JP2022047914A - 磁気ディスク装置及びリード処理方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 リード性能を向上可能な磁気ディスク装置及びリード処理方法を提供することである。【解決手段】 本実施形態に係る磁気ディスク装置は、ディスクと、前記ディスクに対してデータをライトするライトヘッドと、前記ディスクからデータをリードするリードヘッドとを有するヘッドと、外乱により印加された振動に応じてリード処理時のオフセット量を変更する、コントローラと、を備える。【選択図】図1

Description

本発明の実施形態は、磁気ディスク装置及びリード処理方法に関する。
磁気ディスク装置は、磁気ディスク(以下、ディスクと称する場合もある)と、ライトヘッドとリードヘッドとを含むヘッドを有する。ライトヘッドとリードヘッドとは、ディスクの円周方向に間隔を置いて設定されている。磁気ディスク装置は、ディスクの円周方向に対して傾けてヘッドを配置した場合、ライトヘッドとリードヘッドとが半径方向にオフセットし得る。そのため、磁気ディスク装置は、ライトヘッドでディスクに所定のトラックをライトした場合にリードヘッドを位置決めした半径方向の位置から半径方向に所定の距離をオフセットした半径方向の位置にリードヘッドをオフセットして配置してこのトラックの半径方向の幅の中心位置にリードヘッドを位置決めして、このトラックをリードする。
米国特許第7808739号明細書 米国特許第6721122号明細書 特開平10-149611号公報
本発明の実施形態が解決しようとする課題は、リード性能を向上可能な磁気ディスク装置及びリード処理方法を提供することである。
本実施形態に係る磁気ディスク装置は、ディスクと、前記ディスクに対してデータをライトするライトヘッドと、前記ディスクからデータをリードするリードヘッドとを有するヘッドと、外乱により印加された振動に応じてリード処理時のオフセット量を変更する、コントローラと、を備える。
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。 図2は、第1実施形態に係るディスクに対するヘッド15の配置の一例を示す模式図である。 図3は、リードヘッドを基準位置に配置した場合のライトヘッドとリードヘッドとの幾何学的配置の一例を示す模式図である。 図4は、リードヘッドを半径位置に配置した場合のライトヘッドとリードヘッドとの幾何学的配置の一例を示す図である。 図5は、所定のスキュー角で外方向にヘッドが傾いた状態でライトした複数のトラックの内の1つのトラックをリードした場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す図である。 図6は、目標リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。 図7は、本実施形態に係る補正リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。 図8は、第1実施形態に係る頻度に対するエラーレートの分布の一例を示す模式図である。 図9は、第1実施形態に係るヘッドの位置決め制御系の一例を示すブロック図である。 図10は、第1実施形態に係る生成器の構成例を示す模式図である。 図11は、第1実施形態に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。 図12は、目標リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。 図13は、第2実施形態に係る補正リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。 図14は、第2実施形態に係る頻度に対するエラーレートの分布の一例を示す模式図である。 図15は、第2実施形態に係るライト処理方法の一例を示すフローチャートである。 図16は、第2実施形態に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。 図17は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置の構成を示すブロック図である。 図18は、リードヘッドを基準位置に配置した場合のライトヘッドと2つのリードヘッドとの幾何学的配置の一例を示す模式図である。 図19は、リードヘッドを半径位置に配置した場合のライトヘッドと2つのリードヘッドとの幾何学的配置の一例を示す図である。 図20は、第3実施形態に係る補正リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。 図21は、第3実施形態に係る所定のスキュー角でヘッドが傾いた状態で補正リード半径位置にリードヘッドを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化の一例を示す模式図である。
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。なお、図面は、一例であって、発明の範囲を限定するものではない。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、後述するヘッドディスクアセンブリ(HDA)と、ドライバIC20と、ヘッドアンプ集積回路(以下、ヘッドアンプIC、又はプリアンプと称する場合もある)30と、揮発性メモリ70と、不揮発性メモリ80と、バッファメモリ(バッファ)90と、1チップの集積回路であるシステムコントローラ130とを備える。また、磁気ディスク装置1は、ホストシステム(ホスト)100と接続される。なお、磁気ディスク装置1は、センサ、例えば、加速度センサ等を有していてもよい。
HDAは、磁気ディスク(以下、ディスクと称する)10と、スピンドルモータ(SPM)12と、ヘッド15を搭載しているアーム13と、ボイスコイルモータ(VCM)14とを有する。ディスク10は、スピンドルモータ12に取り付けられ、スピンドルモータ12の駆動により回転する。アーム13及びVCM14は、アクチュエータを構成している。アクチュエータは、VCM14の駆動により、アーム13に搭載されているヘッド15をディスク10の所定の位置まで移動制御する。ディスク10およびヘッド15は、2つ以上の数が設けられてもよい。
ディスク10は、データをライト可能な領域に、ユーザから利用可能なユーザデータ領域10aと、システム管理に必要な情報を記録するシステムエリア10bとが割り当てられている。なお、ディスク10は、ユーザデータ領域10a及びシステムエリア10b以外に、ホスト100等から転送されたデータ(又はコマンド)をユーザデータ領域10aの所定の領域にライトする前に一時的に保持するメディアキャッシュ(メディアキャッシュ領域と称する場合もある)が割り当てられていてもよい。以下、ディスク10の内周から外周へ向かう方向、又はディスク10の外周から内周に向かう方向を半径方向と称する。半径方向において、内周から外周へ向かう方向を外方向(又は、外側)と称し、外周から内周へ向かう方向、つまり、外方向と反対方向を内方向(又は、内側)と称する。ディスク10の半径方向に直交する方向を円周方向と称する。すなわち、円周方向は、ディスク10の円周に沿った方向に相当する。また、ディスク10の半径方向の所定の位置を半径位置と称し、ディスク10の円周方向の所定の位置を円周位置と称する場合もある。半径位置及び円周位置をまとめて単に位置と称する場合もある。ディスク10の円周方向に延長する軌跡を経路と称する場合もある。経路は、各円周位置における各半径位置を繋いで形成される。ディスク10は、半径方向の所定の範囲毎に複数の領域(以下、ゾーン、又はゾーン領域と称する場合もある)に区分される。ゾーンは、複数のトラック(シリンダ)を含む。また、トラックは、複数のセクタを含む。“トラック”は、ディスク10を半径方向に所定の範囲毎に区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の半径位置におけるヘッド15の経路、ディスク10の所定の半径位置にライトされたディスク10の1周分のデータ、ディスク10の所定の半径位置で円周方向に延長するデータ、ディスク10の所定のトラックにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“セクタ”は、ディスク10の所定のトラックを円周方向で区分した複数の領域の内の1つの領域、ディスク10の所定の半径位置における所定の円周位置にライトされたデータ、ディスク10の所定のセクタにライトされたデータや、その他の種々の意味で用いる。“トラックの半径方向の幅”を“トラック幅”と称する場合もある。また、“セクタの半径方向の幅”を“セクタ幅”と称する場合もある。“トラックの所定の円周位置におけるトラック幅の中心位置”を“トラックセンタ”と称する場合もあるし、“トラックの各円周位置における各トラック幅の中心位置を繋ぐ線”を“トラックセンタ”と称する場合もある。所定のトラックの“トラックセンタ”は、このトラックの所定のセクタのセクタ幅の中心位置に相当する。
ヘッド15は、スライダを本体として、当該スライダに実装されているライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとを備える。ライトヘッド15Wは、ディスク10にデータをライトする。例えば、ライトヘッド15Wは、ディスク10に所定のトラックをライトする。リードヘッド15Rは、ディスク10に記録されているデータをリードする。例えば、リードヘッド15Rは、ディスク10の所定のトラックをリードする。
図2は、本実施形態に係るディスク10に対するヘッド15の配置の一例を示す模式図である。図2に示すように、円周方向において、ディスク10の回転する方向を回転方向と称する。なお、図2に示した例では、回転方向は、反時計回りの方向で示しているが、逆向き(時計回り)の方向であってもよい。
図2に示した例では、ディスク10は、内方向に位置する内周領域IRと、外方向に位置する外周領域ORと、内周領域IRと外周領域ORとの間に位置する中周領域MRとに区分されている。なお、ディスク10は、4つ以上の領域に区分されていてもよいし、2以下の領域に区分されていてもよい。外周領域OR、中周領域MR,及び内周領域IRは、外方向から内方向に配置されている。図2に示した例では、外周領域OR、中周領域MR,及び内周領域IRは、外方向から内方向に連続して配置されている。中周領域MRは、外周領域ORの内方向に隣接し、内周領域IRは、中周領域MRの内方向に隣接している。ここで、“隣接“とは、データ、物体、領域、及び空間等が接して、若しくは接するように並んでいることはもちろん、所定の間隔を置いて連続的に並んでいることも含む。
システムエリア10b、及びユーザデータ領域10aは、外方向から内方向に並んでいる。図2に示した例では、システムエリア10b、及びユーザデータ領域10aは、外方向から内方向に連続して並んでいる。システムエリア10bは、ユーザデータ領域10aの外方向に配置されている。図2に示した例では、システムエリア10bは、ディスク10の最外周に配置されている。システムエリア10bは、外周領域ORに配置されている。システムエリア10bは、ユーザデータ領域10aの外方向に隣接している。ユーザデータ領域10aは、システムエリア10bの内方向に配置されている。図2に示した例では、ユーザデータ領域10aは、外周領域OR乃至内周領域IRに亘って配置されている。ユーザデータ領域10aは、システムエリア10bの内方向に隣接している。なお、ユーザデータ領域10a、及びシステムエリア10bは、図2に示した領域以外の領域が配置されていてもよい。
図2に示した例では、ユーザデータ領域10aは、半径位置RPi、半径位置RPb、及び半径位置RPоを有している。半径位置RPiは、半径位置RPbよりも内方向の位置であり、半径位置RPоは、半径位置RPbよりも外方向の位置である。図2に示した例では、半径位置RPbは、中周領域MRにあり、半径位置RPоは、外周領域ORにあり、半径位置RPiは、内周領域IRにある。なお、半径位置RPbは、外周領域OR又は内周領域IRにあってもよい。半径位置RPiは、中周領域MR又は外周領域ORに位置していてもよいし、半径位置RPоは、内周領域IR又は中周領域MRに位置していてもよい。図2には、半径位置RPiを通る経路TRCiと、半径位置RPbを通る経路TRCbと、半径位置RPоを通る経路TRCоとを示している。経路TRCi、TRCb、及びTRCоは、ディスク10に対して同心円状に配置されている。例えば、経路TRCi、TRCb、及びTRCоは、それぞれ、真円である。例えば、経路TRCi、TRCb、及びTRCоは、それぞれ、これら経路TRCi、TRCb、及びTRCоにそれぞれ対応する複数のトラックにおいてトラックセンタに相当する。
ヘッド15は、ディスク10に対してVCM14の駆動により回転軸周りで回転して内方向から外方向に向かって所定の位置に移動する、又は外方向から内方向に向かって移動する。ヘッド15が半径位置RPbに位置する場合、スキュー角は、例えば、0°となる。以下、半径位置RPbを基準位置RPbと称する場合もある。ヘッド15が半径位置RPоに位置する場合、スキュー角は、例えば、正の値となる。ヘッド15が半径位置RPiに位置する場合、スキュー角は、例えば、負の値となる。なお、ヘッド15が半径位置RPоに位置する場合、スキュー角が負の値であってもよい。また、ヘッド15が半径位置RPiに位置する場合、スキュー角が正の値であってもよい。
