以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。各図面において、同一の又は類似する構成要素に対しては同一の参照符号が付され得る。
図1は、本発明の一実施形態に係るゲーム提供サーバ10を含むネットワークの構成を概略的に示す構成図である。サーバ10は、図示するように、インターネット等の通信ネットワーク20を介してプレイヤ端末30と通信可能に接続されている。図1においては、1つのプレイヤ端末30のみが図示されているが、サーバ10は、複数のプレイヤ端末30と通信可能に接続され得る。サーバ10は、プレイヤ端末30を操作するユーザに対してゲームを提供する。ゲーム提供サーバ10は、本発明のシステムの全部又は一部を実装する装置の一例である。
まず、ゲーム提供サーバ10のハードウェア構成について説明する。ゲーム提供サーバ10は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ11と、メインメモリ12と、入出力I/F13と、通信I/F14と、ストレージ(記憶装置)15とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ11は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ15等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ12に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ12は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F13は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F13は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F13は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F14は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、又はこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ15は、例えば磁気ディスク、フラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ15は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。例えば、ストレージ15は、図1に示すように、ゲームのプレイヤに関する情報を管理するプレイヤ情報テーブル151と、当該ゲームにおいて用いられるオブジェクトに関する情報を管理するオブジェクト情報テーブル152と、各プレイヤのオブジェクト単位の情報を管理するプレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153とを有する。また、例えば、ストレージ15は、本発明の一実施形態に係るサーバ側プログラム40を記憶する。当該プログラム40は、ゲーム提供サーバ10を、ゲームを提供するためのシステムの全部又は一部として機能させるためのプログラムである。サーバ側プログラム40の少なくとも一部は、ウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介してプレイヤ端末30側において実行されるように構成され得る。
本実施形態において、ゲーム提供サーバ10は、それぞれが上述したハードウェア構成を有する複数のコンピュータを用いて構成され得る。例えば、サーバ10は、1又は複数のサーバ装置によって構成され得る。
このように構成されたゲーム提供サーバ10は、ウェブサーバ及びアプリケーションサーバとしての機能を有し、プレイヤ端末30にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーション(例えば、ゲーム用アプリケーション等)からの要求に応答して各種の処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ(例えば、HTMLデータ)及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。プレイヤ端末30では、受信したデータに基づくウェブページ又はその他の画面が表示される。
次に、プレイヤ端末30のハードウェア構成について説明する。プレイヤ端末30は、一般的なコンピュータとして構成されており、図1に示すように、コンピュータプロセッサ31と、メインメモリ32と、入出力I/F33と、通信I/F34と、ストレージ(記憶装置)35とを備え、これらの各構成要素が図示しないバス等を介して電気的に接続されている。
コンピュータプロセッサ31は、CPU又はGPU等として構成され、ストレージ35等に記憶されている様々なプログラムをメインメモリ32に読み込んで、当該プログラムに含まれる各種の命令を実行する。メインメモリ32は、例えば、DRAM等によって構成される。
入出力I/F33は、操作者等との間で情報をやり取りするための各種の入出力装置を含む。入出力I/F33は、例えば、キーボード、ポインティングデバイス(例えば、マウス、タッチパネル等)等の情報入力装置、マイクロフォン等の音声入力装置、カメラ等の画像入力装置を含む。また、入出力I/F33は、ディスプレイ等の画像出力装置、スピーカー等の音声出力装置を含む。
通信I/F34は、ネットワークアダプタ等のハードウェア、各種の通信用ソフトウェア、及びこれらの組み合わせとして実装され、通信ネットワーク20等を介した有線又は無線の通信を実現できるように構成されている。
ストレージ35は、例えば磁気ディスク又はフラッシュメモリ等によって構成される。ストレージ35は、オペレーティングシステムを含む様々なプログラム及び各種データ等を記憶する。ストレージ35が記憶するプログラムは、アプリケーションマーケット等からダウンロードされてインストールされ得る。
本実施形態において、プレイヤ端末30は、スマートフォン、タブレット端末、ウェアラブルデバイス、パーソナルコンピュータ、又はゲーム専用端末等として構成され得る。
このように構成されたプレイヤ端末30のユーザ(ゲームのプレイヤ)は、ストレージ35等にインストールされているウェブブラウザ又はその他のアプリケーションを介したサーバ10との通信を実行することによって、サーバ10が提供するゲームをプレイすることができる。
