JP2021131101A - クランプ - Google Patents

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Kenji Mizukawa
賢司 水川
浩行 栗尾
Hiroyuki Kurio
浩行 栗尾
弘瑛 佐藤
Hiroteru Sato
弘瑛 佐藤
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Abstract

【課題】管にサドル継手を被せ、クランプを取付ける時、クランプを外れ難くでき、加えて、サドル継手や管の寸法、クランプの寸法のバラツキを吸収できるクランプを提供する。【解決手段】クランプ3は、第1のクランプ片22と、弾性バンド24と、調整機構30と、を備えている。第1のクランプ片は、第1のサドル鍔に引っ掛かる。弾性バンドは、サドル本体との間に管を挟むとともに、第1のクランプ片に連結されている。調整機構は、第2のサドル鍔に引っ掛かることで弾性バンドに張力を付与するとともに、張力を調整する。【選択図】図1

Description

本発明は、ポリエチレン管とサドル継手の融着接合の際に用いられるクランプに関するものである。
一般に、水道水やガスを流通させるポリエチレン管(以下、管、あるいは本管という)に枝管を接続する際には、例えば本管に融着されるサドル本体と枝管の接続部となる分岐管部とを備えたサドル継手やサドル付分水栓等を介して行われている。
例えば、サドル継手は、通常EF(エレクロトフュージョン)継手として構成されており、サドル本体の内部に配した電熱線に通電してこれを発熱させることにより、サドル継手と本管の界面を溶融して両者を接合するように構成されている。
従来、サドル継手を本管に接合するには、まず、サドル継手を本管に当接させるとともに、これを専用のサドル継手固定用のクランプにより定位置に固定する。この状態において電熱線に通電してサドル継手と本管とを接合する。そして溶融部が固化するのを待ってサドル継手および本管からクランプを取り外して作業を完了する。かかるクランプとしては、例えば特許文献1、特許文献2に示すものが提案されている。
特許文献1のクランプは、第1の抑え棒および第2の抑え棒がチェーンで連結されている。第1の抑え棒および第2の抑え棒で、サドルの第1のサドル鍔および第2のサドル鍔を抑え、支持棒に連結されたネジ棒を回転する。ネジ棒を回転することにより、第1の抑え棒を移動させてサドル継手を本管に密着させる。
また、特許文献2のクランプは、第1の係止部と第2の係止部(すなわち、レバー状の係止部)とが鋼材等で連結されている。第1の係止部を第1のサドル鍔に引っ掛け、第2の係止部を第2のサドル鍔に配置する。第2の係止部をカムの原理で回転させることにより、鋼材に張力を加えてサドル継手を本管に密着させる。
特開2010−60039号公報 特開2017−133662号公報
しかし、特許文献1のクランプは、第1の抑え棒および第2の抑え棒がチェーンで連結されている。しかし、チェーンは、第2のサドル鍔を第2の抑え棒で引っ掛け、反対側の第1のサドル鍔に第1の抑え棒を引っ掛ける時、本管から離れた状態に保たれる。このため、第2のサドル鍔に引っ掛けた第2の抑え棒が外れやすく、施工性が悪いという課題があった。
また、特許文献2のクランプは、レバー状の第2の係止部に連結され、第2の係止部をカムの原理で回転させることにより張力が付与される。ここで、第2の係止部の回転による変位量は一定量である。このため、サドル継手や本管の寸法、クランプの寸法のバラツキにより、鋼材に一定の張力を作用させることが難く、クランプ力がばらつくという課題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、管にサドル継手を被せ、クランプを取付ける時、クランプを外れ難くでき、加えて、サドル継手や管の寸法、クランプの寸法のバラツキを吸収できるクランプを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るクランプは、円弧状のサドル本体、並びに、前記サドル本体がなす円弧状の両端から突出する第1のサドル鍔および第2のサドル鍔を備えるサドルを、前記円筒状の管に固定するために用いられるクランプであって、前記第1のサドル鍔に引っ掛かる第1のクランプ片と、前記サドル本体との間に前記管を挟むとともに、前記第1のクランプ片に連結された弾性バンドと、前記第2のサドル鍔に引っ掛かることで前記弾性バンドに張力を付与するとともに、前記張力を調整する調整機構と、を備えている。
この発明では、第1のクランプ片に弾性バンドを連結した。第1のクランプ片を第1のサドル鍔に引っ掛けて、弾性バンドとサドル本体との間に円筒状の管を挟むようにした。さらに、第2のサドル鍔に調整機構を引っ掛けて弾性バンドに張力を付与するようにした。
よって、クランプ(サドルクランプ、サドルジグ)をサドルに安定させた状態に仮固定できる。これにより、管にサドルを被せ、サドルをクランプで管に取り付ける施工時に、クランプを外れ難くできる。
また、弾性バンドの張力を調整機構で調整するようにした。よって、サドルや管の寸法、クランプの寸法のバラツキを調整機構で吸収できる。これにより、管を安定したクランプ力で締め付けることができ、管にサドル本体をクランプで確実に密着できる。
さらに、弾性バンドや第1のクランプ片は、例えば熱可塑性樹脂材で形成することが可能である。よって、弾性バンドおよび第1のクランプ片等を熱可塑性樹脂材で一体成形できる。この場合、クランプの部材構成を少なくして安価にできる。クランプを安価にすることにより、施工業者は複数のクランプを保有できる。よって、円筒状の管に複数のサドルを連続させて融着でき、施工スピードを速くできる。また、クランプを安価にすることにより、管にサドルを融着した後、クランプをサドルに取り付けた状態にできる。これにより、クランプをサドルから取り外す手間がなくなり、施工スピードを速くできる。
また、前記弾性バンドに連結され、前記第2のサドル鍔に対向する第2のクランプ片を備えていてもよい。
この場合には、弾性バンドに連結した第2のクランプ片を、第2のサドル鍔に対向させることにより、クランプをサドルに容易に仮固定できる。
