JP2022064563A - オキシアルキレン重合体の製造方法 - Google Patents

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Kazumasa Konno
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Abstract

【課題】カップリング反応を経て製造される、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の貯蔵安定性を向上可能なオキシアルキレン重合体製造方法を提供する。【解決手段】一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1個以下の水酸基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体(A)の末端基における水酸基と、水酸基と反応し得るカップリング剤とを反応させることにより、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有するオキシアルキレン重合体(B)を得、前記オキシアルキレン重合体(B)の末端基における不飽和基と、シリル化剤とを反応させることによる、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。【選択図】なし

Description

本発明は、オキシアルキレン重合体の製造方法に関する。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体は、加水分解反応により硬化して、柔軟性を有するゴム状硬化物を形成し、シーリング材、接着剤等の用途に用いられる。
オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の位置及び数が、硬化物の物性に影響を与えることが知られている。例えば、オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の数が多くなると、硬化物の強度が向上し、オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基間の距離が大きくなると、硬化物の伸び物性が向上することが知られている。オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の位置及び数を制御するための製造方法が検討されている。
特許文献1には、両方の末端基にそれぞれ反応性ケイ素基を1個有する直鎖のオキシプロピレン重合体の製造方法が記載されている。この製造方法では、先ず開始剤として1分子中に1個の分子末端の不飽和基と、1個の水酸基を有する化合物を使用し、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドの重合を行う。これにより、一方の末端基に水酸基を1個有し、他方の末端基に分子末端の不飽和基を1個有する直鎖のオキシプロピレン重合体を前駆体として得る。次に得られた前駆体の分子末端の不飽和基を、反応性ケイ素基を有する基に変換した後、水酸基とジイソシアネート化合物とを反応させてカップリングを行い、両方の末端基にそれぞれ反応性ケイ素基を1個有する直鎖のオキシプロピレン重合体を製造している。
特開2002-241491号公報
本願の発明者らが特許文献1に記載の方法を検討したところ、上述した方法によって得られる反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体を硬化性組成物として用いる場合、保存中に粘度が高くなり、貯蔵安定性が不充分であることが判明した。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、カップリング反応を経て製造される、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の貯蔵安定性を向上可能なオキシアルキレン重合体の製造方法を提供することを課題とする。
本発明は、下記[1]~[12]である。
[1] 下記オキシアルキレン重合体(A)の他方の末端基における水酸基と、水酸基と反応し得るカップリング剤とを反応させて、末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(B)を得、前記オキシアルキレン重合体(B)の末端基における不飽和基と、下式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(C)を得る、オキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
オキシアルキレン重合体(A):不飽和基、水酸基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の水酸基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(B):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有し、下式1で表される反応性ケイ素基を有さない重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有するオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(C):下式1で表される反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの前記反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体。
-SiX3-a 式1
前記式1中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
[2] 前記オキシアルキレン重合体(A)が、開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させたオキシアルキレン重合体であって、前記開始剤は、一分子中に1個以上の不飽和基を有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物である、[1]に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[3] 前記環状エーテルが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、及び2,3-ブチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも一種の環状エーテルを含む、[2]に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[4] 前記開始剤は、下式2で表される化合物である、[2]又は[3]に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
Figure 2022064563000001
前記式2中、Rは活性水素含有基、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、2個のRは同一でも異なっていてもよく、nは0~10の整数である。
[5] 前記開環付加重合反応は、複合金属シアン化錯体触媒の存在下で行われる、[2]~[4]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[6] 前記カップリング剤が、一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤及び一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤からなる群から選択される少なくとも1種のカップリング剤を含む、[1]~[5]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[7] 前記一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤の分子量が50以上2,000未満である、[6]に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[8] 前記一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤の分子量が100以上2,000未満である、[6]又は[7]に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[9] 前記一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤が、ジクロロメタン、ブロモクロロメタン又は1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼンであり、前記一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤が、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートである[6]~[8]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[10] 前記オキシアルキレン重合体(B)の数平均分子量が3,000~100,000である、[1]~[9]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[11] 前記オキシアルキレン重合体(C)の数平均分子量が3,000~100,000である、[1]~[10]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
[12] 前記オキシアルキレン重合体(C)の分子量分布が2.0以下である、[1]~[11]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
本発明によれば、カップリング反応を経て製造される、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の貯蔵安定性を向上可能なオキシアルキレン重合体の製造方法を提供できる。
本明細書における用語の意味及び定義は以下のとおりである。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
「重合体」とは、数平均分子量が2,000以上の物質を意味する。
「化合物」とは、分子量が2,000未満の物質を意味する。化合物における分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCという。)測定における数平均分子量である。GPC測定において分子量分布がない物質の分子量は、化合物の式量である。
「オキシアルキレン重合体」とは、環状エーテルに基づく単位から形成されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合体を意味する。
「活性水素含有基」は、炭素原子に結合する水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を1個除去した1価の官能基及びスルファニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
「活性水素」とは、前記活性水素含有基、及び水の水酸基に基づく水素原子に基づく水素原子である。
「シリル化剤」とは、不飽和基と反応して反応性ケイ素基を導入し得る化合物である。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の「シリル化率」は、重合体の末端基に含まれる反応性ケイ素基及び不飽和基の数の合計に対する前記反応性ケイ素基の数の割合である。
重合体の末端基に含まれる反応性ケイ素基の数は、H-NMRの内部標準法で測定できる。
重合体の末端基に含まれる不飽和基の数は、JIS K0070:1992に準拠したヨウ素価滴定により測定できる。
