JP2022055988A - 電荷輸送性材料、インク組成物、有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、及び表示装置 - Google Patents

電荷輸送性材料、インク組成物、有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、照明装置、表示素子、及び表示装置 Download PDF

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Abstract

【課題】塗布式プロセスに適し、耐溶剤性に優れた有機層を形成することができる電荷輸送性材料及びインク組成物を提供する。また、有機エレクトロニクス素子の特性向上に適した有機層を提供する。また、優れた特性を有する有機エレクトロニクス素子、有機EL素子、表示素子、照明装置、及び表示装置を提供する。【解決手段】第1の重合性置換基を有する第1のポリマーと、第1の重合性置換基と異なる第2の重合性置換基を有する第2のポリマーと、を含む電荷輸送性材料。前記第1の重合性置換基が下記構造を含む電荷輸送性材料。-Ar-(CH2)n-CH=CH2【選択図】なし

Description

本発明の実施形態は、電荷輸送性材料、インク組成物、有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子(「有機EL素子」ともいう)、照明装置、表示素子、及び表示装置に関する。
有機EL素子は、例えば、白熱ランプ、ガス充填ランプ等の代替えとして、大面積ソリッドステート光源用途として注目されている。また、フラットパネルディスプレイ(FPD)分野における液晶ディスプレイ(LCD)に置き換わる最有力の自発光ディスプレイとしても注目されており、製品化が進んでいる。
有機EL素子は、使用する有機材料から、低分子化合物を用いる低分子型有機EL素子と、高分子化合物を用いる高分子型有機EL素子の2つに大別される。有機EL素子の製造方法は、主に真空系で成膜が行われる乾式プロセスと、凸版印刷、凹版印刷等の有版印刷、インクジェット等の無版印刷などにより成膜が行われる塗布式プロセスとの2つに大別される。簡易成膜が可能なため、塗布式プロセスは、今後の大画面有機ELディスプレイには不可欠な方法として期待されている。例えば、特許文献1には、3方向に分岐する構造を有するポリマー又はオリゴマーを含む有機エレクトロニクス材料が開示されている。
また、有機EL素子の高効率化、及び/又は長寿命化のためには、有機層を多層化し、各々の層の機能を分離する試みがなされている。例えば、特許文献2には、有機層を多層化するため、例えば、重合性基を少なくとも1つ有する化合物を利用する方法が検討されている。
国際公開第2010/140553号 特開2006-279007号公報
しかし、塗布式プロセスにおいては、インク組成物を用いて多層化が行われるところ、上層を塗布する際に、上層に含まれる溶媒により下層が溶解してしまうという問題が生じることがある。
本発明の実施形態は、上記に鑑み、塗布式プロセスに適し、耐溶剤溶解性(以下、「耐溶剤性」ともいう)に優れた有機層を形成することができる電荷輸送性材料及びインク組成物を提供することを課題とする。本発明の他の実施形態は、有機エレクトロニクス素子の特性向上に適した有機層を提供することである。本発明の他の実施形態は、優れた特性を有する有機エレクトロニクス素子、有機EL素子、表示素子、照明装置、及び表示装置を提供することを課題とする。
本発明者らは、上記の目的の下、鋭意検討を重ねたところ、互いに異なる重合性置換基を有するポリマーを2種以上含有する電荷輸送性材料を用いて形成される有機層が、優れた耐溶剤性を示すことを見出した。
本発明の実施形態の例を以下に列挙する。本発明は、以下の実施形態に限定されない。
(1)第1の重合性置換基を有する第1のポリマーと、前記第1の重合性置換基と異なる第2の重合性置換基を有する第2のポリマーと、を含有する電荷輸送性材料。
(2)前記第1の重合性置換基が下記構造を含む、(1)に記載の電荷輸送性材料。

*-Ar-(CH-CH=CH

前記構造中、*は他の構造との結合部位、Arは置換又は非置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表し、nは0~20の整数である。
(3)前記Arが、置換又は非置換のフェニレン基である、(2)に記載の電荷輸送性材料。
(4)前記第2の重合性置換基がシクロプロピル基、シクロブチル基、ベンゾシクロブテニル基、エポキシ基、及びオキセタニル基からなる群から選択される少なくとも1種を含む、(1)~(3)のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料。
(5)前記第2の重合性置換基がベンゾシクロブテニル基を含む、(1)~(4)のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料。
(6)(1)~(5)のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料と、溶媒と、を含む、インク組成物。
(7)(1)~(5)のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料、又は(6)に記載のインク組成物を用いて形成された、有機層。
(8)(7)に記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロニクス素子。
(9)(7)に記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロルミネセンス素子。
(10)フレキシブル基板をさらに備える、(9)に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
(11)樹脂フィルム基板をさらに備える、(9)記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
(12)(9)~(11)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示素子。
(13)(9)~(11)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置。
(14)(9)~(11)のいずれかに記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示装置。
(15)(14)に記載の表示装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置。
本発明の実施形態によれば、塗布式プロセスに適し、かつ、耐溶剤性に優れた有機層を形成することができる電荷輸送性材料及びインク組成物を提供することができる。また、本発明の他の実施形態によれば、有機エレクトロニクス素子の特性の向上に適している有機層を提供することができる。本発明の他の実施形態によれば、優れた特性を有する有機エレクトロニクス素子、有機EL素子、表示素子、照明装置、及び表示装置を提供することができる。
本発明の実施形態である有機EL素子の一例を示す断面模式図である。
以下、本発明の実施形態について説明するが、本発明がこれらの実施形態に限定されるものではない。
<電荷輸送性材料>
本実施形態に係る電荷輸送性材料は、互いに異なる重合性置換基を有する電荷輸送性ポリマーを2種以上含有する。具体的には、電荷輸送性材料は、第1の重合性置換基を有する電荷輸送性ポリマー(以下、「第1のポリマー」ともいう)と、第1の重合性置換基と異なる第2の重合性置換基を含有する電荷輸送性ポリマー(以下、「第2のポリマー」ともいう)と、を少なくとも含有する。電荷輸送性材料は、第1のポリマーを2種以上、及び第2のポリマーを2種以上含有してもよい。電荷輸送性材料は、第1のポリマー及び第2のポリマー以外の電荷輸送性ポリマーをさらに含有してもよい。つまり、電荷輸送性材料は、重合性置換基を含まない電荷輸送性ポリマーをさらに含有してもよい。
[電荷輸送性ポリマー]
以下、第1のポリマー及び第2のポリマー(以下、まとめて「電荷輸送性ポリマー」ともいう)について説明する。
電荷輸送性ポリマーは電荷を輸送する能力を有する。「ポリマー」は、構造単位の繰り返し数が小さい、いわゆる「オリゴマー」も含む概念である。
[電荷輸送性ポリマーの構造]
電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造の例として、以下が挙げられる。電荷輸送性ポリマーは以下の部分構造を有するポリマーに限定されない。部分構造中、「L」は2価の構造単位Lを、「T」は1価の構造単位Tを、「B」は3価の以上の構造単位Bを表す。下記に示す電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造において式中の「*」は、他の構造単位との結合部位を表す。以下の部分構造中、複数のLは、互いに同一の構造単位であっても、互いに異なる構造単位であってもよい。T及びBについても、同様である。
