JP2022063429A - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Koji Iwata
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Abstract

Figure 2022063429000001
【課題】トルクリミッタに滑りが発生したときにその滑り回数に応じてより適切に対処する。
【解決手段】エンジンの回転数と第1モータの回転数とに基づいて駆動軸の回転数を第1回転数として推定すると共に第2モータの回転数に基づいて駆動軸の回転数を第2回転数として推定する。そして、走行中に第1回転数と第2回転数との回転数差が閾値よりも大きくなる回転数差異常が発生した場合、回転数差異常の発生回数が所定回数以下のときには、少なくともエンジンの出力を制限して走行を許可し、回転数差異常の発生回数が所定回数よりも多いときには、レディオフする。
【選択図】図2

Description

本発明は、ハイブリッド車両に関する。
従来、この種のハイブリッド車両としては、エンジンと、エンジンの出力軸に取り付けられると共に所定トルクよりも大きいトルクが作用したときに滑ることにより所定トルクよりも大きいトルクの伝達を制限するトルクリミッタと、第1モータと、第1モータの回転軸にサンギヤが接続され、エンジンの出力軸にトルクリミッタを介してキャリヤが接続され、駆動輪に連結された駆動軸にリングギヤが接続されたプラネタリギヤと、駆動軸に回転軸が接続された第2モータと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011-111013号公報
こうしたハード構成のハイブリッド車両において、エンジンの回転数と第1モータの回転数とに基づいて駆動軸の回転数を第1回転数として推定すると共に第2モータの回転数に基づいて駆動軸の回転数を第2回転数として推定し、第1回転数と第2回転数との回転数差を用いて、トルクリミッタの滑りなどによる回転数差異常の発生の有無を判定することが考えられている。そして、トルクリミッタの滑りが発生した場合、その滑り回数に応じてより適切に対処することが求められている。
本発明のハイブリッド車両は、トルクリミッタに滑りが発生したときにその滑り回数に応じてより適切に対処することを主目的とする。
本発明のハイブリッド車両は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明のハイブリッド車両は、
エンジンと、
前記エンジンの出力軸に取り付けられると共に所定トルクよりも大きいトルクが作用したときに滑ることにより前記所定トルクよりも大きいトルクの伝達を制限するトルクリミッタと、
第1モータと、
前記第1モータの回転軸に第1回転要素が接続され、前記エンジンの出力軸に前記トルクリミッタを介して第2回転要素が接続され、駆動輪に連結された駆動軸に第3回転要素が接続されたプラネタリギヤと、
前記駆動軸に回転軸が接続された第2モータと、
前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御する制御装置と、
を備えるハイブリッド車両であって、
前記制御装置は、
前記エンジンの回転数と前記第1モータの回転数とに基づいて前記駆動軸の回転数を第1回転数として推定すると共に前記第2モータの回転数に基づいて前記駆動軸の回転数を第2回転数として推定し、
走行中に前記第1回転数と前記第2回転数との回転数差が閾値よりも大きくなる回転数差異常が発生した場合、前記回転数差異常の発生回数が所定回数以下のときには、少なくとも前記エンジンの出力を制限して走行を許可し、前記回転数差異常の発生回数が前記所定回数よりも多いときには、レディオフする、
ことを要旨とする。
本発明のハイブリッド車両では、エンジンの回転数と第1モータの回転数とに基づいて駆動軸の回転数を第1回転数として推定すると共に第2モータの回転数に基づいて駆動軸の回転数を第2回転数として推定する。そして、走行中に第1回転数と第2回転数との回転数差が閾値よりも大きくなる回転数差異常が発生した場合、回転数差異常の発生回数が所定回数以下のときには、少なくともエンジンの出力を制限して走行を許可し、回転数差異常の発生回数が所定回数よりも多いときには、レディオフする。ここで、回転数差異常の発生要因には、トルクリミッタの滑りが含まれる。また、「所定回数」は、トルクリミッタの滑りの許容回数(滑りの解消後に十分なトルク伝達を確保できる回数)として定められる。走行中に回転数差異常が発生した場合にその発生回数が所定回数以下のときには、走行を許容することにより、回転数差異常の発生回数に拘わらずにレディオフするものとは異なり、トルクリミッタに一時的な滑りが発生したときに走行を継続することができる。また、走行中に回転数差異常が発生した場合にその発生回数が所定回数よりも多いときにはレディオフすることにより、車両を保護することができる。これらの結果、トルクリミッタに滑りが発生したときにその滑り回数に応じてより適切に対処することができる。
