JP2022046356A - 仮設足場 - Google Patents

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Abstract

【課題】支柱の間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の手摺を使用できるようにする。【解決手段】水平材10が伸縮自在に構成されている。第1ブレース20の上端部及び第2ブレース30の上端部は、水平材10に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。第1下部楔材42は、第1ブレース20の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。第2下部楔材43は、第2ブレース30の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。【選択図】図2

Description

本発明は、仮設足場を構築する際に使用される仮設足場用手摺に関する。
従来より、各種建築物の建築現場や土木作業現場では、その作業内容に応じて仮設足場が構築される。一般的な仮設足場は、例えば特許文献1に開示されているように、複数本の支柱と、これら支柱を連結する布材と、布材に掛け渡されて作業床を形成する足場板等で構成されている。また、仮設足場には、作業床上での作業者の安全を確保するため、手摺も設けられている。
特許文献1の手摺は、水平方向に延びる水平材と、水平材の下方で互いに交差するように配設される一対のブレースとを備えている。各ブレースの上端部及び下端部には、支柱の楔孔に係止する係止機構がそれぞれ設けられている。下端部の係止機構は、支柱の楔孔に差し込まれる楔材と、楔材が取り付けられるブラケットと、ブラケットを上下方向に延びる揺動軸周りに回動可能に支持する枢軸とを備えている。
特開2016-169577号公報
特許文献1では、楔材が取り付けられるブラケットを上下方向に延びる枢軸によって回動可能に支持しているので、例えば円筒状のタンクのような湾曲した外壁面を有する建築物を建築する現場において当該建築物に沿うように手摺を設置することが可能になる。
ところで、支柱の間隔は一定であるとは限らず、変更になることがある。支柱の間隔が変わると、手摺の水平材の長さが変わるとともに、手摺に設けられている楔材の水平方向の距離も変わることになる。しかしながら、特許文献1では、水平材の長さが固定されているので、支柱の間隔が変わると、その間隔に対応するように水平材も変える必要があった。
さらに、支柱の間隔が変わると、ブレースの角度も変わることになるが、このブレースの端部には、楔材がブラケットを介して支持されているので、楔材の角度もブレースの角度に応じて変わることになる。しかしながら、楔材の楔孔に対する差し込み角度は決まっているので、楔材の角度を楔孔に対して変えることはできない。このため、支柱の間隔が変わると、その間隔に対応するようにブレースも変える必要があった。
つまり、支柱の間隔に合わせて水平材、ブレースを複数種用意しなければならないので、コストの高騰を招くおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、支柱の間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の手摺を使用できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、水平方向に互いに離れて配置された第1支柱から第2支柱まで延びる水平材と、前記水平材の下方において互いに交差するように配置される第1ブレース及び第2ブレースと、前記水平材の前記第1支柱側の端部及び前記水平材の前記第2支柱側の端部にそれぞれ取り付けられた第1上部楔材及び第2上部楔材と、前記第1ブレースの下端部及び前記第2ブレースの下端部にそれぞれ取り付けられた第1下部楔材及び第2下部楔材とを備え、前記第1上部楔材及び第2下部楔材が前記第1支柱に設けられた上部係止孔及び下部係止孔にそれぞれ差し込まれ、前記第2上部楔材及び第1下部楔材が前記第2支柱に設けられた上部係止孔及び下部係止孔にそれぞれに差し込まれた状態で取り付けられる仮設足場用手摺において、前記水平材は、伸縮自在に構成されており、前記第1ブレースの上端部は、前記水平材の前記第1支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2ブレースの上端部は、前記水平材の前記第2支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第1下部楔材は、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2下部楔材は、前記第2ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、水平材に取り付けられている第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込み、また、第2ブレースの第2下部楔材及び第1ブレースの第1下部楔材をそれぞれ第1支柱の下部係止孔及び第2支柱の下部係止孔に差し込むことで、仮設足場用手摺が第1支柱及び第2支柱に取り付けられる。尚、係止孔は楔材が差し込まれる孔なので、楔孔と呼ぶこともできる。
例えば、第1支柱と第2支柱の間隔を狭くした場合、水平材を縮めることで当該水平材が第1支柱と第2支柱の間隔に対応する長さになる。これにより、第1支柱と第2支柱の間隔が狭くなっても、水平材の第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込むことが可能になる。また、第1支柱と第2支柱の間隔が狭くなると、第1ブレース及び第2ブレースの傾斜角度が大きくなり、両ブレースの交差角度が変わる。第1ブレースの下端部には、上下方向に揺動自在に第1下部楔材が取り付けられているので、第1ブレースの傾斜角度が大きくなっても、第1下部楔材の角度は一定に保たれて、第2支柱の下部係止孔に差し込み可能になる。同様に、第2ブレースの下端部に上下方向に揺動自在に第2下部楔材が取り付けられているので、第2ブレースの傾斜角度が大きくなっても、第1支柱の下部係止孔に差し込み可能になる。
また、第1支柱と第2支柱の間隔を広くした場合には、水平材を伸ばすことで当該水平材が第1支柱と第2支柱の間隔に対応する長さになる。これにより、第1支柱と第2支柱の間隔が広くなっても、水平材の第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込むことが可能になる。また、第1支柱と第2支柱の間隔が広くなると、第1ブレース及び第2ブレースの傾斜角度が小さくなり、両ブレースの交差角度が変わる。この場合も、第1下部楔材及び第2下部楔材の角度が一定に保たれるので、第1支柱の下部係止孔及び第2支柱の下部係止孔に差し込むことが可能である。
第2の発明は、前記第1ブレース及び前記第2ブレースは、伸縮自在に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば水平材の高さが変わることなく、第1支柱及び第2支柱の下部係止孔の高さ高くなった場合には、第1ブレース及び第2ブレースを縮めることで、第1ブレース及び第2ブレースの長さを下部係止孔の高さに対応する長さにすることができる。また、水平材の高さが変わることなく、第1支柱及び第2支柱の下部係止孔の高さ低くなった場合には、第1ブレース及び第2ブレースを伸ばすことで、第1ブレース及び第2ブレースの長さを下部係止孔の高さに対応する長さにすることができる。
第3の発明は、前記第1下部楔材を支持する第1楔材側ブラケットと、前記第2下部楔材を支持する第2楔材側ブラケットとを備え、前記第1楔材側ブラケットは前記第1ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2楔材側ブラケットは前記第2ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1下部楔材を第1ブレースの下端部に対して水平方向に揺動させることができ、また、第2下部楔材を第2ブレースの下端部に対して水平方向に揺動させることができるので、湾曲した外壁面を有する建築物に沿うように手摺を設置することが可能になる。
第4の発明は、前記第1ブレースの下端部は、第1ブレース側ブラケットを有しており、前記第1ブレース側ブラケットは、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第1楔材側ブラケットは、前記第1ブレース側ブラケットに対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1楔材を、第1ブレース側ブラケット及び第1楔材側ブラケットを介して第1ブレースに取り付けることにより、上下方向及び水平方向のいずれにも揺動自在にすることができる。
