JP2022055430A - 住宅 - Google Patents

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Abstract

【課題】既存の設備を利用して半個室空間を確保することが可能な住宅を提供する。【解決手段】互いに隣り合う2つの部屋11,12を有し、2つの部屋11,12間の境界部41を閉鎖状態とする間仕切り位置と、境界部41を開放状態とする退避位置とに変位可能な可動間仕切り20と、可動間仕切り20の移動を案内する案内部材41,42とを備え、可動間仕切り20は、間仕切り位置または退避位置から、2つの部屋11,12の一方の部屋の内部に半個室空間30を形成する作業用位置に移動可能に設けられている。【選択図】図3

Description

この発明は、住宅に関し、特に互いに隣り合う2つの部屋を有する住宅に関する。
特開2002-174039号公報(特許文献1)には、可動壁や着脱自在壁を利用することで、個室の室数および広さを変更することが可能な住宅が開示されている。
一方で、特開2000-87572号公報(特許文献2)には、居室の壁部の凹部内に在宅勤務スペースを配置した住宅が開示されており、作業する場合には、凹部の背面側に設けられる両開きの折り戸を半開状態または開状態にし、作業を中断する場合には、その折り戸を閉状態にすることが開示されている。
特開2002-174039号公報 特開2000-87572号公報
特許文献1の住宅は、可動壁や着脱自在壁を利用して個室の数および広さを変更することができるだけで、個室内にまで考慮した構造とはなっていない。また、引用文献2の在宅勤務スペースを形成するには、建築段階で壁部の形状を凹部にする必要があり、後付けで在宅勤務スペースを形成することはできない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、既存の設備を利用して半個室空間を確保することが可能な住宅を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る住宅は、互いに隣り合う2つの部屋を有し、2つの部屋間の境界部を閉鎖状態とする間仕切り位置と、境界部を開放状態とする退避位置とに変位可能な可動間仕切りと、可動間仕切りの移動を案内する案内部材とを備え、可動間仕切りは、間仕切り位置または退避位置から、2つの部屋の一方の部屋の内部に半個室空間を形成する作業用位置に移動可能に設けられている。
好ましくは、一方の部屋には、境界部に交差する壁部の一部に、正面に開閉扉を有する収納庫が設けられており、作業用位置は、可動間仕切りが収納庫に対面する位置であり、作業用位置に位置する可動間仕切りと、開状態の開閉扉とによって、半個室空間が形成される。
好ましくは、開閉扉は、左右に一つずつ戸を有する両開き扉であり、境界部に近い方の戸の幅は、境界部から遠い方の戸の幅よりも大きい。
好ましくは、収納庫の内部には、作業台として機能する棚板が設けられている。
好ましくは、一方の部屋の内部には、さらに他の半個室空間が形成されている。
本発明によれば、既存の設備を利用して半個室空間を確保することが可能な住宅を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る住宅を示す間取り図である。 本発明の実施の形態1に係る住宅の一部分を示す間取り図である。 本発明の実施の形態1に係る住宅の一部分を示す間取り図である。 収納庫を示す斜視図であって、(A)は開閉扉を閉鎖した状態であり、(B)は開閉扉を開放し、半個室空間とした状態を示す。 本発明の実施の形態2に係る住宅の一部分を示す間取り図である。 本発明の実施の形態3に係る住宅の一部分を示す間取り図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
(実施の形態1)
本実施の形態に係る住宅1は、集合住宅の一住戸であるものとして説明する。
集合住宅は、複数の独立した住戸を備えている。集合住宅は、複数の住宅1を備えた1棟の建物である。集合住宅は、複数階建ての建物(たとえばマンション、アパート)であってもよいし、1階建ての建物(たとえば長屋)であってもよい。
図1,図2を参照して、本実施の形態に係る住宅1の間取り例について説明する。なお、住宅1の屋内空間は、たとえば、南北に位置する外壁91と、東西に位置する戸境壁92とにより取り囲まれている。以下の説明において、南北方向を縦方向、東西方向を横方向(左右方向)ともいう。
