JP2018059578A - 防水管継ぎ手 - Google Patents

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Abstract

【課題】狭い作業空間であっても、容易に2本の円筒管同士を連結することができ、しかも、2本の円筒管の連結部分への水の侵入経路を少なく抑えることができる防水管継ぎ手を提供すること。
【解決手段】略円筒状の継ぎ手本体10と、継ぎ手本体10の筒内に配置され、端面20aに軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、円筒管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形され、押圧力が負荷されていない場合、強い密着から解放された状態に弾性復元される一対の屈曲部21が設けられた筒状弾性シール部材20と、嵌め込み筒部31と、嵌め込み筒部31の筒部端面が、押圧力負荷位置と押圧力解放位置とに移動可能に継ぎ手本体10に形成されたスライドガイド開口12を通して嵌め込み筒部31から外部に向けて突出されるスライド操作突起部33と、を有してなり、継ぎ手本体10の開口10aに対応して設けられた一対のスライド部30と、を有してなる。
【選択図】図1

Description

本発明は、2本の円筒管を防水可能に連結する防水管継ぎ手に関する。
従来、電線管等の円筒管同士を防水可能に連結する場合、内部にパッキン等の防水シール部材を備えた防水管継ぎ手が用いられる。
例えば、特許文献1には、カップリング本体の軸方向両端部に一対の防水用リングパッキングが設けられ、このリングパッキングのそれぞれがリングナットによる締め付け圧縮力を受けた時だけ、内向きに膨張して、電線管(円筒管)の外周面へ圧縮し易いようになっている防水管継ぎ手が記載されている。
ところで、防水管継ぎ手を用いた電線管同士の連結作業は、コンクリートを埋設するための鉄筋が多数設置された建設現場等の狭い空間で行うことを余儀なくされる場合がある。
このような狭い空間で行う防水管継ぎ手を用いた電線管同士の連結作業は、小型の工具を用いて作業動作をできるだけ小さくして行う必要がある。
特開2003−164035号公報
しかしながら、特許文献1に記載された防水管継ぎ手は、カップリング本体の両端にリングナットを取り付ける際、モンキーレンチなどの小型の工具を用いることができるものの、リングナットを締結方向に回動させるためには、点在分布した回動操作工具用係止角片を順次つまみ直して回動操作しなければならず、結果的に、電線管(円筒管)の連結作業が煩雑になってしまう問題があった。
また、特許文献1に記載された防水管継ぎ手は、図12に示すように、2つの防水用リングパッキングRがカップリング本体Bの軸方向に間隔を空けて配置されているため、図中矢印Vに示すように、2本の電線管(円筒管)Pの連結部分への水の侵入経路が多数存在するという問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、狭い作業空間であっても、容易に2本の円筒管同士を連結することができ、しかも、2本の円筒管の連結部分への水の侵入経路を少なく抑えることができる防水管継ぎ手を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の請求項1に係る防水管継ぎ手は、互いに連結される2本の円筒管のそれぞれの端部が挿入される開口が両端に設けられた略円筒状の継ぎ手本体と、前記継ぎ手本体の筒内に前記継ぎ手本体に軸方向を合わせて配置され、前記2本の円筒管のそれぞれの端部が挿入される開口が両端に設けられた略円筒状、かつ、端面に前記継ぎ手本体の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、筒内に挿入された前記円筒管の外周面に強く密着されるように屈曲変形され、前記押圧力が負荷されていない場合、前記外周面への強い密着から解放された状態に弾性復元される一対の屈曲部が軸方向両端部にそれぞれ設けられた筒状弾性シール部材と、前記継ぎ手本体の前記開口から軸方向端部内周面に沿って嵌め込まれる円筒状の嵌め込み筒部と、該嵌め込み筒部の前記継ぎ手本体内方側の筒部端面が、前記筒状弾性シール部材に前記押圧力を負荷させる押圧力負荷位置と、前記筒状弾性シール部材に負荷された前記押圧力が解放されるように前記押圧力負荷位置に比して前記継ぎ手本体の軸方向外方位置となる押圧力解放位置とに移動可能に前記継ぎ手本体に形成されたスライドガイド開口を通して前記嵌め込み筒部から前記継ぎ手本体の外部に向けて突出されるスライド操作突起部と、を有してなり、前記継ぎ手本体の両端の前記開口に対応して設けられた一対のスライド部と、を有してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項2に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体内に配置された前記筒状弾性シール部材と前記一対のスライド部の前記嵌め込み筒部との間にそれぞれ配置され、前記嵌め込み筒部との接触側の面が平面であり、前記筒状弾性シール部材との接触側の面が外径側から内径側に向けて下り傾斜となるテーパ面である一対のリング部材を有してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項3に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体が、中央位置を含む軸方向の所定区間で前記所定区間の両端部分に筒内面から軸中心に向けて突出された本体段差面が設けられるように前記所定区間の両端部分から軸方向外方の前記継ぎ手本体の本体端面までの筒内径に比して筒内径が小さくされた本体縮径部を有してなり、前記筒状弾性シール部材が、前記本体縮径部によって前記継ぎ手本体の筒内周面に形成された凸状部分に嵌め込み可能に中央位置を含む軸方向の所定区間で外周面を軸中心に向けて凹ませた外周凹部を有してなり、前記一対の屈曲部のそれぞれが、前記外周凹部によって前記外周面に設けられたシール部材段差面と当該筒状弾性シール部材の前記端面との間に筒内周面に沿って溝が形成されてなり、前記端面に前記継ぎ手本体の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、前記シール部材段差面が前記本体段差面に突き当てられた状態で、前記溝を起点として屈曲された端部が筒内に挿入された前記円筒管の外周面に密着されるように屈曲変形されることを特徴とする。
