JP2022038982A - 定着装置 - Google Patents

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Yutaka Kakigahara
諭是 村田
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Abstract

【課題】水頭圧差による各ノズルからの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることを目的とする。【解決手段】定着装置7は、水平面に対して傾いた姿勢の定着ヘッド71を備える。定着ヘッド71は、定着液を収容する収容部を有する筐体73と、現像剤に向けて定着液を噴霧する第1ノズルN1と、現像剤に向けて定着液を噴霧する第2ノズルN2であって、シート(用紙P)の搬送方向において第1ノズルN1とは異なる位置に位置する第2ノズルN2を備える。筐体73および第1ノズルN1のうち少なくとも第1ノズルN1は、収容部内の定着液を第1ノズルN1の先端に案内する第1流路を有する。筐体73および第2ノズルN2のうち少なくとも第2ノズルN2は、収容部内の定着液を第2ノズルN2の先端に案内する第2流路を備える。第1ノズルN1の先端は、第2ノズルN2の先端よりも下方に位置する。第1流路の流路抵抗は、第2流路の流路抵抗よりも大きい。【選択図】図1

Description

本発明は、定着液を静電噴霧することでシート上に現像剤像を定着させる定着装置に関する。
従来、定着装置として、定着液を噴霧する複数のノズルを有する定着ヘッドを備えたものが知られている(特許文献1参照)。この技術では、複数のノズルは、第1ノズルと、シートの搬送方向において第1ノズルとは異なる位置に位置する第2ノズルと、を有している。そして、この技術では、定着ヘッドが水平面に対して傾いた姿勢で配置された形態が開示されている。
特開2017-68098号公報
しかしながら、定着ヘッドが水平面に対して傾いていると、第1ノズルの先端と第2ノズルの先端が、上下方向で異なる位置に位置することになる。これにより、第1ノズルと第2ノズルの間で、水頭圧差が生じ、この水頭圧差に起因して第1ノズルでの噴霧量と第2ノズルでの噴霧量にばらつきが生じるおそれがある。そして、このような噴霧量のばらつきは、画質を悪化させる要因となる。
そこで、本発明は、水頭圧差による各ノズルからの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明に係る定着装置は、水平面に対して傾いた姿勢で設けられる定着ヘッドを備え、帯電された定着液を静電噴霧によりシート上の現像剤像に向けて噴霧することで、シート上に現像剤像を定着させる定着装置である。
前記定着ヘッドは、前記定着ヘッドを構成する筐体と、前記シート上の現像剤に向けて定着液を噴霧する第1ノズルと、前記シート上の現像剤に向けて定着液を噴霧する第2ノズルであって、シートの搬送方向において前記第1ノズルとは異なる位置に位置する第2ノズルと、を備える。
前記筐体は、定着液を収容する収容部を有する。
前記筐体および前記第1ノズルのうち少なくとも前記第1ノズルは、前記収容部内の定着液を前記第1ノズルの先端に案内する第1流路を有する。
前記筐体および前記第2ノズルのうち少なくとも前記第2ノズルは、前記収容部内の定着液を前記第2ノズルの先端に案内する第2流路を有する。
前記第1ノズルの先端は、前記第2ノズルの先端よりも下方に位置する。
前記第1流路の流路抵抗は、前記第2流路の流路抵抗よりも大きい。
この構成によれば、ノズルの先端にかかる水頭圧が高い方の第1ノズルに対応した第1流路の流路抵抗を、第2流路の流路抵抗よりも大きくしたので、水頭圧差による各ノズルからの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
また、前記第1流路の流路断面積は、前記第2流路の流路断面積よりも小さくてもよい。
この構成によれば、流路断面積を変えることで流路抵抗を調整することができる。
また、前記第1流路の断面形状が、前記第2流路の断面形状とは異なっていてもよい。
