以下のような知見を得るに至った。
一般的に、ニス塗りなどのコーティング画像は、透光性を有し濃度が薄いこともあって、フルカラー印刷画像と比較して、多少の画像不良があっても目立たない場合が多い。
一方で、近年のコーティング画像は、印刷画像に対して様々な位置関係にて形成されるものであり、例えば、印刷画像と完全に重畳(一致)する場合、印刷画像と一部重複する場合、印刷画像と別個に(離れて)形成する場合、など、様々である。
そして、コーティング画像が印刷画像と重複関係にある場合、コーティング画像のかかる重複箇所に画像不良があると、人の目で不良を見つけやすくなる。したがって、かかる重複部分に対しては、十分な検査を行って、画像検査ひいては納品される印刷物の品質を確保するために、厳しい精度でコーティング画像の検査(検品)を行うことが必要であると考えられる。
これとは逆に、コーティング画像が印刷画像と重複関係にない場合、かかるコーティング画像に画像不良があっても相対的に目立ちにくくなる。したがって、かかるコーティング画像に対しては、無駄なエラー判定ひいては印刷コスト増を発生させないようにするため、相対的に低い精度でコーティング画像の検査(検品)を行った方が良いものと考えられる。
これに対し、従来技術では、印刷画像の形成位置とコーティング画像の形成位置との関係に基づいてコーティング画像の検査(検品)を行っておらず、一律に同じ精度を適用していたため、不必要なエラー判定が発生する、または検査品質が確保できない問題があった。
本発明の目的は、検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることが可能な画像検査装置、画像検査システム、画像検査方法および画像検査プログラムを提供することである。
本発明に係る画像検査装置は、
記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う検査部と、
前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とを異なる色で表示させる表示制御部と、
を有する。
本発明に係る画像検査システムは、
記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う検査部と、
前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とを異なる色で表示させる表示制御部と、
を有する。
本発明に係る画像検査方法は、
記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う画像検査方法であって、
前記基準画像に対し、前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とは異なる色で表示する。
本発明に係る画像検査プログラムは、
記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う画像検査プログラムであって、
前記基準画像に対し、前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とは異なる色で表示する。
本発明によれば、検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることができる。
本実施の形態における画像形成システムの全体構成を概略的に示す図である。 本実施の形態における画像形成システムにおける制御系の主要部を示すブロック図である。 検品ジョブの処理の流れを説明するフローチャートである。 本実施の形態における画像形成装置で印刷できるコーティング付き印刷物の一具体例を示す図である。 図5Aは印刷データの画像のみが用紙に形成された場合、図5Bはコーティングデータの画像のみが用紙に形成された場合を各々示す。 コーティングデータの画像の検品精度を2段階にして設定する例を説明する図であり、図6Aは第1の検品精度を適用する画像、図6Bは第2の検品精度を適用する画像を示す。 コーティングデータの画像の検品精度を3段階にして設定する場合に制御部が実行する処理を説明するフローチャートである。 本実施の形態におけるコーティング画像に対する画像検査の処理の概要を説明するフローチャートである。 図4に示すコーティング付き印刷物の検品精度を3段階に設定する場合の一具体例を説明する図であり、図9Aは第1の検品精度の対象となる画像を、図9Bは第2の検品精度の対象となる画像を、図9Cは第3の検品精度の対象となる画像を、各々示す。 図10Aはコーティング付き印刷物の他の具体例を示す図であり、図10Bは印刷データの画像のみが用紙に印刷された場合、図10Cはコーティングデータの画像のみが用紙に印刷された場合を各々示す。 図11Aはコーティング付き印刷物のさらに他の具体例を示す図であり、図11Bは印刷データの画像のみが用紙に印刷された場合、図11Cはコーティングデータの画像のみが用紙に印刷された場合を各々示す。 図4に示すコーティング付き印刷物における第3の検品精度をユーザーが調整可能とする構成例を説明する図であり、表示部に表示されるユーザー設定画面の一例を示す。 検品設定時の処理概要を説明するフロー図である。
以下、本実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明の実施の形態における画像形成システム1の全体構成を概略的に示す図である。図2は、本実施の形態における画像形成システム1を構成する各装置間での信号の流れ等を説明するための制御系の主要部である。
図1および図2に示す画像形成システム1(本発明の画像検査システムに相当)は、画像形成装置20によって用紙Sに画像を形成(出力)した後、当該用紙Sの画像を読み取り、当該読取画像を基準画像と比較して、用紙Sに印刷された画像の良否(画像不良の発生の有無)を検査するシステムである。
図1を参照すると、画像形成システム1は、印刷画像データに基づくフルカラーの印刷画像および、コーティング画像データに基づく透明または半透明のニス塗り画像(コーティング画像)を用紙Sに形成する画像形成装置20を備える。
また、画像形成システム1は、画像形成装置20に用紙Sを給紙する給紙装置10、画像形成装置20から排紙された用紙Sの画像を読み取る画像読取装置30、複数の排紙トレイ(42,43)を有する後処理装置40を備える。
画像形成システム1では、用紙Sの搬送方向の上流側から、給紙装置10、画像形成装置20、画像読取装置30、および後処理装置40が順に物理的に接続される(装置本体同士が連結される)ことにより、用紙Sの搬送経路Pがこれら複数の装置間に連なって構成される。この搬送経路Pは、後処理装置40の仕分け部41によって、下方の排紙トレイ42に連なる経路Pと、上方の排紙トレイ43に連なる経路Pと、に分岐される。
簡明のため、図1では、画像形成装置20内の搬送経路Pを1本の線で示しているが、実際の画像形成装置20では、両面印刷のための両面搬送路が設けられている。また、簡明のため、図1では、後処理装置40内で分岐される経路をPおよびPの2本としたが、排紙トレイの数などに応じて、より多くの分岐経路を設けることができる。
給紙装置10は、種々のサイズや紙種の用紙Sを収容することができる。給紙装置10は、収容(積載)された用紙Sを1枚ずつ給紙するための給紙ローラー、給紙ローラーを駆動するモーターなどを有する。
この画像形成装置20は、入力された印刷画像データ(以下、単に印刷データともいう)に基づいて、用紙Sにフルカラーの画像を形成する印刷画像形成部21を備える。
