JP2022059554A - Pet容器及びその製造方法 - Google Patents

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Hiromitsu Kiyoto
友 山崎
Yu Yamazaki
幸司 山田
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Abstract

【課題】直接印刷した場合でも視認性の良好な容器を提供する。【解決手段】ポリエチレンテレフタレート(PET)により成形され、内容物を保持可能な透明な容器本体と、容器本体の外側面又は内側面の一部に設けられた不透明領域と、不透明領域の少なくとも一部に設けられた、着色剤を含む印刷層と、を備える、PET容器を提供する。【選択図】図1

Description

本発明は、PET容器及びその製造方法に関する。
容器本体の表面に印刷層を設けた容器が知られている(特許文献1)。しかし、透明の容器に施した印刷は視認性が悪く、印刷された文字やコード等が認識しづらかった。容器の外側に設けたラベルに文字等を印刷する場合には視認性は向上するが、リサイクルの際等にラベルを剥離する必要があり、ラベルの分別が必要になる場合もあった。
[特許文献1]特開2018-52607号公報
本発明の第1の態様においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)により成形され、内容物を保持可能な透明な容器本体と、容器本体の外側面又は内側面の一部に設けられた不透明領域と、不透明領域の少なくとも一部に設けられた、着色剤を含む印刷層と、を備える、PET容器を提供する。
また、第2の態様においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて、内容物を保持可能で透明な容器本体を成形する成形段階と、容器本体の外側面又は内側面を少なくとも部分的に不透明化する不透明化段階と、容器本体の不透明化された部分に、インクジェット方式で印刷層を形成する印刷段階と、を備えるPET容器の製造方法を提供する。
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴のすべてを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
本実施形態における、容器100の外観の一例を示す。 本実施形態における、容器100の層構成の一例を示す。 本実施形態における、容器100の層構成の別の一例を示す。 本実施形態における、容器100の層構成の別の一例を示す。 本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。 本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。 本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。 本実施形態の容器100の製造方法のフローの一例を示す。
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせのすべてが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
図1は、本実施形態における、容器100の一例を示す。容器100は、透明な外観を有し、少なくとも一部に印刷が施される。容器100は、容器本体10と、不透明領域20と、印刷層30と、透明領域35とを有する。
容器本体10は、内容物を保持可能な構造物である。容器本体10は、樹脂又はガラス等のリサイクル可能な透明材料により成形される。例えば、容器本体10はポリエチレンテレフタレート(PET)により成形され、この場合容器100はPET容器となり、ペットボトル等と称される。容器本体10に保持される内容物は、飲料、食品、薬品、又は、工業製品等であってよい。容器本体10の詳細は後述する。
不透明領域20は、容器本体10の外側面又は内側面の一部に設けられた不透明な領域であり、例えば、容器本体10の外側面又は内側面の一部が白化した領域である。不透明領域20は、容器100の口蓋部(すなわちキャップ等の蓋が取り付けられる部分)以外の一部の領域に設けられてよい。例えば、不透明領域20は、容器100の胴部分、底部分、及び/又は、肩部分の一部又は全体に設けられてよい。
不透明領域20は、図示するように印刷層30が設けられる領域全体を囲むように設けられてよい。不透明領域20は、容器100の内容物の視認性や容器100の美観を妨げないように、印刷層30が設けられる領域以外には設けられないか、設けられるとしても一部であってよい。例えば、不透明領域20は、容器100の口蓋部を除く外表面積の1~95%に設けられてよく、好ましくは3~60%に設けられてよく、より好ましくは5~30%に設けられてよい。
印刷層30は、不透明領域20の少なくとも一部に設けられた、着色剤を含む層である。印刷層30により、文字や絵柄が容器100に付与される。
透明領域35は、容器本体10の透明な領域である。透明領域35は、容器本体10の不透明領域20以外の領域であってよい。透明領域35においては、外部から内容物が少なくとも部分的に観察可能であってよいが、完全に透明である必要はなく、半透明であってもよい。また、透明領域35は、透明性が保たれる程度に着色剤等で色がついた領域であってもよい。
図1において示したように容器100の印刷層30は、不透明領域20の上に形成される。従って、印刷層30が透明領域35のみに設けられた場合と比較して、印刷層30の印刷内容が視認しやすくなる。例えば、内容物が濃色の飲料で、印刷層30が黒字の文字又はコードを含む場合、不透明領域20がないと印刷層30と内容物のコントラストが弱くなり、視認性が著しく悪化する。内容物が水等の透明の飲料の場合でも、背景の状況によっては同様の視認性の問題が生じる。一方で、不透明領域20が設けてあると印刷層30と内容物のコントラストが確保され視認性が向上する。