本発明のハイブリッド車両において、前記制御装置は、第1走行制御での走行中に、前記回転数差異常が発生し且つ前記回転数差異常の発生回数が所定回数以下のときには、前記第1走行制御に比して少なくとも前記エンジンの出力を制限する第2走行制御に移行し、前記第2走行制御での走行中に前記回転数差異常が解消したときには、前記第1走行制御に移行する(復帰する)ものとしてもよい。
この場合、前記制御装置は、前記第2走行制御として、惰性走行するように前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御するものとしてもよい。また、前記制御装置は、前記第2走行制御として、前記第2モータからの動力だけを用いて走行するように前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御するものとしてもよい。
また、前記制御装置は、前記第2走行制御の実行中に、前記回転数差異常が解消する前に停車したときには、前記レディオフするものとしてもよい。
本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。 HVECU70により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。 プラネタリギヤ30および減速ギヤ35の共線図の一例を示す説明図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例としてのハイブリッド自動車20の構成の概略を示す構成図である。実施例のハイブリッド自動車20は、前輪駆動車両として構成されており、図示するように、エンジン22と、ダンパ28と、プラネタリギヤ30と、モータMG1,MG2と、インバータ41,42と、バッテリ50と、ハイブリッド用電子制御ユニット(以下、「HVECU」という)70とを備える。
エンジン22は、ガソリンや軽油などを燃料として動力を出力する内燃機関として構成されており、エンジン22のクランクシャフト23は、ダンパ28およびキャリヤ軸34aを介してプラネタリギヤ30のキャリヤ34に接続されている。このエンジン22は、エンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)24により運転制御されている。
エンジンECU24は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。エンジンECU24には、エンジン22を運転制御するのに必要な各種センサからの信号、例えば、エンジン22のクランクシャフト23の回転位置を検出する図示しないクランクポジションセンサ23aからのクランク角θcrなどが入力ポートを介して入力されている。エンジンECU24からは、エンジン22を運転制御するための各種制御信号が出力ポートを介して出力されている。エンジンECU24は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。エンジンECU24は、クランクポジションセンサ23aからのクランク角θcrに基づいてエンジン22の回転数Neを演算している。
ダンパ28は、トルクリミッタ28aおよび振動減衰機構28bとを備える。トルクリミッタ28aおよび振動減衰機構28bは、トルク伝達経路におけるエンジン22のクランクシャフト23とキャリヤ軸34aとの間にこの順に配置されている。トルクリミッタ28aは、エンジン22からリミッタトルク(所定トルク)よりも大きいトルクが作用したときに滑る(作動する)ことによりリミッタトルクよりも大きいトルクの伝達を制限する。振動減衰機構28bは、エンジン22とキャリヤ軸34aとの間で振動を減衰する。
プラネタリギヤ30は、シングルピニオン式の遊星歯車機構として構成されており、外歯歯車のサンギヤ31と、内歯歯車のリングギヤ32と、サンギヤ31およびリングギヤ32に噛合する複数のピニオンギヤ33と、複数のピニオンギヤ33を自転かつ公転自在に支持するキャリヤ34とを備える。サンギヤ31には、モータMG1の回転子が接続されており、リングギヤ32には、駆動輪39a,39bにデファレンシャルギヤ38およびギヤ機構37を介して連結された駆動軸36が接続されている。キャリヤ34には、上述したように、ダンパ28を介してエンジン22のクランクシャフト23が接続されている。
モータMG1は、例えば同期発電電動機として構成されており、上述したように、回転子がプラネタリギヤ30のサンギヤ31に接続されている。モータMG2は、例えば同期発電電動機として構成されており、回転子が減速ギヤ35を介して駆動軸36に接続されている。インバータ41,42は、モータMG1,MG2の駆動に用いられると共に電力ライン54を介してバッテリ50に接続されている。電力ライン54には、平滑用のコンデンサ57が取り付けられている。モータMG1,MG2は、モータ用電子制御ユニット(以下、「モータECU」という)40によってインバータ41,42の図示しない複数のスイッチング素子がスイッチング制御されることにより、回転駆動される。
