JP2022064562A - オキシアルキレン重合体の製造方法、及びオキシアルキレン重合体 - Google Patents

オキシアルキレン重合体の製造方法、及びオキシアルキレン重合体 Download PDF

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Abstract

【課題】一方の末端基の反応性ケイ素基の数と、他方の末端基の反応性ケイ素基の数とが異なる直鎖のオキシアルキレン重合体を効率的に製造する方法及び、前記オキシアルキレン重合体を提供する。【解決手段】一方の末端基に平均して1.0個より多くの不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体を原料として用いる、一方の末端基に平均して1.0個より多くの-SiXaR3-aで表される反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体の製造方法。Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示す。【選択図】なし

Description

本発明は、オキシアルキレン重合体の製造方法、及びオキシアルキレン重合体に関する。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体は、加水分解反応により硬化して、柔軟性を有するゴム状硬化物を形成し、シーリング材、接着剤等の用途に用いられる。
オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の位置及び数が、硬化物の物性に影響を与えることが知られている。例えば、オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の数が多くなると、硬化物の強度が向上し、オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基間の距離が大きくなると、硬化物の伸び物性が向上することが知られている。オキシアルキレン重合体中の反応性ケイ素基の位置及び数を制御するための製造方法が検討されている。
特許文献1には、一方の末端基に反応性ケイ素基を2個有し、他方の末端基に反応性ケイ素基を有しない、直鎖のオキシプロピレン重合体の製造方法が記載されている。この製造方法では、開始剤としてブタノールを使用し、亜鉛ヘキサシアノコバルテートグライム錯体触媒の存在下、プロピレンオキシドの重合を行い、一方の末端基に水酸基を有し、他方の末端基にブチル基を有する直鎖のオキシプロピレン重合体を前駆体としてまず得る。得られた前駆体の水酸基にアリルグリシジルエーテルを反応させ、分子末端に不飽和基を1個導入し(工程1)、前記アリルグリシジルエーテル由来の水酸基に塩化アリルを反応させ、さらに分子末端に不飽和基を1個導入することにより(工程2)、一方の末端基に分子末端の不飽和基を2個有し、他方の末端基にブチル基を有する直鎖のオキシプロピレン重合体を得る。そして、このオキシプロピレン重合体の分子末端の不飽和基にシリル化剤を反応させることにより(工程3)、一方の末端基に反応性ケイ素基を2個有し、他方の末端基に反応性ケイ素基を有しない直鎖のオキシロピレン重合体を製造している。
国際公開第2015/105122号
特許文献1に記載の方法では、前記前駆体から一方の末端基に反応性ケイ素基を2個有し、他方の末端基に反応性ケイ素基を有しない直鎖のオキシプロピレン重合体を製造するまでに3工程かかる(前記工程1~3)。特に、前駆重合体の末端基の分子末端に不飽和基を2個導入するのに2工程かかり、効率的ではない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、一方の末端基の反応性ケイ素基の数と、他方の末端基の反応性ケイ素基の数とが異なる直鎖のオキシアルキレン重合体を効率的に製造する方法及び、前記オキシアルキレン重合体を提供することを課題とする。
本発明は、下記[1]~[12]である。
[1] 下記オキシアルキレン重合体(B)を原料として用いる、下記オキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
オキシアルキレン重合体(B):不飽和基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(A):下式1で表される反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、かつ他方の末端基に平均して1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
-SiXaR3-a 式1
前記式1中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
[2] 前記オキシアルキレン重合体(B)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて、他方の末端基に不飽和基を有し、かつ、一方の末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(D)を得、前記オキシアルキレン重合体(D)の一方の末端基における不飽和基及び他方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、[1]に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
オキシアルキレン重合体(D):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
[3] 前記オキシアルキレン重合体(B)の一方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(E)を得、前記オキシアルキレン重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、前記シリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、[1]に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
オキシアルキレン重合体(E):前記反応性ケイ素基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
[4] 前記オキシアルキレン重合体(B)の一方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(E)を得、前記オキシアルキレン重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて、前記他方の末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(G)を得、前記オキシアルキレン重合体(G)の前記他方の末端基における不飽和基と、前記シリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、[1]に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
オキシアルキレン重合体(E):前記反応性ケイ素基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(G):前記反応性ケイ素基、不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
[5] 前記オキシアルキレン重合体(A)は、前記他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体(C)である、[1]~[4]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
[6] 前記オキシアルキレン重合体(B)が、開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させたオキシアルキレン重合体であって、前記開始剤は、不飽和基を一分子中に2個以上有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物である、[1]~[5]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
[7] 前記開始剤は、下式2で表される化合物である、[6]に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
Figure 2022064562000001
前記式2中、Rは活性水素含有基、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R及びRはそれぞれ独立に酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、nは0~10の整数である。
[8] 前記環状エーテルが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、及び2,3-ブチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも一種の環状エーテルを含む、[6]又は[7]に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
[9] 前記オキシアルキレン重合体(A)の数平均分子量が3,000~100,000である、[1]~[8]のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
[10] 一方の末端基に平均して下式3で表される反応性ケイ素基及び不飽和基を合計で1.0個より多く有し、他方の末端基に平均して前記反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で0個超1.0個以下有する、直鎖のオキシアルキレン重合体(I)。
-SiX3-a 式3
前記式3中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
[11] 前記重合体(I)は、主鎖と、一方の末端基と、他方の末端基と、からなり、前記主鎖はポリオキシアルキレン鎖を含み、前記一方の末端基は前記ポリオキシアルキレン鎖の一方の末端の酸素原子、及び開始剤から活性水素を除いた開始剤の残基又は前記開始剤の残基の誘導体を含み、前記他方の末端基は前記ポリオキシアルキレン鎖の他方の末端の酸素原子を含む、[10]に記載のオキシアルキレン重合体(I)。
[12] 前記一方の末端基が下式4で表される末端基である、[10]又は[11]に記載のオキシアルキレン重合体(I)。
Figure 2022064562000002
前記式4中、R11は酸素原子、硫黄原子、前記式4中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基、又は-N(R10)-で表される2価の基であり、R10は水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基であり、R17及びR18はそれぞれ独立に、-R14-CR12=CHで表される基又は-R14-CHR12-CHSiで表される基であり、R12は水素原子又はメチル基であり、R14は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、R16は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R64-CR63=CHで表される基、又は-R64-CHR63-CHSiで表される基であり、R63は水素原子又はメチル基であり、R64は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、-Siは前記式3で表される反応性ケイ素基を表し、mは0~10の整数である。