図2は、本実施形態における、容器100の層構成の一例を示す。図2において、上側が容器100の外側面(すなわち外気に触れる面)であり、下側が内側面(すなわち内容物に触れる面)である。
容器本体10の材料として、透明材料を用いることができ、例えば、ガラス又は樹脂が用いられる。不透明領域20を白化により形成する場合、材料は、結晶化可能な樹脂であることが望ましい。材料として、例えば、ポリエステル系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリアクリロニトリル系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、及び、生分解性樹脂から選択される1種、又は、2種以上の組み合わせを用いてよい。
ポリエステル系樹脂として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等の熱可塑性ポリエステルが好適に使用される。ポリオレフィン系樹脂として、低密度/高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ1-ブテン、ポリ4-メチル-1-ペンテン、任意の鎖状又は環状オレフィンのランダム/ブロック共重合体を用いてよい。ポリスチレン系樹脂として、ポリスチレン、アクリロニトリル・スチレン共重合体、ABS、又は、α-メチルスチレン・スチレン共重合体等を用いてよい。ポリアミド系樹脂として、ナイロン6、ナイロン6―6、ナイロン6/6-6共重合体、メタキシリレンジアジパミド、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12及びナイロン13が挙げられる。アクリル系樹脂として、アクリル酸エステル及びメタクリル酸エステルが挙げられる。ポリ塩化ビニル系樹脂としてポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン等が挙げられる。
容器本体10は、各種の添加剤を含んでよい。例えば、容器本体10は、可塑剤、UV吸収剤、難燃剤、帯電防止剤、酸化防止剤、耐候剤、消臭剤、艶消剤、離型剤、イオン交換剤、着色剤、その他の添加剤を含んでよい。
容器本体10の少なくとも一部(例えば、不透明領域20を含む領域)又は外側面全体には表面処理が施されてよい。例えば、容器本体10には、プラズマ処理、コロナ処理、オゾン処理、プライマー塗布処理等が行われてよい。これにより、容器本体10と印刷層30との密着性を向上させることができる。また、容器本体10の内側面にも表面処理が施されたり、別の層が形成されてもよい。例えば、容器本体10の内側面には酸素バリア膜(例えばSiOx膜)が形成されてよい。容器本体10の厚みは任意であるが、例えば、0.1~1.0mmの範囲であることが望ましい。
図2の実施形態において、不透明領域20は、容器本体10の外側面の一部に形成される。例えば、容器本体10の外側面の一部が不透明になるように処理されて、不透明領域20が形成される。不透明領域20は、容器本体10の上に不透明な別の層を積層したものではなく、容器本体10の一部である。このため、容器100のリサイクルの際に別途剥離処理等が不要となる。なお、図2と異なり、不透明領域20は、容器本体10の内側面の一部に形成されてもよく、容器本体10の内側面から外側面の厚み方向全体に形成されてもよく、又は外側面と内側面の両方に不透明領域20が形成されてもよい。
不透明領域20は、容器100の内部と外部の間で通過する可視光の少なくとも一部を遮断する。例えば、不透明領域20の全光線透過率は85%以下であってよい。好ましくは、不透明領域20の全光線透過率は45%以下であり、更に好ましくは25%以下であってよい。全光線透過率は、400~700nmの波長光に対する透過率の平均により算出してよい。例えば、全光線透過率は、JISK7376-1の方法またはこれに準じた方法により算出してよい。
不透明領域20は、様々な手法により実現されてよい。例えば、不透明領域20は、容器本体の樹脂(例えば、PET)を白化した領域であってよい。一例として、不透明領域20は、樹脂を加熱等により少なくとも部分的に結晶化した領域であってよい。
この場合、樹脂が結晶化の際に白く変化することを利用して不透明領域20が形成される。結晶化による不透明領域20は、容器100の内部と外部の間で通過する可視光の少なくとも一部を拡散する。
結晶化による不透明領域20の厚さは、任意の数値であってよいが、例えば、0.05~1mmの範囲であることが望ましい。0.05mm未満であると不透明化が足りず視認性が不十分になる恐れがあり、1mm超であると結晶化度が高くなることにより樹脂が脆化して割れが生じやすくなるという問題が生じる恐れがある。結晶化された不透明領域20のヘーズ値は0.5~100であってよい。0.5未満であると印刷層30の絵柄等の視認性が低下する。
結晶化された不透明領域20の熱誘導結晶化度は15~80%、好ましくは45~80%、更に好ましくは55~80%であってよい。熱誘導結晶化度は、測定された樹脂密度を元に、未結晶化樹脂の密度と樹脂の結晶密度との勾配を用いて算出されるものであってよい。樹脂密度の測定は室温(例えば、25℃)において、ASTM1505に準拠した方法で行われてよい。樹脂の結晶密度は公知の数値を用いてよく、単位セルパラメータからも計算し得る。
