JP2022044362A - 揮散製品 - Google Patents

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Abstract

【課題】比較的シンプルなデザインでありながら、保管時のプラスチック容器の変形が起こりにくく、さらに、プラスチック容器に収容された揮散性組成物の外観にも優れる揮散製品を提供する。【解決手段】揮散性物質、ノニオン系界面活性剤を0.25~12質量%、及び水を含有する揮散性組成物をプラスチック容器5Aに収容してなる揮散製品であって、プラスチック容器5Aは、開口を形成する円筒部21と、揮散性組成物を収容する有底筒部22と、円筒部21と有底筒部22とを接続する傾斜部23とを有する容器本体10Aを備え、容器本体10Aの内面側に、有底筒部22から円筒部21に向かう方向と直交する方向に筋状凸部45,50,55が形成されている。【選択図】図3

Description

本発明は、揮散性物質、ノニオン系界面活性剤、及び水を含有する揮散性組成物をプラスチック容器に収容してなる揮散製品に関する。
揮散性組成物を調製するにあたり、香料成分等の揮散性化合物は、一般に水に不溶なものが多いため、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤等の補助成分により溶解性が調節される。しかし、ノニオン系界面活性剤を含有する揮散性組成物を、プラスチック容器に収容して密閉保管した場合に、プラスチック容器内の空気に含まれる酸素がノニオン系界面活性剤に取り込まれ、プラスチック容器内の酸素濃度が低下し、これに伴ってプラスチック容器内の圧力が低下してしまい、プラスチック容器に凹みが生じることがあった。
このような凹みは、通常、プラスチック容器の胴部に生じるため、商品の見栄えが悪くなる等の問題につながる虞があり、さらに、プラスチック容器に収容される揮散性組成物の外観や性能にも影響を及ぼすこともあった。特に、揮散性組成物がゲルタイプである場合、容器の凹みにより、凹んだ箇所のゲルに偏荷重が作用するため、その偏荷重の影響で揮散性組成物の白濁や離液等につながる場合があった。
これまで、プラスチック容器の内部に陰圧が生じても凹みが抑制されるプラスチック製容器が種々検討されている。例えば、特許文献1には、内容物を内部に収容する胴部を備え、前記胴部は、周方向に沿って複数の凹部が連続して設けられている凹凸面を周面に少なくとも1つ有し、前記凹凸面の周方向の中央領域で、且つ高さ方向において外側に最も突き出る部分に第1平坦部が設けられている樹脂製容器が記載されている。
特開2018-70204号公報
特許文献1に記載の樹脂製容器は、容器の変形の問題は生じにくいものであるが、複雑なデザインのため、製造コストが高くなる等の問題があった。
本発明は、上記の課題に鑑みてなされたものであり、比較的シンプルなデザインでありながら、保管時のプラスチック容器の変形が起こりにくく、さらに、プラスチック容器に収容された揮散性組成物の外観にも優れる揮散製品を提供することを目的とする。
上記課題を解決するための本発明に係る揮散製品の特徴構成は、
揮散性物質、ノニオン系界面活性剤を0.25~12質量%、及び水を含有する揮散性組成物をプラスチック容器に収容してなる揮散製品であって、
前記プラスチック容器は、開口を形成する円筒部と、前記揮散性組成物を収容する有底筒部と、前記円筒部と前記有底筒部とを接続する傾斜部とを有する容器本体を備え、
前記容器本体の内面側に、前記有底筒部から前記円筒部に向かう方向と交差する方向に筋状凸部が形成されていることにある。
本構成の揮散製品によれば、揮散性物質、ノニオン系界面活性剤を0.25~12質量%、及び水を含有する揮散性組成物がプラスチック容器に収容されてなり、プラスチック容器は、開口を形成する円筒部と、揮散性組成物を収容する有底筒部と、円筒部と有底筒部とを接続する傾斜部とを有する容器本体を備えている。この容器本体の内面側には、有底筒部から円筒部に向かう方向と交差する方向に筋状凸部が形成されている。筋状凸部は、有底筒部から円筒部に向かう方向と交差する方向に筋状に延在するという比較的シンプルなデザインであり、このような筋状凸部を設けることにより、容器本体における鉛直軸線に沿って切断した切断面には、筋状凸部による凸部が形成される。このため、容器本体の鉛直軸線回りの曲げモーメントに対する剛性を高めることができる。これにより、プラスチック容器の内部に陰圧が生じても凹みが抑制されるとともに、プラスチック容器の凹みに起因する揮散性組成物の外観や性能への影響を抑制することができる。従って、比較的シンプルなデザインでありながら、保管時のプラスチック容器の変形が起こりにくく、さらに、プラスチック容器に収容された揮散性組成物の外観にも優れる揮散製品を得ることができる。
本発明に係る揮散製品において、
前記傾斜部の水平面に対する最大傾斜角θと最小傾斜角θとの比率(θ/θ)が1.0以上3.5以下であることが好ましい。
本構成の揮散製品によれば、傾斜部の水平面に対する最大傾斜角θと最小傾斜角θとの比率(θ/θ)が1.0以上3.5以下とされているので、プラスチック容器の内部に陰圧が作用した場合、かかる陰圧が傾斜部の回りに適度に分散して作用するため、プラスチック容器が局所的に凹むこと(変形)を確実に抑制することができる。
本発明に係る揮散製品において、
前記筋状凸部は、前記傾斜部と前記有底筒部との境界部に配置されていることが好ましい。
傾斜部と有底筒部との境界部は、断面形状が大きく変化する部分であり、このような断面形状が急変する部分には応力が集中し易く、同じ陰圧でも、容器本体の上部全体に対する凹みに及ぼす影響が強くなる。本構成の揮散製品によれば、傾斜部と有底筒部との境界部に筋状凸部が配置されている。このような構成により、傾斜部と有底筒部との境界部に陰圧に起因する応力が集中しても、容器本体の上部全体の凹みを筋状凸部によって確実に抑制することができる。
本発明に係る揮散製品において、
前記筋状凸部は、前記有底筒部の側部に配置されていることが好ましい。
本構成の揮散製品によれば、有底筒部の側部に筋状凸部が配置されている。これにより、有底筒部における鉛直軸線に沿って切断した切断面には、筋状凸部による凸部が形成される。このため、有底筒部の鉛直軸線回りの曲げモーメントに対する剛性を高めることができる。従って、容器本体内部に陰圧が生じても有底筒部の側部の凹みを筋状凸部によって確実に抑制することができる。
本発明に係る揮散製品において、
前記有底筒部の側部に配置されている筋状凸部は、複数段平行に配置されており、前記有底筒部の底面側ほど長く形成されていることが好ましい。
本構成の揮散製品によれば、有底筒部の側部に配置されている筋状凸部が、複数段平行に配置されており、有底筒部の底面側ほど長く形成されている。このような構成により、プラスチック容器に陰圧が作用した場合、有底筒部の底面に近づくほど内圧が大きくなる有底筒部の側部の凹みを複数段の筋状凸部によって確実に抑制することができる。
本発明に係る揮散製品において、
前記容器は、ポリエチレンテレフタレートを含有する樹脂材料により構成されていることが好ましい。
