JP5076188B2 - 匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器 - Google Patents

匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器 Download PDF

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Description

本発明は、匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器に関し、より詳細には、害虫、特に這って移動する匍匐害虫を防除するための、揮散性薬剤を収容して揮散させる匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器(以下、単に「害虫防除用揮散性薬剤容器」という。)に関する。
従来の害虫防除具としては、容器内に収容した、或いは、担体に含浸させた害虫防除用薬剤から薬剤成分を揮散させて、蚊などの飛翔害虫を防除するようにしたものが知られている。このような害虫防除具は、薬剤成分を容器の周囲に広く拡散させて害虫を防除するようにしたものであり、飛翔害虫に対しては有効であるが、ダニ、蟻、ゴキブリなどの這って移動する匍匐害虫に対しては必ずしも効果的ではなかった。
匍匐害虫であるダニを忌避することも可能な薬剤揮散器としては、薬剤容器に充填した液状組成物を吸液芯で吸い上げ、蒸発部から揮散させるようにした薬剤揮散器が開示されている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2007−68846号公報
しかし、特許文献1に開示されている薬剤揮散器は、薬剤揮散器が倒れた場合に、薬剤容器に充填された液状組成物の液漏れを生じ難くしたものであって、匍匐害虫に対して効果的に薬剤成分を揮散させることについては不十分であり、改良の余地があった。
本発明は、前述した課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、ダニ、蟻、ゴキブリなどの這って移動する匍匐害虫に対して、揮散した薬剤成分を効果的に放出、拡散することができる害虫防除用揮散性薬剤容器を提供することにある。
本発明の上記目的は、下記の構成により達成される。
(1) 天井部と側壁とを有する蓋体と、前記蓋体の内部に収容される揮散性薬剤を収納する薬剤容器とを備え、当該揮散性薬剤から揮散する薬剤成分を外部に放出する匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器であって、
前記蓋体の前記側壁の周方向に複数の揮散口が形成され、
薬剤拡散部材が、前記薬剤容器と前記側壁の間に配置され、且つ、前記薬剤容器側から前記側壁側に向かって放射円弧状に形成された複数の薬剤誘導壁を備える
ことを特徴とする匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器
(2) 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の高さの50%以下の範囲に、前記揮散口の総面積の少なくとも50%が設けられる
ことを特徴とする上記()の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
) 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の底面から5cm以下の高さに、前記揮散口の最低位置が設けられている
ことを特徴とする上記()の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
(4) 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の底面側が幅広であり、下部から上部に向けて次第に幅狭となる形状である
ことを特徴とする上記(3)に記載の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
(5) 蓋体と、前記蓋体の下方に配置される揮散性薬剤を収納する薬剤容器とを備え、当該揮散性薬剤から揮散する薬剤成分を外部に放出する匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器であって、
薬剤拡散部材が、前記薬剤容器の周囲に配置されるとともに上方が前記蓋体で覆われ、且つ、前記薬剤容器側から外方に向かって放射円弧状に形成された複数の薬剤誘導壁を備え、
隣接する前記薬剤誘導壁間に揮散口が形成されている
ことを特徴とする匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
(6) 前記揮散性薬剤は、植物精油類、或いは、植物精油類の成分であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれか1つの匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
害虫防除用揮散性薬剤容器の全体又はその一部を形成する素材としては、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂や、紙、金属等を使用することができるが、特に本発明の実施を妨げない限り、これらに限定されない。
そして、害虫防除用揮散性薬剤容器の取扱いの容易性を考慮すると、その容器の高さは20cm以下が好ましく、さらには1〜10cmとするのがより好ましい。また、その容器の横幅は2〜40cmが好ましく、さらには4〜20cmとするのがより好ましい。このとき、揮散性薬剤を効果的に揮散させるため揮散口の総面積は5〜200cmとするのが好ましく、10〜100cmがさらに好ましい。また、揮散性薬剤を収容するための容器容量としては、10〜1000mlとするのが好ましく、さらには20〜500mlが好ましい。
揮散性薬剤は、薬剤成分を液状、ゲル状、固定状としたもの、または、該薬剤成分を担体に含浸させたものを用いることが好ましいが、液状であっても容器本体又は薬剤を保持させる容器からこぼれない限り使用できる。
本発明に用いる害虫防除用の揮散性薬剤成分としては、例えば殺虫剤、防虫剤、害虫忌避剤、吸血阻害剤等を挙げることができる。具体的には、ローズマリー油、ペニーロイヤル油、レモングラス油、オレンジ油、カシア油、ゼラニウム油、タイムホワイト油、ハッカ油、ヒバ油、ピメント油、フェンネル油、ペパーミント油、ベルガモット油、ラベンダー油、ルー油、ユーカリ油等の植物精油類の1種又は2種以上を組合わせて用いることができ、これらは上記用途の他に芳香、消臭効果を付与することもできる。この他にも、上記植物精油類の成分として含有されているリモネン、ピネン、カルボン、シトロネラール、リナロール、シトラール、ゲラニオール、オイゲノール、メントール等のテルペン類の1種又は2種以上を組合わせて用いてもよい。また、薬剤成分はこれらに限定されず、常温で揮散しうる各種薬剤を用いることができ、例えば、エムペントリン、メトフルトリン、プロフルトリン、トランスフルトリン等のピレスロイド系化合物を用いてもよい。
また、揮散性薬剤には、必要に応じて、ゲル化剤(例えば、寒天、カラギナーン、ジェランガム、キサンタンガム、グアーガム、ローカストビーンガム等)、溶剤(例えば、水、低級アルコール、多価アルコール等)、界面活性剤(例えば、POE硬化ヒマシ油、POEアルキルエーテル、POE・POPブロックポリマー等の非イオン系、脂肪族カルボン酸塩、ジアルキル硫酸塩、アルキルリン酸塩等の陰イオン系、アルキルアミン塩、第四級アンモニウム塩等の陽イオン系、アルキルベタイン等の両性系、アミノ酸系、等の各種界面活性剤)、防腐剤(例えば、パラベン、ビオサイド(商品名)等)、酸化防止剤(例えば、BHT、BHA、ポリフェノール、ルテイン、ビタミンC、ビタミンE等)、着色剤(例えば、黄色、青色、赤色、緑色、紫色、橙色等)、消臭剤(例えば、ヨモギエキス、緑茶エキス等)、抗菌剤(例えば、柿抽出物、竹抽出物等)、香料、湿潤剤、溶剤助剤、ゲル化助剤、紫外線吸収剤、消泡剤等を配合してもよい。
本発明で防除対象とする匍匐害虫とは、室内で見られる這う害虫を表し、例えば昆虫綱膜翅目(ハチ目)のアリなど、隠翅目(ノミ目)のノミなど、網翅目(ゴキブリ目)のゴキブリなど、等翅目(シロアリ目)のシロアリなど、半翅目(カメムシ目)のトコジラミなど、昆虫以外に蛛形綱(クモ綱)ダニ目のダニなど、真正クモ目のクモなど、甲殻綱等脚目のダンゴムシなど、唇脚綱のムカデなど、倍脚綱のヤスデなどが挙げられるが、特にこれらに限定されるものではない。
本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器によれば、揮散口が、容器の真上から見た際に隠れる位置に設けられ得る構成を有しているので、揮散した薬剤成分を上方の空間中よりむしろ、床や床面などの害虫防除用揮散性薬剤容器が設置された面に沿って効率的に拡散させることができる。
例えば、揮散口が容器本体の側壁となる面に設けられ、且つ少なくとも揮散口の一部が害虫防除用揮散性薬剤容器の下半部、即ち底面からの高さ0〜50%の範囲に設けられている場合には、簡易な構成でありながら設置面に沿って効率的に薬剤成分を拡散することができる。
これにより、匍匐害虫に対して薬剤成分を有効に作用させて匍匐害虫を効果的に防除することができる。
なお、以下本明細書中では、特に断りがない限り、「下半部」は「底面からの高さ0〜50%の範囲」を意味するものとする。
また、この場合において、前記揮散口の総面積の少なくとも50%が害虫防除用揮散性薬剤容器の高さの0〜50%の範囲に成形されていれば、特には、害虫防除用揮散性薬剤容器の底面から5cmの高さ以下に揮散口の最低位置が設けられていれば、さらに有効に匍匐害虫を防除することができる。
また、揮散性薬剤が、植物精油類、或いは、植物精油類の主成分であれば、ゴキブリ、ダニなどの匍匐害虫に対して有効に作用して防除することができる。
さらに、揮散する薬剤成分の比重が空気の比重より大きくなる揮散性薬剤を用いれば、薬剤成分が空間中に広く拡散することが少なく、害虫防除用揮散性薬剤容器の設置面(床面など)に沿って拡散させることができ、匍匐害虫に対して有効に作用して防除することができる。
また、本発明に用いられる揮散性薬剤の多くは、気化した状態の比重が空気より重いものであるが、自然拡散によって上方へも徐々に拡がる。本発明の揮散性薬剤容器は、拡散性の高い薬剤や、比重が比較的軽い薬剤であっても、揮散の初期状態では設置面の低い位置に多く拡散し、使用開始直後から有効に作用しやすくしたものである。
