JP2007137226A - 車両用乗員保護装置及びその制御方法 - Google Patents

車両用乗員保護装置及びその制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御して、乗員保護性能を更に高めることを目的とする。
【解決手段】衝突センサ64からの出力信号、及び乗員距離把握手段22から出力されるエアバッグ装置16と乗員14との離間距離に基づいて、制御装置24がエアバッグ装置16及びエアベルト装置18の作動を制御する。その制御は、エアバッグ装置16のエアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、エアベルト装置18の膨張部52が該エアバッグ袋体に過干渉しないように行われる。一例として、離間距離が短いときには、エアベルト用インフレータ50よりも早期にエアバッグ用インフレータ28を作動させ、離間距離が長いときにはエアベルト用インフレータ50をエアバッグ用インフレータ28と同時又はエアバッグ用インフレータ28よりも早期に作動させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、エアバッグ装置及びエアベルト装置を有する車両用乗員保護装置及びその制御方法に関する。
車両の低速衝突時には前面衝突用のエアバッグ及びエアベルトは共に膨張せず、車両の中速衝突時にはエアベルトだけが膨張し、車両の高速衝突時にはエアバッグ及びエアベルトが共に膨張するように、車両の衝突の衝撃の大きさに応じてエアバッグとエアベルトの作動を制御する乗員拘束装置が開示されている(特許文献1参照)。
特開平11−170948号公報
しかしながら、上記した従来例では、エアバッグとエアベルトの作動を制御するに当たって、エアベルトを装着した乗員の着座位置とエアバッグ装置との離間距離は特に考慮されていなかった。
本発明は、上記事実を考慮して、車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御し、エアバッグ袋体とエアベルト装置における膨張部との過干渉を防止して、乗員保護性能を更に高めることを目的とする。
請求項1の発明は、車両用シートに着座する乗員の前方に配設され、折畳み収納されたエアバッグ袋体と前面衝突時に作動して前記エアバッグ袋体へガスを供給して該エアバッグ袋体を膨張させるエアバッグ用インフレータとを有するエアバッグ装置と、膨張時に前記乗員の胸部に対応する膨張部を有する乗員拘束用ウエビングと、前面衝突時に作動して前記膨張部へガスを供給して該膨張部を膨張させるエアベルト用インフレータとを有するエアベルト装置と、衝突センサからの出力信号に基づいて前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置の作動を制御する制御装置と、を有する車両用乗員保護装置の制御方法であって、乗員距離把握手段により前記乗員の着座位置を検出して前記エアバッグ装置と該乗員との離間距離を把握し、前記制御装置が、前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離に基づいて、前記エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、前記膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないように前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置を制御することを特徴としている。
請求項1に記載の車両用乗員保護装置の制御方法では、制御装置により、衝突センサからの出力信号、及び乗員距離把握手段から出力されるエアバッグ装置と乗員との離間距離に基づいて、エアバッグ装置及びエアベルト装置の作動を制御し、エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないように制御するので、車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御することができ、エアバッグ袋体とエアベルト装置における膨張部との過干渉を防止して、乗員保護性能を更に高めることが可能である。
請求項2の発明は、請求項1に記載の車両用乗員保護装置の制御方法において、前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータよりも早期に前記エアバッグ用インフレータを作動させて前記エアバッグ袋体を展開させ、前記離間距離が前記所定の閾値以上と判断された場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを前記エアバッグ用インフレータと同時に又は該エアバッグ用インフレータよりも早期に作動させて前記エアベルト装置の前記膨張部を膨張させることを特徴としている。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置の制御方法では、車両が前面衝突したときに、エアバッグ装置と乗員との離間距離が所定の閾値未満の場合には、制御装置がエアベルト用インフレータよりも早期にエアバッグ用インフレータを作動させてエアバッグ袋体を展開させる。このため、エアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかもエアベルトの膨張部に先行して膨張するエアバッグ袋体により、乗員の頭部を効率よく保護することができる。
