JP2022075082A - 光硬化性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】相溶性に優れ粘度が低く、硬化後の柔軟性と弾性を両立した折り曲げ耐性の高い光硬化性樹脂組成物を提供する。【解決手段】 (A)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレートを50~95質量%、(B)1分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有し、重量平均分子量が5000~50000であるウレタン(メタ)アクリレートを5~50質量%含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。【化1】JPEG2022075082000010.jpg1463(1)(式中、R1は水素原子またはメチル基、nは平均付加モル数を表し、nは3~35であり、R2は炭素数1~12のアルキル基を示し、AOは炭素数2~4のアルキレンオキシドを表し、(AO)nで表されるポリアルキレンオキシド鎖におけるエチレンオキシドの平均付加モル数が0~25モル%、炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数が75~100モル%である。)【選択図】なし

Description

本発明は光硬化性樹脂組成物に関する。
(メタ)アクリロイル基を有する多官能モノマーや単官能モノマーを含む光硬化性樹脂組成物は、吐出後にUVランプなどの光源で硬化させるUVインクや基材表面保護のハードコート膜、ドライフィルムレジストのようなレジスト膜に用いられている。これらは用途によってさまざまな塗工法が用いられるが、高粘度であるとノズルからの吐出時の詰まりや塗工時の平滑性低下といった問題が生じるため、光硬化性樹脂組成物の硬化前の特性として、多官能のオリゴマーと単官能モノマーを混合した際の粘度が重要である。そこで、低粘度化および物性向上の目的で高粘度の多官能オリゴマーを単官能モノマーにより希釈するが、これらの相溶性が低いと混合に時間がかかる場合や混合後に濁りや分離が生じ、十分な物性が得られず外観も白濁してしまう場合がある。また、希釈量が十分でない場合や単官能モノマーの希釈効果が低く、粘度が高すぎる場合、ハンドリングが困難となり、塗工や造形時に平滑性や形状に不良を生じるため、多官能のオリゴマーと単官能モノマーの相溶性に優れ低粘度な光硬化性樹脂組成物が求められている。
一方、近年ではハードコート膜やレジスト膜などの光硬化性樹脂が用いられるデバイスは小型化や薄型化による軽量化に加え、新たに曲面型のデバイスや折り曲げ可能なフレキシブルデバイスの開発も進んでいる。フレキシブルデバイスにおいては、各部材に対し従来の特性に加え、折り曲げ可能な柔軟性や基材への追従性などが求められるため、光硬化性樹脂組成物に対しても同様に折り曲げに適した物性が求められている。そのため、硬化後の特性としては、折り曲げ可能な柔軟性と折り曲げ後も形状を保持するための弾性を両立することが重要である。柔軟性が高くても弾性が低いと折り曲げ後に変形し、元の形状に戻らず、弾性は高いが柔軟性が低いと脆く、折り曲げ時にひび割れなどが生じてしまうため、弾性と柔軟性を両立した光硬化性樹脂組成物が求められていた。
特許文献1に記載の発明では、ドライフィルムフォトレジスト用の硬化後膜の柔軟性向上による基板への追従性向上の目的で、光硬化性樹脂組成物にポリプロピレングリコールモノアクリレートが用いられているが、レジストとしての基材への追従性向上には効果はあるものの、折り曲げに対する十分な柔軟性は得られず、折り曲げによるひび割れが生じてしまう問題があった。
特許文献2に記載の発明では、希釈用の単官能モノマーとして脂環式骨格や芳香族骨格を有する(メタ)アクリレートを用いた紫外線硬化型樹脂組成物が提案されているが、硬化物が高い弾性、靭性を有する反面、柔軟性は不足しており、折り曲げを繰り返した場合にひび割れが生じる問題があった。
特開平10-282656号公報 特開2019-206112号公報
このような課題を解決するために、相溶性に優れ粘度が低く、硬化後の高い柔軟性と弾性を両立した折り曲げ耐性の高い光硬化性樹脂組成物が求められていた。
本発明者は、前記課題を解決すべく検討した結果、特定の(メタ)アクリレートとウレタン(メタ)アクリレートを含む光硬化性樹脂組成物が上記課題を解決できることを見出した。
すなわち本発明は以下のものである。
[1](A)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレートを50~95質量%、(B)1分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有し、重量平均分子量が5000~50000であるウレタン(メタ)アクリレートを5~50質量%を含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
Figure 2022075082000001