モータECU40は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。モータECU40には、モータMG1,MG2を駆動制御するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。モータECU40に入力される信号としては、例えば、モータMG1,MG2の回転子の回転位置を検出する回転位置検出センサ43,44からのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2や、モータMG1,MG2の各相に流れる相電流を検出する図示しない電流センサからの相電流Iu1,Iv1,Iu2,Iv2などを挙げることができる。モータECU40からは、インバータ41,42の複数のスイッチング素子へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。モータECU40は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。モータECU40は、回転位置検出センサからのモータMG1,MG2の回転子の回転位置θm1,θm2に基づいてモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を演算している。
バッテリ50は、例えばリチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池として構成されており、上述したように、電力ライン54を介してインバータ41,42に接続されている。このバッテリ50は、バッテリ用電子制御ユニット(以下、「バッテリECU」という)52により管理されている。
バッテリECU52は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。バッテリECU52には、バッテリ50を管理するのに必要な各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。バッテリECU52に入力される信号としては、例えば、バッテリ50の端子間に取り付けられた電圧センサ51aからのバッテリ50の電圧Vbや、バッテリ50の出力端子に取り付けられた電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ib、バッテリ50に取り付けられた温度センサ51cからのバッテリ50の温度Tbを挙げることができる。バッテリECU52は、HVECU70と通信ポートを介して接続されている。バッテリECU52は、電流センサ51bからのバッテリ50の電流Ibの積算値に基づいてバッテリ50の蓄電割合SOCを演算している。蓄電割合SOCは、バッテリ50の全容量に対するバッテリ50から放電可能な電力の容量の割合である。
HVECU70は、CPUやROM、RAM、フラッシュメモリ、入出力ポート、通信ポートを有するマイクロコンピュータを備える。HVECU70には、各種センサからの信号が入力ポートを介して入力されている。HVECU70に入力される信号としては、例えば、イグニッションスイッチ80からのイグニッション信号や、シフトレバー81の操作位置を検出するシフトポジションセンサ82からのシフトポジションSPを挙げることができる。また、アクセルペダル83の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ84からのアクセル開度Accや、ブレーキペダル85の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ86からのブレーキペダルポジションBP、車速センサ88からの車速Vも挙げることができる。HVECU70からは、各種情報を表示するディスプレイ89への表示制御信号などが出力ポートを介して出力されている。HVECU70は、上述したように、エンジンECU24やモータECU40、バッテリECU52と通信ポートを介して接続されている。
こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20では、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40との協調制御により、基本的には、以下の通常走行制御が行なわれる。通常走行制御では、エンジン22の回転を伴って走行するハイブリッド走行(HV走行)モードや、エンジン22の回転を伴わずに(回転停止を伴って)走行する電動走行(EV走行)モードで走行するようにエンジン22とモータMG1,MG2とが制御される。