次に、このように構成されたゲーム提供サーバ10が有する機能について説明する。サーバ10のコンピュータプロセッサ11は、図1に示すように、メインメモリ12に読み込まれたプログラム(例えば、サーバ側プログラム40の少なくとも一部)に含まれる命令を実行することによって、管理機能制御部111、及び、ゲーム進行制御部112として機能するように構成されている。
管理機能制御部111は、ゲームの管理機能の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、管理機能制御部111は、管理機能に関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30で表示される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。管理機能制御部111によって制御される管理機能は、例えば、ログイン処理(ユーザ認証)、課金制御、及び、プレイヤ管理(例えば、プレイヤ情報テーブル151の更新等)等を含む。
ゲーム進行制御部112は、ゲームの進行の制御に関する様々な処理を実行するように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部112は、ゲームに関する様々な画面の画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信し、プレイヤ端末30で表示される当該画面を介したプレイヤによる操作入力に応答して様々な処理を実行し、当該処理の結果に応じた画面データ及び制御データ等をプレイヤ端末30に対して送信する。例えば、サーバ10が提供するゲームが敵キャラクタとの対戦を伴うゲームである場合において、ゲーム進行制御部112は、当該敵キャラクタとの対戦処理を含む様々な処理を実行するように構成され得る。
本実施形態において、ゲーム進行制御部112は、第1イベントの発生に伴って、2以上の所定数のオブジェクトの中からのオブジェクトの選択を受け付けるように構成されている。例えば、ゲーム進行制御部112は、第1イベントの発生の前に又は後において、所定数のオブジェクトの中からの1又は複数のオブジェクトの選択を受け付ける。こうしたオブジェクトの選択は、例えば、プレイヤ端末30において表示される画面を介して行われる。
本実施形態におけるオブジェクトは、ゲームにおいて用いられる要素の1つであり、ゲームの設計に応じた様々な種類の電子的及び仮想的なオブジェクトを含む。例えば、オブジェクトは、キャラクタとして構成され得る。例えば、選択された複数のキャラクタは、パーティ又はデッキ等として設定され得る。
また、ゲーム進行制御部112は、選択されたオブジェクトに関連付けられた第1パラメータの値に少なくとも基づいて第1イベントを実行するように構成されている。つまり第1イベントは、選択されたオブジェクトを用いて実行されるイベントであると言うこともできる。第1イベントは、例えば、選択されたキャラクタと敵キャラクタとの間の対戦(バトル)を含む。第1パラメータは、ゲームの進行に用いられる様々なパラメータを含み得る。
また、ゲーム進行制御部112は、第1イベントを実行する毎に、選択されたオブジェクト(第1イベントの実行に用いられたオブジェクト)に関連付けられた第2パラメータの値を更新するように構成されている。本実施形態において、第2パラメータは、その値が上記第1パラメータの値を変動させる(第1パラメータの値に影響を与える)ように構成されている。
このように、本実施形態におけるゲーム提供サーバ10は、第1イベントの発生に伴って所定数のオブジェクトの中から選択されたオブジェクトを用いて当該第1イベントを実行し、第1イベントを実行する毎に、当該第1イベントの実行に用いられたオブジェクトの第2パラメータの値を更新するように構成されている。そして、第2パラメータの値は、第1イベントの実行に用いられる第1パラメータの値を変動させるから、次回の第1イベントの実行の際には、こうした第1パラメータの値の変動を考慮して他のオブジェクトの選択が好ましい場合も生じ得る。このように、ゲーム提供サーバ10は、複数のキャラクタ等のオブジェクトが用いられるゲームにおいて、一部のオブジェクトに利用が集中してしまうことを抑制し、この結果、多様なオブジェクトの利用を促進し得る。
本実施形態において、ゲーム進行制御部112は、所定数のオブジェクトの中からのオブジェクトの選択を受け付けるための画面をプレイヤ端末30において表示させるように構成することができる。この場合、当該画面は、第2パラメータの値に少なくとも基づく外観となるようにオブジェクトを表示するように構成され得る。例えば、当該画面は、所定数のオブジェクトの一部又は全部が、第2パラメータの値に少なくとも基づく外観(色、形状、模様、エフェクト、及び画面要素の付加等)で表示される。こうした構成は、第2パラメータの値を考慮したオブジェクトの選択を支援する。
本実施形態において、ゲーム進行制御部112は、第1イベントを含む複数のイベントの中から特定されたイベントを繰り返し発生させるように構成され得る。複数のイベントの中からの発生させるイベントの特定は、例えば、コンピュータ(サーバ10)によって所定ルールに従って自動的に行われ、又は、プレイヤ端末30において表示される画面を介してプレイヤによって行われる。こうした構成は、イベントの発生に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態において、複数のイベントが、マップ上に配置された複数のイベントポイントの各々に関連付けられるようにしてもよい。例えば、ゲーム進行制御部112は、マップ上に配置された複数のイベントポイントの中から選択されたイベントポイントに関連付けられた複数のイベントの中から特定されたイベントを発生させるように構成され得る。当該イベントポイントは、ステージ、サイト、及びエリア等と呼ばれることもある。こうした構成は、マップ上のイベントポイントの選択に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