第5の発明は、前記第1ブレース側ブラケットは、金属製の板材からなり、前記第1ブレースの下端部を水平方向に挟むように形成された一対の連結板部を有していることを特徴とする。
この構成によれば、第1ブレース側ブラケットを一対の連結板部によって第1ブレースの下端部に連結することが可能になる。
第6の発明は、一対の前記連結板部と前記第1ブレースの下端部とを水平方向に貫通するボルト及び当該ボルトに螺合するナットにより、前記第1ブレース側ブラケットが前記第1ブレースの下端部に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、ボルト及びナットを利用することによって第1ブレース側ブラケットを第1ブレースの下端部に簡単に取付可能にしながら、第1ブレース側ブラケットを上下方向に揺動させることができる。
本発明によれば、水平材を伸縮自在に構成し、第1下部楔材を第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けるとともに、第2下部楔材を第2ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けたので、支柱の間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の手摺を使用できる。
本発明の実施形態に係る仮設足場の一部を示す斜視図である。 実施形態1に係る仮設足場用手摺の使用状態を示す正面図である。 実施形態1に係る仮設足場用手摺の正面図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部を上方から見た斜視図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部の正面図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部の平面図である。 支柱の間隔が狭い場合の図2相当図である。 実施形態2に係る図2相当図である。 実施形態2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図7相当図である。 ポケットクランプの平面図である。 開放状態にあるポケットクランプの平面図である。 ポケットクランプの斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る仮設足場用手摺1が取り付けられた仮設足場100の一部を示す斜視図である。仮設足場100は、上下方向に延びる複数の支柱101A、101B、101C、…と、各支柱101A、101B、101C、…を支持するジャッキベース102と、複数の布材103と、複数の足場板104と、本発明の実施形態1に係る仮設足場用手摺1とを備えている。仮設足場100は、各種建築物の建築現場や土木作業現場において、その作業に応じて構築されるものであり、例えば円筒状のタンクのような湾曲した外壁面を有する建築物を建築する現場では、当該建築物の外壁面に沿うように構築される。
図2は、仮設足場100の一部を拡大して示すものである。この図2では、第1支柱101Aと、第2支柱101Bと、ジャッキベース2と、足場板104と、仮設足場用手摺1とを示し、他の部材は省略しているが、図1に示すように他の部材と共に仮設足場100の一部を構成している。
第1支柱101A及び第2支柱101Bは、例えば円形断面を有する金属製パイプで構成されており、水平方向に互いに離れて配置されるとともに互いに平行である。第1支柱101A及び第2支柱101Bには、上下両方向に開放された複数のポケットPが径方向に張り出すように設けられている。各ポケットPは、例えば鋼板等の金属製板材を屈曲成形してなるものであり、上記金属製パイプに溶接されている。同一高さ位置に4つのポケットPが設けられており、これら4つのポケットPは上記金属製パイプの周方向に90度おき(等間隔)に配置されている。また、4つのポケットPを1組とした場合、各組は上下方向に互いに間隔をあけて配置されている。尚、ポケットPに限らず、フランジであってもよい。フランジの場合、楔材の差し込みが可能な係止孔(楔孔)が当該フランジを上下方向に貫通するように形成されている。
ポケットP内の孔が係止孔(楔孔)である。図2に示すように、第1支柱101AのポケットPのうち、仮設足場用手摺1が取り付けられるのは上下方向に離れた2つのポケットPである。仮設足場用手摺1が取り付けられるポケットPのうち、上側に位置するポケットP内の孔を上部係止孔P1とし、下側に位置するポケットP内の孔を下部係止孔P2とする。また、第2支柱101BのポケットPのうち、仮設足場用手摺1が取り付けられるのは上下方向に離れた2つのポケットPである。仮設足場用手摺1が取り付けられるポケットPのうち、上側に位置するポケットP内の孔を上部係止孔P3とし、下側に位置するポケットP内の孔を下部係止孔P4とする。
仮設足場用手摺1は、足場板104によって形成される作業床上で作業者が各種作業を行う際に作業者の安全を確保するための足場構成部材である。本例の仮設足場用手摺1は、先行手摺である。すなわち、足場板104によって作業床を形成する前の段階で仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けておき、仮設足場用手摺1の取付が完了したら、足場板104を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。このような工法は手摺先行工法等と呼ばれている。
仮設足場用手摺1は、水平材10と、第1ブレース20と、第2ブレース30と、第1上部楔材41及び第2上部楔材40と、第1下部楔材42及び第2下部楔材43とを備えている。水平材10は、第1支柱101Aから第2支柱101Bまで水平に延びる部材であり、例えば金属製パイプ材で構成することができる。水平材10は伸縮自在に構成されている。具体的には、水平材10は、第1支柱101A側の第1水平材10aと、第2支柱101B側の第2水平材10bと、第1水平材10a及び第2水平材10bを連結する中間水平材10cとを有している。第1水平材10a及び第2水平材10bは、中間水平材10cよりも大径とされており、第1水平材10a及び第2水平材10bに中間水平材10cを挿入することができるようになっている。例えば、中間水平材10cの一端部を第1水平材10aに固定しておき、中間水平材10cの他端部を第2水平材10bに挿入可能にし、その挿入深さを変えることで、第1水平材10a及び第2水平材10bの間隔、即ち水平材10の長さを略無段階に変えることができる。水平材10の長さを所定長さにした状態で保持できるように、中間水平材10cを第2水平材10bに対して固定するボルトやねじを設けてもよい。水平材10の伸縮構造は上述した構造に限られるものではなく、他の伸縮構造を用いることもでき、例えば水平材10を2つの部材で構成することもできる。
第1水平材10aにおける第1支柱101A側の端部は下方へ屈曲している。第1水平材10aにおける第1支柱101A側の端部には、第1上部楔材41が取り付けられている。第1上部楔材41は、下方へ突出する金属製板材で構成されており、第1支柱101Aに設けられているポケットPの上部係止孔P1に対して上方から差し込み可能となっている。
第2水平材10bにおける第2支柱101B側の端部も下方へ屈曲している。第2水平材10bにおける第2支柱101B側の端部には、第2上部楔材40が取り付けられている。第2上部楔材40は、第1上部楔材41と同様に構成されている。第2上部楔材40は、第2支柱101Bに設けられているポケットPの上部係止孔P3に対して上方から差し込み可能となっている。第1上部楔材41及び第2上部楔材42の形状や大きさはポケットPに合うように設定すればよく、図示した形状に限られるものではない。
第1ブレース20及び第2ブレース30は、水平材10の下方において互いに交差するように配置される部材であり、水平材10と同様な金属製パイプで構成されている。第1ブレース20及び第2ブレース30は筋交いと呼ぶこともできる。第1ブレース20の上端部は、水平材10の第1支柱101A側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。例えば、水平材10の延びる方向に対して直交する水平方向に延びる連結ピン50によって第1ブレース20の上端部が第1水平材10aの第1支柱101A側の端部に連結されている。これにより、第1ブレース20はその上端部を揺動中心として下端部が上下方向に移動するように揺動可能になる。
