JP2023023521A - クランプ - Google Patents
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Abstract
【課題】短時間で容易かつ確実に管とサドル継手とを固定することができるクランプを提供する。
【解決手段】本管10の外周面に配置したサドル継手1を保持するクランプ3であって、サドル継手1の第1サドル鍔16に引っ掛ける引掛部材31と、一方の端部が引掛部材31に設けられ、本管10の周方向に配置される締付部材32と、締付部材32の他方の端部が設けられ、締付部材32を本管10に締付けて固定する固定機構33と、を備え、固定機構33は、サドル継手1の第2サドル鍔17に配置される固定部33aと、締付部材32の他方の端部を支持する支持部33bと、回転することで支持部33bを固定部33aに接近させるレバー33dと、を備える。
【選択図】図1
【解決手段】本管10の外周面に配置したサドル継手1を保持するクランプ3であって、サドル継手1の第1サドル鍔16に引っ掛ける引掛部材31と、一方の端部が引掛部材31に設けられ、本管10の周方向に配置される締付部材32と、締付部材32の他方の端部が設けられ、締付部材32を本管10に締付けて固定する固定機構33と、を備え、固定機構33は、サドル継手1の第2サドル鍔17に配置される固定部33aと、締付部材32の他方の端部を支持する支持部33bと、回転することで支持部33bを固定部33aに接近させるレバー33dと、を備える。
【選択図】図1
Description
本発明は、クランプに関する。
一般に、水道水やガスを流通させるポリエチレン管(以下、管、あるいは本管という)に枝管を接続する際には、例えば本管に融着されるサドル本体と枝管の接続部となる分岐管部とを備えたサドル継手やサドル付分水栓等を介して行われている。
例えば、サドル継手は、通常はEF(エレクロトフュージョン)継手として構成されており、サドル本体の内部に配した電熱線に通電してこれを発熱させることにより、サドル継手と本管の界面を溶融して両者を接合するように構成されている。
例えば、サドル継手は、通常はEF(エレクロトフュージョン)継手として構成されており、サドル本体の内部に配した電熱線に通電してこれを発熱させることにより、サドル継手と本管の界面を溶融して両者を接合するように構成されている。
従来、サドル継手を本管に接合するには、まず、サドル継手を本管に当接させるとともに、これを専用のサドル継手固定用のクランプにより定位置に固定する。この状態において電熱線に通電してサドル継手と本管とを接合する。そして溶融部が固化するのを待ってサドル継手および本管からクランプを取り外して作業を完了する。かかるクランプとしては、例えば特許文献1、特許文献2に示すものが提案されている。
特許文献1のクランプは、チェーンを管の外周面に巻き付けて、レバーでチェーンの締め込み(長さ)を調整することで固定する。
また、特許文献2のクランプは、サドル抑えをサドル鍔に引っ掛け、ねじで締め込むことによって、サドルを固定する。
また、特許文献2のクランプは、サドル抑えをサドル鍔に引っ掛け、ねじで締め込むことによって、サドルを固定する。
特許文献1に記載のクランプは、チェーンの締め込みを調整する際、複数回レバーを往復させる必要がある。特許文献2に記載のクランプは、締め込みに要するねじの回転量が多く、更に締め込みが進むにつれてねじを回すトルクが増大し、大きな力が必要となる。前記従来のクランプには上記の課題がある。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、短時間で容易かつ確実に管とサドル継手とを固定することができるクランプを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明は以下の手段を提案している。
本発明に係るクランプは、本管の外周面に配置したサドル継手を保持するクランプであって、前記サドル継手の第1サドル鍔に引っ掛ける引掛部材と、一方の端部が前記引掛部材に設けられ、前記本管の周方向に配置される締付部材と、前記締付部材の他方の端部に設けられ、前記締付部材を前記本管に締付けて固定する固定機構と、を備え、前記固定機構は、前記サドル継手の第2サドル鍔に配置される固定部と、前記締付部材の他方の端部を支持する支持部と、回転することで前記支持部を前記固定部に接近させるレバーと、を備える。
本発明に係るクランプは、本管の外周面に配置したサドル継手を保持するクランプであって、前記サドル継手の第1サドル鍔に引っ掛ける引掛部材と、一方の端部が前記引掛部材に設けられ、前記本管の周方向に配置される締付部材と、前記締付部材の他方の端部に設けられ、前記締付部材を前記本管に締付けて固定する固定機構と、を備え、前記固定機構は、前記サドル継手の第2サドル鍔に配置される固定部と、前記締付部材の他方の端部を支持する支持部と、回転することで前記支持部を前記固定部に接近させるレバーと、を備える。