また、前記調整機構は、前記第2のクランプ片に形成された雌ねじ部と、前記雌ねじ部にはめ込まれ、端部が前記第2のサドル鍔に接触するボルトと、を備えてもよい。
この場合には、ボルトを雌ねじ部にはめ込み、ボルトの端部を第2のサドル鍔に引っ掛ける(当接する)ことにより、第2のクランプ片を第2のサドル鍔から離す方向に移動できる。よって、第2のクランプ片で弾性バンドに張力を付与できる。また、第2のクランプ片の移動量をボルトの回転により調整できる。
よって、サドルや管の寸法、クランプの寸法のバラツキをボルトの回転で吸収できる。これにより、管を安定したクランプ力で締め付けることができ、管にサドル本体をクランプで確実に密着できる。
また、弾性バンドにボルトで張力を付与する前に、クランプを第1のサドル鍔および第2のサドル鍔に仮固定できる。これにより、弾性バンドにボルトで張力を付与するとともに、張力を調整する時、クランプをサドルから外れ難くできる。
また、前記雌ねじ部は、前記ボルトがはめ込まれる側の一端が前記サドル本体から離れるように、前記第2のクランプ片に対して直交する角度よりα°傾いていてもよい。
この場合には、雌ねじ部を第2のクランプ片に対して直交する角度よりα°傾けた。よって、ボルトの頭部をサドル本体から離すことができ、頭部を操作する周囲の空間を広く確保できる。また、ボルトがノブ付ボルトの場合、ノブを操作する周囲の空間を広く確保できる。これにより、ボルトの頭部を操作するラチェットレンチ等の工具の取回し性や、ノブの操作性を良くすることができる。
また、雌ねじ部をα°傾けることにより、ボルトを弾性バンドの延長線に沿わせる、あるいは延長線に沿わせる方向に近づけることができる。これにより、ボルトの締付力を効率的に弾性バンドに伝えて、弾性バンドを良好に引き寄せることができる。
このように、ボルトの操作性と、弾性バンドの引寄性とを良くすることにより、クランプの取付性を高めることができる。
なお、雌ねじ部(すなわち、ボルト)の傾き角度は、弾性バンドの延長線の傾斜角度以内とすることが望ましい。
また、前記調整機構は、前記第2のサドル鍔および前記第2のクランプ片の間に押し込まれる楔部を備えていてもよい。
この場合には、第2のサドル鍔および第2のクランプ片の間に楔部を押し込み、第2のサドル鍔に引っ掛けることにより、第2のクランプ片を第2のサドル鍔から離す方向に移動できる。よって、第2のクランプ片で弾性バンドに張力を付与できる。また、第2のクランプ片の移動量を楔部の押込量により調整できる。
よって、サドルや管の寸法、クランプの寸法のバラツキを楔部の押し込みで吸収できる。これにより、管を安定したクランプ力で締め付けることができ、管にサドル本体をクランプで確実に密着できる。
また、弾性バンドに楔部で張力を付与する前に、クランプを第1のサドル鍔および楔部(第2のサドル鍔)に仮固定できる。これにより、弾性バンドに楔部で張力を付与するとともに、張力を調整する時、クランプをサドルから外れ難くできる。
また、前記クランプは、前記第1のクランプ片および前記弾性バンドが一体成形された熱可塑性樹脂製の部材であってもよい。
この場合には、クランプの第1のクランプ片および弾性バンドを熱可塑性樹脂材で一体に成形することにより、クランプの部材構成を少なくして安価にできる。
また、前記弾性バンドには、前記管の外周へ向けて突出する突起が形成されていてもよい。
この場合には、弾性バンドから突起を突出させた。よって、管をサドルにクランプで把持した状態において、管とクランプとの接触面積を低減させ、管に突起を強く押し付けることができる。これにより、管に作用する外力等でサドルと管がずれることを防止できる。
突起は、例えば、弾性バンドから管の外周へ向けて徐々に断面幅が減少するように断面三角形に形成されている。また、突起は、管の周方向と管の軸方向とにそれぞれ複数設けてもよい。
また、前記クランプは、前記第1のクランプ片または前記弾性バンドに一体成形された位置決め突起を有し、前記位置決め突起は、前記管の軸方向に間隔をあけて配置されていてもよい。
この場合には、クランプに位置決め突起を形成した。位置決め突起は、管の軸方向に間隔をあけて配置されている。そのため、位置決め突起を、第1のサドル鍔および第2のサドル鍔の少なくとも一方を、軸方向に挟んだ両側に位置させることができる。よって、管の軸方向において、クランプの中心をサドルの中心に合わせる、あるいは近づける位置に簡単に配置できる。
これにより、弾性バンドに張力を付与するボルト等の調整機構が、例えばクランプの1か所に設けられた場合でも、サドルにクランプをバランスよく取り付けることができる。これにより、クランプによる管の取付性(すなわち、施工性)を高めることができる。
ここで、サドルのなかには、例えば多様な管(すなわち、本管)に適用させるために、サドルの内径R(曲率半径)が同じでも、サドルの軸方向の長さ(以下、軸長さという)が異なるものがある。このような、軸長さの異なる多種のサドルに合わせて、位置決め突起の位置が異なるクランプを例えば射出成形するために、多種の金型を用意することは経済的に好ましくない。そこで、例えば、クランプの位置決め突起がサドルの軸長さに合わない場合には、クランプから位置決め突起を除去してクランプを使用するようにした。
すなわち、一種類のクランプを、軸長さの異なる多種のサドルに適用させることができる。よって、軸長さの異なる多種のサドルに合わせて、多種のクランプを射出成形により用意する必要がない。これにより、多種のサドルに適用するクランプを一種類の金型で兼用できる。
なお、多種のサドルに適用できるクランプに一種類の金型で兼用する具体的な方法として、次の方法が考えられる。
すなわち、金型に位置決め突起用の入れ子を備える。クランプに位置決め突起が必要な場合には、金型に位置決め突起用の入れ子を配置することにより、クランプに位置決め突起を一体成形できる。一方、クランプから位置決め突起を除去する場合には、金型から位置決め突起用の入れ子を外して、クランプに位置決め突起を成形しないようにできる。
また、他の方法として、クランプの全種に位置決め突起を金型で一体成形してもよい。そして、施工現場において、位置決め突起を必要としないクランプから位置決め突起を取り除く。