この場合、ゲーム進行制御部112は、上記複数のイベントポイントの中からのイベントポイントの選択に伴って、複数のオブジェクトの中からの上記所定数のオブジェクトの設定を受け付けるように構成され得る。例えば、ゲーム進行制御部112は、イベントポイントの選択の前に又は後において、所定数のオブジェクトを設定するための画面をプレイヤ端末30において表示し、当該画面を介して、プレイヤによる所定数のオブジェクトの設定(複数のオブジェクトの中からの所定数のオブジェクトの選択)を受け付ける。そして、マップ上で選択されたイベントポイントに関連付けられた複数のイベントに含まれる第1イベントを繰り返し実行する際には、設定された所定数のオブジェクトの中から選択されたオブジェクトが用いられることになる。こうした構成は、マップ上のイベントポイントの選択に伴う所定数のオブジェクトの設定に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
本実施形態において、第1イベントを実行する毎に行われる第2パラメータの値の更新には、様々なルールが適用され得る。例えば、ゲーム進行制御部112は、第1イベントを実行する毎に、選択されたオブジェクト(第1イベントの実行に用いられたオブジェクト)に関連付けられた第2パラメータの値を増加させるように構成され得る。例えば、当該第2パラメータは、第1イベントの実行の都度、所定値だけ加算され、当該所定値は、固定値又は変動値として構成される。また、この場合、第1パラメータの値は、第2パラメータの値の増加に応じて減少するように構成することができ、第1イベントは、第1パラメータの値が大きいほどプレイヤにとって有利となるように実行され得る。こうした構成は、第1イベントの実行に用いられたオブジェクトは、第1パラメータの値が減少して第1イベントの実行に有利でなくなるから、次回の第1イベントの実行の際の他のオブジェクトの選択を促進し得る。この結果、一部のオブジェクトに利用が集中してしまうことが抑制される。
また、第1イベントを実行する毎に第2パラメータの値を増加させる場合において、ゲーム進行制御部112は、第2パラメータの値が小さいほどプレイヤにとって有利となるように第1イベントを実行するように構成され得る。この場合、例えば、第1イベントは、第1パラメータの値に加えて、第2パラメータ自体の値に直接に基づいて実行される。こうした構成は、第2パラメータの値に直接に基づく第1イベントの実行を可能とする。
また、同じく第2パラメータの値を増加させる場合において、ゲーム進行制御部112は、第1イベントを実行する毎に、選択されたオブジェクト(第1イベントの実行に用いられたオブジェクト)に関連付けられた第2パラメータの値を増加させることに加えて、所定数のオブジェクトのうちの選択されたオブジェクト以外のオブジェクト(第1イベントの実行に用いられなかったオブジェクト)の一部又は全部に関連付けられた第2パラメータの値を減少させるように構成され得る。こうした構成は、第1イベントで用いられて増加した第2パラメータの値を第1イベントで用いないことによって減少させることを可能とし、この結果、一部のオブジェクトへの利用の集中を過剰に抑制してしまうことを防止し得る。
また、こうした第2パラメータの値の減少が、イベントの実行によって実現されるようにしてもよい。例えば、ゲーム進行制御部112は、所定数のオブジェクトの少なくとも一部に関連付けられた第2パラメータの値を減少させる第2イベントを実行するように構成され得る。例えば、第2イベントは、複数のイベントの中から特定されて発生し、当該第2イベントの実行に応じて、所定数のオブジェクトの一部又は全部の第2パラメータの値が所定値だけ減少する。こうした構成は、第2パラメータの値のイベントによる減少を可能とし、当該第2パラメータの値の調整に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
また、こうした第2パラメータの値の減少が、電子的及び仮想的なアイテムの使用によって実現されるようにしてもよい。例えば、ゲーム進行制御部112は、所定アイテムの使用に応じて、所定数のオブジェクトの少なくとも一部に関連付けられた第2パラメータの値を減少させるように構成され得る。例えば、所定アイテムは、プレイヤによる指示に応じて使用され、当該所定アイテムの使用に応じて、所定数のオブジェクトの一部又は全部の第2パラメータの値が所定値だけ減少する。こうした構成は、第2パラメータの値のアイテムによる減少を可能とし、当該第2パラメータの値の調整に関する楽しみをプレイヤに対して付与し得る。
また、ゲーム進行制御部112は、第1イベントの実行に伴って、プレイヤに対して所定報酬(アイテム及びポイント等)を付与するように構成することができ、この場合、当該所定報酬の価値が、選択されたオブジェクト(第1イベントの実行に用いられたオブジェクト)に関連付けられた第2パラメータの値に少なくとも基づいて変動するようにしてもよい。例えば、第1イベントを実行する毎に第2パラメータの値を増加させる場合において、上記所定報酬の価値は、第2パラメータの値の増加に応じて低くなる(例えば、報酬の数量が少なくなり、及び/又は、報酬の質が悪くなる)。こうした構成は、一部のオブジェクトに利用が集中してしまうことをより一層抑制し得る。
次に、このような機能を有する本実施形態のゲーム提供サーバ10の一態様としての具体例について説明する。この例において、ゲーム提供サーバ10は、複数のキャラクタ(オブジェクト)によって構成されるパーティが敵キャラクタと戦うRPGを提供する。なお、RPGは、本実施形態におけるゲームの一例であって、本発明の実施形態の様々な態様において、様々な種類のゲームが適用され得る。
図2は、この例において、プレイヤ情報テーブル151が管理する情報を例示する。この例におけるプレイヤ情報テーブル151は、ゲームのプレイヤに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」に対応付けて、アカウント名、性別、及び生年月日等を含む「基本情報」、プレイヤが獲得したダンジョンスコアを示す「獲得ダンジョンスコア」、プレイヤが保有するアイテムに関する情報である「保有アイテム情報」、プレイヤが保有するスキルに関する情報である「保有スキル情報」等の情報を管理する。ダンジョンスコアは、この例において、特定ダンジョンのマップをプレイする際に獲得できるスコアである。
保有アイテム情報は、プレイヤが保有するアイテムを識別可能な情報(例えば、アイテムID)を含む。保有スキル情報は、プレイヤが保有するスキルを識別可能な情報(例えば、スキルID)を含む。この例において、プレイヤは、アイテム又はスキルを、ステージのクリア報酬等の各種の報酬として獲得し、コイン等の対価との交換によって獲得し、又は、抽選(ガチャ)によって獲得することができる。