本発明によれば、一方の末端基の反応性ケイ素基の数と、他方の末端基の反応性ケイ素基の数とが異なる直鎖のオキシアルキレン重合体を効率的に製造することができる。
また、一方の末端基の反応性ケイ素基の数と、他方の末端基の反応性ケイ素基の数とが異なる直鎖のオキシアルキレン重合体を提供することができる。
本明細書における用語の意味及び定義は以下のとおりである。
「~」で表される数値範囲は、~の前後の数値を下限値及び上限値とする数値範囲を意味する。
「重合体」とは、数平均分子量が2,000以上の物質を意味する。
「化合物」とは、分子量が2,000未満の物質を意味する。化合物における分子量は、後述のゲル浸透クロマトグラフィー(以下、GPCという。)測定における数平均分子量である。GPC測定において分子量分布がない物質の分子量は、化合物の式量である。
「オキシアルキレン重合体」とは、環状エーテルに基づく単位から形成されるポリオキシアルキレン鎖を有する重合体を意味する。
「開始剤の残基の誘導体」とは、開始剤の残基中の不飽和基を、シリル化剤と反応させて得られる原子団である。
「活性水素含有基」は、炭素原子に結合する水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基及びスルファニル基からなる群より選ばれる少なくとも1種の基である。
「活性水素」とは、前記活性水素含有基に基づく水素原子である。
「シリル化剤」とは、活性水素含有基又は不飽和基と反応して反応性ケイ素基を導入し得る化合物である。
反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体の「シリル化率」は、重合体の末端基に含まれる反応性ケイ素基、活性水素含有基、及び不飽和基の数の合計に対する前記反応性ケイ素基の数の割合である。
重合体の末端基に含まれる反応性ケイ素基の数は、H-NMRの内部標準法で測定できる。
重合体の末端基に含まれる水酸基の数は、無水フタル酸のピリジン溶液で水酸基をエステル化し、水酸化ナトリウム(NaOH)溶液による滴定方法(JIS K1557:2007に準拠)で測定できる。
重合体の末端基に含まれる水酸基以外の活性水素含有基の数は、H-NMRの内部標準法で測定できる。
重合体の末端基に含まれる不飽和基の数は、JIS K0070:1992に準拠したヨウ素価滴定により測定できる。
数平均分子量(以下、「Mn」と記す。)及び質量平均分子量(以下、「Mw」と記す。)は、GPC測定によって得られるポリスチレン換算分子量である。分子量分布は、MwとMnより算出した値であり、Mnに対するMwの比率(以下、「Mw/Mn」と記す。)である。
本実施形態の直鎖のオキシアルキレン重合体(以下、「重合体(I)」という。)は、一方の末端基に平均して下式1で表される反応性ケイ素基及び不飽和基を合計で1.0個より多く有し、他方の末端基に平均して前記反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で0個超1.0個以下有する。
<反応性ケイ素基>
反応性ケイ素基は、下式1で表わされる。
-SiX3-a 式1
前記式1において、Rは炭素数1~20の1価の有機基を示す。Rは加水分解性基を含まない。
Rとしては、炭化水素基、ハロ炭化水素基及びトリオルガノシロキシ基が挙げられる。
Rとしては、アルキル基、シクロアルキル基、アリール基、1-クロロアルキル基及びトリオルガノシロキシ基が好ましい。炭素数1~4の直鎖又は分岐のアルキル基、シクロヘキシル基、フェニル基、ベンジル基、1-クロロメチル基、トリメチルシロキシ基、トリエチルシロキシ基及びトリフェニルシロキシ基からなる群から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。反応性ケイ素基を有する重合体の硬化性と硬化性組成物の安定性が良い点からは、メチル基又はエチル基が好ましい。硬化物の硬化速度が速い点から、1-クロロメチル基が好ましい。容易に入手できる点から、メチル基が特に好ましい。
前記式1において、Xは水酸基、ハロゲン原子又は加水分解性基を示す。加水分解性基とは、水と反応してシラノール結合を形成しうる基のことである。
加水分解性基としては、アルコキシ基、アシルオキシ基、ケトキシメート基、アミノ基、アミド基、酸アミド基、アミノオキシ基、スルファニル基、アルケニルオキシ基が例示できる。
Xとしては、加水分解性が穏やかで取扱いやすい点から、アルコキシ基が好ましい。アルコキシ基は、メトキシ基、エトキシ基、イソプロポキシ基が好ましく、メトキシ基又はエトキシ基がより好ましい。アルコキシ基がメトキシ基又はエトキシ基であると、シロキサン結合を速やかに形成し硬化物中に架橋構造を形成しやすく、硬化物の物性値がより良好となる。
前記式1において、aは1~3の整数を示す。aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよい。aが2以上の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
aは1又は2が好ましく、aは2がより好ましい。
前記式1で表される反応性ケイ素基としては、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、トリイソプロポキシシリル基、トリス(2-プロペニルオキシ)シリル基、トリアセトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基、ジメトキシエチルシリル基、ジイソプロポキシメチルシリル基、クロロメチルジメトキシシリル基、クロロメチルジエトキシシリル基が例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシリル基、トリエトキシシリル基、ジメトキシメチルシリル基、ジエトキシメチルシリル基が好ましく、ジメトキシメチルシリル基及びトリメトキシシリル基がより好ましい。
<重合体(I)>
重合体(I)は、ポリオキシアルキレン鎖を含む主鎖と、前記ポリオキシアルキレン鎖の一方の末端の酸素原子、及び開始剤から活性水素を除いた開始剤の残基又は前記開始剤の残基の誘導体を含む一方の末端基と、前記ポリオキシアルキレン鎖の他方の末端の酸素原子を含む他方の末端基とからなる、直鎖の重合体である。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがより好ましく、特に、プロピレンオキシドが好ましい。
ポリオキシアルキレン鎖は2種以上のオキシアルキレン基を有する共重合鎖であってもよく、その場合、共重合鎖はブロック共重合鎖であってもよく、ランダム共重合鎖であってもよい。
重合体(I)が有するポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖、ポリオキシエチレン鎖、ポリ(オキシ-2-エチルエチレン)鎖、ポリ(オキシ-1、2-ジメチルエチレン)鎖、ポリ(オキシテトラメチレン)鎖、ポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖、ポリ(オキシプロピレン・オキシ-2-エチルエチレン)鎖が挙げられる。ポリオキシアルキレン鎖としては、ポリオキシプロピレン鎖及びポリ(オキシエチレン・オキシプロピレン)鎖が好ましく、ポリオキシプロピレン鎖が特に好ましい。
重合体(I)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(I)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で好ましく、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(I)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(I)の一方の末端基としては、下式4又は6で表される末端基が好ましい。
Figure 2022064562000003
前記式4中、R11は酸素原子、硫黄原子、前記式4中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基、又は-N(R10)-で表される2価の基であり、R10は水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基であり、R17及びR18はそれぞれ独立に、-R14-CR12=CHで表される基又は-R14-CHR12-CHSiで表される基であり、R12は水素原子又はメチル基であり、R14は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、R16は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R64-CR63=CHで表される基、又は-R64-CHR63-CHSiで表される基であり、R63は水素原子又はメチル基であり、R64は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、-Siは前記式1で表される反応性ケイ素基を表し、mは0~10の整数である。
11は酸素原子、硫黄原子、前記式4中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基、又は-N(R10)-で表される2価の基である。
mは、0~8が好ましく、1~7がより好ましく、1~6がさらに好ましい。
10は水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基である。R10の1価の炭化水素基の炭素数は、1~9が好ましく、1~8がより好ましく、1~6がさらに好ましく、1~4が特に好ましい。
10の炭素数は、R10が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
11としては、酸素原子又は前記式4中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基が好ましく、酸素原子がより好ましい。
16は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R64-CR63=CHで表される基、又は-R64-CHR63-CHSiで表される基である。R16の炭素数は、R16が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
16の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基としては、炭素数1~18のアルキル基が好ましい。
直鎖のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基、n-オクチル基、n-ノニル基、n-デシル基、n-ウンデシル基、ラウリル基、ステアリル基が例示でき、メチル基、エチル基が好ましい。分岐のアルキル基は、前記直鎖のアルキル基中の水素原子(但し、末端の炭素中の水素原子は除く)がアルキル基で置換された構造を有する。前記置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
アルキル基としては、シクロアルカン構造を有するアルキル基でもよい。シクロアルカン構造を有するアルキル基としては、前記直鎖又は分岐のアルキル基中のメチレン基がシクロアルキレン基で置換された1価の基が例示できる。シクロアルキレン基としては、後述のシクロアルキル基から水素原子を1個の除いた2価の基が例示できる。
