JP2022037488A - ダイシング溝の検査方法及びダイシング装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 ステップカットを行う場合におけるカーフチェックを精度よくかつ容易に行うことが可能なダイシング溝の検査方法及びダイシング装置を提供する。【解決手段】 ダイシング溝の検査方法は、第1ブレード(16-1)を用いて、ワークの表面に第1ダイシング溝を形成するステップと、第1ブレードとは別の第2ブレード(16-2)を用いて、第1ダイシング溝に沿って、第1ダイシング溝よりも深い第2ダイシング溝を形成するステップと、第2ダイシング溝の少なくとも一部と重なり、かつ、第1ダイシング溝よりも深い凹形状の領域を、観察部(MS)を用いて観察し、第2ダイシング溝と切削部との間のエッジ部を検出するステップとを備える。【選択図】 図3
Description
本発明はダイシング溝の検査方法及びダイシング装置に係り、半導体装置又は電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するためのダイシング溝の検査方法等に関する。
半導体装置又は電子部品が形成されたウェーハ等のワークを個々のチップに分割するダイシング装置は、スピンドルによって高速に回転されるブレードと、ワークを吸着保持するワークテーブルと、ワークテーブルとブレードとの相対的位置を変化させるXYZθ駆動部とを備えている。このダイシング装置では、各駆動部によりブレードとワークとを相対的に移動させながら、ブレードによってワークを切り込むことによりダイシング加工(切削加工)を行う。
ダイシング加工を行う際には、切削ラインの品質及びダイシング溝の位置精度を確認するため、加工領域の測定(カーフチェック)が行われる(例えば、特許文献1及び2参照)。
ところで、シリコン層と、シリコン層の表面に形成されたデバイス層(金属膜)からなるワークを1回の切削加工で分割すると(シングルカット)、デバイス層の影響等により、ワークの裏面側の加工品質が劣化する場合がある。
このため、ダイシング加工では、加工品質の改善のため、ワークの表面の金属を除去するための表面用ブレード(以下、第1ブレードという。)と、ワークの内部のシリコン層を切削するためのシリコン用ブレード(以下、第2ブレードという。)を用いて段階的に切削を行うステップカットが行われる。ステップカットでは、第1ブレードと第2ブレードとは、ワーク表面の同一の位置に切り込むため、ワーク表面の上方側から顕微鏡で後述する第2ブレードで形成されたダイシング溝を観察することができない。
図16は、ステップカットの例を示す断面図である。図16に示すように、ワークは、表面側に形成されたデバイス層W1と、シリコン層W2からなり、シリコン層W2の裏面側には、ダイシングテープTが貼着されている。図中の符号g1は第1ブレードによりデバイス層W1を除去するときに形成された溝であり、符号g2は第2ブレードによりシリコン層W2を切断するための溝である。図16に示すように、溝g2のエッジ部e2は、溝g1の内部にあるため、顕微鏡で観察することはできない。また、溝g1により傾斜があるため、測定器により位置を正確に測定することは困難であった。
このため、ステップカットを行う場合、あらかじめ第2ブレードを用いて、ワークの表面にわずかにチェック用の切削加工を行って、ブレードの位置ずれ及びブレードの状態をチェックすることが考えられる。しかしながら、この場合、チェック用の切削加工により、第2ブレードがダメージを受けてしまい、加工品質が劣化することがある。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、ステップカットを行う場合におけるカーフチェックを精度よくかつ容易に行うことが可能なダイシング溝の検査方法及びダイシング装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様に係るダイシング溝の検査方法は、第1ブレードを用いて、ワークの表面に第1ダイシング溝を形成するステップと、第1ブレードとは別の第2ブレードを用いて、第1ダイシング溝に沿って、第1ダイシング溝よりも深い第2ダイシング溝を形成するステップと、第2ダイシング溝の少なくとも一部と重なり、かつ、第1ダイシング溝よりも深い凹形状の領域を、観察部を用いて観察し、第2ダイシング溝と凹形状の領域との間のエッジ部を検出するステップとを備える。
本発明の第2の態様に係るダイシング溝の検査方法は、第1の態様において、凹形状の領域として切削部を形成する切削部形成ステップを備える。
本発明の第3の態様に係るダイシング溝の検査方法は、第2の態様の切削部形成ステップにおいて、第1及び第2ダイシング溝と交差し、第1ダイシング溝よりも深いチェック用溝を形成する。