本構成の揮散製品によれば、プラスチック容器が、強度及び透明性に優れているポリエチレンテレフタレートを含有する樹脂材料により構成されているので、陰圧が作用した場合のプラスチック容器の凹みをより抑制することができるとともに、プラスチック容器の内部に収容されている揮散性組成物の残量を、プラスチック容器を通して目視により正確に確認することができる。
図1は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品の全体斜視図である。 図2は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。 図3は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の断面図を示し、(a)は図2(a)のA-A線断面図、(b)は図2(a)のB-B線断面図である。 図4は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周が長方形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC-C線断面図、(c)は(a)のD-D線断面図である。 図5は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周が正方形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のE-E線断面図、(c)は(a)のF-F線断面図である。 図6は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周が円形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のG-G線断面図である。 図7は、本発明の第二実施形態に係る揮散製品を示し、(a)は正面図、(b)はプラスチック容器の縦断面図である。
以下、本発明について、図1~図7を参照しながら説明する。ただし、本発明は、以下に説明する実施形態や図面に記載される構成に限定されることは意図しない。
〔第一実施形態〕
<全体構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品の全体斜視図である。図2は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器を示し、(a)は平面図、(b)は正面図、(c)は底面図、(d)は右側面図である。図1に示す揮散製品1Aは、揮散性物質、ノニオン系界面活性剤、及び水を含有する水性ゲルタイプの揮散性組成物100をプラスチック容器5Aに収容してなるものである。図2(b)に示すように、プラスチック容器5Aは、容器本体10Aと、容器本体10Aの上部を覆うように装着される蓋体15とを備えている。
<容器本体>
容器本体10Aを構成する材料は、容器本体10Aの内部に収容する揮散性組成物の一成分である揮散性物質を変質させず、且つ揮散性物質によって容器本体10A自身が劣化、浸食、腐食等を受けない材料であればよい。そのような材料として、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレン(PE)、ポリスチレン(PS)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリフェニレンエーテル(PPE)、ポリアミド(PA)、ポリカーボネート(PC)、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体(ABS)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテル・エーテル・ケトン(PEEK)、ポリエーテル・ケトン・ケトン(PEKK)、及びポリオキシメチレン(POM)等の熱可塑性樹脂や、フェノール樹脂(PF)、ユリア樹脂(UF)、メラミン樹脂(MF)、エポキシ樹脂(EP)、及びポリウレタン樹脂(PUR)等の熱硬化性樹脂が挙げられる。これらの樹脂のうち、強度及び透明性において優れているポリエチレンテレフタレート(PET)が好ましい。これにより、陰圧が作用した場合のプラスチック容器の凹み(変形)を抑制することができるとともに、プラスチック容器の内部に収容されている揮散性組成物の残量を、プラスチック容器を通して目視に正確に確認することができる。なお、容器本体10Aは、例えば、射出成型、押出成型、ブロー成型、圧縮成型等の成型法により作製することができる。
容器本体10Aの容量は、容器本体10Aに収容する揮散性組成物100の量に応じて調整することができる。容器本体10Aに収容する揮散性組成物100の量は、揮散性物質を揮散させる場所やその広さ、揮散効果を持続させる使用期間等によって決まる。揮散効率や揮散性物質の持続効果の観点、及び容器本体10Aの安全性を確保する観点から、容器本体10Aの容量は、50~800mL程度とすることが好ましい。容器本体10Aの外観は、収容した揮散性物質の状態を外部から視認できるように、透明又は半透明に構成することが好ましい。ただし、揮散性物質が光によって分解され易いものである場合は、容器本体10Aを任意の色で着色したり、遮光性のシールを貼り付けたりすることも可能である。
図3は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の断面図を示し、(a)は図2(a)のA-A線断面図、(b)は図2(a)のB-B線断面図である。図3(a)及び(b)に示すように、容器本体10Aは、開口を形成する円筒部21と、揮散性組成物100を収容する有底筒部22と、円筒部21と有底筒部22とを接続する傾斜部23とを有している。
[円筒部]
円筒部21は、断面円形状で上下方向に延在する円筒状に形成されている。円筒部21の周面には、上下方向に間隔をあけて上側鍔部25及び下側鍔部26が形成されている。上側鍔部25は、円筒部21の上端縁に配置されている。下側鍔部26は、円筒部21の下部寄りの位置に配置されている。上側鍔部25及び下側鍔部26を設けることにより、円筒部21の変形を確実に抑制することができる。
[有底筒部]
有底筒部22は、平面視角丸長方形状の底面部22aと、底面部22aの四辺に一体的に立設される側部22bとを有している。側部22bは、断面が長方形状又は正方形状(本例では長方形状)で上下方向に延在する四角筒状に形成されている。側部22bは、主として、対向する二つの幅広側面部31と、これら幅広側面部と直交する位置関係にある対向する二つの幅狭側面部32とを有している。二つの幅広側面部31は、底面部22aにおける四辺のうち、互いに対向する位置に配される相対的に長い二つの長辺に一体的に連設されている。二つの幅狭側面部32は、底面部22aにおける四辺のうち、前記二つの長辺と直交し、且つ互いに対向する位置に配される相対的に短い二つの短辺に一体的に連設されている。
隣接する幅広側面部31と幅狭側面部32との交わりの角部には、丸みを持たせている。これにより、隣接する幅広側面部31と幅狭側面部32との交わりの角部に応力が集中するのを抑制することができる。また、隣接する幅広側面部31及び幅狭側面部32と底面部22aの隅部との交わりの角部には、面取りが施されたような形状の面取り部35が形成されている。これにより、有底筒部22の底面付近の内圧が適度に分散するとともに、面取り部35に手指が掛かりやすくなってプラスチック容器5Aが持ち易くなり、さらに、樹脂成形時の樹脂の充填や型抜きも容易になる。