シクロアルキル基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基、シクロノニル基、シクロデシル基が例示でき、シクロヘキシル基、シクロペンチル基が好ましい。シクロアルキル基中の水素原子がアルキル基で置換された構造を有していてもよい。置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
アルケニル基としては、前記アルキル基のいずれか一つの炭素原子間の単結合が二重結合に置換されたものが例示できる。
アリール基としては、フェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、アントリル基が例示できる。アリール基中の水素原子がアルキル基で置換された構造を有していてもよい。置換基としてのアルキル基としては、メチル基、エチル基、n-プロピル基、n-ブチル基、イソプロピル基、イソブチル基、t-ブチル基、n-ペンチル基、n-ヘキシル基、n-ヘプチル基が例示でき、メチル基、エチル基、n-プロピル基が好ましい。
16の炭素数1~20の1価の炭化水素基は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である。R16中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式4中のR16、R17、及びR18と隣接する炭素原子と直接結合するR16中の原子は炭素原子が好ましい。
酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルコキシ基、前記アルキル基中の水素原子がアルコキシ基で置換された1価の基、前記シクロアルカン構造を有するアルキル基中の水素原子がアルコキシ基で置換された1価の基が挙げられ、具体的には、-OCH、-O-CH-CH、-O-(CH-CH、-O-(CH-CH、-OCH(CH、-CH-O-CH、-(CH-O-CH、-(CH-O-CH、-CH(CH)CH-O-CH、-(CH-O-CH、-C(CHCH-O-CH、-(CH-O-CH、-(CH-O-CH、-CH-C10-CH-O-CH、-CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-C(CHCH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-(CH-O-CH-CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH、などが挙げられる。上記例示において-C10-はシクロヘキシレン基を意味し、以下も同様である。
窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、―CH―NH-CH、―CH―N(CHが挙げられる。
16としては、水素原子、炭素数1~20のアルキル基、又は-CH-O-CHで表される1価の基が好ましく、水素原子、炭素数1~18の直鎖のアルキル基、炭素数1~18の分岐のアルキル基、又は-CH-O-CHで表される1価の基がより好ましく、水素原子又は炭素数1~18の直鎖のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1~6の直鎖のアルキル基がさらに好ましく、炭素数1~4の直鎖のアルキル基が特に好ましく、メチル基、エチル基又はプロピル基が特別に好ましい。
63は、水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。
64は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基である。
64の炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基としては、R16で例示した直鎖のアルキル基、シクロアルキル基、直鎖のアルケニル基、アリール基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。アルキレン基及びアルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
64は、置換基を有していてもよく、前記置換基としては、炭素数1~10のアルキル基が例示できる。R64の炭素数は、R64が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
64は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である。R64中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式4中のR16、R17、及びR18と隣接する炭素原子と直接結合するR64中の原子は炭素原子が好ましい。
64の酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R16で例示した酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。
64の窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、R16で例示した窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基から水素原子を1個除いた2価の基が例示できる。
64としては、炭素数1~18のアルキレン基、酸素原子を含む炭素数1~18のアルキレン基、炭素数1~18のシクロアルキレン基が好ましく、炭素数1~10のアルキレン基又は酸素原子を含む炭素数1~10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~6のアルキレン基又は酸素原子を1個含む炭素数1~6のアルキレン基がさらに好ましい。
-R64-CR63=CHで表される基としては、-OCH-C(CH)=CH、-OCH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH、-O-(CH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH2、-O-(CH-CH=CH、-O-(CH-C(CH)=CH、-O-(CH-CH=CH、-OC(CH-C(CH)=CH、-OC(CH-CH=CH、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-C(CHCH-O-CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH=CH、-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-C(CHCH-O-(CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-CH=CHが例示でき、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CHが好ましく、-CH-O-CH-CH=CH又は-(CH-O-CH-CH=CHがより好ましい。
-R64-CHR63-CHSiで表される基としては、-OCH-CH(CH)-CHSi、-O-(CHSi、-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-O-(CHSi、-O-(CH-CH(CH)-CHSi-O-(CHSi、-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-O-(CHSi、-OC(CH-CH(CH)-CHSi、-OC(CH-(CHSi、-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH(CH)CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH(CH)CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-C(CHCH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-C(CHCH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH-C10-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-C10-CH-O-(CHSi、-CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH(CH)CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH(CH)CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-C(CHCH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-C(CHCH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH-C10-CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH-C10-CH-O-(CHSiが例示でき、-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSiが好ましく、-CH-O-(CHSi又は-(CH-O-(CHSiがより好ましい。
17及びR18はそれぞれ独立に、-R14-CR12=CHで表される基又は-R14-CHR12-CHSiで表される基である。
12は、上述のR63と同様であり、好ましい態様も同様である。
14は、上述のR64と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式4で表される末端基としては、R11が酸素原子であり、mが1~3であり、R17、R18がそれぞれ独立に-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、又は-(CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基であり、R16が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、又は-(CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基が好ましい。
前記式4で表される末端基としては、R11が酸素原子であり、mが1であり、R17、R18がそれぞれ独立に-CH-O-CH-C(CH)=CH又は-CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基であり、R16が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH又は-(CH)-O-CH-CH=CHで表される1価の基が好ましい。
前記式4で表される末端基としては、R11が酸素原子であり、mが1~3であり、R17、R18がそれぞれ独立に-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSi、又は-(CH-O-(CHSiで表される1価の基であり、R16が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSi、又は-(CH-O-(CHSiで表される1価の基が好ましい。
