JPWO2020067300A1 - 有機エレクトロニクス材料及び有機エレクトロニクス素子 - Google Patents

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Abstract

一実施形態は、電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料であって、前記電荷輸送性ポリマーが、分岐構造を有し、前記電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が、20,000以上であり、前記電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、前記電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である、有機エレクトロニクス材料に関する。

Description

本発明の実施形態は、有機エレクトロニクス材料、液状組成物、有機層、有機エレクトロニクス素子、有機エレクトロルミネセンス素子、表示素子、照明装置、表示装置、及び有機エレクトロニクス素子の製造方法に関する。
有機エレクトロニクス素子は、有機物を用いて電気的な動作を行う素子であり、省エネルギー、低価格、柔軟性等の特長を発揮できると期待され、従来のシリコンを主体とした無機半導体に替わる技術として注目されている。有機エレクトロニクス素子の例として、有機エレクトロルミネセンス素子(有機EL素子)、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。
有機EL素子は、例えば、白熱ランプ又はガス充填ランプの代替えとなる大面積ソリッドステート光源用途として注目されている。また、フラットパネルディスプレイ(FPD)分野における液晶ディスプレイ(LCD)に置き換わる最有力の自発光ディスプレイとしても注目されており、製品化が進んでいる。
有機EL素子は、使用される有機材料から、低分子型有機EL素子及び高分子型有機EL素子の2つに大別される。高分子型有機EL素子では、有機材料として高分子化合物が用いられ、低分子型有機EL素子では、低分子化合物が用いられる。一方、有機EL素子の製造方法は、主に真空系で成膜が行われる乾式プロセスと、凸版印刷、凹版印刷等の有版印刷、インクジェット等の無版印刷などにより成膜が行われる湿式プロセスの2つに大別される。簡易成膜が可能であるため、湿式プロセスは、今後の大画面有機ELディスプレイには不可欠な方法として期待されている。
このため、湿式プロセスに適した材料の開発が進められており、例えば、重合性官能基を有する電荷輸送性化合物を利用して多層構造を形成する検討が行われている(特許文献1参照)。
特開2006−279007号公報
湿式プロセスでは、一般に、有機材料を溶媒に溶解させて得た溶液を塗布して塗布層を形成し、次いで、塗布層を乾燥させることによって有機層を形成する。そのため、十分な膜厚を有する有機層を形成するには、高濃度の溶液を用いることが好ましい。しかし、高分子化合物を含有する溶液では、濃度を高くすると粘度が上昇する傾向がある。溶液の粘度が高いと、塗布方法によっては有機層を形成することが困難になることがある。
そこで、本発明の実施形態は、湿式プロセスによって十分な膜厚を有する有機層を形成し得る有機エレクトロニクス材料及び液状組成物を提供することを課題とする。また、本発明の実施形態は、十分な膜厚を有し、湿式プロセスにより容易に形成することができる有機層を提供することを課題とする。さらに、本発明の実施形態は、優れた特性を有する有機エレクトロニクス素子、有機EL素子、表示素子、照明装置、及び表示装置を提供することを課題とする。
本発明には様々な実施形態が含まれる。実施形態の例を以下に挙げる。本発明は以下の実施形態に限定されない。
一実施形態は、電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料であって、前記電荷輸送性ポリマーが、分岐構造を有し、前記電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が、20,000以上であり、前記電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、前記電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である、有機エレクトロニクス材料に関する。
他の一実施形態は、前記有機エレクトロニクス材料と、溶媒とを含有する、液状組成物に関する。
他の一実施形態は、前記有機エレクトロニクス材料、又は、前記液状組成物を用いて形成された、有機層に関する。
他の一実施形態は、前記有機層を含む、有機エレクトロニクス素子に関する。
他の一実施形態は、前記有機層を含む、有機エレクトロルミネセンス素子に関する。
他の実施形態は、前記有機エレクトロルミネセンス素子を含む、表示素子;前記有機エレクトロルミネセンス素子を含む、照明装置;又は、前記照明装置と、表示手段として液晶素子とを含む、表示装置に関する。
更に他の一実施形態は、前記有機エレクトロニクス材料、又は、前記液状組成物を用いて有機層を形成することを含む、有機エレクトロニクス素子の製造方法に関する。
本発明の実施形態によれば、湿式プロセスによって十分な膜厚を有する有機層を形成し得る有機エレクトロニクス材料及び液状組成物を提供することができる。また、本発明の実施形態によれば、十分な膜厚を有し、湿式プロセスにより容易に形成することができる有機層を提供することができる。さらに、本発明の実施形態によれば、優れた特性を有する有機エレクトロニクス素子、有機EL素子、表示素子、照明装置、及び表示装置を提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態である有機EL素子の一例を示す断面模式図である。
本発明の実施形態について説明する。本発明は以下の実施形態に限定されない。
<有機エレクトロニクス材料>
本発明の実施形態である有機エレクトロニクス材料は、分岐構造を有し、重量平均分子量が20,000以上であり、かつ、下記を満たす電荷輸送性ポリマーを含有する。
電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である。
[電荷輸送性ポリマー]
電荷輸送性ポリマーは、分岐状ポリマーであり、分子内に分岐構造を有する。電荷輸送性ポリマーを構成する構造単位は、3価以上の構造単位Bと、1価の構造単位Tとを少なくとも含み、2価の構造単位を更に含んでもよい。構造単位Bは、分岐部を構成する構造単位である。構造単位Tは、分子鎖の末端部を構成する構造単位である。構造単位Lは、電荷輸送性を有する構造単位であることが好ましい。
電荷輸送性ポリマーは、各構造単位を、それぞれ1種のみ含んでいても、又は、それぞれ複数種含んでいてもよい。電荷輸送性ポリマーにおいて、各構造単位は、「1個」〜「3個以上」の結合部位において互いに結合している。各構造単位については後述する。
電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、20,000以上である。重量平均分子量が20,000以上である場合、優れた成膜性、耐熱性、及び安定性を有する有機層を形成することができる。重量平均分子量は、25,000以上であることが好ましく、30,000以上であることがより好ましく、35,000以上であることが更に好ましい。一方で、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、1,000,000以下であることが好ましく、700,000以下であることがより好ましく、400,000以下であることが更に好ましい。1,000,000以下である場合、溶媒への良好な溶解性を保ち、液状組成物を容易に調製することができる。特に、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量は、200,000以下であることが好ましく、100,000以下であることがより好ましく、80,000以下であることが更に好ましい。200,000以下である場合、厚い膜厚を有する有機層を形成しやすくなる傾向がある。電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が大きいほど溶液の粘度が高くなる傾向があり、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が小さいほど溶液の粘度が低くなる傾向がある。