図1に示す住宅1は、縦方向に細長い住宅であり、玄関10と、第1部屋11と、第2部屋12と、第1個室13と、第2個室14と、キッチン15と、トイレ16と、浴室17と、洗面室18とを含む。住宅1の間取りは、たとえば3LDKである。第1部屋11と第2部屋12とは、互いに隣り合う2つの部屋である。
第1部屋11と第2部屋12との境界部には、一点鎖線で示す第1仕切りレール41が設けられている。つまり、第1部屋11と第2部屋12との境界部と、一点鎖線で示す第1仕切りレール41は一致する。第1仕切りレール41は、たとえば天井に設けられており、可動間仕切り20の移動を案内する案内部材である。可動間仕切り20については、後述する。図2に示すように、第1仕切りレール41に可動間仕切り20が配置され、第1部屋11と第2部屋12の2つの部屋間の境界部が閉鎖状態となる場合、第1部屋11と第2部屋12は間仕切られる。これにより、第1部屋11と第2部屋12とを異なる用途で使用することができる。
第1部屋11は、入居者が寛いで過ごす公的な空間であり、キッチン15に隣り合うリビング・ダイニングルームである。第1部屋11は、南側の外壁91および西側の戸境壁92側に配置されている。第2部屋12は、第1部屋11に隣り合う居室であり、具体的には洋室または和室である。第2部屋12は、たとえば個室、客間、物置部屋など使用用途は様々である。第2部屋12は、南側の外壁91および東側の戸境壁92側に配置されている。
第2部屋12の天井には、一点鎖線で示す収納レール40および第2仕切りレール42が設けられる。収納レール40は、第1部屋11と第2部屋12との境界部に設けられる第1仕切りレール41と平行に設けられ、第2仕切りレール42と交差する位置まで延びている。収納レール40は、可動間仕切り20が収納位置80に収納される場合に使用される。図1に示すように、収納位置80では、第1仕切りレール41が可動間仕切り20の幅方向一端部を移動可能に保持し、収納レール40が可動間仕切り20の幅方向他端部を移動可能に保持する。
第2仕切りレール42は、第1仕切りレール41および収納レール40と交差して、より具体的には、直交して設けられる。第2仕切りレール42は、後述する収納庫50の開口側近傍に設けられ、第1仕切りレール41から戸境壁92にまで延びている。これらの第1仕切りレール41、第2仕切りレール42および収納レール40で可動間仕切り20が案内される。
次に、可動間仕切り20について説明する。可動間仕切り20は、たとえば正面視矩形形状であり、複数枚、具体的には4枚設けられている。可動間仕切り20は、たとえば吊り戸であることが望ましい。可動間仕切り20は、床から天井までの高さを有しており、たとえば2000mm以上2200mm以下であることが好ましい。可動間仕切り20の横幅は、たとえば700mm以上900mm以下であることが好ましい。以下の説明において、可動間仕切り20をそれぞれ第1~4仕切りパネル20a~20dとして説明する。
第1~4仕切りパネル20a~20dは、第1部屋11および第2部屋12の境界部を閉鎖状態とする「間仕切り位置」と、境界部を開放状態とする「退避位置」と、間仕切り位置または退避位置から、第2部屋12の内部に半個室空間を形成する「作業用位置」とに変位可能に設けられる。以下、「間仕切り位置」、「退避位置」および「作業用位置」について詳細に説明する。
図2は、第1~4仕切りパネル20a~20dが「間仕切り位置」にある状態を示している。図2を参照して、「間仕切り位置」は、4枚の第1~4仕切りパネル20a~20dが、いわゆるウォールドアになっている状態であり、第1部屋11と第2部屋12とが分断されている状態である。具体的には、間仕切り位置は、4枚の第1~4仕切りパネル20a~20dがすべて第1仕切りレール41に位置しており、第1~4仕切りパネル20a~20dが縦方向に一列に整列して、外壁91から洗面室18側の壁部にまで延びている状態である。上述のように、可動間仕切り20を間仕切り位置にすることで、第1部屋11をリビングダイニングとして利用し、第2部屋12を和室や洋室などの個室として利用することが可能となる。
間仕切り位置では、洗面室18側に位置する第4仕切りパネル20dが押し戸として機能する。なお、間仕切り位置は、第1~4仕切りパネル20a~20dのうちの少なくとも3枚以上で第1部屋11と第2部屋12とが間仕切られていればよく、第1部屋11と第2部屋12の一部が開放されている状態も含む。