本発明の第1実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の正面図である。 図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図である。 図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。 図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤拡散部材の斜視図である。 図1に示すV−V線断面図である。 本発明の第2実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の正面図である。 図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図である。 図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。 図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤拡散部材の斜視図である。 図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の容器ホルダの斜視図である。 図6に示すXI−XI線断面図である。 本発明の第3実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図12に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図である。 図12に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。 本発明の第4実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の側面図である。 図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図である。 図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。 本発明の第5実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図19に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第6実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図21に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第7実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図23に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第8実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第9実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図26に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第10実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図28に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第11実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図30に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第12実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図32に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第13実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図34に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第14実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図36に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の平面図である。 図36に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 本発明の第15実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 本発明の第16実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図である。 図40に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。 忌避試験に用いた本実施例に係る害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図である。 忌避試験に用いた比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図である。 忌避試験装置の概念平面図である。 忌避試験装置の概念側面図である。 忌避試験装置の概念側面図である。 忌避試験装置の概念平面図である。
符号の説明
1 害虫防除用揮散性薬剤容器
5 揮散性薬剤
6 側壁
7 側部窓(揮散口)
8 害虫防除用揮散性薬剤容器の底面
14 揮散口
50 害虫防除用揮散性薬剤容器
70 害虫防除用揮散性薬剤容器
73 円形穴(揮散口)
74 側面(側壁)
75 外壁(側壁)
80 害虫防除用揮散性薬剤容器
83 側面(側壁)
84 曲側面(側壁)
86 縦長穴(揮散口)
87 縦長穴(揮散口)
110,120,130,140 害虫防除用揮散性薬剤容器
113,123,133,143 隙間(揮散口)
150,160,170,180 害虫防除用揮散性薬剤容器
153,163,173,183 開口(揮散口)
190 害虫防除用揮散性薬剤容器
193 開口(揮散口)
195 整流片
200,210 害虫防除用揮散性薬剤容器
203 隙間(揮散口)
205,215 屋根
220 害虫防除用揮散性薬剤容器
223 開口(揮散口)
以下、本発明に係る害虫防除用揮散性薬剤容器の各実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の正面図であり、図2は図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図であり、図3は図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図であり、図4は図1に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤拡散部材の斜視図であり、図5は図1に示すV−V線断面図である。
図1から図5に示すように、第1実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器1は、蓋体2と、薬剤容器3と、薬剤拡散部材4と、揮散性薬剤5と、を備えている。揮散性薬剤5を内部に収容する薬剤容器3が、揮散した薬剤の流路を形成する薬剤拡散部材4の中心に配置され、その上方及び側方が蓋体2で覆われて、害虫防除用揮散性薬剤容器1が構成されている。第1実施形態の害虫防除用薬剤容器1において、その直径(幅)は98mm、高さHは65mmである。
図2に示すように、蓋体2は、天井部12を有して合成樹脂で略有蓋円筒状に成形されており、その側壁6には複数(図に示す実施形態においては8個)の側部窓7が円周方向に所定の間隔で離間して形成されている。側部窓7は、底面8から0〜5cmの範囲の僅かな距離H1を離間して平行に形成された円弧状縁部9と、該円弧状縁部9から直角に立ち上がる垂直部10と、円弧状縁部9と垂直部10とを繋ぐ傾斜部11とによって画成された略3角形の穴である。即ち、側部窓7は、揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分を外部に放出する揮散口14を構成することとなる。揮散口14は、このように側部窓7によって構成されるので、容器の上方から真っ直ぐに見た場合、ほとんど隠れて見えない。
揮散口14を構成する側部窓7の少なくともその一部が側壁6の下半部に形成されており、そして当該下半部に揮散口14の総面積(複数の側部窓7の合計面積)の少なくとも50%が設けられている。さらに、揮散口14の最低位置(本実施例では側部窓7の円弧状縁部9)は、害虫防除用揮散性薬剤容器1の底面8から0〜5cmの範囲の高さに設けられている。
なお、薬剤成分を害虫防除用揮散性薬剤容器1の設置面(例えば、床面)に沿って効率的に拡散させるには、側部窓7の総面積が5〜200cmとなるように成形されていることが望ましい。
薬剤容器3は、図3に示すように、合成樹脂で製作された有底円筒状の容器であり、底部外周面に小径部15を有する。また、容器内部には、断面略十字型の突起部16が底部17の中央から立設されている。
図4に示すように、薬剤拡散部材4は、基部20と、該基部20から立設する複数の羽根部21とを有し、合成樹脂で製作されている。基部20は、大径円環部22と、小径円環部23と、大径円環部22及び小径円環部23の端部同士を連結する円板部24とからなり、断面略コの字型に形成されている。それぞれの羽根部21は、小径円環部23側から大径円環部22側に向かって放射円弧状に形成された薬剤誘導壁25と、該薬剤誘導壁25から連続して大径円環部22より僅かに小さな半径を有する円弧状に形成された円弧状壁26とからなり、それらの下端が円板部24に連続されて一体に形成されている。
次に、本実施形態の作用を説明する。
本発明の第1の実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器1は、図5に示すように、薬剤拡散部材4の小径円環部23の内周面に薬剤容器3の小径部15を嵌合させ、薬剤容器3内に揮散性薬剤5を収容する。例えば、揮散性薬剤5がゲル状薬剤、あるいは、固形状薬剤である場合、該薬剤5に形成された穴28に断面略十字型の突起部16を嵌合させて固定する。そして、大径円環部22の内周面と、複数の羽根部21の円弧状壁26との間に、蓋体2の側壁6下部を挿入して嵌合させて、害虫防除用揮散性薬剤容器1を組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器1は、床や床面などの設置面30上に設置される。
揮散性薬剤5から矢印A方向に揮散した気体状の薬剤成分は、薬剤拡散部材4の薬剤誘導壁25に沿って矢印B方向に流れ、揮散口14を構成する側部窓7から外部に放出されて設置面30を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器1本体の上方にはいかず、その本体の側方向に揮散されることになる。