電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、10,000以上であることが好ましく、12,000以上であることがより好ましく、15,000以上であることが更に好ましい。数平均分子量が10,000以上である場合、優れた成膜性、耐熱性、及び安定性を有する有機層を形成することができる。一方で、電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、500,000以下であることが好ましく、100,000以下であることがより好ましい。500,000以下である場合、溶媒への良好な溶解性を保ち、液状組成物を容易に調製することができる。特に、電荷輸送性ポリマーの数平均分子量は、50,000以下であることが好ましく、40,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることが更に好ましい。50,000以下である場合、厚い膜厚を有する有機層を形成しやすくなる傾向がある。電荷輸送性ポリマーの数平均分子量が大きいほど溶液の粘度が高くなる傾向があり、電荷輸送性ポリマーの数平均分子量が小さいほど溶液の粘度が低くなる傾向がある。
重量平均分子量及び数平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)により、標準ポリスチレンの検量線を用いて測定することができる。
GPCの測定条件は、例えば以下の条件とすればよい。
装置 :高速液体クロマトグラフ Prominence 株式会社島津製作所
送液ポンプ(LC−20AD)
脱気ユニット(DGU−20A)
オートサンプラ(SIL−20AHT)
カラムオーブン(CTO−20A)
PDA検出器(SPD−M20A)
示差屈折率検出器(RID−20A)
カラム :Gelpack(登録商標)
GL−A160S(製造番号:686-1J27)
GL−A150S(製造番号:685-1J27)日立化成株式会社
溶離液 :テトラヒドロフラン(THF)(HPLC用、安定剤含有)富士フイルム和光純薬工業株式会社
流速 :1mL/min
カラム温度 :40℃
検出波長 :254nm
分子量標準物質:PStQuick A/B/C 東ソー株式会社
電荷輸送性ポリマーは、下記を満たすポリマーである。
電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である。
粘度の測定は、室温(25℃)で行う。粘度の測定には、温度が25℃に調整された溶液を用いる。電荷輸送性ポリマーの濃度は、溶液の質量を基準とする濃度である。粘度の測定には、例えば、VROC技術(Viscometer/Rheometer-on-a-Chip (VROC(R)) technology)を利用した測定装置を用いることができる。測定装置の例として、RheoSense社製「microVISCO(登録商標)」が挙げられる。測定を複数回実施し、複数回の測定値の平均値を粘度の値としてもよい。具体的には、測定用の溶液は、実施例に記載の方法により調製することができる。また、具体的には、溶液の粘度は、実施例に記載の方法により測定することができる。
溶液の粘度が3.0mPa・s未満である場合、電荷輸送性ポリマーを用いて、十分な膜厚を有する有機層を容易に形成することができる。溶液の粘度は、3.0mPa・s未満であることが好ましく、2.8mPa・s以下であることがより好ましく、2.7mPa・s以下であることが更に好ましい。一方で、粘度の下限は特に限定されない。粘度が低いほど、十分な膜厚を有する有機層を容易に形成することができる傾向がある。溶液の粘度は、例えば、有機層を形成する際の作業性を考慮すると、1.0mPa・s以上であることが好ましく、1.5mPa・s以上であることがより好ましく、2.0mPa・s以上であることが更に好ましい。
溶液の粘度は、電荷輸送性ポリマーにおける構造単位の比率、電荷輸送性ポリマーの分子量等を変化させることによって調整できる。
10質量%トルエン溶液の粘度が3.0mPa・s未満である電荷輸送性ポリマーを用いれば、高濃度かつ低粘度の液状組成物を得ることができる。高濃度かつ低粘度の液状組成物を、例えばインクジェット法に適用することによって、十分な膜厚を有する有機層を容易に形成することが可能となる。
電荷輸送性ポリマーは、正孔を輸送する能力を有する正孔輸送性ポリマーであることが好ましい。より好ましくは、電荷輸送性ポリマーは、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、アニリン構造、及びフェノキサジン構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含む。これらの構造は、置換又は非置換であってよい。また、これらの構造単位は、「1価」〜「3価以上」のいずれの構造単位として含まれていてもよい。すなわち、構造単位B、構造単位L、及び構造単位Tの少なくともいずれかが、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、アニリン構造、及びフェノキサジン構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含むことが好ましい。構造単位B、構造単位L、及び構造単位Tの少なくともいずれかが、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、及びピロール構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含むことがより好ましく、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、及びピロール構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含むことが更に好ましい。芳香族アミン構造は、ジアリールアミン構造及びトリアリールアミン構造からなる群から選択される構造であることが好ましく、トリアリールアミン構造であることがより好ましく、トリフェニルアミン構造であることが更に好ましい。
(構造)
電荷輸送性ポリマーは、分岐状のポリマーである。分岐状の電荷輸送性ポリマーによれば、十分な膜厚を有する有機層を効率よく形成することができる。
好ましい実施形態によれば、分岐構造は、1つの構造単位Bと、該1つの構造単位Bに結合する3つ以上の構造単位Lとを少なくとも有する。好ましくは、分岐構造は、1つの構造単位Bと、該1つの構造単位Bに結合する3つ以上の構造単位Lとを有し、更に、前記3つ以上の構造単位Lのそれぞれにつき、該構造単位Lに結合する別の1つの構造単位Bと、該別の1つの構造単位Bに結合する別の2つ以上の構造単位Lとを少なくとも有する多重分岐構造を含む。
電荷輸送性ポリマーに含まれる部分構造の例として、以下が挙げられる。電荷輸送性ポリマーは以下の部分構造を有するポリマーに限定されない。部分構造中、「L」は構造単位Lを、「T」は構造単位Tを、「B」は構造単位Bを表す。本明細書中、「*」は、他の構造との結合部位を表す。以下の部分構造中、複数のLは、互いに同一の構造単位であっても、互いに異なる構造単位であってもよい。T及びBについても、同様である。
Figure 2020067300
(構造単位L)
構造単位Lは、電荷輸送性を有する2価の構造単位であることが好ましい。構造単位Lは、電荷を輸送する能力を有する原子団を含んでいればよく、特に限定されない。例えば、構造単位Lは、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ビフェニレン構造、ターフェニレン構造、ナフタレン構造、アントラセン構造、テトラセン構造、フェナントレン構造、ジヒドロフェナントレン構造、ピリジン構造、ピラジン構造、キノリン構造、イソキノリン構造、キノキサリン構造、アクリジン構造、ジアザフェナントレン構造、フラン構造、ピロール構造、オキサゾール構造、オキサジアゾール構造、チアゾール構造、チアジアゾール構造、トリアゾール構造、ベンゾチオフェン構造、ベンゾオキサゾール構造、ベンゾオキサジアゾール構造、ベンゾチアゾール構造、ベンゾチアジアゾール構造、ベンゾトリアゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。芳香族アミン構造は、ジアリールアミン構造及びトリアリールアミン構造からなる群から選択される構造であることが好ましく、トリアリールアミン構造であることがより好ましく、トリフェニルアミン構造であることが更に好ましい。
一実施形態において、構造単位Lは、優れた正孔輸送性を得る観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、アニリン構造、フェノキサジン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが好ましく、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることがより好ましく、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、ピロール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが更に好ましく、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが特に好ましい。他の実施形態において、構造単位Lは、優れた電子輸送性を得る観点から、置換又は非置換の、フルオレン構造、ベンゼン構造、フェナントレン構造、ピリジン構造、キノリン構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択されることが好ましい。
