JP2022073120A - 苗移植機 - Google Patents

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大介 今泉
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【課題】苗載台に苗供給を行なう場合、マット状苗が育苗された苗箱から苗掬い板にてマット状苗を掬い取って苗載台に供給していた。従って、苗供給作業で苗掬い板が必要であって、苗供給作業が煩雑である。また、苗供給作業を行なわない時には苗掬い板を収納装置に収納しておかなければならず、苗掬い板の取り出しや収納と謂う作業も必要で作業効率が悪い。そこで、苗供給作業が容易で作業効率の良い乗用型苗移植機を提供する。【解決手段】複数の苗載部27を左右方向に連接した苗載台26を装備した苗移植機において、苗載台26の各苗載部27上端部に苗掬い板部28aを設ける。【選択図】図3

Description

本発明は、複数の苗載部を左右方向に連接した苗載台を装備した苗移植機に関する。
走行車体に予備苗載台を設け、走行車体の後部に複数の苗載部を左右方向に連接した苗載台を有する苗植付部を装着した乗用型苗移植機がある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-085611号公報
苗載台に苗供給を行なう場合、マット状苗が育苗された苗箱から苗掬い板にてマット状苗を掬い取って苗載台に供給していた。従って、苗供給作業で苗掬い板が必要であって、苗供給作業が煩雑である。また、苗供給作業を行なわない時には苗掬い板を収納装置に収納しておかなければならず、苗掬い板の取り出しや収納と謂う作業も必要で作業効率が悪い。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、苗供給作業が容易で作業効率の良い乗用型苗移植機を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明は、複数の苗載部27を左右方向に連接した苗載台26を装備した苗移植機において、苗載台26の各苗載部27上端部に苗掬い板部28aを設けた苗移植機である。
請求項1記載の発明によれば、苗載台26の各苗載部27上端部に苗掬い板部28aを設けたので、苗箱15内のマット状苗Nの苗載部27側の端部を上方に持ち上げて、苗掬い板部28aの上端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま苗掬い板部28aの上端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15を移動すると、苗箱15からマット状苗Nは苗掬い板部28aの上に掬い取られて、マット状苗Nは苗掬い板部28a上から苗載部27の下方に滑落し、容易に且つ効率よく苗供給が行なえる。
請求項2記載の発明は、各苗載部27の下方で苗掬い板部28aの近くに苗箱底面支持体30を設け、該苗箱底面支持体30と苗載部27裏面との間に苗箱15が挿入できる空間を設けた請求項1に記載の苗移植機である。
請求項2記載の発明によれば、請求項1に記載の発明の効果に加えて、各苗載部27の下方で苗掬い板部28aの近くに苗箱底面支持体30を設け、該苗箱底面支持体30と苗載部27裏面との間に苗箱15が挿入できる空間を設けたので、苗載部27上端部の苗掬い板部28aにて苗箱15からマット状苗Nを苗掬い板部28a上に掬い取る作業時に、苗箱15を苗箱底面支持体30と苗載部27裏面との間に入るように移動して、苗箱15底面が苗箱底面支持体30にガイドされて移動し作業が容易に行なえる。
請求項3記載の発明は、走行車体2の後側に苗載台26を装備した苗植付部3を装着し、走行車体2の後部に苗載台26と対向して後部予備苗載台16を設け、後部予備苗載台16に苗載台26に沿って左右移動自在の移動苗台18を設けた請求項1または請求項2に記載の苗移植機である。
請求項4記載の発明は、移動苗台18に空箱収納枠21を設けた請求項3に記載の苗移植機である。
請求項5記載の発明は、走行車体2の側部に車体前端部から後部に亘る予備苗載台14を設けた請求項1~4のいずれか1項に記載の苗移植機である。
