JP2022053908A - サドル及びクランプの固定構造 - Google Patents

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Hiroteru Sato
浩行 栗尾
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Abstract

【課題】管とサドル継手とを固定する際に製品の寸法バラツキを吸収でき、かつ、十分な締付力を加えることができるサドル及びクランプの固定構造を提供する。【解決手段】管10に接合するサドル継手1と、サドル継手1を管10に締付けるクランプ3と、を備え、クランプ3は、弾性バンド24を備える本体部材と、回転部材と、を備え、弾性バンド24における第2の端には、弾性バンド24の締付量を調整する鋸刃部22を有し、サドル継手1の第1のサドル鍔16には、鋸刃部22を挿入し、鋸刃部22とかみ合わせる爪部を備えた穴16aを有している。【選択図】図1

Description

本発明は、サドル及びクランプの固定構造に関する。
一般に、水道水やガスを流通させるポリエチレン管(以下、管、あるいは本管という)に枝管を接続する際には、例えば本管に融着されるサドル本体と枝管の接続部となる分岐管部とを備えたサドル継手やサドル付分水栓等を介して行われている。
例えば、サドル継手は、通常EF(エレクトロフュージョン)継手として構成されており、サドル本体の内部に配した電熱線に通電してこれを発熱させることにより、サドル継手と本管の界面を溶融して両者を接合するように構成されている。
従来、サドル継手を本管に接合するには、まず、サドル継手を本管に当接させ、これを専用のサドル継手固定用のクランプにより定位置に固定する。この状態において電熱線に通電してサドル継手と本管とを接合する。そして溶融部が固化するのを待ってサドル継手および本管からクランプを取り外して作業を完了する。かかるクランプとしては、例えば特許文献1、特許文献2に示すものが提案されている。
特許文献1のクランプは、サドル継手を本管に当接させた後、まずは張力バンドの一方の端をサドル継手の一方の鍔に引っ掛ける。次に、張力バンドの他方の端に設けられたカム機構を有する回転部材を、サドル継手の他方の鍔に引っ掛ける。そして、回転部材を回転させることで張力バンドに張力を加え、サドル継手と本管とを密着させる。
また、特許文献2のクランプ(帯状保持具)は、サドル継手を本管に当接させた後、まずはサドル継手の一方の鍔に設けられた貫通穴に、帯状保持具の一方の端を固着させる。次に、帯状保持具を本管に巻き付けるように、帯状保持具の他方の端を移動させ、サドル継手の他方の鍔に設けられた貫通穴に遊貫させる。そして、帯状保持具に張力を加え、その状態で楔付き締結リングを貫通穴に押し込むことにより、帯状保持具を固定する。そのことで、サドル継手と本管とを密着させる。
国際公開第2016/023540号 特開平10-169847号公報
しかしながら、特許文献1のクランプは、カム機構を有する回転部材によってサドル継手と本管とを固定する。つまり、カムによる本管の締付量は常に一定になる。
このとき、本管、サドル、張力バンド等の製品の寸法にバラツキがあると、締付力がきつくなったり、弱くなったりする。つまり、寸法のバラツキを吸収できない。
また、特許文献2の帯状保持具は、本管を固定するための張力は作業者の手によって加えられる。そのため、作業者によっては十分な張力を帯状保持具に加えない状態で作業完了としてしまうおそれがあった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、管とサドル継手とを固定する際に製品の寸法バラツキを吸収でき、かつ、十分な締付力を加えることができるサドル及びクランプの固定構造を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るサドル及びクランプの固定構造は、管に接合するサドル継手と、前記サドル継手を前記管に締付けるクランプと、を備え、前記クランプは、弾性バンドを備える本体部材と、前記弾性バンドの第1の端に形成された取付穴に配置されるシャフト部を備える回転部材と、を備え、前記弾性バンドにおける第2の端には、前記弾性バンドの締付量を調整する鋸刃部を有し、前記サドル継手には、前記鋸刃部を挿入し、前記鋸刃部とかみ合わせる爪部を備えた穴を有している。
この発明によれば、弾性バンドにおける第2の端には、弾性バンドの締付量を調整する鋸刃部を有し、サドル継手には、鋸刃部を挿入し、鋸刃部とかみ合わせる爪部を備えた穴を有している。すなわち、クランプをサドル継手の第1のサドル鍔に取り付けるとき、弾性バンドの第2の端を、爪部を備えた穴に挿入すると、鋸刃部と爪部とがかみ合うように接する。
ここで、弾性バンドの鋸刃部は、サドル継手の第1のサドル鍔の穴に対して、弾性バンドが管を締付ける方向へは移動させることができる。しかし、鋸刃部を反対方向へ移動させようとすると、鋸刃部と爪部とが引っ掛かり移動できない形状を有している。つまり、回転部材によって管をサドル継手に締付ける前に、鋸刃部によって弾性バンドを管に締付けることができる。
このことによって、回転部材によって管をサドルに固定する前に弾性バンドの締付量を調整することができる。例えば、各部材の寸法(特に管の外径)がバラツキによって小さくなると、管をサドルに固定する弾性バンドが相対的に長くなる。この場合、回転部材による締付のみでは、十分な締結力が得られない。これに対し、鋸刃部を用いて弾性バンドの長さを調整することで、管の寸法に合わせて弾性バンドの長さを調整し、余長を無くすことができる。