あるいは、クランプを金型で成形する際に、位置決め突起をクランプにインサート成形してもよい。一方、位置決め突起を必要としないクランプの場合には、クランプを金型で成形する際に、位置決め突起をインサート成形しないことにより、クランプに位置決め突起を形成しないようにする。
なお、位置決め突起は、例えば、第1のクランプ片や第2のクランプ片に設けられる場合には、管の周方向に突出させることができる。また、位置決め突起は、例えば、弾性バンドに設けられる場合には、管の軸方向に突出させることができる。
本発明によれば、管にサドル継手を被せ、クランプを取付ける時、クランプを外れ難くでき、加えて、サドル継手や管の寸法、クランプの寸法のバラツキを吸収できる。
本発明に係る第1実施形態のサドル継手を本管に取り付けた正面図である。 図1のサドル継手を矢印II方向から見た側面図である。 図1のサドルを示す正面図である。 図3のサドルの一部を破断した側面図である。 図1のクランプを示す正面図である。 図5のクランプを矢印VI方向から見た側面図である。 図5のクランプを矢印VII方向から見た平面図である。 図7のクランプをIIX−IIX線で破断した断面図である。 図1のボルトを示す正面図である。 図7のクランプをX−X線で破断した断面図である。 第1実施形態のサドルにクランプを仮固定する工程を説明する正面図である。 第1実施形態のサドル継手を本管に取り付ける工程を説明する正面図である。 図12のサドル継手を本管に取り付けた状態を矢印XIII方向から見た側面図である。 本発明に係る第2実施形態のサドル付分水栓を本管に取り付けた側面図である。 図14のサドルおよび分水栓を接続した側面図である。 図15のサドルおよび分水栓をXVI−XVI線で破断した断面図である。 本発明に係る第3実施形態のノブ付ボルトを示す正面図である。 第3実施形態のノブ付ボルトを示す平面図である。 本発明に係る第4実施形態のサドル継手を本管に取り付けた正面図である。 図19のサドル継手を本管に取り付けた側面図である。 図19のサドル継手を本管に取り付けた平面図である。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るクランプについて説明する。
(第1実施形態)
図1、図2に示すように、サドル継手1は、例えば、水道水やガスを流通させる本管(管)10に枝管(分岐管)12を接続する継手である。サドル継手1は、通常、EF継手(エレクロトフュージョン継手、電気融着継手)として構成されている。サドル継手1は、サドル2が本管10に密着され、サドル2の内部に設けられた電熱線4(図4参照)を発熱させることにより、サドル2と本管10とが融着されるように構成されている。サドル2と本管10とが融着されることにより、サドル2の分岐管部18に枝管12を接続して、本管10に枝管12が接続される。
サドル継手1は、本管10の第1側に融着されるサドル2と、本管10の第2側に配置されるクランプ(サドルクランプ、サドルジグ)3と、を備えている。サドル2およびクランプ3には、本管10が挟持される。この状態において、本管10がサドル2に密着される。
以下、本管10の軸方向を「軸方向」、本管10の径方向を「径方向」、本管10の周方向を「周方向」として説明することもある。また、本管10の軸に直交する方向の一方側を「第1側」、他方側を第1側の反対側である「第2側」として説明する。
図1、図3、図4に示すように、サドル2は、サドル本体15と、第1のサドル鍔16と、第2のサドル鍔17と、分岐管部18と、を有する。
サドル本体15は、本管10に沿って半径Rの湾曲に形成され、本管10のうち第1側の外周面10aに融着される。サドル本体15の中央には、本管10と枝管12とを連通させるための円形の孔(不図示)が形成されている。サドル本体15には、円形の孔の外周縁に沿って分岐管部18が形成されている。分岐管部18は、円形の孔の外周縁から本管10の径方向外側(第1側)に向けて突出されている。
サドル本体15には、軸方向において分岐管部18の両側に、端子5,5が設けられている。端子5,5は、サドル本体15に埋設された電熱線4と接続されている。
また、サドル本体15は、本管10に融着可能に、本管10と略同じ曲率で半径Rの円弧状に形成されている。サドル本体15は、内面の略全体が、本管10のうち第1側の外周面10aに密着して当接可能に形成されている。サドル本体15のうち、本管10の軸方向に沿った各側縁には、第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17が形成されている。第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17は、サドル本体15がなす円弧状の両側端から径方向外側に突出されている。
サドル本体15、第1のサドル鍔16、および第2のサドル鍔17は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L1に形成されている。すなわち、サドル2は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さという)L1に形成されている。
図1、図2に示すように、サドル2は、円筒状の本管10に対して、本管10のうち第1側の外周面10aに配置されている。この状態において、サドル2は、本管10にクランプ3で固定されている。
クランプ3は、第1のクランプ片22と、第2のクランプ片23と、一対の弾性バンド24と、一対の位置決め突起25と、ボルト26と、を備えている。
図5に示すように、クランプ3は、第1のクランプ片22、第2のクランプ片23、一対の弾性バンド24、および一対の位置決め突起25(図2参照)が熱可塑性樹脂材により射出成形で一体成形されている。熱可塑性樹脂材として、硬質塩化ビニル、ABS樹脂、POM(ポリアセタール)樹脂、ナイロン、ガラス入りPP(ポリプロピレン)樹脂等が挙げられる。
クランプ3(ボルト26を除く)を熱可塑性樹脂製の一体成形部材とすることにより、クランプ3の部材構成を少なくしてクランプ3を安価にできる。また、第1のクランプ片22および第2のクランプ片23と、弾性バンド24と、が回転軸を介さず一体的であることにより、クランプ3全体の形状が安定する。その結果、例えば、施工時において片手での操作を実現すること等ができる。