一具体例では、印刷画像形成部21は、電子写真プロセス技術を利用した中間転写方式の画像形成部である。この例では、印刷画像形成部21は、図示しない感光体ドラム上に形成されたY(イエロー)、M(マゼンタ)、C(シアン)、K(ブラック)の各色トナー像を中間転写ベルト(図示せず)に一次転写し、中間転写ベルト上で4色のトナー像を重ね合わせた後、用紙Sに二次転写することにより、トナー像(フルカラーの印刷画像)を形成する。
また、用紙Sの搬送方向における印刷画像形成部21の下流側には、トナー像が二次転写され、搬送されてきた用紙Sを加熱および加圧して、用紙Sにトナー像を定着させる定着部22が配置されている。これら印刷画像形成部21および定着部22は、公知の構成であるため、詳細な説明を省略する。
なお、印刷画像形成部21における印刷画像を形成する方式は、上記の方式に限られるものではなく、例えば用紙Sにインクを吐出して画像を形成するインクジェット方式など、他の種々の方式が適用可能である。
また、本実施の形態では、画像が形成される記録媒体として、用紙Sすなわち紙媒体を想定しているが、画像が形成される記録媒体は、これに制限されるものではなく、布やプラスチックなど、他の種々のシート状の媒体が使用され得る。
本実施の形態の画像形成装置20では、搬送方向における定着部22の下流側にコーティング画像形成部23が配置されている。このコーティング画像形成部23は、入力されたコーティング画像データ(以下、単にコーティングデータという)に基づいて、用紙Sに透光性を有するコーティング材を塗布する機能を有する。
一具体例では、コーティング画像形成部23は、印刷画像データとは別の画像を規定(定義)したコーティングデータに基づいて、UV硬化性のニスによる透明または半透明のコーティング画像を用紙S上に形成する。この場合、コーティング画像形成部23は、UV硬化性ニス(以下、単にニスという)を用紙Sに塗布する塗布部と、かかる塗布部の下流側に配置され、用紙S上に塗布されたニスに紫外線(UV)を照射して当該ニスを硬化させるUV照射部と、を備える。
以下は、説明の便宜のため、印刷画像形成部21によって用紙Sに形成される画像を単に「印刷画像」と称し、コーティング画像形成部23によって用紙Sに形成される画像を「コーティング画像」と称する。
画像形成装置20の装置本体には操作表示部25が備えられる。この操作表示部25は、例えばタッチパネル付きの液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)で構成され、表示部26及び操作部27として機能する。
操作表示部25において、表示部26は、後述する制御部200から入力される表示制御信号に従って、各種操作画面、画像の状態、各機能の動作状況等の表示を行う。操作部27は、テンキー、スタートキー等の各種操作キー(いわゆるハードウエアスイッチ)を備え、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部200に出力する。
また、表示部26は、後述する各種画面において、カーソル(ポインタ)等で選択可能な種々のアイコン(いわゆるソフトウエアスイッチ)を表示し、ユーザーによる各種入力操作を受け付けて、操作信号を制御部200に出力する。
画像形成装置20は、図2に示すように、かかる画像形成装置20全体の制御を司る制御部200を備える。制御部200は、CPU(Central Processing Unit)201、ROM(Read Only Memory)202、RAM(Random Access Memory)203等を備え、上述した印刷画像形成部21および定着部22の他、画像形成装置20に備えられる各部の動作を制御する。
すなわち、制御部200のCPU201は、ROM202から処理内容に応じたプログラムを読み出してRAM203に展開し、展開したプログラムと協働して、印刷画像形成部21、定着部22および画像形成装置20内の他のブロックの動作を集中制御する。
画像形成装置20に備えられる他のブロックとしては、入力画像データに対して階調補正などの種々の補正を行う画像処理部、用紙Sを搬送する複数の搬送ローラーを駆動する用紙搬送部、通信ネットワーク等を通じて外部装置と通信する通信部、ユーザーの入力操作を受け付け且つ装置の状態等を表示する操作表示部などが挙げられる。これらは公知の構成であるため、図示および説明を省略する。
本実施の形態において、画像形成装置20の制御部200は、上述した各ブロックを制御するとともに、図2に参照されるように、画像検査装置50と通信を行って、主として画像検査装置50が実行する各種処理を協働して実行する。
画像読取装置30は、図1および図2に示すように、画像形成装置20から排紙された用紙Sの画像(トナー像)を光学的に読み取る出力画像読取部31を有する。具体的には、出力画像読取部31は、用紙Sを光学的に走査し、用紙Sからの反射光を図示しないCCD(Charge Coupled Device)センサーの受光面上に結像させて、用紙Sの両面の画像を読み取り、読取結果に基づいて読取画像データを生成する。出力画像読取部31によって生成された読取画像データは、後述する画像検査装置50に入力される。
後処理装置40は、図1および図2に示すように、画像読取装置30によって画像を読み取られた用紙Sを搬送する搬送ローラー、かかる用紙Sを排出する複数の排紙トレイ42,43、および、用紙Sの排出先(搬送ルート)を切り替える仕分け部41を備える。簡明のため、図2では、2つの排紙トレイ42,43を備えた構成を例示するが、排紙トレイの数は任意であり、より多くの排紙トレイを設けてもよい。仕分け部41は、用紙Sの排出先(搬送ルート)を経路Pと経路Pのいずれかに切り替える切り替えゲート、切り替えゲートを駆動するソレノイド等の駆動源、画像形成装置20および画像検査装置50とデータの送受信を行うためのインターフェースなどを備える。
加えて、後処理装置40は、用紙Sを裁断するカッター、用紙Sのステープルとじを行うステイプラー、用紙Sの折りを行う紙折り機構、など、用途に応じた種々の付加的な機能を備えることができる。これらの付加的な機能は公知の構成であるため、図示および説明を省略する。
図2に示すように、画像形成システム1は、画像読取装置30によって生成された読取画像データに基づいて、当該用紙Sに形成(出力)された出力画像の品質の良否(画像不良の有無)を検査する画像検査装置50を備える。
この画像検査装置50は、CPUなどのハードウェアプロセッサやROM、後述するデータ格納部51などを備え、ROMに格納されたプログラムをCPUが読み出して実行することにより、出力画像の品質の良否(画像不良の有無)を検査するジョブ(以下、「検品ジョブ」という)を実行する。
本実施の形態では、画像検査装置50は、画像読取装置30によって生成された読取画像に基づいて、画像検査を行う際の比較対象となる基準画像(正解画像と呼ばれることもある)を生成し登録する機能を備える。
また、画像検査装置50は、登録された基準画像に対し、画像検査の対象となる検査対象領域(用紙上の2次元座標の領域)を、所定の面積あるいは画素単位で区分けし、当該区分けされた領域毎に画像検査の検査精度(水準)を設定する機能を有する。
このため、画像検査装置50は、上記の検査精度(水準)を設定する「設定部」として機能し、また、後述する「検出部」としての機能も担う。
そして、画像検査装置50は、画像読取装置30によって生成された読取画像と基準画像とを比較して画像不良の有無の検査を行う「画像検査部」としての機能を担う。なお、画像検査装置50のこれら各機能の詳細については後述する。