図3は、リードヘッド15Rを基準位置RPbに配置した場合のライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとの幾何学的配置の一例を示す模式図である。図3には、ライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとは、円周方向に間隔を置いて設けられている。図3には、ライトヘッド15Wの中心部WCと、リードヘッド15Rの中心部RCとを示している。以下、説明の便宜上、「ライトヘッドの中心部」を単に「ライトヘッド」と称し、「リードヘッドの中心部」を単に「リードヘッド」と称する場合もある。
図3に示した例では、リードヘッド15Rを基準位置RPbに配置した場合、リードヘッド15R1を基準位置RPbに配置した場合、ヘッド15は、円周方向に傾いていない。また、ライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとは、円周方向に間隔を置いて設けられている。図3では、リードヘッド15Rを基準位置RPbに配置した場合、ライトヘッド15W、及びリードヘッド15Rは、円周方向に沿って並んでいる。ライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとは、半径方向にずれていない。
図4は、リードヘッド15Rを半径位置RPоに配置した場合のライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとの幾何学的配置の一例を示す図である。図4は、図3に対応している。
図4に示した例では、リードヘッド15Rを半径位置RPоに配置した場合、ヘッド15は、所定のスキュー角で半径方向の外方向に傾いている。図4では、リードヘッド15Rを半径位置RPоに配置した場合、ライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとは、所定のスキュー角で半径方向の外方向に傾いている。また、リードヘッド15Rを半径位置RPоに配置した場合、ライトヘッド15Wは、リードヘッド15Rの外方向にずれている。
なお、リードヘッド15Rを半径位置RPiに配置した場合にもリードヘッド15Rを半径位置RPоに配置した場合と同様に、ライトヘッド15Wとリードヘッド15Rとは、所定のスキュー角で内方向に傾き得る。リードヘッド15Rを半径位置RPiに配置した場合、ライトヘッド15Wは、リードヘッド15Rの内方向にずれている。
ドライバIC20は、システムコントローラ130(詳細には、後述するMPU60)の制御に従って、SPM12およびVCM14の駆動を制御する。
ヘッドアンプIC(プリアンプ)30は、リードアンプ及びライトドライバを備えている。リードアンプは、ディスク10からリードしたリード信号を増幅して、システムコントローラ130(詳細には、後述するリード/ライト(R/W)チャネル40)に出力する。ライトドライバは、R/Wチャネル40から出力されるライトデータに応じたライト電流をヘッド15に出力する。
揮発性メモリ70は、電力供給が断たれると保存しているデータが失われる半導体メモリである。揮発性メモリ70は、磁気ディスク装置1の各部での処理に必要なデータ等を格納する。揮発性メモリ70は、例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、又はSDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)である。
不揮発性メモリ80は、電力供給が断たれても保存しているデータを記録する半導体メモリである。不揮発性メモリ80は、例えば、NOR型またはNAND型のフラッシュROM(Flash Read Only Memory :FROM)である。
バッファメモリ90は、磁気ディスク装置1とホスト100との間で送受信されるデータ等を一時的に記録する半導体メモリである。なお、バッファメモリ90は、揮発性メモリ70と一体に構成されていてもよい。バッファメモリ90は、例えば、DRAM、SRAM(Static Random Access Memory)、SDRAM、FeRAM(Ferroelectric Random Access memory)、又はMRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)等である。
システムコントローラ(コントローラ)130は、例えば、複数の素子が単一チップに集積されたSystem-on-a-Chip(SoC)と称される大規模集積回路(LSI)を用いて実現される。システムコントローラ130は、リード/ライト(R/W)チャネル40、ハードディスクコントローラ(HDC)50、及びマイクロプロセッサ(MPU)60等を含む。R/Wチャネル40、HDC50、及びMPU60は、それぞれ、互いに電気的に接続されている。システムコントローラ130は、例えば、ドライバIC20、ヘッドアンプIC30、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、バッファメモリ90、及びホストシステム100等に電気的に接続されている。
R/Wチャネル40は、後述するMPU60からの指示に応じて、ディスク10からホスト100に転送されるデータ、例えば、リードデータとホスト100から転送されるデータ、例えば、ライトデータとの信号処理を実行する。R/Wチャネル40は、リードデータの信号品質を測定する回路、又は機能を有している。R/Wチャネル40は、例えば、ヘッドアンプIC30、HDC50、及びMPU60等に電気的に接続されている。
HDC50は、データの転送を制御する。HDC50は、例えば、後述するMPU60からの指示に応じて、ホスト100とディスク10との間のデータの転送を制御する。HDC50は、例えば、R/Wチャネル40、MPU60、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、及びバッファメモリ90等に電気的に接続されている。
MPU60は、磁気ディスク装置1の各部を制御するメインコントローラである。MPU60は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15の位置決めを行うサーボ制御を実行する。MPU60は、ドライバIC20を介してSPM12を制御し、ディスク10を回転させる。MPU60は、ディスク10へのデータのライト動作を制御すると共に、ホスト100から転送されるデータ、例えば、ライトデータの保存先を選択する。また、MPU60は、ディスク10からのデータのリード動作を制御すると共に、ディスク10からホスト100に転送されるデータ、例えば、リードデータの処理を制御する。MPU60は、例えば、ファームウェアに基づいて処理を実行する。MPU60は、磁気ディスク装置1の各部に接続されている。MPU60は、例えば、ドライバIC20、R/Wチャネル40、及びHDC50等に電気的に接続されている。
MPU60は、ライト処理を制御するライト制御部610、及びリード処理を制御するリード制御部620等を含む。MPU60は、これら各部、例えば、ライト制御部610、及びリード制御部620等の処理をファームウェア上で実行する。なお、MPU60は、これら各部、例えば、ライト制御部610、及びリード制御部620を回路として備えていてもよい。以下、“ライト”若しくは“ライト処理”と“リード”若しくは“リード処理”とをまとめて“アクセス”若しくは“アクセス処理”という用語で表現する場合もある。
ライト制御部610は、ホスト100等からのコマンドに従って、データのライト処理を制御する。ライト制御部610は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ヘッド15をディスク10上の所定の位置に配置して、データをライトする。ライト制御部610は、データをランダムライトしてもよいし、シーケンシャルライトしてもよい。以下、”ヘッド15(ライトヘッド15W又はリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に位置決めする“、又は”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に配置する”ことを単に”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に位置決めする“、又は”ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)の中心部を所定の位置に配置する”と称する場合もある。また、“ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に位置決めする”、又は“ヘッド15(ライトヘッド15W若しくはリードヘッド15R)を所定の位置に配置する”ことを単に“位置決めする”又は“配置する”と称する場合もある。
ライト制御部610は、ライト処理時の目標とするライトヘッド15Wの位置(以下、目標ライトヘッド位置と称する場合もある)にライトヘッド15Wを位置するようにライト処理時の目標とするリードヘッド15Rの位置(以下、目標位置又は目標ライト位置)にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをライトする。言い換えると、ライト制御部610は、所定の円周位置でライト処理時の目標とするライトヘッド15Wの半径位置(以下、目標ライトヘッド半径位置と称する場合もある)にライトヘッド15Wを配置するように目標とするリードヘッド15Rの半径位置(以下、目標半径位置又は目標ライト半径位置と称する場合もある)にリードヘッド15Rを配置してデータをライトする。ライト制御部610は、目標ライト位置にリードヘッド15Rを配置して目標ライトヘッド位置に配置されたライトヘッド15Wでライトする。例えば、ライト制御部610は、所定の円周位置で目標ライト半径位置に配置するようにリードヘッド15Rを制御して目標ライトヘッド位置に配置したライトヘッド15Wで所定のセクタをライトする。また、ライト制御部610は、ライト処理時のライトヘッド15Wの目標となる経路(以下、目標ライトヘッド経路と称する場合もある)にヘッド15(ライトヘッド15W)が従うようにライト処理時のリードヘッド15Rの目標となる経路(以下、目標経路又は目標ライト経路と称する場合もある)に沿うようにリードヘッド15Rを制御して所定のトラックをライトする。
ライトヘッド15Wでデータをライトする場合、ライトヘッド15Wは、周囲に漏れ磁界(以下、イレーズ磁界と称する場合もある)を生じ得る。ライトヘッド15Wは、データをライトする際にイレーズ磁界により対象とするデータの周囲に望まないデータ(以下、イレーズバンドと称する場合もある)をライトし得る。例えば、ライトヘッド15Wは、外方向に所定のスキュー角で傾いて(傾斜して)データをライトする際にイレーズ磁界により対象とするデータの内方向にイレーズバンドをライトし得る。また、ライトヘッド15Wは、内方向に所定のスキュー角で傾いて(傾斜して)データをライトする際にイレーズ磁界により対象とするデータの外方向にイレーズバンドをライトし得る。
リード制御部620は、ホスト100等からのコマンドに従って、データのリード処理を制御する。リード制御部620は、ドライバIC20を介してVCM14を制御し、ディスク10上の所定の位置にヘッド15を配置して、データをリードする。リード制御部620は、データをランダムリードしてもよいし、シーケンシャルリードしてもよい。
リード制御部620は、例えば、所定のデータをリードした際のエラーレートが所定のエラーレート(以下、エラーレート閾値と称する場合もある)以下である場合、所定のリードリトライ回数内でこのデータをリードできる。リード制御部620は、例えば、所定のデータをリードした際のエラーレートがエラーレート閾値よりも大きい場合、このデータをリードできない(リードエラー)、若しくは所定のリードリトライ回数内でリードできずにUncorrectable Errorとしてリードしない、又はリード処理を停止する。
リード制御部620は、リード処理時の目標とする位置(以下、目標位置又は目標リード位置と称する場合もある)にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。リード制御部620は、目標リード位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してリードする。言い換えると、リード制御部620は、所定の円周位置でリード処理時の目標とする半径位置(以下、目標半径位置、又は目標リード半径位置と称する場合もある)にリードヘッド15Rを配置するようにヘッド15を制御してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、所定の円周位置で目標リード半径位置にリードヘッド15Rを配置するようにヘッド15を制御して所定のセクタをリードする。また、リード制御部620は、リード処理時の目標となる経路(以下、目標経路又は目標リード経路と称する場合もある)に沿ってリードヘッド15Rが移動するようにヘッド15を制御してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、リード処理時の目標となる経路(以下、目標経路又は目標リード経路と称する場合もある)に沿ってリードヘッド15Rが移動するようにヘッド15を制御して所定のトラックをリードする。
リード制御部620は、外部から印加される外乱(以下、外部外乱と称する場合もある)及び磁気ディスク装置1の内部から生じる定常的な外乱(以下、内部外乱と称する場合もある)等による振動状態に応じて、所定の位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。言い換えると、リード制御部620は、外部外乱及び内部外乱等による振動状態に応じて、リード処理時のヘッド15のオフセット量又はずれ量(以下、リードオフセット量と称する場合もある)を変更する又は切り替える。