図3は、この例において、オブジェクト情報テーブル152が管理する情報を例示する。この例におけるオブジェクト情報テーブル152は、ゲームで用いられるキャラクタに関する情報を管理し、図示するように、個別のキャラクタを識別する「キャラクタID」に対応付けて、名称等を含む「基本情報」、キャラクタが有するバトル用パラメータ(第1パラメータ)の基本値に関する情報である「バトル用パラメータ基本値情報」等の情報を管理する。
バトル用パラメータ基本値情報は、攻撃力及び防御力等のバトルで使用される複数のバトル用パラメータの各々の基本値が設定されている。これらのバトル用パラメータの基本値はキャラクタ毎に異なっている。
図4は、この例において、プレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153が管理する情報を例示する。この例におけるプレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153は、各プレイヤが保有するキャラクタに関する情報を管理し、図示するように、個別のプレイヤを識別する「プレイヤアカウント」及び個別のキャラクタを識別する「キャラクタID」の組合せに対応付けて、「経験値」、経験値の増加に応じて階段状に増加する「レベル」、キャラクタが有するバトル用パラメータ(現在値)に関する情報である「バトル用パラメータ情報」、記憶の摩耗(第2パラメータ)の値を示す「摩耗値」、対応するキャラクタが装備しているアイテム(武器及び防具等)に関する情報である「装備アイテム情報」、対応するキャラクタが装備しているスキル(魔法等)に関する情報である「装備スキル情報」、対応するキャラクタのパーティへの設定に関する情報である「パーティ設定情報」等の情報を管理する。
記憶の摩耗は、この例のゲームの特定ダンジョンのマップをプレイする際に用いられるパラメータである。詳細は後述する。
パーティ設定情報は、対応するキャラクタが設定されているパーティを識別可能な情報(例えば、パーティID)を含む。この例では、パーティは、5体のキャラクタによって構成され、プレイヤは、複数のパーティを設定することができる。また、1のキャラクタは1のパーティのみに設定可能であり、1のキャラクタを複数のパーティに重複して設定することはできない。
この例において、プレイヤは、様々なタイミングでキャラクタを獲得することができ、例えば、ステージのクリア報酬等の各種の報酬としてキャラクタを獲得し、コイン等の対価との交換によってキャラクタを獲得し、又は、抽選(ガチャ)によってキャラクタを獲得することができる。また、この例において、パーティに含まれるキャラクタは、ステージのクリアに応じて経験値を獲得する。なお、これに加えて、特定のアイテムの使用によってキャラクタが経験値を獲得するようにしても良い。経験値の増加に応じてレベルアップするとキャラクタのバトル用パラメータの値が上昇する。
図5は、プレイヤ端末30において表示されるマップ画面50を例示する。この例のゲームでは、ルール、制限、及び、報酬等が相互に異なる複数の種類のマップが用意されており、マップ画面50は、これらの複数の種類のマップのうちの「特定ダンジョンのマップ」をプレイするための画面である。当該画面50は、図示するように、マップ表示領域52と、パーティリストボタン54と、挑戦ボタン56とを有する。
マップ表示領域52は、経路によって連結する複数のイベントポイント521が含まれるマップを表示し、プレイヤの現在位置に対応するイベントポイント521上には、現在位置オブジェクト522が配置されている。プレイヤは、複数のイベントポイント521の何れかを選択することによって、選択したポイント521へと現在位置を変更することができる。プレイヤの現在位置の変更に応じて、現在位置オブジェクト522が移動する。この例では、プレイヤは、マップ表示領域52の左側から右側へと順にイベントポイント521をクリアして進める必要がある。
パーティリストボタン54は、設定されている複数のパーティ(パーティリスト)を確認するための画面要素である。当該ボタン54が選択されると、マップ画面50に代えて、図6に例示するパーティリスト確認画面60が表示される。当該画面60は、図示するように、設定されているパーティを一覧表示する一覧表示領域62と、直前の画面に戻るための戻るボタン64とを有する。
一覧表示領域62は、各々が個別のパーティに関する情報を表示する3つの個別表示領域63が上下方向に並べて配置されている。この例では、特定ダンジョンのマップ用のパーティとして、予め3つのパーティを設定できる。個別表示領域63には、対応するパーティを構成する5体のキャラクタの各々に対応するキャラクタ画像領域631が左右方向に並べて配置されている。各キャラクタ画像領域631には、その右下隅において、対応するキャラクタの記憶の摩耗の値(以下、「摩耗値」と言うことがある。)を表示する円形の摩耗値オブジェクトWVが配置されている。
摩耗値オブジェクトWVは、摩耗値に基づいて外観が変化するように構成されている。具体的には、摩耗値オブジェクトWVは、摩耗値が0~2の良好範囲にある場合、第1態様(例えば、水色の背景)で表示され、摩耗値が3~6の通常範囲にある場合、第2態様(例えば、白色の背景)で表示され、摩耗値が7以上の悪化範囲にある場合、第3態様(例えば、赤色の背景)で表示される。
この例では、摩耗値は、既定値として「3」が設定されており、詳しくは後述するが、バトルへの参加の有無に応じて変動する。ダンジョンのプレイを開始していないこの段階では、全てのキャラクタの摩耗値には既定値が設定されている。
個別表示領域63が選択されると、パーティリスト確認画面60に代えて、図7に例示するパーティ設定画面70が表示される。当該画面70は、対応するパーティの設定を行うための画面であり、図示するように、パーティを構成する5体のキャラクタを一覧表示する一覧表示領域72と、直前の画面に戻るための戻るボタン74とを有する。
一覧表示領域72には、各々が個別のキャラクタに関する情報を表示する5つの個別表示領域73が上下方向に並べて配置されている。図8は、個別表示領域73の詳細を例示する。当該領域73は、図示するように、対応するキャラクタの名称、レベル(現在値/最大値)、HP等を表示すると共に、当該キャラクタの画像を表示するキャラクタ画像領域731と、キャラクタに対して装備するアイテムを設定するための装備アイテム設定領域733と、キャラクタに対して装備するスキルを設定するための装備スキル設定領域734とを有する。キャラクタ画像領域731には、その右下隅において、対応するキャラクタの摩耗値を表示する上述した摩耗値オブジェクトWVが配置されている。