また、本発明の請求項4に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体が、前記スライドガイド開口を通して前記スライド操作突起部を前記押圧力負荷位置および前記押圧力解放位置のそれぞれに対応した位置に操作するための操作補助突起が、前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド操作突起部に対応した前記スライドガイド開口の両端部近傍にそれぞれ突設されてなり、クランプ工具によって前記押圧力負荷位置あるいは前記押圧力解放位置への操作位置に対応した前記操作補助突起と前記スライド操作突起部とがクランプされることによって前記操作補助突起を支点として前記スライド操作突起が前記押圧力負荷位置あるいは前記押圧力解放位置に対応した操作位置に移動操作されることを特徴とする。
また、本発明の請求項5に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体が、前記一対のスライド部を押圧力負荷位置で固定するための固定ネジが螺合される一対のネジ固定孔が形成されており、前記一対のスライド部に対応したそれぞれの前記スライドガイド開口が軸方向に対して斜めに形成されてなり、前記一対のスライド部が、前記スライド操作突起部が前記スライドガイド開口を通して前記押圧力負荷位置と前記押圧力解放位置とに対応した操作位置との間で移動操作されることによって、軸を中心として回転されながら軸方向に移動され、前記押圧負荷位置に配置された状態で、前記ネジ固定孔を貫通された前記固定ネジの先端が前記円筒管に突き当てられるように前記嵌め込み筒部に前記固定ネジの先端を貫通させるネジ貫通孔が形成されていることを特徴とする。
また、本発明の請求項6に係る防水管継ぎ手は、前記それぞれのスライドガイド開口が、軸方向に対して斜めに形成された傾斜開口部と、前記スライド操作突起部が前記押圧力負荷位置にて前記筒状弾性シール部材による弾性力に抗して保持されるように軸方向に対して略直交方向に向いて前記スライドガイド開口の前記押圧力負荷位置に対応した端部側で前記傾斜部に連続された軸直交開口部と、を有してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項7に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体が、それぞれの前記スライドガイド開口に対向する位置に前記スライドガイド開口に対応した形状の補助用スライドガイド開口が形成されており、前記一対のスライド部は、前記嵌め込み筒部の前記継ぎ手本体内方側の筒部端面が、前記押圧力負荷位置と、前記押圧力解放位置とに移動可能に前記嵌め込み筒部に一体的に該嵌め込み筒部から前記補助用スライドガイド開口内に突出されるスライド補助突起部を有してなり、前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド操作突起部は、前記嵌め込み筒部に脱着可能に設けられており、前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド補助突起部が、前記継ぎ手本体の前記開口から前記補助用スライドガイド開口まで前記継ぎ手本体の内面に形成された嵌め込みガイド溝によって前記補助用スライドガイド開口内に誘導されることを特徴とする。
本発明の請求項1に係る防水管継ぎ手は、前記嵌め込み筒部の前記筒部端面が、前記押圧力解放位置に位置されている状態では、前記2本の円筒管のそれぞれの端部を前記筒状弾性シール部材による挿入抵抗を少なくした状態で、当該防水管継ぎ手1内に挿入することができ、前記2本の円筒管の端部が当該防水管継ぎ手1内に挿入完了された状態で、スライド操作突起部を、前記押圧力解放位置に対応した操作位置から前記押圧力負荷位置に対応した操作位置に前記スライドガイド開口に沿って移動操作するだけで、前記筒状弾性シール部材の軸方向両端部にそれぞれ設けられた前記一対の屈曲部が前記2本の円筒管の外周面に強く密着されるように屈曲変形され、しかも、前記筒状弾性シール部材が1部品で構成され、一対の屈曲部の間の軸方向に沿った筒状部分によって前記2本の円筒管の連結部分の外周を覆うことができるので、狭い作業空間であっても、容易に2本の円筒管同士を連結することができ、しかも、2本の円筒管の連結部分への水の侵入経路を少なく抑えることができる。
本発明の請求項2に係る防水管継ぎ手は、前記一対のリング部材の前記平面が、各スライド部の前記嵌め込み筒部に当接されることによって、各スライド部が軸を中心として回転されることによる回転方向の荷重が前記筒状弾性シール部材の各端面に作用され、前記筒状弾性シール部材が捩れてしまうことを防止し、前記一対のリング部材の前記テーパ面が前記筒状弾性シール部の各端面に当接されることによって、一対の前記屈曲部に対して径内方向に向けた力を作用させ易くしているので、結果的に、前記一対の屈曲部を前記2本の円筒管の外周面に強く密着されるように屈曲変形され易くすることができる。
本発明の請求項3に係る防水管継ぎ手は、前記筒状弾性シール部材の前記外周凹部を前記本体縮径部によって前記継ぎ手本体の筒内周面に形成された凸状部分に嵌め込むことによって、前記筒状弾性シール部材を前記継ぎ手本体の筒内に位置決め固定することができ、しかも、前記各屈曲部に前記継ぎ手本体の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、前記シール部材段差面が前記本体段差面に突き当てられた状態で、各屈曲部が前記溝を起点として屈曲されるため、前記一対の屈曲部を前記2本の円筒管の外周面に強く密着するように容易に屈曲変形させることができる。
