JP2022073265A - 車両用駆動装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】内燃機関の出力軸に駆動連結される入力軸と、回転電機と、分配用差動歯車機構と、出力用差動歯車機構と、伝達機構と、を備えた構成において、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置を提供する。
【解決手段】入力軸Iが第1軸X1上に配置され、分配用差動歯車機構SPが第1軸X1とは異なる第2軸X2上に配置され、回転電機MG1、出力用差動歯車機構DF1、及び伝達機構Tが、第1軸X1とは別軸上に配置され、分配用差動歯車機構SPの軸方向Lの配置領域の全体が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複し、回転電機MG1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部と、出力用差動歯車機構DF1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部と、伝達機構Tの軸方向Lの配置領域の少なくとも一部とが、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。
【選択図】図1
【解決手段】入力軸Iが第1軸X1上に配置され、分配用差動歯車機構SPが第1軸X1とは異なる第2軸X2上に配置され、回転電機MG1、出力用差動歯車機構DF1、及び伝達機構Tが、第1軸X1とは別軸上に配置され、分配用差動歯車機構SPの軸方向Lの配置領域の全体が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複し、回転電機MG1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部と、出力用差動歯車機構DF1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部と、伝達機構Tの軸方向Lの配置領域の少なくとも一部とが、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。
【選択図】図1
Description
本発明は、内燃機関の出力軸に駆動連結される入力軸と、回転電機と、分配用差動歯車機構と、出力用差動歯車機構と、それらの差動歯車機構の間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、を備えた車両用駆動装置に関する。
このような車両用駆動装置の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、「背景技術」及び「発明が解決しようとする課題」の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
特許文献1の車両用駆動装置は、内燃機関(3)の出力軸(18)に駆動連結される入力軸(8)と、回転電機(4)と、3つの回転要素(11,12,13)を備えた遊星歯車機構である分配用差動歯車機構(10)と、入力される回転を一対の車輪に分配する出力用差動歯車機構(30)と、分配用差動歯車機構(10)からの回転を変速して出力用差動歯車機構(30)に伝達する伝達機構(19)と、分配用差動歯車機構(10)の回転要素(11,12,13)のうちの1つと入力軸(8)との間の動力伝達を断接する第1係合装置(17)と、分配用差動歯車機構(10)の回転要素(11,12,13)のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置(16)と、を備えている。この車両用駆動装置では、第1係合装置(17)、第2係合装置(16)、及び伝達機構(19)の伝達係合装置(23,24)の係合の状態が制御されることにより、それらの係合の状態に応じた走行モードに切り替えられる。
上記の車両用駆動装置では、回転電機(4)、分配用差動歯車機構(10)、及び伝達機構(19)等が、内燃機関(3)に対して軸方向(特許文献1における図1-7の左右方向)に並んで配置されている。そのため、車両用駆動装置が軸方向に大型化し易いという課題があった。
そこで、内燃機関の出力軸に駆動連結される入力軸と、回転電機と、分配用差動歯車機構と、出力用差動歯車機構と、伝達機構と、を備えた構成において、軸方向の寸法を小さく抑え易い車両用駆動装置の実現が望まれる。
上記に鑑みた、車両用駆動装置の特徴構成は、
内燃機関の出力軸である内燃機関出力軸と同軸に配置され、前記内燃機関出力軸に駆動連結される入力軸と、
ロータを備えた回転電機と、
第1分配用回転要素、第2分配用回転要素、及び第3分配用回転要素を備え、前記第1分配用回転要素が前記入力軸に駆動連結され、前記第3分配用回転要素が前記ロータに駆動連結された分配用差動歯車機構と、
入力される回転を一対の車輪に分配する出力用差動歯車機構と、
前記分配用差動歯車機構と前記出力用差動歯車機構との間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、
前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達経路に配置され、前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達を断接する第1係合装置と、
前記第1分配用回転要素、前記第2分配用回転要素、及び前記第3分配用回転要素の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置と、を備え、
前記入力軸が、第1軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構が、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置され、
前記回転電機、前記出力用差動歯車機構、及び前記伝達機構が、前記第1軸とは別軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構の軸方向の配置領域の全体が、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複し、
前記回転電機の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記出力用差動歯車機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記伝達機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部とが、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複している点にある。
内燃機関の出力軸である内燃機関出力軸と同軸に配置され、前記内燃機関出力軸に駆動連結される入力軸と、
ロータを備えた回転電機と、
第1分配用回転要素、第2分配用回転要素、及び第3分配用回転要素を備え、前記第1分配用回転要素が前記入力軸に駆動連結され、前記第3分配用回転要素が前記ロータに駆動連結された分配用差動歯車機構と、
入力される回転を一対の車輪に分配する出力用差動歯車機構と、
前記分配用差動歯車機構と前記出力用差動歯車機構との間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、
前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達経路に配置され、前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達を断接する第1係合装置と、
前記第1分配用回転要素、前記第2分配用回転要素、及び前記第3分配用回転要素の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置と、を備え、
前記入力軸が、第1軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構が、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置され、
前記回転電機、前記出力用差動歯車機構、及び前記伝達機構が、前記第1軸とは別軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構の軸方向の配置領域の全体が、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複し、
前記回転電機の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記出力用差動歯車機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記伝達機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部とが、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複している点にある。
この特徴構成によれば、内燃機関の出力軸である内燃機関出力軸とは別軸上に、分配用差動歯車機構、回転電機、出力用差動歯車機構、及び伝達機構が配置されている。そして、分配用差動歯車機構の軸方向の配置領域の全体と、回転電機、出力用差動歯車機構、及び伝達機構のそれぞれの軸方向の配置領域の少なくとも一部とが、内燃機関の軸方向の配置領域と重複している。つまり、車両用駆動装置の構成要素の大部分が、内燃機関と並列に配置されている。これにより、内燃機関の出力軸に駆動連結される入力軸と、回転電機と、分配用差動歯車機構と、出力用差動歯車機構と、伝達機構と、を備えた構成において、車両用駆動装置の軸方向の寸法を小さく抑えることが容易となっている。
1.第1の実施形態
以下では、第1の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る車両用駆動装置100は、第1駆動部100Aと、第2駆動部100Bと、を備えている。第1駆動部100Aは一対の第1車輪W1を駆動対象とし、第2駆動部100Bは一対の第2車輪W2を駆動対象としている。本実施形態では、第1車輪W1は車両の前輪であり、第2車輪W2は車両の後輪である。
以下では、第1の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図面を参照して説明する。図1及び図2に示すように、本実施形態に係る車両用駆動装置100は、第1駆動部100Aと、第2駆動部100Bと、を備えている。第1駆動部100Aは一対の第1車輪W1を駆動対象とし、第2駆動部100Bは一対の第2車輪W2を駆動対象としている。本実施形態では、第1車輪W1は車両の前輪であり、第2車輪W2は車両の後輪である。
図1に示すように、第1駆動部100Aは、内燃機関出力軸ESに駆動連結される入力軸Iと、第1回転電機MG1と、分配用差動歯車機構SPと、第1出力用差動歯車機構DF1と、伝達係合装置CLtを備えた伝達機構Tと、第1係合装置CL1と、第2係合装置CL2と、を備えている。本実施形態では、第1駆動部100Aは、第1減速機RD1と、第2減速機RD2と、第1ギヤG1と、第2ギヤG2と、入力側アイドラギヤ1と、第1アイドラギヤ21と、第2アイドラギヤ22と、を更に備えている。
ここで、本願において「駆動連結」とは、2つの回転要素が駆動力を伝達可能に連結された状態を指し、当該2つの回転要素が一体的に回転するように連結された状態、或いは当該2つの回転要素が1つ又は2つ以上の伝動部材を介して駆動力を伝達可能に連結された状態を含む。このような伝動部材としては、回転を同速で又は変速して伝達する各種の部材、例えば、軸、歯車機構、ベルト、チェーン等が含まれる。なお、伝動部材として、回転及び駆動力を選択的に伝達する係合装置、例えば、摩擦係合装置、噛み合い式係合装置等が含まれていても良い。
入力軸Iは、内燃機関出力軸ESの回転軸心としての第1軸X1上に配置されている。つまり、入力軸Iは、内燃機関出力軸ESと同軸に配置されている。本実施形態では、第1ギヤG1も、第1軸X1上に配置されている。分配用差動歯車機構SPは、第1軸X1とは異なる第2軸X2上に配置されている。本実施形態では、第1回転電機MG1、第1減速機RD1、第1係合装置CL1、及び第2ギヤG2も、第2軸X2上に配置されている。また、本実施形態では、入力側アイドラギヤ1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第3軸X3上に配置されている。また、本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1、第2減速機RD2、及び伝達機構Tの伝達係合装置CLtが、第1軸X1、第2軸X2、及び第3軸X3とは異なる第4軸X4上に配置されている。また、本実施形態では、第1アイドラギヤ21及び第2アイドラギヤ22が、第1軸X1、第2軸X2、第3軸X3、及び第4軸X4とは異なる第5軸X5上に配置されている。このように、第1回転電機MG1、第1出力用差動歯車機構DF1、及び伝達機構Tは、第1軸X1とは別軸上に配置されている。
