JP2022054795A - 玉軸受及びプーリ - Google Patents

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Abstract

【課題】異物の侵入防止効果を確保しつつ、軸受のトルクの低減を図ることが可能な玉軸受を提供する。【解決手段】内輪11と、内輪11の外周側に、内輪11と同軸に配置された外輪12と、内輪11と外輪12との間に介在する玉13と、軸受内部空間を軸受外部に対して密閉するシール部材14と、シール部材14の軸方向外側に設けられたスリンガ15と、を備え、シール部材14が、環状の基部23と、基部23からスリンガ15に向かって軸方向に延びる環状突起24とを有し、スリンガ15が、基部23に沿う環状の平坦部28と、環状突起24の形成位置に対応して、環状突起24と非接触状態を保つように前記軸方向に屈曲する段部29とを有し、基部23と平坦部28の間にラジアル方向に延びるラジアルラビリンス33が形成され、環状突起24と段部29の間にアキシアル方向に延びるアキシアルラビリンス34が形成された構成とする。【選択図】図1

Description

この発明は、玉軸受及びプーリに関する。
新興国などのように道路の舗装状態や道路機構が不十分な市場においては、車両を水没走行下で使用したり、エンジンルームの周囲に付着した泥などの汚れを高圧水によって洗浄したりするなど、日本市場では想定されない厳しい環境下で車両が使用されることがある。このため、エンジンの補器を駆動するプーリの軸受の内部に、泥水などの異物が入り込むのを防止するために、プーリ自体をカバーで覆うなどの対策が採られることがある。
このように、カバーを設けることによって軸受の内部への異物の侵入防止効果を高めることができるが、部品点数や組立工数が増加し、製造コストの増加を招く問題がある。
この問題を解決すべく、例えば特許文献1に示す軸受は、内外輪間に形成される転動体配置空間のアキシャル方向両端に、内輪側スリンガと摺動シール部からなる軸受用密封装置を設けている(特許文献1の段落0017~0021、図2など参照)。
内輪側スリンガは、転動体配置空間の環状の開口をアキシャル方向に遮る形で配置され、そのラジアル方向内周縁部が内輪のアキシャル方向端部に相対回転不能に嵌合している。また、摺動シール部は、内輪側スリンガに対しアキシャル方向内側にアキシャルシール隙間を形成する形で対向配置されている。そのラジアル方向外周縁は外輪のアキシャル方向端部に相対回転不能に嵌合するとともに、ラジアル方向内周縁側に内輪のアキシャル方向端部外側に摺接する主シールリップが形成されている。
さらに、内輪側スリンガとの対向面をアキシャル基面として、該アキシャル基面からアキシャルシール隙間を横断しつつラジアル方向斜めに立ち上がる形で副シールリップが形成され、該副シールリップの先端部が内輪側スリンガのアキシャル方向内面に摺接している。
このように、内輪側スリンガと摺動シール部による2重のシール構造とするとともに、内輪側スリンガに副シールリップを摺接させて密封性を高めることにより、従来の軸受に対して部品点数を増やすことなく異物の侵入防止効果の確保を図っている。
特開2009-216138号公報
近年は車両の低燃費化が強く要求されており、その車両に用いられる軸受の低トルク化が必須となっている。ところが、特許文献1に係る構成においては、内輪側スリンガに副シールリップがアキシャル方向に摺接しているため、上記のようにゴムシールとカバーによって異物の侵入防止を図った構成と比較して、軸受のトルクが増加する傾向がある。
そこで、この発明は、異物の侵入防止効果を確保しつつ、軸受のトルクの低減を図ることを課題とする。
この課題を解決するために、この発明においては、内輪と、前記内輪の外周側に、該内輪と同軸に配置された外輪と、前記内輪と前記外輪との間に介在する玉と、前記内輪と前記外輪の間に形成された軸受内部空間を軸受外部に対して密閉するシール部材と、前記シール部材の軸方向外側に設けられたスリンガと、を備え、前記シール部材が、環状の基部と、前記基部から前記スリンガに向かって軸方向に延びる環状突起とを有し、前記スリンガが、前記基部に沿う環状の平坦部と、前記環状突起の形成位置に対応して、該環状突起と非接触状態を保つように前記軸方向に屈曲する段部とを有し、前記基部と前記平坦部の間にラジアル方向に延びるラジアルラビリンスが形成され、前記環状突起と前記段部の間にアキシアル方向に延びるアキシアルラビリンスが形成されている玉軸受を構成した。
