JP2022038313A - 乗員保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】車両の衝突時に、乗員保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供する。【解決手段】乗員保護装置は、メインエアバッグ31の収納位置(インストルメントパネル7)から乗員P(または乗員Pが着座した座席シート10)までの距離が離れている場合に、第1ショルダーベルト部211aの繰り出しを禁止し、第2ショルダーベルト部211bの繰り出しを所定時間禁止させずに、ベルトエアバッグ300を展開させるので、乗員Pを拘束しながら、ベルトエアバッグ300を十分な大きさまで膨張させることができ、メインエアバッグ31によらずとも、乗員Pの上体の移動を制限でき、乗員Pの保護、特に、頭部の前後動を小さく、頸部を適切に保護することができる。【選択図】図1

Description

本発明は、乗員保護装置に関する。
衝突等から乗員を保護するため、自動車などの車両では、乗員保護装置としてエアバッグ装置が装備されている。
このエアバッグ装置は、一般に、衝撃センサと、インフレータと、エアバッグと、制御装置等、から構成されている。エアバッグは、車両前方のインストルメントパネル内等に収納されている。エアバッグ装置は、前面衝突などにより衝撃センサが衝撃を検知すると、インフレータにより車両前方からエアバッグを膨張させ、シートに着座している乗員の前に展開させて、乗員の急激な前方移動による衝撃を緩和し、乗員保護を行うようにしている。
また、乗員保護を目的として、シートベルトにエアバッグを搭載した、所謂、エアベルト装置も知られている。例えば、このようなエアベルト装置として、車両用シートに着座した乗員のシート幅方向一方向側の肩部からシート幅方向他方側の腰部にかけて装着されるショルダーベルト部が、ガス供給により膨張してショルダーベルト部の幅方向中心線に対する乗員の頭部側の部分が該頭部側とは反対側の部分よりも大きく展開される膨張部を含んで構成されるものが提案されている。これにより、このエアベルト装置では、膨張部の容量が大きくなることを抑制しつつ、乗員頭部の保護性能を確保するようにしている(特許文献1参照)。
特開2015-039945号公報
しかしながら、さらに大きな衝撃に対する保護や、乗員のショルダーベルト部が掛けられていない側の頭部や頸部を保護するためには、膨張部を従来のものより大型化しなければならず、この場合、従来のエアベルト装置では、膨張部の反力を確保することができない。
また、前方からエアバッグを展開する場合においては、シートスライドやシートドリフターの移動により乗員の着座位置が車両後方側となっていると、エアバッグと乗員との距離が遠く、エアバッグが乗員に届かない、あるいは、乗員に届くまでに時間がかかってしまい、乗員の頸部が前後に大きく振られ、適切に乗員を保護することができず、乗員頸部への負担が大きくなってしまう虞がある。
本発明は、このような従来の問題を解決するためになされたもので、車両の衝突時に、乗員保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供することを課題とする。
本発明に係る乗員保護装置は、車両の衝突を検知する衝突検知手段と、前記衝突検知手段により車両の衝突が検知されると、車両の前方の所定の収納位置から座席シートに着座した乗員に向かって展開するメインエアバッグと、前記座席シートに着座した乗員を拘束するシートベルトと、前記シートベルト内に収納されるベルトエアバッグと、前記シートベルトの巻き取り、繰り出し、および、繰り出し禁止を制御するベルト制御手段と、前記メインエアバッグの収納位置から乗員が着座した前記座席シートまでの距離を検出する距離検出手段と、前記衝突検知手段により車両の衝突が検知された際、前記ベルトエアバッグの展開制御を行うエアバッグ展開制御手段と、を備え、
前記シートベルトは、前記ベルトエアバッグよりも乗員側で乗員を前記座席シートに拘束する第1シートベルトと、前記ベルトエアバッグよりも外側で乗員を前記座席シートに拘束する第2シートベルトと、を有し、前記エアバッグ展開制御手段は、前記衝突検知手段により車両の衝突が検知された際、前記距離検出手段に検知された距離が所定の距離以上であった場合に、前記ベルト制御手段に、前記第1シートベルトの繰り出しを禁止し、前記第2シートベルトの繰り出しを所定時間禁止させずに、前記シートベルト内から前記ベルトエアバッグを展開させる、ことを特徴とする。