(式中、Rは水素原子またはメチル基、nは平均付加モル数を表し、nは3~35であり、Rは炭素数1~12のアルキル基を示し、AOは炭素数2~4のアルキレンオキシドを表し、(AO)nで表されるポリアルキレンオキシド鎖におけるエチレンオキシドの平均付加モル数が0~25モル%、炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数が75~100モル%である。)
本発明の光硬化性樹脂組成物は、硬化前の相溶性に優れ粘度が低く、硬化後の高い柔軟性と弾性を両立し高い折り曲げ耐性を有する。
以下、本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれらに限定されない。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(A)一般式(1)で示される(メタ)アクリレートを50~95質量%、(B)1分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有し、重量平均分子量が5000~50000であるウレタン(メタ)アクリレートを5~50質量%を含むことを特徴とする。
なお、本明細書において、(メタ)アクリレートとはアクリレート又はメタクリレートを意味する。また、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基又はメタクリロイル基を意味する。
〔(メタ)アクリレート(A)〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、(メタ)アクリレート(A)を含有する。(メタ)アクリレート(A)は、下記一般式(1)で表される。
Figure 2022075082000002

式中、Rは水素原子またはメチル基、nは平均付加モル数を表し、nは3~35であり、Rは炭素数1~12のアルキル基を示し、AOは炭素数2~4のアルキレンオキシドを表し、(AO)nで表されるポリアルキレンオキシド鎖におけるエチレンオキシドの平均付加モル数が0~25モル%、炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数が75~100モル%である。
式(1)中、Rは水素原子またはメチル基であり、重合性の観点から、水素原子が好ましい。
式(1)中、Rは炭素数1~12のアルキル基を示し、好ましくは炭素数1~6のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1~3のアルキル基であり、さらに好ましくはメチル基である。
式(1)中、nは3~35であり、光硬化性樹脂組成物の粘度及び該組成物の硬化後の柔軟性の観点から、好ましくは4~30であり、より好ましくは5~20であり、さらに好ましくは5~16である。
式(1)中、AOは炭素数2~4のアルキレンオキシドを表し、該アルキレンオキシドの具体例としては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、ブチレンオキシドなどが挙げられる。
式(1)において(AO)nで表されるポリアルキレンオキシド鎖におけるエチレンオキシドの平均付加モル数は0~25モル%、炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数は75~100モル%である。
上記エチレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは0~10モル%であり、より好ましくは0~5モル%であり、さらに好ましくは0モル%である。
上記炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数は、好ましくは90~100モル%であり、より好ましくは95~100モル%であり、さらに好ましくは100%である。上記炭素数3~4のアルキレンオキシドは、プロピレンオキシドであることが好ましい。
光硬化性樹脂組成物の相溶性を良好にし、かつ硬化後の高い柔軟性と弾性を両立し、高い折り曲げ耐性を有する光硬化性樹脂組成物を得る観点から、式(1)で表される(メタ)アクリレート(A)の中でも、特に以下の式(1’)構造の(メタ)アクリレートが好ましく、具体的にはプロピレンオキシドの平均付加モル数が3~35のメトキシポリプロピレングリコールアクリレート、又はプロピレンオキシドの平均付加モル数が3~35のメトキシポリプロピレングリコールメタアクリレートなどが好ましい。
Figure 2022075082000003