前記式4で表される末端基としては、R11が酸素原子であり、mが1であり、R17、R18がそれぞれ独立に-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi又は-CH-O-(CHSiで表される1価の基であり、R16が酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi又は-(CH)-O-(CHSiで表される1価の基が好ましい。
Figure 2022064562000004
前記式6中、R37及びR38はそれぞれ独立に、-R34-CR32=CHで表される基又は-R34-CHR32-CHSiで表される基であり、R32は、水素原子又はメチル基であり、R34は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、-Siは前記式1で表される反応性ケイ素基を表す。
34の2価の炭化水素基の炭素数は、それぞれ独立に10以下が好ましく、5以下がより好ましく、3以下がさらに好ましい。R34の炭素数は、R34が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
34の2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられ、アルキレン基、シクロアルキレン基が好ましく、アルキレン基がさらに好ましい。アルキレン基及びアルケニレン基は直鎖又は分岐である。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基の例示は、R64と同様である。
34は、酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である。R34中の酸素原子及び窒素原子の合計数は、5個以下が好ましく、3個以下がより好ましく、1個以下がさらに好ましい。なお、前記式6中の窒素原子と直接結合するR34中の原子は炭素原子が好ましい。
-R34-CR32=CHで表される基としては、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-C(CHCH-O-CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-CH-CH=CH、-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH(CH)CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-C(CHCH-O-(CH-C(CH)=CH、-C(CHCH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-(CH-O-(CH-C(CH)=CH、-(CH-O-(CH-CH=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-C(CH)=CH、-CH-C10-CH-O-(CH-CH=CHが例示でき、-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CHが好ましく、-CH-O-CH-CH=CH又は-(CH-O-CH-CH=CHがより好ましい。
-R34-CHR32-CHSiで表される基としては、-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH(CH)CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH(CH)CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-C(CHCH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-C(CHCH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH-C10-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-C10-CH-O-(CHSi、-CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH(CH)CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH(CH)CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-C(CHCH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-C(CHCH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-(CHSi、-CH-C10-CH-O-(CH-CH(CH)-CHSi、-CH-C10-CH-O-(CHSiが例示でき、-CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-(CH-O-CH-CH(CH)-CHSi、-CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSi、-(CH-O-(CHSiが好ましく、-CH-O-(CHSi又は-(CH-O-(CHSiがより好ましい。
34としては、炭素数1~18のアルキレン基、酸素原子を含む炭素数1~18のアルキレン基、炭素数1~18のシクロアルキレン基が好ましく、炭素数1~10のアルキレン基又は酸素原子を含む炭素数1~10のアルキレン基がより好ましく、炭素数1~6のアルキレン基又は酸素原子を1個含む炭素数1~6のアルキレン基がさらに好ましい。
前記式6で表される末端基としては、R37、R38の少なくとも一方がアリル基である末端基が好ましく、R37、R38の両方がアリル基である末端基がより好ましい。
前記式6で表される末端基としては、R37、R38の少なくとも一方が-(CHSiで表される基である末端基が好ましく、R37、R38の両方が-(CHSiで表される基である末端基がより好ましい。
重合体(I)としては、下記オキシアルキレン重合体(A)、(B)、(D)、(F)、(G)が例示される。
オキシアルキレン重合体(A):前記反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、かつ他方の末端基に平均して1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(B):不飽和基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(D):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(F):前記反応性ケイ素基、不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
オキシアルキレン重合体(G):前記反応性ケイ素基、不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
重合体(A)は、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、1.1個以上が好ましく、1.3個以上がより好ましく、1.5個以上がさらに好ましい。また上限は5.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。重合体(A)は、他方の末端基に平均して1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する。
重合体(A)における一方の末端基の不飽和基の平均数は、得られる硬化物の強度と伸びがより良好となる観点から、0~1.5個が好ましく、0.04~1.5個がより好ましく、0.1~1.2個がさらに好ましい。
重合体(A)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(A)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(A)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(A)が、他方の末端基に平均して反応性ケイ素基を0個超有する場合、下記オキシアルキレン重合体(C)であることが好ましい。
オキシアルキレン重合体(C):前記反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
重合体(C)における他方の末端基の前記反応性ケイ素基の平均数は、0個超1.0個以下であり、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.4~1.0個が好ましく、0.6~1.0個がより好ましい。
重合体(C)における、前記一方の末端基の前記反応性ケイ素基の平均数と、前記他方の末端基の前記反応性ケイ素基の平均数との差は、0.5~4.0個が好ましく、0.6~2.0個がより好ましい。
重合体(C)の1分子中の前記反応性ケイ素基の平均数は、1.6個以上が好ましく、1.9個以上がより好ましく、2.1個以上がさらに好ましい。また上限は6.0個以下が好ましく、4.0個以下がさらに好ましい。
重合体(C)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(C)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(C)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(A)が、他方の末端基に反応性ケイ素基を有しない場合、下記オキシアルキレン重合体(E)であることが好ましい。
オキシアルキレン重合体(E):前記反応性ケイ素基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
重合体(E)における他方の末端基の活性水素基の平均数は、0個超1.0個以下であり、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.5個以上1.0個以下が好ましく、0.7個以上1.0個以下がより好ましい。
重合体(E)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(E)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(E)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(B)は、一方の末端基に平均して1.0個より多くの不飽和基を有し、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、1.1個以上が好ましく、1.5個以上がより好ましく、2.0個以上がさらに好ましい。また上限は5.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。重合体(B)は、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の活性水素含有基を有し、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.5個以上1.0個以下が好ましく、0.7個以上1.0個以下がより好ましい。