図2(c)に示すように、底面部22aには、複数の凹部37が形成されている。複数の凹部37として、4つの有直角凹部の直角部分が向かい合うように配置されることで、十字状のリブ40が形成されている。このようなリブ40を設けることにより、有底筒部22の底面の強度がさらに高まるとともに、揮散性組成物100の偏りが少なくなってデザイン性の向上を図ることができる。
[筋状凸部]
図3(a)に示すように、幅広側面部31には、有底筒部22の外側から見れば細長凹部状に凹んで、内側から見れば筋状に突出した複数(本例では6本)の筋状凸部45が形成されている。各筋状凸部45は、有底筒部22から円筒部21に向かう方向と直交する方向、すなわち水平方向に延在している。複数の筋状凸部45は、平行に配置されており、有底筒部22の底面部22aに近づくに従って次第に長くなるように形成されている。
図3(b)に示すように、幅狭側面部32においても同様に、有底筒部22の外側から見れば細長凹部状に凹んで、内側から見れば筋状に突出した複数(本例では6本)の筋状凸部50が形成されている。各筋状凸部50は、有底筒部22から円筒部21に向かう方向と直交する方向、すなわち水平方向に延在している。複数の筋状凸部50は、平行に配置されており、有底筒部22の底面部22aに近づくに従って次第に長くなるように形成されている。
プラスチック容器5Aにおいては、筋状凸部45,50が複数段平行に配置され、有底筒部22の底面側ほど長く形成されているので、プラスチック容器5Aに陰圧が作用した場合、有底筒部22の底面に近づくほど内圧が大きくなる有底筒部22の側部22bの凹みを複数段の筋状凸部45,50によって確実に抑制することができる。
[傾斜部]
図4は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周が長方形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のC-C線断面図、(c)は(a)のD-D線断面図である。図4は、容器本体10Aを模式的に示す図であるため、例えば、円筒部21の周面に形成された上側鍔部25や下側鍔部26、有底筒部22に形成された筋状凸部45,50、後述する筋状凸部55等を省略して簡略化している。
傾斜部23は、容器本体10Aの中心に向かって上向きに傾斜した形状で、円筒部21の中心と有底筒部22の中心とを平面視で一致させるように、円筒部21の下端側と有底筒部22の上端側とを接続する。図4(a)~(c)に示すように、円筒部21の下端側の外周と有底筒部の上端側の外周との平面視の距離は、場所によって異なる。すなわち、有底筒部22の外周の形状は、長方形状であるので、図4(a)及び(b)に示すように、対向する二つの幅広側面部31の中間位置と円筒部21の中心とを通る図4(a)中におけるC-C線上において、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離が最も小さくなる(この最小距離をLとする。)。また、図4(a)及び(c)に示すように、有底筒部22の断面形状である長方形の対角線と一致する図4(a)中におけるD-D線上において、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離が最も大きくなる(この最大距離をLとする。)。一方、傾斜部23の高さは、図4(b)及び(c)に示すように、図4(a)中におけるC-C線上及び図4(a)中におけるD-D線上の何れにおいても同じ高さHである。従って、傾斜部23の水平面に対する傾斜角は、図4(b)に示すように、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離が最も小さくなる図4(a)中におけるC-C線上において、最大傾斜角θとなり、図4(c)に示すように、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離が最も大きくなる図4(a)中におけるD-D線上において、最小傾斜角θとなる。最大傾斜角θは、最小距離Lと高さHとの正接により求められ、最小傾斜角θは、最大距離Lと高さHとの正接により求められる。
例えば、幅広側面部31の幅が10cm、幅狭側面部32の幅が8cm、円筒部21の半径が3cmである場合、図4(a)中の距離L,Lは、以下のようにして求めることができる。
= (8cm-2×3cm)/2 = 1.0cm
= (5+41/2-3 ≒ 3.4cm
傾斜部23の高さHが1.5cmである場合、tanθ及びtanθは以下のようにして求めることができる。
tanθ = H/L = 1.5/1 = 1.5
tanθ = H/L = 1.5/3.4 = 0.4
tanθ及びtanθの値から、
最大傾斜角θ=56°、最小傾斜角θ=24°が求められる。
従って、θ/θの比は、θ/θ = 56°/24° = 2.3となる。
図5は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周の形状が正方形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のE-E線断面図、(c)は(a)のF-F線断面図である。有底筒部22の外周の形状が正方形状である場合、図5(a)及び(b)に示すように、例えば、対向する二つの幅広側面部31の中間位置と円筒部21の中心とを通る図5(a)中におけるE-E線上において、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離が最も小さくなる(この最小距離をLとする。)。図5(a)及び(c)に示すように、有底筒部22の断面形状である正方形の対角線と一致する図5(a)中におけるF-F線上において、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との距離が最も大きくなる(この最大距離をLとする。)。一方、傾斜部23の高さは、図5(b)及び(c)に示すように、図5(a)中におけるE-E線上及び図5(a)中におけるF-F線上の何れにおいても同じ高さHである。従って、傾斜部23の水平面に対する傾斜角は、図5(b)に示すように、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との距離が最も小さくなる図5(a)中におけるE-E線上において、最大傾斜角θとなり、図5(c)に示すように、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との距離が最も大きくなる図5(a)中におけるF-F線上において、最小傾斜角θとなる。最大傾斜角θは、最小距離Lと高さHとの正接により求められ、最小傾斜角θは、最大距離Lと高さHとの正接により求められる。