図2に示すように、本実施形態では、第2駆動部100Bは、第2回転電機MG2と、カウンタギヤ機構CGと、第2出力用差動歯車機構DF2と、を備えている。
第2回転電機MG2は、その回転軸心としての第11軸X11上に配置されている。そして、カウンタギヤ機構CGは、第11軸X11とは異なる第12軸X12上に配置されている。また、第2出力用差動歯車機構DF2は、第11軸X11及び第12軸X12とは異なる第13軸X13上に配置されている。
本例では、上記の各軸(第1軸X1~第5軸X5、第11軸X11~第13軸X13)は、互いに平行に配置されている。以下の説明では、上記の各軸に平行な方向を、車両用駆動装置100の「軸方向L」とする。そして、図1に示すように、軸方向Lにおいて、内燃機関EGに対して入力軸Iが配置される側を「軸方向第1側L1」とし、その反対側を「軸方向第2側L2」とする。また、上記の各軸に直交する方向を、各軸を基準とした「径方向R」とする。なお、どの軸を基準とするかを区別する必要がない場合やどの軸を基準とするかが明らかである場合には、単に「径方向R」と記す場合がある。
図1に示すように、本実施形態では、入力軸Iは、伝達されるトルクの変動を減衰するダンパ装置DPを介して、内燃機関EGの出力軸である内燃機関出力軸ESに駆動連結されている。内燃機関EGは、燃料の燃焼により駆動されて動力を取り出す原動機(ガソリンエンジン、ディーゼルエンジン等)である。
第1回転電機MG1は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。具体的には、第1回転電機MG1は、バッテリやキャパシタ等の蓄電装置BT(図4参照)と電気的に接続されている。そして、第1回転電機MG1は、蓄電装置BTに蓄えられた電力により力行して駆動力を発生する。また、第1回転電機MG1は、内燃機関EGの駆動力、又は第1出力用差動歯車機構DF1の側から伝達される駆動力により発電を行って蓄電装置BTを充電する。
第1回転電機MG1は、非回転部材(例えば、第1回転電機MG1等を収容するケース)に固定された第1ステータST1と、当該第1ステータST1に対して相対回転可能に支持された第1ロータRT1と、を備えている。本実施形態では、第1ロータRT1は、第1ステータST1に対して径方向Rの内側に配置されている。
分配用差動歯車機構SPは、第1分配用回転要素Es1と、第2分配用回転要素Es2と、第3分配用回転要素Es3と、を備えている。第1分配用回転要素Es1は、入力軸Iに駆動連結されている。第3分配用回転要素Es3は、第1ロータRT1に駆動連結されている。本実施形態では、第3分配用回転要素Es3は、第1減速機RD1を介して、第1ロータRT1に駆動連結されている。
本実施形態では、分配用差動歯車機構SPは、第1サンギヤS1と第1キャリヤC1と第1リングギヤR1とを備えた遊星歯車機構である。本例では、分配用差動歯車機構SPは、第1ピニオンギヤP1を支持する第1キャリヤC1と、第1ピニオンギヤP1に噛み合う第1サンギヤS1と、当該第1サンギヤS1に対して径方向Rの外側に配置されて第1ピニオンギヤP1に噛み合う第1リングギヤR1と、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
本実施形態では、第1分配用回転要素Es1は、第1サンギヤS1である。そして、第2分配用回転要素Es2は、第1キャリヤC1である。また、第3分配用回転要素Es3は、第1リングギヤR1である。したがって、本実施形態に係る分配用差動歯車機構SPの各回転要素の回転速度の順は、第1分配用回転要素Es1、第2分配用回転要素Es2、第3分配用回転要素Es3の順となっている。ここで、「回転速度の順」とは、各回転要素の回転状態における回転速度の順番のことである。各回転要素の回転速度は、遊星歯車機構の回転状態によって変化するが、各回転要素の回転速度の高低の並び順は、遊星歯車機構の構造によって定まるものであるため一定となる。
第1減速機RD1は、第1回転電機MG1の回転を減速して分配用差動歯車機構SPに伝達する減速用差動歯車機構である。第1減速機RD1は、第1減速用回転要素Er1と、第2減速用回転要素Er2と、第3減速用回転要素Er3と、を備えている。第1減速用回転要素Er1は、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1減速用回転要素Er1は、第1ロータRT1と同軸上に配置された第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結されている。第2減速用回転要素Er2は、分配用差動歯車機構SPの第3分配用回転要素Es3(ここでは、第1リングギヤR1)と一体的に回転するように連結されている。第3減速用回転要素Er3は、非回転部材(例えば、第1減速機RD1等を収容するケース)に連結されている。つまり、第3減速用回転要素Er3は、回転不能に支持されている。
本実施形態では、第1減速機RD1は、第2サンギヤS2と第2キャリヤC2と第2リングギヤR2とを備えた遊星歯車機構である。本例では、第1減速機RD1は、第2ピニオンギヤP2を支持する第2キャリヤC2と、第2ピニオンギヤP2に噛み合う第2サンギヤS2と、当該第2サンギヤS2に対して径方向Rの外側に配置されて第2ピニオンギヤP2に噛み合う第2リングギヤR2と、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
本実施形態では、第1減速用回転要素Er1は、第2サンギヤS2である。そして、第2減速用回転要素Er2は、第2キャリヤC2である。また、第3減速用回転要素Er3は、第2リングギヤR2である。したがって、本実施形態に係る第1減速機RD1の各回転要素の回転速度の順は、第1減速用回転要素Er1、第2減速用回転要素Er2、第3減速用回転要素Er3の順となっている。
このように、本実施形態では、車両用駆動装置100は、第2軸X2上に配置された減速用差動歯車機構としての第1減速機RD1を更に備え、
第1減速機RD1は、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結された第1減速用回転要素Er1と、第3分配用回転要素Es3と一体的に回転するように連結された第2減速用回転要素Er2と、非回転部材に連結された第3減速用回転要素Er3と、を備えている。
第1減速機RD1は、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結された第1減速用回転要素Er1と、第3分配用回転要素Es3と一体的に回転するように連結された第2減速用回転要素Er2と、非回転部材に連結された第3減速用回転要素Er3と、を備えている。
この構成によれば、第1回転電機MG1を分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置しつつ、第1回転電機MG1からの回転を減速して分配用差動歯車機構SPに伝達することができる。したがって、第1回転電機MG1からの回転を減速して分配用差動歯車機構SPに伝達する構成としつつ、車両用駆動装置100の径方向Rの寸法の拡大を抑制することができる。
第1ギヤG1は、入力軸Iと連結されている。本実施形態では、第1ギヤG1は、入力軸Iと一体的に回転するように連結されている。第2ギヤG2は、第1分配用回転要素Es1と連結されている。本実施形態では、第2ギヤG2は、第1係合装置CL1を介して、第1分配用回転要素Es1(ここでは、第1サンギヤS1)と連結されている。また、本実施形態では、第1ギヤG1及び第2ギヤG2は、それぞれ入力側アイドラギヤ1に噛み合っている。
第1係合装置CL1は、入力軸Iと分配用差動歯車機構SPの第1分配用回転要素Es1との間の動力伝達経路に配置されている。そして、第1係合装置CL1は、入力軸Iと第1分配用回転要素Es1との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第1係合装置CL1は、第2ギヤG2と第1分配用回転要素Es1としての第1サンギヤS1との間の動力伝達経路に配置されている。本例では、第1係合装置CL1は、一対の摩擦部材を備え、当該一対の摩擦部材同士の係合の状態が油圧によって制御される摩擦係合装置である。これにより、第1係合装置CL1を滑り係合状態として、第1係合装置CL1の伝達トルク容量を制御することができる。したがって、第1回転電機MG1の駆動力を利用して内燃機関EGを始動する場合に、第1回転電機MG1から内燃機関EGに伝達されるトルクを制御することができるため、第1回転電機MG1を一旦停止する必要がない。ここで、「滑り係合状態」とは、摩擦係合装置の一対の摩擦部材間に回転速度差(滑り)がある係合状態である。
なお、上述したように、本実施形態では、第1係合装置CL1は第2軸X2上に配置されている。しかし、第1係合装置CL1が第1軸X1上に配置されていても良い。この場合には、例えば、第1係合装置CL1を、入力軸Iと第1ギヤG1との間の動力伝達を断接するように配置することができる。
第2係合装置CL2は、分配用差動歯車機構SPの第1分配用回転要素Es1、第2分配用回転要素Es2、及び第3分配用回転要素Es3の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第2係合装置CL2は、第2分配用回転要素Es2としての第1キャリヤC1と、第3分配用回転要素Es3としての第1リングギヤR1との間の動力伝達を断接するように構成されている。また、本実施形態では、第2係合装置CL2は、分配用差動歯車機構SPに対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。本例では、第2係合装置CL2は、一対の摩擦部材を備え、当該一対の摩擦部材同士の係合の状態が油圧によって制御される摩擦係合装置である。
伝達機構Tは、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転を第1出力用差動歯車機構DF1の側に伝達する。伝達機構Tは、分配用差動歯車機構SPと第1出力用差動歯車機構DF1との間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置CLtを備えている。本実施形態では、伝達機構Tは、伝達係合装置CLtの係合の状態に応じて、変速比が異なる複数の変速段を形成可能な変速機TMである。
変速機TMは、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転を、形成された変速段に応じた変速比で変速して第1出力用差動歯車機構DF1の側に伝達する。なお、変速機TMは、形成された変速段に応じた変速比が1の場合、分配用差動歯車機構SPから伝達された回転をそのまま第1出力用差動歯車機構DF1の側に伝達する。
本実施形態では、変速機TMは、平行軸歯車式の変速機である。本実施形態では、変速機TMは、第3ギヤG3と、第4ギヤG4と、第5ギヤG5と、第6ギヤG6と、変速出力軸62と、を備えている。
第3ギヤG3及び第4ギヤG4は、同軸上に配置されている。本実施形態では、第3ギヤG3及び第4ギヤG4は、第2軸X2上に配置されている。また、本実施形態では、第3ギヤG3は、第4ギヤG4に対して軸方向第1側L1に配置されている。
第3ギヤG3は、分配用差動歯車機構SPの第2分配用回転要素Es2(ここでは、第1キャリヤC1)と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第3ギヤG3は、分配用差動歯車機構SPに対して軸方向第1側L1に配置されている。
第4ギヤG4は、分配用差動歯車機構SPの第3分配用回転要素Es3(ここでは、第1リングギヤR1)と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第4ギヤG4は、第1減速機RD1の第2減速用回転要素Er2(ここでは、第2キャリヤC2)とも一体的に回転するように連結されている。
また、本実施形態では、第4ギヤG4は、第1リングギヤR1に対して、径方向Rの外側であって、径方向Rに沿う径方向視で分配用差動歯車機構SPと重複する位置に配置されている。つまり、本実施形態では、変速機TMと分配用差動歯車機構SPとが、径方向Rに沿う径方向視で互いに重複するように配置されている。図示の例では、変速機TMの第4ギヤG4及び第6ギヤG6が、径方向視で分配用差動歯車機構SPと重複している。また、伝達係合装置CLtも、径方向視で分配用差動歯車機構SPと重複している。ここで、2つの要素の配置に関して、「特定方向視で重複する」とは、その視線方向に平行な仮想直線を当該仮想直線と直交する各方向に移動させた場合に、当該仮想直線が2つの要素の双方に交わる領域が少なくとも一部に存在することを指す。
第5ギヤG5及び第6ギヤG6は、同軸上に配置されている。本実施形態では、第5ギヤG5及び第6ギヤG6は、第4軸X4上に配置されている。