本発明の請求項4に係る防水管継ぎ手は、前記クランプ工具を用いて前記押圧力負荷位置への操作位置に対応した前記操作補助突起部と前記スライド操作突起部とをクランプすることによって、前記操作補助突起部を支点として前記スライド操作突起部を前記押圧力負荷位置に対応した操作位置に移動操作することができるので、前記一対の屈曲部を前記2本の円筒管の外周面に強く密着されるように屈曲変形させるため、前記スライド部による軸方向内方に向けた押圧力をより大きくして、より高い耐圧防水性を得る必要がある場合であっても、前記クランプ工具によって前記スライド操作突起部を容易に操作することができる。
本発明の請求項5に係る防水管継ぎ手は、前記継ぎ手本体の前記一対のネジ固定孔に螺合された前記固定ネジを締結方向に回動し、前記固定ネジを前記嵌め込み筒部の前記ネジ貫通孔を貫通させ、前記2本の円筒管の外周面に突き当てることによって、前記一対のスライド部を前記押圧力負荷位置に固定するとともに前記2本の円筒管を当該防水管継ぎ手に固定することができ、しかも、前記スライド部が前記押圧力負荷位置に配置完了されていない場合、前記スライド部の前記ネジ貫通孔が前記継ぎ手本体の前記ネジ固定孔に中心を合致した状態で重なり合わないため、前記固定ネジを前記ネジ貫通孔に貫通させることができず、これにより、作業者は、前記スライド部が前記押圧力負荷位置に配置完了されていないことに気付くことができ、前記スライド操作突起部による操作が未完了になることを防ぐことができる。
本発明の請求項6に係る防水管継ぎ手は、前記押圧力負荷位置に対応した操作位置に移動された前記スライド操作突起部が、前記スライドガイド開口の前記傾斜開口部から前記軸直交開口部に移動配置されるため、前記筒状弾性シール部材の弾性復元力が作用されても、前記軸直交開口部の開口内縁面によって前記スライド操作突起部が前記押圧力解放位置に対応した操作位置に戻されるように動くことを規制し、結果的に、前記スライド部が前記押圧力解放位置に戻されることを防止することができる。
本発明の請求項7に係る防水管継ぎ手は、前記スライドガイド開口内で前記スライド操作突起部が移動操作されることに加えて、前記スライドガイド開口に対応した前記補助用スライドガイド開口内で前記スライド補助突起部が移動されることによって、前記一対のスライド部の前記継ぎ手本体に対する移動をバランス良くスムーズに行うことができ、しかも、前記スライド補助突起部が前記一対のスライド部のそれぞれに一体的に設けられているため、前記一対のスライド部を前記継ぎ手本体に組み付ける際、前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド補助突起部を前記継ぎ手本体の前記嵌め込みガイド溝に嵌め込んで組み付けることができるので、組み付け作業を容易に行うことができる。
図1は、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手の分解斜視図である。 図2は、2本の電線管を連結完了した状態の防水管継ぎ手を斜め上方から視た図である。 図3は、図2に示した防水管継ぎ手のA−A線断面図である。 図4は、図2の状態から2本の電線管を取り外した状態の防水管継ぎ手の斜視図である。 図5は、継ぎ手本体の筒内周面が視えるように継ぎ手本体を一方の開口から視た図である。 図6は、筒状弾性シール部材およびリング部材が筒内部に取り付けられた継ぎ手本体の筒内部が視えるように継ぎ手本体を一方の開口から視た図である。 図7は、スライド部をスライド補助突起部が視える側から視た図である。 図8は、(a)がリング部材の斜視図であり、(b)がリング部材の断面図である。 図9は、(a)が筒状弾性シール部材の斜視図であり、(b)が(a)に示した筒状弾性シール部材のA−A線断面図である。 図10は、(a)が押圧力解放位置にある状態のスライド部、リング部材、筒状弾性シール部材の屈曲部、の状態を示した図であり、(b)が押圧力負荷位置にある状態のスライド部、リング部材、筒状弾性シール部材の屈曲部、の状態を示した図である。 図11は、クランプ工具を用いて操作補助突起を支点としてスライド操作突起部を押圧力負荷位置に対応した操作位置に移動操作することを説明するための図である。 図12は、従来技術の問題点を説明するための図である。
以下、図面を参照して、本発明に係る防水管継ぎ手の好適な実施例を詳細に説明する。
図1は、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1の分解斜視図である。
なお、図1には、互いに連結される2本の電線管100についても図示している。
図2は、2本の電線管100を連結完了した状態の防水管継ぎ手1を斜め上方から視た図である。図3は、図2に示した防水管継ぎ手1のA−A線断面図である。図4は、図2の状態から2本の電線管100を取り外した状態の防水管継ぎ手1の斜視図である。図5は、継ぎ手本体10の筒内周面が視えるように継ぎ手本体10を一方の開口10aから視た図である。図6は、筒状弾性シール部材20およびリング部材40が筒内部に取り付けられた継ぎ手本体10の筒内部が視えるように継ぎ手本体10を一方の開口10aから視た図である。図7は、スライド部30をスライド補助突起部34が視える側から視た図である。図8は、(a)がリング部材40の斜視図であり、(b)がリング部材40の断面図である。図9は、(a)が筒状弾性シール部材20の斜視図であり、(b)が(a)に示した筒状弾性シール部材20のA−A線断面図である。図10は、(a)が押圧力解放位置P2にある状態のスライド部30、リング部材40、筒状弾性シール部材20の屈曲部21、の状態を示した図であり、(b)が押圧力負荷位置P1にある状態のスライド部30、リング部材40、筒状弾性シール部材20の屈曲部21、の状態を示した図である。図11は、クランプ工具Tを用いて操作補助突起部15を支点としてスライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動操作することを説明するための図である。
本発明の実施例に係る防水管継ぎ手は、2本の円筒管である電線管同士を防水可能に連結するものである。
