JP2022047561A5 - - Google Patents

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本発明は、媒体規制部品及びこれを用いた媒体供給装置、媒体処理装置に関する。
特許文献1には、給紙トレイのトレイ底板を延長して長尺紙を搭載できるようにする態様が設けられ、給紙トレイの側方からエアを吹き付けて用紙を浮揚させ、搬送ベルトに浮揚した用紙を吸着させて送出する態様が開示されている。
また、特許文献2には、用紙収容部に収容された用紙の上部前面に空気を吹き付けることにより、上層の用紙を浮揚させると共に、最上層の用紙と下方の用紙とを分離させる浮揚分離手段と、用紙収容部の上方給紙側に、最上層の用紙を吸引して用紙搬送部に搬送する吸引搬送手段と、用紙収容部内に収容された最上層の用紙の後部中央を下方に押圧する抑え部材とを備えたエア給紙装置が開示されている。
特開2016-653号公報(発明を実施するための形態,図17) 特許第3653502号公報(発明の実施の形態〔0017〕,〔0018〕,図2)
本発明が解決しようとする技術的課題は、収容手段に収容された媒体の浮上がり過多を規制するに当たって、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることが可能な媒体規制部品を提供することにある。
本発明の第1の技術的特徴は、収容手段に収容された枚葉の媒体を供給する媒体供給装置に用いられ、前記収容手段に収容された前記媒体の浮上がり過多を規制する媒体規制部品であって、前記収容手段の周囲から水平方向に突出し、浮き上がった前記媒体に接触する規制部材と、前記媒体に非接触な状態で前記規制部材を保持する保持部材と、前記保持部材に対し前記規制部材を回転可能に支持する第1の回転軸と、前記収容手段に対し前記保持部材を回転可能に支持する第2の回転軸と、を備え、前記規制部材は、重力方向の下から押圧力を受けるとき、前記保持部材の動きが抑えられた状態で前記第1の回転軸を中心に回転し、前記規制部材は、重力方向の上から押圧力を受けるとき、前記保持部材を押すことで前記第2の回転軸を中心に回転することを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第2の技術的特徴は、収容手段に収容された枚葉の媒体を供給する媒体供給装置に用いられ、前記収容手段に収容された前記媒体の浮上がり過多を規制する媒体規制部品であって、前記収容手段の周囲から水平方向に突出し、浮き上がった前記媒体に接触する規制部材と、前記媒体に非接触な状態で前記規制部材を保持する保持部材と、前記保持部材に対し前記規制部材を回転可能に支持する第1の回転軸と、前記収容手段に対し前記保持部材を回転可能に支持する第2の回転軸と、前記規制部材が重力方向の下から押圧力を受けて上側に回転するときに前記保持部材の動きを制限する制限手段と、前記規制部材が重力方向の上から押圧力を受けて下側に回転するときに前記保持部材に対して前記規制部材を拘束する拘束手段と、前記規制部材が水平方向に突出する初期位置から上側回転方向又は下側回転方向に回転したとき、前記規制部材を前記初期位置に戻すように付勢する付勢手段と、を備えたことを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第3の技術的特徴は、第1又は第2の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記第2の回転軸は、前記第1の回転軸よりも上方に配置されていることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第4の技術的特徴は、第3の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記第1の回転軸は、前記第2の回転軸の略直下に配置されていることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第5の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた媒体規制部品において前記付勢手段は、前記第1の回転軸周りに設けられ、前記規制部材が上側回転方向に回転したときに、前記規制部材を前記初期位置に戻す方向に付勢する第1の付勢手段を備えていることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第6の技術的特徴は、第2又は第5の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記付勢手段は、前記第2の回転軸周りに設けられ、前記規制部材が前記保持部材と拘束された状態で下側回転方向に回転したときに、前記規制部材を前記初期位置に戻す方向に付勢する第2の付勢手段を備えていることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第7の技術的特徴は、第1又は第2の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記第2の回転軸を回転中心とした前記規制部材の突出端の回転軌跡は、前記収容手段に収容される前記媒体の最大積載量ラインよりも上方に位置するように選定されていることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第8の技術的特徴は、第7の技術的特徴を備えた媒体規制部品において前記第1の回転軸を回転中心とした前記規制部材の突出端の回転軌跡は、前記収容手段に収容される前記媒体の最大積載量ラインよりも下方に位置するように選定されることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第9の技術的特徴は、第2の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記制限手段は、前記規制部材が上側回転方向に回転するときに、前記収容手段に対して前記保持部材を回り止めする回り止め部であることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第10の技術的特徴は、第2又は第9の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記拘束手段は、前記規制部材が下側回転方向に回転するときに、前記収容手段に対し前記保持部材をせき止めるせき止め部(ストッパ部)であることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第11の技術的特徴は、第1又は第2の技術的特徴を備えた媒体規制部品において、前記規制部材は、下側回転方向に回転するときに、前記第1の回転軸を通る鉛直方向を過ぎた退避位置に退避可能であることを特徴とする媒体規制部品である。