本発明の第4の態様に係るダイシング溝の検査方法は、第2の態様の切削部形成ステップにおいて、ワークの周縁部を、第1ダイシング溝よりも深くトリミングすることにより切削部を形成する。
本発明の第5の態様に係るダイシング装置は、ワークの表面に第1ダイシング溝を形成する第1ブレードを備える第1切削部と、第1ダイシング溝に沿って、第1ダイシング溝よりも深い第2ダイシング溝を形成する第2ブレードを備える第2切削部と、第2ダイシング溝の少なくとも一部と重なり、かつ、第1ダイシング溝よりも深い凹形状の領域を観察し、第2ダイシング溝と凹形状の領域との間のエッジ部を検出する観察部とを備える。
本発明によれば、ステップカットを行う場合における第2ダイシング溝の検出を精度よくかつ容易に行うことができる。
以下、添付図面に従って本発明に係るダイシング溝の検査方法及びダイシング装置の実施の形態について説明する。
[ダイシング装置]
まず、ダイシング装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るダイシング装置を示す斜視図である。以下の説明では、3次元直交座標系を用いて説明する。
まず、ダイシング装置について、図1及び図2を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係るダイシング装置を示す斜視図である。以下の説明では、3次元直交座標系を用いて説明する。
図1に示すように、本実施形態に係るダイシング装置10は、ワーク(ウェーハ)Wのダイシング加工を行う切削部12(第1切削部12-1及び第2切削部12-2)と、ワークテーブル(カッティングテーブル。以下、テーブルと記載する。)CTとを含んでいる。なお、以下の説明において、2つの切削部12-1及び12-2に共通する構成については、枝番を省略して説明する。
テーブルCTは、XY平面に平行な保持面を有し、不図示の真空源(真空発生器。例えば、エジェクタ、ポンプ等)により、この保持面にワークWを吸着保持する。ワークWは、表面に粘着剤の粘着層が形成されたダイシングテープ(不図示)を介してフレーム(不図示)に貼着され、テーブルCTに吸着保持される。なお、ダイシングテープが貼着されたフレームは、テーブルCTに配設されたフレーム保持手段(不図示)に保持される。なお、フレームを用いない搬送形態であってもよい。
テーブルCTは、不図示のθテーブルに取り付けられており、θテーブルは、モータ等を含む回転駆動部によりθ方向(Z軸を中心とする回転軸周り)に回転可能となっている。θテーブルは、不図示のXテーブルに載置されている。Xテーブルは、モータ及びボールねじ等を含むX駆動部によりX方向に移動可能となっている。
第1切削部12-1及び第2切削部12-2は、それぞれ不図示のZ1テーブル及びZ2テーブルに取り付けられている。Z1テーブル及びZ2テーブルは、モータ及びボールねじ等を含むZ駆動部によりそれぞれZ1及びZ2方向に移動可能となっている。Z1テーブル及びZ2テーブルには、それぞれY1テーブル及びY2テーブルが取り付けられている。Y1テーブル及びY2テーブルは、モータ及びボールねじ等を含むY駆動部によりそれぞれY1及びY2方向に移動可能となっている。
なお、本実施形態では、X駆動部、Y駆動部及びZ駆動部としてモータ及びボールねじ等を含む構成を用いたが、本発明はこれに限定されない。X駆動部、Y駆動部及びZ駆動部としては、例えば、ラックアンドピニオン機構等の往復直線運動のための機構を用いることが可能である。
図1に示すように、第1切削部12-1は、第1スピンドル14-1及び第1ブレード16-1を含んでいる。第2切削部12-2は、第2スピンドル14-2及び第2ブレード16-2を含んでいる。
第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2は、例えば、円盤状の切削刃である。第1ブレード16-1は、ワークWの表面のデバイス層を除去するためのブレードであり、第2ブレード16-2は、デバイス層を除去した後に、ワークWのシリコン層を切断(分割)するためのブレードである。図1に示す例では、第1ブレード16-1としては、第2ブレード16-2よりも厚いブレードが用いられている。第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2としては、例えば、ダイヤモンド砥粒又はCBN(Cubic Boron Nitride)砥粒をニッケルで電着した電着ブレード、あるいは樹脂で結合したレジンブレード等を用いることが可能である。第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2は、加工対象のワークWの種類及びサイズ並びに加工内容等に応じて交換可能である。