また、請求項2に記載の車両用乗員保護装置では、エアバッグ装置と乗員との離間距離が所定の閾値以上の場合には、制御装置がエアベルト用インフレータをエアバッグ用インフレータと同時に又は該エアバッグ用インフレータよりも早期に作動させて、エアベルト装置の膨張部を膨張させる。このため、エアベルト装置によって乗員拘束用ウエビングの張力を高めて該乗員を強く車両用シートに拘束すると共に、該エアベルト装置及びエアバッグ装置によって乗員の頭部及び胸部を効率的に保護することができる。
請求項3の発明は、請求項1に記載の車両用乗員保護装置の制御方法において、前記離間距離と対比する所定の閾値として、第1閾値と該第1閾値よりも大きい第2閾値を設定しておき、前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離が前記第1閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアバッグ用インフレータを作動させた後に前記エアベルト用インフレータを作動させ、又は前記エアバッグ用インフレータのみを作動させて前記エアベルト用インフレータを非作動とし、前記離間距離が前記第1閾値以上前記第2閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させ、又は前記エアベルト用インフレータ及び前記エアバッグ用インフレータを同時に作動させ、前記離間距離が前記第2閾値以上と判断された場合、前記制御装置は、エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させることを特徴としている。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置の制御方法では、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が第1閾値未満の場合には、制御装置がエアバッグ用インフレータを作動させた後にエアベルト用インフレータを作動させ、又はエアバッグ用インフレータのみを作動させてエアベルト用インフレータを非作動とする。このため、エアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかもエアベルトの膨張部に先行して膨張し、又は単独で膨張するエアバッグ袋体により、乗員の頭部を効率よく保護することができる。
また、離間距離が第1閾値以上第2閾値未満の場合には、制御装置がエアベルト用インフレータを作動させた後にエアバッグ用インフレータを作動させ、又はエアベルト用インフレータ及びエアバッグ用インフレータを同時に作動させる。この場合、エアバッグ装置と乗員との離間距離がある程度確保されている状態であるため、エアベルト装置による乗員の拘束力の向上と、エアベルト装置及びエアバッグ装置による乗員の頭部及び胸部の保護を効率的に行うことができる。
更に、離間距離が第2閾値以上の場合には、制御装置がエアベルト用インフレータを作動させた後にエアバッグ用インフレータを作動させる。この場合、エアバッグ装置と乗員との離間距離が大きいため、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員胸部への衝撃の吸収を行うと共に、エアバッグ装置による乗員の頭部の保護を行うことができる。
請求項4の発明は、車両用シートに着座する乗員の前方に配設され、折畳み収納されたエアバッグ袋体と前面衝突時に作動して前記エアバッグ袋体へガスを供給して該エアバッグ袋体を膨張させるエアバッグ用インフレータとを有するエアバッグ装置と、膨張時に前記乗員の胸部に対応する膨張部を有する乗員拘束用ウエビングと、前面衝突時に作動して前記膨張部へガスを供給して該膨張部を膨張させるエアベルト用インフレータとを有するエアベルト装置と、前記エアバッグ装置と前記乗員との離間距離を把握する乗員距離把握手段と、衝突センサからの出力信号、及び前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離に基づいて前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置の作動を制御し、前記エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、前記膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないようにする制御装置と、を有することを特徴としている。
請求項4に記載の車両用乗員保護装置では、制御装置により、衝突センサからの出力信号、及び乗員距離把握手段から出力されるエアバッグ装置と乗員との離間距離に基づいて、エアバッグ装置及びエアベルト装置の作動を制御し、エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないようにするので、車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御することができ、エアバッグ袋体とエアベルト装置における膨張部との過干渉を防止して、乗員保護性能を更に高めることが可能である。
請求項5の発明は、請求項4に記載の車両用乗員保護装置において、前記エアバッグ装置は、前記エアバッグ袋体を部分的に膨張させることが可能な可変容量型のエアバッグ装置であり、前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させ又は前記エアベルト用インフレータ及び前記エアバッグ用インフレータを同時に作動させ、かつ前記エアバッグ袋体を部分的に膨張させることを特徴としている。