画像検査装置50は、例えば、画像読取装置30や後処理装置40、さらには画像形成装置20等の筐体内に物理的に組み込まれることができ、または、これら装置とは物理的に独立した装置として構成することもできる。図2に示す例では、画像検査装置50は、後者すなわち物理的に独立した装置であり、画像形成装置20の後述する制御部200等に電気的に接続された構成となっている。
また、画像形成システム1は、図2に示すように、印刷画像データおよび印刷画像の画像形成条件(印刷物の頁数、両面又は片面印刷の別、印刷部数などの種々のユーザー設定値)のデータを出力するPC60を備える。
この例では、コーティング画像形成部23でコーティング画像を形成するため、コーティング画像データおよびコーティング画像の画像形成条件もPC60から出力されるようになっている。
以下、PC60から出力される上述した種々のデータを総称して「リファレンスデータ」という。
図2に示す例では、PC60は、リファレンスデータを画像形成装置20(制御部200)と画像検査装置50の両方に供給するようになっている。他の例として、PC60から送信されたリファレンスデータを2分岐して制御部200と画像検査装置50とに送信する中継装置を設けてもよい。
さらに、図2に示すように、画像形成システム1は、上述したリファレンスデータなどの各種データを格納するためのデータ格納部51,52を備える。
このうち、データ格納部51は、画像検査装置50の一部であり、リファレンスデータを一時的に格納するために用いられる。また、データ格納部51は、画像検査装置50によって解析された画像不良に関する種々のデータが格納される。
さらに、データ格納部51は、画像検査に関する種々の設定内容を、検査プロファイルのデータとして保存および蓄積する。ここで、検査プロファイルには、検査対象となる画像が印刷される印刷ジョブの内容、例えば、印刷に使用される用紙Sのサイズ、印刷枚数および部数、両面印刷か否かの別、などの印刷条件を示す情報が含まれる。なお、検査プロファイルの他の内容については後述する。
一方、データ格納部52は、画像形成装置20の本体(筐体)内に設けられ、図示しないインターフェースを介して、制御部200および画像検査装置50のCPUに接続されている。これらデータ格納部51,52は、HDDや半導体のメモリーなど、各種のデータ記憶媒体を使用することができる。
一具体例では、まず、画像形成装置20は、上述した画像形成条件を示す情報を含む印刷ジョブの設定情報を、データ格納部52内に格納する。その後、画像検査装置50は、検査プロファイルの作成時に、かかる画像形成条件を示す情報を、データ格納部52から読み出して当該検査プロファイルの一部としてデータ格納部51内に格納する。
次に、図3のフローチャートを参照して、画像検査装置50が実行する検品ジョブの処理の概略について説明する。簡明のため、図3に示すフローでは、印刷ジョブで用紙S上に印刷画像のみが形成される場合(コーティング画像は形成されない場合)を前提とする。
また、ここでは、複数ページ(例えば用紙4枚)で一部数となる印刷物を複数の部数(例えば100部数)印刷し、印刷された複数部数の印刷物の画像の良否を検査する場合で、この印刷物(用紙4枚分)の基準画像のデータを新規作成するケースを前提とする。
ステップS10において、画像検査装置50(図2に示す画像検査装置50のCPU、以下同じ。)は、上述したリファレンスデータの頁数を参照し、画像形成装置20により印刷され画像読取装置30により読み取られた一部数分(ここでは用紙4枚分)の読取画像データを、基準画像のデータとして登録(新規作成)する。かかる基準画像を登録する処理は、「リファレンスジョブ」と呼ばれる。
具体的には、ステップS100において、画像検査装置50は、画像読取装置30によって読み取られ、生成された一部数分(用紙4枚分)の画像(読取画像データ)を、基準画像の候補としてRAM等に一時保存する。
このとき、実際の印刷物(4枚分)の画像がユーザーによって視認され、問題がない場合、表示部26に表示された図示しない基準画像登録画面での操作入力を通じて、一時保存されたデータが、正式な基準画像のデータとして、データ格納部51に格納(登録)される。このときリファレンスジョブが完了する。
かくして、正式な基準画像のデータが登録された後、画像形成装置20によって、印刷物の第二部目からの印刷ジョブが開始される。
以下は簡明のため、基準画像のデータを新規作成するための印刷を「プルーフ印刷」と称し、検品ジョブの対象となる印刷を「本印刷」と称する。なお、実際の印刷物(4枚分)の画像に問題がある場合、ユーザーにより基準画像として問題がないと判断されるまで、上述したリファレンスジョブの処理が繰り返されることになる。
ステップS200において、画像検査装置50は、画像形成装置20により本印刷が開始され画像読取装置30の出力画像読取部31によって生成された第二部目(この例では5枚目)からの読取画像データを取得する。この例では、画像検査装置50は、生成された読取画像データを画像読取装置30から直接受信する(図2を参照)。
ステップS300において、画像検査装置50は、ステップS200で取得された読取画像データを、ステップS100で登録された、対応するページの基準画像のデータと比較することによって、基準画像と読取画像の同一性を検査する。
続いて、画像検査装置50は、ステップS300の検査結果に基づいて、読取画像データの画像品質がOKであるか否かを判定する(ステップS400)。かかる判定の処理は、基準画像と読取画像の一致度(画像不良の種類)に関する項目および合否の基準値(閾値)等によって異なるものとなる。
ここで、画像検査装置50は、画像品質がOKである(画像不良がない)と判定した場合(ステップS400、YES)、かかる印刷物の画像品質が合格であると判断する。この場合、画像検査装置50は、この読取画像データに対応する用紙Sを、予め設定された第1トレイ(例えば図1の排紙トレイ42)に排出するように、後処理装置40に通知する(ステップS500)。
そして、画像検査装置50は、当該検品に関する印刷ジョブが完了するまでステップS200~ステップS500の処理を繰り返し、かかる印刷ジョブが完了すると、処理を終了する。この場合、画像検査装置50は、例えば「全ての印刷ページで画像品質が合格した」旨を画像形成装置20の制御部200に通知する。
一方、画像検査装置50は、読取画像データに画像不良があると判定した場合(ステップS400、NO)、ステップS600に移行する。
ステップS600において、画像検査装置50は、例えば「50枚目の印刷ページで画像不良が発生した」等のメッセージを画像形成装置20の制御部200に送信する。このとき、画像検査装置50は、当該画像不良の種類、用紙S内における画像不良の位置などを併せて画像形成装置20の制御部200に送信する。また、画像検査装置50は、当該画像不良がある読取画像データに対応する用紙Sを、予め設定された第2トレイ(例えば図1の排紙トレイ43)に排出するように、後処理装置40に通知する。
画像検査装置50から画像不良の有無についての通知を受けた後処理装置40は、対象となる用紙Sを該当する排紙トレイ(42または43)に排出するように、仕分け部41(図1および図2を参照)の切り替えゲートを駆動する。
画像検査装置50は、検品ジョブが完遂されるまで、上述したステップS100~ステップS600の処理を繰り返し行い、検品ジョブが完了(すなわち最後の印刷頁まで完遂)された場合、検査結果をデータ格納部51に保存して、検品ジョブを終了する。