例えば、未結晶化PETの密度(dam)は1.335g/cmであり、結晶化PETの密度(dcr)は1.455g/cmと知られている。耐熱用のPETでは熱誘導結晶化度の値が耐熱性を決める大きな要因になっている。結晶化はPET全体が結晶化するのではなく、分子鎖のところどころに規則正しい結晶が存在することで、その比率を熱誘導結晶化度と呼ぶ。PET樹脂の密度は未結晶化PETでdam=1.335g/cm、結晶PETでdcr=1.455g/cmであり結晶化度Xは成形品の密度dを測定し次式で求める。
1/d=X/dcr+(1-X)/dam
X=dcr(dam-d)/d(dam-dcr)
一例として測定されたPETの樹脂密度(d)が1.394g/cmの場合、X=51.32%と計算される。熱誘導結晶化度は、特表2005-531445号に記載の方法により決定されてよい。
なお、容器本体10に着色剤が含まれる場合等、容器本体10に固有の色がある場合には、必ずしも白くはならず固有の色を濁らせた状態に変化する。例えば、容器本体10が赤の着色剤を含有する場合には、結晶化により薄ピンク色に変化することが想定されるが、そのような場合を含めてここでは「白化」と呼ぶ。
白化に代えて、不透明領域20は、容器本体の樹脂を部分的に発泡させた領域であってよい。この場合、容器本体10は、不透明領域20において微細な気泡セルを多数内包し、気泡セルを通った光が拡散することにより不透明領域20が形成される。部分的な発泡による不透明領域20のヘーズ値は0.5~100であってよい。0.5未満であると印刷層30の絵柄等の視認性が低下する。
印刷層30は、不透明領域20の上側に隣接して形成される。不透明領域20が容器本体10の内側面に形成された場合、印刷層30は容器本体10の外側面のうち不透明領域20と対応する領域(容器本体10を介して不透明領域20と向かい合う領域)に形成される。印刷層30は、不透明領域20だけでなく、透明領域35にも追加的に形成されてもよい。
印刷層30は、種々の印刷により形成された字、識別コード、記号、絵柄、模様等(以下、あわせて「絵柄等」ともいう)を表現するものである。文字として、容器100に係る商品名、商品説明(例えば、内容物の味、原材料、製造者、及び、賞味期限等)及び、容器本体10の説明(容器本体10の材料、リサイクルの可否、及び、リサイクルの方法等)等が挙げられる。識別コードとしてバーコードや2次元コードが挙げられ、文字の代わりに商品名、商品説明、容器本体10の説明、及び、これらの情報を表示するウェブサイト等のリンクを示すものであってよい。
印刷層30は、印刷により形成されたインク組成物の硬化物である。印刷層30は、バインダー樹脂、着色剤、その他の添加剤を含んでよい。
バインダー樹脂は、アルカリ可溶性樹脂を含んでよい。例えば、バインダー樹脂は、アルカリ可溶性の熱可塑性樹脂、又は、アルカリ可溶性の光硬化性樹脂であってよい。アルカリ可溶性であることにより、後にアルカリ溶液により印刷層30を容易に剥離、溶解することができ、容器100のリサイクルを容易にすることができる。バインダー樹脂は、アルカリ可溶性樹脂以外の樹脂を更に含んでもよい。
着色剤は、印刷に使用可能な顔料又は染料を含んでよい。着色剤の色は特に限られないが、黒、青、茶等の白背景に対して高いコントラストを与える色を含むことが望ましい。着色剤の含量は、印刷層30全体に対して1~20重量%、好ましくは3~15重量%であってよい。印刷層30は不透明領域20の上に設けるので、不透明領域20がない場合と比較して視認性が優れる。従って、不透明領域20がない場合と比較して着色剤の含量を少なくすることができる。
図3は、本実施形態における、容器100の層構成の別の一例を示す。図3に係る実施形態においては、不透明領域20は、容器本体10の外側面を粗面化した領域である。なお、図3と異なり、不透明領域20は、容器本体10の内側面を粗面化した領域であってもよく、内側面と外側面の両方を粗面化した領域であってもよい。
不透明領域20の粗面化された表面における算術平均粗さ(Ra)は、0.05以上20μm以下であってよい。粗面化された不透明領域20の平均長さ(RSm)は50以上1000μm以下であってよい。粗面化された不透明領域20のヘーズ値は0.5~100であってよい。0.5未満であると印刷層30の絵柄等の視認性が低下する。
また、Ra/RSmは0.001以上であることが好ましく、0.002以上であることが更に好ましい。Ra/RSmの値が上記を満たすことによりヘーズを更に向上させ、印刷層30の視認性を良好にできる。
図4は、本実施形態における、容器100の層構成の別の一例を示す。図示するように容器本体10は、複数層を含んでよい。例えば、容器本体10は、中間層14と、ポリエチレンテレフタレートからなり、中間層14を挟むPET層12及びPET層16とを有してよい。
PET層12及びPET層16は、図2において説明した容器本体10と同様の構成を有してよい。PET層12及びPET層16の代わりに、容器本体10の材料として挙げたPETとは異なる樹脂の層を設けてもよい。
中間層14は、容器100に様々な機能や付加価値を付与する。例えば、中間層14は、酸素バリア性能を有する層であってよい。この場合、中間層14は、ナイロン等のポリアミド系樹脂(例えば、ナイロン6、ナイロン6―6、ナイロン6/6-6共重合体、メタキシリレンジアジパミド、ナイロン6-10、ナイロン11、ナイロン12、及びナイロン13)、又は、エチレンービニルアルコール共重合体(例えば、エチレン- 酢酸ビニル共重合体)であってよく、好ましくはナイロンであってよい。これらの材料を用いることで、内容物の保存性を高めることができる。
また、例えば、中間層14は、再生材料を用いた層であってよい。例えば、中間層14は、リサイクルPET等のリサイクル樹脂であってもよい。一例として、中間層14は、メカニカルリサイクルPET又はケミカルリサイクルPETであってよい。再生材料を用いることで、容器100の製造において生じる環境負荷を低減することができる。