本発明の第12の技術的特徴は、枚葉の媒体が収容される収容手段と、前記収容手段に収容された前記媒体の送出方向側に設けられ、前記媒体を一枚ずつ送出する送出手段と、前記収容手段の上方に設けられ、前記収容手段に収容された媒体を前記送出手段に受け渡す受渡し手段と、前記収容手段の周囲に設けられ、収容された前記媒体の浮上がり過多を規制する第1乃至第11の技術的特徴のいずれかを備えた媒体規制部品と、を備えていることを特徴とする媒体供給装置である。
本発明の第13の技術的特徴は、第12の技術的特徴を備えた媒体供給装置において、前記収容手段に収容された前記媒体の送出方向に交差する側方に設けられ、前記媒体の側方にエアを吹き付けて前記媒体の上側領域を分離した状態で浮揚させる浮揚手段を備え前記受渡し手段は、前記浮揚手段にて浮揚した前記媒体を吸着して前記送出手段に受け渡すことを特徴とする媒体供給装置である。
本発明の第14の技術的特徴は、第13の技術的特徴を備えた媒体供給装置において、前記媒体規制部品は、前記収容手段の側方部のうち、前記浮揚手段のエア吹出口の近くに設置されていることを特徴とする媒体供給装置である。
本発明の第15の技術的特徴は、第12の技術的特徴を備えた媒体供給装置において、前記収容手段は、媒体の送出方向の寸法が通常の長さ寸法よりも長い長尺媒体を収容するに当たって、通常サイズの媒体が収容可能な標準収容部と、前記標準収容部に隣接して延長される延長収容部と、を有し、前記標準収容部及び前記延長収容部の両方に前記媒体規制部品を設けることを特徴とする媒体供給装置である。
本発明の第16の技術的特徴は、第12乃至第15の技術的特徴のいずれかを備えた媒体供給装置と、前記媒体供給装置から供給された前記媒体に対して予め決められた処理を施す処理手段と、を備えたことを特徴とする媒体処理装置である。
本発明の第1の技術的特徴によれば、収容手段に収容された媒体の浮上がり過多を規制するに当たって、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることができる。
本発明の第2の技術的特徴によれば、収容手段に収容された媒体の浮上がり過多を規制するに当たって、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることが可能な構成を容易に構築することができる。
本発明の第3の技術的特徴によれば、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、規制部材の回転軌跡の最下点位置を上方寄りに設定することができる。
本発明の第4の技術的特徴によれば、第1の回転軸が第2の回転軸の略直下でない場合に比べて、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、規制部材の回転軌跡の最下点位置を上方に設定することができる。
本発明の第5の技術的特徴によれば、規制部材を上側回転方向に回転させるときに、規制部材を自重回転で初期位置に戻す場合に比べて、規制部材を初期位置に安定的に戻すことができる。
本発明の第6の技術的特徴によれば、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、規制部材を初期位置に安定的に戻すことができる。
本発明の第7の技術的特徴によれば、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、収容手段に収容された最大積載量の媒体と規制部材との干渉を回避することができる。
本発明の第8の技術的特徴によれば、収容手段に収容された最大積載量の媒体と規制部材との間のギャップを少なくすることができ、初期位置での規制部材の媒体の浮上がり過多を有効に規制することができる。
本発明の第9の技術的特徴によれば、規制部材を上側回転方向に回転させるときに、規制部材を第1の回転軸を回転中心として安定的に回転させることができる。
本発明の第10の技術的特徴によれば、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、規制部材の予め決められた退避位置に退避させることができる。
本発明の第11の技術的特徴によれば、規制部材を下側回転方向に回転させるときに、収容手段の周囲から突出する規制部材を略完全に退避させることができる。
本発明の第12の技術的特徴によれば、収容手段に収容された媒体の浮上がり過多を規制するに当たって、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることが可能な媒体規制部品を含む媒体供給装置を構築することができる。
本発明の第13の技術的特徴によれば、浮揚手段を備えた媒体供給装置にあっても、収容手段へ媒体を出し入れするに当たって、媒体規制部品に関し、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることができる。
本発明の第14の技術的特徴によれば、浮揚手段のエア吹出口から離れて媒体規制部品を設置する場合に比べて、媒体規制部品による媒体に対する規制動作をより安定させることができる。
本発明の第15の技術的特徴によれば、長尺オプションを備えた媒体供給装置であっても、収容手段へ長尺な媒体を出し入れするに当たって、媒体規制部品に関し、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることができる。
本発明の第16の技術的特徴によれば、収容手段へ媒体を出し入れするに当たって、媒体規制部品に関し、上側、下側のどちらにも容易に回転退避でき、かつ、媒体規制のための初期位置を安定させることが可能な媒体供給装置を含む媒体処理装置を構築することができる。