また、前記距離検出手段は、前記座席シートまでの距離を検出する代わりに、前記メインエアバッグの収納位置から、前記座席シートに着座した乗員までの距離を検出する、ようにしてもよい。
さらに、前記エアバッグ展開制御手段は、前記ベルトエアバッグを所定量展開させたら、前記ベルト制御手段に前記第2シートベルトの繰り出し禁止を制御させる、ようにしてもよい。
本発明によれば、車両の衝突時に、乗員保護機能を高めることができる乗員保護装置を提供することができる。
本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の概略を示す正面断面図および側面断面図である。 本実施の形態におけるシートベルトに内包されるベルトエアバッグの収納形態を説明するための概略正面図である。 乗員保護装置におけるECUの乗員保護制御を示すフローチャートである。 乗員保護制御におけるメインエアバッグおよびベルトエアバッグの動作概要を示す側面図である。 乗員保護制御におけるベルトエアバッグの動作概要を示す正面図である。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態における乗員保護装置を備えた車両の概略を示す正面断面図および側面断面図である。また、図2は、本実施の形態におけるシートベルトに内包されるベルトエアバッグの収納形態を説明するための概略正面図である。
(車両1の構成)
図1に示すように、車両1の床面2(アンダーボディのフロアパネルが設けられた部分)には、座席シート10が配備されている。また、床面2の車幅方向外側(車外側)には、車体内側壁を構成する左右のセンターピラー3が対向して配備され、センターピラー3の上端はルーフサイドレール4に、下端はサイドシル5に一体結合されている。また、ルーフサイドレール4の上部には、ルーフ6がほぼ水平に設けられている。また、車両1の前方には、インストルメントパネル7が設けられている。
また、インストルメントパネル7の内部には、メインエアバッグ装置30が設けられている。
各座席シート10には、それぞれシートベルト装置200、乗員保護装置が設けられている。また、右の座席シート10のシートベルト装置200と、左の座席シート10のシートベルト装置200とは、左右対称に設けられている。
なお、以下では、右の座席シート10(図1において左側)に設けられた乗員保護装置を例に説明する。
座席シート10は、乗員Pの臀部から大腿部を支えるシートクッション11(座部)と、リクライニング可能に設けられたシートバッグ12(背もたれ部)と、乗員Pの頭部を支えるヘッドレスト13(ヘッド部)と、を備えている。
また、座席シート10には、シートスライド装置20が設けられている。シートスライド装置20は、乗員Pの操作により、座席シート10の前後位置を調節できるようになっている。なお、シートスライド装置20は、乗員Pの操作によらず、座席シート10の前後位置を自動調節できるものであってもよい。なお、後述するように、ここで決定された座席シート10の位置が、座席シート10に着座する乗員Pの位置として使用される。
(メインエアバッグ装置30)
メインエアバッグ装置30は、ECU100に制御され、乗員Pの前方への移動による衝撃を緩和し、保護するものである。また、メインエアバッグ装置30は、メインエアバッグ31と、メイン用インフレータ32と、を有している。
(メインエアバッグ31)
メインエアバッグ31は、メイン用インフレータ32によってガスが圧入される袋体であって、非作動時は小さく折り畳まれている。また、メインエアバッグ31は、メイン用インフレータ32からガスが圧入されると、インストルメントパネル7から座席シート10の方向に膨張展開し、主に乗員Pの頭部および胸部等に対する、車両1の衝突の衝撃を緩和するものである。
(メイン用インフレータ32)
メイン用インフレータ32は、衝突検知装置70によりECU100を介して入力される車両1の衝突検知または衝突予測に基づく作動信号により、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させるものである。また、メイン用インフレータ32に発生されたガスは、メインエアバッグ31に圧入される。