なお、本発明に用いられる揮散性薬剤5から揮散する気体状の薬剤成分の比重を、空気の比重より大きくするように調整すればよい。この場合、側部窓7から放出された薬剤成分は、設置面30に沿って害虫防除用揮散性薬剤容器1の周りにより確実に拡がることとなる。
このとき、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器1の下半部に揮散口14の総面積(複数の側部窓7の合計面積)の少なくとも50%が設けられて、さらに、揮散口14の最低位置(本実施例では側部窓7の円弧状縁部9)が、害虫防除用揮散性薬剤容器1の底面8から0〜5cmの範囲の高さに設けられているので、揮散した薬剤成分が効率的に設置面30上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
また、薬剤拡散部材4が、整流手段として複数の羽根部21を有しているので、薬剤容器3内部に収容された揮散性薬剤5の気体状の薬剤成分が四方八方に外部に導かれて(整流効果)、当該薬剤成分が設置面30に沿って効果的に拡散される。
次に、本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器に係る第2実施形態から第16実施形態について詳説する。なお、以下に説明する各実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器はいずれも、高さを20cm以下、容器の横幅を2〜40cmとするものである。
(第2実施形態)
本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器の第2実施形態を図6から図11を参照して説明する。
図6は本発明の第2実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の正面図であり、図7は図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図であり、図8は図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図であり、図9は図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤拡散部材の斜視図であり、図10は図6に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の容器ホルダの斜視図であり、図11は図6に示すXI−XI線断面図である。
本発明の第2実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器50は、蓋体51と、薬剤容器52と、薬剤拡散部材53と、容器ホルダ54と、揮散性薬剤5と、を備える。害虫防除用揮散性薬剤容器50は、揮散性薬剤5を内部に収容する薬剤容器52の下部が容器ホルダ54に嵌合保持され、薬剤容器52の周囲に薬剤拡散部材53が配置されると共に、上方が蓋体51で覆われて、ドーム状の外観を有する。
なお、以下に述べる各実施形態において、揮散性薬剤5は第1実施形態の揮散性薬剤5と同じであるので、その説明を省略する。
蓋体51は、図7に示すように、合成樹脂で略半球状に成形されており、その上面55には渦巻き状の段差56が設けられて装飾が施されている。薬剤容器52は、図8に示すように、合成樹脂で製作された有底円筒状の容器であり、図3で既に説明した第1実施形態の薬剤容器3と同じであるので、同一部分には同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すように、薬剤拡散部材53は、円筒状側壁57と、基端部58aが円筒状側壁57の外周面に固着され外方に向かって渦巻き状に広がる薬剤誘導壁58とが、合成樹脂によって一体に成形されている。薬剤誘導壁58の下端部は前記円筒状側壁57の下端部に略等しい位置に設けられ、薬剤誘導壁58の上端は、半径方向外方に向かうに従って次第にその高さが低くなるように形成されると共に、切欠状の係合部59が設けられている。そして、薬剤誘導壁58の上端に蓋体51が載せられ、蓋体51の係止部(図示せず)が係合部59に係合して一体に組み付けられる。この薬剤拡散部材53においては、隣接する薬剤誘導壁58間の空間が揮散口14として作用する。揮散口14は、このように薬剤誘導壁58間の空間によって構成されるので、容器の上方から真っ直ぐに見た場合、ほとんど隠れて見えない。
容器ホルダ54は、図10に示すように、リング円盤状のベース60と、ベース60の内径部から上方に立ちあがる円筒状の保持部61とが、合成樹脂で一体成型されている。保持部61の内径は、薬剤容器52の底部外周面に形成された小径部15の外径と同じであり、保持部61に該小径部15が嵌合して薬剤容器52が保持される。また、保持部61の外周面には、複数の係合突起62が設けられており、薬剤拡散部材53の円筒状側壁57と係合する。
本発明の第2実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器50は、図11に示すように、容器ホルダ54の保持部61に薬剤容器52の小径部15を嵌合させて保持し、薬剤容器52内に揮散性薬剤5を収容する。そして、薬剤拡散部材53で薬剤容器52の周囲を覆うように円筒状側壁57を保持部61に嵌合させ、保持部61の複数の係合突起62と図示しない薬剤拡散部材53の係止部と係合させて固定する。さらに、薬剤拡散部材53の薬剤誘導壁58の上端に蓋体51を載せて、係合部59に蓋体51の係止部(図示せず)を係合させて一体に組み付ける。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器50は、床や床面などの設置面30上に設置される。
揮散性薬剤5から揮散した気体状の薬剤成分は、薬剤拡散部材53の薬剤誘導壁58に沿って矢印E方向に流れ、揮散口14である隣接する薬剤誘導壁58間の空間から外部に放出されて設置面30を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器50本体の上方にはいかず、その本体の側方向に揮散されることになる。また、薬剤誘導壁58の下端部が円筒状側壁57の下端部に略一致するようにして薬剤拡散部材53を構成しているため、揮散口14の最低位置は、害虫防除用揮散性薬剤容器50の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、揮散した薬剤成分は効率的に設置面30上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
また、薬剤拡散部材53が、整流手段として薬剤誘導壁58を有しているので、薬剤容器52内部に収容された揮散性薬剤5の気体状の薬剤成分が四方八方に外部に導かれて(整流効果)、当該薬剤成分が設置面30に沿って効果的に拡散される。
(第3実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第3実施形態を図12から図14を参照して説明する。
図12は本発明の第3実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図であり、図13は図12に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図であり、図14は図12に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。
図12に示すように、第3実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器70は、側面に揮散口14である複数の円形穴73が形成されたサイコロ状の立方体形状をなし、蓋体71と、薬剤容器72とから構成される。
図13に示すように、蓋体71は、合成樹脂によって有蓋箱状に形成されており、その側面74の全体には、大小多数の円形穴73が形成されている。また、薬剤容器72は、図14に示すように、合成樹脂によって断面矩形の外壁75及び内壁78の二重壁を有する有底矩形箱状に成形されており、内壁78より高さが低く形成された外壁75には全体に複数の円形穴73が形成されている。蓋体71の円形穴73及び薬剤容器72の円形穴73は協働して揮散口14として作用する。揮散口14は、このように側方を向いた円形穴73によって構成されるので、容器の上方から真っ直ぐに見た場合、ほとんど隠れて見えない。
薬剤容器72に設けられた円形穴73の合計面積は、蓋体71に形成された円形穴73の合計面積より大きく設定される。また、外壁75の4ヶ所の角部76の内側には、該角部76に沿って蓋体嵌合片77が立設されている。蓋体嵌合片77は、蓋体71の側面74の角部内面と嵌合可能に形成されている。また、内壁78の内部には、底部79の中心に断面略十字型の突起部16が立設されている。
本発明の第3実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器70は、図12に示すように、薬剤容器72の内壁78内に揮散性薬剤5を収容し、蓋体71を蓋体嵌合片77に嵌合させて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器70は、床や床面などの設置面30上に設置される。
揮散性薬剤5から揮散した気体状の薬剤成分は、内壁78から溢れ出して揮散口14である複数の円形穴73から外部に矢印F方向に放出されて設置面30を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器70本体の上方にはいかず、その本体の側方向に揮散されることになる。また、最下位置に位置する揮散口14(円形穴73)は、害虫防除用揮散性薬剤容器70の低い位置(床面から5cm以下)である薬剤容器72に形成されているので、害虫防除用揮散性薬剤容器70の下部から効率的に設置面30上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第4実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第4実施形態を図15から図18を参照して説明する。
図15は本発明の第4実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の全体斜視図であり、図16は図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の側面図であり、図17は図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の蓋体の斜視図であり、図18は図15に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の薬剤容器の斜視図である。