構造単位Lの具体例として、以下が挙げられる。構造単位Lは、以下に限定されない。
Figure 2020067300
Figure 2020067300
Rは、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。Rが置換基である場合、置換基は、好ましくは、それぞれ独立に、−R、−OR、−SR、−OCOR、−COOR、−SiR、ハロゲン原子、及び、後述する重合性官能基を含む基からなる群から選択される。Rは、炭素数1〜22個の直鎖、環状又は分岐アルキル基;又は、炭素数2〜30個のアリール基又はヘテロアリール基を表す。R〜Rは、それぞれ独立に、水素原子;炭素数1〜22個の直鎖、環状又は分岐アルキル基;又は、炭素数2〜30個のアリール基又はヘテロアリール基を表す。アルキル基、アリール基、及びヘテロアリール基は、置換又は非置換であってよい。アルキル基、アリール基、及びヘテロアリール基が更に置換基を有する場合の置換基の例として、−R、−OR、−SR、−OCOR、−COOR、−SiR、ハロゲン原子、及び、後述する重合性官能基を含む基が挙げられ、好ましくは−Rである。
Rは、好ましくは、水素原子、アルキル基、アリール基、アルキル置換アリール基、ハロゲン原子、ハロゲン置換アルキル基等である。
Arは、それぞれ独立に2価の連結基を表し、例えば、それぞれ独立に、アリーレン基又はヘテロアリーレン基を表す。Arは、好ましくは炭素数2〜30個のアリーレン基又はヘテロアリーレン基であり、より好ましくは炭素数2〜30個のアリーレン基であり、更に好ましくはフェニレン基である。
アリール基は、芳香族炭化水素から水素原子1個を除いた原子団である。ヘテロアリール基は、芳香族複素環化合物から水素原子1個を除いた原子団である。アリーレン基は、芳香族炭化水素から水素原子2個を除いた原子団である。ヘテロアリーレン基は、芳香族複素環化合物から水素原子2個を除いた原子団である。
芳香族炭化水素としては、単環、縮合環、又は、単環及び縮合環から選択される2個以上が直接結合を介して結合した多環が挙げられる。芳香族複素環化合物としては、単環、縮合環、又は、単環及び縮合環から選択される2個以上が直接結合を介して結合した多環が挙げられる。
(構造単位B)
構造単位Bは、電荷輸送性ポリマーが分岐構造を有する場合に、分岐部を構成する3価以上の構造単位である。構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、好ましくは6価以下であり、より好ましくは5価以下であり、更に好ましくは4価又は3価である。構造単位Bは、電荷輸送性を有する単位であることが好ましい。例えば、構造単位Bは、有機エレクトロニクス素子の耐久性向上の観点から、置換又は非置換の、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、縮合多環式芳香族炭化水素構造、及び、これらの1種又は2種以上を含有する構造から選択される。芳香族アミン構造は、ジアリールアミン構造及びトリアリールアミン構造からなる群から選択される構造であることが好ましく、トリアリールアミン構造であることがより好ましく、トリフェニルアミン構造であることが更に好ましい。
構造単位Bの具体例として、以下が挙げられる。構造単位Bは、以下に限定されない。
Figure 2020067300
Wは、3価の連結基を表し、例えば、炭素数2〜30個のアレーントリイル基又はヘテロアレーントリイル基を表す。
Arは、それぞれ独立に2価の連結基を表し、例えば、それぞれ独立に、アリーレン基又はヘテロアリーレン基を表す。Arは、好ましくは炭素数2〜30個のアリーレン基又はヘテロアリーレン基であり、より好ましくは炭素数2〜30個のアリーレン基であり、更に好ましくはフェニレン基である。
Yは、直接結合、又は、2価の連結基を表し、例えば、構造単位LにおけるR(ただし、重合性官能基を含む基を除く。)のうち水素原子を1個以上有する基から、更に1個の水素原子を除いた2価の基が挙げられる。
Zは、炭素原子、ケイ素原子、又はリン原子のいずれかを表す。
構造単位中、ベンゼン環及びArは、置換基を有していてもよく、置換基の例として、構造単位LにおけるRが挙げられる。
アレーントリイル基は、芳香族炭化水素から水素原子3個を除いた原子団である。ヘテロアレーントリイル基は、芳香族複素環化合物から水素原子3個を除いた原子団である。芳香族炭化水素及び芳香族複素環化合物については、上述のとおりである。
(構造単位T)
構造単位Tは、電荷輸送性ポリマーの末端部を構成する1価の構造単位である。構造単位Tは、特に限定されず、例えば、置換又は非置換の、芳香族炭化水素構造、芳香族複素環構造、及び、これらの1種又は2種以上を含む構造から選択される。構造単位Tが構造単位Lと同じ構造を有していてもよい。一実施形態において、構造単位Tは、電荷の輸送性を低下させずに耐久性を付与するという観点から、置換又は非置換の芳香族炭化水素構造であることが好ましく、置換又は非置換のベンゼン構造であることがより好ましい。また、他の実施形態において、後述するように、電荷輸送性ポリマーが末端部に重合性官能基を有する場合、構造単位Tは重合可能な構造(例えば、ピロール−イル基等の重合性官能基)であってもよい。
構造単位Tの具体例として、以下が挙げられる。構造単位Tは、以下に限定されない。
Figure 2020067300
Rは、それぞれ独立に、構造単位LにおけるRと同様である。電荷輸送性ポリマーが末端部に重合性官能基を有する場合、構造単位Tは、上記式において、Rのいずれか少なくとも1つが、重合性官能基を含む基である構造単位を含むことが好ましい。電荷輸送性ポリマーの溶媒への溶解性を向上させるためには、好ましくは、構造単位Tは、上記式において、Rのいずれか少なくとも1つが、アルキル基又はフルオロアルキル基である構造単位を含むことが好ましい。アルキル基は、好ましくは直鎖状アルキル基であり、より好ましくは炭素数20以下の直鎖状アルキル基であり、更に好ましくは炭素数6〜12の直鎖状アルキル基である。フルオロアルキル基は、好ましくはパーフルオロアルキル基であり、より好ましくはパーフルオロメチル基又はパーフルオロエチル基であり、更に好ましくはパーフルオロメチル基である。
(重合性官能基)
一実施形態において電荷輸送性ポリマーは、重合反応により硬化させ、溶剤への溶解度を変化させる観点から、重合性官能基を少なくとも1つ有することが好ましい。「重合性官能基」とは、熱、光等を加えることにより、互いに結合を形成し得る官能基をいう。
重合性官能基としては、置換又は非置換の、炭素−炭素多重結合を有する基(例えば、ビニル基、スチリル基、アリル基、ブテニル基、エチニル基、アクリロイル基、アクリロイルオキシ基、アクリロイルアミノ基、メタクリロイル基、メタクリロイルオキシ基、メタクリロイルアミノ基、ビニルオキシ基、ビニルアミノ基等)、小員環を有する基(例えば、シクロプロピル基、ベンゾシクロブテニル基、シクロブチル基等の環状アルキル基;エポキシ基(オキシラニル基)、オキセタン基(オキセタニル基)等の環状エーテル構造を有する基;ジケテン基;エピスルフィド基;ラクトン基;ラクタム基等)、複素環基(例えば、フラン−イル基、ピロール−イル基、チオフェン−イル基、シロール−イル基)などが挙げられる。
これらの基が置換されている場合の置換基は特に限定されないが、例えば、直鎖、環状又は分岐アルキル基が挙げられる。アルキル基の炭素数は、1〜22であることが好ましく、1〜10であることがより好ましく、1〜4であることが更に好ましい。
重合性官能基としては、置換又は非置換の、環状エーテル構造を有する基又は炭素−炭素多重結合を有する基が好ましく、置換又は非置換の、ビニル基、スチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、エポキシ基、又はオキセタン基がより好ましく、反応性及び有機エレクトロニクス素子の特性の観点から、置換又は非置換の、ビニル基又はオキセタン基が更に好ましい。
重合性官能基の自由度を上げ、重合反応を生じさせやすくする観点からは、電荷輸送性ポリマーの骨格構造と重合性官能基とが、アルキレン鎖(例えば炭素数1〜8の直鎖状のアルキレン鎖)等の連結基を介して結合していてもよい。アルキレン鎖により、電荷輸送性ポリマーの溶媒への溶解性も向上する傾向がある。また、例えば、電極上に有機層を形成する場合、ITO等の親水性電極との親和性を向上させる観点からは、エチレングリコール鎖、ジエチレングリコール鎖等の親水性の連結基を介して結合していてもよい。更に、重合性官能基を導入するために用いられるモノマーの調製が容易になる観点からは、骨格構造と重合性官能基との間に、エーテル結合、エステル結合等から選択される1種以上を含む連結基を有していてもよい。