この防水管継ぎ手1は、防水管継ぎ手1の本体部分を構成する継ぎ手本体10と、防水シール部材として機能される筒状弾性シール部材20と、筒状弾性シール部材20の両端面20aに継ぎ手本体10の軸方向内方に向けた押圧力Fを負荷させる押圧力負荷位置P1と押圧力Fが解放される押圧力解放位置P2との間で継ぎ手本体10に対してスライド移動可能に取り付けられる一対のスライド部30と、継ぎ手本体10内に配置された筒状弾性シール部材20と一対のスライド部30の後述する嵌め込み筒部31との間に配置される一対のリング部材40と、一対のスライド部30および2本の電線管100を継ぎ手本体10に固定するための一対の固定ネジ50と、を有してなる。
まず、継ぎ手本体10について説明する。
継ぎ手本体10は、互いに連結される2本の電線管100のそれぞれの端部が挿入される開口10aが両端に設けられた略円筒状をなす。
なお、電線管100は、円筒状をなし、内部に電線が収容された管である。
この継ぎ手本体10は、図3に示すように、中央位置を含む軸方向の所定区間で所定区間の両端部分に筒内面から軸中心に向けて突出された本体段差面11aが設けられるように所定区間の両端部分から軸方向外方の前記継ぎ手本体10の本体端面までの筒内径に比して筒内径が小さくされた本体縮径部11を有してなる。
この本体縮径部11によって継ぎ手本体10の筒内周面に形成された凸状部分に筒状弾性シール部材20の後述する外周凹部22が嵌め込まれることによって、継ぎ手本体10の中央部の所定位置に筒状弾性シール部材20が位置決め配置されるようになっている。
また、継ぎ手本体10は、一対のスライド部30を軸方向にスライド移動させるための操作部分となる後述するスライド操作突起部33の操作方向をガイドする一対のスライドガイド開口12が形成されている。
それぞれのスライドガイド開口12は、軸方向に対して斜めに形成された傾斜開口部12aと、スライド操作突起部33が押圧力負荷位置P1にて筒状弾性シール部材20による弾性力に抗して保持されるように軸方向に対して略直交方向に向いてスライドガイド開口12の後述する押圧力負荷位置に対応した端部側で傾斜開口部12aに連続された軸直交開口部12bと、を有してなる。
傾斜開口部12aは、この実施例では、軸に対して45度に傾いて形成されている。なお、傾斜開口部12aの軸に対する傾斜角度は45度に限定されない。
さらに、継ぎ手本体10は、それぞれのスライドガイド開口12に対向する位置にスライドガイド開口12に対応した形状の補助用スライドガイド開口13が形成されている。
補助用スライドガイド開口13は、スライド部30の後述するスライド補助突起部34が嵌め込まれることによってスライド部30の継ぎ手本体10に対する移動をガイドするものである。
スライド補助突起部34は、継ぎ手本体10の開口10aから補助用スライドガイド開口13まで継ぎ手本体10の内面に形成された嵌め込みガイド溝14によって補助用スライドガイド開口13内に誘導されるようになっている。
嵌め込みガイド溝14は、継ぎ手本体10の開口端縁面から補助用スライドガイド開口13まで軸方向に沿って直線状に延びる溝であり、補助用スライドガイド開口13に接続されるガイド終端位置14aでは、スライド補助突起部34を補助用スライドガイド開口13の後述する押圧力解放位置P2に対応した開口端部に配置させるようになっている。
なお、嵌め込みガイド溝14は、図5に示すように、ガイド終端位置14aでは補助用スライドガイド開口13に対して僅かに位置をずらして配置されているため、スライド補助突起部34が補助用スライドガイド開口13に嵌め込まれた状態とし、対向配置されたスライドガイド開口12を通して後述するスライド操作突起部33をスライド部30に取り付けることによって、スライド部30が継ぎ手本体10から離脱されることを防ぐことができるようになっている。
また、継ぎ手本体10は、スライドガイド開口12を通して後述するスライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1および押圧力解放位置P2のそれぞれに対応した位置に操作するための操作補助突起部15が、一対のスライド部30のそれぞれのスライド操作突起部33に対応したスライドガイド開口12の両端部近傍にそれぞれ突設されている。
また、継ぎ手本体10は、図1および図5に示すように、一対のスライド部30を押圧力負荷位置P1で固定するための固定ネジ50が螺合される一対のネジ固定孔16が形成されている。
次に、筒状弾性シール部材20について説明する。
筒状弾性シール部材20は、例えば、エチレンプロピレンゴム等の弾性部材からなり、継ぎ手本体10の筒内に継ぎ手本体10に軸方向を合わせて配置され、2本の電線管100のそれぞれの端部が挿入される開口が両端に設けられた略円筒状をなしている。
この筒状弾性シール部材20は、端面20aに継ぎ手本体10の軸方向内方に向けた押圧力Fが負荷された場合、筒内に挿入された電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形され、押圧力Fが負荷されていない場合、電線管100の外周面100aへの強い密着から解放された状態に弾性復元される一対の屈曲部21が軸方向両端部にそれぞれ設けられている。
筒状弾性シール部材20は、より具体的には、図9に示すように、本体縮径部11によって継ぎ手本体10の筒内周面に形成された凸状部分に嵌め込み可能に中央位置を含む軸方向の所定区間で外周面20bを軸中心に向けて凹ませた外周凹部22を有してなる。
一対の屈曲部21のそれぞれは、外周凹部22によって外周面20bに設けられたシール部材段差面22aと筒状弾性シール部材20の端面20aとの間に筒内周面に沿って溝21aが形成されてなる。
各屈曲部21は、図10に示すように、端面20aに継ぎ手本体10の軸方向内方に向けた押圧力Fが負荷された場合、シール部材段差面22aが本体段差面11aに突き当てられた状態で、溝21aを起点として屈曲された端部が筒内に挿入された電線管100の外周面100aに密着されるように屈曲変形される。
各屈曲部21は、より具体的には、図9に示すように、筒状弾性シール部材20の端面20aからシール部材段差面22aまでの部分で構成され、端部に外周面20bから端面20aに向けて下り傾斜状のテーパ面22bが形成されている。
このテーパ面22bは、リング部材40の後述するテーパ面40bと当接されることによって、屈曲部21が溝21aを起点として電線管100の外周面100aに密着されるように屈曲変形され易くしている。
次に、一対のスライド部30について説明する。