このようにすると、延設方向が異なる2つのラビリンス(ラジアルラビリンスとアキシアルラビリンス)によって複雑なラビリンス形状とすることができるため、軸受の端部からの異物の侵入を防止することができる。また、スリンガに段部を形成することで、シール部材(環状突起)とスリンガを非接触としたので、軸受のトルクの低減を図ることができる。
前記構成においては、前記スリンガの周方向断面がS字形をなしており、その内周側が前記内輪の軸方向端部の外周面に嵌合している構成とするのが好ましい。
このようにすると、上記のラジアルラビリンス及びアキシアルラビリンスに加え、外輪の軸方向端部の内周面とスリンガの外周側との間に、アキシアル方向に延びるラビリンスをさらに形成することができるため、軸受の端部からの異物の侵入防止効果を一層高めることができる。
前記各構成においては、前記ラジアルラビリンスの軸方向幅が0.2~1.0mm、前記アキシアルラビリンスの径方向幅が0.1~0.5mmである構成とするのが好ましい。
このようにすると、軸受の回転時のがたつきに伴ってシール部材とスリンガが接触するのを防止して、軸受のトルクの低減を図ることができる。しかも、シール部材とスリンガの間に狭小なラビリンスが形成されるため、高い異物の侵入防止効果を確保することができる。
前記各構成に係る玉軸受は、プーリに適用することができる。
この玉軸受は、異物の侵入防止効果を確保しつつ、軸受のトルクの低減を図ったので、特に泥水などの異物の影響を受けやすい車両用エンジンの補機などを駆動するプーリへの適用に適している。
この発明に係る玉軸受は、上記のようにシール部材に環状突起を形成するとともに、スリンガに環状突起と非接触状態を保つように軸方向に屈曲する段部を形成して、シール部材とスリンガとの間に、ラジアル方向に延びるラジアルラビリンスとアキシアル方向に延びるアキシアルラビリンスからなる複雑なラビリンスを構成した。このため、軸受の内部への異物の侵入を防止しつつ、軸受のトルクの低減を図ることができる。また、シール部材及びスリンガのいずれも成形は容易であり、組立ても容易であるため、製造コストを抑制することができる。
この発明に係る玉軸受の一実施形態を示す縦断面図 図1に示す玉軸受の要部を示す縦断面図 図1に示す玉軸受を備えるプーリの一例を示す縦断面図 図1に示す玉軸受を備えるプーリの他例を示す縦断面図
この発明に係る玉軸受10を図面に基づいて説明する。この玉軸受10は、図1に示すように、内輪11と、内輪11の外周側にこの内輪11と同軸に配置された外輪12と、内輪11と外輪12の間に介在する玉13と、内輪11と外輪12の間に形成された軸受内部空間を軸受外部に対して密閉するシール部材14と、シール部材14の軸方向外側に設けられたスリンガ15とを備えている。この玉軸受10は、後述するエンジンの補機駆動用のプーリに適用される軸受のように、外輪回転タイプの軸受に好適であるが、内輪回転タイプの軸受に適用されることもある。
以下においては、この玉軸受10の軸受中心軸Cに沿った方向を「軸方向」といい、この方向は図1中において左右方向に相当する。また、軸受中心軸Cに対して直角な方向を「径方向」といい、この方向は図1中において上下方向に相当する。また、軸受中心軸C周りの円周方向のことを「周方向」という。
内輪11は、外周に内輪軌道16が形成され、軸方向の中心にプーリボス部17(図3参照)を挿通する貫通孔18が形成された環状の部材である。内輪11の外周の軸方向両端部には、シール部材14に対して相対的に回転するシール摺動面19が、周方向の全周に亘って形成されている。
外輪12は、内周に外輪軌道20が形成された環状の部材である。外輪12の内周の軸方向両端部には、シール溝21が形成されている。シール部材14の外周縁をシール溝21に圧入することにより、シール部材14が外輪12に取り付けられる。
玉13は、内輪軌道16と外輪軌道20に案内されて周方向に転動する。玉13は保持器22によって保持されており、各玉13同士の間には所定間隔が確保されている。この保持器22は、玉13によって案内される転動体案内型の保持器22である。
シール部材14は、環状の基部23と、基部23からスリンガ15に向かって軸方向に延びる環状突起24と、環状の芯金25とを有している。基部23の外周縁には圧入端26が形成され、基部23の内周縁にはシールリップ27が形成されている。基部23及び環状突起24は、例えば、ニトリルゴム、フッ素ゴム、シリコーンゴム、アクリルゴムなどのゴム製である。