請求項5に記載の車両用乗員保護装置では、エアバッグ装置がエアバッグ袋体を部分的に膨張させることが可能な可変容量型のエアバッグ装置であり、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が所定の閾値未満の場合には、制御装置がエアベルト用インフレータを作動させた後にエアバッグ用インフレータを作動させ又はエアベルト用インフレータ及びエアバッグ用インフレータを同時に作動させる。この際制御装置はエアバッグ袋体を部分的に膨張させる。このため、エアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかも部分的に膨張するエアバッグ袋体により、乗員の頭部を効率よく保護することができる。
請求項6の発明は、請求項5に記載の車両用乗員保護装置において、前記エアバッグ袋体は、前記エアベルト装置と過干渉しないように、上方部位が膨張することを特徴としている。
請求項6に記載の車両用乗員保護装置では、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員の離間距離が所定の閾値未満の場合に、エアバッグ袋体の上方部位が膨張するので、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、かつ膨張したエアバッグ袋体の上方部位により乗員の頭部を効率的に保護することができる。
請求項7の発明は、請求項4に記載の車両用乗員保護装置において、前記エアベルト用インフレータは、前記ガスの供給容量を小容量と大容量の2段階に制御可能なインフレータであり、前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータから前記エアベルト装置の前記膨張部へ供給する前記ガスの供給容量を小容量とすることを特徴としている。
請求項7に記載の車両用乗員保護装置では、エアベルト用インフレータが、ガスの供給容量を小容量と大容量の2段階に制御可能なインフレータであり、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が所定の閾値未満の場合に、制御装置がエアベルト用インフレータからエアベルト装置の膨張部へ供給するガスの供給容量を小容量とする。このため、エアベルト装置における膨張部の膨張量が少なくなるので、エアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、かつエアバッグ装置によって乗員の頭部を効率的に保護することができる。
以上説明したように、本発明に係る請求項1に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御することができ、エアバッグ袋体とエアベルト装置における膨張部との過干渉を防止して、乗員保護性能を更に高めることが可能である、という優れた効果が得られる。
請求項2に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかもエアベルトの膨張部に先行して膨張するエアバッグ袋体により乗員の頭部を効率よく保護することができ、エアバッグ装置と乗員との離間距離が大きい場合に、エアベルト装置及びエアバッグ装置によって乗員の頭部及び胸部を効率的に保護することができる、という優れた効果が得られる。
請求項3に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が小さくても、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかもエアベルトの膨張部に先行して膨張し又は単独で膨張するエアバッグ袋体により、乗員の頭部を効率よく保護することができ、またエアバッグ装置と乗員との離間距離が中程度の場合に、エアベルト装置による乗員の拘束力の向上と、エアベルト装置及びエアバッグ装置による乗員の頭部及び胸部の保護を効率的に行うことができ、更にエアバッグ装置と乗員との離間距離が大きい場合に、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員胸部への衝撃の吸収を行うと共に、エアバッグ装置による乗員の頭部の保護を行うことができる、という優れた効果が得られる。
請求項4に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両の前面衝突時にエアバッグ装置と乗員との距離に応じて該エアバッグ装置及びエアベルト装置を適切に制御することができ、エアバッグ袋体とエアベルト装置における膨張部との過干渉を防止して、乗員保護性能を更に高めることが可能である、という優れた効果が得られる。
請求項5に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が小さい場合に、エアバッグ袋体を部分的に膨張させるので、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、しかも部分的に膨張するエアバッグ袋体により、乗員の頭部を効率よく保護することができる、という優れた効果が得られる。
請求項6に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員の離間距離が小さい場合に、エアバッグ袋体の上方部位を膨張させるので、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、かつ膨張したエアバッグ袋体の上方部位により乗員の頭部を効率的に保護することができる、という優れた効果が得られる。
請求項7に記載の車両用乗員保護装置によれば、車両が前面衝突したときにおけるエアバッグ装置と乗員との離間距離が小さい場合に、エアベルト装置における膨張部の膨張量を少なくするので、膨張中のエアバッグ袋体にエアベルト装置の膨張部が過干渉することがなく、かつエアバッグ装置によって乗員の頭部を効率的に保護することができる、という優れた効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
[第1実施形態]