本実施形態では、第5ギヤG5は、第1軸X1~第4軸X4とは異なる第5軸X5上に配置された第1アイドラギヤ21を介して、第3ギヤG3に駆動連結されている。つまり、第5ギヤG5及び第3ギヤG3が、それぞれ第1アイドラギヤ21に噛み合っている。また、本実施形態では、第6ギヤG6は、第5軸X5上に配置された第2アイドラギヤ22を介して、第4ギヤG4に駆動連結されている。つまり、第6ギヤG6及び第4ギヤG4が、それぞれ第2アイドラギヤ22に噛み合っている。本実施形態では、第1アイドラギヤ21及び第2アイドラギヤ22は、一体的に回転するように互いに連結されている。
本実施形態では、変速出力軸62は、第4軸X4上に配置されている。そして、変速出力軸62は、第5ギヤG5及び第6ギヤG6に対して相対的に回転可能に支持されている。また、本実施形態では、変速出力軸62は、軸方向Lに沿う軸心を有する筒状に形成されている。そして、変速出力軸62は、第6ギヤG6を軸方向Lに貫通するように配置されている。
本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第1変速用クラッチCt1と、第2変速用クラッチCt2とを含む。第1変速用クラッチCt1は、第5ギヤG5を変速出力軸62に対して選択的に連結するように構成されている。第2変速用クラッチCt2は、第6ギヤG6を変速出力軸62に対して選択的に連結するように構成されている。本実施形態では、第1変速用クラッチCt1及び第2変速用クラッチCt2は、軸方向Lにおける第5ギヤG5と第6ギヤG6との間に配置されている。本例では、第1変速用クラッチCt1及び第2変速用クラッチCt2のそれぞれは、一対の摩擦部材を備え、当該一対の摩擦部材同士の係合の状態が油圧によって制御される摩擦係合装置である。
本実施形態では、第3ギヤG3に対する第5ギヤG5の歯数比が、第4ギヤG4に対する第6ギヤG6の歯数比よりも大きい。そのため、第1変速用クラッチCt1が係合状態であり、第2変速用クラッチCt2が解放状態である場合に、比較的変速比が大きい第1変速段(低速段)が形成される。また、第1変速用クラッチCt1が解放状態であり、第2変速用クラッチCt2が係合状態である場合に、比較的変速比が小さい第2変速段(高速段)が形成される。なお、第1変速用クラッチCt1及び第2変速用クラッチCt2の双方が解放状態の場合には、いずれの変速段も形成されない。つまり、本実施形態では、変速機TMは、分配用差動歯車機構SPと第1出力用差動歯車機構DF1との間で動力伝達を行わないニュートラル状態に切り替え可能に構成されている。
第2減速機RD2は、伝達機構Tの回転を減速して第1出力用差動歯車機構DF1に伝達するように構成されている。第2減速機RD2は、第4減速用回転要素Er4と、第5減速用回転要素Er5と、第6減速用回転要素Er6と、を備えている。第4減速用回転要素Er4は、伝達機構Tの出力要素(ここでは、変速出力軸62)と一体的に回転するように連結されている。第5減速用回転要素Er5は、第1出力用差動歯車機構DF1の入力要素(ここでは、後述する第1差動ケース)と一体的に回転するように連結されている。第6減速用回転要素Er6は、非回転部材(例えば、第2減速機RD2等を収容するケース)に連結されている。つまり、第6減速用回転要素Er6は、回転不能に支持されている。
本実施形態では、第2減速機RD2は、第3サンギヤS3と第3キャリヤC3と第3リングギヤR3とを備えた遊星歯車機構である。本例では、第2減速機RD2は、第3ピニオンギヤP3を支持する第3キャリヤC3と、第3ピニオンギヤP3に噛み合う第3サンギヤS3と、当該第3サンギヤS3に対して径方向Rの外側に配置されて第3ピニオンギヤP3に噛み合う第3リングギヤR3と、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
本実施形態では、第4減速用回転要素Er4は、第3サンギヤS3である。そして、第5減速用回転要素Er5は、第3キャリヤC3である。また、第6減速用回転要素Er6は、第3リングギヤR3である。したがって、本実施形態に係る第2減速機RD2の各回転要素の回転速度の順は、第4減速用回転要素Er4、第5減速用回転要素Er5、第6減速用回転要素Er6の順となっている。
第1出力用差動歯車機構DF1は、入力される回転を一対の第1車輪W1に分配するように構成されている。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1は、傘歯車型の差動歯車機構である。具体的には、第1出力用差動歯車機構DF1は、中空の上記第1差動ケースと、当該第1差動ケースと一体的に回転するように支持された第1ピニオンシャフトと、当該第1ピニオンシャフトに対して回転可能に支持された一対の第1ピニオンギヤと、当該一対の第1ピニオンギヤに噛み合って分配出力要素として機能する一対の第1サイドギヤと、を備えている。第1差動ケースには、第1ピニオンシャフト、一対の第1ピニオンギヤ、及び一対の第1サイドギヤが収容されている。
一対の第1サイドギヤのそれぞれには、第1車輪W1に駆動連結された第1ドライブシャフトDS1が一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、一対の第1サイドギヤは、軸方向Lに並んで配置されている。軸方向第1側L1の第1サイドギヤには、当該第1サイドギヤから第1ドライブシャフトDS1が軸方向第1側L1に延在するように配置されている。更に、この第1ドライブシャフトDS1は、第2減速機RD2の第3サンギヤS3、第6ギヤG6、伝達係合装置CLt、及び第5ギヤG5を軸方向Lに貫通するように、変速出力軸62に対して径方向Rの内側に配置されている。また、軸方向第2側L2の第1サイドギヤには、当該第1サイドギヤから第1ドライブシャフトDS1が軸方向第2側L2に延在するように配置されている。
図1に示すように、分配用差動歯車機構SPの軸方向Lの配置領域の全体が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。つまり、分配用差動歯車機構SPの軸方向第1側L1の端部が、内燃機関EGの軸方向第1側L1の端部に対して、軸方向Lの同じ位置又は軸方向第2側L2に位置していると共に、分配用差動歯車機構SPの軸方向第2側L2の端部が、内燃機関EGの軸方向第2側L2の端部に対して、軸方向Lの同じ位置又は軸方向第1側L1に位置している。なお、本実施形態では、「内燃機関EGの軸方向Lの配置領域」は、ダンパ装置DPの軸方向Lの配置領域を含む。そのため、本実施形態では、「内燃機関EGの軸方向Lの配置領域」は、軸方向Lにおける、ダンパ装置DPの軸方向第1側L1の端部と、内燃機関EGの本体部分の軸方向第2側L2の端部との間の領域を指す。
また、第1回転電機MG1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。図示の例では、第1回転電機MG1の軸方向第1側L1の端部が、内燃機関EGの軸方向Lにおける両端部の間に位置していると共に、第1回転電機MG1の軸方向第2側L2の端部が、内燃機関EGの軸方向第2側L2の端部よりも軸方向第2側L2に位置している。
また、第1出力用差動歯車機構DF1の軸方向Lの配置領域の少なくとも一部が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。図示の例では、第1出力用差動歯車機構DF1の軸方向Lの配置領域の全体が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。
また、伝達機構Tの軸方向Lの配置領域の少なくとも一部が、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。図示の例では、伝達機構T(ここでは、変速機TM)の第3ギヤG3及び第5ギヤG5が、内燃機関EGに対して軸方向第1側L1に位置していると共に、残りの部分の全体が内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。
これらの構成によれば、内燃機関EGの出力軸である内燃機関出力軸ESとは別軸上に、分配用差動歯車機構SP、第1回転電機MG1、第1出力用差動歯車機構DF1、及び伝達機構Tが配置されている。そして、分配用差動歯車機構SPの軸方向Lの配置領域の全体と、第1回転電機MG1、第1出力用差動歯車機構DF1、及び伝達機構Tのそれぞれの軸方向Lの配置領域の少なくとも一部とが、内燃機関EGの軸方向Lの配置領域と重複している。つまり、車両用駆動装置100の構成要素の大部分が、内燃機関EGと並列に配置されている。これにより、内燃機関出力軸ESに駆動連結される入力軸Iと、第1回転電機MG1と、分配用差動歯車機構SPと、第1出力用差動歯車機構DF1と、伝達機構Tと、を備えた構成において、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることが容易となっている。
また、上述したように、本実施形態では、車両用駆動装置100は、
第1軸X1上に配置され、入力軸Iと連結された第1ギヤG1と、
第2軸X2上に配置され、第1分配用回転要素Es1と連結された第2ギヤG2と、
第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第3軸X3上に配置された入力側アイドラギヤ1と、を更に備え、
第1ギヤG1及び第2ギヤG2が、入力側アイドラギヤ1に噛み合っている。
第1軸X1上に配置され、入力軸Iと連結された第1ギヤG1と、
第2軸X2上に配置され、第1分配用回転要素Es1と連結された第2ギヤG2と、
第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第3軸X3上に配置された入力側アイドラギヤ1と、を更に備え、
第1ギヤG1及び第2ギヤG2が、入力側アイドラギヤ1に噛み合っている。
この構成によれば、内燃機関出力軸ESと同軸に配置された第1ギヤG1と、分配用差動歯車機構SPと同軸に配置された第2ギヤG2とが、入力側アイドラギヤ1を介して駆動連結されている。これにより、内燃機関EGと分配用差動歯車機構SPとの径方向Rの距離を確保することが容易となる。その結果、内燃機関EG及び分配用差動歯車機構SPの構成によらず、車両用駆動装置100の構成要素の大部分を、内燃機関EGと並列に配置することが容易となる。したがって、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることが更に容易となる。
図2に示すように、本実施形態では、第2回転電機MG2は、第2車輪W2の駆動力源として機能する。つまり、本実施形態では、第2回転電機MG2は、第1出力用差動歯車機構DF1を介することなく、第2出力用差動歯車機構DF2に駆動連結されている。
第2回転電機MG2は、電力の供給を受けて動力を発生するモータ(電動機)としての機能と、動力の供給を受けて電力を発生するジェネレータ(発電機)としての機能とを有している。具体的には、第2回転電機MG2は、蓄電装置BT(図4参照)と電気的に接続されている。そして、第2回転電機MG2は、蓄電装置BTに蓄えられた電力により力行して駆動力を発生する。また、第2回転電機MG2は、回生中には、第2出力用差動歯車機構DF2の側から伝達される駆動力により発電を行って蓄電装置BTを充電する。
第2回転電機MG2は、非回転部材(例えば、第2回転電機MG2等を収容するケース)に固定された第2ステータST2と、当該第2ステータST2に対して相対回転可能に支持された第2ロータRT2と、を備えている。本実施形態では、第2ロータRT2は、第2ステータST2に対して径方向Rの内側に配置されている。
カウンタギヤ機構CGは、カウンタ入力ギヤ31と、カウンタ出力ギヤ32と、これらのギヤ31,32が一体的に回転するように連結するカウンタ軸33と、を備えている。
カウンタ入力ギヤ31は、カウンタギヤ機構CGの入力要素である。カウンタ入力ギヤ31は、第2回転電機MG2の第2ロータRT2と一体的に回転するように連結された第2ロータギヤRG2に噛み合っている。第2ロータギヤRG2は、軸方向Lに沿って延在する第2ロータ軸RS2を介して、第2ロータRT2と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第2ロータギヤRG2及び第2ロータ軸RS2は、第11軸X11上に配置されている。
カウンタ出力ギヤ32は、カウンタギヤ機構CGの出力要素である。本実施形態では、カウンタ出力ギヤ32は、カウンタ入力ギヤ31よりも小径に形成されている。また、本実施形態では、カウンタ出力ギヤ32は、カウンタ入力ギヤ31よりも軸方向第2側L2に配置されている。
第2出力用差動歯車機構DF2は、入力される回転を一対の第2車輪W2に分配するように構成されている。本実施形態では、第2出力用差動歯車機構DF2は、傘歯車型の差動歯車機構である。具体的には、第2出力用差動歯車機構DF2は、中空の第2差動ケースと、当該第2差動ケースと一体的に回転するように支持された第2ピニオンシャフトと、当該第2ピニオンシャフトに対して回転可能に支持された一対の第2ピニオンギヤと、当該一対の第2ピニオンギヤに噛み合って分配出力要素として機能する一対の第2サイドギヤと、を備えている。第2差動ケースには、第2ピニオンシャフト、一対の第2ピニオンギヤ、及び一対の第2サイドギヤが収容されている。本実施形態では、第2差動ケースには、カウンタギヤ機構CGのカウンタ出力ギヤ32に噛み合う第2差動入力ギヤ42が、当該第2差動ケースの径方向Rの外側に突出するように連結されている。そして、一対の第2サイドギヤのそれぞれには、第2車輪W2に駆動連結された第2ドライブシャフトDS2が一体的に回転するように連結されている。こうして、第2出力用差動歯車機構DF2は、一対の第2ドライブシャフトDS2を介して、第2差動入力ギヤ42の回転を一対の第2車輪W2に分配する。