環状突起24は、軸受外径側で軸方向に沿って真っすぐに延びる起立面となっているのに対し、軸受内径側で軸方向に対して傾斜して延びる傾斜面となっている。このように、軸受外径側で起立面とすることにより、この起立面の侵入防止作用によって、軸受内部への異物の侵入を効果的に防止することができる。その一方で、環状突起24を超えてシール部材14とスリンガ15の間に入り込んだ異物を、外輪12の回転に伴う遠心力によって、傾斜面に沿ってスムーズに軸受外部に排出することができる。
芯金25は環状の金属板である。芯金25は、例えば、鋼板をプレスすることによって成形される。ゴム製の基部23と金属板からなる芯金25を一体化して所定の剛性を持たせることにより、シール部材14の所定の形状を維持している。
外輪12に取り付けられたシール部材14は、シールリップ27においてシール摺動面19と周方向全周で接触し、このシール部材14を境界として、軸受内部空間を軸受外部から密閉するように仕切っている。これにより、軸受内部空間に封入されたグリースなどの潤滑剤の漏出や、軸受外部からの異物の侵入を防止している。
スリンガ15は、周方向断面がS字形に成形された金属製の部材である。このスリンガ15は、シール部材14の基部23に沿う環状の平坦部28と、シール部材14に形成された環状突起24の形成位置に対応して、この環状突起24と非接触状態を保つように軸方向に屈曲する段部29と、平坦部28と平行な面を有し、環状突起24を内包するように軸方向外向きに突出した突出部30が連続的に形成されている。また、スリンガ15の外周側には外周フランジ31が、内周側には内周フランジ32が形成されている。内周フランジ32を内輪11の外周端部に圧入することにより、スリンガ15が内輪11に取り付けられる。
なお、スリンガ15の周方向断面の形状はS字形に限定されず、シール部材14に形成された環状突起24の形成位置に対応する段部29を有する限りにおいて、その形状を適宜変更することもできる。また、スリンガ15の素材は金属に限定されず、所定の強度を確保し得る限りにおいて、樹脂などの他の素材を採用することもできる。
シール部材14の基部23とスリンガ15の平坦部28の間には、ラジアル方向に延びるラジアルラビリンス33が形成され、シール部材14の環状突起24とスリンガ15の段部29の間には、アキシアル方向に延びるアキシアルラビリンス34が形成されている。さらに、外輪12の内周端部とスリンガ15の外周フランジ31の間にはアキシアル方向に延びる開口部ラビリンス35が形成されている。この構成によると、連続して形成された開口部ラビリンス35、ラジアルラビリンス33、及び、アキシアルラビリンス34によって複雑な形状のラビリンスが構成されているため、軸受外部からの異物の侵入を効果的に防止することができる。
この実施形態に係る玉軸受10では、図2に示すラジアルラビリンス33の軸方向幅nを0.5mm、アキシアルラビリンス34の径方向幅tを0.2mmとした。
ラジアルラビリンス33の軸方向幅nは、0.2~1.0mmの範囲内で、好ましくは0.3~0.7mmの範囲内で適宜変更することができる。軸方向幅nが0.2mmよりも小さいと、内輪11と外輪12が軸方向に相対的にガタついたときに、シール部材14とスリンガ15が接触して軸受トルクが増大する虞がある。また、軸方向幅nが1.0mmよりも大きいと、異物の侵入を防ぐラビリンスの効果が低下する虞がある。
アキシアルラビリンス34の径方向幅tは、0.1~0.5mmの範囲内で、好ましくは0.1~0.3mmの範囲内で適宜変更することができる。径方向幅tが0.1mmよりも小さいと、内輪11と外輪12が径方向に相対的にガタついたときに、シール部材14とスリンガ15が接触して軸受トルクが増大する虞がある。また、径方向幅tが0.5mmよりも大きいと、異物の侵入を防ぐラビリンスの効果が低下する虞がある。
なお、ラジアルラビリンス33は、ラジアル方向に真っすぐ延びる形状に限定されず、アキシアル方向に所定角度だけ傾斜する形状も含む。また、アキシアルラビリンス34は、アキシアル方向に真っすぐに延びる形状に限定されず、ラジアル方向に所定角度だけ傾斜する形状も含む。また、ラジアルラビリンス33及びアキシアルラビリンス34は、延設方向に対して湾曲する形状も含む。
シール部材14の基部23の一方の面からの圧入端26の軸方向端部までの軸方向高さhは、基部23の他方の面からの環状突起24の軸方向端部までの軸方向高さH以上とするのが好ましい。このようにすると、複数のシール部材14をその厚み方向に重ねて保管するときに、環状突起24の先端が、重ねられた他のシール部材14の基部23に接触しないため、この環状突起24が押し付けられて保管中に変形するなどのトラブルを回避することができる。
