JP2023055964A - 壁面造作家具及び部屋構造 - Google Patents

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Abstract

Figure 2023055964000001
【課題】その時々で異なる、部屋の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋のレイアウト変更を行えるようにし、部屋におけるレイアウト変更の自由度を向上させる。
【解決手段】部屋32の壁面36bに接して配置されるとともに床36e上に設置される壁面造作家具70が、壁面36bから前方に突出して配置された長尺なデスクカウンター74と、デスクカウンター74の直前方に配置され、床36e上をデスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能な可動棚77と、を備えており、可動棚77の高さは、床36eからデスクカウンター74の上面よりも高く設定されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、部屋の壁面に寄せて設けられる壁面造作家具と、壁面造作家具が壁面に寄せて設けられる部屋構造に関する。
室内における間仕切壁や収納等は、造り付けられていたり、天井や床、壁にビス止めされていたりする場合があり、室内のレイアウト変更が困難で、大掛かりな工事が必要であった。このような不具合を解消するため、特許文献1には、内装工事の簡略化や工期の短縮、変更の容易性の向上等を図ることができる内装構成システムが開示されている。
この内装構成システムは、予め表面仕上げがなされた複数の壁パネルを、複数のレール材を介して連結することで室内壁を構成するとともに、棚やキャビネット、机等の各種家具ユニットを室内壁のレール材に係合して設置することを特徴としている。
特開2003-184264号公報
ところが、従来の内装構成システムは、各種家具ユニットを移動させる場合には、室内壁から取り外してから移動させなければならない。また、その際には重量のある家具ユニットを傾けたり、ドライバー等の工具を使用したりする。そのため、例えば部屋の使用者がその時々の気分や利用シーンに応じてレイアウト変更を行いたいと思っても、すぐには行うことができない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その課題は、その時々で異なる、部屋の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋のレイアウト変更を行えるようにし、部屋におけるレイアウト変更の自由度を向上させることである。
請求項1に記載の発明は、例えば図2,図11~図20に示すように、部屋32の壁面36bに接して配置されるとともに床36e上に設置される壁面造作家具70において、
前記壁面36bから前方に突出して配置され、前記壁面36bに沿って長尺に形成されたデスクカウンター74と、
前記デスクカウンター74の直前方に配置され、前記床36e上を前記デスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成された可動棚77と、を備えており、
前記可動棚77の高さは、前記床36eから前記デスクカウンター74の上面よりも高く設定されていることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、デスクカウンター74の直前方に配置される可動棚77は、その高さが、床36eからデスクカウンター74の上面よりも高く設定されているので、例えばその高さがデスクカウンター74よりも低い場合に比して、デスクカウンター74前方の空間を仕切る範囲が高さ方向に広くなる。そして、このような可動棚77が、床36e上をデスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成されているので、デスクカウンター74前方の空間を、デスクカウンター74の長さ方向中央付近で仕切ったり、長さ方向一方側と他方側のどちらかを広く仕切ったり、あるいは狭く仕切ったりして、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて、たちどころにデスクカウンター74前方の空間のレイアウトを変更できる。
請求項2に記載の発明は、例えば図11~図20に示すように、請求項1に記載の壁面造作家具70において、
前記デスクカウンター74よりも上方に位置するとともに前記壁面36bから前方に突出して配置され、前記壁面36bに沿って長尺に形成された水平天井部71を更に備えており、
前記水平天井部71は、前記壁面36bからの突出寸法が、前記デスクカウンター74における前記壁面36bからの突出寸法よりも長く設定され、
前記水平天井部71の下面には、当該水平天井部71の長さ方向に沿って、前記可動棚77の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレール711が設けられていることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、水平天井部71の下面には、当該水平天井部71の長さ方向に沿って、可動棚77の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレール711が設けられているので、可動棚77を、水平天井部71及びデスクカウンター74の長さ方向に沿って確実にスライド移動させることができる。
また、可動棚77は、部屋32の天井ではなく、水平天井部71の下方においてスライド移動可能に設けられるので、部屋32の天井高が高かったり、壁面36bの天井付近にエアコン等の壁面設置機器が設けられていたりする場合でも、壁面造作家具70を部屋32に確実に設けることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図11~図20に示すように、請求項2に記載の壁面造作家具70において、
前記デスクカウンター74の上面のうち前記デスクカウンター74の長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置され、前記デスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成された切替引戸76を更に備えており、
前記切替引戸76の幅寸法は、前記デスクカウンター74の長さ寸法の半分程度に設定されており、
前記水平天井部71の下面には、当該水平天井部71の長さ方向に沿って、前記切替引戸76の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレール711が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、切替引戸76が、デスクカウンター74の上面のうちデスクカウンター74の長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置され、デスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成されており、その幅寸法が、デスクカウンター74の長さ寸法の半分程度に設定されているので、壁面36bの幅方向一方側に設置された物品と他方側に設置された物品のうち、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽することができる。すなわち、例えば壁面36bの幅方向一方側に設置された物品が仕事に必要なもので、幅方向他方側に設置された物品が仕事に必要ないものであったときに、切替引戸76を移動させるだけで、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽できるので、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて、たちどころにデスクカウンター74上のレイアウトを変更できる。また、切替引戸76は、デスクカウンター74の上面のうちデスクカウンター74の長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置されているので、切替引戸76の前方に位置するデスクカウンター74の上面を仕事にも趣味にも使用できる。
さらに、水平天井部71の下面には、当該水平天井部71の長さ方向に沿って、切替引戸76の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレール711が設けられているので、切替引戸76を、水平天井部71及びデスクカウンター74の長さ方向に沿って確実にスライド移動させることができる。
また、切替引戸76は、部屋32の天井ではなく、水平天井部71の下方においてスライド移動可能に設けられるので、部屋32の天井高が高かったり、壁面36bの天井付近にエアコン等の壁面設置機器が設けられていたりする場合でも、壁面造作家具70を部屋32に確実に設けることができる。
しかも、切替引戸76と可動棚77は、いずれもデスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能となっているので、引き違い式に移動できることとなる。そのため、切替引戸76と可動棚77が重なり合う場合や重なり合わない場合で、異なるレイアウトを作り出すことが可能となる。これにより、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
請求項4に記載の発明は、例えば図11~図20に示すように、請求項3に記載の壁面造作家具70において、
前記壁面36bの幅方向一方側に設けられる棚73(アイテムカウンター73)と、前記壁面36bの幅方向他方側に設けられる画像表示装置75(テレビ75)と、を更に備えており、
前記棚73及び前記画像表示装置75は、前記壁面36bからの突出寸法が、前記壁面36bから前記切替引戸76までの間隔寸法よりも短く設定されていることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、壁面36bの幅方向一方側に設けられる棚73と、壁面36bの幅方向他方側に設けられる画像表示装置75は、壁面36bからの突出寸法が、壁面36bから切替引戸76までの間隔寸法よりも短く設定されているので、切替引戸76を壁面36bの一方側と他方側との間で移動させるだけで、棚73と画像表示装置75のうち、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽することができる。これにより、棚73と画像表示装置75のうちどちらを露出させるのか、あるいは遮蔽するのかを、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて選択できるので、たちどころにデスクカウンター74上のレイアウトを変更できる。