HV走行モードでは、HVECU70は、アクセル開度Accおよび車速Vに基づいて走行に要求される(駆動軸36に要求される)走行用トルクTd*を設定し、設定した走行用トルクTd*および駆動軸36の回転数Ndの積を走行に要求される走行用パワーPd*に設定する。続いて、走行用パワーPd*からバッテリ50の蓄電割合SOCに基づくバッテリ50の充放電要求パワーPb*(バッテリ50から放電するときが正の値)減じた値をエンジン22の目標パワーPe*に設定する。そして、目標パワーPe*がエンジン22から出力されると共に走行用トルクTd*(走行用パワーPd*)により走行するようにエンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*を設定する。さらに、エンジン22の目標回転数Ne*や目標トルクTe*をエンジンECU24に送信すると共に、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。エンジンECU24は、エンジン22が目標回転数Ne*および目標トルクTe*に基づいて運転されるようにエンジン22の運転制御を行なう。モータECU40は、モータMG1,MG2がトルク指令Tm1*,Tm2*で駆動されるようにインバータ41,42の複数のスイッチング素子のスイッチング制御を行なう。
EV走行モードでは、HVECU70は、HV走行モードと同様に走行用トルクTd*を設定し、モータMG1のトルク指令Tm1*に値0を設定すると共に走行用トルクTd*(走行用パワーPd*)により走行するようにモータMG2のトルク指令Tm2*を設定し、モータMG1,MG2のトルク指令Tm1*,Tm2*をモータECU40に送信する。モータECU40によるインバータ41,42の制御については上述した。
次に、こうして構成された実施例のハイブリッド自動車20の動作について説明する。図2は、HVECU70により実行される処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、上述の通常走行制御での走行中に繰り返し実行される。
図2の処理ルーチンが実行されると、HVECU70は、最初に、エンジン22の回転数NeやモータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2を入力する(ステップS100)。ここで、エンジン22の回転数Neは、エンジンECU24により演算された値が通信により入力される。モータMG1,MG2の回転数Nm1,Nm2は、モータECU40により演算された値が通信により入力される。
こうしてデータを入力すると、エンジン22の回転数NeとモータMG1の回転数Nm1とプラネタリギヤ30のギヤ比ρ(サンギヤ31の歯数/リングギヤ32の歯数)とを用いて式(1)により駆動軸36の回転数Nd1を演算すると共に(ステップS110)、モータMG2の回転数Nm2と減速ギヤ35のギヤ比Grとを用いて式(2)により駆動軸36の回転数Nd2を演算する(ステップS120)。図3は、プラネタリギヤ30および減速ギヤ35の共線図の一例を示す説明図である。図3において、S軸は、サンギヤ31の回転数(モータMG1の回転数Nm1)を示し、キャリヤ34の回転数(エンジン22の回転数Ne)を示し、R軸は、リングギヤ32の回転数(駆動軸36の回転数Nd)を示し、M軸は、減速ギヤ35の減速前の回転数(モータMG2の回転数Nm2)を示す。式(1)および式(2)は、図3の共線図から容易に導くことができる。
Nd1=(1+ρ)・Ne-ρ・Nm1 (1)
Nd2=Nm2/(-Gr) (2)
こうして式(1)および式(2)により駆動軸36の回転数Nd1,Nd2を演算すると、駆動軸36の回転数Nd1から駆動軸36の回転数Nd2を減じた値の絶対値を回転数差ΔNdとして演算する(ステップS130)。そして、所定時間T1に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref1よりも大きい条件が成立したか否かを判定する(ステップS140)。ここで、閾値ΔNdref1は、回転数差異常の発生の有無を判定するのに用いられる閾値であり、例えば、数百rpm程度が用いられる。所定時間T1は、回転数差異常を検知する(確定する)のに要する時間であり、数sec程度が用いられる。回転数差異常の発生要因としては、例えば、トルクリミッタ28aの滑りや、キャリヤ34の故障、プラネタリギヤ30の故障、減速ギヤ35の故障などが挙げられる。トルクリミッタ28aに滑りが発生した場合、エンジン22の回転数Neとキャリヤ軸34aの回転数Ncとにずれが発生し、エンジン22の回転数NeおよびモータMG1の回転数Nm1に基づく駆動軸36の回転数Nd1と、モータMG2の回転数Nm2に基づく駆動軸36の回転数Nd2とにずれが発生する。キャリヤ34の故障やプラネタリギヤ30の故障、減速ギヤ35の故障などが発生した場合にも、故障の内容によっては、駆動軸36の回転数Nd1と回転数Nd2とにずれが発生する可能性がある。ステップS140の処理は、これらのことを考慮して行なわれる処理である。ステップS140で、所定時間T1に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref1よりも大きい条件が成立していないときには、回転数差異常を検知せずに、本ルーチンを終了する。この場合、通常走行制御を継続する。