この構成によれば、断面形状を変えることで流路抵抗を調整することができる。
また、前記第1流路の長さが、前記第2流路の長さよりも大きくてもよい。
この構成によれば、流路の長さを変えることで流路抵抗を調整することができる。
また、前記第1流路は、前記筐体に形成される第1供給路であって、前記収容部内の定着液を前記第1ノズルに案内し、かつ、前記第1ノズルが接続される第1供給路と、前記第1ノズルに形成される第1ノズル内流路と、を有し、前記第2流路は、前記筐体に形成される第2供給路であって、前記収容部内の定着液を前記第2ノズルに案内し、かつ、前記第2ノズルが接続される第2供給路と、前記第2ノズルに形成される第2ノズル内流路と、を有し、前記第1供給路の流路抵抗は、前記第2供給路の流路抵抗よりも大きく、前記第1ノズル内流路の流路抵抗は、前記第2ノズル内流路の流路抵抗と同じであってもよい。
この構成によれば、第1ノズルと第2ノズルを共通部品とすることができるので、コストを下げることができる。
また、前記第1供給路の長さは、前記第2供給路の長さよりも大きく、前記第1供給路および前記第2供給路は、それぞれ、一端から他端にかけて断面積が同じであってもよい。
例えば第1供給路の一部分のみを狭くすることでも流路抵抗を大きくすることができるが、この場合、第1供給路の一部分でエアの噛み込みなどが起こり易くなる。これに対し、各供給路の流路断面積を一端から他端にかけて同じにすることで、このような問題が起きるのを抑えることができる。
また、前記第1供給路の流路断面積は、前記第2供給路の流路断面積よりも小さくてもよい。
この構成によれば、供給路の流路断面積を変えることで流路抵抗を調整することができる。
また、前記第1供給路の断面形状および第2供給路の断面形状は、円形であり、前記第1供給路の直径は、前記第2供給路の直径よりも小さくてもよい。
この構成によれば、供給路の直径を変えることで流路抵抗を調整することができる。
本発明によれば、水頭圧差による各ノズルからの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
本発明の第1実施形態に係る定着装置を備えたレーザプリンタを示す図である。 定着ヘッドを、上方から見た斜視図(a)と、下方から見た斜視図(b)である。 定着ヘッドを示す断面図(a)と、図3(a)のX-X断面図(b)と、図3(a)のY-Y断面図(c)である。 第2実施形態に係る定着ヘッドを示す断面図である。 第3実施形態に係る定着ヘッドを示す断面図である。 第4実施形態に係る定着ヘッドを示す断面図(a)と、図6(a)のZ-Z断面図(b)である。
次に、本発明の第1実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、レーザプリンタ1は、筐体2と、シートの一例としての用紙Pを給紙するためのフィーダ部3と、用紙Pに画像を形成するための画像形成部4とを備えている。
フィーダ部3は、筐体2の下部に着脱可能に装着される給紙トレイ31と、給紙トレイ31内の用紙Pを画像形成部4に向けて給紙する給紙機構32とを備えている。
画像形成部4は、スキャナユニット5と、プロセスカートリッジ6と、転写ローラTRと、定着装置7とを備えている。
スキャナユニット5は、筐体2内の上部に設けられ、図示しないレーザ発光部、ポリゴンミラー、レンズおよび反射鏡などを備えている。このスキャナユニット5では、レーザビームを、後述する感光ドラム61の表面上に出射する。
プロセスカートリッジ6は、筐体2に着脱可能となっている。プロセスカートリッジ6は、静電潜像が形成される感光ドラム61と、図示しない帯電器と、現像剤の一例としてのトナーを収容するトナー収容部62と、トナー収容部62内のトナーを感光ドラム61に供給する供給ローラ63および現像ローラ64を備えている。
このプロセスカートリッジ6では、図示せぬ帯電器が、回転する感光ドラム61の表面を一様に帯電する。スキャナユニット5は、感光ドラム61の表面にレーザビームを出射して、感光ドラム61の表面を露光することで、感光ドラム61の表面に画像データに基づく静電潜像を形成する。