第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2は、それぞれ第1スピンドル14-1及び第2スピンドル14-2の先端に取り付けられる。第1スピンドル14-1及び第2スピンドル14-2は、それぞれ第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2を高速回転させるための高周波モータを含んでいる。
かかる構成により、第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2は、それぞれY1及びY2方向にインデックス送りされるとともにZ1及びZ2方向に切り込み送りされる。また、テーブルCTは、θ方向に回転されるとともにX方向に切削送りされる。
(ダイシング装置の制御系)
図2は、本発明の一実施形態に係るダイシング装置の制御系を示すブロック図である。
図2は、本発明の一実施形態に係るダイシング装置の制御系を示すブロック図である。
図2に示すように、本実施形態に係るダイシング装置10の制御系は、制御部100、入力部102及び表示部104を含んでいる。ダイシング装置1の制御系は、例えば、パーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータ等の汎用のコンピュータによって実現可能である。
制御部100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、ストレージデバイス(例えば、ハードディスク等)等を含んでいる。制御部100では、ROMに記憶されている制御プログラム等の各種プログラムがRAMに展開され、RAMに展開されたプログラムがCPUによって実行されることにより、ダイシング装置10の各部の機能が実現される。
入力部102は、ユーザからの操作入力を受け付けるための操作部材(例えば、キーボード、ポインティングデバイス等)を含んでいる。
表示部104は、ダイシング装置10の操作のためのGUI(Graphical User Interface)等を表示する装置であり、例えば、液晶ディスプレイを含んでいる。
観察部MSは、顕微鏡を含んでおり、テーブルCTに吸着保持されたワークWの表面の画像を撮影(観察)する。観察部MSによって撮影されたワークWの表面画像は、制御部100に送信される。なお、本実施形態における顕微鏡としては、例えば、アライメントに用いられるアライメント顕微鏡や形状検出に用いられる形状検出顕微鏡などを適用することができる。
MS駆動部52は、観察部MSをXY軸に沿って移動させるための動力源(例えば、モータ)を含んでいる。観察部MSを移動させるための機構としては、例えば、ボールねじ又はラックアンドピニオン機構等の往復直線運動が可能な機構を用いることが可能である。なお、本実施形態では、観察部MS用のMS駆動部52を設けたが、MS駆動部52を省略することも可能である。例えば、観察部MSを第1切削部12-1又は第2切削部12-2あるいはその他の可動部とともに移動可能にすれば、MS駆動部52を省略することができる。
テーブル駆動部54は、テーブルCTを移動させるためのX駆動部及び回転駆動部を含んでいる。
なお、本実施形態では、第1切削部12-1及び第2切削部12-2をYZ方向に移動させ、観察部MSをXY軸に沿って移動させ、テーブルCTをXθ方向に移動させるようにしたが、本発明はこれに限定されない。例えば、テーブルCTをYZ方向に移動可能としてもよい。
[第1の実施形態]
次に、ダイシング溝の検査方法の第1の実施形態について説明する。
次に、ダイシング溝の検査方法の第1の実施形態について説明する。
図3に示すように、本実施形態では、まず、ワークWの表面のカーフチェックを行いたい部位に、第1ブレード16-1を用いて、ダイシング方向(図3では、X方向)と直交する方向(Y方向)に溝G1(以下、チェック用溝という。)を形成する(切削部形成ステップ)。ここで、チェック用溝G1は、本発明の切削部として機能する。チェック用溝G1の深さは、第1ブレード16-1を用いて形成する溝G2よりもわずかに深くする。ここで、第1切削部12-1は、本発明の切削部形成部に相当する。なお、チェック用溝G1と第1ダイシング溝G2の切り込み深さの関係については後述する。
ここで、本実施形態では、第1ブレード16-1を用いてチェック用溝G1を形成するようにしたが、第2ブレード16-2又はほかの手段を用いてチェック用溝G1を形成してもよい(第2の実施形態参照)。
次に、ダイシング方向(X方向)に沿ってステップカットを行う。すなわち、第1ブレード16-1を用いて、ワークWの表面のデバイス層よりも深切りしてX方向に沿って溝G2(以下、第1ダイシング溝という。)を形成する。そして、第2ブレード16-2を用いて、X方向に沿って溝G3(以下、第2ダイシング溝という。)を形成する。