図15及び図16に示すように、第4実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器80は、合成樹脂製の蓋体81及び薬剤容器82が組み合わされて構成されている。図17に示すように、蓋体81は、2つの平板が互いに直交して形成された側面83と、該2つの平板の端部同士を円弧状に接続する曲側面84と、天井85とによって略三角形の有蓋箱状に形成されている。側面83の下半部には複数の縦長穴86が形成され、曲側面84には、下端部近傍から上端部近傍まで開口した長尺の縦長穴87が全面に亘って形成されている。縦長穴86、87は、揮散口14として作用し、この揮散口の総面積の少なくとも50%は害虫防除用揮散性薬剤容器80の高さの50%以下に設けられている。揮散口14は、このように側方を向いた縦長穴87によって構成されるので、容器の上方から真っ直ぐに見た場合、ほとんど隠れて見えない。本実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器80は、略三角形の外観を有するので、部屋などのコーナーに設置するのに好適である。
図18に示すように、薬剤容器82は、合成樹脂によって断面略三角形の外壁88及び内壁89の二重壁を有する有底箱状に成形されている。外壁88の横断面は、蓋体81の横断面と同一形状に形成されて、互いに嵌合可能である。また、内壁89の内部には、底部の中心に断面略十字型の突起部16が立設されている。
本発明の第4実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器80は、図15及び図16に示すように、薬剤容器82の内壁89内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体81を嵌合させて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器80は、床や床面などの設置面30上に設置される。
揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、内壁89から溢れ出して揮散口14である複数の縦長穴86、87から矢印G方向に外部に放出されて設置面30を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器80本体の上方にはいかず、その本体の側方向に揮散されることになる。また、揮散口14(縦長穴86、87)の最低位置は、害虫防除用揮散性薬剤容器80の低い位置(最下部が床面から0〜5cmの範囲)に設けられているので、害虫防除用揮散性薬剤容器80の下部から効率的に設置面30上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第5実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第5実施形態を図19及び図20を参照して説明する。
図19は本発明の第5実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図20は図19に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図19及び図20に示すように、第5実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器110は、合成樹脂製の容器本体111及び蓋体112と、容器本体111内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体111内に設置されていてもよいし、直接、容器本体111内に収容されていてもよい。
容器本体111は、上面開放の有底円筒体よりなり、円板状の底壁111aと、その周縁から起立した円筒状の周壁111bとを有する。蓋体112は、下面開放の有蓋円筒体よりなり、円板状の天壁112aと、その周縁から垂下された円筒状の周壁112bとを有する。蓋体112は、容器本体111よりも大径に形成されており、容器本体111の上面開口を覆うように、支柱114等により適度な間隔を保った状態で、容器本体111の上に被さっている。蓋体112の周壁112bの下端は、容器本体111の周壁111bの上端と同じ位置かそれよりも下側まで延びており、蓋体112の円筒状の周壁112bの下端と容器本体111の周壁111bとの間に環状の隙間113が確保され、この環状の隙間113により、下方を向いた揮散口14が構成されている。揮散口14は、このように下向きに構成されているので、容器の上方から見た場合、蓋体112に隠れて見えない位置にある。
なお、この揮散口14は、容器本体111の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。また、支柱114は伸縮自在とし高さ調整が可能であり、例えば保管時等の未使用時には容器本体111の上面開口を蓋体112の上面で閉塞するようにしてもよい。
この第5実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器110は、図19及び図20に示すように、容器本体111内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体112を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器110は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体111内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y1で示すように、容器本体111の周壁111bの上端から溢れ出して、容器本体111と蓋体112の間に確保された空間を通り、蓋体112の下端と容器本体111との間に確保された下向きの揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器110の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器110の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器110の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第6実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第6実施形態を図21及び図22を参照して説明する。
図21は本発明の第6実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図22は図21に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図21及び図22に示すように、第6実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器120は、合成樹脂製の容器本体121及び蓋体122と、容器本体121内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体121内に設置されていてもよいし、直接、容器本体121内に収容されていてもよい。
容器本体121は、上面開放の有底円錐台形状の箱体よりなり、円板状の底壁121aと、その周縁から起立した上方に窄まった形の円錐面状の周壁121bとを有する。蓋体122は、下面開放の円錐状箱体よりなり、上端の頂点122aから裾が拡がった円錐壁122bを有する。容器本体121の周壁121bと蓋体122の円錐壁122bの傾斜角度(母線と底面のなす角度)は、略等しく設定されている。
蓋体122の円錐壁122bの下端開口径は、容器本体121の周壁121bの上端開口径よりも大径に形成されており、蓋体122は、容器本体121の上面開口を覆うように、支柱124等により適度な間隔を保った状態で、容器本体121の上に被さっている。蓋体122の円錐122bの下端は、容器本体121の周壁121bの上端と同じ位置かそれよりも下側まで延びており、蓋体122の円錐壁122bの下端と容器本体121の周壁121bとの間に環状の隙間123が確保され、この環状の隙間123により、下方を向いた揮散口14が構成されている。揮散口14は、このように下向きに構成されているので、容器の上方から真っ直ぐに見た場合、蓋体122で隠れて見えない位置にある。
なお、この揮散口14は、容器本体111の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第6実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器120は、図21及び図22に示すように、容器本体121内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体122を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器120は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体121内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y2で示すように、容器本体121の周壁121bの上端から溢れ出して、容器本体121と蓋体122の間に確保された空間を通り、蓋体122の下端と容器本体121との間に確保された下向きの揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器120の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器120の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器120の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
また、図22に示すように、蓋体122を支えている支柱124を、筒状の下支柱124aに上支柱124bをスライド自在に差し込むこと等によって伸縮自在に構成し、蓋体122を支持する高さを調節できるようにすれば、揮散口14の大きさや高さなどを変更することができる。また、蓋体122で容器本体の開口を蓋体122の上面で閉塞することもできる。
(第7実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第7実施形態を図23及び図24を参照して説明する。
図23は本発明の第7実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図24は図23に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図23及び図24に示すように、第7実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器130は、合成樹脂製の容器本体131及び蓋体132と、容器本体131内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体131内に設置されていてもよいし、直接、容器本体131内に収容されていてもよい。