図6は、本発明の第一実施形態に係る揮散製品におけるプラスチック容器の有底筒部の外周が円形状である場合の容器本体を模式的に示す図であって、(a)は平面図、(b)は(a)のG-G線断面図である。有底筒部22の外周の形状が円形状である場合、図6(a)及び(b)に示すように、円筒部21の中心を通る任意の線上において、円筒部21の下端側の外周と有底筒部22の上端側の外周との平面視の距離は等しくなる(例えば、図6中におけるG-G線上における当該距離をLとする。)。傾斜部23の高さについても、図6(a)及び(b)に示すように、同じ高さHである。従って、傾斜部23の水平面に対する傾斜角は、図4及び図5における最大傾斜角θと最小傾斜角θとが等しくなり、この場合の傾斜角をθとすると、傾斜角θは、距離Lと高さHとの正接により求められる。
例えば、容器本体10A(有底筒部22)の半径が4.5cm、円筒部21の半径が3cmである場合、図6(a)中の距離Lは、以下のようにして求めることができる。
= 4.5-3 = 1.5cm
傾斜部23の高さHが1.5cmである場合、tanθは以下のようにして求めることができる。
tanθ = H/L = 1.5/1.5 = 1
これから、最大傾斜角θ=θ=45°が求められる。
従ってθ/θの比は、θ/θ = 45°/45° = 1となる。
[筋状凸部]
図3(a)及び(b)に示すように、有底筒部22と傾斜部23との境界部は、断面形状が大きく変化する部分であり、このような断面形状が急変する部分には応力が集中し易く、同じ陰圧でも、容器本体10Aの上部全体に対する凹みに及ぼす影響が強くなる。そこで、本実施形態においては、有底筒部22と傾斜部23との境界部に、外側から見れば溝状に凹んで、内側から見れば筋状に突出した筋状凸部55が形成されている。筋状凸部55は、有底筒部22から円筒部21に向かう方向と直交する方向、すなわち水平方向に有底筒部22及び傾斜部23の全周に亘って平面視角丸四角環状に連続するように延在している。このような筋状凸部55を設けることにより、有底筒部22と傾斜部23との境界部に作用する陰圧に起因する応力が集中しても、容器本体10Aの上部全体の凹みを筋状凸部55によって確実に抑制することができる。
<蓋体>
図2(a)及び(b)に示すように、蓋体15は、平面視角丸長方形状の天面部15aと、天面部15aの四辺に一体的に垂設される側部15bとを有している。側部15bは、断面が長方形状又は正方形状(本例では長方形状)で上下方向に延在する四角筒状に形成されている。側部15bは、主として、対向する二つの幅広側面部61と、これら幅広側面部61と直交する位置関係にある対向する二つの幅狭側面部62とにより構成されている。二つの幅広側面部61は、天面部15aにおける四辺のうち、互いに対向する位置に配される相対的に長い二つの長辺に一体的に連設されている。二つの幅狭側面部62は、天面部15aにおける四辺のうち、前記二つの長辺と直交し、且つ互いに対向する位置に配される相対的に短い二つの短辺に一体的に連設されている。
[揮散孔]
幅広側面部61及び幅狭側面部62には、所要の揮散孔65が穿設されている。揮散孔65は、容器本体10Aの内部に収容された揮散性組成物100の揮散性物質を外部に放出させるための孔である。揮散孔65の形状及び個数は任意とすることができる。
[規制部]
図3(a)及び(b)に示すように、蓋体15の天面部15aには、規制部70が設けられている。規制部70は、天面部15aの下面に突設されており、容器本体10Aの円筒部21に向かって延在する円筒状部材である。蓋体15と容器本体10Aとにおいては、蓋体15を容器本体10Aに取り付けたとき、規制部70の幅(外径)が、円筒部21の幅(外径)より小さく構成されている。つまり、平面視で規制部70の周縁が円筒部21の内側に位置するように構成されている。規制部70の周縁と円筒部21との間に形成される水平方向及び垂直方向の隙間の大きさは、揮散製品1Aに収容される揮散性組成物100のサイズより小さくなるように構成されている。このような構成により、揮散製品1Aが倒れた場合、揮散性組成物100が円筒部21の付近まで移動しても規制部70がストッパとなり揮散性組成物100を堰き止めることができる。そのため、蓋体15の中に揮散性組成物100が充満することはなく、揮散性組成物100が容器本体10Aからこぼれ出て周囲に散乱することもない。これにより、揮散性組成物100は容器本体10Aの中に留まるため、揮散性物質の揮散効率や揮散効果に悪影響が生じる虞はない。また、仮に、揮散製品1Aが倒れて揮散性組成物100が容器本体10Aの周囲に散乱すると、揮散製品1Aを置いていた場所が汚れたり、揮散性組成物100を子供が口に入れてしまう危険性があるが、本実施形態の揮散製品1Aであれば、そのような懸念は生じない。従って、使用者は安全に揮散製品1Aを取り扱うことができる。
[係止凸部]
蓋体15の側部15bには、係止凸部75が設けられている。係止凸部75は、蓋体15の側部15bにおける下端縁に内向きに突設されており、側部15bの全周に亘って延在している。蓋体15と容器本体10Aとにおいては、蓋体15を容器本体10Aの上部に押し付けるようにして取り付ける際、蓋体15の側部15bの下端部分が容器本体10Aの上部から受ける力によって弾性変形し、蓋体15の側部15bに設けられた係止凸部75が、傾斜部23と有底筒部22との境界部に設けられた筋状凸部55と表裏一体に形成される溝状凹部77に係合することにより、蓋体15が容器本体10Aに係止されるように構成されている。
<揮散性組成物>
揮散性組成物は、揮散性物質、ノニオン系界面活性剤、及び水を含有することを特徴とする。このような揮散性組成物は、第一実施形態での収容に適するゲル状の水性ゲルタイプである揮散性組成物100や、後述の第二実施形態での収容に適する液状の水性リキッドタイプである揮散性組成物200等が挙げられる。
[揮散性物質]
揮散性組成物において、揮散性物質としては、飛翔害虫忌避成分、衣料用防虫成分、ダニ忌避成分、殺虫成分、芳香成分、消臭成分、防カビ成分等が挙げられ、30℃における蒸気圧が1×10-4mmHg以上であるように選択される。
飛翔害虫忌避成分としては、特に限定されない。具体的には、p-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、p-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、メンチルアセテート及びイソボルニルアセテート等の酢酸エステル化合物、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn-アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、アリルフェノキシアセテート、アリルイソチオシアネート等のアリルエステル化合物、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、リナロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、ノニルアルコール、フェニルエチルアルコール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、3,7-ジメチル-1-オクタノール、4-イソプロピル-3-メチルフェノール(IPMP)、フェニルヘキサノール