図4及び図5は、それぞれ、チェック用溝並びに第1及び第2ダイシング溝を形成したワークの一部を示す斜視図及び平面図である。図6は、図5のVI-VI断面図である。なお、図6の符号Tはダイシングテープである。
図5に示すチェック用溝G1の底部B1(点線部)は、平面に近似することができるので、第2ダイシング溝G3と底部B1とが交差して形成されるエッジ部E1については、観察部MSにより検出することが可能である。したがって、エッジ部E1の位置の検出結果に基づいて、第2ダイシング溝G3の形成位置の誤差及び第2ブレード16-2の状態を評価することが可能になる。
また、第1ダイシング溝G2とワークの表面Waとの間のエッジ部E2についても、観察部MSにより検出することが可能である。したがって、エッジ部E2の位置の検出結果に基づいて、第1ダイシング溝G2の形成位置の誤差及び第1ブレード16-1の状態を評価することが可能になる。
制御部100は、エッジ部E1及びE2の検出結果に基づいて、第1ブレード16-1及び第2ブレード16-2の位置補正を行う。
図4に示す例では、チェック用溝G1は、第1ダイシング溝G2よりも切込み深さが深くなっているので、第2ダイシング溝G3と底部B1とが交差して形成されるエッジ部E1が長くなり、エッジ部E1の検出を容易に行うことができる。
これに対して、図7及び図8に示すように、チェック用溝G1と第1ダイシング溝G2の深さが略一致する場合には、エッジ部E1が短くなり、その長さがゼロに近くなる。また、図9及び図10に示すように、チェック用溝G1よりも第1ダイシング溝G2の方が深い場合には、第2ダイシング溝G3とチェック用溝G1の底部B1とが離れてしまう。このため、エッジ部E1の位置を検出することにより第2ダイシング溝G3の位置を検出することができない。したがって、本実施形態では、チェック用溝G1の切り込み深さを第1ダイシング溝G2の切込み深さよりも深くすることが好ましい。
なお、ダイシング溝G3の検査を行う場合には、第2ブレード16-2をダイシングテープTに到達させて、ワークWを完全に分離させなくてもよい。例えば、ダイシング溝G3の少なくとも一部において、第2ブレード16-2がダイシングテープTに到達していなくてもよい。
本実施形態によれば、チェック用溝G1を利用することにより、ステップカットを行う場合における第2ダイシング溝G3の検出を精度よくかつ容易に行うことができる。
なお、図3では、チェック用溝G1は、ワークWの表面Waのほぼ真ん中の領域に形成されているが、本発明はこれに限定されない。チェック用溝G1は、例えば、ワークWの表面Waの周縁部の領域、例えば、デバイスとして使用されない領域に形成するようにしてもよい。チェック用溝G1の形成領域は、デバイスの種類又はダイシングの要求精度に応じて決定してもよい。例えば、ダイシングの要求精度が高い場合には、デバイスとして使用されるデバイス領域又はこれに近い領域に形成してもよい。
また、本実施形態では、チェック用溝G1を第1ダイシング溝G2及び第2ダイシング溝G3よりも前に形成したが、第1ダイシング溝G2及び第2ダイシング溝G3の形成後に形成してもよい。また、チェック用溝G1は、第1ダイシング溝G2及び第2ダイシング溝G3と直交している必要はなく、例えば、交差するか、又は少なくとも一部が重なっていればよい。
[第2の実施形態]
次に、ダイシング溝の検査方法の第2の実施形態について説明する。以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、ダイシング溝の検査方法の第2の実施形態について説明する。以下の説明において、第1の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
上記第1の実施形態では、チェック用溝G1を形成したが、第2の実施形態では、ワークWの形状を利用することで、チェック用溝G1の形成を省略する。すなわち、第1ダイシング溝G2と第2ダイシング溝G3とが形成される予定の位置に第1ダイシング溝G2よりも深い凹形状を有するワークWであれば、この凹形状の領域で、第1ダイシング溝G2及び第2ダイシング溝G3のY方向の位置を確認することができるので、チェック用溝G1の形成を省略することができる。
以下の説明では、凹形状の領域の例として、ワークエッジ部(周縁部)WLの周縁部トリミング領域SRを利用する場合について説明する。
図11及び図12は、それぞれ、ダイシング溝の検査方法の第2の実施形態を示す斜視図及び平面図である。
ワークWのダイシング加工を行う場合、ダイシング加工後に、研削機(グラインダー)を用いてワークWを薄くする研削工程がある。この研削工程において、ワークWの周縁部がナイフエッジ状になることを防止するために、図11に示すように、ダイシング加工の前にあらかじめワークエッジ部(周縁部)WLの近傍の領域のトリミングを行うことがある。本実施形態では、チェック用溝G1を形成する代わりに、このトリミングにより形成された周縁部トリミング領域SRを利用して、第2ダイシング溝G3の検出を行う。ここで、周縁部トリミング領域SRは、本発明の切削部として機能する。また、トリミング工程が本発明の切削部形成ステップに相当し、不図示のグラインダーが切削部形成部に相当する。