これにより、回転部材による締付力を常に一定にすることができる。
更に、サドル継手の穴に対して鋸刃部を送る作業は、回転部材によって管をサドルに固定する前に行う。すなわち、鋸刃部を送る作業の際は、弾性バンドに張力が負荷されていない。そして、弾性バンドへの張力の負荷は、鋸刃部を送る作業をした後、回転部材を回転させることによって行う。
ここで、上述の特許文献2のクランプ(帯状保持具)は、貫通穴に遊貫させた帯状保持具を、作業者が引っ張ること等によって張力を加える。そのため、作業者の手によって大きな力を負荷する必要がある。また、帯状保持具の締付けに必要な力がわからず、作業者によっては、十分張力を加えない状態で作業を完了させてしまうおそれがある。
一方、この発明によれば、回転部材を回転させることによって弾性バンドへ張力を負荷するので、特許文献2のクランプと比較して、サドル継手の穴に対して鋸刃部を送る作業は大きな力を要さず、作業者の手によって容易に行うことができる。
また、回転部材によって管をサドルに固定する際、弾性バンドに張力が発生していると、回転部材を作業者の手によって回転させづらくなる。しかし、サドル継手の穴に対して鋸刃部を送る作業は、上述の通り大きな力を要さずに行うことができる。
このため、鋸刃部によって弾性バンドの長さを調整する際、張力を発生させることなく、適切な長さに調整することができる。
そして、その後に回転部材を用いて弾性バンドに張力を加えることで、作業者の力によらずに十分大きな締付力を確保することができる。
また、前記クランプに、前記弾性バンドが間隔をあけて2つ設けられていてもよい。
この発明によれば、クランプに、弾性バンドが間隔をあけて2つ設けられている。すなわち、サドル継手と管とが間隔をあけた2か所の部位によって固定される。このことによって、例えば、バント部がクランプに対して1つであった場合と比較して、より効率的に管とサドル継手とを固定することができる。
また、2つの前記弾性バンドは接続部材によって接続されていてもよい。
この発明によれば、2つの弾性バンドは接続部材によって接続されている。このことによって、回転部材によってサドル継手と管とを締付けるとき及び輸送時等に弾性バンドが回転部材から脱落することを防ぐことができる。更に、2つの弾性バンドがそれぞれ独立して動くことを防止することで、締付けの作業を効率的に行うことができる。
また、前記鋸刃部のピッチは1mm以下であってもよい。
この発明によれば、鋸刃部のピッチは1mm以下である。すなわち、爪部に対して鋸刃部を送ることで調整できる弾性バンドの締め代は、1段階につき1mm以下である。
ここで、サドル継手及び管をはじめとする各部材の寸法バラツキは1~数mm単位で管理されている。
すなわち、弾性バンドによる締付量の調整を1mm単位以下とすることによって、どのようなバラツキであっても、管の周方向における弾性バンドの余長を±1mm以下に抑えることができる。
また、前記穴の有する前記爪部は、前記鋸刃部とのかみ合いを解除する解除部を有していてもよい。
この発明によれば、爪部は、鋸刃部とのかみ合いを解除する解除部を有している。このことによって、例えば、弾性バンドの鋸刃部を締めすぎた場合であっても、取り外しを容易にすることができる。つまり、締付量の調整のやり直しを容易に行うことができる。
本発明によれば、管とサドル継手とを固定する際に製品の寸法バラツキを吸収でき、かつ、十分な締付力を加えることができるサドル及びクランプの固定構造を提供することができる。
本発明に係る第1実施形態のサドル継手を本管に取り付けた正面図である。 図1のサドル継手を矢印II方向から見た側面図である。 図1のサドル継手を矢印III方向から見た側面図である。 図1のサドルを示す正面図である。 図2のサドルの一部を破断した側面図である。 図1の本体部材を示す正面図である。 図6の本体部材を矢印VII方向から見た側面図である。 図6の本体部材を矢印IIX方向から見た平面図である。 鋸刃部とサドル鍔の爪部とがかみ合った状態を示す図である。 鋸刃部を送り方向に移動させ、爪部を押し上げている状態を示す図である。 解除部を用いて、鋸刃部と爪部のかみ合いを解除した状態を示す図である。 鋸刃部がサドル鍔の穴を貫通した状態を示す図である。 図8の本体部材をX-X線で破断した断面図である。 第1実施形態の回転部材および一対のシャフト部を示す斜視図である。 第1実施形態の回転部材および一対のシャフト部を示す側面図である。 第1実施形態の回転部材および一対のシャフト部を示す正面図である。 第1実施形態のサドルに鋸刃部を挿入する前の状態を示す正面図である。 第1実施形態のサドルに鋸刃部を挿入した後の状態を示す正面図である。 第1実施形態の操作片を操作してサドルにクランプを固定する工程を示す正面図である。 第1実施形態のサドルにクランプを固定した後の状態を示す正面図である。 本体部材の弾性バンドが1つであった場合の第1変形例である。 本体部材の弾性バンドが1つであった場合の第2変形例である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るサドル2及びクランプ3の固定構造について説明する。