容器100が多層からなる場合の不透明領域20のヘーズ値は1~100であってよい。1未満であると印刷層30の絵柄等の視認性が低下する。
容器100は、更に別の層を有してもよい。例えば、PET層12、中間層14及びPET層16の間に接着層や別の機能層を設けてもよい。
図4では、PET層12に不透明領域20を設けているが、これに代えて/加えて、別の層に不透明領域20を設けてもよい。例えば、中間層14及び/又はPET層16に不透明領域20を設けてもよい。
図5は、本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。図1とは異なり、不透明領域20は、印刷層30の領域全体を囲むように設けられず、印刷層30の絵柄等の輪郭をフチ取りするように設けられてよい。例えば、印刷層30は印刷された文字を含み、不透明領域20は少なくとも絵柄等に含まれる文字のフチ部分に設けられる。絵柄等が二次元コードやバーコード等のコードを含む場合には、コードの外周を囲むように(すなわち、コードの内部と外周のフチ部分に)不透明領域20が設けられてよい。一例として、不透明領域20は絵柄等の輪郭のフチ部分にのみ設けられてよい。
例えば、不透明領域20は、印刷層30の独立した文字、コード、記号等の面積に対し、105~400%の面積、好ましくは110~200%の面積になるように設けられてよい。一例として、1cmの面積で「W」という文字が印刷された場合、200%である2cmの面積で「W」の内部及び周囲で「W」をフチ取るように不透明領域20が形成されてよい。ただし、不透明領域20上に文字「W」が形成されるので、文字の上から観察できるのは200%-100%=100%の不透明領域20である。
図6は、本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。不透明領域20には、不透明度が段階的に変化する部分を有してもよい。例えば、図6に示すように、印刷層30の絵柄等に近接する部分が最も不透明度が高く(例えば、最も強く白化される)、絵柄等からの距離が離れるにつれて、不透明度が低下してもよい。
図7は、本実施形態における、容器100の外観の別の一例を示す。容器100は、印刷層30とは別に、容器本体10の外側面又は内側面に形成された凹部40を有する。凹部40は、字、記号、識別コード、絵柄、模様等を表すように形成されてよい。凹部40は、容器100のブロー成形中又は後に金型等により形成されてよい。
例えば、容器100には、文字又は記号を表す凹部が形成され、当該凹部は容器本体10の素材に関する情報を表し、印刷層30は、容器100を用いて販売される製品に固有の情報を表してよい。一例として、凹部40として「PET」というポリエチレンテレフタラートを意味する文字が容器本体10の外側面に形成され、容器100の内容物の製品名(例えば、特定の清涼飲料の商品名)、及び/または、製品に関する情報(例えば、当該清涼飲料の原材料等)又は当該情報を提供するウェブサイトのURLの二次元コードが印刷層30として不透明領域20の上に形成されてよい。これにより、容器100の内容物に依存しない情報を付した容器100を金型等で大量生成し、内容物に応じて異なる情報をデジタル印刷等によりオンデマンドで後から付与することができる。
次に容器100の製造方法について説明する。容器100の製造方法は、少なくとも成形段階と、不透明化段階と、印刷段階とを備えてよい。
成形段階において、透明材料を成形することにより、内容物を保持可能で透明な容器本体10が成形される。成形段階は、プリフォーム成形段階と、ブロー成形段階とを含んでよい。
不透明化段階において、容器本体10の外側面又は内側面が少なくとも部分的に不透明化され、不透明領域20が形成される。不透明化段階は、成形段階と区別されて成形段階の後に行われてよい。これに代えて/加えて、不透明化段階は、成形段階の途中で行われてもよい。
印刷段階において、容器本体10のうち少なくとも不透明領域20に、印刷層30が形成される。
図8は、本実施形態の容器100の製造方法のフローの一例を示す。本実施形態の容器100は、図8のS100~S500の処理を行うことによって製造することができる。なお、説明の便宜上、S100~S500の処理を順番に説明するが、これらの処理は少なくとも一部が並列に実行されるものであってもよいし、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各ステップを入れ替えて実行されるものであってもよい。また、一部のステップが省略されてもよい。
まず、S100において、プリフォームを成形する。例えば、容器本体10の材料となる樹脂等の透明材料を高温高圧にして溶融し、金型に射出充填し、その後に冷却固化させて、金型の形状のプリフォームを形成してよい。溶融時及び射出時の温度は、例えば200℃から300℃の範囲で行ってよい。射出時の圧力は、容器の形状等に応じて適宜設定してよいが、例えば10~40MPaの範囲であってよい。射出後にプリフォームを急冷してよい。これにより、プリフォーム全体が結晶化して不透明化することを防ぐ。
S100において、単層の樹脂を射出することにより単層のプリフォームを形成してもよいし、多層の樹脂を金型内に共射出することにより、多層プリフォームを形成してもよい。共射出に代えて/加えて共圧縮成形、逐次射出等を行うことで多層プリフォームを形成してもよい。
多層プリフォームを形成した場合には、図4に示したような容器100が得られる。多層プリフォームを形成する場合、基材となる樹脂(例えば、PET)の間に、特定の機能を有する樹脂(例えば、ナイロン等の酸素バリア性能がある樹脂やリサイクル樹脂)が位置するように共射出を行ってよい。