第1ブレース20は伸縮自在に構成されている。例えば、第1ブレース20は、小径部材21と大径部材22とが組み合わされて構成されている。大径部材22は第1ブレース20の下側を構成しており、小径部材21の下端部を大径部材22に挿入可能にし、その挿入深さを変更可能にすることで、第1ブレース20の長さを変更することができる。水平材10と同様に、第1ブレース20の長さを所定長さにした状態で保持できるように、小径部材21を大径部材22に対して固定するボルトやねじを設けてもよい。第1ブレース20の伸縮構造は上述した構造に限られるものではなく、他の伸縮構造を用いることもできる。
図4~図6に示すように、第1下部楔材42は、第1ブレース20の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、この取付状態で水平方向にも揺動可能となっている。仮設足場用手摺1は、第1下部楔材42を支持する第1楔材側ブラケット60を備えている。また、第1ブレース20の下端部である大径部材22の下端部は、第1ブレース側ブラケット61を有している。第1楔材側ブラケット60及び第1ブレース側ブラケット61は、第1下部楔材42を第1ブレース20の下端部に連結するための連結部材と呼ぶこともできる。
第1ブレース側ブラケット61は、大径部材22の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。具体的には、第1ブレース側ブラケット61は、金属製の板材からなり、大径部材22の下端部を水平方向に挟むように形成された一対の連結板部61a、61aを有している。連結板部61a、61aは上下方向に略平行に延びている。仮設足場用手摺1は、一対の連結板部61a、61aと大径部材22の下端部とを水平方向に貫通する水平ボルト70と、当該ボルト70に螺合するナット71とを備えている。ナット71をボルト70に螺合させることにより、第1ブレース側ブラケット61が大径部材22の下端部に連結される。ナット71の締め付け力は、第1ブレース側ブラケット61の上下方向への揺動を阻害しないように設定することができ、この状態で第1ブレース側ブラケット61を上下方向に所望の角度となるまで揺動させた後、ナット71を締め付けることで第1ブレース側ブラケット61を締結固定することができる。
第1ブレース側ブラケット61は略水平に突出する上板部61b及び下板部61cを有している。上板部61bと下板部61cとは上下方向に所定の間隔をあけて配置されており、互いに略平行である。連結板部61a、61aと上板部61b及び下板部61cとは1枚の板材から一体成形されていてもよいし、別部材を組み合わせて一体化することによって構成されていてもよい。
第1楔材側ブラケット60は、第1下部楔材42が上下方向に挿通可能な空間を形成する本体板部60aと、第1下部楔材42を連結する楔連結ピン60bと、第1ブレース側ブラケット61に支持される筒部60cとを有している。本体板部60a内の空間に第1下部楔材42が挿通されるようになっている。本体板部60a内の空間に第1下部楔材42を挿通した状態で、第1下部楔材42は楔連結ピン60bによって本体板部60aに対して上下方向に移動可能に連結されている。第1下部楔材42には、楔連結ピン60bを相対的に上下方向に移動可能にするための長孔42aが形成されている。また、本体板部60aには、ポケットPが嵌合する切欠部60dが形成されている。第1下部楔材42を上へ移動させた状態でポケットPを切欠部60dに嵌合させてから第1下部楔材42を下へ移動させると、第1下部楔材42がポケットPの下部係止孔P4に差し込まれて第1ブレース20の下端部が第2支柱101Bに連結される。
筒部60cは上下方向に延びており、第1ブレース側ブラケット61の上板部61bと下板部61cとの間に配置される。仮設足場用手摺1は、第1ブレース側ブラケット61の上板部61b及び下板部61cと筒部60cを上下方向に貫通する上下方向ボルト72と、当該ボルト72に螺合するナット73とを備えている。ナット73を上下方向ボルト72に螺合させることにより、第1楔材側ブラケット60が第1ブレース側ブラケット61に連結される。ナット73の締め付け力は、第1楔材側ブラケット60の水平方向への揺動を阻害しないように設定することができ、この状態で第1楔材側ブラケット60を水平方向に所望の角度となるまで揺動させた後、ナット73を締め付けることで第1楔材側ブラケット60を締結固定することができる。
図2に示すように、第2ブレース30の上端部は、水平材10の第2支柱101B側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。例えば、水平材10の延びる方向に対して直交する水平方向に延びる連結ピン51によって第2ブレース30の上端部が第2水平材10bの第2支柱101B側の端部に連結されている。これにより、第2ブレース30はその上端部を揺動中心として下端部が上下方向に移動するように揺動可能になる。第2ブレース30も第1ブレース20と同様に伸縮自在に構成されており、小径部材31と大径部材32とが組み合わされて構成されている。
第2下部楔材43は、第2ブレース30の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、この取付状態で水平方向にも揺動可能となっている。第2下部楔材43の第2ブレース30への取付構造は、第1下部楔材42の第1ブレース20への取付構造と同様である。すなわち、仮設足場用手摺1は、第2下部楔材43を支持する第2楔材側ブラケット63を備えている。また、第2ブレース30の下端部である大径部材32の下端部は、第2ブレース側ブラケット64を有している。この第2ブレース側ブラケット64は、大径部材32の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。
(仮設足場用手摺1の取付要領)
図2は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が広い場合を示しており、また、図7は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合を示している。図2に示す場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを長くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さも長くする。その後、仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。すなわち、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101AのポケットPの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101BのポケットPの下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。以上のようにして仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができ、その後、足場板104を取り付ける。
一方、図7に示すように第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを短くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さも短くし、第1ブレース20及び第2ブレース30の交差角度を変える。具体的には、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が小さくなるように、第1ブレース20及び第2ブレース30を動かす。その後、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101AのポケットPの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101BのポケットPの下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。これにより、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合であっても、広い場合と同じ仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態1によれば、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101Aの上部係止孔P1及び第2支柱101Bの上部係止孔P3に差し込み、また、第2ブレース30の第2下部楔材43及び第1ブレース20の第1下部楔材42をそれぞれ第1支柱101Aの下部係止孔P2及び第2支柱101Bの下部係止孔P4に差し込むことで、仮設足場用手摺1が第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けられる。