この発明によれば、締付部材を本管に締付けて固定する固定機構を備える。つまり、固定機構によって締付部材を本管に締付ける前に、本管と締付部材の位置調整を容易に行うことができる。また、固定機構は、レバーを回転することで支持部を固定部に接近させ、締付部材の締め付けを行う。レバーの回転を本管と締付部材との位置調整をした後に行うことで、締付部材の締め付けに伴うレバーの回転量を、必要最小限とすることができる。よって、固定作業を容易かつ短時間に行うことができる。
また、前記固定機構は、前記固定部及び前記支持部が配置される軸部を更に備え、前記支持部は、前記軸部の軸方向を移動可能であってもよい。
この発明によれば、支持部は軸部の軸方向を移動可能である。つまり、固定部と支持部との間の距離を、支持部が軸部の軸方向に沿って移動することで調整可能である。これにより、サドル継手及び本管の大きさに合わせて締付部材の締め付け量を調整することができる。よって、大きさの異なるサドル継手及び本管を1種類のサドル継手によって保持することができる。また、サドル継手及び本管の大きさにバラツキがある場合であっても、常に最適な締付力を確保することができる。
また、前記支持部はめねじ部を備え、前記軸部はおねじ部を備え、前記支持部は前記軸部に螺合した状態で回転することで前記軸部を移動してもよい。
この発明によれば、支持部は軸部に螺合した状態で回転することで軸部を移動する。これにより、締付部材の締付量の調整を容易にすることに加え、外力に対して支持部と軸部との位置をずれにくくすることができる。
また、前記支持部は、前記軸部に対して固定及び解除が可能なストッパー部を備え、前記ストッパー部が固定した状態で、前記支持部が前記軸部に固定され、前記ストッパー部が解除した状態で、前記支持部が前記軸部を摺動可能であってもよい。
この発明によれば、前記支持部は軸部に対して固定及び解除が可能なストッパー部を備え、ストッパー部が解除した状態で軸部を摺動可能であり、ストッパー部が固定した状態で軸部に固定される。これにより、締付部材の締付量の調整をより容易にすることに加え、より短時間に行うことができる。
本発明によれば、短時間で容易かつ確実に管とサドル継手とを固定することができるクランプを提供することができる。
以下、図面を参照し、本発明の一実施形態に係るクランプについて説明する。
図1、図2、図3に示すように、サドル継手1は、例えば、水道水やガスを流通させる本管10(管)に枝管12(分岐管)を接続する継手である。サドル継手1は、通常はEF継手(エレクロトフュージョン継手、電気融着継手)として構成されている。サドル継手1は、サドル2が本管10に密着され、サドル2の内部に設けられた電熱線4(図5参照)を発熱させることにより、サドル2と本管10とが融着されるように構成されている。サドル2と本管10とが融着されることにより、サドル2の分岐管部18に枝管12を接続して、本管10に枝管12が接続される。
図1、図2、図3に示すように、サドル継手1は、例えば、水道水やガスを流通させる本管10(管)に枝管12(分岐管)を接続する継手である。サドル継手1は、通常はEF継手(エレクロトフュージョン継手、電気融着継手)として構成されている。サドル継手1は、サドル2が本管10に密着され、サドル2の内部に設けられた電熱線4(図5参照)を発熱させることにより、サドル2と本管10とが融着されるように構成されている。サドル2と本管10とが融着されることにより、サドル2の分岐管部18に枝管12を接続して、本管10に枝管12が接続される。
サドル継手1は、本管10の第1側に融着されるサドル2と、本管10の第2側に配置されるクランプ3(サドルクランプ、サドルジグ)と、を備えている。サドル2およびクランプ3には、本管10が挟持される。この状態において、本管10がサドル2に密着される。
以下、本管10の軸方向を「軸方向」、本管10の径方向を「径方向」、本管10の周方向を「周方向」として説明することもある。また、本管10の軸に直交する方向の一方側を「第1側」、他方側を第1側の反対側である「第2側」として説明する。
以下、本管10の軸方向を「軸方向」、本管10の径方向を「径方向」、本管10の周方向を「周方向」として説明することもある。また、本管10の軸に直交する方向の一方側を「第1側」、他方側を第1側の反対側である「第2側」として説明する。
図1、図4、図5に示すように、サドル2は、サドル本体15と、第1サドル鍔16と、第2サドル鍔17と、分岐管部18と、を有する。