ステップS140で、所定時間T1に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref1よりも大きい条件が成立したときには、回転数差異常を検知し、回転数差異常の発生回数Nrsdを値1だけカウントアップして更新する(ステップS150)。ここで、回転数差異常の発生回数Nrsdには、工場出荷時やダンパ28の交換時などに初期値としての値0が設定される。なお、回転数差異常を検知したときには、その旨をディスプレイ89に表示するものとしてもよい。
こうして回転数差異常の発生回数Nrsdを更新すると、更新後の回転数差異常の発生回数Nrsdを閾値Nrefと比較する(ステップS160)。ここで、閾値Nrefは、トルクリミッタ28aの滑りの許容回数(滑りの解消後に十分なトルク伝達を確保できる回数)であり、トルクリミッタ28aの耐久性を考慮して定められ、例えば、数回~10回程度が用いられる。
ステップS160で回転数差異常の発生回数Nrsdが閾値Nref以下のときには、回転数差異常の発生回数がトルクリミッタ28aの滑りの許容回数以内であると判断し、通常走行制御から退避走行制御に移行する(ステップS170)。退避走行制御では、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40との協調制御により、エンジン22についてはアイドル運転されるまたは運転停止されるように制御し、インバータ41,42についてはゲート遮断する(複数のスイッチング素子の全てをオフにする)。こうした退避走行制御により、車両は惰性走行する。回転数差異常の発生回数Nrsdがトルクリミッタ28aの滑りの許容回数以内のときを考えているから、退避走行制御の実行により、回転数差異常の発生回数Nrsdに拘わらずにレディオフするものとは異なり、トルクリミッタ28aの一時的な滑りが発生したときに、走行を継続することができる。また、退避走行制御により、エンジン22のトルクが小さくなるから、トルクリミッタ28aが滑りが徐々に小さくなって解消すると想定される。なお、ステップS170で退避走行制御に移行したときには、回転数差異常が発生して退避走行制御に移行した旨をディスプレイ89に表示するものとしてもよい。
続いて、車速Vを入力し(ステップS180)、所定時間T2に亘って車速Vが値0である条件が成立したか否かを判定する(ステップS190)。ここで、所定時間T2は、停車を検知する(確定する)のに要する時間であり、例えば、数sec程度が用いられる。所定時間T2に亘って車速Vが値0である条件が成立していないときには、停車を検知せずに(走行中であると判断し)、ステップS100~S130の処理と同様に回転数差ΔNdを演算し(ステップS200~S220)、所定時間T3に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref2以下である条件が成立したか否かを判定する(ステップS230)。ここで、閾値ΔNdref2は、回転数差異常の解消の有無を判定するのに用いられる閾値であり、例えば、上述の閾値ΔNdref1と同一の値やそれよりも若干小さい値などが用いられる。所定時間T3は、回転数差異常の解消を検知する(確定する)のに要する時間であり、例えば、数sec程度が用いられる。ステップS230で、所定時間T3に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref2以下である条件が成立していないときには、回転数差異常の解消を検知せずに、ステップS180に戻る。
ステップS180~S230の処理を繰り返し実行し、ステップS230で、所定時間T3に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref2以下である条件が成立すると、回転数差異常の解消を検知し、退避走行制御から通常走行制御に移行して(ステップS240)、本ルーチンを終了する。こうした一連の処理により、走行中に回転数差異常が発生した場合にその発生回数Nrsdが閾値Nref以下のときには、退避走行制御により惰性走行し、その後に回転数差異常の解消を検知すると、通常走行制御に復帰して走行することができる。なお、走行中に回転数差異常が解消するときとしては、トルクリミッタ28aの滑りにより回転数差異常が発生し且つその発生回数Nrsdがトルクリミッタ28aの滑りの許容回数以内であるときが挙げられる。
ステップS230で、所定時間T3に亘って回転数差ΔNdが閾値ΔNdref2以下である条件が成立する前に、ステップS190で、所定時間T2に亘って車速Vが値0である条件が成立したときには、回転数差異常の解消を検知する前に停車を検知し、レディオフ(システム停止)して(ステップS250)、本ルーチンを終了する。レディオフすることにより、車両を保護することができる。なお、回転数差異常の解消を検知する前に停車を検知するときとしては、キャリヤ34の故障や、プラネタリギヤ30の故障、減速ギヤ35の故障などにより回転数差異常が発生し、走行中に回転数差異常が解消しないときが挙げられる。
ステップS160で回転数差異常の発生回数Nrsdが閾値Nrefよりも大きいときには、回転数差異常の発生回数がトルクリミッタ28aの滑りの許容回数を超えていると判断し、レディオフして(ステップS250)、本ルーチンを終了する。レディオフすることにより、車両を保護することができる。