(a)は本発明が適用された媒体供給装置の実施の形態の概要を示す説明図、(b)は(a)に示す媒体供給装置をB方向から見た矢視説明図、(c)は(a)に示す媒体規制部品の要部を示す説明図である。 実施の形態1に係る媒体処理装置の全体構成を示す説明図である。 実施の形態1に係る媒体処理装置に用いられる媒体供給装置の一例を示す説明図である。 実施の形態1に係る媒体供給装置の制御系を示す説明図である。 実施の形態1に係る媒体供給装置の媒体収容部の構成例を示す斜視説明図である。 実施の形態1に係る受渡し手段としてのバキュームヘッドの詳細を示す説明図である。 図6中VII方向から見た矢視説明図である。 図4に示すエア捌き機構の構成例を示す説明図である。 (a)は図4に示す浮揚機構の構成例を示す説明図、(b)は図4に示すバキュームヘッドへの吸引機構の構成例を示す説明図、(c)は図4に示すエア捌き機構へのエア供給系の一例を示す説明図である。 (a)は図4に示す昇降機構の構成例を示す説明図、(b)は(a)に示す昇降機構の要部を示す斜視説明図である。 実施の形態1で用いられる媒体規制部品の基本的挙動を示す説明図である。 実施の形態1で用いられる媒体規制部品の詳細を示す斜視説明図である。 図12中XIII方向から見た矢視説明図である。 規制アームに重力方向の下から押圧力を受けた場合の挙動を示す説明図である。 規制アームに重力方向の上から押圧力を受けた場合の挙動を示す説明図である 規制アームの好ましいレイアウトを示す説明図である。 実施の形態2に係る媒体供給装置の外観を示す斜視説明図である。 図17に示す媒体供給装置の内部構造の要部を正面側から見た要部説明図である。 図18における長尺媒体の収容部の要部を示す説明図である。
◎実施の形態の概要
図1(a)は本発明が適用された媒体供給装置の実施の形態の概要を示す説明図である。
同図に示される媒体供給装置150は枚葉の媒体Sを一枚ずつ供給するものであり、単独で使用される場合のほか、例えば供給された媒体Sに対して予め決められた処理を施す処理手段(図1では図示せず)と組み合わせて使用することで、媒体処理装置として具現化される。ここでいう処理手段としては、媒体に画像を形成する画像形成手段や、媒体に塗装する塗装手段など任意のものを含む。
本例において、媒体供給装置150は、図1(a)に示すように、枚葉の媒体Sが収容される収容手段151と、収容手段151に収容された媒体Sの送出方向側に設けられ、媒体Sを一枚ずつ送出する送出手段152と、収容手段151の上方に設けられ、収容手段151に収容された媒体Sを送出手段152に受け渡す受渡し手段153と、収容手段151の周囲に設けられ、収容された媒体Sの浮上がり過多を規制する媒体規制部品1と、を備えたものである。
このような技術的手段において、収容手段151は、一般に媒体Sを積載する積載部を有し、また、各種サイズの媒体Sを収容する態様では、媒体Sの送出方向に交差する側方にて媒体Sを位置決め案内する側方案内部や、媒体Sの送出方向の反対側に位置する後方にて媒体Sを位置決め案内する後方案内部を有する態様が採用されている。また、収容手段151は、媒体Sの補充などを可能とする観点から、媒体供給装置筐体に対して引出可能に構成されることが多い。
また、送出手段152としては、媒体Sを送出する機能を有するものを広く含むが、例えば対構成の送出ロールや送出ロールと送出ベルトとの組合せ等が代表的である。この場合、対構成の送出部材間のニップ域で送出対象である媒体S1を挟持して送出する機能を具現化するようにすればよい。例えば、送出手段152がロール対であれば、ロール対が接触している領域(ニップ域)で媒体S1を挟持し、また、一方のロールがベルトを搬送し、ロール対がベルトを挟んでいる態様であってもよい。
また、本例では、受渡し手段153は、収容手段151の上方に設けられていて収容手段151に収容されている媒体Sを上から受け取り、送出手段152に受け渡すものであれば広く含む。
特に、収容手段151が大容量の媒体Sや長尺媒体を収容する態様にあっては、図1(a)(b)に示すように、収容手段151に収容された媒体Sの送出方向に交差する側方に設けられ、媒体の側方にエアを吹き付けて媒体Sの上側領域を分離した状態で浮揚させる浮揚手段154を備え、受渡し手段153は、浮揚手段154にて浮揚した媒体S1を吸着して送出手段152に受け渡す態様のものが好ましい。
尚、図1(a)(b)中、符号154aは収容手段151に設けられたエア吹出口である。
また、本例において、収容手段151に収容されている媒体Sは、収容手段151の上方に位置する受渡し手段153にて送出手段152へ受け渡されるが、受渡し対象となる媒体S1は、その下方に位置する媒体Sと分離していることが必要であり、通常浮き上がった状態で受渡し手段153に受け渡される。
特に、浮揚手段154を備えた態様においては、図1(b)に示すように、エアによる浮揚力が働くことから、媒体Sの浮き上がり力が更に増加し、媒体Sが浮き上がり過多になり易い傾向が見られる。この場合において、受渡し手段153が浮き上がり過多の状態の媒体S1を受け取ると、受渡し手段153による媒体S1の受渡し姿勢が崩れ、媒体が大きく斜行した状態で送出手段152に受け渡されてしまう懸念がある。
このため、本実施の形態では、前述したような媒体の浮き上がり過多を防止するために、媒体規制部品1が採用されている。
本例において、媒体規制部品1は、図1(a)乃至(c)に示すように、収容手段151の周囲から水平方向に突出し、浮き上がった媒体S1に接触する規制部材2と、媒体S1に非接触な状態で規制部材2を保持する保持部材3と、保持部材3に対し規制部材2を回転可能に支持する第1の回転軸4と、収容手段151に対し保持部材3を回転可能に支持する第2の回転軸5と、を備え、規制部材2は、重力方向の下から押圧力を受けるとき、図1(c)にMuで示すように、保持部材3の動きが抑えられた状態で第1の回転軸4を中心に回転し、規制部材2は、重力方向の上から押圧力を受けるとき、図1(c)にMd示すように、保持部材3を押すことで第2の回転軸5を中心に回転するものである。
尚、図1(c)中、実線で示す規制部材2は初期位置に位置するものであり、また、点線で示す規制部材2はMu方向(上側回転方向に相当)に回転したときの回転軌跡であり、更に、二点鎖線で示す規制部材2はMd方向(下側回転方向に相当)に回転したときの回転軌跡である。
このような技術的手段において、規制部材2は、収容手段151の周囲から水平方向に突出するものであればよく、収容手段151に収容される媒体Sの送出方向に交差する幅方向の側方は勿論、媒体Sの送出方向とは反対側の後方から水平方向に突出するものも含む。また、規制部材2の断面形状についても、板状、棒状など任意の形状を選定して差し支えないし、規制部材2の構成ピースについても単独のものは勿論、複数のピースで一体的な構成のもの、あるは、別体構成のものなどを広く含む。