図1において、本実施の形態に係る車両用乗員保護装置10は、図示しない車両の前面衝突の際に、例えば運転席である車両用シート12に着座した乗員14を保護するため装置であって、エアバッグ装置16と、エアベルト装置18と、乗員距離把握手段22と、制御装置24と、を有している。
エアバッグ装置16は、車両用シート12に着座する乗員14の前方に配設され、折畳み収納されたエアバッグ袋体26(図2)と、前面衝突時に作動して該エアバッグ袋体26へガスを供給して該エアバッグ袋体26を膨張させるエアバッグ用インフレータ28とを有し、例えばステアリングホイール32に設けられ、車両の前面衝突時に作動するように構成されている。なお、図示の例では、エアバッグ装置16が運転席に設置されているが、本願発明におけるエアバッグ装置には助手席用のエアバッグ装置も含まれる。
車両用シート12は、図示しないシートフレームを有し乗員14が着座するシートクッション34と、乗員14の背中を支えるシートバック36と、該シートバック36の上部に設けられたヘッドレスト38とを備えており、フロアパネル40に設けられたシートレール42上に車両前後方向に摺動可能に設けられている。
シートクッション34の車室外側には、ラップベルト44の端部が連結されるアンカ46が、また、シートクッション34の車室内側にはバックル装置48が、夫々車両前後方向に揺動可能に枢着されている。例えばバックル装置48内には、エアベルト用インフレータ50が配設されている。
エアベルト装置18は、膨張時に乗員14の胸部14Bに対応する膨張部52を有する乗員拘束用ウエビング54と、前面衝突時に作動して膨張部52へガスを供給して該膨張部52を膨張させるエアベルト用インフレータ50とを有している。
乗員拘束用ウエビング54は、乗員14の胸部14Bに対応する帯状部材であって、例えば車体の図示しないアッパーバックパネルに設けられたリトラクタ56に巻取り可能に構成され、乗員拘束用ウエビング54の装着時には該乗員拘束用ウエビング54を乗員14の体格に合わせてリトラクタ56から引き出すことができるようになっている。乗員拘束用ウエビング54の先端には、バックル装置48と嵌合可能なタングプレート58が設けられている。タングプレート58からアンカ46の間には、乗員14の腰部14Wに対応するラップベルト44が設けられている。
なお、ラップベルト44と乗員拘束用ウエビング54を1本のウエビングとして構成し、乗員14の体格に合わせてタングプレート58を移動できるようにしてもよい。その場合、リトラクタ56からの引出し量の調節によりラップベルト44の長さも調節できるので、アンカ46の代わりにアンカ(図示せず)を設け、該アンカにラップベルト44の端部を固定してもよい。
膨張部52は、乗員拘束用ウエビング54に設けられ、膨張時に乗員14の胸部14Bに対応する袋体であり、通常使用時には例えば乗員拘束用ウエビング54の同等の幅になるように折り畳まれると共に、所定内圧以上の内圧が作用した場合に破断する制御用縫製、所謂ティアシーム(図示せず)を用いて、乗員拘束用ウエビング54における乗員14の胸部14Bに対応する位置に縫製されており、車両が前面衝突してバックル装置48内のエアベルト用インフレータ50からタングプレート58を通じてガスが供給された場合にティアシームが破断して折畳み状態から袋状態へと膨張するように構成されている。
なお、乗員拘束用ウエビング54の端部に膨張部52を連結してもよい。即ち、乗員拘束用ウエビング54のうち、乗員14の胸部14Bに対応する部分を膨張部52に置き換えてもよい。なお、膨張部52は、乗員14の胸部14Bに対応するだけでなく、頭部14Hや頸部14Nの側方にも膨張して、該頭部14Hや頸部14Nにも対応できるようにしてもよい。この場合、胸部用の膨張部と頭部・頸部用の膨張部とを夫々独立して設けてもよいし、可変容量型の膨張部としてもよい(図示せず)。
乗員距離把握手段22は、乗員14の着座位置を検出してエアバッグ装置16と乗員14との離間距離を把握する、例えばシートレール42に設けられ、車両用シート12の前後位置を検出可能なシートスライドセンサ60であって、該シートスライドセンサ60により検出された車両用シート12の前後位置から、エアバッグ装置16と乗員14との離間距離を把握し、制御装置24へ出力するようになっている。なお、乗員距離把握手段22から制御装置24へ出力される離間距離は、エアバッグ装置16と乗員14との実際の離間距離のみならず、図2(A)に示されるように、シートスライドセンサ60により検出可能な車両用シート12の前後位置、即ち車両用シート12の前後スライド範囲における最前位置62から後方への後退距離であってもよい。以下便宜上、この後退距離を離間距離Dと表すものとする。
図1において、制御装置24は、乗員距離把握手段22と、衝突センサ64からの出力信号、及び乗員距離把握手段22から出力される離間距離Dと所定の閾値との対比結果に基づいて、エアバッグ用インフレータ28及びエアベルト用インフレータ50の作動を制御する装置であって、衝突センサ64とは配線66により、乗員距離把握手段22のシートスライドセンサ60とは配線68により、エアバッグ用インフレータ28とは配線70により、そしてエアベルト用インフレータ50とは配線72により夫々接続されている。なお、衝突センサ64は、実際の前面衝突後に該前面衝突を検知するものと、前面衝突の前に該前面衝突の可能性が高くなったことを予知する、所謂プリクラッシュセンサの両方が含まれる。
制御装置24が離間距離Dと対比する所定の閾値としては、第1閾値と該第1閾値よりも大きい第2閾値が設定されている。即ち、制御装置24は、第1閾値及び第2閾値を境界条件としたルックアップテーブル(図示せず)を用いて、エアバッグ装置16及びエアベルト装置18の作動を制御するようになっている。第1閾値とは例えば60mmであり、第2閾値とは例えば180mmである。即ち、車両用シート12の前後スライド範囲における最前位置62から後方へ60mmの位置が第1閾値であり、該最前位置62から後方へ180mmの位置が第2閾値である。