(衝突検知装置70)
衝突検知装置70は、車両1の衝突検知および衝突予測を行うものである。例えば、衝突検知装置70は、車両1の前方からの衝突(前突)等を検知および予測する。また、衝突検知装置70は、衝突検知または衝突予測を行うと、ECU100に衝突検知または衝突予測信号を送出する。これにより、衝突検知装置70は、衝突検知または衝突予測を行った際に、ECU100を介して、メイン用インフレータ32および後述するベルト用インフレータ400を作動させるものである。
なお、本実施の形態においては、衝突検知装置70が、車両1に対する衝突の予測と、衝突の検知と、の双方を行うようにしているが、これに限らず、衝突検知装置70が、車両1に対する衝突の予測のみを行うものであっても、車両1に対する衝突の検知のみを行うものであってもよい。
また、本実施の形態においては、衝突検知装置70とECU100とを、別物として扱っているが、衝突検知装置70を設けずに、ECU100が衝突検知装置70の機能を有するものであってもよい。
(ECU100)
ECU100は、車両1全体を制御するためものである。また、ECU100は、中央演算処理装置としてのCPU(Central Processing Unit)、CPUにより実行される制御プログラム、データテーブル、各コマンドやデータ等の記憶を行うROM(Read Only Memory)、一時的にデータを記憶するRAM(Random Access Memory)、書き換え可能な不揮発性のメモリからなるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)および入出力インターフェース回路を備え、車両1の制御を統括するようになっている。
また、ECU100は、シートスライド装置20から座席シート10の位置を入力し、座席シート10に着座する乗員Pの位置を検知する。すなわち、ECU100は、距離検出手段として機能する。
なお、ECU100は、シートスライド装置20からの情報によらず、乗員Pの位置を検出し、メインエアバッグ31が収納されたインストルメントパネル7(メインエアバッグ31の収納位置)から乗員Pまでの距離を算出するものであってもよい。例えば、車両1に車載カメラ等を備え、この車載カメラから入力した画像データに基づいて、乗員Pの位置を検知し、距離を算出することにより、座席シート10までの距離を検出する代わりに、座席シート10に着座した乗員Pまでの距離を検出するものであってもよい。
また、ECU100は、後述するシートベルト装置200のリトラクター240を制御し、ウェビング210の繰り出し許可と繰り出し禁止とを制御するものである。
さらに、ECU100は、上記のように、衝突検知装置70が車両1の衝突検知または衝突予測を行うと、衝突検知または衝突予測信号を受信し、メイン用インフレータ32および後述するベルト用インフレータ400に作動信号を送出するものである。
具体的には、ECU100は、衝突検知または衝突予測信号を受信すると、メイン用インフレータ32に作動信号を送出させる。また、ECU100は、インストルメントパネル7と乗員Pまでの距離が、予め設定した距離以上であると判定した場合に、ベルト用インフレータ400に作動信号を送出させる。さらに、ECU100は、シートベルト装置200のリトラクター240に対して、ウェビング210の繰り出し禁止をさせずに、ベルトエアバッグ300が所定の大きさとなってから、ウェビング210の繰り出し禁止を行うように制御する。すなわち、ECU100は、ベルトエアバッグ300の展開制御を行う。
(シートベルト装置200)
シートベルト装置200は、ウェビング210と、ラップアンカー220と、ショルダーアンカー230と、リトラクター240と、タング250と、バックル260と、を備えている。
ウェビング210は、衝突荷重を受け止め、和らげる帯状のベルトである。また、ウェビング210は、一端がラップアンカー220に固定され、ショルダーアンカー230を介して、センターピラー3の開口部3aからセンターピラー3の内部に挿入され、他端がリトラクター240に巻き取られている。
ラップアンカー220は、サイドシル5の側壁面に固定されており、上記のように、ウェビング210の一端を固定している。