キャラクタ画像領域731が選択されると、プレイヤが保有するキャラクタが一覧表示され、プレイヤは、一覧表示されたキャラクタの中から所望のキャラクタを選択することによって、パーティに含まれるキャラクタを変更することができる。パーティに含まれるキャラクタの変更に伴って、個別表示領域73における表示内容が更新されると共に、プレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153のパーティ設定情報が更新される。
装備アイテム設定領域733は、各々が個別のアイテムに対応する3つの個別表示領域7331が左右方向に並べて配置されている。個別表示領域7331は、対応するアイテムの画像を表示し、当該領域7331が選択されると、対応するキャラクタによって装備可能なアイテムが一覧表示され、プレイヤは、一覧表示されたアイテムの中から所望のアイテムを選択することによって、対応するキャラクタが装備するアイテムを変更することができる。キャラクタが装備するアイテムの変更に伴って、装備アイテム設定領域733における表示内容が更新されると共に、プレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153の装備アイテム情報が更新される。
同様に、装備スキル設定領域734は、各々が個別のスキルに対応する2つの個別表示領域7341が左右方向に並べて配置されている。個別表示領域7341は、対応するスキルの画像を表示し、当該領域7341が選択されると、対応するキャラクタによって装備可能なスキルが一覧表示され、プレイヤは、一覧表示されたスキルの中から所望のスキルを選択することによって、対応するキャラクタが装備するスキルを変更することができる。キャラクタが装備するスキルの変更に伴って、装備スキル設定領域734における表示内容が更新されると共に、プレイヤ毎オブジェクト管理テーブル153の装備スキル情報が更新される。
図5のマップ画面50に戻り、当該画面50の挑戦ボタン56は、選択されている(現在位置オブジェクト522が配置されている)イベントポイント521に対応するダンジョンをプレイするための画面要素である。図9は、プレイヤが個別のダンジョンをプレイする際に(マップ画面50の挑戦ボタン56の選択に応じて)サーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。サーバ10は、まず、図示するように、ダンジョンで用いるパーティリストの設定を受け付ける(ステップS100)。
図10は、マップ画面50の挑戦ボタン56の選択に応じて、当該画面50に代えて表示されるパーティリスト設定画面80を例示する。当該画面80は、ダンジョンで用いるパーティリストを設定するための画面であり、図示するように、上述したパーティリスト確認画面60と同様に、その時点で設定されているパーティを一覧表示する一覧表示領域82と、直前の画面に戻るための戻るボタン84とを有し、さらに、これらに加えて、挑戦ボタン86を有する。一覧表示領域82には、上述したパーティリスト確認画面60の一覧表示領域62と同様に、各々が個別のパーティに関する情報を表示する3つの個別表示領域83が上下方向に並べて配置されている。個別表示領域83には、対応するパーティを構成する5体のキャラクタの各々に対応するキャラクタ画像領域831が左右方向に並べて配置されており、各キャラクタ画像領域831には、その右下隅において摩耗値オブジェクトWVが配置されている。なお、この段階もまた、ダンジョンのプレイを開始していないので、全てのキャラクタの摩耗値には既定値「3」が設定されている。
個別表示領域83が選択されると、パーティリスト設定画面80に代えて、上述したパーティ設定画面70(図7を参照)が表示される。上述したように、プレイヤは、当該画面70を介して、パーティの設定を行うことができる。パーティの設定では、3つのパーティの何れにも含まれていないキャラクタを新たなキャラクタとしてパーティに含めることもできる。つまり、この段階のパーティの設定は、プレイヤが保有する全てのキャラクタを対象として行われる。
パーティの設定を行うと、プレイヤは、パーティリスト設定画面80の挑戦ボタン86を選択することによってダンジョンのプレイを開始することができる。なお、プレイヤは、その時点で設定されているパーティからの変更なしで(パーティ設定画面70を介したパーティの設定なしで)ダンジョンのプレイを直ちに開始することもできる。
図9のフロー図に戻り、パーティリスト設定画面80の挑戦ボタン86が選択されると、サーバ10は、次に、イベントの選択を受け付ける(ステップS110)。
図11は、パーティリスト設定画面80の挑戦ボタン86の選択に応じて、当該画面80に代えて表示されるダンジョン画面90を例示する。当該画面90は、プレイ対象のダンジョンに含まれる複数のイベントの一部を絵画オブジェクト921として表示するイベント表示領域92と、画面左上隅に位置するダンジョン情報表示領域94と、当該領域94の右側に位置する脱出ボタン95と、アイテム使用ボタン96と、獲得予定アイテムボタン98とを有する。
この例において、各ダンジョン(各イベントポイント521)には、複数のイベントが予め設定されており、これらの複数のイベントは階層構造を有する。つまり、図12に例示するように、複数のイベント(絵画オブジェクト)の各々は、1~Nまでの複数の階層の何れかに属する。
また、この例において、複数のイベントは、複数の種類に分類されており、これらの複数のイベントの種類の各々に対して絵画オブジェクトが設定されている。図13は、この例におけるイベントの種類と対応する絵画オブジェクトとを例示する。図示するように、この例のイベントの種類は、敵キャラクタとの対戦が行われる「通常バトル」イベント(第1イベント)、パーティリストに含まれる全てのキャラクタに対して一時的な能力の上昇効果が付与される「強化」イベント、アイテムを獲得する「アイテム」イベント、ボスキャラクタとの対戦が行われる「ボスバトル」イベント(第1イベント)、次の階層へと進む「転送」イベント、及び、パーティリストに含まれる全てのキャラクタの摩耗値が回復(減少)する「回復」イベント(第2イベント)等を含み、これらの複数のイベントの種類に対して相互に外観が異なる複数の絵画オブジェクトがそれぞれ設定されている。
図11のダンジョン画面90に戻り、当該画面90のイベント表示領域92には、最も手前側の第1ライン、その後側の第2ライン、及び、最も奥側の第3ラインのそれぞれについて、最大3枚の絵画オブジェクト921が左右方向に並べて配置される。最も手前側の第1ラインには、現在の階層に属するイベントのうち、その時点で選択可能なイベントに対応する絵画オブジェクト921が配置される。また、中間の第2ラインには、次回に選択可能となるイベントに対応する絵画オブジェクト921が配置され、最も奥側の第3ラインには、次々回に選択可能となるイベントに対応する絵画オブジェクト921が配置される。これらのイベントは、各階層を開始する際に、各階層に属する全てのイベントの中からランダムに決定される。