直鎖状の電荷輸送性ポリマー
Figure 2022055988000001
分岐構造を有する電荷輸送性ポリマー
Figure 2022055988000002
(構造単位L)
構造単位Lは、電荷輸送性を有する2価の構造単位である。構造単位Lは、電荷を輸送する能力を有する原子団を含んでいればよく、特に限定されない。例えば、構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ビフェニレン構造、ターフェニレン構造、ナフタレン構造、アントラセン構造、テトラセン構造、フェナントレン構造、ジヒドロフェナントレン構造、ピリジン構造、ピラジン構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造、ジアザフェナントレン構造、フラン構造、ピロール構造、オキサゾール構造、オキサジアゾール構造、チアゾール構造、チアジアゾール構造、トリアゾール構造、ベンゾチオフェン構造、ベンゾオキサゾール構造、ベンゾオキサジアゾール構造、ベンゾチアゾール構造、ベンゾチアジアゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。芳香族アミン構造は、好ましくはトリアリールアミン構造であり、より好ましくはトリフェニルアミン構造である。
一実施形態において、構造単位Lは、優れた正孔輸送性を得る観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが好ましく、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることがより好ましい。構造単位Lは、優れた電子輸送性を得る観点から、置換又は非置換の、フルオレン構造、ベンゼン構造、フェナントレン構造、ピリジン構造、キノリン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが好ましい。
構造単位Lの具体例として、以下が挙げられる。構造単位Lは以下に限定されるものではない。
Figure 2022055988000003
Figure 2022055988000004
Rは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Rは全てが水素原子であってもよい。また、Rが置換基である場合、該置換基は、それぞれ独立に、-R、-OR、-SR、-OCOR、-COOR、-SiR、ハロゲン原子、及び、後述する重合性置換基を含む基からなる群から選択されることが好ましい。R~Rは、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1~22個の直鎖、環状又は分岐の、アルキル基;並びに、炭素数2~30個のアリール基又はヘテロアリール基を表す。アルキル基は、さらに、炭素数2~20個のアリール基又はヘテロアリール基により置換されていてもよく、アリール基又はヘテロアリール基は、さらに、炭素数1~22個の直鎖、環状又は分岐のアルキル基により置換されていてもよい。Rは、好ましくは水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基である。Arは、炭素数2~30個のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表す。
アリーレン基に含まれる芳香族炭化水素及びヘテロアリーレン基に含まれる芳香族複素環の具体例としては、アリール基及びヘテロアリール基で説明した具体例と同様である。
構造単位Lは、例えば、以下の構造単位(1)であってもよい。
Figure 2022055988000005
上記構造単位(1)中、*は他の構造との結合部位、Arは、それぞれ独立に、置換又は非置換のアリール基又はアリーレン基を表す。また、2つのArの間で環を形成してもよい。
アリール基とは、芳香族炭化水素から1個の水素原子を除いた原子団である。アリーレン基とは、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団をいう。アリール基及びアリーレン基に含まれる芳香族炭化水素の例としては、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、フルオレン、及びフェナントレン等が挙げられる。
Arは、それぞれ独立に、置換又は非置換のフェニル基又はフェニレン基、置換又は非置換のナフチル基又はナフチレン基、又は、置換又は非置換のアントラセニル基又はアントリレン基であることが好ましく、置換又は非置換のフェニル基又はフェニレン基、又は、置換又は非置換のナフチル基又はナフチレン基であることがより好ましい。
上記構造単位(1)は、例えば、下記構造式に示すような構造単位であると好ましい。
Figure 2022055988000006
上記構造単位(1a)中、*は他の構造との結合部位、Rは水素原子又は置換基を表す。構造単位(1a)において、少なくとも1つのRは、置換基として電子吸引性基を有する。構造単位(1a)における置換基は、それぞれ独立に、-R、-OR、-SR、-OCOR、-COOR、-SiR、及びハロゲン原子からなる群から選択されることが好ましい。R~Rは、それぞれ独立に、水素原子であるか、又は、炭素数1~22個の、直鎖、環状又は分岐の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及びアルコキシ基、並びに炭素数2~30個の、アリール基及びヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1種である。また、ヘテロアリール基とは、芳香族複素環から水素原子1個を除いた原子団をいう。上記アリール基及びヘテロアリール基はさらに置換基を有していてもよい。該置換基は、炭素数1~22個の直鎖、環状又は分岐のアルキル基、又は炭素数2~30個のヘテロアリール基であることが好ましい。
電子吸引性基の例としては、シアノ基、ニトロ基、アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル基)、アリールスルホニル基(例えば、フェニルスルホニル基)、ハロゲン原子、ハロゲン化アルキル基等が挙げられる。芳香族複素環の具体例として、ピリジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントロリン、フラン、ピロール、チオフェン、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、及びベンゾチオフェン等が挙げられる。
また、上記構造単位(1a)、中、a1は、0~5の整数を表し、a2及びa3は、それぞれ独立に、0~4の整数を表す。他の構造との結合容易性の観点から、a2及びa3は0であることが好ましい。
さらに、構造単位(1a)は、a1が1以上であり、かつ、(R)a1のRが電子吸引性基であることが好ましく、例えば、電子吸引性基であるフルオロ基又はフルオロアルキル基を含むことが好ましい。さらに、フルオロ基又はパーフルオロメチル基を含む下記構造単位(1b)~(1e)からなる群から選択される少なくとも1種の構造単位であることが好ましい。
Figure 2022055988000007
(構造単位T)
構造単位Tは、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位である。構造単位Tは、特に限定されず、例えば、置換又は非置換の、芳香族炭化水素構造、芳香族複素環構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。構造単位Tが構造単位Lと同じ構造を有していてもよい。一実施形態において、構造単位Tは、電荷の輸送性を低下させずに耐久性を付与するという観点から、置換又は非置換の芳香族炭化水素構造であることが好ましく、置換又は非置換のベンゼン構造であることがより好ましい。構造単位Tは、価数以外において構造単位Lと同じ構造を有していても、又は、異なる構造を有していてもよい。
構造単位Tの具体例として以下が挙げられる。構造単位Tは、以下に限定されるものではない。
Figure 2022055988000008
上記構造単位(2-1)中、*は他の構造との結合部位、Rは、それぞれ独立に、ハロゲン原子又はハロゲン化アルキル基を表す。ハロゲン化アルキル基の炭素数は、1~4であることが好ましく、1又は2であることがより好ましい。ハロゲン化アルキル基はパーハロゲン化アルキル基であることが好ましく、ハロゲン原子がフッ素原子であるフルオロアルキル基、パーフルオロアルキル基であることが好ましい。
2つのRは、互いに同じでも異なってもよく、互いに同じであることが好ましい。Rは、それぞれ独立に、フルオロアルキル基であることがより好ましく、炭素数1~4のパーフルオロアルキル基であることがより好ましい。
上記構造単位(2-2)中、*は他の構造との結合部位、Rは、それぞれ独立に、水素原子又は直鎖状アルキル基を表し、少なくとも1つのRは直鎖状アルキル基である。直鎖状アルキル基の炭素数は、4~20であることが好ましく、4~16であることがより好ましく、4~12であることがさらに好ましい。