ショルダーアンカー230は、座席シート10に着座した乗員Pの肩部上方で、センターピラー3の側壁に設けられ、ウェビング210が摺動可能に挿通されている。すなわち、ショルダーアンカー230は、車幅方向外側に設けられ、ウェビング210(後述するショルダーベルト部211)が引き出されるものである。なお、センターピラー3の開口部3aは、ショルダーアンカー230の近傍に設けられている。
リトラクター240は、ウェビング210を巻き取るものであり、また、緊急時にはロック(繰り出し禁止)させる巻き取り装置である。また、リトラクター240は、センターピラー3の内部に設けられ、ウェビング210の他端を巻き取り可能に支持している。なお、リトラクター240は、ウェビング210に対して巻き取り方向に緩い張力を与えている。そして、リトラクター240は、ウェビング210に一定以上の引き出し速度が加わるとロックさせるものであり、また、車体に一定以上の加速度がかかった場合にもロックさせるものである。
なお、リトラクター240は、乗員保護装置により(ECU100の制御により)、ウェビング210(シートベルト)の巻き取り、繰り出し、および、ロック(繰り出し禁止)が制御されるものである。
タング250は、バックル260と連結するためのT字型の連結金具である。また、タング250は、挿通用孔と、結合用孔と、が設けられた板状の部材である。タング250の挿通用孔には、ウェビング210が挿通されており、ウェビング210に対して摺動自在に設けられている。また、タング250の結合用孔は、バックル260と結合するために設けられている。
バックル260は、タング250を着脱する結合部品であり、軽い力でもしっかりとタング250を固定することができるようになっている。また、バックル260は、座席シート10のシートクッション11の車幅方向内側(車両中央側)に設けられている。なお、バックル260は、タング250が挿入されることにより、タング250の結合用孔を係止して固定する一方、バックル260の取り外しボタンが操作されることにより、タング250を離脱させることで、簡単にタング250を着脱できるようになっている。
また、ウェビング210は、ウェビング210の挿通されたタング250をバックル260に挿入し、係止させた状態において、ショルダーアンカー230からタング250までの位置がショルダーベルト部211(ショルダーベルト)となり、タング250からラップアンカー220までの位置がラップベルト部212(ラップベルト)となる。すなわち、ウェビング210は、乗員Pの右肩から胸部前部を通って左腰までを拘束するショルダーベルト部211と、乗員Pの左腰から前方を通って右腰までを拘束するラップベルト部212と、を有する。
また、図2に示すように、ウェビング210のショルダーベルト部211は、2枚重ね構造となっており、乗員Pに接する側(乗員側)の第1ショルダーベルト部211aと、外側となり装着時に車両前方側となる第2ショルダーベルト部211bと、を有している。
第1ショルダーベルト部211a、および、第2ショルダーベルト部211bは、別々にリトラクター240に取り付けられており、それぞれ独立して巻き取り、および、ロック(繰り出し禁止)ができるようになっている。すなわち、ECU100により、第1ショルダーベルト部211aおよび第2ショルダーベルト部211bは、それぞれ別々に、巻き取り、繰り出し、ロック(繰り出し禁止)が、制御されるようになっている。
(ベルトエアバッグ300)
ベルトエアバッグ300は、ショルダーベルト部211の内部に設けられており、車両1の衝突検知または衝突予測時にベルト用インフレータ400によって展開させられる。また、ベルトエアバッグ300は、第1ショルダーベルト部211aと、第2ショルダーベルト部211bと、の間に設けられている。
また、ベルトエアバッグ300は、ベルト用インフレータ400から内部にガスの供給が可能となっている。ベルトエアバッグ300は、ベルト用インフレータ400からガスが供給されると、膨張し、第1ショルダーベルト部211aと第2ショルダーベルト部211bとの間から、乗員Pの頸部あるいは頭部方向に展開するようになっている。例えば、ベルトエアバッグ300は、乗員Pの顎下が低く、両肩部が高い位置となるような、所謂ハート形に展開させる。ベルトエアバッグ300を、このような形状に展開させることにより、乗員Pの頸部を絞め付けず、肩部で圧力を受けさせることができ、乗員を安全に拘束することができる。