射出成形されたプリフォームの口蓋部に熱処理を行って結晶化を行ってよい。プリフォームの口蓋部が結晶化することにより、耐熱性を付与することができる。熱処理の温度は、材料が結晶化する温度であればよく、例えば140℃から200℃の範囲で行ってよい。
次に、S200において、プリフォームをブロー成形する。例えば、二軸延伸ブロー成形を行ってよい。一例として、プリフォームを加熱後に金型に挿入し、延伸ロッドでプリフォームの長手方向に延伸(すなわち縦延伸)して長手方向に引き伸ばし、加圧エアーをプリフォームに吹き込んでプリフォームの半径が拡大するように延伸(すなわち横延伸)し、容器本体10の成形を行ってよい。
ブロー成形は、材料のガラス転移点(Tg)以上結晶化温度以下の温度でプリフォームを加熱しながら行われてよい。例えば、容器本体10の材料がPETの場合、100~130℃に加熱してよい。加熱方法は、赤外線、高周波誘導、熱風等の公知の手法が採用される。容器本体10の成形が完了した後、加圧エアーを冷却用エアー(例えば、空気、二酸化炭素、窒素ガス、又はこれらの液化物等)に切り替えて容器本体10の内部に送り込み、容器本体10の冷却を行ってよい。
ブロー成形の際に、凹部40を形成してもよい。例えば、予め絵柄等が凸状に形成された金型をプリフォームの外側に配置してブロー成形を行うことで、図7において説明した凹部40を設けてもよい。
次にS300において、容器本体10に不透明領域20を形成する。不透明領域20は、容器本体10のPET等の樹脂を少なくとも部分的に白化することにより形成してよい。白化は、容器本体10のPET等の樹脂を少なくとも部分的に結晶化することにより実現してよい。
例えば、容器本体10の胴部分、底部分、及び/又は、肩部分の一部又は全体を加熱することにより、加熱部分を結晶化させてよい。加熱部分の温度は、材料が結晶化する温度とすればよく、例えば140℃から200℃の範囲で行ってよい。
加熱の手法として、容器本体10のうち不透明領域20としたい部分に、加熱した金型等の加熱部材を押し当てる、赤外線を照射する、レーザーを照射する等の方法により実現してよい。例えば、容器本体10の胴部に矩形の加熱した加熱部材を押し当てて結晶化した場合には、図1に示すような一定領域の不透明領域20が設けられる。
また、レーザー等を用いて印刷層30の絵柄等の輪郭に合わせて加熱を行った場合には、図5に示すようなフチ取りされた不透明領域20が設けられる。また、レーザーにより、絵柄等の輪郭からの距離に応じて加熱量を調節することにより図6に示すような段階的な不透明領域20が設けられる。
結晶化により不透明領域20を形成する場合、不透明領域20の熱誘導結晶化度が15~80%、好ましくは45~80%、更に好ましくは55~80%となるように加熱を行ってよい。後述するプリフォーム成形段階で結晶化を行う場合も同様である。
不透明領域20は、容器本体10の外側面に設けることが望ましいが、これに代えて/加えて容器本体10の内側面に形成してもよい。例えば、容器本体10の内側から不透明領域20に対応する部分にレーザー又は赤外線を照射することで、内側面に不透明領域20を形成してよい。
結晶化により白化することに代えて、容器本体10の外側面又は内側面を粗面化することにより不透明領域20を形成してよい。例えば、機械的手段(例えば、機械的研磨やサンドブラスト等)又は化学的手段(例えばオゾン処理)又は、物理的手段(たとえばレーザー処理)などにより容器本体10の外側面の粗面化を行ってよい。なお、サンドブラストを用いる場合は、直接容器本体10にサンドブラスト処理をする、又は、金型の表面にサンドブラスト処理を施して粗面を形成し、ブロー成形時にプリフォームの表面に金型の表面の粗面を転写することにより、不透明領域20を形成してもよい。サンドブラストを用いる場合、サンドブラスト材としてガラスビーズ、ガラスパウダー、アルミナ粒子等を用いることができる。
次に、S400において、容器本体10の外側面に印刷層30を形成する。印刷層30は、少なくとも容器本体10の不透明領域20に設けられるが、透明領域35に追加的に設けられてもよい。両者に印刷層30を形成することで、重要な情報についての視認性を高めることに加えて、容器100の装飾性を高めることができる。
印刷層30の形成方法は特に限定されないが、インクジェット印刷、オフセット印刷、グラビア印刷、電子写真印刷等の各種印刷、または、ロールコート等のコーティングを挙げることができる。特にオンデマンド印刷可能なインクジェット方式が好ましい。印刷又はコーティングを行った後にインクを乾燥、硬化させる工程を行ってよい。硬化は熱硬化または紫外線硬化により行われてよい。
印刷層30の形成には、公知のインク組成物を用いることができる。例えば、上記印刷層30の材料において説明したものに適宜溶媒や添加剤等を加えたものを用いることができる。特に環境負荷低減の観点からは、インク組成物にアルカリ可溶性樹脂を含むものを用いることが望ましい。インク組成物中の着色剤の含量は、固形分重量に対し1~20重量%であることが好ましく、より好ましくは3~15重量%であることが好ましい。上述のように印刷層30は不透明領域20により視認性に優れるので、インク組成物中の着色剤の含量は、不透明領域20がない場合と比較して少なくすることができる。
印刷層30は単層又は多層であってよい。また、印刷層30の上には必要に応じて別の層がさらに設けられてよい。例えば、印刷層30の上に、印刷層30を物理的/化学的ダメージから保護する保護層が設けられてよい。
次にS500において、印刷層の形成を終えた容器100の検査を行う。例えば、容器100の外周面または内周面に凹み、穴、傷、及び汚れ等がないかを検査する。例えば、容器100に形成された不透明領域20の不透明性が十分か検査を行う。また、例えば、容器100に形成された絵柄等が十分に鮮明か、印字ずれ、カケ及び滲み等がないか検査する。検査は、検査装置によるものでも、人の目視によるものでもよい。