次いで、回転駆動される現像ローラ64が、感光ドラム61の静電潜像にトナーを供給して、感光ドラム61の表面上にトナー像を形成する。その後、感光ドラム61の表面上に担持されたトナー像は、用紙Pが感光ドラム61と転写ローラTRの間で搬送される際に、用紙Pに転写される。
定着装置7は、帯電された定着液を静電噴霧により用紙P上のトナー像に向けて噴霧することで、用紙P上にトナー像を定着させる装置である。なお、定着装置7の構成については、後で詳述する。
用紙Pの搬送方向において、定着装置7の下流側には、定着装置7から排出された用紙Pを下流側に搬送するための下流側搬送ローラ81が設けられている。下流側搬送ローラ81によって搬送された用紙Pは、排紙ローラRに搬送され、この排紙ローラRから排紙トレイ21上に排出される。
次に、定着装置7の構成について詳細に説明する。
定着装置7は、定着液を噴霧するための定着ヘッド71と、定着ヘッド71の下で用紙Pと対向するように配置される第2電極72とを備えている。言い換えると、第2電極72は、定着ヘッド71と向かい合う位置に設けられている。
定着液としては、良好に静電噴霧を行い、かつ、定着を行うために、トナーを溶解させる溶質を誘電率の高い溶媒に分散させたものを使用することが出来る。誘電率の高い溶媒として、安全な水を用いることができる。つまり、本実施形態では、トナーを溶解させる溶質を水に分散するタイプ、いわゆる、水中油滴型のエマルジョンでトナーの溶解を行っている。つまり、溶媒としての水に対して不溶または難溶な溶質を水に分散した定着液を用いている。溶質としては、脂肪族モノカルボン酸エステル系として、ラウリン酸エチル、ラウリン酸ブチル、ラウリン酸イソプロピル、ミリスチン酸エチル、ミリスチン酸ブチル、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸エチル、パルミチン酸ブチル、パルミチン酸イソプロピル、脂肪族ジカルボン酸エステル系として、コハク酸ジエチル、コハク酸ジブチル、脂肪族トリカルボン酸エステル系として、oアセチルクエン酸トリエチル、oアセチルクエン酸トリブチル、脂肪族ジカルボン酸ジアルコキシアルキル系として、コハク酸ジエトキシエチル、コハク酸ジブトキシエチル、炭酸エステル系として、炭酸エチレン、炭酸プロピレンを使用することができる。これらの溶質はトナーを軟化させる機能を有する。
また、エマルジョンを良好に形成するために界面活性剤を加えても良く、界面活性剤としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、ノニオン系界面活性剤を使用することができる。アニオン系界面活性剤としては、ラウリン酸ナトリウムなどの高級脂肪酸塩類、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどのアルキルアリールスルホン酸塩類、ドデシル硫酸ナトリウムなどのアルキル硫酸エステル塩類、ポリエトキシエチレンラウリルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸エステル塩類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル硫酸ナトリウムなどのポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸エステル塩類を使用することができる。カチオン系界面活性剤としては、脂肪族アミン塩、脂肪族4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム塩、塩化ベンゼトニウム、ピリジニウム塩、イミダゾリニウム塩を使用することができる。ノニオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルエーテル類、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテルなどのポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ソルビタンモノラウレートなどのソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレートなどのポリオキシエチレンソルビタン高級脂肪酸エステル類、ポリオキシエチレンモノラウレートなどのポリオキシエチレン高級脂肪酸エステル類、ショ糖ラウリン酸エステルなどのショ糖脂肪酸エステル類を使用することができる。