図1は、可動間仕切り20が「退避位置」にある状態を示している。図1を参照して、「退避位置」は、第1部屋11と第2部屋12とが開放されている状態であり、第1部屋11および第2部屋12を合わせてリビングダイニングとして広く利用することができる状態である。この場合において、可動間仕切り20は、収納位置80に収納されている。複数の可動間仕切り20が収納位置80に収納された状態は、可動間仕切り20の一方端が第1仕切りレール41に保持され、その他方端が収納レール40に保持されて、縦方向に重なり合って配置された状態である。
図3は、可動間仕切り20が「作業用位置」にある状態を示している。図4は、収納庫50を示しており、(A)は収納庫50の開閉扉51が閉まっている状態を示し、(B)は収納庫50の開閉扉51が開放している状態を示している。
図3を参照して、「作業用位置」は、第2部屋12において、可動間仕切り20の第1仕切りパネル20aで、半個室空間30が形成される位置である。具体的には、作業用位置は、第1仕切りパネル20aが収納庫50に対面する位置である。図4(B)に示すように、半個室空間30は、たとえばデスクワークなどを行う作業領域であり、具体的にはテレワークスペースである。半個室空間30には、少なくとも作業デスクが必要であり、さらに、パソコンなどの通信機器が必要となる場合が多いため、たとえばコンセント、照明、椅子などが配置されることが好ましい。半個室空間30では、集中して作業を行うことが求められるため、ある程度閉鎖されている必要があるが、完全に閉鎖されている必要はなく、少なくとも二方向の内の一部が閉鎖された空間であればよい。
第2部屋12には、収納庫50が設けられている。収納庫50は、第1仕切りレール41(境界部)に交差する壁部の一部に設けられている。具体的には、収納庫50は、第2部屋12の壁部の凸部に形成されおり、洗面室18側に張り出している。図4(B)に示すように、収納庫50の内部には、作業台として機能する棚板54が設けられている。そのため、棚板54の高さは、およそ700mm程度であることが好ましい。図示は省略するが、棚板54の上方位置で、天井近傍には他の棚板が設けられていることが好ましい。その棚板の上に収納物を載置した状態のままで、棚板54を作業デスクとして使用することも可能である。
収納庫50は、正面(第2部屋12側)に開閉扉51を有する。開閉扉51は、左右に一つずつ戸52,53を有する両開き扉(観音開きの扉)である。開閉扉51は偏心していて、第1戸52は、境界部側(戸境壁92とは離れた位置)に設けられ、第2戸53は、戸境壁92側に設けられる。第1戸52の幅は、第2戸53の幅よりも大きく、第1戸52の横幅は、700mm以上900mm以下であることが好ましい。900mmより大きいと経年劣化により反ってしまう場合があり、700mmより小さいと半個室空間30が狭くなり、作業者が窮屈に感じるからである。開閉扉51の高さは、床から天井までの高さを有することが好ましいが、少なくとも床から1800mm以上であれば人の視線を遮ることができる。
第1戸52は、収納庫50の開口部に対して直角に開いた状態で固定することが可能である。また、第2戸53は、戸境壁92に沿わせた状態で固定することが可能である。これらの固定は、これらの戸52,53の下端に設けられる位置決め固定部(たとえば、フランス落としなど)によって行われる。これにより、第1戸52は、半個室空間30の側壁として機能する。
図4(B)に示すように、作業用位置の第1仕切りパネル20aは、収納庫50と対向している。具体的には、第1仕切りパネル20aは、半個室空間30で作業している作業者の背面に位置する。さらに、作業用位置の第1仕切りパネル20aは、開放された第1戸52と交差している。具体的には、第1仕切りパネル20aは、収納庫50の開口部に対して直角に開いた状態で固定された第1戸52と直角に交わる。これにより、半個室空間30の作業台54が設けられる収納庫50は、第1戸52、第1仕切りパネル20aおよび戸境壁92により囲まれる。半個室空間30は、作業用位置に位置する第1仕切りパネル20aと、開状態の開閉扉51とによって形成される。第1仕切りパネル20aは、半個室空間30の開閉扉として機能し、第2仕切りレール42に沿って左右方向に開閉可能である。
収納庫50の開口部の横幅は、第1仕切りパネル20aの横幅よりも大きく設定されている。そのため、図3に示すように、第1仕切りパネル20aの右端と戸境壁92との間には隙間があいている。また、第1仕切りパネル20aを案内する第2仕切りレール42の縦方向の寸法L2は、壁部から収納庫50の開口部に対して直角に開いた第1戸52の開口端までの寸法L1と同一か、それよりも大きくなるように設定されていることが好ましい。
次に、可動間仕切り20を作業用位置に変位する手順、つまり半個室空間30を形成する手順について説明する。