図2、図6に示すように、第1のクランプ片22は、断面矩形状(図1参照)に形成され、軸方向に延びている。第1のクランプ片22は、第1のサドル鍔16に第1側から対向するように引っ掛けられている。第1のクランプ片22は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L2が第1のサドル鍔16の軸長さL1より大きく形成されている。よって、第1のクランプ片22は、軸方向において、第1のサドル鍔16の両端から両側に突出されている。
図1、図7に示すように、第2のクランプ片23は、湾曲状の内側面23aを有する断面矩形状に形成され、軸方向に延びている。第2のクランプ片23は、第2のサドル鍔17に第1側から対向するように引っ掛けられている。この状態において、第2のクランプ片23は、内側面23aがサドル本体15に接触されている。
第2のクランプ片23は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L2が第2のサドル鍔17の軸長さL1より大きく形成されている。よって、第2のクランプ片23は、軸方向において、第2のサドル鍔17の両端から両側に突出されている。第2のクランプ片23の軸長さL2は、第1のクランプ片22の軸長さL2と等しい。
図5、図7、図8に示すように、第2のクランプ片23には、雌ねじ部31が形成されている。雌ねじ部31は、第2のクランプ片23のうち軸方向の中央部位において、第1側から第2側に貫通されている。雌ねじ部31は、第2のクランプ片23のうち第1側の面23bに対して直交する角度よりα°傾いている。
これにより、雌ねじ部31は、第2のクランプ片23において、一端31aが他端31bよりサドル本体15(図1参照)から離れるように傾斜されている。雌ねじ部31の一端31aは、ボルト26がはめ込まれる側(第1側)の端部である。雌ねじ部31の他端31bは、ボルト26の先端部34a(後述する)が突出する側(第2側)の端部である。
図1、図9に示すように、雌ねじ部31には、ボルト26がはめ込まれている。ボルト26および雌ねじ部31により調整機構30が構成されている。ボルト26は、ねじ部34と、頭部35と、を有する6角ボルトである。ねじ部34は、例えば雌ねじ部31にねじ結合されて雌ねじ部31を貫通することにより、先端部(端部)34aが第2のサドル鍔17に接触されている。頭部35は、平面視6角に形成され、第1側(すなわち、分岐管部18側)に配置されている。
図1、図5、図6に示すように、第1のクランプ片22と第2のクランプ片23とが一対の弾性バンド24で連結されている。一対の弾性バンド24のうち一方の弾性バンド24は、第1のクランプ片22の軸方向の一端部と、第2のクランプ片23の軸方向の一端部とに一体に連結されている。また、一対の弾性バンド24のうち他方の弾性バンド24は、第1のクランプ片22の軸方向の他端部と、第2のクランプ片23の軸方向の他端部とに一体に連結されている。
弾性バンド24は、本管10に対して、第1側(すなわち、サドル2)の反対側である第2側に配置されている。
弾性バンド24は、熱可塑性樹脂材で弾性変形可能に形成されている。弾性バンド24は、湾曲バンド部24aと、第1の傾斜バンド部24bと、第2の傾斜バンド部24cと、を有する。湾曲バンド部24aは、本管10のうち第2側の外周面10bに沿って湾曲状に形成されている。
第1の傾斜バンド部24bは、湾曲バンド部24aの一端部から第1のクランプ片22まで傾斜状に延びている。第1の傾斜バンド部24bは、第1のクランプ片22のうち、第1のサドル鍔16に接触する面22aにおいて、軸方向の両端部に連結されている。
第2の傾斜バンド部24cは、湾曲バンド部24aの他端部から第2のクランプ片23まで傾斜状に延びている。第2の傾斜バンド部24cは、第2のクランプ片23のうち、第2のサドル鍔17に接触する面23cにおいて、軸方向の両端部に連結されている。
このように、第1のクランプ片22、第2のクランプ片23および弾性バンド24を熱可塑性樹脂材で一体に成形することにより、弾性バンド24を本管10の外周面10bに接触させた状態でクランプ3をサドル2に仮固定できる。これにより、クランプ3をサドル2に取り付ける施工時にクランプ3を外れ難くできる。
また、例えば、第1のクランプ片22を第1のサドル鍔16に引っ掛けた状態において、第2のクランプ片23を第2のサドル鍔17に対向させて引っ掛けることにより、クランプ3をサドル2に容易に仮固定できる。
さらに、弾性バンド24は、クランプ3がサドル2に仮固定された状態において、サドル本体15に配置された本管10のうち第2側の外周面10bに嵌るように形成されている。換言すれば、弾性バンド24は、湾曲バンド部24aが外周面10bに接触され、弾性嵌合されるように形成されている。これにより、サドル本体15と弾性バンド24との間に本管10を挟むことができる。
ここで、図1、図8に示すように、第2の傾斜バンド部24cの延長線38に沿って雌ねじ部31が配置されている。すなわち、雌ねじ部31は、前述したように、第2のクランプ片23に対して直交する角度よりα°傾斜している。これにより、弾性バンド24の延長線38に沿わせる、あるいは延長線38に沿わせる方向に近づけて雌ねじ部31が配置されている。
図7、図10に示すように、弾性バンド24には、第1の突起(突起)41と、第2の突起(突起)42とが一体に形成されている。
第1の突起41は、弾性バンド24の内周面のうち軸方向の中央において、周方向へ向けて内周面に沿って湾曲状に形成されている。第1の突起41は、例えば、弾性バンド24から本管10の外周面10bへ向けて徐々に断面幅(軸方向の大きさ)が減少するように断面三角形に形成されている。
第2の突起42は、弾性バンド24の内周面のうち周方向の中央において、軸方向へ向けて内周面に沿って直線状に形成されている。第2の突起42は、例えば第1の突起41と同様に、弾性バンド24から本管10の外周面10bへ向けて徐々に断面幅(周方向の大きさ)が減少するように断面三角形に形成されている。
これらの第1の突起41および第2の突起42は、互いの中央において交差している。