また、ベルトエアバッグ300は、ショルダーベルト部211が装着されている際には、ショルダーベルト部211の形状に沿って、湾曲したラウンド形状となっているが、展開時は、このラウンド形状のまま、展開する。
また、ベルトエアバッグ300は、ショルダーベルト部211から上方にのみ展開するものであってもよいが、上下ともに展開するものの方が、第2ショルダーベルト部211bによるベルトエアバッグ300の反力をより均等に与えやすい。
さらに、ベルトエアバッグ300の上方展開部においては、タング250に近い側のベルトエアバッグ300の下方部の方が、タング250から離れたショルダーアンカー230に近い側のベルトエアバッグ300の上方部よりも、大きく展開されるようになっている。すなわち、ベルトエアバッグ300は、座席シート10の車幅方向中心部に近い側の方が、座席シート10の外側に当たる側(乗員右側)よりも、大きく展開されるようになっている。
(ベルト用インフレータ400)
ベルト用インフレータ400は、ベルトエアバッグ300にガスを供給するものである。より詳しくは、ベルト用インフレータ400は、衝突検知装置70が車両1の衝突検知または衝突予測を行うと、ECU100を介して作動され、ECU100から送られた作動信号に基づいて、火薬に点火し、燃焼による化学反応でガスを発生させ、ベルトエアバッグ300にガスを供給し、ベルトエアバッグ300を展開させるものである。
なお、本実施の形態の乗員保護装置は、メインエアバッグ装置30と、衝突検知装置70と、ECU100と、シートベルト装置200と、ベルトエアバッグ300と、ベルト用インフレータ400と、から構成される。乗員保護装置は、ECU100の制御によって動作される。
(乗員保護装置の動作)
以下、乗員保護装置におけるECU100の乗員保護制御について、説明する。
図3は、乗員保護装置におけるECU100の乗員保護制御を示すフローチャートである。また、図4は、乗員保護制御におけるメインエアバッグ31およびベルトエアバッグ300の動作概要を示す側面図である。また、図5は、乗員保護制御におけるベルトエアバッグ300の動作概要を示す正面図である。
まず、ECU100は、シートベルト装置200が装着されたか否かを判定する(ステップS11)。具体的には、ECU100は、タング250がバックル260に挿入され、係合されたか否かを判定する。ECU100は、シートベルト装置200が装着されたと判定した場合には、ステップS12に移行し、シートベルト装置200が装着されていないと判定した場合には、ベルトエアバッグ300における乗員保護制御を終了する。
なお、ECU100は、シートベルト装置200が装着されたと判定した座席シート10を、乗員保護対象の座席シート10とし、作動準備状態となる。具体的には、対象の座席シート10に対するベルト用インフレータ400が、衝突検知装置70からECU100を介しての信号出力先の対象となる。
ECU100は、シートベルト装置200が装着されたと判定した場合(ステップS11でYESと判定)には、車両1の衝突検知または衝突予測が行われたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、ECU100は、衝突検知装置70から車両1の衝突検知または衝突予測信号を受信したか否かを判定する。
ECU100は、車両1の衝突検知または衝突予測が行われたと判定した場合には、ステップS13に処理を移行し、車両1の衝突検知および衝突予測が行われていないと判定した場合には、ステップS11に戻る。なお、ECU100は、車両1の衝突検知および衝突予測が行われていないと判定し(ステップS12でNOと判定)、その後、シートベルト装置200の装着が解除されたと判定した場合(ステップS11でNOと判定)には、ベルトエアバッグ300における乗員保護制御を終了する。
ECU100は、車両1の衝突検知または衝突予測が行われたと判定した場合(ステップS12でYESと判定)には、メインエアバッグ31を展開させる(ステップS13)。具体的には、ECU100は、対象のメイン用インフレータ32に対して作動信号を出力し、メイン用インフレータ32を作動させることにより、メインエアバッグ31を展開させる。これにより、図4(b)に示すように、メインエアバッグ31の展開が開始される。