上記の例では、不透明領域20の形成(S300)をブロー成形(S200)の後に行ったが、他の方法で行ってもよい。例えば、不透明領域20の形成をブロー成形と並行して行ってよく、及び/又は、プリフォーム成形と並行して行ってもよい。
不透明領域20の形成をブロー成形と並行して行う場合、ブロー成形と同時に容器本体10の一部を結晶化温度以上に加熱してよい。例えば、ブロー成形しながら、容器本体10のうち不透明領域20としたい部分に、加熱した金型等の加熱部材又はサンドブラストで粗面化された金型を押し当てる、赤外線を照射する、レーザーを照射する等を行ってよい。
S100において多層プリフォームを形成する場合、多層のうちのいずれか1つ、複数、又は、全部の層を発泡させてよい。例えば、図4に示すような3層構造の場合、プリフォームの中間層14に相当する中間の層のみを発泡させてもよい。この場合、中間層にのみ発泡剤を含有させてよい。
不透明領域20の形成をプリフォーム成形と並行して行う場合、樹脂が射出される金型のうち、後に不透明領域が形成されるプリフォームの領域に接触する部分だけ射出後に急冷ではなく徐冷させることで結晶化(すなわち不透明化)を促進してよい。また後に不透明領域が形成されるプリフォームの領域を他の部分により高温にして射出してもよい。
徐冷する方法に代えて/加えて、中間層を形成する樹脂(例えばナイロンやリサイクルPET)を混錬不足にすることで、樹脂中に結晶化の起点となる核を生成されやすくし、結晶化(すなわち不透明化)を促進してもよい。例えば、中間層を形成する樹脂の可塑化の際の温度を低くする、及び、スクリューの背圧並びに回転数を下げる等の処理を行うことで混錬不足の状態を誘導してよい。一例として、中間層の樹脂がナイロンやリサイクルPETの場合、可塑化の際の温度を120~140℃としてよい。
また、不透明領域20は、容器本体10のPET等の樹脂を部分的に発泡させることにより形成してもよい。例えば、容器本体10の材料に予め発泡剤を含ませておき、S100で説明したプリフォーム成形を行い、プリフォームの不透明領域20に該当する部分のみに、発泡剤が発泡する温度条件で加熱を行って、プリフォームに発泡セルを形成してよい。その後、S200で発泡セルを維持したままブロー成形を行うことで、不透明領域20を形成することができる。
発泡剤は、容器本体10中に微細で均一な発泡セルを形成可能なものであればよく、例えば、炭酸ナトリウム又は不活性ガスを用いることができる。発泡セルの形成方法は、特開2009-262366号公報に記載されている方法等、公知の方法を用いることができる。
多層プリフォームを用いる場合、全ての層又は任意の一部の層のみ白化させて、不透明領域20を形成してよい。例えば、図4に示す3層構成で中間層14がナイロンの場合、ナイロンの結晶化温度以上、かつ、PETの結晶化温度未満の温度(例えば、120~140℃)で多層プリフォームを部分的に加熱することより、中間層14のみを白化させることができる。中間層14がリサイクルPETの場合、リサイクルPETの結晶化温度以上、かつ、PETの結晶化温度未満の温度(例えば、120~140℃)で多層プリフォームを部分的に加熱することより、中間層14のみを白化させることができる。
なお、プリフォームを部分的に加熱することに代えて/加えて、中間層14の材料(例えばナイロンやリサイクルPET)の含水率を内外層PET(すなわちPET層12及びPET層16)よりも高めにしておくことで、白化を促進してもよい。
更に上記で説明した方法に代えて/加えて、図8のS300の不透明化段階をS100~S200の各成形段階の中で行ってよい。すなわち、これらの成形段階において、ポリエチレンテレフタレート(PET)及び不透明材料を用いて、内容物を保持可能で透明な容器本体10と、当該容器本体10の外側面又は内側面の少なくとも一部に設けられる不透明領域20とを有する容器を成形してよい。例えば、二色成形、コンプレッション成形、又は、フィルムの一体成形等の方法を用いて、不透明化段階を成形段階とともに行ってよい。
二色成形(ダブルモールドとも言う)を活用する場合、PETを材料として一次射出成形を行い、容器本体10に対応する単層のプリフォームをまず形成し、その後、単層のプリフォームの外側面又は内側面の一部を不透明材料が被覆するように、不透明材料を用いて二次射出成形を行ってよい。これにより、PETを基材とし、一部分が二層になった二層プリフォームが得られる。
その後、二層プリフォームをブロー成形することで、透明な容器本体と、容器本体の外側面又は内側面の少なくとも一部に設けられる不透明領域20とを有する容器とが得られる。プリフォームにおいて、不透明材料が被覆された領域が後に不透明領域20となる。
コンプレッション成形を活用する場合、不透明材料を容器本体10とともに成形して、容器本体10の外側面又は内側面の少なくとも一部に設けられる不透明領域20とを有する容器を成形してよい。フィルムの一体成形を行う場合、一部が不透明化されたフィルム等の熱収縮材料をプリフォームの周囲に配置して熱収縮させる等の方法で、不透明領域20を形成するフィルム等をプリフォームと一体成形してもよい。
以下に示す実施例1及び実施例3~26は、図8におけるS200とS300を並行して行ったものである。すなわち、ブロー成形の際に不透明領域20を形成している。実施例2は、図8におけるS200の後にS300を行ったものである。すなわち、ブロー成形の後に不透明領域20を形成している。
[実施例1]
市販のポリエチレンテレフタレート樹脂材料を用いて単層のプリフォームを成形し、さらに、プリフォームに対して2軸延伸のブロー成形を行い、ペットボトル形状の容器を製造した。このペットボトル容器の胴部分の一部に160℃に加熱した金型を押し当て、不透明領域を形成した。不透明領域のヘーズ値は20であった。