第1実施形態では、弾性バンド24に第1の突起41と第2の突起42との両方の突起を形成する例について説明するが、これに限らない、例えば、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42の一方のみを形成してもよい。
また、第1実施形態では、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42をそれぞれ1つ形成した例について説明するが、これに限らない、例えば、弾性バンド24に第1の突起41、第2の突起42を複数設けてもよい。
図2、図6に示すように、第1のクランプ片22には、例えば、一対の位置決め突起25が軸方向に間隔をおいて一体に形成されている。一対の位置決め突起25は、第1のクランプ片22のうち、第1のサドル鍔16に接触する面22aにおいて、第1のサドル鍔16の両側に形成されている。この位置決め突起25は、第1のサドル鍔16に接触する面22aから周方向に突出されている。
第1のサドル鍔16に一対の位置決め突起25が形成されることにより、本管10の軸方向において、クランプ3の中心をサドル2の中心に合わせる、あるいは近づける位置に簡単に配置できる。
ここで、サドル2のなかには、例えばサドル2(具体的には、サドル本体15)の内径R(図3参照)が同じでも、サドル2の軸長さL1が異なるものがある。
このような、軸長さL1の異なる多種のサドル2に対応させて、位置決め突起25の位置が異なるクランプ3を射出成形するために、多種の金型を用意することは経済的に好ましくない。そこで、例えば、クランプ3の位置決め突起25がサドル2の軸長さL1に対応しない場合には、クランプ3から位置決め突起25を除去して使用するようにした。
よって、一種類の金型で成形したクランプ3を、軸長さL1の異なる多種のサドル2に適用させることができる。これにより、軸長さL1の異なる多種のサドル2に合わせて、多種のクランプ3を射出成形する必要がなく、多種のサドル2に適用するクランプ3を一種類の金型で兼用できる。
多種のサドル2に適用できるクランプ3に一種類の金型で兼用する具体的な方法として、次の方法が考えられる。
すなわち、金型に位置決め突起25用の入れ子を備える。クランプ3に位置決め突起25が必要な場合には、金型に位置決め突起25用の入れ子を配置することにより、クランプ3に位置決め突起25を一体成形できる。一方、クランプ3から位置決め突起25を除去する場合には、金型から位置決め突起25用の入れ子を外して、クランプ3に位置決め突起25を成形しないようにできる。
また、他の方法として、クランプ3の全種に位置決め突起25を金型で一体成形してもよい。そして、施工現場において、位置決め突起25を必要としないクランプ3から位置決め突起25を取り除く。
あるいは、クランプ3を金型で成形する際に、位置決め突起25をクランプにインサート成形してもよい。一方、位置決め突起25を必要としないクランプ3の場合には、クランプ3を金型で成形する際に、位置決め突起25をインサート成形しないことにより、クランプに位置決め突起25を形成しないようにする。
なお、第1実施形態では、一対の位置決め突起25を第1のクランプ片22に形成した例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、一対の位置決め突起25を第2のクランプ片23、あるいは弾性バンド24に設けてもよい。一対の位置決め突起25を第2のクランプ片23に設ける場合には、位置決め突起25を本管10の周方向に突出する。また、一対の位置決め突起25を弾性バンド24に設ける場合には、位置決め突起25を本管10の軸方向に突出する。
つぎに、サドル継手1を本管10に取り付ける施工工程を図2、図7、図8、図11から図13を参照して説明する。
図11に示すように、第1施工工程において、本管10のうち第1側の外周面10aにサドル2を被せる。本管10に被せたサドル2の第1のサドル鍔16に、クランプ3の第1のクランプ片22を第1側から引っ掛ける(係止する)。
第2施工工程において、第2のクランプ片23を第2のサドル鍔17から離す方向に弾性バンド24を弾性変形させる。弾性変形した弾性バンド24を復元させることにより、第2のクランプ片23を矢印A方向に移動させる。第2のクランプ片23が第2のサドル鍔17を乗り越えて、第2のサドル鍔17に第1側から引っ掛けられる(係止される)。
この状態において、弾性バンド24が、本管10のうち第2側の外周面10bに嵌るように配置され、外周面10bに接触して弾性嵌合する。また、第1のクランプ片22が第1のサドル鍔16に引っ掛けられ、第2のクランプ片23が第2のサドル鍔17に引っ掛けられる。よって、クランプ3は、サドル2に安定的に仮固定される。
図12に示すように、第3施工工程において、第2のクランプ片23の雌ねじ部31にボルト26のねじ部34を矢印B方向に差し込む。雌ねじ部31に差し込まれたボルト26の頭部35をラチェットレンチ等の工具で操作して矢印C方向(すなわち、ボルト26を締め付ける方向)に回転する。ねじ部34が雌ねじ部31を貫通して先端部34aが第2のサドル鍔17に向けて突出する。突出したねじ部34の先端部34aが第2のサドル鍔17に引っ掛かる(当接する)。
この状態からボルト26を継続して回転することにより、第2のクランプ片23が第2のサドル鍔17から離れる矢印D方向に移動する。よって、ボルト26で弾性バンド24に張力を付与できる。これにより、弾性バンド24で本管10を締め付けることができる。したがって、本管10にサドル本体15を密着させた状態で、サドル継手1を本管10に取り付けることができる。
第1実施形態では、第2のクランプ片23を第2のサドル鍔17に引っ掛けた後に、雌ねじ部31にボルト26のねじ部34を差し込む例について説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、雌ねじ部31にボルト26のねじ部34を差し込んだ状態で、第2のクランプ片23を第2のサドル鍔17に引っ掛けてもよい。
ここで、図8、図12に示すように、雌ねじ部31は、第2のクランプ片23に対して直交する角度よりα°傾斜されている。よって、ボルト26の頭部35をサドル本体15から離すことができ、頭部35を操作する周囲の空間を広く確保できる。これにより、ボルト26の頭部35を操作するラチェットレンチ等の工具の取回し性を良くできる。