リード制御部620は、外部外乱等により所定の大きさ(以下、振動閾値と称する場合もある)以上の振動を印加された時又は外部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくは磁気ディスク装置1の外部又は内部に搭載されたセンサ等により振動閾値以上の振動を検出した時、目標ライト位置(又は目標リード位置)を補正した位置(以下、補正リード位置と称する場合もある)にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。言い換えると、リード制御部620は、外部外乱等により振動閾値以上の振動を印加された時又は外部外乱等による振動を印加された際に振動閾値以上の振動を検出した時に、所定の円周位置で目標ライト半径位置(又は、目標リード半径位置)を補正した位置(以下、補正リード半径位置と称する場合もある)にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、外部外乱等により振動閾値以上の半径方向の振動が印加された時又は外部外乱等による振動を印加された際に振動閾値以上の半径方向の振動を検出した時、所定の円周位置において補正リード半径位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。以下、“外部外乱等により振動閾値以上の振動を印加された時“、“振動閾値以上の半径方向の振動を印加された時“、”外部外乱等による振動を印加された際に振動閾値以上の振動を検出した時“、及び”外部外乱等による振動を印加された際に振動閾値以上の半径方向の振動を検出した時“を”加振時“、”振動状態時“、”振動検出時“、若しくは”振動状態時“と称する場合もある。
リード制御部620は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた(傾斜した)状態における振動検出時に、補正リード半径位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。リード制御部620は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態における振動検出時に、所定の円周位置における目標ライト半径位置とこの円周位置に対応する補正するためのオフセット量(以下、補正オフセット量又は補正リードオフセット量と称する場合もある)とに基づいて算出した補正リード半径位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。
リード制御部620は、例えば、製造時に、エラーレート閾値に基づいて補正リード半径位置を各半径位置、各セクタ、若しくは各トラックで測定し、検出し、又は算出し、各半径位置、各セクタ、若しくは各トラックに対応する各目標ライト半径位置及び各補正リード半径位置に基づいて各補正オフセット量を測定、検出、又は算出する。リード制御部620は、例えば、測定、検出、又は算出した各半径位置、各セクタ、若しくは各トラックに対応する各補正オフセット量若しくは各補正リード半径位置をテーブルとして所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90に記録してもよい。
所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態で半径方向に連続的に並べてライトした複数のトラックの内の所定のトラックの目標リード半径位置から半径方向に位置する各半径位置にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のこのトラックに対応するエラーレートの分布は、目標リード半径位置に対応する頂点からこのトラックの半径方向に隣接するトラック(以下、隣接トラックと称する場合もある)のイレーズバンドに近い側に対応する部分でこの隣接トラックのイレーズバンドをノイズとして検出するために急峻に変化し、目標リード半径位置に対応する頂点からこのトラックのイレーズバンドに近い側に対応する部分で緩やかに変化する下に凸の曲線(以下、下凸曲線(downward-convex curve)と称する場合もある)で示され得る。
目標リード半径位置は、例えば、所定のトラックの目標リード半径位置から半径方向の各半径位置に対応する各エラーレートで形成された下凸曲線において最も小さいエラーレート(以下、最小エラーレートと称する場合もある)に対応する半径位置に相当する。なお、目標リード半径位置は、最小エラーレート以外のエラーレートに対応する半径位置に相当していてもよい。
補正リード半径位置は、例えば、所定のトラックに対応する下凸曲線で示されるエラーレートの分布においてエラーレート閾値となる2点を結ぶ直線を2等分して交差する直線とこの下凸曲線とが交差する点に相当するエラーレートに対応する半径位置に相当する。言い換えると、補正リード半径位置は、所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできる半径方向の領域と所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできる半径方向の領域の外方向に位置する所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできない領域との境界となる半径位置(以下、単に、境界位置と称する場合もある)と、所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできる半径方向の領域と所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできる半径方向の領域の外方向に位置する所定のトラック(又は所定のセクタ)をリードできない領域との境界位置との中間の半径位置に相当する。例えば、補正リード半径位置は、所定のトラックの目標リード半径位置に対応する頂点を通る軸に対して非対称な下凸曲線で示されるエラーレートの分布においてエラーレート閾値となる2点を結ぶ直線を2等分して且つこの下凸曲線の頂点を通らない直線とこの下凸曲線とが交差する点に相当するエラーレートに対応する半径位置に相当する。なお、補正リード半径位置は、振動状態に応じて、エラーレート閾値以下のエラーレートに対応する所定の半径位置に設定されていてもよいし、エラーレート閾値よりも大きいエラーレートに対応する所定の半径位置に設定されていてもよい。例えば、補正リード半径位置は、振動検出時及び振動非検出時にリードヘッド15Rが揺動する半径方向の範囲においてリードヘッド15Rでデータをリードした場合にエラーレート閾値以下のエラーレートに対応する半径位置に設定されていてもよい。また、例えば、補正リード半径位置は、振動検出時にリードヘッド15Rが揺動する半径方向の範囲においてリードヘッド15Rでデータをリードした場合にエラーレート閾値よりも大きいエラーレートに対応する所定の半径位置に設定されていてもよい。
リード制御部620は、内部外乱等により振動閾値より小さい振動を印加された時、振動を印加されない時、内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動閾値よりも小さい振動を検出した時、又は内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動を検出しない時、目標リード位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。言い換えると、リード制御部620は、内部外乱等により振動閾値より小さい振動を印加された時、振動を印加されない時、内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動閾値よりも小さい振動を検出した時、又は内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動を検出しない時、所定の円周位置で目標リード半径位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。例えば、リード制御部620は、内部外乱等により振動閾値より小さい半径方向の振動を印加された時、半径方向の振動を印加されない時、内部外乱等による半径方向の振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動閾値よりも小さい半径方向の振動を検出した時、又は内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により半径方向の振動を検出しない時、所定の円周位置で目標リード半径位置にヘッド15(リードヘッド15R)を配置してデータをリードする。以下、“内部外乱等により振動閾値より小さい振動を印加された時”、“振動を印加されない時”、“内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動閾値よりも小さい振動を検出した時”、“内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動を検出しない時” を“非加振時”、“静止時”、“振動非検出時”、若しくは“静止状態時”と称する場合もある。また、“内部外乱等により振動閾値より小さい半径方向の振動を印加された時”、“半径方向の振動を印加されない時”、“内部外乱等による半径方向の振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により振動閾値よりも小さい半径方向の振動を検出した時”、及び“内部外乱等による振動を印加された際に位置決め誤差の大きさ若しくはセンサ等により半径方向の振動を検出しない時”も“非加振時”、“静止時”、“振動非検出時”、若しくは“静止状態時”と称する場合もある。
図5は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態でライトした複数のトラックTRn-1、TRn、及びTRn+1の内の1つのトラックTRnをリードした場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERLnの一例を示す図である。図5において、横軸は、半径位置を示し、縦軸は、エラーレートを示している。図5に示す横軸において、半径位置は、矢印の先端側に向かうに従って外方向に向かい、矢印の先端側と反対側に向かうに従って内方向に向かう。なお、図5に示す横軸において、半径位置は、矢印の先端側に向かうに従って内方向に向かい、矢印の先端側と反対側に向かうに従って外方向に向かってもよい。図5の横軸には、半径位置RPn-1、RPn、及びRPn+1を示している。半径位置RPn-1、RPn、及びRPn+1は、例えば、基準位置RPbよりも外方向の半径位置に相当する。なお、半径位置RPn-1、RPn、及びRPn+1は、基準位置RPbよりも内方向の半径位置に相当してもよい。半径位置RPnは、半径位置RPn-1よりも外方向に位置し、半径位置RPn+1は、半径位置RPnよりも外方向に位置する。なお、半径位置RPnは、半径位置RPn-1よりも内方向に位置し、半径位置RPn+1は、半径位置RPnよりも内方向に位置していてもよい。半径位置RPnは、目標ライトヘッド半径位置及び目標リード半径位置に相当する。図5に示す縦軸において、エラーレートは、矢印の先端側に向かうに従って大きくなり、矢印の先端と反対側に向かうに従って小さくなる。図5の縦軸には、最小エラーレートER0を示している。最小エラーレートER0は、半径位置RPnに対応している。図5には、半径位置RPnでエラーレートER0である頂点VT0を有する下凸曲線で示される半径位置に対するエラーレートの変化(以下、単に、エラーレートの変化と称する場合もある)ERLnを示している。エラーレートの変化ERLnは、頂点VT0を通り縦軸に平行な直線に対して非対称である。
図5には、所定のスキュー角で半径方向、例えば、外方向にヘッド15が傾いた状態で半径方向に間隔を置いて連続してライトした複数のトラックTRn-1、TRn、及びTRn+1を示している。なお、複数のトラックTRn-1、TRn、及びTRn+1は、所定のスキュー角で内方向にヘッド15が傾いた状態で半径方向に間隔を置いて連続してライトされていてもよい。図5に示した例では、トラックTRnは、トラックTRn-1の外方向に間隔を置いてライトされ、トラックTRn+1は、トラックTRnの外方向に間隔を置いてライトされている。トラックTRnは、トラックTRn-1の外方向に隣接し、トラックTRn+1は、トラックTRnの外方向に隣接している。トラックTRn-1は、内方向にイレーズバンドEBn-1が隣接している。トラックTRnは、内方向にイレーズバンドEBnが隣接している。トラックTRn+1は、内方向にイレーズバンドEBn+1が隣接している。図5には、ヘッド15を示している。ヘッド15は、所定のスキュー角で外方向に傾いている。ライトヘッド15Wは、各トラックTRn-1、TRn、及びTRn+1をライトする際にイレーズ磁界EFによりイレーズバンドEBn-1、EBn、及びEBn+1をライトし得る。図5において、AからA‘までの範囲は、エラーレートを検出又は測定した半径方向の範囲に相当する。
図5に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wを半径位置RPn―1に配置するようにリードヘッド15Rを所定の半径位置に配置してトラックTRn-1をライトする。半径位置RPn-1は、トラックTRn-1のトラックセンタTRCn-1に相当する。MPU60は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wを半径位置RPn-1に配置してトラックTRn-1をライトした場合、イレーズ磁界EFによりイレーズバンドEBn-1をライトする。