上記構造単位(2-1)は、例えば、下記構造単位(2a-1)であることが好ましい。
Figure 2022055988000009
上記構造単位(2a-1)中、m及びnは、それぞれ独立に1~4の整数を表す。m及びnは、互いに同じであっても異なってもよく、同じであることが好ましい。
構造単位(2a-1)は、特に、下記構造単位(2b-1)であることが好ましい。
Figure 2022055988000010
上記構造単位(2-2)は、例えば、下記構造単位(2a-2)であることが好ましい。
Figure 2022055988000011
上記構造単位(2a-2)中、nは、4~20の整数を表す。寿命特性向上の観点からは、nは、4~7であることが好ましい。溶解性向上の観点からは、nは、9~20であることが好ましい。寿命特性向上と溶解性向上とのバランスを考慮し、nは、4~16であってもよく、4~12であってもよい。
構造単位(2a-2)は、特に、下記構造単位(2b-2)であることが好ましい。
Figure 2022055988000012
(構造単位B)
構造単位Bは、電荷輸送性ポリマーが分岐構造を有する場合に、分岐部を構成する3価以上の構造単位である。構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、好ましくは6価以下の構造単位であり、より好ましくは3価又は4価の構造単位である。構造単位Bは、電荷輸送性を有する単位であることが好ましい。例えば、構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、縮合多環式芳香族炭化水素構造、及び、これらの1種又は2種以上を含有する構造から選択される。構造単位Bは、価数以外において構造単位Lと同じ構造を有していても、又は、異なる構造を有していてもよく、また、構造単位Tと同じ構造を有していても、又は、異なる構造を有していてもよい。
構造単位Bの具体例として以下が挙げられる。構造単位Bは以下に限定されるものではない。
Figure 2022055988000013
Wは、3価の連結基を表し、例えば、炭素数2~30個のアレーントリイル基又はヘテロアレーントリイル基を表す。アレーントリイル基は、芳香族炭化水素から水素原子3個を除いた原子団である。ヘテロアレーントリイル基は、芳香族複素環から水素原子3個を除いた原子団である。Arは、それぞれ独立に2価の連結基を表し、例えば、それぞれ独立に、炭素数2~30個のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表す。Arは、好ましくはアリーレン基、より好ましくはフェニレン基である。Yは、2価の連結基を表し、例えば、構造単位LにおけるR(ただし、重合性置換基を含む基を除く。)として挙げた置換基のうち水素原子を1個以上有する基から、さらに1個の水素原子を除いた2価の基が挙げられる。Zは、炭素原子、ケイ素原子、又はリン原子のいずれかを表す。構造単位中、縮合環、W、Y、及びArは、置換基を有していてもよく、置換基の例として、構造単位LにおけるRとして挙げた置換基等が挙げられる。
構造単位Bは、例えば、以下の構造単位(3-1)及び(3-2)(以下、まとめて構造単位(3)ともいう)であってもよい。
Figure 2022055988000014
上記構造単位(3-1)及び(3-2)中、*は他の構造との結合部位、Arは、置換又は非置換のアリーレン基、Rは水素原子又は置換基を表す。構造単位(3-1)及び(3-2)のRにおける置換基は、それぞれ独立に、-R、-OR、-SR、-OCOR、-COOR、-SiR、及びハロゲン原子からなる群から選択されることが好ましい。R~Rは、それぞれ独立に、水素原子であるか、又は、炭素数1~22個の、直鎖、環状又は分岐の、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、及びアルコキシ基、並びに炭素数2~30個の、アリール基及びヘテロアリール基、からなる群から選択される少なくとも1種である。上記アリール基及びヘテロアリール基はさらに置換基を有していてもよい。該置換基は、炭素数1~22個の直鎖、環状又は分岐のアルキル基、又は炭素数2~30個のヘテロアリール基であることが好ましい。
上記構造単位(3-1)及び(3-2)中、b2及びb3は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、b5及びb6は、それぞれ独立に、0~3の整数を表す。他の構造との結合容易性の観点から、b2、b3、b5、及びb6は0であることが好ましい。
上記構造単位(3-1)及び(3-2)は、例えば、下記構造式に示すような構造単位であると好ましい。
Figure 2022055988000015
上記構造単位(3a-1)及び(3a-2)中、*は他の構造との結合部位、Rは水素原子又は置換基を表し、該置換基は、それぞれ独立に、上述の-R、-OR、-SR、-OCOR、-COOR、-SiR、及びハロゲン原子からなる群から選択されることが好ましい。
また、上記構造単位(3a-1)及び(3a-2)中、b1~b4は、それぞれ独立に、0~4の整数を表し、b5及びb6は、それぞれ独立に、0~3の整数を表す。他の構造との結合容易性の観点から、b1~b6は0であることが好ましい。
上記構造単位(3a-1)は、例えば、下記構造単位(3b-1)であることが好ましい。
Figure 2022055988000016
上記構造単位(3a-2)は、例えば、下記構造単位(3b-2)であることが好ましい。
Figure 2022055988000017
[各構造単位の含有量]
構造単位(1)の含有量は、エネルギーレベルを調整する観点から、構造単位Lの全量を基準として、50モル%以上が好ましく、75モル%以上がより好ましく、90モル%以上が更に好ましい。構造単位(1)の含有量の上限は100モル%である。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Lの含有量は、十分な電荷輸送性を得る観点から、全構造単位を基準として、10モル%以上が好ましく、15モル%以上がより好ましく、20モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Lの含有量は、構造単位T及び構造単位Bを考慮すると、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。
構造単位(2)の含有量は、良好な電荷輸送性を得る観点から、構造単位Bの全量を基準として、50モル%以上が好ましく、75モル%以上がより好ましく、90モル%以上が更に好ましい。構造単位(2)の含有量の上限は100モル%である。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Bの含有量は、耐溶剤性に優れた有機層を得る観点から、全構造単位を基準として、1モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。また、3価以上の構造単位の含有量は、粘度の上昇を抑え、電荷輸送性ポリマーの合成を良好に行う観点、又は、十分な電荷輸送性を得る観点から、50モル%以下が好ましく、40モル%以下がより好ましく、30モル%以下が更に好ましく、20モル%以下が特に好ましい。
構造単位(3)の含有量は、液状組成物の良好な保存安定性を得る観点から、1価の構造単位の全量を基準として、85モル%以上が好ましく、90モル%以上がより好ましく、95モル%以上が更に好ましい。構造単位(3)の含有量の上限は100モル%である。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Tの含有量は、電荷輸送性ポリマーの硬化性及び溶解性の観点、並びに、有機エレクトロニクス素子の特性向上の観点から、全構造単位を基準として、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上が更に好ましい。また、1価の構造単位の含有量は、十分な電荷輸送性を得る観点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位L、構造単位B、及び構造単位Tの含有量の比(モル比)は、それぞれの構造単位による効果のバランスを考慮し、構造単位L:構造単位B:構造単位T=100:5~70:50~150が好ましく、100:10~60:60~135がより好ましく、100:15~50:80~120が更に好ましい。
(数平均分子量)
電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。数平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、500以上が好ましく、1,000以上がより好ましく、2,000以上がさらに好ましい。また、数平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、100,000以下がより好ましく、50,000以下がさらに好ましい。