容器本体131は、上面開放の有底角箱体により構成され、矩形状の底壁131aと、底壁131aの周縁から起立した四角筒状の周壁131bと、周壁131bの上端から内側に折れ曲がった内フランジ状の縁壁131cとを有し、縁壁131cの内周縁の内側に開口が確保されている。蓋体132は、容器本体131の上面形状と同じ大きさの単純な矩形平板よりなり、容器本体131の上面開口を覆うように、支柱134等により適度な間隔を保った状態で、容器本体131の上に被さっている。蓋体132の外周縁は、容器本体131の縁壁131cの上方に間隔を開けて位置しており、蓋体132の外周縁と容器本体131の周壁131bの上端との間に確保された隙間133により、側方を向いた揮散口14が構成されている。揮散口14は、このように側方向きに構成されているので、容器の上方から見た場合、蓋体132に隠れて見えない位置にある。
なお、この揮散口14は、容器本体131の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第7実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器130は、図23及び図24に示すように、容器本体131内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体132を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器130は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体131内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y3で示すように、容器本体131の上端から溢れ出して、容器本体131と蓋体132の間に確保された空間を通り、蓋体132の外周縁と容器本体131の上端との間に確保された横向きの揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器130の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器130の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器130の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
また、図24に示すように、蓋体132を支えている支柱134を、第6実施形態の場合と同様に伸縮自在に構成し、蓋体132を支持する高さを調節できるようにすれば、揮散口14の大きさや高さなどを変更することができる。また、蓋体132で容器本体131の開口を閉塞することもできる。
(第8実施形態)
次に、第7実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器130の容器本体131の形状を、角錐台状または円錐台状に変形した第8実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器について図25を参照して説明する。
図25は本発明の第8実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図25に示すように、第8実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器140は、合成樹脂製の容器本体141及び蓋体142と、容器本体141内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体141内に設置されていてもよいし、直接、容器本体141内に収容されていてもよい。
容器本体141は、上面開放の有底角錐台状または有底円錐台状の箱体よりなり、多角形状または円形状の底壁141aと、底壁141aの周縁から起立した角錐状または円錐状の周壁141bとを有する。蓋体142は、容器本体141の上面形状と相似形で、該上面形状よりも大きな単純な平板よりなり、容器本体141の上面開口を覆うように、支柱144等により適度な間隔を保った状態で、容器本体141の上に被さっている。そして、外周部が、容器本体141の周壁141bの上端の上側に庇状に張り出している。蓋体142の外周部は、容器本体141の周壁141bの上端に間隔を開けて位置しており、蓋体142の外周部と容器本体141の周壁141bの上端との間に確保された隙間143により、側方を向いた横向きの揮散口14が構成されている。揮散口14は、このように側方向きに構成されているので、容器の上方から見た場合、蓋体142に隠れて見えない位置にある。
なお、この揮散口14は、容器本体141の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第8実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器140は、図25に示すように、容器本体141内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体142を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器140は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体141内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y4で示すように、容器本体141の上端から溢れ出して、容器本体141と蓋体142の間に確保された空間を通り、蓋体142の外周部と容器本体141の上端との間に確保された横向きの揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器140の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器140の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器140の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
この場合も、蓋体142を支えている支柱144を、第6実施形態の場合と同様に伸縮自在に構成し、蓋体142を支持する高さを調節できるようにすれば、揮散口14の大きさや高さなどを変更することができる。また、蓋体142で容器本体141の開口を閉塞することもできる。
(第9実施形態)
次に、第9実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器について図26及び図27を参照して説明する。
図26は本発明の第9実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図27は図26に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図26及び図27に示すように、第9実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器150は、合成樹脂製の容器本体151及び蓋体152と、容器本体151内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体151内に設置されていてもよいし、直接、容器本体151内に収容されていてもよい。
容器本体151は、上面開放の有底円錐台状の箱体よりなり、円形状の底壁151aと、底壁151aの周縁から起立し上に行くほど窄まった円錐状の周壁151bとを有する。また、容器本体151の周壁151bの上部には、周方向に適当な間隔を開けて複数の窓部153が設けられており、これらの窓部153により揮散口14が構成されている。窓部153には、必要に応じてメッシュが設けられていてもよい。また、この揮散口14が格子状に形成されていてもよい。
蓋体152は、容器本体151の上面形状と相似形で、該上面形状よりも大きな単純な平板よりなり、容器本体151の上面開口を覆うように、容器本体151の上面に取り付けられている。そして、蓋体152の外周部が、容器本体151の周壁151bの上端の上側に庇状に張り出している。このため、揮散口14は、その上方に庇状に張り出している蓋体152に隠れることにより、容器の上方から見た場合に見えない位置にある。
なお、この揮散口14は、容器本体151の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第9実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器150は、図27に示すように、容器本体151内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体152を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器150は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体151内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y5で示すように、容器本体151の周壁151bの上部の窓部153(揮散口14)から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器150の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器150の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器150の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第10実施形態)
次に、第10実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器について図28及び図29を参照して説明する。
図28は本発明の第10実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図29は図28に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図28及び図29に示すように、第10実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器160は、合成樹脂製の容器本体161及び蓋体162と、容器本体161内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体161内に設置されていてもよいし、直接、容器本体161内に収容されていてもよい。