式(1’)におけるR及びnは、式(1)のものと同義である。
(メタ)アクリレート(A)は一種類を単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
光硬化性樹脂組成物に含まれる(メタ)アクリレート(A)の量は、硬化前の組成物粘度と硬化後の柔軟性の観点から、光硬化性樹脂組成物全量基準で50~95質量%であり、好ましくは60~90質量%、より好ましくは70~80質量%である。
本発明の(メタ)アクリレート(A)は例えば、アルキル末端ポリアルキレングリコールと(メタ)アクリル酸との酸触媒によるエステル化反応や、(メタ)アクリル酸誘導体とのエステル交換反応などによって得ることができる。
〔ウレタン(メタ)アクリレート(B)〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、ウレタン(メタ)アクリレート(B)を含有する。ウレタン(メタ)アクリレート(B)は、1分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有し、重量平均分子量が5000~50000である。なお、ウレタン(メタ)アクリレートとは、一分子中にウレタン結合と(メタ)アクリロイル基を有する化合物のことを意味する。
ウレタン(メタ)アクレレート(B)における1分子中の(メタ)アクリロイル基の個数が2~3個であることにより、光硬化性樹脂組成物の硬化後の柔軟性が向上しやすくなる。このような観点から、ウレタン(メタ)アクレレート(B)における1分子中の(メタ)アクリロイル基の個数は2個であることが好ましい。
ウレタン(メタ)アクリレート(B)の重量平均分子量は、5000~50000である。重量平均分子量が5000未満であると、光硬化性樹脂組成物の硬化後の柔軟性が不足し、重量平均分子量が50000を超えると、光重合性樹脂組成物の粘度が高くなり、ハンドリング性が低下する。
光重合性樹脂組成物の粘度及び該組成物の硬化後の柔軟性を向上させる観点から、ウレタン(メタ)アクリレート(B)の重量平均分子量は、7000~20000が好ましく、10000~15000がより好ましい。なお、重量平均分子量は例えばゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いてポリスチレン換算で求めることができる。
ウレタン(メタ)アクリレート(B)の60℃における粘度はハンドリング性の観点から、好ましくは3000~70000mPa・sであり、より好ましくは4000~50000mPa・sであり、さらに好ましくは5000~30000mPa・sである。
ウレタン(メタ)アクリレート(B)を単独で硬化させた硬化体のガラス転移点は室温下で十分な柔軟性を得る観点から好ましくは20℃以下であり、より好ましくは10℃以下、さらに好ましくは0℃以下である。
ウレタン(メタ)アクリレート(B)の製法方法は特に限定されないが、例えば多価アルコール、イソシアネート又はイソシアヌレートなどのポリイソシアネート、及び水酸基を有する(メタ)アクリレートまたはイソシアネート基を有する(メタ)アクリレートを反応させることによって得られる。上記多価アルコールとしては、例えば分子中にポリエーテル、ポリエステル、ポリカーボネート骨格をもつ多価アルコールが挙げられ、その中でも炭素数2~4のポリアルキレングリコール骨格をもつ多価アルコールが好ましく、ポリプロピレングリコール骨格を持つ多価アルコールがより好ましい。上記ポリイソシアネートとしては、例えば、イソホロンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、1,3-キシリレンジイソシアネート、1,4-キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタン-4,4’-ジイソシアネートなどのジイソシアネートが挙げられる。上記水酸基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、2-ヒドロキシ(メタ)アクリレートやヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートなどが挙げられる。イソシアネート基を有する(メタ)アクリレートとしては、例えば、メタクリロイルオキシエチルイソシアネートが挙げられる。
光硬化性樹脂組成物に含まれるウレタン(メタ)アクリレート(B)の量は、硬化前の組成物粘度と硬化後の柔軟性の観点から、光硬化性樹脂組成物全量基準で5~50質量%であり、好ましくは10~40質量%、より好ましくは20~30質量%である。
上記ウレタン(メタ)アクリレート(B)は、市販品として、例えば三菱ケミカル(株)製、製品名:紫光シリーズUV-2000B、UV-6640B、UV-3000B、UV-3200B、UV-3300B、UV-3700B、ダイセル・オルネクス(株)製、製品名:EBECRYL230、EBECRYL4491、EBECRYL8411、KRM8961、亜細亜工業(株)製、製品名:SUA-008、SUA-074などが挙げられる。
〔光重合開始剤〕
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光重合開始剤を含むことが好ましい。光重合開始剤は、光の作用により活性化して、上記した(A)成分、(B)成分などの光硬化性化合物の硬化を開始させる。光重合開始剤としては、例えば、光の作用によりラジカルを発生するラジカル重合開始剤のほか、光の作用により酸(またはカチオン) を生成するものが挙げられる。光重合開始剤は、一種を単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。光重合開始剤は、光硬化性化合物のタイプ、例えば、ラジカル重合性であるか、カチオン重合性であるかなどに応じて選択される。ラジカル光重合開始剤としては、例えば、アルキルフェノン系光重合開始剤、アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤などが挙げられる。
アルキルフェノン系光重合開始剤としては、例えば、2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタン-1-オン(BASF社、IRGACURE651)、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニル-ケトン(BASF社、IRGACURE184)、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(BASF社、IRGACURE1173)、1-[4-(2-ヒドロキシエトキシ)-フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1-プロパン-1-オン(BASF社、IRGACURE2959)、2-ヒロドキシ-1-{4-[4-(2-ヒドロキシ-2-メチル-プロピオニル)-ベンジル]フェニル}-2-メチル-プロパン-1-オン(BASF社、IRGACURE127)、2-メチル-1-(4-メチルチオフェニル)-2-モルフォリノプロパン-1-オン(BASF社、IRGACURE907)、2-ベンジル-2-ジメチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)-ブタノン-1(BASF社、IRGACURE369E)、2-(ジメチルアミノ)-2-[(4-メチルフェニル)メチル]-1-[4-(4-モルホリニル)フェニル]-1-ブタノン(BASF社、IRGACURE379EG)などが挙げられる。
アシルホスフィンオキシド系光重合開始剤としては、例えば、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォスフィンオキシド(BASF社、IRGACURE TPO)、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキシド(BASF社、IRGACURE 819)などが挙げられる。
光重合開始剤の含有量は、組成物中の(メタ)アクリレート(A)及びウレタン(メタ)アクリレート(B)の合計100質量部に対し、0.1~20質量部であることが好ましい。また、前記光重合開始剤の含有量は、硬化性や得られる硬化物の物性の観点から、0.3~10質量部がより好ましく、0.5~5質量部がさらに好ましい。
〔その他〕
光硬化性樹脂組成物は、さらに、(メタ)アクリレート(A)とウレタン(メタ)アクリレート(B)以外のモノマー(C)を含んでいてもよい。モノマー(C)としては、例えば、反応性官能基としてアクリロイル基およびメタクリロイル基などのラジカル重合性の官能基を有するものが好ましい。モノマー(C)としては、例えば、モノアルコールの(メタ)アクリル酸エステルが挙げられる。モノマー(C)として一般に反応
性希釈剤と呼ばれる単官能のアルキル基や芳香環を有するアクリレートを用いてもよい。光硬化性樹脂組成物に占めるモノマー(C)の比率は、20質量%以下であることが好ましい。
光硬化性樹脂組成物は、その他の公知の光硬化性樹脂などを含んでもよい。また、光硬化性樹脂組成物は、公知の添加剤を含むことができる。
光硬化性樹脂組成物は、室温(例えば、20℃以上35℃以下)で液状かつ均一であることが好ましい。成分同士の相溶性が悪い場合、分離や白濁による物性低下や外観の不良となる。液状の樹脂組成物は、各種コーターやインクジェットプリンタ、あるいは3Dプリンタなどを用いて容易に塗工、造形することができる。この場合の光硬化性樹脂組成物の25℃における粘度は、例えば、5mPa・s以上5Pa・s以下である。
本発明の光硬化性樹脂組成物は、光照射(例えば紫外線照射)することにより硬化して、硬化物となる。光硬化性樹脂組成物の硬化物は高い弾性率を示し、容易に破断せず、変形後ももとの形状へ戻るゴム弾性を示す。硬化物の25℃における貯蔵弾性率は、例えば、1.0×10Pa以上であり、好ましくは2.0×10Pa以上、さらに好ましくは3.0×10Pa以上である。貯蔵弾性率は、市販の動的粘弾性測定装置を用いたDMAによる測定やフォトレオメーターの振動測定により、25℃および周波数1Hzの条件下で求められる。
光硬化性樹脂組成物の硬化物は、高い折り曲げ耐性を示し、折り曲げてもひび割れや曲げた部分の変色などが起こらない。折り曲げ耐性は直径10mmおよび15mmのSUS製の棒に、光硬化性樹脂組成物の硬化物からなる硬化膜を巻きつけ、外観の変化を目視により観察して求められる。
以下、実施例と比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明にはこれらに限定されるものではない。
〔光硬化性樹脂組成物の調製〕
表2に示す配合で、(メタ)アクリレートとウレタン(メタ)アクリレート(B)を合計20gになるように添加し、光重合開始剤としてIRGACURE 651を0.6g加え、60℃で撹拌した。このようにして、実施例1~5、比較例1~6の光硬化性樹脂組成物を調製した。
〔光硬化性樹脂組成物の相溶性評価〕
上記で調製した光硬化性樹脂組成物を10分静置した後の状態を目視で評価した。結果を表3~4に示した。
◎:撹拌1時間以内に相分離や白濁がなく均一
〇:撹拌1時間超で相分離や白濁がなく均一
×:撹拌時間によらず相分離や白濁が見られる
〔光硬化性樹脂組成物の粘度測定〕
上記で調製した光硬化性樹脂組成物をE型粘度計(東機産業、TV-25)にて25℃における粘度を測定した。結果を表3~4に示した。
◎:1000mPa・s未満
〇:1000mPa・s以上5000mPa・s未満
△:5000mPa・s以上
〔硬化後の光硬化性樹脂組成物の弾性率測定〕
上記で調製した光硬化性樹脂組成物をフォトレオメーター(AntonPaar社製 MCR-302)を用いて光硬化後に振動測定(φ25mmパラレルプレート、ギャップ1mm、ひずみ0.1%、周波数1Hz、測定温度25℃)を行い、貯蔵弾性率を測定した。結果を表3~4に示した。
◎:2.0×10Pa以上
〇:1.0×10Pa以上2.0×10未満
△:1.0×10Pa未満
〔硬化後の光硬化性樹脂組成物の折り曲げ耐性評価〕
上記で調製した光硬化性樹脂組成物を膜厚1mmのシリコーンスペーサーを挟んだガラス板内に注入し、UVランプで積算光量1000mJ/cmになるように硬化させ、100×500×10mmの硬化膜を得た。得られた硬化膜を直径10mmおよび15mmのSUS製の棒に巻きつけ、外観の変化を目視により以下の基準で評価した。結果を表3~4に示した。
◎:直径10mm、及び直径15mmのSUS製の棒に巻き付けた硬化膜について、ともに硬化膜にひび割れがない。
○:直径10mmのSUS製の棒に巻き付けた硬化膜にひび割れが見られ、直径15mmのSUS製の棒に巻き付けた硬化膜にひび割れがない。
△:直径10mm、及び直径15mmのSUS製の棒に巻き付けた硬化膜について、ともに硬化膜にひび割れがある。
各実施例及び比較例で使用した各成分を以下に示す。
<(メタ)アクリレート>
A-1~A-3 (メタ)アクリレート(A)
A-4~A-7 (メタ)アクリレート(A)に該当しない(メタ)アクリレート
なお、A-1~A-5は以下の構造を有する化合物であり、A、R及びnについては表1に示すとおりである。
Figure 2022075082000004
Figure 2022075082000005