、ヒノキチオール、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール及びp-メンタン-3,8-ジオール等のアルコール化合物、リモネン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー、ダマスコン、シトラール、シトロネラール、ネラール、ペリラアルデヒド、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート、ジフェニルオキサイド、インドールアロマ、カリクソール、ヘディオン、イソEスーパー、2-シクロヘキシリデン-2-フェニルアセトニトリル、エストラゴール、3,7-ジメチル-2,6-ノナジエンニトリル、安息香酸ベンジル、安息香酸エチル、サリチル酸ベンジル等や、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、タイム油、ラベンダー油、ヒバ油等の上記香料成分を含む種々の精油類や、エムペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン等のピレスロイド系化合物等が挙げられる。これらの中でも、酢酸エステル化合物、アリルエステル化合物及びアルコール化合物からなる群より選択される1種又は2種以上を含有することが好ましく、酢酸エステル化合物、アリルエステル化合物及びアルコール化合物からなる群より選択される2種以上を含有することがより好ましく、
(a)一般式(I):
CH-COO-R ・・・ (I)
(R:炭素数が6~12のアルコール残基)
で表される酢酸エステル化合物、及び/又は一般式(II):
-CH-COO-CH-CH=CH ・・・ (II)
(R2:炭素数が4~7のアルキル基、アルコキシ基、シクロアルキル基、シクロアルコキシ基、又はフェノキシ基)
で表されるアリルエステル化合物から選ばれる一種以上の香料成分と、
(b)モノテルペン系アルコールもしくは炭素数が10の芳香族アルコールから選ばれる一種以上の香料成分を含有することがさらに好ましい。
衣料用防虫成分としては、特に限定されない。具体的には、p-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、p-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、メンチルアセテート及びイソボルニルアセテート等の酢酸エステル化合物、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn-アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、アリルフェノキシアセテート、アリルイソチオシアネート等のアリルエステル化合物、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、リナロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、ノニルアルコール、フェニルエチルアルコール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、3,7-ジメチル-1-オクタノール、4-イソプロピル-3-メチルフェノール(IPMP)、フェニルヘキサノール、ヒノキチオール、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール及びp-メンタン-3,8-ジオール等のアルコール化合物、リモネン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー、ダマスコン、シトラール、シトロネラール、ネラール、ペリラアルデヒド、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート、ジフェニルオキサイド、インドールアロマ、カリクソール、ヘディオン、イソEスーパー、2-シクロヘキシリデン-2-フェニルアセトニトリル、エストラゴール、3,7-ジメチル-2,6-ノナジエンニトリル、安息香酸ベンジル、安息香酸エチル、サリチル酸ベンジル等や、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、タイム油、ラベンダー油、ヒバ油、スペアミント油、ハッカ油等の上記香料成分を含む種々の精油類や、エムペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン等のピレスロイド系化合物等が挙げられる。これらの中でも、酢酸エステル化合物、アリルエステル化合物及びアルコール化合物からなる群より選択される1種又は2種以上を含有することが好ましく、酢酸エステル化合物、アリルエステル化合物及びアルコール化合物からなる群より選択される2種以上を含有することがより好ましく、アリルエステル化合物及びアルコール化合物を含有することがさらに好ましい。
ダニ忌避成分としては、特に限定されない。具体的には、p-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、o-tert-ブチルシクロヘキシルアセテート、p-tert-ペンチルシクロヘキシルアセテート、トリシクロデセニルアセテート、ベンジルアセテート、フェニルエチルアセテート、スチラリルアセテート、アニシルアセテート、シンナミルアセテート、テルピニルアセテート、ジヒドロテルピニルアセテート、リナリルアセテート、エチルリナリルアセテート、シトロネリルアセテート、ゲラニルアセテート、ネリルアセテート、ボルニルアセテート、メンチルアセテート及びイソボルニルアセテート、アリルヘキサノエート、アリルヘプタノエート、アリルオクタノエート、アリルイソブチルオキシアセテート、アリルn-アミルオキシアセテート、アリルシクロヘキシルアセテート、アリルシクロヘキシルプロピオネート、アリルシクロヘキシルオキシアセテート、アリルフェノキシアセテート、アリルイソチオシアネート、ベンジルベンゾエート、トリシクロデセニルアセテート、トリシクロデセニルプロピオネートのエステル化合物、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、ボルネオール、メントール、シトロネロール、ネロール、リナロール、エチルリナロール、チモール、オイゲノール、ノニルアルコール、フェニルエチルアルコール、4-イソプロピルシクロヘキサノール、3,7-ジメチル-1-オクタノール、4-イソプロピル-3-メチルフェノール(IPMP)、フェニルヘキサノール、ヒノキチオール、3-メチル-5-フェニル-1-ペンタノール及びp-メンタン-3,8-ジオール等のアルコール化合物、リモネン、1,8-シネオール、1,4-シネオール、メントン、カルボン、プレゴン、カンファー、ダマスコン、シトラール、シトロネラール、ネラール、ペリラアルデヒド、シンナミルフォーメート、ゲラニルフォーメート、ジフェニルオキサイド、インドールアロマ、カリクソール、ヘディオン、イソEスーパー、2-シクロヘキシリデン-2-フェニルアセトニトリル、エストラゴール、3,7-ジメチル-2,6-ノナジエンニトリル、安息香酸ベンジル、安息香酸エチル、サリチル酸ベンジル等や、ジャスミン油、ネロリ油、ペパーミント油、ベルガモット油、オレンジ油、ゼラニウム油、プチグレン油、レモン油、シトロネラ油、レモングラス油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、タイム油、ラベンダー油、ヒバ油、スペアミント油、ハッカ油等の上記香料成分を含む種々の精油類や、エムペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン等のピレスロイド系化合物等が挙げられる。これらの中でも、エステル化合物及びアルコール化合物からなる群より選択される1種又は2種以上を含有することが好ましく、エステル化合物及びアルコール化合物を含有することがより好ましい。