図5に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wを半径位置RPnに配置するようにリードヘッド15Rを所定の半径位置に配置してトラックTRnをライトする。半径位置RPnは、トラックTRnのトラックセンタTRCnに相当する。MPU60は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wを半径位置RPnに配置してトラックTRnをライトした場合、イレーズ磁界EFによりイレーズバンドEBnをライトする。
図5に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態で、ライトヘッド15Wを半径位置RPn+1に配置するようにリードヘッド15Rを所定の半径位置に配置してトラックTRn+1をライトする。半径位置RPn+1は、トラックTRn-1のトラックセンタTRCn+1に相当する。MPU60は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wを半径位置RPn+1に配置してトラックTRn+1をライトした場合、イレーズ磁界EFによりイレーズバンドEBn+1をライトする。
図5に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態で、半径方向の範囲A-A´内の各半径位置にリードヘッド15Rを配置してトラックTRnをリードし、エラーレートの変化ERLnを測定又は検出する。例えば、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態でリードヘッド15Rを半径位置(目標リード半径位置)RPnに配置してトラックTRnをリードし、エラーレートER0を測定又は検出する。MPU60は、エラーレートの変化ERLnを所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に記録してもよい。
図5に示した例では、エラーレートの変化ERLnは、頂点VT0を通る軸(例えば、半径位置RPnの直線)に対して非対称に変化している。図5では、エラーレートの変化ERLnは、トラックTRnの外方向に隣接するトラックTRn+1のイレーズバンドEBn+1の影響を受けるために半径位置RPnに対応する頂点VT0からイレーズバンドEBn+1側に対応する部分で急峻に変化し、トラックTRnの内方向に隣接するトラックTRn-1のイレーズバンドEBn-1の影響を受けない、又は受けにくいために半径位置RPnに対応する頂点VT0からトラックTRn-1側に対応する部分で緩やかに変化している。なお、図5に示した例では、所定のスキュー角でヘッド15が外方向に傾いた場合について説明したが、所定のスキュー角でヘッド15が内方向に傾いた場合についても同様の説明ができる。
図6は、目標リード半径位置RPnにリードヘッド15Rを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERLnの一例を示す模式図である。図6には、トラックTRnを示している。図6は、図5に対応している。図6の横軸には、半径位置RPa1、RPb1、RPwn、RPn、RPb2、及びRPa2を示している。半径位置RPb1は、半径位置RPa1よりも外方向に位置し、半径位置RPwnは、半径位置RPb1よりも外方向に位置している。半径位置RPnは、半径位置RPwnよりも外方向に位置し、半径位置RPb2は、半径位置RPnよりも外方向に位置し、半径位置RPa2は、半径位置RPb2よりも外方向に位置している。半径位置RPnは、目標リード半径位置に相当する。半径位置RPwnは、目標ライト半径位置に相当する。図6には、原点となる半径位置(以下、原半径位置と称する場合もある)から目標ライト半径位置までの距離に相当するオフセット量Xrを示している。以下、“オフセット量Xr”を“目標ライト半径位置Xr”と称する場合もあるし、“目標ライトオフセット量Xr”と称する場合もある。また、図6において、目標ライト半径位置から目標リード半径位置までの距離に相当するオフセット量X4は、距離(以下、目標オフセット量又は目標リードオフセット量と称する場合もある)Xrr1に相当する。図6には、半径位置RPnを中心とする半径位置RPa1から半径位置RPa2までの範囲RGv1と、半径位置RPnを中心とする半径位置RPb1から半径位置RPb2までの範囲RGnv1とを示している。図6において、半径位置RPa1から半径位置RPnまでの距離と、半径位置RPnから半径位置RPa2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPa1から半径位置RPnまでの距離と、半径位置RPnから半径位置RPa2までの距離とは、異なっていてもよい。図6において、半径位置RPb1から半径位置RPnまでの距離と、半径位置RPnから半径位置RPb2までの距離とは、同じである。半径位置RPb1から半径位置RPnまでの距離と、半径位置RPnから半径位置RPb2までの距離とは、異なっていてもよい。範囲RGv1は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPnに配置した状態における振動検出時にリードヘッド15Rが半径位置RPnを中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。範囲RGnv1は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPnに配置した状態における振動非検出時に、リードヘッド15Rが半径位置RPnを中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。
図6の縦軸には、エラーレートERB1、ERB2、ERC1、ERC2、及びER1を示している。エラーレートERB1は、エラーレートER0よりも大きく、エラーレートERB2は、エラーレートERB1よりも大きく、エラーレートERC1は、エラーレートERB1よりも大きく、エラーレートER1は、エラーレートERC1よりも大きく、エラーレートERC2は、エラーレートER1よりも大きい。エラーレートERB1は、半径位置RPb1にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートであり、エラーレートERB2は、半径位置RPb2にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートである。エラーレートERC1は、半径位置RPa1にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートであり、エラーレートERC2は、半径位置RPa2にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートである。エラーレートER1は、エラーレート閾値に相当する。
図6に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態でライトヘッド15Wが半径位置RPnに配置するようにリードヘッド15Rを目標ライト半径位置RPwnに配置してトラックTRnをライトする。
図6に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態における振動非検出時に、目標ライト半径位置RPwnから外方向に目標オフセット量X4=Xrr1でずらした目標リード半径位置RPnにリードヘッド15Rを配置して、内部外乱等による振動によりリードヘッド15Rが範囲RGnv1で半径方向に揺動しながらトラックTRnをリードする。この場合、トラックTRnをリードヘッド15Rでリードした場合のエラーレートは、エラーレートER0からエラーレートERB2の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1以下である。
図6に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態における振動検出時に、目標ライト半径位置RPwnから外方向に目標オフセット量X4=Xrr1でずらした目標リード半径位置RPnにリードヘッド15Rを配置して、外部外乱等による振動によりリードヘッド15Rが範囲RGv1で半径方向に揺動しながらトラックTRnをリードする。この場合、トラックTRnをリードヘッド15Rでリードした場合のエラーレートは、エラーレートER0からエラーレートERC2の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも大きくなり得る。なお、図6に示した例では、所定のスキュー角でヘッド15が外方向に傾いた場合について説明したが、所定のスキュー角でヘッド15が内方向に傾いた場合についても同様の説明ができる。
図7は、本実施形態に係る補正リード半径位置にリードヘッド15Rを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERLnの一例を示す模式図である。図7には、トラックTRnを示している。図7は、図5及び図6に対応している。図7の横軸には、半径位置RPоf1、RPe1、RPd1、RPоc1、RPwn、RPn、RPd2、RPe2、及びRPоf2を示している。半径位置RPe1は、半径位置RPоf1よりも外方向に位置し、半径位置RPd1は、半径位置RPe1よりも外方向に位置し、半径位置RPоc1は、半径位置RPd1よりも外方向に位置し、半径位置RPwnは、半径位置RPоc1よりも外方向に位置し、半径位置RPd2は、半径位置RPnよりも外方向に位置し、半径位置RPe2は、半径位置RPd2よりも外方向に位置し、半径位置RPоf2は、半径位置RPe2よりも外方向に位置している。半径位置RPnは、目標リード半径位置に相当する。半径位置RPwnは、目標ライト半径位置に相当する。半径位置RPоc1は、補正リード半径位置に相当する。半径位置RPоc1は、半径位置RPwnからオフセット量X4=Xrr2でオフセットした(又はずれた)半径位置に相当する。図7には、半径位置RPоc1を中心とする半径RPоf1から半径位置RPоf2までの範囲OMR1と、半径位置RPоc1を中心とする半径位置RPe1から半径位置RPe2までの範囲RGv2と、半径位置RPоc1を中心とする半径位置RPd1から半径位置RPd2までの範囲RGnv2とを示している。図7において、半径位置RPоf1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPоf2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPоf1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPоf2までの距離とは、異なっていてもよい。図7において、半径位置RPe1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPe2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPe1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPe2までの距離とは、異なっていてもよい。図7において、半径位置RPd1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPd2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPd1から半径位置RPоc1までの距離と半径位置RPоc1から半径位置RPd2までの距離とは、異なっていてもよい。範囲OMR1は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRnをリードした場合のエラーレートがエラーレート閾値ER1以下になる半径方向の範囲に相当する。言い換えると、範囲OMR1は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRnをリードできる半径方向の範囲(又は領域)に相当する。図7において、範囲OMR1よりも外方向の領域、及び範囲OMR1よりも内方向の領域は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRnをリードできない半径方向の領域に相当する。範囲RGv2は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPоc1に配置した状態で振動検出時にリードヘッド15Rが半径位置RPоc1を中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。範囲RGnv2は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPоc1に配置した状態で振動非検出時にリードヘッド15Rが半径位置RPоc1を中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。
図7の縦軸には、エラーレートERD1、ERD2、ERE1、及びERE2を示している。エラーレートERD2は、エラーレートER0よりも大きく、エラーレートERD1は、エラーレートERD2よりも大きく、エラーレートERE2は、エラーレートERD1よりも大きく、エラーレートERE1は、エラーレートERE2よりも大きい、エラーレートER1は、エラーレートERE1よりも大きい。エラーレートERD2は、半径位置RPd2にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートであり、エラーレートERD1は、半径位置RPd1にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートであり、エラーレートERE2は、半径位置RPe2にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートであり、エラーレートERE1は、半径位置RPe1にリードヘッド15Rを配置してリードした場合のエラーレートである。図7のエラーレートの変化ERLnには、半径RPоf1でエラーレート閾値ER1である点Pоf1と、半径位置RPоf2でエラーレート閾値ER1である点Pоf2とを示している。図7には、点Pоf1と点Pоf2とを結ぶ直線の中心点Phf1を示している。