請求項5に記載の発明は、例えば図11~図20に示すように、請求項1から4のいずれか一項に記載の壁面造作家具70において、
前記可動棚77における前記壁面36b側の側面に、前記可動棚77から前記壁面36bに向かって突出する目隠し板772が、ヒンジを介して取り付けられていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、2人の住人が、可動棚77を挟んで隣り合って執務や作業を行うときに、可動棚77と壁面36bとの間の隙間78を通じて目線が合うことを防ぐことができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図2,図11~図20に示すように、請求項1から5のいずれか一項に記載の壁面造作家具70が、前記壁面36bに接して配置されるとともに前記床36e上に設置された部屋32の構造であって、
前記壁面36bの正面に対向して設けられた他の壁面36d側に寄せて収納され、前記壁面造作家具70と前記他の壁面36dとの間に亘って展開する仕切り体90を備えることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、壁面36bの正面に対向して設けられた他の壁面36d側に寄せて収納され、壁面造作家具70と他の壁面36dとの間に亘って展開する仕切り体90を備えるので、部屋32のうち壁面造作家具70よりも他の壁面36d側に位置するスペースを、仕切り体90によって、壁面36bの幅方向一方側と他方側に仕切ることができる。これにより、壁面造作家具70の切替引戸76及び可動棚77による部屋32のレイアウト変更と共に、仕切り体90による部屋32のレイアウト変更を行うことができるので、様々なパターンのレイアウト変更を行うことが可能となり、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
請求項7に記載の発明は、例えば図11~図20に示すように、請求項6に記載の部屋32構造において、
前記床36e上に設置されて使用されて前記デスクカウンター74の下方に収納可能なデスク80とデイベッド81とを更に備えており、
前記デスク80の幅寸法と、前記デイベッド81の長さ寸法と、前記可動棚77における前記デスクカウンター74の長さ方向に沿う方向の寸法と、を足し合わせた寸法は、前記デスクカウンター74の長さ寸法と略等しく設定されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、デスク80の幅寸法と、デイベッド81の長さ寸法と、可動棚77におけるデスクカウンター74の長さ方向に沿う方向(例えば南北方向)の寸法と、を足し合わせた寸法は、デスクカウンター74の長さ寸法と略等しく設定されているので、デスク80とデイベッド81をデスクカウンター74の下方に収納するときに、デスク80とデイベッド81と可動棚77を並べて配置することができ、部屋32のうち壁面造作家具70の前方の空間を広々と使用できる。また、デスク80とデイベッド81をデスクカウンター74の下方から引き出して使用することもできるので、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
本発明によれば、その時々で異なる、部屋の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋のレイアウト変更を行えるようにし、部屋におけるレイアウト変更の自由度を向上させることができる。
建物の1階及び1.5階を示す平断面図である。 建物の2階及び2.5階を示す平断面図である。 建物の内部を示す断面斜視図である。 水廻り室を示す斜視図である。 居室側及び主寝室付近の構造を示す居室側からの斜視図である。 居室側及び主寝室付近の構造を示す主寝室側からの斜視図である。 居室側及び主寝室付近の構造を示す断面図である。 ベッドサイド家具を示す側面図である。 ベッドサイド家具を示す斜視図である。 ベッドサイド家具に収納されたプロジェクターの使用例を説明する断面図である。 壁面造作家具が設けられた部屋を示す斜視図である。 壁面造作家具が設けられた部屋を示す斜視図である。 壁面造作家具が設けられた部屋を示す斜視図である。 壁面造作家具が設けられた部屋において仕切り体が展開した状態を示す平断面図である。 図14におけるA-A線断面図である。 壁面造作家具が設けられた部屋において仕切り体が収納された状態を示す平断面図である。 図16におけるB-B線断面図である。 壁面造作家具が設けられた部屋において仕切パネルが移動中の状態を示す平断面図である。 図16におけるC-C線断面図である。 図16におけるD-D線断面図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態及び図示例に限定するものではない。なお、以下の実施形態及び図示例における方角は、あくまでも説明の便宜上設定したものである。
図1~図3において符号1は建物を示す。この建物1は2階建て(厳密には2.5階建て)であり、1階の一部、1.5階及び2階(2.5階)が住人専用スペースとして用いられている。また、1階の他の一部が、事務所、店舗、テレワーク室や執務室、作業室、あるいはLDK(リビング・ダイニング・キッチン)等にも利用可能な多目的スペースとして用いられている。さらに、1階の更に他の一部が、多目的スペースを事務所等として利用する場合の従業者と住人が使用する共用スペースとして用いられている。
建物1は、壁や床、屋根といった建物の構成要素を予め工場でパネル化しておき、施工現場でこれらのパネルを組み立てて構築するパネル工法で構築されるが、これに限られるものではなく、従来の軸組工法、壁式工法、ツーバイフォー工法等で構築されるものとしてもよい。
また、パネルとは、建築用パネルであり、図示はしないが、縦横の框材が矩形状に組み立てられるとともに、矩形枠の内部に補助桟材が縦横に組み付けられて枠体が構成され、この枠体の両面もしくは片面に、面材が貼設されたものであり、内部中空な構造となっている。その内部中空部(面材の裏側)には、通常、グラスウールやロックウール等の断熱材が装填される。
建物1の上には屋根が設けられ、屋根の直下であって建物1正面の2階にはバルコニー2が設けられている。バルコニー2には、図2に示すように、建物1正面から東側にかけて手摺壁3が設けられている。
手摺壁3における西側端部の西側には、横長のルーバー材が上下に連なる格子壁部4が設けられている。また、手摺壁3の下端部には、手摺壁3よりも前方及び側方に張り出す庇5が設けられている。
建物1正面の東側コーナーには、窓が設けられた他の外周壁よりも厚みのある状態に形成された第一厚型壁体6が、1階から屋根の高さまで設けられている。第一厚型壁体6の正面には、手摺壁3及び庇5の端部が接続されている。
第一厚型壁体6は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第一厚型壁体6自体には開口部が形成されていない。
手摺壁3における格子壁部4の西側には、第一厚型壁体6よりも厚みのある状態に形成された第二厚型壁体7が、1階から屋根の高さまで設けられている。この第二厚型壁体7の上端部は、北側部分が屋根に達する高さとなっており、南側部分は、北側部分よりも高さが低く、屋根との間に隙間が形成された状態となっている。
第二厚型壁体7は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものである。そして、第二厚型壁体7には、複数の開口部7a,7bが形成されており、これら複数の開口部7a,7bから第二厚型壁体7の内部中空部を利用できるようになっている。当該内部中空部には、例えばライフライン設備として充電制御装置37や雨水タンク設備38が収納されている。
なお、雨水タンク設備38への雨水の供給は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部に通される配管を通じて行われる。
建物1正面の西側コーナーには、第一厚型壁体6と同等の厚み寸法に設定された第三厚型壁体8が、1階から2階床よりも上方に突出する程度の高さまで設けられている。
第三厚型壁体8は、上記の建築用パネル(建築用壁パネル)を四角筒状に組んで構築したものであり、この第三厚型壁体8自体には開口部が形成されていない。
バルコニー2の中央には、2階からバルコニー2側に突出した位置に配置されたインナーテラス部9の外壁9aが設けられている。
なお、手摺壁3における西側端部は、インナーテラス部9の外壁9aの正面に接続されている。そのため、バルコニー2は、インナーテラス部9を境界に、西側と東側に分割されている。なお、西側のバルコニー2を、以下、第一バルコニー2aと称し、東側のバルコニー2を、以下、第二バルコニー2bと称する。
また、建物1の1階において、第二厚型壁体7の両側にはポーチ10,11がそれぞれ設けられており、本実施形態においては、西側のポーチが第一ポーチ10とされ、東側のポーチが第二ポーチ11とされている。
すなわち、第二厚型壁体7を境にして東側と西側に位置する領域は、この第二厚型壁体7によって概略的に分けられることになる。例えば東側と西側の領域のうち、一方をプライベート性の強い領域とし、他方をパブリック性の強い領域とすれば、第二厚型壁体7による領域分けの特性が際立ち、建物1における外観性を向上できるので好ましい。
第一ポーチ10は、駐車スペースであり、多目的スペースの前記従業者と住人が使用する共用スペースとされている。また、第一ポーチ10は、建物1の正面から奥(北側)に伸びて設けられている。第二厚型壁体7と第三厚型壁体8との間に形成された開口部を通じて車両の出し入れを行うことができ、屋外に向かって開放されていることが常態とされている。
第一ポーチ10の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
また、第一ポーチ10の床は、玄関21(北側)から屋外(南側)に向かって下り勾配となるスロープ状に形成されている。そのため、屋外から玄関21に向かうルート上のバリアフリー化が可能となり、人の通行や、車椅子での通行がしやすく、車両も駐車しやすい。