次いで、ECU100は、乗員Pが、メインエアバッグ31が展開されるインストルメントパネル7と、所定距離以上離れているか否かを判定する(ステップS14)。具体的には、ECU100は、シートスライド装置20から入力した座席シート10の位置に基づいて、乗員Pの位置、および、インストルメントパネル7と乗員Pとの距離を算出し、所定距離以上離れているか否かを判定する。なお、前述のように、シートスライド装置20からの情報によらず、車載カメラ等の情報により、上記距離を検出するようにしてもよい。
ECU100は、乗員Pが所定距離以上離れていると判定した場合には、ステップS15に処理を移行し、乗員Pが所定距離以上離れていないと判定した場合には、ベルトエアバッグ300における乗員保護制御を終了する。
ECU100は、乗員Pが所定距離以上離れていると判定した場合(ステップS14でYESと判定)には、ベルトエアバッグ300を展開させる(ステップS15)。具体的には、ECU100は、対象のベルト用インフレータ400に対して作動信号を出力し、ベルト用インフレータ400を作動させることにより、ベルトエアバッグ300を展開させる。これにより、図4(b)、図5(b)に示すように、ベルトエアバッグ300の展開が開始される。
また、ECU100は、第1ショルダーベルト部211aのロック(繰り出し禁止)制御を行う(ステップS16)。なお、ECU100は、第2ショルダーベルト部211bに対しては、繰り出し許可を行う(所定時間禁止させず)。具体的には、ECU100は、対象のリトラクター240に対して、第1ショルダーベルト部211aのロック(繰り出し禁止)を行い、第1ショルダーベルト部211aが引き出されないように制御するとともに、第2ショルダーベルト部211bのロック(繰り出し禁止)の解除を行い、第2ショルダーベルト部211bを繰り出し自在状態(繰り出し許可)となるように制御する。これにより、乗員Pは第1ショルダーベルト部211aによって座席シート10に保持されつつ、第2ショルダーベルト部211bは、ベルトエアバッグ300の膨張を妨げずに、ベルトエアバッグ300の膨張に伴って引き出されることとなる。
次いで、ECU100は、ベルトエアバッグ300が所定量展開されたか否かを判定する(ステップS17)。例えば、ECU100は、ベルト用インフレータ400を作動させてからの時間を計測し、この時間によってベルトエアバッグ300が展開量を算出する。また、ECU100は、ベルトエアバッグ300の内容量を検出するセンサを有し、このセンサによる値によって、ベルトエアバッグ300の展開量を検出するもの等であってもよい。
ECU100は、ベルトエアバッグ300が所定量展開されたと判定した場合には、ステップS18に処理を移行し、ベルトエアバッグ300が所定量展開されていないと判定した場合には、ステップS17に戻り、ベルトエアバッグ300が所定量展開されるまで判定を繰り返す。
ECU100は、ベルトエアバッグ300が所定量展開されたと判定した場合(ステップS17でYESと判定)には、第2ショルダーベルト部211bの繰り出しも禁止する(ステップS18)。具体的には、ECU100は、対象のリトラクター240に対して、第2ショルダーベルト部211bのロック(繰り出し禁止)処理を行い、第2ショルダーベルト部211bが繰り出されないように制御する。
これにより、図4(c)に示すように、第2ショルダーベルト部211bは、ベルトエアバッグ300が車両1の前方に移動してしまうことを防止する。したがって、第2ショルダーベルト部211bによってベルトエアバッグ300の反力を確保することができ、乗員Pの前方への移動を抑制することができ、乗員Pを確実に保護することができる。なお、ベルトエアバッグ300は、この段階までに、図5(d)に示す乗員保護状態まで、展開していることが望ましい。
したがって、図4(d)に示すように、メインエアバッグ31が十分に膨張する前までに、ベルトエアバッグ300とウェビング210によって乗員Pの挙動を抑えることができ、乗員Pの前後の動きなどによって頸部に負担がかかることを防止することができ、乗員Pを十分に保護することができる。