乗員距離把握手段22から出力される離間距離Dが第1閾値未満の場合、制御装置24は、エアバッグ用インフレータ28を作動させた後にエアベルト用インフレータ50を作動させ、又はエアバッグ用インフレータ28のみを作動させてエアベルト用インフレータ50を非作動とするようになっている。エアベルト用インフレータ50を作動させるかどうかは、衝突の程度により判断され、例えば強い衝突の場合には該エアベルト用インフレータ50を作動させるようになっている。
また、離間距離Dが第1閾値以上第2閾値未満の場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50を作動させた後にエアバッグ用インフレータ28を作動させ、又はエアベルト用インフレータ50及びエアバッグ用インフレータ28を同時に作動させるようになっている。
そして、離間距離Dが第2閾値以上と判断された場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50を作動させた後にエアバッグ用インフレータ28を作動させるようになっている。
なお、所定の閾値は、第1閾値及び第2閾値の2つに限られず、1つであっても、また3つ以上であってもよい。例えば所定の閾値が1つであるとすると、離間距離Dが該所定の閾値未満の場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50よりも早期にエアバッグ用インフレータ28を作動させてエアバッグ袋体26を展開させ、離間距離Dが所定の閾値以上と判断された場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50をエアバッグ用インフレータ28と同時に又は該エアバッグ用インフレータ28よりも早期に作動させてエアベルト装置18の膨張部52を膨張させるようにすることも可能である。
(作用)
図1において、乗員14が車両用シート12に着座して、該車両用シート12の前後位置を自らの体格に合わせて調節し、乗員拘束用ウエビング54をリトラクタ56から適宜引き出し胸部14Bに沿わせながら、タングプレート58をバックル装置48に嵌め込むと、適切な着座状態でのエアベルト装置18の装着が完了する。
この状態で車両が前面衝突した場合、衝突センサ64からの出力信号に基づいて制御装置24が前面衝突発生の判定又は予知を行う。またこのとき、制御装置24は、乗員距離把握手段22のシートスライドセンサ60から出力される離間距離Dと第1閾値とを対比する。ここで、第1閾値を60mmとすると、図2(A)において、例えば乗員14の体格が小さく、車両用シート12の前後位置が前後スライド範囲における最前位置62から後方へ例えば60mm未満のときには、離間距離Dは第1閾値未満である。
離間距離Dが第1閾値未満の場合、図1における制御装置24は、先にエアバッグ用インフレータ28を作動させてエアバッグ袋体26を十分に膨張させた後に、エアベルト用インフレータ50を作動させエアベルト装置18の膨張部52を膨張させる(図2(A),(B))。或いは、図示は省略するが、制御装置24は、エアバッグ用インフレータ28のみを作動させてエアバッグ袋体26を膨張させ、エアベルト用インフレータ50を非作動とする。エアベルト用インフレータ50を作動させるかどうかは、衝突の程度により判断され、例えば強い衝突の場合には該エアベルト用インフレータ50を作動させるようになっている。
エアバッグ袋体26が十分に膨張してからエアベルト装置18の膨張部52が膨張するので、エアバッグ装置16に近い位置に乗員14が着座していて、離間距離Dが小さくても、エアバッグ袋体26が所定状態、例えば最大に膨張するまでの間に、エアベルト装置18の膨張部52が該エアバッグ袋体26に過干渉することがなく、エアベルトの膨張部52に先行して膨張するエアバッグ袋体26により、乗員14の頭部を効率よく保護することができる。ここで、過干渉とは、エアバッグ袋体26が所定状態に膨張するまでの間に、該エアバッグ袋体26に膨張部52が接触して、エアバッグ袋体26が所定状態に膨張することを妨げることをいう。
次に、第2閾値を180mmとすると、図3において、例えば乗員14の体格が平均的であり、車両用シート12の前後位置が前後スライド範囲における最前位置62から後方へ例えば60mm以上180mm未満のときには、離間距離Dは第1閾値以上第2閾値未満である。
離間距離Dが第1閾値以上第2閾値未満の場合、図1における制御装置24は、エアベルト用インフレータ50及びエアバッグ用インフレータ28を同時に作動させ、エアベルト装置18の膨張部52とエアバッグ袋体26とを同時に膨張させる(図3)。或いは、図示は省略するがエアベルト用インフレータ50を作動させて膨張部52を膨張させた後に、エアバッグ用インフレータ28を作動させてエアバッグ袋体26を膨張させてもよい。
この場合、離間距離Dがある程度確保されている状態であるため、エアベルト装置18による乗員14の拘束力の向上と、エアベルト装置18及びエアバッグ装置16による乗員14の頭部14H及び胸部14Bの保護を効率的に行うことができる。
そして、図4(A)において、例えば乗員14の体格が大きく、車両用シート12の前後位置が前後スライド範囲における最前位置62から後方へ例えば180mm以上のときには、離間距離Dは第2閾値以上である。
離間距離Dが第2閾値以上の場合、図1における制御装置24は、エアベルト用インフレータ50を作動させてエアベルト装置18の膨張部52を膨張させた後に、エアバッグ用インフレータ28を作動させてエアバッグ袋体26を膨張させる(図4(A),(B))。
