JP2022035085A - 二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セット - Google Patents

Abstract

【課題】非常にシンプルな構成で製造容易であり、種々のタイプの筆記具の利用が可能な二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットを提供することを課題とする。【解決手段】２本の同種又は異種の筆記具を保持するためのホルダー1であって、ホルダー1は、その全長に亘って断面半円形の抱持部２，３を背中合わせに形成したものであり、抱持部２，３に筆記具１１，１２をその向きに関係なく嵌脱可能である。抱持部２，３はその長さ方向両端に、内周面が縮径化された縮径部４，５を備える。【選択図】図３

Description

本発明は、二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットに関するものであり、より詳細には、２本の同種又は異種の筆記具を保持し、その保持状態のまま筆記することが可能な二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットに関するものである。

従来、複数の筆記具を一体化した筆記具を開示するものとして、特開昭５９－１８２７９４号公報に記載の発明及び特開平１０－２８７０８９号公報に記載の発明がある。前者は、両頭の筆記具の両側にそれぞれ個別の筆記具を組み付けて一体化可能にしたものであり、後者は、ペン軸をダブルチューブ化し、内チューブをボールペン収容用にし、外チューブをマーキングペン用にしたものである。

特開昭５９－１８２７９４号公報 特開平１０－２８７０８９号公報

上記特開昭５９－１８２７９４号公報に記載の発明の場合、結合される複数の筆記具の形状が限定されている分コスト高となり、また、汎用性に欠けるという問題があり、特開平１０－２８７０８９号公報に記載の発明の場合は、ダブルチューブ化の成形面で難があるだけでなく、採用できる筆記具要素が限定されるという問題がある。

本発明はこのような問題に鑑みてなされたもので、非常にシンプルな構成で製造容易であり、種々のタイプの筆記具の利用が可能な二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットを提供することを課題とする。

上記課題を解決するための請求項１に記載の発明は、２本の同種又は異種の筆記具を保持するためのホルダーであって、
前記ホルダーは、その全長に亘って断面半円形の抱持部を背中合わせに形成したものであって、前記抱持部に前記筆記具をその向きに関係なく嵌脱可能であることを特徴とする二連筆記具ホルダーである。

一実施形態においては、前記抱持部はその長さ方向両端に、内周面が縮径化された縮径部を備える。

一実施形態においては、前記抱持部の縮径部の内周面に１又は複数の長さ方向に延びる突条が形成される。

上記課題を解決するための請求項４に記載の発明は、請求項２又は３に記載の二連筆記具ホルダーと、前記二連筆記具ホルダーに嵌め付けられる同種又は異種の一対の筆記具とから成り、
前記筆記具は、前記二連筆記具ホルダー嵌め付け時に前記縮径部に対応する細径化された頸部と尾部を有することを特徴とする二連筆記具セットである。

一実施形態においては、前記筆記具の前記二連筆記具ホルダー嵌め付け時において、前記頸部と軸筒との間の段部、並びに、前記尾部と前記軸筒との間の段部がそれぞれ前記縮径部の内側面に当接する。

また、一実施形態においては、前記頸部の周面に、長さ方向に延びて前記抱持部の縮径部の内周面に形成される突条を係合させる係止溝が複数刻設される。

本発明に係る二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットは上記のとおりであり、シンプルな構成で製造容易であって低コストにて提供でき、種々のタイプの筆記具の利用が可能という効果がある。

本発明に係る二連筆記具ホルダーの構成を示す正面図及び側面図である。 図１におけるＡ－Ａ線、Ｂ－Ｂ線及びＣ－Ｃ線断面図である。 本発明に係る二連筆記具セットの構成を示す分解斜視図である。 本発明に係る二連筆記具セットの構成を示す部分破断正面図、平面図及び底面図である。 図４におけるＤ－Ｄ線、Ｅ－Ｅ線及びＦ－Ｆ線断面図である。 本発明に係る二連筆記具セットの使用状態図である。 本発明に係る二連筆記具セットに用い得る筆記具の例を示す図である。

本発明を実施するための形態について、図面を参照しつつ説明する。本発明に係る二連筆記具ホルダー１は、２本の同種又は異種の筆記具１１を保持するためのもので、図１はホルダー１の正面及び側面を示している。そこに示されるようにホルダー１は、その全長に亘って断面半円形の抱持部２，３を背中合わせに形成して成るもので、その抱持部２，３に、筆記具１１，１２をその向きに関係なく嵌脱可能であることを特徴とする（図３参照）。