一方で、アルキレン鎖、エチレングリコール鎖、ジエチレングリコール鎖等の連結基を含まない場合に、有機層の耐熱性が向上する傾向がある。
前述の「重合性官能基を含む基」の例には、「重合性官能基」それ自体、及び、「重合性官能基と、アルキレン鎖、エーテル結合等の連結基とを合わせた基」が含まれる。重合性官能基を含む基として、例えば、国際公開第2010/140553号に例示された基を好適に用いることができる。
重合性官能基は、電荷輸送性ポリマーの末端部(すなわち、構造単位T)に導入されていても、末端部以外の部分(すなわち、構造単位B又はL)に導入されていても、末端部と末端部以外の部分の両方に導入されていてもよい。硬化性の観点からは、少なくとも末端部に導入されていることが好ましく、硬化性及び電荷輸送性の両立を図る観点からは、末端部のみに導入されていることが好ましい。また、重合性官能基は、電荷輸送性ポリマーの主鎖に導入されていても、側鎖に導入されていてもよく、主鎖と側鎖の両方に導入されていてもよい。
重合性官能基は、硬化による溶解度の変化に寄与する観点からは、電荷輸送性ポリマー中に多く含まれる方が好ましい。一方、電荷輸送性を妨げない観点からは、電荷輸送性ポリマー中に含まれる量が少ない方が好ましい。重合性官能基の含有量は、これらを考慮し、適宜設定できる。
例えば、電荷輸送性ポリマー1分子あたりの重合性官能基数は、十分な溶解度の変化を得て、多層化を容易に行う観点から、2個以上が好ましく、3個以上がより好ましい。また、重合性官能基数は、電荷輸送性を保つ観点から、1,000個以下が好ましく、500個以下がより好ましく、300個以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマー1分子あたりの重合性官能基数は、電荷輸送性ポリマーを合成するために使用した、重合性官能基の仕込み量(例えば、重合性官能基を有するモノマーの仕込み量)、各構造単位に対応するモノマーの仕込み量、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量等を用い、平均値として求めることができる。また、重合性官能基の数は、電荷輸送性ポリマーのH NMR(核磁気共鳴)スペクトルにおける重合性官能基に由来するシグナルの積分値と全スペクトルの積分値との比、電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量等を利用し、平均値として算出できる。
(構造単位の割合)
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Bの割合は、液状組成物の粘度を低く抑え、かつ、有機エレクトロニクス素子の耐久性を向上させる観点から、全構造単位を基準として、1モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Bの割合は、液状組成物の粘度を低く抑え、十分な膜厚を有する有機層を得る観点から、17モル%以下が好ましく、16モル%以下がより好ましく、15モル%以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーが構造単位Lを含む場合、構造単位Lの割合は、十分な電荷輸送性を得る観点から、全構造単位を基準として、10モル%以上が好ましく、20モル%以上がより好ましく、30モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Lの割合は、構造単位T及び構造単位Bを考慮すると、95モル%以下が好ましく、90モル%以下がより好ましく、85モル%以下が更に好ましい。
電荷輸送性ポリマーに含まれる構造単位Tの割合は、有機エレクトロニクス素子の特性向上の観点、又は、粘度の上昇を抑え、電荷輸送性ポリマーの合成を良好に行う観点から、全構造単位を基準として、5モル%以上が好ましく、10モル%以上がより好ましく、15モル%以上が更に好ましい。また、構造単位Tの割合は、十分な電荷輸送性を得る観点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。
一例を挙げると、電荷輸送性ポリマーが構造単位L、構造単位T、及び構造単位Bを含む場合、構造単位L、構造単位T、及び構造単位Bの割合は、L:T:B=((2x+100)/3):((200−5x)/3):xを満たすことが好ましい。xは、電荷輸送性ポリマーに含まれる全構造単位を基準とする構造単位Bの割合(モル%)である。xは、1モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましく、10モル%以上が更に好ましい。xは、17モル%以下が好ましく、16モル%以下がより好ましく、15モル%以下が更に好ましい。一般に、構造単位Bの割合が大きいほど溶液の粘度が低くなると考えられるが、前述の粘度を3.0mPa・s未満にするためには、xが17モル%以下であることが好ましい。
電荷輸送性ポリマーが重合性官能基を有する場合、重合性官能基の割合は、電荷輸送性ポリマーを効率よく硬化させるという観点から、全構造単位を基準として、0.1モル%以上が好ましく、1モル%以上がより好ましく、3モル%以上が更に好ましい。また、重合性官能基の割合は、良好な電荷輸送性を得るという観点から、70モル%以下が好ましく、60モル%以下がより好ましく、50モル%以下が更に好ましい。なお、ここでの「重合性官能基の割合」とは、重合性官能基を有する構造単位の割合をいう。
電荷輸送性、耐久性、生産性等のバランスを考慮すると、構造単位L、構造単位T、及び構造単位Bの割合(モル比)は、L:T:B=100:10〜200:10〜100が好ましく、100:20〜180:20〜90がより好ましく、100:40〜160:30〜80が更に好ましい。
構造単位の割合は、電荷輸送性ポリマーを合成するために使用した、各構造単位に対応するモノマーの仕込み量を用いて求めることができる。また、構造単位の割合は、電荷輸送性ポリマーのH NMRスペクトルにおける各構造単位に由来するスペクトルの積分値を利用し、平均値として算出することができる。簡便であることから、仕込み量が明らかである場合は、好ましくは、仕込み量を用いて求めた値を採用する。
(製造方法)
電荷輸送性ポリマーは、種々の合成方法により製造でき、特に限定されない。例えば、鈴木カップリング、根岸カップリング、薗頭カップリング、スティルカップリング、ブッフバルト・ハートウィッグカップリング等の公知のカップリング反応を用いることができる。鈴木カップリングは、芳香族ボロン酸誘導体と芳香族ハロゲン化物の間で、Pd触媒を用いたクロスカップリング反応を起こさせるものである。鈴木カップリングによれば、所望とする芳香環同士を結合させることにより、電荷輸送性ポリマーを簡便に製造できる。
カップリング反応では、触媒として、例えば、Pd(0)化合物、Pd(II)化合物、Ni化合物等が用いられる。また、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、酢酸パラジウム(II)等を前駆体とし、ホスフィン配位子と混合することにより発生させた触媒種を用いることもできる。電荷輸送性ポリマーの合成方法については、例えば、国際公開第2010/140553号の記載を参照できる。
[ドーパント]
有機エレクトロニクス材料は、任意の添加剤を含むことができ、例えばドーパントを更に含有してよい。ドーパントは、有機エレクトロニクス材料に添加することでドーピング効果を発現させ、電荷の輸送性を向上させ得るものであればよく、特に制限はない。ドーピングには、p型ドーピングとn型ドーピングがあり、p型ドーピングではドーパントとして電子受容体として働く物質が用いられ、n型ドーピングではドーパントとして電子供与体として働く物質が用いられる。正孔輸送性の向上にはp型ドーピング、電子輸送性の向上にはn型ドーピングを行うことが好ましい。有機エレクトロニクス材料に用いられるドーパントは、p型ドーピング又はn型ドーピングのいずれの効果を発現させるドーパントであってもよい。また、1種のドーパントを単独で添加しても、複数種のドーパントを混合して添加してもよい。