第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が狭い場合には、水平材10を縮めることで、第1上部楔材41及び第2上部楔材42をそれぞれ第1支柱101Aの上部係止孔P1及び第2支柱101Bの上部係止孔P3に差し込むことが可能になる。また、第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が狭くなると、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が大きくなり、両ブレース20、30の交差角度が変わることになるが、第1下部楔材42及び第2下部楔材43は上下方向に揺動可能であるため、下部係止孔P4、P2にそれぞれ差し込むことができる。したがって、第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の仮設足場用手摺1を使用できる。
(実施形態2)
図8~図10は、本発明の実施形態2に係るものである。この実施形態2では、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さ変更が不可能である点で実施形態1のものとは異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
この実施形態2では、図11~図13に示すようなポケットクランプ80を支柱101A、101Bに固定し、そのポケットクランプ80に仮設足場用手摺1の下側を取り付けるようにしている。ポケットクランプ80は、支柱101Aを径方向両側から挟持する第1挟持部材81及び第2挟持部材82と、連結軸83と、ボルト84と、ボルト支持軸85と、ナット86とを備えている。第1挟持部材81及び第2挟持部材82の基端部同士が連結軸83によって回動自在に連結されている。第1挟持部材81及び第2挟持部材82は、図12に示す開放状態と、図11及び図13に示す閉鎖状態との間で相対的に回動可能となっている。第2挟持部材82の先端側には、連結軸83と平行なボルト支持軸85によって回動可能に支持されたボルト84が設けられている。一方、第1挟持部材81の先端側には、ボルト84を径方向に挿入可能な切欠部81b(図13に示す)を有する係止板81aが設けられている。
ポケットクランプ80を開放状態にして第1挟持部材81と第2挟持部材82との間に支柱101Aを配置した後、第1挟持部材81と第2挟持部材82を連結軸83周りに相対的に回動させて第1挟持部材81及び第2挟持部材82によって支柱101Aを径方向に挟持する。そして、ボルト84をボルト支持軸85周りに回動させて切欠部81bに挿入してからナット86を締め込むことで、第1挟持部材81及び第2挟持部材82が支柱101Aを径方向に強固に挟持してポケットクランプ80が支柱101Aに固定される。支柱101Bにも同様にポケットクランプ80を固定することができる。
ポケットクランプ80には、4つのポケットPAが周方向に互いに間隔をあけて設けられている。図8及び図10に示す例では、ポケットクランプ80が仮設足場用手摺1の下側に対応するように配置されているので、第1支柱101Aに固定されたポケットクランプ80のポケットPAによって下部係止孔P2が構成され、また、第2支柱101Bに固定されたポケットクランプ80のポケットPAによって下部係止孔P4が構成されることになる。
図8は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が広い場合を示しており、また、図10は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合を示している。図8に示す場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを長くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さは固定されているので、第1ブレース20に取り付けられている第1下部楔材42の高さに対応するように、第1支柱101Aのポケットクランプ80の高さを変更するとともに、第2ブレース30に取り付けられている第2下部楔材43の高さに対応するように、第2支柱101Bのポケットクランプ80の高さを変更する。
その後、仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。すなわち、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101Aの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を第1支柱101Aのポケットクランプ80の下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101Bのポケットクランプ80の下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。以上のようにして仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができ、その後、足場板104を取り付ける。
一方、図10に示すように第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを短くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の交差角度を変える。具体的には、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が大きくなるように、第1ブレース20及び第2ブレース30を動かす。その後、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101Aのポケットクランプ80の下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101Bのポケットクランプ80の下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。これにより、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合であっても、広い場合と同じ仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る仮設足場用手摺は、例えば、各種建築物の建築現場や土木作業現場で構築される仮設足場に使用することができる。
1 仮設足場用手摺
10 水平材
20 第1ブレース
30 第2ブレース
40 第2上部楔材
41 第1上部楔材
42 第1下部楔材
43 第2下部楔材
60 第1楔材側ブラケット
61 第1ブレース側ブラケット
61a 連結板部
63 第2楔材側ブラケット
64 第2ブレース側ブラケット
100 仮設足場
101A 第1支柱
101B 第2支柱
本発明は、仮設足場に関する。
従来より、各種建築物の建築現場や土木作業現場では、その作業内容に応じて仮設足場が構築される。一般的な仮設足場は、例えば特許文献1に開示されているように、複数本の支柱と、これら支柱を連結する布材と、布材に掛け渡されて作業床を形成する足場板等で構成されている。また、仮設足場には、作業床上での作業者の安全を確保するため、手摺も設けられている。
特許文献1の手摺は、水平方向に延びる水平材と、水平材の下方で互いに交差するように配設される一対のブレースとを備えている。各ブレースの上端部及び下端部には、支柱の楔孔に係止する係止機構がそれぞれ設けられている。下端部の係止機構は、支柱の楔孔に差し込まれる楔材と、楔材が取り付けられるブラケットと、ブラケットを上下方向に延びる揺動軸周りに回動可能に支持する枢軸とを備えている。
特開2016-169577号公報
特許文献1では、楔材が取り付けられるブラケットを上下方向に延びる枢軸によって回動可能に支持しているので、例えば円筒状のタンクのような湾曲した外壁面を有する建築物を建築する現場において当該建築物に沿うように手摺を設置することが可能になる。
ところで、支柱の間隔は一定であるとは限らず、変更になることがある。支柱の間隔が変わると、手摺の水平材の長さが変わるとともに、手摺に設けられている楔材の水平方向の距離も変わることになる。しかしながら、特許文献1では、水平材の長さが固定されているので、支柱の間隔が変わると、その間隔に対応するように水平材も変える必要があった。
さらに、支柱の間隔が変わると、ブレースの角度も変わることになるが、このブレースの端部には、楔材がブラケットを介して支持されているので、楔材の角度もブレースの角度に応じて変わることになる。しかしながら、楔材の楔孔に対する差し込み角度は決まっているので、楔材の角度を楔孔に対して変えることはできない。このため、支柱の間隔が変わると、その間隔に対応するようにブレースも変える必要があった。