更に、規制部材2の長さ寸法についても任意に選定して差し支えないが、水平方向への突出寸法が短すぎると、浮き上がり過多を規制する上で媒体S1との接触面積少なすぎる懸念があり、また、水平方向の突出寸法が長すぎると、媒体の浮き上がり動作が損なわれ懸念があるため、最適な範囲で選定することが好ましい。
また、保持部材3については、規制部材2を保持する機能を実現するものであれば適宜選定して差し支えなく、断面形状、長さ寸法、構成ピース数など適宜選定して差し支えない。
更に、第1の回転軸4、第2の回転軸5は回転可能な支軸を有する態様は勿論であるが、これに限られるものではなく、仮想上の回転軸を回転中心として回転させる態様など広く含む。
このような機能を実現する媒体規制部品1の代表的態様としては、収容手段151の周囲から水平方向に突出し、浮き上がった媒体S1に接触する規制部材2と、媒体S1に非接触な状態で規制部材2を保持する保持部材3と、保持部材3に対し規制部材2を回転可能に支持する第1の回転軸4と、収容手段151に対し保持部材3を回転可能に支持する第2の回転軸5と、規制部材2が重力方向の下から押圧力を受けて上側に回転するときに保持部材3の動きを制限する制限手段6と、規制部材2が重力方向の上から押圧力を受けて下側に回転するときに保持部材3に対して規制部材2を拘束する拘束手段7と、規制部材2が水平方向に突出する初期位置HPから上側回転方向(Mu方向)又は下側回転方向(Md方向)に回転したとき、規制部材2を初期位置HPに戻すように付勢する付勢手段8と、を備えたものが挙げられる。
このような技術的手段において、制限手段6は、規制部材2が上側回転方向(Mu方向)に回転するとき、保持部材3の動きを制限して保持部材3を予め決められた位置に留めておくものであり、これにより、規制部材2の第1の回転軸4を中心とする回転動作を可能とする。
また、拘束手段7は、規制部材2が下側回転方向(Md方向)に回転するとき、保持部材3に対して規制部材2を拘束するものであり、これにより、規制部材2及び保持部材3の位置関係を拘束した状態で、規制部材2を第2の回転軸5を中心とする回転動作を可能とする。
更に、付勢手段8は、規制部材2が初期位置HPから上側回転方向(Mu方向)又は下側回転方向(Md方向)に回転したとき、規制部材2を初期位置HPに戻すように付勢するものであればよい。
ここで、上側回転方向(Mu方向)の場合には、規制部材2は、自重回転により初期位置HPに戻ることもあるので、上側回転方向に抗する方向への付勢力については必ずしも必要ではない。このため、付勢手段8としては、規制部材2が少なくとも下側回転方向(Md方向)に回転したときに、これを初期位置HPに戻す付勢力を有するものが必要である。
次に、媒体規制部品1の代表的態様又は好ましい態様について説明する。
第2の回転軸5は、第1の回転軸4よりも上方に配置されている態様が挙げられる。本例は、規制部材2の下側回転方向(Md方向)における回転軌跡の最下点位置を上方寄りに配置する上で好ましい。
特に、第1の回転軸4は、第2の回転軸5の略直下に配置されている態様が好ましい。
また、付勢手段8の好ましい態様としては、第1の回転軸4周りに設けられ、規制部材2が上側回転方向(Mu方向)に回転したときに、規制部材2を初期位置HPに戻す方向に付勢する第1の付勢手段を備えている態様が挙げられる。本例は、第1の付勢手段を備えていない場合には、自重による復帰力は存在するものの、第1の付勢手段を備えた態様では、付勢力の増加に伴って、規制部材2を初期位置HPに戻し易い。
また、付勢手段8は、第2の回転軸5周りに設けられ、規制部材2が保持部材3と拘束された状態で下側回転方向(Md方向)に回転したときに、規制部材2を初期位置HPに戻す方向に付勢する第2の付勢手段を備えている態様が挙げられる。
更に、規制部材2と第1の回転軸4との好ましいレイアウトとしては、第2の回転軸を回転中心とした規制部材2の突出端の回転軌跡は、収容手段151に収容される媒体Sの最大積載量ラインよりも上方に位置するように選定されている態様が挙げられる。
更に、規制部材2と第2の回転軸5との好ましいレイアウトとしては、第1の回転軸4を回転中心とした規制部材2の突出端の回転軌跡は、収容手段151に収容される媒体Sの最大積載量ラインよりも下方に位置するように選定されている態様が挙げられる。
また、規制部材2を下側回転方向(Md方向)に回転させたときの退避位置の好ましい態様としては、第1の回転軸4を通る鉛直方向を過ぎた退避位置に退避可能とすることである。これにより、収容手段151に媒体Sをセットする際に、規制部材2を完全に退避した状態で媒体Sをセットすることが可能になる点で好ましい。
また、制限手段6の好ましい態様としては、規制部材2が上側回転方向(Mu方向)に回転するときに、収容手段151に対して保持部材を回り止めする回り止め部が挙げられる。
更に、拘束手段7の好ましい態様としては、規制部材2が下側回転方向(Md方向)に回転するときに、収容手段151に対し保持部材3をせき止めるせき止め部(ストッパ部)が挙げられる。
更にまた、浮揚手段154を備えた媒体供給装置においては、媒体規制部品1は、収容手段151の側方部のうち、浮揚手段154のエア吹出口154aの近くに設置されている態様が好ましい。
また、長尺オプションを備えた態様にあっては、収容手段151は、媒体Sの送出方向の寸法が通常の長さ寸法よりも長い長尺媒体を収容するに当たって、通常サイズの媒体が収容可能な標準収容部と、標準収容部に隣接して延長される延長収容部と、を有し、標準収容部及び延長収容部の両方に媒体規制部品1を設けるようにした態様が好ましい。
以下、添付図面に示す実施の形態に基づいて本発明を更に詳細に説明する。
◎実施の形態1
図2は実施の形態1に係る媒体処理装置の全体構成を示す。
-媒体処理装置の全体構成-
同図において、媒体処理装置10は、枚葉の媒体を一枚ずつ供給する媒体供給装置11と、媒体供給装置11から供給された媒体に対して予め決められた処理を施す処理手段としての処理ユニット20とを備えている。