この場合、離間距離Dが十分に大きいため、エアベルト装置18による乗員14の拘束及び乗員の胸部14Bへの衝撃の吸収を行うと共に、エアバッグ装置16による乗員14の頭部14Hの保護を行うことができる。
このように、車両用乗員保護装置10では、制御装置24により、衝突センサ64からの出力信号、及び乗員距離把握手段22から出力されるエアバッグ装置16と乗員14との離間距離Dと第1閾値及び第2閾値との対比結果に基づいて、エアバッグ用インフレータ28及びエアベルト用インフレータ50の作動を夫々制御するので、車両の前面衝突時にエアバッグ装置16と乗員14との距離に応じて該エアバッグ装置16及びエアベルト装置18を適切に制御することができ、乗員保護性能を更に高めることが可能である。
[第2実施形態]
図5,図6において、本実施の形態に係る車両用乗員保護装置20では、エアバッグ装置16は、エアバッグ袋体26を部分的に膨張させることが可能な可変容量型のエアバッグ装置となっている。具体的には、図5に示されるように、エアバッグ袋体26は、完全に膨張したときに該エアバッグ袋体26の下方部位26Bを構成する部分がティアシーム76により縫製されて例えば内部に折り込まれており、エアバッグ袋体26を膨張させる際のエアバッグ用インフレータ28からのガスの供給容量を制御することによって、上方部位26Aのみを膨張させたり、また上方部位26Aと下方部位26Bの双方を膨張させたりすることができるようになっている。このため、エアバッグ用インフレータ28は、ガスの供給容量を小容量と大容量の2段階に制御可能な、例えばデュアルステージ型のインフレータとするか、又は複数のエアバッグ用インフレータを用いることが望ましい。なお、図5における縫製部74は、ティアシームによるものではなく、エアバッグ用インフレータ28からガスが大容量で供給された場合でも、破断しないように強固に縫製されている。
また、車両用乗員保護装置20では、離間距離Dが所定の閾値未満の場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50を作動させた後にエアバッグ用インフレータ28を作動させて、エアベルト装置18の膨張部52の膨張後にエアバッグ袋体26を膨張させたり、又はエアベルト用インフレータ50及びエアバッグ用インフレータ28を同時に作動させて、膨張部52及びエアバッグ袋体26を同時に膨張させたりするようになっている。このときエアバッグ袋体26は、エアベルト装置18と過干渉しないように、上方部位26Aが膨張するようになっている。
なお、離間距離Dが所定の閾値以上の場合には、エアバッグ用インフレータ28からエアバッグ袋体26へのガスの供給容量を大容量にして、上方部位26Aだけでなく、下方部位26Bまで同時に膨張させる。ガスの供給容量を大容量にして、上方部位26Aの内圧を一定以上に高めるとティアシーム76が破断し、下方部位26Bへガスが流入するので、該下方部位26Bをも膨張させることが可能である。
なお、本実施形態では、エアバッグ袋体26を可変容量型としたが、上方部位と下方部位とを独立したエアバッグ袋体とし、夫々に対応するインフレータを設けて、上方部位と下方部位とを別々に膨張させるようにしてもよい。
他の部分は、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
図6において、車両が前面衝突したときに、離間距離Dが所定の閾値(例えば60mm)未満の場合、図1における制御装置24は、例えばエアベルト用インフレータ50及びエアバッグ用インフレータ28を同時に作動させて、膨張部52及びエアバッグ袋体26を同時に膨張させる。この際、エアバッグ用インフレータ28からエアバッグ袋体26へのガスの供給容量を小容量とすることにより、エアバッグ袋体26のうち上方部位26Aのみが膨張するので、該エアバッグ袋体26にエアベルト装置18の膨張部52が過干渉することがなく、しかも上方部位26Aのみが部分的に膨張するエアバッグ袋体26により、乗員14の頭部14Hを効率よく保護することができる(図6(A))。
なお、上方部位26Aが十分に膨張した後にエアベルト装置18が干渉することは特に問題ではないので、図6(B)に示されるように、上方部位26Aの展開に続いて、更にガスを供給し、上方部位26Aの内圧を一定以上に高めてティアシーム76を破断させ、下方部位26Bまで膨張させるようにしてもよい。このようにすることで、乗員14をより効果的に保護することができる。
図示は省略するが、離間距離Dが所定の閾値以上の場合には、エアバッグ用インフレータ28からエアバッグ袋体26へのガスの供給容量を大容量として、上方部位26Aだけでなく、下方部位26Bまで同時に膨張させる。このようにすることで、エアベルト装置18による乗員14の拘束及び乗員の胸部14Bへの衝撃の吸収を行うと共に、エアバッグ装置16による乗員14の頭部14Hの保護を行うことができる。
なお、図7に示されるように、上方部位26Aの範囲は、通常斜め方向に取り回されているエアベルト装置18の膨張部52を避けるように設定することが望ましい。
[第3実施形態]
図8において、本実施形態に係る車両用乗員保護装置30では、エアベルト用インフレータ50は、ガスの供給容量を小容量と大容量の2段階に制御可能なデュアルステージ型のインフレータであり、膨張部52が可変容量型に構成されている。具体的には、図9に示されるように、膨張部52を構成する袋体の一部52Bがティアシーム76により縫製されて例えば内部に折り込まれており、膨張部52を膨張させる際のエアベルト用インフレータ50からのガスの供給容量を制御することによって、ティアシーム76を破断させずに膨張部52を小容量で膨張させたり、ティアシーム76を破断させて膨張部52を全体的に膨張させたりすることができるようになっている。