一対のスライド部30は、継ぎ手本体10の両端の開口10aに対応して設けられ、開口10aから軸方向端部内周面に沿って嵌め込まれる円筒状の嵌め込み筒部31と、継ぎ手本体10の本体端面10bに突き当て可能に嵌め込み筒部31の外周面に比して軸方向外方に向けて突出されてなるフランジ部32と、継ぎ手本体10に形成されたスライドガイド開口12を通して嵌め込み筒部31から継ぎ手本体10の外部に向けて突出されるスライド操作突起部33と、を有してなる。
嵌め込み筒部31は、外径が継ぎ手本体10の内径に比して僅かに小さく調整された円筒状をなし、図1に示すように、スライド操作突起部33が螺合されるネジ孔31a、および、固定ネジ50の先端を貫通するためのネジ貫通孔31bが形成されている。
フランジ部32は、外周面の周方向に沿って等間隔に4つのスライド部側位置決め確認溝32aが形成されている。これら4つのスライド部側位置決め確認溝32aは、継ぎ手本体10の端部外周面に各スライド部側位置決め確認溝32aに対応して形成された4つの本体側位置決め確認溝17と、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置された状態で溝が合わせられるようになっている。
すなわち、スライド部側位置決め確認溝32aと本体側位置決め確認溝17とによって各スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されたことを目視確認できるようになっている。
スライド操作突起部33は、嵌め込み筒部31の継ぎ手本体10内方側の筒部端面31cが、筒状弾性シール部材20に押圧力Fを負荷させる押圧力負荷位置P1と、筒状弾性シール部材20に負荷された押圧力Fが解放されるように押圧力負荷位置P1に比して継ぎ手本体10の軸方向外方位置となる押圧力解放位置P2とに移動可能に継ぎ手本体10に形成されたスライドガイド開口12を通して嵌め込み筒部31から継ぎ手本体10の外部に向けて突出されてなる。
一対のスライド部30のそれぞれのスライド操作突起部33は、嵌め込み筒部31に脱着可能に設けられている。
より具体的には、各スライド操作突起部33は、図1に示すように、各スライド部30の嵌め込み筒部31に形成されたネジ孔31aにスライドガイド開口12を通して螺合されるようになっている。
また、一対のスライド部30は、スライド操作突起部33がスライドガイド開口12を通して押圧力負荷位置P1と押圧力解放位置P2とに対応した操作位置との間で移動操作されることによって、軸Cを中心として回転されながら軸C方向に移動される。
一対のスライド部30は、押圧力負荷位置P1に配置された状態で、ネジ固定孔16を貫通された固定ネジ50の先端が電線管100に突き当てられるように嵌め込み筒部31に固定ネジ50の先端を貫通させるネジ貫通孔31bが形成されている。
さらに、一対のスライド部30は、嵌め込み筒部31の継ぎ手本体10内方側の筒部端面が、押圧力負荷位置P1と、押圧力解放位置P2とに移動可能に嵌め込み筒部31に一体的に嵌め込み筒部31から補助用スライドガイド開口13内に突出されるスライド補助突起部34(図7参照)を有してなる。
次に、一対のリング部材40について説明する。
一対のリング部材40は、例えば、合成樹脂材からなり、一対のスライド部30によって筒状弾性シール部材20の端面20aに向けて負荷された押圧力Fが、屈曲部21が適正に屈曲される力として作用されるように機能するものである。
この一対のリング部材40は、継ぎ手本体10内に配置された筒状弾性シール部材20と一対のスライド部30の嵌め込み筒部31との間にそれぞれ配置され、図8および図10に示すように、嵌め込み筒部31との接触側の面が平面40aであり、筒状弾性シール部材20との接触側の面が外径側から内径側に向けて下り傾斜となるテーパ面40bになっている。
このようなリング部材40は、スライド部30が押圧力解放位置P2から押圧力負荷位置P2に向けて軸を中心として回転されながら移動される際、平面40aに嵌め込み筒部31の筒部端面31cが回転方向に滑りながら軸方向内方に向けた押圧力Fを負荷するよう接触される。
このため、リング部材40は、スライド部30が軸Cを中心として回転されることによる回転方向の荷重が筒状弾性シール部材20の端面20aに作用されることによって、筒状弾性シール部材20が捩れてしまうことを防止する機能をなしている。
また、リング部材40は、外径側から内径側に向けて下り傾斜となるテーパ面40bが筒状弾性シール部材20の端面20aに接触されるようになっているため、筒状弾性シール部材20の屈曲部21に対して径内方向に向けた力を作用させ易くなっており、結果的に、屈曲部21が電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形され易くする機能をなしている。
次に、防水管継ぎ手1の組立手順について説明する。
まず、継ぎ手本体10の筒内に筒状弾性シール部材20を取り付ける。
ここで、本体縮径部11によって継ぎ手本体10の筒内周面に形成された凸状部分に筒状弾性シール部材20の外周凹部22を嵌め込むことによって、筒状弾性シール部材20が継ぎ手本体10の筒内に位置決め固定される。
次に、継ぎ手本体10の筒内に一対のリング部材40を取り付ける。
ここで、各リング部材40は、筒状弾性シール部材20の端面20aにテーパ面40bが突き当たる位置まで継ぎ手本体10内方に挿入する。
最後に、一対のスライド部30を継ぎ手本体10に取り付けることによって防水管継ぎ手1の組み立て作業が完了される。
ここで、各スライド部30は、継ぎ手本体10の内面に形成された嵌め込みガイド溝14にスライド補助突起部34を嵌め込み、その後、スライド補助突起部34が嵌め込みガイド溝14のガイド終端位置14aに位置されるまで嵌め込み筒部31を継ぎ手本体10の筒内に嵌め込み、その後、スライド操作突起部33を嵌め込み筒部31に形成されたネジ孔31aにスライドガイド開口12を通して螺合し、各固定ネジ50を継ぎ手本体10の一対のネジ固定孔16のそれぞれに螺合する。
このようにして組立完了された防水管継ぎ手1は、一対のスライド部30が押圧力解放位置P2に配置された状態になっている。しなわち、防水管継ぎ手1は、筒状弾性シール部材20の各屈曲部21が屈曲変形されておらず、2本の電線管100を筒状弾性シール部材20による挿入抵抗を少なくした状態で継ぎ手本体10内に挿入することができる。