定着ヘッド71は、定着液を内部に収容する筐体73と、筐体73内に形成され、定着液を収容する収容部Sに連通し、トナー像に向けて定着液を噴霧する第1ノズルN1および第2ノズルN2と、収容部S内および各ノズルN1,N2内の定着液に電圧を印加する第1電極74とを備えている。図2(a),(b)に示すように、第1ノズルN1および第2ノズルN2の先端部分は、下方に向かう程、徐々に縮径している。第1ノズルN1は、用紙Pの幅方向に間隔を空けて複数設けられている。
第2ノズルN2は、用紙Pの幅方向に間隔を空けて複数設けられている。第2ノズルN2は、用紙Pの搬送方向において、第1ノズルN1とは異なる位置に位置する。詳しくは、第2ノズルN2は、用紙Pの搬送方向において、第1ノズルN1の下流に位置する。また、第2ノズルN2は、用紙Pの幅方向においても、第1ノズルN1とは異なる位置に位置する。
図1に示すように、第1電極74は、筐体73の上壁73Aを上から下に貫通するように設けられ、下端部が収容部S内の定着液内に配置され、上端部が、図示せぬ電圧印加部を有する制御装置に接続されている。
第2電極72は、用紙Pに接触して、ノズルN1,N2内の定着液と用紙Pとの間に電位差(電界)を形成するための電極であり、各ノズルN1,N2の先端から所定距離離れるように、各ノズルN1,N2の下に配置されている。ここで、所定距離は、用紙Pの厚さよりも大きな距離であり、実験やシミュレーション等によって静電噴霧を好適に行うことが可能な距離に設定されている。なお、第2電極72は、接地されていてもよいし、第1電極74に印加される電圧よりも小さな電圧が印加されていてもよい。また、第2電極72に印加される電圧が、第1電極74に印加される電圧と逆極性の電圧であってもよい。第2電極72が接地される場合、第1電極74に印加される電圧は、1kv~10kvであることが好ましい。
第1電極74に電圧が印加されるとノズルN1,N2の先端付近の空間に電界が形成される。すると、ノズルN1,N2の先端では、定着液が電界に引っ張られていわゆるテイラーコーンが形成される。このテイラーコーンの先端から定着液が引きちぎられることによって微細な液滴が生成される。
ノズルN1,N2から噴霧された液滴状の定着液は、正に帯電している。これに対し、用紙Pは実質的にゼロ電位状態になっている。このため、液滴状の定着液は、クーロン力によって用紙Pに向かって飛んでゆき、用紙Pやトナー像に付着する。
このように構成された第1電極74および第2電極72は、ノズルN1,N2内の定着液と、ノズルN1,N2から離れた位置で搬送される用紙Pとの間に電位差を形成するための電位差形成部となっている。
定着ヘッド71と第2電極72は、水平面に対して僅かに傾斜した姿勢で配置されている。詳しくは、各ノズルN1,N2の先端を通る平面と第2電極72は、用紙Pの搬送方向下流側に向かうにつれて上方に位置するように傾斜している。これにより、第1ノズルN1の先端は、第2ノズルN2の先端よりも下方に位置している。
図2(a),(b)に示すように、定着ヘッド71の筐体73は、用紙Pの幅方向に長尺となる矩形の形状を有し、上壁73Aと、第1側壁73Bと、第2側壁73Cと、第3側壁73Dと、第4側壁73Eと、下壁73Fと、複数の第1円筒部P1と、複数の第2円筒部P2と、を有している。なお、以下の説明では、用紙Pの幅方向を、単に「幅方向」とも称し、用紙Pの搬送方向を、単に「搬送方向」とも称する。
第1側壁73Bと第2側壁73Cは、搬送方向に間隔を空けて配置されている。第3側壁73Dは、第1側壁73Bの幅方向の一端部と第2側壁73Cの幅方向の一端部に接続されている。第4側壁73Eは、第1側壁73Bの幅方向の他端部と第2側壁73Cの幅方向の他端部に接続されている。上壁73Aは、各側壁73B~73Eの上端部に接続されている。下壁73Fは、各側壁73B~73Eの下端部に接続されている。