第一ポーチ10の上方には、建物1の外周壁と一体的に形成されたポーチ屋根12が設けられている。また、第一ポーチ10の西側には、第三厚型壁体8と南北方向に連続して配置されて共にポーチ屋根12を支持するポーチ壁13が設けられている。
ポーチ壁13には、建物1の西側に位置し、かつ第一ポーチ10と屋外とを連通する西側開口部13a(第四開口部)が形成されている。そして、この西側開口部13aには、横長の冷却ルーバー材が上下に連なる冷却ルーバー装置14が設置されている。
冷却ルーバー装置14は、保水した複数の冷却ルーバー材間を空気が流通したときの気化熱によって周囲の温度を下げるための装置であり、屋外から第一ポーチ10内に空気を取り込むのに合わせて第一ポーチ10内を冷却できるようになっている。
本実施形態における冷却ルーバー装置14は、上端部の高さ位置が、第一ポーチ10の天井付近までの高さに設定されているが、これに限られるものではなく、この上端部の高さ位置は適宜変更可能とする。すなわち、冷却ルーバー装置14の上端部と、第一ポーチ10の天井との間に、図3に示すよりも大きな隙間を形成し、より多くの空気を取り込めるようにしてもよい。
また、冷却ルーバー装置14に水を供給する給水源は、水道であってもよいし、雨水を利用してもよい。
雨水を利用する場合は、建物1の屋根から第二厚型壁体7の内部中空部に通され、ポーチ屋根12の内部中空部に通される配管を通じて行われる。すなわち、冷却ルーバー装置14に雨水を供給するための配管は、雨水タンク設備38に雨水を供給するための配管から分岐するものであってもよいし、別々の配管でもよい。また、ポーチ屋根12に降り注いだ雨水も利用することができる。
このように冷却ルーバー装置14への給水に雨水を利用できれば、例えば災害等により水道の断水が発生しても、雨さえ降れば、冷却ルーバー装置14に水を供給することができるので、たとえ断水が発生しても冷却ルーバー装置14に対して給水できるようにしたいという要望に応えることができて災害対応力の向上を図ることができる。
また、建物1の屋根の面積を広くしたり、片流れ式の屋根にしたりすれば、効率よく雨水を収集できるので好ましい。
第二ポーチ11は、建物1の南側面から東側面にかけて設けられたポーチであり、多目的スペースの従業者と住人が使用する共用スペースとされている。また、第二ポーチ11は、建物1の1階における部屋の南側及び東側に位置する外周壁に面している。
第二ポーチ11の床面は、床タイルによって仕上げられており、第一ポーチ10の床面よりも高さ位置が高く設定されている。
また、第二ポーチ11の南側縁部には、第二ポーチ11と地面とを繋ぐポーチ階段15と、箱型に形成されて上面が開口した花壇部16と、が設けられている。なお、ポーチ階段15も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
花壇部16は、ポーチ階段15の東側端部から第二ポーチ11の東側端部にかけて長尺に形成されている。すなわち、花壇部16は、ポーチ階段15と共に、第二ポーチ11の南側縁部に沿って並んで設けられている。また、この花壇部16は、その上面の高さ位置が、第二ポーチ11の床面の高さ位置よりも上方に位置している。
さらに、花壇部16は、第二ポーチ11の南側縁部に沿って設けられた花壇部16における本体部の東側端部から、建物1の東側面に回り込んで設けられた第二ポーチ11の縁部に沿って配置された延長壁部16aを有する。なお、この延長壁部16aの上面の高さ位置は、花壇部16の本体部の上面の高さ位置と等しく、第二ポーチ11の床面の高さ位置よりも上方に位置している。
第二ポーチ11のうち、ポーチ階段15の北側に位置する部分であって、かつ第二厚型壁体7の東側に位置する部分は、平面視において東西方向よりも南北方向に長く伸びている。そして、このような第二ポーチ11のうちの南北方向に長い部分の北側には、第二ポーチ11と床面が連続する半屋外空間としてのラウンジ17が設けられている。なお、ラウンジ17の床面も、第二ポーチ11と同様の床タイルによって仕上げられている。
第二ポーチ11とラウンジ17との間の開口部(出入口)には、扉が設けられている。本実施形態において扉は、自動ドアとされている。
ラウンジ17は、多目的スペースの従業者と住人が使用する共用スペースとされており、待合室として用いられるだけでなく、住人用スペース又は多目的スペースの前室としても用いられる。ラウンジ17には、ベンチ17cが設けられている。ベンチ17cは中央部が植栽部とされており、植栽部には樹木17dが植栽されている。この樹木17dは、住人や従業者における緑視率の向上に貢献する。
ラウンジ17の奥(北側)には、建物1の玄関21が設けられている。
ラウンジ17の西側には、駐車スペースである第一ポーチ10が設けられ、東側には、多目的スペースである大空間室18が設けられている。ラウンジ17と第一ポーチ10との間には、開閉可能なガラス窓を含む複数のガラス窓が設けられた中央第一開口部17a(第一開口部)が形成されている。ラウンジ17と大空間室18との間には、開閉可能なガラス戸と、固定されたガラス壁と、が設けられた中央第二開口部17b(第二開口部)が形成されている。なお、中央第二開口部17bは、ガラス戸が設けられずに常時開放されていてもよい。
すなわち、建物1には、当該建物1の1階を東西方向に貫通する連通空間Sが形成されており、この連通空間S内には、西側から、駐車スペースとしての第一ポーチ10、半屋外空間としてのラウンジ17、多目的スペースとしての大空間室18が連続して配置されている。
中央第一開口部17aに設けられたガラス窓は、複数の地窓と、その上方に位置する複数の窓と、を備えており、これらの窓のうち少なくとも一つの窓が開閉可能に構成されている。中央第一開口部17aにおける開閉可能な窓は、単に空気の流通だけが可能な程度に開閉するものとしてもよいし、物品の受け渡しが可能な程度に開閉するものとしてもよいし、人の行き来が可能な程度に開閉するものとしてもよい。
中央第二開口部17bに設けられたガラス戸は、複数の折戸を備えている。ただし、これに限られるものではなく、引戸や引き違い戸でもよいし、開き戸でもよい。更には、自動開閉式でもよいし、手動開閉式でもよい。中央第二開口部17bにおけるガラス戸は、人の行き来が可能なものであり、ガラス戸を開け放てば、当然、空気の流通や物品の受け渡しも可能となっている。
さらに、ラウンジ17は、2階の天井まで吹き抜けた吹抜部17Vを有している。すなわち、上記の連通空間Sは、東西方向だけでなく、部分的に2階まで連通しており、逆T字型の空間となっている。
大空間室18は、建物1における1階中央から東側にかけて幅広に、かつ、南北方向にも長く形成されている。より詳細には、大空間室18は、建物1における間口寸法の半分以上の幅寸法に設定されている。南北方向においては、北側に位置する収納室19を含めると、建物1の南端部から北端部にかけて設けられている。つまり、大空間室18は、建物1の奥行き寸法いっぱいに設けられていることになる。収納室19を除いても、建物1における奥行き寸法の3分の2程度の奥行き寸法に設定されている。したがって、建物1の1階部分に対して大きな割合で多目的スペースを確保することができる。
大空間室18の東側の壁には、建物1の東側に位置し、大空間室18と屋外(第二ポーチ11)とを連通する東側開口部18a(第三開口部)が形成されている。また、東側の壁には、東側開口部18aを開閉する窓が設けられており、窓を開けて、大空間室18と第二ポーチ11との間を行き来できるようになっている。なお、大空間室18の東側の壁には、東側開口部18aを開閉する窓としての複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓と、が設けられている。
東側開口部18aは、第一厚型壁体6の北端部から収納室19の東側に位置する外周壁にかけて幅広に形成されている。
そして、このような東側開口部18aと、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17bは、開口幅が等しく設定されている。さらに、西側開口部13a、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、上端部の高さ位置も等しく設定されている。また、下端部の高さ位置については、西側開口部13aは他よりも上方に位置しているが、中央第一開口部17a、中央第二開口部17b、東側開口部18aは、下端部の高さ位置も等しく設定されている。
上記の連通空間Sは、東西方向に並び、かつ互いに平行に配置された各開口部13a,17a,17b,18aと、各開口部13a,17a,17b,18a間に位置する第一ポーチ10、ラウンジ17、大空間室18と、を備えている。そして、上記のように吹抜部17Vを含んで、逆T字型の空間となっている。
収納室19は、大空間室18のうち中央第二開口部17bと東側開口部18aとの間に位置するメイン空間の北側に位置し、かつ、建物1背面の東側コーナーに位置している。
この収納室19は、天井高が0.8~1.4メートルに設定された低天井収納空間である。この0.8m~1.4mの天井高とは、人が収納室19に入って、何とか作業ができる最低限の高さを確保するための高さ範囲であり、かつ、このように天井高を必要最小限に抑えることで、建物1の高さが高くなることによって隣接する建物に及ぼす日照減少等の影響を極力少なくすることができる高さ範囲である。
大空間室18のうち中央第二開口部17bと東側開口部18aとの間に位置するメイン空間の南側には、第一厚型壁体6側に位置するサブ空間と、第二厚型壁体7側に位置する小部屋20と、が設けられている。
サブ空間は、壁によってメイン空間と区切られない空間である。すなわち、大空間室18は、メイン空間と、このメイン空間と連続するサブ空間と、を有して平面視略L字型に形成されている。なお、サブ空間の南側に位置する壁には、複数の掃き出し窓と、これら複数の掃き出し窓の上方に位置する高窓が設けられた大開口部が形成されている。
小部屋20は、壁20a,20bによって大空間室18におけるメイン空間及びサブ空間と区切られており、大空間室18に付属している。一方の壁20aは、平面視においてL字型に形成され、メイン空間に面するとともに第二厚型壁体7に対向して設けられている。他方の壁20bは、第一厚型壁体6に対向して設けられている。
なお、大空間室18のうちメイン空間の天井は、部分的に天井高の高い折り上げ天井とされており、サブ空間や小部屋20の天井高よりも高く設定されている。