図1から3に示すように、サドル継手1は、例えば、水道水やガスを流通させる本管(管)10に枝管(分岐管)12を接続する継手である。サドル継手1は、通常、EF継手(エレクトロフュージョン継手、電気融着継手)として構成されている。サドル継手1は、サドル2が本管10に密着され、サドル2の内部に設けられた電熱線4(図5参照)を発熱させることにより、サドル2と本管10とが融着されるように構成されている。サドル2と本管10とが融着されることにより、サドル2の分岐管部18に枝管12を接続して、本管10に枝管12が接続される。
サドル継手1は、本管10の第1側に融着されるサドル2と、本管10の第2側に配置されるクランプ(サドルクランプ、サドルジグ)3と、を備えている。サドル2およびクランプ3には、本管10が挟持される。この状態において、本管10がサドル2に密着される。
以下、本管10の軸方向を「軸方向」、本管10の径方向を「径方向」、本管10の周方向を「周方向」として説明することもある。また、本管10の軸に直交する方向の一方側を「第1側」、他方側を第1側の反対側である「第2側」として説明する。
図1、図4、図5に示すように、サドル2は、サドル本体15と、第1のサドル鍔16と、第2のサドル鍔17と、分岐管部18と、を有する。
サドル本体15は、本管10に沿って半径Rの湾曲に形成され、本管10のうち第1側の外周面10aに融着される。サドル本体15の中央には、本管10と枝管12とを連通させるための円形の孔(不図示)が形成されている。サドル本体15には、円形の孔の外周縁に沿って分岐管部18が形成されている。分岐管部18は、円形の孔の外周縁から本管10の径方向外側(第1側)に向けて突出されている。
サドル本体15には、軸方向において分岐管部18の両側に、端子5,5が設けられている。端子5,5は、サドル本体15に埋設された電熱線4と接続されている。
また、サドル本体15は、本管10に融着可能に、本管10と略同じ曲率で半径Rの円弧状に形成されている。サドル本体15は、内面の略全体が、本管10のうち第1側の外周面10aに密着して当接可能に形成されている。サドル本体15のうち、本管10の軸方向に沿った各側縁には、第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17が形成されている。第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17は、サドル本体15がなす円弧状の両側端から径方向外側に突出されている。
サドル本体15、第1のサドル鍔16は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L1に形成されている。すなわち、サドル2は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L1に形成されている。また、第1のサドル鍔16は、弾性バンド24(後述する)の第2の端に設けられた鋸刃部22(後述する)を挿入する穴16aを有している。更に、穴16aは、鋸刃部22とかみ合う形状を有する爪部16bを備えている。
穴16aは第1のサドル鍔16を貫通する。また、本実施形態において、穴16aは第1のサドル鍔16において、軸方向の中央を中心として対称となる位置に2か所設けられている。また、穴16a同士の間隔は施工場所の要件によって定められる。なお、本実施形態において、穴16a同士の距離はL2とする。
図4、図9に示すように、爪部16bは穴16aの内部に設けられている。爪部16bは、穴16aの内面に突出された平板状の部材である。爪部16bは、ロック部16cと、傾斜部16dと、解除部16eからなる。
爪部16b(ロック部16cと傾斜部16d)は、それぞれ後述する鋸刃部22に対応した形状を有する。ここで、鋸刃部22は、穴16aに対して、第2側から第1側に向けて挿入される。爪部16bは、複数の爪が、第2側から第1側に向けて連続して並ぶことで形成されている。ロック部16cは、前記爪において第1側を向く面である。傾斜部16dは、前記爪において第2側を向く面である。
ロック部16cは、穴16aに挿入された鋸刃部22が抜けないように抑える役割を有する。ロック部16cは、爪部16bにおいて、鋸刃部22の進行方向に対して垂直に位置している。
傾斜部16dは、穴16aに挿入された鋸刃部22を、第2側から第1側へ導く役割を有する。傾斜部16dは、爪部16bにおいて、鋸刃部22の進行方向に対して傾斜状に位置している。
また、ロック部16cと傾斜部16dは、爪部16bの鋸刃部22が接する側の面において交互に位置している。すなわち、爪部16bの、鋸刃部22が接する側の面は、鋸の歯状の形状を有している。
解除部16eは、爪部16bにおいて、複数の爪よりも第1側に位置する部分(爪部16bの端部)によって形成されている。解除部16eは、爪部16bを穴16aに挿入された鋸刃部22から離すときに用いる。解除部16eは、ドライバを用いて操作可能、あるいは作業者が指で摘まむことで操作可能な操作片として機能する。
第2のサドル鍔17には、回転部材28(後述する)が引掛けられる。回転部材28の両端部には、弾性バンド24が取付けられる。ここで、穴16aに挿入された弾性バンド24同士の距離は、穴16a同士の距離と等しくL2となる。
そのため、第2のサドル鍔17の長さは、穴16a及び弾性バンド24同士の位置及び距離に合わせてL2に形成されている。あるいは、L2に対し両側の弾性バンド24と第2のサドル鍔17との隙間に余裕を持たせたL3としてもよい。このとき、L3の長さは、L2の長さと比較して1~2mm短い程度の寸法であることが好ましい。