サドル本体15は、本管10に沿って半径Rの湾曲に形成され、本管10のうち第1側の外周面である第1外周面10aに融着される。サドル本体15の中央には、本管10と枝管12とを連通させるための円形の孔(不図示)が形成されている。サドル本体15には、円形の孔の外周縁に沿って分岐管部18が形成されている。分岐管部18は、円形の孔の外周縁から本管10の径方向外側(第1側)に向けて突出されている。
サドル本体15には、軸方向において分岐管部18の両側に、端子5が設けられている。端子5は、サドル本体15に埋設された電熱線4と接続されている。
サドル本体15は、本管10に沿って半径Rの湾曲に形成され、本管10のうち第1側の外周面である第1外周面10aに融着される。サドル本体15の中央には、本管10と枝管12とを連通させるための円形の孔(不図示)が形成されている。サドル本体15には、円形の孔の外周縁に沿って分岐管部18が形成されている。分岐管部18は、円形の孔の外周縁から本管10の径方向外側(第1側)に向けて突出されている。
サドル本体15には、軸方向において分岐管部18の両側に、端子5が設けられている。端子5は、サドル本体15に埋設された電熱線4と接続されている。
また、サドル本体15は、本管10に融着可能に、本管10と略同じ曲率で半径Rの円弧状に形成されている。サドル本体15は、内面の略全体が、本管10のうち第1外周面10aに密着して当接可能に形成されている。サドル本体15のうち、本管10の軸方向に沿った各側縁には、第1サドル鍔16および第2サドル鍔17が形成されている。第1サドル鍔16および第2サドル鍔17は、サドル本体15がなす円弧状の両側端から径方向外側に突出されている。
サドル本体15、第1サドル鍔16、および第2サドル鍔17は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L1に形成されている。すなわち、サドル2は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さという)L1に形成されている。
サドル本体15、第1サドル鍔16、および第2サドル鍔17は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さ)L1に形成されている。すなわち、サドル2は、軸方向の長さ(すなわち、軸長さという)L1に形成されている。
図1から図3に示すように、サドル2は、円筒状の本管10に対して、本管10のうち第1外周面10aに配置されている。この状態において、サドル2は、本管10にクランプ3で固定されている。
クランプ3は、本管10の第1外周面10aに配置したサドル継手1を保持する。図6に示すように、クランプ3は、引掛部材31と、締付部材32と、固定機構33と、を備える。
クランプ3は、本管10の第1外周面10aに配置したサドル継手1を保持する。図6に示すように、クランプ3は、引掛部材31と、締付部材32と、固定機構33と、を備える。
引掛部材31は、サドル継手1の第1サドル鍔16に引っ掛ける。図3に示すように、引掛部材31は第1サドル鍔16を外側から囲う枠状に形成されている。つまり、引掛部材31の軸方向の長さL2は、第1サドル鍔16の軸長さL1よりも大きく形成されている。引掛部材31には、クリープ変形が少ない樹脂、例えば塩化ビニル樹脂が好適に用いられる。あるいは、金属製の部材の周囲にゴム等の保護材を取り付けたものを用いてもよい。また、引掛部材31と第1サドル鍔16との接する面には、ズレ防止のためのローレット加工がなされていてもよい。
締付部材32は、一方の端部が引掛部材31に設けられ、本管10の周方向に配置される。具体的には、締付部材32は、本管10のうち第2側の外周面である第2外周面10bに沿って湾曲状に配置される。締付部材32は、図6に示すようにローラーチェーンによって形成されていてもよい。締付部材32をローラーチェーンとする場合、締付部材32の一方の端部は引掛部材31に配置される。締付部材32の他方の端部は、固定機構33に配置される。
ローラーチェーンである締付部材32の他方の端部には、図6に示すように取付部材32aを別途設けることで、固定機構33への配置を可能とする。この取付部材32aをローラーチェーンである締付部材32の他方の端部に回転可能に接続し、取付部材32aが固定機構33の軸部33cに配置することが好ましい。
ローラーチェーンである締付部材32の一方の端部と引掛部材31への取り付けも、締付部材32と取付部材32aとの取り付けと同様に、引掛部材31に対して回転可能に接続することが好ましい。
ローラーチェーンである締付部材32の一方の端部と引掛部材31への取り付けも、締付部材32と取付部材32aとの取り付けと同様に、引掛部材31に対して回転可能に接続することが好ましい。