大空間室18は、本実施形態においては、テナントスペースとして用いられているが、これに限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。例えば、店舗として用いられてもよいし、賃貸住宅として用いられてもよい。また、テレワーク室や執務室、作業室、あるいはLDKとして用いられてもよい。
なお、テナントスペースとは、従業者が仕事を行う場所を指し、大空間室18のメイン空間だけでなく、サブ空間、収納室19、小部屋20もテナントスペースに含まれるものとする。さらに、大空間室18及び小部屋20には、平面視ロ字型の家具やソファー、窓際のカウンターデスク等の家具が設置されている。
また、大空間室18のメイン空間における北側の壁面には、壁付けの複数の家具が設けられているが、これら複数の家具の間に位置する壁面には鏡18bが設けられている。大空間室18の内部の景色を鏡18bに映し出すことにより、大空間室18を更に広い空間に見せることができる。
そして、建物1における1階部分のうち、第一ポーチ10、ラウンジ17、大空間室18よりも北側に位置する領域は、収納室19を除き、住人用スペースとされている。
建物1における1階部分のうち住人用スペースとされた領域には、第一ポーチ10及びラウンジ17の北側に位置する上記の玄関21が設けられている。
玄関21は、南北方向よりも東西方向に長く形成されている。そして、玄関21は、第一ポーチ10との間を行き来するための第一玄関開口部21aと、ラウンジ17との間を行き来するための第二玄関開口部21bと、を有する。これら第一玄関開口部21a及び第二玄関開口部21bは、第一ポーチ10及びラウンジ17との間に位置する壁に形成されている。
第一玄関開口部21aには、引戸又は引き違い戸が設けられ、第二玄関開口部21bには引戸が設けられている。
玄関21の床面は、第一ポーチ10の床面よりも上方に位置するとともに、ラウンジ17の床面と連続し、ラウンジ17の床面と同様の床タイルによって仕上げられている。
玄関21の西側には宅配ボックス22が設けられている。
宅配ボックス22の北側には、玄関21の北側を回り込むようにしてシューズクローク23が設けられている。
玄関21の北側であって、かつシューズクローク23の東側には、ホール24が設けられ、このホール24は、東側に伸びている。
そして、ホール24の先には、1.5階、2階(及び2.5階)に上がるためのエレベーター25と、1.5階及び2階に上がるための階段26と、エレベーター25及び階段26の裏側(東側)に回り込む収納室27と、が設けられている。収納室27は、開口していない壁を介して上記の収納室19と東西に隣接し、当該収納室19と同様、天井高が0.8~1.4メートルに設定されている。
エレベーター25及び階段26を半階上がった位置には、図1(b)に示すように、洗面脱衣所28a・浴室28bからなる水廻り室28が設けられている。この水廻り室28は、収納室19の上方に位置している。なお、階段26の踊り場が、収納室27の上方に位置している。
なお、水廻り室28の詳細な構成については後述する。
エレベーター25及び階段26を更に上がって2階に到達するとホール29があり、ホール29の東側には、二段分の階段を上った位置に主寝室30が設けられている。すなわち、この主寝室30が、建物1の2.5階とされている。主寝室30の東側には、ウォークインクローゼット30aが設けられている。
なお、主寝室30の詳細な構成については後述する。
ホール29及び主寝室30の南側には、リビングとダイニングとキッチンの機能を一室に併存させた部屋(以下、居室)31が設けられている。居室31は、ホール29との間に設けられた出入口と、主寝室30との間に設けられた出入口と、を有する。また、居室31には、コンロ付き流し台31aとカウンターテーブル31bのセット家具や、複数のキッチン用家具31c、ソファー31d等が設置されている。
なお、居室31は、出入口の他にも開口部51(後述する)によって空間的に主寝室30とつながっている。この構成については、主寝室30の詳細な構成の説明と共に後述する。
居室31の南側には、上記のバルコニー2及びインナーテラス部9が設けられている。インナーテラス部9は、居室31からバルコニー2側に突出した位置に配置されており、居室31と連続する屋内空間として用いられている。
インナーテラス部9の西側に形成された出入口の屋外側には、バルコニー2における第一バルコニー2aが設けられている。インナーテラス部9の東側に形成された出入口の屋外側には、バルコニー2における第二バルコニー2bが設けられている。
第一バルコニー2aは、上記の格子壁部4の内側に位置しており、屋外からの空気を取り込みやすくなっている。なお、格子壁部4に替えて、冷却ルーバー装置を設置してもよいものとする。
また、第一バルコニー2aの西側には、上記の第二厚型壁体7が設けられており、更にその西側には、ドローンの発着場となるドローンポートDPが設けられている。
また、ホール29の西側には、部屋32が設けられている。この部屋32は、例えば住人用スペースにおける執務室兼寝室として用いられている。なお、通信設備等を導入することによってテレワークを行うことも可能となっている。
部屋32とホール29との間に位置する中間室32aには、トイレ及び洗面台が設けられている。この中間室32aは、部屋32の前室として用いられている。また、中間室32aとホール29との間に位置する壁に形成された開口部には、開閉可能な引戸32bが設けられている。さらに、中間室32aと部屋32との間に位置する壁36dに形成された開口部には、開閉可能な引戸32cが設けられている。建物1は、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32及び中間室32aが陰圧室として機能するように設計されている。すなわち、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで、部屋32内の空気が、ホール29側のスペースに流入することを抑制することができる。これにより、部屋32を療養室として利用できる。
なお、このような部屋32の詳細な構成については後述する。
そして、上記のラウンジ17上方における吹抜部17Vは、ポーチ屋根12よりも上方に位置しており、かつ、第一バルコニー2aと居室31と部屋32に囲まれた位置に設けられた状態となっている。
吹抜部17Vの西側に位置し、かつポーチ屋根12の上方空間に面して設けられた壁33には、開閉可能なガラス窓を含む複数のガラス窓が設けられた排気用の開口部33a(第五開口部)が形成されている。そして、排気用の開口部33aからは吹抜部17V内の空気を屋外に排出することができるようになっている。
すなわち、ポーチ屋根12の上方である屋外空間と吹抜部17Vとの間に設けられた壁33は、排気用壁33とされている。
第一バルコニー2aの北側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁34には開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓が設けられている。すなわち、第一バルコニー2aと吹抜部17Vとの間に設けられた壁34は、ガラス壁34となっている。そのため、第一バルコニー2aからは、ガラス壁34を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
居室31の西側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁35には開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓が設けられている。すなわち、居室31と吹抜部17Vとの間に設けられた壁35は、ガラス壁35となっている。そのため、居室31からは、ガラス壁35を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
なお、ガラス壁35に採用されたガラスには、透明モードと不透明モードの切り替えを行うことが可能な調光ガラスが採用されている。透明モードにおいては、吹抜部17V及びラウンジ17の様子を視認できるだけでなく、平行する排気用壁33の開口部33aから屋外の様子も視認できる。不透明モードにおいては、ラウンジ17からの視線を遮断したり、居室31又は吹抜部17V側で使用されるプロジェクターからの画像を投影したりすることができる。
部屋32の南側は、上記の吹抜部17Vとなっている。この吹抜部17Vとの間に設けられた壁36aには開口部が形成されており、この開口部には、嵌め殺しの窓36a1(滑り出し式の窓やその他の窓でもよい)が設けられている。部屋32からは、壁36aの窓36a1を通じてラウンジ17を見下ろすことができる。
以上の実施形態において、住宅等の建物における厚みの厚い上記の厚型壁体(第一厚型壁体6、第二厚型壁体7、第三厚型壁体8)は、例えば浸水時における漂流物、強風時における飛来物から建物を保護する機能を発揮する。
このような厚型壁体は、外周壁の一部として、開口を有する外壁(例えば東側開口部18aが形成された壁など)よりも外方に位置して設けられている。
また、厚型壁体は、建物から敷地外に向かって突出し、上記の開口を有する外壁よりも開口が少なく、かつ厚さが厚く形成されている。さらに、平面視においては建物の間口方向と直交する方向に長く形成されている。
なお、本実施形態においては、第一厚型壁体6及び第三厚型壁体8を含む、建物1の東西側面に位置する外周壁(東側開口部18aが形成された壁を除く)が、厚みが厚く形成されている。
また、玄関21周りの壁と、小部屋20の一方の壁20aも、平面視において厚みが厚く形成されている。
〔水廻り室について〕
続いて、上記の水廻り室28について、図1(b)及び図4を参照して詳細に説明する。
洗面脱衣所28aと浴室28bからなる水廻り室28は、健康の管理及びリラクゼーションを目的として建物1内に設けられる健康休息用ルームであり、水廻りに必要な複数の設備と、健康管理及びリラクゼーションに必要な複数の装置等を備える。
洗面脱衣所28aと浴室28bとの間には、引き違い式の3枚のガラス戸28cが設けられており、洗面脱衣所28aと浴室28bとの間で視線の通り抜けが可能となっている。また、浴室28bの外壁にはガラス窓28dが設けられており、外部からの採光が可能となっている。ガラス窓28dはブラインドで被覆できるようにしてもよい。
上記の複数の設備及び複数の装置には、洗面台40及び鏡部41と、タオル類や消耗品等が収納される収納棚42と、浴槽43と、ベンチ44及びシャワー45と、肋木46と、壁放射冷暖房装置47と、が含まれる。