p型ドーピングに用いられるドーパントは、電子受容性の化合物であり、例えば、ルイス酸、プロトン酸、遷移金属化合物、イオン化合物、ハロゲン化合物、π共役系化合物等が挙げられる。具体的には、ルイス酸としては、FeCl、PF、AsF、SbF、BF、BCl、BBr等;プロトン酸としては、HF、HCl、HBr、HNO、HSO、HClO等の無機酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、ポリビニルスルホン酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリフルオロ酢酸、1−ブタンスルホン酸、ビニルフェニルスルホン酸、カンファスルホン酸等の有機酸;遷移金属化合物としては、FeOCl、TiCl、ZrCl、HfCl、NbF、AlCl、NbCl、TaCl、MoF;イオン化合物としては、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ホウ酸イオン、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メチドイオン、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドイオン、ヘキサフルオロアンチモン酸イオン、AsF (ヘキサフルオロ砒酸イオン)、BF (テトラフルオロホウ酸イオン)、PF (ヘキサフルオロリン酸イオン)等のパーフルオロアニオンを有する塩、アニオンとして前記プロトン酸の共役塩基を有する塩など;ハロゲン化合物としては、Cl、Br、I、ICl、ICl、IBr、IF等;π共役系化合物としては、TCNE(テトラシアノエチレン)、TCNQ(テトラシアノキノジメタン)等が挙げられる。前記以外の公知の電子受容性化合物を用いることも可能である。好ましくは、ルイス酸、イオン化合物、π共役系化合物等である。
n型ドーピングに用いられるドーパントは、電子供与性の化合物であり、例えば、Li、Cs等のアルカリ金属;Mg、Ca等のアルカリ土類金属;LiF、CsCO等のアルカリ金属及び/又はアルカリ土類金属の塩;金属錯体;電子供与性有機化合物などが挙げられる。
電荷輸送性ポリマーが重合性官能基を有する場合は、有機層の硬化による溶解度の変化を容易にするために、ドーパントとして重合性官能基に対する重合開始剤として作用し得る化合物を用いることが好ましい。
[他の任意成分]
有機エレクトロニクス材料は、電荷輸送性低分子化合物、他のポリマー等を更に含有してもよい。
[含有量]
有機エレクトロニクス材料中の電荷輸送性ポリマーの含有量は、良好な電荷輸送性を得る観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上がより好ましく、80質量%以上が更に好ましい。電荷輸送性ポリマーの含有量の上限は特に限定されず、100質量%とすることも可能である。ドーパント等の添加剤を含むことを考慮し、電荷輸送性ポリマーの含有量を、例えば95質量%以下又は90質量%以下としてもよい。
ドーパントを含有する場合、その含有量は、有機エレクトロニクス材料の電荷輸送性を向上させる観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して、0.01質量%以上が好ましく、0.1質量%以上がより好ましく、0.5質量%以上が更に好ましい。また、成膜性を良好に保つ観点から、有機エレクトロニクス材料の全質量に対して、50質量%以下が好ましく、30質量%以下がより好ましく、20質量%以下が更に好ましい。
<液状組成物>
本発明の実施形態である液状組成物は、前記有機エレクトロニクス材料と溶媒とを含有する。溶媒を含有する液状組成物によって、塗布法といった簡便な方法によって有機層を容易に形成できる。液状組成物はインク組成物として使用することができる。
[溶媒]
溶媒としては、水、有機溶媒、又はこれらの混合溶媒など、任意の溶媒を使用できる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等のアルコール;ペンタン、ヘキサン、オクタン等のアルカン;シクロヘキサン等の環状アルカン;ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリン、ジフェニルメタン等の芳香族炭化水素;エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコール−1−モノメチルエーテルアセタート等の脂肪族エーテル;1,2−ジメトキシベンゼン、1,3−ジメトキシベンゼン、アニソール、フェネトール、2−メトキシトルエン、3−メトキシトルエン、4−メトキシトルエン、2,3−ジメチルアニソール、2,4−ジメチルアニソール等の芳香族エーテル;酢酸エチル、酢酸n−ブチル、乳酸エチル、乳酸n−ブチル等の脂肪族エステル;酢酸フェニル、プロピオン酸フェニル、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸n−ブチル等の芳香族エステル;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、アセトン、クロロホルム、塩化メチレンなどが挙げられる。好ましくは、芳香族炭化水素、脂肪族エステル、芳香族エステル、脂肪族エーテル、及び芳香族エーテルであり、より好ましくは芳香族炭化水素である。
[重合開始剤]
電荷輸送性ポリマーが重合性官能基を有する場合、液状組成物は、好ましくは、重合開始剤を含有する。重合開始剤として、公知のラジカル重合開始剤、カチオン重合開始剤、アニオン重合開始剤等を使用できる。液状組成物を簡便に調製できる観点から、ドーパントとしての機能と重合開始剤としての機能とを兼ねる物質を用いることが好ましい。そのような物質として、例えば、前記イオン化合物が挙げられる。
[添加剤]
液状組成物は、更に、任意成分として添加剤を含有してもよい。添加剤としては、例えば、重合禁止剤、安定剤、増粘剤、ゲル化剤、難燃剤、酸化防止剤、還元防止剤、酸化剤、還元剤、表面改質剤、乳化剤、消泡剤、分散剤、界面活性剤等が挙げられる。
[含有量]
液状組成物における溶媒の含有量は、種々の塗布方法へ適用することを考慮して定めることができる。例えば、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、0.1質量%以上となる量が好ましく、0.2質量%以上となる量がより好ましく、0.5質量%以上となる量が更に好ましい。また、溶媒の含有量は、溶媒に対し電荷輸送性ポリマーの割合が、20質量%以下となる量が好ましく、15質量%以下となる量がより好ましく、10質量%以下となる量が更に好ましい。
<有機層>
本発明の実施形態である有機層は、前記有機エレクトロニクス材料又は前記液状組成物を用いて形成された層である。有機層は、良好な電荷輸送性を示す。液状組成物を用いることによって、塗布法により有機層を良好かつ簡便に形成できる。塗布方法としては、例えば、スピンコーティング法;キャスト法;浸漬法;凸版印刷、凹版印刷、オフセット印刷、平版印刷、凸版反転オフセット印刷、スクリーン印刷、グラビア印刷等の有版印刷法;インクジェット法等の無版印刷法などの公知の方法が挙げられる。塗布法によって有機層を形成する場合、塗布後に得られた塗布層を加熱処理にて乾燥させ、溶媒を除去してもよい。
電荷輸送性ポリマーが重合性官能基を有する場合、光照射、加熱処理等により電荷輸送性ポリマーの重合反応を進行させ、塗布層の溶解度を変化させることができる。簡便であることから、加熱処理が好ましい。塗布層の溶解度を変化させることにより得られた有機層を積層することで、有機エレクトロニクス素子の多層化を容易に図ることが可能となる。
加熱処理は、大気雰囲気下、又は、不活性ガス雰囲気下で実施することができる。不活性ガスとしては、例えば、ヘリウムガス、アルゴンガス、窒素ガス、及びこれらの混合ガスが挙げられる。「不活性ガス雰囲気」は、不活性ガスの濃度が、体積比で、99.5%以上の雰囲気であることが好ましく、99.9%以上の雰囲気であることがより好ましく、99.99%以上の雰囲気であることが更に好ましい。
加熱処理は、例えば、ホットプレート、オーブン等の加熱器を用いて実施することができる。不活性ガス雰囲気下での加熱処理を実施するために、例えば、不活性ガス雰囲気下でホットプレートを使用するか、又は、オーブン内を不活性ガス雰囲気下にする。
加熱処理は、溶媒を効率良く除去する観点から、溶媒の沸点以上の温度で実施することが好ましい。また、電荷輸送性ポリマーの重合反応を進行させる場合には、重合反応が効率良く進行する温度が好ましい。一実施形態において、加熱処理の温度は、好ましくは140℃以上、より好ましくは180℃以上、更に好ましくは190℃以上である。一方、加熱処理による劣化を抑制する観点から、好ましくは300℃以下、より好ましくは280℃以下、更に好ましくは250℃以下である。
乾燥後又は硬化後の有機層の厚さは、電荷輸送の効率を向上させる観点から、好ましくは0.1nm以上であり、より好ましくは1nm以上であり、更に好ましくは3nm以上である。また、有機層の厚さは、電気抵抗を小さくする観点から、好ましくは300nm以下であり、より好ましくは200nm以下であり、更に好ましくは100nm以下である。
<有機エレクトロニクス素子>
本発明の実施形態である有機エレクトロニクス素子は、少なくとも1つの前記有機層を有する。有機エレクトロニクス素子として、例えば、有機EL素子、有機光電変換素子、有機トランジスタ等が挙げられる。有機エレクトロニクス素子は、好ましくは、少なくとも一対の電極の間に有機層が配置された構造を有する。有機エレクトロニクス素子は、前記有機エレクトロニクス材料、又は、前記液状組成物を用いて有機層を形成することを含む製造方法により製造することができる。
<有機EL素子>