また、車両用乗員保護装置30では、離間距離Dが所定の閾値未満の場合、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50からエアベルト装置18の膨張部52へ供給するガスの供給容量を小容量とし、該膨張部52を小容量で膨張させるようになっている。なお、離間距離Dが所定の閾値以上の場合には、ガスの供給容量は大容量となり、膨張部52は大容量で膨張するようになっている。
なお、本実施形態では、エアベルト装置18の膨張部52を可変容量型としたが、複数の独立した膨張部と、該膨張部に夫々対応するインフレータを設けて、独立した膨張部を別々に膨張させるようにしてもよい。
他の部分は、第1実施形態と同様であるので、同一の部分には図面に同一の符号を付し、説明を省略する。
(作用)
図8において、車両が前面衝突したときに、離間距離Dが所定の閾値未満の場合、制御装置24は、エアバッグ用インフレータ28を作動させてエアバッグ袋体26を膨張させると共に、エアベルト用インフレータ50を作動させる。この際、制御装置24は、エアベルト用インフレータ50からエアベルト装置18の膨張部52へ供給するガスの供給容量を小容量に制御するので、図9に示されるように、膨張部52の一部52Bを縫製しているティアシーム76は破断せず、膨張部52の膨張量が少なくなり、膨張部52は小容量で膨張する。このため、エアバッグ袋体26が所定状態まで膨張するまでの間にエアベルト装置18が該エアバッグ袋体26に過干渉することがないので、乗員14の頭部14Hを効率よく保護することができる(図8(A))。
なお、エアバッグ袋体26が十分に膨張した後にエアベルト装置18が干渉することは特に問題ではないので、図8(B)に示されるように、エアバッグ袋体26の膨張後に、エアベルト用インフレータ50から膨張部52へ更にガスを供給し、該膨張部52の内圧を一定以上に高めてティアシーム76を破断させ、一部52Bまで完全に膨張させるようにしてもよい。このようにすることで、乗員14をより効果的に保護することができる。
図示は省略するが、離間距離Dが所定の閾値以上の場合には、エアベルト用インフレータ50から膨張部52へのガスの供給容量を大容量として、該膨張部52を初めから大容量で膨張させる。このようにすることで、エアベルト装置18による乗員14の拘束及び乗員の胸部14Bへの衝撃の吸収を行うと共に、エアバッグ装置16による乗員14の頭部14Hの保護を行うことができる。
なお、上記した各実施形態では、乗員距離把握手段22をシートスライドセンサ60として説明したが、乗員距離把握手段22はこれに限られず、乗員14の頭部14Hの位置を検出又は推定可能な画像センサ、カメラ、超音波センサ等であってもよく、また、シートスライドセンサ60に、シートバック36の傾斜角を検出可能なリクライニング角度センサを組み合わせて用いてもよい(図示せず)。
図1から図4は、第1実施形態に係り、図1は車両用乗員保護装置及び車両用シートに着座した乗員を示す側面図である。 (A)離間距離が第1閾値未満である場合に車両が前面衝突し、エアベルト装置よりもエアバッグ装置が先に作動し、膨張したエアバッグ袋体により乗員の頭部が保護されている状態を示す側面図である。(B)続いてエアベルト装置が作動し、該エアベルト装置の膨張部により乗員の胸部が保護されている状態を示す側面図である。 離間距離が第1閾値以上第2閾値未満である場合に車両が前面衝突し、エアバッグ装置とエアベルト装置が同時に作動して、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員の胸部への衝撃の吸収が行われ、エアバッグ装置により乗員の頭部が保護されている状態を示す側面図である。 (A)離間距離が第2閾値以上である場合に車両が前面衝突し、エアバッグ装置よりもエアベルト装置が先に作動し、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員の胸部への衝撃の吸収が行われている状態を示す側面図である。(B)続いてエアバッグ装置が作動し、該エアバッグ装置により乗員の頭部が保護されている状態を示す側面図である。 図5から図7は、第2実施形態に係り、図5はステアリングホイールに設けられた可変容量型のエアバッグ装置が作動し、エアバッグ袋体の上方部位が膨張した状態を示す部分断面図である。 (A)離間距離が所定の閾値未満である場合に車両が前面衝突し、エアバッグ装置のエアバッグ袋体が小容量で膨張すると共に、エアベルト装置が作動し、膨張したエアバッグ袋体の上方部位により乗員の頭部が保護され、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員の胸部への衝撃の吸収が行われている状態を示す側面図である。(B)続いてエアバッグ袋体が更に膨張し、該エアバッグ袋体により乗員の頭部が更に効果的に保護されている状態を示す側面図である。 乗員側から前方を見て、エアバッグ袋体の上方部位がエアベルト装置の膨張部を避けて膨張している状態を示す正面図である。 図8及び図9は、第3実施形態に係り、図8については、(A)離間距離が所定の閾値未満である場合に車両が前面衝突し、エアベルト装置の膨張部が小容量で膨張すると共に、エアバック装置が作動し、エアバッグ袋体により乗員の頭部が保護されている状態を示す側面図である。(B)続いてエアベルト装置の膨張部が大容量で膨張し、エアベルト装置による乗員の拘束及び乗員の胸部への衝撃の吸収が行われている状態を示す側面図である。 エアベルト装置の膨張部が小容量で膨張している状態を示す、図8における9−9矢視断面図である。
符号の説明
10 車両用乗員保護装置
12 車両用シート
14 乗員
14B 胸部
16 エアバッグ装置
18 エアベルト装置
20 車両用乗員保護装置
22 乗員距離把握手段