容器本体161は、上面開放の有底逆円錐台状の箱体よりなり、円形状の底壁161aと、底壁161aの周縁から起立し上に行くほど拡径した逆円錐状の周壁161bとを有する。また、容器本体161の周壁161bには、周方向に適当な間隔を開けて複数の窓部163が設けられており、これらの窓部163により揮散口14が構成されている。このように傾斜壁として構成された周壁161bに揮散口14が設けられているので、揮散口14は、容器の上方から真っ直ぐに見ても、隠れて見えない位置にある。なお、揮散口14を構成する窓部163には、必要に応じてメッシュが設けられていてもよい。また、この揮散口14は、容器本体161の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのが良い。また、蓋体162は、容器本体161の上面開口を上端を塞ぐように、容器本体161の周壁161bの上端に取り付けられている。
この第10実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器160は、図29に示すように、容器本体161内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体162を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器160は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体161内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y6で示すように、容器本体161の周壁161bの窓部163(揮散口14)から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器160の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器160の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器160の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
なお、本第10実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器160では、容器本体161を、逆円錐形状の周壁161bを有する逆円錐台形状に形成していたが、蓋体162側に逆円錐形状の周壁161bを一体に設けてもよい。
(第11実施形態)
次に、第11実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器について図30及び図31を参照して説明する。
図30は本発明の第10実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図31は図30に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図30及び図31に示すように、第11実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器170は、合成樹脂製の容器本体171及び蓋体172と、容器本体171及び蓋体172内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない下面開放の内容器に収納された上で容器本体171及び蓋体172内に設置されていてもよいし、直接、容器本体171及び蓋体172内に設置されていてもよい。
容器本体171は、上面が開放した円錐形状をなして下方に尖部を有して、例えば土壌等の突き刺し易く構成されており、その上に、天板172aと周縁から垂下した垂下壁172bとを有した略平板状の単純な台として構成された蓋体172が被せられている。そして、揮散性薬剤5は、両面テープ又は別途設けられた支持手段等により蓋体172の天板172a上に固着されている。
容器本体171の円錐壁の高さ方向の中間部には、揮散口14を構成する複数の窓部173が周方向に渡って設けられている。このように、円錐形状に形成されてその尖部が下方を向く容器本体171の円錐壁に各揮散口14(窓部173)が設けられているので、揮散口14は、上方から見た場合に隠れている。また、この揮散口14は、容器本体171が例えば土壌等に突き刺されて使用される場合には、その土壌面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第11実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器170は、図31に示すように、蓋体172の天板172a上に揮散性薬剤5を設置し、そして容器本体171の上方を覆うようにその蓋体172を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器170は、土壌などの設置面上に容器本体171の尖部を用いて設置される。
容器本体171及び蓋体172内に設置した揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y7で示すように、容器本体171の円錐壁の窓部173(揮散口14)から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器170の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器170の低い位置(土壌面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器170の下部から効率的に設置面上に広がり、土壌などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第12実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第12実施形態を図32及び図33を参照して説明する。
図32は本発明の第12実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図33は図32に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図32及び図33に示すように、第12実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器180は、高さのある円柱状の外観を呈するもので、合成樹脂製の容器本体181及び蓋体182と、容器本体181内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体181内に設置されていてもよいし、直接、容器本体181内に収容されていてもよい。
容器本体181は、上端面が開放した略有底円筒体よりなり、円板状の底壁181aと、その周縁から起立した下側円筒周壁181bと、下側円筒周壁181bの上側に連続する2つの逆向きに連なった円錐壁181c、181dと、その更に上側に連続する上側円筒周壁181eとを有し、上側円筒周壁181eの上端が開口している。下側円筒周壁181bと上側円筒周壁181eは同径のもので、それらの中間に位置する互いに逆向きに小径部で結合された円錐壁181c、181dの大径部が、それぞれ下側円筒周壁181bの上端及び上側円筒周壁181eの下端に連なっている。従って、容器本体181の周壁は、その高さ方向の中間部に逆向きに連なった2つの円錐壁181c、181dがあることにより、全周連続したV溝が形成されたような外観となっている。
そして、そのV溝を構成している下側の円錐壁181c上に、周方向に適当な間隔を開けて複数の窓部183が開けられ、これらの窓部183によって揮散口14が構成されている。このように、V溝内に揮散口14があるので、揮散口14は、容器の上方から見た場合、上側の円筒周壁181eに隠れて見えない。なお、この揮散口14は、容器本体111の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのが良い。また、蓋体182は、単純に容器本体181の上端開口を塞ぐことのできる形状に形成されている。
この第12実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器180は、図32及び図33に示すように、容器本体181内に揮散性薬剤5を収容し、その上方を覆うように蓋体182を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器180は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体181内の揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y8で示すように、容器本体181の周壁のV溝内の円錐壁181cに確保された揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器180の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器180の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器180の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
また、この実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器180の場合、高さのある円柱状の外観を呈するものとして構成されているので、中に入れる揮散性薬剤5の収納量を充分に確保することができる。
なお、容器本体181や蓋体182は、上下方向のどの位置で分割してもよく、上記以外に、例えば、円錐壁181c、181dの小径部の結合箇所で分割し、分割した箇所で嵌合できるようにし、その嵌合箇所の上側を蓋体と言い、下側を容器本体ということもできる。
(第13実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第13実施形態を図34及び図35を参照して説明する。
図34は本発明の第13実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図35は図34に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図34及び図35に示すように、第13実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器190は、合成樹脂製の下側容器本体191及び上側容器本体192と蓋体194と、容器本体191、192内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体191、192内に設置されていてもよいし、直接、容器本体191、192内に収容されていてもよい。