本発明の実施形態である有機EL素子は、少なくとも1つの前記有機層を有する。有機EL素子は、通常、発光層、陽極、陰極、及び基板を備えており、必要に応じて、正孔注入層、電子注入層、正孔輸送層、電子輸送層等の他の機能層を備えている。各層は、蒸着法により形成してもよく、塗布法により形成してもよい。有機EL素子は、好ましくは、前記有機層を発光層又は他の機能層として有し、より好ましくは他の機能層として有し、更に好ましくは正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として有する。
図1は、有機EL素子の一実施形態を示す断面模式図である。図1の有機EL素子は、多層構造の素子であり、基板8、陽極2、正孔注入層3、正孔輸送層6、発光層1、電子輸送層7、電子注入層5、及び陰極4をこの順に有している。
[発光層]
発光層に用いる材料として、低分子化合物、ポリマー、デンドリマー等の発光材料を使用できる。ポリマーは、溶媒への溶解性が高く、塗布法に適しているため好ましい。発光材料としては、蛍光材料、燐光材料、熱活性化遅延蛍光材料(TADF)等が挙げられる。
蛍光材料として、ペリレン、クマリン、ルブレン、キナクリドン、スチルベン、色素レーザー用色素、アルミニウム錯体、これらの誘導体等の低分子化合物;ポリフルオレン、ポリフェニレン、ポリフェニレンビニレン、ポリビニルカルバゾール、フルオレン−ベンゾチアジアゾール共重合体、フルオレン−トリフェニルアミン共重合体、これらの誘導体等のポリマー;これらの混合物等が挙げられる。
燐光材料として、Ir、Pt等の金属を含む金属錯体などを使用できる。Ir錯体としては、例えば、青色発光を行うFIr(pic)(イリジウム(III)ビス[(4,6−ジフルオロフェニル)−ピリジネート−N,C]ピコリネート)、緑色発光を行うIr(ppy)(ファク トリス(2−フェニルピリジン)イリジウム)、赤色発光を行う(btp)Ir(acac)(ビス〔2−(2’−ベンゾ[4,5−α]チエニル)ピリジナート−N,C〕イリジウム(アセチル−アセトネート))、Ir(piq)(トリス(1−フェニルイソキノリン)イリジウム)等が挙げられる。Pt錯体としては、例えば、赤色発光を行うPtOEP(2,3,7,8,12,13,17,18−オクタエチル−21H,23H−フォルフィンプラチナ)等が挙げられる。
発光層が燐光材料を含む場合、燐光材料の他に、更にホスト材料を含むことが好ましい。ホスト材料としては、低分子化合物、ポリマー、又はデンドリマーを使用できる。低分子化合物としては、例えば、CBP(4,4’−ビス(9H−カルバゾール−9−イル)ビフェニル)、mCP(1,3−ビス(9−カルバゾリル)ベンゼン)、CDBP(4,4’−ビス(カルバゾール−9−イル)−2,2’−ジメチルビフェニル)、これらの誘導体等が、ポリマーとしては、前記有機エレクトロニクス材料、ポリビニルカルバゾール、ポリフェニレン、ポリフルオレン、これらの誘導体等が挙げられる。
熱活性化遅延蛍光材料としては、例えば、PIC−TRZ(2-biphenyl-4,6-bis(12-phenylindolo[2,3-a]carbazol-11-yl)-1,3,5-triazine)、Spiro−CN(2',7'-bis(di-P-tolylamino)-9,9'-spirobifluorene-s,7-dicarbonitrile)、CC2TA(2,4-bis{3-(9H-carbazol-9-yl)-9H-carbazol-9-yl}-6-phenyl-1,3,5-triazine)、CZ−PS(9,9'-(4,4'-sulfonylbis(4,1-phenylene))bis(3,6-di-tert-butyl-9H-carbazole))、4CzPN(3,4,5,6-tetra(9H-carbazol-9-yl)phthalonitrile)、HAP−3TPA(4,4',4''-(1,3,3a1,4,6,7,9-heptaazaphenalene-2,5,8-triyl)tris(N,N-bis(4-(tert-butyl)phenyl)aniline))、4CzIPN(1,2,3,5-tetrakis(carbazol-9-yl)-4,6-dicyanobenzene)等の化合物が挙げられる。
[正孔注入層、正孔輸送層]
前記有機層を、正孔注入層及び正孔輸送層の少なくとも一方として使用することが好ましい。上述のとおり、有機エレクトロニクス材料と溶媒を含む液状組成物を用いることにより、これらの層を容易に形成することができる。
有機EL素子が、前記有機層を正孔注入層として有し、更に正孔輸送層を有する場合、正孔輸送層には公知の材料を使用できる。また、有機EL素子が、前記有機層を正孔輸送層として有し、更に正孔注入層を有する場合、正孔注入層には公知の材料を使用できる。正孔注入層と正孔輸送層の両方が前記有機層であってもよい。公知の材料として、例えば、芳香族アミン系化合物(例えば、N,N’−ジ(ナフタレン−1−イル)−N,N’−ジフェニル−ベンジジン(α-NPD)等の芳香族ジアミン)、フタロシアニン系化合物、チオフェン系化合物(例えば、ポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン):ポリ(4−スチレンスルホン酸塩)(PEDOT:PSS)等のチオフェン系導電性ポリマー)などが挙げられる。
正孔輸送層が重合により溶解度を変化させた有機層である場合、その上層に湿式プロセスによって発光層を容易に形成することが可能である。この場合、重合開始剤は、正孔輸送層である有機層に含有させても、又は、正孔輸送層の下層にある有機層に含有させてもよい。
[電子輸送層、電子注入層]
電子輸送層及び電子注入層に用いる材料としては、例えば、フェナントロリン誘導体、ビピリジン誘導体、ニトロ置換フルオレン誘導体、ジフェニルキノン誘導体、チオピランジオキシド誘導体、ナフタレン、ペリレンなどの縮合環テトラカルボン酸無水物、カルボジイミド、フルオレニリデンメタン誘導体、アントラキノジメタン及びアントロン誘導体、オキサジアゾール誘導体、チアジアゾール誘導体、ベンゾイミダゾール誘導体、キノキサリン誘導体、アルミニウム錯体等が挙げられる。また、前記有機エレクトロニクス材料も使用できる。
[陰極]
陰極材料としては、例えば、Li、Ca、Mg、Al、In、Cs、Ba、Mg/Ag、LiF、CsF等の金属又は金属合金が用いられる。
[陽極]
陽極材料としては、例えば、金属(例えば、Au)又は導電性を有する他の材料が用いられる。他の材料として、例えば、酸化物(例えば、ITO:酸化インジウム/酸化錫)、導電性高分子(例えば、ポリチオフェン−ポリスチレンスルホン酸混合物(PEDOT:PSS))が挙げられる。
[基板]
基板として、ガラス、プラスチック等を使用できる。基板は、透明であることが好ましく、また、フレキシブル性を有することが好ましい。石英ガラス、樹脂フィルム等が好ましく用いられる。
樹脂フィルムとしては、光透過性樹脂フィルムが好ましい。樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリフェニレンスルフィド、ポリアリレート、ポリイミド、ポリカーボネート、セルローストリアセテート、セルロースアセテートプロピオネート等を主成分とするフィルムが挙げられる。
樹脂フィルムを用いる場合、水蒸気、酸素等の透過を抑制するために、樹脂フィルムへ酸化珪素、窒化珪素等の無機物をコーティングして用いてもよい。
[封止]
有機EL素子は、外気の影響を低減させて長寿命化させるため、封止されていてもよい。封止に用いる材料としては、ガラス、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のプラスチックフィルム、又は、酸化珪素、窒化ケイ素等の無機物を用いることができるが、これらに限定されることはない。封止の方法も、特に限定されず、公知の方法で行うことができる。
[発光色]
有機EL素子の発光色は特に限定されるものではない。白色の有機EL素子は、家庭用照明、車内照明、時計又は液晶のバックライト等の各種照明器具に用いることができるため好ましい。
白色の有機EL素子を形成する方法としては、複数の発光材料を用いて複数の発光色を同時に発光させて混色させる方法を用いることができる。複数の発光色の組み合わせとしては、特に限定されないが、青色、緑色及び赤色の3つの発光極大波長を含有する組み合わせ、青色と黄色、黄緑色と橙色等の2つの発光極大波長を含有する組み合わせなどが挙げられる。発光色の制御は、発光材料の種類と量の調整により行うことができる。
<表示素子、照明装置、表示装置>
本発明の実施形態である表示素子は、前記有機EL素子を備えている。例えば、赤、緑及び青(RGB)の各画素に対応する素子として、有機EL素子を用いることで、カラーの表示素子が得られる。画像の形成方法には、マトリックス状に配置した電極でパネルに配列された個々の有機EL素子を直接駆動する単純マトリックス型と、各素子に薄膜トランジスタを配置して駆動するアクティブマトリックス型とがある。