以上は、用紙S上に印刷画像のみを形成する場合の1回目の画像検査に関する処理概要であるが、印刷画像が形成された用紙S上にコーティング画像を形成する場合も、基本的には図3で説明したものと同様の手順により、2回目の画像検査を行うことができる。
ところで、上述のように、用紙S上に印刷された印刷画像に立体感や光沢感を持たせるために、印刷画像に重畳させる或いは一部重ねるように、または印刷画像とは別個に、上述したニスによるコーティング画像を形成したコーティング付き印刷物を作成する場合がある。
以下、コーティング付き印刷物の一例を、図4および図5を参照して説明する。図4に示す用紙S上において、印刷画像が形成されている範囲を符号PIで示し、コーティング画像が形成されている範囲を符号CIで示す。なお、以下は説明の便宜のため、「印刷画像PI」、「コーティング画像CI」と称する。
図4に示す印刷物は、印刷画像形成部21によって用紙Sの上段および中段に印刷画像PIとして「ABC」および「123」の文字が印刷され、その後、コーティング画像形成部23によって用紙Sの上、中、下の各段に以下のコーティング画像CIが形成されたものである。
理解を容易にするため、印刷画像形成部21によって印刷画像PIが形成された段階の用紙Sを図5Aに示す。また、対比のため、図5Bは、コーティング画像形成部23によって用紙Sに形成されるコーティング画像CIのみを仮想的に示している。なお、実際には、図5Bに示すコーティング画像CIは、用紙S上に図5Aに示す印刷画像PIが形成された後に形成される(図4を参照)。
すなわち、コーティング画像形成部23は、印刷画像PIの「ABC」と重畳するようにコーティング画像CIとしての文字「ABC」を形成し、印刷画像PIの「123」と被さる位置に、コーティング画像CIとしての矩形ベタ画像を形成する。さらに、コーティング画像形成部23は、印刷画像PIが形成されていない用紙Sの下段に、コーティング画像CIとしての5つの星の画像を形成する。
かくして、画像検査で使用される基準画像としては、上述のように用紙S上に印刷画像PIとコーティング画像CIの両方が印刷されたもののうち、最も出来栄えの良いものが登録されることになる(図4参照)。
そして、基準画像の登録後は、基本的には図3で上述した処理ルーチンにより画像検査を行うことができる。
一方で、印刷画像PIおよびコーティング画像CIの両方が形成されたコーティング付き印刷物に対して従来ルーチンによって画像検査を行うと、一般的な要求度よりも厳しい検品結果となり、印刷および検品の生産性が悪くなる、という課題があった。
以下、この問題について、図4および図5A、図5Bで上述したコーティング付き印刷物に基づいて説明する。
図4および図5A、図5Bを対比して分かるように、このコーティング付き印刷物の例では、印刷画像PIに対するコーティング画像CIの重なりの態様(重複の程度や具合など)が、コーティング画像CIの種類(オブジェクト)毎に異なっている。
具体的には、アルファベット「ABC」のコーティング画像CIは、「ABC」の印刷画像PIと略一致している(僅かに文字幅が広い)態様であり、言い換えると、印刷画像PIとの重なりの程度が最も高い。
別の観点からは、オブジェクト「A」のコーティング画像CIの形状ないし輪郭は、「A」の形状(輪郭)との類似度が高く、「B」、「C」のコーティング画像CIについても同様である。
また、用紙Sの中段に形成された矩形のコーティング画像CIは、「123」の印刷画像PIを取り囲む面積を有するベタ画像であって、言い換えると、印刷画像PIとの重なりの程度は2番目に高い。
別の観点からは、矩形のコーティング画像CIの形状(輪郭)は、数字「1」、「2」、「3」の形状(輪郭)との類似度は低い。
これらに対し、用紙Sの下段に形成された5つ星のコーティング画像CIは、いずれの印刷画像PIとも接触せず、独立的に存在するため、印刷画像PIとの重なり程度は最も低い、言い換えると、印刷画像PIと重なっている部分が全くない。
上記の三つの例(重複態様の違い)を総合的に考慮すると、多くの場合、印刷画像PIとコーティング画像CIとが重なっている箇所、特に上記の文字「ABC」の輪郭の箇所に不良(コーティング画像CIの乱れなど)があると、人の目で見分けがつきやすい。
一方、印刷画像PIとコーティング画像CIとが重なっていない箇所、上記の例では5つ星のコーティング画像CIの背景部分(星をぼかしている部分)などは、多少の乱れがあっても目立たないことが分かった。
上記のような実態から、本実施の形態では、画像検査装置50は、画像読取装置30によって読み取られた印刷画像PIとコーティング画像CIとの重複態様に基づいて設定された検査水準(検品の精度)に従って、コーティング画像CIの検査を行う。
すなわち、画像検査装置50は、印刷画像PIとコーティング画像CIとが重なっている箇所と重なっていない箇所との間で、コーティング画像CIに適用される画像検査の精度(検査水準)を変えるように設定する。
また、画像検査装置50は、「検出部」の機能として、用紙S上の印刷画像PIに重なっていないコーティング画像CIの非重複部分を検出する処理を行う。
一具体例では、画像検査装置50は、一枚の用紙Sの同一面に形成される印刷画像PIおよびコーティング画像CIについての各々のデータ(印刷画像データおよびコーティング画像データ)を取得し、各々の画像の用紙S上の形成位置(2次元上の座標)を比較することにより、上記の非重複部分を検出する。
なお、画像検査装置50は、この検出処理の際に、用紙S上の印刷画像PIに重なっているコーティング画像CIの重複部分を検出することもできる。
続いて、画像検査装置50は、「設定部」の機能として、以下の処理を行う。
すなわち、画像検査装置50は、用紙S上の印刷画像PIに重なっているコーティング画像CIの重複部分に対する画像検査の精度を、通常の精度(第1の検査精度)に設定する。
一具体例では、かかる第1の検査精度は、印刷画像PIに対する画像検査を行う場合と同等の精度(検査水準)とする。
一方、画像検査装置50は、用紙S上の印刷画像PIに重なっていないコーティング画像CIの非重複部分に対する画像検査の精度を、通常の精度(第1の検査精度)よりも精度が低い(緩い)第2の検査精度に設定する。
一具体例では、かかる第2の検査精度は、コーティング画像CIの形成された用紙S上の形成態様のずれが、予め定められた閾値(例えば0.5mm)を越えない程度の画像の乱れであれば「画像不良なし」とされ、かかる閾値を越えるずれがある場合に「画像不良あり」と判定される。
なお、形成態様のずれの例としては、本来形成される用紙S上の座標位置からのずれ(位置ずれ)、用紙S上に形成される大きさが本来よりも大きい又は小さい場合(大きさのずれ)、などが含まれる。
本実施の形態では、上記のような設定の後、図3のフローチャートで上述したような手順で用紙S上のコーティング画像CIに対する画像検査が行われる。
かくして、本実施の形態では、印刷画像PIの形成位置とコーティング画像CIの形成位置との関係に基づいた、異なる複数の精度を使い分けてコーティング画像CIの検査(検品ジョブ)を行うので、検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることができる。
また、本実施の形態によれば、コーティング付き印刷物に対する検査および印刷の効率および生産性を向上させることができる。
以下は、画像検査の検査精度が最も高い(厳しい)設定水準を「第1の検品精度」と称し、反対に、検査精度が最も緩やかな設定水準を「第2の検品精度」と称する。また、説明の便宜のため、これらの中間の水準、すなわち検査精度が第2の検品精度よりは厳しいが、第1の検品精度よりは緩やかな設定水準を「第3の検品精度」と称して説明する。