本発明における実施形態を示す乗用型田植機の側面図である。 本発明における実施形態を示す乗用型田植機の平面図である。 本発明における実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における実施形態を示す要部の作用説明用平面図である。 本発明における第2実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第2実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第3実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第4実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第4実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第4実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第4実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第4実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第5実施形態を示す要部の作用説明用平面図である。 本発明における第5実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。 本発明における第5実施形態を示す要部の作用説明用側面図である。
以下、図面に基づき、本発明の好ましい実施の形態について説明する。
<全体構成>
図1及び図2は、本発明の乗用型苗移植機の典型例である施肥装置を装着した乗用型田植機の側面図及び平面図である。この施肥装置付き乗用型田植機1は、走行車体2の後側に昇降リンク装置を介して苗植付部3が昇降可能に装着され、走行車体2の後部に施肥装置4の本体部分が設けられている。なお、乗用型田植機1の前進方向に向かって左右方向をそれぞれ左、右といい、前進方向と後進方向をそれぞれ前、後という。
<走行車体2>
走行車体2は、駆動輪である左右一対の前輪5,5及び左右一対の後輪6,6を備えた四輪駆動車両であって、機体の前部にミッションケースが配置され、そのミッションケースの左右側方に前輪ファイナルケースが設けられ、該左右前輪ファイナルケースの操向方向を変更可能な各々の前輪支持部から外向きに突出する左右前輪車軸に左右前輪5,5が各々取り付けられている。また、ミッションケースの背面部にメインフレームの前端部が固着されており、そのメインフレームの後端部に左右サスペンションを介して左右後輪ギヤケースが各々独立して上下動自在に支持され、その後輪ギヤケースから外向きに突出する後輪車軸に後輪6,6が取り付けられている。
エンジン7はメインフレームの上に搭載されており、該エンジン7の回転動力が、ベルト伝動装置及びHSTを介してミッションケースに伝達される。ミッションケースに伝達された回転動力は、該ミッションケース内のトランスミッションにより変速された後、走行動力と外部取出動力に分離して取り出される。そして、走行動力は、一部が左右前輪ファイナルケースに伝達されて左右前輪5,5を駆動すると共に、残りが左右後輪駆動軸を介して左右後輪ギヤケースに伝達されて左右後輪6,6を駆動する。また、外部取出動力は、走行車体2の後部に設けた植付クラッチケースに伝達され、それから植付伝動軸によって苗植付部3へ伝動されるとともに、施肥伝動機構によって施肥装置4へ伝動される。
エンジン7の上部はエンジンカバー8で覆われており、その上に座席9が設置されている。座席9の前方には各種操作機構を内蔵するフロントカバー10があり、その上方に前輪5,5を操向操作するハンドル11が設けられている。
エンジンカバー8及びフロントカバー10の下端左右両側は水平状のフロアステップ12になっている。フロアステップ12は一部格子状になっており、該フロアステップ12を歩く作業者の靴についた泥が圃場に落下するようになっている。フロアステップ12上の後部は、後輪フェンダを兼ねるリヤステップ13となっている。
昇降リンク装置は平行リンク構成であって、1本の上リンクと左右一対の下リンクを備えている。これらリンクは、その基部側がメインフレームの後端部に立設した背面視門形のリンクベースフレームに回動自在に取り付けられ、その先端側に縦リンクが連結されている。そして、縦リンクの下端部に苗植付部3に回転自在に支承された連結軸が挿入連結され、連結軸を中心として苗植付部3がローリング自在に連結されている。リンクベースフレームと縦リンクとの間に昇降油圧シリンダが設けられており、該昇降油圧シリンダを油圧で伸縮させることにより、昇降リンク装置が上下に回動し、苗植付部3がほぼ一定姿勢のまま昇降する。
走行車体2の左右両側には、メインフレームに基部が固定された左右予備苗載台14,14が設けられている。該左右予備苗載台14,14は、マット状苗Nを育苗した苗箱15が各々3個前後方向に縦列載置できる構成となっている。
また、走行車体2の後部に設けた施肥装置4の上方には、車体左右方向に後部予備苗載台16が設けられている。該後部予備苗載台16は、走行車体2後部に支持された車体左右方向に設けた前後レール17,17と前後レール17,17上を車体左右方向に移動自在の移動苗台18より構成されている。
移動苗台18は、上部に苗箱15を載置できるパイプ材よりなる枠体19と枠体19の脚部下端に設けた前後レール17,17上を転動する転動輪20と枠体19の内部に設けた空の苗箱15を複数個積重ねて収納できる空箱収納枠21から構成されている。