締付部材32は、図7に示すように可撓性部材によって形成されていてもよい。可撓性部材は、例えば、クリープ変形が少ない樹脂、例えば塩化ビニル樹脂が好適に用いられる。なお、締付部材32を可撓性部材によって形成する場合は、図7に示すように、締付部材32がサドル継手1に対して軸方向の両端側に複数配置されるようにしてもよい。これにより締付部材32の強度を確保する。この場合は、複数配置される締付部材32同士を連結する連結部32lを設けてもよい。締付部材32を可撓性部材とする場合は、引掛部材31及び取付部材32aを締付部材32と一体に成形してもよい。また、引掛部材31を枠状とせず、第2側に向けて開口した形状としてもよい。締付部材32を可撓性部材によって形成する場合は、図8に示すように、締付部材32の軸方向の中央に突起32pを設けてもよい。これにより締付部材32と本管10との接触面積を小さくして、締付部材32による本管10の締付力を向上する。
固定機構33は、締付部材32を本管10に締付けて固定する。固定機構33には、締付部材32の他方の端部が設けられる。図6に示すように、固定機構33は、固定部33aと、支持部33bと、軸部33cと、レバー33dと、を備える。
固定部33aは、サドル継手1の第2サドル鍔17に配置される。具体的には、図9、図10、図11に示すように、固定部33aは、中空の円錐台状であり、固定部33aの第2側に面する面が、第2サドル鍔17の第1側に面する面と接するように配置される。軸部33cは、固定部33aから第2側に向けて延びている。固定部33aの内部には軸部33cの第1側の端部が配置される。固定部33aを第2サドル鍔17に配置したとき、図9に示すように軸部33cは第2サドル鍔17の内部を貫通する。このような配置形態を可能とするため、図12に示すように、サドル継手1の第2サドル鍔17には、スリット17sが設けられている。スリット17sには、軸部33cが着脱可能に配置される。
固定部33aは、サドル継手1の第2サドル鍔17に配置される。具体的には、図9、図10、図11に示すように、固定部33aは、中空の円錐台状であり、固定部33aの第2側に面する面が、第2サドル鍔17の第1側に面する面と接するように配置される。軸部33cは、固定部33aから第2側に向けて延びている。固定部33aの内部には軸部33cの第1側の端部が配置される。固定部33aを第2サドル鍔17に配置したとき、図9に示すように軸部33cは第2サドル鍔17の内部を貫通する。このような配置形態を可能とするため、図12に示すように、サドル継手1の第2サドル鍔17には、スリット17sが設けられている。スリット17sには、軸部33cが着脱可能に配置される。
支持部33bは、締付部材32の他方の端部を支持する。具体的には、図1に示すように、取付部材32aの第2側に面する面が、支持部33bの第1側に面する面と接する。これにより、支持部33bが取付部材32aを介して締付部材32の他方の端部を支持する。支持部33bは、軸部33cの軸方向を移動可能である。
軸部33cは、固定部33a及び支持部33bが配置される棒状の部材である。具体的には、図1に示す状態において、軸部33cの第1側の端部に固定部33aが配置される。軸部33cの第2側に支持部33bが配置される。この状態において、軸部33cの軸方向における支持部33bの移動は、次のように行われる。
すなわち、例えば、支持部33bはめねじ部を備え、軸部33cはおねじ部を備え、支持部33bは軸部33cに螺合した状態で回転することで軸部33cを移動する構造が挙げられる。
あるいは、図13及び図14に示すように、支持部33bに軸部33cに対して固定及び解除が可能なストッパー部33bsを備えてもよい。これを用いて、図13に示すストッパー部33bsが固定した状態で、支持部33bが軸部33cに固定され、図14に示すストッパー部33bsが解除した状態で、支持部33bが軸部33cを摺動可能としてもよい。
あるいは、図13及び図14に示すように、支持部33bに軸部33cに対して固定及び解除が可能なストッパー部33bsを備えてもよい。これを用いて、図13に示すストッパー部33bsが固定した状態で、支持部33bが軸部33cに固定され、図14に示すストッパー部33bsが解除した状態で、支持部33bが軸部33cを摺動可能としてもよい。
ストッパー部33bsの構造は、次のように構成される。すなわち、ストッパー部33bsは支持部33bの内部を移動可能に配置され、通常の状態(ストッパーが機能している状態)においてはストッパー部33bsの一部が支持部33bから突出した状態とする。ストッパー部33bsの突出は、例えば、支持部33bとストッパー部33bsとの間に不図示のばねを備え、前記ばねの反力によってストッパー部33bsを支持部33bから押し出すようにすることでされることが好ましい。