殺虫成分としては、特に限定されない。具体的には、エムペントリン、プロフルトリン、トランスフルトリン、メトフルトリン等のピレスロイド系化合物等が挙げられる。これらの中でもエムペントリン、プロフルトリンが好ましい。
芳香成分としては、特に限定されない。具体的には、メントール、フィトンチッド、リモネン、ピネン、α-ピネン、アネトール、カルボン、l-カルボン、シネオール、テルピネオール、オイゲノール、ヒノキチオール、リナロール、サフロール、セドレン、アザロン、ゲラニオール、シトロネラール、シトロネロール、ネロール、ジヒドロリナロール、テトラヒドロリナロール、ジヒドロミルセノール、アリルヘプタノエート、ボルネオール、イソボルネオール、フェニルエチルアルコール、アミルシンナミックアルデヒド、ベンジルアセテート、ガラクソリド、ムスクケトン、ヘキシルシンナミックアルデヒド、エチレンブラシレート、メチルアトラレート、ヘキシルサリシレート、オレンジャークリスタル、トランス-2-ヘキセナール、3-ヘキセン-1-オール、(Z)-3-ヘキセン-1-オールや、ローズ油、パーチェリー油、カーネーション油、ミント油、ベルガモット油、ベチェバ油、スペアミント油、リセアキュベバ油、レモングラス油、ローズマリー油、セダー油、パイン油、ティートリー油、カッシャ油、イランイラン油、ウイキョウ油、松葉油、テレピン油、アニス油、橙皮油、丁子油、白檀油、樟脳油、ヒノキ油、カラムス油、ヘノポジ油、オコチア油、スパイク油、カヤプテ油、シダーウッド油、シトロネラ油、オレンジ油、レモン油、ライム油、ユズ油、ラベンダー油、ペパーミント油、シナモン油、ユーカリ油、レモンユーカリ油、ヒバ油、グレープフルーツ油、ゼラニウム油、タイムホワイト油、ハッカ油、ジャスミン油、緑茶精油等の精油が挙げられる。これらの中でも、ピネン、カルボン、リナロール、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、アリルヘプタノエート、スペアミント油、ハッカ油、ユーカリ油、リセアキュベバ油、レモングラス油、ローズマリー油、ラベンダー油が好ましく、ピネン、カルボン、リナロール、テルピネオール、ゲラニオール、ジヒドロミルセノール、アリルヘプタノエート、スペアミント油、ハッカ油がより好ましい。
消臭成分としては、特に限定されない。具体的には、サトウキビ、柿、イチョウ、イチジク、レンギョウ、茶、竹、カタバミ、ドクダミ、ツガ、クロマツ、カラマツ、アカマツ、キリ、ヒイラギ、モクセイ、ライラック、キンモクセイ、フキ、ツワブキ、クリ、ハンノキ、コナラ、ザクロ、ゼンマイ、タニウツギ、カキノキ、オオバコ、ヨモギ、ヤマモミジ、サルスベリ、シロバナハギ、アセビ、シダ、ヤマナラシ、コバノトネリコ、キントラノオ等の植物抽出物等が挙げられ、これらの中でも、サトウキビ抽出物、柿抽出物、イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物、緑茶抽出物が好ましい。サトウキビ抽出物としては、例えば三井製糖(株)製の「MSX-245」を使用することができる。柿抽出物として、例えばリリース科学工業(株)製の「パンシルFG-60」を使用することができる。イチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物としては、例えばイチョウ抽出物、イチジク抽出物、レンギョウ抽出物の混合物を含むパナソニック化成(株)製の「スーパーピュリエールA-100」を使用することができる。
防カビ成分としては、特に限定されない。具体的には、4-イソプロピル-3-メチルフェノール(IPMP)、2-イソプロピル-5-メチルフェノール、パラクロロメタキシレノール、バラクロロメタクレゾール、ヒノキチオール、ヒバ油、アリルイソチオシアネート、オイゲノール、バニリン、イソボルネオール、サリチルアルデヒド、2-フェニルフェノール等が挙げられる。
揮散性組成物において、揮散性物質は0.3~10.0質量%含有され、0.5~8.0質量%含有することが好ましく、1.0~7.0質量%含有することがさらに好ましい。
[ノニオン系界面活性剤]
揮散性組成物において、ノニオン系界面活性剤は0.25~12質量%含有され、0.5~10質量%含有されることが好ましく、1~10質量%含有されることがより好ましく、2~7質量%含有することが特に好ましい。このような数値範囲に設定することにより、香料成分等の揮散性化合物の溶解性を適切に調節できる。ノニオン系界面活性剤の含有量が0.25質量%未満の場合、揮散性組成物の白濁や離液等につながる虞がある。ノニオン系界面活性剤の含有量が12質量%を超える場合、揮散性物質の放散性に影響を及ぼす虞がある。
ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油エーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル類(ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンミリスチルエーテル等)、ポリオキシエチレンセカンダリーエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル類(ポリオキシエチレンミリスチン酸エステル等)、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類(ポリオキシエチレンソルビタンステアレート等)、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリエチレングリコール、脂肪酸ポリオキシエチレンソルビタン、脂肪酸アルカノールアミド脂肪酸グリセリン、脂肪酸ソルビタン等が挙げられる。
[その他の界面活性剤]
揮散性組成物においては、上述のノニオン系界面活性剤に加えて、両性界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等の他の界面活性剤を添加しても構わない。両性界面活性剤の具体例としては、ラウリルアミンオキサイド、ステアリルアミンオキサイド、ラウリル酸アミドプロピルジメチルアミンオキサイド(ラウラミドプロピルアミンオキシド)等の高級アルキルアミンオキサイド系界面活性剤等が挙げられる。アニオン性界面活性剤としては、例えば、高級脂肪酸石鹸、アルキル硫酸エステル塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸等が挙げられる。カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタインアミンオキサイド、第四級アンモニウム塩等が挙げられる。