施肥装置4は、肥料ホッパ22に貯留されている粒状の肥料を繰出部23によって一定量ずつ繰り出し、その肥料を施肥ホース24で後述の苗植付部3の各整地フロート127,128,128の左右両側に取り付けた施肥ガイドまで導き、施肥ガイドの前側に設けた作溝体によって苗植付条の側部近傍に形成される施肥構内に落とし込むようになっている。ブロア用電動モータで駆動するブロアで発生させたエアが、左右方向に長いエアチャンバ25を経由して施肥ホース24に吹き込まれ、施肥ホース24内の肥料を風圧で強制的に搬送するようになっている。
<苗植付部3>
苗植付部3は6条植の構成で、フレームを兼ねる伝動ケース、マット苗を載せて左右往復動し苗を一株分ずつ各条の苗取出口に供給するとともに横一列分の苗を全て各苗取出口に供給する苗送りベルトにより苗を下方に移送する苗載台26、苗取出口に供給された苗を圃場に植付ける苗植付装置を備えている。
苗植付部3の下部には中央にセンター整地フロート127、その左右両側にサイド整地フロート128,128がそれぞれ設けられている。これら整地フロート127,128,128を圃場の泥面に接地させた状態で機体を進行させると、整地フロート127,128,128が泥面を整地しつつ滑走し、その整地跡に苗植付装置により苗が植付けられる。各整地フロート127,128,128は圃場表土面の凹凸に応じて前端側が上下動するように回動自在に取り付けられており、植付作業時にはセンター整地フロート127の前部の上下動が迎角制御センサにより検出され、その検出結果に応じ前記昇降油圧シリンダを制御する油圧バルブを切り替えて苗植付部3を昇降させることにより、苗の植付深さを常に一定に維持する。
<苗載台26>
苗載台26は、6つの苗載部27を左右方向に連接した構成である。苗載部27は、マット状苗Nの底面を受ける底板28と左右仕切り壁29より構成される。
そして、特に、各苗載部27の上部は仕切り壁29が無い底板28のみで、該底板28の上部は、側面視で上端が尖った円弧状の苗掬い板部28aとなっており、苗掬い板部28aの左右横幅W1は苗箱15の内法W2よりも若干小さく、苗掬い板部28aの上端を苗箱15に差し込んでマット状苗Nを苗掬い板部28a上に掬い取ることができる。
また、各苗載部27の仕切り壁29上端部下方位置に左右方向に延びる苗箱底面支持体としての杆体30を配置し、該杆体30の両端部は仕切り壁29に固定されている。そして、杆体30と底板28の裏面との間隔L1は、苗箱15の高さL2よりも少し長くて、苗箱15が杆体30と底板28の裏面との間に入るように構成されている。
従って、苗載台26に苗供給作業を行なうには、機体前端を畦や道路に着けて停止し、畦や道路に居る作業者が畦や道路に置いているマット状苗Nが育苗された苗箱15を左右予備苗載台14,14前端側から上面に載置して後方に苗箱15をスライドさせながら順次苗箱15を載置していき、機体上に居る作業者が左右予備苗載台14,14後端部にある苗箱15を取って、後部予備苗載台16の移動苗台18の枠体19上に載置する。
そして、苗載台26の苗供給する苗載部27に対向する位置まで前後レール17,17上で移動苗台18を左右方向に移動する。
作業者は、移動苗台18の枠体19上に載置された苗箱15を持ち、苗箱15内のマット状苗Nの苗載部27側の端部を上方に持ち上げて、苗掬い板部28aの上端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま苗掬い板部28aの上端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15を杆体30と底板28の裏面との間に入るように押す。すると、苗箱15からマット状苗Nは苗掬い板部28aの上に掬い取られて、マット状苗Nは苗掬い板部28a上から苗載部27の底板28の下方に滑落し、従来用いていた苗掬い板を用いることなく容易に且つ効率よく苗供給が行なえる。その時、空になった苗箱15は、苗掬い板部28a上端と苗箱15の内部底面端が接当し且つ杆体30と底板28の裏面との間で苗箱15が挟まれた状態となるので、苗箱15は下方に落下することはなく、作業者は容易に苗箱15を上方に引き上げて、空箱収納枠21に収納することができる。
また、図4に示すように、苗箱15からマット状苗Nを苗掬い板部28aの上に掬い取っている状態で、苗掬い板部28aの上端は苗箱15の左右側壁間に嵌って苗箱15内の底面に摺接し、苗箱15の左右側壁と苗載部27の仕切り壁29上端が接当して摺接しながら苗箱15からマット状苗Nは苗掬い板部28aの上に掬い取られ、また、苗箱15の底面は杆体30に支えられた状態となるので、適切に且つ容易にマット状苗Nを苗掬い板部28aの上に掬い取ることができる。