このとき、支持部33bの内部において、ストッパー部33bsと軸部33cとが接触部33tで接触している。これにより前記ばね部の反力がストッパー部33bsの接触部33tを介して軸部33cの長さ方向に対して垂直に作用する。これによりストッパー部33bsが支持部33bと軸部33cとを固定する。このように支持部33bが軸部33cに固定される状態を、固定した状態という。
図14に示すように、上述のように支持部33bから突出したストッパー部33bsの一部を手などによって支持部33bの内部に押し込むと、それに連動して接触部33tで軸部33cに接触しているストッパー部33bsが、軸部33cから離れる。これにより軸部33cに対してストッパー部33bsからの力が作用せず、支持部33bが軸部33cの長さ方向を移動することができるようになる。この状態を、解除した状態という。
図14に示すように、上述のように支持部33bから突出したストッパー部33bsの一部を手などによって支持部33bの内部に押し込むと、それに連動して接触部33tで軸部33cに接触しているストッパー部33bsが、軸部33cから離れる。これにより軸部33cに対してストッパー部33bsからの力が作用せず、支持部33bが軸部33cの長さ方向を移動することができるようになる。この状態を、解除した状態という。
レバー33dは、回転することで支持部33bを固定部33aに接近させる。レバー33dは、回転することで、支持部33bと固定部33aとの位置関係を、第1の位置関係と、第1の位置関係よりも支持部33bと固定部33aとが接近した第2の位置関係と、のいずれかに切り替える。これにより、固定機構33によって締付部材32を締め付けて、サドル継手1と本管10とを固定する。例えば、支持部33bと固定部33aとが第1の位置関係に位置する状態で、作業者は締付部材32を本管10に掛け回し、その後、作業者はレバー33dを回転させて、支持部33bと固定部33aとを第2の位置関係にする。支持部33bが固定部33aに接近することで、締付部材32が締め付けられ、サドル継手1と本管10とが固定される。
上述の構成を備える固定機構33は、いわゆるクイックレリーズである。以下、固定機構33においてレバー33dによって支持部33bを固定部33aに接近させる具体的な構造を、図9、図10、図11を用いて説明する。
上述の構成を備える固定機構33は、いわゆるクイックレリーズである。以下、固定機構33においてレバー33dによって支持部33bを固定部33aに接近させる具体的な構造を、図9、図10、図11を用いて説明する。
図9に示すように、軸部33cの第1側の端部には、軸端部33ceが形成されている。軸端部33ceには、貫通穴33chが形成されている。貫通穴33chは、軸部33cに直交する方向に、軸端部33ceを貫通している。貫通穴33chは、本管10の管軸方向に延びている。貫通穴33chには、カム軸33dcが配置されている。カム軸33dcは、前記管軸方向に延びている。カム軸33dcは、固定部33a内に配置されている。カム軸33dcには、回転軸33dsが接続されている。回転軸33dsは、カム軸33dcから前記管軸方向に延びている。回転軸33dsは、固定部33aによって回転可能に支持されている。回転軸33dsは、回転軸33dsの軸線回りに回転可能である。回転軸33dsの一方の端部はカム軸33dcに接続されている。回転軸33dsの他方の端部は、レバー33dに接続されている。カム軸33dcと回転軸33dsとは、それぞれの軸中心をずらして接続されている。これにより、いわゆる偏芯カム構造を構成する。以下、回転軸33dsの回転中心とカム軸33dcの円周端部との距離が最も遠い部分を、遠心部33deと呼称する。
レバー33dが第1方向Aに回転した状態のとき、図9に示すように遠心部33deは貫通穴33chの第1側の端部から離れた場所に位置する。
上述の状態からレバー33dを第2方向Bに回転させると、図10に示すように遠心部33deが貫通穴33chの第1側の端部と接する。つまり、固定部33aの内部において、軸端部33ceが、カム軸33dcによって第1側に移動する。
上述の状態からレバー33dを第2方向Bに回転させると、図10に示すように遠心部33deが貫通穴33chの第1側の端部と接する。つまり、固定部33aの内部において、軸端部33ceが、カム軸33dcによって第1側に移動する。
すると、軸部33cに固定された支持部33bが、軸端部33ceの移動に連動して第1側に移動する。このとき固定部33aは第2サドル鍔17に接した状態のままであるから、支持部33bが固定部33aに接近することとなる。言い換えると、軸部33cの一部が固定部33a内に収納され、軸部33cの見かけの長さが短くなる。支持部33bが第1側に移動することで、支持部33bに支持された締付部材32の他方の端部が第1側に移動する。これにより、締付部材32によって本管10を締め付ける。