重合体の末端基に含まれる水酸基の数は、無水フタル酸のピリジン溶液で水酸基をエステル化し、水酸化ナトリウム(NaOH)溶液による滴定方法(JIS K1557:2007に準拠)で測定できる。
重合体の末端基に含まれる水酸基以外の活性水素含有基の数は、H-NMRの内部標準法で測定できる。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す。)及び質量平均分子量(以下、「Mw」と記す。)は、GPC測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(以下、「Mw/Mn」と記す。)である。
本実施形態のオキシアルキレン重合体の製造方法は、下記オキシアルキレン重合体(A)の他方の末端基における水酸基と、水酸基と反応し得るカップリング剤とを反応させて、末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(B)を得、前記オキシアルキレン重合体(B)の末端基における不飽和基と、後述の式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(C)を得る、オキシアルキレン重合体(C)の製造方法である。
オキシアルキレン重合体(A):不飽和基、水酸基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の水酸基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(B):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有し、下式1で表される反応性ケイ素基を有さない重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有するオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(C):後述の式1で表される反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの前記反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体。
<重合体(A)>
(A)は、不飽和基、水酸基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の水酸基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体である。
重合体(A)は、ポリオキシアルキレン鎖を含む主鎖と、前記ポリオキシアルキレン鎖の一方の末端の酸素原子及び開始剤から活性水素を除いた残基を含む一方の末端基と、前記ポリオキシアルキレン鎖の他方の末端の酸素原子を含む他方の末端基とからなる、直鎖のオキシアルキレン重合体である。前記他方の末端基は水酸基である。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがより好ましく、特に、プロピレンオキシドが好ましい。
ポリオキシアルキレン鎖は2種以上のオキシアルキレン基を有する共重合鎖であってもよく、その場合、共重合鎖はブロック共重合鎖であってもよく、ランダム共重合鎖であってもよい。
重合体(A)が有するポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシエチレン鎖、ポリ(オキシ-2-エチルエチレン)鎖、ポリ(オキシ-1、2-ジメチルエチレン)鎖、ポリ(オキシテトラメチレン)鎖、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖、ポリ(オキシプロピレン・オキシ-2-エチルエチレン)鎖が挙げられる。ポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖及びポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖が好ましく、ポリオキシプロピレン鎖が特に好ましい。
活性水素含有基として水酸基を有する開始剤を使用して得られる重合体(A)の水酸基換算分子量は、2,000~35,000が好ましく、2,200~17,000がより好ましく、2,500~10,000がさらに好ましい。水酸基換算分子量が前記範囲の下限値以上であると、その後の反応で、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(A)のMnは、3,000~53,000が好ましく、3,300~26,000がより好ましく、3,700~15,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、その後の反応で、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(A)の分子量分布は、2.0以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましい。重合体(A)の分子量分布は、1.0以上が好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で好ましく、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(A)の25℃における粘度は、0.05~100,000Pa・sが好ましく、0.1~10,000Pa・sがより好ましく、0.3~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(A)は、一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有する。重合体(A)の一方の末端基における不飽和基の平均数は、得られる硬化物の強度と伸びがより良好となる点から、0個超6.0個以下が好ましく、0.8~4.0個がより好ましい。重合体(A)は、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の水酸基を有する。重合体(A)の他方の末端基における水酸基の平均数は、その後の反応の取り扱いの観点から、0.2~1.0個が好ましく、0.5~1.0個がより好ましい。
重合体(A)の一方の末端基に含まれる開始剤から活性水素を除いた残基としては、下式3又は4で表される1価の基が好ましい。
Figure 2022064563000002
前記式3中、R11は酸素原子、硫黄原子、前記式3中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基、又は-N(R10)-で表される2価の基であり、R10は水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基であり、R12は水素原子又はメチル基であり、R14は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、R16は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R64-CR63=CHで表される基であり、R63は水素原子又はメチル基であり、R64は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、2個のR16は同一でも異なっていてもよく、mは0~10の整数である。
mは、0~8が好ましく、1~7がより好ましく、1~6がさらに好ましい。
10の1価の炭化水素基の炭素数は、1~9が好ましく、1~8がより好ましく、1~6がさらに好ましく、1~4が特に好ましい。
10の炭素数は、R10が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
11としては、酸素原子又は前記式3中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基が好ましく、酸素原子がより好ましい。
16の炭素数は、R16が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
16の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基としては、炭素数1~18のアルキル基が好ましい。
直鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、ラウリル基、ステアリル基が例示でき、メチル基、エチル基が好ましい。分岐のアルキル基は、前記直鎖のアルキル基中の水素原子(但し、末端の炭素と結合する水素原子は除く)がアルキル基で置換された構造を有する。前記置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
アルキル基としては、シクロアルカン構造を有するアルキル基でもよい。シクロアルカン構造を有するアルキル基としては、前記直鎖又は分岐のアルキル基中のメチレン基がシクロアルキレン基で置換された1価の基が例示できる。シクロアルキレン基としては、後述のシクロアルキル基から水素原子を1個の除いた2価の基が例示できる。
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基が例示でき、シクロヘキシル基、シクロペンチル基が好ましい。シクロアルキル基中の水素原子がアルキル基で置換された構造を有していてもよい。置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、前記アルキル基のいずれか一つの炭素原子間の単結合が二重結合に置換されたものが例示できる。
アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基が例示できる。アリール基中の水素原子がアルキル基で置換された構造を有していてもよい。置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
16中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式3中のR14及びR16と隣接する炭素原子と直接結合するR16中の原子は炭素原子が好ましい。
16の酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルコキシ基、前記アルキル基中の水素原子がアルコキシ基で置換された1価の基、前記シクロアルカン構造を有するアルキル基中の水素原子がアルコキシ基で置換された1価の基が挙げられ、具体的には、-OCH、-O-CH-CH、-O-(CH-CH、-O-(CH-CH、-OCH(CH、-CH-O-CH、-(CH-O-CH、-(CH-O-CH、-CH(CH)CH-O-CH、-(CH-O-CH、-C(CHCH-O-CH、-(CH-O-CH、-(CH-O-CH、-CH-C10-CH-O-CH、-CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-C(CHCH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH、などが挙げられる。上記例示において-C10-はシクロヘキシレン基を意味し、以下も同様である。
16の窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、―CH―NH-CH、―CH―N(CHが挙げられる。
16としては、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、又は-CH-O-CHで表される1価の基が好ましく、水素原子、炭素数1~18の直鎖のアルキル基、炭素数1~18の分岐のアルキル基、又は-CH-O-CHで表される1価の基がより好ましく、水素原子又は炭素数1~18の直鎖のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1~6の直鎖のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1~4の直鎖のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基又はプロピル基が特に好ましい。