洗面台40及び鏡部41、収納棚42、肋木46と、壁放射冷暖房装置47は、洗面脱衣所28aに設置されている。浴槽43と、ベンチ44及びシャワー45は、浴室28bに設置されている。
鏡部41は、洗面台40の背面側の壁に設置されており、前面がハーフミラーとされ、このハーフミラーの背面側に複数のモニター部41a,41b,41cが設置された構成となっている。
複数のモニター部41a,41b,41cには、健康管理やリラクゼーションに役立つ情報や画像(動画)を表示することができる。また、複数のモニター部41a,41b,41cのうち一つのモニター部41aには、複数のボタンオブジェクトを表示することができる(図4におけるモニター部41aの下部)。また、ハーフミラーのうち、複数のボタンオブジェクトが表示される部位にはタッチセンサーが搭載されており、住人が、ボタンオブジェクトを押して画面の操作を行うことができるようになっている。
複数のボタンオブジェクトには、例えば健康管理やリラクゼーションにおけるコンテンツの種類を選択するためのボタンや、建物1に居住する住人ごとの情報を表示するためのボタンが含まれる。
ハーフミラーは、裏側の各モニター部41a,41b,41cに表示される情報や画像を透かして見ることができるが、使用していないモニター部の箇所には住人自身の姿を映すことができる。したがって、複数のモニター部41a,41b,41cを使い分けて、ハーフミラーに自分を映しながら、情報や画像(動画)の閲覧・視聴を行うことができる。例えば動画は、運動・エクササイズ等の動画やメイクアップの動画等が挙げられ、住人はお手本を見ながらの実践が可能となる。
なお、複数のモニター部41a,41b,41cは、図示しない情報表示装置に接続されており、当該情報表示装置の制御を受けて健康管理やリラクゼーションに役立つ情報や画像(動画)を表示できるようになっている。情報の選択はタッチセンサーから行うことができるが、リモコン等の操作手段や音声入力手段が別途用意されていてもよい。
情報表示装置は、インターネット等の通信ネットワークを通じて外部から情報を取得でき、様々な情報を複数のモニター部41a,41b,41cで表示することができる。また、情報表示装置は、住人が普段使用しているスマートフォンやウェアラブル端末から、住人の諸情報を取得して健康管理に利用することもできる。また、通信可能な体重計等の身体測定機器を接続してもよい。
浴槽43は、洗面台40及び鏡部41の正面に配置されており、住人は浴槽43に入った状態で複数のモニター部41a,41b,41cに表示された情報や画像を見ることができるので、リラクゼーション効果を得ることができる。なお、洗面脱衣所28aと浴室28bとの間のガラス戸28cを閉めた状態でも、浴槽43から複数のモニター部41a,41b,41cに表示された情報や画像を見ることができる。
ベンチ44及びシャワー45は、ガラス窓28dの正面に対向する壁に一緒に設けられており、ベンチ44に座った状態でシャワー45から吐出されるお湯や水を浴びることができるので、リラクゼーション効果を得ることができる。
肋木46は、壁面に固定されて、姿勢の矯正や身体各部のトレーニングを目的に使用される健康器具である。住人は、肋木46を使用して、姿勢の矯正や身体各部のトレーニングを行うことができる。また、壁面に固定設置されるため邪魔にならない、という利点がある。そのため、洗面台40の前のスペースを運動スペースとして使うことができる。
壁放射冷暖房装置47は、内部の管材に高温又は低温の流体を流通させて表面から熱放射する装置であり、壁に内蔵されている。
内部の管材に高温の流体を流通させれば、温度の高い熱を放射することができるので、汗を出したいときに好適である。また、浴槽43にお湯を張ったり、シャワー45からお湯を出したりすることで、洗面脱衣所28a及び浴室28bの湿度を高めることができるので、汗を出したいときにより一層好適である。
内部の管材に低温の流体を流通させれば、温度の低い熱を放射することができるので、汗を出した後のクールダウンに好適である。
また、内部の管材に流通させる流体の温度を適宜調節して洗面脱衣所28aと浴室28bの室温を調節し、リラクゼーション効果を促進してもよい。
以上のように構成された水廻り室28によれば、住人は、洗面脱衣所28aや浴室28bで運動や身体測定を行ったり、複数のモニター部41a,41b,41cに表示された情報を健康管理に役立てたりすることができるので、健康の管理・維持が可能となる。また、住人は、浴槽43に入りながら複数のモニター部41a,41b,41cに表示された映像を見たり、ベンチ44に座りながらシャワー45を浴びたりしてリラクゼーション効果を得ることができる。
〔主寝室及び居室31について〕
続いて、上記の主寝室30と、主寝室30に隣接する居室31の一部について、図2,図3,図5~図7を参照して詳細に説明する。
主寝室30は、仕切壁50を介して居室31と隣接配置されている。換言すれば、主寝室30と居室31との間には、これら主寝室30と居室31とを仕切るための仕切壁50が立設されている。なお、仕切壁50の東側端部には、主寝室30と居室31との間を行き来するための出入口が形成されている。
仕切壁50には、上下方向に長尺な開口部51が、左右方向に間隔を空けて形成されている。そして、各開口部51には、水平に配置されて軸回りに回転自在に構成された複数の羽板を有するルーバー52が設けられている。複数の羽板は、連動して回転する構成となっている。
すなわち、各開口部51は、ルーバー52が設けられることによって、主寝室30と居室31との間の行き来を禁止しつつ、採光、通風、音及び視線の通り抜けが可能となっている。
なお、本実施形態においては、一つの開口部51につき、二つのルーバー52が上下に並んで設けられている。
主寝室30には、各開口部51と対向してベッド53が設置されている。つまり、各ルーバー52の北側にベッド53が設置されている。ベッド53は、仕切壁50から離間して配置されており、また、ベッド53同士も間隔を空けて配置されている。なお、これらベッド53の間には、後述するベッドサイド家具60が配置されている。
なお、主寝室30の天井55(図10参照)には、二つのベッド53の真上に位置する部位に天窓が形成されてもよい。天窓が形成されると、上昇する性質を持つ温められた空気を外部に排出しやすくなる。
一方、居室31には、上記のように複数のキッチン用家具31cが設置されている。複数のキッチン用家具31cは、仕切壁50における各開口部51の両脇に位置し、かつ仕切壁50に接した状態で設置されており、仕切壁50に固定されていてもよい。これら複数のキッチン用家具31cは、キッチン用品等を収納する収納家具でもよいし、冷蔵庫が含まれていてもよい。
そして、複数のキッチン用家具31cの側面同士の間には、各開口部51と対向して複数の棚54が設けられている。つまり、各ルーバー52の前方(南側)に複数の棚54が設けられている。
棚54には、物品を載せて収納することができ、棚54上に載せられて収納された物品は、ルーバー52における複数の羽板間の隙間を通じて主寝室30側からも居室31側からも見ることができる。また、棚54上に設けられた物品が、ランプ等の灯具類の場合は、光が居室31側だけでなく主寝室30側にも届き、棚54上に設けられた物品が、スピーカーの場合は、音が居室31側だけでなく主寝室30側にも届くことになる。
スピーカーが指向性を有するものである場合は、当該指向性スピーカーを、各ルーバー52の前方(南側)の棚に1台ずつ設置し、各ルーバー52を通じて、一方のベッド53を使用する住人と、他方のベッド53を使用する住人とで別々の音(音楽など)を聞くことができる。また、指向性スピーカーを用いれば、居室31側と主寝室30側とで別々の音(音楽など)を聞くことができる。
また、各開口部51それぞれにルーバー52が設けられているため、一方の開口部51におけるルーバー52を開放したままの状態にし、他方の開口部51におけるルーバー52を閉塞した状態にすることができる。つまり、各ルーバー52を選択的に開閉することができる。また、上記のように、本実施形態においては、一つの開口部51につき、二つのルーバー52が上下に並んで設けられているので、一つの開口部51でも、上下のルーバー52を選択的に開閉することができる。
以上のように構成された主寝室30及び居室31の構造によれば、主寝室30と居室31との間の行き来を禁止しつつ、採光、通風、音及び視線の通り抜けが可能となる。しかも、各開口部51それぞれに二つ設けられたルーバー52を選択的に開閉することができるので、様々なパターンで、主寝室30と居室31との間での採光や通風、音及び視線の通り抜けのコントロールが可能となる。これにより、主寝室30及び居室31での居住環境を良好なものにすることができる。
〔ベッドサイド家具について〕
続いて、上記のベッドサイド家具60について、図2,図8~図10を参照して詳細に説明する。
主寝室30における二つのベッド53間に配置されたベッドサイド家具60は、本体部分が箱状に形成されて内部が収納部とされている。内部の収納部には、プロジェクター61と、遮蔽板62の下部側と、AIスピーカー64と、プロジェクター61やAIスピーカー64の配線(図示省略)と、が収納される。
ベッドサイド家具60の本体部分は、下面に複数の脚が設けられた底板60aと、側板60bと、天板60cと、正面板60dと、蓋板60eと、仕切板60fと、中底板60gを有して箱状に形成されている。背面板はなく、後端部は開放されているが、後端部が北側の外壁に向けられて設置されているため支障はない。
天板60cには、円状の開口部が形成されて当該開口部の下方には中底板60gが設けられている。そして、この中底板60g上にAIスピーカー64が置かれて収納されている。また、天板60cにはスリットが形成されて当該スリットに遮蔽板62が差し込まれて設けられている。遮蔽板62は、アングル材を用いて、底板60aの上面及び天板60cの下面に固定されている。
遮蔽板62は、半透明で視線が通りにくい状態になっており、天板60cよりも上方に位置する部分が、ベッド53の上面よりも高い位置に配置されることが好ましい。すなわち、二つのベッド53のそれぞれで寝る住人同士の目が不意に合うことを防ぐことができるようになっている。
遮蔽板62の上端部には、上面に物品を置くことができる板状のサイドテーブル部63が設けられている。
ベッドサイド家具60の前端部は、前方及び上方に開口している。すなわち、ベッドサイド家具60は、前端部の前方開口部65と、上方開口部66と、を備える。そして、前方開口部65は、正面板60dによって開閉可能とされており、上方開口部66は、蓋板60eによって開閉可能とされている。