また、雌ねじ部31をα°傾けることにより、ボルト26を弾性バンド24の延長線38に沿わせる、あるいは延長線38に沿わせる方向に近づけることができる。これにより、ボルト26の締付力を効率的に弾性バンド24に伝えて、弾性バンド24を良好に引き寄せることができる。このように、ボルト26の操作性と、弾性バンド24の引寄性とを良くすることにより、クランプ3の取付性を高めることができる。
なお、雌ねじ部31(すなわち、ボルト26)の傾き角度は、弾性バンド24の延長線38の傾斜角度以内とすることが望ましい。
また、第2のクランプ片23の矢印D方向への移動量をボルト26の回転により調整できる。よって、ボルト26(すなわち、調整機構30)の回転で、サドル2や本管10の寸法、クランプ3の寸法のバラツキを吸収できる。これにより、本管10を安定したクランプ力で締め付けることができ、本管10にサドル本体15をクランプ3で確実に密着できる。
さらに、弾性バンド24にボルト26で張力を付与する前に、弾性バンド24を本管10に嵌めるように配置する。すなわち、弾性バンド24を本管10の外周面10bに接触させて弾性嵌合させることができる。よって、クランプ3を第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17に安定的に仮固定できる。これにより、弾性バンド24にボルト26で張力を付与するとともに、張力を調整する施工時に、クランプ3をサドル2から外れ難くできる。
また、図7、図12に示すように、弾性バンド24から第1の突起41および第2の突起42が突出されている。第1の突起41は本管10の周方向に向けて配置されている(周方向に延びている)。よって、本管10をサドル2にクランプ3で把持した状態において、本管10の外周面10bに第1の突起41を押し付けることができる。これにより、本管10に作用する外力等でサドル2と本管10が軸方向にずれることを防止できる。
また、第2の突起42は本管10の軸方向に向けて配置されている(軸方向に延びている)。よって、本管10をサドル2にクランプ3で把持した状態において、本管10の外周面10bに第2の突起42を押し付けることができる。これにより、本管10に作用する外力等でサドル2と本管10が周方向にずれることを防止できる。
ここで、図2、図13に示すように、クランプ3の一対の位置決め突起25は、第1のクランプ片22のうち第1のサドル鍔16に接触する面22aから周方向に突出されている。一対の位置決め突起25は、本管10の軸方向において、第1のサドル鍔16の両側に配置される。よって、一対の位置決め突起25により、クランプ3の軸方向の中心をサドル2の中心に合わせる、あるいはサドル2の中心に近づける位置に簡単に配置できる。
これにより、弾性バンド24に張力を付与するボルト26が、例えばクランプ3の1か所に設けられた場合でも、サドル2にクランプ3をバランスよく取り付けることができる。これにより、クランプ3による本管10の取付性(すなわち、施工性)を高めることができる。
以上説明したように、第1実施形態のクランプ3によれば、第1のクランプ片22と第2のクランプ片23とが一対の弾性バンド24で連結されている。第1のクランプ片22が第1のサドル鍔16に引っ掛けられ、第2のクランプ片23が第2のサドル鍔17に引っ掛けられる。この状態において、弾性バンド24とサドル本体15との間に本管10を挟むようにした。さらに、第2のサドル鍔17に調整機構30(具体的には、ボルト26の先端部34a)を引っ掛けて弾性バンド24に張力を付与するようにした。
よって、クランプ3を第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17に安定させた状態に仮固定できる。これにより、本管10にサドル2を被せ、クランプ3で本管10を取付ける施工時に、クランプ3を外れ難くできる。
また、弾性バンド24の張力を調整機構30で調整するようにした。サドル2や本管10の寸法、クランプ3の寸法のバラツキを調整機構30で吸収できる。これにより、本管10を安定したクランプ力で締め付けることができ、本管10にサドル本体15をクランプ3で確実に密着できる。
さらに、弾性バンド24は、例えば熱可塑性樹脂材で形成することが可能である。また、第1のクランプ片22および第2のクランプ片23も、例えば熱可塑性樹脂材で形成することが可能である。よって、クランプ3の弾性バンド24、第1のクランプ片22、および第2のクランプ片23を熱可塑性樹脂材で一体成形できる。これにより、クランプ3の部材構成を少なくして安価にできる。クランプ3を安価にすることにより、施工業者は複数のクランプ3を保有できる。
よって、本管10に複数のサドル2を連続融着でき、施工スピードを速くできる。また、クランプ3を安価にすることにより、本管10にサドル2を融着した後、クランプ3をサドル2に取り付けた状態にできる。これにより、クランプ3をサドル2から取り外す手間がなくなり、施工スピードを速くできる。
つぎに、本発明に係る第2実施形態から第4実施形態を、図14から図19を参照して説明する。なお、第2実施形態から第4実施形態においては、第1実施形態における構成要素と同一、類似の部分については同じ符号を付し、その説明を省略し、異なる点についてのみ説明する。
(第2実施形態)
図14から図16に示すように、サドル付分水栓50は、サドル51と、分水栓52と、クランプ(サドルクランプ、サドルジグ)53と、を備えている。分水栓52は、サドル51の継手部56に接続されている。分水栓52は、一般に使用されている分水栓と概ね同じ構成であり、詳しい説明を省略する。
サドル51は、第1実施形態のサドル2と同様に、通常、EFサドル(エレクロトフュージョンサドル、電気融着サドル)として構成されている。サドル51およびクランプ53には、第1実施形態のサドル継手1と同様に、本管10が挟持される。この状態において、本管10の外周面10a(図1参照)がサドル51に密着される。本管10の外周面10aにサドル51が密着された状態において、サドル2の内部に設けられた電熱線(不図示)を発熱させる。これにより、サドル51と本管10の外周面10aとが融着される。