63は、水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。
64の炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基としては、R16で例示した直鎖のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖のアルケニル基、アリール基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。アルキレン基及びアルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
64は、置換基を有していてもよく、前記置換基としては、炭素数1~10のアルキル基が例示できる。R64の炭素数は、R64が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
64中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式3中のR14及びR16と隣接する炭素原子と直接結合するR64中の原子は炭素原子が好ましい。
64の酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R16で例示した酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。
64の窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R16で例示した窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。
64としては、炭素数1~18のアルキレン基、酸素原子を含む炭素数1~18のアルキレン基、炭素数1~18のシクロアルキレン基が好ましく、炭素数1~10のアルキレン基又は酸素原子を含む炭素数1~10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~6のアルキレン基又は酸素原子を1個含む炭素数1~6のアルキレン基がさらに好ましい。
-R64-CR63=CHで表される基としては、-OCH-C(CH)=CH、-OCH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH、-O-(CH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH2、-O-(CH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH、-O-(CH-CH=CH、-OC(CH-C(CH)=CH、-OC(CH-CH=CH、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-C(CHCH-O-CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH=CH、-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-C(CHCH-O-(CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-CH=CHが例示でき、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CHが好ましく、-CH-O-CH-CH=CH又は-(CH-O-CH-CH=CHがより好ましい。
12は、上述のR63と同様であり、好ましい態様も同様である。
14は、上述のR64と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R14-CR12=CHで表される基は、上述の-R64-CR63=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式3で表される開始剤から活性水素を除いた残基としては、R11が酸素原子であり、mが1~3であり、R14が-CH-O-CH-、-(CH-O-CH-、又は-(CH-O-CH-で表される2価の基であり、R12が水素原子又はメチル基であり、2個のR16がそれぞれ独立に、酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、又は-(CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基である、1価の基が好ましい。
前記式3で表される開始剤から活性水素を除いた残基としては、R11が酸素原子であり、mが1であり、R14が-CH-O-CH-で表される2価の基であり、R12が水素原子又はメチル基であり、2個のR16がそれぞれ独立に、酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH又は-(CH)-O-CH-CH=CHで表される1価の基である、1価の基が好ましい。
Figure 2022064563000003
前記式4中、R32は水素原子又はメチル基であり、R34は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、R37は、酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R74-CR73=CHで表される基である。R73は、R32と同様であり、R74は、R34と同様である。
32は、水素原子が好ましい。
34の2価の炭化水素基の炭素数は、10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。R34の炭素数は、R34が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
34の2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられ、アルキレン基、シクロアルキレン基が好ましく、アルキレン基がさらに好ましい。アルキレン基及びアルケニレン基は直鎖又は分岐である。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基の例示は、R64と同様である。
34は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である。R34中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式4中の窒素原子と直接結合するR34中の原子は炭素原子が好ましい。
-R34-CR32=CHで表される基としては、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-C(CHCH-O-CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH=CH、-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-C(CHCH-O-(CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-CH=CHが例示でき、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CHが好ましく、-CH-O-CH-CH=CH又は-(CH-O-CH-CH=CHがより好ましい。
37の炭素数は、R37が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
37の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR16と同様である。
37の酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
37の窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
73は、R32と同様であり、好ましい態様も同様である。
74は、R34と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R73-CR74=CHで表される基としては、-R34-CR32=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式4で表される開始剤から活性水素を除いた残基としては、R32が水素原子であり、R34が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキレン基であり、R37が水素原子、又はアリル基である1価の基が好ましい。
<重合体(A)の製造方法>
重合体(A)は、一分子中に1個以上の不飽和基を有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物(以下、「化合物a」という。)を開始剤として、環状エーテルを開環付加重合反応させることにより得られる。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがより好ましく、特に、プロピレンオキシドが好ましい。
化合物aの一分子中における不飽和基の数は、1個以上であり、1~6個が好ましく、1~4個がより好ましい。
化合物a中の不飽和基は、分子末端の不飽和基であることが好ましい。
化合物aの分子量は、環状エーテルとの反応性の点から、60以上2,000未満がより好ましく、70~1,000がさらに好ましく、70~300が特に好ましい。
化合物aとしては、下式2及び5で表される化合物が好ましい。
Figure 2022064563000004
前記式2中、Rは活性水素含有基、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、2個のRは同一でも異なっていてもよく、nは0~10の整数である。
nは、0~8が好ましく、1~7がより好ましく、1~6がさらに好ましい。
は活性水素含有基であり、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を1個除去した1価の官能基及びスルファニル基が好ましく、水酸基、カルボニル基又はアミノ基がより好ましい。
は、水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。
の炭素数は、Rが炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
における2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。アルキレン基、アルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基の例示は、置換基を含めR64と同様である。
の酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R14と同様であり、好ましい態様も同様である。
の窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R14と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R-CR=CHで表される基としては、-R14-CR12=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
の炭素数は、Rが炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR16と同様である。
の酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
の窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
61は、Rと同様であり、好ましい態様も同様である。
62は、Rと同様であり、好ましい態様も同様である。