なお、上記実施形態では、苗掬い板部28aを苗載部27の底板28と一体形成した例を示したが、苗掬い板部28aを別部材に構成し、苗載部27の上部に装着する構成としても良い。苗掬い板部28aを別部材に構成すると、苗掬い板部28aが破損した場合に新しいものとすぐに交換できて補修が容易であり、また、既存の田植機の苗載台の上部に装着している延長苗載部を取り外して苗掬い板部28aを装着すれば本発明を適用した田植機を得ることができる。
<別実施形態>
(1)図5及び図6は、杆体30に替えてレール31を用いた第2実施形態を示す。
即ち、苗載台26上端部の下方位置に上部レール部31aが機体後方程低く傾斜した案内レール31を設け、上部レール部31aの後方に苗箱収納枠31bを設ける。
従って、作業者は、苗箱15を持ち、苗箱15内のマット状苗Nの苗載部27側の端部を上方に持ち上げて、苗掬い板部28aの上端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま苗掬い板部28aの上端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15の先端が上部レール部31aに接当してその上面を摺接するように押す。すると、苗箱15からマット状苗Nは苗掬い板部28aの上に掬い取られて、マット状苗Nは苗掬い板部28a上から苗載部27の底板28の下方に滑落し、容易に且つ効率よく苗供給が行なえる。そして、空になった苗箱15は、作業者が手を離すと上部レール部31a上に落ちて上部レール部31a上を滑落して後方の苗箱収納枠31bに収納することができる。
(2)図7は、レール31の他の形態である第3実施形態を示す
即ち、レール31の上部レール部31aの後端を上方に曲げて立ち上げて苗箱ストッパ部31cを設けている。
従って、作業者は、苗箱15を持ち、苗箱15内のマット状苗Nの苗載部27側の端部を上方に持ち上げて、苗掬い板部28aの上端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま苗掬い板部28aの上端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15の先端が上部レール部31aに接当してその上面を摺接するように押す。すると、苗箱15からマット状苗Nは苗掬い板部28aの上に掬い取られて、マット状苗Nは苗掬い板部28a上から苗載部27の底板28の下方に滑落し、容易に且つ効率よく苗供給が行なえる。そして、空になった苗箱15は、作業者が手を離すと上部レール部31a上に落ちて上部レール部31a上を滑落して後方の苗箱ストッパ部31cに受け止められて上部レール部31a上に載置された状態となる。
(3)図8~図12は、苗掬い板部28aに替えて回動式苗掬い具28bを用いた第4実施形態を示す。
即ち、苗載台26の各苗載部27上端部に回動式苗掬い具28bの基部を左右方向の回動支軸28b’にて回動自在に設ける。
従って、作業者は、移動苗台18の枠体19上に載置された苗箱15内のマット状苗Nの苗載部27側の端部を上方に持ち上げて、回動式苗掬い具28bの先端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま回動式苗掬い具28bの上端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15が枠体19上を後方に向けてスライドするように押す。すると、苗箱15からマット状苗Nは回動式苗掬い具28bの上に掬い取られる。そして、苗箱15を後方に引き戻すと図12に示すように回動式苗掬い具28b先端が苗箱15の壁に載った状態となりマット状苗Nは回動式苗掬い具28b上から苗載部27の底板28の下方に滑落し、従来用いていた苗掬い板を用いることなく容易に且つ効率よく苗供給が行なえる。
(4)図13~図15は、後部予備苗載台16に苗掬い板32を設けた第5実施形態を示す。
左右予備苗載台14,14は、3つの苗載置台14a,14b,14cをリンク機構にて縦方向に3段積層状態にした収納状態(イ)と前後方向に並べた展開状態(ロ)に切り替え自在な構成である。
左右予備苗載台14,14を展開状態(ロ)にした時、最後部にある苗載置台14cは、左右方向の枢軸33にて水平状態と前が低くなる傾斜状態に姿勢が回動変更自在である。また、苗載置台14cは、圧縮スプリング34にて傾斜状態になる方向に付勢されており、苗載置台14c上にマット状苗Nが入っている苗箱15が載置されている場合は、その重みで水平状態になり、苗載置台14c上に空の苗箱15が載置されている場合や苗箱15が載置されていない場合は、圧縮スプリング34の付勢力で傾斜状態になる。
後部予備苗載台16は、走行車体2後部に支持された車体左右方向に設けた前後レール17,17と後レール17に回動自在に枢支され前部が前レール17に支持され前後レール17,17に沿って左右方向に移動自在の苗掬い板32にて構成されている。