まず、図4(A)のように閉まっている収納庫50の開閉扉51を、図4(B)のように開ける。この場合、開閉扉51の第1戸52を収納庫50の開口部に対して直角に開き、第2戸53を戸境壁92に沿わせ、位置決め固定部でこれらの戸52,53が閉まらないように固定する。
次に、可動間仕切り20が図1の収納位置80にある場合、第1仕切りレール41および収納レール40に沿って、収納位置80から第1仕切りパネル20aを平行に引き出す。第1仕切りパネル20aの両端が第2仕切りレール42に到達すると、第1仕切りパネル20aは、第2仕切りレール42に沿って収納庫50側(右方向)にスライド移動可能となる。図3に示すように、第1仕切りパネル20aを収納庫50に対向する位置に配置させる。残りの第2~4仕切りパネル20b~20dは、収納位置80に配置したままでもよい。
これにより、第1仕切りパネル20aを作業用位置に配置させることで、閉鎖された半個室空間30を設けることができる。また、図4(B)の矢印で示すように、第1仕切りパネル20aを固定せずに、左右方向にスライド移動可能なままにしておく。これにより、第1仕切りパネル20aを半個室空間30のスライドドアとして利用することができる。
なお、上記手順では、初めに収納庫50の開閉扉51を開いたが、第1仕切りパネル20aを収納庫50に対面させた後に、開閉扉51を開いてもよい。また、図1に示す退避位置から作業用位置に変位させるのではなく、図2に示す間仕切り位置から作業用位置に変位させてもよい。
このように、本実施の形態の住宅1は、第1部屋11と第2部屋12の間仕切りに用いられる可動間仕切り20を、半個室空間30を形成することに使用できる。さらに、収納物を収納している収納庫50の棚板54を作業デスクとして利用することができる。これにより、既存の設備である可動間仕切り20および収納庫50を利用して、独立した半個室空間30を確保することが可能となる。また、半個室空間30を閉鎖空間または半閉鎖空間にすることができるため、集中して作業するスペースとして最適である。さらに、既存の設備に加えて、可動間仕切り20を案内するための第2仕切りレール42を設けるだけで、半個室空間30を形成することができるため、新たな設備を導入する場合と比較してコストがかからない。
(実施の形態2)
図5は、本発明の実施の形態2に係る住宅1Aの一部分を示す間取り図である。図5を参照して、半個室空間30Aについて説明する。上記実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を繰り返さない。
本実施の形態に係る住宅1Aは、実施の形態1の半個室空間30に加えて、南側に位置する外壁91に沿って半個室空間30Aが設けられる。半個室空間30Aを仕切る2枚の第2仕切りパネル20bおよび第3仕切りパネル20cは、第3仕切りレール43に案内される。第3仕切りレール43は、第1仕切りレール41に対して直交し、第2仕切りレール42と平行に設けられる。第3仕切りレール43は、第1仕切りレール41から戸境壁92まで延びている。第3仕切りレール43は、南側に位置する外壁91側に位置する。具体的には、第3仕切りレール43は、第4仕切りパネル20dの横幅寸法分だけ外壁91から離れていることが望ましい。これにより、第3仕切りパネル20cと第4仕切りパネル20dとは直角に交わる。
半個室空間30Aは、第1仕切りレール41に位置する第4仕切りパネル20dと、第3仕切りレール43に位置する第2,3仕切りパネル20b,20cと、第1部屋11の壁部とで三方が囲われることで形成される。この場合、第2仕切りパネル20bおよび第4仕切りパネル20dは、それらの下端に設けられる位置決め固定部(たとえば、フランス落としなど)で固定されてもよい。半個室空間30Aは、後方が開放されているセミオープンスペースである。半個室空間30Aには、作業デスクおよび椅子を配置することが好ましい。この場合、作業デスクは、第4仕切りパネル20dに向けて配置することが好ましい。実施の形態1の半個室空間30と本実施の形態の半個室空間30Aとは、第2部屋12の対角線状に設けられる。
本実施の形態の住宅1Aでは、第2部屋12において、実施の形態1の半個室空間30に加えてさらに別の半個室空間30Aを形成することができる。そのため、一つの部屋で2人の家族がテレワークすることができる空間を確保することができる。また、2つの半個室空間30,30Aが第2部屋12において対角線上に設けられるため、それぞれ独立した空間となる。
(実施の形態3)
図6は、本発明の実施の形態3に係る住宅1Bの一部分を示す間取り図である。図6を参照して、半個室空間30B,30Cについて説明する。上記実施の形態と同様の部分については、同一の符号を付して説明を繰り返さない。