-R62-CR61=CHで表される基としては、-R-CR=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式2で表される化合物aとしては、Rが水酸基であり、nが1~3であり、Rが-CH-O-CH-、-(CH-O-CH-、-(CH-O-CH-で表される2価の基であり、Rが水素原子又はメチル基であり、2個のRがそれぞれ独立に酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、又は-(CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基である化合物が好ましい。
前記式2で表される化合物aとしては、Rが水酸基であり、nが1であり、Rが-CH-O-CH-で表される2価の基であり、Rが水素原子又はメチル基であり、2個のRがそれぞれ独立に酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH又は-CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基である化合物が好ましい。
Figure 2022064563000005
前記式5中、R22は水素原子又はメチル基であり、R24は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、R27は、酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R72-CR71=CHで表される基であり、R71は水素原子又はメチル基であり、R72は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合である。
24、R27の炭素数は、R24、R27が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
22は、水素原子が好ましい。
24における2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR34と同様である。アルキレン基、アルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
24の酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R34と同様であり、好ましい態様も同様である。
24の窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R34と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R24-CR22=CHで表される基としては、-R34-CR32=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
27の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR37と同様である。
27の酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R37と同様であり、好ましい態様も同様である。
27の窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R37と同様であり、好ましい態様も同様である。
71は、R73と同様であり、好ましい態様も同様である。
72は、R74と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R72-CR71=CHで表される基としては、-R74-CR73=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式5で表される化合物aとしては、R22が水素原子又はメチル基であり、R24が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキレン基であり、R27が水素原子、又はアリル基である1価の基が好ましい。
開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させる際の開環付加重合触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、例えば、アルカリ触媒(KOH等)、遷移金属化合物-ポルフィリン錯体触媒(有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体等)、複合金属シアン化錯体触媒、ホスファゼン化合物からなる触媒が例示できる。
重合体(A)の分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から複合金属シアン化錯体触媒が好ましい。複合金属シアン化錯体触媒は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用できる。例えば、国際公開公報第2003/062301号、国際公開公報第2004/067633号、特開2004-269776号公報、特開2005-15786号公報、国際公開公報第2013/065802号、特開2015-010162号公報に開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
<化合物aの製造方法>
化合物aは、一分子中にx個(但し、xは2以上の整数である。)の活性水素含有基を有する化合物中のx-1個の活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換することにより製造できる。活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する方法は、アルカリ金属水酸化物と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させる方法が好ましい。
xは2~10が好ましく、2~8がより好ましく、3~6がさらに好ましい。
化合物aは、水と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させることによっても製造することができる。
一分子中に2個以上の活性水素含有基を有する化合物としては、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、グリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、ベンゼントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、が例示できる。入手が容易という点から、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールが好ましい。
活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特昭60-231625号に提案されている方法が挙げられる。
活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する場合、1~x個の活性水素含有基が不飽和基を有する基に変換された化合物の混合物が得られる。この混合物を蒸留により精製すると、x-1個の活性水素含有基が不飽和基を有する基に変換された化合物aを得られる。
<重合体(B)>
オキシアルキレン重合体(B)は、不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有し、下式1で表される反応性ケイ素基を有さない重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有するオキシアルキレン重合体である。
重合体(B)は、カップリング反応によって導入されたカップリング剤由来の連結部位及び重合体(A)由来のポリオキシアルキレン鎖を含む主鎖と、前記ポリオキシアルキレン鎖の酸素原子のうち、重合体(B)の分子末端に最も近い酸素原子を含む末端基とからなる。
重合体(B)の前記主鎖は、後述のオキシアルキレン重合体(E)由来のポリオキシアルキレン鎖をさらに含んでもよい。
重合体(E)は、開始剤化合物の残基及び環状エーテルの開環付加重合反応により形成されたポリオキシアルキレン鎖と、前記ポリオキシアルキレン鎖の末端の酸素原子を含む末端基とからなり、前記末端基は活性水素含有基を有するオキシアルキレン重合体である。
重合体(E)の1つの末端基あたりの活性水素含有基の平均数は、合成される重合体の粘度の観点から、1.0~2.0個が好ましく、1.0個がより好ましい。
重合体(E)の1分子中の末端基の数は、2~6個が好ましく、2~3個がより好ましい。
重合体(E)のMnは2,200~100,000が好ましく、2,500~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。
重合体(E)の分子量分布は2.0以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.4以下がさらに好ましく、1.2以下が特に好ましい。
重合体(E)の25℃における粘度は、0.05~100,000Pa・sが好ましく、0.1~10,000Pa・sがより好ましく、0.3~100Pa・sがさらに好ましい。
重合体(E)は、分子中に活性水素含有基を有する開始剤化合物に環状エーテルを開環付加重合反応することにより得られる。
開始剤化合物としては、水、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、トリプロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオール、低分子量のポリオキシプロピレングリコール、グリセリン、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、低分子量のポリオキシプロピレントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、シュクロースが例示できる。
環状エーテル及び開環付加重合反応の条件は、上述の重合体(A)の製造方法において説明したものと同様である。
重合体(B)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,500~50,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(B)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で好ましく、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(B)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(B)は、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有し、硬化物の伸びがより良好となる観点から、0個超6.0個以下が好ましく、0.8~4.0個がより好ましい。
重合体(B)は、1分子中に末端基を2~12個有するものが好ましく、2~8個有するものがより好ましく、2~6個有するものがさらに好ましい。
重合体(B)は、分子中に反応性ケイ素基を有しない。
重合体(B)としては、下式6又は7で表される重合体が好ましい。
20-(A-X) 式6
前記式6において、Xは下式9又は10で表される1価の基であり、R20はカップリング剤の残基であるs価の有機基であり、Aは単結合又はウレタン結合(-NHC(=O)-)であり、sは2~4の整数であり、複数のXは互いに同一でも異なってもよい。Aがウレタン結合の場合、ウレタン結合中の窒素原子はR20と結合し、炭素原子はXと結合する。
X-A-R21-B-A-X 式7