(重量平均分子量)
電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、溶剤への溶解性、成膜性等を考慮して適宜、調整できる。重量平均分子量は、電荷輸送性に優れるという観点から、1,000以上が好ましく、5,000以上がより好ましく、10,000以上がさらに好ましい。また、重量平均分子量は、溶媒への良好な溶解性を保ち、インク組成物の調製を容易にするという観点から、1,000,000以下が好ましく、700,000以下がより好ましく、400,000以下がさらに好ましい。
数平均分子量及び重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
(電荷輸送性ポリマーの製造方法)
電荷輸送性ポリマーは、種々の合成方法により製造でき、特に限定されない。例えば、鈴木カップリング、根岸カップリング、薗頭カップリング、スティルカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング等の公知のカップリング反応を用いることができる。鈴木カップリングは、芳香族ボロン酸誘導体と芳香族ハロゲン化物の間で、Pd触媒を用いたクロスカップリング反応を起こさせるものである。鈴木カップリングによれば、所望とする芳香環同士を結合させることにより、電荷輸送性ポリマーを簡便に製造できる。
カップリング反応では、触媒として、例えば、Pd(0)化合物、Pd(II)化合物、Ni化合物等が用いられる。また、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)等を前駆体とし、ホスフィン配位子と混合することにより発生させた触媒種を用いることもできる。電荷輸送性ポリマーの合成方法については、例えば、国際公開第2010/140553号の記載を援用できる。
[第1のポリマー]
(構造単位(4))
第1のポリマーは、上述の電荷輸送性ポリマーにおいて、第1の重合性置換基を有する構造単位(4)を含むものである。構造単位(4)は、他の構造との結合部位を1つ持つ1価の構造単位であっても、他の構造との結合部位を2つ持つ2価の構造単位であっても、他の構造との結合部位を3つ以上持つ3価以上の構造単位のいずれでもあってもよいが、電荷輸送性ポリマーの硬化性及び電荷輸送性の両立を図る観点から、第1の重合性置換基は1価の構造単位に含まれることが好ましい。
〔第1の重合性置換基〕
第1の重合性置換基は、重合反応により硬化させ、溶剤への溶解度を変化させる能力を有する。「重合性置換基」とは、熱及び/又は光を印加することにより、分子内及び/又は分子間で互いに結合を形成し得る官能基をいう。
第1の重合性置換基としては、炭素-炭素不飽和結合を有する基(例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、エチニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、メタクリロイルアミノ基、ビニルオキシ基、ビニルアミノ基等)、小員環を有する基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基;シクロプロペニル基、シクロブテニル基等のシクロアルケニル基;ベンゾシクロブテニル基等の縮合環基;エポキシ基(オキシラニル基)、オキセタニル基等の環状エーテル基;ジケテン基;エピスルフィド基;ラクトン基;ラクタム基等)、ヘテロ原子を有する複素環を有する基(例えば、フラン-イル基、ピロール-イル基、チオフェン-イル基、シロール-イル基)などが挙げられる。重合性置換基としては、特に、エチニル基、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、シクロブテニル基、エポキシ基、及びオキセタニル基が好ましく、透明性及び有機エレクトロニクス素子の特性の観点から、ビニル基、シクロブテニル基、エポキシ基、又はオキセタニル基がより好ましく、反応性の観点からエポキシ基又はオキセタニル基がさらに好ましい。また、上記の炭素-炭素不飽和結合を有する基、小員環を有する基、及びヘテロ原子を有する複素環を有する基は置換基を有していてもよく、例えば、アルキル基を有することが好ましい。
第1の重合性置換基の自由度を上げ、重合反応を生じさせやすくする観点からは、電荷輸送性ポリマーの主骨格と重合性置換基とが、アルキレン鎖で連結されていてもよい。また、例えば、後述する有機層を電極上に形成する場合、ITO(酸化インジウム-酸化錫)等の親水性電極との親和性を向上させる観点からは、エチレングリコール鎖、ジエチレングリコール鎖等の親水性の鎖で連結されていてもよい。さらに、重合性置換基を導入するために用いられるモノマーの調製が容易になる観点からは、電荷輸送性ポリマーは、アルキレン鎖及び/又は親水性の鎖の末端部、すなわち、これらの鎖と重合性置換基との連結部、及び/又は、これらの鎖と電荷輸送性ポリマーの骨格との連結部に、エーテル結合又はエステル結合を有していてもよい。
第1の重合性置換基が電荷輸送性ポリマーの末端部に導入されていることにより、電荷輸送性ポリマーの硬化性及び電荷輸送性の両立を図ることができるため好ましい。
本明細書等において、電荷輸送性ポリマー1分子中の種々の鎖の中で、最も重合度の大きくなる鎖を主鎖とした時に、側鎖とは、電荷輸送性ポリマーの主鎖とは異なる鎖であり、少なくとも1つの構造単位を有しているものをいい、側鎖以外は置換基とみなす。主鎖及び/又は側鎖に結合する末端の置換基が重合性置換基であるものを「重合性末端基」という。上述のように電荷輸送性ポリマーに重合性末端基が導入されていることが好ましく、一実施形態において、例えば、電荷輸送性材料は、第1のポリマーとして第1の重合性末端基を含有し、第2のポリマーとして第1の重合性末端基と異なる第2の重合性末端基を含有する構成であってもよい。
第1の重合性置換基は、透明性及び有機エレクトロニクス素子の特性の観点から、炭素-炭素不飽和結合を有する基(例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、エチニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、メタクリロイルアミノ基、ビニルオキシ基、ビニルアミノ基等)を重合性置換基として用いる。
構造単位(4)の具体例として、例えば、1価の構造単位である下記構造単位(4a)が挙げられるがこれに限定されるものではない。
*-Ar-(CH-CH=CH (4a)
上記構造単位(4a)中、*は他の構造との結合部位、Arは置換又は非置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表し、nは0~20の整数である。ヘテロアリーレン基とは、芳香族複素環から水素原子2個を除いた原子団をいう。芳香族炭化水素の具体例として、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、テトラセン、フルオレン、及びフェナントレン等が挙げられる。アリーレン基としては、フェニレン基、又はナフチレン基が好ましく、フェニレン基がより好ましい。芳香族複素環の具体例として、ピリジン、ピラジン、キノリン、イソキノリン、アクリジン、フェナントロリン、フラン、ピロール、チオフェン、カルバゾール、オキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、トリアゾール、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジアゾール、ベンゾチアジアゾール、ベンゾトリアゾール、及びベンゾチオフェン等が挙げられる。nは、寿命特性の向上の観点から0~8であることが好ましく、0~6であることがより好ましく、0~3であることがさらに好ましく、0又は1であることが特に好ましい。nは、溶解性の向上の観点から4~20であることが好ましく、4~16であることがより好ましく、4~12であることがさらに好ましく、4~8であることが特に好ましい。
上記構造単位(4a)は反応性に優れるため、電荷輸送性ポリマーの硬化反応を効率よく進めることができる。また、電荷輸送性ポリマーが、硬化反応に寄与する重合性置換基を含むことにより、後述する、優れた保存安定性を有するインク組成物を得ることができる。上記構造(4a)は、より良好な寿命特性を示す有機エレクトロニクス素子が得られるという点においては、nの値が小さいことが好ましい。一方で、上記構造単位(1a)は、優れた溶解性が得られるという点においては、nの値が大きいことが好ましい。
また、上記構造単位(4a)は、例えば、下記構造式に示すような構造であると好ましい。
Figure 2022055988000018
また、第1のポリマーは、当該構造単位を1種のみ含んでも、2種以上含んでもよい。
[構造単位の含有量]