[実施例2]
実施例1において加熱した金型の代わりにレーザー照射を用いて不透明領域を形成した。具体的には、市販のポリエチレンテレフタレート樹脂材料を用いて単層のプリフォームを成形し、さらに、プリフォームに対して2軸延伸のブロー成形を行い、ペットボトル形状の容器を製造した。このペットボトル容器の胴部分の一部にレーザー照射(波長9.3μm、出力30W)を用いて不透明領域を形成した。不透明領域のヘーズ値は90であった。
[実施例3]
実施例1において加熱した金型の代わりにサンドブラストで粗面化された金型を用いて、容器の外側の一部を粗面化することにより、不透明領域を形成した。サンドブラスト剤としてJIS R6001における粒度がF400のガラスビーズを用い、吹き付け圧力3kgf/cmでサンドブラストを行った。
[実施例4]
サンドブラスト剤として粒度がF320のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例5]
サンドブラスト剤として粒度がF100のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例6]
サンドブラスト剤として粒度がF80のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例7]
サンドブラスト剤として粒度がF100のアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例8]
サンドブラスト剤として粒度がF70のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例9]
サンドブラスト剤として粒度がF54のガラスパウダーを用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例10]
サンドブラスト剤として粒度がF60の金剛砂を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例11]
サンドブラスト剤として粒度がF46のアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例12]
サンドブラスト剤として粒度がF24の金剛砂を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例13]
サンドブラスト剤として粒度がF36の金剛砂を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例14]
サンドブラスト剤として粒度がF16の金剛砂を用いたこと以外は、実施例3と同様にした。
[実施例15]
市販のポリエチレンテレフタレート樹脂材料を用いて単層のプリフォームを成形した。更に単層のプリフォームの外側に低密度ポリエチレンを被覆して二次射出成形を行い、二層プリフォームを得た。二層プリフォームに2軸延伸のブロー成形を行い、ペットボトル形状の容器を製造した。実施例3と同一の条件で容器の外側の一部にサンドブラストされた金型を用いて、不透明領域を形成した。
[実施例16]
サンドブラスト剤として粒度がF80のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例17]
サンドブラスト剤として粒度がF100のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例18]
サンドブラスト剤として粒度がF320のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例19]
サンドブラスト剤として粒度がF70のガラスビーズを用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例20]
サンドブラスト剤として粒度がF100のアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例21]
サンドブラスト剤として粒度がF60の金剛砂を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例22]
サンドブラスト剤として粒度がF54のガラスパウダーを用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例23]
サンドブラスト剤として粒度がF46のアルミナ粒子を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例24]
サンドブラスト剤として粒度がF16の金剛砂を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例25]
サンドブラスト剤として粒度がF24の金剛砂を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
[実施例26]
サンドブラスト剤として粒度がF36の金剛砂を用いたこと以外は、実施例15と同様にした。
実施例3~26において製造した容器の不透明領域の算術平均高さ(Ra)、平均長さ(RSm)、及び、ヘーズを測定した。測定結果を下記表1に示す。なお、RaとRSmの単位はμmである。
[表1]
Figure 2022059554000002
表1に示すように、単層プリフォームにおいてRa/RSmが0.001超0.002未満の実施例5~8は、Ra/RSmが0.001未満の実施例3~4と比べてヘーズが高くなっている。Ra/RSmが0.002超の実施例9~14は、実施例5~8と比べて更にヘーズが高くなることが示された。また、単層プリフォームにおいてはRaが0.8μmを超えると概ね良好なヘーズとなることが示された。