このとき、軸部33c及び軸端部33ceには締付部材32による張力が負荷される。図10に示すように遠心部33deと貫通穴33chの第1側の端部が接した状態であると、締付部材32の張力によってレバー33dが第1方向Aに戻されるような力が作用することがある。このため、締付部材32による固定を確実に行うためには、レバー33dを図10の状態から更に第2方向Bに回転させ、図11に示すような状態とする。すると、締付部材32の張力によってレバー33dを回転させる力は、レバー33dをB方向へ回転させるように作用する。これにより締付部材32の固定を確実にする。
次に、上述の構成を備えるクランプ3を用いたサドル継手1と本管10との固定について、図15と図16を用いて説明する。図15及び図16では、締付部材32がローラーチェーンのクランプ3を用いているが、固定の工程については、締付部材32が可撓性部材であるクランプ3でも同様である。
まず、図15に示すように、本管10に取り付けられたサドル継手1に対して、クランプ3の位置調整を行う。このとき、固定機構33のレバー33dは第1方向Aに回転された状態で行う。具体的には、引掛部材31を第1サドル鍔16に取り付け、軸部33cを第2サドル鍔17のスリット17sに配置する。
次に、図16に示すように、支持部33bを軸部33cに沿って移動させ、支持部33bを固定部33aに接近させる。支持部33bと固定部33aとは、引掛部材31と第1サドル鍔16とが確実に接し、固定部33aと第2サドル鍔17とが確実に接し、本管10と締付部材32とが確実に接した状態となるまで接近させる。例えば、支持部33bと固定部33aとを接近させた後に、クランプ3を手で動かしてもずれることがない状態とすることが好ましい。
その後、レバー33dを第2方向Bに回転させ、支持部33bと固定部33aとを更に接近させることで、締付部材32によって本管10を締め付ける。これにより、サドル継手1と本管10とを固定する。
この状態でサドル継手1の電熱線4に通電して、サドル継手1と本管10とを融着する。
次に、図16に示すように、支持部33bを軸部33cに沿って移動させ、支持部33bを固定部33aに接近させる。支持部33bと固定部33aとは、引掛部材31と第1サドル鍔16とが確実に接し、固定部33aと第2サドル鍔17とが確実に接し、本管10と締付部材32とが確実に接した状態となるまで接近させる。例えば、支持部33bと固定部33aとを接近させた後に、クランプ3を手で動かしてもずれることがない状態とすることが好ましい。
その後、レバー33dを第2方向Bに回転させ、支持部33bと固定部33aとを更に接近させることで、締付部材32によって本管10を締め付ける。これにより、サドル継手1と本管10とを固定する。
この状態でサドル継手1の電熱線4に通電して、サドル継手1と本管10とを融着する。
以上説明したように、本実施形態に係るクランプ3によれば、締付部材32を本管10に締付けて固定する固定機構33を備える。つまり、固定機構33によって締付部材32を本管10に締付ける前に、本管10と締付部材32の位置調整を容易に行うことができる。また、固定機構33は、レバー33dを回転することで支持部33bを固定部33aに接近させ、締付部材32の締め付けを行う。レバー33dの回転を本管10と締付部材32との位置調整をした後に行うことで、締付部材32の締め付けに伴うレバー33dの回転量を、必要最小限とすることができる。よって、固定作業を容易かつ短時間に行うことができる。
また、支持部33bは軸部33cの軸方向を移動可能である。つまり、固定部33aと支持部33bとの間の距離を、支持部33bが軸部33cの軸方向に沿って移動することで調整可能である。これにより、サドル継手1及び本管10の大きさに合わせて締付部材32の締め付け量を調整することができる。よって、大きさの異なるサドル継手1及び本管10を1種類のサドル継手1によって保持することができる。また、サドル継手1及び本管10の大きさにバラツキがある場合であっても、常に最適な締付力を確保することができる。
また、支持部33bは軸部33cに螺合した状態で回転することで軸部33cを移動する。これにより、締付部材32の締付量の調整を容易にすることに加え、外力に対して支持部33bと軸部33cとの位置をずれにくくすることができる。
また、前記支持部33bは軸部33cに対して固定及び解除が可能なストッパー部33bsを備え、ストッパー部33bsが解除した状態で軸部33cを摺動可能であり、ストッパー部33bsが固定した状態で軸部33cに固定される。これにより、締付部材32の締付量の調整をより容易にすることに加え、より短時間に行うことができる。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