また、組立完了された防水管継ぎ手1は、スライド操作突起部33が押圧力解放位置P2に対応した操作位置になっているため、2本の電線管100を継ぎ手本体10内に挿入した後、各スライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に動かすだけで筒状弾性シール部材20の一対の屈曲部21を2本の電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形させることができるようになっている。
次に、防水管継ぎ手1によって2本の電線管100を連結する手順と、防水管継ぎ手1の各部の動作について説明する。
まず、2本の電線管100の端部を防水管継ぎ手1の内部に挿入する。
より具体的には、継ぎ手本体10の両端部に取り付けられた一対のスライド部30のそれぞれの開口から2本の電線管100を防水管継ぎ手1内に挿入する。
ここで、各スライド部30は押圧力解放位置P2に位置されているため、各電線管100が筒状弾性シール部材20による挿入抵抗を少なく抑えられた状態で防水管継ぎ手1内に容易に挿入される。
次に、各スライド操作突起部33を押圧力解放位置P2に対応した操作位置から押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動操作する。
ここで、作業者は、図11に示すように、プライヤー等の一般的なクランプ工具Tを用いて押圧力負荷位置P1への操作位置に対応した操作補助突起部15とスライド操作突起部33とをクランプすることによって、操作補助突起部15を支点としてスライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動操作する。
このように、クランプ工具Tを用いて操作補助突起部15を支点としたスライド操作突起部33の操作を行うことができるので、筒状弾性シール部材20の屈曲部21を電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形させるため、スライド部30による軸方向内方に向けた押圧力Fをより大きくして、より高い耐圧防水性を得る必要がある場合であっても、クランプ工具Tによってスライド操作突起部33を容易に操作することができる。
このようにして押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動されたスライド操作突起部33は、スライドガイド開口12の傾斜開口部12aから軸直交開口部12bに移動配置されるため、筒状弾性シール部材20の弾性復元力が作用されても押圧力解放位置P2に対応した操作位置に戻されることが防止されるようになっている。
なお、スライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1に対応した操作位置から押圧力解放位置P2に対応した操作位置に移動操作する場合にも、クランプ工具Tを用いることによってスライド操作突起部33を容易に操作することができる。
次に、継ぎ手本体10の一対のネジ固定孔16に螺合された各固定ネジ50を締結方向に回動し、各固定ネジ50を嵌め込み筒部31のネジ貫通孔31bを貫通させ、各電線管100の外周面100aに突き当てることによって、各スライド部30を押圧力負荷位置P1に固定するとともに各電線管100を防水管継ぎ手1に固定する。
ここで、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されていない場合、スライド部30のネジ貫通孔31bが継ぎ手本体10のネジ固定孔16に中心を合致した状態で重なり合わないため、固定ネジ50をネジ貫通孔31bに貫通させることができない。
このため、作業者は、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されていないことに気付くことができ、スライド操作突起部33による操作が未完了になることを防ぐことができる。
なお、上述したように、スライド部側位置決め確認溝32aと本体側位置決め確認溝17とによっても、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されたことを目視確認できるようになっている。
本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、嵌め込み筒部31の筒部端面31cが、押圧力解放位置P2に位置されている状態では、2本の電線管100のそれぞれの端部を筒状弾性シール部材20による挿入抵抗を少なくした状態で、防水管継ぎ手1内に挿入することができ、2本の電線管100の端部が防水管継ぎ手1内に挿入完了された状態で、スライド操作突起部33を、押圧力解放位置P2に対応した操作位置から押圧力負荷位置P1に対応した操作位置にスライドガイド開口12に沿って移動操作するだけで、筒状弾性シール部材20の軸方向両端部にそれぞれ設けられた一対の屈曲部21が2本の電線管100の外周面に強く密着されるように屈曲変形され、しかも、筒状弾性シール部材20が1部品で構成され、一対の屈曲部21の間の軸方向に沿った筒状部分によって2本の電線管100の連結部分の外周を覆うことができるので、狭い作業空間であっても、容易に2本の電線管100同士を連結することができ、しかも、2本の電線管100の連結部分への水の侵入経路を少なく抑えることができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、一対のリング部材40の平面40aが、各スライド部30の嵌め込み筒部31に当接されることによって、各スライド部30が軸Cを中心として回転されることによる回転方向の荷重が筒状弾性シール部材20の各端面20aに作用され、筒状弾性シール部材20が捩れてしまうことを防止し、一対のリング部材40のテーパ面40bが筒状弾性シール部20の各端面20aに当接されることによって、一対の屈曲部21に対して径内方向に向けた力を作用させ易くしているので、結果的に、一対の屈曲部21を2本の電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