苗掬い板32の先端は、側面視で尖った円弧状の苗掬い部32aとなっており、該苗掬い部32aの左右横幅W1は苗箱15の内法W2よりも若干小さく、苗掬い部32aの先端を苗箱15に差し込んでマット状苗Nを苗掬い部32a上に掬い取ることができる。なお、苗掬い板32の前後長さは、苗掬い板32上に2枚のマット状苗Nが載置できる長さにしており、一度に2枚のマット状苗Nを苗載部27に供給できる。
苗掬い板32は、後レール17に回動自在に枢支されているので、前部が前レール17に支持された水平状態と後ろが低く傾斜した傾斜状態に姿勢変更できる。
苗掬い板32の後部は、図15に示すように、左右方向の枢支軸32bにて前部と同一平面になる状態と上方に収納した収納状態に姿勢変更できる。従って、苗供給しないときは、苗掬い板32の後部を収納状態にしておくと、田植作業時や路上走行時等に苗植付部3を上昇させる際に邪魔にならい。
苗掬い板32にて苗箱15からマット状苗Nを掬い取る際に、苗箱15の底面を支持する苗箱支持体35が走行車体2に設けられている。また、苗掬い板32の下面には、該苗箱支持体35にて支持された苗箱15の先端部を受ける苗箱押し戻し板36が設けられており、該苗箱押し戻し板36は引張スプリング37にて苗箱15を前方に押し戻す方向に付勢されている。
前が低くなる傾斜状態になった苗載置台14cに載置した空の苗箱15が苗載置台14c上を滑落する方向には、走行車体2に固定された苗箱収納枠38が設けられている。
左右予備苗載台14,14は左右対称の同様の構成であるから、以下に左予備苗載台14を用いた苗供給作業を説明する。なお、右予備苗載台14を用いた苗供給作業は、同様の作業である。
機体前端を畦や道路に着けて停止し、畦や道路に居る作業者が畦や道路に置いているマット状苗Nが育苗された苗箱15を前後方向に並べた展開状態(ロ)にした左予備苗載台14前端側から上面に載置して後方に苗箱15をスライドさせながら順次苗箱15を載置していき、機体上に居る作業者が左予備苗載台14後端部の苗載置台14c上にある苗箱15を持ち、苗箱15内のマット状苗Nの苗掬い板32側の端部を上方に持ち上げて、苗掬い板32の先端を苗箱15内の底面とマット状苗N底面の間に差し込み、そのまま苗掬い板32の先端が苗箱15内の底面に接当した状態で苗箱15をその底面が苗箱支持体35にて支持された状態で後方に向けて押す。この時、苗箱15の先端は引張スプリング37の付勢力に抗して苗箱押し戻し板36を後方に押す。
すると、苗箱15からマット状苗Nは、苗掬い板32の上に掬い取られる。そこで、作業者が苗箱15から手を離すと、引張スプリング37の付勢力にて苗箱押し戻し板36が前方に戻るので、苗箱15は前方に押されて苗載置台14c上に戻り、該苗載置台14cは前が低くなる傾斜状態になっているので苗載置台14cに移動した空の苗箱15は苗載置台14c上を滑落して苗箱収納枠38内に収納される。
そして、マット状苗Nを掬い取った苗掬い板32を前後レール17,17上で左右方向に移動して苗載台26の苗供給する苗載部27に対向する位置にし、苗掬い板32を後レール17を回動支軸として後ろが低く傾斜した傾斜状態に姿勢変更すると、苗掬い板32の後部が苗載部27の底板28の上に重なり、苗掬い板32上に載置されたマット状苗Nは苗載部27の底板28上に滑落し苗供給が行なえる。
2 走行車体
3 苗植付部
14 予備苗載台
15 苗箱
16 後部予備苗載台
18 移動苗台
21 空箱収納枠
26 苗載台
27 苗載部
28a 苗掬い板部
30 苗箱底面支持体(杆体)

Claims (5)

  1. 複数の苗載部(27)を左右方向に連接した苗載台(26)を装備した苗移植機において、苗載台(26)の各苗載部(27)上端部に苗掬い板部(28a)を設けたことを特徴とする苗移植機。
  2. 各苗載部(27)の下方で苗掬い板部(28a)の近くに苗箱底面支持体(30)を設け、該苗箱底面支持体(30)と苗載部(27)裏面との間に苗箱(15)が挿入できる空間を設けたことを特徴とする請求項1に記載の苗移植機。
  3. 走行車体(2)の後側に苗載台(26)を装備した苗植付部(3)を装着し、走行車体(2)の後部に苗載台(26)と対向して後部予備苗載台(16)を設け、後部予備苗載台(16)に苗載台(26)に沿って左右移動自在の移動苗台(18)を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の苗移植機。
  4. 移動苗台(18)に空箱収納枠(21)を設けたことを特徴とする請求項3に記載の苗移植機。
  5. 走行車体(2)の側部に車体前端部から後部に亘る予備苗載台(14)を設けたことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の苗移植機。
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