本例において、処理ユニット20は、媒体に対して画像を形成する作像部21を備えており、作像部21は、例えば電子写真方式、インクジェット記録方式等の各種作像方式を採用したものが用いられる。そして、処理ユニット20内には、媒体供給装置11から供給される媒体を作像部21に搬入する搬入搬送路22と、作像部21にて作像された媒体を処理ユニット20外に搬出する搬出搬送路23とが設けられ、更に、本例では、処理ユニット20内の作像部21の下方には内蔵の媒体供給部24が別途設けられ、媒体供給部24からの媒体も供給搬送路25を経由して作像部21へと供給されるようになっている。尚、符号26は搬入搬送路22の入口に設けられた搬入ロールあり、搬入搬送路22,搬出搬送路23及び供給搬送路25には適宜数の搬送部材が設けられている。
-媒体供給装置の全体構成-
本例において、媒体供給装置11は、図2及び図3に示すように、媒体を収容する筐体12を有し、この筐体12には二段構成の引出型の上段ドロワ13、下段ドロワ14を引出可能に配設すると共に、筐体12の上部には手差しで媒体が供給可能な手差し供給部15を配設したものである。そして、筐体12の処理ユニット20側には上段ドロワ13下段ドロワ14及び手差し供給部15から供給される媒体を処理ユニット20側に中継して搬出する中継ユニット16を配設したものである。
本例において、上段ドロワ13及び下段ドロワ14はいずれも大容量の媒体を収容して一枚ずつ供給する構成を備えている。また、中継ユニット16は、上段ドロワ13から供給される媒体を搬出する第1搬出路17a、下段ドロワ14から供給される媒体を搬出する第2搬出路17b及び手差し供給部15から供給される媒体を搬出する第3搬出路17cを有しており、これら第1~第3搬出路17a~17cには適宜数の搬送ロール18を設けると共に、第1~第3搬出路17a~17cの出口側に処理ユニット20への排出口17eにつながる合流搬送路17dを形成し、この合流搬送路17dに排出ロール19を設けたものである。尚、上段ドロワ13下段ドロワ14には夫々把手13a,14aが設けられ、手前側に引出可能になっている。
-上段ドロワ(下段ドロワ)の構成例-
本例において、上段ドロワ13及び下段ドロワ14は略同様に構成されており、以下、上段ドロワ13を例に挙げて説明する。
本例において、上段ドロワ13は、例えば図4に示すように、枚葉の媒体を収容する収容手段としての収容部30と、収容部30に収容された媒体の送出方向側に設けられ、媒体を一枚ずつ送出する送出手段としての送出ロール40と、収容部30の上方に設けられ、収容部30に収容された媒体を一枚ずつ吸着して送出ロール40に受け渡す受渡し手段としてのバキュームヘッド50と、収容部30に収容された媒体の送出方向に交差する側方に設けられ、媒体の側方にエアを吹き付けて媒体の上側領域を分離した状態で浮揚させる浮揚手段としての浮揚機構70と、収容部30に収容される媒体の送出方向側に設けられ、浮揚機構70にて浮揚された上側の媒体とその下方側に位置する媒体との間にエアを吹き付けて浮揚された媒体を捌くエア捌き機構80と、を備えている。
<収容部>
本例において、収容部30は、図4及び図5に示すように、各種サイズの媒体が積載される積載底板31を有し、この積載底板31に積載される各種サイズの媒体の送出方向に交差する幅方向の側方に設けられ、媒体の側方位置を位置決め案内する側方案内手段としてのサイドガイド32(具体的には32a,32b)と、積載底板31に積載される媒体の送出方向と反対側の後側方に設けられ、媒体の後方位置を位置決め案内する後方案内手段としてのエンドガイド33と、積載底板31に積載される媒体の送出方向側位置を仕切る仕切りプレート34と、を備えている。
本例では、使用対象とする媒体のサイズに合わせて収容部30を設計すればよいが、汎用性を持たせるという観点からすれば、通常サイズの媒体を主として使用対象にすることが好ましい。ここでいう通常サイズの媒体としては、例えば長手方向の長さが488mmまでの媒体が使用され、このようなサイズの媒体の一例としては、JIS規格のA3版サイズ以下の媒体が該当する。
そして、本例では、サイドガイド32は、積載底板31の幅方向に沿って移動可能に設けられ、予め決められた位置決め位置で位置決めされるようになっており、また、エンドガイド33は、積載底板31の媒体の送出方向に沿って移動可能に設けられ、予め決められた位置決め位置に位置決めされるようになっている。また、本例では、仕切りプレート34には当該仕切りプレート34の上縁から上方に向かって突出する複数(本例では二つ)のストッパ片35(図8参照)が設けられており、ストッパ片35は浮揚機構70未使用時の媒体群の上方領域がせき止められるストッパ壁36(図8参照)として機能するようになっている。
更に、積載底板31は、図4に示すように、後述する昇降機構90(図10参照)により昇降可能に支持されている。
<送出ロール>
本例において、送出ロール40は、図4、図8及び図11に示すように、駆動回転する駆動軸41aに複数の分割ロール体41bを有する駆動ロール41と、駆動ロール41の回転に追従して従動回転し、図示外の回転軸に複数の分割ロール体42bを有する従動ロール42とを備え、駆動ロール41と従動ロール42との接触部NP(具体的には分割ロール体41b,42b間のニップ域に相当)に媒体を挟持して搬送するようになっている
<バキュームヘッド>
本例において、バキュームヘッド50は、図6、図7及び図9(a)に示すように収容部30の上方にて筐体12に固定されるヘッドフレーム60に対し案内機構58(例えば案内ロッドを使用)を介して支持され、媒体の送出方向に沿って進退移動可能に設けられている。
本例において、バキュームヘッド50は、中空ボックス状のヘッド本体51を有し、ヘッド本体51のうち収容部30に収容された媒体に対向する面には多数のバキューム孔52を開設し、ヘッド本体51には吸引機構53が接続されている。ここで、吸引機構53としては、吸引用のブロワ54とヘッド本体51との間をバキュームダクト55で連結し、バキュームダクト55の途中には流路を開放遮断するバキュームバルブ56を介在させ、バキュームバルブ56をバルブモータ57にて開閉するようにしたものが採用されている。
そして、ヘッドフレーム60にはバキュームヘッド50を進退移動させる進退機構61が設けられている。本例において、進退機構61は、図6及び図7に示すように、ヘッドフレーム60にステッピングモータ62を固定し、このステッピングモータ62には駆動プーリ63を連結し、更に、ヘッドフレーム60には適宜数の伝達プーリ64を適宜箇所に設け、駆動プーリ63及び伝達プーリ64にはワイヤ65を掛け渡すと共に、ワイヤ65の一部をバキュームヘッド50に固着するようにしたものである。本例では、ステッピングモータ62の正逆回転に伴って駆動プーリ63が回転し、これに伴ってワイヤ65が所定量移動し、バキュームヘッド50が媒体の送出方向において進退移動するようになっている。