前記式7において、Xは下式9又は10で表される1価の基であり、R21はカップリング剤の残基である2価の有機基であり、A、Aは、それぞれ独立に単結合又はウレタン結合であり、Bは-[(OR50-O-R21-で表される2価の基、又は-[NHC(=O)-(OR50-O-C(=O)NH-R21-で表される2価の基であり、R50は炭素数2~4のアルキレン基を示し、uは1~5の整数であり、tは10~900の整数であり、wは1~5の整数であり、vは10~900の整数であり、複数のXは互いに同一でも異なってもよい。(OR50)は、例えば、環状エーテルが開環重合して形成されたポリオキシアルキレン鎖である。Aがウレタン結合の場合、ウレタン結合中の窒素原子はR21と結合し、炭素原子はXと結合する。Aがウレタン結合の場合、ウレタン結合中の窒素原子はBと結合し、炭素原子はXと結合する。Bが-[(OR50-O-R21-で表される2価の基の場合、A及びAは単結合であることが好ましい。Bが-[NHC(=O)-(OR50-O-C(=O)NH-R21-で表される2価の基の場合、A及びAはウレタン結合であることが好ましい。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがより好ましく、特に、プロピレンオキシドが好ましい。
uは、1~3が好ましく、1又は2が好ましい、tは、20~650が好ましく、30~500がより好ましい。wは、1~3が好ましく、1又は2が好ましい。vは、20~650が好ましく、30~500がより好ましい。
20、R21を形成するカップリング剤は、一分子中にイソシアネート基を2個以上有するカップリング剤(以下、カップリング剤a)ともいう。)、一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤(以下、「カップリング剤b」ともいう。)及び一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤(以下、「カップリング剤c」ともいう。)からなる群から選択される少なくとも1種のカップリング剤が好ましく、カップリング剤b及びカップリング剤cからなる群から選択される少なくとも1種のカップリング剤がより好ましい。
カップリング剤aをカップリング剤として使用した場合、R20はカップリング剤aからs個のイソシアネート基を除いた残基である。イソシアネート基を2個有するカップリング剤aをカップリング剤として使用した場合、R21はカップリング剤aから2個のイソシアネート基を除いた残基である。
この場合、前記式6において、Aはウレタン結合であり、前記式7において、Bは、-[NHC(=O)-(OR50-O-C(=O)NH-R21-で表される2価の基であり、A及びAはウレタン結合である。
カップリング剤bをカップリング剤として使用した場合、R20はカップリング剤bからs個のハロゲン原子を除いた残基である。ハロゲン原子を2個有するカップリング剤bをカップリング剤として使用した場合、R21はカップリング剤bから2個のハロゲン原子を除いた残基である。
カップリング剤cをカップリング剤として使用した場合、R20は重合体(A)の他方の末端基における水酸基に、カップリング剤cのエポキシ基を開環付加重合させた後のカップリング剤cの残基である。エポキシ基を2個有するカップリング剤cをカップリング剤として使用した場合、R21は重合体(A)の他方の末端基における水酸基又は重合体(E)の末端基における水酸基に、カップリング剤cのエポキシ基を開環付加重合させた後のカップリング剤cの残基である。
この場合、前記式6において、Aは単結合であり、前記式7において、Bは、-[(OR50-O-R21-で表される2価の基であり、A及びAは単結合である。
(カップリング剤a)
カップリング剤aとしては、分子量が2,000未満のポリイソシアネート化合物及びMnが2,000以上のポリイソシアネート重合体が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物としては、芳香族ポリイソシアネート、アラルキルポリイソシアネート、脂肪族ポリジイソシアネート、脂環式ポリイソシアネート、ならびにこれらのポリイソシアネートの各種変性体(イソシアネート基を2個有する変性体)が挙げられる。ポリイソシアネートは2種以上を併用することもできる。
芳香族ポリイソシアネートとしては、4,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、2,4’-ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4-トリレンジイソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネート、3,5-トリレンジイソシアネート、p-フェニレンジイソシアネート、1,5-ナフタレンジイソシアネート、およびポリメチレンポリフェニレンポリイソシアネート(粗MDI)等が挙げられる。
アラルキルポリイソシアネートとしては、キシリレンジイソシアネート、およびテトラメチルキシリレンジイソシアネート等が挙げられる。
脂肪族ポリジイソシアネートとしては、1,6-ヘキサメチレンジイソシアネート、2,2,4-トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、およびリジントリイソシアネート等が挙げられる。
脂環式ポリジイソシアネートとしては、イソホロンジイソシアネート、4,4’-ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、2,5-ノルボルナンジイソシアネート、2,6-ノルボルナンジイソシアネート等が挙げられる。
ポリイソシアネート重合体としては、ポリオキシアルキレンポリオールとポリイソシアネートとをインデックスが100を超えかつ200以下で反応させて得られるイソシアネート末端ウレタンプレポリマーが挙げられる。イソシアネート末端ウレタンプレポリマーの数平均分子量は、ポリオキシアルキレンポリオールの水酸基に対するポリイソシアネートのイソシアネート基の割合である、インデックスを調整することにより調整でき、インデックスは、100超120以下が好ましい。
前記ポリオキシアルキレンポリオールにおけるポリオキシアルキレン鎖としては、上述の重合体(A)と同様のものが例示でき、好ましい態様も同様である。ポリイソシアネート重合体に用いられるポリオキシアルキレンポリオールのMnは、得られる重合体の粘度を適切な範囲に調整しやすい点で、100~20,000が好ましく、200~10,000がより好ましい。ポリイソシアネート重合体に用いられるポリオキシアルキレンポリオールのMw/Mnは、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、得られる硬化物の伸び物性が向上しやすい。
ポリイソシアネート重合体としては、国際公開第2019-240046号明細書の段落0016~0030、特開2017-206602号公報の段落0125~0130に記載されるウレタンプレポリマーが例示できる。
(カップリング剤b)
カップリング剤bの有するハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられ、入手が容易である点で、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が好ましく、塩素原子、臭素原子がより好ましい。
カップリング剤bは、ハロゲン原子を2~4個有することが好ましく、2個有することがより好ましい。
カップリング剤bの分子量は、入手が容易である点から、50以上2000未満が好ましく、50~1000がより好ましく、60~500がさらに好ましい。
カップリング剤bとしては、ジクロロメタン、クロロブロモメタン、ジブロモメタン、ジヨードメタン、1,1-ジクロロエタン、1-クロロ―1-ブロモエタン、1,1-ジブロモメタン、1,2-ジクロロエタン、1-クロロ-2-ブロモエタン、1,2-ジブロモエタン、1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼン、1,4-ビス(ブロモメチル)ベンゼンが例示され、反応性が良好になる点からジクロロメタン、クロロブロモメタン、ジブロモメタン、ジヨードメタン、1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼンが好ましく、ジクロロメタン、クロロブロモメタン、ジブロモメタンがより好ましい。
(カップリング剤c)
カップリング剤cは、エポキシ基を2~4個有することが好ましく、2個有することがより好ましい。
カップリング剤cの分子量は、入手が容易である点から、100以上2000未満が好ましく、100~1000がより好ましく、100~500がさらに好ましい。
カップリング剤cにおける、エポキシ基を形成する2つの炭素原子は2級又は3級の炭素原子であるものが好ましく、脂環式エポキシ構造を有する化合物がより好ましい。
カップリング剤cとしては、下式8-1~8-13で表される化合物が例示される。
Figure 2022064563000006
Figure 2022064563000007
前記式9中、R11、R12、R14、R16、mは前記式3と同様であり、R50は前記式7と同様であり、qは10~900の整数であり、複数のR16、R50はそれぞれ互いに同一でも異なってもよい。
qは、20~650が好ましく、30~500がより好ましい。
Figure 2022064563000008
前記式10中、R32、R34、R37は前記式4と同様であり、R50、qは前記式9と同様である。複数のR50はそれぞれ互いに同一でも異なってもよい。
<重合体(B)の製造方法>
重合体(B)は、重合体(A)の他方の末端基における水酸基と、カップリング剤とを反応させて得られる。
重合体(A)の他方の末端基における水酸基と、重合体(E)の末端基における活性水素含有基と、カップリング剤とを反応させて重合体(B)を得てもよい。
カップリング剤は、前記カップリング剤a、前記カップリング剤b及び前記カップリング剤cからなる群から選択される少なくとも一種のカップリング剤が好ましく、前記カップリング剤b及び前記カップリング剤cからなる群から選択される少なくとも一種のカップリング剤がより好ましい。カップリング剤との反応は、例えば、特開平3-88825号公報等に記載されている従来公知の方法を用いることができる。
カップリング剤aをカップリング剤として使用する場合、反応には触媒を使用してもよく、使用するカップリング剤aにより適宜選択できる。触媒の例としては、ジブチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジオクトエート、及び2-エチルヘキサン酸錫(オクチル酸錫)等の有機錫化合物、鉄アセチルアセトナート、塩化鉄等の鉄化合物、オクチル酸鉛等の鉛化合物、オクチル酸ビスマス等のビスマス化合物、トリエチルアミン、トリエチレンジアミン等の三級アミン系触媒等が挙げられ、好ましくは有機錫化合物、オクチル酸鉛、オクチル酸ビスマスが例示される。
反応温度や反応時間は、使用するカップリング剤aにより適宜選択できるが、反応温度は0~130℃であってよく、20~90℃が好ましく、反応時間は0.5~24時間が好ましい。
カップリング剤bをカップリング剤として使用する場合、反応温度は、50~140℃が好ましく、60~130℃がより好ましい。
カップリング剤cをカップリング剤として使用する場合、反応温度は、50~140℃が好ましく、60~130℃がより好ましい。
化合物cをカップリング剤として使用する場合、触媒として、一般的なエポキシドの開環触媒を使用することができ、ホウ素化合物、アンチモン化合物、亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体等を使用することが好ましい。
<重合体(C)>
オキシアルキレン重合体(C)は、前記反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの前記反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体である。
重合体(C)は、重合体(B)由来の前記連結部位及びポリオキシアルキレン鎖を含む主鎖と、前記ポリオキシアルキレン鎖の酸素原子のうち、重合体(C)の分子末端に最も近い酸素原子を含む末端基とからなる。