つまり、支柱の間隔に合わせて水平材、ブレースを複数種用意しなければならないので、コストの高騰を招くおそれがあった。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、支柱の間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の手摺を使用できるようにすることにある。
上記目的を達成するために、第1の発明は、上下方向に延びるとともに水平方向に互いに離れて配置された第1支柱及び第2支柱と、前記各支柱を支持するジャッキベースと、複数の布材と、複数の足場板と、仮設足場用手摺とを備え、前記第1支柱及び前記第2支柱の上部にそれぞれ上部係止孔が設けられ、前記第1支柱及び前記第2支柱の前記上部係止孔から下方へ離れた部分にそれぞれクランプが取り付けられた仮設足場において、前記第1支柱に取り付けられた前記クランプは、前記第1支柱を径方向両側から挟持する第1挟持部材及び第2挟持部材と、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材の基端側同士を回動可能に連結する連結軸と、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材の先端側同士を締結するボルト及びナットとを備え、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材には、それぞれ、下部係止孔となるポケットが形成され、前記第2支柱に取り付けられた前記クランプは、前記第2支柱を径方向両側から挟持する第1挟持部材及び第2挟持部材と、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材の基端側同士を回動可能に連結する連結軸と、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材の先端側同士を締結するボルト及びナットとを備え、前記第1挟持部材及び前記第2挟持部材には、それぞれ、下部係止孔となるポケットが形成され、前記仮設足場用手摺は、前記第1支柱から前記第2支柱まで延びる水平材と、前記水平材の下方において互いに交差するように配置される第1ブレース及び第2ブレースと、前記水平材の前記第1支柱側の端部及び前記水平材の前記第2支柱側の端部にそれぞれ取り付けられた第1上部楔材及び第2上部楔材と、前記第1ブレースの下端部及び前記第2ブレースの下端部にそれぞれ取り付けられた第1下部楔材及び第2下部楔材と、前記第1下部楔材を支持する第1楔材側ブラケットと、前記第2下部楔材を支持する第2楔材側ブラケットとを備え、前記第1上部楔材及び第2下部楔材が前記第1支柱に設けられた前記上部係止孔及び前記下部係止孔にそれぞれ差し込まれ、前記第2上部楔材及び第1下部楔材が前記第2支柱に設けられた前記上部係止孔及び前記下部係止孔にそれぞれに差し込まれた状態で前記仮設足場用手摺が前記第1支柱及び前記第2支柱に取り付けられ、前記水平材は、伸縮自在に構成されており、前記第1ブレースの上端部は、前記水平材の前記第1支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2ブレースの上端部は、前記水平材の前記第2支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第1下部楔材は、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2下部楔材は、前記第2ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第1楔材側ブラケットは前記第1ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられ、前記第2楔材側ブラケットは前記第2ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、水平材に取り付けられている第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込み、また、第2ブレースの第2下部楔材及び第1ブレースの第1下部楔材をそれぞれ第1支柱の下部係止孔及び第2支柱の下部係止孔に差し込むことで、仮設足場用手摺が第1支柱及び第2支柱に取り付けられる。尚、係止孔は楔材が差し込まれる孔なので、楔孔と呼ぶこともできる。
例えば、第1支柱と第2支柱の間隔を狭くした場合、水平材を縮めることで当該水平材が第1支柱と第2支柱の間隔に対応する長さになる。これにより、第1支柱と第2支柱の間隔が狭くなっても、水平材の第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込むことが可能になる。また、第1支柱と第2支柱の間隔が狭くなると、第1ブレース及び第2ブレースの傾斜角度が大きくなり、両ブレースの交差角度が変わる。第1ブレースの下端部には、上下方向に揺動自在に第1下部楔材が取り付けられているので、第1ブレースの傾斜角度が大きくなっても、第1下部楔材の角度は一定に保たれて、第2支柱の下部係止孔に差し込み可能になる。同様に、第2ブレースの下端部に上下方向に揺動自在に第2下部楔材が取り付けられているので、第2ブレースの傾斜角度が大きくなっても、第1支柱の下部係止孔に差し込み可能になる。
また、第1支柱と第2支柱の間隔を広くした場合には、水平材を伸ばすことで当該水平材が第1支柱と第2支柱の間隔に対応する長さになる。これにより、第1支柱と第2支柱の間隔が広くなっても、水平材の第1上部楔材及び第2上部楔材をそれぞれ第1支柱の上部係止孔及び第2支柱の上部係止孔に差し込むことが可能になる。また、第1支柱と第2支柱の間隔が広くなると、第1ブレース及び第2ブレースの傾斜角度が小さくなり、両ブレースの交差角度が変わる。この場合も、第1下部楔材及び第2下部楔材の角度が一定に保たれるので、第1支柱の下部係止孔及び第2支柱の下部係止孔に差し込むことが可能である。
また、第1下部楔材を第1ブレースの下端部に対して水平方向に揺動させることができ、また、第2下部楔材を第2ブレースの下端部に対して水平方向に揺動させることができるので、湾曲した外壁面を有する建築物に沿うように手摺を設置することが可能になる。
第2の発明は、前記第1ブレース及び前記第2ブレースは、伸縮自在に構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、例えば水平材の高さが変わることなく、第1支柱及び第2支柱の下部係止孔の高さ高くなった場合には、第1ブレース及び第2ブレースを縮めることで、第1ブレース及び第2ブレースの長さを下部係止孔の高さに対応する長さにすることができる。また、水平材の高さが変わることなく、第1支柱及び第2支柱の下部係止孔の高さ低くなった場合には、第1ブレース及び第2ブレースを伸ばすことで、第1ブレース及び第2ブレースの長さを下部係止孔の高さに対応する長さにすることができる
の発明は、前記第1ブレースの下端部は、第1ブレース側ブラケットを有しており、前記第1ブレース側ブラケットは、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、前記第1楔材側ブラケットは、前記第1ブレース側ブラケットに対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする。
この構成によれば、第1楔材を、第1ブレース側ブラケット及び第1楔材側ブラケットを介して第1ブレースに取り付けることにより、上下方向及び水平方向のいずれにも揺動自在にすることができる。
の発明は、前記第1ブレース側ブラケットは、金属製の板材からなり、前記第1ブレースの下端部を水平方向に挟むように形成された一対の連結板部を有していることを特徴とする。
この構成によれば、第1ブレース側ブラケットを一対の連結板部によって第1ブレースの下端部に連結することが可能になる。
の発明は、一対の前記連結板部と前記第1ブレースの下端部とを水平方向に貫通するボルト及び当該ボルトに螺合するナットにより、前記第1ブレース側ブラケットが前記第1ブレースの下端部に連結されていることを特徴とする。
この構成によれば、ボルト及びナットを利用することによって第1ブレース側ブラケットを第1ブレースの下端部に簡単に取付可能にしながら、第1ブレース側ブラケットを上下方向に揺動させることができる。
本発明によれば、水平材を伸縮自在に構成し、第1下部楔材を第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けるとともに、第2下部楔材を第2ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けたので、支柱の間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の手摺を使用できる。