図7に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態で目標リード半径位置RPnから半径方向に位置する各半径位置にリードヘッド15Rを配置して各半径位置におけるエラーレートを測定又は検出し、エラーレートがエラーレート閾値ER1となる半径位置RPоf1及びRPоf2を測定又は検出する。MPU60は、点Pоf1及びPоf2を結ぶ直線の中心を通り、且つ点Pоf1及びPоf2を結ぶ直線に交差、例えば、直交する直線に対応する補正リード半径位置RPоc1を測定又は検出する。MPU60は、目標ライト半径位置RPwnと補正リード半径位置RPоc1とに基づいて補正オフセット量X4=Xrr2を算出する。MPU60は、トラックTRnの所定のセクタ又はトラックTRn等の情報に関連付けた補正オフセット量X4=Xrr2又は補正リード半径位置RPоc1をテーブルとして所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に記録してもよい。
図7に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態における振動非検出時に、目標リード半径位置RPоc1にリードヘッド15Rを配置して、内部外乱等による振動によりリードヘッド15Rが範囲RGnv2で半径方向に揺動しながらトラックTRnをリードする。この場合、トラックTRnをリードヘッド15Rでリードした場合のエラーレートは、図7に示すようにエラーレートER0からエラーレートERD1の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも小さい。
図7に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で外方向にヘッド15が傾いた状態における振動検出時に、目標ライト半径位置RPwnから内方向にオフセット量X4=Xrr2でずらした補正リード半径位置RPоc1にリードヘッド15Rを配置して、外部外乱等による振動によりリードヘッド15Rが範囲RGv2で半径方向に揺動しながらトラックTRnをリードする。この場合、トラックTRnをリードヘッド15Rでリードした場合のエラーレートは、エラーレートER0からエラーレートERE1の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも小さい。なお、図7に示した例では、所定のスキュー角でヘッド15が外方向に傾いた場合について説明したが、所定のスキュー角でヘッド15が内方向に傾いた場合についても同様の説明ができる。
図8は、本実施形態に係るエラーレートに対する頻度の分布の一例を示す模式図である。図8は、図5、図6及び図7に対応している。図8において、横軸は、所定の領域、例えば、セクタをリードした頻度(以下、単に、頻度と称する場合もある)を示し、縦軸は、エラーレート、例えば、セクタエラーレートを示している。図8に示す横軸において、頻度は、矢印の先端側に向かうに従って大きくなり、矢印の先端と反対側に向かうに従って小さくなる。図8に示す縦軸において、エラーレートは、矢印の先端側に向かうに従って大きくなり、矢印の先端と反対側に向かうに従って小さくなる。図8には、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態における振動非検出時にリードヘッド15Rを目標リード半径位置に配置して、内部外乱等により半径方向に揺動しながら所定のセクタをリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布(以下、単に、エラーレートの分布と称する場合もある)ESLnv1を示している。図8には、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態における振動検出時にリードヘッド15Rを目標リード半径位置に配置して、外部外乱等により半径方向に揺動しながら所定のセクタをリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布ESLv1を示している。図8には、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態における振動非検出時にリードヘッド15Rを補正リード半径位置に配置して、内部外乱等により半径方向に揺動しながら所定のセクタをリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布ESLnv2を示している。図8には、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態における振動検出時にリードヘッド15Rを補正リード半径位置に配置して、外部外乱等により半径方向に揺動しながら所定のセクタをリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布ESLv2を示している。
図8に示した例では、エラーレートの分布ESLnv1は、エラーレート閾値ER1以下のエラーレートに分布し、エラーレートER0に集中して分布している。エラーレート分布ESLv1は、一部がエラーレート閾値ER1よりも大きいエラーレートに分布し、エラーレートER0に集中して分布している。
図8に示した例では、エラーレートの分布ESLnv2は、エラーレート閾値ER1以下のエラーレートに分布し、エラーレートER0側のエラーレートに集中して分布している。エラーレートの分布ESLv2は、エラーレート閾値ER1以下のエラーレートに分布し、エラーレートER0側のエラーレートに集中して分布し、エラーレートの分布ESLnv2よりもエラーレート閾値ER1側にエラーレートが分布している。
図9は、本実施形態に係るヘッド15の位置決め制御系SYの一例を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、ヘッド15の位置決め制御系(以下、位置決め制御系と称する場合もある)SYを有している。位置決め制御系SYは、変換器S1と、制御器S2と、アクチュエータS3と、生成器S4と、演算器CL1と、演算器CL2とを有している。変換器S1、制御器S2、アクチュエータS3、生成器S4、演算器CL1、及び演算器CL2は、例えば、ヘッドアンプIC30、及びシステムコントローラ130等に含まれている。アクチュエータS3は、例えば、アーム13及びVCM14等で構成されている。演算器CL2、制御器S2、及びアクチュエータS3は、フィードバックシステムを構成している。
図9において、対象とするセクタ(以下、対象セクタと称する場合もある)(C,H,S)と、対象セクタ(C,H,S)における目標ライト半径位置Xrと、対象セクタ(C,H,S)に対応するオフセット量X4と、対象セクタ(C,H,S)に対応するリード処理時にリードヘッド15Rを配置する半径位置(以下、リード半径位置と称する場合もある)X5と、リード半径位置X5及びヘッド15の実際の位置(以下、実位置と称する場合もある)の差分である位置決め誤差eと、対象セクタにおけるアクチュエータS3の駆動量Uと、対象セクタにおけるヘッド15の実位置Yrとは、いずれも、位置決め制御系SY内で信号、又は情報として処理され得る。リード処理を実行するリードフラグFr、及び振動状態、例えば、振動検出時であるか振動非検出時であるかを示す振動状態フラグFvも、いずれも、位置決め制御系SY内で信号、又は情報として処理され得る。
変換器S1は、上位装置、例えば、ホスト100から指定されたディスク10の論理位置に対応する物理位置をディスク10の半径位置に変換する。変換器S1は、例えば、ホスト100から指定されたLBAに対応するサーボ情報配列(C:トラック又はシリンダ、S:セクタ)からヘッド15の内にヘッド番号Hのヘッドを位置決めするディスク10の同心円状の複数のトラックの内の所定のトラックのトラック番号Cと、複数のヘッドの内の所定のヘッドのヘッド番号Hと、トラック番号Cのトラックの複数のセクタの内の所定のセクタのセクタ番号Sとの組み合わせ(C,H,S)をセクタ番号Sのセクタにおける目標ライト半径位置Xrに変換する。
制御器S2は、アクチュエータS3を制御する。制御器S2は、リード半径位置X5、例えば、補正リード半径位置X5及び実位置Yrの差分値である位置決め誤差eに基づいて、アクチュエータS3のヘッド15の駆動量Uを生成する。なお、制御器S2は、位置決め誤差e以外の値に基づいて、駆動量Uを生成してもよい。
アクチュエータS3は、制御器S2の出力に応じて駆動する。アクチュエータS3は、例えば、駆動量Uに基づいて駆動し、対象セクタ(C,H、S)においてヘッド15の実位置Yrに移動する。
生成器S4は、オフセット量X4を生成する。生成器S4は、リードフラグFrと振動状態フラグFvとに応じて、オフセット量X4を生成する。生成器S4は、リードフラグFrと振動検出時であることを示す振動状態フラグFvとが入力された場合、オフセット量(目標オフセット量)X4=Xrr1を生成する。生成器S4は、リードフラグFrと振動非検出時であることを示す振動状態フラグFvとが入力された場合、オフセット量(補正オフセット量)X4=Xrr2を生成する。
データをリードするディスク10の論理位置、例えば、LBAが上位装置、例えば、ホスト100により指定された場合、位置決め制御系SYは、LBAを物理位置(C,H,S)に予め変換し、対象セクタ(C,H,S)を変換器S1及び生成器S4に出力する。変換器S1は、対象セクタ(C,H,S)が入力される。変換器S1は、対象セクタ(C,H,S)を目標ライト半径位置(目標ライトオフセット量)Xrに変換し、演算器CL1に出力する。生成器S4は、対象セクタ(C,H,S)が入力される。生成器S4は、対象セクタ(C,H,S)に対応するオフセット量X4を演算器CL1に出力する。演算器CL1は、目標ライト半径位置Xr及びオフセット量X4が入力される。演算器CL1は、目標ライト半径位置Xr及びオフセット量X4を加算したリード半径位置X5を演算し、リード半径位置X5を演算器CL2に出力する。演算器CL2は、リード半径位置X5及び実位置Yrが入力される。演算器CL2は、リード半径位置X5及び実位置Yrの差分から位置決め誤差eを演算し、位置決め誤差eを制御器S2に出力する。制御器S2は、位置決め誤差eが入力される。制御器S2は、駆動量UをアクチュエータS3に出力する。アクチュエータS3は、駆動量Uが入力される。アクチュエータS3は、駆動量Uに応じて駆動し、駆動量Uに対応する実位置Yrにヘッド15、例えば、リードヘッド15Rを移動する。アクチュエータS3は、実位置Yrを演算器CL2に出力する。
図10は、本実施形態に係る生成器S4の構成例を示す模式図である。
生成器S4は、テーブルS401と、テーブルS402と、セレクタSLT1と、セクタSLT2とを有している。
テーブルS401は、ディスク10の各円周位置及び各半径位置、例えば、ディスク10の各セクタに対応する目標ライト半径位置を目標リード半径位置にオフセットするための各目標オフセット量Xrr1を有する。
テーブルS402は、ディスク10の各円周位置及び各半径位置、例えば、ディスク10の各セクタに対応する目標ライト半径位置を補正リード半径位置にオフセットするための各補正オフセット量Xrr2を有する。
セレクタSLT1は、振動状態フラグFvに応じて、テーブルS401から入力された目標オフセット量Xrr1を受けるか、テーブルS402から入力された補正オフセット量Xrr2を受けるかを選択し、テーブルS401又はS402から入力された信号をセレクタSLT2に出力する。セレクタSLT1は、振動非検出時であることを示す振動状態フラグFv=0が入力された場合、テーブルS401から入力された目標オフセット量Xrr1を受けることを選択し、テーブルS401から入力された目標オフセット量Xrr1をセレクタSLT2に出力する。セレクタSLT1は、振動検出時であることを示す振動状態フラグFv=1が入力された場合、テーブルS402から入力された補正オフセット量Xrr2を受けることを選択し、テーブルS402から入力された補正オフセット量Xrr2をセレクタSLT2に出力する。
セレクタSLT2は、リードフラグに応じて、セレクタSLT1から入力された信号を受けるかセレクタSLT1から入力された信号を受けないかを選択する。セレクタSLT2は、リードフラグFr=0が入力された場合、つまり、リード処理を実行しない場合、セレクタSLT1から入力された信号を受けずに、オフセット量X4を出力しない。セレクタSLT2は、リードフラグFr=1が入力された場合、つまり、リード処理を実行する場合、セレクタSLT1から入力された信号を受け、セレクタSLT1から入力された信号をオフセット量X4として出力する。