図2および図3(a)に示すように、収容部Sは、筐体73の上壁73Aと、第1側壁73Bと、第2側壁73Cと、第3側壁73Dと、第4側壁73Eと、下壁73Fにおける各内周面によって区画される空間であり、定着液を収容するための空間である。
図2(b)に示すように、下壁73Fには、複数の第1円筒部P1と、複数の第2円筒部P2と、が設けられている。第1円筒部P1および第2円筒部P2は、下壁73Fから下方に突出している。複数の第1円筒部P1は、幅方向に間隔を空けて配置されている。各第1円筒部P1の下端には、第1ノズルN1が取り付けられている。
複数の第2円筒部P2は、幅方向に間隔を空けて配置されている。第2円筒部P2は、搬送方向において、第1円筒部P1の下流に位置する。また、第2円筒部P2は、幅方向において、第1円筒部P1とは異なる位置に位置する。各第2円筒部P2の下端には、第2ノズルN2が取り付けられている。
図3(a)に示すように、第1円筒部P1の内周面によって区画される空間は、収容部S内の定着液を第1ノズルN1に案内する第1供給路P11となっている。第2円筒部P2の内周面によって区画される空間は、収容部S内の定着液を第2ノズルN2に案内する第2供給路P21となっている。図3(c)に示すように、第1供給路P11の断面形状および第2供給路P21の断面形状は、円形となっている。なお、第1供給路P11及び第2供給路P21の直径は、好ましくは1.2~1.8mmである。
第1供給路P11の流路断面積は、第1ノズルN1の軸方向における任意の断面において、第2供給路P21の流路断面積よりも小さい。言い換えると、第1供給路P11の直径は、第2供給路P21の直径よりも小さい。これにより、第1供給路P11の流路抵抗が、第2供給路P21の流路抵抗よりも大きくなっている。
具体的には、第1ノズルN1での定着液の噴霧量と第2ノズルN2での定着液の噴霧量とが、略同じとなるように、第1供給路P11および第2供給路P21のそれぞれの直径が、実験やシミュレーション等により決定されている。一例を挙げると、例えば、第1ノズルN1の先端と第2ノズルN2の先端の高さの違いが0.9~1.2mmである場合には、第1供給路P11の直径を、第2供給路P21の直径よりも、0.2~0.6mmほど小さくするとよい。
第1ノズルN1は、第1供給路P11に接続されている。第2ノズルN2は、第2供給路P21に接続されている。第1ノズルN1は、複数の第1ノズル内流路N11を有している。第1ノズル内流路N11は、第1ノズルN1の内面によって区画される定着液の流路としての空間であって、第1供給路P11から排出される定着液を第1ノズルN1の先端に案内している。
図3(b)に示すように、第1ノズル内流路N11の断面形状は、扇形状となっている。複数の第1ノズル内流路N11は、第1ノズルN1の中心軸の周りに等角度で配置されている。
第2ノズルN2は、第1ノズルN1と同一の部品で構成されている。第2ノズルN2は、第1ノズル内流路N11と断面形状および配置パターンが同一となる第2ノズル内流路N21を複数有している。第2ノズル内流路N21は、第2ノズルN2の内面によって区画される定着液の流路としての空間であって、第2供給路P21から排出される定着液を第2ノズルN2の先端に案内している。
複数の第1ノズル内流路N11の各流路断面積を足し合わせた第1総流路断面積は、複数の第2ノズル内流路N21の各流路断面積を足し合わせた第2総流路断面積と同じになっている。これにより、第1ノズル内流路N11の流路抵抗は、第2ノズル内流路N21の流路抵抗と同じになっている。
本実施形態では、第1供給路P11および第1ノズル内流路N11によって、収容部S内の定着液を第1ノズルN1の先端に案内する第1流路F1が構成されている。また、第2供給路P21および第2ノズル内流路N21によって、収容部S内の定着液を第2ノズルN2の先端に案内する第2流路F2が構成されている。
前述したように第1供給路P11の流路断面積が第2供給路P21の流路断面積よりも小さいことで、第1流路F1の上側部分の流路断面積は、第2流路F2の上側部分の流路断面積よりも小さくなっている。これにより、第1流路F1の流路抵抗が、第2流路F2の流路抵抗よりも大きくなっている。