シール部材14の環状突起24の軸方向先端とスリンガ15の突出部30との間の隙間mの大きさは0.6mmである。この隙間mの大きさは、ラジアルラビリンス33の軸方向幅nと同じでもよいが、環状突起24の軸方向高さHの公差を考慮して、軸方向幅nよりも0.1mm大きくしている。
図1に示す玉軸受10を備えるプーリの一例を図3に示す。このプーリは、上記において説明した玉軸受10と、その内輪11と一体化されるプーリボス部17と、外輪12と一体化されるプーリ本体部41と、プーリボス部17に取り付けられたカバー42とを備える。
プーリボス部17は、内輪11に嵌合する外周嵌め合い面43と、内輪11を軸方向に突き当てる第一肩部44とを有する。プーリボス部17は、プーリ支持軸(図示せず)に取り付けられる。
プーリ本体部41は、ベルト(図示せず)が巻き付けられる外周面45と、外輪12に嵌合する内周嵌め合い面46と、外輪12を軸方向に突き当てる第二肩部47とを有する。プーリ本体部41の外周面45は軸方向に沿っており、平ベルトを掛けることが可能になっている。なお、プーリ本体部41として平ベルト用のものを例示したが、外周面45をV溝状にしてVベルトに対応したものとしてもよい。玉軸受10は、プーリ本体部41を回転自在に支持している。
カバー42はプーリボス部17の外周に嵌合されており、内輪11の軸方向に突き当てられている。このカバー42によって、玉軸受10の内部への異物の侵入を防止することができる。
図1に示す玉軸受10を備えるプーリの他例を図4に示す。このプーリは、図3に示したプーリと比較すると、プーリボス部17とカバー42の形状は共通するが、プーリ本体部48の形状が異なっている。
すなわち、他例に係るプーリ本体部48は略円筒状をなし、ベルト(図示せず)が巻き付けられる外周面49と、外輪12に嵌合する内周嵌め合い面50と、外輪12を軸方向に突き当てる第二肩部51とを有する。プーリ本体部48の外周面49は軸方向に沿っており、平ベルトを掛けることが可能になっているが、外周面49をV溝状にしてVベルトに対応させることもできる。玉軸受10は、プーリ本体部48を回転自在に支持している。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。したがって、本発明の範囲は上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及びすべての変更が含まれることが意図される。
11 内輪
12 外輪
13 玉
14 シール部材
15 スリンガ
23 基部
24 環状突起
28 平坦部
29 段部
33 ラジアルラビリンス
34 アキシアルラビリンス

Claims (4)

  1. 内輪(11)と、
    前記内輪(11)の外周側に、該内輪(11)と同軸に配置された外輪(12)と、
    前記内輪(11)と前記外輪(12)との間に介在する玉(13)と、
    前記内輪(11)と前記外輪(12)の間に形成された軸受内部空間を軸受外部に対して密閉するシール部材(14)と、
    前記シール部材(14)の軸方向外側に設けられたスリンガ(15)と、
    を備え、前記シール部材(14)が、環状の基部(23)と、前記基部(23)から前記スリンガ(15)に向かって軸方向に延びる環状突起(24)とを有し、前記スリンガ(15)が、前記基部(23)に沿う環状の平坦部(28)と、前記環状突起(24)の形成位置に対応して、該環状突起(24)と非接触状態を保つように前記軸方向に屈曲する段部(29)とを有し、前記基部(23)と前記平坦部(28)の間にラジアル方向に延びるラジアルラビリンス(33)が形成され、前記環状突起(24)と前記段部(29)の間にアキシアル方向に延びるアキシアルラビリンス(34)が形成されている玉軸受。
  2. 前記スリンガ(15)の周方向断面がS字形をなしており、その内周側が前記内輪(11)の軸方向端部の外周面に嵌合している請求項1に記載の玉軸受。
  3. 前記ラジアルラビリンス(33)の軸方向幅が0.2~1.0mm、前記アキシアルラビリンス(34)の径方向幅が0.1~0.5mmである請求項1又は2に記載の玉軸受。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の玉軸受(10)を備えるプーリ。
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