通例、ホルダー１は樹脂成形品であり、抱持部２，３は、筆記具１１の嵌め付け、抜き取りに際し、若干開閉する。好ましい実施形態においては、抱持部２，３の両端部内周面が縮径化され、その縮径部４，５の内周面に、１又は複数の突条６が形成される。この突条６は、筆記時に筆記具が回動することを防止する役目を果たすもので、後述するように、筆記具１１の頸部１３に、この突条６が係合する係止溝１５が形成される。

ホルダー１の中央部上下に、凹陥部７が形成される。この凹陥部７は、筆記具１１の嵌め付け、抜き取りに際しての抱持部２，３の開閉を助ける。

本発明に係る二連筆記具セットは、上記二連筆記具ホルダー１と、それに嵌め付けられる同種又は異種の一対の筆記具１１，１２とから成る。筆記具１１，１２は、そのホルダー１に嵌め付けた際に縮径部４，５に当接することになる部分が細径化された頸部１３及び尾部１４となる。従って、筆記具１１，１２は、その頸部１３と尾部１４間の長さが、縮径部４，５間の長さに対応する長さのものということになる。

筆記具１１，１２は、このように軸長が規制されるが、種類は特に問わないので、図７に例示されているように、種々のペン先のマーカーやボールペン等を採用でき、そのうち図７（Ｃ）、（Ｄ）に示すものは両頭ペンである。図７（Ａ）、（Ｂ）に示す一般的なタイプのペンの場合、筆記時にキャップ１６を外して尾部１４に嵌着しておくことができ（図７（Ｂ）参照）、また、図７（Ｃ）、（Ｄ）に示す両頭ペンの場合は、筆記時にキャップ１６を外して他方のキャップ１６に嵌着しておくことができる（図７（Ｄ）参照）。

ホルダー１嵌め付け時に縮径部４に対応する頸部１３の周面には、長さ方向に延びる係止溝１５が複数刻設される。ホルダー１嵌め付け時にこの係止溝１５に、縮径部４，５の内周面に形成されている１又は複数の突条６が係合することにより、抱持部２，３内において筆記具１１，１２が回動することが阻止されるので、抱持部２，３内において筆記具１１，１２が滑動して、書きにくくなることはない（図５（Ａ）参照）。

また、頸部１３と尾部１４は、軸筒に対して細径化されているため、それぞれ軸筒との間に段部ができ、この段部がそれぞれ縮径部４，５の内側面に当たるために、ホルダー１に嵌め付けた筆記具１１，１２が軸方向にずれ動くことはなく、確固と安定状態に保持される。

上述したように、筆記具１１は、抱持部２，３にその向きに関係なく嵌め付けることができる。図３は、２本の筆記具１１を逆向きに嵌め付ける例を示し、図４は同じ向きに嵌め付ける例を示している。通例、非使用時（携帯時）には、長さを抑えるために同じ向きにされ、使用時には、他方の筆記具が邪魔にならないように逆向きにされる（図６参照）。

本発明に係る二連筆記具ホルダー及びそれを用いた二連筆記具セットは上記のとおりであり、シンプルな構成で製造容易であって低コストにて提供でき、種々のタイプの筆記具の利用が可能という効果のあるものであり、その産業上の利用可能性は大である。

１ ホルダー
２，３ 抱持部
４，５ 縮径部
６ 突条
７ 凹陥部
１１，１２ 筆記具
１３ 頸部
１４ 尾部
１５ 係止溝
１６ キャップ

Claims (6)

1. ２本の同種又は異種の筆記具を保持するためのホルダーであって、
   前記ホルダーは、その全長に亘って断面半円形の抱持部を背中合わせに形成したものであって、前記抱持部に前記筆記具をその向きに関係なく嵌脱可能であることを特徴とする二連筆記具ホルダー。
2. 前記抱持部はその長さ方向両端に、内周面が縮径化された縮径部を備える、請求項１に記載の二連筆記具ホルダー。
3. 前記抱持部の縮径部の内周面に１又は複数の長さ方向に延びる突条が形成される、請求項２に記載の二連筆記具ホルダー。
4. 請求項２又は３に記載の二連筆記具ホルダーと、前記二連筆記具ホルダーに嵌め付けられる同種又は異種の一対の筆記具とから成り、
   前記筆記具は、前記二連筆記具ホルダー嵌め付け時に前記縮径部に対応する細径化された頸部と尾部を有することを特徴とする二連筆記具セット。
5. 前記筆記具の前記二連筆記具ホルダー嵌め付け時において、前記頸部と軸筒との間の段部、並びに、前記尾部と前記軸筒との間の段部がそれぞれ前記縮径部の内側面に当接する、請求項４に記載の二連筆記具セット。
6. 前記頸部の周面に、長さ方向に延びて前記抱持部の縮径部の内周面に形成される突条を係合させる係止溝を複数刻設した、請求項４又は５に記載の二連筆記具セット。

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