次に、定着装置7の作用効果について説明する。
図1に示すように、第2ノズルN2よりも先端の位置が低い第1ノズルN1の先端付近の定着液には、第2ノズルN2の先端付近の定着液にかかる水頭圧よりも大きな水頭圧がかかっている。ここで、仮に、第1流路F1と第2流路F2の流路抵抗が等しい場合には、大きな水頭圧がかかる第1ノズルN1での定着液の噴霧量が、第2ノズルN2での定着液の噴霧量よりも大きくなってしまい、画質が悪化してしまう。
これに対し、本実施形態では、第1流路F1の流路抵抗が第2流路F2の流路抵抗よりも大きいので、第1ノズルN1での定着液の噴霧量が大きくなりすぎるのを抑えて、各ノズルN1,N2での定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
以上によれば、本実施形態において以下のような効果を得ることができる。
大きな水頭圧がかかる方の第1ノズルN1に対応した第1流路F1の流路抵抗を、第2流路F2の流路抵抗よりも大きくしたので、水頭圧差による各ノズルN1,N2からの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
第1供給路P11の流路断面積と第2供給路P21の流路断面積を異ならせることで、流路抵抗を容易に調整することができる。
第1供給路P11の流路抵抗と第2供給路P21の流路抵抗を異ならせ、かつ、第1ノズル内流路N11の流路抵抗と第2ノズル内流路N21の流路抵抗とを同じとすることで、第1ノズルN1と第2ノズルN2を共通部品とすることができるので、コストを下げることができる。
なお、本発明は第1実施形態に限定されることなく、以下に例示するように様々な形態で利用できる。以下の説明においては、第1実施形態と略同様の構造となる部材には同一の符号を付し、その説明は省略する。
図4に示すように、第2実施形態では、第1実施形態とは異なり、第1供給路P11の一部の流路断面積を第2供給路P21の流路断面積よりも小さくし、第1供給路P11の他部の流路断面積を第2供給路P21の流路断面積と同じにしている。具体的に、第2実施形態に係る定着ヘッド71は、第1円筒部P1の内周面から突出する絞り部P12を有している。絞り部P12は、第1円筒部P1の内周面の周方向全体にわたってリング状に形成されている。
また、第2実施形態に係る第1供給路P11は、大径供給路P111と、小径供給路P112とを有している。大径供給路P111の断面積は、第2供給路P21の断面積と同じになっている。小径供給路P112は、絞り部P12の内周面によって区画される空間である。小径供給路P112は、第2供給路P21の断面積よりも小さい。これにより、第1供給路P11の流路抵抗が第2供給路P21の流路抵抗よりも大きくなっている。そのため、この第2実施形態においても、第1流路F1の流路抵抗が第2流路F2の流路抵抗よりも大きくなるため、水頭圧差による各ノズルN1,N2からの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
図5に示すように、第3実施形態では、第1供給路P11および第2供給路P21の流路断面積をそれぞれ一端から他端にかけて同じにし、第1供給路P11の長さを第2供給路P21の長さよりも大きくしている。具体的に、第3実施形態では、第2実施形態から絞り部P12を取り除き、第1円筒部P1を下壁73Fから収容部S内に突出させている。
以上、第3実施形態では、第1供給路P11の長さを第2供給路P21の長さよりも大きくすることで、第1流路F1の長さが第2流路F2の長さよりも大きくなるので、第1流路F1の流路抵抗が第2流路F2の流路抵抗よりも大きくなる。そのため、水頭圧差による各ノズルN1,N2からの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
例えば第2実施形態のように第1供給路P11の一部分(絞り部P12)を狭くすることでも流路抵抗を大きくすることができるが、この場合、第1供給路P11の一部分でエアの噛み込みなどが起こり易くなる。これに対し、第1供給路P11および第2供給路P21の流路断面積を一端から他端にかけて同じにすることで、このような問題が起きるのを抑えることができる。