形され易くすることができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、筒状弾性シール部材20の外周凹部22を本体縮径部11によって継ぎ手本体10の筒内周面に形成された凸状部分に嵌め込むことによって、筒状弾性シール部材20を継ぎ手本体10の筒内に位置決め固定することができ、しかも、各屈曲部21に継ぎ手本体10の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、シール部材段差面22aが本体段差面11aに突き当てられた状態で、各屈曲部21が溝21aを起点として屈曲されるため、一対の屈曲部21を2本の電線管100の外周面100aに強く密着するように容易に屈曲変形させることができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、クランプ工具Tを用いて押圧力負荷位置P1への操作位置に対応した操作補助突起部15とスライド操作突起部33とをクランプすることによって、操作補助突起部15を支点としてスライド操作突起部33を押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動操作することができるので、一対の屈曲部21を2本の電線管100の外周面100aに強く密着されるように屈曲変形させるため、スライド部30による軸方向内方に向けた押圧力Fをより大きくして、より高い耐圧防水性を得る必要がある場合であっても、クランプ工具Tによってスライド操作突起部33を容易に操作することができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、継ぎ手本体10の一対のネジ固定孔16に螺合された固定ネジ50を締結方向に回動し、固定ネジ50を嵌め込み筒部31のネジ貫通孔31bを貫通させ、2本の電線管100の外周面100aに突き当てることによって、一対のスライド部30を押圧力負荷位置P1に固定するとともに2本の電線管100を防水管継ぎ手1に固定することができ、しかも、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されていない場合、スライド部30のネジ貫通孔31bが継ぎ手本体10のネジ固定孔16に中心を合致した状態で重なり合わないため、固定ネジ50をネジ貫通孔31bに貫通させることができず、これにより、作業者は、スライド部30が押圧力負荷位置P1に配置完了されていないことに気付くことができ、スライド操作突起部33による操作が未完了になることを防ぐことができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、押圧力負荷位置P1に対応した操作位置に移動されたスライド操作突起部33が、スライドガイド開口12の傾斜開口部12aから軸直交開口部12bに移動配置されるため、筒状弾性シール部材20の弾性復元力が作用されても、軸直交開口部12bの開口内縁面によってスライド操作突起部33が押圧力解放位置P2に対応した操作位置に戻されるように動くことを規制し、結果的に、スライド部30が押圧力解放位置P2に戻されることを防止することができる。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、スライドガイド開口12内でスライド操作突起部33が移動操作されることに加えて、スライドガイド開口12に対応した補助用スライドガイド開口13内でスライド補助突起部34が移動されることによって、一対のスライド部30の継ぎ手本体10に対する移動をバランス良くスムーズに行うことができ、しかも、スライド補助突起部34が一対のスライド部30のそれぞれに一体的に設けられているため、前記一対のスライド部30を継ぎ手本体10に組み付ける際、一対のスライド部30のそれぞれのスライド補助突起部34を継ぎ手本体10の嵌め込みガイド溝14に嵌め込んで組み付けることができるので、組み付け作業を容易に行うことができる。
なお、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、一対のリング部材40を有してなるものを例示したが、これに限らず、一対のスライド部30によって筒状弾性シール部材20の両端面20aに軸方向内方に向けた押圧力Fを負荷することができればよい。例えば、一対のリング部材40を用いず、一対のスライド部30の筒状弾性シール部材20と接触される部分にリング部材40と同様の機能を持たせる部分を設けるようにしてもよい。
また、本発明の実施例に係る防水管継ぎ手1は、電線管100を連結するものを例示したが、これに限らず、円筒管を防水可能に連結するものであればよい。
以上、本発明者によってなされた発明を、上述した発明の実施例に基づき具体的に説明したが、本発明は、上述した発明の実施例に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能である。
1 防水管継ぎ手
10 継ぎ手本体
10a 開口
10b 本体端面
11 本体縮径部
11a 本体段差面
12 スライドガイド開口
12a 傾斜開口部
12b 軸直交開口部
13 補助用スライドガイド開口
14 嵌め込みガイド溝
14a ガイド終端位置
15 操作補助突起部
16 ネジ固定孔
17 本体側位置決め確認溝
20 筒状弾性シール部材
20a 端面
20b 外周面
21 屈曲部
21a 溝
22b テーパ面
22 外周凹部
22a シール部材段差面
30 スライド部
31 嵌め込み筒部
31a ネジ孔
31b ネジ貫通孔
31c 筒部端面
32 フランジ部
32a スライド部側位置決め確認溝
33 スライド操作突起部
34 スライド補助突起部
40 リング部材
40a 平面
40b テーパ面
50 固定ネジ
100 電線管(円筒管)
100a 外周面
T クランプ工具
C 軸

Claims (7)

  1. 互いに連結される2本の円筒管のそれぞれの端部が挿入される開口が両端に設けられた略円筒状の継ぎ手本体と、