また、本発明の実施形態である照明装置は、前記有機EL素子を備えている。更に、本発明の実施形態である表示装置は、照明装置と、表示手段として液晶素子とを備えている。例えば、表示装置は、バックライトとして前記照明装置を用い、表示手段として公知の液晶素子を用いた表示装置、すなわち液晶表示装置とすることができる。
<実施形態の例>
本発明の実施形態の好ましい例を以下に挙げる。本発明の実施形態は以下の例に限定されない。
(1)電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料であって、
前記電荷輸送性ポリマーが、分岐構造を有し、
前記電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が、20,000以上であり、
前記電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、前記電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である、有機エレクトロニクス材料。
(2)前記電荷輸送性ポリマーが3価以上の構造単位を含み、前記3価以上の構造単位の含有率が、全構造単位を基準として17モル%以下である、前記(1)に記載の有機エレクトロニクス材料。
(3)前記電荷輸送性ポリマーが、2価の構造単位と1価の構造単位とを更に含む、前記(2)に記載の有機エレクトロニクス材料。
(4)前記電荷輸送性ポリマーが、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、アニリン構造、及びフェノキサジン構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含む、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
(5)前記電荷輸送性ポリマーが、少なくとも1つの重合性官能基を有する、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
(6)前記電荷輸送性ポリマーが、正孔輸送性ポリマーである、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
(7)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料と、溶媒とを含有する、液状組成物。
(8)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料、又は、前記(7)に記載の液状組成物を用いて形成された、有機層。
(9)前記(8)に記載の有機層を含む、有機エレクトロニクス素子。
(10)前記(8)に記載の有機層を含む、有機エレクトロルミネセンス素子。
(11)前記(8)に記載の有機層を、正孔注入層又は正孔輸送層として含む、有機エレクトロルミネセンス素子。
(12)前記(10)又は(11)に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を含む、表示素子。
(13)前記(10)又は(11)に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を含む、照明装置。
(14)前記(13)に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子とを含む、表示装置。
(15)前記(1)〜(6)のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料、又は、前記(7)に記載の液状組成物を用いて有機層を形成することを含む、有機エレクトロニクス素子の製造方法。
本願の開示は、2018年9月28日に出願された特願2018−183978号に記載の主題と関連しており、その全ての開示内容は引用によりここに援用される。
以下に、実施例により本発明を更に具体的に説明する。本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<電荷輸送性ポリマーの調製>
[Pd触媒の調製]
窒素雰囲気下のグローブボックス中で、室温下、サンプル管にトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(73.2mg、80μmol)を秤取り、トルエン(15mL)を加え、30分間撹拌した。同様に、サンプル管にトリス(t−ブチル)ホスフィン(129.6mg、640μmol)を秤取り、トルエン(5mL)を加え、5分間撹拌した。これらの溶液を混合し、室温で30分間撹拌し、触媒の溶液(以下、「Pd触媒溶液」と記す。)を得た。Pd触媒の調製において、全ての溶媒は30分間以上、窒素バブルにより脱気した後に使用した。
[電荷輸送性ポリマーの調製]
以下のモノマーを使用し、電荷輸送性ポリマー1〜8を調製した。
Figure 2020067300
(電荷輸送性ポリマー1)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(3.0mmol)、モノマーB1(1.0mmol)、モノマーC1(3.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(15mL)を加え、更に、前記Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。得られた混合液を2時間、加熱還流した。ここまでの全ての操作は窒素気流下で行った。また、全ての溶媒は、30分間以上、窒素バブルにより脱気した後に使用した。
反応終了後、有機層を水洗し、有機層をメタノール−水(9:1)に注いだ。生じた沈殿を吸引ろ過により回収し、メタノール−水(9:1)で洗浄した。得られた沈殿をトルエンに溶解し、メタノールから再沈殿させた。得られた沈殿を吸引ろ過により回収し、トルエンに溶解し、金属吸着剤(Strem Chemicals社製「Triphenylphosphine, polymer-bound on styrene-divinylbenzene copolymer」、沈殿物100mgに対して200mg)を加えて、80℃で2時間撹拌した。撹拌終了後、金属吸着剤と不溶物とをろ過により取り除いた後に、メタノールからの再沈殿を行った。生じた沈殿を吸引ろ過により回収し、メタノールで洗浄した。得られた沈殿を真空乾燥し、電荷輸送性ポリマー1を得た。電荷輸送性ポリマー1の数平均分子量は7,600、重量平均分子量は36,000であった。
数平均分子量及び重量平均分子量は、溶離液にテトラヒドロフラン(THF)を用いたGPC(ポリスチレン換算)により測定した。測定条件は上述したとおりである。
(電荷輸送性ポリマー2)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(3.0mmol)、モノマーB1(1.0mmol)、モノマーC1(1.5mmol)、モノマーC2(1.5mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(17mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1の調製と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー2を得た。電荷輸送性ポリマー2の数平均分子量は8,700、重量平均分子量は36,000であった。
(電荷輸送性ポリマー3)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(3.0mmol)、モノマーB1(1.0mmol)、モノマーC1(1.5mmol)、モノマーC3(1.5mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(17mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー3を得た。電荷輸送性ポリマー3の数平均分子量は12,200、重量平均分子量は40,000であった。
(電荷輸送性ポリマー4)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(3.0mmol)、モノマーB1(1.0mmol)、モノマーC4(3.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(17mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー4を得た。電荷輸送性ポリマー4の数平均分子量は10,000、重量平均分子量は36,000であった。
(電荷輸送性ポリマー5)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(5.0mmol)、モノマーB1(2.0mmol)、モノマーC1(4.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(50mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー5を得た。電荷輸送性ポリマー5の数平均分子量は8,720、重量平均分子量は30,000であった。