サドル51は、サドル本体61と、第1のサドル鍔62と、第2のサドル鍔63と、を有する。サドル本体61は、例えば、第1実施形態のサドル本体15と概ね同様に形成されている。サドル51は、例えば、内径Rが第1実施形態のサドル2と同じで、軸長さL1が第1実施形態のサドル2より大きく形成されている。すなわち、第1のサドル鍔62および第2のサドル鍔63は、第1実施形態の第1のサドル鍔16および第2のサドル鍔17より軸長さL1が大きく形成されている。
クランプ53は、第1実施形態のクランプ3から一対の位置決め突起25(図2参照)を除去したもので、その他の構成は第1実施形態のクランプ3と同様である。よって、例えば、第1実施形態のクランプ3を成形する金型から位置決め突起25用の入れ子を外し、その金型でクランプ53を形成できる。
その他の方法として、例えば、第1実施形態のクランプ3を成形する金型でクランプ3を成形する。成形したクランプ3から位置決め突起25を取り除くことによりクランプ53を形成できる。
さらに、他の方法として、例えば、第1実施形態のクランプ3を成形する金型でクランプ53を成形する際に、位置決め突起25をインサート成形しないことにより、クランプ53を成形できる。
これにより、クランプ53の金型を、第1実施形態のクランプ3を形成する金型と兼用できる。
上述したように、第1実施形態のサドル継手1に備えられたサドル2、第2実施形態のサドル付分水栓50に備えられたサドル51には、サドル2の内径Rが同じでも軸長さL1が異なるものがある。サドル2,51の種類による内径R、軸長さL1等の具体例を表1に示す。
表1において、本管10の口径を「本管口径」、サドル継手1やサドル付分水栓50の種類を「EF継手種類」、枝管12の口径を「サドル分岐口径」、サドル2,51の軸長さL1を「軸長さL1」、サドル2,51の内径Rを「サドル内径R」で示す。「EF継手種類」の列において、第1実施形態のサドル継手1を「EFサドル」と示し、第2実施形態のサドル付分水栓50を「EFサドル付分水栓」と示している。「サドル分岐口径」の列において、数値がコンマを挟んで並列していることは、枝管12の口径の大きさが複数種類あることを示している。表中の数値の単位は、いずれも「mm」である。
Figure 2021131101
表1に示すように、内径Rが同じで、軸長さL1の異なる多種のサドル2,51が存在する。このため、多種のサドル2,51に対応させて、クランプに位置決め突起25(図2参照)を成形する場合、クランプを射出成形する多種の金型を用意する必要があり、経済的に好ましくない。
そこで、クランプ3の位置決め突起25がサドル51の軸長さL1に対応しない場合には、第2実施形態のクランプ53のように位置決め突起25を設けないようにした。これにより、クランプ53をサドル51に対応させることができる。
よって、第2実施形態のクランプ53の金型を、第1実施形態のクランプ3を形成する金型と兼用できる。兼用の金型で形成したクランプ3,53は、軸長さL1の異なる多種のサドル2,51に適用させることができる。
以上説明したように、第2実施形態のクランプ53によれば、第1実施形態のサドル継手1と同様に、樹脂製で、かつ部材構成を少なくすることによりクランプ53を安価にできる。さらに、本管10にサドル51を被せ、クランプ53を取付ける施工時に、クランプ53を外れ難くできる。加えて、サドル51や本管10の寸法、クランプ53の寸法のバラツキを吸収できる。
(第3実施形態)
図17、図18に示すように、第1実施形態のボルト(6角ボルト)26をノブ付ボルト(ボルト)70に代えてもよい。ノブ付ボルト70は、ねじ部71と、ノブ72と、を備えている。ねじ部71は、雌ねじ部31(図1参照)にねじ結合可能に形成されている。ねじ部71の基端部にノブ72が取り付けられている。ノブ72は、平面視において外周に複数の凹部73が形成されている。よって、施工者がノブ72を握った状態において、ノブ72の凹部73に施工者の指をかけることができる。これにより、施工者は、ラチェットレンチ等の工具を使用することなく、ノブ付ボルト70を雌ねじ部31に容易にねじ結合できる。
以上説明したように、第3実施形態のノブ付ボルト70によれば、図8に示すように、雌ねじ部31は、第2のクランプ片23に対して直交する角度よりα°傾斜されている。よって、ノブ付ボルト70のノブ72をサドル本体15(図1参照)から離すことができ、ノブ72を操作する周囲の空間を広く確保できる。これにより、施工者によるノブ付ボルト70の操作性を良くすることができる。
また、雌ねじ部31をα°傾けることにより、ノブ付ボルト70を弾性バンド24の延長線38に沿わせる、あるいは延長線38に沿わせる方向に近づけることができる。これにより、ノブ付ボルト70の締付力を効率的に弾性バンド24に伝えて、弾性バンド24を良好に引き寄せることができる。このように、ノブ付ボルト70の操作性と、弾性バンド24の引寄性とを良くすることにより、クランプ3の取付性を高めることができる。
(第4実施形態)
図19から図21に示すように、サドル継手80は、第1実施形態のクランプ3に代えてクランプ(サドルクランプ、サドルジグ)81を備えたもので、その他の構成は第1実施形態のサドル継手1と同様である。
クランプ81は、第1実施形態の第2のクランプ片23およびボルト26を第2のクランプ片84および楔部82に代えたもので、その他の構成は第1実施形態のクランプ3と同様である。
第2のクランプ片84は、例えば基端部がサドル本体15に密着可能に構成されている。第2のクランプ片84は、第2のサドル鍔17に対向する面84aが、先端から基端まで傾斜状(テーパ状)に形成されている。傾斜状の面84aには、複数の凹凸が先端から基端へ向けて連続して形成されている。以下、複数の凹凸が形成された傾斜状の面84aを「第1の抜止部84a」という。
第2のクランプ片84および第1のクランプ片22は、第1実施形態のクランプ3と同様に、一対の弾性バンド24で連結されている。
第2のサドル鍔17と第2のクランプ片84との間に楔部82が配置されている。楔部82は、断面矩形状に形成され、第2のクランプ片84の第1の抜止部84aに対向する楔面82aが、第1の抜止部84aの傾斜に対応して傾斜状(テーパ状)に形成されている。すなわち、楔部82は、第2のサドル鍔17と第2のクランプ片84との間に挟み込まれるように楔状に形成されている。