以下では、軸方向Lに沿う軸方向視における、車両用駆動装置100の各要素の位置関係について、図3を参照して説明する。なお、図3における矢印「V」は、車両に搭載された状態の車両用駆動装置100の上下方向を示している。
図3に示すように、本実施形態では、第3軸X3、第2軸X2、第5軸X5、及び第4軸X4が、上下方向に並んで配置されている。これにより、車両の前後方向における車両用駆動装置100の寸法を小さく抑えることができる。その結果、車両用駆動装置100の車両への搭載性を高めることができる。なお、図示の例では、第3軸X3、第1軸X1、第2軸X2、第5軸X5、及び第4軸X4が、上方から当該記載の順に配置されている。そして、第1軸X1及び第2軸X2が、第3軸X3に対して水平方向の両側に配置されている。
図4に示すように、車両用駆動装置100は、当該車両用駆動装置100が搭載される車両の各部の制御を行うための制御装置10を備えている。本実施形態では、制御装置10は、主制御部11と、内燃機関EGを制御する内燃機関制御部12と、第1回転電機MG1を制御する第1回転電機制御部13と、第2回転電機MG2を制御する第2回転電機制御部14と、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtの係合の状態を制御する係合制御部15と、を備えている。
主制御部11は、内燃機関制御部12、第1回転電機制御部13、第2回転電機制御部14、及び係合制御部15のそれぞれに対して、各制御部が担当する装置を制御する指令を出力する。内燃機関制御部12は、内燃機関EGが、主制御部11から指令された目標トルクを出力するように、或いは、主制御部11から指令された目標回転速度となるように、内燃機関EGを制御する。第1回転電機制御部13は、第1回転電機MG1が、主制御部11から指令された目標トルクを出力するように、或いは、主制御部11から指令された目標回転速度となるように、第1回転電機MG1を制御する。第2回転電機制御部14は、第2回転電機MG2が、主制御部11から指令された目標トルクを出力するように、或いは、主制御部11から指令された目標回転速度となるように、第2回転電機MG2を制御する。係合制御部15は、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtのそれぞれが、主制御部11から指令された係合の状態となるように、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtを動作させるためのアクチュエータ(図示を省略)を制御する。
また、主制御部11は、車両用駆動装置100が搭載される車両の各部の情報を取得するために、当該車両の各部に設けられたセンサからの情報を取得可能に構成されている。本実施形態では、主制御部11は、SOCセンサSe1、車速センサSe2、アクセル操作量センサSe3、及びシフト位置センサSe4からの情報を取得可能に構成されている。
SOCセンサSe1は、第1回転電機MG1及び第2回転電機MG2と電気的に接続された蓄電装置BTの状態を検出するためのセンサである。SOCセンサSe1は、例えば、電圧センサや電流センサ等により構成されている。主制御部11は、SOCセンサSe1から出力される電圧値や電流値等の情報に基づいて、蓄電装置BTの充電量(SOC:State of Charge)を算出する。
車速センサSe2は、車両用駆動装置100が搭載される車両の走行速度(車速)を検出するためのセンサである。車速センサSe2としては、例えば、第1出力用差動歯車機構DF1の入力要素又は出力要素の回転速度(角速度)を検出するセンサを用いることができる。主制御部11は、車速センサSe2の検出信号に基づいて、上記の回転速度に比例する車速を算出する。
アクセル操作量センサSe3は、車両用駆動装置100が搭載される車両に設けられたアクセルペダルの運転者による操作量を検出するためのセンサである。主制御部11は、アクセル操作量センサSe3の検出信号に基づいて、運転者によるアクセルペダルの操作量を算出する。
シフト位置センサSe4は、車両用駆動装置100が搭載される車両の運転者により操作されるシフトレバーの選択位置(シフト位置)を検出するためのセンサである。主制御部11は、シフト位置センサSe4の検出信号に基づいてシフト位置を算出する。シフトレバーは、パーキングレンジ(Pレンジ)、後進走行レンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、前進走行レンジ(Dレンジ)等を選択可能に構成されている。
主制御部11は、上記のセンサSe1~Se4からの情報に基づいて、後述する車両用駆動装置100における複数の動作モードの選択を行う。主制御部11は、係合制御部15を介して、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtのそれぞれを、選択した動作モードに応じた係合の状態に制御することにより、当該選択した動作モードへの切り替えを行う。更に、主制御部11は、内燃機関制御部12、第1回転電機制御部13、及び第2回転電機制御部14を介して、内燃機関EG、第1回転電機MG1、及び第2回転電機MG2の動作状態を協調制御することにより、選択した動作モードに応じた適切な車両の走行を可能とする。
図5に示すように、本実施形態では、車両用駆動装置100は、動作モードとして、電気式トルクコンバータモード(以下、「eTCモード」と記す)と、第1EVモードと、第2EVモードと、第1HVモードと、第2HVモードと、充電モードと、を備えている。
図5に、本実施形態の車両用駆動装置100の各動作モードにおける、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLt(ここでは、第1変速用クラッチCt1、第2変速用クラッチCt2)の状態を示す。なお、図5の第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、第1変速用クラッチCt1、及び第2変速用クラッチCt2の欄において、「〇」は対象の係合装置が係合状態であることを示し、「-」は対象の係合装置が解放状態であることを示している。
eTCモードは、分配用差動歯車機構SPにより、第1回転電機MG1のトルクを反力として内燃機関EGのトルクを増幅して第1出力用差動歯車機構DF1の側に伝達し、車両を走行させるモードである。このモードは、内燃機関EGのトルクを増幅して第1出力用差動歯車機構DF1に伝達することができるため、所謂、電気式トルクコンバータモードと称される。eTCモードは、車両の発進時等、車速が比較的低い場合に選択される。本実施形態のeTCモードでは、第1回転電機MG1は、負回転しつつ正トルクを出力して発電し、分配用差動歯車機構SPは、第1回転電機MG1のトルクと内燃機関EGのトルクとを合わせて、内燃機関EGのトルクよりも大きいトルクを第2分配用回転要素Es2(ここでは、第1キャリヤC1)から出力する。そして、第2分配用回転要素Es2の回転は、変速機TMにおいて第1変速段(低速段)に応じた変速比で変速されて変速出力軸62に伝達される。そのため、蓄電装置BTの充電量が比較的低い場合であってもeTCモードを選択可能である。
図5に示すように、本実施形態のeTCモードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が解放状態となり、第1変速用クラッチCt1が係合状態となり、第2変速用クラッチCt2が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EG及び第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
第1EVモードは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1のうち、第1回転電機MG1のみの駆動力により、比較的低速で車両を走行させるモードである。第2EVモードは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1のうち、第1回転電機MG1のみの駆動力により、比較的高速で車両を走行させるモードである。第1HVモードは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1の双方の駆動力により、比較的低速で車両を走行させるモードである。第2HVモードは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1の双方の駆動力により、比較的高速で車両を走行させるモードである。第1EVモード及び第2EVモード、並びに、第1HVモード及び第2HVモードは、車速及び蓄電装置BTの充電量のそれぞれが規定値以上である場合に選択される。
本実施形態の第1EVモードでは、第1係合装置CL1が解放状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、第1変速用クラッチCt1が係合状態となり、第2変速用クラッチCt2が解放状態となるように制御される。一方、本実施形態の第2EVモードでは、第1係合装置CL1が解放状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、第1変速用クラッチCt1が解放状態となり、第2変速用クラッチCt2が係合状態となるように制御される。そして、本実施形態の第1EVモード及び第2EVモードでは、内燃機関EGが停止し、第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
第1EVモード及び第2EVモードでは、第1係合装置CL1が解放状態とされることによって内燃機関EGが分配用差動歯車機構SPから分離されると共に、第2係合装置CL2が係合状態とされることによって分配用差動歯車機構SPの3つの回転要素Es1~Es3が互いに一体的に回転する状態となる。その結果、第1回転電機MG1の側から分配用差動歯車機構SPに入力される回転は、そのまま変速機TMの第3ギヤG3及び第4ギヤG4に伝達される。そして、変速機TMに伝達された回転は、伝達係合装置CLtの状態に応じて、第1EVモードでは第1変速段(低速段)の変速比、第2EVモードでは第2変速段(高速段)の変速比で変速されて変速出力軸62に伝達される。
本実施形態の第1HVモードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、第1変速用クラッチCt1が係合状態となり、第2変速用クラッチCt2が解放状態となるように制御される。一方、本実施形態の第2HVモードでは、第1係合装置CL1が係合状態であり、第2係合装置CL2が係合状態であり、第1変速用クラッチCt1が解放状態となり、第2変速用クラッチCt2が係合状態となるように制御される。そして、本実施形態の第1HVモード及び第2HVモードでは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
第1HVモード及び第2HVモードでは、第1係合装置CL1が係合状態とされることによって内燃機関EGが分配用差動歯車機構SPに連結されると共に、第2係合装置CL2が係合状態とされることによって分配用差動歯車機構SPの3つの回転要素Es1~Es3が互いに一体的に回転する状態となる。その結果、内燃機関EGの側及び第1回転電機MG1の側から分配用差動歯車機構SPに入力される回転は、そのまま変速機TMの第3ギヤG3及び第4ギヤG4に伝達される。そして、変速機TMに伝達された回転は、伝達係合装置CLtの状態に応じて、第1EVモードでは第1変速段(低速段)の変速比、第2EVモードでは第2変速段(高速段)の変速比で変速されて変速出力軸62に伝達される。
充電モードは、内燃機関EGの駆動力により第1回転電機MG1に発電を行わせて、蓄電装置BTを充電するモードである。充電モードは、蓄電装置BTの充電量が規定値未満である場合に選択される。
本実施形態の充電モードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、第1変速用クラッチCt1及び第2変速用クラッチCt2の双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGがトルクを出力し、第1回転電機MG1が内燃機関EGのトルクによって回転する第1ロータRT1の回転方向とは反対方向のトルクを出力することにより発電するように制御される。なお、充電モードでは、車両を停車させていても良いし、第1回転電機MG1が発電した電力により第2回転電機MG2を力行させ、当該第2回転電機MG2の駆動力を第2車輪W2に伝達することで車両を走行させても良い。このように充電モードとしつつ第2回転電機MG2の駆動力によって車両を走行させるモードは、所謂、シリーズハイブリッドモードと称される。