構造単位(4)は上述のように、電荷輸送性ポリマーの末端部に導入されていることが好ましく、その場合の構造単位(4)の含有量は、ポリマー末端を構成する構造単位を基準として1~50モル%であることが好ましい。有機層の耐溶剤性を向上させる観点から、当該構造単位の含有量は、2モル%以上であることが好ましく、3モル%以上であることがより好ましく、5モル%以上であることがさらに好ましく、10モル%以上であることが特に好ましい。電荷輸送性ポリマーの電荷輸送性の観点から、当該構造単位の含有量は、50モル%以下であることが好ましく、45モル%以下であることがより好ましく、40モル%以下であることがさらに好ましい。高い電荷輸送性を得るために、35モル%以下であってもよく、30モル%以下であってもよい。
構造単位(4)に含まれる第1の重合性置換基の割合は、電荷輸送性ポリマーを効率よく硬化させるという観点から、ポリマー末端を構成する構造単位を基準として、0.1モル%以上が好ましく、1モル%以上がより好ましく、3モル%以上がさらに好ましい。また、第1の重合性置換基の割合は、良好な電荷輸送性を得るという観点から、全構造単位を基準として、70モル%以下が好ましく、60モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。なお、ここでの「重合性置換基の割合」とは、重合性置換基を有する構造単位の割合をいう。
第1の重合性置換基は、溶解度の変化に寄与する観点からは、電荷輸送性ポリマー中に多く含まれる方が好ましい。一方、第1の重合性置換基は、電荷輸送性を妨げない観点からは、電荷輸送性ポリマー中に含まれる量が少ない方が好ましい。重合性置換基の含有量は、これらを考慮し、適宜設定できる。
例えば、電荷輸送性ポリマー1分子あたりの重合性置換基数は、十分な溶解度の変化を得る観点から、2個以上が好ましく、3個以上がより好ましい。また、重合性置換基数は、電荷輸送性を保つ観点から、1,000個以下が好ましく、500個以下がより好ましい。
電荷輸送性ポリマー1分子あたりの重合性置換基数は、電荷輸送性ポリマーを合成するために使用した、重合性置換基の仕込み量(例えば、重合性置換基を有するモノマーの仕込み量)、各構造単位に対応するモノマーの仕込み量、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量等を用い、平均値として求めることができる。また、重合性置換基数は、電荷輸送性ポリマーのH NMR(核磁気共鳴)スペクトルにおける重合性置換基に由来するシグナルの積分値と全スペクトルの積分値との比、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量等を利用し、平均値として算出できる。簡便であることから、仕込み量が明らかである場合は、好ましくは、仕込み量を用いて求めた値を採用する。
[第2のポリマー]
(構造単位(5))
第2のポリマーは、上述の電荷輸送性ポリマーにおいて、第1の重合性置換基と異なる第2の重合性置換基を有する構造単位(5)を含むものである。第2のポリマーに含まれる第2の重合性置換基を有する構造単位(5)は、他の構造との結合部位を1つ持つ1価の構造単位であっても、他の構造との結合部位を2つ持つ2価の構造単位であっても、他の構造との結合部位を3つ以上持つ3価以上の構造単位のいずれでもあってもよいが、電荷輸送性ポリマーの硬化性及び電荷輸送性の両立を図る観点から、第2の重合性置換基は1価の構造単位に含まれることが好ましい。
〔第2の重合性置換基〕
第2の重合性置換基はとしては、上述した第1の重合性置換基として例示した重合性置換基(ただし、第1の重合性置換基及び第2の重合性置換基は互いに異なる)を用いることができる。例えば、第2のポリマーは、小員環を有する基(例えば、シクロプロピル基、シクロブチル基等の環状アルキル基;ベンゾシクロブテニル基等の縮合環基;エポキシ基、オキセタニル基等の環状エーテル基;ジケテン基;エピスルフィド基;ラクトン基;ラクタム基等)を第2の重合性置換基として用いることができる。加熱による硬化性の観点から、シクロプロピル基、シクロブチル基、ベンゾシクロブテニル基、エポキシ基、オキセタニル基がより好ましく、比較的安定であり、加熱のみで架橋できるベンゾシクロブテニル基が最も好ましい。
[構造単位の含有量]
構造単位(5)の含有量は、ポリマー末端を構成する構造単位を基準として1~50モル%であることが好ましい。有機層の耐溶剤性を向上させる観点から、当該構造単位の含有量は、2モル%以上であることが好ましく、3モル%以上であることがより好ましく、5モル%以上であることがさらに好ましく、10モル%以上であることが特に好ましい。電荷輸送性ポリマーの電荷輸送性の観点から、当該構造単位の含有量は、50モル%以下であることが好ましく、45モル%以下であることがより好ましく、40モル%以下であることがさらに好ましい。高い電荷輸送性を得るために、35モル%以下であってもよく、30モル%以下であってもよい。
構造単位(5)に含まれる第2の重合性置換基の割合は、電荷輸送性ポリマーを効率よく硬化させるという観点から、ポリマー末端を構成する構造単位を基準として、0.1モル%以上が好ましく、1モル%以上がより好ましく、3モル%以上がさらに好ましい。また、重合性置換基の割合は、良好な電荷輸送性を得るという観点から、全構造単位を基準として、70モル%以下が好ましく、60モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
本実施形態では、第1のポリマー及び第2のポリマーを例示して説明したが、これらの例示に限られず、電荷輸送性材料が第1のポリマー及び第2のポリマーのように互いに異なる重合性置換基を有する2種以上の電荷輸送性ポリマーを含有すればよく、電荷輸送性材料に含まれる2種以上の電荷輸送性ポリマーの割合は特に限定されない。例えば、電荷輸送性材料は第1のポリマー及び第2のポリマーを等量含んでいてもよい。このような構成にすることで、重合性置換基を有する電荷輸送性ポリマーを1種のみ含む電荷輸送性材料と比較し、耐溶剤性に優れた有機層を得ることができ、有機エレクトロニクス素子に容易に多層の有機層を導入することができる。また、本実施形態の電荷輸送性材料は、2種の重合性置換基を有する単一の電荷輸送性ポリマーを含む電荷輸送性材料と比較し、電荷輸送性ポリマーを合成する際、2種の重合性置換基の相性及び配合比を考慮する必要がないため、容易に耐溶剤性に優れた有機層を得ることができ、有機エレクトロニクス素子に容易に多層の有機層を導入することができる。
[任意の成分]
有機エレクトロニクス素子の特性に悪影響を与えない範囲で、重合開始剤、酸化防止剤、黄変防止剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、着色剤、可塑剤、安定剤、充填剤等のいわゆる添加剤を添加してもよい。また、有機EL素子の発光効率及び寿命を改善する目的で、電荷輸送性材料にイオン性化合物を混合して用いてもよい。イオン性化合物を混合して用いることで、有機EL素子の導電性の向上、安定性、長寿命化が見込まれる。
(イオン性化合物)
ここで、本明細書等において、「イオン性化合物」とは、カチオンとアニオンからなる化合物のことをいう。導電性及び安定性の観点からアニオンが電子求引性の有機置換基を含むものが好ましく、その例示としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、シアノ基、チオシアノ基、ニトロ基、メシル基等のアルキルが置換したアルキルスルホニル基、トシル基、メシチル基等のアリール基が置換したアリールスルホニル基、ホルミル基、アセチル基、ベンゾイル基等の炭素数が通常1以上12以下、好ましくは6以下のアシル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等の炭素数が通常2以上10以下、好ましくは7以下のアルコキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、ピリジルオキシカルボニル基等の炭素数が通常3以上、好ましくは4以上25以下、好ましくは15以下の芳香族炭化水素基又は芳香族複素環基を有するアリールオキシカルボニル基、アセトキシ等の炭素数が通常2以上20以下のアシルオキシ基、アルキルオキシスルホニル基、アリールオキシスルホニル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等の炭素数が通常1以上10以下、好ましくは6以下の直鎖状、分岐鎖状又は環状のアルキル、アルケニル、アルキニル基にフッ素原子、塩素原子などのハロゲン原子が置換したハロアルキル、ハロアルケニル、ハロアルキニル基、ペンタフルオロフェニル基などの炭素数が通常6以上20以下のハロアリール基などが挙げられる。
また、イオン性化合物におけるカチオンは、特に限定されないが、反応性及び取り扱い性の観点から1価のカチオンが好ましい。イオン性化合物のカチオンは、より好ましくは、ヨードニウム、スルホニウム、ホスホニウム、カルベニウム(トリチル)、アニリニウム、ビスムトニウム、アンモニウム、セレニウム、ピリジニウム、イミダゾリウム、オキソニウム、キノリニウム、ピロリジニウム、アミニウム、イモニウム、トロピリウム、モルホリニウム、ピペリジニウム、キノリウム、イソキノリウム、チアゾニウム、アクリジウムなどである。