重合体(B)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(B)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(B)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(D)における一方の末端基の不飽和基の平均数は、1.0個より多く、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、1.1個以上が好ましく、1.5個以上がより好ましく、2.0個以上がさらに好ましい。また上限は5.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。重合体(D)における他方の末端基の不飽和基の平均数は0個超1.0個以下であり、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.5~1.0個が好ましく、0.7~1.0個がより好ましい。重合体(D)における、前記一方の末端基中の不飽和基の平均数と、前記他方の末端基中の不飽和基の平均数との差は、0.5~4.0個が好ましく、0.6~2.0個がより好ましい。重合体(D)の1分子中の不飽和基の平均数は、2.1個以上が好ましく、2.5個以上がより好ましく、3.0個以上がさらに好ましい。また上限は6.0個以下が好ましく、4.0個以下がより好ましい。
重合体(D)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(D)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(D)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(F)における一方の末端基の不飽和基の平均数は、1.0個より多く、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、1.1個以上が好ましく、1.5個以上がより好ましく、2.0個以上がさらに好ましい。また上限は5.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。重合体(F)は、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有し、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.5~1.0個が好ましく、0.7~1.0個がより好ましい。
重合体(F)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(F)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(F)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
重合体(G)における一方の末端基の反応性ケイ素基の平均数は、1.0個より多く、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、1.1個以上が好ましく、1.5個以上がより好ましい。また上限は5.0個以下が好ましく、3.0個以下がより好ましい。重合体(G)は、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の不飽和基を有し、得られる重合体の反応性が良好となる観点から、0.5個以上1.0個以下が好ましく、0.7個以上1.0個以下がより好ましい。
重合体(G)における一方の末端基の不飽和基の平均数は、硬化物の強度と伸びがより良好である観点から、0~1.5個が好ましく、0.04~1.5個がより好ましく、0.1~1.2個がさらに好ましい。
重合体(G)のMnは、3,000~100,000が好ましく、3,000~50,000がより好ましく、3,000~30,000がさらに好ましい。Mnが前記範囲の下限値以上であると、反応性ケイ素基の導入量を抑えられ、製造コストの点で有利であり、上限値以下であると、粘度が抑えられ、作業性の点で都合がよい傾向がある。
重合体(G)の分子量分布は、特に限定はされないが、狭いことが好ましく、2.0以下がより好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以下が特に好ましく、1.2以下が特別に好ましい。分子量分布が前記上限値以下であると、硬化物の伸び物性が向上しやすい。
重合体(G)の25℃における粘度は、0.1~100,000Pa・sが好ましく、0.3~10,000Pa・sがより好ましく、0.4~100Pa・sがさらに好ましい。前記範囲内であると作業性により優れる。
<重合体(A)の製造方法>
重合体(A)は、重合体(B)を原料として用いることにより得られる。具体的には、以下の3つの製造方法が例示できる。
第1の製造方法では、重合体(B)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて、他方の末端基に不飽和基を有する重合体(D)を得、重合体(D)の前記他方の末端基の不飽和基及び一方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、重合体(A)を得る。この場合、製造される重合体(A)は、重合体(C)となる。
第2の製造方法では、重合体(B)の一方の末端基における不飽和基と、前記シリル化剤とを反応させて、重合体(A)を得る。この場合、製造される重合体(A)は重合体(E)となる。
重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、前記シリル化剤とを反応させて、重合体(C)を得ることができる。
また、重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて他方の末端基に不飽和基を有する重合体(G)を得、重合体(G)の前記他方の末端基における不飽和基と、前記シリル化剤とを反応させて、重合体(C)を得ることができる。この方法においては、重合体(G)を経由するが、特に単離や精製を行うことなく、重合体(C)を得ることができる。
第3の製造方法では、重合体(B)の他方の末端基における活性水素含有基と、前記反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、重合体(F)を得、重合体(F)の一方の末端基における不飽和基と、前記シリル化剤とを反応させて、重合体(A)を得る。この場合、製造される重合体(A)は重合体(C)となる。
第1~3の製造方法では、1工程又は2工程で一方の末端基の反応性ケイ素基の数と、他方の末端基の反応性ケイ素基の数とが異なる直鎖のオキシアルキレン重合体を製造することが可能であり、特許文献1に記載の3工程よりも効率的である。
前記第1、2の製造方法における、活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させる方法は、前記活性水素含有基に、アルカリ金属塩を作用させた後、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素を反応させる方法が好ましい。
前記第1~3の製造方法における、不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させる方法において使用されるシリル化剤としては、分子末端の不飽和基と反応して結合を形成し得る基(例えばスルファニル基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有する化合物、ヒドロシラン化合物(例えばHSiX3-a、ただし、X、R及びaは前記式1と同様である。)が例示できる。具体的には、例えば、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、トリイソプロポキシシラン、トリス(2-プロペニルオキシ)シラン、トリアセトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシラン、エチルジメトキシシラン、メチルジイソプロポキシシラン、(α-クロロメチル)ジメトキシシラン、(α-クロロメチル)ジエトキシシランが例示できる。活性が高く良好な硬化性が得られる点から、トリメトキシシラン、トリエトキシシラン、メチルジメトキシシラン、メチルジエトキシシランが好ましく、メチルジメトキシシラン又はトリメトキシシランがより好ましい。
前記第2、3の製造方法における、活性水素含有基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させる方法において使用されるシリル化剤としては、活性水素含有基と反応して結合を形成し得る基(例えばイソシアネート基)及び前記反応性ケイ素基の両方を有するイソシアネートシラン化合物が例示できる。イソシアネートシラン化合物としては、例えば、特開2011-178955号に記載される、従来のイソシアネートシラン化合物を用いることができる。
活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させる方法、不飽和基と、シリル化剤とを反応させる方法、活性水素含有基と、シリル化剤とを反応させる方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特公昭45-36319号、特開昭50-156599号、特開昭61-197631号、特開平3-72527号、特開平8-231707号、特開2011-178955号、米国特許3632557、米国特許4960844号の各公報に提案されている方法が挙げられる。
第1~3の製造方法における、シリル化率は50モル%超100モル%以下が好ましく、55~98モル%がより好ましく、60~97モル%がさらに好ましい。
<重合体(B)の製造方法>
重合体(B)は、一分子中に2個以上の不飽和基を有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物(以下、「化合物a」という。)を開始剤として、前記活性水素含有基に環状エーテルを開環付加重合反応させることにより得られる。
環状エーテルとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、2,3-ブチレンオキシド等のアルキレンオキシド、テトラヒドロフラン等のアルキレンオキシド以外の環状エーテルが挙げられる。環状エーテルとしては、アルキレンオキシドが好ましく、エチレンオキシド及びプロピレンオキシドがより好ましく、特に、プロピレンオキシドが好ましい。
化合物aの1分子中における不飽和基の数は、1個超5個以下が好ましく、2~4個が好ましく、2又は3個がより好ましく、2個がさらに好ましい。
化合物a中の不飽和基は、分子末端の不飽和基であることが好ましい。
化合物aの分子量は、環状エーテルとの反応性の点から、2,000未満が好ましく、60以上2,000未満がより好ましく、70~1,000がさらに好ましく、70~300が特に好ましい。
化合物aとしては、下式2及び下式5で表される化合物が好ましい。
Figure 2022064562000005
前記式2中、Rは活性水素含有基、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R及びRはそれぞれ独立に酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、nは0~10の整数である。
nは、0~8が好ましく、1~7がより好ましく、1~6がさらに好ましい。
は活性水素含有基であり、水酸基、カルボキシ基、アミノ基、第一級アミンから水素原子を除去した1価の官能基及びスルファニル基が好ましく、水酸基、カルボニル基又はアミノ基がより好ましい。
及びRは、それぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、水素原子が好ましい。