図11に示すように、周縁部トリミング領域SRは略平面状にトリミングされている。ここで、周縁部トリミング領域SRのトリミングは、第1ダイシング溝G2よりも深くなるように設定されている。
図12に示すように、第1ダイシング溝G2及び第2ダイシング溝G3を順に形成すると、周縁部トリミング領域SRの平面部SRaにエッジ部E3が形成される。このエッジ部E3については、観察部MSにより検出することが可能である。したがって、第1の実施形態と同様に、エッジ部E3の位置の検出結果に基づいて、第2ダイシング溝G3の形成位置の誤差及び第2ブレード16-2の状態を評価することが可能になる。
本実施形態によれば、周縁部トリミング領域SRを利用することにより、チェック用溝G1を形成することなく、ステップカットの第2ダイシング溝G3の検出を精度よくかつ容易に行うことができる。
[第3の実施形態]
次に、ダイシング溝の検査方法の第3の実施形態について説明する。以下の説明において、第1及び第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に、ダイシング溝の検査方法の第3の実施形態について説明する。以下の説明において、第1及び第2の実施形態と同様の構成については、同一の符号を付して説明を省略する。
図13は、ダイシング溝の検査方法の第3の実施形態を示す斜視図である。図14は、ワークの側面図であり、図15は、図14の矢印XV方向から見た矢視図である。
図13に示す例は、ワークエッジ部WLのトリミングが行われない場合を示している。図14に示すように、ワークエッジ部WL(曲面部)の断面の中心C(例えば、ワークエッジ部WLを円弧状又はX方向に対して対称な曲面と近似したときの中心)から第2ダイシング溝G2との端部に伸びる直線をL1とする。
観察部MSを直線L1よりもZ軸に対して傾斜させて(φ1>φ)、第2ダイシング溝G3の検出を行う。この場合、観察部MSの視線方向(矢印XV)と、ワークエッジ部WLとの交点において平面と近似できる領域WL1(図15参照)におけるエッジ部E5を検出する。このエッジ部E5については、観察部MSにより精度よく検出することが可能であり、エッジ部E5の位置の検出結果に基づいて、第2ダイシング溝G3の形成位置の誤差及び第2ブレード16-2の状態を評価することが可能になる。
本実施形態によれば、周縁部トリミング領域SRを形成しない場合であっても、ステップカットの第2ダイシング溝G3の検出を精度よくかつ容易に行うことができる。
10…ダイシング装置、12-1…第1切削部、12-2…第2切削部、14-1…第1スピンドル、14-2…第2スピンドル、16-1…第1ブレード、16-2…第2ブレード、CT…テーブル、50-1…第1駆動部、50-2…第2駆動部、MS…観察部、52…MS駆動部、54…テーブル駆動部、100…制御部、102…入力部、104…表示部
Claims (5)
- 第1ブレードを用いて、ワークの表面に第1ダイシング溝を形成するステップと、
前記第1ブレードとは別の第2ブレードを用いて、前記第1ダイシング溝に沿って、前記第1ダイシング溝よりも深い第2ダイシング溝を形成するステップと、
前記第2ダイシング溝の少なくとも一部と重なり、かつ、前記第1ダイシング溝よりも深い凹形状の領域を、観察部を用いて観察し、前記第2ダイシング溝と前記凹形状の領域との間のエッジ部を検出するステップと、
を備えるダイシング溝の検査方法。 - 前記凹形状の領域として切削部を形成する切削部形成ステップを備える、請求項1に記載のダイシング溝の検査方法。
- 前記切削部形成ステップでは、前記第1及び第2ダイシング溝と交差し、前記第1ダイシング溝よりも深いチェック用溝を形成する、請求項2に記載のダイシング溝の検査方法。
- 前記切削部形成ステップでは、前記ワークの周縁部を、前記第1ダイシング溝よりも深くトリミングすることにより前記切削部を形成する、請求項2に記載のダイシング溝の検査方法。
- ワークの表面に第1ダイシング溝を形成する第1ブレードを備える第1切削部と、
前記第1ダイシング溝に沿って、前記第1ダイシング溝よりも深い第2ダイシング溝を形成する第2ブレードを備える第2切削部と、
前記第2ダイシング溝の少なくとも一部と重なり、かつ、前記第1ダイシング溝よりも深い凹形状の領域を観察し、前記第2ダイシング溝と前記凹形状の領域との間のエッジ部を検出する観察部と、
を備えるダイシング装置。
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