<浮揚機構>
本例において、浮揚機構70は、図4図5及び図9(b)に示すように、例えばサイドガイド32(32a,32b)を中空ボックス状に構成し、サイドガイド32の媒体の側方に面した箇所の上方には複数のエア吹出口71を開設し、サイドガイド32の中空部にはエア吹出口71に一端が連通するエアダクト72を配設し、エアダクト72の他端を吹出用のブロワ73に連通させるようにしたものである。尚、ブロワ73はサイドガイド32に内蔵設置してもよいし、サイドガイド32に対して外付け設置してもよい。
更に、本例では、サイドガイド32のエア吹出口71の近くには媒体規制部品100が設けられている。本例の媒体規制部品100は、積載底板31に積載された媒体の側方に設けられ、媒体の収容領域に突出して、浮揚機構70使用時に浮揚する媒体の浮上がり過多を規制するように機能するものである。
<エア捌き機構>
本例において、エア捌き機構80は、図4、図8及び図9(c)に示すように、浮揚機構70により浮揚する媒体の送出方向側端部に向けて下方から斜め後方に向けてナイフ状のエアを吹き付けるエアノズル81を有し、エアノズル81から吹き出したエアをエア案内板82で方向転換させ、浮揚機構70にて浮揚された上側の媒体とその下方側に位置する媒体との間にエアを吹き付けて浮揚された媒体を捌くものである。
そして、本例では、エアノズル81にはエアダクト83が連通され、このエアダクト83にはエア吹出し用のブロワ84が接続されている。そして、エアダクト83の途中には流路を開放遮断する開閉バルブ85が設けられ、この開閉バルブ85はバルブモータ86にて開閉するようになっている。
<昇降機構>
昇降機構90は、図4及び図10(a)(b)に示すように、積載底板31のうち媒体の送出方向に交差する幅方向両側の四箇所に吊り下げ部91を具備させ、夫々の吊り下げ部91に終端が夫々振り分けて連結される四本のワイヤ92~95を具備させ、各ワイヤ92~95を一若しくは複数の案内プーリ96に掛け渡した後に、各ワイヤ92~95の一端側を同軸で連結された巻取りプーリ97(本例では97a,97b)に固着すると共に、巻取りプーリ97を正逆回転可能な駆動モータ98で回転させ、各ワイヤ92~95を所定量移動させることで、積載底板31を平行な姿勢を保ちつつ昇降させるようにしたものである。尚、符号99は積載底板31に積載される媒体のうち媒体の表面を予め決められた高さ位置に設定するための高さセンサを示す。
-位置センサ-
また、本実施の形態では、図4に示すように、送出ロール40を挟んで媒体の送出方向上流側には前段位置センサ120が設置され、媒体の送出方向下流側には後段位置センサ130が設置されている。
前段位置センサ120は、収容部30に収容される媒体の送出方向側端部位置よりも送出ロール40側であって、送出ロール40のニップ域NPに至る前までの領域に複数(本例では二つ:具体的には120a,120b)設置されている。
そして、前段位置センサ120は、媒体の送出方向に交差する幅方向、言い換えれば、送出ロール40の軸方向に間隔を置いて設置され、媒体の送出方向側端部の位置を検出するようになっている。このため、前段位置センサ120は、媒体が通過したか否かの他、媒体の斜行状態の程度を判別する情報として用いられる。
一方、後段位置センサ130は、媒体が送出ロール40のニップ域NPを通過したことを検出するものであって、媒体の通過領域内に一つ設けられている。
尚、前段位置センサ120は、例えば送出される媒体に向けて光を照射する発光素子と、媒体からの反射光を受光する受光素子とをセンサ筐体内に並設したもので、受光素子への受光タイミングにて媒体の送出方向側端部が前段位置センサ120を過ったことを検出することが可能である。尚、後段位置センサ130も前段位置センサ120と略同様な構成を備えている。
-制御系-
本例においては、図4に示すように、媒体供給装置11を制御する制御装置200が設けられている。この制御装置200は、例えばCPU、ROM、RAM及びI/Oポート等を有するマイクロコンピュータからなり、CPUに、ジョブ指定等に伴う各種情報や、各種センサ(例えば前段位置センサ120、後段位置センサ130)からの信号を取り込み、ROMに予めインストールしたプログラムに沿って演算し、各制御対象に所定の制御信号を送出するようにしたものである。
本例では、制御対象としては、送出ロール40、バキュームヘッド50(吸引機構53、進退機構61)、浮揚機構70、エア捌き機構80及び昇降機構90等が挙げられ、また、制御装置200には、媒体の供給ジョブの進行状態、媒体の供給状態の異常警告などを表示する表示器210が設けられている。
-媒体規制部品-
<媒体規制部品の基本的挙動>
本実施の形態において、媒体規制部品100は、図4図5及び図11に示すように、サイドガイド32(32a,32b)のうち媒体Sを位置決め案内する内側面に三箇所間隔を置いて設けられている。
特に、本例では、浮揚機構70を備えた態様が採用されており、媒体規制部品100は、媒体の送出方向に対し浮揚機構70のエア吹出口71の近傍に配置されている。
本例において、媒体規制部品100は、サイドガイド32(32a,32b)の内側面から水平方向に延びる規制部材としての板状の規制アーム101を備えている。
この規制アーム101は三つの機能を実現するものである。
第1の機能は、規制アーム101が初期位置HPとして水平方向の姿勢を保つようになっており、収容部30にて浮き上がった媒体の側方に接触し、媒体の上がり過多を抑制するものである。
第2の機能は、規制アーム101に重力方向の下から上側に向けて押圧力を受けた場合に、規制アーム101は、図11に示す矢印Mu方向に回転し、初期位置HPに位置する場合に比べて、水平方向に対する突出寸法が低減されている。このため、例えば収容部30内に収容されている媒体Sを一旦取り除くような場合に、初期位置HPから上側に規制アーム101を一時退避させることが可能になる。
第3の機能は、規制アーム101に重力方向の上から下側に向けて押圧力を受けた場合に、規制アーム101は、図11に示す矢印Md方向に回転し、初期位置HPに位置する場合に比べて、水平方向に対する突出寸法が低減した退避位置に配置されている。このため、例えば収容部30内に媒体を補充セットするような場合に、初期位置HPから下側に規制アーム101を一時退避させることが可能になる。
-媒体規制部品の構成例-