2.第2の実施形態
以下では、第2の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図6を参照して説明する。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1の構成が、上記第1の実施形態のもの(図1参照)とは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
以下では、第2の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図6を参照して説明する。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1の構成が、上記第1の実施形態のもの(図1参照)とは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図6に示すように、本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1は、遊星歯車型の差動歯車機構である。本例では、第1出力用差動歯車機構DF1は、内側ピニオンギヤP41及び内側ピニオンギヤP41と噛み合う外側ピニオンギヤP42を支持する第4キャリヤC4と、内側ピニオンギヤP41と噛み合う第4サンギヤS4と、外側ピニオンギヤP42と噛み合う第4リングギヤR4と、を備えたダブルピニオン型の遊星歯車機構である。
本実施形態では、第4リングギヤR4は、第2減速機RD2の第5減速用回転要素Er5(ここでは、第3キャリヤC3)と一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、第4キャリヤC4は、軸方向第1側L1の第1ドライブシャフトDS1と一体的に回転するように連結されている。そして、第4サンギヤS4は、軸方向第2側L2の第1ドライブシャフトDS1と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第1の実施形態と同様の動作モードを備えている(図5参照)。本実施形態の動作モードは、上記第1の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
3.第3の実施形態
以下では、第3の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図7及び図8を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成が、上記第1及び第2の実施形態のもの(図1及び図6参照)とは異なっている。以下では、上記第1及び第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1及び第2の実施形態と同様とする。
以下では、第3の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図7及び図8を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成が、上記第1及び第2の実施形態のもの(図1及び図6参照)とは異なっている。以下では、上記第1及び第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1及び第2の実施形態と同様とする。
図7に示すように、本実施形態では、変速機TMは、遊星歯車式の変速機である。そのため、本実施形態では、変速機TMは、第3ギヤG3、第4ギヤG4、第5ギヤG5、及び第6ギヤG6の代わりに、第1変速用回転要素Et1と、第2変速用回転要素Et2と、第3変速用回転要素Et3と、を備えている。第1変速用回転要素Et1は、分配用差動歯車機構SPの第2分配用回転要素Es2と駆動連結されている。第2変速用回転要素Et2は、第1出力用差動歯車機構DF1に駆動連結されている。本実施形態では、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3は、第4軸X4上に配置されている。
本実施形態では、変速機TMは、第5サンギヤS5と第5キャリヤC5と第5リングギヤR5とを備えた遊星歯車機構である。本例では、変速機TMは、第5ピニオンギヤP5を支持する第5キャリヤC5と、第5ピニオンギヤP5に噛み合う第5サンギヤS5と、当該第5サンギヤS5に対して径方向Rの外側に配置されて第5ピニオンギヤP5に噛み合う第5リングギヤR5と、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構である。
本実施形態では、第1変速用回転要素Et1は、第5リングギヤR5である。そして、第2変速用回転要素Et2は、第5キャリヤC5である。また、第3変速用回転要素Et3は、第5サンギヤS5である。したがって、本実施形態に係る変速機TMの各回転要素の回転速度の順は、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、第3変速用回転要素Et3の順となっている。
本実施形態では、第5キャリヤC5は、変速出力軸62と一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、第5リングギヤR5は、変速入力ギヤ61と一体的に回転するように連結されている。変速入力ギヤ61は、第5リングギヤR5と同軸上であって、第5リングギヤR5に対して径方向Rの外側に配置されている。変速入力ギヤ61は、第5軸X5上に配置されたアイドラギヤ23を介して、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置された第1分配出力ギヤ51に駆動連結されている。つまり、変速入力ギヤ61及び第1分配出力ギヤ51が、それぞれアイドラギヤ23に噛み合っている。第1分配出力ギヤ51は、分配用差動歯車機構SPの第1キャリヤC1と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第1変速用クラッチCt1及び第2変速用クラッチCt2の代わりに、変速用クラッチCtと、変速用ブレーキBtとを含む。変速用クラッチCtは、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、変速用クラッチCtは、第2変速用回転要素Et2(ここでは、第5キャリヤC5)と第3変速用回転要素Et3(ここでは、第5サンギヤS5)とを、互いに選択的に連結するように構成されている。また、変速用ブレーキBtは、第3変速用回転要素Et3(ここでは、第5サンギヤS5)を非回転部材(例えば、伝達機構T等を収容するケース)に対して選択的に固定するように構成されている。また、本実施形態では、変速用クラッチCt及び変速用ブレーキBtは、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。本例では、変速用クラッチCt及び変速用ブレーキBtのそれぞれは、一対の摩擦部材を備え、当該一対の摩擦部材同士の係合の状態が油圧によって制御される摩擦係合装置である。
本実施形態では、変速用クラッチCtが解放状態であり、変速用ブレーキBtが係合状態である場合に、比較的変速比が大きい第1変速段(低速段)が形成される。また、変速用クラッチCtが係合状態であり、変速用ブレーキBtが解放状態である場合に、比較的変速比が小さい第2変速段(高速段)が形成される。なお、変速用クラッチCt及び変速用ブレーキBtの双方が解放状態の場合には、いずれの変速段も形成されない。
図8に、本実施形態の車両用駆動装置100の各動作モードにおける、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLt(ここでは、変速用クラッチCt、変速用ブレーキBt)の状態を示す。なお、図8の第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、変速用クラッチCt、及び変速用ブレーキBtの欄において、「〇」は対象の係合装置が係合状態であることを示し、「-」は対象の係合装置が解放状態であることを示している。
図8に示すように、本実施形態のeTCモードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が解放状態となり、変速用クラッチCtが解放状態となり、変速用ブレーキBtが係合状態となるように制御される。そして、内燃機関EG及び第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
本実施形態の第1EVモードでは、第1係合装置CL1が解放状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、変速用クラッチCtが解放状態となり、変速用ブレーキBtが係合状態となるように制御される。一方、本実施形態の第2EVモードでは、第1係合装置CL1が解放状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、変速用クラッチCtが係合状態となり、変速用ブレーキBtが解放状態となるように制御される。そして、本実施形態の第1EVモード及び第2EVモードでは、内燃機関EGが停止し、第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
本実施形態の第1HVモードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、変速用クラッチCtが解放状態となり、変速用ブレーキBtが係合状態となるように制御される。一方、本実施形態の第2HVモードでは、第1係合装置CL1が係合状態であり、第2係合装置CL2が係合状態であり、変速用クラッチCtが係合状態となり、変速用ブレーキBtが解放状態となるように制御される。そして、本実施形態の第1HVモード及び第2HVモードでは、内燃機関EG及び第1回転電機MG1がトルクを出力するように制御される。
本実施形態の充電モードでは、第1係合装置CL1が係合状態となり、第2係合装置CL2が係合状態となり、変速用クラッチCt及び変速用ブレーキBtの双方が解放状態となるように制御される。そして、内燃機関EGがトルクを出力し、第1回転電機MG1が内燃機関EGのトルクによって回転する第1ロータRT1の回転方向とは反対方向のトルクを出力することにより発電するように制御される。
4.第4の実施形態
以下では、第4の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図9を参照して説明する。本実施形態は、アイドラギヤ1,21,22を備えていない点で、上記第1の実施形態(図1参照)と異なっている。また、本実施形態では、伝達係合装置CLtの位置が、上記第1の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
以下では、第4の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図9を参照して説明する。本実施形態は、アイドラギヤ1,21,22を備えていない点で、上記第1の実施形態(図1参照)と異なっている。また、本実施形態では、伝達係合装置CLtの位置が、上記第1の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図9に示すように、本実施形態では、入力側アイドラギヤ1が設けられていない。これに伴い、本実施形態では、第1ギヤG1と第2ギヤG2とが、入力側アイドラギヤ1を介することなく互いに噛み合っている。また、本実施形態では、第1アイドラギヤ21及び第2アイドラギヤ22が設けられていない。これに伴い、本実施形態では、第3ギヤG3と第5ギヤG5とが、第1アイドラギヤ21を介することなく互いに噛み合っている。そして、第4ギヤG4と第6ギヤG6とが、第2アイドラギヤ22を介することなく互いに噛み合っている。
本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第5ギヤG5に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。そして、変速出力軸62が、第5ギヤG5及び第6ギヤG6を軸方向Lに貫通するように配置されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第1及び第2の実施形態と同様の動作モードを備えている(図5参照)。本実施形態の動作モードは、上記第1及び第2の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
上記のように、第1~第4の実施形態では、第1回転電機MG1が、第2軸X2上に配置され、
第1出力用差動歯車機構DF1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第4軸X4上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第4軸X4上に配置されている。