図1から図3に示すように、サドル2は、円筒状の本管10に対して、本管10のうち第1側の外周面10aに配置されている。この状態において、サドル2は、本管10にクランプ3で固定されている。
クランプ3は、本体部材3aと、回転部材28と、を備えている。本体部材3aは、鋸刃部22と、弾性バンド24と、取付穴35と、を備えている。本実施形態において、弾性バンド24は、本体部材3aに間隔をあけて2つ設けられている。また、2つの弾性バンド24は、接続部材33によって接続されている。
弾性バンド24は、熱可塑性樹脂材で弾性変形可能に形成されている。弾性バンド24は、湾曲バンド部24aと、第1の傾斜バンド部24bと、第2の傾斜バンド部24cと、を有する。湾曲バンド部24aは、本管10のうち第2側の外周面10bに沿って湾曲状に形成されている。
第1の傾斜バンド部24bは、湾曲バンド部24aの一端部から鋸刃部22まで傾斜状に延びている。第2の傾斜バンド部24cは、湾曲バンド部24aの他端部から弾性バンド24の第1の端まで傾斜状に延びている。
弾性バンド24、特に湾曲バンド部24aは、チェーンのような連結部を備えない一体成型品であることが好ましい。
弾性バンド24は、本管10に対して、第1側(すなわち、サドル2の側)の反対側である第2側に配置されている。
取付穴35は、弾性バンド24の第1の端に設けられている。取付穴35は、回転部材28のシャフト部29を回転可能に保持する。取付穴35は、例えば、円形に形成されている。また、取付穴35は、弾性バンド24の第1の端を軸方向に貫通している。取付穴35の径は、クランプ3を回転部材28によってサドル2に固定する際(後述する)にシャフト部29が取付穴35内で回転可能に保持する程度に設定される。例えば、シャフト部29の外径が12mmであるのに対し、取付穴35の内径は12.2mmであることが好ましい。
図7、図8に示すように、弾性バンド24における第2側の頂部(サドル2から最も離れた部位)には、接続部材33が一体に形成されている。接続部材33は、2つの弾性バンド24同士を軸方向に接続する。これにより、本実施形態において、回転部材28の両側に備えられている2つの弾性バンド24同士を一体化する。
ここで、2つの弾性バンド24が接続されていないと、2つの弾性バンド24はそれぞれ独立した動きをする。また、弾性バンド24の取付穴35にシャフト部29が挿入された状態で、弾性バンド24の軸方向の動きが規制されない。そのため、回転部材28によってサドル継手1と本管10とを締付けるとき及び輸送時等に弾性バンド24が回転部材28から脱落することが考えられる。更に、2つの弾性バンド24がそれぞれ独立して動くことで、第1のサドル鍔16の穴16aに鋸刃部22を挿入する作業が煩雑になる。
そのため、接続部材33によって2つの弾性バンド24同士を一体化することで、2つの弾性バンド24の動きを統一する。更に、軸方向の動きを規制する。これにより、弾性バンド24がシャフト部29から脱落することを防ぐ。更に、締付けの作業を効率的にする役割を有する。
なお、接続部材33の寸法、すなわち、2つの弾性バンド24同士の距離は、サドル継手1の寸法に合わせて適宜設定される。すなわち、穴16a同士の距離に合わせ、L2あるいはL3とすることが好ましい。
鋸刃部22は、弾性バンド24の第2の端に設けられる。鋸刃部22は複数の歯22aからなる。また、歯22aは、ロック部22cと、傾斜部22dからなる。
歯22a(ロック部22cと傾斜部22d)は、それぞれ上述した爪部16bに対応した形状を有する。鋸刃部22は、複数の歯22aが、第2側から第1側に向けて連続して並ぶことで形成されている。ロック部22cは、歯22aにおいて第2側を向く面である。傾斜部22dは、歯22aにおいて第1側を向く面である。
ロック部22cは、鋸刃部22の挿入後にロック部16cと接し、穴16aに挿入された鋸刃部22が抜けないように抑える役割を有する。ロック部22cは、鋸刃部22において、鋸刃部22の進行方向に対して垂直に位置している。
傾斜部22dは、鋸刃部22の挿入中に傾斜部16dと接し、穴16aに挿入された鋸刃部22を、第2側から第1側へ導く役割を有する。傾斜部16dは、爪部16bにおいて、鋸刃部22の進行方向に対して傾斜状に位置している。
また、ロック部22cと傾斜部22dは、鋸刃部22の爪部16bと接する側の面において交互に位置している。すなわち、爪部16bと同様に、鋸刃部22は、鋸の歯状の形状を有している。
なお、鋸刃部22が穴16aに挿入されることで、弾性バンド24の締付量を調整する。具体的な動きは下記の通りである。
図9に示すように、鋸刃部22が第2側から穴16aに挿入されると、爪部16bのロック部16c及び傾斜部16dと、鋸刃部22のロック部22c及び傾斜部22dとが、それぞれ接した状態になる。ここで、図10に示すように、鋸刃部22を第2側から第1側(C方向)に向けて更に押し込むと、傾斜部16dと傾斜部22dとが押し付けられる。このとき、鋸刃部22の進行方向に対して傾斜部16d及び傾斜部22dの表面は傾斜している。これにより、鋸刃部22の進行方向の力が、傾斜部16dを鋸刃部22から離れる方向(E方向)に押し上げるように作用する。結果として、爪部16bが変形し、傾斜部22dが傾斜部16dを乗り越える。
この動きを繰り返すことで、鋸刃部22を、第2側から第1側へ挿入することができる。