また、上記カチオンはポリマーに含有されていてもよい。
また、イオン性化合物は、電荷輸送性向上の観点からオニウム塩であることが好ましい。オニウム塩とは、例えば、スルホニウムイオン、ヨードニウムイオン、セレニウムイオン、アンモニウムイオン、ホスホニウムイオン、オキソニウムイオン、ビスムトニウムイオン等のカチオンと対アニオンからなる化合物をいう。アニオンの例としては、F、Cl、Br、Iなどのハロゲンイオン;OH;ClO ;FSO 、ClSO 、CHSO 、CSO 、CFSO などのスルホン酸イオン類;HSO 、SO 2-などの硫酸イオン類;HCO 、CO 2-などの炭酸イオン類;HPO 、HPO 2-、PO 3-などのリン酸イオン類;PF 、PFOHなどのフルオロリン酸イオン類;BF 、B(C 、B(CCF などのホウ酸イオン類;AlCl ;BiF ;SbF 、SbFOHなどのフルオロアンチモン酸イオン類;AsF 、AsFOHなどのフルオロヒ素酸イオン類などが挙げられる。
イオン性化合物は単独で用いてもよく、2つ以上を組み合わせて用いてもよい。
(重合開始剤)
イオン性化合物は電荷輸送性ポリマーの硬化を促進させる重合開始剤として用いることができる。重合を開始させる契機としては、熱、光、マイクロ波、放射線、電子線等の印加によって、重合可能な置換基を重合させる能力を発現するものであればよく、特に限定されないが、光照射及び/又は加熱によって重合を開始させるものであることが好ましく、加熱によって重合を開始させるものが最も好ましい。
本実施形態において、重合開始剤を用いる条件は、電荷輸送性材料に対し、0.1~50質量%、より好ましくは0.1~25質量%、さらに好ましくは0.1~20質量%である。重合開始剤を混合する割合がこれより少ない場合、重合が効率よく進行せず溶解度を十分に変化させることができない。また、これより多い場合には、多量の重合開始剤及び/又は分解物が残存することで、洗浄による効果が低くなってしまう。また、感光性及び/又は感熱性を向上させるための増感剤を含んでいてもよい。
<インク組成物>
また、本実施形態のインク組成物は、既述の電荷輸送性材料と溶媒とを含むことを特徴としており、その他の添加剤、例えば重合禁止剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤、難燃剤、酸化防止剤、還元防止剤、酸化剤、還元剤、表面改質剤、乳化剤、消泡剤、分散剤、界面活性剤などを含んでいてもよい。前記溶媒としては、水及びメタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール、ペンタン、ヘキサン、オクタン等のアルカン、シクロヘキサン等の環状アルカン、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン等の芳香族溶媒、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール-1-モノメチルエーテルアセタート等の脂肪族エーテル、1,2-ジメトキシベンゼン、1,3-ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2-メトキシトルエン、3-メトキシトルエン、4-メトキシトルエン、2,3-ジメチルアニソール、2,4-ジメチルアニソール等の芳香族エーテル、酢酸エチル、酢酸n-ブチル、乳酸エチル、乳酸n-ブチル等の脂肪族エステル、酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n-ブチル等の芳香族エステル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、その他、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられるが、好ましくは芳香族溶媒、脂肪族エステル、芳香族エステル、脂肪族エーテル、芳香族エーテルを使用することができる。
本実施形態のインク組成物において、溶媒に対する電荷輸送性ポリマーの含有量は、種々の塗布プロセスに適用できる観点から0.1~50質量%とすることが好ましい。成膜時に残存溶媒を減少させる観点から電荷輸送性ポリマーの含有量は0.5質量%以上がより好ましく、1質量%以上がさらに好ましい。また、電荷輸送性材料を均一に溶解させる観点から含有量は40質量%以下がより好ましく、30質量%以下がさらに好ましい。
<有機層>
本実施形態の有機層は、上記電荷輸送性材料又はインク組成物を用いて形成された層である。溶媒を含有する電荷輸送性材料又はインク組成物を用いることによって、塗布法により有機層を良好に形成できる。塗布方法としては、例えば、スピンコーティング法;キャスト法;浸漬法;凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の有版印刷法;インクジェット法等の無版印刷法などの公知の方法が挙げられる。塗布法によって有機層を形成する場合、塗布後に得られた有機層(塗布層)を、ホットプレート又はオーブンを用いて乾燥させ、溶媒を除去してもよい。
電荷輸送性ポリマーが、重合性置換基を含有すると、光照射、加熱処理等によりこれらの重合反応を進行させ、有機層の溶解度を変化させることができる。電荷輸送性材料において、イオン性化合物は、重合開始剤として機能し得る。溶解度を変化させた有機層を積層することで、有機エレクトロニクス素子の多層化を容易に図ることが可能となる。有機層の形成方法については、例えば、国際公開第2010/140553号の記載を援用できる。
例えば、上述の電荷輸送性ポリマー、重合開始剤、溶媒を含むインク組成物より薄膜を形成した後、真空中、大気下あるいは窒素又はアルゴン等不活性ガス雰囲気下で加熱することにより、有機層を形成することができる。加熱温度及び時間は、重合反応を十分に進行させられればよく、特に制限はないが、温度については、種々の基板を適用できることから、好ましくは300℃以下、より好ましくは200℃以下、さらに好ましくは150℃以下である。時間は、生産性を上げる観点から、好ましくは8時間以下、より好ましくは2時間以下、さらに好ましくは1時間以下である。
乾燥後又は硬化後の有機層の厚さは、電荷輸送の効率を向上させる観点から、好ましくは0.1nm以上であり、より好ましくは1nm以上であり、さらに好ましくは3nm以上である。また、有機層の厚さは、電気抵抗を小さくする観点から、好ましくは300nm以下であり、より好ましくは200nm以下であり、さらに好ましくは100nm以下である。
本実施形態の有機層は、後述する有機エレクトロニクス素子及び有機EL素子に用いることができ、従来よりも駆動電圧が低く、長い発光寿命を有する有機エレクトロニクス素子及び有機EL素子を形成することができる。
<有機エレクトロニクス素子>
本実施形態の有機エレクトロニクス素子は、前記有機層を少なくとも一つ備える。有機エレクトロニクス素子として、例えば、有機発光ダイオード(OLED)等の有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。有機エレクトロニクス素子は、好ましくは、少なくとも一対の電極の間に有機層が配置された構造を有する。本実施形態の有機エレクトロニクス素子は、発光層、有機層、陽極、陰極、基板を備えていれば特に限定されない。有機層は、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、又は電子輸送層として使用することができる。
<有機EL素子>
本実施形態の有機EL素子は、前記有機層を少なくとも一つ備える。本実施形態の有機EL素子は、発光層、有機層、陽極、陰極、基板を備えていれば特に限定されない。有機層は、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、又は電子輸送層として使用することができる。また、正孔注入層又は正孔輸送層に、本実施形態の有機層を適用することが好ましい。
図1は、有機EL素子の一実施形態を示す断面模式図である。図1に示す有機EL素子は、多層構造の素子であり、基板8、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層6、発光層1、電子輸送層7、電子注入層5、及び陰極4がこの順に積層された多層構造を有している。以下、各層について詳細に説明する。
(発光層)
発光層に用いる材料としては、低分子化合物であっても、ポリマーであってもよく、デンドリマー等も使用可能である。蛍光発光を利用する低分子化合物としては、ペリレン、クマリン、ルブレン、キナクリドン、色素レーザー用色素(例えば、ローダミン、DCM1等)、アルミニウム錯体(例えば、Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminum(III)(Alq3))、スチルベン、これらの誘導体が挙げられる。蛍光発光を利用するポリマーとしては、ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン(PPV)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、フルオレンーベンゾチアジアゾール共重合体、フルオレン-トリフェニルアミン共重合体、及びこれらの誘導体及び混合物が好適に利用できる。