本例において、媒体規制部品100は、図12及び図13に示すように、前述した規制アーム101と、規制アーム101を保持するために用いられ、規制アーム101に対して略直交し且つ鉛直方向に延びるように配置される保持アーム111と、保持アーム111の下端側にて規制アーム101を回転可能に支持する第1の回転軸102と、サイドガイド32に対して保持アーム111の上端側を回転可能に支持する第2の回転軸112とを備えている。
本例において、第1の回転軸102は、第2の回転軸112の略直下に配置されている
更に、本例おいて、第1の回転軸102周りには付勢手段としての第1の付勢バネ103が装着され、この第1の付勢バネ103は、規制アーム101と保持アーム111とが略90°の角度関係を保つように両者間に付勢力を付与するものであり、保持アーム111に対して規制アーム101が第1の回転軸102を中心に接近する方向に回転した場合には、第1の付勢バネ103は保持アーム111に対して規制アーム101を初期位置HP側に戻すように付勢する。
また、第2の回転軸112周りには付勢手段としての第2の付勢バネ113が装着され、この第2の付勢バネ113は、サイドガイド32に対して保持アーム111が略鉛直方向の位置を保つように両者間に付勢力を付与するものであり、保持アーム111が鉛直方向の姿勢から反時計回り方向に回転した場合には、第2の付勢バネ113は、保持アーム111を鉛直方向の位置に戻すように付勢する。
<拘束機構>
更に、本例では、規制アーム101と保持アーム111との第1の回転軸102周りには拘束手段としての拘束機構250が設けられている。本例において、拘束機構250は、規制アーム101の第1の回転軸102近傍に第1の回転軸102の径方向に突出するように形成されたせき止め突起251と、保持アーム111の第1の回転軸102の近傍に設けられ、規制アーム101が初期位置HPに位置するときに、せき止め突起251が突き当たるせき止め受部252と、を備えている。
つまり、拘束機構250は、規制アーム101が初期位置HPに位置するときには、規制アーム101側のせき止め突起251が保持アーム111側のせき止め受部252に突き当たるため、規制アーム101が下側回転方向(Md方向)に回転しようとすると、保持アーム111と規制アーム101とは拘束機構250による拘束状態を保って第2の回転軸112を中心に一体となって回転する。
<回り止め機構>
また、本例では、第2の回転軸112周りには、保持アーム111が鉛直方向の姿勢から反時計回り方向に回転する動きを制限する制限手段としての回り止め機構160が設けられている。
本例の回り止め機構160は、保持アーム111の第2の回転軸112周りに回り止め
突起161を第2の回転軸112の径方向に張り出すように形成し、サイドガイド32側には回り止め突起161が突き当たる板状の回り止め受け162を設けたものである。
本例によれば、保持アーム111は、鉛直姿勢から反時計回り方向に向かって外力が作用したとしても、回り止め機構160によって保持アーム111の反時計回り方向の回転動作は制限される。
<ストッパ機構>
更に、本実施の形態では、保持アーム111が第2の回転軸112を中心に時計回り方向に回転した場合に、所定の位置で回転動作を停止するストッパ機構170が設けられている。
このストッパ機構170は、保持アーム111のうち規制アーム101とは反対側に位置する箇所に、第1の回転軸102と第2の回転軸112との中心を結ぶ線に対して交差する方向に突出するストッパ突起171を設け、サイドガイド32側にはストッパ突起171が突き当たる板状のストッパ受け172を設けたものである。尚、本例では、ストッパ受け172は回り止め受け162と同じ部材で構成されているが、勿論別部材で構成してもよい。
本例によれば、保持アーム111は、鉛直姿勢から時計回り方向に回転するが、ストッパ機構170によって所定の位置に到達した段階で保持アーム111の時計回り方向の回転は停止させられる。
-媒体規制部品の動作-
(1)規制アームの初期位置
規制アーム101は、図14に示すように、重力方向の上又は下からの押圧力を受けなければ、予め決められた初期位置HPに配置されている。
この規制アーム101の初期位置HPは水平方向に突出したものであり、保持アーム111が第2の付勢バネ113及び回り止め機構160により鉛直方向の姿勢に保たれ、また、規制アーム101の第1の付勢バネ103及び拘束機構250によって保持アーム111に対して略90°の角度関係を保って突出する状態に保たれることから、予め決められた位置に選定されている。
本例では、収容部30内の媒体が浮揚機構70により浮揚させられたとしても、媒体の側方が初期位置HPに位置する規制アーム101に接触することから、媒体の側方部が浮上がり過多に至る懸念はない。
(2)規制アームの上側回転移動
規制アーム101に対して重力方向の下から上側に向かって押圧力を受けた場合には、規制アーム101は第1の回転軸102を中心に反時計回り方向に回転モーメントが作用し、この回転モーメントによって、保持アーム111には第2の回転軸112を中心に反時計回り方向に回転モーメントが作用する。しかしながら、保持アーム111は回り止め機構160によって反時計回り方向には回転不可であるため、規制アーム101が第1の回転軸102を中心にMu方向に回転する。
尚、規制アーム101に対して重力方向の下からの押圧力が作用しなくなると、規制アーム101は第1の付勢バネ103の付勢力によって初期位置HPから復帰させられる。
(3)規制アームの下側回転移動
規制アーム101に対して重力方向の上から下側に向かって押圧力を受けた場合には、図15に示すように、規制アーム101は第1の回転軸102を中心に時計回り方向に回転モーメントが作用し、この回転モーメントによって、保持アーム111には第2の回転軸112を中心に時計回り方向に回転モーメントが作用する。
この場合、規制アーム101と保持アーム111とは拘束機構250によって拘束されていることから、規制アーム101は保持アーム111と拘束された状態で、第2の回転軸112を中心に時計回り方向に回転する。このため、規制アーム101は矢印Md方向に向かって下側に回転する。
そして、規制アーム101と共に保持アーム111が回転し、ストッパ機構170が働いた時点で保持アーム111の回転が停止させられることから、規制アーム101は予め決められた退避位置に退避される。