上記の各精度の設定に関して、図5Bに示すコーティング画像CIの構成部分(オブジェクト)を分けて示した図6以下を参照して説明する。ここで、図6Aは第1の検品精度に設定されるコーティング画像CIのオブジェクトを示し、図6Bは、第2の検品精度に設定されるコーティング画像CIのオブジェクトを示している。
すなわち、図4および図5A,図5Bを参照して分かるように、文字「ABC」の部分は印刷画像PIとコーティング画像CIとでほぼ完全に一致(重複)するため、コーティング画像CIに乱れがあると目立ちやすい。このため、文字「ABC」のコーティング画像CIは、全ての部分に対して第1の検品精度が設定される(図6A参照)。
また、矩形ベタ塗りのコーティング画像CIも、印刷画像PIの数字「123」と重なっているため、かかる矩形の画像に乱れがあると目立ちやすい。このため、矩形ベタ塗りのコーティング画像CIは、基本的には第1の検品精度が設定される(図6A参照)。
これに対し、5つの星形のコーティング画像CIは、いずれの印刷画像PIとも重複しておらず、透過性が高い(濃度が低い)こともあって、画像に多少の乱れがあっても目立ちにくいと考えられる。このため、5つの星形のコーティング画像CIは、全ての部分に対して第1の検品精度が設定される(図6B参照)。
一方、他の観点からは、矩形ベタ塗りのコーティング画像CIは、印刷画像PIの数字「123」を上から覆う形態であり、文字「ABC」のように、形状(輪郭)が略一致している形態とは異なる。
このため、矩形ベタ塗りのコーティング画像CIに対して、文字「ABC」のコーティング画像CIと同じ検査基準を適用(設定)すると、印刷物(製品)として一般人が十分満足できるレベルでありながら、過度に厳格な検査により不合格と判定されるおそれがある。
そこで、本実施の形態では、画像検査装置50は、用紙S上の印刷画像PIに重なっているコーティング画像CIのオブジェクトに対して、一律に第1の検査精度を適用するのではなく、以下のような基準で、第3の検品精度(第3の水準)に設定するオブジェクトを決定する。
すなわち、画像検査装置50は、「検出部」の機能として、用紙S上の印刷画像PIに重なっているコーティング画像CIの重複部分のうち、重複している印刷画像PIの輪郭と類似している重複類似部分(オブジェクト)と、重複している印刷画像PIの輪郭と類似していない重複非類似部分(オブジェクト)とを検出する。
そして、画像検査装置50は、「設定部」の機能として、コーティング画像CIの重複類似部分(オブジェクト)に対しては第1の検品精度に設定し、コーティング画像CIの重複非類似部分(オブジェクト)に対しては、第1の検品精度よりも低く第2の検品精度よりも高い精度である第3の検品精度に設定する。
この結果、コーティング画像CIの「ABC」のオブジェクトについては、重複類似部分(オブジェクト)として、画像検査の精度(水準)が第1の検品精度に設定される(図9A)。一方、コーティング画像CIの矩形ベタ塗りのオブジェクトについては、重複非類似部分(オブジェクト)として、画像検査の精度(水準)が第3の検品精度に設定される(図9C)。
なお、コーティング画像CIの5つの星形のオブジェクトについては、非重複部分(オブジェクト)として、画像検査の精度(水準)が第2の検品精度に設定される(図9B)。
コーティング画像CIに対して、画像検査の精度(水準)を第3の検品精度に設定すると良いと考えられる他の具体例を、図10A~図10Cに示す。図示の例は「STAR」の文字(実際は赤色の文字)のカラー印刷画像PI(図10Bを参照)の上に、コーティング画像CIとして7つの星のマーク(図10Cを参照)が形成されたコーティング付き印刷物を示している。
図10Aを参照すると、コーティング画像CIを構成するオブジェクトである星のマークは、各々、印刷画像PIの文字に部分的に重なっており、残りの部分は印刷画像PIの文字とは重なっていない。
このようにコーティング画像CI(オブジェクト)が印刷画像PIに部分的に重なっている(完全には重なっていない)重複態様の場合、コーティング画像CIの画像検査の精度をどの水準に設定するかにつき、画一的に判定することが必ずしも容易でない。
上記のような実情にも鑑みて、本実施の形態では、第3の検品精度(水準)を、第1の検品精度と第2の検品精度の間の任意の精度(水準)に設定するように、ユーザーが調整(指定)できるようになっており、この具体的な構成については後述する。
次に、図7のフローチャートを参照して、画像検査装置50が主として「検出部」として実行するコーティング画像CIに対する検品精度(水準)の決定ないし設定に関する処理をより詳細に説明する。
なお、図7は、コーティングデータに基づくコーティング画像CIの検品精度を3段階に設定する場合に画像検査装置50が実行する処理の流れの一具体例を示すものであり、また、対応する印刷データが画像形成装置20から画像検査装置50に送信された後の処理を示している。
ステップS11において、画像検査装置50は、コーティングデータからコーティング画像CIを構成する一つのオブジェクトを選択して読み込む。
一具体例では、図4に示すコーティング付き印刷物における「一つのオブジェクト」は、文字「ABC」中の一文字、5つの星形の場合は「一つの星マーク」が対応する。同様に、図10Aに示すコーティング付き印刷物における「一つのオブジェクト」は、「一つの星マーク」が対応する。
画像検査装置50は、かかる印刷物のコーティングデータから一つのオブジェクトの形状(輪郭)、用紙S上に形成する位置(座標)および画像の濃度、などを読み込む。
続くステップS12において、画像検査装置50は、当該オブジェクトと対応する印刷画像PIとの重なり具合、すなわち重複部分の有無を判定する。
一具体例では、画像検査装置50は、画像形成装置20から取得した印刷データから、用紙S上に形成される印刷画像PIの位置(輪郭の座標)を読み込み、上記オブジェクトの形状(輪郭)の位置(座標)と比較することで、重複部分の有無を判定することができる。
ここで、画像検査装置50は、印刷画像PIとの重複部分(重なり)が無いと判定した場合、(ステップS12、NO)、ステップS16で当該コーティング画像の検品精度を第1の検品精度に決定(設定)して、ステップS18に移行する。
一方、画像検査装置50は、印刷画像PIとの重複部分(重なり)が有ると判定した場合、(ステップS12、YES)、ステップS13に処理を移す。
ステップS13において、画像検査装置50は、コーティング画像CIの当該オブジェクトの形状(輪郭)が、印刷画像PIの形状(輪郭)と類似するか否かを判定する。
一具体例では、図4に示すコーティング付き印刷物の場合、文字「ABC」の各々の文字(オブジェクト)については「類似する」と判定され、各々の「星マーク」は「類似しない」と判定される。同様に、図10Aに示すコーティング付き印刷物における各々の「星マーク」についても「類似しない」と判定される。
ここで、画像検査装置50は、両画像の形状(輪郭)が類似しないと判定した場合、(ステップS13、NO)、ステップS15に処理を移す。
一方、画像検査装置50は、両画像の形状(輪郭)が類似すると判定した場合、(ステップS13、YES)、ステップS14に処理を移す。
ステップS14において、画像検査装置50は、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトの検品精度を第1の検品精度に決定(設定)して、ステップS18に移行する。