[水]
水としては、イオン交換水や逆浸透膜水等の精製水や、通常の水道水や工業用水、海洋深層水等が挙げられる。
[有機溶剤]
また、揮散性組成物は、有機溶剤を加えても構わない。具体的には、エタノール、ノルマルプロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノールのような低級アルコール、エチレングリコール、プロピレングリコールのようなグリコール、グリセリン、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルのようなグリコールエーテル系水溶性有機溶剤、ノルマルパラフィン、イソパラフィン及び流動パラフィン等の炭化水素系有機溶剤等が適宜用いられる。
有機溶剤の含有量は、特に限定されないが、0.1~10質量%が含有され、1.0~10質量%含有することが好ましく、2.0~10質量%含有することがより好ましい。
[ゲル化剤]
また、第一実施形態において、揮散性組成物は、ゲル化剤を配合してゲル状の水性ゲルタイプである揮散性組成物100にすることが好ましい。ゲル化剤は、0.1~10.0質量%含有され、0.5~7.0質量%含有されることが好ましく、1.0~5.0質量%含有されることがより好ましい。
ゲル化剤としては、アクリル酸/アクリル酸塩共重合体(アクリル酸/アクリル酸ナトリウム塩共重合体、アクリル酸/アクリル酸カリウム共重合体)、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、アクリルアミド/アクリル酸塩共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等のアクリル酸系吸水ポリマー、マレイン酸系吸水ポリマー、ポリアルキレンオキサイド架橋物系吸水ポリマー、寒天、カラギーナン、キサンタンガム、ジェランガム、ローカストビーンガム、グアーガム、アラビアガム、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコール、オクチル酸アルミニウム、12-ヒドロキシステアリン酸等が用いられる。これらの中でも、アクリル酸/アクリル酸塩共重合体(アクリル酸/アクリル酸ナトリウム塩共重合体、アクリル酸/アクリル酸カリウム共重合体)、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、アクリルアミド/アクリル酸塩共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等のアクリル酸系吸水ポリマー及びカラギーナンからなる群より選択される1種又は2種以上を用いることが好ましく、アクリル酸/アクリル酸塩共重合体(アクリル酸/アクリル酸ナトリウム塩共重合体、アクリル酸/アクリル酸カリウム共重合体)、アクリルアミド/アクリル酸共重合体、アクリルアミド/アクリル酸塩共重合体、ポリアクリル酸、ポリアクリルアミド等のアクリル酸系吸水ポリマーを用いることがより好ましい。また、ゲルの種類としては、ビーズ状、ゼリー状等の固形ゲル等が挙げられ、ビーズ状の固形ゲルである、所謂ゲルビーズタイプが好ましい。
上記の各種成分に加えて、BHT等の安定化剤、イソチアゾリン系等の防腐剤、ビトレックス等の苦味剤、クエン酸塩等のpH調整剤、乳酸塩(乳酸ナトリウム、乳酸カリウム、乳酸マグネシウム、乳酸カルシウム等)等のゲル化助剤、分散剤、着色剤等を適宜配合してよいことはもちろんである。
水性ゲルタイプである揮散性組成物100の調製では、例えば、開口部を有する適当な容量の透明容器に所定量のゲル化剤を入れ、続いて揮散性物質を含む含浸液を注ぎ込む作業を行う。このとき、水性ゲルタイプの揮散性組成物100を調製する容器として、プラスチック容器5Aを使用することも可能である。この場合、調製した水性ゲルタイプの揮散性組成物をプラスチック容器5Aに入れ替える手間が省ける。水性ゲルタイプの揮散性組成物の調製に際して、容器へのゲル化剤及び含浸液の投入順序は、どちらが先でも構わない。
揮散製品1Aにおいては、上記のようにして揮散性物質、ノニオン系界面活性剤、及び水を含有する水性ゲルタイプの揮散性組成物100を調製し、これをプラスチック容器5Aに収容して使用する。プラスチック容器5Aにおける容器本体10Aの内面側には、有底筒部から円筒部に向かう方向と交差する方向に筋状凸部45,50,55が形成されている。筋状凸部45,50,55は、有底筒部22から円筒部21に向かう方向と直交する方向に筋状に延在するという比較的シンプルなデザインであり、このような筋状凸部45,50,55を設けることにより、容器本体10Aにおける鉛直軸線に沿って切断した切断面には、筋状凸部45,50,55による凸部が形成される。このため、容器本体10Aの鉛直軸線の回りの曲げモーメントに対する剛性を高めることができる。これにより、プラスチック容器5A内の空気に含まれる酸素がノニオン系界面活性剤に取り込まれ、プラスチック容器5A内の酸素濃度が低下し、これに伴ってプラスチック容器の内部に陰圧が生じても、プラスチック容器5Aの凹みを抑制することができるとともに、プラスチック容器5Aの凹みに起因する揮散性組成物の外観や性能への影響を抑制することができる。従って、比較的シンプルなデザインでありながら、保管時のプラスチック容器の変形が起こりにくく、さらに、プラスチック容器に収容された揮散性組成物の外観にも優れる揮散製品を得ることができる。
また、揮散製品1Aにおいて、傾斜部23の水平面に対する最大傾斜角θと最小傾斜角θと比率(θ/θ)を1.0以上3.5以下とすることにより、プラスチック容器5Aの内部に陰圧が作用した場合、かかる陰圧を傾斜部23の回りに適度に分散して作用させることができ、プラスチック容器5Aが局所的に凹むことを確実に抑制することができる。比率(θ/θ)が1.0未満又は3.5を超える場合、陰圧を傾斜部23の回りに適度に分散させることができず、プラスチック容器5Aが局所的に凹む虞がある。
上記の揮散製品1Aは、玄関、台所、トイレ、リビングルーム、寝室等の室内、倉庫、車中等の空間や、庭先、屋外において、アカイエカ、チカイエカ、ヒトスジシマカ等の蚊類、蚋、ユスリカ類、ハエ類、コバエ類(ショウジョウバエ類、ノミバエ類等)、チョウバエ類、イガ類等の飛翔害虫を忌避する用途、飛翔害虫を殺虫する用途、空間を良い香りにする用途、空間の悪臭を消臭する用途等の様々な用途に使用され、安全性及び利便性に優れたものである。また、揮散製品1Aに上記の衣料用防虫成分を含有する揮散性組成物、ダニ忌避成分を含有する揮散性組成物、又は防カビ成分を含有する揮散性組成物を収容した場合、揮散製品1Aは効果的に衣料防虫成分、ダニ忌避成分、又は防カビ成分を揮散させることができる。この揮散製品1Aは、タンス、引き出し、クローゼット、衣料収納箱等に置いておくだけで、優れた防虫効果、殺虫効果、ダニ忌避効果や防カビ効果を発揮することができる。
〔第二実施形態〕