第1出力用差動歯車機構DF1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第4軸X4上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第4軸X4上に配置されている。
この構成によれば、第1回転電機MG1及び第2係合装置CL2が、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。そして、第1係合装置CL1が、内燃機関出力軸ESと同軸上、又は、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。更に、第1出力用差動歯車機構DF1及び伝達係合装置CLtが、互いに同軸であって、内燃機関出力軸ES及び分配用差動歯車機構SPとは別軸上に配置されている。このように、本構成によれば、第1回転電機MG1、分配用差動歯車機構SP、第1出力用差動歯車機構DF1、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtが、少なくとも2つの軸上に分かれて配置されている。したがって、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることが更に容易となる。
5.第5の実施形態
以下では、第5の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図10を参照して説明する。本実施形態では、第1回転電機MG1、第1出力用差動歯車機構DF1、伝達係合装置CLt、及び第1係合装置CL1のそれぞれの位置が、上記第2の実施形態のもの(図6参照)とは異なっている。以下では、上記第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第2の実施形態と同様とする。
以下では、第5の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図10を参照して説明する。本実施形態では、第1回転電機MG1、第1出力用差動歯車機構DF1、伝達係合装置CLt、及び第1係合装置CL1のそれぞれの位置が、上記第2の実施形態のもの(図6参照)とは異なっている。以下では、上記第2の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第2の実施形態と同様とする。
図10に示すように、本実施形態では、第1回転電機MG1は、第1軸X1~第4軸X4とは異なる第5軸X5上に配置されている。そして、第1回転電機MG1の第1ロータRT1と一体的に回転するように連結された第1ロータギヤRG1が、第4ギヤG4に噛み合っている。第1ロータギヤRG1は、軸方向Lに沿って延在する第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1ロータギヤRG1及び第1ロータ軸RS1は、第5軸X5上に配置されている。なお、本実施形態では、第1回転電機MG1が第5軸X5上、つまり、分配用差動歯車機構SPとは別軸上に配置されることに伴い、第1減速機RD1は設けられていない。本実施形態では、第1ロータギヤRG1の歯数が第4ギヤG4の歯数よりも少なく設定されていることにより、第1回転電機MG1の回転は、第1ロータギヤRG1と第4ギヤG4との間で減速されて分配用差動歯車機構SPに伝達される。
本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1は、第2軸X2上に配置されている。そして、第1出力用差動歯車機構DF1の第4リングギヤR4が、第1差動入力ギヤ41と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1差動入力ギヤ41は、第4リングギヤR4と同軸上であって、第4リングギヤR4に対して径方向Rの外側に配置されている。また、本実施形態では、軸方向第1側L1の第1ドライブシャフトDS1が、第2係合装置CL2、第4ギヤG4、分配用差動歯車機構SPの第1サンギヤS1、第3ギヤG3、及び第2ギヤG2を軸方向Lに貫通するように配置されている。
本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第1軸X1~第5軸X5とは異なる第6軸X6上に配置されている。本実施形態では、変速出力軸62も、第6軸X6上に配置されている。そして、第1差動入力ギヤ41に噛み合う変速出力ギヤ63が、変速出力軸62と一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第5ギヤG5に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。そして、変速出力ギヤ63は、第6ギヤG6に対して軸方向第2側L2に隣接して配置されている。本実施形態では、変速出力軸62が、第5ギヤG5及び第6ギヤG6を軸方向Lに貫通するように配置され、伝達係合装置CLtと変速出力ギヤ63とを連結している。なお、本実施形態では、伝達係合装置CLtが第6軸X6上に配置され、第1出力用差動歯車機構DF1が第2軸X2上に配置されることに伴い、第2減速機RD2は設けられていない。本実施形態では、変速出力ギヤ63の歯数が第1差動入力ギヤ41の歯数よりも少なく設定されていることにより、変速機TMの回転は、変速出力ギヤ63と第1差動入力ギヤ41との間で減速されて第1出力用差動歯車機構DF1に伝達される。
本実施形態では、第1係合装置CL1は、第1軸X1上に配置されている。そして、第1係合装置CL1は、入力軸Iと第1ギヤG1との間の動力伝達を断接するように構成されている。なお、本実施形態においても、上記第2の実施形態のように、第1係合装置CL1が第2軸X2上に配置されていても良い。
また、本実施形態では、上記第4の実施形態と同様に、第3ギヤG3と第5ギヤG5とが、第1アイドラギヤ21を介することなく互いに噛み合っている。そして、第4ギヤG4と第6ギヤG6とが、第2アイドラギヤ22を介することなく互いに噛み合っている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第1、第2、及び第4の実施形態と同様の動作モードを備えている(図5参照)。本実施形態の動作モードは、上記第1、第2、及び第4の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
6.第6の実施形態
以下では、第6の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図11を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成と、第2係合装置CL2による連結対象とが、上記第5の実施形態のもの(図10参照)とは異なっている。以下では、上記第5の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第5の実施形態と同様とする。
以下では、第6の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図11を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成と、第2係合装置CL2による連結対象とが、上記第5の実施形態のもの(図10参照)とは異なっている。以下では、上記第5の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第5の実施形態と同様とする。
図11に示すように、本実施形態の変速機TMは、上記第3の実施形態のもの(図7参照)と同様に、第1変速用回転要素Et1と、第2変速用回転要素Et2と、第3変速用回転要素Et3と、を備えた遊星歯車式の変速機である。本実施形態では、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3は、第2軸X2上に配置されている。本実施形態では、第1変速用回転要素Et1(ここでは、第5リングギヤR5)は、分配用差動歯車機構SPの第2分配用回転要素Es2(ここでは、第1キャリヤC1)と一体的に回転するように連結されている。また、第2変速用回転要素Et2(ここでは、第5キャリヤC5)は、変速出力軸62と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、変速出力軸62は、第2軸X2上に配置されている。そして、本実施形態では、変速出力軸62は、軸方向Lに沿う軸心を有する筒状に形成されている。また、本実施形態では、変速出力軸62は、第5サンギヤS5を軸方向Lに貫通するように配置されている。そして、変速出力軸62の軸方向第1側L1の端部が、第5キャリヤC5と一体的に回転するように連結され、変速出力軸62の軸方向第2側L2の端部が、第1出力用差動歯車機構DF1の第4リングギヤR4と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第2軸X2上に配置されている。本実施形態では、伝達係合装置CLtは、上記第3の実施形態と同様に、変速用クラッチCtと、変速用ブレーキBtとを含む。本実施形態では、変速用クラッチCtは、第1変速用回転要素Et1(ここでは、第5リングギヤR5)と第2変速用回転要素Et2(ここでは、第5キャリヤC5)とを、互いに選択的に連結するように構成されている。また、変速用ブレーキBtは、第3変速用回転要素Et3(ここでは、第5サンギヤS5)を非回転部材(例えば、伝達機構T等を収容するケース)に対して選択的に固定するように構成されている。また、本実施形態では、変速用クラッチCt及び変速用ブレーキBtは、第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3に対して軸方向第2側L2であって、第1出力用差動歯車機構DF1に対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。
また、本実施形態では、軸方向第1側L1の第1ドライブシャフトDS1が、伝達係合装置CLt、変速機TMの第5サンギヤS5、分配用差動歯車機構SPの第1サンギヤS1、第2係合装置CL2、及び第2ギヤG2を軸方向Lに貫通するように、変速出力軸62に対して径方向Rの内側に配置されている。
本実施形態では、第1ロータギヤRG1は、第2分配出力ギヤ52に噛み合っている。本実施形態では、第2分配出力ギヤ52は、分配用差動歯車機構SPの第1リングギヤR1と同軸上であって、第1リングギヤR1に対して径方向Rの外側に配置されている。そして、第2分配出力ギヤ52は、第1リングギヤR1と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態では、第2係合装置CL2は、第1分配用回転要素Es1としての第1サンギヤS1と、第2分配用回転要素Es2としての第1キャリヤC1との間の動力伝達を断接するように構成されている。本実施形態では、第2係合装置CL2は、分配用差動歯車機構SPに対して軸方向第1側L1に隣接して配置されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第3の実施形態と同様の動作モードを備えている(図8参照)。本実施形態の動作モードは、上記第3の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
上記のように、第5及び第6の実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1が第2軸X2上に配置され、
第1回転電機MG1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第5軸X5上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第1軸X1、第2軸X2、及び第5軸X5とは異なる第6軸X6上、又は、第2軸X2上に配置されている。
第1回転電機MG1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第5軸X5上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第1軸X1、第2軸X2、及び第5軸X5とは異なる第6軸X6上、又は、第2軸X2上に配置されている。
この構成によれば、第1出力用差動歯車機構DF1及び第2係合装置CL2が、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。そして、第1係合装置CL1が、内燃機関出力軸ESと同軸上、又は、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。更に、第1回転電機MG1が、内燃機関出力軸ES及び分配用差動歯車機構SPとは別軸上に配置されている。また、伝達係合装置CLtが、内燃機関出力軸ES、分配用差動歯車機構SP、及び第1回転電機MG1とは別軸上に配置されている。このように、本構成によれば、第1回転電機MG1、分配用差動歯車機構SP、第1出力用差動歯車機構DF1、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtが、少なくとも2つの軸上に分かれて配置されている。したがって、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることが更に容易となる。