正面板60dは、下端部に設けられたヒンジ(図示省略)を中心にして回転可能となっており、蓋板60eは、ベッドサイド家具60の前端部から外れるようになっている。また、前方開口部65を閉塞している状態の正面板60dにおける上端部背面と、上方開口部66を閉塞している状態の蓋板60eにおける前端面は互いに接する。
正面板60dの背面には、角度調整可能に構成された保持機構61aを介してプロジェクター61を保持できるようになっており、前方開口部65及び上方開口部66の開閉状態に応じてプロジェクターから投射される光を通したり、遮ったりすることができる。
保持機構61aは、正面板60dの背面に固定される第一部位と、プロジェクターを保持するとともに上端部を中心にして回転する第二部位と、第二部位の回転動作を任意の位置で動かないように位置固定する第三部位と、を有する。これにより、正面板60dに対するプロジェクター61の角度調整が可能となっている。
ベッドサイド家具60を二つのベッド53間に配置した場合、プロジェクター61からの光は、主寝室30の天井にも、南側に位置する仕切壁50にも投射することができる。プロジェクター61は、図10(a)に示す角度から図10(b)に示す角度までの任意の角度で位置固定できるようになっている。これにより、住人は、ベッド53に寝転んだ状態でも、座った状態でもプロジェクター61から投影される画像を無理なく見ることができる。
〔執務室兼寝室としての部屋について〕
続いて、上記の部屋32について、図2,図3,図11~図20を参照して詳細に説明する。
部屋32は、療養室としても利用できるが、執務室兼寝室としても利用することができる。療養室として利用する場合は、上記のように、セントラル換気システムを陽圧運転モードで稼働させることで部屋32及び中間室32aを陰圧室として機能させる。部屋32を執務室兼寝室として利用する場合は、壁面造作家具70、デスク80、デイベッド82、仕切り体90を用いるようにする。
また、部屋32は、上記の吹抜部17Vに面する窓36a1が設けられた南側の壁36aと、西側の壁36bと、北側の壁36cと、上記の引戸32cが設けられた東側の外壁36dと、床36eと、天井36fと、を備える。
壁面造作家具70は、造り付けの家具であって、図11~図20に示すように、背面側(西側)の壁36bに接して配置されるとともに床36e上に設置されており、水平天井部71と、固定棚72と、アイテムカウンター73と、デスクカウンター74と、テレビ75と、切替引戸76と、可動棚77と、を有する。
なお、西側の壁36b(壁面36b)には、壁面造作家具70と同様の色調に化粧仕上げ材が貼り付けられていてもよい。
水平天井部71は、西側の壁36bに接して設けられるとともに床36eの上方に水平に配置されており、南北方向に長尺に形成されている。さらに、水平天井部71は、南北の壁36a,36cに架け渡されて設けられている。この水平天井部71は、天井36fから間隔を空けて配置されており、天井36fとの間はエアコンの収納部とされている。当該収納部の正面はルーバーによって空気の流通が可能な状態で閉塞されている。
水平天井部71の上面のうち東側の端部には、南北方向に長尺な立ち上がり710が形成されており、下面には、切替引戸76及び可動棚77のための複数のガイドレール711が長さ方向に沿って設けられている。
固定棚72は、南側の壁36a及び西側の壁36bに接して設けられるとともに床36e上に設置されており、水平天井部71の南側端部を下方から支持している。
固定棚72は、北側面を開放させた状態として物品の収納を行う片面使いの収納キャビネットであり、幅寸法(東西方向の寸法)は、水平天井部71の奥行寸法(東西方向の寸法)と等しく設定されている。
固定棚72は、デスクカウンター74の高さを境にして上部と下部に収納部が分かれており、上部の収納部は、両側板間に水平に配置された複数(本実施形態においては2枚)の棚板720が設けられている。下部の収納部は、更に幅方向一方側(東側)と他方側(西側)に仕切られており、下部の収納部における幅方向一方側の北側面は開戸によって開閉できるようになっている。下部の収納部における幅方向他方側の北側面は閉め切られた状態となっている。
アイテムカウンター73は、複数(2枚)の棚板であり、西側の壁36bのうち南側に固定されるとともに、長さ方向一端部(南側端部)が、固定棚72における上部の収納部に設けられた複数の棚板720の西側端部に一体に固定されている。つまり、アイテムカウンター73と、固定棚72における棚板720は、平面視において略L字状に接続されている。
アイテムカウンター73の上面は、本や小物等を始めとする様々な物品を載せて収納する際に使用される。
デスクカウンター74は、西側の壁36b及び固定棚72に接して設けられるとともに床36eの上方に水平に配置されており、南北方向に長尺に形成されている。そして、北側の端部が、北側の壁36cに設けられている。すなわち、デスクカウンター74は、西側の壁36bに接して固定されるとともに、固定棚72と北側の壁36cの間に架け渡されて設けられている。
デスクカウンター74の上面は、執務や様々な作業を行う際に使用されるものであり、アイテムカウンター73よりも前方(東側)に突出している。
テレビ75は、西側の壁36bのうち北側に固定されている。つまり、テレビ75は、デスクカウンター74の上に置かれているのではなく、西側の壁36bに対して壁付けで固定され、デスクカウンター74の上面よりも上方に配置されている。
なお、本実施形態においてはテレビ75としたが、これに限られるものではなく、パソコン等に接続可能なモニターでもよいし、絵画でもよい。
切替引戸76は、西側の壁36bとアイテムカウンター73とテレビ75の前方であって、かつ、可動棚77の後方(背面側)に配置されており、幅寸法(南北方向の寸法)がデスクカウンター74の長さ方向の半分程度に設定されている。また、この切替引戸76には開口部やスリット等は形成されておらず、当該切替引戸76の表側から裏側への視線の通り抜けを完全に防ぐことができる。
切替引戸76の上端部には、水平天井部71のガイドレール711に沿ってスライド移動するスライダーが設けられており、水平天井部71のガイドレール711に沿って移動自在となっている。また、切替引戸76の下端部には、図示しない溝が形成されており、デスクカウンター74の上面には、この溝に差し込まれる振れ止めが設けられている。これにより、切替引戸76は揺動せずに移動できるようになっている。
デスクカウンター74が、アイテムカウンター73よりも前方に突出している分、アイテムカウンター73の前端面からデスクカウンター74の前端面までの間は、間隔が空いた状態となっている。そして、切替引戸76は、アイテムカウンター73の前端面からデスクカウンター74の前端面までの間に収まるような厚み寸法(東西方向の寸法)に設定されている。なお、実際には、切替引戸76の厚み寸法は、アイテムカウンター73の前端面からデスクカウンター74の前端面までの間隔寸法よりも短く(少なくとも半分以下の寸法)設定されている。これにより、デスクカウンター74の上面は、切替引戸76の前方にもスペースが確保されており、執務や作業を行うことが可能となっている。
なお、切替引戸76の西側面と、アイテムカウンター73の前端面(東側端面)との間の隙間は小さく設定されており、切替引戸76は、アイテムカウンター73の前端面に沿うようにして移動する。
切替引戸76は、固定棚72から北側の壁36cまでの間を移動できるようになっており、北側に移動させることによってアイテムカウンター73を露出させることができ、南側に移動させることによってテレビ75を露出させることができる。すなわち、切替引戸76を移動させるだけで、部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
可動棚77は、デスクカウンター74の直前方(東側のすぐ前方であり、デスクカウンター74前端面との間に僅かな隙間しか空けない位置を指す。)に配置されており、幅寸法(東西方向の寸法)がデスクカウンター74前面から水平天井部71前面及び固定棚72前面までの寸法と等しく設定され、高さ寸法が床36eから水平天井部71下面までの高さに設定されている。デスクカウンター74よりも上方に位置する上部の高さ寸法は、デスクカウンター74よりも下方に位置する下部の高さ寸法よりも長く設定されている。
さらに、可動棚77の奥行寸法(南北方向の寸法)は、固定棚72の奥行寸法(南北方向の寸法)と等しく、自身の幅寸法よりも短く設定されている。
要するに、この可動棚77は、細身で背の高い収納家具、すなわちハイキャビネットとも呼ばれるものである。
また、可動棚77の上端部(天板の上面)には、水平天井部71のガイドレール711に沿ってスライド移動するスライダーが設けられ、下端部(底板の下面)には、複数のキャスター773が設けられている。これにより、可動棚77は、水平天井部71のガイドレール711に沿って移動自在となっている。
可動棚77は、南北両側面を開放させた状態として物品の収納を行う両面使いの収納キャビネットであり、水平に配置された複数(本実施形態においては3枚)の棚板770が設けられている。これら複数の棚板770は、下段の棚板770がデスクカウンター74と等しい高さ位置に設けられ、中段の棚板770及び上段の棚板770がアイテムカウンター73と等しい高さ位置に設けられている。
可動棚77の収納部は、3枚の棚板770が設けられることで、上下方向に4つに分割されることになる。さらに、中央2段の収納部には、当該収納部を南北に仕切る仕切板771が設けられている。
これら仕切板771は、中央2段の収納部を分割することができるだけでなく、例えば可動棚77を挟んで隣り合って執務や作業を行う住人同士の目線が合いにくくする利点もある。
デスクカウンター74の前端部が、アイテムカウンター73の前端面及び切替引戸76の正面(東側面)よりも前方に突出している分、可動棚77の側面(西側面)と切替引戸76との間には隙間78が形成される。例えば、2人の住人が、可動棚77を挟んで隣り合って執務や作業を行うと、この隙間78を通じて目線が合う場合がある。そこで、可動棚77における西側の側板には、切替引戸76との間の隙間78を閉塞可能な目隠し板772が設けられている。
目隠し板772は、ヒンジを介して可動棚77における西側の側板に取り付けられており、隙間78を開放したり閉塞したりすることができる。目隠し板 772は、可
動棚77における西側の側板から切替引戸76までの幅寸法(東西方向の寸法)と、可動棚77上端部からデスクカウンター74の上面までの上下寸法に設定されている。