また、爪部16bと鋸刃部22とがかみ合った状態から、鋸刃部22を第1側から第2側(D方向)に向けて移動させようとすると、ロック部16cとロック部22cとが押し付けられる。このとき、鋸刃部22の進行方向に対してロック部16c及びロック部22cの表面は垂直に面している。すなわち、第1側から第2側に向けての力によって、爪部16bが鋸刃部22を避けるように変形させる力は生じない。すなわち、鋸刃部22が第1側から第2側へ移動することを規制する。これにより、弾性バンド24による締付量を調整する。
なお、締付の作業時にやり直しが必要になった場合等は、図11に示すように、爪部16bに設けられた解除部16eを押して爪部16bを鋸刃部22から離れる方向に移動させる。このことで、爪部16bと鋸刃部22とのかみ合いを解除し、鋸刃部22を穴16aから抜き出す。
また、鋸刃部22に複数設けられた歯22aについて、歯22a同士の間隔(ピッチ)は、1mm以下であることが好ましい。すなわち、爪部16bに対して鋸刃部22を送ることで調整できる弾性バンド24の締め代は、歯22aを1段階送るにつき1mm以下であることが好ましい。
ここで、サドル継手1及び本管10をはじめとする各部材の寸法バラツキは1~数mm単位で管理されている。
すなわち、歯22aのピッチを1mm以下とすることによって、鋸刃部22は、どのようなバラツキであっても、本管10の周方向における弾性バンド24の余長を±1mm以下に抑える役割を有する。また、鋸刃部22により、弾性バンド24の締付量を調整することができる。すなわち、各部材がバラツキにより小さい場合でも、弾性バンド24の長さを短くすることで締付力を確保することができる。このため、弾性バンド24及び鋸刃部22は、必要な寸法に対して余裕をもって設計することが好ましい。
本体部材3aは、熱可塑性樹脂材により射出成型で一体成型されている。熱可塑性樹脂材として、硬質塩化ビニル、耐衝撃材入り硬質塩化ビニル、ABS樹脂、POM(ポリアセタール)樹脂、ナイロン、ガラス入りPP(ポリプロピレン)樹脂等が挙げられる。
クランプ3(回転部材28を除く)を熱可塑性樹脂製の一体成形部材とすることにより、クランプ3の部材構成を少なくしてクランプ3を安価にできる。
また、本実施形態では、弾性バンド24がクランプ3において2つ備えられ、弾性バンド24同士が接続部材33によって接続されていた例について説明するが、これに限らない。例えば、図21及び図22に示すように、クランプ3において弾性バンド24が1つであってもよい。なお、この場合は、第1のサドル鍔16が複数有する穴16aにそれぞれクランプ3を取付けるか、あるいは穴16aを第1のサドル鍔16に一か所だけ設ける。また、第2のサドル鍔17の形状は、上述のような両端を切り欠いた形状ではなく中央部を切り欠くなど、クランプ3の形状に合わせて適宜変更する。
このように、弾性バンド24の第1の端に取付穴35が、第2の端には鋸刃部22が熱可塑性樹脂材で一体に成形されている。また、取付穴35には回転部材28が備えられている。
よって、鋸刃部22を第1のサドル鍔16に設けられた穴16aに挿入し、第2のサドル鍔17に回転部材28を第1側から引っ掛けることにより、弾性バンド24を本管10の外周面10bに接触させた状態でクランプ3をサドル2に容易に仮固定できる。これにより、クランプ3をサドル2に取り付ける施工時にクランプ3を外れ難くできる。
また、弾性バンド24は、クランプ3がサドル2に仮固定された状態において、サドル本体15に配置された本管10のうち第2側の外周面10bに嵌るように形成されている。換言すれば、弾性バンド24は、湾曲バンド部24aが外周面10bに接触され、弾性嵌合されるように形成されている。これにより、サドル本体15と弾性バンド24との間に本管10を挟むことができる。
図8、図13に示すように、弾性バンド24には、第1の突起(突起)41と、第2の突起(突起)42とが一体に形成されている。第1の突起41は、弾性バンド24の内周面のうち軸方向の中央において、周方向へ向けて内周面に沿って湾曲状に形成されている。第1の突起41は、例えば、弾性バンド24から本管10の外周面10bへ向けて徐々に断面幅(軸方向の大きさ)が減少するように断面三角形に形成されている。
第2の突起42は、弾性バンド24の内周面のうち周方向の中央において、軸方向へ向けて内周面に沿って直線状に形成されている。第2の突起42は、例えば第1の突起41と同様に、弾性バンド24から本管10の外周面10bへ向けて徐々に断面幅(周方向の大きさ)が減少するように断面三角形に形成されている。
これらの第1の突起41および第2の突起42は、互いの中央において交差している。
本実施形態では、弾性バンド24に第1の突起41と第2の突起42との両方の突起を形成する例について説明するが、これに限らない、例えば、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42の一方のみを形成してもよい。
また、本実施形態では、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42をそれぞれ1つ形成した例について説明するが、これに限らない、例えば、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42を複数設けてもよい。
図14、図15に示すように、回転部材28は、一対のシャフト部29と、抑え部30と、ストッパー部(回り止め)31と、操作片38と、を備えている。