ダンジョン情報表示領域94は、その時点でプレイヤが位置する階層、プレイ中のダンジョンにおける残りの絵画オブジェクトの枚数(つまり、残りのイベントの数)、及び、獲得予定のダンジョンスコアを表示する。
脱出ボタン95は、ダンジョンから脱出するための画面要素である。当該ボタン95が選択されると、プレイ中のダンジョンから脱出し、ダンジョン画面90に代えて、マップ画面50の表示へと戻る。この例では、脱出を行うためには、脱出用アイテムを使用する必要がある。
アイテム使用ボタン96は、プレイヤが保有するアイテムを使用するための画面要素である。当該ボタン96が選択されると、プレイヤが保有するアイテムを一覧表示する画面が表示され、当該画面を介してプレイヤによって選択されたアイテムが使用される。
獲得予定アイテムボタン98は、プレイ中のダンジョンにおいて、その時点までに獲得予定となった(仮付与された)アイテムを確認するための画面要素である。当該ボタン98が選択されると、プレイ中のダンジョンで獲得予定となっているアイテムを一覧表示する画面が表示される。
図9のフロー図に戻り、ステップS110におけるイベントの選択の受付の際に、脱出ボタン95の選択によるダンジョンからの脱出が行われた場合には(ステップS120においてYES)、ステップS150の報酬の付与へと進む。一方、こうした脱出が行われていない場合(ステップS120においてNO)、次に、サーバ10は、イベント表示領域92を介して選択された絵画オブジェクト921に対応するイベントを発生させ、当該イベントを実行する(ステップS130)。実行されるイベントは、上述したような種類のイベントが含まれる。
ここで、選択されたイベントが「通常バトルイベント」及び「ボスバトルイベント」(以下、これらの2つを総称して「バトルイベント」と言うことがある。)である場合について説明する。図14は、バトルイベントの発生に応じてサーバ10が実行する処理を例示するフロー図である。バトルイベントが発生すると、サーバ10は、まず、図示するように、バトルで用いるパーティの選択を受け付ける(ステップS200)。
図15は、バトルイベントの発生に応じて(バトルイベントに対応する絵画オブジェクト921の選択に応じて)、ダンジョン画面90に代えて表示されるパーティ選択画面100を例示する。当該画面100は、バトルで用いるパーティを選択するための画面であり、図示するように、上述したパーティリスト設定画面80と同様に、設定されているパーティを一覧表示する一覧表示領域102と、戻るボタン104とを有し、さらに、パーティリスト設定画面80の挑戦ボタン86に代えて、「GO!」というテキストを含む開始ボタン106を有する。一覧表示領域102には、上述したパーティリスト設定画面80の一覧表示領域82と同様に、各々が個別のパーティに関する情報を表示する3つの個別表示領域103が上下方向に並べて配置されている。個別表示領域103には、対応するパーティを構成する5体のキャラクタの各々に対応するキャラクタ画像領域1031が左右方向に並べて配置されており、各キャラクタ画像領域1031には、その右下隅において摩耗値オブジェクトWVが配置されている。この段階では、ダンジョンのプレイが開始されているので、後述するように、バトルを実行する毎にキャラクタの摩耗値は変動し得る。プレイヤは、3つの個別表示領域103の何れかをシングルタップ操作で選択することにより、バトルで用いるパーティを選択することができる。
個別表示領域103がロングタップ操作で選択されると、パーティ選択画面100に代えて、図16に例示するパーティ設定(ダンジョン)画面110が表示される。当該画面110は、対応するパーティの設定を行うための画面であり、図示するように、上述したパーティ設定画面70と同様に、パーティを構成する5体のキャラクタを一覧表示する一覧表示領域112と、直前の画面に戻るための戻るボタン114とを有し、さらに、画面左上隅に配置された第1状態ボタン1161及び第2状態ボタン1162を有する。
一覧表示領域112には、各々が個別のキャラクタに関する情報を表示する5つの個別表示領域113が上下方向に並べて配置されている。個別表示領域113のキャラクタ画像領域1131が選択されると、パーティリストに含まれる15体のキャラクタが一覧表示され、プレイヤは、一覧表示されたキャラクタの中から所望のキャラクタを選択することによって、パーティに含まれるキャラクタを変更する(入れ替える)ことができる。つまり、この段階では、パーティリスト内の3つのパーティに含まれる15体のキャラクタの範囲内で、各パーティを構成するキャラクタを変更することができる。
図17は、第1状態ボタン1161が選択されている状態のパーティ設定(ダンジョン)画面110を例示する。この状態のパーティ設定(ダンジョン)画面110の個別表示領域113には、図示するように、キャラクタ画像領域1131の右側において、状態情報表示領域1135が配置される。当該領域1135は、上下2段の表形式を有しており、その上段には、対応するキャラクタの摩耗値を表示する。摩耗値は、その値が含まれる範囲に応じた外観で表示される。具体的には、摩耗値が0~2の良好範囲にある場合、第1態様(例えば、水色の文字色)で「良好」というテキストを付加して表示され、摩耗値が3~6の通常範囲にある場合、第2態様(例えば、白色の文字色)で表示され、摩耗値が7以上の悪化範囲にある場合、第3態様(例えば、赤色の文字色)で「悪化」というテキストを付加して表示される。
状態情報表示領域1135の下段は、対応するキャラクタに対して、その時点で発生している一時的な能力の上昇効果に関する情報(例えば「攻撃力アップ(小)」)を表示する。この例において、一時的な能力の上昇効果は、後述する強化イベントの実行に応じて発生する。
図18は、第2状態ボタン1162が選択されている状態のパーティ設定(ダンジョン)画面110を例示する。この状態のパーティ設定(ダンジョン)画面110の個別表示領域113には、図17に例示した第1状態ボタン1161が選択されている状態のパーティ設定(ダンジョン)画面110と同様に、図示するように、キャラクタ画像領域1131の右側において、状態情報表示領域1135が配置される。