一方、近年、有機EL素子の高効率化のため、燐光有機EL素子の開発も活発に行われている。燐光有機EL素子では、一重項状態のエネルギーのみならず三重項状態のエネルギーも利用することが可能であり、内部量子収率を原理的には100%まで上げることが可能となる。燐光有機EL素子では、燐光を発するドーパントとして、白金及びイリジウムなどの重金属を含む金属錯体系燐光材料を、ホスト材料にドーピングすることで燐光発光を取り出す(M.A.Baldo et al.,Nature,Vol.395,p.151(1998)、M.A.Baldo et al.,Apllied Physics Letters,Vol.75,p.4(1999)、M.A.Baldo et al.,Nature,Vol.403,p.750(2000)参照。)。
本実施形態の有機EL素子においても、高効率化の観点から、発光層に燐光材料を用いることが好ましい。燐光材料としては、Ir及びPtなどの中心金属を含む金属錯体などが好適に使用できる。具体的には、Ir錯体としては、例えば、青色発光を呈するFIr(pic)〔イリジウム(III)ビス[(4,6-ジフルオロフェニル)-ピリジネート-N,C]ピコリネート〕、緑色発光を呈するIr(ppy)〔ファク トリス(2-フェニルピリジン)イリジウム〕(前記M.A.Baldo et al.,Nature,Vol.403,p.750(2000)参照)又は赤色発光を呈する(btp)Ir(acac){ビス〔2-(2’-ベンゾ[4,5-α]チエニル)ピリジナート-N,C〕イリジウム(アセチル-アセトネート)}、Ir(piq)〔トリス(1-フェニルイソキノリン)イリジウム〕(前記Adachi etal.,Appl.Phys.Lett.,78no.11,2001,1622参照)等が挙げられる。
Pt錯体としては、例えば、赤色発光を呈する2、3、7、8、12、13、17、18-オクタエチル-21H、23H-フォルフィンプラチナ(PtOEP)等が挙げられる。
燐光材料は、低分子又はデンドライド種、例えば、イリジウム核デンドリマーが使用され得る。また、これらの誘導体も好適に使用できる。
また、発光層に燐光材料が含まれる場合、燐光材料の他に、ホスト材料を含むことが好ましい。ホスト材料としては、低分子化合物であっても、高分子化合物であってもよく、デンドリマーなども使用できる。
低分子化合物としては、例えば、CBP(4,4'-Bis(Carbazol-9-yl)-biphenyl)、mCP(1,3-bis(9-carbazolyl)benzene)、CDBP(4,4'-Bis(Carbazol-9-yl)-2,2’-dimethylbiphenyl)などが、高分子化合物としては、例えば、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフルオレンなどが使用でき、これらの誘導体も使用できる。
発光層は、蒸着法により形成してもよく、塗布法により形成してもよい。塗布法により形成する場合、有機EL素子を安価に製造することができるため、より好ましい。発光層を塗布法によって形成するには、燐光材料と、必要に応じてホスト材料を含む溶液を、例えば、インクジェット法、キャスト法、浸漬法、凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平板印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の印刷法、スピンコーティング法などの公知の方法で所望の基体上に塗布することで行うことができる。
(陰極)
陰極材料としては、例えば、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg-Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金であることが好ましい。
(陽極)
陽極としては、金属(例えば、Au)又は金属導電率を有する他の材料、例えば、酸化物(例えば、ITO)、導電性高分子(例えば、ポリチオフェン-ポリスチレンスルホン酸混合物(PEDOT:PSS))を使用することもできる。
(正孔輸送層、正孔注入層)
上述の有機層を、正孔輸送層及び正孔注入層の少なくとも一方として使用することが好ましい。上述のとおり、有機エレクトロニクス材料を含む有機層を用いることにより、これらの層を容易に形成することができる。また、例えば、有機EL素子が、上述の有機層を正孔輸送層として有し、さらに正孔注入層を有する場合、正孔注入層には公知の材料を使用してもよい。また、有機EL素子が、上述の有機層を正孔注入層として有し、更に正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層には公知の材料を使用してもよい。さらに、有機EL素子が、上述の有機層を正孔輸送層及び正孔注入層として有してもよい。
正孔注入層にトリフェニルアミン構造を含む材料を用いた場合、正孔の移動に対してエネルギー準位の観点から、正孔輸送層に上述の有機層を用いることが好適である。この場合、重合開始剤は、正孔輸送層である有機層に含有させても、又は、正孔輸送層の下層にある有機層に含有させてもよい。
(電子輸送層、電子注入層)
電子輸送層、電子注入層としては、例えば、フェナントロリン誘導体(例えば、2,9-dimethyl-4,7-diphenyl-1,10-phenanthroline(BCP))、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレンペリレンなどの複素環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フレオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体(2-(4-Biphenylyl)-5-(4-tert-butylphenyl-1,3,4-oxadiazole) (PBD))、アルミニウム錯体(例えば、Tris(8-hydroxyquinolinato)aluminum(III)(Alq3))などが挙げられる。さらに、上記オキサジアゾール誘導体において、オキサジアゾール環の酸素原子を硫黄原子に置換したチアジアゾール誘導体、電子吸引基として知られているキノキサリン環を有するキノキサリン誘導体も用いることができる。
(基板)
本実施形態の有機EL素子に用いることができる基板として、ガラス、プラスチック等の種類は特に限定されることはなく、また、透明のものであれば特に制限は無いが、ガラス、石英、光透過性樹脂フィルム等が好ましく用いられる。樹脂フィルムを用いた場合には、有機EL素子にフレキシブル性を与えることが可能であり、フレキシブル基板として機能するため特に好ましい。
樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート(PC)、セルローストリアセテート(TAC)、セルロースアセテートプロピオネート(CAP)等からなるフィルム等が挙げられる。
また、樹脂フィルムを用いる場合、水蒸気及び酸素等の透過を抑制するために、樹脂フィルムへ酸化珪素及び窒化珪素等の無機物をコーティングして用いてもよい。
(発光色)
本実施形態の有機EL素子における発光色は特に限定されるものではないが、白色発光素子は家庭用照明、車内照明、時計及び液晶のバックライト等の各種照明器具に用いることができるため好ましい。
白色発光素子を形成する方法としては、現在のところ単一の材料で白色発光を示すことが困難であることから、複数の発光材料を用いて複数の発光色を同時に発光させて混色させることで白色発光を得ている。複数の発光色の組み合わせとしては、特に限定されるものではないが、青色、緑色、赤色の3つの発光極大波長を含有するもの、青色と黄色、黄緑色と橙色等の補色の関係を利用した2つの発光極大波長を含有するものが挙げられる。また発光色の制御は、燐光材料の種類と量を調整することによって行うことができる。
<表示素子、照明装置、表示装置>
本実施形態の表示素子は、前記有機EL素子を備えたことを特徴としている。例えば、赤・緑・青(RGB)の各画素に対応する素子として、有機EL素子を用いることで、カラーの表示素子が得られる。
画像の形成方法には、マトリックス状に配置した電極でパネルに配列された個々の有機EL素子を直接駆動する単純マトリックス型と、各素子に薄膜トランジスタを配置して駆動するアクティブマトリックス型とがある。前者は、構造は単純ではあるが垂直画素数に限界があるため文字などの表示に用いる。後者は、駆動電圧は低く電流が少なくてすみ、明るい高精細画像が得られるので、高品位のディスプレイ用として用いられる。