本発明の実施形態に係る仮設足場の一部を示す斜視図である。 実施形態1に係る仮設足場用手摺の使用状態を示す正面図である。 実施形態1に係る仮設足場用手摺の正面図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部を上方から見た斜視図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部の正面図である。 第1下部楔材が取り付けられた第1ブレースの下端部の平面図である。 支柱の間隔が狭い場合の図2相当図である。 実施形態2に係る図2相当図である。 実施形態2に係る図3相当図である。 実施形態2に係る図7相当図である。 ポケットクランプの平面図である。 開放状態にあるポケットクランプの平面図である。 ポケットクランプの斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る仮設足場用手摺1が取り付けられた仮設足場100の一部を示す斜視図である。仮設足場100は、上下方向に延びる複数の支柱101A、101B、101C、…と、各支柱101A、101B、101C、…を支持するジャッキベース102と、複数の布材103と、複数の足場板104と、本発明の実施形態1に係る仮設足場用手摺1とを備えている。仮設足場100は、各種建築物の建築現場や土木作業現場において、その作業に応じて構築されるものであり、例えば円筒状のタンクのような湾曲した外壁面を有する建築物を建築する現場では、当該建築物の外壁面に沿うように構築される。
図2は、仮設足場100の一部を拡大して示すものである。この図2では、第1支柱101Aと、第2支柱101Bと、ジャッキベース2と、足場板104と、仮設足場用手摺1とを示し、他の部材は省略しているが、図1に示すように他の部材と共に仮設足場100の一部を構成している。
第1支柱101A及び第2支柱101Bは、例えば円形断面を有する金属製パイプで構成されており、水平方向に互いに離れて配置されるとともに互いに平行である。第1支柱101A及び第2支柱101Bには、上下両方向に開放された複数のポケットPが径方向に張り出すように設けられている。各ポケットPは、例えば鋼板等の金属製板材を屈曲成形してなるものであり、上記金属製パイプに溶接されている。同一高さ位置に4つのポケットPが設けられており、これら4つのポケットPは上記金属製パイプの周方向に90度おき(等間隔)に配置されている。また、4つのポケットPを1組とした場合、各組は上下方向に互いに間隔をあけて配置されている。尚、ポケットPに限らず、フランジであってもよい。フランジの場合、楔材の差し込みが可能な係止孔(楔孔)が当該フランジを上下方向に貫通するように形成されている。
ポケットP内の孔が係止孔(楔孔)である。図2に示すように、第1支柱101AのポケットPのうち、仮設足場用手摺1が取り付けられるのは上下方向に離れた2つのポケットPである。仮設足場用手摺1が取り付けられるポケットPのうち、上側に位置するポケットP内の孔を上部係止孔P1とし、下側に位置するポケットP内の孔を下部係止孔P2とする。また、第2支柱101BのポケットPのうち、仮設足場用手摺1が取り付けられるのは上下方向に離れた2つのポケットPである。仮設足場用手摺1が取り付けられるポケットPのうち、上側に位置するポケットP内の孔を上部係止孔P3とし、下側に位置するポケットP内の孔を下部係止孔P4とする。
仮設足場用手摺1は、足場板104によって形成される作業床上で作業者が各種作業を行う際に作業者の安全を確保するための足場構成部材である。本例の仮設足場用手摺1は、先行手摺である。すなわち、足場板104によって作業床を形成する前の段階で仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けておき、仮設足場用手摺1の取付が完了したら、足場板104を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。このような工法は手摺先行工法等と呼ばれている。
仮設足場用手摺1は、水平材10と、第1ブレース20と、第2ブレース30と、第1上部楔材41及び第2上部楔材40と、第1下部楔材42及び第2下部楔材43とを備えている。水平材10は、第1支柱101Aから第2支柱101Bまで水平に延びる部材であり、例えば金属製パイプ材で構成することができる。水平材10は伸縮自在に構成されている。具体的には、水平材10は、第1支柱101A側の第1水平材10aと、第2支柱101B側の第2水平材10bと、第1水平材10a及び第2水平材10bを連結する中間水平材10cとを有している。第1水平材10a及び第2水平材10bは、中間水平材10cよりも大径とされており、第1水平材10a及び第2水平材10bに中間水平材10cを挿入することができるようになっている。例えば、中間水平材10cの一端部を第1水平材10aに固定しておき、中間水平材10cの他端部を第2水平材10bに挿入可能にし、その挿入深さを変えることで、第1水平材10a及び第2水平材10bの間隔、即ち水平材10の長さを略無段階に変えることができる。水平材10の長さを所定長さにした状態で保持できるように、中間水平材10cを第2水平材10bに対して固定するボルトやねじを設けてもよい。水平材10の伸縮構造は上述した構造に限られるものではなく、他の伸縮構造を用いることもでき、例えば水平材10を2つの部材で構成することもできる。
第1水平材10aにおける第1支柱101A側の端部は下方へ屈曲している。第1水平材10aにおける第1支柱101A側の端部には、第1上部楔材41が取り付けられている。第1上部楔材41は、下方へ突出する金属製板材で構成されており、第1支柱101Aに設けられているポケットPの上部係止孔P1に対して上方から差し込み可能となっている。
第2水平材10bにおける第2支柱101B側の端部も下方へ屈曲している。第2水平材10bにおける第2支柱101B側の端部には、第2上部楔材40が取り付けられている。第2上部楔材40は、第1上部楔材41と同様に構成されている。第2上部楔材40は、第2支柱101Bに設けられているポケットPの上部係止孔P3に対して上方から差し込み可能となっている。第1上部楔材41及び第2上部楔材42の形状や大きさはポケットPに合うように設定すればよく、図示した形状に限られるものではない。
第1ブレース20及び第2ブレース30は、水平材10の下方において互いに交差するように配置される部材であり、水平材10と同様な金属製パイプで構成されている。第1ブレース20及び第2ブレース30は筋交いと呼ぶこともできる。第1ブレース20の上端部は、水平材10の第1支柱101A側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。例えば、水平材10の延びる方向に対して直交する水平方向に延びる連結ピン50によって第1ブレース20の上端部が第1水平材10aの第1支柱101A側の端部に連結されている。これにより、第1ブレース20はその上端部を揺動中心として下端部が上下方向に移動するように揺動可能になる。
第1ブレース20は伸縮自在に構成されている。例えば、第1ブレース20は、小径部材21と大径部材22とが組み合わされて構成されている。大径部材22は第1ブレース20の下側を構成しており、小径部材21の下端部を大径部材22に挿入可能にし、その挿入深さを変更可能にすることで、第1ブレース20の長さを変更することができる。水平材10と同様に、第1ブレース20の長さを所定長さにした状態で保持できるように、小径部材21を大径部材22に対して固定するボルトやねじを設けてもよい。第1ブレース20の伸縮構造は上述した構造に限られるものではなく、他の伸縮構造を用いることもできる。
図4~図6に示すように、第1下部楔材42は、第1ブレース20の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、この取付状態で水平方向にも揺動可能となっている。仮設足場用手摺1は、第1下部楔材42を支持する第1楔材側ブラケット60を備えている。また、第1ブレース20の下端部である大径部材22の下端部は、第1ブレース側ブラケット61を有している。第1楔材側ブラケット60及び第1ブレース側ブラケット61は、第1下部楔材42を第1ブレース20の下端部に連結するための連結部材と呼ぶこともできる。
第1ブレース側ブラケット61は、大径部材22の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。具体的には、第1ブレース側ブラケット61は、金属製の板材からなり、大径部材22の下端部を水平方向に挟むように形成された一対の連結板部61a、61aを有している。連結板部61a、61aは上下方向に略平行に延びている。仮設足場用手摺1は、一対の連結板部61a、61aと大径部材22の下端部とを水平方向に貫通する水平ボルト70と、当該ボルト70に螺合するナット71とを備えている。ナット71をボルト70に螺合させることにより、第1ブレース側ブラケット61が大径部材22の下端部に連結される。ナット71の締め付け力は、第1ブレース側ブラケット61の上下方向への揺動を阻害しないように設定することができ、この状態で第1ブレース側ブラケット61を上下方向に所望の角度となるまで揺動させた後、ナット71を締め付けることで第1ブレース側ブラケット61を締結固定することができる。