この状態の状態情報表示領域1135の上段は、対応するキャラクタの摩耗値、レベル、及びHP等を表示する。摩耗値は、その値が含まれる範囲に応じて上述した第1~第3態様で表示される。また、状態情報表示領域1135の下段は、バトル用パラメータの現在値を表示する。当該現在値は、一時的な能力の上昇効果、及び、摩耗値の範囲に応じた変動効果が反映された値である。摩耗値の範囲に応じた変動効果は、具体的には、摩耗値が良好範囲にある場合、バトル用パラメータが強化され、例えば、その値に所定の強化倍率(例えば、1.1倍)が乗じられる。その反対に、摩耗値が悪化範囲にある場合、バトル用パラメータが弱化され、例えば、その値に所定の弱化倍率(例えば、0.9倍)が乗じられる。
図15のパーティ選択画面100に戻り、当該画面100の一覧表示領域102を介して何れかのパーティが選択されている状態で、開始ボタン106が選択されると、パーティの選択が確定する。図14のフロー図に戻り、続いて、サーバ10は、選択されたパーティに摩耗値が悪化範囲(7以上)のキャラクタ(以下、「記憶悪化のキャラクタ」と言うことがある。)が含まれるか否かを判断し(ステップS210)、記憶悪化のキャラクタが含まれる場合には(ステップS210においてYES)、プレイヤ端末30において警告ウィンドウを表示させる(ステップS220)。
図19は、選択されているパーティに記憶悪化のキャラクタが含まれる場合にプレイヤ端末30において表示される警告ウィンドウ120を例示する。当該ウィンドウ120は、図示するように、パーティに記憶悪化のキャラクタが含まれることを通知し、OKボタン122と、キャンセルボタン124とを有する。プレイヤは、バトルをこのまま続行する場合にはOKボタン122を選択する一方、パーティの選択をやり直す場合にはキャンセルボタン124を選択する。
図14のフロー図に戻り、警告ウィンドウ120のキャンセルボタン124が選択されると(ステップS230においてNO)、ステップS200のパーティの選択の受付へと戻る。
一方、選択されているパーティに記憶悪化のキャラクタが含まれていない場合(ステップS210においてNO)、及び、記憶悪化のキャラクタが含まれていても警告ウィンドウ120のOKボタン122が選択された場合(ステップS230においてYES)には、次に、サーバ10は、バトルを実行する(ステップS240)。
敵キャラクタとのバトルは、パーティに含まれる各キャラクタ及び敵キャラクタそれぞれのバトル用パラメータ(現在値)の比較等に基づいて制御される。例えば、パーティに含まれる味方キャラクタが敵キャラクタを攻撃すると、バトル用パラメータの比較に基づくダメージが敵キャラクタに対して付与される一方、敵キャラクタが味方キャラクタを攻撃すると、同様のダメージが味方キャラクタに対して付与される。そして、パーティが全ての敵キャラクタを倒す(HPを0とする)とプレイヤの勝利となる一方、全ての敵キャラクタを倒すよりも前に、パーティに含まれる全てのキャラクタのHPが0となると、プレイヤの敗北となる。
そして、バトルの結果、プレイヤの敗北である場合には(ステップS250においてNO)、プレイヤはダンジョンから脱落し(探索を失敗し)、脱落時処理へと進む。脱落時処理は、獲得予定のアイテム及びダンジョンスコアを解消してマップ画面50の表示へと戻る処理を含む。
一方、プレイヤの勝利である場合(ステップS250においてYES)、次に、サーバ10は、パーティリストに含まれる各キャラクタの摩耗値を更新する(ステップS260)。具体的には、パーティリストに含まれる15体のキャラクタのうち、バトルに用いられたパーティに含まれる5体のキャラクタについては、摩耗値を1加算し、その他の10体のキャラクタについては、摩耗値を1減算する。但し、摩耗値の最小値は0でありマイナスの値とはならない。
続いて、報酬の仮付与を行う(ステップS270)。仮付与される報酬は、イベント毎に予め設定されており、アイテム及びダンジョンスコアを含む。この例では、付与されるダンジョンスコアのポイント数は、パーティに含まれる摩耗値が良好範囲のキャラクタ(以下、「記憶良好のキャラクタ」と言うことがある。)の数が多いほど大きくなる一方、同じく記憶悪化のキャラクタの数が多いほど小さくなる。具体的には、当該ポイント数は、パーティに含まれる記憶良好のキャラクタ1体につき所定ポイント増加し、同じく記憶悪化のキャラクタ1体につき所定ポイント減少する。上述したように、仮付与された報酬は、ダンジョンからの脱出又はダンジョンのクリアに応じて、プレイヤに実際に付与される。
以上、発生したイベントがバトルイベントである場合について説明した。次に、その他の種類のイベントの場合について説明する。まず、発生したイベントが強化イベントである場合、複数のバトル用パラメータの中からランダムに選択された1つのパラメータの値が一時的に強化される(上述した、一時的な能力の上昇効果)。当該強化は、パーティリストに含まれる15体の全てのキャラクタを対象として行われる。当該強化は、次回のバトルでのみ有効であり、次回のバトルイベントの完了に応じて消滅する。
また、発生したイベントがアイテムイベントである場合、抽選によるアイテムの仮付与が行われる。具体的には、所定数(例えば、3つ)の宝箱の中から宝箱を選択するような画面上の演出を伴って、所定の抽選処理により決定されたアイテムがプレイヤに対して仮付与される。
また、発生したイベントが転送イベントである場合、次の階層へと進む。
また、発生したイベントが回復イベントである場合、パーティリストに含まれる15体の全てのキャラクタを対象として、摩耗値の回復が行われる。具体的には、各キャラクタの摩耗値が3減算される。なお、この例において、こうした回復イベントによる摩耗値の回復に代えて、又は、これに加えて、特定の回復用アイテムを使用することによって、パーティリストに含まれる15体のキャラクタの一部又は全部の摩耗値が回復するようにしてもよい。
図9のフロー図に戻り、こうしてイベントを実行すると、次に、サーバ10は、ダンジョンのクリアでない場合には(ステップS140においてNO)、ステップS110のイベントの選択の受付へと戻る。具体的には、ダンジョン画面90が再度表示され、イベントの再度の選択が受け付けられる。
ダンジョン画面90が再度表示される際には、イベント表示領域92の表示が更新される。まず、実行されたイベントが転送イベントである場合、次の階層へと進み、新たな階層に属する全てのイベントの中から、その時点で選択可能なイベント、次回に選択可能となるイベント、及び、次々回に選択可能となるイベントがランダムに決定され、対応する絵画オブジェクト921が第1~第3ラインにそれぞれ配置される。