重合体(C)の前記主鎖は、重合体(E)由来のポリオキシアルキレン鎖をさらに含んでもよい。
重合体(C)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,500~50,000がより好ましく、4,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、硬化物の伸び及び強度がより良好となる。上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性がより良好となる。
重合体(C)の分子量分布は、2.0以下が好ましく、1.5以下がより好ましく、1.4以下がさらに好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると粘度が抑えられ、作業性の点で好ましく、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(C)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(C)の後述の方法により測定される増粘率は、小さいほうが好ましく、0%~20%が好ましく、0~10%がより好ましい。前記範囲内であると、より貯蔵安定性に優れる。
重合体(C)は、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの反応性ケイ素基を有し、硬化物の伸び及び強度がより良好となる観点から、0個超6.0個以下であるものが好ましく、0.8~4.0個であるものがより好ましい。
重合体(C)は、1分子中に末端基を2~12個以下有するものが好ましく、2~8個有するものがより好ましく、2~6個有するものがさらに好ましい。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。
-SiX3-a 式1
前記式1において、Rは炭素数1~20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rとしては、炭化水素基、ハロ炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基が挙げられる。
Rとしては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1-クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基が好ましい。炭素数1~4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、1-クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と硬化性組成物の安定性が良い点からは、メチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点から、1-クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点から、メチル基が特に好ましい。
前記式1において、Xは水酸基、ハロゲン原子又は加水分解性基を示す。加水分解性基とは、水と反応してシラノール基を形成しうる基のことである。
加水分解性基としては、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
Xとしては、加水分解性が穏やかで取扱いやすい点から、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値がより良好となる。
前記式1において、aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
前記式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、クロロメチルジメトキシシリル基、クロロメチルジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
重合体(C)としては、前記式6又は7において、Xが下式11又は12で表される重合体が好ましい。
Figure 2022064563000009
前記式11中、R11、R12、R14、R50、m、qは前記式9と同様であり、R15は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R17-CHR18=CHSiで表される基であり、R18は水素原子又はメチル基であり、R17は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、Siは反応性ケイ素基を示し、複数のR15、R50はそれぞれ互いに同一でも異なってもよい。
15の酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、前記式3におけるR16で例示した酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基と同様であり、好ましい態様も同様である。
17としては、前記式3におけるR64で例示した酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基と同様であり、好ましい態様も同様である。
Figure 2022064563000010
前記式12中、R32、R34、R50、qは前記式10と同様であり、R35は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R37-CHR36-CHSiで表される基であり、R36は水素原子又はメチル基であり、R37は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、Siは反応性ケイ素基を示し、複数のR50はそれぞれ互いに同一でも異なってもよい。
35の酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、前記式4におけるR37で例示した酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基と同様であり、好ましい態様も同様である。
37としては、前記式4におけるR74で例示した酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基と同様であり、好ましい態様も同様である。
<重合体(C)の製造方法>
重合体(C)は、重合体(B)の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、得られる。
シリル化剤としては、不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX3-a、ただし、X、R及びaは前記式1と同様である。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2-プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジメトキシシラン、メチルジイソプロポキシシラン、(α-クロロメチル)ジメトキシシラン、(α-クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましく、メチルジメトキシシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
重合体(B)の末端基における不飽和基と、シリル化剤とを反応させる方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45-36319号、特開昭50-156599号、特開昭61-197631号、特開平3-72527号、特開平8-231707号、特開2011-178955号、米国特許3632557、米国特許4960844号の各公報に提案されている方法が挙げられる。
シリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、55~98モル%がより好ましく、60~97モル%がさらに好ましい。
[硬化性組成物]
本実施形態の製造方法で得られる重合体(C)は、特に硬化性組成物の材料として有用である。
硬化性組成物は、通常、重合体(C)及び硬化触媒を含む。硬化性組成物は、さらに必要に応じた成分を添加し、混合して得られる。
硬化性組成物の総質量に対する重合体(C)の含有割合は、5~60質量%が好ましく、8~50質量%がより好ましく、10~40質量%がさらに好ましい。重合体(C)の含有割合が前記範囲内であると、硬化物の強度と伸びがより優れる。
本実施形態の硬化性組成物は、重合体(A)、重合体(B)を含有してもよい。硬化性組成物が重合体(A)、重合体(B)の1種以上を含有する場合、硬化性組成物の総質量に対する重合体(A)、重合体(B)の合計含有割合は、1~60質量%でもよく、2~50質量%でもよい。
硬化性組成物が含む硬化触媒としては、後述のその他成分に記載される硬化触媒が例示される。硬化触媒の含有量は、重合体(A)、重合体(B)及び重合体(C)の合計100質量部に対して、0.01~20.0質量部が好ましく、0.1~10質量部がより好ましい。0.01質量部以上であると、硬化反応が充分に進行しやすくなり、20.0質量部以下であると、硬化物の強度により優れる。
[その他の成分]
硬化性組成物は、重合体(A)~(C)に該当しない、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体以外の重合体、前記式1で表される反応性ケイ素基を有しない重合体を含んでいてもよい。オキシアルキレン重合体以外の重合体としては、アクリル酸系重合体、メタクリル酸系重合体等のビニル系重合体、飽和炭化水素系重合体、ポリエステル系重合体、ポリサルファイド系重合体、ポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体が挙げられる。
硬化性組成物は、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、硬化性組成物の用途に応じた添加剤が挙げられ、充填材、可塑剤、チクソ性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、脱水剤、接着性付与剤、アミン化合物、酸素硬化性化合物、光硬化性化合物、が例示できる。
硬化触媒、その他の成分は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014-88481号公報、特開2015-10162号公報、特開2015-105293号公報、特開2017-039728号公報、特開2017-214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
各成分は2種類以上を併用してもよい。
硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合し密封保存して、施工後に空気中の湿気により硬化させる1液型でもよく、少なくとも反応性ケイ素基を有する成分を含む主剤組成物と、少なくとも硬化触媒を含む硬化剤組成物とを別々に保存し、使用前に硬化剤組成物と主剤組成物を混合する2液型でもよい。施工が容易であるため、1液型の硬化性組成物が好ましい。
1液型の硬化性組成物は水分を含まないことが好ましい。水分を含む配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧して脱水することが好ましい。
2液型の硬化性組成物において、硬化剤組成物は水を含んでもよい。主剤組成物は少量の水分を含んでもゲル化し難いが、貯蔵安定性の点からは配合成分を予め脱水乾燥することが好ましい。
貯蔵安定性を向上させるために、1液型の硬化性組成物又は2液型の主剤組成物に脱水剤を添加してもよい。
硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤、ポッティング材が好適である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<測定方法・評価方法>