以上のように、本実施の形態における乗員保護装置は、メインエアバッグ31の収納位置(インストルメントパネル7)から乗員P(または乗員Pが着座した座席シート10)までの距離が離れている場合に、所定時間、第2ショルダーベルト部211bの繰り出し禁止をせずに、ベルトエアバッグ300を展開させるので、ベルトエアバッグ300を十分な大きさまで膨張させることができ、メインエアバッグ31によらずとも、乗員Pの上体の移動を制限でき、乗員Pの保護、特に、頭部の前後動を小さく、頸部を適切に保護することができる。また、第1ショルダーベルト部211aの繰り出しは禁止するので、乗員Pを座席シート10に保持することができ、より乗員Pの移動を制限し、乗員保護性能を高めることができる。
また、本実施の形態における乗員保護装置は、ベルトエアバッグ300が、十分に展開してから第2ショルダーベルト部211bの繰り出し禁止をするので、ベルトエアバッグ300の反力を待たせることと、ベルトエアバッグ300による乗員保護との両立を行うことができる。
なお、本実施の形態において、衝突検知装置70は、本願の衝突検知手段を構成する。また、本実施の形態において、リトラクター240は、本願のベルト制御手段を構成する。
さらに、本実施の形態において、ECU100は、本願の距離検出手段、および、エアバッグ展開制御手段を構成する。また、本実施の形態において、第1ショルダーベルト部211aは、本願の第1シートベルトを構成し、第2ショルダーベルト部211bは、本願の第2シートベルトを構成する。
1 車両、2 床面、3 センターピラー、3a 開口部、4 ルーフサイドレール、5 サイドシル、6 ルーフ、7 インストルメントパネル、10 座席シート、11 シートクッション、12 シートバッグ、13 ヘッドレスト、20 シートスライド装置、30 メインエアバッグ装置、31 メインエアバッグ、32 メイン用インフレータ、70 衝突検知装置、100 ECU、200 シートベルト装置、210 ウェビング、211 ショルダーベルト部、211a 第1ショルダーベルト部、211b 第2ショルダーベルト部、212 ラップベルト部、220 ラップアンカー、230 ショルダーアンカー、240 リトラクター、250 タング、260 バックル、300 ベルトエアバッグ、400 ベルト用インフレータ

Claims (3)

  1. 車両の衝突を検知する衝突検知手段と、
    前記衝突検知手段により車両の衝突が検知されると、車両の前方の所定の収納位置から座席シートに着座した乗員に向かって展開するメインエアバッグと、
    前記座席シートに着座した乗員を拘束するシートベルトと、
    前記シートベルト内に収納されるベルトエアバッグと、
    前記シートベルトの巻き取り、繰り出し、および、繰り出し禁止を制御するベルト制御手段と、
    前記メインエアバッグの収納位置から乗員が着座した前記座席シートまでの距離を検出する距離検出手段と、
    前記衝突検知手段により車両の衝突が検知された際、前記ベルトエアバッグの展開制御を行うエアバッグ展開制御手段と、
    を備え、
    前記シートベルトは、
    前記ベルトエアバッグよりも乗員側で乗員を前記座席シートに拘束する第1シートベルトと、
    前記ベルトエアバッグよりも外側で乗員を前記座席シートに拘束する第2シートベルトと、
    を有し、
    前記エアバッグ展開制御手段は、
    前記衝突検知手段により車両の衝突が検知された際、前記距離検出手段に検知された距離が所定の距離以上であった場合に、前記ベルト制御手段に、前記第1シートベルトの繰り出しを禁止し、前記第2シートベルトの繰り出しを所定時間禁止させずに、前記シートベルト内から前記ベルトエアバッグを展開させる、
    ことを特徴とする車両の乗員保護装置。
  2. 前記距離検出手段は、前記座席シートまでの距離を検出する代わりに、前記メインエアバッグの収納位置から、前記座席シートに着座した乗員までの距離を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両の乗員保護装置。
  3. 前記エアバッグ展開制御手段は、前記ベルトエアバッグを所定量展開させたら、前記ベルト制御手段に前記第2シートベルトの繰り出し禁止を制御させる、
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両の乗員保護装置。
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