一方、ステップS15において、画像検査装置50は、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトが単色ベタ(塗りつぶし)の印刷画像PI上に配置されているか否かを判定する。
ここで、「単色ベタ(塗りつぶし)の印刷画像PI」には、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトの周囲(背景)が、印刷画像PIによる単色塗りつぶし画像である場合と、用紙Sの地色すなわち印刷画像PIが無い場合とのいずれかである。
ここで、前者すなわち、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトの周囲(背景)が、印刷画像PIによる単色塗りつぶし画像である場合の具体例を図11A~図11Cに示す。
ここで、図11Aは黒等の濃い背景の印刷画像PIの上に、7つの星形のオブジェクトからなるコーティング画像CIが形成されたコーティング付き印刷物を示している。また、図11Bは印刷データに基づく印刷画像PIのみが用紙に形成された状態、図11Cはコーティングデータに基づくコーティング画像CIのみが用紙に形成された場合を各々示す。
なお、後者すなわち、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトの周囲(背景)が、用紙Sの地色すなわち印刷画像PIが無い場合は、上述した図4の例が該当する(図6Bも参照)。
ここで、画像検査装置50は、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトが単色ベタ(塗りつぶし)の印刷画像PI上に配置されていると判定した場合(ステップS15、YES)、ステップS16でコーティング画像CIにおける当該オブジェクトの検品精度を第2の検品精度に決定(設定)して、ステップS18に移行する。
一方、画像検査装置50は、コーティング画像CIにおける当該オブジェクトが単色ベタ(塗りつぶし)の印刷画像PI上に配置されていないと判定した場合(ステップS15、NO)、ステップS17でコーティング画像CIにおける当該オブジェクトの検品レベル(精度)を第3の検品精度に決定(設定)して、ステップS18に移行する。
ステップS18において、画像検査装置50は、印刷対象となるコーティング画像CIの全てのオブジェクトの読み込みを完了したか否かを判定する。
ここで、画像検査装置50は、未だ全てのオブジェクトの読み込みを完了していないと判定した場合(ステップS18、NO)、ステップS11に戻って、上述したステップS11~ステップS18の処理を繰り返し行う。
一方、画像検査装置50は、全てのオブジェクトの読み込みを完了したと判定した場合(ステップS18、YES)、このフローチャートの処理を終える。
上記のような処理を行うことにより、コーティング画像CIを構成する様々なオブジェクトを、印刷画像PIの形成位置との関係を考慮して、オブジェクト毎に検品精度が決定ないし設定されることから、一般的な要求に応じた適切な設定を行うことができる。
したがって、本実施の形態によれば、検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることができ、ひいてはコーティング付き印刷物の生産性が向上する。
次に、図8に示すフローチャートを参照して、本実施の形態におけるコーティング画像CIに対する画像検査処理の概要を説明する。
ステップS20において、画像検査装置50は、コーティング付き印刷物が出力画像読取部31によってスキャニングされることによって生成された読取画像データを、画像読取装置30から受信する(図2等を参照)。なお、このステップS20は、図3で上述したステップS200の処理に対応する。
続くステップS31において、画像検査装置50は、ステップS20で取得された読取画像データのうち、第1の検品精度に設定されたコーティング部(図7のステップS14および図9Aを参照)を、図3のステップS100で登録された、対応するページの基準画像のデータと比較することによって、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)か否かを判定する。
ここで、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)でないと判定した場合(ステップS31、NO)、かかる印刷物の画像品質が不合格であると判断し、ステップS60に移行する。この場合、画像検査装置50は、かかる印刷物の用紙Sを、予め設定された第2トレイ(例えば図1の排紙トレイ43)に排出するように、後処理装置40に通知する(ステップS60)。
一方、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)であると判定した場合(ステップS31、YES)、当該コーティング部の画像品質が合格であると判断し、ステップS32に移行する。
ステップS32において、画像検査装置50は、ステップS20で取得された読取画像データのうち、第2の検品精度に設定されたコーティング部(図7のステップS16および図9Bを参照)を、図3のステップS100で登録された、対応するページの基準画像のデータと比較することによって、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)か否かを判定する。
ここで、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)でないと判定した場合(ステップS32、NO)、かかる印刷物の画像品質が不合格であると判断し、上述したステップS60の処理を実行する。
一方、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)であると判定した場合(ステップS32、YES)、当該コーティング部の画像品質が合格であると判断し、ステップS33に移行する。
ステップS33において、画像検査装置50は、ステップS20で取得された読取画像データのうち、第3の検品精度に設定されたコーティング部(図7のステップS17および図9Cを参照)を、図3のステップS100で登録された、対応するページの基準画像のデータと比較することによって、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)か否かを判定する。
ここで、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)でないと判定した場合(ステップS33、NO)、かかる印刷物の画像品質が不合格であると判断し、上述したステップS60の処理を実行する。
一方、画像検査装置50は、当該コーティング部の画質が良好(品質OK)であると判定した場合(ステップS33、YES)、かかる印刷物の画像品質が合格であると判断し、ステップS50に移行する。この場合、画像検査装置50は、かかる印刷物の用紙Sを、予め設定された第1トレイ(例えば図1の排紙トレイ42)に排出するように、後処理装置40に通知する(ステップS50)。
以上のような画像検査(検品)の処理ルーチンによれば、印刷画像PIとの位置関係に基づいてコーティング部(この例ではオブジェクト)毎に相応しい検査水準(精度)に則ってコーティング画像CIの検査が実行される。したがって、本実施の形態によれば、従来と比較して、不合格品が減少し、かつ重要な部分は高い精度(厳しい水準)で検査された良好な合格品が残り、印刷の生産性が向上する。