24 制御装置
26 エアバッグ袋体
26A 上方部位
28 エアバッグ用インフレータ
30 車両用乗員保護装置
50 エアベルト用インフレータ
52 膨張部
54 乗員拘束用ウエビング
60 シートスライドセンサ(乗員距離把握手段)
64 衝突センサ
D 離間距離

Claims (7)

  1. 車両用シートに着座する乗員の前方に配設され、折畳み収納されたエアバッグ袋体と前面衝突時に作動して前記エアバッグ袋体へガスを供給して該エアバッグ袋体を膨張させるエアバッグ用インフレータとを有するエアバッグ装置と、
    膨張時に前記乗員の胸部に対応する膨張部を有する乗員拘束用ウエビングと、前面衝突時に作動して前記膨張部へガスを供給して該膨張部を膨張させるエアベルト用インフレータとを有するエアベルト装置と、
    衝突センサからの出力信号に基づいて前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置の作動を制御する制御装置と、を有する車両用乗員保護装置の制御方法であって、
    乗員距離把握手段により前記乗員の着座位置を検出して前記エアバッグ装置と該乗員との離間距離を把握し、
    前記制御装置が、前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離に基づいて、前記エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、前記膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないように前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置を制御することを特徴とする車両用乗員保護装置の制御方法。
  2. 前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータよりも早期に前記エアバッグ用インフレータを作動させて前記エアバッグ袋体を展開させ、
    前記離間距離が前記所定の閾値以上と判断された場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを前記エアバッグ用インフレータと同時に又は該エアバッグ用インフレータよりも早期に作動させて前記エアベルト装置の前記膨張部を膨張させることを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護装置の制御方法。
  3. 前記離間距離と対比する閾値として、第1閾値と該第1閾値よりも大きい第2閾値を設定しておき、
    前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離が前記第1閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアバッグ用インフレータを作動させた後に前記エアベルト用インフレータを作動させ、又は前記エアバッグ用インフレータのみを作動させて前記エアベルト用インフレータを非作動とし、
    前記離間距離が前記第1閾値以上前記第2閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させ、又は前記エアベルト用インフレータ及び前記エアバッグ用インフレータを同時に作動させ、
    前記離間距離が前記第2閾値以上と判断された場合、前記制御装置は、エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用乗員保護装置の制御方法。
  4. 車両用シートに着座する乗員の前方に配設され、折畳み収納されたエアバッグ袋体と前面衝突時に作動して前記エアバッグ袋体へガスを供給して該エアバッグ袋体を膨張させるエアバッグ用インフレータとを有するエアバッグ装置と、
    膨張時に前記乗員の胸部に対応する膨張部を有する乗員拘束用ウエビングと、前面衝突時に作動して前記膨張部へガスを供給して該膨張部を膨張させるエアベルト用インフレータとを有するエアベルト装置と、
    前記乗員の着座位置を検出して前記エアバッグ装置と該乗員との離間距離を把握する乗員距離把握手段と、
    衝突センサからの出力信号、及び前記乗員距離把握手段から出力される前記離間距離に基づいて前記エアバッグ装置及び前記エアベルト装置の作動を制御し、前記エアバッグ袋体が所定状態まで膨張するまでの間に、前記膨張部が該エアバッグ袋体に過干渉しないようにする制御装置と、
    を有することを特徴とする車両用乗員保護装置。
  5. 前記エアバッグ装置は、前記エアバッグ袋体を部分的に膨張させることが可能な可変容量型のエアバッグ装置であり、
    前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータを作動させた後に前記エアバッグ用インフレータを作動させ又は前記エアベルト用インフレータ及び前記エアバッグ用インフレータを同時に作動させ、かつ前記エアバッグ袋体を部分的に膨張させることを特徴とする請求項4に記載の車両用乗員保護装置。
  6. 前記エアバッグ袋体は、前記エアベルト装置と過干渉しないように、上方部位が膨張することを特徴とする請求項5に記載の車両用乗員保護装置。
  7. 前記エアベルト用インフレータは、前記ガスの供給容量を小容量と大容量の2段階に制御可能なインフレータであり、
    前記離間距離が所定の閾値未満の場合、前記制御装置は、前記エアベルト用インフレータから前記エアベルト装置の前記膨張部へ供給する前記ガスの供給容量を小容量とすることを特徴とする請求項4に記載の車両用乗員保護装置。
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