及びRはそれぞれ独立に酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基である。R及びRの炭素数は、R及びRが炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
、Rにおける2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。アルキレン基、アルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基の例示は、置換基を含めR64と同様である。
及びRの酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、それぞれ独立にR64と同様であり、好ましい態様も同様である。
及びRの窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、それぞれ独立にR64と同様であり、好ましい態様も同様である。
-R-CR=CHで表される基、及び-R-CR=CHで表される基としては、それぞれ独立に-R64-CR63=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基である。Rの炭素数は、Rが炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
の炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。アルキル基、アルケニル基は直鎖又は分岐であってもよい。
アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR16と同様である。
の酸素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
の窒素原子を含む炭素数1~20の1価の炭化水素基としては、R16と同様であり、好ましい態様も同様である。
61は、Rと同様であり、好ましい態様も同様である。
62は、Rと同様であり、好ましい態様も同様である。
-R62-CR61=CHで表される基としては、-R-CR=CHで表される基、及び-R-CR=CHで表される基と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式2で表される化合物aとしては、Rが水酸基であり、nが1~3であり、R、Rがそれぞれ独立に-CH-O-CH-、-(CH-O-CH-、-(CH-O-CH-で表される2価の基であり、R、Rがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Rが酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-(CH-O-CH-C(CH)=CH、-CH-O-CH-CH=CH、-(CH-O-CH-CH=CH、又は-(CH-O-CH-CH=CHで表される1価の基が好ましい。
前記式2で表される化合物aとしては、Rが水酸基であり、nが1であり、R、Rが-CH-O-CH-で表される2価の基であり、R、Rがそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、Rが酸素原子及び窒素原子を含まない炭素数1~2のアルキル基、又は-CH-O-CH-C(CH)=CH又は-(CH)-O-CH-CH=CHで表される1価の基が好ましい。
Figure 2022064562000006
前記式5中、R22及びR23はそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R24及びR25はそれぞれ独立に酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基である。R24及びR25の炭素数は、R24及びR25が炭素原子を有する置換基を有する場合は、置換基の炭素数を含む。
22及びR23は、水素原子が好ましい。R24、R25における2価の炭化水素基としては、アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニレン基、アリーレン基が挙げられる。
アルキレン基、シクロアルキレン基、アルケニル基、アリール基の例示は、置換基を含めR34と同様である。アルキレン基、アルケニレン基は直鎖又は分岐であってもよい。
24及びR25の酸素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、それぞれ独立にR34と同様であり、好ましい態様も同様である。
24及びR25の窒素原子を含む炭素数1~20の2価の炭化水素基としては、それぞれ独立にR34と同様であり、好ましい態様も同様である。
前記式5で表される化合物aとしてはR24、R25の少なくともどちらか一方がメチレン基である化合物aが好ましく、R24、R25の両方がメチレン基である化合物aがより好ましい。
開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させる際の開環付加重合触媒としては、従来公知の触媒を用いることができ、例えば、アルカリ触媒(KOH等)、遷移金属化合物-ポルフィリン錯体触媒(有機アルミニウム化合物とポルフィリンとを反応させて得られる錯体等)、複合金属シアン化物錯体触媒、ホスファゼン化合物からなる触媒が例示できる。
重合体(A)の分子量分布を狭くすることができ、粘度の低い硬化性組成物が得られやすい点から複合金属シアン化物錯体触媒が好ましい。複合金属シアン化物錯体触媒は、従来公知の化合物を用いることができ、複合金属シアン化物錯体を用いた重合体の製造方法も公知の方法を採用できる。例えば、国際公開公報第2003/062301号、国際公開公報第2004/067633号、特開2004-269776号公報、特開2005-15786号公報、国際公開公報第2013/065802号、特開2015-010162号公報に開示される化合物及び製造方法を用いることができる。
グリセリン、プロピレングリコール、メタノール、エタノール、プロピノール、ブタノール等を開始剤として、複合金属シアン化物錯体触媒を使用しても環状エーテルの開環付加重合反応は進行しない。したがって、アルカリ金属触媒を使用して、ある程度重合を行い、その後アルカリ金属触媒を複合金属シアン化錯体触媒に変更して環状エーテルの開環付加重合反応を行う必要がある。一方、化合物(a)を開始剤として用いると、複合シアン化物錯体触媒により反応が進行するため、より効率的に重合体(B)を製造することができる。
<化合物aの製造方法>
化合物aは、一分子中にx個(但し、xは3以上の整数である。)の活性水素含有基を有する化合物中のx-1個の活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換することにより製造できる。活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する方法は、アルカリ金属水酸化物と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させる方法が好ましい。
xは3~6が好ましく、3~5がより好ましく、3又は4がさらに好ましく、3が特に好ましい。
一分子中に3個以上の活性水素含有基を有する化合物としては、トリメチロールプロパン、グリセリン、ブタントリオール、ペンタントリオール、ヘキサントリオール、トリメチロールエタン、ベンゼントリオール、ペンタエリスリトール、ソルビトール、ジペンタエリスリトール、が例示できる。入手が容易という点から、トリメチロールプロパン、グリセリン、ペンタエリスリトール、ソルビトールが好ましい。
活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する方法は、従来公知の方法を用いることができ、例えば、特昭60-231625号に提案されている方法が挙げられる。
活性水素含有基を、不飽和基を有する基に変換する場合、1~x個の活性水素含有基が不飽和基を有する基に変換された化合物の混合物が得られる。この混合物を蒸留により精製すると、x-1個の活性水素含有基が不飽和基を有する基に変換された化合物aを得られる。
[硬化性組成物]
本実施形態の製造方法で得られる重合体(A)は、特に硬化性組成物の材料として有用である。中でも、前記重合体(C)が、硬化性組成物の材料として好ましい。
硬化性組成物は、通常、重合体(A)及び硬化触媒を含む。硬化性組成物は、さらに必要に応じた成分を添加し、混合して得られる。
硬化性組成物の総質量に対する重合体(A)の含有割合は、5~70質量%が好ましく、8~60質量%がより好ましく、10~50質量%がさらに好ましい。重合体(A)の含有割合が前記範囲内であると、硬化物の強度と伸びがより優れる。
本実施形態の硬化性組成物は、重合体(B)、重合体(D)、重合体(F)、重合体(G)を含有してもよい。硬化性組成物が、重合体(B)、重合体(D)、重合体(F)、重合体(G)の1種以上を含有する場合、硬化性組成物の総質量に対する重合体(B)、重合体(D)、重合体(F)、重合体(G)の合計含有割合は、1~49質量%でもよく、5~40質量%でもよい。
硬化性組成物が含む硬化触媒としては、後述のその他成分に記載される硬化触媒が例示される。硬化触媒の含有量は、重合体(A)の合計100質量部に対して、0.01~20.0質量部が好ましく、0.1~10.0質量部がより好ましい。0.01質量部以上であると、硬化反応が充分に進行しやすくなり、20.0質量部以下であると、硬化物の強度により優れる。
[その他の成分]
硬化性組成物は、重合体(A)に該当しない、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するオキシアルキレン重合体以外の重合体、前記式1で表される反応性ケイ素基を有しない重合体を含んでいてもよい。オキシアルキレン重合体以外の重合体としては、アクリル酸系重合体、メタクリル酸系重合体等のビニル系重合体、飽和炭化水素系重合体、ポリエステル系重合体、ポリサルファイド系重合体、ポリアミド系重合体、ポリカーボネート系重合体、ジアリルフタレート系重合体が挙げられる。
硬化性組成物は、その他の成分を含んでもよい。その他の成分としては、充填材、可塑剤、チクソ性付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、脱水剤、接着性付与剤、アミン化合物、酸素硬化性化合物、光硬化性化合物が例示できる。
硬化触媒及びその他の成分は、国際公開第2013/180203号、国際公開第2014/192842号、国際公開第2016/002907号、特開2014-88481号公報、特開2015-10162号公報、特開2015-105293号公報、特開2017-039728号公報、特開2017-214541号公報などに記載される従来公知のものを、制限なく組み合わせて用いることができる。
各成分は2種類以上を併用してもよい。
硬化性組成物は、すべての配合成分を予め配合し密封保存して、施工後に空気中の湿気により硬化させる1液型でもよく、少なくとも反応性ケイ素基を有する成分を含む主剤組成物と、少なくとも硬化触媒を含む硬化剤組成物とを別々に保存し、使用前に硬化剤組成物と主剤組成物を混合する2液型でもよい。施工が容易であるため、1液型の硬化性組成物が好ましい。
1液型の硬化性組成物は水分を含まないことが好ましい。水分を含む配合成分を予め脱水乾燥するか、また配合混練中に減圧して脱水することが好ましい。
2液型の硬化性組成物において、硬化剤組成物は水を含んでもよい。主剤組成物は少量の水分を含んでもゲル化し難いが、貯蔵安定性の点からは配合成分を予め脱水乾燥することが好ましい。
貯蔵安定性を向上させるために、1液型の硬化性組成物又は2液型の主剤組成物に脱水剤を添加してもよい。