生成器S4が対象セクタ(C,H,S)を入力される。テーブルS401は、対象セクタ(C,H,S)を入力され、対象セクタ(C,H,S)に対応する目標オフセット量Xrr1をセレクタSLT1に出力する。テーブルS402は、対象セクタ(C,H,S)を入力され、対象セクタ(C,H,S)に対応する補正オフセット量Xrr2をセレクタSLT1に出力する。セレクタSLT1は、テーブルS401から目標オフセット量Xrr1を入力され、テーブルS402から補正オフセット量Xrr2を入力され、振動状態フラグFvに応じて目標オフセット量Xrr1又は補正オフセット量Xrr2を出力する。セレクタSLT2は、セレクタSLT1から目標オフセット量Xrr1又は補正オフセット量Xrr2が入力され、リードフラグFrに応じてリード処理を実行するか(Fr=1)リード処理を実行しないか(Fr=0)を選択し、リード処理を実行する場合に目標オフセット量Xrr1又は補正オフセット量Xrr2をオフセット量X4として出力する。言い換えると、セレクタSLT2は、セレクタSLT1から目標オフセット量Xrr1又は補正オフセット量Xrr2が入力され、リードフラグFrに応じてリード処理を実行するか(Fr=1)ライト処理を実行するか(Fr=0)を選択し、リード処理を実行する場合に目標オフセット量Xrr1又は補正オフセット量Xrr2をオフセット量X4として出力する。
図11は、本実施形態に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、振動検出時であるか振動検出時でないかを判定する(B1101)。言い換えると、MPU60は、振動検出時であるか振動非検出時であるかを判定する。例えば、MPU60は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態において振動検出時であるか振動検出時でないかを判定する。振動非検出時であると判定した場合(B1101のNO)、MPU60は、リードヘッド15Rを目標リード半径位置に位置決めし(B1102)、B1104の処理に進む。振動検出時であると判定した場合(B1101のYES)、MPU60は、リードヘッド15Rを補正リード半径位置に位置決めし(B1103)、リード処理を実行し(B1104)、処理を終了する。
本実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、振動状態に応じて、リードヘッド15Rを目標リード半径位置又は補正リード半径位置に位置決めしてリード処理を実行する。磁気ディスク装置1は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態における振動検出時にリードヘッド15Rを補正リード半径位置に位置決めしてリード処理を実行する。磁気ディスク装置1は、所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態における振動非検出時にリードヘッド15Rを目標リード半径位置に位置決めしてリード処理を実行する。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。
次に、前述の実施形態に係る他の実施形態に係る磁気ディスク装置について説明する。他の実施形態において、前述の実施形態と同一の部分には同一の参照符号を付してその詳細な説明を省略する。
(第2実施形態)
第2実施形態に係る磁気ディスク装置1は、ライト/リード処理方法が前述した第1実施形態の磁気ディスク装置1と異なる。
ライト制御部610は、振動状態に応じて、振動閾値以上の振動が印加された状態でライトしたことを示す情報(以下、振動ライト情報と称する場合もある)をライトする。
ライト制御部610は、振動検出時に所定のセクタをライトしている場合、振動ライト情報をこのセクタに関連付けて所定の記録領域、例えば、このセクタ(データセクタ)、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等に記録する。ライト制御部610は、振動検出時に所定のセクタをライトしている場合、振動ライト情報をこのセクタのLBA(Logical Block Address)に関連付けて所定の記録領域、例えば、このセクタ(データセクタ)、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等に記録する。ライト制御部610は、振動非検出時に所定のセクタをライトしている場合、振動ライト情報を記録しない。
リード制御部620は、所定のデータ、例えば、所定のセクタをリードしている際にこのセクタに対応する振動ライト情報を所定の記録領域、例えば、このセクタ、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等において検出した場合、補正リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのデータ、例えば、このセクタをリードする。例えば、リード制御部620は、所定のセクタをリードしている際にこのセクタに振動ライト情報がライトされている場合、補正リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。リード制御部620は、所定のデータ、例えば、所定のセクタをリードしている際にこのセクタに対応する振動ライト情報を所定の記録領域、例えば、このセクタ、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等において検出できない場合、目標リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのデータ、例えば、このセクタをリードする。例えば、リード制御部620は、所定のセクタをリードしている際にこのセクタに振動ライト情報がライトされていない場合、目標リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。
図12は、目標リード半径位置RPkにリードヘッド15Rを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERL0n、ERL1n、及びERL2nの一例を示す模式図である。図12の横軸には、半径位置RPf1、RPk、及びRPf2を示している。半径位置RPkは、半径位置RPf1よりも外方向に位置し、半径位置RPf2は、半径位置RPkよりも外方向に位置している。半径位置RPkは、目標リード半径位置に相当する。図12には、半径位置RPkを中心とする半径位置RPf1から半径位置RPf2までの範囲RG1を示している。図12において、半径位置RPf1から半径位置RPkまでの距離と、半径位置RPkから半径位置RPf2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPf1から半径位置RPkまでの距離と、半径位置RPkから半径位置RPf2までの距離とは、異なっていてもよい。範囲RG1は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPnに配置した場合に、リードヘッド15Rが半径位置RPnを中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。また、幅WPは、ライト時にライトヘッド15が半径方向に揺動する幅に相当する。
図12の縦軸には、エラーレートERF1、ERF2、ERH1、ERH2、及びERG1を示している。エラーレートERH2は、エラーレートER0よりも大きく、エラーレートERF1は、エラーレートERH2よりも大きく、エラーレートERF2は、エラーレートERF1よりも大きく、エラーレートERH1は、エラーレートERF2よりも大きく、エラーレートER1は、エラーレートERH1よりも大きく、エラーレートERG1は、エラーレートER1よりも大きい。図12には、目標ライトヘッド半径位置RPkにライトヘッド15Wを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをライトした場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERL0nと、目標ライトヘッド半径位置RPkから外方向に離れた半径位置RPk-WP/2にライトヘッド15Wを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをライトした場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERL1nと、目標ライトヘッド半径位置RPkから内方向に離れた半径位置RPk+WP/2にライトヘッド15Wを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをライトした場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERL2nと、を示している。なお、エラーレートの変化ERL1nは、目標ライトヘッド半径位置RPkから外方向に離れた半径位置RPk+WP/2にライトヘッド15Wを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをライトした場合の半径位置に対するエラーレートの変化であってもよい。エラーレートの変化ERL2nは、目標ライトヘッド半径位置RPkから内方向に離れた半径位置RPk-WP/2にライトヘッド15Wを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをライトした場合の半径位置に対するエラーレートの変化であってもよい。エラーレートの変化ERL0nは、半径位置RPf1におけるエラーレートERF1と、半径位置RPkにおけるエラーレートER0と、半径位置RPf2におけるエラーレートERF2とを含む。エラーレートの変化ERL1nは、半径位置RPf1におけるエラーレートER0と、半径位置RPf2におけるエラーレートERG1とを含む。エラーレートの変化ERL2nは、半径位置RPf1におけるエラーレートERH1と、半径位置RPf2におけるエラーレートERH2とを含む。
図12に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態で外部外乱等による振動を印加されたライトヘッド15Wを半径位置RPkに配置して所定のセクタをライトする場合に、ライトヘッド15Wが半径方向に揺動しながらエラーレートの変化ERL0n、ERL1n、及びERL2nにそれぞれ対応する複数のデータをライトする。
図12に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態で、目標リード半径位置にリードヘッド15Rを配置して、振動によりリードヘッド15Rが範囲RG1で半径方向に揺動しながら所定のセクタをリードする。この場合、エラーレートの変化ERL0n、ERL1n、及びERL2nにそれぞれ対応する複数のデータをリードした場合のエラーレートは、エラーレートER0からエラーレートERG1の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも大きくなり得る。
図13は、本実施形態に係る補正リード半径位置RPоc2にリードヘッド15Rを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERL0n、ERL1n、及びERL2nの一例を示す模式図である。図13は、図12に対応している。図13の横軸には、半径位置RPоf3、RPg1、RPоc2、RPk、RPg2、及びRPоf4を示している。半径位置RPg1は、半径位置RPоf3よりも外方向に位置し、半径位置RPоc2は、半径位置RPg1よりも外方向に位置し、半径位置RPkは、半径位置RPоc2よりも外方向に位置し、半径位置RPg2は、半径位置RPkよりも外方向に位置し、半径位置RPоf4は、半径位置RPf2よりも外方向に位置している。半径位置RPkは、目標リード半径位置に相当する。半径位置RPоc2は、補正リード半径位置に相当する。図13には、半径位置RPоc2を中心とする半径RPоf3から半径位置RPоf4までの範囲OMR2と、半径位置RPоc2を中心とする半径位置RPg1から半径位置RPg2までの範囲RG2を示している。図13において、半径位置RPоf3から半径位置RPоc2までの距離と半径位置RPоc2から半径位置RPоf4までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPоf3から半径位置RPоc2までの距離と半径位置RPоc2から半径位置RPоf4までの距離とは、異なっていてもよい。図13において、半径位置RPg1から半径位置RPоc2までの距離と半径位置RPоc2から半径位置RPg2までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPg1から半径位置RPоc2までの距離と半径位置RPоc2から半径位置RPg2までの距離とは、異なっていてもよい。範囲OMR2は、リードヘッド15Rを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードした場合のエラーレートがエラーレート閾値ER1以下になる半径方向の範囲に相当する。言い換えると、範囲OMR2は、所定のセクタ又は所定のトラックをリードできる半径方向の範囲(又は領域)に相当する。図13において、範囲OMR2よりも外方向の領域、及び範囲OMR2よりも内方向の領域は、リードヘッド15Rを配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードできない半径方向の領域に相当する。範囲RG2は、例えば、リードヘッド15Rを半径位置RPоc2に配置した場合に、リードヘッド15Rが半径位置RPоc2を中心として半径方向に揺動する又はずれる範囲に相当する。