図14、図15、図16に示すように、抑え部30は、軸方向を長手方向として延びている。図16に示すように、ストッパー部31を操作片38に対して上方に位置させた姿勢において、抑え部30は、例えば、軸方向から見て、シャフト部29の中心線を底辺とした平行四辺形状をなしている。抑え部30の上辺に相当する面30aは、回転部材28を用いてクランプ3をサドル2に固定する際に第2のサドル鍔17と当接する部位である。以下、抑え部30のうち、面30aを「当接部30a」ということがある。また、面30aのうち、ストッパー部31が備わっている側の反対側の角30bは、回転部材28をサドル2に引っ掛ける際に最初に接する部位である。
抑え部30の平行四辺形状の寸法は、施工条件等により適宜決定される。例えば、軸方向から見た抑え部30の厚さ方向の寸法が10mm程度に対し、高さ方向の寸法は13mm程度であることが好ましい。
本実施形態においては、抑え部30の断面形状を、一例として、平行四辺形状として説明するが、本発明はこれに限らない。その他の例として、平行四辺形状を他の形状としてもよい。例えば、より回転部材28を第2のサドル鍔17に引っ掛けやすくなるようにL字型の形状とするとか、あるいはコの字型にするなど、特にずれにくい構造が好ましい。
シャフト部29は、抑え部30の軸方向の両端から、抑え部30の平行四辺形状の底辺の中央部を中心として、抑え部30の長手方向(軸方向)に突出されている。シャフト部29は、例えば、軸方向から見て円形状をなしている。シャフト部29の直径は、上述の通り、取付穴35内で回転可能に保持される程度に設定される。例えば、取付穴35の内径が12.2mmであるのに対し、シャフト部29の外径は12mmであることが好ましい。
図14に示すように、操作片38は、抑え部30の軸方向の中央部から、面30aの反対方向に突出している。また、操作片38の軸方向の断面形状は、抑え部30の平行四辺形状の底辺(シャフト部29の中心線)を短辺とした長方形状であることが好ましい。すなわち、抑え部30の平行四辺形状の底辺から垂直に、抑え部30と同じ厚さで突出していることが好ましい。
また、操作片38の軸方向の幅は、施工者の手によって操作可能の広さに設定される。例えば、30mm程度の広さが好ましい。
本実施形態においては、操作片38の断面形状を、一例として、長方形状として説明するが、本発明はこれに限らない。その他の例として、長方形状を他の形状としてもよい。
ストッパー部31は、抑え部30の軸方向の中央部に備えられている。ストッパー部31は、回転部材28を回転させてクランプ3をサドル2に固定する際、サドル本体15と接触することで回転部材28が回り過ぎることを防ぐ。
ストッパー部31は、例えば、操作片38の根元部から、クランプ3をサドル2に固定した際にサドル本体15に接する側に、操作片38の厚さ方向に突出している。
ストッパー部31の位置及び大きさは、施工条件等により適宜決定される。例えば、ストッパー部31の軸方向の幅は操作片38の軸方向の幅と等しく30mmとして、操作片38の根元部から抑え部30の平行四辺形状の底辺(シャフト部29の中心線)に対して平行に12mm程度突出していることが好ましい。
本実施形態においては、ストッパー部31の断面形状を、一例として、長方形状として説明するが、本発明はこれに限らない。その他の例として、長方形状を他の形状としてもよい。また、ストッパー部31の突出する部位は、施工条件等に合わせて適宜変更してもよい。
回転部材28の、シャフト部29と、抑え部30と、ストッパー部31と、操作片38は、例えば、熱可塑性樹脂材で一体に成形されている。熱可塑性樹脂材として、硬質塩化ビニル、耐衝撃材入り硬質塩化ビニル、ABS樹脂、POM(ポリアセタール)樹脂、ナイロン、ガラス入りPP(ポリプロピレン)樹脂等が挙げられる。これにより、回転部材28の部品構成を少なくして安価にできる。
尚、回転部材28は、本体部材3aと同じ材質でも、違う材質でも良い。
また、回転部材による弾性バンド24の締付量は、弾性バンド24の材料の応力ひずみ曲線、降伏ひずみ、バンドの長さ、バンドの表面積から設計することが好ましい。
次に、サドル継手1を本管10に接合する際に固定する手順を図17から図20を参照して説明する。
図17に示すように、第1工程において、本管10のうち第1側の外周面10aにサドル2を被せる。次に、回転部材28を第2のサドル鍔17に引っ掛ける。このとき、回転部材28の向きを調整し、操作片38が本管10に対し径方向の外側になるようにする。その後、本管10に被せたサドル2の穴16aに、クランプ3の鋸刃部22を第1側から挿入する。
図18に示すように、第2工程において、鋸刃部22を穴16aに対して十分挿入し、弾性バンド24が本管10に接した状態にさせる。
この状態において、弾性バンド24が、本管10のうち第2側の外周面10bに嵌るように配置され、外周面10bに接触して弾性嵌合する。また、鋸刃部22が第1のサドル鍔16の穴16aに挿入し固定され、抑え部30の角30bが第2のサドル鍔17に引っ掛けられる。よって、クランプ3は、サドル2に安定的に仮固定される。
図19、図20に示すように、第3工程において、操作片38を矢印A方向に角30bを支点にして操作する。操作片38の操作による回転部材28の回転に対応して、回転部材28の角30bと第2のサドル鍔17との接触点が移動する。また、回転部材28の回転に対応して、第2のサドル鍔17とシャフト部29との距離L4が徐々に大きくなる。そこから更に操作片38を矢印A方向に移動させると、当接部30aが第2のサドル鍔17と完全に接する。