図7は、本発明の第二実施形態に係る揮散製品を示し、(a)は正面図、(b)はプラスチック容器の縦断面図である。第二実施形態において、第一実施形態と同一又は同様のものについては図に同一符号を付すに留めてその詳細な説明を省略することとし、以下においては、第二実施形態に特有の部分を中心に説明することとする。
図7(a)に示す揮散製品1Bは、上述の、揮散性物質、ノニオン系界面活性剤、及び水を含有するリキッドタイプの揮散性組成物200をプラスチック容器5Bに収容してなるものである。図7(b)に示すように、プラスチック容器5Bは、上側鍔部25及び下側鍔部26を有しない点以外は基本的に前記容器本体10Aと同様の構造の容器本体10Bと、吸液芯80と、スリーブ85と、中栓90とを備える。
プラスチック容器5Bにおいては、円筒部21の開口に吸液芯80が挿通される。スリーブ85は、吸液芯80を保持するための筒状部材であり、容器本体10B内の中央に設けられる。スリーブ85を構成する素材としては、例えば、プラスチック、ゴム等が挙げられる。スリーブ85は熱収縮プラスチックチューブ、熱収縮ゴムチューブ、プラスチックフィルム等が使用され、吸液芯80の側面の一部を覆った状態で吸液芯80に密着するように形成される。吸液芯80は、内側の部材である保持材81と、外側の部材である吸液揮散層82とを備えて構成され、スリーブ85の内側の空洞に挿通された状態で、下端付近が揮散性組成物200(図7(a)参照)に浸漬されながら直立状態で保持される。揮散性組成物200は、吸液芯80のスリーブ85で覆われた部分からは吸液されず、下端側のスリーブ85で覆われていない部分から吸液される。これにより、容器本体10B内の揮散性組成物200は、吸液芯80を介して吸い上げられる。中栓90は、容器本体10Bにおける円筒部21の開口を封鎖するものである。吸液芯80の下部から吸収された揮散性組成物200は、吸液芯80の長さ方向に沿って浸透しながら吸液芯80の上部に移動し、やがて、吸液芯80の全体が揮散性組成物200で濡らされた湿潤状態となる。吸液芯80の上端側は容器本体10Bの外部に露出しており、そこから空気中に揮散性組成物200が揮散し、揮散性組成物200の効果(殺虫効果、防虫効果、忌避効果、芳香効果、消臭効果、防カビ効果等)が発揮される。
第二実施形態の揮散製品1Bによっても、第一実施形態の揮散製品1Aと同様に、比較的シンプルなデザインでありながら、保管時のプラスチック容器5Bの変形が起こりにくく、さらに、プラスチック容器5Bに収容された揮散性組成物200の外観にも優れる揮散製品を得ることができる。
次に具体的な実施例及び試験例に基づき、本発明の揮散製品についてさらに詳細に説明する。ただし、本発明はこれらの実施例及び比較例に限定されるものではない。
<容器の変形評価>
20℃において、表2に示す揮散性組成物を、表1で示すプラスチック容器(ポリエチレンテレフタレート樹脂製)に各容器の満中量の50%、25%になるように充填し、アルミシールで密封し、50℃(恒温室)で30日保存した。その後、20℃(恒温室)に1日保存後、容器表面の変形度合いを外観と、手で触れた様子から以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:外観及び触診で保存前と変化なし。
○:外観の変化は無いが、触ると僅かに変形が分かる。
△:外観でわずかに変形しており、触ると変形が分かる。
×:外観で変形がはっきり分かる。
<揮散性組成物(ゲル)の外観の評価>
20℃において、表2に示す揮散性組成物を、表1で示すプラスチック容器(ポリエチレンテレフタレート樹脂製)に各容器の満中量の50%になるように充填し、アルミシールで密封し、50℃(恒温室)で30日保存した。その後、20℃(恒温室)に1日保存後、容器内のゲルの外観を以下の基準で評価した。
(評価基準)
◎:外観上問題なく、離液もほとんど見られない。
○:外観上問題ないが、僅かに離液が見られる。
△:外観上僅かに白濁が見られ、離液も見られる。
×:白濁がはっきりと分かる。
Figure 2022044362000002
Figure 2022044362000003
表2中の(A)成分である香料1の成分及び配合量を表3に、香料2の成分及び配合量を表4にそれぞれ示す。
Figure 2022044362000004
Figure 2022044362000005
容器番号1~4は何れも、傾斜部23と有底筒部22との境界部に形成される筋状凸部55を有している。このため、実施例1~11では、容器の変形を抑制することができるとともに、容器の変形に起因する揮散性組成物の外観や性能への影響を抑制することができる。特に、容器番号3については、傾斜部23と有底筒部22との境界部に形成される筋状凸部55に加えて、幅広側面部31に形成された筋状凸部45を有するとともに、幅狭側面部32に形成された筋状凸部50を有している。このため、容器番号3を用いた実施例3,5,8~10では、容器の変形を確実に抑制することができる。
これに対し、傾斜部23と有底筒部22との境界部、並びに幅広側面部31及び幅狭側面部32の何れにも、筋状凸部を有していない容器番号5を用いた比較例1では、容器が変形するとともに、容器の変形に起因して揮散性組成物の白濁や離液等の現象が生じた。
また、傾斜部23と有底筒部22との境界部に形成される筋状凸部55を有する容器番号1を用いた比較例2では、筋状凸部55により容器の変形は抑制できるものの、ノニオン系界面活性剤を示す表2中の(B)成分の合計が、0.25質量%未満の0.2質量%であるため、揮散性組成物に白濁が生じた。
本発明の揮散用容器は、飛翔害虫忌避剤、衣料用防虫剤、消臭剤、芳香剤等の薬剤を収容する容器に利用可能である。
1A,1B 揮散製品
5A,5B プラスチック容器
10A,10B 容器本体
21 円筒部
22 有底筒部
23 傾斜部
45,50,55 筋状凸部

Claims (6)

  1. 揮散性物質、ノニオン系界面活性剤を0.25~12質量%、及び水を含有する揮散性組成物をプラスチック容器に収容してなる揮散製品であって、
    前記プラスチック容器は、開口を形成する円筒部と、前記揮散性組成物を収容する有底筒部と、前記円筒部と前記有底筒部とを接続する傾斜部とを有する容器本体を備え、
    前記容器本体の内面側に、前記有底筒部から前記円筒部に向かう方向と交差する方向に筋状凸部が形成されている揮散製品。
  2. 前記傾斜部の水平面に対する最大傾斜角θと最小傾斜角θとの比率(θ/θ)が1.0以上3.5以下である請求項1に記載の揮散製品。
  3. 前記筋状凸部は、前記傾斜部と前記有底筒部との境界部に配置されている請求項1又は2に記載の揮散製品。
  4. 前記筋状凸部は、前記有底筒部の側部に配置されている請求項1~3の何れか一項に記載の揮散製品。
  5. 前記有底筒部の側部に配置されている筋状凸部は、複数段平行に配置されており、前記有底筒部の底面側ほど長く形成されている請求項4に記載の揮散製品。
  6. 前記プラスチック容器は、ポリエチレンテレフタレートを含有する樹脂材料により構成されている請求項1~5の何れか一項に記載の揮散製品。
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