図13の縦軸には、エラーレートERI1、ERI2、ERJ1、及びERJ2を示している。エラーレートERJ1は、エラーレートER0よりも大きく、エラーレートERI2は、エラーレートERJ1よりも大きく、エラーレートERI1は、エラーレートERI2よりも大きく、エラーレートERJ2は、エラーレートERI1よりも大きい、エラーレートER1は、エラーレートERJ2よりも大きい。図13において、エラーレートの変化ERL0nは、半径位置RPg1におけるエラーレートERI1と、半径位置RPg2におけるエラーレートERI2とを含む。エラーレートの変化ERL1nは、半径位置RPg1におけるエラーレートERJ1と、半径位置RPg2におけるエラーレートERJ2とを含む。エラーレートの変化ERL2nは、半径位置RPg1におけるエラーレートERJ2と、半径位置RPg2におけるエラーレートER0とを含む。図13のエラーレートの変化ERL0nには、半径RPоf3でエラーレート閾値ER1である点Pоf3と、半径位置RPоf4でエラーレート閾値ER1である点Pоf4とを示している。図13には、点Pоf3と点Pоf4とを結ぶ直線の中心点Phf2を示している。
図13に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態で目標リード半径位置RPkから半径方向に位置する各半径位置にリードヘッド15Rを配置して各半径位置におけるエラーレートを測定又は検出し、範囲RG2の各半径位置に対応する各エラーレートがエラーレート閾値ER1以下になる補正リード半径位置RPоc2を測定又は検出する。MPU60は、所定のセクタ又は所定のトラック等の情報に関連付けた補正オフセット量又は補正リード半径位置RPоc2をテーブルとして所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に記録してもよい。
図13に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態で、所定のセクタをリードする際にこのセクタに対応する振動ライト情報をこのセクタで検出しない場合、目標リード半径位置RPkにリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。この場合、エラーレートの変化がERL0nとほぼ同じである複数のデータをリードした場合のエラーレートは、図12に示すようにエラーレートER0からエラーレートERF2の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも小さい。
図13に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で半径方向にヘッド15が傾いた状態で、所定のセクタをリードする際にこのセクタに対応する振動ライト情報をこのセクタから検出した場合に、補正リード半径位置RPоc2にリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。この場合、エラーレートの変化ERL0n、ERL1n、及びERL2nにそれぞれ対応する複数のデータをリードした場合のエラーレートは、エラーレートER0からエラーレートERJ2の範囲で変動するため、エラーレート閾値ER1よりも小さい。
図14は、第2実施形態に係るエラーレートに対する頻度の分布の一例を示す模式図である。図14は、図12及び図13に対応している。図14において、横軸は、頻度を示し、縦軸は、エラーレート、例えば、セクタエラーレートを示している。図14に示す横軸において、頻度は、矢印の先端側に向かうに従って大きくなり、矢印の先端と反対側に向かうに従って小さくなる。図14に示す縦軸において、エラーレートは、矢印の先端側に向かうに従って大きくなり、矢印の先端と反対側に向かうに従って小さくなる。図14には、振動検出時に半径方向に揺動するライトヘッド15Wによりライトされたデータを目標リード半径位置に配置したリードヘッド15Rによりリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布(以下、単に、エラーレートの分布と称する場合もある)ESLncと、振動検出時に半径方向に揺動するライトヘッド15Wによりライトされたデータを補正リード半径位置に配置したリードヘッド15Rによりリードした場合の頻度に対するエラーレートの分布ESLncと、を示している。
図14に示した例では、エラーレート分布ESLncは、一部がエラーレート閾値ER1以上のエラーレートに分布し、エラーレートER0に集中して分布している。
図14に示した例では、エラーレートの分布ESLcは、エラーレート閾値ER1以下のエラーレートに分布し、エラーレートER0側のエラーレートに集中して分布し、エラーレートの分布ESLncよりもエラーレート閾値ER1側にエラーレートが分布している。
図15は、第2実施形態に係るライト処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、振動検出時であるか振動検出時でないかを判定する(B1501)。言い換えると、MPU60は、振動検出時であるか振動非検出時であるかを判定する。振動非検出時であると判定した場合(B1501のNO)、MPU60は、B1503の処理に進む。振動検出時であると判定した場合(B1501のYES)、MPU60は、振動ライト情報を所定の記録領域、例えば、所定のセクタ、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等に記録し(B1502)、ライト処理を実行し(B1503)、処理を終了する。
図16は、第2実施形態に係るリード処理方法の一例を示すフローチャートである。
MPU60は、振動検出時であるか振動検出時でないかを判定する(B1101)。振動検出時であると判定した場合(B1101のYES)、MPU60は、B1103の処理に進む。振動非検出時であると判定した場合(B1101のNO)、MPU60は、振動ライト情報があるか振動ライト情報がないかを判定する(B1601)。例えば、振動非検出時であると判定した場合、MPU60は、リードするセクタ(のLBA)に対応する振動ライト情報が所定の記録領域、例えば、リードするセクタ、ディスク10、揮発性メモリ70、又は不揮発性メモリ80等に記録されているか、記録されていないかを判定する。振動ライト情報がないと判定した場合(B1601のNO)、MPU60は、リードヘッド15Rを目標リード半径位置に位置決めし(B1102)、B1104の処理に進む。振動ライト情報があると判定した場合(B1601のYES)、MPU60は、リードヘッド15Rを補正リード半径位置に位置決めし(B1103)、リード処理を実行し(B1104)、処理を終了する。
第2実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、ライト処理における振動検出時に、振動ライト情報を所定の記録領域に記録する。磁気ディスク装置1は、所定のセクタをリードする際にこのセクタに対応する振動ライト情報をこのセクタから検出した場合、このセクタに対応する補正リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。磁気ディスク装置1は、所定のセクタをリードする際にこのセクタに対応する振動ライト情報をこのセクタから検出できない場合、このセクタに対応する目標リード半径位置にリードヘッド15Rを配置してこのセクタをリードする。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。
(第3実施形態)
第3実施形態に係る磁気ディスク装置1は、複数のリードヘッド15Rを搭載するヘッド15を有する2次元記録(Two-Dimensional Magnetic Recording : TDMR)方式の磁気ディスク装置である点が前述した第1実施形態及び第2実施形態と異なる。
図17は、第3実施形態に係る磁気ディスク装置1の構成を示すブロック図である。
磁気ディスク装置1は、例えば、2次元記録(Two-Dimensional Magnetic Recording : TDMR)方式の磁気ディスク装置である。
リードヘッド15Rは、複数のリードヘッド15R、例えば、2つのリードヘッド15R1、15R2を有している。リードヘッド15R2は、例えば、ライトヘッド15Wから最も離れた位置に設けられている。リードヘッド15R1は、例えば、ライトヘッド15Wからリードヘッド15R2の次に離れた位置に設けられている。言い換えると、リードヘッド15R1は、ライトヘッド15W及びリードヘッド15R2の間に位置している。なお、リードヘッド15Rは、3つ以上のリードヘッドを有していてもよい。ライトヘッド15W、リードヘッド15R1、及びリードヘッド15R2は、前述した順番以外の順番で配置されていてもよい。複数のリードヘッド15R、例えば、2つのリードヘッド15R1、15R2をまとめてリードヘッド15Rと称する場合もあるし、複数のリードヘッド15R、例えば、リードヘッド15R1及び15R2のいずれか1つを単にリードヘッド15Rと称する場合もある。以下、複数のリードヘッド15Rの内のリード処理時に位置決めの基準となるリードヘッド15Rをメインリードヘッド15R又はプライマリ(Primary)リードヘッド15Rと称する場合もある。また、複数のリードヘッド15Rの内のメインリードヘッド15R以外のリードヘッド15Rをサブリードヘッド15R又はセカンダリ(Secondary)リードヘッド15Rと称する場合もある。
図18は、リードヘッド15R1を基準位置RPbに配置した場合のライトヘッド15Wと2つのリードヘッド15R1、15R2との幾何学的配置の一例を示す模式図である。図18では、リードヘッド15R1がメインリードヘッド15R1に相当し、リードヘッド15R2がサブリードヘッド15R2に相当する。図18には、リードヘッド(メインリードヘッド)15R1の中心部RC1と、リードヘッド(サブリードヘッド)15R2の中心部RC2とを示している。以下、リードヘッド15R1の中心部RC1とリードヘッド15R2の中心部RC2との間の円周方向の間隔をダウントラック間隔(Down Track Separation:DTS)と称する場合もある。また、リードヘッド15R1の中心部RC1とリードヘッド15R2の中心部RC2との間の半径方向の間隔をクロストラック間隔(Cross Track Separation:CTS)と称する場合もある。
図18に示した例では、ライトヘッド15W、リードヘッド15R1、及びリードヘッド15R2は、リードヘッド15R1を基準位置RPbに配置した場合に円周方向に並んでいない。リードヘッド15R1が基準位置RPbに配置された場合、リードヘッド15R1は、ライトヘッド15Wの外方向に位置している。リードヘッド15R1が基準位置RPbに配置された場合、リードヘッド15R2は、ライトヘッド15Wの内方向に位置している。ライトヘッド15Wとリードヘッド15R1は、円周方向に離れて設けられている。リードヘッド15R1とリードヘッド15R2とは、円周方向に離れて設けられている。
図19は、リードヘッド15R1を半径位置RPiに配置した場合のライトヘッド15Wと2つのリードヘッド15R1、15R2との幾何学的配置の一例を示す図である。図19は、図18に対応している。
図19に示した例では、メインリードヘッド15R1を半径位置RPiに配置した場合、ヘッド15は、所定のスキュー角で半径方向の内方向に傾いている。図19では、メインリードヘッド15R1を半径位置RPiに配置した場合、ライトヘッド15W、メインリードヘッド15R1、及びサブリードヘッド15R2は、メインリードヘッド15R1を基準位置RPbに配置した状態から所定のスキュー角で半径方向の内方向に傾いている。
なお、メインリードヘッド15R1を図2における半径位置RPоに配置した場合にも、メインリードヘッド15R1を半径位置RPiに配置した場合と同様に、ライトヘッド15Wと2つのリードヘッド15R1、15R2とは、メインリードヘッド15R1を図2における基準位置RPbに配置した状態から所定のスキュー角で半径方向の外方向に傾いている。
図20は、第3実施形態に係る補正リード半径位置RPоc3にリードヘッド15Rを配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERLcb1の一例を示す模式図である。図20には、トラックTRmを示している。図20の横軸には、半径位置RPоf5、RPmm、RPwm、RPоc3、RPsm、及びRPоf6を示している。半径位置RPmmは、半径位置RPоf5よりも外方向に位置し、半径位置RPwmは、半径位置RPmmよりも外方向に位置し、半径位置RPоc3は、半径位置RPwmよりも外方向に位置し、半径位置RPsmは、半径位置RPоc3よりも外方向に位置し、半径位置RPоf6は、半径位置RPsmよりも外方向に位置している。半径位置RPmmは、トラックTRmのトラックセンタTRCmに相当する。半径位置RPmmは、目標ライトヘッド半径位置に相当する。また、半径位置RPmmは、目標リード半径位置に相当する。半径位置RPwmは、ライトヘッド15Wを半径位置RPmmに位置決めするためのリードヘッド15R1の目標リードヘッド半径位置である目標ライト半径位置に相当する。例えば、半径位置RPwmは、基準位置RPbに対応していてもよい。半径位置RPоc3は、補正リード半径位置に相当する。半径位置RPmmは、半径位置RPwmからオフセット量Xs01で内方向にオフセットした(又はずれた)半径位置に相当する。半径位置RPоc3は、半径位置RPwmからオフセット量X0tで外方向にオフセットした(又はずれた)半径位置に相当する。半径位置RPsmは、半径位置RPwmからオフセット量Xs02で外方向にオフセットした(又は、ずれた)半径位置に相当する。図20には、半径位置RPоc3を中心とする半径RPоf5から半径位置RPоf6までの範囲OMR3を示している。図20において、半径位置RPоf5から半径位置RPоc3までの距離と半径位置RPоc3から半径位置RPоf6までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPоf5から半径位置RPоc3までの距離と半径位置RPоc3から半径位置RPоf6までの距離とは、異なっていてもよい。範囲OMR3は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRmをリードした場合のエラーレートがエラーレート閾値ER1以下になる半径方向の範囲に相当する。言い換えると、範囲OMR3は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRmをリードできる半径方向の範囲(又は領域)に相当する。図20において、範囲OMR3よりも外方向の領域、及び範囲OMR3よりも内方向の領域は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRmをリードできない半径方向の領域に相当する。