このとき、シャフト部29が取付穴35を第1側へ押し上げることで、弾性バンド24に張力P1を付与することができる。これにより、弾性バンド24を好適に伸ばし、弾性バンド24で本管10を好適に締め付けることができる。したがって、本管10にサドル本体15を密着させた状態で、サドル継手1を本管10に取り付けて固定できる。
ここで、回転部材28にはストッパー部31が備えられている。また、回転部材28で弾性バンド24に張力P1を付与した状態(第2のサドル鍔17と当接部30aが完全に接している状態)において、ストッパー部31とサドル本体15とが接するように配置されている。よって、回転部材28が張力P1を付与している様態において、回転部材28がA方向に必要以上に回転することを防ぐことができる。
また、回転部材28をストッパー部31がサドル本体15と接するまでA方向に回転させる際、当初は張力P1が回転部材28を、A方向とは反対側のB方向へ回転させるように作用している状態となる。更に回転させていくと、張力P1は、第2のサドル鍔17と当接部30aが完全に接している状態となる直前に最大となる。このとき、張力P1が回転部材28を回転させようとする方向は、A方向とB方向に釣り合った状態となる。そこから更に回転部材28を回転させると、張力P1は、回転部材28をA方向へ更に回転させようとする方向へ作用するようになる。それと同時に、第2のサドル鍔17と当接部30aが完全に接し、ストッパー部31がサドル本体15と接する状態となる。
このため、回転部材28をストッパー部31がサドル本体15と接する状態となった後は、弾性バンド24による張力P1は、固定を解除する方向へ(B方向への回転力)は作用しない。
このように、操作片38を移動させてクランプ3をサドル2に固定した後は、回転部材28が操作位置に保持され、弾性バンド24に張力P1を付与した状態に保つことができる。更に、張力P1は、クランプ3をサドル2に固定させる方向へ作用する。これにより、外力などによって回転部材28がB方向に回転することを防ぎ、クランプ3をサドル2から外れにくくすることができる。
さらに、弾性バンド24に回転部材28で張力P1を付与する前に、弾性バンド24を本管10に嵌めるように配置する。すなわち、弾性バンド24を本管10の外周面10bに接触させて弾性嵌合させることができる。よって、クランプ3を第1のサドル鍔16及び第2のサドル鍔17に安定的に仮固定できる。これにより、弾性バンド24に回転部材28で張力P1を付与するとともに、張力P1を調整する施工時に、クランプ3をサドル2から外れ難くできる。
また、図8、図13に示すように、弾性バンド24から第1の突起41及び第2の突起42が突出されている。第1の突起41は本管10の周方向に向けて配置されている(周方向に延びている)。よって、本管10をサドル2にクランプ3で把持した状態において、本管10の外周面10bに第1の突起41を押し付けることができる。これにより、本管10に作用する外力等でサドル2と本管10が軸方向にずれることを防止できる。
また、第2の突起42は本管10の軸方向に向けて配置されている(軸方向に延びている)。よって、本管10をサドル2にクランプ3で把持した状態において、本管10の外周面10bに第2の突起42を押し付けることができる。これにより、本管10に作用する外力等でサドル2と本管10が周方向にずれることを防止できる。
以上説明したように、本実施形態に係るサドル2及びクランプ3の固定構造によれば、弾性バンド24における第2の端には、弾性バンド24の締付量を調整する鋸刃部22を有し、サドル継手1には、鋸刃部22を挿入し、鋸刃部22とかみ合わせる爪部16bを備えた穴16aを有している。すなわち、クランプ3をサドル継手1の第1のサドル鍔16に取り付けるとき、弾性バンド24の第2の端を、爪部16bを備えた穴16aに挿入すると、鋸刃部22と爪部16bとがかみ合うように接する。
ここで、弾性バンド24の鋸刃部22は、サドル継手1の第1のサドル鍔16の穴16aに対して、弾性バンド24が本管10を締付ける方向へは移動させることができる。しかし、鋸刃部22を反対方向へ移動させようとすると、鋸刃部22と爪部16bとが引っ掛かり移動できない形状を有している。つまり、回転部材28によって本管10をサドル継手1に締付ける前に、鋸刃部22によって弾性バンド24を本管10に締付けることができる。
このことによって、回転部材28によって本管10をサドル2に固定する前に弾性バンド24の締付量を調整することができる。例えば、各部材の寸法(特に本管10の外径)がバラツキによって小さくなると、本管10をサドル2に固定する弾性バンド24の長さが相対的に長くなる。この場合、回転部材28による締付のみでは、十分な締結力が得られない。これに対し、鋸刃部22を用いて弾性バンド24の長さを調整することで、本管10の寸法に合わせて弾性バンド24の長さを調整し、余長を無くすことができる。
これにより、回転部材28による締付力を常に一定にすることができる。
更に、サドル継手1の穴16aに対して鋸刃部22を送る作業は、回転部材28によって本管10をサドル2に固定する前に行う。すなわち、鋸刃部22を送る作業の際は、弾性バンド24に張力が負荷されていない。そして、弾性バンド24への張力の負荷は、鋸刃部22を送る作業をした後、回転部材28を回転させることによって行う。