例えば、締付部材32がローラーチェーンの場合に、締付部材32を軸方向において複数列設けてもよい。
また、締付部材32が可撓性部材の場合に、締付部材32を軸方向において1列のみ設けてもよい。
また、支持部33bがストッパー部33bsを備える場合は、支持部33bに直接締付部材の他方の端部を設けてもよい。例えば、ローラーチェーンである締付部材32を支持部33bに取り付けてもよいし、可撓性部材である締付部材32を支持部33bに一体に成形してもよい。
例えば、締付部材32がローラーチェーンの場合に、締付部材32を軸方向において複数列設けてもよい。
また、締付部材32が可撓性部材の場合に、締付部材32を軸方向において1列のみ設けてもよい。
また、支持部33bがストッパー部33bsを備える場合は、支持部33bに直接締付部材の他方の端部を設けてもよい。例えば、ローラーチェーンである締付部材32を支持部33bに取り付けてもよいし、可撓性部材である締付部材32を支持部33bに一体に成形してもよい。
その他、本発明の趣旨に逸脱しない範囲で、前記実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、前記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
1 サドル継手
2 サドル
3 クランプ
10 本管
16 第1サドル鍔
17 第2サドル鍔
31 引掛部材
32 締付部材
33 固定機構
33a 固定部
33b 支持部
33bs ストッパー部
33c 軸部
33d レバー
2 サドル
3 クランプ
10 本管
16 第1サドル鍔
17 第2サドル鍔
31 引掛部材
32 締付部材
33 固定機構
33a 固定部
33b 支持部
33bs ストッパー部
33c 軸部
33d レバー
Claims (4)
- 本管の外周面に配置したサドル継手を保持するクランプであって、
前記サドル継手の第1サドル鍔に引っ掛ける引掛部材と、
一方の端部が前記引掛部材に設けられ、前記本管の周方向に配置される締付部材と、
前記締付部材の他方の端部に設けられ、前記締付部材を前記本管に締付けて固定する固定機構と、
を備え、
前記固定機構は、
前記サドル継手の第2サドル鍔に配置される固定部と、
前記締付部材の他方の端部を支持する支持部と、
回転することで前記支持部を前記固定部に接近させるレバーと、
を備える、
クランプ。 - 前記固定機構は、前記固定部及び前記支持部が配置される軸部を更に備え、
前記支持部は、前記軸部の軸方向を移動可能である、
請求項1に記載のクランプ。 - 前記支持部はめねじ部を備え、前記軸部はおねじ部を備え、前記支持部は前記軸部に螺合した状態で回転することで前記軸部を移動する、
請求項2に記載のクランプ。 - 前記支持部は、前記軸部に対して固定及び解除が可能なストッパー部を備え、
前記ストッパー部が固定した状態で、前記支持部が前記軸部に固定され、
前記ストッパー部が解除した状態で、前記支持部が前記軸部を摺動可能である、
請求項2又は3に記載のクランプ。
Priority Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021129116A JP2023023521A (ja) | 2021-08-05 | 2021-08-05 | クランプ |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2021129116A JP2023023521A (ja) | 2021-08-05 | 2021-08-05 | クランプ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2023023521A true JP2023023521A (ja) | 2023-02-16 |
Family
ID=85203579
Family Applications (1)
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---|---|---|---|
JP2021129116A Pending JP2023023521A (ja) | 2021-08-05 | 2021-08-05 | クランプ |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2023023521A (ja) |
-
2021
- 2021-08-05 JP JP2021129116A patent/JP2023023521A/ja active Pending
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