(電荷輸送性ポリマー6)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(5.0mmol)、モノマーB1(2.0mmol)、モノマーC1(2.0mmol)、モノマーC2(2.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(50mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー6を得た。電荷輸送性ポリマー6の数平均分子量は12,000、重量平均分子量は60,000であった。
(電荷輸送性ポリマー7)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(5.0mmol)、モノマーB1(2.0mmol)、モノマーC1(2.0mmol)、モノマーC3(2.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(50mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー7を得た。電荷輸送性ポリマー7の数平均分子量は15,000、重量平均分子量は56,000であった。
(電荷輸送性ポリマー8)
三口丸底フラスコに、モノマーA1(5.0mmol)、モノマーB1(2.0mmol)、モノマーC4(4.0mmol)、メチルトリ−n−オクチルアンモニウムクロリド(Alfa Aesar社「アリコート336」)(0.03g)、水酸化カリウム(1.12g)、純水(5.54mL)、及びトルエン(50mL)を加え、更に、Pd触媒溶液(1.0mL)を加えて混合した。これ以降は電荷輸送性ポリマー1と同様の操作を行い、電荷輸送性ポリマー8を得た。電荷輸送性ポリマー8の数平均分子量は13,000、重量平均分子量は40,000であった。
[粘度の測定]
電荷輸送性ポリマー1〜8を用いてトルエン溶液を調製し、トルエン溶液の粘度を測定した。
各電荷輸送性ポリマー50mgをサンプル管に秤量し、トルエン520μLを加えた。その後、室温(25℃)で5時間放置し、電荷輸送性ポリマーをトルエンに溶解させ、評価用溶液を得た。評価用溶液の粘度を、RheoSense社製「microVISCO(登録商標)」を用いて測定した。測定は5回実施し、5回の測定値の平均値を求め、評価用溶液の粘度とした。粘度を表1に示す。
Figure 2020067300
10質量%トルエン溶液の粘度が3.0mPa・s未満を満たす電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料を使用することによって、高濃度かつ低粘度のインク組成物を製造することが可能である。高濃度かつ低粘度のインク組成物を用いれば、厚い膜厚を有する有機層を容易に得ることができる。
<電荷輸送性ポリマー(有機エレクトロニクス材料)の溶解性評価>
電荷輸送性ポリマー1〜8の溶媒への溶解性を評価した。
各電荷輸送性ポリマー10mgをサンプル管(アズワン株式会社製、6mL)に秤量した。その後、撹拌子を入れ、室温(25℃)においてトルエン(25℃)1,145μLを加え、スターラーで撹拌した(回転数600min−1)。溶解時間は目視によって観察し、トルエンを加えた直後からポリマー混合液が透明になるまでに要した時間(溶解時間)を測定した。電荷輸送性ポリマーの溶解性を、以下の基準に従い評価した。溶解時間及び評価結果を表2に示す。
A:溶解時間が5分以下
B:溶解時間が5分超
Figure 2020067300
表2に示すとおり、電荷輸送性ポリマー1〜4では溶解時間が短かった。10質量%トルエン溶液の粘度が3.0mPa・s未満を満たす電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料は、高い溶解性を示すことがわかる。
<有機EL素子の作製及び評価>
[有機EL素子の作製]
(有機EL素子1)
電荷輸送性ポリマー1(10.0mg)をトルエン(2,200μL)に溶解し、ポリマー溶液を得た。また、下記オニウム塩(0.1mg)をトルエン(100μL)に溶解し、オニウム塩溶液を得た。得られたポリマー溶液とオニウム塩溶液とを混合し、電荷輸送性ポリマー1を含有するインク組成物を調製した。大気下で、ITOを1.6mm幅にパターニングしたガラス基板上に、インク組成物を3,000min−1でスピンコートした後、ホットプレート上で200℃、30分間加熱し、正孔注入層(20nm)を形成した。
Figure 2020067300
その後、ガラス基板を、真空蒸着機中に移し、正孔注入層上に、NPD(40nm)、CBP:Ir(ppy)(94:6、30nm)、BAlq(10nm)、Alq(30nm)、LiF(0.8nm)、及びAl(100nm)の順に蒸着法で成膜し、封止処理を行い、有機EL素子を作製した。
(有機EL素子2〜8)
電荷輸送性ポリマー1を電荷輸送性ポリマー2〜8に代えた以外は有機EL素子1と同様にして、有機EL素子2〜8を作製した。
[有機EL素子の評価]
上記で得た有機EL素子に電圧を印加したところ緑色発光が確認された。それぞれの素子について、発光輝度1,000cd/m時の駆動電圧及び発光効率、並びに、初期輝度5,000cd/mにおける発光寿命(輝度半減時間)を測定した。測定結果を表3に示す。
Figure 2020067300
表3に示すとおり、電荷輸送性ポリマー1〜8を用いて作成した有機EL素子は、同等の駆動電圧、発光効率、及び発光寿命を示した。
以上によれば、10質量%トルエン溶液の粘度が3.0mPa・s未満を満たす電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料を使用することにより、十分な膜厚を有する有機層を、有機エレクトロニクス素子の特性に影響を及ぼすことなく形成することができる。
1 発光層
2 陽極
3 正孔注入層
4 陰極
5 電子注入層
6 正孔輸送層
7 電子輸送層
8 基板

Claims (15)

  1. 電荷輸送性ポリマーを含有する有機エレクトロニクス材料であって、
    前記電荷輸送性ポリマーが、分岐構造を有し、
    前記電荷輸送性ポリマーの重量平均分子量が、20,000以上であり、
    前記電荷輸送性ポリマーとトルエンとを含有し、前記電荷輸送性ポリマーの濃度が10質量%である溶液を調製した場合に、前記溶液の室温における粘度が3.0mPa・s未満である、有機エレクトロニクス材料。
  2. 前記電荷輸送性ポリマーが3価以上の構造単位を含み、前記3価以上の構造単位の含有率が、全構造単位を基準として17モル%以下である、請求項1に記載の有機エレクトロニクス材料。
  3. 前記電荷輸送性ポリマーが、2価の構造単位と1価の構造単位とを更に含む、請求項2に記載の有機エレクトロニクス材料。
  4. 前記電荷輸送性ポリマーが、芳香族アミン構造、カルバゾール構造、チオフェン構造、フルオレン構造、ベンゼン構造、ピロール構造、アニリン構造、及びフェノキサジン構造からなる群から選択される少なくとも1種の構造を含む構造単位を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
  5. 前記電荷輸送性ポリマーが、少なくとも1つの重合性官能基を有する、請求項1〜4のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
  6. 前記電荷輸送性ポリマーが、正孔輸送性ポリマーである、請求項1〜5のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料。
  7. 請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料と、溶媒とを含有する、液状組成物。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料、又は、請求項7に記載の液状組成物を用いて形成された、有機層。
  9. 請求項8に記載の有機層を含む、有機エレクトロニクス素子。
  10. 請求項8に記載の有機層を含む、有機エレクトロルミネセンス素子。
  11. 請求項8に記載の有機層を、正孔注入層又は正孔輸送層として含む、有機エレクトロルミネセンス素子。
  12. 請求項10又は11に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を含む、表示素子。
  13. 請求項10又は11に記載の有機エレクトロルミネセンス素子を含む、照明装置。
  14. 請求項13に記載の照明装置と、表示手段として液晶素子とを含む、表示装置。
  15. 請求項1〜6のいずれかに記載の有機エレクトロニクス材料、又は、請求項7に記載の液状組成物を用いて有機層を形成することを含む、有機エレクトロニクス素子の製造方法。
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