図6(a),(b)に示すように、第4実施形態では、第1供給路P11および第2供給路P21の流路断面積をそれぞれ一端から他端にかけて同じにし、第1ノズル内流路N11の断面形状と第2ノズル内流路N21の断面形状を異ならせている。言い換えると、第1流路F1の下端側の断面形状が、第2流路F2の下端側の断面形状とは異なっている。
具体的には、図6(b)に示すように、扇型の第1ノズル内流路N11の外周縁の周長は、扇型の第2ノズル内流路N21の外周縁の周長よりも小さい。また、第1ノズル内流路N11の個数は、第2ノズル内流路N21の個数と同じとなっている。
これにより、複数の第1ノズル内流路N11の各流路断面積を足し合わせた第1総流路断面積は、複数の第2ノズル内流路N21の各流路断面積を足し合わせた第2総流路断面積よりも小さくなっている。また、第4実施形態では、第1流路F1の長さと第2流路F2の長さは同じである。
以上、第4実施形態では、第1ノズル内流路N11の断面形状と第2ノズル内流路N21の断面形状を異ならせることで、第1流路F1の流路抵抗が第2流路F2の流路抵抗よりも大きくなるので、水頭圧差による各ノズルN1,N2からの定着液の噴霧量のばらつきを抑えることができる。
なお、第4実施形態では、第1ノズル内流路N11の断面形状と第2ノズル内流路N21の断面形状を異ならせたが、本発明はこれに限定されず、例えば第1供給路P11の断面形状と第2供給路P21の断面形状を異ならせてもよい。また、第4実施形態では、第1ノズル内流路N11の断面形状と第2ノズル内流路N21の断面形状を異ならせることで、第1総流路断面積を第2総流路断面積よりも小さくしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば第1ノズル内流路N11の断面形状を、第2ノズル内流路N21の断面形状に比べて定着液が格段に流れにくい形状とした場合には、第1総流路断面積が第2総流路断面積以上になってもよい。具体的には、例えばスリット状の断面形状となる第1ノズル内流路を、第2ノズル内流路の数よりも多く設けた場合には、第1総流路断面積が第2総流路断面積以上になる場合がある。
前記各実施形態では、各ノズルN1,N2の先端を下に向けたが、本発明はこれに限定されず、各ノズルの先端を上に向けてもよい。この場合であっても、先端の位置が第2ノズルよりも下に位置する第1ノズルの先端での液圧が、第2ノズルの先端での液圧よりも大きいので、第1流路の流路抵抗を第2流路の流路抵抗よりも大きくすればよい。
前記各実施形態では、定着液の噴霧のみでシート上にトナー像を定着させたが、本発明はこれに限定されず、定着液の噴霧の後、シートを加熱することで、シート上にトナー像を定着させてもよい。
前記各実施形態では、流路断面積、流路の長さおよび流路の断面形状のうちの1つを異ならせることで各流路での流路抵抗を異ならせたが、本発明はこれに限定されず、流路断面積、流路の長さおよび流路の断面形状のうち2つ以上を組み合わせることで、各流路での流路抵抗を異ならせてもよい。
各供給路P11,P21の断面形状や、各ノズル内流路N11,N21の断面形状は、前記各実施形態に例示した形状に限定されない。例えば、供給路の断面形状を多角形としてもよいし、ノズル内流路の断面形状を円形としてもよい。
前記実施形態では、流路を、供給路とノズル内流路とで構成したが、本発明はこれに限定されない。例えば、筐体の下壁にノズルを直接取り付ける場合には、流路は、ノズル内流路のみで構成されてもよい。
前記実施形態では、第2電極72を、定着ヘッド71の各ノズルN1,N2の先端に対向するように配置したが、本発明はこれに限定されず、ノズルが突出する方向から見て、ノズルと第2電極が重ならないように第2電極を配置してもよい。この場合であっても、用紙が、第2電極の直上に位置し、且つ、ノズルの先端に対向したときに、ノズル内の定着液と用紙との間に電位差が形成されて、静電噴霧を行うことができる。
前記実施形態では、シートの一例として、厚紙、はがき、薄紙などの用紙Pを例示したが、本発明はこれに限定されず、例えばOHPシートであってもよい。