傾斜状の楔面82aには、複数の凹凸が、第1の抜止部84aに噛み合うように連続して形成されている。以下、複数の凹凸が形成された楔面82aを「第2の抜止部82a」という。楔部82および第1の抜止部84aにより調整機構86が構成されている。ただし、第1の抜止部84aおよび第2の抜止部82aはなくてもよい。
サドル継手80によれば、第2のサドル鍔17と第2のクランプ片84との間に楔部82が挟み込まれる。挟み込まれた楔部82がハンマー等の工具でたたかれることにより、第2のサドル鍔17と第2のクランプ片84との間に楔部82が押し込まれる。よって、楔部82が第2のサドル鍔17に引っ掛かるとともに、第2の抜止部82aで第2のクランプ片84を第2のサドル鍔17から離れる矢印E方向に移動する。
また、楔部82が押し込まれることにより、第2の抜止部82aが第1の抜止部84aに噛み合い、楔部82が押し込まれた位置に係止される。すなわち、第2のクランプ片84が第2のサドル鍔17から離れた位置に保持される。よって、楔部82(すなわち、調整機構86)で弾性バンド24に張力を付与できる。これにより、弾性バンド24で本管10を締め付けることができる。したがって、本管10にサドル本体15を密着させた状態で、サドル継手1を本管10に取り付けることができる。
また、第2のクランプ片84の矢印E方向への移動量を、楔部82の押込量により調整できる。よって、サドル2や本管10の寸法、クランプ81の寸法のバラツキを楔部82の押込量で吸収できる。これにより、本管10を安定したクランプ力で締め付けることができ、本管10にサドル本体15をクランプ81で確実に密着できる。
また、弾性バンド24に楔部82で張力を付与する前に、クランプ81を第1のサドル鍔16および楔部82(第2のサドル鍔17)に仮固定できる。これにより、弾性バンド24に楔部82で張力を付与するとともに、張力を調整する時、クランプ81をサドル2から外れ難くできる。
以上説明したように、第4実施形態のサドル継手80によれば、第1実施形態のサドル継手1と同様に、樹脂製で、かつ部材構成を少なくすることによりクランプ81を安価にできる。さらに、本管10にサドル2を被せ、クランプ81を取付ける施工時に、クランプ81を外れ難くできる。加えて、サドル2や本管10の寸法、クランプ81の寸法のバラツキを吸収できる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、前記実施形態では、調整機構を構成する部材として、ボルト(6角ボルト)26、ノブ付ボルト70、楔部82を例示したが、これに限らない。その他の例として、例えば、レバーの一端を第2のサドル鍔17に配置し、レバーの他端に弾性バンド24を連結する構成にしてもよい。この構成によれば、レバーの一端を支点にカムの原理でレバーを回転することにより、弾性バンド24に張力を加えてサドル本体15を本管に密着させることができる。なお、その他のカム機構を使用して、弾性バンド24に張力を加える構成としてもよい。
また、前記実施形態では、弾性バンド24として熱可塑性樹脂材で本管10に弾性嵌合可能に形成したものを例に説明したが、これに限らない。その他の例として、例えば、弾性バンド24をバネ鋼等で本管10に弾性嵌合させるように形成してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1,80 サドル継手
2,51 サドル
3,53,81 クランプ(サドルクランプ、サドルジグ)
10 本管(管)
15,61サドル本体
16,62 第1のサドル鍔
17,63 第2のサドル鍔
22 第1のクランプ片
23,84 第2のクランプ片
24 弾性バンド
25 位置決め突起
26 ボルト
30,86 調整機構
31 雌ねじ部
31a 雌ねじ部の一端
31b 雌ねじ部の他端
34,71 ねじ部
34a ねじ部の先端部(端部)
41 第1の突起(突起)
42 第2の突起(突起)
50 サドル付分水栓
70 ノブ付ボルト(ボルト)
82 楔部
82a 第2の抜止部
84 第2のクランプ片
84a 第1の抜止部

Claims (8)

  1. 円弧状のサドル本体、並びに、前記サドル本体がなす円弧状の両端から突出する第1のサドル鍔および第2のサドル鍔を備えるサドルを、円筒状の管に固定するために用いられるクランプであって、
    前記第1のサドル鍔に引っ掛かる第1のクランプ片と、
    前記サドル本体との間に前記管を挟むとともに、前記第1のクランプ片に連結された弾性バンドと、
    前記第2のサドル鍔に引っ掛かることで前記弾性バンドに張力を付与するとともに、前記張力を調整する調整機構と、を備えるクランプ。
  2. 前記弾性バンドに連結され、前記第2のサドル鍔に対向する第2のクランプ片を備える請求項1に記載のクランプ。
  3. 前記調整機構は、
    前記第2のクランプ片に形成された雌ねじ部と、
    前記雌ねじ部にはめ込まれ、端部が前記第2のサドル鍔に接触するボルトと、を備える請求項2に記載のクランプ。
  4. 前記雌ねじ部は、前記ボルトがはめ込まれる側の一端が前記サドル本体から離れるように、前記第2のクランプ片に対して直交する角度よりα°傾いている請求項3に記載のクランプ。
  5. 前記調整機構は、前記第2のサドル鍔および前記第2のクランプ片の間に押し込まれる楔部を備える請求項2に記載のクランプ。
  6. 前記クランプは、前記第1のクランプ片および前記弾性バンドが一体成形された熱可塑性樹脂製の部材である請求項1から5のいずれか1項に記載のクランプ。
  7. 前記弾性バンドには、前記管の外周へ向けて突出する突起が形成されている請求項1から6のいずれか1項に記載のクランプ。
  8. 前記第1のクランプ片または前記弾性バンドに一体成形された位置決め突起を有し、
    前記位置決め突起は、前記管の軸方向に間隔をあけて配置されている請求項1から7のいずれか1項に記載のクランプ。
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