本例においては、規制アーム101の退避位置は、第1の回転軸102の中心と第2の回転軸112の中心とを結んだ鉛直線よりもサイドガイド32の奥側に設定されるので、規制アーム101は媒体の収容領域から完全に退避した状態に保たれる。このため、収容部30への媒体のセット作業時において、規制アーム101の存在が邪魔になる懸念はない。
尚、サイドガイド32には規制アーム101が退避位置に移動可能になるように切欠開口115(図11図12参照)が設けられている。
-媒体規制部品の好ましいレイアウト例-
本例では、第2の回転軸112は、図16に示すように、第1の回転軸102よりも上方に配置され、しかも、第1の回転軸102は第2の回転軸112の略直下に配置されている。
そして、本例では、第2の回転軸112を中心に規制アーム101を回転させたときの先端軌跡m2は、収容部30に収容される媒体の最大積載量Lmaxより上方に位置するように設定されているため、規制アーム101を下側回転方向に回転させたとしても、収容部30内の媒体と干渉することはない。
一方、第1の回転軸102を中心に規制アーム101を回転させたときの先端軌跡m1は、収容部30に収容される媒体の最大積載量Lmaxより下方に位置するように設定されているため、規制アーム101の初期位置HPと媒体の最大積載量Lmaxとの間のギャップが不必要に大きくなる懸念はなく、規制アーム101による媒体の浮上がり過多は有効に作用する。
尚、本例では、第2の回転軸112を第1の回転軸102よりも上方に設定したが、仮に、第1の回転軸102よりも第2の回転軸112を下方に設定する態様では、規制アーム101と収容部30に収容された媒体の最大積載量Lmaxとが干渉する懸念が生ずる。
◎実施の形態2
図17は実施の形態2に係る媒体供給装置11の要部を示す。
同図において、媒体供給装置11の基本的構成は、実施の形態1と略同様であるが、実施の形態1と異なり、通常サイズの媒体に加えて、通常サイズよりも長手方向の長さが長い長尺媒体をも使用対象とすることが可能なものである。尚、実施の形態1と同様な構成については実施の形態と同様な符号を付してここではその詳細な説明を省略する。
本例において、媒体供給装置11は、通常サイズの媒体を積載して供給する本体部300(実施の形態1の媒体供給装置と略同様の構成)を有し、この本体部300に長尺オプション400を付加して長尺媒体を積層して供給することを可能とする。
本例において、本体部300は、実施の形態1に示す媒体供給装置11と略同様な構成を有しているが、実施の形態と異なり、筐体12の中継ユニット16とは反対側に位置する側壁には長尺オプション400を接続可能な開口部を確保できるように構成し、また、筐体12の上部のうち手差し供給部15に隣接した箇所には開閉カバー301を手差し供給部15側を回転支点として開閉可能に設け、開閉カバー301に設けられたハンドル302を操作することで開閉カバー301を開放して長尺媒体をセットする際の作業スペースを確保するようになっている。
本例において、長尺オプション400は、図17乃至図19に示すように、本体部300の中継ユニット16とは反対側の側壁の開口部に接続される追加装置401と、本体部300側の構成を一部変更する変更装置420とを備えたものである。
本例において、変更装置420は、本体部300における上段ドロワ13の収容部30の一部を構成する積載底板31に高さをかさ上げするためのかさ上げ部としてのかさ上げ台421を設置し、当該かさ上げ台421の表面部を専用の積載部422とした。
また、追加装置401は、外付け筐体402内には専用の積載部422の送出ロール40とは反対側に隣接した箇所に追加の積載部403を設置し、専用の積載部422の積載面と追加の積載部403の積載面とが略面一になって長尺媒体が積載可能な長尺積載部410として機能させるものである。特に、本例では、かさ上げ台421を用いて長尺媒体の積載面を、通常サイズの媒体の積載面よりもかさ上げする構成が採用されているが、これは、長尺積載部410に積載される長尺媒体の重量を少なくし、昇降機構90の負荷を軽減することを企図したものである。
更に、本例において、昇降機構90は、実施の形態1にて積載底板31を昇降させる構成に加えて、追加の積載部403を昇降させるための複数の吊り下げ部405、複数のワイヤ406、複数の案内プーリ407を具備させ、複数のワイヤ406で追加の積載部403を吊り下げ支持し、更に、本体部300側の昇降機構90の既存の構成要素である案内プーリ96に複数のワイヤ406を掛け渡した後、各ワイヤ406の一端側を既存の構成要素である巻取りプーリ97に固着し、既存の構成要素である駆動モータ98を回転させることで、追加の積載部403と専用の積載部422とを同じタイミングで昇降させるようにしたものである。
更に、追加装置401の外付け筐体402内には、追加の積載部403の周囲には長尺媒体の送出方向に交差する幅方向の両側を位置決め案内する追加のサイドガイド432(具体的には432a,432b)を設けると共に、追加の積載部403に対して既存のエンドガイド33を兼用し、更に、この追加のサイドガイド432には追加の浮揚機構440を装備し、また、長尺媒体の浮揚時における側方縁部の浮き上がり過多を防止する追加の媒体規制部品450を設置するようにしたものである。尚、図19中、符号441は追加の浮揚機構440のエア吹出口であり、追加の媒体規制部品450はエア吹出口441の近くに設けられている。
このように、長尺オプション400を用いた媒体供給装置11にあっては、長尺積載部410に長尺媒体が収容され、昇降機構90により、長尺媒体の表面が予め決められた位置に配置され、この状態で、媒体の供給指示を待つ。
そして、媒体の供給指示が出されると、浮揚機構70及び追加の浮揚機構440働き、長尺媒体を浮揚し、バキュームヘッド50にて浮揚した長尺媒体の送出方向側の上面部を吸着して送出ロール40へ搬送し、かつ、エア捌き機構80にて長尺媒体の送出方向側端部を一枚ずつ捌いて送出ロール40へと受け渡すという媒体供給動作が実施される。
このとき、長尺媒体は通常サイズの媒体よりも斜行し易い傾向が見られるが、本例では、長尺媒体の送出方向側端部の状態を検出し、長尺媒体の供給状態が許容範囲か異常範囲かを容易に判別することが可能である点で極めて有効である。
1…媒体規制部品,2…規制部材,3…保持部材,4…第1の回転軸,5…第2の回転軸,6…制限手段,7…拘束手段,8…付勢手段,150…媒体供給装置,151…収容手段,152…送出手段,153…受渡し手段,154…浮揚手段,154a…エア吹出
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