下側容器本体191は、平面視略扇形の上面開口の箱体として構成され、扇形の底壁191aと、その周縁より立ち上がる周壁191bとを有する。上側容器本体192は、断面扇形の筒壁192aの下端前部に、僅かに下り傾斜した円錐面状の上面壁192bを連設したもので、下側容器本体191の上面を塞ぐように、下側容器本体191の上に被せられている。そして、上側容器本体192の筒壁192aの上端開口が、蓋体194により塞がれている。
また、上側容器本体192の上面壁192b上には、複数の窓部193が揮散口14として設けられ、各窓部193には整流片195が取り付けられている。整流片195は、一方(例えば整流片)の端部に設けた嵌合突起を他方(例えば容器本体)の端部に設けた嵌合溝に嵌めることにより、揮散口14の上端部を中心として回動自在に取り付けられている。このように各揮散口14(窓部193)に整流片195が設けられているので、揮散口14は、上方から見た場合に整流片195の陰に隠れている。また、この揮散口14は、下側容器本体191の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置しているのがよい。
この第13実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器190は、図35に示すように、容器本体191、192内に揮散性薬剤5を設置し、その上方を覆うように蓋体194を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器190は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体191上に設置した揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y9で示すように、上側容器本体192の円錐壁の窓部193(揮散口14)から整流片195に誘導されながら外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器190の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器190の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器190の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。また、揮散口14が低い位置に設けられているので、害虫防除用揮散性薬剤容器190全体の大型化が可能になり、多くの揮散性薬剤5を収納することができる。また、整流片195は揮散口14を閉塞することができるので蓋として機能することになる。
また、この実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器190の場合、上側容器本体192に高さのある筒壁192aを設けたので、中に入れる揮散性薬剤5の収納量を充分に確保することができる。
なお、容器本体191、192や蓋体194は、上下方向のどの位置で分割してもよく、上記以外に、例えば、蓋体194を上側容器本体192と一体に形成して、下側容器本体191に組み合せられるようにし、下側容器本体191と上側容器本体192の分割箇所より上側を蓋体と言い、下側を容器本体と言ってもよい。
(第14実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第14実施形態を図36から図38を参照して説明する。
図36は本発明の第14実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図37は図36に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の上から見た平面図、図38は図36に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図36及び図37に示すように、第14実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器200は、合成樹脂製の容器本体201及び蓋体202と、容器本体201内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体201内に設置されていてもよいし、直接、容器本体201内に収容されていてもよい。
容器本体201は、平面視矩形の上面開口の箱体として構成され、矩形の底壁201aと、その周縁より立ち上がる周壁201bとを有する。蓋体202は、平面視矩形の下面開口の箱体として構成され、矩形の天壁202bと、その周縁より垂下された周壁202aとを有する。天壁202bの長手方向両端付近には開口204が形成され、その上方に間隔をおいて屋根205が設けられている。屋根205は、天壁202bにより内側の外縁で支持されている。また、屋根205は、開口204の上面を完全に覆う大きさに形成されたもので、天壁202bの上面と屋根205の下面との間に確保された隙間203により、揮散口14が構成されている。揮散口14は、屋根205と蓋体202の天壁202bとの間の隙間203によって構成されているので、上方から見た場合に屋根205に隠れている。また、害虫防除用揮散性薬剤容器200の高さを5cm程度として、揮散口14を容器本体201の底面からの高さが5cmまでの低い位置に形成している。また、屋根205の角度(方向)を変えることで隙間の大きさを変え、揮散量を調整することができる。さらに、屋根205で揮散口14を閉塞してもよい。
この第14実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器200は、図38に示すように、容器本体201内に揮散性薬剤5を設置し、その上方を覆うように蓋体202を被せて一体に組み立てる。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器200は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体201上に設置した揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y10で示すように、屋根205と天壁202bとの間に確保された揮散口14から外部に放出されて設置面を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器200の上方にはいかず、その側方向または下方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器200の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器200の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(第15実施形態)
上記第14実施形態では、屋根205の大きさを開口204より大きく形成したが、図39に示す第15実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器210のように、屋根215と開口214の大きさを同じくらいに構成してもよい。この場合は、屋根215を蓋体202から切り起こして形成することも可能になり、製造コストを抑制することができる。
なお、図39中と同一要素には同一符号を付して説明を省略する。
(第16実施形態)
次に、害虫防除用揮散性薬剤容器の第16実施形態を図40及び図41を参照して説明する。
図40は本発明の第16実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器の斜視図であり、図41は図40に示す害虫防除用揮散性薬剤容器の縦断面図である。
図40及び図41に示すように、第16実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器220は、合成樹脂製の容器本体221及び蓋体222と、容器本体221内に収容された揮散性薬剤5と、を備える。揮散性薬剤5は、図示しない上面開放の内容器に収納された上で容器本体221内に設置されていてもよいし、直接、容器本体221内に収容されていてもよい。
容器本体221は、上面開口の有底円筒状の箱体として構成され、円形の底壁221aと、その周縁より立ち上がる周壁221bとを有する。容器本体221の底部には、底壁221aを設置面30から浮かせるための脚部225が設けられており、脚部225を設置面30に載せることにより、底壁221aと設置面30との間に隙間ができる。この底壁221aには、揮散口14としての開口223が設けられ、必要に応じてメッシュが設けられている。蓋体222は、下面開口の有蓋円筒状の箱体として構成され、円形の天壁222bとその周縁より垂下されて周壁221aとを有し、容器本体221の上面開口を覆うように、容器本体221の上に被せられている。この場合、揮散口14は、容器本体221の下面に位置するので、当然、上方から見た場合に隠れている。また、この揮散口14は、容器本体221の底面から高さ5cmまでの低い範囲に位置している。そして、メッシュに代えて、支持材に揮散性薬剤5を支持させて、揮散口14から落下しないようにしてもよい。この場合も害虫防除用揮散性薬剤容器220全体を大型化でき、多くの揮散性薬剤5を収納することができる。
この第16実施形態である害虫防除用揮散性薬剤容器220は、図41に示すように、容器本体221内に揮散性薬剤5を設置し、その上方を覆うように蓋体222を被せて一体に組み立てる。その際、揮散性薬剤5は揮散口14を塞がないように、例えば揮散性薬剤5の底部に脚部を設けたり、或いは揮散性薬剤5の底面に1又は複数の貫通溝を設けたり、或いは揮散性薬剤5を吊り下げ支持したりする等して容器本体221内に収容しさえすればよい。このように組み立てられた害虫防除用揮散性薬剤容器220は、床面などの設置面上に設置される。
容器本体221上に設置した揮散性薬剤5から揮散した薬剤成分は、矢印Y11で示すように、容器本体221の底壁221aに設けた揮散口14から下に流れ、底壁221aと設置面30との隙間を通って周囲に放出されて設置面30を覆って拡散する。即ち、薬剤成分が害虫防除用揮散性薬剤容器220の上方にはいかず、その側方向に揮散されることになる。また、揮散口14は、害虫防除用揮散性薬剤容器220の低い位置(床面から0〜5cmの範囲)に開口しているので、害虫防除用揮散性薬剤容器220の下部から効率的に設置面上に広がり、床や床面などを匍匐移動する匍匐害虫に効果的に作用して防除する。
(実施例1)