7.第7の実施形態
以下では、第7の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図12を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成が、上記第1の実施形態のもの(図1参照)とは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
以下では、第7の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図12を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの構成が、上記第1の実施形態のもの(図1参照)とは異なっている。以下では、上記第1の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第1の実施形態と同様とする。
図12に示すように、本実施形態の変速機TMは、上記第5の実施形態のもの(図10参照)と同様に構成されている。具体的には、本実施形態では、伝達係合装置CLtは、第1軸X1~第5軸X5とは異なる第6軸X6上に配置されている。本実施形態では、変速出力軸62も、第6軸X6上に配置されている。そして、第1差動入力ギヤ41に噛み合う変速出力ギヤ63が、変速出力軸62と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1及び第1差動入力ギヤ41は、第4軸X4上に配置されている。そして、第1差動入力ギヤ41は、傘歯車型の第1出力用差動歯車機構DF1の第1差動ケースから径方向Rの外側に突出した状態で、当該第1差動ケースと一体的に回転するように連結されている。また、本実施形態では、第3ギヤG3と第5ギヤG5とが、第1アイドラギヤ21を介することなく互いに噛み合っている。更に、第4ギヤG4と第6ギヤG6とが、第2アイドラギヤ22を介することなく互いに噛み合っている。なお、本実施形態では、伝達係合装置CLtが第6軸X6上に配置され、第1出力用差動歯車機構DF1が第4軸X4上に配置されることに伴い、第2減速機RD2は設けられていない。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第5の実施形態と同様の動作モードを備えている(図5参照)。本実施形態の動作モードは、上記第5の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
8.第8の実施形態
以下では、第8の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図13を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの位置と、第1出力用差動歯車機構DF1の構成とが、上記第3の実施形態のもの(図7参照)とは異なっている。以下では、上記第3の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第3の実施形態と同様とする。
以下では、第8の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図13を参照して説明する。本実施形態では、変速機TMの位置と、第1出力用差動歯車機構DF1の構成とが、上記第3の実施形態のもの(図7参照)とは異なっている。以下では、上記第3の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第3の実施形態と同様とする。
図13に示すように、本実施形態では、変速機TMの第1変速用回転要素Et1、第2変速用回転要素Et2、及び第3変速用回転要素Et3は、第6軸X6上に配置されている。本実施形態では、第1変速用回転要素Et1(ここでは、第5リングギヤR5)と一体的に回転するように連結された変速入力ギヤ61も、第6軸X6上に配置されている。そして、変速入力ギヤ61は、アイドラギヤ23を介することなく、第1分配出力ギヤ51に噛み合っている。また、本実施形態では、伝達係合装置CLtも、第6軸X6上に配置されている。
本実施形態では、変速出力軸62も、第6軸X6上に配置されている。そして、第1差動入力ギヤ41に噛み合う変速出力ギヤ63が、変速出力軸62と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1差動入力ギヤ41は、第4軸X4上に配置されている。そして、第1差動入力ギヤ41は、傘歯車型の第1出力用差動歯車機構DF1の第1差動ケースから径方向Rの外側に突出した状態で、当該第1差動ケースと一体的に回転するように連結されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第3の実施形態と同様の動作モードを備えている(図8参照)。本実施形態の動作モードは、上記第3の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
上記のように、第7及び第8の実施形態では、第1回転電機MG1が、第2軸X2上に配置され、
第1出力用差動歯車機構DF1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第4軸X4上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第1軸X1、第2軸X2、及び第4軸X4とは異なる第6軸X6上に配置されている。
第1出力用差動歯車機構DF1が、第1軸X1及び第2軸X2とは異なる第4軸X4上に配置され、
第1係合装置CL1が、第1軸X1上又は第2軸X2上に配置され、
第2係合装置CL2が、第2軸X2上に配置され、
伝達係合装置CLtが、第1軸X1、第2軸X2、及び第4軸X4とは異なる第6軸X6上に配置されている。
この構成によれば、第1回転電機MG1及び第2係合装置CL2が、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。そして、第1係合装置CL1が、内燃機関出力軸ESと同軸上、又は、分配用差動歯車機構SPと同軸上に配置されている。更に、第1出力用差動歯車機構DF1が、内燃機関出力軸ES及び分配用差動歯車機構SPとは別軸上に配置されている。また、伝達係合装置CLtが、内燃機関出力軸ES、分配用差動歯車機構SP、及び第1出力用差動歯車機構DF1とは別軸上に配置されている。このように、本構成によれば、第1回転電機MG1、分配用差動歯車機構SP、第1出力用差動歯車機構DF1、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtが、少なくとも3つの軸上に分かれて配置されている。したがって、車両用駆動装置100の軸方向Lの寸法を小さく抑えることが更に容易となる。
9.第9の実施形態
以下では、第9の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図14を参照して説明する。本実施形態は、第1減速機RD1が設けられていない点で、上記第7の実施形態(図12参照)と異なっている。また、本実施形態では、第1回転電機MG1の位置が、上記第7の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第7の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第7の実施形態と同様とする。
以下では、第9の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図14を参照して説明する。本実施形態は、第1減速機RD1が設けられていない点で、上記第7の実施形態(図12参照)と異なっている。また、本実施形態では、第1回転電機MG1の位置が、上記第7の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第7の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第7の実施形態と同様とする。
図14に示すように、本実施形態では、第1減速機RD1が設けられていない。これに伴い、本実施形態では、第1回転電機MG1が、第5軸X5上に配置されている。そして、第1回転電機MG1の第1ロータRT1と一体的に回転するように連結された第1ロータギヤRG1が、第4ギヤG4に噛み合っている。第1ロータギヤRG1は、軸方向Lに沿って延在する第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1ロータギヤRG1及び第1ロータ軸RS1は、第5軸X5上に配置されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第7の実施形態と同様の動作モードを備えている(図5参照)。本実施形態の動作モードは、上記第7の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
10.第10の実施形態
以下では、第10の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図15を参照して説明する。本実施形態は、第1減速機RD1が設けられていない点で、上記第8の実施形態(図13参照)と異なっている。また、本実施形態では、第1回転電機MG1の位置が、上記第8の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第8の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第8の実施形態と同様とする。
以下では、第10の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図15を参照して説明する。本実施形態は、第1減速機RD1が設けられていない点で、上記第8の実施形態(図13参照)と異なっている。また、本実施形態では、第1回転電機MG1の位置が、上記第8の実施形態のものとは異なっている。以下では、上記第8の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第8の実施形態と同様とする。
図15に示すように、本実施形態では、第1減速機RD1が設けられていない。これに伴い、本実施形態では、第1回転電機MG1が、第5軸X5上に配置されている。そして、第1回転電機MG1の第1ロータRT1と一体的に回転するように連結された第1ロータギヤRG1が、第2分配出力ギヤ52に噛み合っている。第1ロータギヤRG1は、軸方向Lに沿って延在する第1ロータ軸RS1を介して、第1ロータRT1と一体的に回転するように連結されている。本実施形態では、第1ロータギヤRG1及び第1ロータ軸RS1は、第5軸X5上に配置されている。また、本実施形態では、第2分配出力ギヤ52は、分配用差動歯車機構SPの第1リングギヤR1と同軸上であって、第1リングギヤR1に対して径方向Rの外側に配置されている。そして、第2分配出力ギヤ52は、第1リングギヤR1と一体的に回転するように連結されている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第8の実施形態と同様の動作モードを備えている(図8参照)。本実施形態の動作モードは、上記第8の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
11.第11の実施形態
以下では、第11の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図16を参照して説明する。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1の位置及び構成が、上記第6の実施形態のもの(図11参照)とは異なっている。以下では、上記第6の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第6の実施形態と同様とする。
以下では、第11の実施形態に係る車両用駆動装置100について、図16を参照して説明する。本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1の位置及び構成が、上記第6の実施形態のもの(図11参照)とは異なっている。以下では、上記第6の実施形態との相違点を中心として説明する。なお、特に説明しない点については、上記第6の実施形態と同様とする。
図16に示すように、本実施形態では、第1出力用差動歯車機構DF1は、傘歯車型の差動歯車機構である。そして、第1出力用差動歯車機構DF1の第1差動ケースには、第1差動入力ギヤ41が一体的に回転するように連結されている。第1差動入力ギヤ41は、第1差動ケースから径方向Rの外側に突出するように形成されている。本実施形態では、第1差動入力ギヤ41は、第1軸X1~第6軸X6とは異なる第7軸X7上に配置された出力側アイドラギヤ7を介して、変速出力軸62と一体的に回転するように連結された変速出力ギヤ63に駆動連結されている。つまり、第1差動入力ギヤ41及び変速出力ギヤ63が、それぞれ出力側アイドラギヤ7に噛み合っている。