加えて、最も厳しい精度が要求されるオブジェクト(図4の例では「ABC」の各文字のコーティング画像CI)の品質が不合格である場合(ステップS31、NO)、他のオブジェクトの画質に関わらず当該用紙Sの印刷内容が不合格と扱われるため(ステップS60)、無駄な検査を行う必要がなくなり、検品処理の短縮化が図られる。
第3の精度をユーザーが任意に設定するための設定画面の一例を図12に示す。図12に示す例は、図4に示すコーティング付き印刷物における第3の検品精度をユーザーが調整可能とする構成例を説明する図であり、画像検査装置50の制御に基づいて画像形成装置20の表示部26に表示されるユーザー設定画面の一例を示す。
図12に示すように、この例では、ユーザー設定画面中の左側にはコーティング付き印刷物が表示され、同画面中の右側には、ユーザーが操作入力するための精度設定部260およびOKボタン269が表示される。
一具体例では、ユーザー設定画面中の左側に表示されるコーティング付き印刷物は、予め登録された基準画像である。
また、精度設定部260には、第3の検品精度を設定(指定)ないし変更するためのボリューム261が表示される。かかるボリューム261は、ユーザーの入力操作に応じて、目盛り「1」ないし「2」の間で、数段階または無段階に移動できるようになっている。
ここで、目盛り「1」は第1の検品精度と略等しい精度(厳しい水準)であり、目盛り「2」は、第2の検品精度と略等しい精度(緩やかな水準)である。
そして、ユーザー設定画面中の左側に表示されるコーティング付き印刷物は、画像検査装置50によるコーティングデータの画像の解析結果に基づいて、検品精度の水準毎に、オブジェクトの色が異なる色となるように表示される。
一具体例では、最も厳しい検査水準となる第1の検品精度が適用されるコーティング画像CI(オブジェクト)は赤色(R:Red)で表示され、緩やかな検査水準となる第2の検品精度が適用されるコーティング画像CI(オブジェクト)は緑色(G:Green)で表示される。
また、第1および第2の検品精度の中間の検査水準となる第3の検品精度が適用されるコーティング画像CI(オブジェクト)は、黄色(Y:Yellow)で表示される。
したがって、ユーザー設定画面中に表示されるコーティング付き印刷物中のコーティング画像CIの色は、実際に印刷されるコーティング材の色とは異なっている。
なお、説明の便宜のため、図12中、赤色のコーティング画像CIには符号(R)を、緑色のコーティング画像CIには符号(G)を、黄色のコーティング画像CIには符号(Y)を、各々加えている。
かくして、上述のようなユーザー設定画面を表示する本実施の形態によれば、第3の検品精度を任意に調整することができる。このため、図4、図10Aおよび図11Aで説明したコーティング付き印刷物をはじめとして、より複雑な模様(印刷画像またはニス塗り画像)があるものなど、種々のコーティング付き印刷物の検品に対応することができる。
さらに、画像検査装置50は、ユーザーの入力操作によって、ボリューム261の初期位置(目盛り「1」と「2」との中間位置)が変更された場合、当該位置に応じてコーティング画像CI(Y)の表示の色を変更する処理を行う。
詳細には、画像検査装置50は、ボリューム261の位置が目盛り「1」に近づくほど、赤色(R)の成分を増やす色とするように、コーティング画像CI(Y)の表示の色を変更する処理を行う。
反対に、画像検査装置50は、ボリューム261の位置が目盛り「2」に近づくほど、緑色(G)の成分を増やす色となるように、コーティング画像CI(Y)の表示の色を変更する処理を行う。
上記のような表示形態とした場合、ユーザーは、第3の検品精度のレベル(厳しさ或いは緩やかさの程度)を感覚的にイメージしやすくなる。
簡明のため、図12では、適用される検品精度に対応した色で表示されるコーティング付き印刷物の画像だけをユーザー設定画面中に表示する形態について例示した。
一方、上述のように、ユーザー設定画面中に表示されるコーティング付き印刷物におけるコーティング画像CIの色は、実際に形成されるコーティング画像と異なっている。このため、実際に印刷される色を把握(確認)した上で第3の検品精度の設定を行いたいユーザーの要求が考えられる。
上記に鑑みると、画像検査装置50は、図12に示すようなユーザー設定画面を、印刷プレビュー画面の表示後に表示する、或いは印刷プレビュー画面内に組み込んで表示するようにする。
次に、図12で上述した印刷プレビュー画面およびユーザー設定画面を表示する場合の検品設定時の処理概要を、図13のフローチャートを参照して説明する。
画像検査装置50は、印刷ジョブの実行時に、印刷データとコーティングデータを、画像形成装置20の制御部200から取得する(ステップS1)。
次に、画像検査装置50は、取得された印刷データとコーティングデータから、印刷画像PIとコーティング画像CIとの重なり(オーバーラップ部分の有無、用紙上の位置)を検出する(ステップS2)。
続くステップS3において、画像検査装置50は、図7で上述したステップS11~ステップS18の処理、すなわち第1、第2および第3の検品精度の決定の処理を行う。
ここで、画像検査装置50は、印刷データとの重なり(オーバーラップ)が検出されたコーティング画像(オブジェクト)の検品精度を、第1の検品精度(厳しい水準)に決定し(ステップS14)、該決定内容を、確定値と判断して設定データ中に設定する。
一方、画像検査装置50は、印刷データとの重なり(オーバーラップ)が検出されないコーティング画像(オブジェクト)については、上述したステップS13およびステップS15の判定を通じて、検品精度を、緩い水準である第2の検品精度(ステップS16)又は中間レベルである第3の検品精度(ステップS17)に決定する。
そして、画像検査装置50は、第2の検品精度(緩い水準)に決定した決定内容も、確定値と判断して設定データ中に設定する。一方、画像検査装置50は、第3の検品精度(中間の水準)に決定した決定内容は、未だ値が確定していないと判断する。
続くステップS4において、画像検査装置50は、印刷データとニス塗りデータに基づいて、画像形成装置20の表示部26に、上述した印刷プレビュー画面および図12で説明したユーザー設定画面を同時に表示する処理を実行する。
ここで、画像検査装置50は、操作表示部25からの入力信号を監視して、第3の検品精度に関するユーザーの指示を受け付ける。かくしてユーザーは、図12で説明したコーティング画像CI(Y)のオブジェクトに対する第3の検品精度の水準を指定することができる。
かくして、ユーザーによりOKボタン269が選択された後のステップS5において、画像検査装置50は、コーティング画像CI(Y)の対応するオブジェクトにつき、ユーザー設定画面で指定された水準に設定するように、設定データを更新する。
この後、画像検査装置50は、図8で説明したような検品処理を行うことにより、コーティング付き印刷物の画像検査が、コーティング画像CIのオブジェクト毎に、予め設定された検品精度に従って実行される。
以上のように、コーティング付き印刷物のコーティング画像CIの画像検査時に、印刷画像PIとの位置関係を考慮して検品精度を適宜に変える(使い分ける)本実施の形態によれば、検査品質の確保と、不必要なエラー判定の発生防止の両立を図ることができる。
簡明のため、上述した実施の形態では、画像検査装置50は、コーティング画像CIを構成するオブジェクト毎(例えば図10Cに示す星マーク1つ毎)に、単一(一種類)の検品精度(検査水準)を設定および適用する例について説明した。