また、本実施形態の照明装置は、前記有機EL素子を備えたことを特徴としている。さらに、本実施形態の表示装置は、照明装置と、表示手段として液晶素子と、を備えたことを特徴としている。バックライト(白色発光光源)として上述の照明装置を用い、表示手段として液晶素子を用いた表示装置、すなわち液晶表示装置としてもよい。この構成は、公知の液晶表示装置において、バックライトのみを上述の照明装置に置き換えた構成であり、液晶素子部分は公知技術を転用することができる。
以下に、実施例により本実施形態をさらに具体的に説明するが、本実施形態は以下の実施例に限定されるものではない。
以下に、本実施例で用いた電荷輸送性材料の合成例を示す。
<Pd触媒の調製>
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、室温下、ガラス製サンプルバイアルにフッ素樹脂コーティングされた磁器撹拌子を入れ、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム73.2mg(80μmol)を秤取り、トルエンを15mL加え30分間撹拌した。同様に、ガラス製サンプルバイアルにフッ素樹脂コーティングされた磁器撹拌子を入れ、トリス(t-ブチル)ホスフィン129.6mg(640μmol)を秤取り、トルエンを5mL加え5分間撹拌した。これらの溶液を混合し、80℃で2時間撹拌し、得られた溶液を孔径0.2μmのメンブレンフィルターで不溶物を除去した溶液を触媒とした。すべての溶媒は30分間以上窒素バブリングにより脱気したもの使用した。
<電荷輸送性材料の合成>
(電荷輸送性ポリマー1の合成)
100mLの三口丸底ガラスフラスコに、下記モノマー1を2.34g(4.6mmol)、下記モノマー2を0.87g(1.8mmol)、下記モノマー3を0.91g(3.1mmol)、下記モノマー4を0.15g(0.6mmol)及びトルエンを17.7mL加え、1質量%トリオクチルメチルアンモニウムクロリドのトルエン溶液を3.9mL及び3M水酸化カリウム水溶液を7.2mL加えた。すべての溶媒は30分間以上窒素バブリングにより脱気したもの使用した。反応液が入ったフラスコに還流冷却管及び窒素ガスフロー管を取り付け、60℃に加熱したオイルバスにフラスコを浸し30分間撹拌し、モノマーを溶解させた。続けて上記調整したPd触媒溶液を1.0mL加え、オイルバスの温度を120℃にして反応を行った。反応液を2時間加熱還流した。反応はすべて窒素気流下で行った。
Figure 2022055988000019
反応終了後、有機層を水洗し、有機層をメタノール-水(9:1)混合溶液に注いだ。生じた沈殿を濾別し、メタノールで洗浄した。得られた沈殿を酢酸エチルで洗浄し、溶出している固形物を真空乾燥した。乾燥した固形物をトルエンに溶解し、金属吸着剤(Strem Chemicals社製「Triphenylphosphine, polymer-bound on styrene-divinylbenzene copolymer」、沈殿物100mgに対して200mg)を加えて、40℃で2時間撹拌した。撹拌終了後、溶液を孔径0.2μmのメンブレンフィルターを通してろ過して金属吸着剤と固形不純物を取り除き、溶液をメタノールに注いだ。沈殿物を吸引ろ過して、得られた沈殿物をメタノールで洗浄した後、固形物を真空乾燥し、電荷輸送性ポリマー1を得た。
(電荷輸送性ポリマー2の合成)
上記電荷輸送性ポリマー1の合成において、モノマー4の代わりに下記モノマー5を用いて反応を行った以外は同様にして合成した。
Figure 2022055988000020
(電荷輸送性ポリマー3の合成)
上記電荷輸送性ポリマー1の合成において、モノマー4の代わりに下記モノマー6を用いて反応を行った以外は同様にして合成した。
Figure 2022055988000021
(電荷輸送性ポリマー4の合成)
上記電荷輸送性ポリマー1の合成において、モノマー4の代わりに下記モノマー7を用いて反応を行った以外は同様にして合成した。
Figure 2022055988000022
(耐溶剤性の評価)
電荷輸送性ポリマーを用いて有機層を形成し、残膜率測定により耐溶剤性の評価を次のように行った。すなわち、以下に示す工程で有機層を形成し、形成した有機層付き石英板を大気下及び室温下でトルエン10mLに浸漬し、10分間静置した。有機層をトルエンに浸漬する前後の可視紫外分光法(UV-vis)スペクトルにおける吸収極大(λmax)の吸光度(Abs)の比から、以下の式を用いて、有機層の残膜率(%)を算出した。残膜率が大きいほど、耐溶剤性に優れている。
残膜率(%)=(トルエン浸漬後の有機層の吸光度/トルエン浸漬前の有機層の吸光度)×100
(実施例1)
上記電荷輸送性ポリマー1(5.0mg)と上記電荷輸送性ポリマー3(5.0mg)をガラスサンプル菅に秤取り、トルエン0.9mLに溶解して電荷輸送性ポリマー溶液を作製した。電荷輸送性ポリマー溶液を大気下で石英板上に3,000rpmでスピンコートした。次いで、窒素雰囲気化のグローブボックスにスピンコートした石英板を投入し、窒素雰囲気化ホットプレート上で、230℃、30分間の条件で加熱して硬化反応を行い、有機層を形成し、有機層の残膜率(%)を算出した。
(実施例2)
実施例1において、電荷輸送性ポリマー3の代わりに電荷輸送性ポリマー4を用いた以外は同様の操作を行い、残膜率を測定した。
(実施例3)
実施例1において、電荷輸送性ポリマー1の代わりに電荷輸送性ポリマー2を用いた以外は同様の操作を行い、残膜率を測定した。
(実施例4)
実施例3において、電荷輸送性ポリマー3の代わりに電荷輸送性ポリマー4を用いた以外は同様の操作を行い、残膜率を測定した。
(比較例1)
実施例1において、電荷輸送性ポリマー3の代わりに電荷輸送性ポリマー1を用いた以外は同様の操作を行い、残膜率を測定した。(電荷輸送性ポリマー1の総量10.0mg)
(比較例2)
実施例3において、電荷輸送性ポリマー3の代わりに電荷輸送性ポリマー2を用いた以外は同様の操作を行い、残膜率を測定した(電荷輸送性ポリマー2の総量10.0mg)。
以下、表1に実施例1~4及び比較例1、2の結果を示す。
Figure 2022055988000023
実施例1~4より、電荷輸送性ポリマーを2種用いることによって、電荷輸送性ポリマーを1種のみ用いる比較例1~2と比べて残膜率が向上していることが分かる。
以上より、電荷輸送性材料が2種の電荷輸送性ポリマーを含有することによって、良好な有機層の積層が可能となる。
1 発光層
2 陽極
3 正孔注入層
4 陰極
5 電子注入層
6 正孔輸送層
7 電子輸送層
8 基板

Claims (15)

  1. 第1の重合性置換基を有する第1のポリマーと、
    前記第1の重合性置換基と異なる第2の重合性置換基を有する第2のポリマーと、を含有する電荷輸送性材料。
  2. 前記第1の重合性置換基が下記構造を含む、請求項1に記載の電荷輸送性材料。

    *-Ar-(CH-CH=CH

    前記構造中、*は他の構造との結合部位、Arは置換又は非置換のアリーレン基又はヘテロアリーレン基を表し、nは0~20の整数である。
  3. 前記Arが、置換又は非置換のフェニレン基である、請求項2に記載の電荷輸送性材料。
  4. 前記第2の重合性置換基がシクロプロピル基、シクロブチル基、ベンゾシクロブテニル基、エポキシ基、及びオキセタニル基からなる群から選択される少なくとも1種を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料。
  5. 前記第2の重合性置換基がベンゾシクロブテニル基を含む、請求項1~4のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料。
  6. 請求項1~5のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料と、溶媒と、を含む、インク組成物。
  7. 請求項1~5のいずれか1項に記載の電荷輸送性材料、又は請求項6に記載のインク組成物を用いて形成された、有機層。
  8. 請求項7に記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロニクス素子。
  9. 請求項7に記載の有機層を少なくとも一つ備える、有機エレクトロルミネセンス素子。
  10. フレキシブル基板をさらに備える、請求項9に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  11. 樹脂フィルム基板をさらに備える、請求項9に記載の有機エレクトロルミネセンス素子。
  12. 請求項9~11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示素子。
  13. 請求項9~11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、照明装置。
  14. 請求項9~11のいずれか1項に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を備えた、表示装置。
  15. 請求項14に記載の表示装置と、表示手段として液晶素子とを備えた、表示装置。
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