硬化性組成物の用途としては、シーリング材(例えば建築用弾性シーリング材、複層ガラス用シーリング材、ガラス端部の防錆・防水用封止材、太陽電池裏面封止材、建造物用密封材、船舶用密封材、自動車用密封材、道路用密封材)、電気絶縁材料(電線・ケーブル用絶縁被覆材)、接着剤、ポッティング材が好適である。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明は以下の記載によっては限定されない。
<測定方法・評価方法>
[前駆重合体の分子量]
水酸基を有する開始剤にアルキレンオキシドを重合させたオキシアルキレン重合体(前駆重合体)の分子量(以下、「水酸基換算分子量」という。)は、JIS K 1557(2017年)に基づいて算出された水酸基価より、「56100/(前駆重合体の水酸基価)×開始剤の活性水素の数」の式に基づいて算出した。
[Mn及び分子量分布]
HLC-8220GPC(東ソー社製品名)を用いて、Mw、Mn及びMw/Mnを求めた。
[シリル化率の測定]
重合体の末端基に含まれる反応性ケイ素基の数は、H-NMRの内部標準法で測定した。
重合体の末端基に含まれる水酸基の数は、無水フタル酸のピリジン溶液で水酸基をエステル化し、水酸化ナトリウム(NaOH)溶液による滴定方法(JIS K1557:2007に準拠)で測定した。
重合体の末端基に含まれる不飽和基の数は、JIS K0070:1992に準拠したヨウ素価滴定により測定した。
[例1:重合体(A’-1)の製造]
撹拌機、還流冷却器、温度計、及び2本の滴下漏斗を備えたフラスコにトリメチロールプロパン1mol当量を仕込み、窒素気流下、90℃に加熱した。90℃で撹拌しながら、40質量%の水酸化ナトリウム水溶液をトリメチロールプロパンに対し2mol当量及び塩化アリルをトリメチロールプロパンに対し2mol当量それぞれ別の滴下漏斗を用いて同時に滴下した。水酸化ナトリウム水溶液は2時間、塩化アリルは3時間かけて滴下した。反応終了後、水を加えて、析出した塩化ナトリウムを溶解させ、冷却放置した。有機層と水層からなる2層の反応後の溶液の有機層を分液して、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、下式7で表される一分子中に3個のアリル基を有し、活性水素含有基を有しない化合物、下式8で表される一分子中に2個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物、及び下式9で表される一分子中に1個のアリル基を有し、2個の活性水素含有基を有する化合物が確認された。
Figure 2022064562000007
Figure 2022064562000008
Figure 2022064562000009
有機層中のガスクロマトグラフィーにおける前記式7で表される化合物、前記式8で表される化合物及び前記式9で表される化合物の合計のピーク面積に対する、前記式7で表される化合物の割合は5%、前記式8で表される化合物の割合は88%、前記式9で表される化合物の割合は7%であった。
前記有機層を精密蒸留したところ、得られた精製液中、ガスクロマトグラフィーの総ピーク面積に対する前記式8で表される化合物由来のピーク面積の割合は、98%となった。
前記式8で表される一分子中に2個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物を含む前記精製液を開始剤として、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、プロピレンオキシドに含まれる水を由来とする、水酸基換算分子量20,000の副生成物(1-1)の17質量%と、水酸基換算分子量が10,000の直鎖のオキシプロピレン重合体(B’-1)とを含む第1の混合液を得た。重合体(B’-1)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で3個有し、副生成物(1-1)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(B’-1)及び副生成物(1-1)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(B’-1)及び副生成物(1-1)に配分したところ、重合体(B’-1)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は0.0個、不飽和基の平均は2.0個、活性水素含有基の平均は1.0個であった。したがって、重合体(B’-1)の一方の末端基中の不飽和基の平均は2.0個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の不飽和基の平均は0個、活性水素含有基の平均は1.0個である。
次いで、副生成物(1-1)及び重合体(B’-1)の合計の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(ナトリウムメトキシドの28質量%溶液)を添加して撹拌した後、減圧下でメタノールを除去した。さらに副生成物(1-1)及び重合体(B’-1)の合計の水酸基に対して過剰量の塩化アリルを添加して撹拌しながら、80℃まで昇温して、その後80℃で4時間反応させて、副生成物(1-1)及び重合体(B’-1)の水酸基を、不飽和基を有する基に変換し、副生成物(1-2)及び直鎖のオキシプロピレン重合体(D’-1)を含む第2の混合液を得た。未反応の塩化アリルは、反応容器を減圧にして除去した。重合体(D’-1)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で3個有し、副生成物(1-2)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(D’-1)及び副生成物(1-2)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(D’-1)及び副成生物(1-2)に配分したところ、重合体(D’-1)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は0.0個、不飽和基の平均は3.0個、活性水素含有基の平均は0個であった。したがって、重合体(D’-1)の一方の末端基中の不飽和基の平均は2.0個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の不飽和基の平均は1.0個、活性水素含有基の平均は0個である。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、副生成物(1-2)及び重合体(D’-1)を含む第2の混合液中の不飽和基に対して0.75モル当量のメチルジメトキシシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、未反応のメチルジメトキシシランは、反応容器を減圧にして除去した。反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が末端基中に導入された直鎖のオキシプロピレン重合体(A’-1)及び副生成物(1-3)を得た。重合体(A’-1)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で3個有し、副生成物(1-3)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(A’-1)及び副生成物(1-3)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(A’-1)及び副生成物(1-3)に配分したところ、重合体(A’-1)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は2.1個、不飽和基の平均は0.9個、活性水素含有基の平均は0個であった。したがって、重合体(A’-1)の一方の末端基中の反応性ケイ素基の平均は1.4個、不飽和基の平均は0.6個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の反応性ケイ素基の平均は0.7個、不飽和基の平均は0.3個、活性水素含有基の平均は0個である。
[例2:重合体(A’-2)の製造]
撹拌機、還流冷却器、温度計、及び2本の滴下漏斗を備えたフラスコにペンタエリスリトール1mol当量を仕込み、窒素気流下、90℃に加熱した。90℃で撹拌しながら、40質量%の水酸化ナトリウム水溶液をペンタエリスリトールに対し3mol当量及び塩化アリルをペンタエリスリトールに対し3mol当量それぞれ別の滴下漏斗を用いて同時に滴下した。水酸化ナトリウム水溶液は2時間、塩化アリルは3時間かけて滴下した。反応終了後、水を加えて、析出した塩化ナトリウムを溶解させて、冷却放置した。有機層と水層からなる2層の反応後の溶液の有機層を分液して、ガスクロマトグラフィーで分析したところ、下式10で表される一分子中に4個のアリル基を有し、活性水素含有基を有しない化合物、下式11で表される一分子中に3個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物、及び下式12で表される一分子中に2個のアリル基を有し、2個の活性水素含有基を有する化合物が確認された。
Figure 2022064562000010
Figure 2022064562000011
Figure 2022064562000012
有機層中のガスクロマトグラフィーにおける前記式10で表される化合物、前記式11で表される化合物及び前記式12で表される化合物の合計のピーク面積に対する、前記式10で表される化合物の割合は8%、前記式11で表される化合物の割合は82%、前記式12で表される化合物の割合は10%であった。
前記有機層を精密蒸留したところ、得られた精製液中、ガスクロマトグラフィーの総ピーク面積に対する前記式11で表される化合物由来のピーク面積の割合は、98%となった。
前記式11で表される一分子中に3個のアリル基を有し、1個の活性水素含有基を有する化合物を含む前記精製液を開始剤として、配位子がt-ブチルアルコールの亜鉛ヘキサシアノコバルテート錯体を触媒として使用してプロピレンオキシドを重合し、プロピレンオキシドに含まれる水を由来とする、水酸基換算分子量20,000の副生成物(2-1)の17質量%と、水酸基換算分子量が10,000の直鎖のオキシプロピレン重合体(B’-2)を含む第3の混合液を得た。重合体(B’-2)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で4個有し、副生成物(2-1)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(B’-2)及び副生成物(2-1)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(B’-2)及び副生成物(2-1)に配分したところ、重合体(B’-2)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は0.0個、不飽和基の平均は3.0個、活性水素含有基の平均は1.0個であった。したがって、重合体(B’-2)の一方の末端基中の不飽和基の平均は3.0個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の不飽和基の平均は0個、活性水素含有基の平均は1.0個である。