[重合体の水酸基換算分子量]
水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドを重合させたオキシアルキレン重合体(重合体(A1))の分子量(以下、「水酸基換算分子量」という。)は、JIS K 1557(2017年)に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した。
[Mn及び分子量分布]
HLC-8220GPC(東ソー社製品名)を用いて、Mw、Mn及びMw/Mnを求めた。
[重合体に含まれる不飽和基、反応性ケイ素基、水酸基の平均数の測定]
重合体に含まれる反応性ケイ素基の数は、H-NMRの内部標準法で測定した。
重合体に含まれる不飽和基の数は、JIS K0070:1992に準拠したヨウ素価滴定により測定した。
重合体に含まれる水酸基の数は、無水フタル酸のピリジン溶液で水酸基をエステル化し、水酸化ナトリウム(NaOH)溶液による滴定方法(JIS K1557:2007に準拠)で測定した。
[粘度の測定]
JIS K1557-5に準拠した、コーン・プレート回転粘度計を用いて測定した。
[増粘率の測定]
各例で得られた重合体の増粘率は以下の式に基づいて算出した。式中、初期粘度は、重合体を得てからすぐに25℃における粘度を測定した値であり、貯蔵後の粘度とは、得られた重合体を窒素雰囲気の容器中、80℃で2週間貯蔵した後に測定した25℃における粘度の値である。
{(貯蔵後の粘度―初期粘度)/(初期粘度)}×100
[製造例1:化合物(a1)の製造]
撹拌機、還流冷却器、温度計、及び2本の滴下漏斗を備えたフラスコにトリメチロールプロパン1mol当量を仕込み、窒素気流下、90℃に加熱した。90℃で撹拌しながら、40質量%の水酸化ナトリウム水溶液をトリメチロールプロパンに対し2mol当量及び塩化アリルをトリメチロールプロパンに対し2mol当量それぞれ別の滴下漏斗を用いて同時に滴下した。水酸化ナトリウム水溶液は2時間、塩化アリルは3時間かけて滴下した。反応終了後、水を加えて、析出した塩化ナトリウムを溶解させ、冷却放置した。有機層と水層からなる2層の反応後の溶液の有機層を分液して、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、下式13で表される一分子中に3個のアリル基を有し、活性水素含有基を有しない化合物、下式14で表される一分子中に2個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物、及び下式15で表される一分子中に1個のアリル基を有し、2個の活性水素含有基を有する化合物が確認された。
Figure 2022064563000011
Figure 2022064563000012
Figure 2022064563000013
有機層中のガスクロマトグラフィーにおける前記式13で表される化合物、前記式14で表される化合物、及び前記式15で表される化合物の合計のピーク面積に対する、前記式13で表される化合物の割合は5%、前記式14で表される化合物の割合は88%、前記式15で表される化合物の割合は7%であった。
前記有機層を精密蒸留したところ、得られた精製液中、ガスクロマトグラフィーの総ピーク面積に対する前記式14で表される化合物由来のピーク面積の割合は、98%となった。
[製造例2:重合体(A1)の製造]
前記式23で表される一分子中に2個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物を開始剤として、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、前記開始剤を由来とする水酸基換算分子量が5,000の成分(A1-1)と、プロピレンオキシドに含まれる水を由来とする水酸基換算分子量が10,000の成分(A1-2)を含む重合体(A1)を得た。成分(A1-1)は一方の末端基中に不飽和基を2.0個、水酸基を0個有し、他方の末端基中に不飽和基を0個、水酸基を1.0個有し、成分(A1-2)は、1分子中に水酸基を2.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(A1)中の水酸基の数、不飽和基の数を重合体(A1)に含まれる成分(A1-1)及び成分(A1-2)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(A1-1)及び成分(A1-2)に配分した。その結果、成分(A1-1)1分子中の不飽和基の平均数は2.0個であり、水酸基の平均数は1.0個となり、本発明の重合体(A)であることを確認した。また、成分(A1-2)1分子中の不飽和基の平均数は0個であり、水酸基の平均数は2.0個となり、本発明の重合体(E)であることを確認した。
[例1:重合体(C1)]
製造例2で得られた重合体(A1)を減圧脱水した。減圧脱水により粘度は変化しなかった。重合体(A1)の水酸基に対して1.0モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(ナトリウムメトキシドの28質量%溶液)を添加して撹拌した後、減圧下でメタノールを除去した。さらに、重合体(A1)の水酸基に対して0.5当量の塩化メチレンを添加し、撹拌しながら、85℃まで昇温して、その後85℃で20時間反応させて重合体(A1)をカップリングさせた。未反応の塩化メチレンは、反応容器を減圧にして除去し、重合体(B1)を得た。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、重合体(B1)の不飽和基に対して0.80モル当量のメチルジメトキシシランをシリル化剤として添加し、85℃にて3時間反応させ、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C1-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C1-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(C1-3)を含む重合体(C1)を得た。前記成分(C1-1)及び前記成分(C1-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(C1-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(C1)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(C1)に含まれる成分(C1-1)、成分(C1-2)、成分(C1-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(C1-1)、成分(C1-2)、成分(C1-3)に配分した。その結果、成分(C1-1)及び成分(C1-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個となり、本発明の重合体(C)であることを確認した。重合体(C1)のMn、Mw/Mn、成分(C1-1)、成分(C1-2)、及び成分(C1-3)のMn、GPCのピーク割合、1分子中の反応ケイ素基の数、並びに重合体(C1)の初期粘度及び増粘率を表1に示す(以下、同様に示す)。
[例2:重合体(C2)]
製造例2で得られた重合体(A1)を減圧脱水した。減圧脱水により粘度は変化しなかった。その後、超脱水アセトンに溶解させたトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと、重合体(A1)の水酸基に対して0.5当量の3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレート(セロキサイド 2021P、ダイセル社製品名、以下「エポキシ化合物」ともいう。)とを添加し、撹拌しながら70℃まで昇温し、5時間反応させて重合体(A1)をカップリングさせ、重合体(B2)を得た。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、重合体(B2)の不飽和基に対して0.80モル当量のメチルジメトキシシランをシリル化剤として添加し、85℃にて3時間反応させ、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C2-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C2-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(C2-3)を含む重合体(C2)を得た。前記成分(C2-1)及び前記成分(C2-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(C2-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(C2)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(C2)に含まれる成分(C2-1)、成分(C2-2)、成分(C2-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(C2-1)、成分(C2-2)、成分(C2-3)に配分した。その結果、成分(C2-1)及び成分(C2-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個となり、本発明の重合体(C)であることを確認した。
[例3:重合体(C3)]
製造例2で得られた重合体(A1)を減圧脱水した。その後、オクチル酸錫(II)(ニッカオクチックス錫、日本化学産業社製品名)を総重量に対して20ppm添加し、重合体(A1)の水酸基に対して0.5当量のヘキサメチレンジイソシアネート(以下、「HDI」ともいう。)を常温で添加し、85℃で2時間加熱した。IR分析より反応液中に残存HDIがないことを確認した後、反応液の総量に対してメタノールを1wt%添加し、0.5時間撹拌し、その後減圧脱気によりメタノールを除去し、重合体(B3)を得た。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。
重合体(B3)の総量に対して水を2wt%添加し、85℃で0.5時間攪拌し、その後減圧脱気により、水分を除去した。塩化白金酸六水和物の存在下、重合体(B3)の不飽和基に対して0.80モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、85℃にて3時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C3-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(C3-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(C3-3)を含む重合体(C3)を得た。前記成分(C3-1)及び前記成分(C3-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(C3-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(C3)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(C3)に含まれる成分(C3-1)、成分(C3-2)、成分(C3-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(C3-1)、成分(C3-2)、成分(C3-3)に配分した。その結果、成分(C3-1)及び成分(C3-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個となり、本発明の重合体(C)であることを確認した。
[例4:重合体(D2)]