ここで、上述の特許文献2のクランプ(帯状保持具)は、貫通穴に遊貫させた帯状保持具を、作業者が引張ること等によって張力を加える。そのため、作業者の手によって大きな力を負荷する必要がある。 また、帯状保持具の締め付けに必要な力がわからず、作業者によっては、十分張力を加えない状態で作業を完了させてしまうおそれがある。
一方、この発明によれば、回転部材28を回転させることによって弾性バンド24へ張力を負荷するので、特許文献2のクランプと比較して、サドル継手1の穴16aに対して鋸刃部22を送る作業は大きな力を要さず、作業者の手によって容易に行うことができる。
また、回転部材28によって本管10をサドル2に固定する際、弾性バンド24に張力が発生していると、回転部材28を作業者の手によって回転させづらくなる。しかし、サドル継手1の穴16aに対して鋸刃部22を送る作業は、上述の通り大きな力を要さずに行うことができる。
このため、鋸刃部22によって弾性バンド24の長さを調整する際、張力を発生させることなく、適切な長さに調整することができる。
そして、その後に回転部材28を用いて弾性バンド24に張力を加えることで、作業者の力によらずに十分大きな締付力を確保することができる。
また、クランプ3に、弾性バンド24が間隔をあけて2つ設けられている。すなわち、サドル継手1と本管10とが間隔をあけた2か所の部位によって固定される。このことによって、例えば、バント部がクランプ3に対して1つであった場合と比較して、より効率的に本管10とサドル継手1とを固定することができる。
また、2つの前記弾性バンド24は接続部材33によって接続されていてもよい。
また、2つの弾性バンド24は接続部材33によって接続されている。このことによって、回転部材28によってサドル継手1と本管10とを締付けるとき及び輸送時等に弾性バンド24が回転部材28から脱落することを防ぐことができる。更に、2つの弾性バンド24がそれぞれ独立して動くことを防止することで、締付けの作業を効率的に行うことができる。
また、鋸刃部22のピッチは1mm以下である。すなわち、爪部16bに対して鋸刃部22を送ることで調整できる弾性バンド24の締め代は、1段階につき1mm以下である。
ここで、サドル継手1及び本管10をはじめとする各部材の寸法バラツキは1~数mm単位で管理されている。
すなわち、弾性バンド24による締付量の調整を1mm単位以下とすることによって、どのようなバラツキであっても、本管10の周方向における弾性バンド24の余長を±1mm以下に抑えることができる。
また、爪部16bは、鋸刃部22とのかみ合いを解除する解除部16eを有している。このことによって、例えば、弾性バンド24の鋸刃部22を締めすぎた場合であっても、取り外しを容易にすることができる。つまり、締付量の調整のやり直しを容易に行うことができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、接続部材33は、弾性バンド24の第2側の頂部に位置していなくてもよい。あるいは、回転部材28に取り付けられた2つの弾性バンド24は、接続されていなくてもよい。
また、鋸刃部22のピッチは、1mm以下でなくてもよい。
また、爪部16bは、解除部16eを有していなくてもよい。
また、サドル継手1には、枝管12ではなく、分水栓を設けていてもよい。
また、弾性バンド24は、樹脂製でなくてもよい。例えば、弾性を有するバネ鋼等からなっていてもよい。
また、回転部材28のストッパー部31の軸方向の幅は、抑え部30の軸方向の長さの範囲内で、適宜変更してもよい。
また、サドル2に固定するクランプ3は、サドル継手1の軸方向の長さに合わせて複数設けられていてもよい。たとえば、図21及び図22に示すような、弾性バンド24を1つのみ有したクランプ3を、サドル2の寸法の範囲内で3つ以上設けてもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 サドル継手
2 サドル
3 クランプ
3a 本体部材
10 本管
16a 穴
16b 爪部
16e 解除部
22 鋸刃部
24 弾性バンド
28 回転部材
29 シャフト部
33 接続部材
35 取付穴

Claims (5)

  1. 管に接合するサドル継手と、
    前記サドル継手を前記管に締付けるクランプと、
    を備え、
    前記クランプは、
    弾性バンドを備える本体部材と、
    前記弾性バンドの第1の端に形成された取付穴に配置されるシャフト部を備える回転部材と、を備え、
    前記弾性バンドにおける第2の端には、前記弾性バンドの締付量を調整する鋸刃部を有し、
    前記サドル継手には、前記鋸刃部を挿入し、前記鋸刃部とかみ合わせる爪部を備えた穴を有している、
    サドル及びクランプの固定構造。
  2. 前記クランプに、前記弾性バンドが間隔をあけて2つ設けられている、
    請求項1に記載のサドル及びクランプの固定構造。
  3. 2つの前記弾性バンドは接続部材によって接続されている、
    請求項1又は2に記載のサドル及びクランプの固定構造。
  4. 前記鋸刃部のピッチは1mm以下である、
    請求項1から3のいずれか1項に記載のサドル及びクランプの固定構造。
  5. 前記穴の有する前記爪部は、前記鋸刃部とのかみ合いを解除する解除部を有している、
    請求項1から4のいずれか1項に記載のサドル及びクランプの固定構造。
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