一方、本発明はこれに制限されるものではなく、画像検査装置50は、コーティング画像CIを構成するオブジェクト一つに対して、複数種類の検査精度を設定(適用)する構成としてもよい。具体的には、図10Cに示す星マーク1つにつき、印刷画像PI(文字)と重なっている部分に対しては第1の検品精度(高い水準)を設定し、印刷画像PI(文字)と重なっている部分に対しては第2の検品精度(低い水準)を設定する構成としてもよい。
上記実施の形態では、一台のPC(パーソナルコンピューター)60から受信される印刷画像データおよびコーディングデータに基づいてコーティング付き印刷物の各画像を形成する画像形成装置20を使用したシステムについて説明したが、これに限られない。
他の例として、画像形成装置20は、印刷画像データとコーディングデータとを別個の端末(ネットワークサーバー等)から受信する構成としてもよい。あるいは、画像形成装置20は、図示しないADF(Auto Document Feeder)などの自動原稿給紙装置および原稿画像走査装置(スキャナー)等を備える構成としてもよい。
上記実施の形態では、給紙装置10、画像読取装置30、後処理装置40が画像形成装置20に対して別体の装置である例を説明したが、これらの装置が一体化されていてもよいことは勿論である。
また、上記実施の形態では、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその要旨、またはその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
1 画像形成システム(画像検査システム)
10 給紙装置
20 画像形成装置
21 印刷画像形成部
22 定着部
23 コーティング画像形成部
25 操作表示部
26 表示部
27 操作部
30 画像読取装置(画像読取部)
31 出力画像読取部
40 後処理装置
41 仕分け部
42,43 排紙トレイ
50 画像検査装置(画像検査部)
60 PC
51,52 データ格納部
80 中継装置
200 画像形成装置の制御部
260 精度設定部
261 ボリューム
269 OKボタン
PI 印刷画像
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Claims (20)

  1. 記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う検査部と、
    前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とを異なる色で表示させる表示制御部と、
    を有する画像検査装置。
  2. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域は前記基準画像上に表示される
    請求項1に記載の画像検査装置。
  3. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記検査水準と色と対応関係を同時に表示する
    請求項1又は2に記載の画像検査装置。
  4. 前記検査水準は3段階あり、3段階の検査水準から選択される
    請求項1乃至3のいずれか一項に記載の画像検査装置。
  5. 前記3段階の内、最も厳しい検査水準と最も緩やかな検査水準の間の検査水準においては、前記最も厳しい検査水準と前記最も緩やかな検査水準の間の範囲において、前記検査の精度を変更できる
    請求項1乃至4のいずれか一項に記載の画像検査装置。
  6. 記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う検査部と、
    前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とを異なる色で表示させる表示制御部と、
    を有する画像検査システム。
  7. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域は前記基準画像上に表示される
    請求項6に記載の画像検査システム。
  8. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記検査水準と色と対応関係を同時に表示する
    請求項6又は7に記載の画像検査システム。
  9. 前記検査水準は3段階あり、3段階の検査水準から選択される
    請求項6乃至8のいずれか一項に記載の画像検査システム。
  10. 前記3段階の内、最も厳しい検査水準と最も緩やかな検査水準の間の検査水準においては、前記最も厳しい検査水準と前記最も緩やかな検査水準の間の範囲において、前記検査の精度を変更できる
    請求項6乃至9のいずれか一項に記載の画像検査システム。
  11. 記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う画像検査方法であって、
    前記基準画像に対し、前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とは異なる色で表示する
    画像検査方法。
  12. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域は前記基準画像上に表示される
    請求項11に記載の画像検査方法。
  13. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記検査水準と色と対応関係を同時に表示する
    請求項11又は12に記載の画像検査方法。
  14. 前記検査水準は3段階あり、3段階の検査水準から選択される
    請求項11乃至13のいずれか一項に記載の画像検査方法。
  15. 前記3段階の内、最も厳しい検査水準と最も緩やかな検査水準の間の検査水準においては、前記最も厳しい検査水準と前記最も緩やかな検査水準の間の範囲において、前記検査の精度を変更できる
    請求項11乃至14のいずれか一項に記載の画像検査方法。
  16. 記録媒体に形成された画像の読取画像と基準画像とを比較して画像品質を判定する検査を行う画像検査プログラムであって、
    前記基準画像に対し、前記検査の対象となる第1の検査領域と第2の検査領域が設定され、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とで検査水準が異なる場合、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とは異なる色で表示する
    画像検査プログラム。
  17. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記第1の検査領域と前記第2の検査領域は前記基準画像上に表示される
    請求項16に記載の画像検査プログラム。
  18. 前記第1の検査領域と前記第2の検査領域とが異なる色で表示されるときは、前記検査水準と色と対応関係を同時に表示する
    請求項16又は17に記載の画像検査プログラム。
  19. 前記検査水準は3段階あり、3段階の検査水準から選択される
    請求項16乃至18のいずれか一項に記載の画像検査プログラム。
  20. 前記3段階の内、最も厳しい検査水準と最も緩やかな検査水準の間の検査水準においては、前記最も厳しい検査水準と前記最も緩やかな検査水準の間の範囲において、前記検査の精度を変更できる
    請求項16乃至19のいずれか一項に記載の画像検査プログラム。
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