また、実行されたイベントが転送イベントでない場合、イベント表示領域92において、前回に第1ラインに配置されていて選択されなかった絵画オブジェクト921は消滅し、前回に中間の第2ラインに配置されていた絵画オブジェクト921が最も手前の第1ラインに移動し、前回に最も奥側の第3ラインに配置されていた絵画オブジェクト921が中間の第2ラインに移動し、現在の階層の残りのイベントの中から新たに決定されたイベントに対応する絵画オブジェクト921が最も奥側の第3ラインに配置される。
なお、上述したように、前回に第1ラインに配置されていて選択されなかった絵画オブジェクト921は消滅するが、転送イベント又はボスバトルイベントに対応する絵画オブジェクト921は消滅せず、選択可能な絵画オブジェクト921として第1ラインに残る。また、1~N-1階層までの各階層には1つの転送イベントが含まれており、N階層(最深層)には1つのボスイベントが含まれている。つまり、1~N-1階層までの各階層では、最終的に転送イベントが実行されて次の階層へと進み、N階層(最深層)では、最終的にボスバトルイベントが実行される。
こうしてイベントの発生及び実行を繰り返し、最深層に属するボスバトルイベントを実行してボスキャラクタを倒すと、ダンジョンのクリアとなる。ダンジョン画面90の脱出ボタン95の選択に応じて脱出し(ステップS120においてYES)、又は、ダンジョンクリアとなると(ステップS140においてYES)、サーバ10は、プレイヤに対して報酬を付与する(ステップS150)。具体的には、仮付与されていたアイテム及びダンジョンスコアがプレイヤに実際に付与される。アイテム及びダンジョンスコアの付与に応じて、プレイヤ情報テーブル151の保有アイテム情報、及び、獲得ダンジョンスコアが更新される。
ダンジョンをクリアし、脱出し、又は、脱落(探索失敗)すると、マップ画面50の表示へと戻る。マップ画面50への表示に戻る際にはキャラクタの摩耗値は初期化され、既定値「3」が設定される。プレイヤは、マップ表示領域52を介して次に挑戦するイベントポイント521(ダンジョン)を選択することになる。なお、マップ画面50の表示へと戻る際に、キャラクタの摩耗値を初期化せずに維持するようにしてもよい。
上述した例では、マップ上に配置された複数のイベントポイント521の中から選択されたイベントポイント521に設定されている複数のイベントをダンジョン画面90において絵画オブジェクト921として表示し、当該画面90を介して選択された絵画オブジェクト921に対応するイベントを発生させて実行するように構成したが、こうした設計は、本実施形態のゲームの一設計例であって、本実施形態におけるゲームは、これ以外の様々な設計が適用され得る。
上述した例では、記憶の摩耗の値が増加して悪化範囲となると、バトル用パラメータの値が減少すると共に、付与されるダンジョンスコアのポイント数が減少し、これとは反対に、記憶の摩耗の値が減少して良好範囲となると、バトル用パラメータの値が増加する共に、付与されるダンジョンスコアのポイント数が増加するようにしたが、こうした効果は、記憶の摩耗の値の変動に応じた効果の一例であって、本実施形態の他の例では、記憶の摩耗の値の変動に応じて様々な効果が生じ得る。
上述した例では、摩耗値オブジェクトWVを介してキャラクタの記憶の摩耗の値を表示するように構成したが、これに限られず、例えば、キャラクタ画像領域631、731、831、1031、1131等のキャラクタ自体の表示態様を、記憶の摩耗の値に基づいて変化させるようにしてもよい。
上述した例では、バトルの実行に応じて記憶の摩耗値が増加するようにしたが、記憶の摩耗値は、バトルの実行に応じて更新されるパラメータの一例であって、本実施形態の他の例では、その他のパラメータが適用され得る。例えば、バトルを実行する毎に減少するようなパラメータを適用することもできる。
以上説明した本実施形態に係るゲーム提供サーバ10は、第1イベント(例えば、上述した例におけるバトルイベント)の発生に伴って所定数のオブジェクト(例えば、上述した例におけるパーティリストに含まれるキャラクタ)の中から選択されたオブジェクトを用いて当該第1イベントを実行し、第1イベントを実行する毎に、当該第1イベントの実行に用いられたオブジェクトの第2パラメータの値(例えば、上述した例における記憶の摩耗値)を更新するように構成されている。そして、第2パラメータの値は、第1イベントの実行に用いられる第1パラメータ(例えば、上述した例におけるバトル用パラメータ)の値を変動させるから、次回の第1イベントの実行の際には、こうした第1パラメータの値の変動を考慮して他のオブジェクトの選択が好ましい場合も生じ得る。このように、ゲーム提供サーバ10は、複数のキャラクタ等のオブジェクトが用いられるゲームにおいて、一部のオブジェクトに利用が集中してしまうことを抑制し、この結果、多様なオブジェクトの利用を促進し得る。
本発明の他の実施形態において、上述した実施形態におけるゲーム提供サーバ10が有する機能の一部又は全部は、ゲーム提供サーバ10及びプレイヤ端末30が協動することによって実現され、又は、プレイヤ端末30によって実現され得る。
本明細書で説明された処理及び手順は、明示的に説明されたもの以外にも、ソフトウェア、ハードウェアまたはこれらの任意の組み合わせによって実現される。例えば、本明細書で説明される処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク等の媒体に、当該処理及び手順に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明された処理及び手順は、当該処理・手順に相当するコンピュータプログラムとして実装し、各種のコンピュータに実行させることが可能である。
本明細書中で説明された処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理または手順は複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は複数のモジュールによって実行され得る。また、本明細書において説明されたソフトウェアおよびハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、またはより多い構成要素に分解することによって実現することも可能である。
本明細書において、発明の構成要素が単数もしくは複数のいずれか一方として説明された場合、又は、単数もしくは複数のいずれとも限定せずに説明された場合であっても、文脈上別に解すべき場合を除き、当該構成要素は単数又は複数のいずれであってもよい。