本実施形態においても、車両用駆動装置100は、上記第6の実施形態と同様の動作モードを備えている(図8参照)。本実施形態の動作モードは、上記第6の実施形態のものと同様であるため、詳細な説明は省略する。
12.その他の実施形態
(1)上記の実施形態では、車両用駆動装置100が第1駆動部100Aと第2駆動部100Bとを備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、車両用駆動装置100が第1駆動部100Aを備え、第2駆動部100Bを備えていない構成としても良い。この場合、図17に示すように、第1駆動部100Aが第2回転電機MG2を備えていても良い。図17に示す例では、第1差動入力ギヤ41を備えた構成において、第2回転電機MG2の第2ロータRT2と一体的に回転する第2ロータギヤRG2が、第1差動入力ギヤ41の周方向における変速出力ギヤ63とは異なる位置で、第1差動入力ギヤ41に噛み合っている。また、図示は省略するが、第2ロータギヤRG2が変速出力ギヤ63に噛み合う構成であっても良い。これらの構成では、第2回転電機MG2は、変速機TM(伝達機構T)を介することなく、変速機TM(伝達機構T)と第1車輪W1とを結ぶ動力伝達経路に駆動連結されている。なお、車両用駆動装置100が第2回転電機MG2を備えていない構成としても良い。
(1)上記の実施形態では、車両用駆動装置100が第1駆動部100Aと第2駆動部100Bとを備えた構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、車両用駆動装置100が第1駆動部100Aを備え、第2駆動部100Bを備えていない構成としても良い。この場合、図17に示すように、第1駆動部100Aが第2回転電機MG2を備えていても良い。図17に示す例では、第1差動入力ギヤ41を備えた構成において、第2回転電機MG2の第2ロータRT2と一体的に回転する第2ロータギヤRG2が、第1差動入力ギヤ41の周方向における変速出力ギヤ63とは異なる位置で、第1差動入力ギヤ41に噛み合っている。また、図示は省略するが、第2ロータギヤRG2が変速出力ギヤ63に噛み合う構成であっても良い。これらの構成では、第2回転電機MG2は、変速機TM(伝達機構T)を介することなく、変速機TM(伝達機構T)と第1車輪W1とを結ぶ動力伝達経路に駆動連結されている。なお、車両用駆動装置100が第2回転電機MG2を備えていない構成としても良い。
(2)上記の実施形態では、第1係合装置CL1が係合状態であって第2係合装置CL2が解放状態で実現される車両用駆動装置100の動作モードが、上述した電気式トルクコンバータモード(eTCモード)である構成を例として説明したが、そのような構成に限定されない。例えば、分配用差動歯車機構SPが、第1係合装置CL1が係合状態であって第2係合装置CL2が解放状態で、いわゆるスプリットハイブリッドモードを実現するように構成されていても良い。ここで、スプリットハイブリッドモードとは、内燃機関EGのトルクを第1回転電機MG1と伝達機構Tとに分配し、第1回転電機MG1のトルクを反力として、内燃機関EGのトルクに対して減衰したトルクを伝達機構Tに伝達するモードである。この場合、分配用差動歯車機構SPの各回転要素の回転速度の順は、第2分配用回転要素Es2、第1分配用回転要素Es1、第3分配用回転要素Es3の順とすると良い。例えば、分配用差動歯車機構SPをシングルピニオン型の遊星歯車機構により構成する場合、サンギヤを第3分配用回転要素Es3として第1ロータRT1に駆動連結し、キャリヤを第1分配用回転要素Es1として入力軸Iに駆動連結し、リングギヤを第2分配用回転要素Es2として分配用差動歯車機構SPの出力要素とすることができる。このモードでは、第1回転電機MG1は正回転しつつ負トルクを出力して発電し、分配用差動歯車機構SPは、当該第1回転電機MG1のトルクを反力として、内燃機関EGのトルクを第2分配用回転要素Es2から出力する。そして、当該第2分配用回転要素Es2の回転は、伝達機構Tに伝達される。
(3)上記の実施形態では、変速機TMが第1変速段(低速段)及び第2変速段(高速段)の2つの変速段のいずれかを形成する構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、変速機TMが、3つ以上の変速段のいずれかを形成する構成としても良い。
(4)上記の実施形態では、分配用差動歯車機構SPがシングルピニオン型の遊星歯車機構である場合を例として説明したが、そのような構成には限定されるない。例えば、分配用差動歯車機構SPがダブルピニオン型の遊星歯車機構により構成されても良い。或いは、分配用差動歯車機構SPが、複数の傘歯車を組み合わせた構成等のような他の差動歯車装置により構成されていても良い。
(5)上記の実施形態では、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtのそれぞれが摩擦係合装置である構成を例として説明した。しかし、そのような構成に限定されることなく、例えば、第1係合装置CL1、第2係合装置CL2、及び伝達係合装置CLtの少なくとも1つが噛み合い式係合装置であっても良い。なお、上記のように、伝達係合装置CLtが複数の係合装置を含む場合には、それらの一部を噛み合い式係合装置としても良いし、全部を噛み合い式係合装置としても良い。
(6)なお、上述した各実施形態で開示された構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示された構成と組み合わせて適用することも可能である。その他の構成に関しても、本明細書において開示された実施形態は全ての点で単なる例示に過ぎない。したがって、本開示の趣旨を逸脱しない範囲内で、適宜、種々の改変を行うことが可能である。
本開示に係る技術は、内燃機関の出力軸に駆動連結される入力軸と、回転電機と、分配用差動歯車機構と、出力用差動歯車機構と、それらの差動歯車機構の間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、を備えた車両用駆動装置に利用することができる。
100:車両用駆動装置、I:入力軸、MG1:第1回転電機(回転電機)、RT1:第1ロータ(ロータ)、SP:分配用差動歯車機構、Es1:第1分配用回転要素、Es2:第2分配用回転要素、Es3:第3分配用回転要素、DF1:第1出力用差動歯車機構(出力用差動歯車機構)、T:伝達機構、CLt:伝達係合装置、CL1:第1係合装置、CL2:第2係合装置、EG:内燃機関、ES:内燃機関出力軸、W1:第1車輪(車輪)、X1:第1軸、X2:第2軸、L:軸方向
Claims (6)
- 内燃機関の出力軸である内燃機関出力軸と同軸に配置され、前記内燃機関出力軸に駆動連結される入力軸と、
ロータを備えた回転電機と、
第1分配用回転要素、第2分配用回転要素、及び第3分配用回転要素を備え、前記第1分配用回転要素が前記入力軸に駆動連結され、前記第3分配用回転要素が前記ロータに駆動連結された分配用差動歯車機構と、
入力される回転を一対の車輪に分配する出力用差動歯車機構と、
前記分配用差動歯車機構と前記出力用差動歯車機構との間の動力伝達の状態を切り替える伝達係合装置を備えた伝達機構と、
前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達経路に配置され、前記入力軸と前記第1分配用回転要素との間の動力伝達を断接する第1係合装置と、
前記第1分配用回転要素、前記第2分配用回転要素、及び前記第3分配用回転要素の3つの回転要素のうちから選択される2つの間の動力伝達を断接する第2係合装置と、を備え、
前記入力軸が、第1軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構が、前記第1軸とは異なる第2軸上に配置され、
前記回転電機、前記出力用差動歯車機構、及び前記伝達機構が、前記第1軸とは別軸上に配置され、
前記分配用差動歯車機構の軸方向の配置領域の全体が、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複し、
前記回転電機の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記出力用差動歯車機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部と、前記伝達機構の前記軸方向の配置領域の少なくとも一部とが、前記内燃機関の前記軸方向の配置領域と重複している、車両用駆動装置。 - 前記第1軸上に配置され、前記入力軸と連結された第1ギヤと、
前記第2軸上に配置され、前記第1分配用回転要素と連結された第2ギヤと、
前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第3軸上に配置されたアイドラギヤと、を更に備え、
前記第1ギヤ及び前記第2ギヤが、前記アイドラギヤに噛み合っている、請求項1に記載の車両用駆動装置。 - 前記回転電機が、前記第2軸上に配置され、
前記出力用差動歯車機構が、前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第4軸上に配置され、
前記第1係合装置が、前記第1軸上又は前記第2軸上に配置され、
前記第2係合装置が、前記第2軸上に配置され、
前記伝達係合装置が、前記第4軸上に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - 前記出力用差動歯車機構が前記第2軸上に配置され、
前記回転電機が、前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第5軸上に配置され、
前記第1係合装置が、前記第1軸上又は前記第2軸上に配置され、
前記第2係合装置が、前記第2軸上に配置され、
前記伝達係合装置が、前記第1軸、前記第2軸、及び前記第5軸とは異なる第6軸上、又は、前記第2軸上に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - 前記回転電機が、前記第2軸上に配置され、
前記出力用差動歯車機構が、前記第1軸及び前記第2軸とは異なる第4軸上に配置され、
前記第1係合装置が、前記第1軸上又は前記第2軸上に配置され、
前記第2係合装置が、前記第2軸上に配置され、
前記伝達係合装置が、前記第1軸、前記第2軸、及び前記第4軸とは異なる第6軸上に配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動装置。 - 前記第2軸上に配置された減速用差動歯車機構を更に備え、
前記減速用差動歯車機構は、前記ロータと一体的に回転するように連結された第1減速用回転要素と、前記第3分配用回転要素と一体的に回転するように連結された第2減速用回転要素と、非回転部材に連結された第3減速用回転要素と、を備えている、請求項3又は5に記載の車両用駆動装置。
Priority Applications (1)
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JP2020183140A JP2022073265A (ja) | 2020-10-30 | 2020-10-30 | 車両用駆動装置 |
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JP2020183140A JP2022073265A (ja) | 2020-10-30 | 2020-10-30 | 車両用駆動装置 |
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JP2022073265A true JP2022073265A (ja) | 2022-05-17 |
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Family Applications (1)
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JP2020183140A Pending JP2022073265A (ja) | 2020-10-30 | 2020-10-30 | 車両用駆動装置 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2024128198A1 (ja) * | 2022-12-13 | 2024-06-20 | 株式会社アイシン | 車両用駆動装置 |
-
2020
- 2020-10-30 JP JP2020183140A patent/JP2022073265A/ja active Pending
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WO2024128198A1 (ja) * | 2022-12-13 | 2024-06-20 | 株式会社アイシン | 車両用駆動装置 |
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