第1ブレース側ブラケット61は略水平に突出する上板部61b及び下板部61cを有している。上板部61bと下板部61cとは上下方向に所定の間隔をあけて配置されており、互いに略平行である。連結板部61a、61aと上板部61b及び下板部61cとは1枚の板材から一体成形されていてもよいし、別部材を組み合わせて一体化することによって構成されていてもよい。
第1楔材側ブラケット60は、第1下部楔材42が上下方向に挿通可能な空間を形成する本体板部60aと、第1下部楔材42を連結する楔連結ピン60bと、第1ブレース側ブラケット61に支持される筒部60cとを有している。本体板部60a内の空間に第1下部楔材42が挿通されるようになっている。本体板部60a内の空間に第1下部楔材42を挿通した状態で、第1下部楔材42は楔連結ピン60bによって本体板部60aに対して上下方向に移動可能に連結されている。第1下部楔材42には、楔連結ピン60bを相対的に上下方向に移動可能にするための長孔42aが形成されている。また、本体板部60aには、ポケットPが嵌合する切欠部60dが形成されている。第1下部楔材42を上へ移動させた状態でポケットPを切欠部60dに嵌合させてから第1下部楔材42を下へ移動させると、第1下部楔材42がポケットPの下部係止孔P4に差し込まれて第1ブレース20の下端部が第2支柱101Bに連結される。
筒部60cは上下方向に延びており、第1ブレース側ブラケット61の上板部61bと下板部61cとの間に配置される。仮設足場用手摺1は、第1ブレース側ブラケット61の上板部61b及び下板部61cと筒部60cを上下方向に貫通する上下方向ボルト72と、当該ボルト72に螺合するナット73とを備えている。ナット73を上下方向ボルト72に螺合させることにより、第1楔材側ブラケット60が第1ブレース側ブラケット61に連結される。ナット73の締め付け力は、第1楔材側ブラケット60の水平方向への揺動を阻害しないように設定することができ、この状態で第1楔材側ブラケット60を水平方向に所望の角度となるまで揺動させた後、ナット73を締め付けることで第1楔材側ブラケット60を締結固定することができる。
図2に示すように、第2ブレース30の上端部は、水平材10の第2支柱101B側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。例えば、水平材10の延びる方向に対して直交する水平方向に延びる連結ピン51によって第2ブレース30の上端部が第2水平材10bの第2支柱101B側の端部に連結されている。これにより、第2ブレース30はその上端部を揺動中心として下端部が上下方向に移動するように揺動可能になる。第2ブレース30も第1ブレース20と同様に伸縮自在に構成されており、小径部材31と大径部材32とが組み合わされて構成されている。
第2下部楔材43は、第2ブレース30の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、この取付状態で水平方向にも揺動可能となっている。第2下部楔材43の第2ブレース30への取付構造は、第1下部楔材42の第1ブレース20への取付構造と同様である。すなわち、仮設足場用手摺1は、第2下部楔材43を支持する第2楔材側ブラケット63を備えている。また、第2ブレース30の下端部である大径部材32の下端部は、第2ブレース側ブラケット64を有している。この第2ブレース側ブラケット64は、大径部材32の下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられている。
(仮設足場用手摺1の取付要領)
図2は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が広い場合を示しており、また、図7は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合を示している。図2に示す場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを長くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さも長くする。その後、仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。すなわち、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101AのポケットPの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101BのポケットPの下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。以上のようにして仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができ、その後、足場板104を取り付ける。
一方、図7に示すように第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを短くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さも短くし、第1ブレース20及び第2ブレース30の交差角度を変える。具体的には、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が小さくなるように、第1ブレース20及び第2ブレース30を動かす。その後、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101AのポケットPの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101BのポケットPの下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。これにより、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合であっても、広い場合と同じ仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができる。
(実施形態の作用効果)
以上説明したように、この実施形態1によれば、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101Aの上部係止孔P1及び第2支柱101Bの上部係止孔P3に差し込み、また、第2ブレース30の第2下部楔材43及び第1ブレース20の第1下部楔材42をそれぞれ第1支柱101Aの下部係止孔P2及び第2支柱101Bの下部係止孔P4に差し込むことで、仮設足場用手摺1が第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けられる。
第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が狭い場合には、水平材10を縮めることで、第1上部楔材41及び第2上部楔材42をそれぞれ第1支柱101Aの上部係止孔P1及び第2支柱101Bの上部係止孔P3に差し込むことが可能になる。また、第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が狭くなると、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が大きくなり、両ブレース20、30の交差角度が変わることになるが、第1下部楔材42及び第2下部楔材43は上下方向に揺動可能であるため、下部係止孔P4、P2にそれぞれ差し込むことができる。したがって、第1支柱101Aと第2支柱101Bの間隔が変わってもその間隔の変化に追従させて共通の仮設足場用手摺1を使用できる。
(実施形態2)
図8~図10は、本発明の実施形態2に係るものである。この実施形態2では、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さ変更が不可能である点で実施形態1のものとは異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