本発明の効果を確認するため、本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器に係る実施例と、該実施例と比較する比較例を用いた匍匐害虫の忌避試験について説明する。
図42は忌避試験に用いた本実施例に係る害虫防除用揮散性薬剤容器の概略斜視図、図43は忌避試験に用いた比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器の概略斜視図、図44は忌避試験装置の概念平面図、図45は忌避試験装置の概念側面図である。
実施例及び比較例ともに、揮散性薬剤5として、忌避剤であるローズマリー油7gを、厚さ8mm、表面積略19cmの不織布製担体に含浸させて用いた。また、図42及び図43に示すように、害虫防除用揮散性薬剤容器900は、直径D120mm、高さH100mmのプラスチック製円筒形容器を用い、上記した揮散性薬剤5を該害虫防除用揮散性薬剤容器900内の略中央(高さ約50mm)に紐体で吊るして収容した。
図42に示すように、実施例の害虫防除用揮散性薬剤容器900には、底部からほぼ0cmの位置に幅W15mm、長さL70mm、面積10.5cmの長方形の開口部910を設け揮散口14とした。また、図43に示すように、比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器920には、天井に幅W15mm、長さL70mm、面積10.5cmの円弧状の開口部930を設け揮散口14とした。
(試験条件)
図44及び図45に示すように、幅、長さ共に100cm、高さ10cmのプラスチック製容器940を準備し、内壁に逃走防止用の炭酸カルシウムを塗布しておく。対向する両隅部に厚紙を幅8cm、長さ9cm、高さ2cmの大きさに蛇腹状に折って製作した一対のシェルター950(950A、950B)を配置すると共に、プラスチック製容器940の中央に餌960及び水970を入れた容器を設置した。また、一方のシェルター950Aとプラスチック製容器940の隅との間に、上記の揮散性薬剤5が収容された実施例の害虫防除用揮散性薬剤容器900、及び比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器920を配置し、雄30頭、雌30頭、合計60頭のチャバネゴキブリを入れて、25℃の暗条件下に14時間、放置した。なお、害虫防除用揮散性薬剤容器900の開口部910、及び害虫防除用揮散性薬剤容器920の開口部930は、シェルター950A側に開口するように設置した。また、シェルター950として蛇腹状厚紙を用いたのは、チャバネゴキブリが該形状のシェルター950に好んで集まるからである。
(評価方法)
チャバネゴキブリ60頭と、害虫防除用揮散性薬剤容器900(920)を入れたプラスチック製容器940を、25℃の暗条件下で14時間、放置した後、各シェルター950(害虫防除用揮散性薬剤容器900(920)の近くに設置されたシェルター950A、及び遠くに設置されたシェルター950B)に集まったチャバネゴキブリの頭数を計数して忌避率を下記の数式に従って求めて、揮散性薬剤容器900の有効性を評価した。評価試験は、実施例の害虫防除用揮散性薬剤容器900、及び比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器920を交互に取り換えて2回ずつ、合計4回実施した。
なお、忌避率(%)=100×(薬剤容器から遠いシェルター950Bの頭数−近いシェルター950Aの頭数)/(シェルター950A、950Bにいた合計頭数)とする。
その結果を表1に示す。
なお、計数時にシェルターに集まっていなかったチャバネゴキブリの頭数は表1には記されていない。
Figure 0005076188
表1に示すように、比較例の害虫防除用揮散性薬剤容器920を設置した試験では、シェルター950A、950Bに集まるチャバネゴキブリの頭数を比較したところ、顕著な忌避性が見られなかった。一方、実施例の害虫防除用揮散性薬剤容器900を設置した試験では、害虫防除用揮散性薬剤容器900に近いシェルター950Aに居たチャバネゴキブリは2回の試験とも皆無であり、忌避率は100%であった。これにより、本発明の有効性が実証された。
(実施例2)
本発明の効果を確認するため、本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器に係る実施例を用いたダニの忌避試験について説明する。
この忌避試験には、第1実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器を用いた。試験に用いた容器は、直径98mm、高さ65mm、揮散口総面積50cmであり、底面から側部窓までの距離H1が6mmの容器である。
揮散性薬剤は、植物精油類(L−メントール、ラベンダーオイル等、ダニ忌避効果をもつものを数種混合)10重量%、ゲル化剤、界面活性剤その他を含有し、溶剤を加えて全体を100重量%とし、ゲル化させたものを30mm×25mm×25mmの大きさに切り分けたものである(以下、製剤ともいう)。
ダニは、粉末飼料の培地中で飼育され、十分に増殖したダニを培地ごと取り出したものを飽和培地として、エサ用の新鮮な培地をフレッシュ培地としている。1回の試験で使用する飽和培地は、合計500mg、フレッシュ培地は合計400mgである。
(試験方法)
試験方法としては、第1実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器1から前述の製剤の薬剤成分を揮散させ、中央にエサを置いた小空間を作り、その周囲にダニを供試し、空間内に侵入したダニ数を計測した。
試験は次のように実施した。
(1)プラスチック板A(縦400mm×横300mm)、プラスチック容器B(縦276mm×横204mm×高さ101mm)、シャーレC(φ45mm×高さ15mm)2個を準備し、図46に示すような試験装置を組み立てた。
プラスチック容器Bには、プラスチック片(10mm×8mm)を貼り付けることで4カ所に足を作り、ダニの侵入する隙間(約1.5mm)1001を作った。
(2)中央には、第1実施形態の害虫防除用揮散性薬剤容器1(本発明)を設置した。容器内には、前述の製剤を設置した。一方、コントロール(比較例)として、何も置かずに行った。
(3)図46、図47に示すように、ダニ飽和培地1002を略半量ずつに分けてそれぞれをプラスチック容器Bの外側のシャーレCと相対する位置に撒き、フレッシュ培地1003を略半量ずつに分けてそれぞれをシャーレCに撒いた。試験装置を25℃・50%RH・暗条件下に置き、24時間静置した。
(4)フレッシュ培地1003を入れたシャーレC内より、培地ごとダニを回収し、染色した後、ダニ数を計測した。
(5)忌避率(%)は、下記計算式により計算した。
忌避率(%)={1−(検体のダニ数/コントロールのダニ数)}×100
ここで、検体のダニ数とは、害虫防除用揮散性薬剤容器1(本発明)を置いた空間のフレッシュ培地1003の両側に寄って来たダニ数であり、コントロール(比較例)のダニ数とは、何も置いていない空間のフレッシュ培地1003の両側に寄って来たダニ数である。
(試験結果)
試験は3回繰り返し行い、その結果を表2に示す。
Figure 0005076188
(結論)
表2に示すように、本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器1を置いた空間では、ダニの忌避率は97.7%に達した。これにより、本発明の有効性が実証された。
なお、本発明を詳細にまた特定の実施形態を参照して説明したが、本発明は前述した実施形態及び実施例に限定されるものではなく、適宜、変形、改良、等が可能である。
本出願は、2007年10月9日出願の日本特許出願(特願2007−263210)、および2007年12月14日出願の日本特許出願(特願2007−323355)に基づくものであり、その内容はここに参照として取り込まれる。
本発明の害虫防除用揮散性薬剤容器によれば、揮散した薬剤成分を床などの該容器を設置した面に沿って効率的に拡散させることができるので、這って行動する害虫の防除に効果的に適用できる。

Claims (6)

  1. 天井部と側壁とを有する蓋体と、前記蓋体の内部に収容される揮散性薬剤を収納する薬剤容器とを備え、当該揮散性薬剤から揮散する薬剤成分を外部に放出する匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器であって、
    前記蓋体の前記側壁の周方向に複数の揮散口が形成され、
    薬剤拡散部材が、前記薬剤容器と前記側壁の間に配置され、且つ、前記薬剤容器側から前記側壁側に向かって放射円弧状に形成された複数の薬剤誘導壁を備える
    ことを特徴とする匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
  2. 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の高さの50%以下の範囲に、前記揮散口の総面積の少なくとも50%が設けられる
    ことを特徴とする請求項に記載の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
  3. 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の底面から5cm以下の高さに、前記揮散口の最低位置が設けられている
    ことを特徴とする請求項に記載の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
  4. 前記揮散口は、前記匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器の底面側が幅広であり、下部から上部に向けて次第に幅狭となる形状である
    ことを特徴とする請求項3に記載の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
  5. 蓋体と、前記蓋体の下方に配置される揮散性薬剤を収納する薬剤容器とを備え、当該揮散性薬剤から揮散する薬剤成分を外部に放出する匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器であって、
    薬剤拡散部材が、前記薬剤容器の周囲に配置されるとともに上方が前記蓋体で覆われ、且つ、前記薬剤容器側から外方に向かって放射円弧状に形成された複数の薬剤誘導壁を備え、
    隣接する前記薬剤誘導壁間に揮散口が形成されている
    ことを特徴とする匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
  6. 前記揮散性薬剤は、植物精油類、或いは、植物精油類の成分である
    ことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の匍匐害虫防除用揮散性薬剤容器。
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