以上説明した実施例のハイブリッド自動車20では、通常走行制御による走行中に回転数差異常が発生した場合、回転数差異常の発生回数Nrsdが閾値Nref以下のときには、退避走行制御に移行し、回転数差異常の発生回数Nrsdが閾値Nrefよりも多いときには、レディオフする。これにより、トルクリミッタ28aに滑りが発生したときにその滑り回数に応じてより適切に対処することができる。
実施例のハイブリッド自動車20では、回転数差異常が発生し且つその発生回数Nrsdが閾値Nref以下のときには、退避走行制御として、エンジン22についてはアイドル運転されるまたは運転停止されるように制御し、インバータ41,42についてはゲート遮断するものとした。しかし、トルクリミッタ28aの滑りの発生により回転数差異常が発生したときには、エンジン22を低負荷運転やアイドル運転、運転停止すればトルクリミッタ28aの滑りが小さくなって解消すると想定されるから、退避走行制御として、上述とは異なる制御、例えば、通常走行制御のEV走行モードと同様の制御などを行なうものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、回転数差異常の発生回数Nrsdには、工場出荷時やダンパ28の交換時などに初期値としての値0が設定されるものとした。しかし、システムの設計の都合などにより、トリップの開始時(イグニッションスイッチ80がオンされたとき)などに初期値としての値0が設定されるものとしてもよい。
実施例のハイブリッド自動車20では、モータMG2は、減速ギヤ35を介して駆動軸36に接続されるものとしたが、駆動軸36に直接に接続されるものとしてもよいし、変速機を介して駆動軸36に接続されるものとしてもよい。
実施例では、ハイブリッド自動車20は、前輪駆動車両として構成されるものとしたが、後輪駆動車両として構成されるものとしてもよい。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、エンジン22が「エンジン」に相当し、トルクリミッタ28aが「トルクリミッタ」に相当し、モータMG1が「第1モータ」に相当し、プラネタリギヤ30が「プラネタリギヤ」に相当し、モータMG2が「第2モータ」に相当し、HVECU70とエンジンECU24とモータECU40とが「制御装置」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、ハイブリッド車両の製造産業などに利用可能である。
20 ハイブリッド自動車、22 エンジン、23 クランクシャフト、23a クランクポジションセンサ、24 エンジンECU、28 ダンパ、28a トルクリミッタ、28b 振動減衰機構、30 プラネタリギヤ、31 サンギヤ、32 リングギヤ、33 ピニオンギヤ、34 キャリヤ、34a キャリヤ軸、35 減速ギヤ、36 駆動軸、37 ギヤ機構、38 デファレンシャルギヤ、39a,39b 駆動輪、40 モータECU、41,42 インバータ、43,44 回転位置検出センサ、50 バッテリ、51a 電圧センサ、51b 電流センサ、51c 温度センサ、52 バッテリECU、54 電力ライン、57 コンデンサ、70 HVECU、80 イグニッションスイッチ、81 シフトレバー、82 シフトポジションセンサ、83 アクセルペダル、84 アクセルペダルポジションセンサ、85 ブレーキペダル、86 ブレーキペダルポジションセンサ、88 車速センサ、89 ディスプレイ、MG1,MG2 モータ。

Claims (1)

  1. エンジンと、
    前記エンジンの出力軸に取り付けられると共に所定トルクよりも大きいトルクが作用したときに滑ることにより前記所定トルクよりも大きいトルクの伝達を制限するトルクリミッタと、
    第1モータと、
    前記第1モータの回転軸に第1回転要素が接続され、前記エンジンの出力軸に前記トルクリミッタを介して第2回転要素が接続され、駆動輪に連結された駆動軸に第3回転要素が接続されたプラネタリギヤと、
    前記駆動軸に回転軸が接続された第2モータと、
    前記エンジンと前記第1モータと前記第2モータとを制御する制御装置と、
    を備えるハイブリッド車両であって、
    前記制御装置は、
    前記エンジンの回転数と前記第1モータの回転数とに基づいて前記駆動軸の回転数を第1回転数として推定すると共に前記第2モータの回転数に基づいて前記駆動軸の回転数を第2回転数として推定し、
    走行中に前記第1回転数と前記第2回転数との回転数差が閾値よりも大きくなる回転数差異常が発生した場合、前記回転数差異常の発生回数が所定回数以下のときには、少なくとも前記エンジンの出力を制限して走行を許可し、前記回転数差異常の発生回数が前記所定回数よりも多いときには、レディオフする、
    ハイブリッド車両。
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