次いで、副生成物と重合体(B’-2)の合計の水酸基に対して1.15モル当量のナトリウムメトキシドのメタノール溶液(ナトリウムメトキシドの28質量%溶液)を添加して撹拌した後、減圧下でメタノールを除去した。さらに副生成物と重合体(B’-2)の合計の水酸基に対して過剰量の塩化アリルを添加して撹拌しながら、80℃まで昇温して、その後80℃で4時間反応させて、副生成物(2-1)と重合体(B’-2)の水酸基を、不飽和基を有する基に変換し、副生成物(2-2)及び直鎖のオキシプロピレン重合体(D’-2)を含む第4の混合液を得た。未反応の塩化アリルは、反応容器を減圧にして除去した。重合体(D’-2)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で4個有し、副生成物(2-2)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(D’-2)及び副生成物(2-2)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(D’-2)及び副生成物(2-2)に配分したところ、重合体(D’-2)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は0.0個、不飽和基の平均は4.0個、活性水素含有基の平均は0個であった。したがって、重合体(D’-2)の一方の末端基中の不飽和基の平均は3.0個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の不飽和基の平均は1.0個、活性水素含有基の平均は0個である。
次に、塩化白金酸六水和物の存在下、副生成物(2-2)及び重合体(D’-2)を含む第4の混合液中の不飽和基に対して0.75モル当量のメチルジメトキシシランをシリル化剤として添加し、70℃にて5時間反応させ、未反応のメチルジメトキシシランは、反応容器を減圧にして除去した。反応性ケイ素基としてジメトキシメチルシリル基が末端基中に導入された直鎖のオキシプロピレン重合体(A’-2)及び副生成物(2-3)を得た。重合体(A’-2)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で4個有し、副生成物(2-3)は1分子中に反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で2個有する前提で、前記シリル化率の測定に記載の測定方法により得られた混合液中の反応性ケイ素基の数、活性水素含有基の数、不飽和基の数を混合液に含まれる重合体(A’-2)及び副生成物(2-3)のGPCのピーク面積比の割合に従って、重合体(A’-2)及び副生成物(2-3)に配分したところ、重合体(A’-2)の1分子中の反応性ケイ素基の平均は2.8個、不飽和基の平均は1.2個、活性水素含有基の平均は0個であった。したがって、重合体(A’-2)の一方の末端基中の反応性ケイ素基の平均は2.1個、不飽和基の平均は0.9個、活性水素含有基の平均は0個であり、他方の末端基中の反応性ケイ素基の平均は0.7個、不飽和基の平均は0.3個、活性水素含有基の平均は0個である。

Claims (12)

  1. 下記オキシアルキレン重合体(B)を原料として用いる、下記オキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
    オキシアルキレン重合体(B):不飽和基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
    オキシアルキレン重合体(A):下式1で表される反応性ケイ素基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、かつ他方の末端基に平均して1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
    -SiXaR3-a 式1
    前記式1中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
  2. 前記オキシアルキレン重合体(B)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて、他方の末端基に不飽和基を有し、かつ、一方の末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(D)を得、前記オキシアルキレン重合体(D)の一方の末端基における不飽和基及び他方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、請求項1に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
    オキシアルキレン重合体(D):不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記不飽和基を有し、かつ他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
  3. 前記オキシアルキレン重合体(B)の一方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(E)を得、前記オキシアルキレン重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、前記シリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、請求項1に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
    オキシアルキレン重合体(E):前記反応性ケイ素基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
  4. 前記オキシアルキレン重合体(B)の一方の末端基における不飽和基と、前記式1で表される反応性ケイ素基を有するシリル化剤とを反応させて、下記オキシアルキレン重合体(E)を得、前記オキシアルキレン重合体(E)の他方の末端基における活性水素含有基と、不飽和基を有するハロゲン化炭化水素とを反応させて、前記他方の末端基に不飽和基を有する下記オキシアルキレン重合体(G)を得、前記オキシアルキレン重合体(G)の前記他方の末端基における不飽和基と、前記シリル化剤とを反応させて、前記オキシアルキレン重合体(A)を得る、請求項1に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
    オキシアルキレン重合体(E):前記反応性ケイ素基、活性水素含有基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記活性水素含有基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
    オキシアルキレン重合体(G):前記反応性ケイ素基、不飽和基及びポリオキシアルキレン鎖を有する重合体であって、一方の末端基に平均して1.0個より多くの前記反応性ケイ素基を有し、他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記不飽和基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体。
  5. 前記オキシアルキレン重合体(A)は、前記他方の末端基に平均して0個超1.0個以下の前記反応性ケイ素基を有する直鎖のオキシアルキレン重合体(C)である、請求項1~4のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
  6. 前記オキシアルキレン重合体(B)が、開始剤に環状エーテルを開環付加重合反応させたオキシアルキレン重合体であって、前記開始剤は、不飽和基を一分子中に2個以上有し、かつ、一分子中に1個の活性水素含有基を有する化合物である、請求項1~5のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
  7. 前記開始剤は、下式2で表される化合物である、請求項6に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
    Figure 2022064562000013
    前記式2中、Rは活性水素含有基、R及びRはそれぞれ独立に水素原子又はメチル基であり、R及びRはそれぞれ独立に酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、Rは酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、又は-R62-CR61=CHで表される基であり、R61は水素原子又はメチル基であり、R62は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、nは0~10の整数である。
  8. 前記環状エーテルが、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2-ブチレンオキシド、及び2,3-ブチレンオキシドからなる群から選択される少なくとも一種の環状エーテルを含む、請求項6又は7に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
  9. 前記オキシアルキレン重合体(A)の数平均分子量が3,000~100,000である、請求項1~8のいずれか一項に記載のオキシアルキレン重合体(A)の製造方法。
  10. 一方の末端基に平均して下式3で表される反応性ケイ素基及び不飽和基を合計で1.0個より多く有し、他方の末端基に平均して前記反応性ケイ素基、不飽和基、及び活性水素含有基を合計で0個超1.0個以下有する、直鎖のオキシアルキレン重合体(I)。
    -SiX3-a 式3
    前記式3中、Rは炭素数1~20の1価の有機基であって、加水分解性基以外の有機基を示し、Xは水酸基、ハロゲン原子、又は加水分解性基を示し、aは1~3の整数を示し、aが1の場合、Rは互いに同一でも異なってもよく、aが2又は3の場合、Xは互いに同一でも異なってもよい。
  11. 前記重合体(I)は、主鎖と、一方の末端基と、他方の末端基と、からなり、前記主鎖はポリオキシアルキレン鎖を含み、前記一方の末端基は前記ポリオキシアルキレン鎖の一方の末端の酸素原子、及び開始剤から活性水素を除いた開始剤の残基又は前記開始剤の残基の誘導体を含み、前記他方の末端基は前記ポリオキシアルキレン鎖の他方の末端の酸素原子を含む、請求項10に記載のオキシアルキレン重合体(I)。
  12. 前記一方の末端基が下式4で表される末端基である、請求項10又は11に記載のオキシアルキレン重合体(I)。
    Figure 2022064562000014
    前記式4中、R11は酸素原子、硫黄原子、前記式4中の-(CH―と結合する原子が炭素原子である-C(=O)O-で表される2価の基、又は-N(R10)-で表される2価の基であり、R10は水素原子又は炭素数1~10の1価の炭化水素基であり、R17及びR18はそれぞれ独立に、-R14-CR12=CHで表される基又は-R14-CHR12-CHSiで表される基であり、R12は水素原子又はメチル基であり、R14は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、R16は酸素原子若しくは窒素原子を含んでもよく、酸素原子若しくは窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の1価の炭化水素基、水素原子、-R64-CR63=CHで表される基、又は-R64-CHR63-CHSiで表される基であり、R63は水素原子又はメチル基であり、R64は酸素原子又は窒素原子を含んでもよく、酸素原子又は窒素原子と隣接する原子は炭素原子である炭素数1~20の2価の炭化水素基であり、-Siは前記式3で表される反応性ケイ素基を表し、mは0~10の整数である。
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