デスク80は、高さが、床36eからデスクカウンター74の下面までの高さよりも若干低く設定されて、デスクカウンター74の下方に収納される。そして、デスクカウンター74の下方から引き出し、部屋32の任意の位置に移動させて使用することができる。また、椅子81もセットで用いられる。
デイベッド82は、高さが、床36eからデスクカウンター74の下面までの高さよりも低く設定されて、デスクカウンター74の下方に収納される。そして、デスクカウンター74の下方から引き出し、部屋32の任意の位置に移動させて使用することができる。
デイベッド82は、寝具としても利用できるが、西側以外の壁36a,36c,36dに寄せて配置することで、ソファーとしても利用できる。したがって、デイベッド82は、いわゆるソファーベッドでもよい。
なお、デスク80の幅寸法(デスク80における一方の脚の外側面から他方の脚の外側面までの寸法)と、デイベッド82の長さ寸法と、可動棚77の奥行寸法(南北方向の寸法)と、を足し合わせた寸法は、デスクカウンター74の長さ寸法と略等しいか、若干短く設定されている。
これにより、デスク80と、デイベッド82と、可動棚77を、水平天井部71の下方に南北方向に並べた状態で配置することができる。
以上のように構成された壁面造作家具70が設けられた部屋32の、西側以外の壁36a,36c,36dのうちいずれか一つの壁には、図示しない壁放射冷暖房装置が内蔵されている。壁放射冷暖房装置は、内部の管材に高温又は低温の流体を流通させて表面から熱放射する装置である。
内部の管材に高温の流体を流通させれば、温度の高い熱を放射することができ、低温の流体を流通させれば、温度の低い熱を放射することができるので、執務や作業を行うのに好適な環境や、休息時に好適な環境を形成できる。
また、部屋32には、部屋32を、東側の壁36dに形成された出入口における引戸32cの南側端部付近を境にして南北に仕切る仕切り体90が設けられている。
この仕切り体90は、開戸パネル91と、仕切パネル92と、これら各パネル91,92を壁際(壁36d側)に寄せて収納状態としたり、展開して仕切り状態としたりするための可動機構と、を有している。
開戸パネル91及び仕切パネル92は、吊り支持されるため、高さ寸法が、床36eから天井36fまでの高さ寸法よりも若干短く設定されている。
開戸パネル91は、図14に示すような回転で回転する開戸であり、把手91aを有している。把手91aは、開戸パネル91の右側端面(西側端面)から突出するラッチ(図示省略)を操作するものであり、把手91aを操作すると、ラッチを引っ込ませることができる。ラッチは、把手91aの操作前の状態においては、仕切パネル92の左側端面(東側端面)に形成されたストライク(図示省略)に差し込まれており、開戸パネル91の回転を抑制している。開戸パネル91を回転させる場合は、把手91aを操作してラッチをストライクから抜いた状態にしてから回転させるようにする。
仕切パネル92は、仕切り状態(図15の状態)において開戸パネル91と水平天井部71との間に配置され、収納状態(図17の状態)において開戸パネル91と重なり合って配置される。
なお、開戸パネル91と仕切パネル92が寄せて収納される東側の壁36dには、ふかし壁36d1が設けられており、部分的に壁厚が厚くなっている。これにより、重なり合う開戸パネル91と仕切パネル92が収納される凹部を形成することができる。ふかし壁36d1の表面と、収納された状態の仕切パネル92の表面は、面一の状態となっている。
可動機構は、天井6に設けられたガイドレール93と、開戸パネル91の回転軸94と、仕切パネル92に設けられてガイドレール93に沿ってスライド移動する複数の吊具(図示省略)と、仕切り状態及び収納状態における各パネル91,92の位置固定を行うための錠544と、を備える。
ガイドレール93は、仕切パネル92を東側から水平天井部71側にかけて移動できるように、略L字状に形成されている。また、ガイドレール93は、図11~図20のうち図11~図13の各斜視図においては図示が省略されているものの、天井36fに埋め込まれた状態に設けられている。
開戸パネル91の回転軸94は、ガイドレール93のうち東側に位置する部分の北側端部と、床36eにおける東側の位置に設けられており、開戸パネル91の北側端部を回転可能に支持している。
複数の吊具は、仕切パネル92における上端部の幅方向両側に2つ設けられている。すなわち、仕切パネル92は、これら2つの吊具によってガイドレール93に2点吊りされており、ガイドレール93に沿って移動できる。
錠は、仕切パネル92の下端部に設けられたフランス落とし錠と、床36eに設けられた受金95である。
仕切パネル92において、フランス落とし錠は、仕切り状態のときの東側端部に設けられており、受金95は、床36eにおける中央の1か所に設けられている。
部屋32を、仕切り体90によって南北に仕切った状態において、各パネル91,92は、図14に示すように、ガイドレール93のうち東西方向に伸びる部分に沿って一直線上に並んで配置される。
各パネル91,92を壁36dに寄せて収納した状態において、開戸パネル91と仕切パネル92は、図16に示すように、東西方向に重なり合って配置される。
展開した状態の仕切り体90は、水平天井部71に接し、可動棚77における東側の側板と、東側の壁36dとの間に亘って設けられることになる。一方、可動棚77は、ガイドレール711に沿って移動可能となっているため、可動棚77を移動させれば、仕切り体90とデスクカウンター74との間には、可動棚77の幅寸法分の隙間が生じることとなる。そのため、仕切り体90における開戸パネル91を、仕切パネル92と同様の構成の仕切パネルに代えて、仕切り体90の一方側から他方側への行き来を、上記の可動棚77の幅寸法分の隙間を通じて行ってもよい。
逆に言えば、仕切り体90によって部屋32を完全に仕切らない状態となるので、閉塞感が生じることを防ぐことができる。
以上のように、壁面造作家具70、デスク80、デイベッド82、仕切り体90を備えて構成された部屋32は、壁面造作家具70の切替引戸76及び可動棚77と、デスク80と、デイベッド82と、仕切り体90と、を適宜移動させることによって、様々なシーンに対応できるようにレイアウト変更が可能となる。
上記の様々なシーンとしては、例えば執務や作業等の仕事を行うための第一シーンと、就寝のための第二シーンと、読書や趣味のための第三シーンと、健康のための第四シーンと、一時的な休息や寛ぐための第五シーンと、が挙げられる。
仕事のための第一シーンにおいては、デスク80を、図11に示すように、窓36a1のある南側の壁36aに移動させ、ラウンジ17の植栽(樹木17d)を眺めながら執務や作業を行うことができる。これにより、部屋32を利用する住人の緑視率を向上できる。
また、デスク80を窓36a1のある南側の壁36aに移動させるとともに、仕切り体90によって部屋32を南北に仕切ると、デスク80と部屋32の出入口(引戸32c)との間に仕切り体90が配置されることとなる。そのため、例えばウェブ会議を行う場合に、部屋32の出入口が他の住人によって不意に開けられたとしても、他の住人がウェブ会議の画面に映り込むことを防ぐことができる。
また、図12に示すように、可動棚77をデスクカウンター74の長さ方向中央に移動させるとともに、切替引戸76を固定棚72に接する位置に移動させてアイテムカウンター73を遮蔽し、さらにデスク80を固定棚72と可動棚77との間に配置する。これにより、住人2人によるコワーキングスペースを形成することができる。
これに加えて、仕切り体90によって部屋32を南北に仕切ると、一方の住人側のスペースと、他方の住人側のスペースと、の間の隔たり(距離感)をより大きくすることができる。特に、北側のスペースの住人が部屋32の出入りを行っても、南側のスペースの住人は、その動作を目で見て確認できないので、集中しやすい環境を形成しやすい。
さらに、住人2人によるコワーキングが行われる場合に、可動棚77における仕切板771と目隠し板772によって、住人2人の目線が合うことを防ぐことができる。これにより、住人2人が並んで執務や作業を行っていても、集中しやすい環境を形成できる。
なお、住人2人が仕事中に会話が必要な場合や共同作業が必要な場合、あるいは住人2人が並んで仕事をしない場合には、目隠し板772を、可動棚77における西側の側面に接するように回転させて、隙間78を開放することができる。
また、図13に示すように、可動棚77をデスクカウンター74の長さ方向中央に移動させるとともに、切替引戸76を北側の壁36cに接する位置に移動させてテレビ75を遮蔽し、さらにデスク80を固定棚72と可動棚77との間に配置する。これにより、三方を棚に囲まれた空間を形成することができるので、仕事に必要な本をすぐに手に取ったり、棚を作業中に必要な物品の置き場所にしたりする等、仕事のしやすい環境を形成できる。また、三方を棚に囲まれた空間となるので、集中しやすい環境を形成することもできる。
就寝のための第二シーンにおいては、デイベッド82を、図12,図13に示すように、デスクカウンター74の下方から引き出して、部屋32の任意の位置に移動させる。これにより、部屋32を就寝のために使用することができる。
また、例えばテレビ75を視聴しながら就寝したい、という場合には、デイベッド82をテレビ75の前方に配置する。
読書や趣味のための第三シーンにおいては、アイテムカウンター73や、固定棚72、可動棚77を、コレクションしている物品の置き場にしたり、趣味のための物品の置き場にしたり、本を置く。これにより、部屋32を読書や趣味のために使用することができる。
アイテムカウンター73に趣味の物品が置かれていても、切替引戸76によってすぐに遮蔽できるので、第三シーンに対応するレイアウトから、第一シーンに対応するレイアウトへの変更も容易に行うことができる。
健康のための第四シーンにおいては、デスク80及び椅子81、デイベッド82を、デスクカウンター74の下方に収納する。これにより、部屋32内を広々と使用することができるので、部屋32内で運動するスペースを確保することができる。
一時的な休息や寛ぐための第五シーンにおいては、デイベッド82を、西側以外の壁36a,36c,36dに寄せて配置してソファーとしても利用する。これにより、一時的に休息できるスペースを確保することができる。
また、アイテムカウンター73やデスクカウンター74上の雑多なものを切替引戸76によって簡単に遮蔽し、テレビ75の前方にデイベッド82を配置すれば、テレビ75の前方に寛ぎの空間を容易に形成することができる。つまり、部屋32の北側のスペースを、あたかも居間のように扱うことができる。デスク80をソファーテーブルのように使用してもよい。