本実施の形態に係る住宅1Bは、実施の形態1の半個室空間30に加えて、南側に位置する外壁91に沿って半個室空間30B,30Cが設けられる。半個室空間30B,30Cを仕切る1枚の第2仕切りパネル20bは、実施の形態2で述べた第3仕切りレール43に案内される。さらに、第3,4仕切りパネル20c,20dは、第1仕切りレール41に案内される。半個室空間30Bは、後方が開放しているセミオープンスペースであり、半個室空間30Cは、後方および右方が開放しているセミオープンスペースである。
本実施の形態では、実施の形態1の半個室空間30に加えてさらに2つの半個室空間30B,30Cを形成することができるため、一つの部屋で3人の家族がテレワークすることができる空間を確保することができる。
なお、本実施の形態に係る住宅1は、集合住宅の一住戸であるとしたが、限定的ではなく、戸建て住宅にも上述のような間取りを適用可能である。
また、上記実施の形態では、案内部材は、天井に設けられる第1~3仕切りレール41,42,43であるとして説明したが、少なくとも可動間仕切り20を案内するものであればよく、たとえば床、垂壁などに設けられていてもよいし、さらにレール以外のものであってもよい。
また、第2,3仕切りレール42,43は、第1部屋11と第2部屋12とを仕切る第1仕切りレール41に対して直交して設けられるとしたが、第2,3仕切りレールの配置については上記実施の形態に限定されない。たとえば、第2,3仕切りレール42,43は、第1仕切りレール41に対して平行に設けられていてもよいし、傾斜して設けられていてもよい。
また、上記実施の形態では、半個室空間30,30A~30Cは、すべて第2部屋12に設けられたが、第1部屋11に設けられてもよい。たとえば、実施の形態3の住宅1Bにおいて、第3仕切りレール43が第1部屋11側に延長して延びていて、その部分に第3仕切りパネル20cと対称に第4仕切りパネル20dが設けられていてもよい。この場合、第1部屋11において、第3,4仕切りパネル20c,20dおよび外壁91により三方が囲まれる半個室空間が形成される。
さらに、上記実施の形態では、半個室空間30を収納庫50に設けることが前提であるとしたが、半個室空間30を設けずに、実施の形態2の半個室空間30A、実施の形態3の半個室空間30B,30Cだけを設けてもよい。
以上、図面を参照してこの発明の実施の形態を説明したが、この発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、この発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
1,1A,1B,1C 住宅、11 第1部屋、12 第2部屋、20 可動間仕切り、20a,20b,20c,20d, 第1~4仕切りパネル、30,30A,30B,30C 半個室空間(テレワークスペース)、41 第1仕切りレール(案内部材)、42 第2仕切りレール(案内部材)、43 第3仕切りレール(案内部材)、50 収納庫、51 開閉扉、54 棚板(作業台)、80 収納位置。

Claims (5)

  1. 互いに隣り合う2つの部屋を有する住宅であって、
    前記2つの部屋間の境界部を閉鎖状態とする間仕切り位置と、前記境界部を開放状態とする退避位置とに変位可能な可動間仕切りと、
    前記可動間仕切りの移動を案内する案内部材とを備え、
    前記可動間仕切りは、前記間仕切り位置または前記退避位置から、前記2つの部屋の一方の部屋の内部に半個室空間を形成する作業用位置に移動可能に設けられている、住宅。
  2. 前記一方の部屋には、前記境界部に交差する壁部の一部に、正面に開閉扉を有する収納庫が設けられており、
    前記作業用位置は、前記可動間仕切りが前記収納庫に対面する位置であり、
    前記作業用位置に位置する前記可動間仕切りと、開状態の前記開閉扉とによって、前記半個室空間が形成される、請求項1に記載の住宅。
  3. 前記開閉扉は、左右に一つずつ戸を有する両開き扉であり、
    前記境界部に近い方の戸の幅は、前記境界部から遠い方の戸の幅よりも大きい、請求項2に記載の住宅。
  4. 前記収納庫の内部には、作業台として機能する棚板が設けられている、請求項2または3に記載の住宅。
  5. 前記一方の部屋の内部には、さらに他の半個室空間が形成されている、請求項1~4のいずれかに記載の住宅。
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