図20には、トラックセンタTRCmから半径方向の各半径位置でリードヘッド15R1によりトラックTRmをリードした場合のリードヘッド15R1の半径位置に対するエラーレートの変化ERLtb1と、トラックセンタTRCmから半径方向の各半径位置でリードヘッド15R2によりトラックTRをリードした場合のリードヘッド15R1の半径位置に対するエラーレートの変化ERLtb2と、エラーレートの変化ERLtb1とエラーレート変化ERLtb2とを合成したエラーレートの変化ERLcb1とを示している。図20のエラーレートの変化ERLcb1には、半径RPоf5でエラーレート閾値ER1である点Pоf5と、半径位置RPоf6でエラーレート閾値ER1である点Pоf6とを示している。図20には、点Pоf5と点Pоf6とを結ぶ直線の中心点Phf3を示している。
図20に示した例では、MPU60は、目標ライト半径位置RPwmにリードヘッド(メインリードヘッド)15R1を配置して目標ライトヘッド半径位置RPmmに配置したライトヘッド15WによりトラックTRmをライトする。
図20に示した例では、MPU60は、目標リード半径位置RPmmから半径方向に位置する各半径位置にリードヘッド15R1を配置して各半径位置におけるエラーレートを測定又は検出し、エラーレートがエラーレート閾値ER1となる半径位置RPоf5及びRPоf6を測定又は検出する。MPU60は、例えば、半径位置RPоf5及びRPоf6に基づいて半径位置RPоf5及びRPоf6の範囲OMR3の中心に対応する補正リード半径位置RPоc3を算出する。MPU60は、半径位置RPwmと半径位置RPоc3とに基づいて補正オフセット量を算出してもよい。MPU60は、所定のセクタ又は所定のトラック等の情報に関連付けた補正オフセット量又は補正リード半径位置RPоc3をテーブルとして所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に記録してもよい。
図20に示した例では、MPU60は、振動非検出時に、目標リード半径位置RPmmにリードヘッド15R1を配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードする。
図20に示した例では、MPU60は、振動検出時に、補正リード半径位置RPоc3にリードヘッド15R1を配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードする。この場合、振動検出時にリードヘッド15R1及び15R2が外方向に揺動してリードした場合のエラーレート閾値ER1以下のエラーレートとなる半径方向の範囲と、振動検出時にリードヘッド15R1及び15R2が内方向に揺動してリードした場合のエラーレート閾値ER1以下のエラーレートとなる半径方向の範囲とが、同じになり得る。
図21は、第3実施形態に係る所定のスキュー角でヘッド15が傾いた状態で補正リード半径位置RPоc4にリードヘッド15R1を配置した場合の半径位置に対するエラーレートの変化ERLci1の一例を示す模式図である。図21には、トラックTRm-1を示している。図21の横軸には、半径位置RPоf7、RPmm-1、RPwm-1、RPоc4、RPsm-1、及びRPоf8を示している。半径位置RPmm-1は、半径位置RPоf5よりも外方向に位置し、半径位置RPwm-1は、半径位置RPmm-1よりも外方向に位置し、半径位置RPоc4は、半径位置RPwm-1よりも外方向に位置し、半径位置RPsm-1は、半径位置RPоc4よりも外方向に位置し、半径位置RPоf8は、半径位置RPsm-1よりも外方向に位置している。半径位置RPmm-1は、トラックTRm-1のトラックセンタTRCm-1に相当する。半径位置RPmm-1は、目標ライトヘッド半径位置に相当する。また、半径位置RPmm-1は、目標リード半径位置に相当する。半径位置RPоc4は、補正リード半径位置に相当する。半径位置RPwm-1は、ライトヘッド15Wを半径位置RPmm-1に位置決めするためのリードヘッド15R1の目標リードヘッド半径位置である目標ライト半径位置に相当する。半径位置RPmm-1は、半径位置RPwm-1からオフセット量Xs11で内方向にオフセットした(又はずれた)半径位置に相当する。半径位置RPоc4は、半径位置RPwm-1からオフセット量X1tで外方向にオフセットした(又はずれた)半径位置に相当する。半径位置RPsm-1は、半径位置RPwm-1からオフセット量Xs12で外方向にオフセットした(又は、ずれた)半径位置に相当する。図21には、半径位置RPоc4を中心とする半径RPоf7から半径位置RPоf8までの範囲OMR4を示している。図21において、半径位置RPоf7から半径位置RPоc4までの距離と半径位置RPоc4から半径位置RPоf8までの距離とは、同じである。なお、半径位置RPоf7から半径位置RPоc4までの距離と半径位置RPоc4から半径位置RPоf8までの距離とは、異なっていてもよい。範囲OMR4は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRm-1をリードした場合のエラーレートがエラーレート閾値ER1以下になる半径方向の範囲に相当する。言い換えると、範囲OMR4は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRm-1をリードできる半径方向の範囲(又は領域)に相当する。図21において、範囲OMR4よりも外方向の領域、及び範囲OMR4よりも内方向の領域は、リードヘッド15Rを配置してトラックTRm-1をリードできない半径方向の領域に相当する。
図21には、トラックセンタTRCm-1から半径方向の各半径位置でリードヘッド(メインリードヘッド)15R1によりトラックTRm-1をリードした場合のリードヘッド15R1の半径位置に対するエラーレートの変化ERLti1と、トラックセンタTRCm-1から半径方向の各半径位置でリードヘッド15R2によりトラックTRm-1をリードした場合のリードヘッド15R1の半径位置に対するエラーレートの変化ERLti2と、エラーレートの変化ERLti1とエラーレート変化ERLti2とを合成したエラーレートの変化ERLci1とを示している。図21のエラーレートの変化ERLci1には、半径RPоf7でエラーレート閾値ER1である点Pоf7と、半径位置RPоf8でエラーレート閾値ER1である点Pоf8とを示している。図21には、点Pоf7と点Pоf8を結ぶ直線の中心点Phf4を示している。
図21に示した例では、MPU60は、所定のスキュー角で内方向にヘッド15が傾いた状態で目標ライト半径位置RPwm-1にリードヘッド(メインリードヘッド)15R1を配置して目標ライトヘッド半径位置RPmm-1に配置したライトヘッド15WによりトラックTRm-1をライトする。
図21に示した例では、MPU60は、目標リード半径位置RPmm-1から半径方向に位置する各半径位置にリードヘッド15R1を配置して各半径位置におけるエラーレートを測定又は検出し、エラーレートがエラーレート閾値ER1となる半径位置RPоf7及びRPоf8を測定又は検出する。MPU60は、例えば、半径位置RPоf7及びRPоf8に基づいて半径位置RPоf7及びRPоf8の範囲OMR4の中心に対応する補正リード半径位置RPоc4を算出する。MPU60は、半径位置RPwm-1と半径位置RPоc4とに基づいて補正オフセット量を算出してもよい。MPU60は、所定のセクタ又は所定のトラック等の情報に関連付けた補正オフセット量又は補正リード半径位置RPоc4をテーブルとして所定の記録領域、例えば、ディスク10のシステムエリア10b、揮発性メモリ70、不揮発性メモリ80、又はバッファメモリ90等に記録してもよい。
図21に示した例では、MPU60は、振動非検出時に、目標リード半径位置RPmm-1にリードヘッド15R1を配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードする。
図21に示した例では、MPU60は、振動検出時に、補正リード半径位置RPоc4にリードヘッド15R1を配置して所定のセクタ又は所定のトラックをリードする。この場合、振動検出時にリードヘッド15R1及び15R2が外方向に揺動してリードした場合のエラーレート閾値ER1以下のエラーレートとなる半径方向の範囲と、振動検出時にリードヘッド15R1及び15R2が内方向に揺動してリードした場合のエラーレート閾値ER1以下のエラーレートとなる半径方向の範囲とが、同じになり得る。なお、図21に示した例では、所定のスキュー角でヘッド15が内方向に傾いた場合について説明したが、所定のスキュー角でヘッド15が外方向に傾いた場合についても同様の説明ができる。
第3実施形態によれば、磁気ディスク装置1は、振動検出時にメインリードヘッド15R1を補正リード半径位置に位置決めしてリード処理を実行する。また、磁気ディスク装置1は、振動非検出時にメインリードヘッド15R1を目標リード半径位置に位置決めしてリード処理を実行する。そのため、磁気ディスク装置1は、リード性能を向上することができる。
いくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
1…磁気ディスク装置、10…磁気ディスク、10a…ユーザデータ領域、10b…システムエリア、12…スピンドルモータ(SPM)、13…アーム、14…ボイスコイルモータ(VCM)、15…ヘッド、15W…ライトヘッド、15R…リードヘッド、20…ドライバIC、30…ヘッドアンプIC、40…リード/ライト(R/W)チャネル、50…ハードディスクコントローラ(HDC)、60…マイクロプロセッサ(MPU)、70…揮発性メモリ、80…不揮発性メモリ、90…バッファメモリ、100…ホストシステム(ホスト)、130…システムコントローラ。

Claims (12)

  1. ディスクと、
    前記ディスクに対してデータをライトするライトヘッドと、前記ディスクからデータをリードするリードヘッドとを有するヘッドと、
    外乱により印加された振動に応じてリード処理時のオフセット量を変更する、コントローラと、を備える磁気ディスク装置。
  2. 前記コントローラは、リード処理時に前記振動を検出しない場合、最も小さい第1エラーレートで第1トラックをリードできる第1位置に前記リードヘッドを配置して前記第1トラックをリードする、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  3. 前記コントローラは、リード処理時に前記振動を検出した場合、前記第1位置と異なる第2位置に前記リードヘッドを配置して前記第1トラックをリードする、請求項2に記載の磁気ディスク装置。
  4. 前記第2位置は、前記第1トラックをリードできる半径方向の領域と前記第1トラックをリードできない半径方向の領域との2つの境界位置の中間の位置に相当する、請求項3に記載の磁気ディスク装置。
  5. 前記コントローラは、第1セクタをライトしている際に前記振動を検出した場合、前記振動を検出したことを示す第1情報を前記第1セクタに記録する、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  6. 前記コントローラは、前記第1セクタをリードする際に前記第1情報を検出できない場合、最も小さい第1エラーレートで前記第1セクタをリードできる第1位置に前記リードヘッドを配置して前記第1セクタをリードする、請求項5に記載の磁気ディスク装置。
  7. 前記コントローラは、前記第1セクタをリードする際に前記第1情報を検出した場合、前記第1位置と異なる第2位置に前記リードヘッドを配置して前記第1セクタをリードする、請求項6に記載の磁気ディスク装置。
  8. 前記第2位置は、前記第1セクタをリードできる半径方向の領域と前記第1セクタをリードできない半径方向の領域との2つの境界位置の中間の位置に相当する、請求項7に記載の磁気ディスク装置。
  9. 前記リードヘッドは、リード処理時の位置決めの基準となる第1リードヘッドと、前記第1リードヘッドと異なる第2リードヘッドとを有し、
    前記コントローラは、リード処理時に前記振動を検出しない場合、最も小さい第1エラーレートで第1トラックをリードできる第1位置に前記第1リードヘッドを配置して前記第1トラックをリードする、請求項1に記載の磁気ディスク装置。
  10. 前記コントローラは、リード処理時に前記振動を検出した場合、前記第1位置と異なる第2位置に前記第1リードヘッドを配置して前記第1トラックをリードする、請求項9に記載の磁気ディスク装置。
  11. 前記第2位置は、前記第1トラックをリードできる半径方向の領域と前記第1トラックをリードできない半径方向の領域との2つの境界位置の中間の位置に相当する、請求項10に記載の磁気ディスク装置。
  12. ディスクと、前記ディスクに対してデータをライトするライトヘッドと、前記ディスクからデータをリードするリードヘッドとを有するヘッドと、を備える磁気ディスク装置に適用されるリード処理方法であって、
    外乱により印加された振動に応じてリード処理時のオフセット量を変更する、リード処理方法。
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