A-6 PEA:フェノキシエチルアクリレート
A-7 HPA:ヒドロキシプロピルアクリレート
<ウレタン(メタ)アクリレート(B)>
B-1 UV-3300B:三菱ケミカル製 紫光 UV-3300B(重量平均分子量13000、アクリロイル基数2)
<光重合開始剤>
光重合開始剤 Irgacure 651(2,2-dimethoxy-2-phenylacetophenone)
Figure 2022075082000006
Figure 2022075082000007
Figure 2022075082000008

比較例3は相溶しなかったため物性評価は行わなかった。
本発明の要件を満足する実施例1~5の光硬化性樹脂組成物は、相溶性に優れ粘度が低い。また、硬化後は弾性率が高く、耐折り曲げ性評価について硬化膜にひび割れが入りにくく柔軟性にも優れることが分かった。
一方、本発明の要件を満足しない比較例1~6の光硬化性樹脂組成物は、相溶性に劣っているか、あるいは相溶性が良好であっても、硬化後の弾性率及び耐折り曲げ性のいずれかの結果が悪かった。

Claims (1)

  1. (A)下記一般式(1)で示される(メタ)アクリレートを50~95質量%、
    (B)1分子中に(メタ)アクリロイル基を2~3個有し、重量平均分子量が5000~50000であるウレタン(メタ)アクリレートを5~50質量%、
    を含むことを特徴とする光硬化性樹脂組成物。
    Figure 2022075082000009

    (式中、Rは水素原子またはメチル基、nは平均付加モル数を表し、nは3~35であり、Rは炭素数1~12のアルキル基を示し、AOは炭素数2~4のアルキレンオキシドを表し、(AO)nで表されるポリアルキレンオキシド鎖におけるエチレンオキシドの平均付加モル数が0~25モル%、炭素数3~4のアルキレンオキシドの平均付加モル数が75~100モル%である。)


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