前記実施形態では、第1電極74を収容部Sの内部に配置したが、本発明はこれに限定されず、例えばノズルおよび筐体を金属等の導電性部材で形成して、ノズルまたは筐体に対して電圧を印加してもよい。なお、この場合には、電圧が印加されるノズルまたは筐体が、第1電極として機能する。また、筐体を樹脂等の非導電性の部材で形成し、ノズルを金属等の導電性の部材で形成し、ノズルに電圧を印加するようにしてもよい。なお、この場合には、ノズルが第1電極として機能する。
また、第2電極72は、必ずしもノズルN1,N2と対向する必要は無く、用紙の搬送方向上流側や下流側にずれて配置されていてもよい。
前記した実施形態および変形例で説明した各要素を、任意に組み合わせて実施してもよい。
7 定着装置
73 筐体
F1 第1流路
F2 第2流路
N1 第1ノズル
N2 第2ノズル
P 用紙
S 収容部

Claims (8)

  1. 水平面に対して傾いた姿勢で設けられる定着ヘッドを備え、帯電された定着液を静電噴霧によりシート上の現像剤像に向けて噴霧することで、シート上に現像剤像を定着させる定着装置であって、
    前記定着ヘッドは、
    前記定着ヘッドを構成する筐体と、
    前記シート上の現像剤に向けて定着液を噴霧する第1ノズルと、
    前記シート上の現像剤に向けて定着液を噴霧する第2ノズルであって、シートの搬送方向において前記第1ノズルとは異なる位置に位置する第2ノズルと、
    を備え、
    前記筐体は、定着液を収容する収容部を有し、
    前記筐体および前記第1ノズルのうち少なくとも前記第1ノズルは、前記収容部内の定着液を前記第1ノズルの先端に案内する第1流路を有し、
    前記筐体および前記第2ノズルのうち少なくとも前記第2ノズルは、前記収容部内の定着液を前記第2ノズルの先端に案内する第2流路を有し、
    前記第1ノズルの先端は、前記第2ノズルの先端よりも下方に位置し、
    前記第1流路の流路抵抗は、前記第2流路の流路抵抗よりも大きいことを特徴とする定着装置。
  2. 前記第1流路の流路断面積は、前記第2流路の流路断面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  3. 前記第1流路の断面形状が、前記第2流路の断面形状とは異なることを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  4. 前記第1流路の長さが、前記第2流路の長さよりも大きいことを特徴とする請求項1に記載の定着装置。
  5. 前記第1流路は、
    前記筐体に形成される第1供給路であって、前記収容部内の定着液を前記第1ノズルに案内し、かつ、前記第1ノズルが接続される第1供給路と、
    前記第1ノズルに形成される第1ノズル内流路と、を有し、
    前記第2流路は、
    前記筐体に形成される第2供給路であって、前記収容部内の定着液を前記第2ノズルに案内し、かつ、前記第2ノズルが接続される第2供給路と、
    前記第2ノズルに形成される第2ノズル内流路と、を有し、
    前記第1供給路の流路抵抗は、前記第2供給路の流路抵抗よりも大きく、
    前記第1ノズル内流路の流路抵抗は、前記第2ノズル内流路の流路抵抗と同じであることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の定着装置。
  6. 前記第1供給路の長さは、前記第2供給路の長さよりも大きく、
    前記第1供給路および前記第2供給路は、それぞれ、一端から他端にかけて断面積が同じであることを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  7. 前記第1供給路の流路断面積は、前記第2供給路の流路断面積よりも小さいことを特徴とする請求項5に記載の定着装置。
  8. 前記第1供給路の断面形状および第2供給路の断面形状は、円形であり、
    前記第1供給路の直径は、前記第2供給路の直径よりも小さいことを特徴とする請求項6に記載の定着装置。
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