    前記継ぎ手本体の筒内に前記継ぎ手本体に軸方向を合わせて配置され、前記2本の円筒管のそれぞれの端部が挿入される開口が両端に設けられた略円筒状、かつ、端面に前記継ぎ手本体の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、筒内に挿入された前記円筒管の外周面に強く密着されるように屈曲変形され、前記押圧力が負荷されていない場合、前記外周面への強い密着から解放された状態に弾性復元される一対の屈曲部が軸方向両端部にそれぞれ設けられた筒状弾性シール部材と、
    前記継ぎ手本体の前記開口から軸方向端部内周面に沿って嵌め込まれる円筒状の嵌め込み筒部と、該嵌め込み筒部の前記継ぎ手本体内方側の筒部端面が、前記筒状弾性シール部材に前記押圧力を負荷させる押圧力負荷位置と、前記筒状弾性シール部材に負荷された前記押圧力が解放されるように前記押圧力負荷位置に比して前記継ぎ手本体の軸方向外方位置となる押圧力解放位置とに移動可能に前記継ぎ手本体に形成されたスライドガイド開口を通して前記嵌め込み筒部から前記継ぎ手本体の外部に向けて突出されるスライド操作突起部と、を有してなり、前記継ぎ手本体の両端の前記開口に対応して設けられた一対のスライド部と、
    を有してなることを特徴とする防水管継ぎ手。
  2. 前記継ぎ手本体内に配置された前記筒状弾性シール部材と前記一対のスライド部の前記嵌め込み筒部との間にそれぞれ配置され、前記嵌め込み筒部との接触側の面が平面であり、前記筒状弾性シール部材との接触側の面が外径側から内径側に向けて下り傾斜となるテーパ面である一対のリング部材を有してなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の防水管継ぎ手。
  3. 前記継ぎ手本体は、
    中央位置を含む軸方向の所定区間で前記所定区間の両端部分に筒内面から軸中心に向けて突出された本体段差面が設けられるように前記所定区間の両端部分から軸方向外方の前記継ぎ手本体の本体端面までの筒内径に比して筒内径が小さくされた本体縮径部を有してなり、
    前記筒状弾性シール部材は、
    前記本体縮径部によって前記継ぎ手本体の筒内周面に形成された凸状部分に嵌め込み可能に中央位置を含む軸方向の所定区間で外周面を軸中心に向けて凹ませた外周凹部を有してなり、前記一対の屈曲部のそれぞれが、前記外周凹部によって前記外周面に設けられたシール部材段差面と当該筒状弾性シール部材の前記端面との間に筒内周面に沿って溝が形成されてなり、前記端面に前記継ぎ手本体の軸方向内方に向けた押圧力が負荷された場合、前記シール部材段差面が前記本体段差面に突き当てられた状態で、前記溝を起点として屈曲された端部が筒内に挿入された前記円筒管の外周面に密着されるように屈曲変形される
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の防水管継ぎ手。
  4. 前記継ぎ手本体は、
    前記スライドガイド開口を通して前記スライド操作突起部を前記押圧力負荷位置および前記押圧力解放位置のそれぞれに対応した位置に操作するための操作補助突起が、前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド操作突起部に対応した前記スライドガイド開口の両端部近傍にそれぞれ突設されてなり、
    クランプ工具によって前記押圧力負荷位置あるいは前記押圧力解放位置への操作位置に対応した前記操作補助突起と前記スライド操作突起部とがクランプされることによって前記操作補助突起を支点として前記スライド操作突起が前記押圧力負荷位置あるいは前記押圧力解放位置に対応した操作位置に移動操作される
    ことを特徴とする請求項1、2または3に記載の防水管継ぎ手。
  5. 前記継ぎ手本体は、
    前記一対のスライド部を押圧力負荷位置で固定するための固定ネジが螺合される一対のネジ固定孔が形成されており、
    前記一対のスライド部に対応したそれぞれの前記スライドガイド開口が軸方向に対して斜めに形成されてなり、
    前記一対のスライド部は、
    前記スライド操作突起部が前記スライドガイド開口を通して前記押圧力負荷位置と前記押圧力解放位置とに対応した操作位置との間で移動操作されることによって、軸を中心として回転されながら軸方向に移動され、前記押圧負荷位置に配置された状態で、前記ネジ固定孔を貫通された前記固定ネジの先端が前記円筒管に突き当てられるように前記嵌め込み筒部に前記固定ネジの先端を貫通させるネジ貫通孔が形成されている
    ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の防水管継ぎ手。
  6. 前記それぞれのスライドガイド開口は、
    軸方向に対して斜めに形成された傾斜開口部と、
    前記スライド操作突起部が前記押圧力負荷位置にて前記筒状弾性シール部材による弾性力に抗して保持されるように軸方向に対して略直交方向に向いて前記スライドガイド開口の前記押圧力負荷位置に対応した端部側で前記傾斜部に連続された軸直交開口部と、
    を有してなることを特徴とする請求項5に記載の防水管継ぎ手。
  7. 前記継ぎ手本体は、
    それぞれの前記スライドガイド開口に対向する位置に前記スライドガイド開口に対応した形状の補助用スライドガイド開口が形成されており、
    前記一対のスライド部は、
    前記嵌め込み筒部の前記継ぎ手本体内方側の筒部端面が、前記押圧力負荷位置と、前記押圧力解放位置とに移動可能に前記嵌め込み筒部に一体的に該嵌め込み筒部から前記補助用スライドガイド開口内に突出されるスライド補助突起部を有してなり、
    前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド操作突起部は、
    前記嵌め込み筒部に脱着可能に設けられており、
    前記一対のスライド部のそれぞれの前記スライド補助突起部は、
    前記継ぎ手本体の前記開口から前記補助用スライドガイド開口まで前記継ぎ手本体の内面に形成された嵌め込みガイド溝によって前記補助用スライドガイド開口内に誘導される
    ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の防水管継ぎ手。
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