製造例2で得られた重合体(A1)を減圧脱水した。重合体(A1)を減圧脱水した後、白金ジビニルジシロキサン錯体の存在下、重合体(A1)不飽和基に対して0.80モル当量のジメトキシメチルシランをシリル化剤として添加し、85℃にて3時間反応させた後、未反応のジメトキシメチルシランを減圧下で除去し、重合体(D1)を得た。重合体(D1)のMnは7,300であり、Mw/Mnは1.2であった。
重合体(D1)の総質量に対して、ジラウリル酸ジブチル錫を20質量ppm、重合体(D1)の水酸基に対して0.5当量のHDIを添加し、85℃で3時間加熱した。IR分析より反応液中に残存HDIがないことを確認した後、メタノールを仕込みのHDIに対して0.1モル当量添加し、1時間撹拌し、その後減圧脱気によりメタノールを除去した。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。
前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D2-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D2-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(D2-3)を含む重合体(D2)を得た。前記成分(D2-1)及び前記成分(D2-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(D2-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(D2)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(D2)に含まれる成分(D2-1)、成分(D2-2)、成分(D2-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(D2-1)、成分(D2-2)、成分(D2-3)に配分した。その結果、成分(D2-1)及び成分(D2-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個であった。
[例5:重合体(D3)の製造]
重合体(D1)の総質量に対して、オクチル酸錫(II)(ニッカオクチックス錫、日本化学産業社製品名)を20ppm添加し、重合体(D1)の水酸基に対して0.5当量のHDIを常温で添加し、85℃で3時間加熱し、IR分析より反応液中に残存HDIがないことを確認した後、メタノールを仕込みのHDIに対して0.1モル当量添加し、1時間撹拌し、その後減圧脱気によりメタノールを除去した。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D3-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D3-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(D3-3)を含む重合体(D3)を得た。前記成分(D3-1)及び前記成分(D3-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(D3-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(D3)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(D3)に含まれる成分(D3-1)、成分(D3-2)、成分(D3-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(D3-1)、成分(D3-2)、成分(D3-3)に配分した。その結果、成分(D3-1)及び成分(D3-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個であった。
[例6:重合体(D4)]
重合体(D1)の水酸基に対して、1.0モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(ナトリウムメトキシドの28質量%溶液)を添加して撹拌した後、減圧下でメタノールを除去したところ、一部でゲル化が起こったため、これ以上の評価は行わなかった。
[例7:重合体(D5)]
重合体(D1)に対して、脱水アセトンに溶解させたトリス(ペンタフルオロフェニル)ボランと、重合体(D1)の水酸基に対して0.5当量のエポキシ化合物とを添加し、撹拌しながら70℃まで昇温し、5時間反応させた。反応液をGPCで分析し、分子量が増加していることを確認し、カップリングが確実に進行していることを確認した。前記成分(A1-1)の2分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D5-1)、前記成分(A1-1)の2分子と前記成分(A1-2)の1分子がカップリング反応して生成した成分を由来とする成分(D5-2)、及びカップリング未反応の前記成分(A1-1)の1分子を由来とする成分(D5-3)を含む重合体(D5)を得た。前記成分(D5-1)及び前記成分(D5-2)は、末端基を2個有し、1つの末端基あたりに反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を0個有し、前記成分(D5-3)は、1分子中に反応性ケイ素基を1.6個、不飽和基を0.4個、水酸基を1.0個有するという前提のもと、上記測定方法により得られた重合体(D5)中の反応性ケイ素基の数、不飽和基の数、水酸基の数を重合体(D5)に含まれる成分(D5-1)、成分(D5-2)、成分(D5-3)のGPCのピーク面積の割合に従って、成分(D5-1)、成分(D5-2)、成分(D5-3)に配分した。その結果、成分(D5-1)及び成分(D5-2)はともに、1分子中の反応性ケイ素基の平均数が3.2個であり、不飽和基の平均数が0.8個であり、水酸基の平均数が0個であった。
Figure 2022064563000014
例1~3は実施例であり、例4~7は比較例である。本発明のオキシアルキレン重合体の製造方法により製造された例1~例3の重合体は、例4~7の重合体に比べて、増粘率が極めて低くなり、貯蔵安定性が向上することがわかった。

Claims (12)

  1. 下記オキシアルキレン重合体(A)の他方の末端基における水酸基と、水酸基と反応し得るカップリング剤とを反応させて、末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(B)を得、前記オキシアルキレン重合体(B)の末端基における不飽和基と、下式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(C)を得る、オキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
    オキシアルキレン重合体(A):不飽和基、水酸基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の水酸基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
    オキシアルキレン重合体(B):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有し、下式1で表される反応性ケイ素基を有さない重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの不飽和基を有するオキシアルキレン重合体。
    オキシアルキレン重合体(C):下式1で表される反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、1つの末端基あたりに平均して0個より多くの前記反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体。
    -SiX3-a 式1
    前記式1中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
  2. 前記オキシアルキレン重合体(A)が、開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させたオキシアルキレン重合体であって、前記開始剤は、一分子中に1個以上の不飽和基を有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物である、請求項1に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  3. 前記環状エーテルが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、及び2,3-ブチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも一種の環状エーテルを含む、請求項2に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  4. 前記開始剤は、下式2で表される化合物である、請求項2又は3に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
    Figure 2022064563000015
    前記式2中、Rは活性水素含有基、Rは水素原子又はメチル基であり、Rは酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基又は単結合であり、2個のRは同一でも異なっていてもよく、nは0~10の整数である。
  5. 前記開環付加重合反応は、複合金属シアン化錯体触媒の存在下で行われる、請求項2~4のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  6. 前記カップリング剤が、一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤及び一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤からなる群から選択される少なくとも1種のカップリング剤を含む、請求項1~5のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  7. 前記一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤の分子量が50以上2,000未満である、請求項6に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  8. 前記一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤の分子量が100以上2,000未満である、請求項6又は7に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  9. 前記一分子中にハロゲン原子を2個以上有するカップリング剤が、ジクロロメタン、ブロモクロロメタン又は1,4-ビス(クロロメチル)ベンゼンであり、前記一分子中にエポキシ基を2個以上有するカップリング剤が、3’,4’-エポキシシクロヘキシルメチル-3,4-エポキシシクロヘキサンカルボキシレートである請求項6~8のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  10. 前記オキシアルキレン重合体(B)の数平均分子量が3,000~100,000である、請求項1~9のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  11. 前記オキシアルキレン重合体(C)の数平均分子量が3,000~100,000である、請求項1~10のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
  12. 前記オキシアルキレン重合体(C)の分子量分布が2.0以下である、請求項1~11のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(C)の製造方法。
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