この実施形態2では、図11~図13に示すようなポケットクランプ80を支柱101A、101Bに固定し、そのポケットクランプ80に仮設足場用手摺1の下側を取り付けるようにしている。ポケットクランプ80は、支柱101Aを径方向両側から挟持する第1挟持部材81及び第2挟持部材82と、連結軸83と、ボルト84と、ボルト支持軸85と、ナット86とを備えている。第1挟持部材81及び第2挟持部材82の基端部同士が連結軸83によって回動自在に連結されている。第1挟持部材81及び第2挟持部材82は、図12に示す開放状態と、図11及び図13に示す閉鎖状態との間で相対的に回動可能となっている。第2挟持部材82の先端側には、連結軸83と平行なボルト支持軸85によって回動可能に支持されたボルト84が設けられている。一方、第1挟持部材81の先端側には、ボルト84を径方向に挿入可能な切欠部81b(図13に示す)を有する係止板81aが設けられている。
ポケットクランプ80を開放状態にして第1挟持部材81と第2挟持部材82との間に支柱101Aを配置した後、第1挟持部材81と第2挟持部材82を連結軸83周りに相対的に回動させて第1挟持部材81及び第2挟持部材82によって支柱101Aを径方向に挟持する。そして、ボルト84をボルト支持軸85周りに回動させて切欠部81bに挿入してからナット86を締め込むことで、第1挟持部材81及び第2挟持部材82が支柱101Aを径方向に強固に挟持してポケットクランプ80が支柱101Aに固定される。支柱101Bにも同様にポケットクランプ80を固定することができる。
ポケットクランプ80には、4つのポケットPAが周方向に互いに間隔をあけて設けられている。図8及び図10に示す例では、ポケットクランプ80が仮設足場用手摺1の下側に対応するように配置されているので、第1支柱101Aに固定されたポケットクランプ80のポケットPAによって下部係止孔P2が構成され、また、第2支柱101Bに固定されたポケットクランプ80のポケットPAによって下部係止孔P4が構成されることになる。
図8は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が広い場合を示しており、また、図10は、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合を示している。図8に示す場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを長くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の長さは固定されているので、第1ブレース20に取り付けられている第1下部楔材42の高さに対応するように、第1支柱101Aのポケットクランプ80の高さを変更するとともに、第2ブレース30に取り付けられている第2下部楔材43の高さに対応するように、第2支柱101Bのポケットクランプ80の高さを変更する。
その後、仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付ける。すなわち、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101Aの下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を第1支柱101Aのポケットクランプ80の下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101Bのポケットクランプ80の下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。以上のようにして仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができ、その後、足場板104を取り付ける。
一方、図10に示すように第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合には、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔に対応するように、水平材10の長さを短くする。また、第1ブレース20及び第2ブレース30の交差角度を変える。具体的には、第1ブレース20及び第2ブレース30の傾斜角度が大きくなるように、第1ブレース20及び第2ブレース30を動かす。その後、水平材10に取り付けられている第1上部楔材41及び第2上部楔材40をそれぞれ第1支柱101AのポケットPの上部係止孔P1及び第2支柱101BのポケットPの上部係止孔P3に差し込む。
また、第2下部楔材43の角度を第1支柱101Aのポケットクランプ80の下部係止孔P2へ差し込み可能な角度に調整した後、第2下部楔材43を下部係止孔P2へ差し込む。また、第1下部楔材42の角度を第2支柱101Bのポケットクランプ80の下部係止孔P4へ差し込み可能な角度に調整した後、第1下部楔材42を下部係止孔P4へ差し込む。これにより、第1支柱101Aと第2支柱101Bとの間隔が狭い場合であっても、広い場合と同じ仮設足場用手摺1を第1支柱101A及び第2支柱101Bに取り付けることができる。
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
以上説明したように、本発明に係る仮設足場用手摺は、例えば、各種建築物の建築現場や土木作業現場で構築される仮設足場に使用することができる。
1 仮設足場用手摺
10 水平材
20 第1ブレース
30 第2ブレース
40 第2上部楔材
41 第1上部楔材
42 第1下部楔材
43 第2下部楔材
60 第1楔材側ブラケット
61 第1ブレース側ブラケット
61a 連結板部
63 第2楔材側ブラケット
64 第2ブレース側ブラケット
100 仮設足場
101A 第1支柱
101B 第2支柱

Claims (6)

  1. 水平方向に互いに離れて配置された第1支柱から第2支柱まで延びる水平材と、
    前記水平材の下方において互いに交差するように配置される第1ブレース及び第2ブレースと、
    前記水平材の前記第1支柱側の端部及び前記水平材の前記第2支柱側の端部にそれぞれ取り付けられた第1上部楔材及び第2上部楔材と、
    前記第1ブレースの下端部及び前記第2ブレースの下端部にそれぞれ取り付けられた第1下部楔材及び第2下部楔材とを備え、
    前記第1上部楔材及び第2下部楔材が前記第1支柱に設けられた上部係止孔及び下部係止孔にそれぞれ差し込まれ、前記第2上部楔材及び第1下部楔材が前記第2支柱に設けられた上部係止孔及び下部係止孔にそれぞれに差し込まれた状態で取り付けられる仮設足場用手摺において、
    前記水平材は、伸縮自在に構成されており、
    前記第1ブレースの上端部は、前記水平材の前記第1支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、
    前記第2ブレースの上端部は、前記水平材の前記第2支柱側の端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、
    前記第1下部楔材は、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、
    前記第2下部楔材は、前記第2ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする仮設足場用手摺。
  2. 請求項1に記載の仮設足場用手摺において、
    前記第1ブレース及び前記第2ブレースは、伸縮自在に構成されていることを特徴とする仮設足場用手摺。
  3. 請求項1または2に記載の仮設足場用手摺において、
    前記第1下部楔材を支持する第1楔材側ブラケットと、
    前記第2下部楔材を支持する第2楔材側ブラケットとを備え、
    前記第1楔材側ブラケットは前記第1ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられ、
    前記第2楔材側ブラケットは前記第2ブレースの下端部に対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする仮設足場用手摺。
  4. 請求項3に記載の仮設足場用手摺において、
    前記第1ブレースの下端部は、第1ブレース側ブラケットを有しており、
    前記第1ブレース側ブラケットは、前記第1ブレースの下端部に対して上下方向に揺動自在に取り付けられ、
    前記第1楔材側ブラケットは、前記第1ブレース側ブラケットに対して水平方向に揺動自在に取り付けられていることを特徴とする仮設足場用手摺。
  5. 請求項4に記載の仮設足場用手摺において、
    前記第1ブレース側ブラケットは、金属製の板材からなり、前記第1ブレースの下端部を水平方向に挟むように形成された一対の連結板部を有していることを特徴とする仮設足場用手摺。
  6. 請求項5に記載の仮設足場用手摺において、
    一対の前記連結板部と前記第1ブレースの下端部とを水平方向に貫通するボルト及び当該ボルトに螺合するナットにより、前記第1ブレース側ブラケットが前記第1ブレースの下端部に連結されていることを特徴とする仮設足場用手摺。
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