なお、仕切り体90は、第一シーンに対応するレイアウトの場合だけに限られず、その他のシーンに対応するレイアウトの場合に使用してもよい。
本実施形態によれば、以下のような優れた効果を奏する。
すなわち、切替引戸76が、デスクカウンター74の上面のうちデスクカウンター74の長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置され、デスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成されており、その幅寸法が、デスクカウンター74の長さ寸法の半分程度に設定されているので、壁面36bの幅方向一方側に設置された物品と他方側に設置された物品のうち、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽することができる。すなわち、例えば壁面36bの幅方向一方側に設置された物品が仕事に必要なもので、幅方向他方側に設置された物品が仕事に必要ないものであったときに、切替引戸76を移動させるだけで、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽できるので、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて、たちどころにデスクカウンター74上のレイアウトを変更できる。また、切替引戸76は、デスクカウンター74の上面のうちデスクカウンター74の長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置されているので、切替引戸76の前方に位置するデスクカウンター74の上面を仕事にも趣味にも使用できる。
さらに、デスクカウンター74の直前方に配置される可動棚77は、その高さが、床36eからデスクカウンター74の上面よりも高く設定されているので、例えばその高さがデスクカウンター74よりも低い場合に比して、デスクカウンター74前方の空間を仕切る範囲が高さ方向に広くなる。そして、このような可動棚77が、床36e上をデスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能に構成されているので、デスクカウンター74前方の空間を、デスクカウンター74の長さ方向中央付近で仕切ったり、長さ方向一方側と他方側のどちらかを広く仕切ったり、あるいは狭く仕切ったりして、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて、たちどころにデスクカウンター74前方の空間のレイアウトを変更できる。
しかも、切替引戸76と可動棚77は、いずれもデスクカウンター74の長さ方向に沿って移動可能となっているので、引き違い式に移動できることとなる。そのため、切替引戸76と可動棚77が重なり合う場合や重なり合わない場合で、異なるレイアウトを作り出すことが可能となる。これにより、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
また、壁面36bの幅方向一方側に設けられるアイテムカウンター73と、壁面36bの幅方向他方側に設けられるテレビ75は、壁面36bからの突出寸法が、壁面36bから切替引戸76までの間隔寸法よりも短く設定されているので、切替引戸76を壁面36bの一方側と他方側との間で移動させるだけで、アイテムカウンター73とテレビ75のうち、どちらかを露出させて、どちらかを遮蔽することができる。これにより、アイテムカウンター73とテレビ75のうちどちらを露出させるのか、あるいは遮蔽するのかを、部屋32の使用用途や利用シーンに応じて選択できるので、たちどころにデスクカウンター74上のレイアウトを変更できる。
また、水平天井部71の下面には、当該水平天井部71の長さ方向に沿って、切替引戸76の上端部及び可動棚77の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレール711が設けられているので、切替引戸76及び可動棚77を、水平天井部71及びデスクカウンター74の長さ方向に沿って確実にスライド移動させることができる。
また、切替引戸76及び可動棚77は、部屋32の天井ではなく、水平天井部71の下方においてスライド移動可能に設けられるので、部屋32の天井高が高かったり、壁面36bの天井付近にエアコン等の壁面設置機器が設けられていたりする場合でも、壁面造作家具70を部屋32に確実に設けることができる。
また、壁面36bの正面に対向して設けられた他の壁面36d側に寄せて収納され、壁面造作家具70と他の壁面36dとの間に亘って展開する仕切り体90を備えるので、部屋32のうち壁面造作家具70よりも他の壁面36d側に位置するスペースを、仕切り体90によって、壁面36bの幅方向一方側と他方側に仕切ることができる。これにより、壁面造作家具70の切替引戸76及び可動棚77による部屋32のレイアウト変更と共に、仕切り体90による部屋32のレイアウト変更を行うことができるので、様々なパターンのレイアウト変更を行うことが可能となり、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
また、デスク80の幅寸法と、デイベッド81の長さ寸法と、可動棚77におけるデスクカウンター74の長さ方向に沿う方向(例えば南北方向)の寸法と、を足し合わせた寸法は、デスクカウンター74の長さ寸法と略等しく設定されているので、デスク80とデイベッド81をデスクカウンター74の下方に収納するときに、デスク80とデイベッド81と可動棚77を並べて配置することができ、部屋32のうち壁面造作家具70の前方の空間を広々と使用できる。また、デスク80とデイベッド81をデスクカウンター74の下方から引き出して使用することもできるので、部屋32の様々な使用用途や利用シーンに応じて、たちどころに部屋32のレイアウト変更を行うことができる。
1 建物
17 ラウンジ
17c ベンチ
17d 樹木
17V 吹抜部
18 大空間室
28 水廻り室
28a 洗面脱衣所
28b 浴室
28c ガラス戸
28d ガラス窓
30 主寝室
31 居室
31a コンロ付き流し台
31b カウンターテーブル
31c キッチン用家具
32 部屋
32c 引戸
36a 壁
36a1 窓
36b 壁
36c 壁
36d 壁
36d1 ふかし壁
36e 床
36f 天井
40 洗面台
41 鏡部
42 収納棚
43 浴槽
44 ベンチ
45 シャワー
46 肋木
47 壁放射冷暖房装置
50 仕切壁
51 開口部
52 ルーバー
53 ベッド
54 棚
55 天井
60 ベッドサイド家具
60d 正面板
60e 蓋板
61 プロジェクター
61a 保持機構
65 前方開口部
66 上方開口部
70 壁面造作家具
71 水平天井部
72 固定棚
73 アイテムカウンター
74 デスクカウンター
75 テレビ
76 切替引戸
77 可動棚
771 仕切板
772 目隠し板
78 隙間
80 デスク
81 椅子
82 デイベッド
90 仕切り体
91 開戸パネル
92 仕切パネル
93 ガイドレール

Claims (7)

  1. 部屋の壁面に接して配置されるとともに床上に設置される壁面造作家具において、
    前記壁面から前方に突出して配置され、前記壁面に沿って長尺に形成されたデスクカウンターと、
    前記デスクカウンターの直前方に配置され、前記床上を前記デスクカウンターの長さ方向に沿って移動可能に構成された可動棚と、を備えており、
    前記可動棚の高さは、前記床から前記デスクカウンターの上面よりも高く設定されていることを特徴とする壁面造作家具。
  2. 請求項1に記載の壁面造作家具において、
    前記デスクカウンターよりも上方に位置するとともに前記壁面から前方に突出して配置され、前記壁面に沿って長尺に形成された水平天井部を更に備えており、
    前記水平天井部は、前記壁面からの突出寸法が、前記デスクカウンターにおける前記壁面からの突出寸法よりも長く設定され、
    前記水平天井部の下面には、当該水平天井部の長さ方向に沿って、前記可動棚の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレールが設けられていることを特徴とする壁面造作家具。
  3. 請求項2に記載の壁面造作家具において、
    前記デスクカウンターの上面のうち前記デスクカウンターの長さ方向と直交する奥行方向の中央部に配置され、前記デスクカウンターの長さ方向に沿って移動可能に構成された切替引戸を更に備えており、
    前記切替引戸の幅寸法は、前記デスクカウンターの長さ寸法の半分程度に設定されており、
    前記水平天井部の下面には、当該水平天井部の長さ方向に沿って、前記切替引戸の上端部に設けられたスライダーがスライド移動可能に設けられるガイドレールが設けられていることを特徴とする壁面造作家具。
  4. 請求項3に記載の壁面造作家具において、
    前記壁面の幅方向一方側に設けられる棚と、前記壁面の幅方向他方側に設けられる画像表示装置と、を更に備えており、
    前記棚及び前記画像表示装置は、前記壁面からの突出寸法が、前記壁面から前記切替引戸までの間隔寸法よりも短く設定されていることを特徴とする壁面造作家具。
  5. 請求項1から4のいずれか一項に記載の壁面造作家具において、
    前記可動棚における前記壁面側の側面に、前記可動棚から前記壁面に向かって突出する目隠し板が、ヒンジを介して取り付けられていることを特徴とする壁面造作家具。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載の壁面造作家具が、前記壁面に接して配置されるとともに前記床上に設置された部屋の構造であって、
    前記壁面の正面に対向して設けられた他の壁面側に寄せて収納され、前記壁面造作家具と前記他の壁面との間に亘って展開する仕切り体を備えることを特徴とする部屋構造。
  7. 請求項6に記載の部屋構造において、
    前記床上に設置されて使用されて前記デスクカウンターの下方に収納可能なデスクとデイベッドとを更に備えており、
    前記デスクの幅寸法と、前記デイベッドの長さ寸法と、前記可動棚における前記デスクカウンターの長さ方向に沿う方向の寸法と、を足し合わせた寸法は、前記デスクカウンターの長さ寸法と略等しく設定されていることを特徴とする部屋構造。
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