二層プリフォームにおいてRa/RSmが0.01超0.02未満の実施例18~20は、Ra/RSmが0.01未満の実施例15~17と比べてヘーズが高くなっている。Ra/RSmが0.02超の実施例21~26は、実施例18~20と比べて更にヘーズが高くなることが示された。また、二層プリフォームにおいてはRaが1.8μmを超えると概ね良好なヘーズとなることが示された。
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。そのような変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先だって」等と明示しておらず、また、前の処理の結果生じたものを後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
10 容器本体
12 PET層
14 中間層
16 PET層
20 不透明領域
30 印刷層
35 透明領域
40 凹部
100 容器

Claims (24)

  1. ポリエチレンテレフタレート(PET)により成形され、内容物を保持可能な透明な容器本体と、
    前記容器本体の外側面又は内側面の一部に設けられた不透明領域と、
    前記不透明領域の少なくとも一部に設けられた、着色剤を含む印刷層と、
    を備える、
    PET容器。
  2. 前記不透明領域は、前記容器本体のPETを白化した領域である、
    請求項1に記載のPET容器。
  3. 前記不透明領域は、前記容器本体のPETを少なくとも部分的に結晶化した領域である、
    請求項2に記載のPET容器。
  4. 前記不透明領域は、前記容器本体の外側面又は内側面を粗面化した領域である、
    請求項2に記載のPET容器。
  5. 前記粗面化した領域の算術平均粗さ(Ra)がは0.05以上20μm以下である、
    請求項4に記載のPET容器。
  6. 前記粗面化した領域の算術平均粗さ(Ra)と平均長さ(RSm)によるRa/RSmの値は0.001以上である、
    請求項4又は5に記載のPET容器。
  7. 前記不透明領域は、前記容器本体のPETを部分的に発泡させた領域である、
    請求項2に記載のPET容器。
  8. 前記容器本体は、
    中間層と、
    ポリエチレンテレフタレートからなり、前記中間層を挟むPET層と、
    を含む請求項1から7のいずれか1項に記載のPET容器。
  9. 前記中間層は、ナイロン又はリサイクルPETを含む、
    請求項8に記載のPET容器。
  10. 前記不透明領域のヘーズは0.5~100である、
    請求項1から9のいずれか1項に記載のPET容器。
  11. 前記不透明領域のPETの熱誘導結晶化度は15%~80%である、
    請求項1から10のいずれか1項に記載のPET容器。
  12. 前記不透明領域の全光線透過率は85%以下であり、
    前記全光線透過率は、400~700nmの波長光に対する透過率の平均である、
    請求項1から11のいずれか1項に記載のPET容器。
  13. 前記印刷層は、印刷された文字を含み、
    前記不透明領域は、少なくとも前記文字のフチ部分に設けられる、
    請求項1から12のいずれか1項に記載のPET容器。
  14. 前記容器本体の外側面に形成された文字又は記号を表す凹部を更に備える、
    請求項1から13のいずれか1項に記載のPET容器。
  15. 前記凹部の前記文字又は記号は、前記容器本体の素材に関する情報を表し、
    前記印刷層は、前記PET容器を用いて販売される製品に固有の情報を表す、
    請求項14に記載のPET容器。
  16. ポリエチレンテレフタレート(PET)を用いて、内容物を保持可能で透明な容器本体を成形する成形段階と、
    前記容器本体の外側面又は内側面を少なくとも部分的に不透明化する不透明化段階と、
    前記容器本体の不透明化された部分に、インクジェット方式で印刷層を形成する印刷段階と、
    を備えるPET容器の製造方法。
  17. 前記不透明化段階は、前記容器本体のPETを少なくとも部分的に白化することを含む、
    請求項16に記載のPET容器の製造方法。
  18. 前記不透明化段階は、前記容器本体のPETを少なくとも部分的に結晶化することを含む、
    請求項17に記載のPET容器の製造方法。
  19. 前記不透明化段階は、前記容器本体の外側面又は内側面を粗面化することを含む、
    請求項17に記載のPET容器の製造方法。
  20. 前記容器本体の粗面化された表面の算術平均粗さ(Ra)がは0.05以上20μm以下である、
    請求項19に記載のPET容器の製造方法。
  21. 前記粗面化された表面の算術平均粗さ(Ra)と平均長さ(RSm)によるRa/RSmの値は0.001以上である、
    請求項19又は20に記載のPET容器の製造方法。
  22. 前記不透明化段階は、前記容器本体のPETを部分的に発泡させることを含む、
    請求項17に記載のPET容器の製造方法。
  23. ポリエチレンテレフタレート(PET)及び不透明材料を用いて、内容物を保持可能で透明な容器本体と、当該容器本体の外側面又は内側面の少なくとも一部に設けられる不透明領域とを有する容器を成形する成形段階と、
    前記容器の不透明領域に、インクジェット方式で印刷層を形成する印刷段階と、
    を備えるPET容器の製造方法。
  24. 前記成形段階はダブルモールド成形により、不透明化材料を、前記容器本体の外側面又は内側面を被覆するように射出することで行われる
    請求項23に記載のPET容器の製造方法。
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